JP2011236560A - カッターヘッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 供給管路23が縦貫したセンターシャフト2の基端20に連結機構21を設け、同先端25に先端噴射口26を形成し、同センターシャフト2周囲には、周壁に複数のチップ4,4,……を植設した錐状カッター3,3,……の合計複数本を配すると共に、各錐状カッター3,3,……のカッター軸32,32,……両端夫々を、該センターシャフト2周壁から突設した各ホルダー5,5,……間に回転自在に軸着した上、当該センターシャフト2周壁には複数本の周壁噴射口24,24,……を穿設してなるカッターヘッド1である。
【選択図】 図1
Description
ビルディングや住宅などの各種建築物、橋梁、鉄塔、電柱、交通信号機、交通標識、その他の各種構造物などの基礎工事は、個々の設置場所や地盤性状、耐久力などの諸条件に応じて既製杭工法、場所打杭工法、連続壁工法、地盤改良工法など様々な工法の中から適切なものを選択、施工しなければならないが、いずれの場合にも、最も効率的な掘削技術の選択が不可欠であり、岩盤、砂礫、砂、粘性土(シルト)、粘土、腐植土などの様々な地質や地層に応じてアースオーガやアースドリル、カッターヘッドなどを適宜使用すべきであって、特に、岩盤、砂礫、砂などの地層を掘削する場合には、掘削用ビッドの過熱や振動、騒音などの発生を抑える目的から、オーガヘッドの先端から掘削液を噴出させながら掘削するのが一般的なものとなっているが、粘性土(シルト)、粘土、腐植土などの地層下に、岩盤、砂礫、砂などの地層が存在している場所などは、その地質に適したオーガヘッドやカッターヘッドなどを始めから使用するか、または、その都度ヘッドを交換して掘削しなければならず、例えば、電柱の設置工事などのように、地質に関わらず所定の根入れ長さを確保するよう規定されている場合などには、硬い地盤を深く掘削しなければならず、比較的小径の穴にも関わらず、施工に手間取り、工事を迅速に進めることができず、ライフラインの施工や復旧に長時間を要してしまうことがあるなど、掘削技術の改良が待望されている。
(従来の技術)
こうした状況を反映し、その打開策となるような提案もこれまでに散見されない訳ではない。
例えば、下記の特許文献1(1)ないし(4)に提案されているものに代表されるように、推進管内を貫いた回転軸先端に、テーパコーンや円錐型周壁面に複数のチップを設けた複数のローラカッターの各基端軸を、各先ローラカッター先端がわ中心が、当該回転軸中心の延長線上に交叉する姿勢に軸支してなるカッターヘッドを設け、岩盤などの固い地盤を効率的に掘削できるようにしたものや、同特許文献1(5)および(6)などに見られるような、掘削穴の内径に一致する外径に設定した円錐形の外周壁に、螺旋帯状の突起を巻き付けてなる外郭形状としたオーガヘッドを設け、軟弱地盤を効率的に切削可能としたもの、また、同特許文献1(7)のように、複数本を並設した各オーガ軸の周囲に、隣り合うもの同士の回転奇跡の一部が互いに重なり合うケーシングを装着し、掘削中の各オーガ軸の耐久性を高めて掘削精度を高めたものなどが散見される。
上述したとおり、従前までに提案のある各種カッターヘッド、オーガヘッドおよび多軸型アースオーガなどは、何れも岩盤、砂礫、砂などの難掘削地質への既製杭や電柱、交通信号機、交通標識などの打設には不向きであり、例えば自然災害や交通事故などによって倒壊した電柱や信号機などを逸早く復旧しなければならないような事態で、その地盤が難掘削地質であった場合、早期の復旧がかなり難しいものになってしまうことが多く、建設土木業界や電力業界、通信業界、および交通信号機・標識業界などは、従前から、近隣の各種ライフラインや道路交通などの復旧にかなりの時間を費やすことになっていたという事情に鑑み、それら業界に深く係るもの一人として、こうした事態をこのまま放置する訳にはいかなかった。
そこで、この発明は、既製杭や電柱、交通信号機、交通標識など様々な柱状物を、難掘削地盤に効率的且つ迅速に打設可能とする新たな掘削技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造のカッターヘッドを実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明のカッターヘッドは、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、供給管路が縦貫してなるセンターシャフトの基端に、回転駆動源に従動回転可能に吊下、連結し、掘削液供給源に接続した中空掘削軸の先端に対し、同心状、回転不能且つ脱着自在に組み込み可能とする連結機構を設け、当該センターシャフトの先端に、供給管路に通じる先端噴射口を形成すると共に、同センターシャフトの周囲には、均衡する周回り角度毎に、縦断面上下反転台形状で、周壁に複数のチップを植設した錐状カッターの合計複数本を、各錐状カッター先端がわ軸心の延長線が、当該センターシャフト先端がわ軸心、またはその延長線に交叉する所定角度姿勢で、同センターシャフト周壁に非接触となるよう配し、各錐状カッターのカッター軸両端夫々を、該センターシャフト周壁から突設した各ホルダー間に、回転自在に軸着した上、当該センターシャフト周壁の各錐状カッター夫々の周壁に対峙する複数箇所には、供給管路から分岐した複数本の周壁噴射口を穿設してなるものとした構成を要旨とするカッターヘッドである。
