JP2011243154A - 車両検出装置及び車両検出方法 - Google Patents

車両検出装置及び車両検出方法 Download PDF

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景泰 宮原
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Satoru Inoue
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Abstract

【課題】 直線道路のガードレールや側壁などの固定物体と自車両との距離が一定で、相対速度もほぼ0となる場合でも、ガードレールや側壁などの固定物体が自車両に接近してくる他車両(接近物体)であると誤検出することを防ぐ車両検出装置を得る。
【解決手段】 自車両の外部を撮像して得られる入力画像データから、物体の動きの方向や物体の動きの大きさを示す動き情報が抽出され、抽出された動き情報の規則性に基づいて、固定物体の有無を判定するので、側壁等の固定物体を他車両として誤検出することを防ぐ制御ができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、車両外部を撮像し、得られた画像から車両外部の物体の動きに関する動き情報を取得し、当該車両に接近する物体を検出する車両検出装置及び車両検出方法に関するものである。
車両にレーザレーダや超音波センサ等を搭載し、車両周辺の対象物までの距離を計測し、計測した距離が所定の範囲内にあるか否かで他の車両や障害物等の物体の有無を検出する装置として、例えば、特開2000−214256号公報に示されるものがある。
この技術では、自らの車両(自車両)の後ろ側方の所定範囲内にある物体を検知センサでとらえ、当該物体を表示部に表示して乗員に報知するが、その際、自車両と検出物体との距離から相対速度を演算し、相対速度により所定時間経過後の検出物体の推定位置を求め、推定位置が所定の距離以上離れていれば報知を行なわないようにする。例えば、自車両が、カーブ走行状態にあり、自車両とガードレールに角度がある時には、相対速度が求められ、この相対速度によって所定の時間後の推定位置を検出することができる。この検出された推定位置が、所定の距離以上離れていれば報知を行わないようにすることで、カーブ走行状態のガードレールを接近物体と誤って検出することを抑制することができる。
また、自車両にカメラを搭載し、自車両の外部を撮像した画像情報から特徴点を抽出し、その特徴点の横方向への移動量(動き情報)に基づいて自車両の死角領域に進入しつつある追い越し車両を検出する方法(非特許文献2)が知られている。
特開2000−214256号公報 第13回画像センシングシンポジウム予稿集IN4−11「車両死角監視を目的としたバックカメラ画像からの追い越し車両検知」、2.2節「(2)特徴点抽出」及び「(3)特徴点追跡」
従来の車両検出装置では、カーブ走行時に求められる相対速度で、所定時間後の距離を推定し、所定の距離以上離れていれば報知を行なわない。そのため、ガードレールを接近する他車両であると誤る検出を抑制できる。しかし、直線道路を走行中の自車両とガードレールのように、自車両とガードレールの距離が一定であり、自車両とガードレールとの角度がなく、自車両とガードレールとの瞬間的な相対速度がほぼ0であるような固定物体は、移動物体と誤検出してしまうという課題があった。
この発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、自車両と直線道路のガードレールや側壁等の固定物体の距離が一定で、自車両とガードレールや側壁等との角度がなく、相対速度がほぼ0となる場合でも、ガードレールや側壁等の固定物体が自車両に接近してくる他車両(接近物体)であると誤検出することを防ぐ車両検出装置を得ることを目的としている。
この発明に係る車両検出装置は、自車両の外部を撮像して入力される入力画像データから、物体の動きの方向や物体の動きの大きさを示す動き情報を抽出する動き情報抽出手段と、前記動き情報抽出手段で抽出された動き情報の規則性に基づいて、固定物体の有無を判定する判定手段と、を備えたものである。
この発明は、自車両の外部を撮像して得られる入力画像データから、物体の動きの方向や物体の動きの大きさを示す動き情報が抽出され、抽出された動き情報の規則性に基づいて、固定物体の有無を判定するので、側壁等の固定物体を他車両として誤検出することを防ぐ制御ができる。
この発明の実施の形態1を示す車両検出装置Aの概略構成図である。 この発明の実施の形態1における車両検出装置Aの動作を示す処理フロー図である。 この発明の実施の形態1におけるカメラ6と測距センサ7の車両への搭載例を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるカメラ6と測距センサ7の車両への搭載例を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるカメラ6で自車両の外部後方を撮像して得られた入力画像9の例を示す図である。 この発明の実施の形態1における入力画像データから抽出される特徴点を示す図である。 この発明の実施の形態1における入力画像データから抽出される動き情報を示す図である。 この発明の実施の形態1における入力画像データから抽出される動き情報をグループ化した結果を示す図である。 この発明の実施の形態2を示す車両検出装置Aの概略構成図である。 この発明の実施の形態2における車両検出装置Aの動作を示す処理フロー図である。 この発明の実施の形態2における入力画像データ中の探索対象領域と対応領域を検出した例である。 この発明の実施の形態2における入力画像データ中の探索対象領域と対応領域を検出した例である この発明の実施の形態2における探索対象領域と対応領域をグループ化した例である。 この発明の実施の形態3を示す車両検出装置Aの概略構成図である。 この発明の実施の形態3における車両検出装置Aの動作を示す処理フロー図である。 この発明の実施の形態4を示す車両検出装置Aの概略構成図である。 この発明の実施の形態4における車両検出装置Aの動作を示す処理フロー図である。 この発明の実施の形態4における近接物体がある場合の動き情報の例である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1を示す車両検出装置Aの概略構成図である。
