JP2011517778A - 核燃料の連続的な再処理およびそのシステムでの使用に適した洗浄液 - Google Patents

核燃料の連続的な再処理およびそのシステムでの使用に適した洗浄液 Download PDF

Info

Publication number
JP2011517778A
JP2011517778A JP2011503550A JP2011503550A JP2011517778A JP 2011517778 A JP2011517778 A JP 2011517778A JP 2011503550 A JP2011503550 A JP 2011503550A JP 2011503550 A JP2011503550 A JP 2011503550A JP 2011517778 A JP2011517778 A JP 2011517778A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
plutonium
nuclear fuel
spent
cleaning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011503550A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5643745B2 (ja
Inventor
ペルマル,ゴビンダン
クリシュナン,ダモダラン
カドゥッカピリー,スブラマニアン・ビジャヤン
ルビヌタラ,ベンカッタ・スッバ・ラオ
ムツワミ,ベンカタラマン
ラジャマニ,ナタラジャン
Original Assignee
ザ セクレタリー,デパートメント オブ アトミック エナジー,ガヴァメント,オブ インディア
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ セクレタリー,デパートメント オブ アトミック エナジー,ガヴァメント,オブ インディア filed Critical ザ セクレタリー,デパートメント オブ アトミック エナジー,ガヴァメント,オブ インディア
Publication of JP2011517778A publication Critical patent/JP2011517778A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5643745B2 publication Critical patent/JP5643745B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21FPROTECTION AGAINST X-RADIATION, GAMMA RADIATION, CORPUSCULAR RADIATION OR PARTICLE BOMBARDMENT; TREATING RADIOACTIVELY CONTAMINATED MATERIAL; DECONTAMINATION ARRANGEMENTS THEREFOR
    • G21F9/00Treating radioactively contaminated material; Decontamination arrangements therefor
    • G21F9/04Treating liquids
    • G21F9/06Processing
    • G21F9/12Processing by absorption; by adsorption; by ion-exchange
    • G21F9/125Processing by absorption; by adsorption; by ion-exchange by solvent extraction
    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C19/00Arrangements for treating, for handling, or for facilitating the handling of, fuel or other materials which are used within the reactor, e.g. within its pressure vessel
    • G21C19/42Reprocessing of irradiated fuel
    • G21C19/44Reprocessing of irradiated fuel of irradiated solid fuel
    • G21C19/46Aqueous processes, e.g. by using organic extraction means, including the regeneration of these means
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)

Abstract

クラッド/エマルジョンまたは沈殿物を形成することなく、TBP、希釈剤/ドデカンおよび不所望な分解生成物、ならびにウラン、プルトニウムおよび核分裂生成物とのその錯体を伴う核燃料再処理のための溶媒洗浄プロセスに適したアンモニウムカーボネート洗浄液を開示する。アンモニウムカーボネート洗浄液は、有機物相および水相の簡潔かつ容易な分離に有利になるよう意図されている。少なくとも5%、好ましくは5〜10%の濃度の水性アンモニウムカーボネートでの溶媒洗浄は、<5mg/LのUおよびPuならびに<10mg/LのDBPを含むリサイクル可能な溶媒の品質を満たすだけではなく、スループットの高いプラントにおけるTBPの経済的な使用にも適合している。このため、洗浄液は、特に、核燃料再処理産業と、特に高速増殖試験炉燃料とに対して経済的かつ効率的に広範囲に適用するのに有利になるよう適合される。

