JP2011231739A - ガスタービン発電設備およびその運転方法 - Google Patents

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佳子 清水
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昌幸 当房
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英紀 福武
Masao Ito
正雄 伊東
Takahiro Mori
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丈彦 松下
Yuichi Samoto
雄一 茶本
Katsuyasu Ito
勝康 伊藤
Toshitada Asanaka
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    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

Abstract

【課題】ガスタービン発電設備の圧縮機入口空気が所望の相対湿度になるように制御する。
【解決手段】ガスタービン発電設備は、空気を吸入して圧縮する圧縮機1と、圧縮機1に吸入される前の空気の中に冷却水を噴霧する吸気冷却システム2と、圧縮機1によって圧縮された空気とともに燃料を燃焼させる燃焼器3と、回転駆動されて発電を行う発電機5と、燃焼器3で発生する燃焼ガスの熱エネルギーを回転エネルギーに変換して圧縮機1および発電機5を駆動するガスタービン4と、圧縮機1に吸入される空気の相対湿度をを所定の相対湿度目標値に近づけるように冷却水の流量を制御する制御装置7と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸気中に冷却水を噴霧することにより吸気を冷却する吸気冷却システムを持つガスタービン発電設備、およびその運転方法に関する。
ガスタービンを用いた発電設備は火力発電設備の主要な方式の一つであり、国内外で広く使用されている。夏の気温が特に高い地域では気温の高い時期に消費電力量が多くなるので、これに合わせて気温の高い時期に発電量を多くする必要がある。ところが、気温の上昇によって空気密度が低下することにより、ガスタービン発電設備および複合発電設備の最大発電量が低下する。この特性は発電事業者にとって望ましくない。そこで、気温が高い時に吸気温度を低下させることにより、最大発電量の低下を防止する方法が提案されている。特に事業用発電設備で有効とされている方法が、吸気中に冷却水を噴霧することにより吸気温度を低下させる吸気冷却システムである(たとえば、特許文献1ないし特許文献3を参照)。
ガスタービン吸気冷却システムでは、ガスタービンの吸気中に冷却水を噴霧して、その気化熱によって圧縮機入口空気を冷却する。これによりガスタービンに、より多量の燃料を供給することを可能とし、ガスタービン出力増加に寄与するシステムである。
理論的には圧縮機入口空気が相対湿度100%になるまで冷却水を噴霧すれば最大の冷却効果が得られる。実際的には相対湿度100%では気化しない冷却水が発生するリスクがあるため、相対湿度100%の代わりに、ある適切な飽和に近い相対湿度となるように冷却水を噴霧することになる。
特許第2980095号公報 特許第4285781号公報 特許第4160289号公報
以下、説明の便宜上、ある適切な飽和に近い湿度は相対湿度95%であるとして説明する。相対湿度95%を実現するために必要な冷却水流量の具体的な計算方法は知られておらず、その計算は単純ではない。たとえば噴霧する前の空気の湿度と温度を計測し、これらに基づき圧縮機入口空気が相対湿度95%になる冷却水流量Xを算出してこれを噴霧したとしても、噴霧した結果により圧縮機入口空気は冷却されて温度が低下するので、流量Xはもはや相対湿度95%を実現する流量ではない。すなわち冷却され温度低下した空気に対して冷却水流量Xは過剰であり、圧縮機入口空気の相対湿度は目標の95%を超えて、場合によっては相対湿度100%あるいはそれ以上の流量が噴霧される。そしてその結果、気化しない冷却水が多量に圧縮機内に流入して圧縮機の翼等にダメージを与える可能性がある。