図1において車両検出装置Aは、自車両の外部後方が撮像された入力画像データ(デジタルデータ)を出力する画像入力手段1と、画像入力手段1が出力した異なる時刻の複数の入力画像データから、撮像された物体の動き情報を抽出する動き情報抽出手段2と、自車両から物体までの距離を計測し、その計測結果から物体の有無を検出する物体検出手段3と、物体検出手段3で一定時間以上連続して物体が検出される場合、動き情報抽出手段2が抽出した当該物体の動き情報の規則性に基づいて、物体が固定物体か移動物体かを判定する判定手段4と、この判定手段4の判定結果を自車両の運転者に報知する報知手段5から構成される。
次に車両検出装置Aの動作について説明する。
図2は、この発明の実施の形態1における車両検出装置Aの動作を示す処理フロー図である。処理フロー図を説明するにあたり、自車両に搭載されている画像入力手段1であるカメラ6と物体検出手段3である測距センサ7の搭載例を示す図3と図4について先に説明する。
自車両の外部の情報を取得する手段として、この実施の形態では、カメラ6と測距センサ7の二つを自車両に搭載している。これらの搭載方法には、種々のバリエーションがあるが、図3と図4では、カメラ6と測距センサ7が自車両の後方に搭載され、8は測距センサ7の測距可能範囲であること示している。
図3の例では、自車両の後部中央で後ろ向きにカメラ6を備え、自車両の後方の側面に測距センサ7を二つ備え、左右方向にセンシングを行っている。
図4は、測距センサ7によって斜め後ろに向けてセンシングを行っている例である。
本実施の形態では、説明の都合上、図3のように搭載されているものとするが、測距センサ7は道路の側壁側に一つでもよく、カメラやセンサの数をより多く用いてもよく、搭載箇所を変えてもよい。
次に、カメラ6で自車両の外部後方を撮像して得られた入力画像9の例を示す図5〜8について先に説明する。
図5は、走行している自車両のカメラ6で、自車両の外部後方を撮像して得られた入力画像データが画面に表示されている入力画像9の例を示す図である。入力画像9の中には、道路の側壁10が映っている。
図6は、図5の入力画像9に、入力画像データから抽出されたコーナー点(特徴点)を含む領域○又は△又は□が示されている。入力画像9の中には、検出された特徴点を含む領域の集合である第1の領域群11、第2の領域群12及び第3の領域群13がある。
特徴点とは、複数のエッジ線が交わるところを指し、エッジ線とは、画像中の明るい部分(白)と暗い部分(黒)の境界線(または、色の変わるところ)のことである。
図7は、図5の入力画像9に、入力画像データから抽出された動き情報を示す図である。
動き情報とは、物体の動きの方向や物体の動きの大きさを示す動きベクトルのことである。
この実施の形態1での動き情報は、カメラ6で取得された入力画像データから抽出される動きベクトルであり、入力画像データから抽出される特徴点を含む領域と、1サイクル前の入力画像データから探索して得られた類似する特徴点を含む領域との位置関係から求められる動きの方向と動きの大きさである。
1サイクルとは、画像データを取得する間隔である。例えば、1秒毎に画像を取得している場合、1サイクル前とは1秒前のことである。
図8は、図5の入力画像9に、入力画像データから抽出される動き情報をグループ化した結果を示す図である。(グループ化については、後述のフロー図の処理の内容で詳細に説明する。)
ここから、図2のフロー図に沿って処理の内容を説明する。
まず、画像入力手段1であるカメラ6で、走行中の車両の外部後方が撮像され、入力画像データ(デジタルデータ)が得られる(ステップ(以下S)1)。この入力画像データは、例えば1画素8ビットのデジタルデータ(各画素は0〜255の値をとる白黒画像)であり、メモリ等のデータ保持手段(図示せず)に格納される。
次に、カメラ6で取得された入力画像データを用いて、動き情報抽出手段2で動き情報が抽出される(S2)。
動き情報は、入力画像データから抽出した特徴点を含む領域の移動の方向と移動量によって求める。
まず、入力画像データから特徴点を含む領域を抽出する。
例えば、図6の入力画像9の中で抽出された特徴点を含む領域の集合として、丸で囲んだ特徴点を含む領域の集合である第1の領域群11がある。
また、三角で囲んだ特徴点を含む領域の集合である第2の領域群12、及び四角で囲んだ特徴点を含む領域の集合である第3の領域群13がある(説明の都合上、図6では、自車両に比較的近い画像下方・右方から抽出された特徴点の領域を示すが、もっと遠方で特徴点が抽出される場合もある)。
そして、この特徴点を含む領域と、1サイクル前(サイクルとは、画像を取得する間隔)の入力画像データから抽出された特徴点を含む領域とを比較して、対応する(類似する)領域を探索し、その位置関係から動き情報としての動きの方向及び大きさが求められる。
具体的には、図6の側壁部分の特徴点を含む第1の領域群11の各領域と、1サイクル前の入力画像データから探索して得た特徴点を含む各領域とを比較し、類似する領域を探索して、その位置関係から求められる動きベクトルの集合が図7の第1の動き情報群14である。
図7の第1の動き情報群14には、第1の動き情報ベクトル14a、第2の動き情報ベクトル14b,第3の動き情報ベクトル14c、第4の動き情報ベクトル14d、第5の動き情報ベクトル14e、第6の動き情報ベクトル14fが含まれる。
また、図6の道路の白線部分の特徴点を含む第2の領域群12から求められる動きベクトルの集合が、図7の第2の動き情報群15である。
図7の第2の動き情報群15には、第7の動き情報ベクトル15a、第8の動き情報ベクトル15b、第9の動き情報ベクトル15c、第10の動きベクトル15dが含まれる。