センターシャフトは、当該カッターヘッドの中心軸部分を形成し、その基端を中空掘削軸先端に連結可能とすると共に、その内部に基端から先端に連通する掘削液用の供給管路を確保し、且つ、複数本の錐状カッターを支持する各ホルダーを一体的に支持する上、各ホルダー間に支持された錐状カッターの周壁に向けて掘削液を供給可能とする複数の周壁噴射口を形成可能とする機能を果たすものであり、回転駆動源、中空掘削軸からの回転駆動力を受けて、硬い岩盤を掘削するに充分な耐久強度を有し、その基端に、中空掘削軸先端に対し、同心状、回転不能且つ脱着自在に組み込み可能とする連結機構を設け、同基端から先端に供給管路が縦貫し、該先端に、供給管路に通じる先端噴射口を形成した上、同センターシャフト周囲には、均衡する周回り角度毎に、各錐状カッターを適宜角度姿勢で回転自在に軸着可能とする複数のホルダーを突設してなるものとしなければならない。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
以上のとおりの構成からなるこの発明のカッターヘッド1は、図9に示すように、例えば、回転駆動源6に従動回転可能に吊下、連結し、図示しない掘削液タンクや掘削液(70)供給用のポンプ、圧縮空気供給用のコンプレッサーなどの掘削液供給源7を搭載した建設用車両の、クレーン(図示せず)に吊下された中空掘削軸8の先端ソケット部80に対し、図6ないし図8に示す、センターシャフト2基端20の連結機構21を嵌合装着し、連結孔22に連結ピン(図示せず)を貫通して同心状、回転不能且つ脱着自在に組み込み、掘削開始可能な状態とすることができる。
叙述の如く、この発明のカッターヘッドは、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からの各種カッターヘッド、オーガヘッドおよび多軸型アースオーガ技術などに比較して大幅に耐摩耗性、耐久強度を高め、メンテナンス性に秀れ、維持管理コストを低廉化して遥かに経済的なものとすることができる上、掘削性能を大幅に改善し得るものとなることから、従前までは難掘削地質への掘削作業に長時間を要していたが、この課題を解決できずに当惑していた建設土木業界、電力業界、通信業界、および、交通信号機・標識業界はもとより、ライフラインの敷設や復旧工事に要する時間の大幅な短縮を願う一般家庭や一般企業などにおいても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
2 センターシャフト
20 同 基端
21 同 連結機構
22 同 連結孔
23 同 供給管路
24 同 周壁噴射口
25 同 先端
26 同 先端噴射口
27 同 先端ビット
28 同 着脱機構
3 錐状カッター
30 同 錐状小カッター
31 同 周壁
32 同 中心支軸
33 同 ベアリング
34 同 沈みプラグ
35 同 錐状大カッター
36 同 周壁
β 錐状カッター周壁面の傾斜角度
α 錐状カッターの姿勢角度
θ センターシャフトに対する錐状カッター周壁面の傾斜角度
4 チップ
5 ホルダー
6 回転駆動源
7 掘削液供給源
70 同 掘削液
8 中空掘削軸
80 同 先端(ソケット部)
Claims (6)
- 供給管路が縦貫してなるセンターシャフトの基端に、回転駆動源に従動回転可能に吊下、連結し、掘削液供給源に接続した中空掘削軸の先端に対し、同心状、回転不能且つ脱着自在に組み込み可能とする連結機構を設け、当該センターシャフトの先端に、供給管路に通じる先端噴射口を形成すると共に、同センターシャフトの周囲には、均衡する周回り角度毎に、縦断面上下反転台形状で、周壁に複数のチップを植設した錐状カッターの合計複数本を、各錐状カッター先端がわ軸心の延長線が、当該センターシャフト先端がわ軸心、またはその延長線に交叉する所定角度姿勢で、同センターシャフト周壁に非接触となるよう配し、各錐状カッターのカッター軸両端夫々を、該センターシャフト周壁から突設した各ホルダー間に、回転自在に軸着した上、当該センターシャフト周壁の各錐状カッター夫々の周壁に対峙する複数箇所には、供給管路から分岐した複数本の周壁噴射口を穿設してなるものとしたことを特徴とするカッターヘッド。
