JP2011257198A - センサ - Google Patents

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Masataka Taguchi
政孝 田口
Masahiro Asai
昌弘 浅井
Yoshiaki Matsubara
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Abstract

【課題】センサを構成する筒状体内配置されたゴム状弾性体からなるシール部材を、外周面から縮径状に圧縮変形して、その内部の挿通孔内を通されたリード線のシールが保持されてなるセンサで、そのシール性の寿命を延ばす。
【解決手段】シール部材121のリード線挿通孔125の横断面形状を、自由状態で、シール部材の半径方向が短軸となる楕円形状とした。その横断面形状が自由状態で円断面である従来技術では、シール部材が圧縮されると、その半径方向に直交する方向が相対的に短軸となる方に大きく変形するため、リード線の樹脂被覆層は、その短軸方向に強く圧縮されるためにシール性が早く低下した。本発明では、自由状態では直交方向を長軸とする楕円としたため、圧縮後の挿通孔を円に近づけるように変形させることで、リード線の樹脂被覆層が直交方向に強く圧縮されるのを防げるため、シール性を延命できる。
【選択図】 図4

Description

本発明はセンサに関し、詳しくは、例えば内燃機関(エンジン)から排出される排気ガス中の特定ガス成分の濃度を検出するための酸素センサやNOxセンサ、HCセンサ等のガスセンサ、或いは排気ガスの温度を検出するための温度センサ等のセンサに関し、特に、高温環境下(雰囲気下)で使用されるセンサに関する。
例えば、ガスセンサとしては特定ガス成分の濃度に応じて電気的特性が変化するセンサ素子を備えたものがある。このようなガスセンサ(以下、センサとも言う)は、酸素イオン導電性を有する固体電解質よりなるセンサ素子(以下、単に素子ともいう)と、この素子を包囲して保持するように形成された筒状又は環状をなす主体金具(金具本体)と、素子の後端に形成された電極に接続された端子金具と、この端子金具に接続されて後方から外部に引き出される電気信号取り出し用のリード線(電線)と、これら端子金具等を包囲して保護するために主体金具の後端から後方に延びるように設けられた円筒状の筒状体等から構成されている(特許文献1)。なお、本願において、主体金具や素子、或いはシール部材等の部品、あるいはそれらの部分について、先端とは、特許文献1の図1におけるそれらの下端をいい、後端とはその逆の端をいう。
このようなセンサは、その後端のリード線の引出し部におけるシール性(気密性、液密性)を保持するため、筒状体の後端寄り部位の内側にゴム状弾性体からなるシール部材が配置され、リード線は径方向に圧縮されたこのシール部材中を通されて外部に引き出される。すなわち、筒状体の後端寄り部位を全周にわたり半径方向に縮径状に加締めることで、シール部材を縮径状に圧縮し、その弾性変形を利用してシール部材に貫通形成されたリード線挿通孔(以下、単に挿通孔ともいう)に通されたリード線を締め付け、これにより、筒状体の後端におけるシール性を保持している。以下、本願において単に「シール」というときは、シール部材のリード線挿通孔の内周面とそこに通されているリード線の外周面(絶縁表皮材をなす樹脂被覆層)との間におけるシールを意味するものとする。
このようなセンサのリード線引き出し部においてシールを構成するシール部材は、通常、筒状体の後端寄り部位内に配置される。このシール部材の基本形状は、自由状態(圧縮される前)においては、横断面が円形(後端から見た形状が円形)をなす円柱状のものとされるのが普通である。図7は、このシール部材121をを示した斜視図であり、このシール部材121に形成されるリード線挿通孔125は、そこに通される各リード線が、シール部材中で均等に締め付けられるべきであることから、図8に示したように、シール部材121の端面(円)と同心の1円(周)E上に、例えば、等角度間隔で4箇所、配置、形成され、その挿通孔125の形状(横断面)はリード線(断面)に合わせて円形とされていた。また、各リード線挿通孔125の大きさ(直径)は通されるリード線の外径と略同じとされるのが普通である。すなわち、従来のセンサでは、このようなシール部材のこの円形の各挿通孔に各リード線を通して、上記のようにして筒状体の後端寄り部位を縮径状に加締めることで、シール部材をその外周面から半径方向に圧縮し、それによって、リード線引き出し部におけるシールを保持していた。