同様に、図6の道路の白線部分の特徴点を含む第3の領域群13から求められる動きベクトルの集合が、図7の第3の動き情報群16であり、図7の第3の動き情報群16には、第11の動き情報ベクトル16a、第12の動き情報ベクトル16b、第13の動き情報ベクトル16c、第14の動き情報ベクトル16dが含まれる。
そして、図7の動きベクトル14a〜14f、動きベクトル15a〜15d及び動きベクトル16a〜16dの矢印の方向が動きベクトルの方向を示し、矢印の長さが動きベクトルの大きさを示している。この動きの方向や動きの大きさを求めることによって、動き情報が抽出される。
次に、物体検出手段3である測距センサ7で、超音波、光または電波を用いて自車両と物体の距離が計測される(S3)。
これは、各種センサやレーダの原理に基づくもので、例えば、超音波センサであれば、超音波を放射してから反射波が返ってくるまでの時間が計測され、この時間と超音波の伝播速度から距離が計算される。
そして、物体検出手段3で、距離が計測され(S3)、得られた計測値に応じて物体の有無を検出する(S4)。
例えば、超音波センサの場合であれば、本ステップにおいて、反射波の強度が一定以上あり、かつ距離が所定の閾値以下である場合(自車両と物体との距離が所定の閾値より短い場合)に、計測結果から物体有りを検出する。
次に、判定手段4で、判定手段4が保持している過去の物体検出手段3の検出結果を参照して、一定時間以上連続して物体有りと検出したか否かをチェックする(S5)。
一定時間以上連続して物体有りと検出している場合は、検出した物体(検出物体)の種別判定を行う(S6)。
ここで、検出物体の種別とは、車両のような移動物体であるのか、側壁やガードレールのような連続して規則的な動きになる固定物体であるのかの区別を示す。
種別判定の方法としては、例えば、動き情報抽出(S2)で抽出された動き情報(動きベクトル)の中から、自車両の外部後方を向いている一定以上の大きさの動きベクトルを選択する。そして、その中から動きベクトルの大きさや動きベクトルの道路面に対して平行な位置(水平位置)がほぼ等しい複数の動きベクトルをグループ化する。このグループ化されたグループが所定の数以上あり、その複数のグループ間の距離が所定の範囲内で、その複数グループが一定以上の高さをもつか否かを判定基準とする。
具体的な判定の例として、図7の入力画像データの第1の動き情報群14、第2の動き情報群15、第3の動き情報群16について説明する。
第1の動き情報群14の第1の動きベクトル14aの大きさがV1、水平位置がX1である。また、第2の動きベクトル14bの大きさがV2、水平位置がX2であり、第3の動きベクトル14cの大きさがV3、水平位置がX3であるとする。
この時、次の式(1)が成り立つと、第1の動きベクトル14aと第2の動きベクトル14bの大きさはほぼ等しい。
ABS(V1−V2)<D (1)
ABSは絶対値を得る関数であり、Dは2つの値の差分が小さいとする定数である。
また、次の式(2)が成り立つと、第2の動きベクトル14bと第3の動きベクトル14cの大きさはほぼ等しい。
ABS(V2−V3)<D (2)
上記の式(1)と式(2)のどちらも成り立つ場合、第1の動きベクトル14a、第2の動きベクトル14b、及び第3の動きベクトル14cの動きベクトルの大きさはほぼ等しいといえる。
一方、次の式(3)が成り立つと、第1の動きベクトル14aと第2の動きベクトル14bの水平位置はほぼ等しい。
ABS(X1−X2)<C (3)
Cは2つの値の差分が小さいとする定数である。
また、次の式(4)が成り立つと、第2の動きベクトル14bと第3の動きベクトル14cの水平位置はほぼ等しい。
ABS(X2−X3)<C (4)
上記の式(3)と式(4)のどちらも成り立つ場合、第1の動きベクトル14a、第2の動きベクトル14b、及び第3の動きベクトル14cの動きベクトルの水平位置はほぼ等しいといえる。
このように、動きベクトルの大きさと動きベクトルの水平位置がほぼ等しい第1の動きベクトル14a、第2の動きベクトル14b、及び第3の動きベクトル14cをグループ化する。
即ち、図7において、自車両の外部後方を向いている一定以上大きな動きベクトルが抽出され、その動きベクトルの大きさと動きベクトルの水平位置がほぼ等しい第1の動きベクトル14a、第2の動きベクトル14b、及び第3の動きベクトル14cをグループ化する。このようにして動きベクトルをグループ化した結果が、図8の第1の動き情報のグループ17である。
次に、ガードレールや側壁を固定物体として判定するために、この第1の動き情報のグループ17の高さが、例えばガードレールの支柱の高さHよりも高ければ、ある一定の高さがあるとして固定物体であるとの目安にする。
第1の動き情報のグループ17の高さを求めるにあたって、第1の動きベクトル14aの道路に対して垂直な方向の位置(垂直位置)がY1であり、第2の動きベクトル14bの垂直位置がY2、第3の動きベクトル14cの垂直位置がY3であるとする。
第1の動き情報のグループ17の高さは、道路から一番高い位置の第1の動きベクトル14aの垂直位置Y1と、道路から一番低い位置の第3の動きベクトル14cの垂直位置Y3の差分の絶対値によって求める。
そして、次の式(5)が成り立つと、第1の動き情報のグループ17は固定物体であるとの目安にする。
ABS(Y1−Y3)>H (5)
Hは定数であり、例えばガードレールの支柱の高さである。
同様に、図7において、動きベクトルの大きさと水平位置がほぼ等しい第4の動きベクトル14d、第5の動きベクトル14e、及び第6の動きベクトル14fがグループ化される。このようにしてグループ化された結果が、図8の第2の動き情報のグループ18である。
図7の第4の動き情報ベクトル14dの水平位置をX4とすると、図8において、第1の動き情報のグループ17と第2の動き情報のグループ18とのグループ間の距離については、次の式(6)が成り立ち、所定の範囲内であるといえる。
C1<ABS(X1−X4)<C2 (6)
C1、C2は定数である。例えば、C1はガードレールの支柱の間隔として捉える許容範囲の最小値、C2はガードレールの支柱の間隔として捉える許容範囲の最大値である。 このように、一定以上の高さをもつ2組以上のグループが所定の間隔であれば、走行中の自車両に対して連続して規則的な動きになるガードレールや側壁といった固定物体であるという種別判定を行う。