Description

本発明は、核燃料再処理に関し、特に、トリ−n−ブチルホスフェート、炭化水素希釈剤、および不所望に高濃度の分解生成物を有する金属抽出溶媒、ならびにウラン、プルトニウムおよび核分裂生成物とのその錯体を、クラッドまたはエマルジョンを形成することなくクリーニングすることに関する。重要なことには、本発明は、高速炉の使用済み核燃料の再処理中に生成された使用済み溶媒のための有効な洗浄液と、核燃料再処理における溶媒洗浄用のプロセスでのその洗浄液の選択的な使用とに向けられている。洗浄液、およびこれを用いて使用済み溶媒を洗浄するためのプロセスは、高速炉内の使用済み燃料からプルトニウムおよびウランを分離および精製するためのプロセスにおいて洗浄済み溶媒をリサイクルするのに有利であるだろう。より特定的には、本発明は、トリ−n−ブチルホスフェートと、ドデカンなどの炭化水素希釈剤と、ジ−n−ブチルホスフェートによって形成される錯体とを含むアクチニド金属抽出溶媒に接触する水性アンモニウムカーボネート溶液に向けられており、または、ウラン、プルトニウムもしくは核分裂生成物を有する他の分解生成物は、使用済み溶媒からプルトニウムおよびウランを定量的に回収するのに有利であり、再利用に適したものとなるだろう。このような水性アンモニウムカーボネートでの洗浄は、リサイクルが可能となるような溶媒の品質を満たすことだけでなく、スループットの高いプラントにおいてTBPを経済的に利用することをも意図したものである。有利には、このような洗浄プロセスでは、アンモニウムカーボネート溶液だけが必要とされ、金属イオンが投入されることはないので、最終的に水性生成物からUおよびPuを回収する間に如何なる問題も生じない。さらに有利には、本発明に従ったアンモニウムカーボネート洗浄液の選択的な供給に従うと、アンモニウムイオンおよびカーボネートイオンは、結果的に最終生成物の流れにおいて不純物にはならず、従来の炭酸ナトリウム洗浄と比較して、塩の投入が少なく、生成される廃物の量が少なくなる。こうして、プルトニウムを多量に含む燃料/使用済み溶媒の再処理プラント、特にCORAL設備における高速増殖試験炉燃料についての核燃料再処理産業および処理における広範囲の適用に有利であることと、これらのプラントでの稼動時にはるかに望ましい節約および生産性が実現可能であることとが判明した。
核燃料再処理プラントの技術においては、使用済み溶媒から貴重なUおよびPuを回収すること、たとえば、高速増殖炉の使用済み燃料からプルトニウムおよびウランを分離および精製するための溶媒としてn−ドデカン中のトリ−n−ブチルホスフェート(TBP)を用いた改良されたピューレックス法(Purex process)(R.Natarajan,IAIMCAS Bulletin,14(2)(1998)27)などが公知である。このような先行技術のプロセスは、前処理工程、2サイクルの共抽出、ウランおよびプルトニウムのための1回の分割サイクル、ならびにウランおよびプルトニウムの再転換を含む。TBPおよび希釈剤は、U、PuおよびFPを保持する分解生成物を発生させる放射線分解および化学分解のせいで分解し、分解プロセスを早めてしまい、不良な相分離をもたらす。このため、高速増殖炉における核燃料再処理時に溶媒クリーニングプロセスが不可欠となる。共汚染除去サイクルでのストリッピング後に得られる有機物流は、使用済み溶媒流と称される。これらの使用済み溶媒流は、長期にわたる冷却熱中性子炉燃料再処理時に生じるよりも高濃度の「U/Pu」を含有している。使用済み溶媒流に高濃度の「U/Pu」が保持されるのは、HDBP、H2MBPなどのような分解生成物が存在することに起因し得る。これらの分解生成物により、ウランおよびプルトニウムならびに核分裂生成物との安定した錯体が形成され(T.Tsujixo,T.Ishihara,J.Nucl.Sci,Technol.,3(4)(1966)144)、結果として、相分離が不十分になり、汚染除去要因が不十分になり、ラフィネートおよび有機物流へのプルトニウムが失われてしまう。TBPおよび希釈剤の放射線分解および化学分解が、処理作業や、廃物としての溶媒の廃棄に悪影響を及ぼす可能性があることは広く認識されている。したがって、溶媒から分解生成物を除去することは非常に重要である。使用済み溶媒処理プロセスについて、(i)炭酸ナトリウム、(ii)ヒドラジンまたはヒドラジンカーボネート、(iii)ヒドラジンオキザラート、(iv)U(IV)ナイトレート、および(v)テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどのさまざまな試薬を用いたいくつかの方法が報告されている。
先行技術特許および文献のうちのいくつかにおいては、UおよびPuをFBR燃料再処理での使用済み溶媒の有機物錯体から水相へストリッピングする際の問題の解決が試みられている。しかしながら、これらのうちいずれも、核燃料再処理プラントにおいて連続的にリサイクルするのに適した溶媒の回収および錯体からのアクチニド金属のストリッピングを十分な水準では提供していない。
「ジブチルホスフェート・プルトニウム安定錯体を含有するトリブチルホスフェート溶液からプルトニウムをストリッピングする方法(′Method of stripping plutonium from tributyl phosphate solution which contains dibutyl phosphate-plutonium stable complexes′)」と題されたUS3949049は、高速増殖炉燃料要素に向けられている。高速増殖炉燃料要素は、極度に焼尽くされ、ウランおよびプルトニウムを抽出することによってトリブチルホスフェートを含有する有機溶液へと再処理される。トリブチルホスフェートは、少なくとも部分的にジブチルホスフェートおよびモノブチルホスフェートに劣化し、これらが、有機溶液中に四価プルトニウムとの安定錯体を形成する。この四価プルトニウムは、その錯体化された状態から解放され、四価ウランを含有する水相と有機溶液とを接触させることによって水相へとストリッピングされる。
US4059671は、使用済み核燃料および/または増殖炉材料を再処理するのに用いられる抽出媒体の寿命を伸ばすための方法に関するものであり、有機リン酸エステルおよび炭化水素を含有し、使用済み核燃料および/または増殖炉材料を再処理するのに用いられる抽出媒体の寿命を伸ばすための方法が提供されている。化学分解および/または放射線分解に起因する不純物、ならびに放射性核種とのこのような不純物の妨害化合物は、抽出媒体を、使用後に約20°C〜約75°Cの温度で約0.1モル〜約1.0モルの濃度を有する水性ヒドラジン水和物溶液と密に接触させることにより、この抽出媒体から除去される。次いで、水性ヒドラジン水和物溶液が抽出媒体から分離される。
US4162230はまた、原子炉の廃物からアクチニド元素を回収するための方法に関するものであり、ヒドロキシルアンモニウムナイトレートおよびヒドラジンを廃液に加えることによる照射済み核燃料の再処理によって生じる酸性の廃液からアクチニド(actinide values)を分割および回収するためのプロセスが開示されている。投入された抽出溶媒を2種の水性ストリップ溶液、硝酸溶液に接触させて、アメリシウム、キュリウムおよび希土類(rare earth values)、ならびに、テトラメチルアンモニウム水素オキザラートおよびシュウ酸またはトリメチルアンモニウム水素オキザラートのオキザラート溶液を選択的にストリッピングして、ネプツニウム、プルトニウムおよび核分裂生成物を選択的にストリッピングすることによって分離がなされる。ウラン(Uranium values)は抽出溶媒に残存しており、リン酸ストリップで回収され得る。ネプツニウムおよびプルトニウム(neptunium and plutonium values)は、十分な硝酸を加えて、オキザラートの錯体化能力を破壊し、第2の供給物を形成し、この第2の供給物を不活性希釈剤中のトリカプリルメチルアンモニウムナイトレートの第2の抽出溶媒と接触させることによってオキザラートから回収され、これにより、ネプツニウムおよびプルトニウム(neptunium and plutonium values)が選択的に抽出される。これらは、ギ酸でもって抽出溶媒から回収される。
「アクチニドを回収するためのプロセス(′Process for recovering actinide values′)」と題されたUS4208377は、アクチニド(actinide values)を炭酸ナトリウムスクラブ廃液から回収可能にするためのプロセスに向けられており、当該廃液は、これらアクチニド(actinide values)などとともに、照射済み原子炉燃料の再処理に使用されたトリ−n−ブチルホスフェート(TBP)およびジヘキシル−N、N−ジエチル・カルバミルメチレン・ホスホナート(DHDECAMP)などの中性の有機リン酸抽出溶媒の放射線分解および加水分解によって生じる有機化合物を含む。スクラブ廃液は、好ましくは、鉱酸で酸性にされて、供給溶液を形成し、これを、水と混和しない高極性の有機抽出溶媒と接触させて、供給溶液から分解生成物を選択的に抽出する。次いで、供給溶液が、アクチニドを回収して貯蔵するために処理されるか、または高レベルの廃物処理流へとリサイクルし直されてもよい。抽出溶媒は、中性の炭酸ナトリウム溶液で分解生成物をストリッピングした後にリサイクルされる。
