JP2011500283A - 開放手術で設置される脈管導管及び送達システム - Google Patents

開放手術で設置される脈管導管及び送達システム Download PDF

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Abstract

動脈又は静脈の損傷部分の術中修復のための脈管導管装置及び送達システム、並びにその使用方法が提供されている。本装置は、円筒形本体を有しており、脈管壁の内膜と中膜の中へ錨着するように、且つ外膜と脈管の血管には錨着しないように構成されている、マイクロバーブの様な成形部材を含んでいてもよい。マイクロバーブは、望ましくは約5度から30度の範囲の鋭角で整列していて実質的に平行な面を有しているマイクロバーブを含め、様々な構成及び向きのものが提供されている。送達システムは、望ましくは、並進させることができる拡張器先端であって、送達時、引き込まれているときには装置と係合するように構成されている拡張器先端を有している。拡張器先端を伸ばすと、装置を脈管壁の中へ植え付けることができる。脈管導管装置は、救急開放手術手技中に組み立てることもできる。

Description

本発明は、概括的には、体内脈管を修復するための装置に関する。より厳密には、本発明は、損傷動脈又は静脈を救急開放手術手技中に修復するのに使用される脈管導管に関する。
救急医は、体内脈管に外傷を負った患者に遭遇することがよくある。血管の様な体内脈管への深刻な損傷があると、患者は、有害状態の中でもとりわけ肢体の喪失、肢体機能の喪失、脳卒中のリスク上昇、神経機能の障害、及びコンパートメント症候群の様な有害状態に曝される可能性がある。特に、重度の脈管傷害及び失血の場合は、死に至る可能性がある。その様な重篤な状況では、当座の目標は、灌流を維持しながら止血を確保することである。救急医が外傷による二次的な脈管傷害を処置するのによく行う治療法の例には、止血鉗子を使った管の締め付け、バルーンタンポナーゼの使用、損傷脈管の傷害部位又はその付近の結紮、又は1つ又はそれ以上の仮シャントの挿入が含まれる。
血管に外傷を負った事例では、仮シャントの使用は凝血塊の形成に繋がるものであった。シャントは、血流を回復させるため及び過度の失血を食い止めるための一時的措置として設置されるのが一般的である。その場合、患者を凝血塊の治療及び除去のために手術室へ戻すことが、大抵は最初の修復から約36から48時間以内に、必要になることもある。患者が安定したら(一般的には2、3日後)、シャントは通常取り出され、例えば織物製グラフトの様な脈管グラフトをその場に縫い込むなどして置換される。損傷血管の結紮は、筋肉壊死、筋肉機能の喪失、浮腫、又は、コンパートメント症候群を引き起こす可能性があり、結果的に肢体喪失又は死を招きかねない。
遭遇する脈管傷害の性質に依っては、シャントの使用、血管の修復及び/又は結紮を、速いスピードで、従って医師の高度な技量を以って実施することが必要になる。その様な治療は、他にも患者の治療に関して差し迫った課題が即刻の対応を求めているかもしれない状況に置かれた救急医の時間と注意を不当に食う可能性がある。加えて、必要とされる特殊性のある技能レベルが、普通の救急医が持っているレベルを超える場合もあることから、特に、外傷性事象では、脈管外傷の様な特定の外傷に対処するべく、且つその場合の状況下で可能な限り最善のやり方で患者の安定化を図るべく特別に訓練された医師の技能が求められる。
ここに参考文献として援用されている米国特許公報第2007/0027526A1号には、体内脈管の損傷部分を修復するための装置が開示されている。当該特許公報に描かれている装置は、片側又は両側の軸方向端にフィッティング14が設けられた円筒形本体12を含んでいる。この装置は、脈管外傷の修復及び液流の脈管通過の回復のために、血管の様な体内脈管内へ設置するのに適している。前記特許公報の図3Aに描かれている実施形態では、フィッティングは、フィッティング本体部分15のそれぞれの軸方向端に隣接する陥凹部16を有し、同陥凹部が圧縮されてグラフトがフィッティングに固着されるようになった細長い管状構造を備えている。代わりに、グラフトは、摺動式カフがリング内の機構に受け入れるられることによって固着させることもできる。フィッティングの一端が円筒体のルーメン内にぴったりと受け入れられたところで、1本又はそれ以上の縫合糸18が円筒体の外周周りに縛られてフィッティングが円筒体にしっかりと固着される。装置が修復中の脈管に配置されると、1本又はそれ以上の縫合糸20が、図5に示されている様にフィッティングの露出部分の脈管の周りに縛られて脈管がフィッティングに固着される。第2007/0027526A1号公報に描かれている装置は、救急事態において開放的手術技法を利用して損傷脈管を修復する場合に効果を発揮するものと確信されている。しかしながら、当該装置では、損傷組織部分をフィッティングに付着させるのに縫合糸を利用するので、医師は縫合糸を適切に縛ることに時間を取らなくてはならない。現代医療では縫合糸は比較的迅速な様式で縛れるようになっているとはいえ、救急事態においては修復プロセスに医師の時間を食う何がしかの工程があれば問題が生じる可能性がある。従って、その様な技法に要する医師の時間を削減し、その時間を他の潜在的な救命措置に回すことができるようにする技法を開発するべく努力が続けられている。
上記に加え、縫合糸を使用して脈管をフィッティングに付着させる、フィッティングが脈管の組織を圧迫して組織がフィッティングに押し付けられることになる。この組織の圧迫は、縫合糸の血液供給から遠い方の側に在る脈管組織部分の壊死を引き起こす可能性がある。この脈管組織部分が壊死すると、その結果、組織が縫合糸の同位置で切り離されてしまうかもしれない。そうなると、脈管とフィッティングの間の接続は弱体化し、失陥し易くなる。接続が失陥すると、装置が脈管から外れてしまう可能性がある。
2004年4月21日出願の米国特許公報第2005/0038502A1号には、縫合糸を使用せずにグラフトを血管に連結できるように、外径を有するグラフト上に取り付けられるているドッキング用ヘッドが記載されている。ドッキング用ヘッドは、グラフトの外径に一致するように適合させた通路を有する中空の円錐台と、複数の外を指して傾斜しているバーブ(barb:棘)を含んでいる。バーブは、可撓性を有し、中空の円錐台の切頭端と反対方向に傾けることができ、血管壁の1から4倍の厚さである。傾斜バーブは、円錐構造の外周に少なくとも1列に配設されていて、グラフト本体の方向に対し遠位方向を指している。使用時、円錐構造、そしてこれに続いてグラフトが、ネックの中へとその狭い端を通して挿入され、その間に傾斜バーブはネックの一部分をスムーズに通過する。円錐構造を引き戻すと、傾斜バーブがネック内部に埋まり、脈管とグラフトの間にはしっかりした密閉性の接続が形成される。
外を向いているバーブは、円錐台部分を体内脈管内に固着することによって、グラフトの安定的な設置を容易にするかもしれないが、外を向いているバーブという独特な設計が欠点になっている。第一に、例えば図14及び図15に示されているドッキング用ヘッドの外面から伸びているこれらの傾斜バーブは、装置の挿置中に、体内組織の意図されている治療点から離れたところに係合するかもしれない。外を指しているバーブには組織又は他の表面に誤って係合する傾向があり、これがグラフトの設置時の難題となっている。第二に、一旦、体内脈管内に設置されても、これらのバーブは体内脈管の壁の中へ最適距離で刺入するサイズにはなっていない。例えば、図19には、体内脈管の壁の全層を貫いているバーブ404が示されているが、これでは、出血及び/又は血栓形成の様な望ましくない合併症を引き起こしかねない。
米国特許公報第2007/0027526A1号 米国特許公報第2005/0038502A1号
よって、救急手術時に、時間効果が高く、眼前の外傷に可能な範囲まで対処し、且つ救急医が容易に実践することができる技法を利用するというやり方で、動脈又は静脈の様な体内脈管の修復に使用される導管及び/又は送達システムを提供できれば望ましいであろう。加えて、救急手術中に利用した導管を患者体内に永久的に留置させ、それにより、以後の外科的介入の必要性が回避できるようになれば望ましいであろう。また、送達プロセス中に傾斜バーブが身体組織に誤って接触してしまわないように送達システムによって遮蔽されている傾斜バーブ、及び/又は医療装置を体内脈管内に固着するのに必要な体内脈管の壁の一部分のみに刺入するように適合させたバーブ、を有する医療装置を提供することも望ましい。
第1の実施形態では、体内脈管の損傷部分の術中修復のための装置が提供されている。本装置は、救急手術時に、時間効果が高く、眼前の外傷に可能な範囲まで対処し、且つ救急医が容易に実践することができる技法を利用するというやり方で、動脈又は静脈の様な体内脈管の修復に使用される血管導管とすることができる。救急手術中に利用される本装置は、患者体内に永久的に留置することができ、それにより、以後の外科的介入の必要性が回避される。体内脈管は、内膜、中膜、及び外膜を含む脈管壁を有しているので、本装置は、制御可能に、内膜、基底膜、及び中膜とは作用し合い、外膜とは如何なる相互作用をも回避して、外膜内に存在する脈管の血管が破断されないようにする。本装置は、望ましくも、遠位側の壊死を引き起こす可能性のある結紮糸又は縫合糸を脈管の周りに設置して使用することなく、迅速なやり方で固着される。
1つの態様では、本装置は、長手方向軸の周りに第1の軸方向端と第2の軸方向端の間にルーメンを画定している壁を有する管状導管を含んでいる。管状導管は、発泡性のポリテトラフルオロエチレン、シリコン、ポリウレタン、ポリアミドなどの様な可撓性の生体適合性材料を含んでいてもよい。本装置は、更に、管状導管の第1及び第2の軸方向端それぞれに配置されている第1のコネクタと第2のコネクタを含んでいる。第1のコネクタと第2のコネクタは、管状導管の壁と係合させることができる第1部分と、第2部分であって、そこから半径方向に伸びている少なくとも1つの成形部材を有する第2部分と、を有することができる。成形部材には、バーブ、繊維、剛毛、又は外側に突き出ていて刺入させることができる媒介物を含めることができる。成形部材は、装置が体内脈管内へ挿入されると、脈管壁の内膜と中膜へ刺入し錨着するように寸法が決められて第2部分に沿って配列されている。本装置の1つの例では、第1のコネクタと第2のコネクタのうち少なくとも一方の第1部分は少なくとも1つの成形部材を有しており、第1部分の成形部材は管状導管の壁内へ刺入可能且つ錨着可能である。