この様に、図7の第1の動き情報群14で、動き情報の動きベクトルの大きさと動きベクトルの水平位置がほぼ等しい動きベクトルをグループ化すると、図8の第1の動き情報のグループ17、第2の動き情報のグループ18、及び第3の動き情報のグループ19が得られる。
そして、これらのグループが一定以上の高さをもち、そのグループが2組以上存在し、その複数のグループ間の距離が所定の範囲内であれば、側壁やガードレールのように、走行中の自車両に対して連続して規則的な動きになる固定物体であると判定する。
即ち、図7の第1の動き情報群14は、走行中の自車両に対して連続して規則的な動きになる固定物体であると判定する。
一方、図7の第2の動き情報群15については、第1の動きベクトル15a、第2の動きベクトル15b、第3の動きベクトル15c及び第4の動きベクトル15dがある。
しかし、これらの動きベクトルの水平位置はそれぞれ異なるため、グループ化されず、第2の動き情報群15は、固定物体とは判定しない。
同じく、動き情報群16について、第1の動きベクトル16a、第2の動きベクトル16b、第3の動きベクトル16c、及び第4の動きベクトル16dがある。
しかし、これらの動きベクトルの水平位置もそれぞれ異なるため、グループ化されず、第3の動き情報群16も固定物体とは判定しない。
以上より、判定手段4は、入力画像データから抽出された動き情報である動きベクトルの中から、自車両の外部後方を向いている一定以上大きな動きベクトルを選択し、その中から動きベクトルの大きさや動きベクトルの水平位置がほぼ等しい動きベクトルをグループ化する。そして、一定以上の高さをもつこのグループが2組以上存在し、複数のグループ間の距離が所定の範囲内であれば、走行中の自車両に対して連続して規則的な動きになる固定物体であると判定する。
その後、報知手段5で、判定手段4の判定結果を示す表示パターンに従って、自車両の運転者に判定手段4の判定結果が報知される(S8)。
例えば、報知手段5で3個のLEDを用いて報知する場合は、「物体検出なし」なら全て消灯、「物体検出あり」で検出した物体が「固定物体」と判定したら1個点灯、「物体検出あり」で検出した物体が「固定物体でない(すなわち移動物体あり)」と判定したら3個点灯として(3個点灯とするのは視認性をよくするためであり、2個のLEDを用いる場合は2個点灯でもよい)、判定手段4の判定結果からいずれの表示パターンにするか決定され、その表示パターンでLEDが点灯し、判定手段4の判定結果が自車両の運転者に報知される。
この実施の形態1では、物体検出手段3で連続して物体が検出された場合に、自車両の外部を撮像して得られた入力画像データから、物体の動きの方向や大きさを示す動き情報を抽出し、その動き情報の規則性に基づいて、検出された物体が固定物体であるか否かを判定するので、側壁やガードレールがある場合でも、それらを移動物体と誤ることなく、運転者に対して正しい情報を報知することができる。
なお、本実施の形態では、動き情報の抽出方法として、特徴点の抽出に基づく方法で説明したが、これは別の方法を用いてもよく、例えば特徴点を用いずに、画像のあるエリア(例えば側壁側の所定のエリア)から入力画像データを切り出して、1サイクル前または1サイクル後(異なる時刻)の入力画像データと比較し、パターンマッチングで動き情報を抽出してもよい。
また、動き情報としては、物体の動きの方向だけでもよく、また、物体の動きの大きさだけでもよい。
また、物体検出手段3として、超音波センサを使う例を説明したが、距離を計測するものであれば、レーザレーダ等、他のセンシング方法をとるものでもよい。
また、判定手段4の種別判定として、固定物体であるか否かを、動きベクトルの大きさや水平位置がほぼ等しい動きベクトルをグループ化して判定したが、動き情報のグループ化を別の方法で行ってもよい。
例えば、動きベクトルの大きさや垂直位置がほぼ等しく、動きベクトルの大きさが所定の範囲である動き情報(例えば動きベクトル14aと動きベクトル14d)をグループ化してもよい。
また、別の判定方法で、例えば、予め定めた範囲内(例えば自車両の側壁側の所定の範囲)の入力画像データから、極度に集中している動きベクトルが一定間隔で抽出される場合に動き情報に規則性があるとして固定物体であると判定してもよい。
また、報知手段5の報知方法として、3種類のLED表示パターンから選ばれる例を説明したが、これは、物体検出なしの場合と、物体検出ありで固定物体と判定した場合を同じ報知方法として、2種類から選ぶようにしてもよい。あるいは、LED表示以外の報知方法をとってもよく、音声による警告内容を選択して報知してもよく、異なるパターンの警告音を鳴らして報知してもよい。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2を示す概略構成図である。
実施の形態2では、画像入力手段1で取得した任意のタイミングの入力画像データ(静止画データ)から、側壁やガードレール等道路上の固定物体特有である規則的なパターンを検出する固定物体検出手段20を備える。
そして、実施の形態1と同様に、判定手段4は動き情報の規則性に基づいて固定物体の有無を判定する。次に、判定手段4は、固定物体検出手段20が静止画データから検出した固定物体の有無の検出結果を予備の情報として、最終的な固定物体の判定を行う。
このように固定物体検出手段の固定物体の検出結果を用いることで、固定物体の判定の精度をより高めることができる。
固定物体検出手段20以外は、実施の形態1と同じ構成である。
図10は、実施の形態2の車両検出装置Aの動作を示す処理フロー図である。
図10の処理フローを用いて、実施の形態2の動作を説明する。なお、実施の形態1と動作が同じ場合には説明を省略する。
まず、実施の形態1と同様の手順により、画像入力手段1のカメラ6で、自車両の外部後方を撮像して入力画像データが取得され(SA1)、動き情報抽出手段2で入力画像データから動き情報が抽出される(SA2)。その後、固定物体検出手段20で、入力画像データから固定物体を検出する(SA3)。
