JP2011237710A - プロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】位相差素子の表面から反射する光による漏れ光を低減して高コントラストを実現することができるプロジェクターを提供すること。
【解決手段】位相差素子64gの基板中心から引いた方線と偏光ビームスプリッター62gの基板平面が交わる点をAとし、偏光ビームスプリッター62gの基板平面とシステム光軸が交わる点をBとし、偏光ビームスプリッター62gの基板平面と投写光学系80の光軸が交わる点をCとした時に点Aと点Cの距離ACと点Bと点Cの距離BCに以下の関係式、AC>BCとなる方向へ位相差素子64gが傾斜配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、光変調装置によって変調された光束を画像として投写するプロジェクターに関する。
反射型液晶パネルを使用したプロジェクターにおいて、偏光ビームスプリッターと反射型液晶パネル間に配置される光学素子を傾斜して配置することで反射型液晶パネルの視野角を補償し、コントラストを向上させる技術が存在する。
特開2007−4144号公報
上記特許文献1に開示のプロジェクターでは、光学素子を傾斜させてコントラストを向上させる場合に最適な傾斜方向が複数存在することは明記されているが、光学素子表面から反射される光について、もしくは投写光学系との関係についても述べられておらず、光学素子表面の反射が無視できないほどコントラストが高い場合は、傾斜方向によって最大限にコントラストを向上させることが出来ない場合が存在する。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に記載のプロジェクターは、システム光軸を中心軸とする照明光を射出する照明光学系と、前記照明光学系からの光を透過および反射する偏光ビームスプリッターと、前記偏光ビームスプリッターを透過した光を画像信号に応じて変調する反射型液晶パネルと、前記反射型液晶パネルと前記偏光ビームスプリッターとの間に配置される位相差素子と、前記偏光ビームスプリッターから反射された光を投写する投写光学系と、を備え、前記投写光学系は前記投写光学系の光軸と前記システム光軸が平行にずれており、前記偏光ビームスプリッターは偏光ビームスプリッターの基板平面の法線方向と前記システム光軸が略45度を成すように配置され、前記位相差素子の基板平面中心から引いた法線と前記偏光ビームスプリッターの基板平面が交わる点をAとし、前記偏光ビームスプリッター基板平面とシステム光軸が交わる点をBとし、前記偏光ビームスプリッターの基板平面と前記投写光学系の光軸が交わる点をCとしたときに、点Aと点Cの距離ACと、点Bと点Cの距離BCとに以下の関係式
AC>BC
となる方向へ前記位相差素子が傾斜配置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、距離ACよりも距離BCが小さくなるように位相差素子が傾斜されているため、位相差素子表面で反射した光は投写光学系光軸から離れるように進んでいく。よって、投写光学系で飲み込まれにくくなるため反射型液晶パネルで黒を表示させた場合の投写光学系を通過する光量を抑えることが出来る。つまり白色画像を表示した際に投写される光量と黒色画像を表示した際に投写される光量の比で表されるコントラストを向上させることができる。
[適用例2]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記位相差素子は電圧が印加されていない状態の前記反射型液晶パネルの位相差特性を補償する位相差を有する位相差素子であり、前記位相差素子は、基板面内の屈折率nx、nyとし、厚み方向の屈折率nzとしたときに以下の関係式
ny≒nx>nz
を満たす位相差素子であることを特徴とする。
本適用例によれば、位相差素子を傾斜させることで液晶の視野角を補償することが可能であり、補償が可能な傾斜方向は原理的に2方向存在する。この場合、上述した反射光が投写光学系に飲み込まれにくい方向を選択することで、最大限にコントラストを向上させることが可能となる。