特許文献1に開示された技術では、相対湿度が100%以上となり水滴が吸気されるリスクについて考慮されておらず、したがって適正な冷却水量について定量的な技術は提供されていない。この特許文献1では湿度100%以上になるよう過剰に冷却水を噴霧し、この結果蒸発していない水が液滴状態で圧縮機内へ導入され、圧縮機内で液滴が蒸発する方式が提案されている。
この従来技術を使用すると、圧縮機内での気体流量バランスが設計点と大きく異なる場合があり、流体機械の不安定現象であるサージ現象が発生しやすくなる。また気化しない冷却水が圧縮機内に流入すると、圧縮機の翼等にダメージを与える可能性がある。なぜならば、通常、圧縮機およびタービンは気体のみを流す流体機械として設計されており、液滴が直接機械の表面に接触することは想定していない設計になっているためである。これらの結果、吸気冷却で過剰な冷却水を供給するならば、流体機械としての圧縮機の設計を全面的に見直して機械を改修する必要が生ずる。
特許文献2では、ガスタービン吸気冷却システムに他の機械プロセスを組み合わせることにより、ガスタービンの出力増加を図る提案が行われている。こうした方式は、特定の運転条件での出力増加には効果があるが、実プラントでの運転が複雑になりすぎ、各種制約により運転可能条件が制限されること、さらに新たに機械設備全体のバランス計算をやり直す必要があり構成機械の増加により保守が難しくなることなど、課題が多く実用化が難しいのが現状である。
特許文献3では、ガスタービン吸気冷却システムに加える冷却水流量について制御するという提案がなされている。しかし制御するという記述があるのみで具体的な説明や計算式や制御手法などは示されていない。この特許文献3のみによって、適切な冷却水流量を実現することは困難である。
本発明は、ガスタービン発電設備の圧縮機入口空気が所望の相対湿度になるように制御することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るガスタービン発電設備は、空気を吸入して圧縮する圧縮機と、この圧縮機に吸入される前の空気の中に冷却水を噴霧する吸気冷却システムと、前記圧縮機によって圧縮された空気とともに燃料を燃焼させる燃焼器と、回転駆動されて発電を行う発電機と、前記燃焼器で発生する燃焼ガスの熱エネルギーを回転エネルギーに変換して前記圧縮機および前記発電機を駆動するガスタービンと、前記圧縮機に吸入される空気の相対湿度を所定の相対湿度目標値に近づけるように前記冷却水の流量を制御する制御装置と、を有する。
また、本発明に係るガスタービン発電設備の運転方法は、空気を吸入して圧縮する圧縮機と、この圧縮機に吸入される前の空気の中に冷却水を噴霧する吸気冷却システムと、前記圧縮機によって圧縮された空気とともに燃料を燃焼させる燃焼器と、回転駆動されて発電を行う発電機と、前記燃焼器で発生する燃焼ガスの熱エネルギーを回転エネルギーに変換して前記圧縮機および前記発電機を駆動するガスタービンと、を有するガスタービン発電設備の運転方法において、前記圧縮機に吸入される空気の相対湿度を所定の相対湿度目標値に近づけるように前記冷却水の流量を制御すること、を特徴とする。
本発明によれば、ガスタービン発電設備の圧縮機入口空気が所望の相対湿度になるように制御できる。
