JP2011516030A - 癌の進行度分類及び治療のシステム及び方法 - Google Patents

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Abstract

チロシンキナーゼ阻害剤に対する癌細胞の感受性の評価方法を開示する。そのような方法は、miR-497の発現を評価すること、及び発現低下をチロシンキナーゼ阻害剤に対する感受性と関連付けることを含む。また、FGF1、HOXC10、及び/又はLHFPの発現を評価することを含む、チロシンキナーゼ阻害剤に対する細胞の感受性の評価方法を開示する。加えて、開示の方法及び該方法を促進するキットから得られる結果に基づいて、スニチニブなどのチロシンキナーゼ阻害剤を用いる患者の治療方法を開示する。
【選択図】 図1

Description

(関連出願)
本出願は、米国特許仮出願番号第61/029,656号(2008年2月19日出願)の優先権を主張し、これらの内容は、参照によりその全体を本明細書中に組み込んでいる。
(分野)
本明細書では、癌の治療方法、及びより具体的には、マイクロRNA遺伝子発現に基づいた他とは異なる治療方法を提供する。
(背景)
肺癌は世界的に、男性及び女性の両方で癌関連の死亡率の主な原因となっている。進行性非小細胞肺癌(NSCLC)の近年の治療は期待外れではあるが、抗血管新生療法を使用することの見込みが高まっている。VEGF受容体2及び3(VEGFR-2/3)を標的としたチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)例えば、スニチニブ及びソラフェニブなどを含む、これら抗血管新生療法のいくつかが、非選別の様式で患者に投与されている。
マイクロRNA(miRs又はmiRNAsとしても公知)は、長さ21〜25のヌクレオチドを有する、小さなノンコーディングRNAのクラスであり、近年、癌生物学と関係があるとされている(Calinらの文献、Proc Natl Acad Sci USA 99:15524-15529, 2002)。これらのRNA断片は、転写後に、標的mRNAの3'非翻訳領域(3'UTR)における相補的な配列と結合することによって遺伝子発現を制御する(Kumarらの文献、Nat Genet 39:673-677、2007年)。これは、最終的にタンパク質翻訳を抑制し、結果としてタンパク質発現を抑制できる(Ederらの文献、N Eng J Med 352:2446-2448、2005年)。miRsによるタンパク質発現の制御は、それらの制御能が細胞生理学に大きな影響を与えることから、発癌研究の重要な領域として浮上してきている(Scottらの文献、J Biol Chem 282:1479-1486、2007年)。したがって、個々の患者における、miR発現による薬効の予測方法が求められている。
(簡単な概要)
一態様において、マイクロRNAを用いるチロシンキナーゼ阻害剤に対する腫瘍の感受性の評価方法を提供する。
一実施態様において、患者試料においてmiR-497の発現を評価すること、及びmiR-497発現の減少をチロシンキナーゼ阻害剤に対する感受性と関連付けることによる、チロシンキナーゼ阻害剤に対する癌細胞の感受性の評価方法を提供する。
別の実施態様において、個人化医療に基づいた治療法を癌治療に適用するために、チロシンキナーゼ阻害剤に対する癌細胞の感受性の予測方法を提供する。
更に別の実施態様において、患者が効果のなさそうな薬剤の副作用に見舞われるのを防ぐために、チロシンキナーゼ阻害剤に対する癌細胞の感受性の予測方法を提供する。
別の実施態様において、癌患者が効果のなさそうな治療に時間を浪費することを防ぐために、チロシンキナーゼ阻害剤に対する癌細胞の感受性の予測方法を提供する。
別の実施態様において、腫瘍生検を必要としない、チロシンキナーゼ阻害剤に対する腫瘍の感受性を評価する試験を提供する。
一実施態様において、患者試料は血液に由来する。別の実施態様において、患者試料は腫瘍生検に由来する。
別の実施態様において、発現はRTPCR、マイクロアレイ解析、又はノーザンブロットなどのmRNA検出法によって評価される。
別の実施態様において、チロシンキナーゼ阻害剤はVEGFR2単独、VEGFR3単独、VEGFR2及びVEGFR3の両方、又はその他の分子と組合せてVEGFR2若しくはVEGFR3のいずれかを特異的に阻害する。一実施態様において、チロシンキナーゼ阻害剤はスニチニブである。別の実施態様において、チロシンキナーゼ阻害剤はソラフェニブである。
更に別の実施態様において、該癌細胞は非小細胞肺癌細胞である。
別の態様において、癌細胞集団の増殖を遅延させる方法を提供する。該方法は、試料においてmiR-497の発現を評価すること、miR-497の発現低下をチロシンキナーゼ阻害剤に対する感受性と関連付けること、及び癌細胞の集団をチロシンキナーゼ阻害剤で処理することを含む。
一実施態様において、miR-497の正の発現をチロシンキナーゼ阻害剤に対する耐性と関連付ける方法を提供する。この場合は、該チロシンキナーゼ阻害剤は投与されない。
一実施態様において、試料はヒトから採取される。別の実施態様において、該試料は血液画分である。更に別の実施態様において、該試料は腫瘍生検である。
一実施態様において、癌細胞は染色体領域17pにおいて、ヘテロ接合性の欠失を示すことが認められる。
一実施態様において、癌細胞は非小細胞肺癌細胞である。
一実施態様において、チロシンキナーゼ阻害剤はVEGFR2単独、VEGFR3単独、VEGFR2及びVEGFR3の両方、又はその他の分子と組合せてVEGFR2若しくはVEGFR3のいずれかを特異的に阻害する。
別の実施態様において、チロシンキナーゼ阻害剤はスニチニブである。
更に別の実施態様において、癌細胞の集団は非小細胞肺癌細胞を含む。