[適用例3]上記適用例に記載のプロジェクターにおいて、前記位相差素子は、無機物質が積層されて構築された構造性複屈折型位相差素子であることを特徴とする。
本適用例によれば、位相差素子を無機物質で構成させることができるためプロジェクターの信頼性を高めることが可能となる。
第1実施形態に係るプロジェクターの光学系の構成を説明する図である。 図1に示すプロジェクターの光変調装置を説明するG光路用の液晶ライトバルブの拡大図である。 図2の比較例であり、G光路用の液晶ライトバルブの拡大図である。 図1のプロジェクターを構成するR光路用の液晶ライトバルブの拡大図である。 図1のプロジェクターを構成するB光路用の液晶ライトバルブの拡大図である。 図1のプロジェクターを構成するG光路用の液晶ライトバルブの屈折率楕円体の概念図である。 図1のプロジェクターを構成するG光路用の位相差素子の拡大図である。
(第1実施形態)
以下、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るプロジェクターの光学系の構成について説明する。なお、図1において、X、Y、及びZは、3次元直交座標系を構成する3つの座標軸を意味する。
図示のプロジェクター100は、照明光を射出する照明光学系20と、照明光学系20からの照明光を青(b)緑(g)赤(r)の3つの色光に分離する色分離導光光学系40と、色分離導光光学系40から射出された3つの色光を画像情報に応じてそれぞれ変調する光変調部60と、光変調部60から射出された各色の画像光を合成する光合成部70と、光合成部70によって合成された画像光をスクリーン(不図示)に投写する投写光学系80とを備える。これらのうち、照明光学系20から光合成部70までの部分は、光学部品用筐体(不図示)の内部に収納されている。なお、プロジェクター100の場合、照明光学系20から光合成部70までにおける光束の中心軸に相当するシステム光軸SAは、XZ平面(基準面)に平行に2次元的に配置されている。
プロジェクター100において、照明光学系20は、光源装置10と、凹レンズ14と、第1レンズアレイ15、及び第2のレンズアレイ16と、偏光変換装置17と、重畳レンズ18とを備える。このうち、光源装置10は、照明用の光束を射出する光源であり、例えば高圧水銀ランプ等である発光管11と、発光管11から重畳レンズ18等のある前方に射出された光束を発光管11に戻す副鏡11aと、発光管11から後方に射出された光束を回収して前方に射出させる凹面鏡12とを備える。
凹レンズ14は、光源装置10からの光束を平行化する役割を有するが、例えば凹面鏡12が放物面鏡である場合には、省略することもできる。
第1のレンズアレイ15は、マトリックス状に配置された複数の要素レンズ15aからなり、凹レンズ14から射出された光束を要素レンズ15aの区画に対応して分割する。第2のレンズアレイ16は、複数の要素レンズ15aにそれぞれ対応して配置された複数の要素レンズ16aからなり、各要素レンズ15aからの分割光束の発散状態を調整する。
偏光変換装置17は、第2のレンズアレイ16から射出された分割光束を第1方向(本実施形態ではZ方向)に平行な偏光面を有する直線偏光のみに変換して次段光学系に供給する偏光変換部である。
重畳レンズ18は、偏光変換装置17を経た直線偏光としての照明光ILを全体として適宜収束させることにより、被照明領域すなわち光変調部60に設けた各色の液晶ライトバルブ60b,60g,60rに対する重畳照明を可能にする。
つまり、両レンズアレイ15,16と重畳レンズ18とを経た照明光ILは、以下に詳述する色分離導光光学系40を通って、光変調部60に設けられた各色の反射型液晶パネル61b,61g,61rを均一に重畳照明する。