本装置のもう1つの態様では、第1のコネクタと第2のコネクタの第2部分及び/又は第1部分の成形部材は、複数のマイクロバーブを含んでいる。マイクロバーブは、第2部分及び/又は第1部分の外周に沿って間隔を空けて配置させることができ、長手方向軸に対して鋭角で整列させることができる。1つの例では、マイクロバーブは、長手方向に対し約5度から約30度、最も望ましくは約20度から約25度の鋭角で整列している。マイクロバーブは、収束して先端領域を形成する第1縁と第2縁を有する本体を含むことができる。マイクロバーブの本体の先端領域以外の部分は、マイクロバーブを係合させたときに、体内脈管を半径方向に切ったり引き裂いたりしないように形状が決められた鈍さを有していてもよい。先端領域には、長手方向軸に対し概ね平行な面を持たせることができ、更に同面は弓状であってもよい。マイクロバーブは、管状本体の外周に沿って離間させ、少なくとも1つのマイクロバーブの環を形成するように配列することができる。マイクロバーブは、長手方向軸に対し様々な鋭角にあってもよいし、外周に沿った量が様々、サイズが様々であってもよいし、及び/又は長手方向軸に対して実質的に平行な面を有していてもよい。
第2の実施形態では、本発明は、管状医療装置を体内脈管に配備するための送達システムである。1つの態様では、送達システムは、長手方向軸の周りのルーメンと近位端及び遠位端を有する細長い管状部材を含むことができる。細長い管状部材は、管状医療装置のルーメンを通って伸びるサイズとすることができる。ハンドルは、細長い管状部材の近位端に取り付けることができる。ハンドルは、長手方向軸の周りのルーメンと近位端及び遠位端を有している。ハンドルのルーメンは、細長い管状部材のルーメンと連通している。細長い管状部材の遠位端には、拡張器先端が配置されている。拡張器先端は、細長い管状部材の遠位端を受け入れ、且つ管状医療装置の遠位端に係合するサイズ及び構成とすることができる。送達具は、更に、ハンドルに設けられた、拡張器先端を操縦する制御部を含んでいてもよい。制御部は、細長い管状部材とハンドルそれぞれのルーメンを通って伸びている制御部材を含んでいる。制御部材は、拡張器先端に取り付けられている遠位端と、制御部に取り付けられている近位端を有することができる。制御部は、拡張器先端を近位方向に収縮位置まで引き込むように、且つ拡張器先端を遠位方向に伸展位置まで伸ばすように構成することができる。
送達システムのもう1つの態様では、拡張器先端は、尖っていない遠位端から近位端へ勾配の付いた円錐形状を有している。拡張器先端は、望ましくは、細長い管状部材の遠位端を受け入れ、且つ管状医療装置の遠位端に係合するサイズ及び構成とすることができる近位領域を備えた空洞を含んでいる。1つの例では、拡張器先端の近位領域は、半径方向に第1の断面積と前記第1の断面積より大きい第2の断面積の間で展開するように構成されていてもよい。第1の断面積は、管状医療装置のルーメンの断面積より小さく、第2の断面積は、管状医療装置のルーメンの断面積より大きい。もう1つの例では、拡張器先端の近位領域は、収縮位置にあるときは、管状医療装置の遠位端を部分的に囲うように構成することができる。拡張器先端の近位領域は、管状医療装置の遠位端に係合するように構成されていてもよいし、或いは随意的に、近位領域は、拡張器先端が収縮位置にあるときは、管状医療装置の遠位端に半径方向の圧縮力を印加し、その結果、管状医療装置が固定位置に保持されるように構成してもよい。管状医療装置が、同装置の遠位端の外周に沿って間隔を空けて配置されている複数のマイクロバーブの様な成形部材を含んでいる場合は、拡張器先端の近位領域は、配備中は体内脈管を保護するために管状医療装置のマイクロバーブを部分的に囲うように構成することができる。
送達システムの更に別の態様では、制御部は、拡張器先端を収縮位置まで引き込む第1位置と、拡張器先端を伸展位置まで伸ばす第2位置の間で動かすことができる。制御部は、更に、ハンドルのルーメン内に配置されたばね機構を含んでいてもよい。ばね機構は、制御部を第1位置に保持する展開形態へ付勢することができ、制御部を第2位置へ動かす圧縮形態へ動くことができる。制御部は、制御部を第1位置と第2位置の間で動けるようにする第1位置と、制御部を第2位置に固定する第2位置の間で動ける係止式スイッチを含むこともできる。
第3の実施形態では、本発明は、脈管壁を有する体内脈管の損傷部分の術中修復のための医療装置システムを送達する方法である。救急手術中は、救急医の効果的な時間使用が結果を左右するといえることから、本方法は、時間効果が高く、眼前の外傷に可能な範囲まで対処し、且つ救急医が容易に実践することができる技法を利用するというやり方で行うことができる。医療装置システムは、第1のコネクタ及び第2のコネクタと管状導管を含むことができる。管状導管は、長手方向軸の周りに第1の軸方向端と第2の軸方向端の間にルーメンを画定している壁を有している。第1のコネクタと第2のコネクタは、管状導管の第1の軸方向端と第2の軸方向端それぞれと共に配置することができる。第1のコネクタと第2のコネクタは、管状導管の壁と係合させることができる第1部分と、第2部分とを有することができる。第2部分は、体内脈管の脈管壁の中へ刺入して錨着するように寸法が決められて第2部分に沿って配列されている少なくとも1つの成形部材を含むことができる。1つの態様では、体内脈管は、体内脈管の第1の部分と第2の部分を形成するように離断又は切断することができる。離断は、体内脈管の損傷部分であってもよいし、損傷部分の直ぐ外側であってもよい。第1の部分と第2の部分の端には、両部分を所定位置に固定された状態に維持し、且つ医療装置システムを配備するために管腔を開存状態に維持するために、三点配置の縫合糸を取り付けることができる。医療装置システムの第1のコネクタと第2のコネクタは、送達システムを用いて、体内脈管の第1の部分と第2の部分の中へ配備することができる。管状導管を、第1のコネクタ及び第2のコネクタと係合させれば、体内脈管の損傷部分を術中に修復する医療装置システムを形成することができる。
送達方法のもう1つの態様では、送達システムは、第1のコネクタと第2のコネクタそれぞれの第2部分の少なくとも1つの成形部材に係合するサイズ及び構成である拡張器先端を含んでいる。拡張器先端は、少なくとも1つの成形部材と係合する収縮位置と、少なくとも1つの成形部材から外れる伸展位置の間で動けるようにすることができる。第1のコネクタ及び第2のコネクタを配備する工程は、第1のコネクタと第2のコネクタのうち一方が搭載され拡張器先端が収縮位置にある状態の送達システムを、体内脈管の第1の部分と第2の部分それぞれの管腔の中へ挿入する工程を含むことができる。適切な部位に配置させたら、次に拡張器先端を収縮位置から伸展位置に並進させて、第1のコネクタ及び/又は第2のコネクタが体内脈管の第1の部分と第2の部分それぞれの脈管壁に刺入して錨着できるようにする。他の工程として、管状導管を、送達システムへ搭載前の第1のコネクタと係合させる工程が含まれてもよい。次いで、第1のコネクタを、管状導管も含めて、送達システムを用いて体内脈管の第1の部分の中へ配備する。第2のコネクタを配備し、次いで管状導管に取り付ける。その時点で三点配置の縫合糸は取り除くことができる。
医療装置システムは、拡張器先端を、伸展位置で第1のコネクタと第2のコネクタのうち一方のルーメンと、管状導管が既に第1のコネクタに取り付けられている場合には当該管状導管と、に挿通することによって、送達システム上へ搭載することができる。拡張器先端は、一旦、第1のコネクタと第2のコネクタのうち一方の遠位端を通り越して伸ばされた後、伸展位置から収縮位置へ動かすことができる。拡張器先端は、収縮位置では、少なくとも1つの成形部材と係合して、第1のコネクタと第2のコネクタそれぞれが送達中に並進するのを防止することができる。
血管の層の配列を概略的に示している血管の断面図である。 開放手術で又は術中に設置するための本発明の脈管導管の1つの実施形態の立面図である。 脈管導管のマイクロバーブの立面図である。 図3Aのマイクロバーブを見下ろした図である。 或るマイクロバーブ構成を示している。 図4Aのマイクロバーブの拡大図を示している。 或るマイクロバーブ構成を示している。 図4Bのマイクロバーブの拡大図を示している。 或るマイクロバーブ構成を示している。 図4Cのマイクロバーブの拡大図を示している。 或るマイクロバーブ構成を示している。 図4Dのマイクロバーブの拡大図を示している。 或る二方向マイクロバーブ構成を示している。 或る二方向マイクロバーブ構成を示している。 或る湾曲マイクロバーブ構成を示している。 或るマイクロバーブ構成を示している。 或る多重環マイクロバーブ構成を示している。 或るマイクロバーブ構成を示している。 形状記憶組成物の或るマイクロバーブ構成を開位置で示している。 図11のマイクロバーブ構成を閉位置で示している。 開放手術で又は術中に設置するためのもう1つの脈管導管の斜視図である。 或る代わりのコネクタ構成を示している。 図14の装着具を使用して開放手術で又は術中に設置するための代わりの脈管導管の斜視図である。 可撓性の管状本体及び体内脈管と係合させた脈管導管を描いている側面図である。 送達システムの1つの実施形態の斜視図である。 拡張器先端が伸ばされた状態の送達システムの側面図である。 拡張器先端が引き込まれた状態の送達システムの側面図である。 拡張器先端が引き込まれた状態の図17Aの送達システムの断面図である。 拡張器先端が伸ばされた状態の図17Aの送達システムの断面図である。 送達システムの拡張器先端の断面図である。 脈管導管を送達システムへ搭載しているところの斜視図である。 脈管導管を図20Aの送達システムへ搭載しているところの斜視図である。 送達システムのもう1つの実施形態の斜視図である。 図21Aの送達システムの断面図である。 送達システムのもう1つの実施形態の斜視図である。 既に外傷性事象を被っている血管を示している。 脈管導管を図23Aの血管内に植え付ける方法における或る工程を示している。 脈管導管を図23Aの血管内に植え付ける方法における或る工程を示している。 脈管導管を図23Aの血管内に植え付ける方法における或る工程を示している。 脈管導管を図23Aの血管内に植え付ける方法における或る工程を示している。
本発明の原理の理解を促すことを目的に、図面に示されている実施形態を参照してゆくが、実施形態の説明に当たっては特定の用語を使用することになる。とはいえ、これにより本発明の範囲を制限することを意図するものではなく、例示されている装置のその様な変更及び更なる修正並びにそこに示されている本発明の原理のその様な更なる応用は、本発明が関係する技術の当業者にあっては普通に想起されるであろうものと考えられる旨、理解されたい。