更に別の態様において、miR-497それ自身又はmiR-497遺伝子の産物を特異的に認識することができる試薬を含む、miR-497発現の評価を促進するキットを提供する。一実施態様において、該試薬はオリゴヌクレオチドを含む。別の実施態様において、該試薬はアンチセンス核酸を含む。更に別の実施態様において、該試薬は固体支持体に結合される。
一実施態様において、該キットは蛍光標識を含む。別の実施態様において、該キットはmiR-497遺伝子以外の遺伝子、又はその遺伝子の任意の産物を認識することができる試薬を含む。
別の態様において、本明細書中に、単独であるか又は組合せるかにかかわらず、FGF1、HOXC10、及び/又はLHFPの発現を評価すること、及びこれらの産物の正の発現をチロシンキナーゼ阻害剤に対する感受性と関連付けることによる、チロシンキナーゼ阻害剤に対する癌細胞の感受性の評価を含む方法を提供する。
一実施態様において、試料は患者の血液に由来する。別の実施態様において、試料は腫瘍生検に由来する。
一実施態様において、発現はRTPCR、マイクロアレイ解析、又はノーザンブロットなどの方法を使用して、mRNA発現を測定することによって評価される。別の実施態様において、発現は抗体などの特異的リガンドを含む方法を用いて、タンパク質発現を測定することによって評価される。そのような方法を挙げると、免疫組織化学的方法、ELISA、及びフローサイトメトリーがある。更に別の実施態様において、発現は質量分析法を用いて評価される。
一実施態様において、チロシンキナーゼ阻害剤はスニチニブである。
別の実施態様において、癌細胞は非小細胞肺癌細胞である。
別の態様において、本明細書中に癌細胞集団の増殖を遅延させることを含む方法を提供する。該方法は、試料においてFGF1、HOXC10、及び/又はLHFPの発現を単独で又は組合せて評価すること、FGF1、HOXC10、及び/又はLHFPの正の発現をチロシンキナーゼ阻害剤に対する感受性と関連付けること、及び該癌細胞集団をチロシンキナーゼ阻害剤で処理することを含む。
一実施態様において、FGF1、HOXC10、及び/又はLHFPの発現低下をチロシンキナーゼ阻害剤に対する耐性と関連付ける方法を提供する。この場合は、該チロシンキナーゼ阻害剤は投与されない。
一実施態様において、試料はヒトから採取される。別の実施態様において、試料は血液画分である。別の実施態様において、試料は腫瘍生検である。更に別の実施態様において、癌細胞は非小細胞肺癌細胞である。別の実施態様において、該チロシンキナーゼ阻害剤はスニチニブである。
更に別の態様において、FGF1、HOXC10、及び/又はLHFPの発現を単独で又は組合せて評価することを促進するキットを提供する。該キットは、FGF1、HOXC10、及び/又はLHFPそれら自身、又はFGF1、HOXC10、及び/又はLHFP遺伝子の産物を特異的に認識することができる試薬を含む。一実施態様において、該試薬はオリゴヌクレオチドを含む。別の実施態様において、該試薬はアンチセンス核酸を含む。更に別の実施態様において、該試薬は固体支持体に結合される。別の実施態様において、該キットは蛍光標識を含む。別の実施態様において、該キットはmiR-497遺伝子以外の遺伝子、又はその遺伝子の任意の産物を認識することができる試薬を含む。
下記の例証図に関連して考慮すると、詳細な説明を参照することにより、本発明のより完全な理解を得ることができる。該図において同じ参照番号は、図を通して同じ要素又は作用を表す。
miR-497模倣体又は対照の模倣マイクロRNAを形質移入されたH358細胞における、VEGFR2及びVEGFR3の発現を示しているウエスタンブロット画像を表す。
miR-497阻害剤若しくは模倣体、又は対照の阻害剤若しくは模倣体マイクロRNAを形質移入されたH358細胞における、VEGFR2及びVEGFR3の発現を示しているウエスタンブロットのデンシトメトリーの結果を表す。
miR-497阻害剤若しくは模倣体、又は対照の阻害剤若しくは模倣体マイクロRNAを形質移入されたH1703細胞における、VEGFR2の発現を示しているウエスタンブロットのデンシトメトリーの結果を表す。
miR-497阻害剤若しくは模倣体、又は対照の阻害剤若しくは模倣体マイクロRNAを形質移入されたH520細胞における、VEGFR2の発現を示しているウエスタンブロットのデンシトメトリーの結果を表す。
miR-497阻害剤若しくは模倣体、又は対照の阻害剤若しくは模倣体マイクロRNAを形質移入されたH157細胞における、VEGFR2の発現を示しているウエスタンブロットのデンシトメトリーの結果を表す。
miR-497阻害剤若しくは模倣体、又は対照の阻害剤若しくは模倣体マイクロRNAを形質移入されたH1703細胞における、VEGFR2の発現を示しているウエスタンブロットのデンシトメトリーの結果を表す。
miR-497阻害剤若しくは模倣体、又は対照の阻害剤若しくは模倣体マイクロRNAを形質移入されたH1703細胞における、VEGFR2及びVEGFR3の発現を示しているウエスタンブロットのデンシトメトリーの結果を表す。
スニチニブ感受性(H520及びH1703)及びスニチニブ耐性(H322c、H358、H157、及びA549)株化細胞の生存率におけるスニチニブ処理の結果を表す。
スニチニブ感受性(H520及びH1703)及びスニチニブ耐性(H322c、H358、H157、及びA549)株化細胞における、FGF1、LHFP、及びHOXC10のqRT-PCR解析の結果を表す。
(詳細な説明)
(定義)
特に強調されない限り、本明細書及び特許請求の範囲中の語及び句は、当業者に明白で、一般的、かつ慣用的な意味を供することを意図する。