US4358426は、核燃料再処理に用いられる溶液をクリーニングするための方法を教示する。核燃料処理溶液は、トリ−n−ブチルホスフェートおよびドデカンを含み、ウラン、プルトニウムまたはジルコニウムの錯体、およびジ−n−ブチルホスフェートなどの溶媒分解生成物が含有されており、これを、ヒドラジンから形成された塩およびジカルボン酸またはヒドロキシカルボン酸の水溶液と接触させることにより、処理溶液から上述の錯体が除去される。また、ウラン、プルトニウムまたはジルコニウムの錯体を、上述の錯体、トリ−n−ブチルホスフェートおよび炭化水素希釈剤を含有する核燃料再処理溶液中でモノ−ブチルホスフェートまたはトリ−n−ブチルホスフェートのジ−n−ブチルホスフェート分解生成物で除去するための方法が開示されている。当該方法は、上記溶液を、ヒドラジンオキザラート、ヒドラジンタータラート、ヒドラジンラクタートおよびヒドラジングリコレートからなる群から選択される塩の水溶液と接触させるステップを含む。
US4941998は、照射済み核燃料の再処理時における溶媒の洗浄方法を開示している。混合室および沈降室を含む少なくとも1つのステージを有する混合機・沈降機において水溶液で溶媒を洗浄する。混合室における分散のpHを測定し、或る量の洗浄液を追加して、所望の動作値になるようpHに影響を及ぼす。当該方法を実行するための装置も開示される。この発明の結果として、分解生成物を除去および中和するために、実際の要件をはるかに上回った水溶液、たとえば炭酸ナトリウムを予め追加する必要性をなくすことができる。洗浄剤を計量制御しながら追加することによって、実際の要件だけが特定の動作条件に調整される。大抵の不利な条件を想定すると、永久的に設定された外部位相比だけ上回った量のNa2CO3溶液を常に投入しなければならなかった従来の手順を回避することが可能となる。洗浄剤の要件は、洗浄剤が排出される位置ではなく、それが必要とされる場所において直接決定される。
核燃料再処理時における溶媒洗浄についての上述の最先端技術から、既存の再処理に利用される最も一般的な溶媒洗浄試薬が炭酸ナトリウム溶液であることが明らかになるだろう。このような炭酸ナトリウム溶液ベースで洗浄する場合の欠点は、(a)処理される燃料のメートルトン毎に100kgほどのNaNO3が放射性廃棄物として生成される可能性があること(H.Goldacker,H.Schmieder,F.Steingrunn,L.Stieglitz,Kerntechnik,18(1976)426)、(b)ストリッピング(洗浄)機器動作およびプルトニウム計算を妨げるクラッドの形成につながること、である。
また、炭酸ナトリウムを用いた従来の洗浄処理において、pHを8よりも高く維持しつつクラッドの形成を回避できることが報告されている(Hiroshi SugaiおよびKenji Sato;日本特許文献5−157886/A/;日本特許3−349393)が、連続動作モードで混合沈降機器内のpHをこのように制御するには、他の何等かの機器を追加する必要があり、プロセスが再び複雑で費用のかかるものとなってしまう。
上述のナトリウムの代わりにヒドラジンまたはヒドラジンカーボネートを使用することに基づいた代替的な手法が報告されている(H.Goldacker,H.Schmieder,F.Steingrunn,およびL.Stieglitz,Kerntechnik,18(1976)426,ならびにO.K.Tallent,J.C.Mailen,Nucl.Technol.,59(1982)51)。これらの試薬により固形廃物が激減するが、これらの試薬の主な不利点は、室温でも不安定になり、調製および保管が困難になることである。さらに、硝酸または亜硝酸と反応して突然のガスの放出を引起こす可能性を含め、潜在的な危険要因がある(O.K.Tallent,J.C.Mailen,Nucl.Technol.,59(1982)51)。上記の問題とは別に、界面のクラッド形成も観察される。これにより、CORAL設備からの実際の使用済み溶媒を用いたラボでのトレール中の相分離が不十分なものになる。
また、ヒドラジンオキザラートが、核燃料/使用済み溶媒を再処理するための先行技術における洗浄剤のうちの1つとして報告されている(O.K.Tallent,D.J.Crouse,J.C.Mailen,米国特許4358426,423/10,1982)。ヒドラジン塩の潜在的な危険要因とは別に、この方法はまた、容易には破壊できないオキザラート錯体が形成されるために、予備濃度ステップ中にろ過液中のプルトニウムが失われるという欠点を有する。
U(IV)ナイトレートについても、有機物から優先的にプルトニウムをストリッピングすることが報告されている(Wilhelm Ochsenfeld,Helmut Schmieder,米国特許3949049,423/10,1976)。これにより、ウラン回収が不可能となり、このため、金属イオンのない溶媒を得るために常に処理を追加することが必要となる。
代替的な溶媒洗浄液としてのテトラメチルアンモニウムヒドロキシドも、文献(Naohito UETAKE,Fumio KAWAMURA,Hideo YUSA: J.Nucl.Sci.Technol.,26(2)(1989)270)において報告されている。このプロセスは、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドが高価な化学物質であるため、経済的に実行不可能である。
したがって、不十分な相分離、不十分な汚染除去の要因、ならびにラフィネートおよび有機物流へのプルトニウムの損失をもたらす分解生成物が安定錯体として生じるのを避けるために、燃料再処理、特に、高速増殖試験炉燃料におけるU/Puを多量に含む燃料の再処理、の分野において、より良好で効率的な洗浄溶媒を提供することが必要とされてきた。また、高速炉の核燃料のために使用済み溶媒処理時に溶媒を洗浄するための簡潔で経済的なプロセスを開発することも必要とされてきた。この場合、一方では、選択的な金属抽出溶媒が、クラッドまたはエマルジョンを形成することなく、分解生成物ならびにウランおよびプルトニウムおよび核分裂生成物との錯体を豊富に含む使用済み溶媒のクリーニングを改善させるための手段を提供し、他方では、処理後に得られた有機物流が、プラントへとリサイクルされて経済的に利用することが可能となる新鮮な溶媒についての所要の品質を満たすこととなるだろう。重要なことには、ろ過液またはラフィネート中のプルトニウムの損失を回避するのに有利であり、これにより貴金属が節約できるような洗浄液も必要とされる。また、当該洗浄手順は、最終的に水溶液からUおよびPuを有効に回収し、金属イオン導入を回避し、そのプロセスを費用効率よく、簡潔に、室温でも容易に行なえるようにし、核燃料再処理プラントでの広範囲な適用に有利になるようにすることを確実にし得る。
したがって、本発明の基本的な目的は、核燃料再処理の技術分野における上述の必要性を満たし、より良好で効率的な洗浄溶媒を提供することであり、一方では、不十分な相分離、不十分な汚染除去の要因、ならびにラフィネートおよび有機物流へのプルトニウムの損失という問題を回避し、他方では、洗浄済み有機溶媒が新鮮な溶媒として再利用/リサイクルするのに適したものにされるか、または、少なくともこれが廃物として安全に廃棄できるよう環境に優しいものにされることを確実にするだろう。
本発明の別の目的は、高速炉の核燃料用の使用済み溶媒処理時に溶媒を洗浄するための簡潔かつ経済的なプロセスを展開することに向けられている。一方では、選択的な金属抽出溶媒が、クラッドまたはエマルジョンを形成することなく、分解生成物ならびにウランおよびプルトニウムおよび核分裂生成物との錯体を豊富に含む使用済み溶媒のクリーニングを向上させるための手段を提供し、他方では、処理後に得られる有機物流も、プラントへとリサイクルされて経済的に利用することが可能となる新鮮な溶媒についての所望の品質を満たすこととなるだろう。
本発明のさらなる目的は、核燃料再処理時に溶媒を洗浄するための改善されたプロセスに向けられており、核燃料再処理の使用済み溶媒および希釈剤中に存在するトリ−n−ブチルホスフェートの放射線分解および化学分解を回避することに対処し得るものであり、これにより、処理動作に有利になり、TBPベースの溶媒を経済的に利用するのに実現可能に再利用/リサイクルするのに有利になるか、または、少なくとも廃物としてのこのような溶媒の廃棄に関する問題に対処し得るだろう。
本発明のさらなる目的は、溶媒の有効な洗浄およびU/Puの定量的回収を実現し、クラッドまたはエマルジョンまたは沈殿物の形成を回避することのできる溶媒の核燃料再処理のプロセスに向けられている。
本発明のさらに別の目的は、核燃料再処理プラントにおけるクリーニング/溶媒洗浄のためのプロセスに向けられている。ここでは、TBP、ドデカンなどの炭化水素希釈剤、および、DBPによって形成されるかまたはウラン、プルトニウムもしくは核分裂生成物を有する他の分解生成物によって形成される錯体を含むアクチニド金属抽出溶媒からU/Puを有効に回収することは、洗浄液として供給される選択的溶媒とウランおよびプルトニウムを錯体化するのに有利な選択的プロセスによって実現され得る。