ところで、上記したようなガスセンサは、300℃〜600℃といった高温環境下(雰囲気下)で使用される。このため、シール部材には耐熱性に優れるゴム、例えば、フッ素ゴム製のものが使用される。また、リード線もその樹脂被覆層には耐熱性に優れるPTFE等の樹脂が使用される。しかしながら、シールの保持が、シール部材の圧縮変形によるものであることから、経年によるそれらの弾性の劣化ないし低下はさけられず、シール性が低下する。とくに、このようなセンサを構成するシール部材は、単に圧縮されているだけでなく、高温環境下に長時間おかれることになることから弾性が低下しやすく、したがって、比較的早期にシール性が低下する。
特開2000−28571号公報
こうした中、本願発明者は、そのシール性が早期に低下する原因等について、各種の検討をしてきた結果、次のことを知るに至った。それは以下のようである。従来のリード線が通されるシール部材121におけるリード線挿通孔125は、自由状態において円形のものであり、シールは次のようにして保持される。すなわち、図9−Aに示したように、自由状態のシール部材121の挿通孔にリード線111を通す。次に、筒状体71を全周にわたり半径方向に縮径するように圧縮する。すると、図9−Bに示したように、シール部材121は半径方向に圧縮される。これにより、そこに通されているリード線111がリード線挿通孔の内周面にて締付けられ、シールが保持される。ところが、このような圧縮状態では、各リード線111がその周方向(外周面)において受ける圧縮力は、意外にも、シール部材121の半径方向(図9の破線矢印S方向)の圧縮力Sより、これに直交する方向(図9−Bの矢印T方向。以下、単に直交方向という)の圧縮力Tの方が相対的に大きく作用する。すなわち、リード線111は、シール部材121の外周面からその中心に向かって半径方向(加締め方向。破線矢印S方向)に強い圧縮力を受けているわけではなく、それと直交方向(矢印T方向)に強い圧縮力を受けているのである。
このことは、このような圧縮状態のシール構造が高温環境下でに長時間おかれると、図10に示したように、リード線挿通孔及びここに通されているリード線111が、シール部材121の半径方向(図10の破線矢印S方向)に長軸を有する楕円形状に変形することから判明している。明確な理由は不明であるが、このような圧縮状態のシール構造が高温環境下に長時間おかれると、シール部材121はその弾性が大きく低下する。一方、このようになっても、圧縮力についてみると、T>Sの関係は保持されるが、ともにその圧縮力は大きく低下する。他方、リード線111は、芯線113が多数の金属細線の束であり、これを包囲するようにその外側を絶縁用の樹脂被覆層115が覆う構造を呈しているため、本来、変形し難いのであるが、その樹脂被覆層115は、高温、高圧環境下に長時間さらされることで軟化し変形しやすくなる(クリープ現象)。こうしたことから、高温環境下でに長時間おかれると、図10に示したように、リード線111は、シール部材121の半径方向(破線矢印S方向)に長軸を有する楕円形状に変形する、と考えられる。このことは、シール部材を、そのリード線挿通孔に何も通すことなく、それを縮径状に圧縮した場合にも、図10に示したのと同様、リード線挿通孔がシール部材の半径方向に長軸を有する楕円形状に明確に変形することからも確認される。
従来のリード線引き出し部におけるシール構造では、各リード線111に、シール部材121の半径方向((図10の破線矢印S方向。)よりも、これに直交する方向(図9、図10の矢印T方向。直交方向)に強い圧縮力がかかっており、この圧縮力、T>Sの関係は、このような圧縮状態のシール構造が高温環境下に長時間おかれた後も同様に続く。すなわち、各リード線挿通孔の内周面部位、及びここに通されている各リード線の外周面部位には、その内、外周面に、周方向において均一ではなく、シール部材の半径方向に直交する方向(矢印T方向)に、部分的ないし局所的に強い圧縮力がかかっているのである。したがって、シール部材においては、その1つの挿通孔、及びそこに通されたリード線についてみると、その内周面のうち、矢印T方向に強く圧縮される部分が局所的に早く劣化する。このように、ゴム製のシール部材におけるその挿通孔の内周面における圧縮応力が作用する、矢印T方向に対応する部位が局所的に早期に劣化するため、従来のシール構造では、シール部材全体としてのシール性能が早期に低下している考えられる。
