JP2011517214A - 通信装置及び通信方法 - Google Patents

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Abstract

通信装置は、直交周波数分割多重(OFDM)通信信号を受信する信号入力部を有する。OFDM通信信号を受信し、OFDM通信信号を復調するために、復調部(100)が信号入力部に接続される。通信装置は、複素指数関数として少なくとも1つのサイン/コサイン波形の近似値を保存する少なくとも1つのメモリ要素(102)を含む。論理回路(108)は、+/−2pの加算及び乗算において論理シフトを実行し、OFDM通信信号中の複数のN個のデータサブキャリアの振幅及び位相の値を導出する。復調部はOFDM変調部としての効率的なFFTを実行し、複素指数関数が、複数のレベルの複素正弦波により近似され、選択的に、FFT出力のSNRを向上させるためにオーバーサンプルされる。

Description

本発明は、通信システムに関連し、特にマルチキャリア通信システムに関連し、マルチキャリア通信システムは、直交周波数分割多重(OFDM)通信システムを含むが、これに限定されない。
OFDM通信システムでは、周波数分割多重(FDM)通信信号の周波数及び変調信号は、互いに直交するように行われ、各周波数における信号同士の干渉を抑制している。この通信システムの場合、チャネルの変動時間に対して比較的長いシンボルによる低速の変調信号(low−rate modulation)は、マルチパス伝搬環境に対する耐性が強い。OFDMは、単一の周波数による1つの広帯域周波数で単一の高速シンボルストリームを送信するのではなく、同時に複数の周波数を利用して、個々の狭帯域周波数サブバンドで多数の低速データストリームを送信する。これら多数のサブバンドを利用すると、チャネル伝搬特性が、全体として1つのチャネルの場合よりも、所与のサブバンドにおいて、よりいっそう一定であるという利点がある。通常の同相/直交(I/Q)変調信号は、個々のサブバンドで送信可能である。また、通常はOFDMとともに、順方向誤り訂正(FEC)を使用することができ、これは、符号化直交FDM又はCOFDMとしばしば言及される。
当業者に知られているように、OFDM信号は、多数の直交サブキャリア信号の総体と考えることができ、例えば、直交振幅変調(QAM)又は位相シフトキーイング(PSK)により独立に変調された個々のサブキャリアにベースバンドデータが対応付けられる。このベースバンド信号によりメインRFキャリアを変調することができる。
OFDM信号は、通常、データについて逆フーリエ変換を施すことで生成され、演算処理の効率化の観点から、逆高速フーリエ変換(IFFT)が好ましい。さらに、OFDM復調にはフーリエ変換を利用する必要がある。これは、通常、高速フーリエ変換(FFT)により実行され、複素乗算を要するkシンボルのパケットをデコードするOFDM受信機における複素乗算を要する。
FFTやIFFTのようなアルゴリズムの効率は、典型的には、必要とされる乗算及び加算の回数により測定される。ハードウェアの実装の複雑さは、通常、1秒当たりの乗算回数により決定される。なぜなら、通常、乗算は、プロセッサやVLSIの設計において多くの面積及び多くのクロックサイクルを必要とするからである。直接的な評価の場合、N点の離散フーリエ変換(DFT)は、N2回の複素乗算及びN×(N−1)回の複素加算を必要とする(すなわち、4×N2回の実数乗算及びN×(4×N−2)回の実数加算を必要とする。長さNの有限長シーケンスのDFTは、次のようになる。
Figure 2011517214
ここで、Wは次のような複素指数関数により規定される要素を伴う回転因子(twiddle factor)である。
Figure 2011517214
当業者に知られているように、高速フーリエ変換(FFT)は、DFTを計算するのに必要な演算回数を実質的に削減するアルゴリズム群である。基数R−FFT(radix R−FFT)アルゴリズムは、N点のDFTをν個の段階に分割し、ここで、νは整数であり、N=Rνである。公知の基数2のアルゴリズム(N=2ν)は、より小規模のDFTを処理するために、シーケンスx[n]を連続的な小規模なサブシーケンスに分解することに基づいており、デシメーションインタイム(decimation−in−time)アルゴリズムと言及される。したがって、フーリエ係数をより小さなサブシーケンスに分解する基数2のアルゴリズムは、デシメーションイン周波数(decimation−in−frequency)アルゴリズムと呼ばれる。これらのアルゴリズムは、回転因子行列の周期性及び対称性の双方を活用する。基数2のアルゴリズムは、(N/2)・log2(N)回の複素乗算及びN・log2(N)回の複素加算を必要とする。すなわち、直接的なDFTの演算の場合と比較すると、演算負担はN/(log2(N))により減少する。ν=10の場合、N=1024となり、複素乗算の回数は5120となり、これは、直接的なDFTが1048576回の複素乗算を必要とすることに比べて、200倍以上効率的である。基数4のアルゴリズム[4]は、(3/8)・N・(log2(N)−2)回の複素乗算及びN・log2(N)回の加算を必要とする。
これらの計算は、長さNのデータブロックについて実行されるので、サンプル当たりの乗算回数は、IFFTの場合log2(N)回となる。1024ポイントのIFFTは、5120回の乗算を必要とすることになり、入力サンプル当たり5回の乗算を要する。OFDMシンボルは、次式によるサブキャリアfn(k)の総体と考えることができる。
Figure 2011517214
これは、次式のように、より一般的に書き換えられる。
Figure 2011517214
FFTやIFFTによる乗算回数は、ハードウェアの複雑さに大きく影響し、ゲート数を増加させる。さらに、浮動小数点丸め誤差に起因する重大な損失も生じる。
さらに、OFDMを使用する場合においてピーク電力対平均電力の比率(PAPR)が高くなるという問題も、OFDM通信信号を生成する際に使用されるIFFT及びFFTを簡略化しようとする契機ないし動機づけになる。特許文献1は、ピーク電力対平均電力比(PAPR)を低減させるシステムを開示しており、その出願の内容全体は本願のリファレンスに組み入れられる。
米国特許出願公開第2005/0089116号明細書
本発明の課題は、IFFT及びFFTの演算を簡略化することである。
一実施例による通信装置は、
直交周波数分割多重(OFDM)通信信号を受信する信号入力部と、
前記OFDM通信信号を受信する前記信号入力部に接続され、該OFDM通信信号を復調する復調部と
を有し、該復調部は、
複素指数関数として、基底となる近似的な正弦波及び余弦波の少なくとも1つを保存する少なくとも1つのメモリ要素と、
+/−2pの乗算の際に論理シフト及び加算を実行することで、前記OFDM通信信号における複数のN個のサブキャリアの振幅及び位相を導出する論理回路と
を有する通信装置である。
無線通信チャネルを介して接続されたIEEE802.11aOFDMモデムの送信回路及び受信回路をそれぞれ示す従来の上位概念的ブロック図(本発明の技術的説明及び理解を促すために示される。)。 シングルキャリア信号のスペクトルを示す図(本発明の技術的説明及び理解を促すために示される。)。 周波数分割多重(FDM)信号のスペクトルを示す図(本発明の技術的説明及び理解を促すために示される。)。 直交周波数分割多重(OFDM)信号のスペクトルを示す図(本発明の技術的説明及び理解を促すために示される。)。 本発明の非限定的な例による変調処理に使用可能な直交位相シフトキーイング(QPSK)ディジタルコンステレーションを示す図。 本発明の非限定的な例による変調処理に使用可能な二相シフトキーイング(BPSK)ディジタルコンステレーションを示す図。 本発明の非限定的な例により使用される16QAM方式のディジタルコンステレーションを示す図。 本発明の非限定的な例により使用される64QAM方式のディジタルコンステレーションを示す図。 本発明の非限定的な例によるOFDM変調及び復調システムに使用される基本的な構成用を示すブロック図。 本発明の非限定的な例によるOFDM変調及び復調システムにおいて1つのメモリ要素を使用する代替システムを示す別のブロック図。 本発明の非限定的な例によるシミュレーション結果を示す図。 本発明の非限定的な例による別のシミュレーション結果を示す図。 本発明の非限定的な例によるOFDMシステムに使用される復調回路の一部を示すブロック図。 本発明の非限定的な例による信号の電力(dB)対総電力(dB)の関係を示す図。 本発明の非限定的な例による信号スペクトルの比較例を示す図。 本発明の非限定的な例による正弦波の様々な近似を示す図。 本発明の非限定的な例による図13の信号スペクトルのFFTを示す図。 本発明の非限定的な例によるオーバーサンプリングなしの場合、信号雑音比(SNR)が7dBの場合、11dBの場合及び16dBの場合を示す図。 本発明の非限定的な例によるスペクトル及びオーバーサンプリングなしの様子を示す図。 本発明の非限定的な例によるSNRが14dBの場合、18dBの場合及び21dBの場合とともに、3倍のオーバーサンプリングの様子を示す図。 本発明の非限定的な例による3倍のオーバーサンプリングとともにスペクトルを示す図。 本発明の非限定的な例によるSNRが16dBの場合、22dBの場合及び23dBの場合とともに、5倍のオーバーサンプリングの様子を示す図。 本発明の非限定的な例による5倍のオーバーサンプリングとともにスペクトルを示す図。 本発明の非限定的な例において使用可能な通信システム例のブロック図。 本発明の非限定的な例による通信システムを組み込むことが可能な携帯無線機のような携帯無線通信装置の斜視図。
通信装置は、直交周波数分割多重(OFDM)通信信号を受信する信号入力部を有する。OFDM通信信号を受信し、OFDM通信信号を復調するために、復調部(100)が信号入力部に接続される。通信装置は、複素指数関数として少なくとも1つのサイン/コサイン波形の近似値を保存する少なくとも1つのメモリ要素(102)を含む。論理回路(108)は、+/−2pの加算及び乗算において論理シフトを実行し、OFDM通信信号中の複数のN個のデータサブキャリアから振幅及び位相の値を導出する。