下記の説明において、及び説明の目的について、本発明の様々な態様の完全な理解を提供するために、多くの具体的詳細を説明する。しかし、本発明はこれらの具体的詳細なしに実施し得ることが、関連分野の当業者には理解されるであろう。他の例では、本発明が不明瞭になるのを避けるために、公知の構造及び装置をより全般的に示すか又は論じる。開示の完全な範囲は、下記の実施例に限定されない。
(使用方法)
miR-497模倣体をチロシンキナーゼ阻害剤と組合せて使用する薬剤に対する、癌細胞の感受性の評価方法を提供する。また、該癌細胞によるmiR-497発現に基づいた、チロシンキナーゼ阻害剤を用いる癌の治療方法を提供する。加えて、単独であるか又は組合せるかにかかわらず、遺伝子FGF1、HOXC10、及びLHFPの発現に基づいて、チロシンキナーゼ阻害剤に対する癌細胞の感受性を評価する方法を提供する。
標的は、細胞によって産生された、及び細胞内、細胞表面に発現された、又は細胞によって分泌された、任意の分子構造体を含む。標的を挙げると、単独であるか又は組合せるかにかかわらず、タンパク質、脂質、炭水化物、RNA分子及びゲノムDNA配列を含む核酸、細胞内構造体、糖タンパク質、ウイルス、及び公知の又はまだ明らかにされていないその他の同様の構造体がある。標的の実例を挙げると、限定はされないが、VEGFR2、VEGFR3、miR-497、FGF1、HOXC10、LHFP、並びにmRNA及びタンパク質を含む任意のその産生物がある。
癌細胞を挙げると、腫瘍、新生物、癌、前癌病変、株化細胞、又は制限なく増殖し、かつ成長する可能性を有するその他の細胞源に由来する任意の細胞がある。癌細胞は、天然源又は人工的に作られたものに由来する。癌細胞は、動物宿主に置かれた場合に、他の組織に浸潤し、転移することができる。更に、癌細胞は、他の組織に浸潤した及び/又は転移した、任意の悪性細胞を包含する。また、生物との関連において1つ以上の癌細胞は、癌、腫瘍、新生物、腫瘍(growth)、悪性腫瘍、又は癌性状態の細胞を説明するのに当該分野で使用されるその他の用語で呼ばれる場合がある。
癌細胞源として働く癌を挙げると、限定はされないが、固形腫瘍、例えば、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、結腸直腸癌、腎癌、膵癌、骨癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、食道癌、胃癌、口腔癌、鼻腔癌、咽頭癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原性肺癌、腎細胞癌、肝細胞腫、胆管癌、絨毛癌、セミノーマ、胚性癌腫、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、子宮癌、精巣癌、小細胞肺癌、膀胱癌、肺癌、上皮癌、神経膠腫、多形神経膠芽腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫瘍、乏突起神経膠腫、髄膜腫、皮膚癌、メラノーマ、神経芽細胞腫、及び網膜芽細胞腫がある。
癌細胞源として働く、更なる癌を挙げると、限定はされないが、血液の癌、例えば、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ芽球性B細胞性白血病、急性リンパ芽球性T細胞性白血病、急性骨髄芽球性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性単芽球性白血病、急性赤白血病、急性巨核芽球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性非リンパ性白血病、急性未分化白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、ヘアリー細胞白血病、多発性骨髄腫、リンパ芽球性白血病、骨髄性白血病、リンパ性白血病、骨髄性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、重鎖病、及び真性多血症がある。
一実施態様において、癌細胞は、非小細胞肺癌(NSCLC)に由来する。NSCLCには、小細胞肺癌を含まない、肺組織由来の任意の細胞癌を含む。非小細胞肺癌の例を挙げると、限定はされないが、腺癌(adenocarcenoma)、大細胞癌、及び肺の扁平上皮癌がある。
癌細胞の増殖は、癌細胞から誘導される個々の細胞の数の増加をもたらす任意のプロセスを含む。癌細胞の増殖は、インビトロ又はインビボにかかわらず、有糸分裂、増殖、又は癌細胞の増殖のその他の形態によって生じ得る。更に、癌細胞の増殖は、浸潤及び転移を包含する。癌細胞は、同じクローン由来の、又は遺伝的にそれと同一であり得るか若しくは同一ではない場合がある異なるクローン由来の癌細胞に物理的に近接して存在し得る。そのような集合は、インビボ又はインビトロで起こり得るコロニー、腫瘍又は転移のいずれかの形態をとることができる。癌細胞の増殖を遅延させることは、増殖を促進する細胞プロセスを阻害すること、又は増殖を阻害する細胞プロセスをもたらすことのいずれかによってもたらされ得る。増殖を阻害するプロセスは、有糸分裂を遅延させるプロセス、及び細胞老化又は細胞死を促進するプロセスを含む。増殖を阻害する具体的なプロセスの例を挙げると、カスパーゼ依存的及び非依存的な経路、オートファジー、壊死、アポトーシス、及びミトコンドリア依存的及び非依存的なプロセスがあり、更にまだ明らかにされていない任意のそのようなプロセスを含む。