本発明は、上記した知見に基づいてなされたもので、その目的は、上記のようなリード線引き出し部におけるシール構造を有するセンサにおいて、そのシール性の耐久性を高めることにある。
前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、センサ素子を内側に保持した主体金具と、この主体金具に取付けられた筒状体と、この筒状体内に配置されたゴム状弾性体からなるシール部材であって自身の中心ではなく外周面寄り部位に偏在して先後に貫通するように形成されたリード線挿通孔を備えたシール部材と、該リード線挿通孔を通されて後方に引き出された樹脂被覆層を有する横断面円形のリード線と、を含んでおり、
前記筒状体が縮径状に加締められることで、前記シール部材が外周面から縮径状に圧縮変形されて、前記リード線挿通孔の内周面と前記リード線の外周面との間のシールが保持されたシール構造を有するセンサにおいて、
前記シール部材は、そのリード線挿通孔の横断面形状が、自由状態において、該シール部材の半径方向と略同方向が短軸となる楕円形状とされていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記短軸の長さが、前記シール部材の自由状態において、前記リード線の外径より小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載のセンサである。請求項3に記載の発明は、前記シール部材は自由状態においてその横断面が円形断面を有しており、その円と同心円上に前記リード線挿通孔がその中心をおき、かつ周方向に角度間隔をおいて複数、設けられていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載のセンサである。
請求項4に記載の発明は、前記角度間隔が等角度間隔である請求項3に記載のセンサである。請求項5に記載の発明は、前記センサが、エンジン用のガスセンサであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセンサである。
上記したように、従来のリード線引き出し部におけるシール構造のように、リード線挿通孔が円形で、それが中心から偏在して設けられており、そこにリード線が挿通されているシール部材が縮径状に圧縮される場合には、その挿通孔は、シール部材が縮径される半径方向よりも、それと直交する方向(直交方向)に潰されるように変形する。すなわち、半径方向に長軸を有する楕円形状に変形する。
これに対して、本発明では、そのリード線挿通孔は、そのシール部材が縮径される前の自由状態では、シール部材の半径方向と略同方向(以下、シール部材の半径方向ともいう)に短軸を有する楕円形状を有しており、したがって、その半径方向と直交する方向に長軸を有していたものである。このため、例えば、この短軸より外径が大きく、リード線挿通孔の内周面の周長と同程度の横断面の外周長を有するようなリード線をそのリード線挿通孔に通したとき、その段階(シール部材が縮径される前)では、そのリード線はシール部材の半径方向(変形前の短軸方向)の方が、直交方向よりも、リード線挿通孔内においてゴムの弾性で強い圧縮を受けているが、その段階のリード線の横断面は略円のままである。
一方、その後、センサとして組立てられる段階で、シール部材が筒状体内に配置されて、その筒状体が縮径されるように加締められるときには、リード線挿通孔は、シール部材の半径方向よりもその直交方向が大きく潰されるように変形するから、その横断面形状は自由状態における楕円形に比べると円形に近づく。すなわち、筒状体の加締めに従い、直交方向に長軸があった楕円形から、加締め工程においてその長軸の径(長径)を小さくして、その挿通孔の横断面形状を円形に近づかせることができるから、挿通孔が加締め前において円形であった従来のシール部材を用いたシール構造に比べると、加締め後における前記直交方向においてリード線を局所的に圧縮する力を低減できる。すなわち、従来に比べると、リード線を締付ける力を、挿通孔内においてその周方向において平均化させることができるから、シール性の耐久性を高めることができ、センサの長寿命化を図ることができる。したがって、高温環境下におかれて使用されるセンサであるエンジン用のガスセンサに好適のシール構造をなすことができる。