通信装置は、複数のミキサを含む論理回路を有し、ミキサは、到来するOFDM通信信号と近似的な正弦波/余弦波とを混合する。複数のミキサの各々は、加算部に接続され、各ミキサからの出力を加算する。読み取り回路は、近似的な正弦/余弦基本波形に対応する値を読み出す。
別の実施例において、論理回路は、複素指数関数を加算及び減算するシフトレジスタ回路を有する。加算部は、シフトした値を加算するためにシフトレジスタと協働する。少なくとも1つのメモリ要素は、各自が異なる周波数に対応する複数のメモリ要素として形成される。近似的なサイン/コサイン基底波形は、cos(nkω/N)及びsin(nkω/N)により求められる。論理回路は、論理シフト及び加算を実行するフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又はディジタル信号プロセッサ(DSP)として実現可能である。
通信システム及び通信方法も説明される。
本発明における他の目的、他の特徴及び他の利点は、添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を参照することでさらに明らかになるであろう。
以下、好適実施例を示す添付図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。しかしながら、本発明は、多種多様な形態で実施されてもよく、以下で説明される形態に限定して解釈されてはならない。むしろ、以下の実施例は、本願による開示内容が十分に及び完全に理解されるように、かつ本発明の内容を当業者に伝えるために提供されている。図中、同様な番号は同様な要素を指す。
本発明による非限定的な例にしたがうシステム及び方法の詳細な形態を説明する前に、理論的な技術説明を行い、その後に、本システム及び本方法に使用される基本構成の具体的な説明を行う。そのようなOFDMシステムの他の詳細については、米国特許出願番号第11/464,877号、11/464,857号、11/464,854号、11/464,861号、11/464,868号等に記載されており、これらの出願全体は本願のリファレンスに組み入れられる。
直交周波数分割多重(OFDM)方式は、マルチキャリア変調(MCM)とも言及される。なぜなら、信号は、異なる周波数で送信される複数のキャリア信号を使用するからである。高度なディジタル信号処理(DSP)技術により、データは、所定の周波数における複数のキャリア(サブキャリア)に分散される。例えば、最低周波数のサブキャリアが基底周波数(ベース周波数)を使用する場合、他のサブキャリアは、基底周波数の整数倍である。あるサブキャリアからのエネルギが、他の全てのサブキャリアのエネルギがゼロに等しい周波数において生じるというサブキャリア同士の特別な関係は、直交関係と考えてよい。同じ周波数範囲内で周波数の重ね合わせをすることができる。これは、サブキャリア各々において、より低いシンボルレートをもたらし、不都合なマルチパスの影響に起因するシンボル間干渉(ISI)を減らす。多くのOFDM通信システムにおいて、ガードインターバル(GI)又はサイクリックプレフィックス(CP)が、OFDMシンボルの先頭に付加される又は末尾に付随し、ISIの影響を緩和する。
図1A及び1Bは、IEEE802.11aによるOFDMモデムの基本回路構成を示す上位概念的ブロック図であり、図1Aは送信回路30を示し、図1Bは受信回路を示し、これらは技術説明のため及び理解を促すために描かれている。送信回路30(単に、「送信機」とも言及される。)は、図2Cに示されるようなOFDM信号を送信する。理解を促すために比較すると、図2Aは、シングルキャリア信号のスペクトルを示し、図2Bは、図2Aのシングルキャリア信号に対して、従来の周波数分割多重(FDM)信号のスペクトルを示す。図2CはOFDM信号のスペクトルを示す。
図2A−2Cの図は、各周波数キャリアが変調されるOFDMは、周波数分割多重(FDM)システムに基づいていることを示す。FDMシステムの周波数及び変調信号は、互いに直交し、チャネル同士の間の干渉を排除する。チャネルの時間の特性に比較して長いシンボルを有する低速変調信号は、マルチパスに対する耐性が強いので、OFDM通信システムは、多数の低速シンボルストリームが、複数のキャリアにより同時に送信できるようにし、この点、1つの信号キャリアにより1つの高速シンボルストリームを送信することと異なる。したがって、OFDM通信システムにおける周波数スペクトルは、複数の低速サブキャリアに分割される。サブバンドの各々は、比較的狭い部分の周波数スペクトルをカバーするので、所与のサブバンドにおけるチャネル伝搬特性は、スペクトル全域を占有する場合よりも一定又は「平坦又はフラット」である。任意のタイプの同相及び直交(I/Q)変調方式を使用して、例えば、バイナリシフトキーイング(BPSK)、直交シフトキーイング(QPSK)又は直交振幅変調(QAM)等を利用して、あるいは、任意の多種多様な変調方式を利用して、任意のサブキャリアを変調することができる。例えば、チャネル符号化、電力配分、適応変調符号化等の技法のような様々な信号処理技法が、1つ以上のサブバンドに適用されもよい。例えば、時間、符号又は周波数による分離法を利用して、複数のユーザに割り当ててもよい(マルチユーザアロケーション)。
図1A、1Bに示されているような送信機及び受信機を利用するOFDM通信システムの場合、何十ないし何千もの多数の直交する周波数により、送信機は信号を送信し、その多数の直交する周波数同士の間で、振幅及び位相は独立している。サブキャリア信号の各々は、1つの狭帯域信号のためだけの余裕しかない。なぜならそれらの信号は密接に配置されており、隣接するサブキャリアによる信号が互いに干渉することが重要だからである。OFDMシステムの場合、各サブキャリアにおけるシンボルは、各自の周波数成分からのエネルギが、他の全てのサブキャリアの中心においてゼロになるように配置され、OFDMシンボルは従来のFDMよりも優れたスペクトル効率を達成可能にする。
図1A、1Bに示されているような従来のOFDMシステムは、順方向誤り訂正エンコーダを利用する順方向誤り訂正(FEC)技術のようなチャネル符号化を利用し、符号化された直交FDM(COFDM)信号を生成する。チャネル状態情報(CSI)に関する技術も使用され、これは連続波(CW)干渉器及び/又は選択チャネルシステムを含む。
OFDM信号は、典型的には、各自が直交するサブキャリアの総体である。上述したような直交振幅変調(QAM)方式又は位相シフトキーイング(PSK)方式のような何らかの変調法を用いて、ベースバンドデータは、直交するサブキャリア各々に独立に変調される。サブキャリア各々のスペクトルは重なっているので、重なりが全く許容されない場合よりもスペクトルはかなり広くできる。したがって、OFDMは高いスペクトル効率をもたらす。サブキャリア各々は低速のシンボルレートで処理されるので、サブキャリアのシンボル各々の持続時間は長くなる。(簡明化のため、「シンボルレート」は、「シンボル持続時間」の逆数に等しいとする。)。順方向誤り訂正(FEC)等化及び変調技術を用いることで、a)リンク分散(link dispersion)、b)徐々に変化する位相ひずみ及びフェージング、c)周波数応答が得られないこと(frequency response null)、d)定常的な干渉及びe)バーストノイズ等に対する耐性を強化することができる。さらに、ガードインターバル(GI)又は作リックプレフィックスを利用することで、通信チャネルにおけるマルチパスに対する優れた耐性を提供する。
通常、OFDM通信システムでは、サブキャリア及び何らかの方形波(パルス)を使用することができ、それらは送信機における逆高速フーリエ変換(IFFT)回路を用いた逆離散フーリエ変換(IDFT)により使用される。受信機では、高速フーリエ変換(FFT)回路が逆の処理を行う。方形パルス波形は、サブキャリアに関し、Sin(x)/xの形状のスペクトルをもたらす。
受信機及び送信機が同期している場合、受信したサブキャリア同士が、許容できる程度に低いキャリア間干渉しか生じない又は全く生じないように、サブキャリア間隔を選択することができる。通常、OFDM通信システムは、利用可能な帯域を、数十程度から8000ないし10000にも及ぶ多数の狭帯域サブバンドに分割する。図2Bに示すような従来のFDMを用いて複数のチャネルを提供する通信システムとは異なり、OFDMの各サブバンドのサブキャリアは、互いに直交しており、近接しており、ほとんどオーバーヘッドがない。OFDM通信システムの場合、時分割多重アクセス(TDMA)通信システムにおけるユーザ同士の間で行われる何らかのスイッチング(切り替え)に関するオーバーヘッドは殆ど無い。通常、OFDM通信システムにおけるサブキャリアの直交性により、サブキャリア各々は、シンボル期間を上回る整数倍のサイクルを有することを許容する。その結果、サブキャリアのスペクトルは、隣接するサブキャリアの中心周波数においてゼロになる。
通常、OFDM通信システムの場合、送信するデータに割り当てられているサブキャリア各々に使用される所望の変調方式及び入力データに基づいて、データを送信するのに必要なスペクトルが選択される。キャリアの振幅及び位相は、例えば、上述したようなBPSK、QPSK又はQAMのような変調方式に基づいて算出される。必要なスペクトルはIFFT回路を用いて変換され、キャリア信号が直交することを保証する。
直交する正弦波成分の総体として生成される等価な波形を見出すことで、FFT回路は、周期的な時間領域の信号を等価な周波数スペクトルに変換することが、理解されるであろう。時間領域信号の周波数スペクトルは、通常、振幅及び位相の正弦波成分により表現される。IFFT回路は逆の処理を行い、その振幅及び位相のスペクトルを時間領域の信号に変換する。例えば、IFFT回路は、一群の複素データ点を、同数の点による時間領域信号に変換することができる。複素入力点の各々は、IFFTに入力されたのと同数の点により表現される整数個の正弦波サイクル及び余弦波サイクルになる。同相成分として言及される各正弦波及び直交成分として言及される各余弦波は、IFFTにより生成される他の全ての成分に対して直交する。したがって、所望のサブキャリア周波数を表現する各周波数ポイントについて振幅及び位相を設定し、IFFTを実行することで、直交するキャリアを生成することができる。
