JP2011257294A - 無線制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】人検知センサを別途設置することなく人の在/不在の有無を検知する。
【解決手段】無線通信可能なVAV制御装置6−1と6−2とを互いに相手側の送信可能圏内に配置する。VAV制御装置6−1は、VAV制御装置6−2からの送信電波を受信し、その受信した送信電波の受信レベルの変動量に基づいて、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1の人の存在の有無を検知する。VAV制御装置6−2は、VAV制御装置6−1からの送信電波を受信し、その受信した送信電波の受信レベルの変動量に基づいて、VAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2の人の存在の有無を検知する。VAV制御装置6−1,6−2は、各々自己の受信可能圏内AR1,AR2の人検知結果に基づいて、VAVユニット4−1,4−2のダンパ開度を制御する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、空調制御エリアへの給気量を調節する可変給気量調節ユニット(VAVユニット)などの制御対象機器の動作を制御する複数台の無線通信可能な無線制御装置(VAV制御装置)を備えた無線制御システムに関するものである。
従来より、建物内の空調制御システムでは、その建物内の在室者が存在する時間帯に基づいて予め運転スケジュールを設定することで、在室者の行動パターンに適応した空調制御を行うようにしている。しかしながら、実際に在室者の在/不在は検知していないので、在室者がいないのにも拘わらず在室者を考慮した空調制御を続行している場合があり、その場合はエネルギーを無駄に消費することになる。
そこで、最近では、人検知センサを別途設置して、実際に在室者の有無を検知して、在室者が存在する場合はその在室者が快適になるように空調制御を行うようにしている。この場合、在室者が存在しないときには、最低限の空調能力となるように空調制御を行う。これにより、よりきめ細かい空調制御が行われ、省エネルギーも図られるようになる。
なお、人検知センサとしては、光を利用するもの、赤外線を利用するものなど各種あるが、特許文献1に示されているように電波を利用するものも提案されている。
一方、制御対象機器としてVAVユニットを用いて空調制御エリアへの給気量を制御するためには、VAV制御装置と空調制御エリアの環境を計測する温度センサや湿度センサなどの環境計測センサが必要であるが、配線作業の省略化、空調制御エリアの大規模空間化、およびレイアウト変更への柔軟性を指向して、これらの機器の無線化が近年急速に進んでいる。
特開2007−213444号公報
しかしながら、近年急速に進みつつある上述した無線式の空調制御システムにおいて、上記の在室者の有無を考慮した空調制御システムを構築しようとすると、人検知センサを別途必要とするので、コストがアップする。また、人検知センサを設置する作業も必要とし、人件費もかかる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、人検知センサを別途設置することなく、所望のエリアにおける人の在/不在の有無を検知することができる安価な無線制御システムを提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、互いに相手側の受信可能圏内全体を含むように自己の送信可能圏を有するとともに、互いに相手側の送信可能圏内に位置し個々に自己の制御対象機器の動作を制御する無線通信可能な第1および第2の無線制御装置に、相手側の無線制御装置からの送信電波を受信する受信手段と、この受信手段によって受信された送信電波の受信レベルの変動量に基づいて自己の無線制御装置の受信可能圏内の人の存在の有無を検知する人検知手段とを設けたものである。
この発明において、第1の無線制御装置は、第2の無線制御装置からの送信電波を受信し、この受信された送信電波の受信レベルの変動量に基づいて、自己の受信可能圏内の人の存在の有無を検知する。第2の無線制御装置は、第1の無線制御装置からの送信電波を受信し、この受信された送信電波の受信レベルの変動量に基づいて、自己の受信可能圏内の人の存在の有無を検知する。
例えば、受信手段によって受信された送信電波の所定時間内の受信レベルの変動量を監視し、この変動量が所定の閾値以上の場合に、自己の無線制御装置の受信可能圏内に人が存在すると判断する。この場合、第1の無線制御装置と第2の無線制御装置は互いに相手側の送信可能圏内に位置していることから、第1の無線制御装置は自己の受信可能圏内の人の存在の有無を検知し、第2の無線制御装置は自己の受信可能圏内の人の存在の有無を検知する。なお、この場合の自己の受信可能圏内の一部は、相手側の無線制御装置の受信可能圏内との共通領域となっている。
ここで、制御方式の一例として、第1の無線制御装置において、自己の無線制御装置の受信可能圏内に人が存在すると判断した場合に、自己の制御対象機器の動作を制御するようにし、第2の無線制御装置においても、自己の無線制御装置の受信可能圏内に人が存在すると判断した場合に、自己の制御対象機器の動作を制御するようにすることが考えられる。