本発明では、加締め後において、リード線の外周面を平均的に圧縮するように、これが通されている挿通孔が加締め後に円断面に近い形に変形されるように、自由状態における挿通孔の楕円の楕円率(楕円の短径(短軸の長さ)と長径(長軸の長さ)の比)等を設定するとよい。これは、シール部材やリード線の絶縁被覆層の弾性係数、硬度ないし柔軟性、さらには、シール部材の圧縮代等を考慮して設定すればよい。なお、本願において、楕円や円は、数学又は図学上のその図形を意味するものではなく、工業製品として具体化される場合の円、楕円を意味する。
なお、本発明のセンサでは 前記シール部材は自由状態においてその横断面が円形断面を有しており、その円と同心円上に、前記リード線挿通孔がその中心をおいてその周方向に角度間隔をおいて複数、設けられるのが普通であるが、これに限定されるものではない。すなわち、そのシール部材は、自身の中心ではなく外周面寄り部位に偏在して先後に貫通するように形成されたリード線挿通孔を備えたものであればよい。
本発明を具体化したセンサの縦断面図、及びそのシール部材を含む要部の拡大図。 シール部材の自由状態における拡大縦半断面図。 図3の平面図。 Aは、自由状態のシール部材のリード線挿通状態にリード線を通したときの拡大平面図、Bは、筒状体の小径筒部を加締めることで、シール部材を縮径状に圧縮した状態の図。 センサを組立てる工程の説明図。 センサを組立てる工程中、筒状体を加締める前の縦断面図も及び要部の拡大図。 従来のセンサにおけるリード線の引き出し部に使用されるシール部材の斜視図。 図7の平面図。 Aは、図7のシール部材におけるリード線挿通孔にリード線を挿通し、そのシール部材をセンサをなす筒状体内に配置した状態の説明用拡大平面図、Bは、筒状体を縮径状に加締めてシール部材を半径方向に縮径して圧縮した状態の説明図。 筒状体を縮径状に加締めてシール部材を半径方向に縮径して圧縮した後における挿通孔及びリード線の変形を説明する図。
本発明を具体化したセンサの実施の形態例について、図1〜図4に基づいて詳細に説明する。本発明の要部は、実質的にセンサにおけるリード線の引き出し部のシール構造に関するものであるが、まず、そのセンサの全体構成から説明する。図中、101は、本形態例のセンサ(ガスセンサ)であり、このものは、酸素イオン導電性を有する固体電解質よりなる有底筒状のセンサ素子(素子)21と、このセンサ素子21を包囲して保持するように形成された筒状又は環状をなす主体金具(金具本体)11等から形成されている。素子21は主体金具11の内側に、円環状をなす電気的な絶縁部材52,54やシール部材53を介して配置、固定され、その先端部分23を主体金具11の先端より突出させて検出対象をなすガスに晒されるように設けられている。ただし、この素子21の先端部分23には、これを覆って保護するため、有底キャップ形状をなすプロテクタ41が被せられており、主体金具11の先端寄り部位において縮径円筒状に形成された円筒部16に、その開口側を外嵌めして溶接により取り付けられている。
主体金具11は、センサ101をエンジンの排気系部位にねじ込み方式で取付けるための取付けネジ14を、プロテクタ41を取付けている円筒部16の後方(図1上方)の外周面に備えている。そして、取付けネジ14より後方(図1上方)であって、主体金具11の後方(図示上方)には、内部保護用の金属製の筒状体(外筒)60が、主体金具11と同心配置で取り付けられており、主体金具11の後端から突出するセンサ素子21の後端寄り部位等を保護している。ただし、この筒状体60は、本形態では2部品から構成されており、そのうち、先端側に位置する第1筒状体61における先端の外向き突出状に形成された円環フランジ63を、主体金具11内の後端側に配置された円環状の絶縁部材54の後方に配置された環状板バネ56に当接している。そして、シールリング57を介して、主体金具11の後端寄り部位の加締め用円筒部18の端部を内側に曲げ、かつ先端側に圧縮する形で、主体金具11の後端に第1筒状体61を同心状にして固定している。また、この第1筒状体61の後端寄り部位には、第2筒状体71が同軸状に外嵌され、縮径状に加締められて固定されている。ただし、この第1筒状体61の後端寄り部位は、若干他より径が小さい小径部65とされている。