しばしばガードインターバル(GI)(サイクリックプレフィックスとも言及される)がOFDMシンボルに付加されることが、理解されるべきである。ガードインターバルは、シンボル間干渉(ISI)による無線チャネルの影響を軽減させ、ガードインターバルは冗長的な送信情報を含む。非限定的な例としてIEEE802.11aを参照すると、キャリア間隔が312.5kHzであり、フーリエ変換が3.2マイクロ秒かけて実行される場合、ISIを排除するため、0.8マイクロ秒のガードインターバルを適用することができる。OFDMシンボルの先頭に付けるガード「インターバル」は、有効シンボル期間の末尾Tg秒とすることができ、サイクリックプレフィックスとすることができる。ガードインターバルは、有効シンボルの全長に対応する「T」の一部分として短く、かつチャネルインパルス応答より長く維持される。これによりISI及びキャリア間干渉(ICI)を低減させ、サブキャリアの直交性を維持する。目下の例の場合、FFTの期間において、受信機にとって時間波形が周期的に現れる。
ICIを削減するため、OFDMシンボルは、ガード期間においてサイクリックに延長され、OFDMシンボルの遅延したレプリカが、ガード期間よりも遅延が短い限り、FFTインターバルの中で整数個のサイクルを有することを保証する。その結果、ガード期間より短い遅延しか伴わないマルチパス信号は、ICIを生じさせない。
送信信号の複数の複製が異なる時間に受信機に到着する場合に、マルチパス干渉が生じる。様々な符号化アルゴリズムを利用して、周波数及び時間の双方に信号の冗長性を加える機能を提供することで、OFDM通信システムはマルチパス干渉の影響を低減できることが、理解されるべきである。例えば、OFDMを利用するIEEE802.11a標準仕様の場合、48個のサブキャリアが同時に送信可能である。送信機における1/2畳み込みエンコーダ及び受信機におけるビタビ(Viterbi)デコーダを用いることで、符号化利得が得られる。データビットは、複数のシンボル及び複数のサブキャリアの間でインターリーブすることが可能である。データが欠落しても、周波数及び時間にわたるインターリーブにより、しばしば復元可能である。
同じキャリア数、同じ変調方式及び同じサンプルレートの場合、データレートを増やすにはシンボルレートを増やす必要がある。シングルキャリアシステムの場合、チャネルに起因する振幅及び時間的な歪を補償するために、複雑な等化器及び適応フィルタが必要になる。そのような等化器及びフィルタに必要な精度及びダイナミックレンジは、シンボル期間が減少するにつれて顕著に増加する。しかしながら、OFDMシステムの場合、例えば、48個のサブキャリアが同時に送信される場合、シンボルレートは実質的に48分の1に減少し、チャネル等化器及びフィルタに課す条件を大幅に緩和できる。OFDMシステムにおける減少したシンボルレートにより、ロバストな(robust)通信リンクを実現でき、ISIに対する耐性を高めることができる。
OFDM受信機は、様々な信号の総体をサブキャリアとして受信することが、理解されるべきである。ガードインターバルを付加することは、シンボル遷移が受信シンボル期間各々の間では生じないことを保証するので、OFDMシステムにおけるパフォーマンスをさらに強化することができる。例えば、OFDMサブキャリアがBPSK方式で変調されていた場合、シンボル境界において180度の位相変化(位相ジャンプ)が存在することになる。先頭のマルチパス信号及び最後尾のマルチパス信号の間で予想される最大時間差よりも長いガードインターバルを選択することで、そのような位相変化はガード期間の間でのみ生じるようにすることができ、これは、FFTインターバルの間では位相変化が一切生じないことを意味する。遅延パスの位相変化が、受信機のFFTインターバルの間にで生じる場合、先頭パスのサブキャリアと遅延パスの位相変調波とを合成すると、もはや直交するサブキャリア群を生成することができず、ある程度の干渉を生じさせてしまう。
後述するようなOFDMシステムの一般的な技術的理解を深めるため、通常のOFDM送信機及び受信機の構成を説明する。図1Aは、上記のIEEE802.11aによるOFDMモデムの従来の送信機30に関する上位概念的ブロック図を示し、通信するデータ33を表現する信号を受信し、その信号を上述したように順方向誤り訂正符号とともにエンコードする順方向誤り訂正(FEC)符号化回路34を含む。信号は、インターリーブ及びマッピング回路36に渡され、インターリーブ及び周波数マッピングが行われる。IFFT回路38は、インターリーブされ周波数マッピングされた信号を受信し、シンボルとして言及される単一の同相/直交時間領域シーケンスにおいて合成される複数の時間領域キャリアを生成する。ガードインターバル回路40は、ガードインターバルを付加する。シンボル波形整形回路42(例えば、レイズドコサインフィルタ)は、シンボル波形を整形し、シンボルのスペクトル成分を制限する。その後、同相/直交(I/Q)変調器44は、ベースバンドI/Q信号を処理し、I/Q変調を行い、また、LO信号生成器46からの局部発振(LO)信号を受信する。最終的な送信キャリア周波数への信号のアップコンバージョン(高周波数への周波数変換)は、ミキサ48において行われ、ミキサは、LO信号生成部50により生成された局部発振信号を受信する。その後、信号は高電力増幅器(HPA:High Power Amplifier)52により増幅され、OFDM信号は、RFチャネルにおけるキャリア波として、アンテナ54から送信される。例えば、I/Q変調器44及びミキサ48の間、ミキサ48及びHPA54の間、HPA52の出力等における様々な段階の周波数フィルタリングは、ブロック図には示されていない。
図1Bは、IEEE802.11aによるOFDMモデムで使用される通常の受信機に関する上位概念的ブロック図を示す。アンテナ60は、キャリア波によるRFチャネル31からOFDM信号を受信する。OFDM信号は、低雑音増幅器(LNA)62により増幅される。信号のダウンコンバージョン(低周波数又はベースバンドへの周波数変換)は、ミキサ64において行われ、ミキサは、LO信号生成部66により生成された局部発振信号も受信する。自動利得制御(AGC)増幅器68は、ダウンコンバージョン後の信号に対して自動利得制御を行い、適切な信号レベルが以後の回路に与えられることを保証する。AGC回路は、フィードバック技術を利用し、これについては当業者に公知である。同相及び直交信号検出がI/Q検出回路70において行われ、I/Q検出回路はLO信号生成部72が生成した局部発振信号も受信し、図示されているように、自動周波数制御(AFC)クロック復元回路74とともに動作する。AFC回路は、局部発振器72の周波数を調整し、I/Q検出部の調整を適切に維持する。I/Q検出回路70、AFCクロック復元回路74及びLO信号生成部72は、図示されているように及び当業者に既知のように、フィードバックループを形成する。ガードインターバルは、GI回路76において除去される。FFT回路78において、IFFTと逆の高速フーリエ変換(FFT)がサブキャリアについて行われる。デマッピング及びデインターリーブが、デマッピング及びデインターリーブ回路80において行われる。順方向誤り訂正デコードが、FECデコーダ82において行われ、FECデコーダは、信号処理を完了し、受信した通信データ83として元のデータを復元する。図1Bに示されているような受信回路の機能は、図1Aに示される送信回路30の逆の形式の処理を行う。
上述したように、OFDM通信システムは、図1Aに示されるように、IFFT処理の前にFEC処理及び既知のインターリーブ・マッピング処理を行い、図1Bに示されるように、FFT処理の後で、デマッピング・デインターリーブ処理を行い、その後にFECデコード処理を行う。
パンクチャリングを含む例えば畳み込み符号化のような符号化やインターリーブ、デインターリーブ、デコード及び関連する処理は、しばしば、OFDM通信システムの不可欠な部分になる。例えば、エンコードについて順方向誤り訂正(FEC)の工業規格の符号として、レート1/2、K=7の畳み込み符号が使用可能である。理解を促すため、これらの基礎的なシステム要素についてのさらなる詳細な説明を行う。非限定的な例として、畳み込み符号は、誤り訂正符号であり、通常3つのパラメータ(n,k,m)を有し、nは出力ビット数に等しく、kは入力ビット数に等しく、mはメモリレジスタ数に等しい。符号化率はk/nとして定義され、符号化の効率の指標になる。非限定的な例として、k及びnのパラメータは通常1−8の値の範囲内にあり、mは通常2−10の範囲内にあり、符号化率は、通常1/8−7/8の範囲内にある。しばしば、畳み込み符号チップは(n,k,L)というパラメータにより指定され、Lは符号の拘束長(constraint length)に等しい。拘束長は、出力ビットの生成に影響するエンコーダメモリのビット数を表すことができる。しばしば、使用される定義に依存して、パラメータの順序が入れ替わってもよい。
符号化データの変換は、情報シンボル及び符号の拘束長の関数になる。単一のビット入力符号は、異なる符号レートをもたらすパンクチャ符号を生成することができる。例えば、レート1/2の符号が使用される場合、エンコーダの出力ビットの一部分の送信により、レート1/2の符号をレート2/3の符号に変換することができる。したがって、1つのハードウェア回路又はモジュレータが、異なるレートの符号を生成することができる。パンクチャリングされた符号(パンクチャ符号)を使用することもできる。パンクチャ符号は、雨天やその他のチャネル劣化状態のようなチャネル状態に応じて、ソフトウェア又はハードウェアによりレートを動的に変更することができる。