本発明のさらに別の目的は、核燃料再処理プラントにおけるクリーニング/溶媒洗浄のためのプロセスに向けられており、処理後に得られる有機物流は、プラントへとリサイクルされて経済的に利用できるほど十分に清浄な溶媒の品質を満たし得るだろう。
本発明のさらに別の目的は、核燃料再処理プラントにおけるクリーニング/溶媒洗浄のためのプロセスに向けられている。この場合、容易な相分離が可能であるため、当該プロセスが、混合沈降機などの連続処理機器を展開させるのに適したものにされるだろう。
本発明のさらに別の目的は、核燃料再処理プラントにおけるクリーニング/溶媒洗浄のためのプロセスに向けられており、洗浄手順は、選択的洗浄液を必要とし、金属イオン導入を行なわず、このため、最終的に水性生成物からUおよびPuを定量的に回収するのに有利になるだろう。
本発明のさらに別の目的は、核燃料再処理プラントにおけるクリーニング/溶媒洗浄のためのプロセスに向けられており、洗浄手順は、選択的洗浄液だけを必要とし、生成される廃物量は、炭酸ナトリウム溶液を用いる従来の洗浄と比べて塩投入が少ないため、当該プロセスが大規模プラントに適合可能なものになるだろう。
本発明のさらに別の目的は、核燃料再処理プラントにおけるクリーニング/溶媒洗浄のためのプロセスに向けられており、選択的洗浄液を用いた洗浄後に得られる有機物相は、TBPのコストの低下と廃棄されるTBPの量の低減とをもたらすようにリサイクルに適したものになるだろう。
こうして、本発明の基本的な局面に従うと、高速炉の使用済み核燃料の再処理中に生成される使用済み溶媒のための洗浄液が提供される。洗浄液は、Uおよび/またはPuとの強固な錯体の形成に有利になるように、有効濃度のアンモニウムカーボネートを含む水性アンモニウムカーボネート溶液を含む。
重要なことには、本発明に従った使用済み溶媒用の上述の洗浄液は、少なくとも約5%、好ましくは5%〜10%の範囲の有効濃度のアンモニウムカーボネートを含む。
本発明の別の局面は、使用済み核燃料の再処理中に生成された使用済み溶媒のための上記洗浄液に向けられており、水性アンモニウムカーボネート溶液は、ウラン、プルトニウム、DBPおよび核分裂生成物のうちいずれか1つ以上のストリッピングに有利になるように選択的濃度のアンモニウムカーボネートが供給される。
本発明のさらに別の局面は、本発明に従った上記洗浄液に向けられており、水性アンモニウムカーボネート溶液は、使用済み溶媒中に存在する上記U、Pu、DBPおよび核分裂生成物との強固な錯体を形成するのに、かつ、エマルジョンまたはクラッドまたは沈殿物を形成することなく水相にストリッピングするのに有利になるように、選択的濃度のアンモニウムカーボネートが供給される。
本発明のさらに別の重要な局面に従うと、本発明はまた、上述の洗浄液を用いて核燃料再処理において溶媒洗浄するためのプロセスに向けられており、当該プロセスは、
分解された溶媒の成分との強固な錯体の形成に有利になり、かつ、エマルジョンまたはクラッドまたは沈殿物を形成することのない溶媒から水相へのストリッピングに有利になるように、高速炉の使用済み核燃料の再処理中に生成された使用済み溶媒に上記水性アンモニウムカーボネート洗浄液を加えるステップと、水相および有機物相の平衡化および分離とを含む。
特に、本発明に従った核燃料再処理における溶媒洗浄のための上述のプロセスにおいては、上記使用済み溶媒はアクチニド金属抽出溶媒を含む。
本発明のさらなる局面は、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセスに向けられており、上記アクチニド金属抽出溶媒は、トリ−n−ブチルホスフェート、n−ドデカンを含む炭化水素希釈剤、ジ−ブチルホスフェートによって形成される錯体、または、ウラン、プルトニウムもしくは核分裂生成物を有する他の分解生成物を含む。
重要なことには、核燃料再処理における溶媒洗浄のための上記プロセスにおけるさらなる局面に従うと、上記水性アンモニウムカーボネート洗浄液は、少なくとも約5%、好ましくは5%〜10%の範囲のアンモニウムカーボネート濃度を含む。
本発明のさらに別の局面に従うと、本発明は、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセスに向けられており、上記アンモニウムカーボネート溶液は錯体を形成し、上記アンモニウムカーボネート溶液は、結果として得られる有機物が5mg/L未満のプルトニウムと、5mg/Lのウランと、10mg/L未満のDBP濃度とを含むように、核分裂生成物とともにウラン、プルトニウムおよびDBPをストリッピングするのに用いられる。
本発明に従った核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセスのさらなる局面は、分解された/使用済み溶媒が、高速増殖試験炉(FBTR)からの、(25GWd/tから>155GWd/tまで)焼尽くされプルトニウムを大量に含む(70%)混合プルトニウム/ウランカーバイド燃料での再処理のために、PUREXプロセスのストリッパ段階から受取られることに向けられる。
重要なことには、核燃料再処理における溶媒洗浄のための上記プロセスにおいては、分解された/使用済み溶媒はまた、いずれの高速炉の、極度に焼尽くされプルトニウムを多量に含む使用済み燃料を再処理するストリッパ段階からも受取ることができる。
本発明の別の重要な局面は、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセスに向けられており、わずかに<5mg/Lのウランおよび<5mg/Lのプルトニウムという保持レベルを有する処理済み/洗浄済み有機物が、核燃料再処理のための溶媒としてリサイクルされるか、または、廃棄するのに適した廃物形態にされる。
本発明のさらに別の局面は、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセスに向けられており、上記有機供給物は、分解された溶媒の成分で形成された錯体の残りのトレースを実質的にストリッピングし、核燃料再処理のプロセスへとリサイクルすることにより溶媒を再利用可能にするように、水性アンモニウムカーボネート溶液と多段階接触させられる。
本発明のさらに別の局面は、核燃料再処理における溶媒洗浄のための上記プロセスに向けられており、処理済み/洗浄済みの使用済み溶媒は、リサイクル前に、(a)沈降時間の評価、(b)DBP濃度の推定、および(c)プルトニウム保持テストを含む溶媒品質分析を受ける。
本発明の核燃料再処理における溶媒洗浄のための上記プロセスにおいては、上記沈降時間、DBP濃度およびプルトニウム保持を含む処理済み/洗浄済み溶媒の品質基準が、新鮮な溶媒と同等であることが判明した場合、処理済み/洗浄済み溶媒がプロセスへと連続的にリサイクルされ、こうして、溶媒中の新鮮なTBPが経済的に使用される。
本発明の別の局面に従うと、本発明は、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセスに向けられており、上記水性アンモニウムカーボネート溶液は、RuおよびCsのような核分裂生成物との強固な錯体を形成し、エマルジョンまたはクラッドまたは沈殿物を形成することなく水相へとストリッピングされる。
本発明のさらに別の局面に従うと、本発明は、核燃料再処理における溶媒洗浄のための上記プロセスに向けられており、上記水と有機物との接触は、洗浄済み溶媒がリサイクルに適した所望の品質に達するまで、先行するタンクからの処理済み/洗浄済み有機物を含む複数の沈降機タンクが別の後続の沈降機タンクにおいてアンモニウムカーボネートにさらに接触させられる段階において行なわれる。
核燃料再処理における溶媒洗浄のための上記プロセスにおいては、使用される水と有機物との比は、1〜2:1〜5、好ましくは1:4である。
本発明に従った核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセスの別の局面は、カーボネート錯体からウラン/プルトニウムを回収するステップを含む。
本発明のさらに別の局面は、高速炉の使用済み燃料からプルトニウムおよびウランを分離および精製するためのプロセスにより放出される上記使用済み有機溶媒の処理のための連続的プロセスを実行するためのシステムに向けられている。当該システムは、
少なくとも1つの混合沈降機において使用済み有機溶媒をアンモニウムカーボネート溶液と接触させるステップを含み、洗浄済み有機物と、上記カーボネート錯体を含有する水性生成物とは別個に回収され、当該システムはさらに、
高速炉の使用済み燃料からウランおよびプルトニウムを分離するために後に使用される所望の特徴を備えた洗浄済み溶媒を継続的に貯蔵およびリサイクルするための手段と、水相を継続的に貯蔵し、次いで、回収された金属の最終的な特徴に基づいて後に使用するために、回収された水相に、そこからプルトニウムおよびウランを再生するための処理を施すための手段とを含む。
さらに別の局面に従うと、プロセスを連続的に実行するための本発明のシステムは、洗浄済み溶媒が上記リサイクルのための所望の特徴を達成するまで、さらなる混合沈降機の下流において洗浄済み有機物をアンモニウムカーボネートと引続き接触させるステップを含む。