そして、この第1筒状体(外筒)61の内側には、素子21の先端寄り部位23の内、外面に形成された電極(図示せず)に連なって形成されている電極端子(図示せず)に接続された各端子金具81,85が、後方(図1の上方)に向けて延びる形で、円柱状をなす絶縁部材(セパレータ)91内に配置されている。この絶縁部材91は、その後端側外周に突出状に形成されたフランジ93を、第1筒状体(外筒)61の後端に、パッキン95を介して係止させて配置されている。そして、絶縁部材91は、内部に先後に貫通する端子金具等の収容空間を有しており、この収容空間内に、各端子金具81,85のうち、後方に延びる中継部とこれに連なる圧着部83、87が配置されている。そして、この各圧着部83、87には、電気信号取り出し用のリード線(一対)111の先端(芯線)部分が圧着されており、リード線111が第2筒状体71の後端から外部に引出されている。ただし、リード線111は、内部の芯線113を被覆する樹脂被覆層115を有する横断面円形のものであり、第2筒状体71の後端の小径筒部73内において、その小径筒部73の後端寄り部位を全周にわたって縮径状に加締めることで、本発明の要部をなすシール部材121中を先後に通されて外部に引き出されている。なお、シール部材121は、セパレータ91の後端(フランジ93の後端)に接して配置されていると共に径方向に圧縮された縦断面凸形の円柱状とされている。このシール部材121及びその内部を通されているリード線111の詳細については後述する。
また、本形態では、第1筒状体61と、第2筒状体71が重なる部位において、上記もしたように、第2筒状体71をその外周面から圧縮して加締めることで、一体的に固定されているが、第1筒状体61と、第2筒状体71の重なる部位には、それぞれ外部の基準ガス取入れ用の通気孔67,77が設けられていると共に、両筒の間には筒状のフィルタ79が配置されている。また、本形態のセンサ101では、素子21の内側には棒状の電気ヒータ30が配置されており、これへの電流印加用のリード線(一対)111も、上記した電気信号取り出し用のリード線111と同様にして、シール部材121内を通されて第2筒状体71の後端から外部に引出されている。
さて、本形態のセンサ101では、上記もしたように、第2筒状体71の後端の小径筒部73内には、円柱状をなすシール部材121が配置されており、このシール部材121に先後に貫通して設けられたリード線挿通孔125内に、上記した各リード線(4本)111が通されて、その後端面127から外部に引き出されている。ただし、本例では、シール部材121は、その小径筒部73の特に後端寄り部位を周方向にわたり縮径状に圧縮して加締めることで径方向に圧縮されている。それにより、小径筒部73の内周面とシール部材121の外周面122との間のシールが保持されていると共に、リード線挿通孔125の内周面がリード線111の外周面(樹脂被覆層115の表面)を締付けるように圧縮して、その間のシールが保持されている。
なお、このようなシール部材121は、本例では、耐熱性の高い合成ゴム製(例えば、フッ素系ゴムで、硬度:50〜90)で、センサとして組み付けられる前、すなわち、圧縮されていない自由状態では、円柱状をなしている。ただし、本形態では、その先端面123の外周に同心で円環状をなすフランジ124を備えたものとされており、この円環状をなすフランジ124は、小径筒部73を縮径状に圧縮する際に、第2筒状体71におけるその小径筒部73と、相対的に大径をなす主筒部との境界に位置する円環板部75を、先端側に押すことで、この円環板部75とセパレータ91の後端のフランジ93との間で挟み込まれて、その間のシールを保持するよう形成されている。
さて次に、シール部材121及びそのシール構造についてさらに詳述する。このシール部材121は図2に示したように、センサとして組み付けられる前(自由状態)にあるときは、上記もしたように、先端面(図2下面)123の外周に同心で円環状をなすフランジ124を備えた円柱状をなしている。そして、これを軸線方向(端面)からみたときは、図3に示したように、その円と同心の1円E周上であって、中心(軸線)回りに等角度間隔で4箇所、先後に貫通するリード線挿通孔125を備えている。ただし、このリード線挿通孔125の横断面形状は、いずれも同じ大きさで図3に示したように、シール部材121を後端面(図2上面)127から見たとき、その円Eにおける半径方向を短軸G1とする楕円をなしている。