本発明の装置は、救急開放手術手技中に血管の様な体内脈管を修復するのに有用である。装置は、救急手術中に離断動脈又は静脈を修復するのに有用であり、とりわけ、血液灌流を維持しながら止血を確保するのに有用である。
外傷を扱う外科医及び従事者は、発砲、ナイフによる創傷、自動車事故、爆発などにより負傷した犠牲者に直面することが往々にしてある。その様な患者は、脳、肝臓、腎臓、及び心臓の様な極めて重要な器官への適切な血流を維持することでしか、その様な創傷を生き延びることができないこともあり得る。従来式の外科的修復では、その様な出血の激しい瀕死の患者を扱うのは一般的に難しい。多くの事例では、離断脈管を近置し直し縫合することによって脈管を適切に修復するのに十分な時間が無いというだけのことである。多くの状況では、外科医は単に仮シャント(例えばPruitt−Inahara Shuntなど)を脈管に挿入しようとするだけである。患者が初期外傷を生き延びれば、24−48時間後には仮シャントが取り出され、更なる外科的介入による脈管の修復がこれに続く。本発明の装置を用いれば、救急の外科的修復は永久になり、これにより、更なる外科的介入及び修復の必要性が回避される。
本発明の装置の構造と動作を理解する上で、体内の血管の構造についての簡単な説明が役立つ。血管は、2種類、即ち動脈と静脈がある。概していうと、動脈は酸素を豊富に含んだ血液を心臓から離れる方向へ運ぶ弾性の脈管であり、静脈は血液を心臓へ輸送し、それが肺へ送られて酸素化されるようにする弾性の脈管である。動脈と静脈の壁は共に3つの層又は膜を持つように形成されている。内側層は内膜と呼ばれ、内皮と繊細なコラーゲン組織で構成されている。中間層は中膜と呼ばれ、典型的に筋肉層で構成されており、平滑筋と弾性線維から成る。外側層は外膜と呼ばれ、脈管の外皮であり、結合組織、コラーゲン、及び弾性線維で構成されている。外膜は、栄養分を組織へ供給する、脈管の血管と呼ばれる小さい脈管を含んでいる。
図1は、これらの層の配列を概略的に示す血管1の断面図である。脈管1には、血液を輸送するための管腔2が貫通伸張している。内膜4、中膜6、及び外膜8のそれぞれは、管腔2から半径方向に外に向けて延在している。内膜4は、中膜6に接合する領域に結合組織5の薄層(しばしば基底膜と呼ばれる)を含んでいる。内膜4と中膜6の間には、内弾性板7の薄層も確認できる。更に、中膜6と外膜8の間には、もう1つの薄層である外弾性板19の層が確認できる。以上に提供した解説及び関連の説明は、血管の構造を非常に簡単に説明することのみを意図している。当業者には理解されることであろうが、特定の層の相対厚さは図1に概略的に示されている厚さとは異なるであろうし、また様々な層の厚さも脈管が動脈か静脈かに依って変わるであろう。しかしながら、何れの場合において、血管には図1に図示されている3つの層が含まれているであろう。当業者であれば基本的な脈管構造は十分理解されるはずであるので、本発明の理解を図るのにこれ以上の説明は不要であると確信する。
ここでは、主に、本発明をその意図される利用法の1つである開放手術による血管修復に関連付けて説明する。とはいえ、当業者には理解される様に、本発明は、他の体内構造及び脈管の修復、錨着、及び/又は接合(例えば、尿管管路又は任意の体内管路又は流路の接合)にも有用である。
図中のマイクロバーブは、マイクロバーブの全体的な形状を描くために拡大されており、脈管導管又はコネクタに関してマイクロバーブの真のサイズを正確に反映しているわけではないことに留意されたい。
図2は、開放手術で又は術中に設置するための本発明の脈管導管10の1つの実施形態を示している。この実施形態では、脈管導管10は、略円筒形本体12を備え、同円筒形本体12の少なくとも一方の軸方向端には錨着手段14が設けられている。脈管導管10は、血管(動脈又は静脈の何れでも)の様な体内脈管内への設置、最も厳密には脈管外傷の部位への設置に適したサイズと形状を有している。
略円筒形本体12は、一般的には、遠位端17と近位端18の間を長手方向軸19に沿って貫通伸張しているルーメン16を有する中空の細長い生体適合性材料を備えている。円筒形本体12は、円筒形本体12と脈管の間の隔たり又はギャップができる限り小さくなるようにして、血流停滞及び血栓堆積を許容する事態が回避されるように、脈管と極めて精度よく直径を整合させることができるやり方で機械加工することができる。円筒形本体12は、体内脈管の管腔表面の大部分に係合させるために、脈管の断面積と直径に応じて約4mm又はそれ以下から約12mm又はそれ以上の様な適したサイズの外径を有する実質的に円形の断面を有している。実質的に円形の断面が望ましいとはいえ、円筒形本体12の断面は体内の脈管で使用されるものとして当業者に知られている楕円形又は他の形状であってもよい。円筒形本体12の好適な寸法には、5mm(0.197インチ)から6mm(0.236インチ)までのID(内径寸法)が含まれる。7mm(0.276インチ)や8mm(0.315インチ)の様なそれより大きい直径も許容され得る。円筒形本体12の壁厚さは、通常は、0.15−0.25mmであり、脈管を構造的に支え且つ十分な血液がルーメン16を通って流れることができるようにするのに適した厚さでなくてはならない。円筒形本体12の全体の長さは、脈管の開口又は穿刺のサイズに応じて異なるであろう。円筒形本体12の長さは、錨着手段14が脈管の危うくない部分に刺入して安定的に係合するためには、脈管の開口より長くはないにしろ、少なくとも開口と同程度の長さにはなろう。
円筒形本体12の生体適合性材料は、金属、合金、又は高強度ポリマーの様な比較的剛質な構造とすることができる。随意的に、PTFE又は他の生体適合性材料の薄層で円筒形本体12の管腔表面を裏打ちすることもできる。一般的に、必要な強度を有する生体適合性組成物は、使用時にその相対寸法を維持できるだけの強度を有してさえいれば、如何なる生体適合性組成物を利用してもよい。円筒形本体12の生体適合性材料としては、ステンレス鋼、PTFE、ニチノールの様な形状記憶材料の他、磁気共鳴映像法(MRI)の様な普及している医用画像化技法下で視認可能な組成物を含めることができる。限定するわけではないが、画像化技法下で視認可能である好適な組成物の一例にチタンがある。円筒形本体12は、医用技術でよく知られている従来の材料から形成することもできる。
錨着手段14の存在によって、脈管導管10は、開放手術手技中に挿入すれば、すぐに脈管の組織に固着させることができる。具体的には、錨着手段14は、コネクタ又は脈管導管の周りに周方向に結紮糸を縛ることによって引き起こされる部類の脈管の血管の障害及び/又は中筋型動脈の圧力誘発性壊死に関係付けられる悪条件を回避しながら、脈管固定を提供する。錨着手段14は、バーブ、繊維、剛毛、又は外側に突き出た刺入可能媒介物を含め、様々な成形部材構造を含むことができる。1つの好適な錨着手段14はマイクロバーブ20であるが、マイクロバーブ20に関連して以下に論じられている特徴には、他の型式の錨着手段14に帰属させることができるものもある。
マイクロバーブ20は、脈管内での脈管導管10の移動を阻止するために脈管との安定した接続を可能にする任意のサイズ及び形状とすることができる。しかしながら、マイクロバーブ20は、それらが内膜4と基底膜5に刺入し且つ中膜6(図1)へ部分的に進入するようなサイズ及び形状であるのが望ましい。マイクロバーブ20は、外膜に進入せず、そしてより重要なこととして脈管の血管に支障を与えたり或いはそれ以外に悪影響を与えたりしないのが望ましい。血管の刺入部分内には線維化反応が生まれ、それにより脈管導管10の脈管への錨着は時間経過と共に更に強化される。
脈管導管10と組織との固着性を高めるためにマイクロバーブ20の多種多様な構成が提供されている。マイクロバーブは、脈管壁への刺入の様式と程度を最適化するべく、そして好適には既述の様に刺入を内膜層と中膜層の一部のみに制限するべく、長さ、基底幅、厚さ、バーブ角度、向き、分散、鋭さ、及び尖(先端)形状の様な寸法を変えた作りにすることができる。例えば、マイクロバーブ20は、体内脈管を切断することなく体内脈管の壁に刺入するように構成してもよい。他の例では、マイクロバーブ20は、更に、一旦係合したら半径方向にそれ以上広がったり切り込んだりしないように、体内脈管壁内に安定して着座するように構成されている。
図3A及び図3Bを参照すると、全体的なマイクロバーブ長さ22、角度、基底幅24、及び厚さ26は、脈管の型と特性に応じて変えることができる。例えば、6mmの外径を有する脈管導管10の場合、マイクロバーブ20には、約0.1mmから1mmの間の範囲、望ましくは約1mm、の長さ22を持たせることができる。マイクロバーブ20の基底幅24は、通常は、円筒形本体12の外周周りに配置されているマイクロバーブ20の数によって異なる。マイクロバーブ20の数は、約20から約80までの範囲とすることができるが、脈管導管の植え付けに適する何れの数も範囲に含まれる。結果として、マイクロバーブ20の幅24は、約0.2mm又はそれ以下から約0.4又はそれ以上の間で変えることができる。実施形態の中には、図4B及び図4Dに示されている様に隣接するマイクロバーブの間にギャップが無いものもあれば、図4Aに示されている様に隣接するマイクロバーブの間に、長さ約0.2mmから約0.4mm或いは状況によってはそれより長い又は短い長さのギャップ28が存在するものもある。隣接するマイクロバーブの間にギャップを設けていない配列は、マイクロバーブ20の周辺の局所化された区域の凝血カスケードの活性化に起因する血液の浸潤を阻害することができる。当業者には、一部の隣接するマイクロバーブにはギャップを設けず、一部の隣接するマイクロバーブにはギャップ28を設けてもよいことが理解されるであろう。更に、装置に追加の止血成分を加えるために、マイクロバーブ付きコネクタの外周の周りにコラーゲンの様な材料を加えてもよい。
図3Aに関し、長手方向軸19に関するマイクロバーブ20の角度αは、外膜内への刺入が防止されるやり方でマイクロバーブ20を長手方向軸19から離れるように半径方向外向きに方向付けるように選択されるのが望ましい。随意的に、マイクロバーブ20は、外膜を回避するべく、脈管壁内へ或る特定の深さ30で刺入するように構成されていてもよい。マイクロバーブ20全てが実質的に同様の角度α又は同様の深さ30の刺入を有しているのが望ましくはあるが、当業者には理解され得る様に、異なる角度又は深さ30の刺入を有するマイクロバーブ20が好都合な場合もある。約5度から約30度の角度αが好適であるが、用途によってはマイクロバーブの長さ22と好適な深さ30の刺入に応じて最大約45度から60度までの角度αを使用することもできる。例えば、マイクロバーブ20の角度αは、約20度から約25度まで、最適には23度に、方向付けされていてもよい。適した長さと角度及び/又は深さの刺入は、脈管の型及び他の考慮事項を勘案して当業者が決定すればよい。