本発明のさらに別の局面に従うと、高速炉の使用済み燃料からプルトニウムおよびウランを分離および精製するためのプロセスが提供される。当該プロセスは、
i)高速炉の使用済み燃料からのプルトニウムおよびウランの上記分離および精製を行なうためにn−ドデカンにトリ−n−ブチルホスフェートを含む金属抽出溶媒を用いるステップと、
ii)上述に記載のプロセスの後にアンモニウムカーボネート溶液で、上述のステップi)において用いられる使用済み溶媒を洗浄するステップとを含む。
有利には、高速炉の使用済み燃料からプルトニウムおよびウランを分離および精製するための上述のプロセスにおいては、洗浄済み溶媒は、好ましくは、連続的にプロセスへとリサイクルされる品質特徴に基づいている。
本発明の別の局面に従うと、本発明はプロセスに向けられており、使用済み溶媒および処理済み/洗浄済み溶媒から定量的に回収されるプルトニウムおよびウランが、その品質に基づいて分析および再利用される。
本発明、その目的および利点の詳細を、非限定的な例示的説明および添付の図面に関連付けて以下により詳細に説明する。
使用済み燃料および溶媒クリーニングの所望のステップを含む一般的な高速炉プロセスフローにおけるさまざまな段階を示すプロセスフロー図である。 U/Pu回収のための溶媒クリーニングプロセスをより詳細に例示するブロック図である。 プルトニウムを最大限回収できるよう本発明によって提案された水性アンモニウムカーボネート溶液の洗浄溶媒についての最適強度/濃度の決定を示すグラフである。 クラッド形成を示す、10%炭酸ナトリウム洗浄液を用いた従来の溶媒洗浄の図である。 クラッド/エマルジョン/沈殿物が形成されていない有機物相および水相の分離を示す、本発明に従った10%アンモニウムカーボネート洗浄液を用いた溶媒洗浄の図である。 本発明に従った使用済み有機物処理の連続プロセスにおけるステップ/段階を示すフローチャートである。 混合沈降機に装備された溶媒洗浄設備とその位置とを示す、CORAL設備内の混合沈降機における連続モードでの本発明に従った溶媒洗浄の適用例を示す図である。
添付の図面および実施例に関連する発明の詳細な説明
高速増殖炉における一般的な核燃料再処理を表わすフロープロセスを示す添付の図1をまず参照する。ここでは、PUREXプロセスのストリッパ段階から得られる使用済み燃料が、U/Pu用の共抽出サイクル後に溶媒洗浄を行なうためのいくつかのプロセスステップを経ているのが示される。次いで、UおよびPuは、分割段階において分離され、最終的に転換処理されて、それぞれ酸化ウランおよび酸化プルトニウムにされる。
次いで、溶媒洗浄/クリーニングプロセスの基本的段階を代表的なブロック図で示す添付の図2を参照する。ここでは、高濃度のUおよびPuとともに不所望な化学物質および錯体を含む粗性の/使用済み溶媒を、選択的な滞留時間にわたって溶媒洗浄液と接触させて、得られた処理済み/洗浄済み溶媒が、原子炉燃料再処理プラントへのリサイクルに適しているか、または少なくとも廃物として安全に廃棄するのに適している所望の品質を有するようにし、そして、高速増殖炉において燃料として再使用可能となる必須の純度および濃度を有する溶媒からUおよびPuを回収できるようにする。
本発明に従った溶媒洗浄/クリーニングについての上述の目的ならびにその有効性および費用対効果を実現する態様を、以下の具体的な非限定的な実施例を用いてより詳細に説明する。
例示的な調査研究に基づいて用いられる成分:
硝酸、亜硝酸ナトリウム、シュウ酸、硝酸ウラニル、ヒドラジンおよびアンモニア溶液はすべて、GR/ARグレードである。使用されるヒドラジンカーボネートは、商用グレードであった。使用されるアンモニウムカーボネートは、イー・メルク(E−merk)の精製された生成物から得られた。調査研究において用いられる使用済み溶媒は、一連のプロセス、すなわちCORAL設備における高速増殖試験炉の再処理から得られた。
具体的な調査研究の下で使用される装置:
PVC実験用品、テフロン(登録商標)の攪拌棒、可視デジタル分光光度計:Systronic−166、シンチレーションカウンタ:ECIL−RCS 4027A、pHメータ:Elixir−PHM 100を用いて測定を行なった。
実施例−I:
適切な洗浄剤の選択:
第1のステップで、U(IV)/N24、シュウ酸、炭酸ナトリウム、ヒドラジンカーボネートおよびアンモニウムカーボネートの中から適切な洗浄剤を見出すためのテストが行なわれた。異なる洗浄剤が、既知量で、既知量の実際のプラント溶液に加えられ、平衡化された。単回の接触での上述の試薬の洗浄効率が比較され、得られたデータが以下の表1に示される。
上述の表1のデータから、U(IV)/N24で使用済み溶媒を洗浄した場合、わずかに42%のプルトニウムがストリッピングされたことを見出すことができる。U(IV)を追加することにより、プラントにおけるウラン投入が増大し、有機物からウランを除去するステップを追加することが必要となり、また、N24を破壊するためにNaNO2の水溶液が追加されるので、歩留まりによりオキザラート沈殿ステップにおける供給量が増大した。シュウ酸を用いて洗浄する際に、わずかに15〜20%のプルトニウムを回収することができる。この場合、プルトニウムを完全に回収するために接触回数をより多くすることが必要となり、結果として廃物の量がより多くなってしまう。このこととは別に、洗浄中にまたクラッドおよび沈殿物が形成されてしまい、これにより、相分離が不十分になり、質量バランスをとるのが困難になる。
炭酸ナトリウムおよびヒドラジンカーボネート洗浄の場合、プルトニウム回収は、それぞれ、50%および34%だった。しかしながら、両方のプロセスにおいてクラッド形成も観察され、プルトニウム回収とその計算について重大な問題が提示された。
アンモニウムカーボネート洗浄の場合、有利には、如何なるクラッドまたはエマルジョンまたは沈殿物をも形成することなく、94.7%のプルトニウムおよび95%のウランを水相へとストリッピングすることができた。カーボネートを除いては、予備的な調査研究での他のすべての試薬が、有機物自体にウラン、DBPおよび核分裂生成物を保持した。これにより、再利用される溶媒を特定するために、ウラン、DBPおよび核分裂生成物を除去するプロセスステップをさらに行なうことが必要になった。このため、炭酸ナトリウムもヒドラジンカーボネートも洗浄用に使用することができなかった。というのも、これらは、特に、極度に焼尽くされプルトニウムを多量に含む混合カーバイドの高速増殖試験炉(FBTR)燃料の処理により生成された典型的な使用済み溶媒を洗浄している間に、クラッドだけでなくエマルジョンも形成したからである。
しかしながら、重要なことには、水性アンモニウムカーボネート洗浄液は、このような洗浄液の所望の要件をすべて満たすことが判明し、試用された他の洗浄溶媒についての難題/制限をすべて克服した。Pu/Uのためのこのような錯化剤を含有するこのような使用済み溶媒用の洗浄液として使用することについてこのように極めて選択的な利点をもたらす、アンモニウムカーボネートとのウランおよびプルトニウムのいくらか選択的かつ拮抗的な錯イオンが確実に存在することが明らかになる。したがって、水性アンモニウムカーボネートは、極度に焼尽くされプルトニウムを多量に含む混合カーバイドの高速増殖試験炉燃料の再処理から生成された典型的な使用済み溶媒に最も適した洗浄剤として確認された。
実施例−II:
アンモニウムカーボネートの濃度の最適化:
アンモニウムカーボネートが、核燃料再処理時の使用済み溶媒洗浄に最も適した洗浄液として確認された次のステップにおいては、洗浄液中のアンモニウムカーボネートの所望の濃度レベルが調査された。プラント流から使用済み溶媒(100ml)を得て試用のために用いた。これらに対し、100mlの水性アンモニウムカーボネート溶液がさまざまな濃度で追加された。これらは5分間平衡に保たれ、2分間沈降させられた。水相および有機物相が分液漏斗を用いて分離された。両方の相におけるプルトニウムおよびウランが、それぞれ、放射測定法およびPAR法によって分析された(T.M.Florence,Y.Farrar,Anal.Chem.,31(1963)1613)。
調査研究中に得られるプルトニウムの回収に対するアンモニウムカーボネート濃度の影響が、添付の図3に示される。この図は、プルトニウム回収が、最大5%までのアンモニウムカーボネート濃度の関数として増加し、5%を超えて調査研究の範囲に至るまで同じままであったことを示している。この増加は、アンモニウムカーボネート媒体中のプルトニウムカーボネートの溶解度が高いことに起因している。水相中のプルトニウムが徐々に増加して、最大で5%のアンモニウムカーボネートが観察された。アンモニウムカーボネートの濃度の増加についてそれ以上の変化は観察されない。ウランのストリッピングにおいて同じ傾向が観察される。こうして、少なくとも5%、好ましくは5〜10%のアンモニウムカーボネートが、使用済み溶媒からプルトニウムをストリッピングするのに最適なアンモニウムカーボネート濃度であることが確認された。
実施例−III:
A/O比の影響および接触回数の決定:
