JP2011511261A5 - - Google Patents

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反射性対象に対する距離を求めるための方法及び装置
関連出願
本出願は、2007年1月29日付けで出願されたドイツ特許出願10 2007 005 187.7に基づく優先権を主張するものであり、このドイツ特許出願の開示内容はこの引用を以って本明細書に記載されているものとする。
本発明は、請求項1、2及び10、11の上位概念部に基づく、反射性対象に対する距離を求めるための、更には該対象の反射率を求めるための方法及び装置に関する。
多くの分野において、対象(物体)についての変化例えば対象に対する距離の変化を測定ないし検出し、その結果から任意の装置に対する制御命令を導出することが望まれる。例えば測定装置が対象の接近を検出するとドアが開かれる。或いは、障害物が検出されると直ちに回転ドアが停止する。変化は対象の接近、存在又は離隔によって生成されることができ、測定装置によって検出される。
距離測定の1つの手段では光伝搬時間が利用される。この方法では、レーザビームが被測定対象に照射され、反射光が測定される。反射光が再び受信器に到着するまでの遅延時間は、光が走行した距離に対する値である。光速は凡そ300,000km/sである。光パルスは3mの距離を進むために凡そ10nsを必要とする。このように光チャンネルが短い場合であっても有意な光伝搬時間を検出するためには、高速動作レーザないし高速動作のフォトダイオードと増幅器が必要である。
1つの解決策は、伝搬時間情報をより容易に取り扱うことが可能な周波数領域に変換する手段を利用する(例えばDE 100 22 054 A1参照[特許文献1])。このため、伝搬時間を検出するために、送信された光は高周波数例えば数百MHzの周波数により変調される。次いで、受信された光は、送信された周波数に対して僅かだけシフトされた第2周波数と混合される。混合結果として格段に低い第3周波数が生成されるが、この第3周波数は別の回路で元の高い変調周波数よりも格段に容易に処理することができる。この第3周波数の位相には、光伝搬時間の情報が含まれている。第3周波数は大抵数kHzの周波数領域へとダウンミックスされる(周波数低下混合、heruntergemischt)ため、位相情報の検出従って光伝搬時間の検出は非常に簡単になる。求められた差値は、デジタル遅延素子として構成された位相シフタの制御に使用され、差値が小さくなるまで遅延時間が変化される。このシステムの欠点は、特定の(限られた)距離領域しかカバー(適用)されないことであり、更に(その範囲以外では)位相情報が周期的に反復され、そのため不特定性(不確定性:Unbestimmtsheit)が生じることである。この不特定性を回避するためには、例えば種々異なる周波数による変調のような大掛かりな処置が必要である。このシステムは原理的に2以上の光パルスにより作動する。というのは、そうでなければ混合過程を行うことができないからである。既知のシステムでは、第3周波数にダウンミックスされる信号の複数の周期を得るために、少なくとも数千の孤立パルス(Einzelinpulse)が送信される。
光伝搬時間を求めるための第2の方法は、孤立パルスを直接測定することである。これにより、上述の方法の欠点である不特定性が回避される。孤立パルスの利点は、パワー(出力)が可能な限りに大きいことである。しかしながら、そのような光パルスを受信器で検出することには著しく大きい要求も課せられる。例えば、15cm未満の距離を測定するためには、受信器は1ナノ秒未満の応答時間を有する必要がある。しかしながら、理論上ゼロである立ち上がり時間を有する完全な(理想的な)形態で送信された光パルスは、受信器における当然のことながら制限されたバンド幅によって「丸められる(ないし鈍化される、verschliffen)」。例えば最大振幅の50%の閾値で評価する場合、これにより、一般的に、温度に、更には受信されたエネルギに依存する「遅延」が生じる。
実際、強く反射する面(例えばミラー)と光を強く吸収する面(例えば黒色のバックスキン)との間には、例えば1:30,000の反射率の差がある。それにも拘わらず利用可能な測定値を生成するために、受信信号は、通常、設定された(固定された)振幅で制御される。振幅のこのような制御は不所望の時間シフトを引き起こし得る。正確な受信時点の決定も、信号が非常に小さい場合従ってノイズ成分が大きい場合には困難であることが判明している。更に、受信されたパルスは、反射が大きい場合、フォトダイオードないし前置増幅器を過励振(uebersteuern)すべきではない。なぜならその場合に生じる非線形性が受信時点の精度に不利に作用するからである。
更に、この方法に対しては、最初に述べた方法に対するのと同じように高速動作フォトダイオード、通常はアバランシェフォトダイオードが必要である。更に最初に述べた方法と同様にフォトダイオードでは受信信号が第2周波数と混合されない場合であっても、高速動作の前置増幅器を設けなければならない。周波数領域がギガヘルツ領域にまでに及ぶことは稀ではない。更に、極端な場合送信パルスの反射光より数千倍も強力な外部光の影響も加わり得る。これらの影響はすべて測定精度に不利な作用を及ぼす。
一方では、連続的に交互にクロック制御される2つの光チャンネルに由来する光が振幅制御によって受信器で同じ大きさの値に調整され、この調整された状態において、クロック間の移行時におけるクロック変化信号に対する受信信号の連続的な検査が行われる光伝播時間測定が、先行する特許出願DE 10 2005 045 993.5[特許文献2]から知られている。これらのクロック変化信号は、次いで、有利には両方の光チャンネルの位相を互いに対し逆方向に(逆相に)シフトすることによってゼロになるよう調整されるが、調整された位相シフトは、対象に到達し及び対象から戻る光伝搬時間従って対象の距離に対応する。
DE 100 22 054 A1 DE 10 2005 045 993.5
特許文献2の方法では、光源のスイッチング特性が理想的でありかつ位相制御が正確である場合には、クロック同期の信号成分は受信経路でゼロになる。このことは、フォトダイオード増幅器の出力端に場合によっては増幅器ノイズが残ることを意味する。この方法は、互いに別個であるが電気的には同じ2つの光源から交互に放出される連続パルスによって専ら作動する。したがって、この方法では、パルス出力は使用されるフォトダイオードでの温度限界によって制限される。これらのとりわけ時間的に隣接する信号の結果としての送信信号又は基準信号の少なくとも1つの部分区間にわたり積分される電気的信号については全く問題にされていない。しかしながら、この方法の欠点は、例えば使用される光源又はその他の電子的構成素子の非対称性によって発生する正確にはゼロに調整することのできない信号が生成される場合があることである。この残留信号は、外部光入射が強力でありかつ同時に送信信号の反射も強力である場合に測定誤差(エラー)を引き起こし得る。上記の非対称性は、例えば、LEDがスイッチのオンオフに関し異なる時間特性を有する場合又は異なる光源(例えばレーザとLED)が混合して使用される場合に生じる。
本発明の課題は、従来技術から出発し、大きなエネルギ密度の(複数の)孤立パルス(Einzelpulsen)で作動する方法及び装置を提供することである。
上記の課題は、請求項1、2又は10、11の特徴部の特徴を備える、反射性対象に対する距離を求める方法及び装置によって解決される。即ち、
本発明の第1の視点によれば、反射性対象に対する距離を求める方法であって、以下のステップ:
・クロック制御器によってクロック制御される送信信号を、前記対象による該送信信号の変化を検出するために、少なくとも1つの送信光源から少なくとも1つの光チャンネルに供給し該対象を介して少なくとも1つの受信器に送信すること、
・前記光チャンネルから到来する前記送信信号を前記少なくとも1つの受信器によって受信し、該受信器における該送信信号の結果としての受信信号を電気的信号に変換すること、