本発明に係るガスタービン発電設備の第1の実施形態の全体構成を示す模式図である。 本発明に係るガスタービン発電設備の第1の実施形態における制御装置の構成を示す制御ブロック図である。 本発明に係るガスタービン発電設備の第2の実施形態における制御装置の構成を示す制御ブロック図である。 本発明に係るガスタービン発電設備の第3の実施形態における制御装置の構成を示す制御ブロック図である。 本発明に係るガスタービン発電設備の第4の実施形態における制御装置の構成を示す制御ブロック図である。 本発明に係るガスタービン発電設備の第5の実施形態における制御装置の構成を示す制御ブロック図である。 本発明に係るガスタービン発電設備の第6の実施形態における制御装置の構成を示す制御ブロック図である。 本発明に係るガスタービン発電設備の第7の実施形態における制御装置の構成を示す制御ブロック図である。 本発明に係るガスタービン発電設備の第8の実施形態における制御装置の構成を示す制御ブロック図である。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
ここで説明する実施形態では、ガスタービンの吸気冷却システムで、冷却水流量は相対湿度を100%以下の所定値(たとえば95%)に近い値に制御し、圧縮機入り口前で冷却水がすべて気化するようにするものである。相対湿度100%ないしはそれに近い状態は、大雨時に発生する高湿度の大気条件と同等であり、吸気冷却システムを持たない既存のガスタービン発電設備の機械設計バランスを崩すことなく適用でき、したがって、ほぼすべての従来型ガスタービンに適用可能である。
個別の実施形態について説明するに先立って、実施形態の説明全体に共通する事項を記載する。
まず、プロセス量はすべて理想的に計測できるものと仮定し、各プロセス量は計測値であるとして記載する。計測値が得られない場合であっても、他の計測可能なプロセス量および制御信号などの情報を用いて推定計算値が得られ計測値として代用可能である場合については、同等の技術が適用できるのは言うまでもない。
また、実施形態の説明ではSI単位系を用いる。すなわち、質量はkg、圧力はMPa、温度はK、時間はs、質量流量はkg/s、エネルギーはkJ、エンタルピーはkJ/kg、比熱はkJ/kg/K、また絶対湿度としては重量絶対湿度kg/kg、相対湿度はpu(per unit)、分子量はg/molを、それぞれ使用する。水の分子量は18.01528 g/mol、空気の分子量は28.966 g/molが使用されることが多いが、ここでは記載の容易さのために、それぞれ18と29を使用する。各単位は変換式を適切に用いることにより任意の単位体系に変換できるので、本発明の内容は、使用する単位系に依存しない。
さらに以下の説明では、プロセス量はつぎのルールに従って記述する。それぞれのプロセス量ごとにつぎの記号を使用する。すなわち、圧力p、温度T、気体および液体の質量流量M、絶対湿度z、相対湿度r、比熱Cp、エンタルピーh、単位時間当たりのエネルギー流量Eを使用する。圧力は単位として使用されるPaと区別するために小文字pを用いる。
またこれらの記号に続けて、sを添えるときは蒸気を、wを添えるときは水を、dを添えるときは乾燥空気を、aを添えるときは空気と水蒸気を含む気体全体表現し、これらが飽和状態であるときは*を付け、空気か蒸気か水かについて説明が不要な場合はこれを省略する。
さらに続けて、1を添えたときには吸気入口すなわち吸気ダクト内でまだ冷却水を加える前の空気または蒸気の状態を示し、2を添えたときには圧縮機入口すなわち吸気ダクト内で冷却水を加えた後に圧縮機に吸気される直前の状態を示し、3を添えたときには添加される冷却水の状態を示す。
エネルギーについては温度273.15Kを基準にして0とし、そこからの変化分を用いる。
以上のルールに従ったプロセス量の具体的な例を示せば、吸気入口の圧力pa1、吸気入口の乾燥空気の分圧pd1、吸気入口の水蒸気分圧ps1、吸気入口の乾燥空気の質量流量Md1、吸気入口の水蒸気の質量流量Ms1、吸気入口温度T1、吸気入口の相対湿度r1、吸気入口の絶対湿度z1、圧縮機入口の圧力pa2、圧縮機入口の温度T2、圧縮機入口の絶対湿度z2、冷却水の温度T3、冷却水の質量流量Mw3、乾燥空気の比熱Cpd、蒸気の比熱Cpsおよび水の比熱Cpwなどという表記を使用する。