偏光変換装置17は、偏光ビームスプリッター(Polarizing beam splitter;PBS)及びミラーを組み込んだ構造をそれぞれ有する複数のプリズム素子17aと、これらプリズム素子17aの一方の光射出面上にそれぞれ貼り付けられる複数の波長板17bとを備える。各プリズム素子17aは、Y方向に延びる棒状の部材であり、これら複数のプリズム素子17aは、Z方向に配列され、全体としてYZ平面に平行に延びる板状に配置される。偏光変換装置17からは、上述のように第1方向の直線偏光である照明光ILが射出されるが、ここで第1方向とは、プロジェクター100の光路を直線的に展開した場合における偏光面の方向又は電界の振動方向を意味しており、第1方向の直線偏光は、反射型液晶パネル61b,61g,61rの通過によって90°回転した第2方向に平行な状態に切り換え可能になる。
色分離導光光学系40は、クロスダイクロイックミラー21と、ダイクロイックミラー22と、折曲ミラー23a,23bと、第1レンズ31a、31bと、第2レンズ32b,32g,32rとを備える。ここで、クロスダイクロイックミラー21は、一対の分離面として、第1ダイクロイックミラー21aと、第2ダイクロイックミラー21bとを備える。第1ダイクロイックミラー21a、及び第2ダイクロイックミラー21bは互いに直交しており、それらの交差軸21cはY方向に延びている。
第1ダイクロイックミラー21aは、照明光ILに含まれる1つの色成分として例えば青(B)色を反射し、他の色成分として緑(G)色及び赤(R)色を透過させる。第2ダイクロイックミラー21bは、上記他の色成分である緑(G)色及び赤(R)色を反射し、上記1つの色成分である青(B)色を透過させる。ダイクロイックミラー22は、入射した2つの色成分である緑赤(GR)色のうちの一方として例えば緑(G)色を反射し、他方として赤(R)色を透過させる。
これにより、照明光学系20から射出された照明光ILを構成する青光LB、緑光LG、及び赤光LRは、第1光路OP1、第2光路OP2、及び第3光路OP3にそれぞれ導かれ、異なる照明対象にそれぞれ入射する。
詳細に説明すると、照明光学系20からの照明光ILは、クロスダイクロイックミラー21に入射する。クロスダイクロイックミラー21の第1ダイクロイックミラー21aで反射・分岐された青光LBは、折曲ミラー23a等を経て、液晶ライトバルブ60bの偏光ビームスプリッター62bに入射する。
また、クロスダイクロイックミラー21の第2ダイクロイックミラー21bで反射・分岐され、折曲ミラー23b等を経て、ダイクロイックミラー22でさらに反射・分岐された緑光LGは、液晶ライトバルブ60gの偏光ビームスプリッター62gに入射する。さらに、クロスダイクロイックミラー21の第2ダイクロイックミラー21bで反射・分岐され、ダイクロイックミラー22の通過によって分岐された赤光LRは、液晶ライトバルブ60rの偏光ビームスプリッター62rに入射する。
なお、第1光路OP1上に配された第1レンズ31aと第2レンズ32bとは、反射型液晶パネル61bに入射する青光LBの角度状態を調整するために設けられている。また、第2光路OP2上に配された第1レンズ31bと第2レンズ32gとは、反射型液晶パネル61gに入射する緑光LGの角度状態を調整するために設けられている。第3光路OP3上に配された第1レンズ31bと第2レンズ32rとは、反射型液晶パネル61rに入射する赤光LRの角度状態を調整するために設けられている。ここで、第2レンズ32g,32rに付随して設けられたカラーフィルター25g,25rは、必須のものではないが、反射型液晶パネル61g,61rに入射する緑光LG及び赤光LRの輝度バランスを調整するために設けられている。
光変調部60は、上記した各色用の3つの光路である第1光路OP1、第2光路OP2、及び第3光路OP3に対応して、3つの液晶ライトバルブ60b,60g,60rを備える。各液晶ライトバルブ60b,60g,60rは、入射した照明光の強度の空間分布を変調する非発光型の光変調装置である。
前述の図1に加え図2を用いてG色用の液晶ライトバルブ60gについて説明する。図2は、光変調装置としてのG色用(G光路用)の液晶ライトバルブの拡大図である。