この固定物体検出手段20で行われる固定物体の検出は、任意のタイミングの入力画像データ(静止画データ)から、側壁やガードレール等道路上の固定物体に特有である規則的なパターンの存在を検出し、検出できれば、固定物体有りという予備的な結果を出力するものである。
実施の形態1の判定手段4による固定物体の判定は、取得タイミング(時刻)の異なる入力画像データを比較して抽出された動き情報によるものであったが、実施の形態2の固定物体検出手段20では、任意のタイミングの静止画データから規則的なパターンが検出されるものであり、この点が異なる。
以下に、固定物体検出手段20の動作を説明する。
まず、固定物体検出手段20では、動き情報の抽出(SA2)と同様に、任意のタイミングの静止画データから特徴点を抽出する。
次に、抽出された任意の特徴点を含む領域を探索対象領域とし、この探索対象領域の特徴点に類似する特徴点を同じ静止画データの中から探索する。そして、この探索で求めた類似する特徴点を含む領域を対応領域とする。
ここで、入力画像9の静止画データの例である図11と図12について説明する。
図11は、第1の探索対象領域21と、第1の探索対象領域21に対応する第1の対応領域22と第2の対応領域23が検出された例である。
図12は、図11と同じタイミングで取得した入力画像9の静止画データであり、この静止画データの別の探索対象領域である第2の探索対象領域24と、この第2の探索対象領域24に対応する第3の対応領域25と第4の対応領域26が検出された例である。
次に、得られた探索対象領域と対応領域について、水平位置が近い探索対象領域同士、対応領域同士でグループ化する。
まず、対応領域が得られた第1の探索対象領域21と第2探索対象領域24をグループ化する。
そして、第1の対応領域22と第3の対応領域25、第2の対応領域23と第4の対応領域26についても、水平位置が近い対応領域同士でグループ化する。
このように、図11や図12の水平位置が近い探索対象領域同士、水平位置が近い対応領域同士をグループ化した結果が図13である。
図13では、第1の領域のグループ27、第2の領域のグループ28、第3の領域のグループ29がある。30は、第1の領域のグループ27と第2の領域のグループ28水平位置から求められる距離(入力画像データの画素数から求められる距離)であり、31は、第1の領域のグループ27と第3の領域のグループ29の水平位置から求められる距離である。
グループ化を詳細に示すと、対応領域が検出された図11の第1の探索対象領域21と図12の第2の探索対象領域24のように、水平位置の近い探索対象領域をグループ化した結果が、図13の第1の領域のグループ27である。
また、図11の第1の対応領域22と図12の第3の対応領域25のように、水平位置の近い対応領域をグループ化した結果が、図13の第2の領域のグループ28である。
さらに、図11の第2の対応領域23と図12の第4の対応領域26のように、水平位置の近い対応領域をグループ化した結果が、図13の第3の領域のグループ29である。
このように、図13の第1の領域のグループ27に属する探索対象領域に対応する対応領域が、第2の領域のグループ28や第3の領域のグループ29に2組以上存在することから、第1の領域のグループ27、第2の領域のグループ28、及び第3の領域のグループ29を規則的なパターンの候補とする
次に、この規則的なパターンの候補である複数のグループについて、グループ間の距離が一定間隔で、任意の距離があるかどうかを求める。
まず、図13の第1の領域のグループ27と第2の領域のグループ28の水平位置から求められる距離(水平距離)30と、第1の領域のグループ27と第2の領域のグループ29の水平距離31を入力画像データの画素数から求める。
そして、水平距離30と水平距離31の距離値が所定範囲内(例えばガードレールの支柱の間隔)で、かつ水平距離30と水平距離31の差分が一定の範囲内(差分がほぼ0とする値以内)であれば、第1の領域のグループ27、第2の領域のグループ28、及び第3の領域のグループ29を規則的なパターンであるとして、固定物体有りとする検出結果を判定手段4に出力する。
一方、規則的なパターンとなるグループがなければ、固定物体無しとする検出結果を判定手段4に出力する。
この様に、固定物体検出手段20で固定物体を検出(SA3)すると、検出結果を判定手段4に出力する。その後は、実施の形態1と同様の手順で、物体検出手段3で自車両と物体の距離が計測され(SA4)、その計測結果から物体の有無を検出する(SA5)。
そして、判定手段4は、一定時間以上連続して物体検出手段3が物体有りと検出しているか否かをチェックし(SA6)、一定時間以上連続して物体有りと検出した場合に、検出物体の種別判定を行う(SA7)。
判定手段4の種別判定は、予備的な情報として、固定物体検出手段20で静止画データの規則的なパターンにより固定物体有りとする検出結果に加えて、動き情報抽出手段2で抽出した動き情報の規則性に基づいて固定物体有りと判定すると、最終的に固定物体有りの種別判定が行なわれる。
一方、判定手段4の種別判定は、予備的な情報である固定物体検出手段20で固定物体無しの検出結果であれば、動き情報の規則性に基づいて固定物体有りと判定されても、最終的に固定物体無しの種別判定が行われる。
その後、実施の形態1と同様に、報知手段5で、判定手段4の判定結果を示す表示パターンによって、自車両の運転者に判定手段4の判定結果が報知される(SA8)。
この実施の形態2では、判定手段4が、予備的な情報である固定物体検出手段20の固定物体有りの検出結果に加えて、動き情報の規則性に基づいて固定物体有りと判定すると、最終的に固定物体有りと判定するので、固定物体の判定の精度をさらに高めることができる。
また、動き情報抽出手段2の動き情報による判定処理と、固定物体検出手段20の判定処理とを毎回実施する例で説明したが、例えば、どちらかの判定処理で固定物体ありと判定された時だけ、他方の判定処理を実施するような構成とすることも可能である。
また、固定物体検出手段20の判定処理として、固定物体を検出する別の方法をとってもよい。
実施の形態3.