プロセス量ではなく演算の結果として得られる値としては、相対湿度の目標値Q1、冷却水流量目標値Q2、冷却水流量操作量Q3、PI制御の出力Q4、中間変数Q5、冷却水流量上限値Q6という表記を用いる。
なお、以下の各実施形態の説明で、共通の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は本発明に係るガスタービン発電設備の第1の実施形態の全体構成を示す模式図である。図2は図1のガスタービン発電設備における制御装置7の構成を示す制御ブロック図である。図1に示すように、実施形態におけるガスタービン発電設備は、空気を圧縮する圧縮機1と、この圧縮機1の吸気中に冷却水を噴霧することにより吸気温度を低下させる吸気冷却システム2と、圧縮された空気と燃料とを燃焼させる燃焼器3と、燃焼器3で発生する燃焼ガスの熱エネルギーを回転エネルギーに変換して圧縮機1および発電機5を駆動するガスタービン4と、を有する。
吸気冷却システム2は、冷却水タンク11と、冷却水タンク11から水を送り出すポンプ12と、冷却水流量を調節するための調節弁13と、吸気中に冷却水を噴霧するためのグリッド14と、これらを接続するための配管とを有する。
さらに、冷却水流量を調整する演算を行う制御装置7が設けられている。また、各種プロセス量計測器20、21、22が配置され、プロセス量計測器20、21、22の出力は制御装置7に入力され、これにより、ポンプ12の回転速度や調節弁13の開閉制御に用いられる。ここで、プロセス量計測器20、21、22の出力であるプロセス量としては、たとえば、吸気圧力pa1、吸気温度T1、吸気の相対湿度r1、冷却水温度T3、乾燥空気流量Md1、圧縮機入口温度T2、圧縮機入口の相対湿度r2、冷却水流量Mw3などが含まれる。
なお、図1に示す構成は、後述する他の実施形態でも共通である。
第1の実施形態では、図2に示すように、制御装置7には、プロセス量の一つである圧縮機入口の相対湿度r2とともに相対湿度の目標値Q1が入力される。制御装置7では、圧縮機入口の相対湿度r2を目標値Q1と一致させるような制御演算が行われ、冷却水流量操作量Q3が出力される。
第1の実施形態では、各種プロセス量として具体的に、圧縮機入口の相対湿度r2を用い、制御演算としてはPI制御器(比例積分制御器)30を用いる。
制御装置7は減算器40を備え、減算器40によって、圧縮機入口の相対湿度r2と相対湿度の目標値Q1の偏差が計算される。この偏差はPI制御器30に入力されて冷却水操作量Q3が調整され、r2とQ1が一致した状態が達成される。ここで、「一致」とは、実際には、目標値をはさむ所定の幅の領域内に入ることを言う。以下の説明でも同様である。
[第2の実施形態]
つぎに、第2の実施形態について、図3を用いて説明する。図3はこの第2の実施形態のガスタービン発電設備における制御装置7の構成を示す制御ブロック図である。図1の構成はこの実施形態でも共通である。
第2の実施形態では、各種プロセス量として具体的に、圧縮機入口の相対湿度r2と、冷却水流量Mw3を用い、制御演算としては2個のPI制御器31、32を用いる。
まず、第1の減算器40によって、相対湿度の目標値Q1と圧縮機入口の相対湿度r2の偏差が演算され、第1のPI制御器31がこの偏差を解消するように、冷却水流量目標値Q2を増減する。つぎに、第2の減算器42によって、この冷却水流量目標値Q2と冷却水流量Mw3との偏差が演算され、その偏差を解消するように第2のPI制御器32が冷却水流量操作量Q3を増減する。
この第2の実施形態により、圧縮機入口の相対湿度r2を相対湿度の目標値Q1に一致させることができる。