マイクロバーブ20の先端32は、図3Bに示されている様に、先端の両側に角度が付くように1ヶ所又はそれ以上を角度を付けて切り取ることによって形成されていてもよい。切り取りによって、同様の角度Θを有する縁38、40を有する本体を形成してもよい。角度Θは、長手方向軸19に対し約15度から約60度までの範囲であってもよいが、縁38、40のうち一方の縁の角度Θを長手方向軸19に実質的に平行にすることもできる。縁38、40は、体内脈管組織に係合したときに同組織を半径方向に切ってしまうリスクを下げるために、丸みを付けるか又は尖りをなくすこともできる。縁38、40は、レーザーカッティングによって切り取り、研磨処理、化学処理、砥粒噴射加工、及び/又は電気研磨などによって丸みを付けて、鈍さを出すようにしてもよい。先端32には複合角度を持たせるのが好適であり、マイクロバーブ20が所定の角度αを成している場合は、先端32を機械加工して、図3Aに点線で表現されている部分34を切除し、長手方向軸19に概ね平行な面36が作り出されるようにする。切除部分34は、先端32の外に向いた面であるものとして示されているが、代わりに、先端32の内側の面を機械加工して、概ね平行な面を作り出すこともできる。代わりに、面36は、機械加工後は弓状を呈していてもよいし、先端のどちらの面が機械加工されたかに依って外向き又は内向きに凹んでいてもよい。こうすることで、縁38、40をマイクロバーブ20の長さに沿って尖らせることなく、マイクロバーブ20の先端32を鋭くすることができる。随意的に、遠位部分は、部分34を切除するのではなく、先端32に曲がり部分を持たせてマイクロバーブ20を切り取るか、又はマイクロバーブ20を先端32のところで曲げるかすることによって、長手方向軸19に実質的に平行な面又は部分が作り出されるように形成してもよい。面36又は曲がり部分は、脈管の壁への刺入を制限された深さ30又は距離までに留めて、体内脈管を突き抜けることなく体内脈管壁の最も奥の(単数又は複数の)層の中へ、より簡単に刺入させることができる。
マイクロバーブ20は、組織を1つの方向又は2つ以上の方向に把持するように構成するか又は方向付けることができる。図3Bは、一方向マイクロバーブを示している。図5は、二方向マイクロバーブ20Aを示している。この配列では、第1のマイクロバーブ区分42は一方の方向に伸びており、第2のマイクロバーブ区分44は、もう1つの方向、例えば逆の方向など、に伸びている。この型式のマイクロバーブ20Aは、以下に論じられている様に、円筒形本体12がステントの様な自己展開式かバルーン展開可能かの何れかの様式の展開可能な構造を備えている場合でのばね式配備で使用すれば特に効果を発揮することができよう。図6は、二方向マイクロバーブ20Bのもう1つの配列を示している。この配列では、第1のマイクロバーブ区分46は一方の方向に伸び、第2のマイクロバーブ区分48は逆方向に伸びていて、矢状先端が形成されている。図7は、湾曲部を有するもう1つのマイクロバーブ配列を示している。
図8は、マイクロバーブのもう1つの実施形態であり、組織の内成長並びに薬物又は成長因子や他の組織調整剤の送達を可能にする制御された空隙を備えた領域49を有するマイクロバーブ20Dを示している。例えば、成長及び付着基質を提供するのにコラーゲンを基材とする調合物を使用することができる。組織付着を促そうとすれば、脈管導管10の円筒形本体12及び/又はマイクロバーブ20の周りに機構(例えば、SISの様な生体再造形可能材料)を戦略的に設置することもできる。
マイクロバーブ20は、円筒形本体12の外周の全部又は一部に沿って整然又は乱雑な様式で分散させることができる。図2に示されている非限定的な実施形態では、マイクロバーブ20は、脈管導管10の円筒形本体12の遠位及び近位の両端17、18に配置されるか又は形成されている環状構造上に設けられている。図9に示されている様に、脈管導管10は、脈管導管10の円筒形本体12に沿って軸方向に適切な距離だけ間隔を空けて配置されている2つのバーブ20の環50、52を含むことができる。他の例では、脈管導管10は、円筒形本体12の各端に異なる数の環を含んでいてもよい。複数のマイクロバーブ20の環を利用すれば脈管への把持を強化することができる。図示の実施形態では、一方の環のマイクロバーブ20は、他方の環のマイクロバーブ20と同じ寸法である必要はない。マイクロバーブ20は、図示の様に環に沿って方向付け整列させる必要はなく、如何なる配列を以って図示の配列に置き換えてもよい。
図4A−図4D及び図4A’−図4D’は、6mmの外径を有する脈管導管用の他の非限定的なマイクロバーブ構成を示している。図4A及び図4A’は、20本のマイクロバーブ20が周方向に等間隔で、隣接するマイクロバーブの間にギャップ28を設けて配置されている脈管導管10を示している。図4B及び図4B’は、50本のマイクロバーブ20が周方向に等間隔で、隣接するマイクロバーブの間にギャップを設けずに配置されている脈管導管10を示している。図4C及び図4C’は、50本のマイクロバーブ20が周方向に等間隔で、隣接するマイクロバーブの間にギャップを設けずに配置されていて、マイクロバーブ20には伸張させた直線部分54を持たせてマイクロバーブ自体をより長くした脈管導管10を示している。図4D及び図4D’は、80本のマイクロバーブ20が周方向に等間隔で、隣接するマイクロバーブの間にギャップを設けずに配置されている脈管導管10を示している。マイクロバーブ20の好適な構成は、最大荷重及び最大荷重での最大伸び率に関して、軸引張試験下で測定することができる。1つのその様な試験は、6mm(0.24インチ)の外径と5.5mm(0.126インチ)の内径を有する可撓性の脈管導管の一端を付着して、1つのコネクタを脈管導管に錨着する工程を含んでいる。一方の端に12.7cm/分(5インチ/分)の一般引張速度を適用し、その間、試験開始時の位置から最大荷重時の位置までの伸びを測定する。図4A−図4Dの構成を取り上げると、最大引張荷重は、約1.1Nから約5.1N(2.4±1.6N)の範囲内で、最大引張荷重時の伸びは、13.8mmから約42.7mm(27.2±12.7mm)の範囲内と測定された。
当業者は、生体適合性材料の円筒形本体又は環の様な基体構造からマイクロバーブ20の様な所望のサイズ及び形状を有する構造を製作するか、或いは代わりにマイクロバーブを円筒形本体に組み込むのに、適した手段については熟知している。マイクロバーブは、剛性材料で作られているのが望ましい。1つのとりわけ好んで用いられる製作方法にレーザーカッティングがある。化学エッチング又は微細機械加工の様な他の方法を使用してもよい。ナノ製作も微小なマイクロバーブを形成する許容可能な手法である。他にマイクロバーブには、シリコンの層を外へ積み上げて、傾斜した角錐に似た構造の高さ100ミクロンx幅80ミクロンの範囲のマイクロバーブを形成することによって製作されているものもある。マイクロバーブ20は、図10に示されている様に、円筒形本体12の表面から切り出されてもよい。この場合、マイクロバーブ20Eは、複数のマイクロバーブが連続した列に並んで配設されている。この構成は一例に過ぎず、当業者には、一方向マイクロバーブ又は多方向マイクロバーブの乱雑配列を含め、他の配列も可能であることが理解されよう。
マイクロバーブ20は、構造をレーザーカットすることによって円筒形本体12に作り込まれる場合には、同じ材料を有することになる。既に論じた様に、材料は、他にもあるが中でも特にステンレス鋼又はニチノールとすることができる。他方で、マイクロバーブを円筒形本体に組み込む場合は、マイクロバーブの材料は円筒形本体の材料と同じであるのが望ましい。マイクロバーブは、材料の環に成るように切り出すことができ、切り出された環が次に、溶接、はんだ付けなどの既知の手段を介して円筒形本体に取り付けられる。しかしながら、他の実施形態では、マイクロバーブと円筒形本体の材料を異ならせている。例えば、図11及び図12は、ニチノールの様な形状記憶組成物から形成されたマイクロバーブの使用を示している。図11では、マイクロバーブ20Fは、低温又は「開」位置で示されている。マイクロバーブ20Fは、脈管に挿入されると、図12に示されている様に、マイクロバーブ20F’が体温に達したときに「閉」位置に遷移する。その様な事例では、マイクロバーブ20Fは、形状記憶組成物で形成して、ステンレス鋼の様な異なる材料の円筒形本体12に取り付けることができる。体内での形状記憶組成物の第1形態から第2形態への遷移は当技術ではよく知られており、熟練した技術者には、ここに説明され図示されている遷移を達成するのに必要な条件を容易に最適化することができる。
脈管導管の或る好適な実施形態では、図13に示されている様に、脈管導管10を略円筒形本体112の近位端117と遠位端118に配置されているコネクタ(コネクタ100A、100Bとして図示)として使用して、脈管導管110のもう1つの実施形態を形成することもできる。脈管導管110は、血管(動脈又は静脈の何れでも)の様な体内脈管内への設置、最も厳密には脈管外傷の部位への設置に適したサイズ及び形状を有している。具体的には、脈管導管110は、より長尺な導管を要する処置及び/又はより可撓性が高い導管を要する環境に特に適している。図2及び図16に関し、第1列の錨着手段14Aは、体内脈管内の組織に、ここで説明されている錨着手段14と同じ又は同様のやり方で係合するように適合させてもよい。第2列の錨着手段14Bは、脈管導管110の内壁に係合するように適合させてもよい。錨着手段14Bを係合させると、係合領域111を半径方向外向きに張り出させてしまいかねない。コネクタ100の円筒形本体12の外面全体は、脈管導管110の円筒形本体112のルーメン壁及び/又は体内脈管の管腔壁に密閉可能に係合するサイズ及び構成でなくてはならない。
図13では、全体的にいえば、略円筒形本体112は、中空で細長い可撓性ポリマー材料の様な概ね可撓性を有する材料を備え、本体を貫通伸張しているルーメン116を有している。円筒形本体112のルーメン116は、コネクタ100A、100Bのルーメンと連通させることができる。円筒形本体112は、医用技術でよく知られている従来の材料で形成することができる。特に好適な材料として、発泡性のポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)が挙げられる。特定の症例に適するであろう他の材料には、中でも特に、シリコン、ポリウレタン、ポリアミド(ナイロン)、並びに他の可撓性の生体適合性材料が含まれる。所望なら、円筒形本体112は、当技術で既知の型式の多層化構造を備えることができ、また、円筒形本体112の捻れを阻止する、螺旋コイル又は編組の様な補強部材を含んでいてもよい。