G色用の液晶ライトバルブ60gは緑光LGによって照明される反射型液晶パネル61gと、反射型液晶パネル61gの光入出射側に配置される偏光ビームスプリッター62gと、反射型液晶パネル61gと偏光ビームスプリッター62gとの間に配置される位相差素子64gと、液晶ライトバルブ60gの光射出側に配置される偏光素子63gとを備える。
反射型液晶パネル61gは、図示による説明を省略するが、透明電極等を有する光透過性基板と、反射画素電極等を有する駆動基板と、光透過性基板及び駆動基板間に密閉封入される液晶層とを備える。
偏光ビームスプリッター62gは、構造性複屈折型の偏光分離素子、具体的には光透過性の本体平板上に導電材料のグリッドをストライプ状に形成したワイヤーグリッド偏光板である。偏光ビームスプリッター62gは、その基板平面をシステム光軸SAに対して垂直な状態からY軸のまわりに略45°回転して傾斜した状態となっている。つまり偏光ビームスプリッター62gの基板平面の法線はシステム光軸SAに対して略45°傾いている。偏光ビームスプリッター62gは、入射した緑光LGについて、上述の第1方向(この場合、Z方向)の直線偏光を選択的に透過させて反射型液晶パネル61gに導く。
反射型液晶パネル61gは、これに入射した緑光LGの偏光状態を画像信号に応じて、部分的に第1方向に対して垂直な第2方向(この場合Y方向)の直線偏光に変換し、偏光ビームスプリッター62gに向けて反射する。偏光ビームスプリッター62gは、反射型液晶パネル61gを経て変調された光のうち、第2方向(この場合Y方向)の直線偏光成分のみを選択的に反射する。この際、偏光ビームスプリッター62gと反射型液晶パネル61gとの間に位相差素子64gを設けることによって、反射型液晶パネル61gの液晶層のプレチルト等に起因する位相ズレを補償して、偏光ビームスプリッター62gの光射出側における偏光度又は消光比を高めることができ、液晶ライトバルブ60gのコントラストをより向上させることができる。
位相差素子64gは、上述のように反射型液晶パネル61gの液晶層のプレチルト等に起因する位相ズレを補償するために光の偏光状態を変調させる素子であり、位相差素子64gはその基板平面をシステム光軸SAに対して所定の角度傾けて配置されている。位相差素子64gのこの傾斜配置についての詳細は後述する。
図4を用いてR色用の液晶ライトバルブ60rについて説明する。図4は、光変調装置としてのR色用(R光路用)の液晶ライトバルブの拡大図である。
R色用の液晶ライトバルブ60rは赤光LRによって照明される反射型液晶パネル61rと、反射型液晶パネル61rの光入出射側に配置される偏光ビームスプリッター62rと、反射型液晶パネル61rと偏光ビームスプリッター62rとの間に配置される位相差素子64rと、液晶ライトバルブ60rの光射出側に配置される偏光素子63rとを備える。なお、R色用の液晶ライトバルブ60rのそれぞれの構成要素は、G色用の液晶ライトバルブ60gの構成要素とそれぞれ対応し、その構成及び作用は同様であるのでこれらの詳細な説明は省略する。
図5を用いてB色用の液晶ライトバルブ60bについて説明する。図5は、光変調装置としてのB色用(B光路用)の液晶ライトバルブの拡大図である。
B色用の液晶ライトバルブ60bは青光LBによって照明される反射型液晶パネル61bと、反射型液晶パネル61bの光入出射側に配置される偏光ビームスプリッター62bと、反射型液晶パネル61bと偏光ビームスプリッター62bとの間に配置される位相差素子64bと、液晶ライトバルブ60bの光射出側に配置される偏光素子63bとを備える。なお、B色用の液晶ライトバルブ60bのそれぞれの構成要素は、G色用の液晶ライトバルブ60gの構成要素とそれぞれ対応し、その構成及び作用は同様であるのでこれらの詳細な説明は省略する。
図1を参照して説明すると、光合成部70は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、合成面として、X字状に交差するとともに、Y方向に交差軸71cが延びる一対の第1のダイクロイックミラー71a,第2のダイクロイックミラー71bが形成されている。両ダイクロイックミラー71a,71bは、特性が異なる誘電体多層膜で形成されている。すなわち、一方の第1のダイクロイックミラー71aは青光LBを反射し、他方の第2のダイクロイックミラー71bは赤光LRを反射する。