また、第1の無線制御装置の人検知手段の検知結果を第2の無線制御装置へ通知したり、第2の無線制御装置の人検知手段の検知結果を第1の無線制御装置へ通知したりしてもよい。この場合、第1の無線制御装置では、第2の無線制御装置の人検知手段の検知結果から第2の無線制御装置の受信可能圏内の人の存在の有無を知ることができ、第2の無線制御装置では、第1の無線制御装置の人検知手段の検知結果から第1の無線制御装置の受信可能圏内の人の存在の有無を知ることができる。
また、制御方式の別の例として、第1の無線制御装置において、相手側の無線制御装置より相手側の受信可能圏内に人が存在することが通知された場合、相手側の受信可能圏内に人が存在することも考慮して、自己の制御対象機器の動作を制御し、第2の無線制御装置において、相手側の無線制御装置より相手側の受信可能圏内に人が存在することが通知された場合、相手側の受信可能圏内に人が存在することも考慮して、自己の制御対象機器の動作を制御することが考えられる。
また、第1および第2の無線制御装置から人検知手段の検知結果を相手側の無線制御装置へ通知するのではなく、受信された送信電波の受信レベルやその受信レベルの所定時間内の受信レベルの変動量など、受信された送信電波の受信状況を相手側の無線制御装置へ通知するようにしてもよい。この場合、相手側の無線制御装置では、通知される送信電波の受信状況に基づいて、相手側の受信可能圏内の人の存在の有無を検知するようにする。また、相手側の受信可能圏内に人が存在することを検知した場合、相手側の受信可能圏内に人がいることも考慮して、自己の制御対象機器の動作を制御する。
本発明によれば、互いに相手側の受信可能圏内全体を含むように自己の送信可能圏を有するとともに、互いに相手側の送信可能圏内に位置し個々に自己の制御対象機器の動作を制御する無線通信可能な第1および第2の無線制御装置において、相手側の無線制御装置からの送信電波を受信し、この受信された送信電波の受信レベルの変動量に基づいて自己の無線制御装置の受信可能圏内の人の存在の有無を検知するようにしたので、人検知センサを別途設置することなく、自己の受信可能圏内の人の存在の有無を検知することができ、また相手側の無線制御装置からの通知によって相手側の受信可能圏内の人の存在の有無を検知することが可能となり、在室者の有無を考慮した制御システムを安価に提供することができるようになる。
本発明の無線制御システムの一実施の形態を示すVAV制御システムの計装図である。 このVAV制御システムにおけるVAV制御装置のハードウェア構成の概略を示す図である。 このVAV制御システムにおける各VAV制御装置の送信可能圏内および受信可能圏内とその配置関係を示す平面図である。 VAV制御装置からの送信電波の受信レベルR21および受信レベルR21の変動量ΔR21の変化から得られる人検知結果を説明するためのタイムチャートである。 このVAV制御システムにおけるVAV制御装置のCPUが実行する給気量制御プログラムに従う処理動作の一例を示すフローチャートである。 相手側の受信可能圏内に人が存在するか否かについても考慮する場合のVAV制御装置での処理動作の一例を示すフローチャートである。 相手側の受信可能圏内に人が存在するか否かについても考慮する場合のVAV制御装置での処理動作の別の例を示すフローチャートである。 VAV制御装置の個数を3つとした場合の各VAV制御装置の送信可能圏内および受信可能圏内とその配置関係を示す平面図である。 VAV制御装置の個数を3つとした場合の各VAV制御装置の受信可能圏内の人の存在の有無と各状況における判断結果および人が存在する可能性がある領域を示す図である。 VAV制御装置の個数を3つとした場合のVAV制御装置のCPUが実行する給気量制御プログラムに従う処理動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明の無線制御システムの一実施の形態を示すVAV制御システムの計装図である。
同図において、1は空調制御空間、2は空調機、3はダクト、4はダクト3を介して送られてくる空調機2からの空調制御空間1への調和空気の吹出部に設けられたVAVユニット、5は空調制御空間1内の任意の場所に配置される無線センサ、6は無線センサ5から送信されてくる計測データを受信し、その受信した計測データに基づいてVAVユニット4のダンパ開度を制御する無線式のVAV制御装置である。
図1の例では、1つの空調制御空間1を2つの領域(空調制御エリア)S1,S2に間仕切を設けることなく区分し、領域S1に対してVAVユニット4−1,無線センサ5−1およびVAV制御装置6−1を設け、領域S2に対してVAVユニット4−2,無線センサ5−2およびVAV制御装置6−2を設けている。
また、VAV制御装置6−1と無線センサ5−1との間に親子関係を定め、無線センサ5−1からの計測データのみをVAV制御装置6−1で受信するようにし、VAV制御装置6−2と無線センサ5−2との間に親子関係を定め、無線センサ5−2からの計測データのみをVAV制御装置6−2で受信するようにしている。
また、無線センサ5−1,5−2は、領域S1,S2内の温度・湿度などの雰囲気データを計測データとして送信するが、この例では温度データを送信するものとする。すなわち、無線センサ5−1は領域S1内の室内温度の計測値t1pvを計測データとして送信し、無線センサ5−2は領域S2内の室内温度の計測値t2pvを計測データとして送信する。