・前記クロック制御器によってクロック制御される少なくとも1つの基準信号を、少なくとも1つの基準光源から少なくとも1つの更なる光チャンネルに供給し前記少なくとも1つの受信器に送信すること、
・前記更なる光チャンネルから到来する前記基準信号を前記少なくとも1つの受信器によって受信し、該受信器における該基準信号の結果としての受信信号を電気的基準信号に変換すること、
・少なくとも1つの比較器において前記電気的信号と前記電気的基準信号を評価し、前記対象に対する距離を求めること、
を有する方法において、
前記送信信号の少なくとも1つの部分区間にわたって積分された前記送信信号の結果としての電気的信号が、夫々、少なくとも1つの時間的に隣接し少なくとも1つの部分区間にわたって積分された前記基準信号の結果としての電気的基準信号と比較されること、
前記比較器の出力端に、前記送信信号の及び/又は前記基準信号の振幅値を調整するための制御値が生成され、該制御値によって前記電気的信号の振幅と前記電気的基準信号の振幅は少なくとも前記比較器の入力端において実質的に同じ大きさであること、
このように調整された状態において、クロック変化の際に生成し前記送信光源から前記対象及び前記受信器への光伝搬時間に対応するクロック変化信号の振幅が、前記電気的信号と前記電気的基準信号の間及び/又は前記電気的基準信号と前記電気的信号の間で検出されること、及び
更なる比較器において、前記クロック変化信号(複数)の振幅(複数)が互いに対し比較されて又は前記クロック変化信号の振幅が当該光伝搬時間に依存しない振幅値と比較されて差値として求められ、該差値が制御ユニットによって消去ないし少なくとも最小にされること
を特徴とする方法が提供される。
本発明の第2の視点によれば、反射性対象に対する距離を求める方法であって、以下のステップ:
・クロック制御器によってクロック制御される送信信号を、前記対象による該送信信号の変化を検出するために、少なくとも1つの送信光源から少なくとも1つの光チャンネルに供給し該対象を介して少なくとも1つの受信器に送信すること、
・前記光チャンネルから到来する前記送信信号を前記少なくとも1つの受信器によって受信し、該受信器における該送信信号の結果としての受信信号を電気的信号に変換すること、
・前記クロック制御器によってクロック制御される電気的基準信号を伝送すること、
・少なくとも1つの比較器において前記電気的信号と前記電気的基準信号を評価し、前記対象に対する距離を求めること、
を有する方法において、
前記送信信号の少なくとも1つの部分区間にわたって積分された前記送信信号の結果としての電気的信号が、夫々、少なくとも1つの時間的に隣接し少なくとも1つの部分区間にわたって積分された電気的基準信号と比較されること、
前記比較器の出力端に、前記送信信号の及び/又は前記電気的基準信号の振幅値を調整するための制御値が生成され、該制御値によって前記電気的信号の振幅と前記電気的基準信号の振幅は少なくとも前記比較器の入力端において実質的に同じ大きさであること、
このように調整された状態において、クロック変化の際に生成し前記送信光源から前記対象及び前記受信器への光伝搬時間に対応するクロック変化信号の振幅が、前記電気的信号と前記電気的基準信号の間及び/又は前記電気的基準信号と前記電気的信号の間で検出されること、及び
更なる比較器において、前記クロック変化信号(複数)の振幅(複数)が互いに対し比較されて又は前記クロック変化信号の振幅が当該光伝搬時間に依存しない振幅値と比較されて差値として求められ、該差値が制御ユニットによって消去ないし少なくとも最小にされること
を特徴とする方法が提供される。
本発明の第3の視点によれば、反射性対象に対する距離を求める装置であって、
・クロック制御器と、
・前記クロック制御器によってクロック制御される送信信号を、前記対象による該送信信号の変化を検出するために、少なくとも1つの光チャンネルに供給し該対象を介して少なくとも1つの受信器に送信するための少なくとも1つの送信光源と、
・前記クロック制御器によってクロック制御される基準信号を少なくとも1つの更なる光チャンネルに供給し前記少なくとも1つの受信器に送信するための少なくとも1つの基準光源と、
・前記光チャンネルから到来する前記送信信号及び前記更なる光チャンネルから到来する前記基準信号を受信するための、及び、当該受信器における該送信信号の結果としての受信信号を電気的信号に及び当該受信器における該基準信号の結果としての受信信号を電気的基準信号に変換するための少なくとも1つの受信器と、
・前記電気的信号と前記電気的基準信号を比較し、当該比較器の出力端に比較値を生成するための少なくとも1つの比較器と、
・前記比較値を評価し前記対象に対する距離を求めるための評価ユニット
を備える装置において、
前記送信信号の少なくとも1つの部分区間にわたって存在する電気的信号をその都度積分するために、及び、前記送信信号に時間的に隣接し少なくとも1つの部分区間にわたって積分される少なくとも1つの電気的基準信号を積分するために、前記クロック制御器と信号経路スイッチを制御する制御ユニットが設けられていること、
前記電気的信号の振幅と前記電気的基準信号の振幅が少なくとも前記比較器の入力端において実質的に同じ大きさであるよう、前記送信信号の及び/又は前記基準信号の振幅値を調整するために使用される少なくとも1つの調整ユニットが設けられていること、
このように調整された状態において、前記電気的信号と前記電気的基準信号の間及び/又は前記電気的基準信号と前記電気的信号の間で、クロック変化の際に生成し前記送信光源から前記対象及び前記受信器への光伝搬時間に対応する少なくとも1つのクロック変化信号の振幅を検出する手段が設けられていること、
前記クロック変化信号(複数)の振幅(複数)相互間の又は当該光伝搬時間に依存しない振幅と比較した前記クロック変化信号の振幅の差値を求めるための更なる比較器が設けられていること、及び
前記差値を消失又は少なくとも最小にする更なる調整ユニットが設けられていること
を特徴とする装置が提供される。
本発明の第4の視点によれば、反射性対象に対する距離を求める装置であって、
・クロック制御器と、
・前記クロック制御器によってクロック制御される送信信号を、前記対象による該送信信号の変化を検出するために、少なくとも1つの光チャンネルに供給し該対象を介して少なくとも1つの受信器に送信するための少なくとも1つの送信光源と、
・前記クロック制御器によってクロック制御される基準信号を少なくとも1つの更なる光チャンネルに供給し前記少なくとも1つの受信器に送信するための少なくとも1つの基準光源と、
・前記光チャンネルから到来する前記送信信号を受信するための、及び、当該受信器における該送信信号の結果としての受信信号を電気的信号に変換するための少なくとも1つの受信器と、
・電気的基準信号を伝送するための基準チャンネルと、
・前記電気的信号と前記電気的基準信号を比較し、当該比較器の出力端に比較値を生成するための少なくとも1つの比較器と、
・前記比較値を評価し前記対象に対する距離を求めるための評価ユニット
を備える装置において、
前記送信信号の少なくとも1つの部分区間にわたって存在する電気的信号をその都度積分するために、及び、前記送信信号に時間的に隣接し少なくとも1つの部分区間にわたって積分される少なくとも1つの電気的基準信号を積分するために、前記クロック制御器と信号経路スイッチを制御する制御ユニットが設けられていること、
前記電気的信号の振幅と前記電気的基準信号の振幅が少なくとも前記比較器の入力端において実質的に同じ大きさであるよう、前記送信信号の及び/又は前記基準信号の振幅値を調整するために使用される少なくとも1つの調整ユニットが設けられていること、
このように調整された状態において、前記電気的信号と前記電気的基準信号の間及び/又は前記電気的基準信号と前記電気的信号の間で、クロック変化の際に生成し前記送信光源から前記対象及び前記受信器への光伝搬時間に対応する少なくとも1つのクロック変化信号の振幅を検出する手段が設けられていること、