この光合成部70は、液晶ライトバルブ60gからの変調後の緑光LGを第1及び第2のダイクロイックミラー71a,71bを透過させることによりX方向に直進させ、液晶ライトバルブ60rからの変調後の赤光LRを第2のダイクロイックミラー71bで反射して光路を折り曲げることによりX方向に射出させ、液晶ライトバルブ60bからの変調後の青光LBを第1のダイクロイックミラー71aで反射して光路を折り曲げることによりX方向に射出させる。光合成部70の光射出側では、各色光の緑光LG,青光LB,赤光LRが重ね合わされて色合成が行われる。なお、光合成部70とG色用の偏光素子63gとの間には、1/2波長板(不図示)が配置されている。この場合、緑光LGをP偏光状態で第1及び第2のダイクロイックミラー71a,71bに入射させることができ、光合成部70における各色光の青光LB,緑光LG,赤光LRの合成効率を高めることができ、色ムラの発生を抑えることができる。
投写光学系80は、光合成部70で合成されたカラーの画像光を、所望の倍率でスクリーン(不図示)上に投写する。つまり、各反射型液晶パネル61b,61g,61rに入力された駆動信号或いは画像信号に対応する所望の倍率のカラー動画やカラー静止画がスクリーン上に投写される。投写光学系80の光軸LAは、システム光軸SAに対して所定の幅で平行に−Z方向にずれている。従って、プロジェクター100は、投写画像をシステム光軸に対して−Z方向に偏らせて投写可能な構成となっている。
次に位相差素子64gの傾斜配置について図2を用いて詳述する。位相差素子64gの基板平面中心から引いた法線と偏光ビームスプリッター62gの基板平面が交わる点をAとし、偏光ビームスプリッター62gの基板平面とシステム光軸SAが交わる点をBとし、偏光ビームスプリッター62gの基板平面と投写光学系80の光軸LAが交わる点をCとしたときに、点Aと点Cの距離ACと点Bと点Cの距離BCとが下記式(1)を満たすように位相差素子64gは傾斜配置されている。
AC>BC ・・・(1)
緑光LGのうち位相差素子64gの表面で反射した反射光RGを考える。反射光RGは投写光学系80の光軸LAから離れるように進み、投写光学系の80に飲み込まれにくくなる。つまり黒表示の際の漏れ光量を減らすことができ、液晶ライトバルブ60gのコントラストを高めることができる。
図3は、比較例としての液晶ライトバルブ60gと光合成部70と投写光学系80を示している。この場合、点Aと点Cとの距離ACと、点Bと点Cとの距離BCが下記式(2)を満たすように傾斜配置されているとする。
AC<BC ・・・(2)
緑光LGのうち位相差素子64gの表面で反射した反射光RGを考える。反射光RGは投写光学系80の光軸LAに近づくように進むため、投写光学系80に飲み込まれやすくなる。つまり黒表示の際の漏れ光量が増し、液晶ライトバルブ60gのコントラストが低下してしまう。
図4は液晶ライトバルブ60rと光合成部70と投写光学系80を示している。この場合も本実施形態の液晶ライトバルブ60g(図2参照)と同様に上記式(1)を満たすように傾斜配置する。このことで、黒表示の際の漏れ光量を減らすことができ、結果的に液晶ライトバルブ60rのコントラストを高めることができる。
図5は液晶ライトバルブ60bと光合成部70と投写光学系80を示している。この場合も本実施形態の液晶ライトバルブ60g(図2参照)と同様に上記式(1)を満たすように傾斜配置する。このことで、黒表示の際の漏れ光量を減らすことができ、結果的に液晶ライトバルブ60bのコントラストを高めることができる。