また、VAV制御装置6−1および6−2は、本発明でいう無線制御装置に対応し、アンテナANT1およびANT2を介して互いに無線による送受信が可能とされている。図1において、AR1はVAV制御装置6−1の受信可能範囲(第1の受信可能圏内)、AR2はVAV制御装置6−2の受信可能範囲(第2の受信可能圏内)を示している。また、AS1はVAV制御装置6−1からの送信可能範囲(第1の送信可能圏内)、AS2はVAV制御装置6−2からの送信可能範囲(第2の送信可能圏内)を示している。
図3にVAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1と送信可能圏内AS1、およびVAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2と送信可能圏内AS2の相互関係を示す。まず、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1は領域S1の全域を含むように設定される。同様に、VAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2は領域S2の全域を含むように設定される。次に、VAV制御装置6−1の送信可能圏内AS1はVAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2全域を含むように設定される。同様に、VAV制御装置6−2の送信可能圏内AS2はVAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1全域を含むように設定される。なお、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1とVAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2は共通領域CARを有する。この共通領域CARは、後述する人検知に際して、死角を作らないようにするために生じるものである。その結果、VAV制御装置6−1および6−2は、互いに相手側の送信可能圏内に位置することになり、個々に自己の制御するVAVユニット4−1および4−2の動作を制御する。VAVユニット4−1および4−2は本発明でいう制御対象機器に対応する。
図2にVAV制御装置6のハードウェア構成の概略を示す。同図において、6AはCPU、6BはRAM、6Cは記憶装置、6Dは通信部、6E,6Fはインタフェースである。CPU6Aは、無線センサ5からの通信部6Dを介する計測データ(室内温度の計測値tpv)を入力とし、またインタフェース6Eを介して設定される室内温度の設定値tspを入力とし、RAM6Bにアクセスしながら、tpv=tspとなるような空調制御が行われるように、記憶装置6Cに格納されているプログラムに従って動作する。
記憶装置6Cには、本実施の形態特有のプログラムとして、相手側のVAV制御装置からの送信電波の受信レベルを監視しながら、自己のVAVユニットのダンパ開度θを制御する給気量制御プログラムが格納されている。この給気量制御プログラムは、例えばCD−ROMなどの記録媒体に記録された状態で提供され、この記録媒体から読み出されて記憶装置6Cにインストールされている。
〔実施の形態1〕
以下、図5に示すフローチャートを参照して、記憶装置6Cに格納された給気量制御プログラムに従ってCPU6Aが実行する処理動作の一例(実施の形態1)について説明する。この場合、VAV制御装置6−1と6−2では同様の動作が行われるが、以下では理解を深めるために、VAV制御装置6−1と6−2とに分けて説明する。
〔VAV制御装置6−1〕
VAV制御装置6−1のCPU6Aは、アンテナANT1を介して通信部6Dで受信される相手側のVAV制御装置6−2からの送信電波の受信レベルR21を計測し、記憶する(ステップS101)。
図4(a)に、この場合のVAV制御装置6−2からの送信電波の受信レベルR21の変化を示す。VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1に人が存在する場合、送信電波の受信レベルR21の変動は大きく、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1に人が存在しない場合、送信電波の受信レベルR21の変動は小さい。
VAV制御装置6−1のCPU6Aは、このVAV制御装置6−2からの送信電波の受信レベルR21について、一定時間ΔT内の変動量ΔR21を演算する(ステップS102)。
図4(b)に、この場合のVAV制御装置6−2からの送信電波の受信レベルR21の一定時間ΔT内の変動量ΔR21の変化を示す。VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1に人が存在する場合、送信電波の受信レベルR21の変動量ΔR21は大きく、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1に人が存在しない場合、送信電波の受信レベルR21の変動量ΔR21は小さい。