前記クロック変化信号(複数)の振幅(複数)相互間の又は当該光伝搬時間に依存しない振幅と比較した前記クロック変化信号の振幅の差値を求めるための更なる比較器が設けられていること、及び
前記差値を消失又は少なくとも最小にする更なる調整ユニットが設けられていること
を特徴とする装置が提供される。
本発明により、大きなエネルギ密度の(複数の)孤立パルスで作動する方法及び装置が提供される。有利なことに、上述の従来技術の欠点のすべて、少なくともその多く、を回避できる。本発明により、温度及び外部光の影響が著しい場合であっても実施可能な、距離ゼロからの距離測定のためのより簡単な方策が提供される。フォトダイオード又は前置増幅器の非線形性は測定精度に影響を及ぼさない。同時に、バンド幅の狭い構成要素(素子)を使用することも可能である。このため、通常使用される高価でかつ小面積のアバランシェフォトダイオードの代わりに、価格的に値打ちでかつ大面積のフォトダイオード、例えばオスラム(Osram)社のフォトダイオードBPW34を使用することができる。
本発明は、反射されたパルスを測定及び評価することを利用するのではなく、受信器で生じ得るパルスが消去(消滅)されることを利用する。このために、受信されたパルスは、有利には同様に1つの光チャンネルに由来し又は電気的に伝送される2つの基準パルス間に、最早孤立パルスとして識別できないように「埋め込まれる」(eingebettet)。尤も、1つの基準パルスとの比較でも十分である。光パルスを「消去」させる開始時点の調整(変更)は、送信光源から反射性対象に到達し再び受信器に戻るまでの光パルスの伝搬時間に対応し、従って、距離に対する値を示す。
必要に応じ、本来の送信信号の前後で複数のパルスを検出し、それらの振幅から、基準信号の成分に対応しかつその限りで光信号からの振幅値と比較される中間値(ないし平均値、Mittelwert)を形成することも可能である。
発光ダイオードの立ち上がり時間及び立ち下がり時間が含まれていることによって、クロック変化信号のみが、場合によっては更にエラー(誤差)電位を含むことが実際上明らかにされている。尤も、クロック変化信号のみが使用されかつ光伝搬時間に依存しない振幅値と対比されれば、場合によってあり得る温度ドリフトがわずかにより大きい影響を有することがありうるにしても、このエラー(誤差)は低減されることができる。そのために、振幅制御によって調整された振幅値が前置増幅器で基準として使用されると有利である。すなわち、クロック変化信号がこの基準値に対応するように制御ないし消去される場合、このことは、クロック変化信号はクロック同期的に発生するので、2つのクロック変化信号を同じ値(変数)に制御することと同視することができる。代替的に(その代わりに)又は補完的に(それに加えて)、残留誤差(エラー)はさらなる調整により完全に除去することができる。
送信器として、一般的に使用されるレーザダイオードに比べて十分により小さい立ち上がり時間を有する価格的に妥当なLEDを使用することができるが、それにより測定精度が悪化することはない。「高速動作の」電子回路も不要である。電子回路が組み込まれる場合、このことは比較的低速動作のC−MOS技術だけで行うことができる。
構成要素とりわけ発光ダイオードに場合によって生成する非対称性ないし誤差(エラー)は調整(補償)され、外部光の大きな影響下にない場合であっても、測定精度に影響を及ぼさない。
更なる利点は、従属請求項及び以下の説明から明らかとなる。
以下に、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の測定装置の一例の回路の概略図。 時間に対する信号推移(信号のタイムチャート)の一例。 送信光源として及び基準光源として種々異なる光源を使用した場合の、時間に対する信号推移(信号のタイムチャート)の例。 外部光の影響を受けた信号の一例。 ピコ秒領域のクロックシフト器(回路)の一例の概略図。 図5の実施例の場合のクロック推移(クロックのタイムチャート)の例。
本発明において下記の形態が可能である。ここで下記の各形態は、本願の特許請求の範囲の各請求項に記載した各々の構成要件にも対応している。尚、本願の特許請求の範囲に付記されている図面参照符号は、専ら本発明の理解の容易化のためのものであり、本発明を以下の実施例に限定するものではないことを付言する。
(形態1)上記第1の視点のとおり。
(形態2)上記第2の視点のとおり。
(形態3)前記比較器の入力端における電気的基準信号は、少なくとも2つのパルス状基準信号の電気的基準信号(複数)の中間値によって生成され、前記パルス状基準信号(複数)のうち、パルス状送信信号の前後に各1つの基準信号が送信されることが好ましい。
(形態4)前記電気的信号と前記電気的基準信号が前記比較器の入力端において実質的に同じ大きさである場合、前記光伝搬時間に依存しない振幅値は前置増幅器での振幅値であることが好ましい。
(形態5)前記差値は、当該差値が最小になるまで、好ましくはゼロになるまで前記送信信号の位相と前記基準信号の位相を調整するための制御ユニットによって変化されること、差値が最小になるとき、調整された前記変化は、前記光伝搬時間に対応することが好ましい。
(形態6)前記電気的信号と前記電気的基準信号が前記比較器の入力端において実質的に同じ大きさである場合、前記比較器の出力端には、前記送信光源及び/又は前記基準光源のクロック同期した交番成分を含まない増幅器ノイズのみが、もし存在すれば、存在することが好ましい。
(形態7)前記送信光源と前記基準光源の間での種々異なる応答時間を補償するために、更なる比較器において、クロック変化信号を含まない区間とクロック変化信号を含む区間が互いに比較されること、及び前記比較器の出力端に差が存在する場合、該差が消去されるまで、前記送信信号及び/又は前記基準信号若しくは前記伝送される電気的基準信号が延長又は短縮されることが好ましい。
(形態8)デジタル信号遅延を行うために、スイッチによって制御可能な複数のゲートが設けられていること、前記スイッチは前記差値に依存して選択されることが好ましい。
(形態9)前記クロック制御器はクロックを生成すること、位相差を検出するために、少なくとも1つの半分の又は完全なクロック周期の時間に対応するすべてのゲートの通過後のクロックが位相比較器において入力クロックと比較されること、及び位相差が存在する場合、前記ゲートの遅延時間は、有利には該ゲートの供給電圧を介して調整されることが好ましい。
(形態10)上記第3の視点のとおり。
(形態11)上記第4の視点のとおり。
(形態12)前記比較器の1つの入力端に少なくとも2つのパルス状基準信号の結果としての電気的基準信号の中間値を生成するための中間値生成器が設けられており、前記パルス状基準信号(複数)のうち、パルス状送信信号の前後に各1つの基準信号が送信されることが好ましい。
(形態13)前記電気的信号と前記電気的基準信号が前記比較器の入力端において実質的に同じ大きさである場合、前記光伝搬時間に依存しない振幅値は前置増幅器での振幅値であることが好ましい。
(形態14)前記制御ユニットは、前記差値を最小に、好ましくはゼロに調整することによって前記送信信号の位相と前記基準信号の位相を調整するために設けられており、前記差値が最小になる場合に調整される遅延は、前記光伝搬時間に対応することが好ましい。
(形態15)前記送信光源と前記基準光源の間での種々異なる応答時間を補償するために、クロック変化信号を含まない区間をクロック変化信号を含む区間と比較する更なる比較器が設けられていること、及び前記比較器の出力端に差が存在する場合、該差が消去されるまで、前記送信信号及び/又は前記基準信号若しくは前記伝送された電気的基準信号を延長又は短縮する調整ユニットが設けられていることが好ましい。
(形態16)デジタル信号遅延を行うために、スイッチによって制御可能な複数のゲートが設けられていること、前記スイッチは前記差値に依存して選択されることが好ましい。