本実施形態の位相差素子64gと同様に位相差素子64b,64rを、上記式(1)を満たすように傾斜配置することで、液晶ライトバルブ60b,60rのコントラストも同様に高めることができる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態のプロジェクター100は、システム光軸SAを中心軸とする照明光ILを射出する照明光学系20と、照明光学系20から射出された光のうち、所定の偏光方向の光を透過し当該所定の偏向方向とは垂直な偏向方向の光を反射する基板状(平板状)の偏光ビームスプリッター62b,62g,62rと、照明光学系20から射出された光を画像信号に応じて変調する反射型液晶パネル61b,61g,61rと、反射型液晶パネル61b,61g,61rと偏光ビームスプリッター62b,62g,62rとの間に配置される位相差素子64b,64g,64rと、偏光ビームスプリッター62b,62g,62rから反射された光を投写する投写光学系80と、を備えている。
さらに、本実施形態では、投写光学系80の光軸LAとシステム光軸SAとが平行にずれているとともに、偏光ビームスプリッター62b,62g,62rの基板平面の法線方向とシステム光軸SAとが略45度を成すように配置されており、位相差素子64b,64g,64rの基板平面中心から引いた法線と偏光ビームスプリッター62b,62g,62rの基板平面が交わる点をAとし、偏光ビームスプリッター62b,62g,62r,基板平面とシステム光軸SAが交わる点をBとし、偏光ビームスプリッター62b,62g,62rの基板平面と投写光学系80の光軸LAが交わる点をCとしたときに、点Aと点Cの距離ACと、点Bと点Cの距離BCとが関係式AC>BCとなる方向へ前記位相差素子64b,64g,64rを傾斜配置させている。本実施形態のプロジェクター100はこのような構成であるから、黒色の画像を表示した際の光量を抑えることができ、コントラストを向上させることができる。
図6を用いて液晶ライトバルブ60gを例に、反射型液晶パネルと位相差素子の屈折率の関係を説明する。図6は本実施形態に係るプロジェクター100の反射型液晶パネル61gおよび位相差素子64gの屈折率の関係を示す概念図である。
反射型液晶パネル61gは、液晶層61cと、ミラー61dとを含んで構成されている。また、液晶層61cは液晶性化合物65が含まれている。
ここで液晶層61cの液晶性化合物65は正の一軸性の性質を有し、その複屈折特性は、図6に示すようにラグビーボール型の屈折率楕円体で表現され、光学軸がX軸に対して少し傾いた方向(角度)に配向されている。X軸に対して少し傾いた角度で配向することで、液晶層61cに対して電圧を印加したオン状態において、液晶ライトバルブ60gは最大透過状態を確保することが出来る。さらに位相差素子64gは、基板面法線方向の屈折率をnz、基板面内の屈折率をny、nxとした時に、ny≒nx>nzの負の一軸性の性質を有し、その複屈折特性は、図6に示すように円盤型の屈折率楕円体で表現される。
図6(A)は液晶性化合物65の光軸が少し傾斜している方向と同方向にその光軸が傾くように位相差素子64gが傾斜配置されている場合を示している。緑光LGは位相差素子64g、液晶層61cを通過し、反射型液晶パネル61g内部のミラー61dで反射される。反射後にもう一度液晶層61c、位相差素子64gを通過する。
図6(B)は、図6(A)を模式的に透過型で表現したものである。液晶層61eは緑光LGがミラー61dで反射された後に通過する液晶層61cに相当する液晶層であり、位相差素子64cは緑光LGがミラー61dで反射された後に通過する位相差素子64gに相当する位相差素子である。光軸方向が等しい正の一軸性と負の一軸性の複屈折性物質はそれぞれの影響を打ち消しあう効果を有するため、液晶層61cと位相差素子64gで生じる影響は打ち消しあい、液晶層61eと位相差素子64cで生じる影響は打ち消しあう。これにより反射型液晶パネル61gに電圧が印加されていない場合の黒表示において、緑光LGに与える液晶層61cのプレチルトによる複屈折の影響が少なくなり、黒の光量を抑えることができる。結果的に液晶ライトバルブ60gのコントラストを向上させることが出来る。
図6(C)、(D)は位相差素子64gを液晶性化合物65の光軸が少し傾斜している方向と逆方向にその光軸が傾くように位相差素子64gが傾斜配置されている場合であり、それぞれ図6(A)、(B)に対応する。