この調査研究においては、既知量の使用済み溶媒が得られた。このために、一定の濃度を有する既知量の水性アンモニウムカーボネート溶液が追加された。これは5分間平衡に保たれ、2分間沈降させられた。水相および有機物相が分液漏斗を用いて分離された。有機物相および水相がともにプルトニウムおよびウランについて分析された。同様の手順の後に、O/A比(1:1、1:1.5)が変更された。一定のO/A比(1:1.5)で、3回接触させることにより、ウランおよびプルトニウムの完全な回収が促進された。
得られた1:1.5(O/A)の比で、5〜10%の水性アンモニウムカーボネート溶液でのプルトニウムおよびウランの定量的ストリッピングを最大限にするために接触させる回数の影響の結果が、以下の通り表2に示される。
表2のデータは、1回目の接触で96%のプルトニウムがストリッピングされたこと、2回目の接触では3.2%、3回目の接触では0.4%であったことを示す。2回接触させることによって達成されたプルトニウム回収合計は、99.4%であった。水性アンモニウムカーボネートでの洗浄後に結果として得られた有機物は、5mg/L未満のプルトニウムを保持していた。ウランの場合、1回目の接触でほぼ99%が回収された。「U/Pu」回収が>99%であり、処理済み/洗浄済み有機物にわずかに<5mg/LのUおよび<5mg/LのPuしか保持しなかったため、これは、プラントへとリサイクルされ得るか、または、廃棄に適した廃物形態であることが判明した。リサイクルへの適合性をチェックするために、次に溶媒品質テストを行なった。
実施例−IV:
溶媒品質テスト:
この調査研究の重要な成果は、処理後に溶媒の品質を評価する必要があることを認識したことだった。処理済み/洗浄済み溶媒を特定するために、以下の品質基準をチェックした。
(i)沈降時間:既知量のアンモニウムカーボネート洗浄済み溶媒および1MのHNO3を1:1の比で得た。そして、同じ量比の新鮮な溶媒および1MのHNO3も別個に得られた。これらはともに、10分間平衡に保たれ、沈降させられた。
得られた洗浄済み溶媒と新鮮な溶媒との沈降時間についての比較詳細が記録され、以下の表3に示された。
表3のデータは、処理済み/洗浄済み溶媒の両方についての沈降時間が、この2種類についての比較品質基準をテストしている間、新鮮な溶媒の沈降時間と同じに維持されることを示している。
(ii)DBP濃度:
アンモニウムカーボネートでの処理/洗浄後に結果として得られた有機物(洗浄済み有機物)がDBPに関して分析され、洗浄済み有機物中のDBP含有量が<10mg/L(10ppm)であることが示された。この値は、特定された溶媒において可能となるDBP濃度の限度内(<30ppm)に十分に収まるものであり、このため、プラントにおいてアンモニウムカーボネート洗浄溶媒を有効に再使用またはリサイクルできることが確実にされた。
(iii)Pu保持テスト:
既知量のプルトニウムが、洗浄済み溶媒を含有する抽出用バイアルに加えられ、10分間平衡に保たれた。有機物および水が分離された。有機物中のプルトニウムが、稀硝酸を用いて3回の接触で完全に水相にストリッピングされた。水層および有機物層が分離されて、プルトニウムについて分析された。
得られた品質基準関連データを以下の表4に示す。
上述の表4のデータは、わずか5mg/Lのプルトニウムが洗浄済み溶媒に保持されたことを示している。これは、洗浄済み溶媒がリサイクル用に特定されたことを示している。
実施例−V:
炭酸ナトリウムおよびアンモニウムカーボネートの洗浄液を要する混合沈降機システムを用いた連続モードでの粗性の有機物/使用済み有機物の処理:
ガラス製品で作られた混合機(IL容量)および沈降機(5L容量)を、アルファタイト(alpha tight)グローブボックスに設置して稼動させた。連続動作にとって不可欠なパラメータを最適化するよう試験が行われた。
使用済み溶媒および洗浄液が、さまざまな流量で、計量ポンプを介して供給されて、異なる流量およびさまざまな滞留時間を得た。
両方の流れの試料が1時間間隔で得られ、ウラン、プルトニウムおよびDBPに関して分析された。集められたデータを以下の表5に示す。
上述の結果から明らかになるように、約90%のプルトニウムおよび75%のウランが、4:1のO/A比で、水性アンモニウムカーボネートを用いて、1回の接触により有機物から回収された。この場合、炭酸ナトリウムの流れがクラッドの形成につながる。
添付の図4は、洗浄液により結果としてクラッドが形成された場合に、従来の10%炭酸ナトリウムを用いて溶媒洗浄プロセスが如何に行なわれたかを示している。但し、この場合、有機物/水相分離が起こり、このクラッド形成により、UおよびPuの所望のストリッピングと、使用済み溶媒中の錯体からのこれらの回収とが妨げられ、機器を追加して連続モードで動作させる必要が生じる。こうして、処理済み溶媒がリサイクルに適していないことが判明した。他方では、図5から明らかなように、10%のアンモニウムカーボネート溶液での溶媒洗浄により、結果として、有効な相分離ならびにUおよびPuのストリッピングが実現される。こうして、生成される残りの溶媒に不所望な分解または核分裂生成物が生じないようにプロセスを連続的に動作可能にし、そして、U、PuおよびDBPのレベルが、処理済み/洗浄済み溶媒のリサイクルに対して十分に許容可能な限度内に収まるようにされる。また、UおよびPuを回収することにより、動作が経済的になり、残留する固体/水性廃物を減らすことで有害な放射性特性がなくなる。さらに、溶媒洗浄プロセスが、また、水相において極度に焼尽くされ分離されたFBTR燃料を再処理するために、PUREXプロセスのストリッパ段階で得られた使用済み溶媒流からのDBP、ウラン、プルトニウムおよび核分裂生成物のストリッピングを促進する一方で、アンモニウムカーボネート溶液がまた、エマルジョンまたはクラッドまたは沈殿物を形成することなく上記使用済み溶媒中に存在し水相にストリッピングされる厄介な核分裂生成物であるRuおよびCsのような核分裂生成物で強固な錯体を形成する。この結果を表6に示す。
選択的なアンモニウムカーボネート洗浄液が、5mg/LのUおよびPuレベルならびに10mg/LのDBPレベルで有機物を残留させるように使用済み有機溶媒を有効に処理して、洗浄済み溶媒をリサイクル可能にし得ることが、上記の表6から明らかになるだろう。このため、水性アンモニウムカーボネートでの溶媒洗浄が、連続モードによりプラント規模に対しても適用可能となることが判明した。
上述の研究成果に基づき、連続モードの使用時に混合沈降機を用いて粗性の有機物を処理するためのシステムの代表図が添付の図6に示される。フロー図から明らかになるように、極度に焼尽くされたFBTR燃料中に生成されたプラント溶液からの供給有機物/使用済み有機物が、混合沈降機IおよびIIにおいて洗浄液としての5〜10%アンモニウムカーボネートで順々に洗浄され、これにより、15分の滞留時間で水対有機物比が1:4に維持された。第2の混合沈降機IおよびIIからの出口において得られるストリッピングされた生成物が燃料として再利用するために再転換ラボに送られ、洗浄済み有機物がタンクに貯蔵され、こうしてTBPの消費が節約される。結果として得られる有機物(洗浄済み有機物)が、最終的に残りのDBPと、5mg/L未満のPuおよび同様の含有量のUとともに残され、こうして、新鮮な溶媒としてリサイクルすることが可能となる。
図7は、CORAL設備における混合沈降機内での選択的なアンモニウムカーボネート洗浄液を用いた連続的な溶媒洗浄を示す図である。このような設備で行われた試みにより、使用済み溶媒を有効に処理する際のアンモニウムカーボネート洗浄液の適合性がさらに確認された。
こうして、本発明により、高速炉用の核燃料再処理時における有効な溶媒洗浄にとって有利にすることができ、より特定的には、選択的な水性アンモニウムカーボネート溶液を要する高速増殖試験炉において(25GWd/t〜>155GWd/tまで)極度に焼尽くされプルトニウムを豊富に含む(70%)混合プルトニウム/ウランカーバイドの使用済み核燃料を再処理する間に、PUREXプロセスなどのストリッパ段階で得られた使用済み溶媒または分解された溶媒を有効に洗浄するのに有利にすることができる。重要なことには、使用済み溶媒のための選択的な洗浄液は、上記溶媒中の錯体からUおよびPuを完全にストリッピングして、粗性の有機物/使用済み有機物流から>99%の程度にまでUおよびPuを回収することを容易にし、さらに、クラッドまたはエマルジョンまたは沈殿物を形成することなく水相と有機物相との平衡化および分離を可能にすることを意図したものである。保持されるUおよびPuのレベルは、沈降時間、DBP濃度およびPu保持の許容範囲の観点から決定された試験済みの品質を有する処理済み/洗浄済み有機物においては5mg/L未満である。これにより、新鮮な溶媒に等価なものとなり、結果として得られる有機物/洗浄済み有機物が5mg/L未満のプルトニウム、5mg/Lのウラン、および10mg/L未満のDBP濃度を含むようになり、こうして、上記溶媒をプラントへとリサイクルすることが可能となるか、または、廃棄に適した廃物形態にすることができる。より有利には、本発明は、使用済み溶媒の流れの所望の処理および洗浄を実現して、貴重かつ希少なUおよびPuの定量的ストリッピングおよび回収を可能にするだけではなく、品質基準がテストされ保証された処理済み溶媒のリサイクルを可能にすることによりTBPの再利用および節約をも容易にするのに有利になるだろう。