(形態17)前記クロック制御器の入力クロックと、すべてのゲートを通過した後に存在しかつ少なくとも1つの半分の又は完全なクロック周期の時間に対応するクロックを位相差について比較する位相比較器が設けられていること、及び位相差が存在する場合、前記ゲートの遅延時間を、有利には該ゲートの供給電圧を介して調整する調整ユニットが設けられていることが好ましい。
本発明の実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。尤も、以下の実施例は、本発明の思想を特定の構成に限定するための例ではない。本発明を詳細に説明する前に、本発明は後述の装置の各構成要素及び各方法ステップに限定して解釈されるべきではないことに留意すべきである。なぜならこれらの構成要素及び方法ステップは変更することができるからである。ここで使用される概念は、専ら特別な実施例を説明するためにだけ定義されるものであり、限定的に使用されるものではない。更に明細書又は特許請求の範囲に単数形又は不定冠詞が使用されていても、全体的関連性において(文脈上)一義的にそうでないことが明示されていない限り、複数の同じ要素にも当てはまる。
クロック制御器1.1、例えば相応にプログラミングされたマイクロコントローラは、少なくとも1つの送信光源1.8及び受信器の直近に配置され基準光源として機能する第2光源1.9にパルス(複数)を供給する。光源は発光ダイオード又はレーザダイオード、又は選択的にこれらの2つの形式の混合とすることができる。2つの光源の少なくとも1つの位相と振幅は所定の大きさだけ調整することができる。送信光源1.8は例えば10msごとに100nsのパルスを送信する。このパルスは対象に到達した後、対象1.26から受信器(例えばフォトダイオード等)1.10に到達するよう光チャンネル1.24及び1.25を通過するが、更なる手段なしで増幅器1.11に孤立パルスとして現れることも可能である。従来技術では、到着時点を検出するために、上述の各種問題が生じる。
そのために、本発明では、最初に、図2の基準パルス2.1が送信される。この基準パルスは、第2光源1.9から短い距離でフォトダイオード1.10に直接導かれる。次いで、基準パルス2.1の終了後、送信光源1.8の本来の送信パルス2.2(図2)が続く。送信パルス2.2の終了後、更なる基準パルス2.3が第2光源1.9から送信されると有利である。これにより送信パルス2.2は2つの基準パルスの間に埋め込まれる。尤も、本発明の方法の一例は1つの基準パルスだけでも作動する。或いは、複数の基準パルスは、電気的基準パルスとして、前置増幅器1.10又は後続の制御部に直接的に供給されることもできる。尤も、この場合、急速に変化する外部光の影響が短時間の測定値誤差(エラー)を引き起こすこともあり得る。
次いで、送信光源1.8の光及び基準光源1.9の光は、異なる強度でフォトダイオード1.10に到達する。このことは、送信パルス2.2が基準パルスよりもより大きいか(図2の位相及び振幅が制御されていない受信信号2.8)又はより小さいことを意味する。同時に、反射性対象1.26までの光チャンネル1.24及び反射性対象1.26からの光チャンネル1.25にわたる比較的長い距離のために時間的ずれが生じる。更に、受信器は、受信信号すなわち受信された送信信号2.2及び場合によっては更に少なくとも1つの受信された基準信号2.1、2.3を電気送信信号2.5又は電気的基準信号2.4、2.6に変換する。代替的に(その代わりに)、電気的基準信号は、光チャンネルを介する迂回路を介することなく直接的に回路及び後続の制御部に供給されることも可能である。
次に、フォトダイオード増幅器すなわち前置増幅器1.11がすべてのパルスの持続時間の間、制御線路1.30を介してアクティブに切り換えられる。この措置により、光源がアクティブである時間領域だけが考慮される。かくして、第1基準信号2.1における光上昇(立ち上がり)及び第2基準信号2.3の終端における光降下(立ち下がり)による受信信号の歪み(Verfaelschungen)が消去(消滅)される。
図2に示した受信信号のクロック区間A、B、C、D、Eへの分割は、一方では、隣接するパルス2.1、2.2間又は2.2、2.3間にクロック変化(ないし遷移)信号(Taktwechselsignal)を有する2つの領域B、Dを示し、他方では、クロック変化信号が消去(消滅)されておりかつ純粋な振幅情報のみが存在する領域A、C、Eを示す。
まず、信号経路スイッチ1.17及び1.18によって、領域A、Eと領域Cの間の振幅差が比較される。このために、信号経路スイッチ1.17は領域A、Eを比較器1.19の第1入力端1.19aに接続する。領域Cはインバータ段1.12を介して領域A+Eに対して反転され信号経路スイッチ1.18によって比較器1.19の同じ入力端1.19aに供給される。比較器1.19の第2入力端1.19bは、2つの同じ抵抗1.13により形成される中間値形成部に接続されており、この中間値形成部は前置増幅器1.11の直接信号と反転信号から中間値(Mittelwert)を生成する。同じ大きさの2つの信号は交流電圧的態様で相殺されるため、2つの抵抗間の加算点(接続ノード)には純粋な直流電圧成分が生じる。前置増幅器1.11とインバータ段1.12からの出力電圧の直流電圧ドリフトのみが加算点(接続ノード)、従って比較器の第2入力端1.19bに伝達される。この措置により、増幅器1.11及びインバータ1.12の温度起因性直流電圧ドリフトの影響が比較器1.19で相殺される。
この比較器1.19自体は、入力信号の積分器1.31を備える高増幅率の演算増幅器として構成することができる。
この比較器1.19の役割は、入力値(複数)のなおかなり小さい差を検出し、出力端1.19cに制御値1.29として利用可能にすることである。この制御値は、対象におけるまたは対象による変化の検出のために評価されることができ、そのため、例えば対象1.26の位置、状態及び運動の検出に利用される。
比較器1.16、1.19及び1.22の回路(部分)1.31は、積分的に作用するの「サンプル・アンド・ホールド」機能に対応する。このことは例えば比較器1.19に対しては、信号経路スイッチ1.17又は1.18によりサンプリングされた信号の中間値が次のクロックサイクルまで記憶されることを意味する。
このようにして、比較器1.19では、基準パルス2.1及び2.3の振幅値が送信パルス2.2の振幅値と比較される。2つの値の差値は、比較器1.19の出力端1.19cで制御電圧1.29となる。この制御電圧によって、2つの光源1.8及び1.9の少なくとも一方の振幅が、比較器1.19において入力電圧の差がなくなるまで又は少なくとも最小になるまで追従制御される。図示の実施例では、基準光源1.9は振幅制御器1.6を介して直接制御され、他方、送信光源1.8は振幅制御器1.7及びインバータ1.12を介して反転制御される。
対象1.26での反射が弱い場合、送信段は例えば大きな出力(パワー)へ制御され、他方、基準光源1.9は、受信器1.10において基準パルス2.1、2.3が送信パルス2.2と同じ大きさで現れるまで(下降)制御される。光チャンネル1.24及び1.25による時間シフトを考慮外とすれば、総送信パルスは、第1基準信号2.1、送信信号2.2及び第2基準信号2.3からなる受信信号において、それ自体として識別することはできない。このパルスはいわば「消去」されている。
この措置によって、送信パルスは、この送信パルスを最早識別できない程に第2の信号環境に埋め込まれるが、光伝搬時間測定の場合、このパルスが光チャンネル1.24及び1.25を進行した時間が求められるべきである。光チャンネル1.24の長さが15cmであるとすれば、往復で30cmである。光伝搬時間(速度)が凡そ300,000km/sの場合、パルスは1ナノ秒を要する。パルスは受信器に1ナノ秒の遅れをもって到着する。