円筒形本体112は、織られたポリエステル(例えば、DACRON(登録商標))の様な既知の織物製グラフト材料又は生体再造形可能材料から形成することもできる。生体再造形可能材料は、植え付けると材料への細胞侵入及び内成長を可能にし、また促進する可能性すらある細胞外基質を提供することができる。適した生体再造形可能材料の非限定的な例として、再生又は天然由来のコラーゲン材料が挙げられる。適したコラーゲン材料としては、粘膜下組織、腎被膜、真皮コラーゲン、硬膜、心膜、大腿筋膜、漿膜、腹膜、又は基底膜の層の様な、生物向性を保有する細胞外基質材料(ECM)を含めてもよい。適した粘膜下組織材料としては、例えば、小腸粘膜下組織を含めた腸粘膜下組織、胃粘膜下組織、膀胱粘膜下組織、及び子宮粘膜下組織を含めてもよい。円筒形本体112を作成するのに、螺旋状の補強材の様な補強構造を円筒形本体へ縫い付けるか又は別のやり方で取り付けることが必要になる場合が多い従来のePTFE構造の多工程プロセスとは反対に、単工程プロセスを使用してもよい。単工程プロセスでは、望ましいことに、補強構造を備えていなくても、従来のePTFE構造の場合より高い捻れ抵抗を有するePTFEの単層が得られる。より高い捻れ抵抗は、体内脈管及び身体の能動的変動の理由から、また周囲の筋肉組織や器官などによる圧縮力に対抗する上でも望ましい。
或る代わりのコネクタ120を図14に示している。コネクタ120は、円筒形本体112の近位端117又は遠位端118の部分との付着に適した何れの形状を備えていてもよい。コネクタ120は、大径の本体部分125と、2つの小径の伸張部分126、128が互いに反対方向に伸びている細長い管状構造123を含むことができる。大径本体部分125は、脈管導管と体内脈管の両方にとって密閉を支援し血液の漏出を防ぐフランジになっている。小径部分126は、図15に示されている様に、円筒形本体112の近位端117又は遠位端118に付着させる構造である。図示の実施形態では、小径部分126は、円筒形本体112のルーメン116に受け入れられている。小径部分126は、円筒形本体112のルーメン116内に摩擦嵌合を介するなどしてぴったり嵌るサイズであるか、さもなくば圧縮性の環が使用される。小径部分126は、図2及び図13の第2列の錨着手段14Bに代わって脈管導管110’の内壁に係合するように適合させてもよい。
図14に関し、小径部分126には、同図に示されている環状の陥凹部分127の様な、円筒形本体112のルーメン116との接続を更に強化する構造が設けられていてもよい。もう1つの代替として、陥凹部分127に代えて、隆起した環やこぶなどを、小径部分126の外周の全部又は一部に沿って設けて接続が強化されるようにしてもよい。図15に示されている様に、コネクタ120A、120Bの付着以後、大径本体部分125の外径は円筒形本体112の外径と密に近似していることが望ましい。大径本体部分125は、円筒形本体112の端を環状陥凹部内にぴったり嵌めるために、少なくとも円筒形本体112に面する側に環状陥凹部を有していてもよい。環状陥凹部は、円筒形本体112の端部を環状陥凹部内へ更に強固に固着するために、同様にバーブ又はこぶを含んでいてもよい。随意的に、大径本体部分125は、円筒形本体112の端を受け入れるように構成されたフランジとして機能させるために、直径を縮小させた部分を有していてもよい。当該フランジは、円筒形本体112のルーメン内にぴったり嵌るサイズである。フランジの外面は、円筒形本体112の端部をフランジ内へ更に強固に固着するために、バーブ又はこぶを有していてもよい。
小径部分128は、小径部分126と比べて大径である部分125から反対の軸方向に伸びている。小径部分128には、ここでは錨着手段14に関連付けて説明されている錨着手段114が、図14に示されている様に小径部分128の外周の全部又は一部に沿って分散して装備されている。
一般的に、脈管導管10の円筒形本体12と同様に、コネクタ120は、金属、合金、又は高強度ポリマーの様な比較的剛質な構造を有する生体適合性材料を備え、長手方向軸119に沿って貫通しているルーメン130を有している。一般的に、必要な強度を有する生体適合性組成物は、使用時にその相対寸法を維持できるだけの強度を有してさえいれば、如何なる生体適合性組成物を利用してもよい。図14は、脈管導管110’での使用に好適なコネクタ120の1つの好適な形状を示しているが、コネクタ120には必ずしも同図に示されている形状を持たせる必要はない。例えば、所望であれば、小径部分126、128の軸方向端は、修復が行われる脈管に進入し易くなるように先細部132を含んでいてもよい。
開放手術で又は術中の設置に使用するための、本発明による脈管導管は、必ずしもここに図示され説明されているように構成する必要はない。その様な設置に適した構成は他にもあり、それらは本発明の範囲に含まれるものと見なされる。例えば、脈管導管の円筒形本体は、潰れた状態、即ち「非展開」状態から展開状態へと選択的に展開させることができるように形成されていてもよい。その様な場合、円筒形本体は細長い略円筒形のステントを備えていてもよく、当該ステントは、例えば1本又はそれ以上のワイヤーで従来型ステントの十字ワイヤーパターンに形成されていてもよい。ステント本体をよく知られている様式で被覆するのに、織物製グラフトが提供されていてもよい。ステント本体を形成しているワイヤーは、その様な目的に広く利用されている、金属又は合金の様な、如何なる従来型ワイヤーであってもよい。適した組成物の非限定的な例として、ステンレス鋼及びニチノールの様な形状記憶材料の他、磁気共鳴映像法(MRI)の様な普及している医用画像化技法下で視認可能な組成物が挙げられる。織物製グラフトは、限定するわけではないが、脈管導管に関連付けて以上に挙げた材料を含め、医用技術でよく知られている如何なるグラフト材料を備えていてもよい。その場合、グラフト材料には展開の能力がなくてはならない。EPTFEは特に好適なグラフト材料である。その様な構造に関する更に詳しい説明が、参考文献として援用されている特許公報である米国特許公報第2007/0027526A1号に載っている。当業者には理解されるであろうが、他の既知の型式のステント及びグラフト材料を、ここに図示され説明されているものに置き換えてもよい。
本発明によれば、脈管導管は、患者体内に永久的に留置させる材料及び取り付け手段を備えて構成されており、それにより以後の外科的介入の必要性が回避されるようにしている。脈管導管110の全長は、事実上、脈管外傷を治療する場合に使用される如何なる寸法であってもよい。脈管導管の用途により、当該病態を治療するのに適した長さが決まってくる。脈管導管は、修復が行われる脈管の損傷部分の長さより僅かに長いのが好適である。都合に合わせて、脈管導管は、医師が、両方のコネクタを係合する前に、円筒形本体の一方又は両方の軸方向端の少なくとも一部分を所望の長さに切り揃えることができるような構造にすることができる。
ここに説明されている脈管導管は、更に、1つ又はそれ以上の治療薬の被覆を含むことができる。生体適合性被覆として使用される治療薬は、当技術ではよく知られている。ステント/グラフト装置に塗布してもよい適した生物活性剤の非限定的な例としては、凝固防止剤、抗生剤、抗腫瘍剤、抗菌剤、抗血管新生剤、血管新生剤、抗分裂剤、抗炎症剤、アンジオスタチン剤、エンドスタチン剤、細胞周期調整剤、エストロゲンの様なホルモン含む遺伝因子、それらの同族体、誘導体、フラグメント、薬学的な塩、及び上記の組合せが挙げられる。当業者には理解されるであろうが、特定の用途には他の生物活性剤を利用してもよい。生物活性剤は、その意図された目的に叶う薬剤物質の適正な停留とその有効性を可能にする任意の適した方法で、ステント/グラフト装置の諸部分に組み込むか或いは別のやり方で塗布することができる。
装置について、脈管外傷の修復をその主な意図される用途として、これに関連付けて説明してきたが、当業者には理解されるように、本装置は、他の外傷病態を修復するのに使用することもできる。その様な病態の非限定的な例として、腹部大動脈瘤の様な動脈瘤や腫瘍切除のための手術が挙げられる。
図16は、体内脈管200及び可撓性本体112と係合している脈管導管110のコネクタ100を示している。ここに図示されているコネクタ100は、ここに説明されている脈管導管10に成り代わり、体内脈管の2つの部分に係合し、それらを橋架けしていることが理解されよう。コネクタ100は、複数のマイクロバーブを備えている第1と第2の錨着手段14A、14Bを含んでいる。第1の錨着手段14Aのマイクロバーブは、望ましくも内膜206を貫き中膜204の中まで刺入しているが、外膜202への刺入は回避されていることが示されている。第2の錨着手段14Bのマイクロバーブは、円筒形本体112の壁に刺入していることが示されている。図示の様に、コネクタ100の管状本体12は円筒形本体112と体内脈管200それぞれの管腔又はルーメンの壁と密閉可能に係合して、血液の漏出を防止し、血液に可撓性本体とコネクタと体内脈管それぞれの管腔又はルーメンの中を流れるようにさせることができる。
第2の実施形態では、ここに説明されている脈管導管並びに他の管状医療装置を送達し配備するための送達システム210が提供されている。送達システム210は、脈管導管10の何れか近位端17及び/又は遠位端18のマイクロバーブ20の様な錨着手段14から体内組織を保護しながら、脈管導管10を収容するのに適した如何なる構成を有していてもよい。例えば、図17C及び図18Aは、拡張器先端214を含む送達システム210を示しており、同先端の近位端216は、細長い管状部材212を取り囲んでいる脈管導管10の遠位端18の周囲のマイクロバーブ20の様な錨着手段14を少なくとも部分的に囲っている。拡張器先端214は、錨着手段14と係合するように構成することができる。
図19を詳しく参照すると、拡張器先端214は、遠位端218を備えた円錐形を有しているのが望ましい。拡張器先端214は、角度βで先細になっており、角度βは約15度から約45度までの範囲とすることができるが、体内脈管の管腔への穿通と送達中の錨着手段14の保護を確保するのに適切であれば何れの角度でもよい。角度βは、確実に、拡張器先端の近位端216が脈管導管10の錨着手段14を部分的に囲うことができるようにするのに適切でなくてはならない。遠位端218は、確実に、拡張器先端214が挿入時に体内脈管の壁を貫通しないようにするため、尖っていないのが望ましい。尖っていない遠位端218の外径は、近位端216の外径の50%から約85%までの範囲とすることができる。拡張器先端214は、近位端216を貫く開口付きの空洞220を有していてもよい。拡張器先端214の壁は、空洞220と拡張器先端214の外部空間との間に画定される。1つの例では、拡張器先端214は、先細角度βが約20度、近位端216の外径が約5mm、尖っていない遠位端218の外径が約2mm、そして全体の長さが約12mmである。拡張器先端の壁の厚さは0.5mmから約1mmとすることができる。拡張器先端214は、シリコンやポリウレタンなどの様な各種弾性生体適合性材料を備えることができ、望ましくは、材料に応じてモールド成形することができ、例えば、拡張器先端は圧縮成形又は射出成形によってモールド成形されている。