図14は、この発明の実施の形態3を示す概略構成図である。
実施の形態3では、実施の形態1と同様に、判定手段4が動き情報の規則性に基づいて、側壁等の固定物体があると判定している状況で、さらに判定手段4が移動物体の有無を判定できるように、物体検出手段3で、2種類の物体(周辺物体と移動物体)を検出するための2つの閾値(パラメータ)を保有し、このパラメータを調整するパラメータ調整手段32を備える。
物体検出手段3で保有している2つのパラメータは、周辺物体を検出するための(周辺物体検出用)パラメータと、車両に接近する移動物体を検出するための(移動物体検出用)パラメータである。
パラメータ調整手段32以外は、実施の形態1と同じ構成である。
図15は、実施の形態3の車両検出装置Aの動作を示す処理フロー図である。なお、実施の形態1と動作が同じ場合には説明を省略する。
図15において、画像入力(SB1)〜距離計測(SB3)の動作は、実施の形態1における画像入力(S1)〜距離計測(S3)と同じである。
画像入力手段1による画像入力(SB1)、動き情報抽出手段2による動き情報の抽出(SB2)、物体検出手段3により、自車両と物体の距離の計測(SB3)が行われ、計測した距離に応じて、周辺物体を検出するための周辺物体検出用パラメータで物体の有無を検出する(SB4)。
次に、判定手段4は、物体検出手段3が周辺物体検出用パラメータで一定時間以上連続して物体有りと検出したか否かをチェックする(SB5)。
一定時間以上連続して物体有りと検出している場合は、検出物体の種別判定を行う(SB6)。
この種別判定は、固定物体の有無と移動物体の有無のどちらの判定結果も出力するものとする。
本実施の形態では、側壁等の固定物体がある状況であるため、判定手段4は、動き情報の規則性により固定物体有りと判定する。
次に、移動物体の有無について判定する。
移動物体の有無の判定においては、物体検出手段3の移動物体検出用パラメータが初期値の場合と、調整された値の場合によって、物体の判定方法が異なる。
移動物体の有無の判定は、例えば、以下のように行う。
(1)移動物体検出用パラメータが調整された値の場合
・物体検出手段3にて移動物体検出用パラメータで物体が検出されれば“移動物体有り”、検出されなければ“移動物体無し”
(2)移動物体検出用パラメータが初期値である場合
・物体検出手段3にて移動物体検出用パラメータで物体が検出され、かつ、動き情報の規則性により固定物体無しと判定されれば“移動物体有り”、それ以外では“移動物体無し”
この判定方法では、動き情報の規則性により側壁のような固定物体を判定した時、移動物体検出用パラメータが初期値であれば、物体検出手段3が移動物体検出用パラメータで物体を検出しても、”移動物体無し”と判定する。
次に、判定手段4が固定物体有りと種別判定を行うと、パラメータ調整手段32がパラメータを調整する(SB7)。
ここで、側壁等がある状況で自車両に接近する物体を検出するために、パラメータ調整手段32は、移動物体検出用パラメータを調整する。
具体例として、物体検出手段3の周辺物体検出用パラメータと移動物体検出用パラメータの初期値が3mであるとする。
そして、物体検出手段3が周辺物体検出用パラメータで一定時間以上連続して物体有りと検出し、判定手段4の種別判定により固定物体有りと判定したとする。この時、物体検出処理3で計測されている車両と物体の距離が2.5mであれば、以後、固定物体無しと判定されるまで、パラメータ調整手段32が物体検出手段3の移動物体検出用パラメータを2mに調整する。
この様に、移動物体検出用パラメータが2mに調整され、物体検出手段3が移動物体検出用パラメータで物体を検出すると、判定手段4は、”移動物体有り”と判定する。
このように、パラメータ調整手段32が、判定手段4で動き情報の規則性により固定物体有りと判定した時に、物体検出処理3が計測していた車両と物体の距離2.5mよりも短く移動物体検出用パラメータを調整することによって、固定物体と判定した周辺物体よりも接近している物体を移動物体として正しく検出することができる。
なお、動き情報の規則性により固定物体無しと判定されると、移動物体検出用パラメータは初期値に戻される。
以降は、実施の形態1と同様に、報知手段5で、判定手段4の判定結果を示す表示パターンによって、自車両の運転者に判定手段4の判定結果が報知される(SB8)。
実施の形態3では、物体検出手段3で物体を検出するパラメータを周辺物体検出用と移動物体検出用の2種類持つ。そして、物体検出手段3が周辺物体検出用のパラメータで一定時間以上連続して物体有りと検出すると、判定手段4が動き情報の規則性に基づいて固定物体有りと判定する。この時、パラメータ調整手段32が、物体検出手段3で計測していた自車両と物体との距離に基づいて、移動物体検出用パラメータを調整する。
移動物体検出用パラメータは、動き情報の規則性に基づいて固定物体有りと判定した周辺物体の距離よりも短く調整されることにより、固定物体よりも接近している物体を物体検出手段3の検出で、移動物体として正しく検出することができる。
なお、本実施の形態では、移動物体検出用のパラメータとして物体との距離の閾値を調整する例で説明したが、超音波や光の反射強度等を用いた他の計測値をパラメータとしてもよい。
実施の形態4.
図16は、この発明の実施の形態4を示す概略構成図である。
実施の形態4では、物体検出手段3が、車両の周辺物体を検出するための周辺物体検出用の条件と、車両に接近する移動物体を検出するための移動物体検出用の条件を持つ。さらに移動物体検出用の条件として、物体との距離による条件(検出条件1)と異なる時間における物体との距離の差分による条件(検出条件2)を持つ。検出条件2は、検出条件1よりも誤検出しやすいが接近してくる物体を検出するのに有効な条件である。
そして、実施例1と同様に、判定手段4が側壁やガードレールを動き情報の規則性に基づいて固定物体有りと判定する。さらに、自車両に接近する移動物体を動き情報から移動物体有りと判定すると、物体検出手段3の移動物体検出用の条件を検出条件1から検出条件2に切り替える、切り替え手段33を備える。
移動物体検出用の条件を切り替えることにより、側壁やガードレール等が有る状況で、自車両に接近する移動物体をより正確に判定することができる。
切り替え手段33を備えること以外は、実施の形態1と同じ構成である。
図17は、実施の形態4の車両検出装置Aの動作を示す処理フロー図である。以下に、図17の処理フローを図18の入力画像9を用いて説明する。
図18は、側壁等の固定物体がある状態で、接近物体がある場合の動き情報の例であり、動きベクトル34は、近接物体により生じる動きベクトルである。