この状態は図2に、第1基準パルス2.1の受信信号2.4と、1ナノ秒だけ遅れて到着した送信パルス2.2の受信信号2.5と、第2基準パルス2.3の受信信号2.6として示されている。図示の遅延は誇張されて示されているが、実際には送信パルスと比べると1ナノ秒の遅延はほとんど視認することはできない。尤も、第1基準信号2.1の受信信号2.4と到着する送信パルス2.2の受信信号2.5との間には、1ナノ秒の短いタイムラグが生じるが、その間、2つの光源1.8及び1.9の一方の光はまだフォトダイオード1.10に到達していない(他方は到達している)。これと同様に、送信パルス2.2の受信信号2.5から基準パルス2.3の受信信号2.6への移行部では2つのパルスの間に1ナノ秒の重なりが生じる。このことは、受信された信号において、第1基準パルス2.1と送信パルス2.2との移行部に1ナノ秒の短い負のパルスが生じ、送信パルス2.2から第2基準パルス2.3までの移行部に同じ長さの(短い)正のパルスが生じることを意味する。(図2の波形図2.11参照)
「低速動作」のフォトダイオードと「低速動作」の前置増幅器はこの短いパルスを分解することができない。その上更にC−MOS技術による市販の発光ダイオード及びドライバ段における立ち上がり時間は1ナノ秒よりも格段に長いため、前置増幅器1.11の出力端に生じるのは、最良の場合でも、強く丸められ(鈍化され)かつ振幅を検出するのが困難なパルスでしかない。
しかしながら、ここに記載される本発明の方法に応じて光信号の伝搬時間が求められる場合、受信された光パルスの正確な測定にはもはや左右されない。むしろ、受信されたパルスがフォトダイオードないし前置増幅器のバンド幅の制限によって「丸められる」(鈍化される)ことは却って利点でさえある。パルスのエネルギは、丸め(Verschleifen)の際に、すなわち縮小された(狭い)バンド幅を有する増幅器を通過する際に失われない。この場合、1ナノ秒の長さと例えば10mVのパルス高さを有するパルスからは、パルス高さは10μVであるが、長さは1000ナノ秒となる。この「小さい(低い)」が長いパルスはC−MOS技術により問題なしに増幅することができる。増幅率が80dBであれば、100mVのパルス高さが得られる。フォトダイオード増幅器1.11は、高増幅率の制限増幅器として構成することも可能である。受信パルス2.5の時間的に正確な(精密な)割り当て(Zuordnung)は失われるが、ここに説明した本発明の方法ではもはや必要ない。
図2の信号(波形図)2.9は、前置増幅器1.11の出力端(1.11b)における、振幅については調整されているが時間については未調整の受信信号を示す。送信パルスと基準パルスの間の移行部における極めて短いパルスから、長くかつ容易に更なる処理が可能なパルスが生じている。更なるステップにおいて、受信信号2.9はこのパルスに基づいて検査される。そのために、信号経路スイッチ1.14及び1.15により、領域BとDにおける振幅差が比較される。信号経路スイッチ1.14は、領域Bの間、比較器1.16の第1入力端1.16aに切り替える。領域Dは、領域Bに対して反転されているが、信号経路スイッチ1.15により比較器1.16の同じ入力端1.16aに供給される。
比較器1.16の(非反転+)第2入力端1.16bは、2つの同じ抵抗1.13により形成される中間値形成部に接続されており、この中間値形成部は前置増幅器1.11の直接信号と反転信号から中間値を形成する。この2つの同じ大きさの信号は交流電圧的に相殺されるため、2つの抵抗の間の加算点(接続ノード)には純粋な直流電圧成分が生じる。前置増幅器1.11とインバータ段1.12からの出力電圧の直流電圧ドリフトのみが加算点(接続ノード)に伝達され、かくして、比較器1.16の第2入力端1.16bに伝達される。この措置により、増幅器1.11とインバータ1.12の温度起因性直流電圧ドリフトの影響は比較器1.16で相殺(キャンセル)される。この比較器は比較器1.19と同じく、即ち、入力信号の積分機能を備える高増幅率の演算増幅器として構成することができる。ここに説明した比較器は、他の形式で構成することも可能であるが、重要なことは、比較器は2つの信号を互いに比較しかつその際に高増幅率を有することのみである。比較器1.16の2つの入力値間の差値は、比較器1.16の出力端1.16cで制御電圧1.27となる。
この実施例では、区間B及びDからの情報は、図1にも示されているように、直接互いに比較される。尤も、発光ダイオードの特性が結果に誤差をもたらし得ることが実用上判明している。この影響を低減する1つの可能性(手段)は、振幅制御部の調整状態において前置増幅器1.19の出力端1.11bに発生する基準値の振幅に比べてクロック変化信号のみの振幅を消去(消滅)ないし最小化することである。
制御電圧1.27は制御電圧処理部1.2に供給される。この制御電圧1.27に依存して、この段(制御電圧処理部)は、前置増幅器1.11に印加されるパルスが時間区間BとDで消去されるように、アナログ又はデジタル位相制御部1.3、1.4、1.5によって基準パルス2.1、2.3の位相と送信パルス2.2の位相を互い対しシフトする。
送信パルス2.2のみが又は場合によっては基準パルス2.1及び/又は2.3のみが時間的にシフトされれば十分であるが、送信パルスと基準パルスが互いに対しシフトされることも勿論可能である。反射性対象1.26の距離が15cmである上述の例では、基準パルスと送信パルスは、正確に1ナノ秒だけ互いに対しシフトされる必要がある。この場合、受信信号2.9のクロック変化パルスは信号2.10のとおり消去され、比較器1.11の出力端1.11bには如何なるクロック同期成分もない増幅器ノイズのみが存在する。加算段1.23では、第1及び第2基準パルスが統合され、振幅制御器1.6に供給される。
かくて、制御電圧1.27に、光伝搬(走行)時間の情報がはめ込まれている(内在している)。尤も、光伝搬時間の値はデジタル値として得ることもできる。
ここまでに説明した光伝搬時間を求めるための本発明の方法は、極めて大きな反射のダイナミックレンジにおいて極めて大きな検出感度が得られるという利点を有する。上述の方法は、場合によっては1つの基準パルスのみでも作動する。尤も、その場合、急速に変化する外部光の影響は、短時間の測定値誤差(エラー)を引き起こし得る。
図4は2つの基準パルスの利点を示す。外部光成分4.1が急速に上昇する場合、基準パルスの受信信号2.4、2.6及び送信パルスの受信信号2.5も共に影響を受ける。積分回路1.31において第1基準パルスに対する中間値4.2、送信パルスに対する中間値4.3及び第2基準パルスに対する中間値4.4が形成されるため、基準パルス2.4及び2.6からの共通の中間値は、送信パルスの中間値4.3に等しい。したがって、急速な外部光変化は測定に影響を及ぼさない。
実施例に示したものとは異なるパルスシーケンスを使用することも勿論可能である。そのため、例えば2つの送信パルスの間に1つの基準パルスのみが埋め込まれることも可能である。
夫々異なる応答時間を有する複数の光源を使用する場合、受信信号を時間区間BとDにおいて正確には消去することはできない。上昇(立ち上がり)時間及び下降(立ち下がり)時間におけるこの差は、例えば発光ダイオード(複数)の電荷が異なる場合、又はレーザダイオードを送信器として用いコスト上の理由からLEDを基準光源として使用する場合に生じる。図3は、この状態を信号3.1、3.2及び3.3に示す。前置増幅器1.11の出力信号3.4は、基準パルス又は送信パルスの時間補正のない非対称的な(時間的)推移(波形図)を示す。比較器1.16による制御により、所望の対称性が得られるが、クロック領域B及びDには依然として残留誤差(エラー)が存在する。
反射が大きく(センサの直近にある再帰反射器)かつ外部光の影響が大きい(フォトダイオードに直接入射する100klxの太陽光)場合、その際フォトダイオードに非線形性が生じかつ信号を完全には消去できないため、測定誤差が生じる。このことを回避するために、更なる比較器1.22によって、クロック区間A、C及びEがクロック区間B及びDと比較される。このために、信号経路スイッチ1.20はクロック区間A、C、Eを比較器1.22の入力端1.22aに切り替え、他方、信号経路スイッチ1.21はクロック区間B、Dを別の入力端1.22bに切り替える。比較器1.22の出力端1.22cは制御電圧処理部1.2に接続されている。