なお、第1の実施形態に比べて第2の実施形態は、冷却水流量の目標値Q2と実測値Mw3の比較が陽に行われているので、制御目的が達成されない場合の原因把握が容易となるメリットがある。また、第2のPI制御器32により、第1のPI制御器31から見た制御対象の非線形性が抑制されて線形系に近い応答となるので、第1のPI制御器31にてより一層性能の良い制御を実現することができる。
[第3の実施形態]
つぎに、第3の実施形態について、図4を用いて説明する。図4はこの第3の実施形態のガスタービン発電設備における制御装置7の構成を示す制御ブロック図である。図1の構成はこの実施形態でも共通である。
第3の実施形態では、制御演算として、1個のPI制御器33と1個の非線形性補償関数演算器34を用いる。
まず、減算器40によって、相対湿度の目標値Q1と圧縮機入口の相対湿度r2の偏差が演算され、第1のPI制御器33がこの偏差を解消するように、PI出力Q4を増減する。この信号を、非線形性補償関数f(x)の演算を行う非線形性補償関数演算器34に入力し、冷却水流量操作量Q3を得る。
この第3の実施形態により、圧縮機入口の相対湿度r2を相対湿度の目標値Q1に一致させることができる。
なお、第2の実施形態に比べて第3の実施形態は、第2のPI制御器32の代わりに非線形性補償関数演算器34を用いることにより、第1のPI制御器33から見た制御対象の非線形性が抑制されて線形系に近い応答となり、第2の実施形態と同様に、第1のPI制御器33にて、より一層性能の良い制御を実現することができる。
[第4の実施形態]
つぎに、第4の実施形態について、図5を用いて説明する。図5はこの第4の実施形態のガスタービン発電設備における制御装置7の構成を示す制御ブロック図である。図1の構成はこの実施形態でも共通である。
第4の実施形態の制御装置7の構成では、第1ないし第3の実施形態で使用している圧縮機入口の相対湿度r2が直接計測できない場合に、他のプロセス量と相対湿度の目標値Q1とを用いて冷却水流量目標値Q2を算出する冷却水流量目標値計算部35と、これにより得られた冷却水流量目標値Q2と実際の冷却水流量Mw3との偏差を解消するためのPI制御器36とを有している。
第4の実施形態では、各種プロセス量としてガスタービンを用いた発電プラントで一般的に計測されているか、すでに算出されている下記の値を用いる。すなわち、吸気圧力pa1、吸気温度T1、吸気の相対湿度r1、冷却水温度T3、乾燥空気流量Md1、圧縮機入口温度T2を用いる。これ以外の値は、以下の計算により算出した値を用いる。
冷却水流量目標値計算部35は、各制御周期ごとに以下の収束計算を行い、冷却水流量目標値Q2を算出する。
初めに、圧縮機入口温度計算値Tr2の初期値を設定する(ステップS1)。最初に計算を開始する際には、Tr2=T1またはTr2=T2とし、2回目以降は、前回の収束計算で得られたTr2を用いる。
つぎに、r1≧Q1が成立するかどうかを判定する(ステップS2)。
ステップS2でYesの場合は、Q2=0として(ステップS3)、終了する。
ステップS2でNoの場合は、以下の計算(1−1)〜(1−11)を順次行う(ステップS4)。
(1−1) 吸気温度T1における飽和蒸気圧力ps1fを得る。
ps1f=f1(T1)
ここで、f1は飽和水蒸気圧力と温度の関係を表す関数である。
(1−2) 相対湿度r1の時の水蒸気分圧ps1を次式で求める。
ps1=r1×ps1f
(1−3) 吸気に含まれている水蒸気の流量Ms1を次式で求める。
Ms1=18/29×ps1/(pa1−ps1)×Md1
(1−4) 吸気が持っているエネルギー流量E1を次式で求める。
E1=Cpd×(T1−273.15)×Md1+Cps×(T1−273.15)×Ms1
(1−5) 温度Tr2の飽和水蒸気分圧ps2fを計算する。
ps2f=f1(Tr2)