癌細胞の増殖の阻害は、癌細胞の増殖を遅延させるために、癌細胞に適用した外部の試薬の使用によって達成される。そのような試薬を挙げると、天然若しくは合成のリガンド、遮断薬、アゴニスト、アンタゴニスト若しくは受容体の活性化因子、CD8+ T細胞などの免疫細胞、ウイルス、siRNA又はmiR'sなどの遺伝子又はタンパク質発現の阻害剤、小分子、医薬組成物、又は癌細胞に投与した場合に、癌細胞の増殖を遅延させるその他の組成物がある。癌細胞の増殖を遅延させる試薬の概念は、必要な栄養分、リガンド、又は細胞-細胞接触を含む、細胞生存に必要な任意の天然又は人工の試薬への接近を制限することを包含する。そのような試薬及び条件の例として、抗血管新生阻害剤での処理を含む。
一実施態様において、癌細胞の増殖を遅延させる試薬は、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)を包含する。チロシンキナーゼは、特定のタンパク質のチロシン残基へのリン酸基の移動を触媒する。TKIが癌細胞の成長、分化、又は分裂に必要なキナーゼの作用を阻害する場合に、癌細胞の増殖は遅くなる。TKIは、特異的な又は非特異的な様式で、1つ以上のチロシンキナーゼの作用を阻害する任意の試薬を含む。TKIを挙げると、小分子、抗体、ペプチド、又は直接的に、間接的に、アロステリックに、若しくは他の方法でチロシン残基のリン酸化を阻害する任意のものがある。
チロシンキナーゼ阻害剤の具体的な例を挙げると、N-(トリフルオロメチルフェニル)-5-メチルイソオキサゾール-4-カルボキサミド、3-[(2,4-ジメチルピロール-5-イル)メチリデニル)インドリン-2-オン、17-(アリルアミノ)-17-デメトキシゲルダナマイシン、4-(3-クロロ-4-フルオロフェニルアミノ)-7-メトキシ-6-[3-(4-モルホリニル)プロポキシル]キナゾリン、N-(3-エチニルフェニル)-6,7-ビス(2-メトキシエトキシ)-4-キナゾリンアミン、BIBX1382、2,3,9,10,1l,12-ヘキサヒドロ-10-(ヒドロキシメチル)-10-ヒドロキシ-9-メチル-9,12-エポキシ-1H-ジインドロ[1,2,3-fg:3',2',1'-k1]ピロロ[3,4-i][1,6]ベンゾジアゾシン-1-オン、SH268、ゲニステイン、STI571、CEP2563、4-(3-クロロフェニルアミノ)-5,6-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンメタンスルホナート、4-(3-ブロモ-4-ヒドロキシフェニル)アミノ-6,7-ジメトキシキナゾリン、4-(4'-ヒドロキシフェニル)アミノ-6,7-ジメトキシキナゾリン、SU6668、STI571A、N-4-クロロフェニル-4-(4-ピリジルメチル)-1-フタラジンアミン、N-[2-(ジエチルアミノ)エチル]-5-[(Z)-(5-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イルイジン)メチル]-2,4-ジメチル-1H-ピロール-3-カルボキサミド(スニチニブ)、4-[4-[[4-クロロ-3(トリフルオロメチル)フェニル]カルバモイルアミノ]フェノキシ]-N-メチル-ピリジン-2-カルボキサミド(ソラフェニブ)、及びEMD121974がある。
別の実施態様において、チロシンキナーゼ阻害剤は、血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2)及び血管内皮増殖因子受容体3(VEGFR3)に対する活性を有する。VEGFR2及びVEGFR3は、血管新生に必要なタンパク質をリン酸化するチロシンキナーゼである。チロシンキナーゼ阻害剤は、VEGFR2又はVEGFR3のいずれかを単独に阻害する、他のすべての標的の排除のためにVEGFR2及びVEGFR3の両方を阻害する、又はVEGFR2及び/又はVEGFR3を1つ以上の付加的チロシンキナーゼ若しくは他の標的と組合せて阻害することができる。VEGFR2及び/又はVEGFR3を阻害するチロシンキナーゼ阻害剤は、スニチニブ及びソラフェニブを含むが、単独に若しくはその他のチロシンキナーゼと組合せてVEGFR2を標的とする任意の阻害剤、単独に若しくはその他のチロシンキナーゼと組合せてVEGFR3を標的とする任意の阻害剤、又はその他のチロシンキナーゼを除外して若しくはそれと組合せてVEGFR2及びVEGFR3のいずれかを標的とする任意の阻害剤であってよい。
本明細書中に使用する、VEGFR2は下記に提供する配列を有する。
Figure 2011516030
VEGFR3は下記に提供する配列を有する。
Figure 2011516030
しかし、その1つ以上のチロシンキナーゼ阻害剤によって阻害される能力、その特異的リガンドを認識する能力、又はその細胞内シグナルを持続させる能力に基づいて、VEGFR2又はVEGFR3として同定可能な任意の配列が考えられる。配列はこれらの特性のいずれか1つ、及びそれらの任意の組合せを示すことができる。配列は任意の変異、トランケーション、又は余分のヌクレオチドの付加を含む。配列はゲノム、mRNA、又はタンパク質レベルにおいて、VEGFR2の場合に、少なくとも60%、70%、80%、又は90%の配列番号2との同一性を、及びVEGFR3の場合に、少なくとも60%、70%、80%、又は90%の配列番号3との同一性を有する。
マイクロRNA(miR)は、長さにおいて18〜36のヌクレオチドを、一実施態様においては、21〜25のヌクレオチドを有し、多くの場合、標的mRNAの3'非翻訳領域(UTR)に位置するmiR配列に対して相補的な配列に結合することによって遺伝子発現を阻害する。遺伝子発現抑制の機構は、タンパク質翻訳の抑制及びタンパク質発現の下方制御を含む。
本明細書中に使用する、miR-497は下記に提供する配列を有する。
Figure 2011516030