畳み込み符号化用のエンコーダは、通常、線形フィードバックシフトレジスタ(LSFR)又は符号化のためのルックアップテーブル(LUT)を使用し、入力ビットだけでなく(エンコーダの状態として言及される)先行する多数の入力ビットも含み、テーブルの値はエンコーダのビット又は出力ビットである。エンコーダの機能は、状態図、ツリー図又はトレリス図として表現できる。
畳み込み符号に対するデコードシステムは、1)シーケンシャルデコーディング又は2)最尤デコーディングを利用することができ、例えば非限定的な例としてビタビデコーディングを使用することが通常好ましい。シーケンシャルデコーディングは、トレリスにおける前方及び後方の双方の動きを許容する。最尤デコードのようなビタビデコーディングは、所与の長さのシーケンスを受信し、各々のパスのメトリックを計算し、メトリックに基づいて判定を行う。ターボ符号化は、使用可能な順方向誤り訂正法の別の具体例である。
パンクチャリング畳み込み符号化は、いくつかのOFDMシステムでは一般的な技術であり、本発明の非限定的な例でも使用可能である。いくつかの例において、パンクチャリングされた畳み込み符号は、特定の論理ビット又はシンボルを、低レートのエンコーダの出力から周期的に除去することで得られる高レートの符号であることを、理解すべきである。パンクチャリングされた符号のパフォーマンスは、元の符号と比較して劣ることになるが、通常、データレートを増やすことができる。
本発明の非限定的な例として使用可能なある基本要素は、畳み込みエンコーダを含む上述したような送信機を含み、畳み込みエンコーダは、バイナリ入力ビットのシーケンスを符号化し、バイナリ出力ベクトルのシーケンスを生成し、トレリス構造を用いて規定することができる。インターリーバ(例えば、ブロックインターリーバ)は、出力ベクトルのビットを置換することができる。インターリーブされたデータは、送信機により変調され(シンボルを送信するためにマッピングすることで)送信される。受信機では、復調器がその信号を復調する。
ブロックデインターリーバは、インターリーブされているビットを復元する。ビタビデコーダは、デインターリーブされたビットのソフト判定を行い、バイナリ出力データを生成する。
上述したような無線モデム又はトランシーバの一部として、畳み込みエンコーダ及びビタビデコーダを含むビタビ順方向誤り訂正モジュール又はコアが使用される。例えば、畳符号化コードの拘束長が7であった場合、エンコーダ及びビタビデコーダは、工業規格のパンクチャリングアルゴリズムを使用して、1/2、2/3、3/4、4/5、5/6、6/7及び7/8の選択可能な符号化レートをサポートする(使用可能である)。
別の設計例のブロックシステムパラメータは、畳み込み符号化を処理する入力ビット数としての拘束長と、畳み込みエンコーダの入力ビットと出力ビットとの比率としての畳み込み符号化率とを含む。パンクチャリングレートは、パンクチャリングプロセスを用いて畳み込みエンコーダの入力ビットと出力ビットとの比率を含む(例えば、レート1/2の符号から導出される。)。
ビタビデコーダパラメータは、畳み込みエンコーダの入力ビットと出力ビットとの比率として、畳み込み符号化率を含む。パンクチャレートは、パンクチャリングプロセスを用いる畳み込みエンコーダの入力ビットと出力ビットとの比率でもよく、レート1/2のマザーコードから導出されてもよい。入力ビットは、デコーダが処理するビット数である。ビタビ入力ビット幅(Viterbi input width)は、ビタビデコーダに対する入力データの幅(すなわち、軟判定により取りうる範囲)である。メトリックレジスタ長は、メトリックを保存するレジスタの幅である。トレースバック深度(trace back depth)は、最も確からしい符号化ビット値を算出するためにビタビデコーダが要求するパスの長さである。メモリサイズは、デコードプロセス用にパスメトリック情報を保存するメモリのサイズである。場合によっては、ビタビデコーダは、デパンクチャ(depuncture)及びビタビ機能ブロック又はモジュール同士の間に先入れ先出し(FIFO)バッファを含む。ビタビ出力幅は、ビタビデコーダに対する入力データの幅である。
エンコーダは、上述したように、パンクチャリングブロック又はモジュールを含む。通常、畳み込みエンコーダの拘束長は7であり、畳み込みエンコーダは、例えば6つのようないくつかの要素を伴うシフトレジスタの形式をとっている。クロックサイクル各々について、1ビットが入力可能である。したがって、出力ビットは、標準的な生成符号を用いるシフトレジスタ要素の組み合わせとして規定することができ、符号化された出力シーケンスを生成するために連結される。入力において、直列又は並列バイトのデータインターフェースがあってもよい。出力ビット幅は、アプリケーションのパンクチャ符号化率に応じてプログラム可能である。
非限定的な例におけるビタビデコーダは、入力データストリームを複数のブロックに分割し、最も確からしいデータシーケンスを推定する。デコードされたデータシーケンスは、バーストとして出力される。入力及び演算は連続的であってもよく、非限定的な例において、データの2ビット毎に4クロックサイクルを要する。入力FIFOは、デパンクチャ入力データレートに依存してもよい。
ターボ符号は、ハイパフォーマンスの誤り訂正コードとして又は低密度のパリティチェック符号として使用され、雑音があるチャネルの最大情報伝送レートの理論限界であるシャノン限界(Shannon limit)に達する。したがって、送信電力を上昇させることなく、利用可能な帯域幅を増やすことができる。信号から2進数を生成する代わりに、デコーダのフロントエンドは、各ビットの尤度の指標を生成するように設計されてもよい。
以下、OFDM通信システムにおけるIFFT及びFFTの演算負担を軽減する本発明の非限定的な例によるシステム及び方法を詳細に説明する。IFFTにおいて、全部でN個のサブキャリアがあり、Nは2のべき乗であるとする。実用的なOFDM信号の場合、xnは、BPSKの場合は{1,-1}、QPSKの場合は{−1−i,−1+i,1−i,1+i}等のような離散的な値しかとらない。関数fn(k)がメモリに予め保存されており、BPSK、QPSK、64QAM等のような変調方式が使用される場合、変調プロセスは、如何なる乗算も行うことなしに実行可能である。変調処理は、本発明による非限定的な例によれば、複素指数関数(すなわち、基底関数、ベースとなる関数)を加算又は減算する。
変調処理は、数学的には次式のように理解することができる。
Figure 2011517214
ここで、複素数値xnは、例えば、QPSK(図3A)、BPSK(図3B)、16QAM(図4)及び64QAM(図5)に示されているようなディジタルコンステレーション(信号点配置図)によるものである。変調処理は、次のように表現することができる。
Figure 2011517214
上記の数式は、cos(nk2π/N)及びsin(nk2π/N)をシフト及び加算することに対応する。これらの関数が予め保存されていたならば、乗算は一切使用しなくて済む。その結果、全ての処理が、ディジタル信号プロセッサ(DSP)又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)において効率的に算出できる。このシステム及び方法は、2のべき乗であるサブキャリア数を当てにしておらず(依存せず)、本システム及び方法は、任意の数のキャリアを使用するOFDMシステムに有利であることに、留意を要する。
図6には、本発明の非限定的な例において使用可能なOFDM変調/復調システムのブロック図が示されており、全体的に100により示され、並列的な列に並べられた複数の処理メモリモジュール102が示され、処理メモリモジュールの各々は、フィードバックループ104と、シフト回路108への出力106とを有し、シフト回路は、シフトレジスタ又は同様な構造の装置でもよい。これらのシフト回路は、加算部又は合成部110に出力を与える。
個々のメモリモジュール102である列の各々は、複素指数関数を伴う特定の周波数に対応し、システムにおいて如何なる乗算も使用されていないことが示されている。各サブキャリアに対応する列各々における様々な周波数の基底関数である複素指数関数を加算又は減算することで、変調処理は行われる。シフト回路108直前の各列の出力において、図3A、3B、4及び5に示すようなディジタルコンステレーションシンボルが、各サブキャリアを変調するために入力される。シフトレジスタは、(サブキャリアに対応する)複素指数関数の符号(sign)を変更し、及び+/−2pを乗算することで、入力ディジタルコンステレーションシンボルに対応する振幅及び位相を伴う変調された複素指数関数を生成することができる。有利なことに、本発明の非限定的な例によれば、符号の変更は、単なる2の補数を用いて実行可能であり、+/−2pの乗算処理はシフトレジスタを用いて実行可能である。例えば、入力シンボルがQPSKコンステレーションにおける{+1,−1j}であった場合、複素指数関数の実部が加算され、虚部は2の補数をとって加算される。フィードバックは、次のOFDMシンボルを生成するために行われ、そのプロセスに対応する。受信機側において、復調するために同じ回路構造を使用することが可能であり、指数関数の符号を負から正へ及び正から負へ切り替えて変更することで、その回路は送信又は受信に使用可能である。シフト回路は、2の補数を求めることで、符号の変更を行う機能を有する。左にシフトすること又は右にシフトすることは、2pを乗算したものを求めるために使用される。pの値は、左又は右にシフトする回数を表す。例えば、4倍する場合、pの値は2であり(p=2)、これは左に2回シフトすることに対応する(2回シフトして空いた右側の2つの場所はそれぞれ1に設定する)。最も左のビットが最上位ビットであった場合、pが正の値ならば左にシフトすること(乗算すること)に対応し、pが負の値ならば右にシフトすること(除算すること)に対応する。マイナスであるならば符号を負に変更し、2倍することで論理シフトを実現することができ、列の各々からの結果は図示されているように加算される。