- 供給管路が縦貫してなるセンターシャフトの基端に、回転駆動源に従動回転可能に吊下、連結し、掘削液供給源に接続した中空掘削軸の先端に対し、同心状、回転不能且つ脱着自在に組み込み可能とする連結機構を設け、当該センターシャフトの先端に、供給管路に通じる先端噴射口を形成すると共に、同センターシャフトの周囲には、均衡する周回り角度毎に、縦断面上下反転台形状で、周壁に複数のチップを植設した錐状カッターの合計複数本を、各錐状カッター先端がわ軸心の延長線が、当該センターシャフト先端がわ軸心、またはその延長線に交叉する所定角度姿勢で、同センターシャフト周壁に非接触となるよう配し、各錐状カッターのカッター軸両端端夫々を、該センターシャフト周壁から突設した各ホルダー間に、回転自在に軸着した上、当該センターシャフト周壁の各錐状カッター夫々の周壁に対峙する複数箇所には、供給管路から分岐した複数本の周壁噴射口を穿設し、当該センターシャフトが、該中空掘削軸を通じて掘削液供給源から供給される掘削液を、先端噴射口および各周壁噴射口から噴出させながら、回転駆動源、中空掘削軸に従動して一定方向に回転しながら地中に打ち込まれると、各錐状カッターが、センターシャフト回りを公転し、掘削穴内周壁に接触するチップの摩擦で、センターシャフトとは逆方向に自転し、地中を掘削、攪拌可能としてなるものとしたことを特徴とするカッターヘッド。
- 供給管路が縦貫してなるセンターシャフトの基端に、回転駆動源に従動回転可能に吊下、連結し、掘削液供給源に接続した中空掘削軸の先端に対し、同心状、回転不能且つ脱着自在に組み込み可能とする連結機構を設け、当該センターシャフトの先端に、供給管路に通じる先端噴射口を形成すると共に、同センターシャフトの先端寄りの周囲には、均衡する周回り角度毎に、縦断面上下反転台形状で、周壁に複数のチップを植設した錐状小カッターの合計複数本を、各錐状小カッター先端がわ軸心の延長線が、当該センターシャフト先端がわ軸心、またはその延長線に交叉する所定角度姿勢で、同センターシャフト周壁に非接触となるよう配し、同センターシャフトの基端寄りの周囲には、各錐状小カッター間に配する如く、均衡する周回り角度毎に、縦断面上下反転台形状で、周壁に複数のチップを植設した錐状大カッターの合計複数本を、各錐状大カッター先端がわ軸心の延長線が、当該センターシャフト先端がわ軸心、またはその延長線に交叉する所定角度姿勢で、同センターシャフト周壁に非接触となるよう配し、各錐状小カッターおよび各錐状大カッターのカッター軸両端夫々を、該センターシャフト周壁から突設した各ホルダー間に、回転自在に軸着した上、当該センターシャフト周壁の各錐状小カッターおよび各錐状大カッター夫々の周壁に対峙する複数箇所には、供給管路から分岐した複数本の周壁噴射口を穿設してなるものとしたことを特徴とするカッターヘッド。
- 供給管路が縦貫してなるセンターシャフトの基端に、回転駆動源に従動回転可能に吊下、連結し、掘削液供給源に接続した中空掘削軸の先端に対し、同心状、回転不能且つ脱着自在に組み込み可能とする連結機構を設け、当該センターシャフトの先端に、供給管路に通じる先端噴射口を形成すると共に、同センターシャフトの先端寄りの周囲には、均衡する周回り角度毎に、縦断面上下反転台形状で、周壁に複数のチップを植設した錐状小カッターの合計複数本を、各錐状小カッター先端がわ軸心の延長線が、当該センターシャフト先端がわ軸心、またはその延長線に交叉する所定角度姿勢で、同センターシャフト周壁に非接触となるよう配し、同センターシャフトの基端寄りの周囲には、各錐状小カッター間に配する如く、均衡する周回り角度毎に、縦断面上下反転台形状で、周壁に複数のチップを植設した錐状大カッターの合計複数本を、各錐状大カッター先端がわ軸心の延長線が、当該センターシャフト先端がわ軸心、またはその延長線に交叉し、各錐状小カッターと同じ角度姿勢で、同センターシャフト周壁に非接触となるよう配し、各錐状小カッターおよび各錐状大カッターのカッター軸両端夫々を、該センターシャフト周壁から突設した各ホルダー間に、回転自在に軸着した上、当該センターシャフト周壁の各錐状小カッターおよび各錐状大カッター夫々の周壁に対峙する複数箇所には、供給管路から分岐した複数本の周壁噴射口を穿設してなるものとしたことを特徴とするカッターヘッド。
- 各錐状小カッターの基端間に、各錐状大カッターの先端が、隣り合うよう配設してなるものとした、請求項1ないし4何れか一項記載のカッターヘッド。
- センターシャフトが、その先端噴射口に、先端ビット装着用の着脱機構を設けてなる、請求項1ないし5何れか一項記載のカッターヘッド。
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