拡張器先端214の近位端216には、脈管導管10の円筒形本体12のルーメン16の断面積より僅かに小さい第1の断面積を持たせることができる。従って、拡張器先端214が伸展位置(図17B)にあるとき、拡張器先端214は、脈管導管10の配備後に、ルーメン16を通して取り出すことができる。近位端216は、収縮位置(図17C)では、錨着手段14と係合するために、半径方向に第1の断面積より大きい第2の断面積へ展開するようになっているのが望ましい。拡張器先端214が弾性材料で作られている場合は、拡張器先端214は半径方向圧縮力を錨着手段14に印加し、脈管導管10を配備時までその場に付着させておくことができる。
図17Aは、脈管導管送達システム210の1つの実施形態を示している。送達システム210は、細長い管状部材212、拡張器先端214、近位ハンドル222、及び拡張器先端214を操縦するための制御部224を含むことができる。
図18A及び図18Bに示されている様に、送達時、脈管導管10の様な管状の医療装置を支持するのに、細長い管状部材212が使用されている。細長い管状部材212は、体内脈管壁を当該体内脈管に対して実質的に垂直な角度で穿通し且つ穿通後は体内脈管の管腔に沿って整列させることができる可撓性を有するように構成することができる。また、細長い管状部材212は、医師が近位ハンドル222を体内脈管及び配備された脈管導管に対して実質的に垂直に維持することができるように、使用中に簡単に曲げるのに適切な可撓性を有するように構成されていてもよい。考察は主として脈管導管10の送達に関係しているが、当業者には理解され得るように、送達システム212は、ステント、グラフト、弁などの様な他の管状の医療装置を支持することもできる。細長い管状部材212は、近位端230と遠位端232、及び脈管導管の様な管状の医療装置を支持するための支持領域234を有している。脈管導管10は、細長い管状部材212の支持領域234に摩擦係合によって保持されていてもよい。例えば、細長い管状部材212の支持領域234(図17B)は、とまり嵌めを許容するため、脈管導管10のルーメン16の断面積より僅かに小さい断面積を有することができる。脈管導管10は、支持領域234で動かせるようになっていて、拡張器先端214が引き込まれているときは同拡張器先端と係合しているのが望ましい。随意的に、配備時、医師の親指又は手指で脈管導管10を更に強固に保持してもよい。
図17B及び図18Bは、細長い管状部材212の遠位端232に先細先端236を有する細長い管状部材212を示している。先細先端236は、拡張器先端214の内部壁を脈管導管10へ案内するため、角度Bと同様の角度で先細にすることができる。先細先端236は、更に、脈管導管10と部分的に係合し、これを囲うために、拡張器先端214の近位端216が第2の断面積までフレア状に拡がるのを促す角度で先細にされていてもよい。細長い管状部材212の遠位端232と先細先端236は、拡張器先端214の近位端216を通って空洞220の中まで伸びるサイズ及び形状とすることができる。細長い支持部材212の近位端230と遠位端232の間には更にルーメン238を画定することもできる。
近位ハンドル222は、人間工学的に、医師の手の中に納まるサイズ及び形状である。図18Aと図18Bは、近位端240と遠位端242及びそれらの間に伸びているルーメン244を有する近位ハンドル222を示している。近位ハンドル222のルーメン244は、細長い管状部材212の一部を受け入れるために、細長い管状部材212の外面の断面積より僅かに大きい断面積を有している。近位ハンドル222のルーメン244と細長い管状部材212のルーメン238は流体連通させることができる。細長い管状部材212は、当業者に既知の手段によって近位ハンドル222に付着又は接着されていてもよい。
近位ハンドル222は、制御部224用のハウジングを提供することもできる。制御部224は、配備中は脈管を管状医療装置から保護し、配備後は送達システムを取り出すために、拡張器先端214を操縦するための手段を提供している。制御部224は、拡張器先端214を軸方向に収縮位置(図18A)と伸展位置(図18B)の間で並進させられるのが望ましい。収縮位置では、拡張器先端214は、図17Cに示されている様に、脈管導管10の錨着手段14Bを部分的に囲うことができる。収縮位置と伸展位置の間を並進させれば、脈管導管10の錨着手段14A、14Bを、ここで説明されている様に体内脈管200及び/又は可撓性本体112の壁の内側に錨着させることができる。伸展位置では、拡張器先端214は係合相手の脈管導管10のルーメン16を通して引き出すことができ、そうすると送達システム210を体内脈管200から完全に抜去することができる。
制御部224は、軸方向に近位端250から遠位端252まで近位ハンドル222と細長い管状部材212それぞれのルーメン244、238を通って伸び、拡張器先端214で終端するように構成されている制御部材248を含むことができる。制御部材248は、スイッチ260から押出力を伝えるのに適切な剛度と細長い管状部材212と同様の可撓性とを有するように構成することができる。制御部材248は、生体適合性金属又はポリマーで作られたワイヤー、撚りワイヤー、ロッド、又はカニューレを含むことができる。図19では、制御部材248は、撚りワイヤーであり、当該撚りワイヤーの各端部には結合手段254が付いている。制御部材248は、更に、拡張器先端214の壁に刺入させるマイクロバーブの様な壁係合部材256を含むこともできる。制御部材248の拡張器先端214への取り付けを更に安定させるために、エポキシ又はシリコン接着剤の様な充填剤258を拡張器先端214の空洞の中へ埋め込むこともできる。制御部材248の近位端250も、制御部224の一部に着座するか又は取り付けられている。例えば、近位端250は、結合手段及び/又はマイクロバーブ状の構造を含んでいてもよく、そして図18Aと図18Bに示されている様にスイッチ260又はボタンにモールド成形されるか又は別のやり方で成形されていてもよい。
スイッチ260は、第1位置(図18A)と第2位置(図18B)の間で動かすことができる。スイッチ260は、一端が近位ハンドル222に係合させたブッシングリング263に当接し、他端が可動スイッチ260に当接しているばね機構262によって、第1位置に維持することができる。ばね機構262は、軸方向に、スイッチ260が第1位置にあるときの展開形態とスイッチ260が第2位置にあるときの圧縮形態の間で動くことができる。ばね機構262は、ばね、弾性部材などを含むことができる。スイッチ260は、スイッチ260が近位ハンドル222のルーメン244から出ないように、近位ハンドル222のルーメン244内で肩部266に係合してスイッチ260を第1位置に維持するように構成されたフランジ264を有しているのが望ましい。スイッチ260は、スイッチ260を第2位置へ押し進め、ばね機構262を圧縮形態へ収縮させることによって、近位ハンドル222のルーメン244内で摺動するサイズ及び構成とすることができる。
また、スイッチ260は、スイッチ260を第2位置に維持するように構成された係止手段268を有しているのが望ましい。例えば、係止手段268は、スイッチ260が第1位置に置かれる圧縮形態と、スイッチ260が第2位置に置かれる展開形態の間で動くことができるばね荷重部材を含むことができる。近位ハンドル222の壁の中へポート270を設け、ばね荷重部材がポート270を通って展開できるようにすることができる。ばね荷重部材は、ポート270内を摺動でき、且つばね荷重部材が医師により押し進められて圧縮形態に収縮させられるまで所定位置に係止されるサイズ及び構成とすることができる。スイッチ260は、当業者に既知の他の手段で一定の位置に係止させるか又は保持することもできることが理解され得よう。
図20A−図20Bは、1つの代表的な脈管導管の送達システムへの搭載を示している。脈管導管110は、可撓性本体112と1つのコネクタ100を含んでいる。脈管導管110は、拡張器先端214を、伸展位置で、コネクタ100と可撓性本体112それぞれのルーメン16、116に挿通することによって送達システム210に搭載される。一旦、拡張器先端214と細長い管状部材212の遠位端232がコネクタ100の遠位端18を越えて伸ばされたら、細長い管状部材の遠位端232をコネクタ100の遠位端18に近接して配置させることができる。拡張器先端214を伸展位置から収縮位置へ動かすことができる。収縮位置では、図17Cに示されている様に、拡張器先端214の近位領域216が半径方向の圧縮を脈管導管110のコネクタ100に印加して、脈管導管210を係合させ、同脈管導管が双発中には配備されるまで並進することのないようにする。
送達システムの他の実施形態が図21A及び図22に示されており、それらは、以上に説明されている送達システムと実質的に同様であるが、以下の点で相違する。図21Aでは、送達システム310は、ルーメンを有していて、回転可能に取り付けられている近位ハンドル322を含んでいる。近位ハンドル322は、ねじの切られた部分324を含んでおり、当該ねじの切られた部分324と螺合することのできる構造326を受け入れる。図21Bは、ねじの切られた部分324を、細長い管状部材312の近位端314に配置されている構造326を受け入れる雌ねじとして示している。近位ハンドル322は、支持部材248の近位端252を受け入れるように構成されているキャップ328を含んでいる。キャップ328は、近位ハンドル322にモールド成形されているのが望ましい。支持部材248の剛性は、近位ハンドル322を相対移動させて拡張器先端214を動かすことによって維持することができる。近位ハンドル322を矢印330で表わされている第1の方向に回すと、細長い管状部材312は拡張器先端214に対し遠位方向に動かされる。近位ハンドル322を回し続けると、拡張器先端214が収縮位置へ押し進められる。近位ハンドル322を、第1方向とは反対の矢印332で表されている第2の方向に回すと、長形部材312は拡張器先端214に対し近位方向に動かされる。近位ハンドルを第2方向に回し続けると、拡張器先端214が伸展位置に押し進められる。拡張器先端214を最大伸展位置及び/又は最大収縮位置に維持するために、係止手段及び/又はばね機構(共に図示せず)が設けられていてもよい。