図7は、図6に示されている回路と同様な他のシステムの代替例120を示しているが、処理メモリモジュール122を1つしか使用していない点で異なり、処理メモリモジュールは複数の処理カウンタ124とともに動作し、複数の処理カウンタの各々は、処理メモリモジュール122とともに動作する。モジュール122は、図6に関して説明したのと同様に、複数のシフト回路126に出力している。これらのシフト回路126は、図6に関して説明したのと同様に、加算器又は合成部130に出力される。
この回路は、1つの列であるメモリモジュール122とともに動作する多数のカウンタ124を示し、複素指数関数のモジュール各々の周波数は、サンプルをスキップすることで周波数を変更することができる。例えば、周波数を2倍する場合、図示されているように、1つおきにサンプルをスキップすることが可能であり、複数の処理カウンタを利用することで達成可能である。システムが1つおきにサンプルをスキップした場合、システムは、メモリを通じて戻り、正弦波を近似する。複素指数関数である様々な周波数の正弦波の各々を保存しておく代わりに、オーバーサンプルされた低周波数の正弦波についてのメモリモジュールとして、第1の列を使用し、1つおきにサンプルをスキップして周波数を2倍にすることが可能である。3番目のサンプルを使用することで、周波数を3倍にすることも可能である。
図示されているように、効率及び必要なメモリ容量は、変換の対称性及び周期性を活用することで、さらに改善可能である。
1.WN k[N−m]=WN −k・n=(WN kn* (複素共役対称性)及び
2.WN kn=WN k・(n+N)=WN (k+N)n (n及びkに関する周期性)。
回転因子行列Wは、正則かつユニタリ(nonsingular and unitary)でもあることに留意を要する。Aがユニタリ行列である場合、次式が成立する。
A−1=A*T 及びAA*T=I。
FFTは、N個の複素入力シーケンスと、N2個の要素を伴う回転因子行列Wとのストレージを必要とする。対称性及び周期性に起因して、回転因子行列の行列要素全てに対するストレージ(容量)は必要ない。fn(k)=eink2π/N及びN=2pである場合、全ての関数を保存する必要はない。この場合、h(k)=cos(k2π/N)を保存するだけで十分であり、次式を使用することができる。
Figure 2011517214
Nは2のべき乗であるので、N/2は整数である。これは、sin(nk2π/N)を算出し、g=mod((nk−N/4)/N,N)を見出すことで達成可能である。ここで、mod(m,n)は、m−nkが0及びm−1の間にあり、mに至るまで/mから、nを加算又は減算し、k倍する。正弦(sine)の値は、余弦(cosine)の位相を90度シフトすることで得られる。必要な精度及び利用可能なメモリ容量に依存して、メモリサイズを小さく維持するために様々な補間法を使用することが可能である。特に、如何なる乗算も行うことなく、線形補間を効率的に実行することができる。対称性は、±nの間で生じ、1回メモリを読み取ることで、2つのキャリアに使用できる。対称性は次式により表現される。
Figure 2011517214
±kの間の対称性に関し、一般に、インデックスkは0及びN−1の間にあると仮定されるが、±N/2の間のインデックスであると設定すると、
Figure 2011517214
という数式表現は、kの正の値について計算されると、kの負の値について容易に計算できる。
Figure 2011517214
説明されているシステム及び方法は、sin(nk2π/N)及びcos(nk2π/N)以外の別の基底関数とともに使用することも可能であり、ウォルシュ関数や、チェビシェフ多項式等でさえ使用可能である。基底関数が直交していると、受信機の処理を促すことになるが、基底関数が直交していることは必須ではない。
FFTは乗算を必要とするので、浮動小数点丸め誤差に起因して、大幅な劣化が生じるおそれがある。例えば、NポイントFFTが、結果を求めるために基数2のアルゴリズムを使用する場合、DFTはν=log2(N)個の段数を計算する。
m×mビットの入力の乗算各々において、出力は、mビットからm+mビットにサイズが増大する。加算の場合、結果は、m+1ビット増えるにすぎない。丸めることなく、FFTに16ビット入力して6段の乗算を行うと、結果は、16×26=1024ビットとなり、6段の加算器の場合は16+6=22ビットとなる。したがって、丸めることは、加算の場合よりも乗算の場合に必要となる。また、追加的な出力ビット幅は、加算器に対して乗算器のハードウェアの実装の複雑さ(VLSI回路におけるゲート数)を顕著に増大させる。
乗算結果は丸められるが打ち切られないことが仮定され、FFTにおける浮動小数点乗算各々の影響は、加法性白色雑音生成器としてモデル化できると仮定すると、各々のエラーソースは、2−2B/12の分散を有し、Bは有限のレジスタビット幅である。各段(各ステージ)におけるエラーは、入力及び出力において相関がないことも仮定される。雑音信号比はN22−2Bであり、これは1段ごとに1ビット増える。FFTに1つさらなる段(ステージ)を追加する際、同じ雑音信号比を維持するには、有限レジスタ長に加える1ビット以上の分解能を要する。
OFDM通信システムの受信機において、FFTが実行されることを、理解すべきである。どのシンボルが送信されたかについて如何なる予備知識もない。したがって、多くのOFDMシステムは、送信機におけるIFFTのようにFFTを使用し、FFTを再利用することでハードウェアリソース(ゲート数)を節約し、複素共役及び回転因子の転置(transpose)等を実行する。
無線通信において益々求められることは、システムが信頼性及び高いスペクトル効率を備えることであるので、開示される本システム及び方法は有利であることを、理解すべきである。市場で大きなシェアを占めている多くの既存の無線標準仕様は、物理レイヤにおいてOFDMを使用しており、例えば、IEEE802.11a、802.11g(ローカルエリアネットワーク)及び802.16(広域ネットワーク)等である。非対称ディジタル加入者回線(ADSL)や、欧州の市場におけるディジタルオーディオブロードキャスティング(DAB)等に関するグローバススタンダードとして、OFDMは使用されている。OFDM波形の欠点は、大きなピーク対平均電力比(PAPR)であり、大きなPAPRは、ランダムな振幅及び位相を伴う複数の正弦波を加算することで生じる。中心極限定理によれば、信号のダイナミックレンジは、ガウシアン分布(Gaussian distribution)にしたがう時間分布に近づく。これらの大きなピークは、電力増幅器により抑圧された場合、相互変調歪みを生じさせ、誤り率を悪化させてしまう。電力増幅器が線形領域で動作し、信号の抑圧やクリッピングを防ぐ観点からは、平均的な信号電力は低く維持される必要がある。通信システムの電力消費は、典型的には、最終的な電力増幅器の条件によって規定される。したがって、ピーク電力対平均電力比(PAPR)を低減することは重要である。
PAPRを低減するシステム及び方法の一例は、フロリダ州メルボルンにあるハリスコーポレーション(Harris Corporation)によるPNスクランブラ技術であり、この技術は、PAPRが低いOFDMシンボルの出現確率が高いという性質を活用している。OFDM信号のPAPRは、PAPRが低いシンボルを送信することで下げることができ、これは複数のIFFTを用いて(低いものを)サーチしなければならない。本発明による非限定的な例によるシステム及び方法は、乗算を排除することで、OFDMシンボルの生成を加速する。しかしながら、従来の基数2のIFFTに対して、それでもN/(log2(N))回の追加的な複素加算を要する。
1024ポイントのFFTの場合、これは、〜100×程度の回数の複素加算となる。しかしながら、64ポイントのFFTの場合、これは、〜10×程度の回数の複素加算となり、192回の複素乗算に匹敵する乗算は存在しない。さらに、本発明の非限定的な例によれば、N2回の加算全てを実行する必要はない。キャリア数であるD回の加算しか要しない。例えば、52個のサブキャリアしか使用されない場合、642=4096回の複素加算ではなく、64×52=3328回の複素加算を要するにすぎない。
上記で言及したPNスクランブル技術(PN−Scrambling technique)は、OFDMシステムにおけるPAPRを低減する、歪をもたらさない(distortion−less)方法である。この技法は、歪をもたらさないので、PAPRを低減するために使用される他の一般的な方法と続けて使用することに適している(例えば、ソフトクリッピング処理、ピークウィンドウ処理、ピークキャンセル処理、圧縮伸張処理(companding)等)。PAPRを低減する改善効果は、数学的に記述することが可能である。時間領域OFDMシンボル各々が、PAPR≧x[dB]となる確率としてpを有する場合、k個のスクランブルシーケンスは、その確率をpkに減らす。したがって、nシンボルを含むパケットは、PAPR≧x[dB]となる確率として、n*pkを有する。
シンボルスクランブリング:p(PAPR≧x)=n・pk
例えば、k=3の反復であり、OFDMシンボル各々に対して、PAPR≧6dBとなる確率がp=0.05であった場合、このシンボルスクランブリング法は、確率を10*(0.05)3=0.0013に減らす。
図8及び図9は、本発明による非限定的な例によるシステム及び方法を用いた場合のシミュレーション結果を示す。
以下に、本発明による非限定的な例によるシステム及び方法に関するアルゴリズムを実現するためのコードを示す。
Figure 2011517214
Figure 2011517214
Figure 2011517214
Figure 2011517214
本発明による非限定的な例による効率的なFFTの近似は、OFDM復調でも使用可能である。システム及び方法は、一切の乗算を必要とせず、小規模なメモリスペースを要するにすぎない。例えば、本発明による非限定的な例による1024−FFTは、メモリの中で1024につき2ビット=2048ビットを格納する。