VAV制御装置6−1のCPU6Aは、このVAV制御装置6−2からの送信電波の受信レベルR21の変動量ΔR21について、予め定められている閾値ΔRthと比較する(ステップS103) 。
ここで、変動量ΔR21が閾値ΔRth以上であれば(ステップS103のYES)、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1に人が存在すると判断する(ステップS104)。
この場合、VAV制御装置6−1と6−2は互いに相手側の送信可能圏内に位置していることから、VAV制御装置6−1のCPU6Aは、自己の受信可能圏内AR1の人の存在の有無を検知していることになる。
なおここでは、自己の受信可能圏内AR1の一部は、相手側のVAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2の一部でもあり、この領域はVAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1とVAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2との共通領域(CAR)となっている。
VAV制御装置6−1のCPU6Aは、自己の受信可能圏内AR1に人が存在すると判断すると(ステップS104)、自己の受信可能圏内AR1に人が存在することを考慮して、VAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御する(ステップS105)。
これに対し、変動量ΔR21が閾値ΔRthを下回っていれば(ステップS103のNO)、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1には人が存在しないと判断する(ステップS106)。この場合、自己の受信可能圏内AR1には人が存在しないことを考慮して、VAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御する(ステップS107)。
図4(c)は、VAV制御装置6−2からの送信電波の受信レベルR21の変動量ΔR21と閾値ΔRthとの比較によって得られる人の存在の有無を示す人検知結果である。この例では、t1時点で、変動量ΔR21が閾値ΔRthを下回っている。この場合、t1時点で、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1に人が存在しなくなったと判断され、それまで自己の受信可能圏内AR1に人が存在することを考慮して行われていたVAVユニット4−1のダンパ開度θ1の制御が、自己の受信可能圏内AR1に人が存在しないことを考慮した制御に切り替えられる。
〔VAV制御装置6−2〕
VAV制御装置6−2のCPU6Aは、アンテナANT2を介して通信部6Dで受信される相手側のVAV制御装置6−1からの送信電波の受信レベルR12を計測し、記憶する(ステップS101)。VAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2に人が存在する場合、送信電波の受信レベルR12の変動は大きく、VAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2に人が存在しない場合、送信電波の受信レベルR12の変動は小さい。
VAV制御装置6−2のCPU6Aは、VAV制御装置6−1からの送信電波の受信レベルR12について、一定時間ΔT内の変動量ΔR12を演算する(ステップS102)。VAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2に人が存在する場合、送信電波の受信レベルR12の変動量ΔR12は大きく、VAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2に人が存在しない場合、送信電波の受信レベルR12の変動量ΔR12は小さい。
VAV制御装置6−2のCPU6Aは、このVAV制御装置6−1からの送信電波の受信レベルR12の変動量ΔR12について、予め定められている閾値ΔRthと比較する(ステップS103) 。
ここで、変動量ΔR12が閾値ΔRth以上であれば(ステップS103のYES)、VAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2に人が存在すると判断する(ステップS104)。この場合、自己の受信可能圏内AR2に人が存在することを考慮して、VAVユニット4−2のダンパ開度θ2を制御する(ステップS105)。
これに対し、変動量ΔR12が閾値ΔRthを下回っていれば(ステップS103のNO)、VAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2に人が存在しないと判断する(ステップS106)。この場合、自己の受信可能圏内AR2には人が存在しないことを考慮して、VAVユニット4−2のダンパ開度θ2を制御する(ステップS107)。
これにより、図4を用いて説明したと同様にして、変動量ΔR12が閾値ΔRthを下回った時点で、VAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2に人が存在しなくなったと判断され、それまで自己の受信可能圏内AR2に人が存在することを考慮して行われていたVAVユニット4−2のダンパ開度θ2の制御が、自己の受信可能圏内AR2に人が存在しないことを考慮に入れた制御に切り替えられる。