しかし、結果的にVEGFR2又はVEGFR3の発現低下を生じさせる結合などで、VEGFR2又はVEGFR3の3'UTRを結合することができる、1つ以上のヌクレオチドの変異、トランケーション、又は付加を含むmiR-497として同定可能な任意の配列が考えられる。配列は、遺伝子又はmRNAレベルにおいて、少なくとも60%、70%、80%、又は90%の配列番号1との同一性を有する。miR-497の概念は、VEGFR2/3発現が発現抑制されるように、VEGFR2/3の3'UTRに特異的に結合することができるmiR-497から誘導される物質(matter)の1つ以上の非ヌクレオチド小分子組成物を含む。
特異的標的は、cDNA、mRNA、又はタンパク質配列などの核酸配列によって同定されるが、特異的標的は、その正確な配列の産生物に限定されない。むしろ、核酸配列によって同定される特異的標的は、それらの発現が評価される場合、同じ方法によって特異的標的として評価される場合に正の発現をもたらす全ての配列を包含する。一実施態様において、試料中の特異的標的の発現が免疫組織化学的解析によって評価される場合、及び試料が該特異的標的を同定するのに使用する配列と異なる配列(例えば、1つ以上の核酸分子の変化)を発現するが正の発現がなおも測定される場合に、次いで、該特異的標的は、該試料によって発現される配列を包含する。
発現は、核酸鋳型から誘導される材料が産生される間の全てのプロセスを包含する。したがって、発現とは、RNA翻訳、mRNAスプライシング、タンパク質翻訳、タンパク質フォールディング、翻訳後修飾、膜輸送、他の分子との結合、タンパク質への糖鎖の付加、リン酸化、タンパク質複合体の形成、及び結果的に遺伝子材料から導かれる生体材料を生じる連続体に沿ったその他のプロセスを含む。また、発現は、核酸鋳型から誘導される材料の産生が、積極的に又は受動的に抑制される間の全てのプロセスも包含する。そのようなプロセスは、翻訳制御及び転写制御の全ての態様を含む。例を挙げると、ヘテロクロマチンサイレンシング、転写因子阻害、RNAiサイレンシングの任意の形態、マイクロRNAサイレンシング、選択的スプライシング、プロテアーゼ消化、翻訳後修飾、及び選択的タンパク質フォールディングがある。
発現は、当該分野で現在使用されている及び未だ開発されていない、核酸鋳型から誘導される材料を検出するのに用いられるあらゆる方法によって評価される。そのような方法の例を挙げると、限定はされないが、マイクロアレイ解析、RNAインサイツハイブリダイゼーション、RNAseプロテクションアッセイ、ノーザンブロット、逆転写酵素PCR、定量PCR、定量逆転写酵素PCR、定量リアルタイム逆転写酵素PCR、又は公知の若しくはまだ明らかにされていない特異的核酸のその他の検出方法を含む、任意の核酸検出方法がある。他の例を挙げると、限定はされないが、フローサイトメトリー、免疫組織化学的方法、ELISA、ウエスタンブロット、及びイムノアフィニティークロマトグラフィーを含む、抗体を使用する発現検出の任意のプロセスがある。抗体は、モノクローナル、ポリクローナル、又はFab、F(ab)2、Fv、scFv、ファージディスプレイ抗体、ペプチボディ(peptibody)、多特異性リガンド、若しくは標的との特異的結合を有するその他の試薬を含む任意の抗体断片がある。また、そのような方法は、タンパク質発現を評価するのに用いられる直接的方法を含み、それらを挙げると、限定はされないが、HPLC、質量分析法、タンパク質マイクロアレイ解析、PAGE分析、等電点電気泳動、二次元ゲル電気泳動、及び酵素アッセイがある。発現が検出される試料は、インビトロ、エクスビボ、インビボ、又は死後にかかわらず、単一細胞、全器官、又は全器官の任意の画分を含む。
発現を評価するのに使用される他の方法は、標的を特異的に結合することができる天然又は人工のリガンドの使用を含み、それらを挙げると、タンパク質、炭水化物、脂肪、核酸、触媒部位、又は例えば、酵素、糖タンパク質、細胞膜、ウイルス、細胞、器官、小器官、若しくはリガンドによって特異的に結合される標的を構成する任意のその他の多分子構造体などのこれらの任意の組合せがある。そのようなリガンドを挙げると、抗体、抗体複合体、抱合体、天然のリガンド、小分子、ナノ粒子、又は標的に特異的に結合することができるその他の分子実体がある。リガンドは、その放射線同位体又はキレートなどの標識、色素(蛍光若しくは非蛍光)、染色剤、酵素、金属、又は標的を発現している細胞と標的を発現していない細胞とを、機械若しくはヒトの目が識別するのを助けることができるその他の物質と結合される。加えて、発現は、細胞を死滅させることができる物質と結合した単量体又は多量体のリガンドによって評価することができる。そのような物質を挙げると、タンパク質若しくは小分子毒素、サイトカイン、アポトーシス促進物質、ポア形成物質、放射線同位体、又は細胞を死滅させることができるその他の物質がある。
正の発現は、特異的標的を発現している細胞と特異的標的を発現していない細胞とのどんな差をも含む。正の発現の正確な性質は方法によって異なるが、特定の方法を実施している者には周知である。正の発現は、検出器、検出器を組込んだ装置によって、又は補助のある若しくは補助のないヒトの目によって評価される。例を挙げると、限定はされないが、IHCスライドでの標的を発現している細胞の特異的染色、試料からのRNAのマイクロアレイへの結合、及び前記マイクロアレイへの結合を検出できる装置による検出、リアルタイムRTPCRにおける高速の色素取込み、フローサイトメーターによる標的を発現している細胞上の蛍光検出、ノーザンブロットにおけるフィルム上の放射標識バンドの存在、RNAseプロテクションアッセイによる標識化ブロックされたRNAの検出、アポトーシスマーカーによって測定される細胞死、腫瘍の縮小によって測定される細胞死、又は公知若しくはまだ明らかにされていない発現が観察されることによるその他の方法がある。