図17において、画像入力(SC1)〜距離計測(SC3)の動作は、実施の形態1における画像入力(S1)〜距離計測(S3)と同じである。
画像入力手段1による画像入力(SC1)、動き情報抽出手段2による動き情報の抽出(SC2)、物体検出手段3による距離の計測(SC3)が行われ、その計測値から物体の有無の検出が行なわれる(SC4)。
ここで、物体検出手段3には、側壁等の固定物体が有る状況下で移動物体が検出できるように、物体の有無を検出する条件として、車両の周辺物体(固定物体も含む)を検出するための周辺物体検出用の条件と、車両に接近してくる移動物体を検出する移動物体検出用の条件を持つ。
さらに移動物体検出用の検出条件には、以下の[検出条件1]と[検出条件2]を持つ。
[検出条件1]距離計測(SC3)で計測した自車両と物体の距離が閾値以下となったら移動物体ありとする。ただし、閾値は側壁などを検出することのない値とする。
[検出条件2]距離計測(SC3)で計測した自車両と物体の距離と一定時間前の自車両と物体との距離の差分(減少量)が閾値以上となったら移動物体ありとする
そして、判定手段4は、物体検出手段3が一定時間以上連続して物体有りと検出すれば、固定物体の有無と移動物体の有無をそれぞれ判定する。
まず、物体検出手段3が、周辺物体検出用の条件で物体の有無を検出する。
そして、判定手段4が、物体検出手段3で一定時間以上連続して物体が検出されているか否かをチェックする(SC5)。本ステップでは、周辺物体検出用の検出条件で検出された結果が参照される。
物体検出手段3で一定時間以上連続して物体が検出された場合、判定手段4は、その検出された物体の種別判定を行う(SC6)。
側壁等の固定物体が有る状況下であるため、判定手段4は、動き情報の規則性に基づき固定物体有りと判定する。
ここで、側壁等の固定物体は、通常一定の距離で継続して存在する。また、他車両が後方から接近して、側壁の一部が隠された瞬間は、上記の動き情報の規則性に基づく判断は難しくなる。
そのため、実施の形態4の種別判定(SC6)では、実施の形態1と同じ種別判定の判定方法で、動き情報の規則性に基づき固定物体ありと判定した場合、その後一定時間は、SC5で連続して物体が検出されても、固定物体の有無に関しては、新たに動き情報に基づく判定は行わず、固定物体有りという判定結果を出力する。
一方、物体検出手段3が移動物体検出用の[検出条件1]の条件で、物体の有無を検出する。側壁やガードレールがある状況で、自車両に接近する移動物体があるため、物体有りと検出する。
この時、判定手段4は、動き情報から自車両に接近する物体(移動物体)の有無を検出する(SC7)。
例えば、図5のような入力画像データにおいて、側壁10側を二輪車等の移動物体が接近してくると、図18の矢印のような動きベクトルの分布が発生する。この動きベクトルの中から、自車の両側(画像右側なら右方向、左側なら左方向)に、自車の方向を向く動きベクトル34を選択し、それが画像中の予め定めた部分の領域内に所定数以上集中している場合、その動きベクトルの集合を接近物体として検出し、移動物体有りと判定する。
この様に、判定手段4が固定物体の有無の判定で、動き情報の規則性に基づいて固定物体有りと判定した後、さらに判定手段4が移動物体の有無で、動き情報から接近してくる移動物体(接近物体)有りと判定する。すると、切り替え手段33は、物体検出手段3における移動物体検出用の検出条件を[検出条件1]から[検出条件2]に切り替える(SC8)。
側壁の脇を通過する二輪車を検出したいような場合には、[検出条件2]のような差分に基づく方法が検出しやすい。しかし、この方法は、誤検出も発生し易く、常にこの方法を用いることは好ましくない。
そのため、判定手段4が動き情報に基づいて、側壁などの固定物体の有無を固定物体有りと判定し、さらに、動き情報から移動物体の有無を移動物体有りと判定した場合(固定物体と移動物体の両方が存在している場合)に、切り替え手段33が、物体検出手段3の移動物体検出用の検出条件を[検出条件1]から[検出条件2]に切り替える。このように、固定物体有りと判定している時に、移動物体検出用の検出条件を切り替えることによって、[検出条件2]のような差分に基づく条件が、接近してくる物体を検出するのに有効となり、誤検出を防ぐことができる。
物体検出手段3の検出方法が切り替えられた後は、実施の形態1と同様に、報知手段5で判定手段4の判定結果を示す表示パターンによって、自車両の運転者に判定手段4の判定結果が報知される(SC9)。
物体検出手段3の移動物体検出用の検出条件が[検出条件2]に切り替えられた後、一定時間連続して物体有りと検出して、判定手段4が動き情報から移動物体有りと判定することで、接近してくる物体が移動物体であるという判定がより確実になる。
また、判定手段4が固定物体を判定しなくなれば、切り替え手段33が、物体検出手段3の移動物体検出用の検出条件を[検出条件2]から[検出条件1]に切り替える。
実施の形態4では、物体検出手段3が、車両と周辺物体を検出するための周辺物体用の条件と、車両に接近する移動物体を検出する移動物体検出用の条件を持つ。また、移動物体検出用の条件として、車両と物体との距離により検出する検出条件1と、異なる時刻における車両と物体との距離の差分により検出する検出条件2を持つ。
そして、実施の形態1と同様に、物体検出手段3が周辺物体検出用の条件で一定時間以上連続して物体を検出して、判定手段4が動き情報の規則性に基づいて固定物体有りと判定する。さらに、物体検出手段3が移動物体検出用の条件[検出条件1]で一定時間以上連続して物体を検出し、判定手段4が動き情報から移動物体有りと判定する(側壁が検出されている状態で、後方から移動物体が近づいてきたことが検出された場合に)。すると、切り替え手段33が、物体検出手段3の移動物体用の検出条件を、[検出条件1]から[検出条件2]に切り替える。この様に、状況に応じて最適な検出条件に切り替えることによって、側壁側を接近してくる二輪車のような移動物体をより確実に検出することができる。
なお、実施の形態4では、接近物体の検出方法として、自車両方向を向く動きベクトルが入力画像中の所定領域に所定数以上集中している場合に接近物体と判定したが、これは動き情報を用いる他の方法でもよい。例えば自車両の側壁側の予め定めた範囲の入力画像データから抽出した動きベクトルが自車両方向を向き、極度に集中して動きベクトルが長い(動きが大きい)場合に接近物体有りと判定してもよい。