図10には、本発明による非限定的な例による復調器150の部分的な上位概念的ブロック回路図が示されており、復調器は、1周期の正弦/余弦の近似値を含む処理メモリモジュール152を有し、処理メモリモジュールは、複数のリードアドレス回路154及びミキサ156に対して出力し、ミキサは加算部158及び結果処理ブロック回路160に図示されているように出力し、適切なフィードバック及びミキサへの入力が図示されているように設けられている。受信の段(ステージ)において、本システム及び復調器は、送信された振幅も位相の値も知らない。チャネルは、送信された振幅及び位相を劣化させる。+1’及び−1’又は複数のレベルを指数関数について使用することができる。信号Y(t)がシステムに入り、メモリは、例えば、1周期分のサイン/コサインの近似波形を含む。信号Y(t)は、空中を伝搬してきた信号であり、近似的な正弦波がメモリに保存されている。信号処理が最も左側から始まるならば、近似波形は正弦波になるが、信号処理が何サンプルか前に始まるならば、近似波形は余弦波になる。そして、Y(t)信号が入力され、サイン及びコサインの値が乗算され、合成されると、FFTが達成される。図中、上位にある正弦波は、+1’及び−1’を表すことができる。3レベル又は5レベルで処理を進め、乗算の代わりに1つの論理シフトにより低減することも可能である。減算は、2の補数の加算として簡易に実行可能である。
以下、本発明の非限定的な例によるOFDM信号の変調及び復調を詳細に説明する。OFDM信号の変調及び復調は、上述したように、フーリエ変換を含む。通常、これは乗算を必要とし、FPGA、ASIC又はDSPにおける多くのハードウェアリソースを必要とする。本システム及び方法は、互いに独立ないくつもの部分を使用する。QPSK及びBPSKを含む概念としてのQAM変調方式に基づいて、説明の一部を行うことが理解されるべきである。
別の説明部分は、方形パルスによるサイン/コサインの基底波形の近似に関連する。これは、サイン/コサインの乗算を単なる加算に変換する。さらに別の説明部分において、信号のオーバーサンプリングは、オーバーサンプルされたOFDM信号の帯域外に、方形パルスの高調波成分を導入してしまう。QAM信号に特化して説明することは、バイナリパルスに分解可能な本質的にNレベルの信号である入力信号の恩恵を有する。その結果、フーリエ変換は、+/−1の簡易な乗算に変換可能であり、これらは簡易な加算にすぎない。全ての既存のOFDMシステムはQAM変調を使用しているので、この制約は事実上制約にならない。説明されるシステム及び方法は、任意のOFDM変調信号を任意の精度に近似するのに使用可能である。
OFDM信号が近似されるので、どの程度の歪が許容可能であるかを知る必要がある。OFDM変調として最も一般的な形態は、QPSK、16QAM及び64QAMである。QPSKはシンボル当たり2ビットを有し、16QAMはシンボル当たり4ビットを有し、64QAMはシンボル当たり8ビットを有するので、BERは、次のように近似できる。
Figure 2011517214
QPSKと同じBERを達成するには、16QAMは7dBだけ高いSNRを必要とし、64QAMは13dBだけ高いSNRを必要とする。ARIB−STD B31バージョン1.5の日本国ディジタルTV標準仕様によれば、必要なSNRは、これらの数字に合っている。以下の表1は、基本的な標準仕様である。
表1:通信パラメータ及び必要なC/N比
Figure 2011517214
ARIB/ISDB−T標準仕様TX SNR
ARIB標準仕様による数値を使用すると、QPSK、16QAM、64QAMの信号雑音比(SNR)である10.4dB、16dB及び22dBに対するビットエラーレート(BER)は、約0.1%、0.4%及び0.6%である。日本の標準仕様のインナーコード(inner code)と並んで、(188,204)リードソロモンコードも存在し、8/204=4%のBERに至るほど適切である。OFDM生成における歪が、全体的なノイズを0.5dB以上増やさないようにするため、表1に示されているように、それはノイズよりも9dB低い。受信機が20dB以上良いことを必要とする場合、OFDM信号生成は、0.5dBのノイズのペナルティとともに30dB付近であるべきである。その結果、受信機は20.5dBのS/Nを要する。1dBのノイズペナルティが許容可能であるならば、歪は、図11のグラフに示すように、ノイズレベル未満の6dB付近であるべきであり、図11は、縦軸に総電力[dB]を示し、横軸に第2の信号の電力[dB]を示す。
QPSKシステムは、一般に、20dB未満の固有のエラーを有し、16QAMは26dB以上、64QAMは32dB以上であることは、明らかである。1dBの劣化が許容可能であるならば、固有のエラーは、16dB、22dB及び28dBより少ない(すなわち、4dB少ない。)。
上述したように、OFDM信号は、基底関数sin(nωt)及びcos(nωt)の複素線形結合である。シンボル期間が、T=1/ωであった場合、基底関数は直交する。マルチパス伝搬に対する耐性を強化するため、通常、実際に送信されるOFDMシンボルは、Tより長い期間を有する。
Figure 2011517214
別の基底関数を使用するため、OFDMの概念を一般化することが可能である。すなわち、
Figure 2011517214
基底関数fn(t)に課される条件は、それらが基底をなすこと、すなわち線形独立であることである。検出をさらに簡易にするため、基底関数は、何らかの時間期間(タイムインターバル)Tの中で直交しているが、その空間を張る(span the space)必要はない。基底関数が行うように、さらに多くの関数を付加することは困難ではない。
関数fn(t)の具体例は、ハードリミットされた形式(hard−limited version)のsin(nωt)及びcos(nωt)、fn(t)=sign(sin(nωt))、アダマールシーケンス等であり、チェビシェフ多項式でさえよい。システムが2種類の基底関数fn(t)及びgn(t)を有する場合、双方が空間の基底及び基底線形代数となり、何れの基底関数を用いても信号を表現することができる。2種類の基底関数がその空間を張らない場合、他方の基底関数群を用いて、ある信号の良好な近似を求めることができる。
ハードリミットされた形式の正弦波は、次式により与えられるスペクトルを有する。
Figure 2011517214
規定集波数ωのエネルギと並んで、3ω、5ω、...等のような奇数倍のエネルギも存在する。したがって、ω1<ω<ω3の範囲内にある基底関数の方形波は、同じ範囲における周波数を伴う正弦波として、同じ空間を張る。さらに、fn(t)=sign(sin(ωnt))及びgn(t)=sinωmt)である場合、
Figure 2011517214
である。ただし、ω1<ωn,m<3ω1、ωn≠ωm及び
Figure 2011517214
である。システムが、ω1<ωn,m<3ω1の周波数サポートとともに信号のフーリエ変換を算出する場合、システムは、∫m(t)[sign(cos(ωt))+i・sign(sin(ωt))]dt を計算する。これは、信号m(t)と+/−1との乗算しか含んでいない。フーリエ変換は、加算及び減算により求められる。乗算は回避される。
周波数間隔が1/TのOFDM信号であり、基底関数の周波数がω=ω1+n2π/Tであった場合(ω1≦ω<3ω1)、基底関数は区間[0,T]において直交することに加えて、[−ω,ω]でも直交する。離散フーリエ変換及び高速フーリエ変換は双方共に、如何なる乗算も行わずに算出可能である。その結果、システムが周波数範囲をω1≦ω<3ω1に限定する場合、OFDM信号は、乗算を用いることなく生成可能及び復調可能である。その結果、OFDM信号は、(通信に有用な)IF周波数上に配置されあるいは、ベースバンド信号ではなく、IF周波数から変調される。
Figure 2011517214
は、恒等的には成り立たない。OFDMf≠OFDMg。内積は等しい。
Figure 2011517214
これは、基底関数を選択した結果であり、帯域制限されているものとする。これは、図12A及び12Bの周波数領域のグラフに示されている。帯域幅がω1≦ω<3ω1である場合、2つの信号は、図12A及び12Bに示されているように等しい。
この帯域幅の外では、基底関数は等しくない。高調波が第2の信号に存在し、
OFDMf=(π/4)Σcnfn(t)は、事実上、問題を引き起こす。受信機において、これはサンプルした信号のみに関する問題であり、いくらかの高調波は帯域幅ω1≦ω<3ω1に折り返される。変調器において、イメージは選別(フィルタリング)される。現実的でないフィルタが必要とされないように、帯域幅は制限され、基底周波数及び第1のイメージの間で理に適った遷移帯域幅が存在するようにする。ω1≦ω<2ω1の帯域幅を使用することも可能である。変調処理がディジタル処理であった場合(多くの場合、そうである)、何らかのイメージが、受信機において同様に折り返される。
方形波(ハードリミットされた形式の正弦波)のスペクトルは、1/nのように減少するので、高調波の電力は次式のように表現できる。
Figure 2011517214
N=1は、全ての高調波が含まれている場合に対応する。折り返しの場合、この数式は、折り返された信号の電力の近似となる。いくつかの成分は互いに上部で折り返されているので、それは近似にすぎず、その場合、もはやそれらは独立ではない。帯域幅が広がると、高調波の総エネルギは、1/Nのように減少する。サンプリングレートが2倍されるにつれて、折り返される総エネルギは、約3dBだけ減少する。高調波のエネルギを減少させる別の方法は、波形を修正することである。第1の方法は、修正された方形波を使用することである。第2の方法は、図13に示されているように、より多くの数のレベル(段数)を使用することである。