ここで、f1は飽和水蒸気圧力と温度の関係を表す関数である。
(1−6) 相対湿度がQ1となるのに足りない水蒸気分圧dps2を計算する。あらかじめ吸気中に含まれていた水蒸気分圧は、温度がT1からT2に変化するのに伴って、ps1からT2/T1×ps1に変化する。よってdps2は次式で求められる。
dps2=Q1×ps2f−Tr2/T1×ps1
(1−7) dps2に相当する給水流量Qr2を次式で求める。
Qr2=T1/Tr2×dps2/ps1×Ms1
(1−8) 流量Qr2の冷却水が持ち込むエネルギー流量E3を次式によって求める。
E3=Cpw×(T3−273.15)×Qr2
(1−9) 冷却水1kgが温度Tr2で蒸発するときに必要なエンタルピーdHを次式によって求める。
dH=h2(ps2f,Tr2)−h1(ps2f,Tr2)
ここで、h1(p,T)は、圧力p、温度Tの水のエンタルピーを計算するための関数を示し、h2(p,T)は、温度Tの水蒸気のエンタルピーを計算するための関数を示す。
(1−10) 圧縮機入口のエネルギー流量E2を次式によって求める。
E2=Cpd×(T2−273.15)+Md1+Cps×(T2−273.15)×(Ms1+Qr2)+dH×Qr2
(1−11) エネルギー保存則より、E1+E3=E2となるはずであり、これはTr2の値が適切なときに成立する。そこで、エネルギー流量のアンバランス値dEをつぎの式により計算する。
dE=E1+E3−E2
つぎに、以上説明したステップS4の(1−1)〜(1−11)の計算の結果として得られたdEについて、|dE|≦epsかどうかを判定する(ステップS5)。
ステップS5でYesの場合は、Q2=Qr2として(ステップS6)、終了する。
ステップS5でNoの場合は、
Tr2=Tr2+α×dE
として(ステップS7)、前記ステップS4に戻る。
以上の処理において、αは収束計算を安定に行うために用いる係数であり、使用する単位系によって値は大きく変化する。いま用いている単位系では、概ねα=0.0001から0.0003で良好な収束性を得る。
以上説明したように、冷却水流量目標値計算部35は、各制御周期ごとに冷却水流量目標値Q2を算出する。
つぎに、減算器42によって、上述の算出された冷却水流量目標値Q2から、実際に計測された冷却水流量Mw3を減算し、その偏差を解消するようにPI制御器36が冷却水流量操作量Q3を増減する。
このようにして、圧縮機入口の相対湿度r2を相対湿度の目標値Q1に一致させることができる。
[第5の実施形態]
つぎに、第5の実施形態について、図6を用いて説明する。図6はこの第5の実施形態のガスタービン発電設備における制御装置7の構成を示す制御ブロック図である。図1の構成はこの実施形態でも共通である。
この第5の実施形態は第4の実施形態(図5)の変形であって、第4の実施形態の冷却水流量目標値計算部35におけるステップS4がステップS14で置き換えられており、他の部分は第4の実施形態と同様である。
ステップS14では以下の計算(2−1)〜(2−13)を順次行う。
(2−1) 吸気温度T1における飽和蒸気圧力ps1fを得る。
ps1f=f1(T1)
ここでf1は、飽和水蒸気圧力と温度の関係を表す関数である。
(2−2) 相対湿度r1の時の水蒸気分圧ps1を次式で求める。
ps1=r1×ps1f
(2−3) 吸気に含まれている水蒸気の流量Ms1を次式で求める。
Ms1=18/29×ps1/(pa1−ps1)×Md1
(2−4) 吸気の絶対湿度z1を次式で求める。
z1=Ms1/Md1
(2−5) 吸気が持っているエネルギー流量E1を次式で求める。
E1=Cpd×(T1−273.15)×Md1+Cps×(T1−273.15)×Ms1
(2−6) 温度Tr2の飽和水蒸気分圧ps2fを計算する。
ps2f=f1(Tr2)
ここでf1は、飽和水蒸気圧力と温度の関係を表す関数である。