発現の低下は、特定の標的を発現している細胞と特定の標的を発現していない細胞との間で大きな違いがないように正の発現の欠失を構成する。更に、発現低下の概念は、結果として特定の細胞応答若しくは生理応答を生じる閾値、カットオフ、又はレベルに達する又はそれを上回るのに不十分な発現を包含する。例えば、発現低下は、試験細胞における特定の標的の発現が、該標的を発現していないことが分かっている対照細胞に対して正の発現であることを含む。しかし、該試験細胞における標的の発現は、特定の生理応答(例えば、特定の薬剤への細胞の感受性を付与すること)をもたらすのに不十分であるので、試験細胞における発現は、いまだ発現低下として分類されている。同様に、正の発現の概念はまた、生理応答を引き起こすのに十分な発現を包含する。
また、発現が評価される任意の生体試料において、標的の発現を評価する方法を提供する。当業者は、生殖系列DNA、腫瘍DNA、mRNA、又はタンパク質の任意の形態の発現が評価されるか否かにかかわらず、どのように特定の生体試料を選択し、どのように前記試料を収集するかについて公知である。試料源の例を挙げると、限定はされないが、前立腺、乳房、皮膚、筋肉、筋膜(facia)、脳、子宮内膜、肺、頭頸部、膵臓、小腸、血液、肝臓、精巣、卵巣、結腸、皮膚、胃、食道、脾臓、リンパ節、骨髄、腎臓、胎盤、又は胎児の組織の生検又は他のインビボ若しくはエクスビボ分析がある。一実施態様において、試料は末梢血液、リンパ液、腹水、漿液、胸水、痰、脳脊髄液、羊水、涙液、糞便、又は尿などの液状試料を含む。別の実施態様において、試料は、原発性又は転移性のNSCLC細胞を含む。更に別の実施態様において、試料は血液を含む。マイクロRNAは、血液、及び血清又は血漿などの血液成分において、多数の方法により容易に検出可能である(Chen Xらの文献、Cell Research 18 983-984、2008年10月)。
標的の発現の評価を促進するキットを提供する。そのようなキットは、標的の存在を示す1つ以上の試薬を含む。そのようなキットの内容物は、1つ以上の下記のものを単体又組合せて含む:PCRベースの方法に使用するために更に最適化された標的内の配列とハイブリダイズすることができる1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマー、標的配列の全部若しくは一部に対するアンチセンスプローブ、標的のmRNA、タンパク質、若しくは他の測定可能な遺伝子産物に対する特異性を有するリガンド、標識、緩衝液、又は公知であるか若しくはまだ明らかにされていないにかかわらず標的の発現を評価する方法に有用なその他の試薬。
(実施例1)
VEGFR2又はVEGFR3の3'UTRに特異性を有するマイクロRNA(miR)の発現は、該UTRに結合すること、及び該VEGFR2又はVEGFR3(VEGFR2/3)を発現抑制することができる。そのようなmiRの正の発現は、VEGFR2/3の発現低下を示す。VEGFR2/3が発現低下された腫瘍は、VEGFR2/3特異的チロシンキナーゼ阻害剤に耐性を示す。反対に、腫瘍が、VEGFR-2/3を下方制御することができるmiRの発現低下を示す場合には、その結果は、より強いVEGFR-2/3発現となり、該腫瘍は、VEGFR2/3特異的チロシンキナーゼ阻害剤に対してより強い感受性であることを示す。miRによるVEGFR2/3発現の評価は、VEGFR2/3タンパク質の直接的な評価を上回る利点を有する。miRによる発現は、PCR及びハイスループットシークエンシング法により迅速に評価される。更に、miRは血中で利用可能であり、かつ個々のmiRの発現は血漿、血清、又は他の血液画分で容易に評価される。そのようなアッセイは、多くの疾病、特に癌の前駆症状の監視を容易にする。
公的に入手可能なデータベースの探索により、その配列に基づいたmiRsは、VEGFR-2/3発現を制御する可能性があることが明らかとなった(Targetscanデータベース、ホワイトヘッド生物医学研究所、2006-2008)。これは、潜在的なmiR結合部位に対する両遺伝子の3'UTRを探索することを含む。1つのコアは、結合部位GCTGCTがVEGFR2及びVEGFR3の両方の3'UTRに共通すると予想した。シード配列(seed sequence)を用いると、VEGFR2/3を制御することができる可能性としてmiR-497が同定された。MiR-497は、染色体17pに位置している。更に、肺癌において、染色体17pの対立遺伝子欠失が頻繁に起こる(Tononらの文献、Proc Natl Acad Sci USA 102:9625-9630、2005年)という事実が、miR-497の選択をもたらした。17pの対立遺伝子欠失は、肺癌において50%の比率で生じる。加えて、染色体17pは、一般に癌においてヘテロ接合性の欠失が頻繁な部位であるTP53遺伝子座に近接して位置している(<1MB)(Chmaraらの文献、Anticancer Res 24:4259-4263、2004年)。
MiR-497発現、VEGFR2/VEGFR3タンパク質及びmRNA発現、並びにVEGFR2/3に特異的なチロシンキナーゼ阻害剤であるスニチニブの感受性を、非小細胞肺癌(H1703、A549、H520、H322C、H358、及びH157)から誘導された6種の株化細胞で評価し、かつ表1(下記)に要約する。
Figure 2011516030
miR-497の正の発現は、H1703、A549、及びH520の株化細胞で見られ、一方H322C、H358、及びH157では発現低下が見られる。更に、該表は、3種全てがmRNA発現において作用するように標準化された対照のmiRによってmiR-497発現に対し標準化されたmiR-497阻害剤(I)又はmiR-497模倣体(M)(miR-497のRNAと類似の配列を有するRNA)による形質移入後のVEGFR2及びVEGFR3のmRNA発現における変化を示している。