図22では、送達システム410は、スロット424を有する近位ハンドル422を含んでおり、近位ハンドル422には同スロット424を通して摺動可能に横部材426が取り付けられている。近位ハンドル422は、細長い管状部材412に取り付けられている。横部材426は、第1位置(図22)と第2位置(点線で図示)の間で動くことができる。横部材426は、支持部材248の近位端を受け入れるように構成されている。横部材426を第1位置へ摺動させると、拡張器先端214は収縮位置へ動かされる。横部材426を第2位置へ摺動させると、拡張器先端214は伸展位置へ動かされる。
もう1つの実施形態では、拡張器先端を伸長させる又は引き伸ばせば、拡張器先端の近位領域を半径方向に展開形態から圧縮形態へ圧縮することができる。例えば、拡張器先端及び/又は制御部材は、拡張器先端を軸方向に沿って引き伸ばせるようにする材料から及び/又はその様に引き伸ばせる或る特定の幾何学形状に、作られていてもよい。展開形態(引き伸ばされていない状態)では、拡張器先端は搭載されている脈管導管に半径方向圧縮力を印加する。拡張器先端を引き伸ばすと、拡張器先端の近位領域を脈管導管から外して、半径方向に脈管導管のルーメンの断面積より小さい第1の断面積まで圧縮させることができる。拡張器先端は、ここに説明されている様に、脈管導管のルーメンを通して取り出すことができる。
第3の実施形態では、脈管導管の実施形態のうちの1つの様な管状医療装置を体内脈管内に配備する方法が提供されている。以下は、本発明の脈管導管10の構造及び使用法の理解を促すために提供されている。既に外傷性事象を被っている体内脈管は、体内脈管の一部分がむしり取られているか又はそれ以外にひどく損傷を受けているかもしれない。1つの態様では、体内脈管を離断しなくても、脈管導管10は医師によって手で体内脈管内に、体内脈管を離断すること無く円筒形本体が少なくとも損傷脈管部分の長さを補うようなやり方で設置される。体内脈管の開口部分からの失血を防ぐために、案内手段に取り付けられている脈管穿刺手段を体内脈管の開口部分の中へ挿入してもよい。穿刺手段は、体内脈管の壁及び体内脈管と患者の皮膚表面の間の他の組織を貫通させるのに適した湾曲針であるのが望ましい。案内手段は、脈管導管送達システムを体内脈管の中を通して案内するのに適した糸又はワイヤーガイドであるのが望ましい。脈管穿刺手段は、開口部分から体内脈管の中へ挿入して、体内脈管内の穿刺部位まで並進させ、そこで体内脈管の壁を貫通させてもよい。穿刺手段と案内手段は、穿刺部位を貫通させて、身体の外へ出す。
案内手段の遠位端は、体内脈管の中へ引き入れて、体内脈管の開口部分より遠位の部位まで前進させてもよい。送達システム、それはここで説明されている送達システムに類似していてもよいが、身体の外から案内手段に沿って前進させて、穿刺部位の体内脈管の中へ挿入される。この処置は、一連の工程を使用して行ってもよく、例えば、送達システムの挿入に先立ち、拡張器及び追加の中間カテーテルを使用して穿刺部位を拡張することによって行ってもよい。例えば、送達システムの挿入は、当業者には知られているSeldinger法を使用して行ってもよい。
送達システムが体内脈管を通して案内手段に沿って進められ、脈管導管が開口部分を横断して配置されるまで前進したら、その場所に脈管導管が脈管導管の錨着手段を体内脈管の壁の中へ刺入して錨着した状態で配備される。脈管導管が血管内に設置されて開口部分を埋めると、送達システムは、円筒形本体のルーメンを通して体内脈管の穿刺部位から案内手段に沿って取り出される。案内手段が、体内脈管の穿刺部位から取り去られると、穿刺部位は、例えば、脈管閉合装置を使用して閉合される。体内脈管の開口部分は、この時点で脈管導管の円筒形本体により閉じられている。随意的に、脈管導管は、コネクタが1つ取り付けられた可撓性の管状本体を含むことができる。この脈管導管は、体内脈管に挿入し、同脈管の壁に植え付けることができる。脈管導管は、一定のサイズに切り揃えてもよいし、第2のコネクタを第2の脈管の壁に植え付けてもよい。
第2の態様では、他の実施形態の典型例である脈管導管510の様な管状医療装置は、図23A−図23Eに示されている以下記載物を使用して配備することができる。図23Aは、既に外傷性事象を被っている血管500を示している。この事例では、血管500の一部分502はむしり取られているか又はそれ以外にひどく損傷を受けていることが認められるであろう。血管500は、部分502の両端を締め付けて血流を一時的に絞った後、2つの部分500Aと500Bに切断又は離断することができる。離断は、血管500のちぎり取られた部分502であってもよいし、ちぎり取られた部分502の直ぐ外側であってもよい。体内脈管部分500Aと500Bの端には、同部分500Aと500Bを所定位置に維持し、図23B−図23Eに示されている様に脈管導管510を挿入するために脈管管腔を開存状態に保つために縫合糸504を取り付けることができる。4本の縫合糸が図示されているが、それぞれが隣接する縫合糸から約120度離間させた三点配置の縫合糸が取り付けられているのが望ましい。
脈管導管510は、一本の可撓性の管状本体512を裁断し、当該可撓性の管状本体512の一端514を、拡張用鉗子の様な拡張器用具を用いてフレア状に拡げることによって形成することができる。可撓性の管状本体512は、コネクタ520を受け入れるべく軽く拡げられる。コネクタ520の挿入後、可撓性の管状本体512を均してコネクタ520の錨着手段(図示せず)を可撓性の管状本体512の壁の中へ着座させる。次いで、部分的に組み立てられた脈管導管510が、送達システム530に搭載される。図20A−図20Bは、部分的に組み立てられた脈管導管と、部分的に組み立てられた脈管導管の送達システムへの搭載を示している。
図23Bでは、送達システム530の、収縮位置にある拡張器先端532は、部分的に組み立てられている脈管導管510と共に、血管500の第1の部分500Aの開口の中へ挿入される。ここに説明されている送達システムと同様の送達システム530は、血管500の第1の部分500Aの管腔506Aの中へ、コネクタ520が第1の部分500Aの開口の軸方向端から適切な距離に配置されるまで進められる。拡張器先端532は、錨着手段522が体内脈管500の第1の部分500Aの壁の中へ刺入して錨着できるようにするため、収縮位置から伸展位置へ並進させることができる。次いで、送達システム530は、拡張器先端532を伸展位置に入れた状態にして、体内脈管500の第1の部分500Aから、コネクタ520と可撓性の管状本体512それぞれのルーメンを通して取り出すことができる。
次いで、コネクタ540を体内脈管500の第2の部分500Bに挿入させるために、同コネクタ540は送達システム530に搭載されることになり、図17Cには搭載後のコネクタが示されている。図23Cを参照すると、送達システム530の、収縮位置にある拡張器先端532は、搭載されたコネクタ540と共に、血管500の第2の部分500Bの開口の中へ挿入されている。送達システム530は、血管500の第2の部分500Bの管腔506Bの中へ、コネクタ540が第2の部分500Bの開口の軸方向端から適切な距離に配置されるまで進められる。拡張器先端532は、錨着手段542Aが体内脈管500の第2の部分500Bの壁の中へ刺入して錨着できるようにするため、収縮位置から伸展位置へ動かせる。次いで送達システム530が体内脈管500の第2の部分500Bから取り出される。次いで縫合糸504を抜去することができる。
可撓性の管状本体512の一部分は、適切な長さに裁断又は切り揃えることができる。可撓性の管状本体512の軸方向端516は、コネクタ540を受け入れるために、拡張器用具を使ってフレア状に拡げることができる。図23Dに示されている様に、コネクタ540の錨着手段542Bを、軸方向端516の開口を通して可撓性の管状本体512に挿入して同本体の壁に係合させれば、体内脈管500の第1の部分500Aと第2の部分500Bの間に完全に組み立てられた脈管導管510’を形成することができ、また体内脈管500の損傷部分を術中に修復することができる。可撓性の管状本体512を軽く均せば、錨着手段542Bを可撓性の管状本体512の壁の中に着座させることができる。図23Eは、体内脈管500の第1の部分500Aと第2の部分500Bに係合、橋架けして、血流のための通路を形成している完全に組み立てられた脈管導管510’を示している。錨着手段522、542Aの体内脈管の壁内への着座性を高めるために、体内脈管の部分500Aと500Bを互いから離れる方向に引っ張ってもよい。望ましくも、脈管導管510’の外面の諸部分は体内脈管500の管腔壁と密閉可能に係合して、血液の漏出を防ぎ、救急手術中に、血液に体内脈管500の中を完通して流れるようにさせ、特に血液灌流を維持しながら止血を確保することができる。随意的には、最初にコネクタ520と540を体内脈管の第1の部分500Aと第2の部分500Bそれぞれに配備し、可撓性の管状本体512を配備されたコネクタ520、540に、ここに説明されているやり方で取り付けることもできる。本発明によれば、脈管導管510’は患者体内に永久的に留置することができ、それにより以後の外科的介入の必要性が回避される。
よって、以上の詳細な説明は、限定を課すのではなく説明を目的としたものと捉えられるべきであり、本発明の精神及び範囲を定義することを意図しているのは以下の特許請求の範囲並びにあらゆる等価物であるものと理解されたい。
1 脈管、血管
2 管腔
4 内膜
5 結合組織
6 中膜
7 内弾性板
8 外膜
9 外弾性板
10 脈管導管
12 円筒形本体
14、14A、14B 錨着手段
16 本体のルーメン
17 本体の遠位端
18 本体の近位端
19 長手方向軸
20、20A〜F、F’ マイクロバーブ
22 マイクロバーブの長さ
24 マイクロバーブの基底幅
26 マイクロバーブの厚さ
28 マイクロバーブのギャップ
30 マイクロバーブの刺入の深さ
32 マイクロバーブの先端
34 切除部分
36 面
38、40 縁
42、46 第1マイクロバーブ区分
44、48 第2マイクロバーブ区分
49 制御された空隙を備えた領域
50、52 マイクロバーブの環
54 マイクロバーブの伸張させた直線部分
100、100A、100B コネクタ
110、110’ 脈管導管
111 係合領域
112 円筒形本体
114 錨着手段
116 本体のルーメン
117 本体の近位端
118 本体の遠位端