また、物体検出手段3における検出条件を二つ例で示したが、これは他の条件でもよく、検出条件1と検出条件2のAND条件またはOR条件としてもよい。検出条件の数もAND条件やOR条件を含む三つ以上としてもよい。
また、実施の形態1〜4では、画像入力手段として一つのカメラから得られた入力画像データを用いる例で説明したが、複数カメラから得た複数の入力画像データの処理結果を用いてもよい。
さらにまた、自車両の外部後方の画像を用いる例で説明したが、前方の画像でもよく、特に、前方・後方・側面等、撮像方向の異なる複数カメラを用いる場合は、処理によって用いるカメラ画像を選択するようにしてもよい。
1 画像入力手段、2 動き情報抽出手段、3 物体検出手段、4 判定手段、5 報知手段、6 カメラ、7 センサ、8 測距可能範囲、9 入力画像データ、10 側壁、11 特徴点の領域、12 特徴点の領域、13 特徴点の領域、14 第1の動き情報群、14a 第1の動きベクトル、14b 第2の動きベクトル、14c 第3の動きベクトル、14d 第4の動きベクトル、14e 第5の動きベクトル、14f 第6の動きベクトル、15 第2の動き情報群、15a 第1の動きベクトル、15b 第2の動きベクトル、15c 第3の動きベクトル、15d 第4の動きベクトル、16 第3の動き情報群、16a 第1の動きベクトル、16b 第2の動きベクトル、16c 第3の動きベクトル、16d 第4の動きベクトル、17 第1の動き情報のグループ、18 第2の動き情報のグループ、19 第3の動き情報のグループ、20 固定物体検出手段、21 第1の探索対象領域、22 第1の対応領域、23 第2の対応領域、24 第2の探索対象領域、25 第3の対応領域、26 第4の対応領域、27 第1の領域のグループ、28 第2の領域のグループ、29 第3の領域のグループ、30 水平距離、31 水平距離、32 パラメータ調整手段、33 切り替え手段、34 動きベクトル。

Claims (11)

  1. 自車両の外部を撮像して入力される入力画像データから、物体の動きの方向を示す動き情報を抽出する動き情報抽出手段と、
    前記動き情報抽出手段で抽出された動き情報の規則性に基づいて、固定物体の有無を判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする車両検出装置。
  2. 自車両の外部を撮像して入力される入力画像データから、物体の動きの大きさを示す動き情報を抽出する動き情報抽出手段と、
    前記動き情報抽出手段で抽出された動き情報の規則性に基づいて、固定物体の有無を判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする車両検出装置。
  3. 自車両の外部を撮像して入力される入力画像データから、物体の動きの方向と物体の動きの大きさを示す動き情報を抽出する動き情報抽出手段と、
    前記動き情報抽出手段で抽出された動き情報の規則性に基づいて、固定物体の有無を判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする車両検出装置。
  4. 前記判定手段は、動き情報の方向がほぼ等しい2以上の動き情報をグループ化し、そのグループが所定数以上あり、その複数のグループが所定の間隔であれば規則性があるとして、固定物体有りと判定することを特徴とする請求項1記載の車両検出装置。
  5. 前記判定手段は、動き情報の大きさがほぼ等しい2以上の動き情報をグループ化し、そのグループが所定数以上あり、その複数のグループが所定の間隔であれば規則性があるとして、固定物体有りと判定することを特徴とする請求項2記載の車両検出装置。
  6. 前記判定手段は、動き情報の方向と動き情報の大きさがほぼ等しい2以上の動き情報をグループ化し、そのグループが所定数以上あり、その複数のグループが所定の間隔であれば規則性があるとして、固定物体有りと判定することを特徴とする請求項3記載の車両検出装置。
  7. 自車両と物体の計測値から物体の有無を検出する物体検出手段を備え、
    前記判定手段は、前記物体検出手段で所定時間連続して物体有りと検出した時、前記動き情報抽出手段で抽出された動き情報の規則性に基づいて、固定物体か移動物体かを判定することを特徴とする請求項1〜6記載の車両検出装置。
  8. 前記入力画像データの静止画データから規則的なパターンが検出されるか否かに基づいて、固定物体を検出する固定物体検出手段を備え、
    前記判定手段は、前記動き情報抽出手段で抽出された動き情報の規則性に基づいて、固定物体有りと判定し、さらに前記固定物体検出手段が固定物体を検出すると、最終的に固定物体有りと判定することを特徴とする請求項1〜7記載の車両検出装置。
  9. 前記物体検出手段は、自車両周辺の周辺物体の有無を検出する周辺物体検出用のパラメータと、自車両に接近する移動物体を検出する移動物体検出用のパラメータを有し、前記判定手段が、前記物体検出手段で周辺物体検出用のパラメータを用いて所定時間連続して前記周辺物体を検出した時、動き情報の規則性に基づいて固定物体有りと判定すると、前記物体検出手段で計測した自車両と前記周辺物体との計測値に基づき、前記移動物体検出用のパラメータを調整するパラメータ調整手段を備えたことを特徴とする請求項7または請求項8記載の車両検出装置。
  10. 前記物体検出手段は、自車両周辺の周辺物体の有無を検出する周辺物体検出用の条件と、自車両に接近する移動物体を検出する移動物体検出用の条件を有し、移動物体検出用の条件には、車両と物体との距離により検出する第1の条件と、異なる時刻における車両と物体との距離の差分により検出する第2の条件を有し、前記判定手段が、前記物体検出手段で周辺物体検出用の条件により所定時間連続して周辺物体有りと検出した時、動き情報の規則性に基づいて固定物体有りと判定し、さらに、前記判定手段が、前記物体検出手段で前記移動物体検出用の第1の条件により所定時間連続して移動物体有りと検出した時、動き情報に基づいて移動物体有りと判定すると、前記移動物体検出用の条件を第1の条件から第2の条件に切り替える、切り替え手段を備えることを特徴とする請求項7〜9記載の車両検出装置。
  11. 自車両の外部を撮像して入力される入力画像データから、物体の動きの方向と物体の動きの大きさを示す動き情報を抽出する動き情報抽出ステップと、
    前記動き情報抽出手段で抽出された動き情報の規則性に基づいて、固定物体の有無を判定する判定ステップと、
    を備えたことを特徴とする車両検出方法。
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