図14は、これらの信号のFFT後のスペクトルを示す。これらは1/Nにしたがって減少している。しかしながら、2段階の信号(2レベル)は、3ω及び9ω等のようなハードリミットされた形式の信号のいくらかの高調波が欠如している。3段階(3レベル)の信号の最強の高調波は、11ωにおけるものである。基底関数としてハードリミットされた形式の信号ではなく、2段階の信号を使用すると、いくらかの+/−1の乗算が0の乗算に置換されるので、フーリエ変換をさらに簡略化できる。3ωにおける高調波がなくなるので、さらなる折り返しを生じることなく、より低いサンプリングレートが可能になり、また、信号とイメージとの更なる分離画が可能になり、A/D変換後のフィルタリングをさらに簡易にする。
0、+/−1/2及び+/−1の値をとる3レベルの信号は、(復調/変調処理において)フーリエ変換を必要とし、1だけでなく、1/2も乗算する。別の方法は、信号fn(t)を2つの関数に分割し、各々が+/−1の値をとるようにすることである。
Figure 2011517214
これは、より多いビットを信号に付加しているように見える。これは、次のように展開できる。
Figure 2011517214
当業者は、オーバーサンプリング量と、波形に使用するレベル数との間で得失評価(トレードオフ)を行うことができる。最適なトレードオフは、利用可能なハードウェアに依存することがある。サンプルレートを2倍にすると(オーバーサンプリングを高速にすると)、システムは約3dBのゲインを得ることになる。追加的なビットを付加すると、システムは約6dBのゲインを得ることになる。これはA/D変換器におけるトレードオフに類似しており、例えば、サンプリングレートを2倍にすると3dBのノイズゲインが得られ、追加的なビットを付加すると6dBのゲインが得られる。
以下、様々なシミュレーション結果を説明する。3つの異なる信号/関数を使用するQPSK−OFDMシステムが、「復調」に関するシミュレーションに使用されている。オーバーサンプリングを行わない場合、3倍のオーバーサンプリングを行う場合、5倍のオーバーサンプリングを行う場合の3つについて、シミュレーションが行われている。帯域幅はω0<ω<5ω0<fs/2 に設定され、その設定は、ハードリミットされた形式のサイン/コサインに対して最適なものではない。
図15、16は、オーバーサンプリングを行わない場合のそれぞれのグラフを示し、図16には、OFDM信号と、その信号を復調するのに使用される全てのキャリアの総和、すなわちΣfn(t)が示されている。これらのグラフは、様々な関数(ハードリミット、2レベル、3レベル)によりサイン/コサイン関数を近似したことにより生じる誤差(エラー)を示している。高調波を折り返すことにより生じる歪はガウシンアンになり、そのグラフは誤差に関して理想的になることが、仮定されている。ガウシアン近似は、数個の高調波が特定のキャリア上に折り返されるにすぎないので、場合によっては正確なものではない。その特定のキャリア周波数において、何れかの高調波が支配的になる。中心極限定理が適用される場合であっても、誤差はガウシアンになるという仮定が、システムが期待するビットエラーレート(BER)に関する良いアイディアをもたらすことは疑わしい。オーバーサンプリングを行わない場合における復調信号中の誤差とキャリア各々の誤差とを比較し、スペクトル全域を使用すると(すなわち、OFDM信号が0−fs/2のスペクトルをカバーする場合)、キャリア各々の誤差は、3.4340dB、14.5901dB、及び20.3684dBにおいて生じる。復調された信号の誤差は、6dB、15dB及び20dBであった。ハードリミットされた形式の信号の場合、顕著な相違が生じる。その相違は、ガウシンアン誤差の仮定はそのような場合に有効ではないが、レベル数が増えるにつれて理にかなったものに近づいて行くことを示唆している。
図16−20のシミュレーションは、約11dBから20dBまでのSNRを得ることが可能なことを示している(2レベル/オーバーサンプリングなし、3レベル/2倍のオーバーサンプリング)。64QAMに相応しい30dBの歪を伴う信号を得るには、より1ビット多い信号が相応しい。この信号は、3ビット及びサイン(符号)ビットを有するであろう。代替例は、3レベルの信号及び6倍のオーバーサンプリングを使用することである。説明されているシステムは、QPSK、16QAMに適しており、おそらくは64QAMにも適している。
本発明は、OFDM変調器として使用する効率的なIFFT、及び効率的なOFDM復調器として使用する効率的なFFTを説明していることが、上記の説明から理解されるであろう。有利なことに、本発明は、如何なる乗算も行うことなしに、IFFT変調及びFFT復調を実行する技術を開示している。したがって、変調器及び復調器は、論理的なシフト(位置をずらすこと)、2の補数を求めること、及び加算することだけを利用して実現できる。実装の複雑さは、乗算の数により決定されるので、本発明は、顕著に軽い実装の負担、顕著に少ないゲート数、及び顕著に低いシステム電力消費等の恩恵をもたらす。
送信機の側において、複素指数関数は、完全精度(full precision)でメモリに高精度に保存可能であり、送信する入力ディジタルコンステレーションシンボル値に対応する論理シフトと2の補数演算とを利用して、サブキャリアは変調される。この技術は、簡易なディジタルコンステレーション整数値を利用する。上述したように、乗算は、上位ビットが大きくなることに起因して、多くの丸め誤差をもたらす。本技術は乗算を要しないので、大花場丸め誤差を回避でき、本発明は、送信機において、従来のIFFT−OFDM変調器よりも高い精度を可能にする。本発明は、歪が少なく、かつ乗算を必要としないIFFT変調器を開示している。
受信機の側において、FFTへの入力は、単なる整数のディジタルコンステレーションシンボルではない。そうではなく、受信機のFFTへの入力は、送信機からの出力に、通信チャネルにより信号に加わったランダムな振幅及び位相の変動を加えたものである。OFDM受信機において効率的なFFT処理のために乗算を排除する個別的な技術が説明された。本技術は複素指数関数の近似を利用し、FFT処理を、簡易な論理シフト、2の補数処理及び加算に変換する。この技法の欠点は、上述した送信機のIFFT−OFDM変調器のように歪がないわけではないことである。開示された本発明によるFFT復調器は、オーバーサンプリングを利用し、複数レベルの正弦波近似を利用して、帯域内の高調波歪を低減することが、理解されるであろう。
本発明により複素指数関数を効率的に格納することが上記において説明され、これはIFFT変調器及びFFT復調器の双方に適用可能である。複素指数関数を完全に保存するには、サブキャリア各々について、メモリに保存される実部(コサイン)及び虚部(サイン)の成分を通常は必要とする。サインはコサインから導出可能なので、実部を保存することのみが必要である。次に、各周波数は最低周波数正弦波の整数倍であるので、最低周波数正弦波を保存するだけでよい。したがって、全ての複素指数関数は1つの正弦波から生成可能である。有利なことに、本発明を利用する際、サブキャリア数Nが2のべき乗であるという制約は課されない。
本システム及び方法に使用可能な無線機の具体例は、フロリダ州メルボルンにあるハリスコーポレーションにより製造販売されているFalcon(登録商標)III無線機である。Falocn(登録商標)IIIは、ベース送信機スイッチ、他の機能スイッチ及び制御部を含むことができる。様々な無線機を使用することが可能であることが理解されるべきであり、例えば、比較的標準的なプロセッサ及びハードウェア要素とともに実現可能なソフトウェアにより構築された無線機であるが、これに限定されない。1つの特定のクラスのソフトウェア無線機は、総合戦術無線機(JTR:Joint Tactical Radio)であり、比較的標準的な無線機及び処理用のハードウェアを含み、所望の通信波形を実現するために適切な波形ソフトウェアモジュールを備えている。JTR無線機は、ソフトウェア通信アーキテクチャ(SCA)標準仕様(これについては、www.jtrs.saalt.milを参照。)にしたがうオペレーティングシステムも使用し、その技術的内容全体は本願のリファレンスに組み入れられる。SCAは、ハードウェア及びソフトウェアの要素がどのように使用されるかを規定するオープンアーキテクチャフレームワークであり、様々な製造元やディベロッパが各自の構成要素を単一の装置に容易に統合できるようにする。
統合戦術無線システム(JTRS)ソフトウェアコンポーネントアーキテクチャ(SCA)は、しばしば共通オブジェクトリクエストブローカアーキテクチャ(CORBA)に基づいて、ソフトウェアにより規定された無線機(SDR)を実現する一群のインターフェース及びプロトコルを規定する。特に、JTRS及びそのSCAは、ソフトウェア再プログラム可能な無線機のファミリとともに使用される。したがって、SCAは、ソフトウェア再プログラム可能なディジタル無線機を実現するための具体的な一群の規則、方式及び設計基準である。
JTRS SCA標準仕様は、JTRSジョイントプログラムオフィス(JPO)により公表されている。JTRS SCAは、異なるJTRS SCA実現手段同士の間におけるアプリケーションソフトウェアの移植性、商業標準仕様の販売促進を促し、開発コストを低くし、設計モジュールを再利用する能力を通じて新たな波形の開発時間を短縮し、商用フレームワーク及びアーキテクチャを進展させるように構築されている。
JTRS SCAは、独立に実現されるように意図されているので、システムの標準仕様ではなく、所望のJTRSオブジェクトを実現するシステム設計を制約する一群の規則である。JTRS SCAのソフトウェアフレームワークは、オペレーティング環境(OE)を規定し、アプリケーションがその環境の中で使用するサービス及びインターフェースを特定する。ブロードサポートパッケージに関連するポータブルオペレーティングシステムインターフェース(POSIX)に基づいて、SCA OEは、コアフレームワーク(CF)、CORBAミドルウェア及びオペレーティングシステム(OS)を有する。JTRS SCAは、アプリケーションソフトウェア構成要素同士の間のアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を規定する構築ブロック構造(API補足(Supplement)において規定される)を提供する。