比較器1.22がクロック区間B、Dに対するクロック区間A、C、Eの差違を検出すると、制御電圧処理部1.2は、残留誤差(エラー)3.5が完全に消去されかつ再びクロック同期成分のない増幅器ノイズのみがフォトダイオード増幅器1.11に生じるまで送信パルスが延長又は短縮されるように、位相制御部に作用する。その際、送信パルス又は基準パルスは時間的長さについて調整されるか、或いは、基準パルスがその位置(Lage)がシフトされるかは重要ではない。3つの制御すなわち応答時間の振幅、時間シフト及び補償をすべて同時にアクティブにすることも可能であり、その際互いに妨害し合うこともない。
光伝搬時間についてデジタル値を得るために、デジタル信号遅延部を使用することができる。例えば1.5mmである所望の分解能は、ステップ幅が10ピコ秒であることを意味する。これに応じて、場合によって備えられるマイクロプロセッサのクロック速度(周波数)は理論上100GHzになるはずであるが、そのようなクロック周波数は現時点ではまだ実現可能ではない。図5は、ピコ秒領域でクロックシフトするための1つの解決策を示す。クロック発生器1.1からクォーツ精度で(quarzgenau)取り出すことが可能なクロック5.4は、所定数のゲート5.1を通ってICに供給される。通過されるゲートは、夫々、短時間、例えば10ピコ秒だけクロックを遅らせる。スイッチ5.8によって、ゲート間の任意のタップ(ないし接続:Abgriff)を選択することができる。アナログ/デジタル変換器5.3は制御電圧を比較器1.16から受け取る。このアナログ/デジタル変換器5.3は制御電圧に応じて対応するスイッチを選択する。出力端5.7において、例えば調整された遅延に対する2進値を測定することができる。
ゲートの遅延時間は温度及び供給電圧に依存する。この問題を回避するために、クロック5.11はすべてのゲートを通過した後、位相比較器5.2で入力クロック5.4と比較される。ゲートの数が適切であれば、すべてのゲートを通過したクロックと入力クロック5.4は再び同じ位相を有することができる。位相比較器5.2では位相差が検出され、ゲート伝搬時間5.9が制御電圧として出力される。この制御電圧はゲートの遅延時間を制御する。極めて単純な場合、信号遅延を制御するために、ゲートの供給電圧が調整される。位相比較器5.2の2つの入力信号の一方を反転することもできるが(5.10)、この場合、必要とされるゲート(の数)は半分だけになる。このことは図6に示されている。すべてのゲートを通過した後、元の入力クロック6.2は半周期だけ遅延され、そのため、反転された入力信号5.10と再び同相になる。このため、ピコ秒領域のクォーツ精度でのクロック遅延が可能になる。スイッチ5.8の数をできるだけ少なくするために、ゲート伝搬時間を、例えば10ないし1ナノ秒のブロック(複数)と、100ないし10ないし1ピコ秒のブロック(複数)にまとめることができる。また、複数のゲートを適切に区分(組み分け)することによっても、直接的な2進(2値)制御を行うことができる。
フォトダイオード1.10、前置増幅器1.11、信号経路スイッチ1.14及び1.15、比較器1.16、制御電圧処理部1.2、位相制御部1.3、1.4、1.5、及び、光源1.8及び1.9を介してループを形成された制御回路は、(光チャンネル)区間1.24及び1.25での光伝搬時間の値だけ正確に基準位相ないし送信位相をシフトすることが可能であることは勿論である。これにより、光伝搬時間従って反射性対象1.26に対する距離が簡単に求められる。
上述の説明は、添付の特許請求の範囲と均等の範囲内で可能な種々の修正、変更及び適合化を施すことができることは自明である。
1.1 クロック発生器(制御器)
1.2 制御電圧処理(制御)部
1.3 第1基準パルスの位相制御部
1.4 第2基準パルスの位相制御部
1.5 位相制御部 送信パルス
1.6 振幅制御器
1.7 振幅制御器
1.8 送信光源
1.9 基準光源
1.10 フォトダイオード
1.11 前置増幅器
1.12 インバータ
1.13 中間値生成器
1.14 信号経路スイッチ
1.15 信号経路スイッチ
1.16 比較器
1.16a、1.16b 入力端
1.16c 出力端
1.17 信号経路スイッチ
1.18 信号経路スイッチ
1.19 比較器
1.19a、1.19b 入力端
1.19c 出力端
1.20 信号経路スイッチ
1.21 信号経路スイッチ
1.22 比較器
1.23 信号加算器
1.24 送信光源から対象までの光経路(光チャンネル)
1.25 対象からフォトダイオードまでの光経路(光チャンネル)
1.26 反射性対象
1.27 アナログ制御電圧 光伝搬時間
1.28 デジタル値 光伝搬時間
1.29 アナログ制御電圧 反射
1.30 制御信号 前置増幅器
1.31 積分素子

2.1 第1パルス 基準光源
2.2 パルス 送信光源
2.3 第2パルス 基準光源
2.4 受信信号 第1パルス 基準光源
2.5 受信信号 パルス 送信光源
2.6 受信信号 第2パルス 基準光源
2.7 活性化(アクティブ)時間 前置増幅器
2.8 位相及び振幅が制御されていない受信信号
2.9 振幅が制御された受信信号
2.10 位相及び振幅が制御された受信信号

3.1 第1パルス 基準光源
3.2 時間補正されないパルス 送信光源
3.3 第2パルス 基準光源
3.4 時間補正されていない受信信号
3.5 時間補正後の受信信号
3.6 応答時間の補償後の受信信号

4.1 外部光の上昇
4.2 第1基準パルスの中間値
4.3 中間値 送信パルス
4.4 中間値 第2基準パルス

5.1 ゲート
5.2 位相比較器
5.3 アナログ/デジタル変換器
5.4 入力クロック
5.5 出力端 クロック信号
5.6 入力端 制御信号
5.7 出力端 デジタル値
5.8 スイッチ
5.9 制御電圧 ゲート伝搬時間
5.10 反転されたクロック
5.11 ゲート通過後のクロック)

6.1 ゲート伝搬時間による信号遅延(したクロック)
6.2 入力クロック

Claims (17)

  1. 反射性対象に対する距離を求める方法であって、以下のステップ:
    ・クロック制御器(1.1)によってクロック制御される送信信号(2.2)を、前記対象(1.26)による該送信信号の変化を検出するために、少なくとも1つの送信光源(1.8)から少なくとも1つの光チャンネル(1.24、1.25)に供給し該対象(1.26)を介して少なくとも1つの受信器(1.10)に送信すること、
    ・前記光チャンネル(1.24、1.25)から到来する前記送信信号(2.2)を前記少なくとも1つの受信器(1.10)によって受信し、該受信器(1.10)における該送信信号の結果としての受信信号を電気的信号(2.5)に変換すること、
    ・前記クロック制御器(1.1)によってクロック制御される少なくとも1つの基準信号(2.1、2.3)を、少なくとも1つの基準光源(1.9)から少なくとも1つの更なる光チャンネルに供給し前記少なくとも1つの受信器(1.10)に送信すること、
    ・前記更なる光チャンネルから到来する前記基準信号(2.1、2.3)を前記少なくとも1つの受信器(1.10)によって受信し、該受信器(1.10)における該基準信号の結果としての受信信号を電気的基準信号(2.4、2.6)に変換すること、
    ・少なくとも1つの比較器(1.19)において前記電気的信号(2.5)と前記電気的基準信号(2.4、2.6)を評価し、前記対象(1.26)に対する距離を求めること、
    を有する方法において、
    前記送信信号の少なくとも1つの部分区間にわたって積分された前記送信信号(2.2)の結果としての電気的信号(2.5)が、夫々、少なくとも1つの時間的に隣接し少なくとも1つの部分区間にわたって積分された前記基準信号(2.1、2.3)の結果としての電気的基準信号と比較されること、