また、リード線挿通孔125は、その短径が自由状態で、そこに通される樹脂被覆層115付きのリード線111の外径(樹脂被覆層115を含む断面円形のリード線111における外径。以下、単に外径)より、若干、小さく、そして、長径がリード線111の外径より、若干、大きく、しかも、内周面の周長がリード線111の外周の長さと略同一となるように設定されている。一方、リード線111は、シール部材121をなすゴムに比べると、樹脂被覆層115含め、内部は芯線113であるから、その横断面は変形し難い構成を有している。これにより、シール部材121におけるこのリード線挿通孔125にリード線111を通したときは、図4−Aに示したように、リード線挿通孔125は、その短軸方向の内径(短径)が、図3における自由状態におけるそれより、リード線111の外径によって押し広げられるように変形し、長径は逆に小さくなるように変形する。すなわち、本形態では、リード線111をリード線挿通孔125に通した段階では、リード線111はシール部材より変形し難いから、殆ど変形しない。これにより、リード線挿通孔125は、その内周面がリード線111の外周面のうち、短径側がなじんで、長径側は微小空隙を有するように変形する(図4−A参照)。
上記したように自由状態にあるシール部材121のリード線挿通孔125にリード線111を通した段階(筒状体71の小径筒部73を縮径状に加締める前)では、そのリード線111は、シール部材121の半径方向、すなわち、リード線挿通孔125の短軸G1方向に圧縮されているが、その長軸G2方向には圧縮されていない。しかして、センサの組み立て工程では、このようにリード線111をリード線挿通孔125に通したシール部材121は、上記のように第2筒状体71の後端の小径筒部73内に配置されて、図4−Bに示したように、その外周面122を縮径状態に加締める。こうすることで、リード線挿通孔125の内周面が、リード線111の外周面を締め付け、これによりその間のシール性が保持される。このとき、シール部材121におけるリード線挿通孔125は、自由状態における短軸方向(図4−Bの破線矢印S方向)より、長軸方向(矢印T方向)が小さくなるように変形するから、リード線挿通孔125は図4−Bに示したように、リード線111の横断面である円に近づいている。
このように、本形態のセンサ101では、その後端の小径筒部73が加締められて縮径され、リード線111が挿通されていたシール部材121が外周面122から縮径されると、リード線挿通孔125は横断面が直交方向を長軸とする楕円から円に近い形に変形する。すなわち、従来のように挿通孔が自由状態のときに円断面であるシール部材を使用した場合には、シール部材を半径方向に縮径することで、リード線挿通孔125内のリード線の外周面(樹脂被覆層)には、シール部材の半径方向に直交する方向(図9−Bの矢印T方向)に相対的に強い圧縮力Tを受ける。これに対して、本形態では、リード線挿通孔125は、自由状態においてシール部材121の半径方向に直交する方向(図中矢印T方向)に長軸を有する楕円形とされていたことから、縮径過程で矢印T方向に大きく変形して円に近づく。このため、そのような変形過程を経る分、リード線111の外周面が直交方向(図中矢印T方向)に潰されるように受ける力(圧縮力)Tを小さくできる。
前記したように本形態のセンサ101では、上記のように第2筒状体71の小径筒部73が縮径状に加締められて、シール部材121が縮径された状態において、そのリード線挿通孔125の内周面が、リード線111の外周面に及ぼす力のうち、直交方向(矢印T方向)に作用する力Tを従来より小さくできる。すなわち、従来よりも、リード線挿通孔125の内周面がリード線を締付ける力を、直交方向(矢印T方向)に作用する力Tと、半径方向(図中破線矢印S方向)に作用する力Sとの均等化が図られている。したがって、その内周面における周方向の、ゴムの局所的な弾性の劣化の防止が図られるため、シール部材121の部分的な劣化防止が図られる。かくして、このような圧縮状態にあるシール構造が高温環境下に長時間おかれて、シール部材121におけるリード線挿通孔125の内周面がリード線111の外周面に及ぼす力、T,Sがともに低下したとしても、両者の差はもともと小さいため、リード線挿通孔125の横断面形状を、圧縮状態当初の円から大きく変形することがない。これにより、シール性能の延命化が図られる。
なお、本形態のセンサ101は、次のようにしてその組み立てが行われる。すなわち、リード線111の先端寄り部位を自由状態にあるシール部材121のリード線挿通孔125内を通しておき、そのリード線111の先端をセパレータ91の先端から引き出しておく。そして、各リード線111の先端を、端子金具81,85やヒータ30の端子に接続する。その後、シール部材121に対し、リード線111を後方(外部側)に引き戻す。そして、シール部材121の後方に配置されている第2筒状体71をこれらに被せておくなど図5の右図に示したように、必要部品を組付けたリード線側仕掛かり体として組み立てておく。