〔実施の形態2〕
上述した実施の形態1では、VAV制御装置6−1において、自己のVAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1内の人の存在の有無を検知し、自己のVAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1内に人が存在する場合、自己の受信可能圏内AR1に人が存在することを考慮してVAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御するようにしたが、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1とVAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2とが共通領域CARを有する場合では、相手側の受信可能圏内AR2に人が存在するか否かについても併せて考慮して、VAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御するようにしてもよい(実施の形態2)。VAV制御装置6−2でも同様である。
〔実施の形態2の第1例:互いに自己の受信可能圏内の人検知結果を相手側に通知しあう場合〕
図6に、自己の受信可能圏内に人が存在するか否かのみならず、相手側の受信可能圏内に人が存在するか否かについても併せて考慮する場合のVAV制御装置6での処理動作の一例(実施の形態2の第1例)を示す。なお、VAV制御装置6−1,6−2ともに同様の処理動作を行うので、ここでは、VAV制御装置6−1での処理動作を代表して説明する。
VAV制御装置6−1のCPU6Aは、アンテナANT1を介して通信部6Dで受信される相手側のVAV制御装置6−2からの送信電波の受信レベルR21を計測し、記憶する(ステップS201)。そして、このVAV制御装置6−2からの送信電波の受信レベルR21について、一定時間ΔT内の変動量ΔR21を演算し(ステップS202)、閾値ΔRthと比較する(ステップS203) 。
〔ΔR21≧ΔRthの場合〕
ここで、変動量ΔR21が閾値ΔRth以上であれば(ステップS203のYES)、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1に人が存在すると判断し(ステップS204)、その判断結果を人検知結果として相手側のVAV制御装置6−2へ通知する(ステップS205)。
そして、相手側のVAV制御装置6−2から通知されてくる相手側の受信可能圏内AR2に人が存在するか否かの人検知結果を取り込み(ステップS206)、その人検知結果が相手側の受信可能圏内AR2に人が存在することを示していれば(ステップS207のYES)、自己の受信可能圏内AR1および相手側の受信可能圏内AR2の何れにも人が存在すると判断する(ステップS208)。この場合、自己の受信可能圏内AR1および相手側の受信可能圏内AR2にも人が存在することを考慮して、自己と相手側とを合わせた2つの系統からの調和空気の吹出量が過剰とならないように、VAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御する(ステップS209)。
これに対し、ステップ206で取り込んだ人検知結果が相手側の受信可能圏内AR2に人が存在しないことを示していれば(ステップS207のNO)、自己の受信可能圏内AR1には人が存在しているが、相手側の受信可能圏内AR2には人が存在していないと判断する(ステップS210)。この場合、相手側の受信可能圏内AR2には人が存在せず、自己の受信可能圏内AR1のみ人が存在することを考慮して、VAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御する(ステップS211)。
〔ΔR21<ΔRthの場合〕
一方、変動量ΔR21が閾値ΔRthを下回っていれば(ステップS203のNO)、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1に人が存在しないと判断し(ステップS212)、その判断結果を人検知結果として相手側のVAV制御装置6−2へ通知する(ステップS213)。
そして、相手側のVAV制御装置6−2から通知されてくる相手側の受信可能圏内AR2に人が存在するか否かの人検知結果を取り込み(ステップS214)、その人検知結果が相手側の受信可能圏内AR2に人が存在しないことを示していれば(ステップS215のNO)、自己の受信可能圏内AR1および相手側の受信可能圏内AR2の何れにも人が存在しないと判断する(ステップS216)。この場合、自己の受信可能圏内AR1および相手側の受信可能圏内AR2の何れにも人が存在しないことを考慮して、VAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御する(ステップS217)。