(2−7) 圧縮機入口の水蒸気分圧がQ1×ps2fとなるときの絶対湿度z2を次式で求める。
z2=18/29×Q1×ps2f/pd2=18/29×Q1×ps2f×T1/Tr2/(pa1−ps1)
(2−8) よって、圧縮機入口の水蒸気分圧がQ1×ps2fとなるのに加えるべき絶対湿度dz2を次式で求める。
dz2=18/29×Q1×ps2f×T1/Tr2/(pa1−ps1)−z1
=18/29×Q1×ps2f×T1/Tr2/(pa1−ps1)−Ms1/Md1
(2−9) dz2に相当する給水流量Qr2を次式で求める。
Qr2=dz2×Md1=18/29×Q1×ps2f×T1/Tr2/(pa1−ps1)×Md1−Ms1
(2−10) 流量Qr2の冷却水が持ち込むエネルギー流量E3を次式によって求める。
E3=Cpw×(T3−273.15)×Qr2
(2−11) 冷却水1kgが温度Tr2で蒸発するときに必要なエンタルピーdHを次式によって求める。
dH=h2(ps2f,Tr2)−h1(ps2f,Tr2)
ここで、h1(p,T)は、圧力p、温度Tの水のエンタルピーを計算するための関数を示し、h2(p,T)は、温度Tの水蒸気のエンタルピーを計算するための関数を示す。
(2−12) 圧縮機入口のエネルギー流量E2を次式によって求める。
E2=Cpd×(T2−273.15)+Md1+Cps×(T2−273.15)×(Ms1+Qr2)+dH×Qr2
(2−13)エネルギー保存則より、E1+E3=E2となるはずであり、これはTr2の値が適切なときに成立する。そこで、エネルギー流量のアンバランス値dEをつぎの式により計算する。
dE=E1+E3−E2
上記に示したステップS14の計算処理(2−1)〜(2−13)を含め、ステップS1、S2、S3、S14、S5、S6、S7により、収束計算を行う。
ステップS7において、αは収束計算を安定に行うために用いる係数であるのは、第4の実施形態と同様である。使用する単位系によってαの値は大きく変化する。いま用いている単位系では、概ねα=0.0001から0.0003で良好な収束性を得るのも、第4の実施形態で記載したものと同様である。
以上により、算出された冷却水流量目標値Q2に対して、冷却水流量Mw3との偏差が演算され、その偏差を解消するようにPI制御器が冷却水流量操作量Q3を増減する。
このようにして、圧縮機入口の相対湿度r2を相対湿度の目標値Q1に一致させることができる。
[第6の実施形態]
つぎに、第6の実施形態について、図7を用いて説明する。図7はこの第6の実施形態のガスタービン発電設備における制御装置7の構成を示す制御ブロック図である。図1の構成はこの実施形態でも共通である。
この第6の実施形態は第4の実施形態(図5)の変形であって、第4の実施形態の冷却水流量目標値計算部35が、冷却水流量目標値計算部45に置き換えられている。他の部分の構成は第4の実施形態と同様である。この第6の実施形態における冷却水流量目標値計算部45は、関数計算部46および乗算器47を有し、収束計算は行わない。
冷却水流量目標値計算部45は、各制御周期ごとに以下の計算を行い、冷却水流量目標値Q2を算出する。
まず関数計算部46で、相対湿度の目標値Q1と吸気圧力pa1と吸気温度T1と吸気の相対湿度r1と冷却水温度T3とを用いて、次式により中間変数Q5を算出する。
Q5 = a1×pa1×pa1+a2×T1×T1+a3×r1×r1
+a4×T3×T3+a5×Q1×Q1+a6×pa1×T1
+a7×pa1×r1+a8×pa1×T3+a9×pa1×Q1
+a10×T1×r1+a11×T1×T3+a12×T1×Q1
+a13×r1×T3+a14×r1×Q1+a15×T3×Q1
+a16×pa1+a17×T1+a18×r1+a19×T3
+a20×Q1+a21