    前記比較器(1.19)の出力端(1.19c)に、前記送信信号(2.2)の及び/又は前記基準信号(2.1、2.3)の振幅値を調整するための制御値(1.29)が生成され、該制御値によって前記電気的信号(2.5)の振幅と前記電気的基準信号(2.4、2.6)の振幅は少なくとも前記比較器(1.19)の入力端(1.19a、1.19b)においてじ大きさであること、
    このように調整された状態において、クロック変化の際に生成し前記送信光源(1.8)から前記対象(1.26)及び前記受信器(1.10)への光伝搬時間に対応するクロック変化信号の振幅が、前記電気的信号(2.5)と前記電気的基準信号(2.4、2.6)の間及び/又は前記電気的基準信号(2.4、2.6)と前記電気的信号(2.5)の間で検出されること、及び
    更なる比較器(1.16)において、前記クロック変化信号(複数)の振幅(複数)が互いに対し比較されて又は前記クロック変化信号の振幅が当該光伝搬時間に依存しない振幅値と比較されて差値(1.27)として求められ、該差値が制御ユニット(1.2)によって消去ないし少なくとも最小にされること
    を特徴とする方法。
  2. 反射性対象に対する距離を求める方法であって、以下のステップ:
    ・クロック制御器(1.1)によってクロック制御される送信信号(2.2)を、前記対象(1.26)による該送信信号の変化を検出するために、少なくとも1つの送信光源(1.8)から少なくとも1つの光チャンネル(1.24、1.25)に供給し該対象(1.26)を介して少なくとも1つの受信器(1.10)に送信すること、
    ・前記光チャンネル(1.24、1.25)から到来する前記送信信号(2.2)を前記少なくとも1つの受信器(1.10)によって受信し、該受信器(1.10)における該送信信号の結果としての受信信号を電気的信号(2.5)に変換すること、
    ・前記クロック制御器(1.1)によってクロック制御される電気的基準信号を伝送すること、
    ・少なくとも1つの比較器(1.19)において前記電気的信号(2.5)と前記電気的基準信号(2.4、2.6)を評価し、前記対象(1.26)に対する距離を求めること、
    を有する方法において、
    前記送信信号の少なくとも1つの部分区間にわたって積分された前記送信信号(2.2)の結果としての電気的信号(2.5)が、夫々、少なくとも1つの時間的に隣接し少なくとも1つの部分区間にわたって積分された電気的基準信号(2.4、2.6)と比較されること、
    前記比較器(1.19)の出力端(1.19c)に、前記送信信号(2.2)の及び/又は前記電気的基準信号(2.1、2.3)の振幅値を調整するための制御値(1.29)が生成され、該制御値によって前記電気的信号(2.5)の振幅と前記電気的基準信号(2.4、2.6)の振幅は少なくとも前記比較器(1.19)の入力端(1.19a、1.19b)においてじ大きさであること、
    このように調整された状態において、クロック変化の際に生成し前記送信光源(1.8)から前記対象(1.26)及び前記受信器(1.10)への光伝搬時間に対応するクロック変化信号の振幅が、前記電気的信号(2.5)と前記電気的基準信号(2.4、2.6)の間及び/又は前記電気的基準信号(2.4、2.6)と前記電気的信号(2.5)の間で検出されること、及び
    更なる比較器(1.16)において、前記クロック変化信号(複数)の振幅(複数)が互いに対し比較されて又は前記クロック変化信号の振幅が当該光伝搬時間に依存しない振幅値と比較されて差値(1.27)として求められ、該差値が制御ユニット(1.2)によって消去ないし少なくとも最小にされること
    を特徴とする方法。
  3. 前記比較器(1.19)の入力端における電気的基準信号は、少なくとも2つのパルス状基準信号(2.4、2.6)の電気的基準信号(複数)の中間値によって生成され、
    前記パルス状基準信号(複数)のうち、パルス状送信信号の前後に各1つの基準信号が送信されること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記電気的信号(2.5)と前記電気的基準信号(2.4、2.6)が前記比較器(1.19)の入力端(1.19a、1.19b)においてじ大きさである場合、前記光伝搬時間に依存しない振幅値は前置増幅器(1.11)での振幅値であること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。
  5. 前記差値(1.27)は、当該差値(1.27)が最小になるまで、記送信信号(2.2)の位相と前記基準信号(2.1、2.3)の位相を調整するための制御ユニット(1.2)によって変化されること、
    差値が最小になるとき、調整された前記変化は、前記光伝搬時間に対応すること
    を特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の方法。
  6. 前記電気的信号(2.5)と前記電気的基準信号(2.4、2.6)が前記比較器(1.19)の入力端(1.19a、1.19b)においてじ大きさである場合、前記比較器(1.19)の出力端(1.19c)には、前記送信光源(1.8)及び/又は前記基準光源(1.19)のクロック同期した交番成分を含まない増幅器ノイズのみが、もし存在すれば、存在すること
    を特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の方法。
  7. 前記送信光源(1.8)と前記基準光源(1.9)の間での種々異なる応答時間を補償するために、更なる比較器(1.22)において、クロック変化信号を含まない区間(A、C、E)とクロック変化信号を含む区間(B,D)が互いに比較されること、及び
    前記比較器(1.12)の出力端(1.22c)に差が存在する場合、差(3.5)が消去されるまで、前記送信信号(2.2)及び/又は前記基準信号(2.1、2.3)若しくは前記伝送される電気的基準信号が延長又は短縮されること
    を特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
  8. デジタル信号遅延を行うために、スイッチ(5.8)によって制御可能な複数のゲート(5.1)が設けられていること、
    前記スイッチは前記差値(1.27)に依存して選択されること
    を特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の方法。
  9. 前記クロック制御器(1.1)はクロックを生成すること、
    位相差を検出するために、少なくとも1つの半分の又は完全なクロック周期の時間に対応するすべてのゲート(5.1)の通過後のクロック(5.11)が位相比較器(5.2)において入力クロック(5.4)と比較されること、及び
    位相差が存在する場合、前記ゲート(5.1)の遅延時間は調整されること
    を特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 反射性対象(1.26)に対する距離を求める装置であって、
    ・クロック制御器(1.1)と、
    ・前記クロック制御器(1.1)によってクロック制御される送信信号(2.2)を、前記対象(1.26)による該送信信号の変化を検出するために、少なくとも1つの光チャンネル(1.24、1.25)に供給し該対象(1.26)を介して少なくとも1つの受信器(1.10)に送信するための少なくとも1つの送信光源(1.8)と、
    ・前記クロック制御器(1.1)によってクロック制御される基準信号(2.1、2.3)をなくとも1つの更なる光チャンネルに供給し前記少なくとも1つの受信器(1.10)に送信するための少なくとも1つの基準光源(1.9)と、
    ・前記光チャンネル(1.24、1.25)から到来する前記送信信号(2.2)及び前記更なる光チャンネルから到来する前記基準信号(2.1、2.3)を受信するための、及び、当該受信器(1.10)における該送信信号(2.2)の結果としての受信信号を電気的信号(2.5)に及び当該受信器(1.10)における該基準信号(2.1、2.3)の結果としての受信信号を電気的基準信号(2.4、2.6)に変換するための少なくとも1つの受信器(1.10)と、