119 長手方向軸
120、120A、120B コネクタ
123 細長い管状構造
125 大径本体部分
126、128 小径部分
127 陥凹部分
130 コネクタのルーメン
132 先細部
200 体内脈管
202 外膜
204 中膜
206 内膜
210 送達システム
212 細長い管状部材
214 拡張器先端
216 拡張器先端の近位端
218 拡張器先端の遠位端
220 空洞
222 近位ハンドル
224 制御部
230 細長い管状部材の近位端
232 細長い管状部材の遠位端
234 支持領域
236 先細先端
238 管状部材のルーメン
240 近位ハンドルの近位端
242 近位ハンドルの遠位端
244 近位ハンドルのルーメン
248 制御部材 支持部材
250 制御部材の近位端
252 制御部材の遠位端
254 結合手段
256 壁係合部材
258 充填剤
260 スイッチ
262 ばね機構
263 ブッシングリング
264 フランジ
266 ショルダ
268 係止手段
270 ポート
310 送達システム
312 細長い管状部材
314 細長い管状部材の近位端
322 近位ハンドル
324 ねじの切られた部分
326 構造
328 キャップ
330 ハンドル回転方向
410 送達システム
412 細長い管状部材
422 近位ハンドル
424 スロット
426 横部材
500、500A、500B 血管
502 血管の損傷部分
504 縫合糸
506、506A、506B 管腔
510、510’ 脈管導管
512 可撓性の管状本体
514、516 可撓性の管状本体の端部
520 コネクタ
522、542 錨着手段
530 送達システム
532 拡張器先端
540 コネクタ
542A、542B 錨着手段
β 角度

Claims (20)

  1. 内膜、中膜、及び外膜を含んでいる脈管壁を有する体内脈管の損傷部分の術中修復のための装置において、
    長手方向軸の周りに第1の軸方向端と第2の軸方向端の間にルーメンを画定している壁を有する管状導管と、
    前記管状導管の前記第1の軸方向端と前記第2の軸方向端それぞれに配置されている第1のコネクタと第2のコネクタであって、前記第1のコネクタと第2のコネクタのそれぞれは、前記管状導管の前記壁と係合させることができる第1部分と、第2部分であって、そこから半径方向に伸びている少なくとも1つの成形部材を有する第2部分を有しており、前記少なくとも1つの成形部材は、前記装置が前記体内脈管へ挿入されると、前記脈管壁の前記内膜と前記中膜の中へ刺入して錨着するように寸法が決められて前記第2部分に沿って配列されている、コネクタと、を備えている装置。
  2. 前記第1のコネクタと前記第2のコネクタのうち少なくとも一方の前記第1部分は、寸法が決められて前記第1部分に沿って配列されている少なくとも1つの成形部材を有しており、前記第1部分の前記少なくとも1つの成形部材は、前記管状導管の壁の中へ刺入可能且つ錨着可能である、請求項1に記載の装置。
  3. 前記第1のコネクタと前記第2のコネクタの前記第2部分の前記少なくとも1つの成形部材は、前記第2部分の外周に沿って間隔を空けて配置されている複数のマイクロバーブを備えており、前記マイクロバーブは、前記装置が前記体内脈管に挿入されると、前記脈管壁の前記内膜及び前記中膜の中へ刺入して錨着するように、且つ前記外膜の中へは刺入及び錨着しないように寸法が決められて配列されている、請求項1に記載の装置。
  4. 前記マイクロバーブのうち少なくとも1つは、前記長手方向軸に対して鋭角で整列している、請求項3に記載の装置。
  5. 前記マイクロバーブは、前記長手方向軸に対して約5度から約30度の鋭角で整列している、請求項4に記載の装置。
  6. 前記マイクロバーブは、収束して先端領域を形成する第1縁と第2縁を有する本体を備えており、前記先端領域の外側の一部分は、前記マイクロバーブを係合させたときに、前記体内脈管を切らないように形状が決められた鈍さを有しており、前記先端領域は、前記長手方向軸と概ね平行な面を有し、前記面は弓状である、請求項4に記載の装置。
  7. 前記第1のコネクタと第2のコネクタの前記第1部分は、前記第1部分の外周に沿って間隔を空けて配置されている複数のマイクロバーブを備えており、前記第1部分の前記マイクロバーブは、前記管状導管の壁の中へ刺入可能且つ錨着可能である、請求項4に記載の装置。
  8. 前記マイクロバーブは、前記管状本体の外周に沿って間隔を空けて配置されて、少なくとも1つのマイクロバーブの環を形成している、請求項3に記載の装置。
  9. 前記管状導管は、発泡性のポリテトラフルオロエチレン、シリコン、ポリウレタン、及びポリアミドから成る群より選択された可撓性の生体適合性材料を備えている、請求項1に記載の装置。
  10. 近位端と遠位端及びそれらの間のルーメンを有する管状医療装置を体内脈管に配備するための送達システムにおいて、
    長手方向軸の周りのルーメンと近位端及び遠位端を有する細長い管状部材であって、前記管状医療装置の前記ルーメンを通って伸びるサイズである細長い管状部材と、
    前記細長い管状部材の前記近位端に取り付けられているハンドルであって、前記長手方向軸の周りのルーメンと近位端及び遠位端を有し、前記ハンドルの前記ルーメンは前記細長い管状部材の前記ルーメンと連通している、ハンドルと、
    前記細長い管状部材の前記遠位端に配置されている拡張器先端であって、前記細長い管状部材の前記遠位端を受け入れ且つ前記管状医療装置の前記遠位端に係合するサイズ及び構成である拡張器先端と、
    前記ハンドルに配置されていて前記拡張器先端を操縦するための制御部であって、前記細長い管状部材と前記ハンドルそれぞれの前記ルーメンを通って伸びる制御部材を含んでおり、前記制御部材は、前記拡張器先端に取り付けられている遠位端と前記制御部に取り付けられている近位端を有しており、前記制御部は、前記拡張器先端を近位方向に収縮位置へ引き込み、且つ前記拡張器先端を遠位方向に伸展位置まで伸ばすように構成されている、制御部と、を備えている送達システム。
  11. 前記拡張器先端は、尖っていない遠位端から近位端へ勾配の付いた円錐形状を有しており、前記拡張器先端は、前記細長い管状部材の前記遠位端を受け入れ且つ前記管状医療装置の前記遠位端に係合するサイズ及び構成である近位領域を備えた空洞を含んでいる、請求項10に記載の送達システム。
  12. 前記拡張器先端の前記近位領域は、半径方向に第1の断面積と前記第1の断面積より大きい第2の断面積の間で展開するように構成されており、前記第1の断面積は、前記管状医療装置の前記ルーメンの断面積より小さく、前記第2の断面積は、前記管状医療装置の前記ルーメンの断面積より大きい、請求項11に記載の送達システム。
  13. 前記拡張器先端の前記近位領域は、前記収縮位置にあるときは、前記管状医療装置の前記遠位端を部分的に囲うように構成されている、請求項11に記載の送達システム。
  14. 前記拡張器先端の前記近位領域は、前記拡張器先端が前記収縮位置にあるときは、半径方向圧縮力を前記管状医療装置の前記遠位端に印加し、その結果、前記管状医療装置が固定位置に保持されるように構成されている、請求項11に記載の送達システム。
  15. 前記管状医療装置は、前記管状医療装置の前記遠位端の外周に沿って間隔を空けて配置されている複数のマイクロバーブを備えており、前記拡張器先端の前記近位領域は、配備中は、前記体内脈管を保護するために、前記管状医療装置の前記マイクロバーブを部分的に囲うように構成されている、請求項11に記載の送達システム。
  16. 前記制御部は、前記拡張器先端を前記収縮位置まで引き込む第1位置と、前記拡張器先端を前記伸展位置まで伸ばす第2位置の間で動かすことができ、前記制御部は、前記ハンドルの前記ルーメン内に配置されているばね機構を更に備えており、前記ばね機構は、前記制御部を前記第1位置に保持する展開形態へ付勢され、前記制御部を前記第2位置へ動かす圧縮形態へ動くことができる、請求項11に記載の送達システム。
  17. 前記制御部は、前記制御部を前記第1位置と前記第2位置の間で動けるようにする第1位置と、前記制御部を前記第2位置に固定する第2位置との間で動かすことができる係止式スイッチを含んでいる、請求項16に記載の送達システム。
  18. 管腔を画定している脈管壁を有する体内脈管の損傷部分の術中修復のための医療装置システムを送達する方法において、工程として、
    第1のコネクタ及び第2のコネクタと管状導管を含んでいる医療装置システムを用意する工程であって、前記管状導管は、長手方向軸の周りに第1の軸方向端と第2の軸方向端の間にルーメンを画定している壁を有しており、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタは、前記管状導管の前記第1の軸方向端と前記第2の軸方向端それぞれと共に配置することができ、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタのそれぞれは、前記管状導管の前記壁と係合させることができる第1部分と、第2部分であって、前記体内脈管の前記脈管壁の中へ刺入して錨着するように寸法が決められて前記第2部分に沿って配列されている少なくとも1つの成形部材を有している第2部分と、を有している、医療装置システムを用意する工程と、
    前記体内脈管を離断して、前記体内脈管の第1の部分と第2の部分を形成する工程と、
    前記医療装置システムの前記第1のコネクタと前記第2のコネクタを、送達システムを用いて、前記体内脈管の前記第1の部分と前記第2の部分それぞれの中へ配備する工程と、
    前記管状導管を前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタに係合させて、前記体内脈管の損傷部分を術中に修復する医療装置システムを形成する工程と、を備えている方法。
  19. 前記送達システムは、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタそれぞれの前記第2部分の前記少なくとも1つの成形部材に係合するサイズ及び構成である拡張器先端を備えており、前記拡張器先端は、前記少なくとも1つの成形部材と係合する収縮位置と、前記少なくとも1つの成形部材から外れる伸展位置の間で動かすことができる、請求項18に記載の方法。
  20. 前記管状導管を前記第1のコネクタと係合させ、前記管状導管を含めた前記第1のコネクタが前記送達システムを用いて前記体内脈管の前記第1の部分の中へ配備される、請求項18に記載の方法。
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