他方、別途、図5の左図に示したように、主体金具11内に上記のようにしてセンサ素子21を保持、固定し、その後、第1筒状体61等を主体金具11の後端側に固定してなる素子側仕掛かり体を組立てておく。そして、この素子側仕掛かり体に対し、ヒータ30や端子金具81,85が位置決めされるようにし、図5の右図に示したリード線側仕掛かり体を、その第2筒状体71が第1筒状体61にその後方から被せるようにして組付ける。こうして、図6に示した加締め工程前のセンサ組立て仕掛品100を得、第2筒状体71を第1筒状体61の外周面に対して固定するための縮径状に加締め加工を行う。そして、第2筒状体71の後端(図6上端)の小径筒部73を加締めて縮径し、内側のシール部材121をその外周面から縮径状に圧縮する。こうすることで、図1に示したセンサ101が得られる。
以上説明したことから理解されるが、本発明では、そのシール部材のリード線挿通孔は、その内周面においてリード線を均等に圧縮するように、シール部材がその外周面側から半径方向に縮径されたときに、円に近づくようにその楕円形の楕円率を設定するとよい。これは、シール部材の半径方向の圧縮代(変形量)、シール部材とリード線及びその絶縁被膜層の変形容易性等に基づいて設定すればよい。したがって、ゴム等の弾性や硬度に基づいて、或いは、シール部材の外径やリード線挿通孔の大きさ、配置、数等に基づいて設計すればよい。
本発明は、上記したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない限りにおいて適宜に変更して具体化できる。上記例では、シール部材が自由状態で円柱状(径違い円柱状)のものにおいて、リード線挿通孔は、その横断面(円形断面)と同心の1円周上において等角度間隔で配置されているものとして具体化したが、本発明を構成するシール部材は、これに限定されるものではない。すなわち、シール部材は多角形柱状のものであってもよいし、リード線挿通孔はそのように1円周上になくとも、その中心(軸線)よりも外周面寄り部位に偏在して配置されていればよい。また、等角度間隔で配置されているものでなくともよい。さらに、上記例では、センサが、エンジン用のガスセンサガスセンサで具体化したが、温度センサにおけるリード線の引き出し構造におけるシール保持のためにも適用できることは明らかであり、本発明は広くセンサに適用できる。
11 主体金具
21 センサ素子
71 筒状体(第2筒状体)
101 センサ
111 リード線
115 樹脂被覆層
121 シール部材
122 シール部材の外周面
125 リード線挿通孔
G1 短軸

Claims (5)

  1. センサ素子を内側に保持した主体金具と、この主体金具に取付けられた筒状体と、この筒状体内に配置されたゴム状弾性体からなるシール部材であって自身の中心ではなく外周面寄り部位に偏在して先後に貫通するように形成されたリード線挿通孔を備えたシール部材と、該リード線挿通孔を通されて後方に引き出された樹脂被覆層を有する横断面円形のリード線と、を含んでおり、
    前記筒状体が縮径状に加締められることで、前記シール部材が外周面から縮径状に圧縮変形されて、前記リード線挿通孔の内周面と前記リード線の外周面との間のシールが保持されたシール構造を有するセンサにおいて、
    前記シール部材は、そのリード線挿通孔の横断面形状が、自由状態において、該シール部材の半径方向と略同方向が短軸となる楕円形状とされていることを特徴とするセンサ。
  2. 前記短軸の長さが、前記シール部材の自由状態において、前記リード線の外径より小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記シール部材は自由状態においてその横断面が円形断面を有しており、その円と同心円上に前記リード線挿通孔がその中心をおき、かつ周方向に角度間隔をおいて複数、設けられていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載のセンサ。
  4. 前記角度間隔が等角度間隔である請求項3に記載のセンサ。
  5. 前記センサが、エンジン用のガスセンサであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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