    ・前記電気的信号(2.5)と前記電気的基準信号(2.4、2.6)を比較し、当該比較器(1.19)の出力端に比較値(1.29)を生成するための少なくとも1つの比較器(1.19)と、
    ・前記比較値を評価し前記対象(1.26)に対する距離を求めるための評価ユニット
    を備える装置において、
    前記送信信号(2.2)の少なくとも1つの部分区間にわたって存在する電気的信号(2.5)をその都度積分するために、及び、前記送信信号に時間的に隣接し少なくとも1つの部分区間にわたって積分される少なくとも1つの電気的基準信号(2.4、2.6)を積分するために、前記クロック制御器(1.1)と信号経路スイッチ(1.17、1.18)を制御する制御ユニットが設けられていること、
    前記電気的信号(2.5)の振幅と前記電気的基準信号(2.4、2.6)の振幅が少なくとも前記比較器(1.19)の入力端(1.19a、1.19b)においてじ大きさであるよう、前記送信信号(2.2)の及び/又は前記基準信号(2.1、2.3)の振幅値を調整するために使用される少なくとも1つの調整ユニット(1.6)が設けられていること、
    このように調整された状態において、前記電気的信号(2.5)と前記電気的基準信号(2.4、2.6)の間及び/又は前記電気的基準信号(2.4、2.6)と前記電気的信号(2.5)の間で、クロック変化の際に生成し前記送信光源(1.8)から前記対象(1.26)及び前記受信器(1.10)への光伝搬時間に対応する少なくとも1つのクロック変化信号の振幅を検出する手段が設けられていること、
    前記クロック変化信号(複数)の振幅(複数)相互間の又は当該光伝搬時間に依存しない振幅と比較した前記クロック変化信号の振幅の差値(1.27)を求めるための更なる比較器(1.16)が設けられていること、及び
    前記差値(1.27)を消失又は少なくとも最小にする更なる調整ユニット(1.2)が設けられていること
    を特徴とする装置。
  11. 反射性対象(1.26)に対する距離を求める装置であって、
    ・クロック制御器(1.1)と、
    ・前記クロック制御器(1.1)によってクロック制御される送信信号(2.2)を、前記対象(1.26)による該送信信号の変化を検出するために、少なくとも1つの光チャンネル(1.24、1.25)に供給し該対象(1.26)を介して少なくとも1つの受信器(1.10)に送信するための少なくとも1つの送信光源(1.8)と、
    ・前記クロック制御器(1.1)によってクロック制御される基準信号(2.1、2.3)を少なくとも1つの更なる光チャンネルに供給し前記少なくとも1つの受信器(1.10)に送信するための少なくとも1つの基準光源(1.9)と、
    ・前記光チャンネル(1.24、1.25)から到来する前記送信信号(2.2)を受信するための、及び、当該受信器(1.10)における該送信信号(2.2)の結果としての受信信号を電気的信号(2.5)に変換するための少なくとも1つの受信器(1.10)と、
    ・電気的基準信号(2.4、2.6)を伝送するための基準チャンネルと、
    ・前記電気的信号(2.5)と前記電気的基準信号(2.4、2.6)を比較し、当該比較器(1.19)の出力端に比較値(1.29)を生成するための少なくとも1つの比較器(1.19)と、
    ・前記比較値を評価し前記対象(1.26)に対する距離を求めるための評価ユニット
    を備える装置において、
    前記送信信号(2.2)の少なくとも1つの部分区間にわたって存在する電気的信号(2.5)をその都度積分するために、及び、前記送信信号に時間的に隣接し少なくとも1つの部分区間にわたって積分される少なくとも1つの電気的基準信号(2.4、2.6)を積分するために、前記クロック制御器(1.1)と信号経路スイッチ(1.17、1.18)を制御する制御ユニットが設けられていること、
    前記電気的信号(2.5)の振幅と前記電気的基準信号(2.4、2.6)の振幅が少なくとも前記比較器(1.19)の入力端(1.19a、1.19b)においてじ大きさであるよう、前記送信信号(2.2)の及び/又は前記基準信号(2.1、2.3)の振幅値を調整するために使用される少なくとも1つの調整ユニット(1.6)が設けられていること、
    このように調整された状態において、前記電気的信号(2.5)と前記電気的基準信号(2.4、2.6)の間及び/又は前記電気的基準信号(2.4、2.6)と前記電気的信号(2.5)の間で、クロック変化の際に生成し前記送信光源(1.8)から前記対象(1.26)及び前記受信器(1.10)への光伝搬時間に対応する少なくとも1つのクロック変化信号の振幅を検出する手段が設けられていること、
    前記クロック変化信号(複数)の振幅(複数)相互間の又は当該光伝搬時間に依存しない振幅と比較した前記クロック変化信号の振幅の差値(1.27)を求めるための更なる比較器(1.16)が設けられていること、及び
    前記差値(1.27)を消失又は少なくとも最小にする更なる調整ユニット(1.2)が設けられていること
    を特徴とする装置。
  12. 前記比較器(1.19)の1つの入力端(1.19b)に少なくとも2つのパルス状基準信号(2.1、2.3)の結果としての電気的基準信号(2.4、2.6)の中間値を生成するための中間値生成器が設けられており、
    前記パルス状基準信号(複数)のうち、パルス状送信信号(2.2)の前後に各1つの基準信号が送信されること
    を特徴とする請求項10又は11に記載の装置。
  13. 前記電気的信号(2.5)と前記電気的基準信号(2.4、2.6)が前記比較器(1.19)の入力端(1.19a、1.19b)においてじ大きさである場合、前記光伝搬時間に依存しない振幅値は前置増幅器(1.11)での振幅値であること
    を特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 前記制御ユニット(1.2)は、前記差値(1.27)を最小に調整することによって前記送信信号(2.2)の位相と前記基準信号(2.1、2.3)の位相を調整するために設けられており、前記差値が最小になる場合に調整される遅延は、前記光伝搬時間に対応すること
    を特徴とする請求項10〜13の何れか一項に記載の装置。
  15. 前記送信光源(1.8)と前記基準光源(1.9)の間での種々異なる応答時間を補償するために、クロック変化信号を含まない区間(A,C,E)をクロック変化信号を含む区間(B,D)と比較する更なる比較器(1.22)が設けられていること、及び
    前記比較器(1.12)の出力端(1.22c)に差が存在する場合、該差(3.5)が消去されるまで、前記送信信号(2.2)及び/又は前記基準信号(2.1、2.3)若しくは前記伝送された電気的基準信号を延長又は短縮する調整ユニット(1.2)が設けられていること
    を特徴とする請求項10〜14の何れか一項に記載の装置。
  16. デジタル信号遅延を行うために、スイッチ(5.8)によって制御可能な複数のゲート(5.1)が設けられていること、
    前記スイッチは前記差値(1.27)に依存して選択されること
    を特徴とする請求項10〜15の何れか一項に記載の装置。
  17. 前記クロック制御器(1.1)の入力クロック(5.4)と、すべてのゲート(5.1)を通過した後に存在しかつ少なくとも1つの半分の又は完全なクロック周期の時間に対応するクロック(5.11)を位相差について比較する位相比較器(5.2)が設けられていること、及び
    位相差が存在する場合、前記ゲート(5.1)の遅延時間を調整する調整ユニット(1.2)が設けられていること
    を特徴とする請求項16に記載の装置。
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