これに対し、ステップ214で取り込んだ人検知結果が相手側の受信可能圏内AR2に人が存在することを示していれば(ステップS215のYES)、自己の受信可能圏内AR1には人が存在していないが、相手側の受信可能圏内AR2には人が存在していると判断する(ステップS218)。この場合、相手側の受信可能圏内AR2には人が存在するが、自己の受信可能圏内AR1には人が存在しないことを考慮して、VAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御する(ステップS219)。
〔実施の形態2の第2例:互いに相手側からの送信電波の受信状況を通知しあう場合〕
図7に、自己の受信可能圏内に人が存在するか否かのみならず、相手側の受信可能圏内に人が存在するか否かについても併せて考慮する場合のVAV制御装置6での処理動作の別の例(実施の形態2の第2例)を示す。この例でも、VAV制御装置6−1,6−2ともに同様の処理動作を行うので、VAV制御装置6−1での処理動作を代表して説明する。
VAV制御装置6−1のCPU6Aは、アンテナANT1を介して通信部6Dで受信される相手側のVAV制御装置6−2からの送信電波の受信レベルR21を計測し、記憶する(ステップS301)。
そして、このVAV制御装置6−2からの送信電波の受信レベルR21について、一定時間ΔT内の変動量ΔR21を演算し(ステップS302)、この演算した変動量ΔR21を相手側のVAV制御装置6−2へ通知する(ステップS303)。
そして、相手側のVAV制御装置6−2から通知されてくる自己の送信電波の受信レベルR12の変動量ΔR12を取り込んで記憶し(ステップS304)、ステップS302で演算したVAV制御装置6−2からの送信電波の受信レベルR21の変動量ΔR21と閾値ΔRthとを比較する(ステップS305)。
〔ΔR21≧ΔRthの場合〕
ここで、変動量ΔR21が閾値ΔRth以上であれば(ステップS305のYES)、ステップS304で取り込んだ相手側のVAV制御装置6−2における自己の送信電波の受信レベルの変動量ΔR12と閾値ΔRthと比較する(ステップS306)。
ここで、変動量ΔR12が閾値ΔRth以上であれば(ステップS306のYES)、自己の受信可能圏内AR1および相手側の受信可能圏内AR2の何れにも人が存在すると判断する(ステップS307)。この場合、自己の受信可能圏内AR1および相手側の受信可能圏内AR2ともに人が存在することを考慮して、自己と相手側とを合わせた2つの系統からの調和空気の吹出量が過剰とならないように、VAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御する(ステップS308)。
これに対し、変動量ΔR12が閾値ΔRthを下回っていれば(ステップS306のNO)、自己のVAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1には人が存在しているが、相手側のVAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2には人が存在していないと判断する(ステップS309)。この場合、相手側の受信可能圏内AR2には人が存在せず、自己の受信可能圏内AR1にのみ人が存在することを考慮して、VAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御する(ステップS310)。
〔ΔR21<ΔRthの場合〕
変動量ΔR21が閾値ΔRthを下回っていれば(ステップS305のNO)、ステップS304で取り込んだ相手側のVAV制御装置6−2における自己の送信電波の受信レベルの変動量ΔR12と閾値ΔRthと比較する(ステップS311)。
ここで、変動量ΔR12が閾値ΔRthを下回っていれば(ステップS311のNO)、自己の受信可能圏内AR1および相手側の受信可能圏内AR2の何れにも人が存在しないと判断する(ステップS312)。この場合、自己の受信可能圏内AR1および相手側の受信可能圏内AR2の何れにも人が存在しないことを考慮して、VAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御する(ステップS313)。
これに対し、変動量ΔR12が閾値ΔRth以上であれば(ステップS311のYES)、自己の受信可能圏内AR1には人が存在していないが、相手側の受信可能圏内AR2には人が存在していると判断する(ステップS314)。この場合、相手側の受信可能圏内AR2には人が存在するが、自己の受信可能圏内AR1には人が存在しないことを考慮して、VAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御する(ステップS315)。
なお、この実施の形態2の第2例では、ステップ303において、送信電波の受信レベルR21の変動量ΔR21を相手側のVAV制御装置6−2へ通知するようにしたが、送信電波の受信レベルR21を相手側のVAV制御装置6−2へ通知するようにしてもよい。この場合、相手側のVAV制御装置6−2では、送信電波の受信レベルR21から一定時間ΔT内の変動量ΔR21を演算し、閾値ΔRthとの比較を行うようにする。
〔実施の形態3〕
上述した実施の形態1,2では、説明を簡単とするために、VAV制御装置6の個数を2つとしたが、VAV制御装置6の個数は2つに限られるものではない。