Claims (25)

  1. 高速炉の使用済み核燃料の再処理中に生成される使用済み溶媒のための洗浄液であって、Uおよび/またはPuとの強固な錯体の形成に有利になるように、有効濃度のアンモニウムカーボネートを含む水性アンモニウムカーボネート溶液を含む、洗浄液。
  2. アンモニウムカーボネートの有効濃度は、少なくとも約5%、好ましくは5%〜10%の範囲である、請求項1に記載の洗浄液。
  3. 水性アンモニウムカーボネート溶液は、ウラン、プルトニウム、DBPおよび核分裂生成物のうちいずれか1つ以上のストリッピングに有利になるように選択的濃度のアンモニウムカーボネートが供給される、請求項1または2に記載の洗浄液。
  4. 水性アンモニウムカーボネート溶液は、使用済み溶媒中に存在する前記U、Pu、DBPおよび核分裂生成物との強固な錯体を形成するのに、かつ、エマルジョンまたはクラッドまたは沈殿物を形成することなく水相にストリッピングするのに有利になるように、選択的濃度のアンモニウムカーボネートが供給される、請求項1から3のいずれかに記載の洗浄液。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の洗浄液を用いて核燃料再処理において溶媒洗浄するためのプロセスであって、
    分解された溶媒の成分との強固な錯体の形成に有利になり、かつ、エマルジョンまたはクラッドまたは沈殿物を形成することのない溶媒から水相へのストリッピングに有利になるように、高速炉の使用済み核燃料の再処理中に生成された使用済み溶媒に前記水性アンモニウムカーボネート洗浄液を加えるステップと、
    水相および有機物相の平衡化および分離とを含む、プロセス。
  6. 前記使用済み溶媒はアクチニド金属抽出溶媒を含む、請求項5に記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  7. 前記アクチニド金属抽出溶媒は、トリ−n−ブチルホスフェート、ドデカンを含む炭化水素希釈剤、ジ−ブチルホスフェートによって形成される錯体、または、ウラン、プルトニウムもしくは核分裂生成物を有する他の分解生成物を含む、請求項6に記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  8. 前記水性アンモニウムカーボネート溶液は、少なくとも約5%、好ましくは5%〜10%の範囲のアンモニウムカーボネート濃度を含む、請求項6に記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  9. 前記アンモニウムカーボネート溶液は錯体を形成し、結果として得られる有機物/洗浄済み有機物が5mg/L未満のプルトニウムと、5mg/Lのウランと、10mg/L未満のDBP濃度とを含むように、核分裂生成物とともにウラン、プルトニウムおよびDBPをストリッピングするのに用いられる、請求項6に記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  10. 分解された/使用済み溶媒が、高速増殖試験炉(FBTR)からの、25GWd/tから>155GWd/tまで焼尽くされプルトニウムを大量に含む(70%)混合プルトニウム/ウランカーバイド燃料での再処理のためにPUREXプロセスのストリッパ段階から受取られる、請求項5に記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  11. 分解された/使用済み溶媒は、いずれの高速炉の、極度に焼尽くされプルトニウムを多量に含む使用済み燃料を再処理するストリッパ段階からも受取られる、請求項5に記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  12. わずかに<5mg/Lのウラン、<5mg/Lのプルトニウム、および10mg/LのDBPという保持レベルを有する処理済み/洗浄済み有機物は、核燃料再処理のための溶媒としてリサイクルされるか、または、廃棄するのに適した廃物形態にされる、請求項5から11のいずれかに記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  13. 前記有機供給物は、分解された溶媒の成分で形成された錯体の残りのトレースを実質的にストリッピングし、核燃料再処理のプロセスへとリサイクルすることにより溶媒を再利用可能にするように、水性アンモニウムカーボネート溶液と多段階接触させられる、請求項5から12のいずれかに記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  14. 処理済み/洗浄済みの使用済み溶媒は、リサイクル前に、(a)沈降時間の評価、(b)DBP濃度の推定、および(c)プルトニウム保持テストを含む溶媒品質分析を受ける、請求項13に記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  15. 前記沈降時間、DBP濃度およびプルトニウム保持を含む処理済み/洗浄済みの使用済み溶媒の品質基準が、新鮮な溶媒と同等であることが判明した場合、処理済み(洗浄済み)溶媒がプロセスへと連続的にリサイクルされる、請求項13または14に記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  16. 前記水性アンモニウムカーボネート溶液は、RuおよびCsのような核分裂生成物との強固な錯体を形成し、エマルジョンまたはクラッドまたは沈殿物を形成することなく水相へとストリッピングされる、請求項5から15のいずれかに記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  17. 前記水と有機物との接触は、洗浄済み溶媒がリサイクルに適した所望の品質に達するまで、先行するタンクからの処理済み/洗浄済み有機物を含む複数の沈降機タンクが別の後続の沈降機タンクにおいてアンモニウムカーボネートにさらに接触させられる段階において行なわれる、請求項5から16のいずれかに記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  18. 使用される水と有機物との比は、1〜2:1〜5、好ましくは1:4である、請求項5から17のいずれかに記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  19. カーボネート錯体からウラン/プルトニウムを回収するステップを含む、請求項5から18のいずれかに記載の、核燃料再処理における溶媒洗浄のためのプロセス。
  20. 高速炉の使用済み燃料からプルトニウムおよびウランを分離および精製するためのプロセスにより放出される前記使用済み有機溶媒の処理のための、請求項5から19のいずれかに記載の連続的プロセスを実行するためのシステムであって、
    少なくとも1つの混合沈降機において使用済み有機溶媒をアンモニウムカーボネート溶液と接触させるステップを含み、洗浄済み有機物と、前記カーボネート錯体を含有する水性生成物とは別個に回収され、前記システムはさらに、
    高速炉の使用済み燃料からウランおよびプルトニウムを分離するために後に使用される所望の特徴を備えた洗浄済み溶媒を継続的に貯蔵およびリサイクルするための手段と、水相を継続的に貯蔵し、次いで、回収された金属の最終的な特徴に基づいて後に使用するために、回収された水相に、そこからプルトニウムおよびウランを再生するための処理を施すための手段とを含む、システム。
  21. 洗浄済み溶媒が前記リサイクルのための所望の特徴を達成するまで、さらなる混合沈降機の下流において洗浄済み有機物をアンモニウムカーボネートと引続き接触させるステップを含む、請求項20に記載の、プロセスを連続的に実行するためのシステム。
  22. 高速炉の使用済み燃料からプルトニウムおよびウランを分離および精製するためのプロセスであって、
    i)高速炉の使用済み燃料からのプルトニウムおよびウランの前記分離および精製を行なうためにn−ドデカンにトリ−n−ブチルホスフェートを含む金属抽出溶媒を用いるステップと、
    ii)請求項5から19のいずれかに記載のプロセスの後にアンモニウムカーボネート溶液で、上記ステップi)において用いられる使用済み溶媒を洗浄するステップとを含む、プロセス。
  23. 洗浄済み溶媒は、連続的にプロセスへとリサイクルされる、請求項19に記載のプロセス。
  24. 使用済み溶媒および処理済み(洗浄済み)溶媒から定量的に回収されるプルトニウムおよびウランが、その品質に基づいて分析および再利用される、請求項20または21に記載のプロセス。
  25. 実質的に明細書に記載され、添付の実施例に関連付けて例示される、高速炉の使用済み核燃料の再処理中に生成される使用済み溶媒のための洗浄液と、核燃料再処理における使用済み溶媒生成の際の前記洗浄液の使用。
JP2011503550A 2008-08-18 2008-08-18 核燃料の連続的な再処理およびそのシステムでの使用に適した洗浄液 Active JP5643745B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/IN2008/000516 WO2010020993A1 (en) 2008-08-18 2008-08-18 Wash solution suitable for use in continuous reprocessing of nuclear fuel and a system thereof