示された株化細胞にmiR-497模倣体及び阻害剤(miR-497のアンチセンス配列と類似の配列を有するRNA)の形質移入を行い、続いてウエスタンブロッティング及びqRT-PCRを行った。スキャン画像を用いて、ウエスタンブロット画像からデンシトメトリーを行った。
表2に、6種の上記の株化細胞におけるVEGFR2タンパク質及びVEGFR3タンパク質の発現をスニチニブに対する各株化細胞のIC50として要約した(下記)。
Figure 2011516030
表2の最初の2列は、ウエスタンブロットによる6種の記載の株化細胞におけるVEGFR2タンパク質及びVEGFR3タンパク質の発現を要約している。用語「存在」とは、VEGFR2又はVEGFR3タンパク質の正の発現を示している。
図1〜5に示すように、miR-497模倣体の形質移入によるVEGFR2タンパク質の発現低下は、6種の試験株化細胞のうち4種で観察された。VEGFR2 mRNAの発現低下は、miR-497模倣体を形質移入された試験株化細胞のいずれにおいても観察されなかった。VEGFR2タンパク質の発現上昇は、miR-497阻害剤を形質移入された6種の試験株化細胞のうち3種で観察された。VEGFR2 mRNAの発現上昇は、miR-497阻害剤を形質移入された6種の株化細胞のうち2種で観察された。
図2及び7に示すように、VEGFR3タンパク質の発現低下は、評価された2種の株化細胞のうちの1種において、miR-497模倣体の形質移入により観察された。VEGFR3メッセージの発現低下は、6種の試験株化細胞のうちの1種において、miR-497模倣体の形質移入により観察された。VEGFR3タンパク質の発現上昇は、VEGFR3タンパク質発現を評価した、miR-497阻害剤を形質移入された株化細胞のいずれにおいても観察されなかった。VEGFR3メッセージの上昇は、それらの株化細胞がmiR-497阻害剤を形質移入された場合に、6種の株化細胞のうち2種において観察された。
表2及び図8に示すように、非形質移入株化細胞H1703及びH520は、スニチニブに対して感受性を示し、miR-497の正の発現を示し、両方ともVEGFR3タンパク質発現が欠失した。加えて、H520は、VEGFR2タンパク質発現が欠失した。非形質移入株化細胞A549、H322C、H358、及びH157は、スニチニブ(sunitinb)に対する耐性を示し、かつVEGFR2及びVEGFR3の両方の正の発現を示した。これらのうち、A549のみがmiR-497の正の発現を示した。総じて、インビトロの曝露は、microRNA-497の正の発現と相関してVEGFR-2/3スニチニブへの感受性を増大させた。
図9に示すように、NCBIのGEO GSE 4342からのマイクロアレイ遺伝子発現データは、耐性及び感受性NSCLC系統間でGeneSpringを用いて、「チップ標準化ごと」及び「遺伝子標準化ごと」に標準化された。スニチニブ耐性(IC50>9μMを有するとして、単にこの実施例の目的のために規定された)及びスニチニブ感受性(IC50<3μMを有するとして、単にこの実施例の目的のために規定された)のように分類分けした場合に、統計学的に顕著な差を有すると認識された遺伝子を、qRT-PCRによって検証した。それら判断基準に見合った遺伝子をRTPCRで確認した。qRT-PCRを用いることで、FGF1(配列番号:4)、HOXC10(配列番号:5)、及びLHFP(配列番号:6)が、NSCLC系統に存在し、かつスニチニブに耐性を示すことが明らかとなった。驚くべきことに、経路分析から、これら3遺伝子がスニチニブ耐性の標準経路(canonical pathway)の一部ではないことが明らかとなった。
配列番号:4、配列番号:5、及び配列番号:6に対応する配列を下記に提供する。
(FGF1)
Figure 2011516030
Figure 2011516030
Figure 2011516030
(HOXC10)
Figure 2011516030
Figure 2011516030
(LHFP)
Figure 2011516030
Figure 2011516030
本願に記載された全ての出版物及び特許出願は、引用により組み込まれるものとして各個々の出版物又は特許出願が具体的及び個別に示されているように、引用により本明細書に組み込まれる。前述の発明は、明確さ及び理解の目的のための図及び例によって幾分詳細に記載されているが、添付の特許請求の範囲の精神又は範囲を逸脱することなく特定の変更及び修正が施されることは、本発明の教示を考慮して当業者には容易に明らかになるであろう。

Claims (55)

  1. チロシンキナーゼ阻害剤に対する癌細胞の感受性の評価方法であって:
    遺伝子産物を含む試料において配列番号1の発現を評価すること;及び
    配列番号1の発現低下を該チロシンキナーゼ阻害剤に対する感受性と関連付けること
    を含む、前記方法。
  2. 前記試料が、腫瘍生検を含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記試料が、血液を含む、請求項1記載の方法。
  4. 前記遺伝子産物が、mRNAを含む、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
  5. 前記配列番号1の発現の評価が、RTPCRを使用することを含む、請求項4記載の方法。
  6. 前記配列番号1の発現の評価が、マイクロアレイを使用することを含む、請求項4記載の方法。
  7. 前記配列番号1の発現の評価が、ノーザンブロットを使用することを含む、請求項4記載の方法。
  8. 前記チロシンキナーゼ阻害剤が、VEGFR2(配列番号2)を阻害する、請求項1記載の方法。
  9. 前記チロシンキナーゼ阻害剤が、VEGFR3(配列番号3)を阻害する、請求項1記載の方法。