図8にVAV制御装置6の個数を3つとしたときの各VAV制御装置6(6−1,6−2,6−3)の配置および各VAV制御装置6(6−1,6−2,6−3)の送信可能圏内AS(AS1,AS2,AS3)と受信可能圏内AR(AR1,AR2,AR3)の相互関係を示す。
まず、VAV制御装置6−1の送信可能圏内AS1はVAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2全域およびVAV制御装置6−3の受信可能圏内AR3全域を含むように設定される。同様に、VAV制御装置6−2の送信可能圏内AS2はVAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1全域およびVAV制御装置6−3の受信可能圏内AR3全域を含むように設定される。更に同様に、VAV制御装置6−3の送信可能圏内AS3はVAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1全域およびVAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2全域を含むように設定される。
また、各VAV制御装置6(6−1,6−2,6−3)の受信可能圏内AR(AR1,AR2,AR3)は相手側の受信可能圏内に含まれない単独領域SAR(SAR1,SAR2,SAR3)と、相互に相手側の受信可能圏内の一部を含んだ共通領域CAR(CAR12,CAR13,CAR23,CAR123)とを有する。
即ち、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1は単独領域SAR1,共通領域CAR12,CAR13および共通領域CAR123からなる。同様に、VAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2は単独領域SAR2,共通領域CAR12,CAR23および共通領域CAR123からなる。更に同様に、VAV制御装置6−3の受信可能圏内AR3は単独領域SAR3,共通領域CAR13,CAR23および共通領域CAR123からなる。この共通領域CAR12,CAR13,CAR23,CAR123は、人検知に際して、死角を作らないようにするために生じるものである。その結果、VAV制御装置6−1,6−2および6−3は、互いに相手側の送信可能圏内に位置することになる。
図10にこの場合のVAV制御装置6での処理動作の一例を示す。なお、VAV制御装置6−1,6−2,6−3ともに同様の処理動作を行うので、ここでは、VAV制御装置6−1での処理動作を代表して説明する。
VAV制御装置6−1のCPU6Aは、アンテナANT1を介して通信部6Dで受信される相手側のVAV制御装置6−2,6−3からの送信電波の受信レベルR21,R31を計測し、記憶する(ステップS401)。そして、このVAV制御装置6−2,6−3からの送信電波の受信レベルR21,R31について、一定時間ΔT内の変動量ΔR21,ΔR31を演算する(ステップS402)。
〔自己の受信可能圏内AR1の在/不在の判断〕
次に、ステップS402で演算したVAV制御装置6−2からの送信電波の受信レベルR21の変動量ΔR21と閾値ΔRthとを比較するとともに、VAV制御装置6−3からの送信電波の受信レベルR31の変動量ΔR31と閾値ΔRthとを比較し(ステップS403)、変動量ΔR21および変動量ΔR31がともに閾値ΔRthを下回っていれば(ステップS403のYES)、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1に人が存在しないと判断し(ステップS404)、その判断結果を人検知結果として相手側のVAV制御装置6−2,6−3へ通知する(ステップS405)。
これに対し、変動量ΔR21もしくは変動量ΔR31の何れかが閾値ΔRth以上であれば(ステップS403のNO)、VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1に人が存在すると判断し(ステップS406)、その判断結果を人検知結果として相手側のVAV制御装置6−2,6−3へ通知する(ステップS407)。
〔相手側の受信可能圏内AR2およびAR3の在/不在の判断〕
そして、相手側のVAV制御装置6−2から通知されてくるVAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2の人検知結果、およびVAV制御装置6−3から通知されてくるVAV制御装置6−3の受信可能圏内AR3の人検知結果を取り込む(ステップS408)。
そして、VAV制御装置6−1のCPU6Aは、VAV制御装置6−1,6−2,6−3による各々の人検知結果に基づき、総合的な判断を行い(図9参照)、その総合的な判断結果から人が存在する可能性のある領域を特定する(ステップS409)。そして、特定された人が存在する可能性のある領域を考慮して、自己が制御するVAVユニット4−1のダンパ開度θ1を制御する(ステップS410)。