JTRS SCAコアフレームワーク(CF)は、中核的な「コア」のオープンソフトウェアインターフェース及びプロファイル群を規定し、組み込まれ、分散しているコンピューティング通信システムにおけるソフトウェアアプリケーション構成要素の配備、管理、相互接続及び相互通信の機能をもたらす。インターフェースはJTRS SCA標準仕様により規定されている。しかしながら、ディベロッパはそれらのいくつかを実現し、あるものはコアでないアプリケーションにより実現され(すなわち、波形等)、あるものはハードウェアデバイスプロバイダにより実現されてもよい。
図21に示される非限定的な例に関し、説明のみを目的として、本発明による恩恵をもたらす通信システム例が概説される。通信システム350に関するこの上位概念的なブロック図は、基地局セグメント352及び無線メッセージ端末を含み、それらは本発明を利用するように修正可能である。基地局セグメント352は、VHF無線機360及びHF無線機362を含み、これらはVHFネット364又はHFネット366に至る無線リンクを介して音声又はデータを通信及び送信し、VHFネット及びHFネット各々は、複数のVHF無線機368、複数のHF無線機370、無線機368、370に接続されたパーソナルコンピュータワークステーション372を含む。アドホック通信ネットワーク373は、図示されているように様々なコンポーネントと相互運用可能である。したがって、HF又はVHFネットワークはHF及びVHFネットセグメントを含むことが理解されるべきであり、それらセグメントは、少ないインフラストラクチャで済み、アドホック通信ネットワークとして使用できる。UHF無線機及びネットセグメントが描かれていないが、それらが含まれてもよい。
HF無線機は、復調回路362a、適切な畳み込みエンコーダ回路362b、ブロックインターリーバ362c、データ乱数発生器362d、データ・フレーム処理回路362e、変調回路362f、整合フィルタ回路362g、適切なクランピング装置を伴うブロック又はシンボル等化回路362h、デインタリーバ及びデコーダ回路362i、モデム362j、そして電力調整回路362kを非限定的な例として含むことができる。ボコーダ回路362lは、デコード及びエンコード機能と変換部とを組み込むことができ、上述の様々な回路と組み合わせられてもよいし、個別の回路としてもよい。送信キースイッチ362mは、上述したように動作する。これら及び他の回路は、本発明で必要な如何なる機能をも実行することに加えて、当業者に既知の他の機能も実行する。本願で参照されている回路は、ソフトウェア及び/又はハードウェアの要素の如何なる組み合わせをも含んでもよく、関連するソフトウエアを備えた汎用マイクロプロセッサ、関連するソフトウェアを備えたディジタル信号処理に特化したマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、論理回路、当業者に既知の他の種類の装置及び/又はソフトウェア若しくはファームウェア等を含んでよいが、それらに限定されない。VHF移動無線機並びに送信及び受信するステーションを総て含む図示の他の無線機も、同様な機能回路を有する。
基地局セグメント352は、公衆交換電話網(PSTN)380に接続される地上回線を有し、地上回線はPABX382に接続される。衛星地上局のような衛星インターフェース384は、PABX382に接続され、PABXは無線ゲートウェイ386a、386bを形成するプロセッサに接続される。これらはVHF無線機360又はHF無線機362にそれぞれ相互接続される。プロセッサは、ローカルエリアネットワークを介してPABX382及び電子メールクライアント390に接続される。無線機は、適切な信号生成器及び変調器を含む。パケット化されていないディジタル音声情報は、本発明による技法を使ってネットワーク内で送信され、ハンドセットにおいて発せられ又はハンドセットに伝送され、ハンドセットは、無線機、電話機、無線ゲートウェイ装置に取り付けられた他のインターフェース装置(例えば、RF-6010 戦略ネットワークハブ)、PABXに接続された又は公衆交換電話網内の加入者電話等の何れかに接続される。
イーサーネット/TCP-IPローカルエリアネットワークは、「無線機の」メールサーバとして動作可能である。第2世代プロトコル/波形のようなSTANAG_5066を利用し、無線リンク及びローカルエリアネットワークを介して電子メールが送信可能であり、STANAG_5066の内容全体は本願のリファレンスに組み入れられ、さらには第3世代相互運用性の標準規格であるSTANAG_4538も使用可能であり、この内容全体も本願のリファレンスに組み入れられる。相互運用性の標準規格FED-STD-1052の内容全体は本願のリファレンスに組み入れられ、従来の無線装置と共に使用可能である。本発明で使用可能な装置の具体例は、フロリダ州メルボルンのハリスコーポレーションにより製造販売されている様々な無線ゲートウェイ及び無線機を含む。この装置は、RF5800、5022、7210、5710、6010、5285、PRC117及び138シリーズの機器を非限定的な例として含む。
これらのシステムは、RF-5710A高周波(HF)モデムと共に及びSTANAG4539として知られるNATO標準仕様と共に使用可能であり、その内容全体は本願のリファレンスに組み入れられ、本システムは、9600bpsに及ぶレートで長距離HF無線回路の伝送能力をもたらす。モデム技術に加えて、これらのシステムは適切なデータリンクプロトコルを使用する無線電子メール製品を使用することができ、そのプロトコルは、過酷な戦術的なチャネル用に設計及び作成され、例えばSTANAG4538やSTANAG5066であり、これらの内容全体は本願のリファレンスに組み入れられる。ISBモードに設定された無線機及び固定データレートに設定されたHFモデムと共に、19,200bpsと同程度に高速な固定の非適応的なデータレートを使用することもできる。符号合成技術及びARQを利用することも可能である。
本発明の非限定的な例によるシステム及び方法は、マイクロプロセッサに組み込まれたシステム及び関連する方法において使用可能であり、メインフレームコンピュータ又は小型コンピュータのように任意のタイプの無線ソフトウェア通信アーキテクチャに使用可能であり、無線ソフトウェア通信アーキテクチャは、例えば、軍事用及び民生用アプリケーションにおいて使用されるような、あるいは図22に示されるような携帯用無線通信装置400において使用されるようなトランシーバを備えたラップトップコンピュータを含む。携帯用無線通信装置は、内部構成要素としてのトランシーバ、及びアンテナ404や制御ノブ406を備えた携帯ハウジング402を含むことが可能な無線機として図示されている。
液晶表示部(LCD)又は類似するディスプレイが、装置のハウジングの適切な場所に設けられてもよい。SCAにしたがうソフトウェア及びレッド(red)、ブラック(black)サブシステム用のデュアルプロセッサシステムを含む様々な内部構成要素が、図示の無線機とともに動作する。ポータブル又は携帯用無線機が説明されているが、説明されたアーキテクチャは、本発明の非限定的な例による効率的なFFT回路及びSCAを用いる任意のプロセッサシステムとともに使用可能である。本発明の非限定的な例による効率的なFFT回路を組み込むことが可能な通信装置の具体例は、フロリダ州メルボルンのハリスコーポレーションが製造しているFalcon(登録商標)III携帯機(manpack)又は戦略無線プラットフォームである。

Claims (10)

  1. 直交周波数分割多重(OFDM)通信信号を受信する信号入力部と、
    前記OFDM通信信号を受信する前記信号入力部に接続され、該OFDM通信信号を復調する復調部と
    を有し、該復調部は、
    複素指数関数として、基底となる近似的な正弦波及び余弦波の少なくとも1つを保存する少なくとも1つのメモリ要素と、
    +/−2pの乗算の際に論理シフト及び加算を実行することで、前記OFDM通信信号における複数のN個のサブキャリアの振幅及び位相の値を導出する論理回路と
    を有する通信装置。
  2. 前記論理回路が、到来してくるOFDM通信信号と基底となる近似的な正弦波又は余弦波とを乗算する複数のミキサを有する、請求項1記載の通信装置。
  3. 前記基底となる近似的な正弦波又は余弦波の値を読み取る読み取り回路をさらに有する請求項1記載の通信装置。
  4. 前記基底となる近似的な正弦波及び余弦波が、cos(nkω/N)及びsin(nkω/N)により表現される、請求項1記載の通信装置。
  5. 複数のレベルを有する関数を用いてオーバーサンプリングを行い、方形波の高調波を前記OFDM通信信号の帯域外に生じさせるオーバーサンプリング回路をさらに有する請求項1記載の通信装置。
  6. 直交周波数分割多重(OFDM)通信信号を受信し、
    基底となる近似的な正弦波又は余弦波に対応する複素指数関数に基づいて、+/−2pの乗算の際に論理シフトを行い、前記OFDM通信信号における複数のN個のサブキャリアの振幅及び位相の値を導出することで、前記OFDM通信信号を復調するステップと
    を有する、データを通信する通信方法。
  7. 到来してくるOFDM通信信号と基底となる近似的な正弦波又は余弦波とを乗算するステップをさらに有する、請求項6記載の通信方法。
  8. 前記基底となる正弦波及び余弦波が、cos(nkω/N)及びsin(nkω/N)として近似される、請求項6記載の通信方法。
  9. 複数のレベルを有する基底の関数を用いてオーバーサンプリングを行い、方形波の高調波を前記OFDM通信信号の帯域外に生じさせるステップをさらに有する請求項6記載の通信方法。
  10. スケーリングしかつ時間的に延長された形式の波形を加えることで、方形波の高調波を前記OFDM通信信号の帯域外に生じさせるステップをさらに有する請求項6記載の通信方法。
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