  10. 前記チロシンキナーゼ阻害剤が、スニチニブである、請求項1記載の方法。
  11. 前記チロシンキナーゼ阻害剤が、ソラフェニブである、請求項1記載の方法。
  12. 前記癌細胞が、非小細胞肺癌細胞である、請求項1記載の方法。
  13. 癌細胞の増殖を遅延させる方法であって:
    試料において配列番号1の発現を評価すること;
    配列番号1の発現低下をチロシンキナーゼ阻害剤に対する感受性と関連付けること;及び
    有効量の該チロシンキナーゼ阻害剤を投与すること
    を含む、前記方法。
  14. 前記試料が、ヒト試料である、請求項13記載の方法。
  15. 前記試料が、血液画分を含む、請求項14記載の方法。
  16. 前記試料が、腫瘍生検である、請求項14記載の方法。
  17. 前記癌細胞が、染色体領域17pにおけるヘテロ接合性の欠失を含む、請求項13記載の方法。
  18. 前記癌細胞が、非小細胞肺癌細胞である、請求項13〜17のいずれか一項記載の方法。
  19. 前記チロシンキナーゼ阻害剤が、スニチニブである、請求項18記載の方法。
  20. miR-497又はその産生物を特異的に認識することができる試薬を含む、miR-497の発現の評価を促進するキット。
  21. 前記試薬が、オリゴヌクレオチドを含む、請求項20記載のキット。
  22. 前記試薬が、アンチセンス核酸を含む、請求項20記載のキット。
  23. 前記試薬が、固体支持体に結合している、請求項20記載のキット。
  24. 蛍光標識を更に含む、請求項20〜23のいずれか一項記載のキット。
  25. 第2の遺伝子又はその産生物を特異的に認識することができる試薬を更に含む、請求項20〜24のいずれか一項記載のキット。
  26. チロシンキナーゼ阻害剤に対する癌細胞の感受性の評価方法であって:
    試料におけるFGF1(配列番号:4)、HOXC10(配列番号:5)、及びLHFP(配列番号:6)からなる群から選択される標的遺伝子産物の発現を評価すること;及び
    該標的遺伝子産物の正の発現を該チロシンキナーゼ阻害剤に対する耐性と関連付けること
    を含む、前記方法。
  27. 前記試料が、腫瘍生検を含む、請求項26記載の方法。
  28. 前記試料が、血液を含む、請求項26記載の方法。
  29. 前記癌細胞が、非小細胞肺癌細胞である、請求項26記載の方法。
  30. 前記遺伝子産物が、mRNAを含む、請求項26〜29のいずれか一項記載の方法。
  31. 前記遺伝子産物の発現の評価方法が、RTPCRを使用することを含む、請求項30記載の方法。
  32. 前記遺伝子産物の発現の評価方法が、マイクロアレイを使用することを含む、請求項30記載の方法。
  33. 前記遺伝子産物の発現の評価方法が、ノーザンブロットを使用することを含む、請求項30記載の方法。
  34. 前記遺伝子産物がタンパク質を含む、請求項26〜29のいずれか一項記載の方法。
  35. 前記遺伝子産物の発現の評価が、該遺伝子産物を特異的に認識することができるリガンドを使用することを含む、請求項34記載の方法。
  36. 前記リガンドが、抗体を含む、請求項35記載の方法。
  37. 前記遺伝子産物の発現の評価が、免疫組織化学的方法を使用することを含む、請求項36記載の方法。
  38. 前記遺伝子産物の発現の評価が、ELISAを使用することを含む、請求項36記載の方法。
  39. 前記遺伝子産物の発現の評価が、フローサイトメトリーを使用することを含む、請求項36記載の方法。
  40. 前記遺伝子産物の発現の評価が、質量分析法を使用することを含む、請求項26〜29のいずれか一項記載の方法。
  41. 前記癌細胞が、非小細胞肺癌細胞である、請求項26〜40のいずれか一項記載の方法。
  42. 前記チロシンキナーゼ阻害剤が、スニチニブである、請求項41記載の方法。
  43. 対象において癌細胞の増殖を遅延させる方法であって:
    試料におけるFGF1(配列番号:4)、HOXC10(配列番号:5)、及びLHFP(配列番号:6)からなる群から選択される標的の発現を評価すること;
    配列番号1の発現低下をチロシンキナーゼ阻害剤に対する感受性と関連付けること;及び
    有効量の該チロシンキナーゼ阻害剤を該対象に投与すること
    を含む、前記方法。
  44. 前記試料が、ヒト試料である、請求項43記載の方法。
  45. 前記試料が、血液画分を含む、請求項44記載の方法。
  46. 前記試料が、腫瘍生検を含む、請求項44記載の方法。
  47. 前記癌細胞が、非小細胞肺癌細胞である、請求項43〜46のいずれか一項記載の方法。
  48. 前記チロシンキナーゼ阻害剤が、スニチニブである、請求項47記載の方法。
  49. FGF1(配列番号:4)、HOXC10(配列番号:5)、及びLHFP(配列番号:6)からなる群から選択される標的又はその遺伝子産物を特異的に認識することができる試薬を含む、FGF1(配列番号:4)、HOXC10(配列番号:5)、及びLHFP(配列番号:6)からなる群から選択される標的の発現の評価を促進するキット。
  50. 前記試薬が、オリゴヌクレオチドを含む、請求項49記載のキット。
  51. 前記試薬が、アンチセンス核酸を含む、請求項49記載のキット。
  52. 前記試薬が、抗体を含む、請求項49記載のキット。
  53. 前記試薬が、固体支持体に結合されている、請求項49記載のキット。
  54. 蛍光標識を更に含む、請求項49〜53のいずれか一項記載のキット。
  55. 第2の遺伝子又はその産生物を特異的に認識することができる試薬を更に含む、請求項49〜54のいずれか一項記載のキット。
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