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011517778A true JP2011517778A (ja) 2011-06-16
JP5643745B2 JP5643745B2 (ja) 2014-12-17

Family

ID=41078037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011503550A Active JP5643745B2 (ja) 2008-08-18 2008-08-18 核燃料の連続的な再処理およびそのシステムでの使用に適した洗浄液

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP2223305B1 (ja)
JP (1) JP5643745B2 (ja)
WO (1) WO2010020993A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105161154B (zh) * 2015-08-27 2017-12-01 中核四川环保工程有限责任公司 一种模拟低放有机废液热解焚烧悬浮液配方及其制备方法
CN111863300B (zh) * 2020-06-10 2023-03-24 中国原子能科学研究院 一种purex流程污溶剂中保留钚的洗脱方法
CN117259318B (zh) * 2023-11-17 2024-02-23 中国核电工程有限公司 污溶剂处理方法、清洗循环方法、处理装置及系统
CN117282710B (zh) * 2023-11-22 2024-03-12 中国核电工程有限公司 一种污溶剂洗涤装置和核燃料后处理厂的洗涤系统

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6270737B1 (en) * 1999-12-07 2001-08-07 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Extraction processes and solvents for recovery of cesium, strontium, rare earth elements, technetium and actinides from liquid radioactive waste

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB835690A (en) * 1947-08-16 1960-05-25 Atomic Energy Authority Uk Improvements in uranium recovery
GB2326268A (en) * 1997-06-12 1998-12-16 British Nuclear Fuels Plc Recovery of uranium carbonato complex by ion flotation

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6270737B1 (en) * 1999-12-07 2001-08-07 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Extraction processes and solvents for recovery of cesium, strontium, rare earth elements, technetium and actinides from liquid radioactive waste

Also Published As

Publication number Publication date
JP5643745B2 (ja) 2014-12-17
WO2010020993A1 (en) 2010-02-25
EP2223305A1 (en) 2010-09-01
EP2223305B1 (en) 2016-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0550221A1 (en) Composition and process for decontamination of radioactive materials
JP5689467B2 (ja) 硝酸水相から選択的にアメリシウムを回収する方法
Bush Recovery of platinum group metals from high level radioactive waste
JP5643745B2 (ja) 核燃料の連続的な再処理およびそのシステムでの使用に適した洗浄液
US4595529A (en) Solvent wash solution
US3112275A (en) Regeneration of hydrocarbon solutions of trialkyl phosphate used in processing of nuclear fuel
US4358426A (en) Method for cleaning solution used in nuclear fuel reprocessing
Del Cul et al. Citrate-based “TALSPEAK” actindide-lanthandide separation process
CN111863298A (zh) 一种purex流程污溶剂的深度净化方法
Govindan et al. Partitioning of uranium and plutonium by acetohydroxamic acid
Dhami et al. Validation of the flow-sheet proposed for reprocessing of AHWR spent fuel: counter-current studies using TBP
JPS60227196A (ja) 分裂物質のウラン及びプルトニウムの回収を妨害する物質を分離しかつ回収すべき分裂物質を相互に再処理工程で分離する改良方法
RU2229178C2 (ru) Способ переработки отработанного ядерного топлива (варианты), восстановитель np(vi)
Chitnis et al. Recovery of actinides extracted by Truex solvent from high level waste using complexing agents: II. Counter-current studies
US3574532A (en) Wash treatment to restore the degraded d2ehpa-tbp used in fission product extraction
RU2642851C2 (ru) Способ выделения и разделения плутония и нептуния
CN117259318B (zh) 污溶剂处理方法、清洗循环方法、处理装置及系统
US3533757A (en) Processes for simultaneously purifying and concentrating plutonium solutions
Cooper et al. Aqueous Processes for Separation and Decontamination of Irradiated Fuels
Del Cul et al. Citrate based''TALSPEAK''lanthanide-actinide separation process
Bugrov et al. Development and pilot testing of new Flow diagrams for plutonium purification at the RT-1 plant
JPH07107557B2 (ja) 有機溶媒の洗浄方法および洗浄廃液の減容法
US3346345A (en) Extraction of plutonium and neptunium from aqueous solutions
CN117912737A (zh) 一种从含钚有机相中高效反萃钚的方法
US4756853A (en) Process for the conversion into usable condition of actinide ions contained in the solid residue of a sulfate reprocessing process for organic, actinide-containing radioactive solid waste

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140415

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141021

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5643745

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250