液晶性化合物65の光軸の傾斜方向と逆方向にその光軸が傾くように位相差素子64gが傾斜した場合においても図6(D)のように、液晶層61cと位相差素子64cで生じる複屈折の影響が打ち消し合い、液晶層61eと位相差素子64gで生じる複屈折の影響が打ち消しあう。これにより液晶性化合物65の光軸の傾斜方向と同方向にその光軸が傾くように位相差素子64を傾斜した場合と同様にコントラストを向上させることが出来る。
以上の説明から明らかなように、本実施形態の反射型液晶パネル61b,61g,61rは、電圧が印加されていない状態の時に液晶分子(液晶性化合物65)が基板面に対して垂直状態からわずかに傾斜して配向されており、位相差素子64b,64g,64rは、電圧が印加されていない状態の反射型液晶パネル61b,61g,61rの位相差特性を補償する位相差を有する位相差素子である。さらに、位相差素子64b,64g,64rは、基板面内の屈折率nx、nyとし、厚み方向の屈折率nzとしたときに、関係式ny≒nx>nzを満たす位相差素子であって、位相差素子64b,64g,64rの表面から反射した光が投写光学系80に飲み込まれない方向へ位相差素子64b,64g,64rを傾斜させる選択が可能となる。
なお、図7は本実施形態に係るプロジェクター100の位相差素子64gの拡大図である。この位相差素子64gの場合、位相差素子基板641gの表面のうち少なくとも1面に光の波長以下の厚みで構成された無機の膜642gと、無機の膜642gよりも屈折率の低い無機の膜643gとが交互に積層された構成を備える。
この位相差素子64gの場合、構成物質を全て無機で構築することができるため、液晶ライトバルブ60gの信頼性を確実に高めることができる。
10…光源装置、20…照明光学系、40…色分離導光光学系、60…光変調部、61b,61g,61r…反射型液晶パネル、62b,62g,62r…偏光ビームスプリッター、63b,63g,63r…偏光素子、64b,64g,64r…位相差素子、65…液晶性化合物、70…光合成部、80…投写光学系、SA…システム光軸、LA…投写光学系の光軸、RG…反射光。

Claims (3)

  1. システム光軸を中心軸とする照明光を射出する照明光学系と、
    前記照明光学系からの光を透過および反射する偏光ビームスプリッターと、
    前記偏光ビームスプリッターを透過した光を画像信号に応じて変調する反射型液晶パネルと、
    前記反射型液晶パネルと前記偏光ビームスプリッターとの間に配置される位相差素子と、
    前記偏光ビームスプリッターから反射された光を投写する投写光学系と、
    を備え、
    前記投写光学系は前記投写光学系の光軸と前記システム光軸が平行にずれており、
    前記偏光ビームスプリッターは偏光ビームスプリッターの基板平面の法線方向と前記システム光軸が略45度を成すように配置され、
    前記位相差素子の基板平面中心から引いた法線と前記偏光ビームスプリッターの基板平面が交わる点をAとし、前記偏光ビームスプリッター基板平面とシステム光軸が交わる点をBとし、前記偏光ビームスプリッターの基板平面と前記投写光学系の光軸が交わる点をCとしたときに、点Aと点Cの距離ACと、点Bと点Cの距離BCとに以下の関係式
    AC>BC
    となる方向へ前記位相差素子が傾斜配置されているプロジェクター。
  2. 前記位相差素子は電圧が印加されていない状態の前記反射型液晶パネルの位相差特性を補償する位相差を有する位相差素子であり、前記位相差素子は、基板面内の屈折率nx、nyとし、厚み方向の屈折率nzとしたときに以下の関係式
    ny≒nx>nz
    を満たす位相差素子である、請求項1に記載のプロジェクター。
  3. 前記位相差素子は、無機物質が積層されて構築された構造性複屈折型位相差素子である、請求項1または請求項2に記載のプロジェクター。
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