なお、ステップS409における総合的な判断とは、具体的には図9に示す8ケースの何れのケースに該当するかを判断することであり、例えば、ケース4の場合(VAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1に人が存在するが、VAV制御装置6−2の受信可能圏内AR2とVAV制御装置6−3の受信可能圏内AR3には人が不在の場合)であれば、人が存在する可能性のある領域はVAV制御装置6−1の受信可能圏内AR1中の単独領域SAR1に絞り込まれる。
また、ステップS410の特定された人が存在する可能性のある領域を考慮して、自己が制御するVAVユニットを制御するとは具体的には次のように場合に応じて制御を変更することである。まず、何れかのVAV制御装置6の受信可能圏内ARの単独領域SARのみに人が存在する場合(図9のケース4,6,7)は、自己の受信可能圏内AR内に人が存在するVAV制御装置6は他の領域の人の存在を考慮せずに自己の制御するVAVユニットを制御すれば良い。一方、2つ以上のVAV制御装置6の受信可能圏内AR内に人が存在する場合(図9のケース1〜3,5)は、自己の受信可能圏内AR内に人が存在するVAV制御装置6は相手側の受信可能圏内ARにも人が存在することを考慮して、自己と相手側とを合わせた複数の系統からの調和空気の吹出量が過剰とならないように、自己の制御するVAVユニットを制御する必要がある。
本発明の無線制御システムは、空調制御に限らず、照明装置、ビル管理装置など複数の無線制御装置が互いに送受信可能になっているシステムに適用することが可能である。
1…空調制御空間、2…空調機、3…ダクト、4(4−1,4−2)…VAVユニット、5(5−1,5−2)…無線センサ、6(6−1,6−2,6−3)…VAV制御装置、6A…CPU、6B…RAM、6C…記憶装置、6D…通信部、6E,6F…インタフェース、AR1,AR2,AR3…受信可能圏内、AS1,AS2,AS3…送信可能圏内、ANT1,ANT2…アンテナ。

Claims (7)

  1. 互いに相手側の受信可能圏内全体を含むように自己の送信可能圏を有するとともに、互いに相手側の送信可能圏内に位置し個々に自己の制御対象機器の動作を制御する無線通信可能な第1および第2の無線制御装置を備えた無線制御システムであって、
    前記第1および第2の無線制御装置は、
    相手側の無線制御装置からの送信電波を受信する受信手段と、
    この受信手段によって受信された送信電波の受信レベルの変動量に基づいて自己の無線制御装置の受信可能圏内の人の存在の有無を検知する人検知手段と
    を備えることを特徴とする無線制御システム。
  2. 請求項1に記載された無線制御システムにおいて、
    前記第1および第2の無線制御装置の人検知手段は、
    前記受信手段によって受信された送信電波の所定時間内の受信レベルの変動量が所定の閾値以上の場合に自己の無線制御装置の受信可能圏内に人が存在すると判断する
    ことを特徴とする無線制御システム。
  3. 請求項1又は2に記載された無線制御システムにおいて、
    前記第1および第2の無線制御装置は、
    前記人検知手段によって自己の無線制御装置の受信可能圏内に人が存在すると判断された場合に自己の制御対象機器の動作を制御する
    ことを特徴とする無線制御システム。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載された無線制御システムにおいて、
    前記第1および第2の無線制御装置は、
    前記人検知手段の検知結果を相手側の無線制御装置へ通知する検知結果通知手段
    を備えることを特徴とする無線制御システム。
  5. 請求項4に記載された無線制御システムにおいて、
    前記第1および第2の無線制御装置は、
    相手側の無線制御装置の前記検知結果通知手段より相手側の受信可能圏内に人が存在することが通知された場合、相手側の受信可能圏内に人が存在することも考慮して、自己の制御対象機器の動作を制御する
    ことを特徴とする無線制御システム。
  6. 請求項1〜3の何れか1項に記載された無線制御システムにおいて、
    前記第1および第2の無線制御装置は、
    前記受信手段によって受信された送信電波の受信状況を相手側の無線制御装置へ通知する受信状況通知手段と、
    相手側の無線制御装置の前記受信状況通知手段より通知される送信電波の受信状況に基づいて相手側の受信可能圏内の人の存在の有無を検知する相手側人検知手段と
    を備えることを特徴とする無線制御システム。
  7. 請求項6に記載された無線制御システムにおいて、
    前記第1および第2の無線制御装置は、
    前記相手側人検知手段により相手側の受信可能圏内に人が存在することが検知された場合、相手側の受信可能圏内に人が存在することも考慮して、自己の制御対象機器の動作を制御する
    ことを特徴とする無線制御システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105913807A (zh) * 2015-02-24 2016-08-31 精工爱普生株式会社 集成电路装置以及电子设备
KR101803097B1 (ko) 2016-10-14 2017-12-28 주식회사 이큐브 웨어러블 디바이스 연계형 집진기, 집진 시스템 및 이의 동작 방법

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