ここに示す例では、Q5を算出するための関数として、Q1と各プロセス量の2次までの多項式で表現した場合を示しているが、関数の形は三角関数や対数関数や有理式や3次以上の多項式やこれらの組み合わせなどが使用可能である。関数の係数a1〜a21の各値は、十分多数の入力条件に対して、第4の実施形態(図5)の収束計算をあらかじめ解いて、最小二乗法などによりあらかじめ決定することができる。
関数計算部46で算出された中間変数Q5に対して、乗算器47で乾燥空気流量Md1を掛ける。これにより、冷却水流量目標値Q2を計算することができる。
以上により算出された冷却水流量目標値Q2に対して、減算器42で、冷却水流量Mw3との偏差が演算され、その偏差を解消するようにPI制御器36が冷却水流量操作量Q3を増減する。
このようにして、圧縮機入口の相対湿度r2を相対湿度の目標値Q1に一致させることができる。この実施形態では、収束計算をあらかじめ解いて、最小二乗法などによって係数をあらかじめ決定することにより、オンライン制御における計算負荷を軽くすることができ、高速での計算処理が可能である。
[第7の実施形態]
つぎに、第7の実施形態について、図8を用いて説明する。図8はこの第7の実施形態のガスタービン発電設備における制御装置7の構成を示す制御ブロック図である。図1の構成はこの実施形態でも共通である。
この第7の実施形態は第6の実施形態(図5)の変形であって、第6の実施形態の冷却水流量目標値計算部45が、冷却水流量目標値計算部48に置き換えられている。他の部分の構成は第6の実施形態と同様である。冷却水流量目標値計算部48は、収束計算を行わない点で第6の実施形態と同様であるが、第6の実施形態の乗算器47に相当するものを有していない。
冷却水流量目標値計算部48は、各制御周期ごとに以下の計算を行い、冷却水流量目標値Q2を算出する。
まず冷却水流量目標値計算部48で、相対湿度の目標値Q1、吸気圧力pa1、吸気温度T1、吸気の相対湿度r1、冷却水温度T3、乾燥空気流量Md1を用いて、次式により冷却水流量目標値Q2を算出する。
Q2 = b1×pa1×pa1+b2×T1×T1+b3×r1×r1
+b4×T3×T3+b5×Q1×Q1+b6×Md1×Md1
+b7×pa1×T1+b8×pa1×r1+b9×pa1×T3
+b10×pa1×Q1+b11×pa1×Md1+b12×T1×r1
+b13×T1×T3+b14×T1×Q1+b15×T1×Md1
+b16×r1×T3+b17×r1×Q1+b18×r1×Md1
+b19×T3×Q1+b20×T3×Md1+b21×Q1×Md1
+b22×pa1+b23×T1+b24×r1+b25×T3
+b26×Q1+b27×Md1+b28
ここに示す例では、Q2を算出するための関数として、Q1と各プロセス量の2次までの多項式で表現した場合を示しているが、関数の形は三角関数や対数関数や有理式や3次以上の多項式やこれらの組み合わせなどが使用可能である。関数の係数b1〜b28の各値は、十分多数の入力条件に対して第4の実施形態の収束計算をあらかじめ解いて、最小二乗法などによりあらかじめ決定することができる。
以上により算出された冷却水流量目標値Q2に対して、冷却水流量Mw3との偏差が演算され、その偏差を解消するようにPI制御器が冷却水流量操作量Q3を増減する。
このようにして、圧縮機入口の相対湿度r2を相対湿度の目標値Q1に一致させることができる。この実施形態では、第6の実施形態と同様に、収束計算をあらかじめ解いて、最小二乗法などによって係数をあらかじめ決定することにより、オンライン制御における計算負荷を軽くすることができ、高速での計算処理が可能である。
[第8の実施形態]
つぎに、第8の実施形態について、図9を用いて説明する。図9はこの第8の実施形態のガスタービン発電設備における制御装置7の構成を示す制御ブロック図である。図1の構成はこの実施形態でも共通である。
この第8の実施形態は第2の実施形態(図3)の変形であって、プロセス量として、圧縮機入口の相対湿度r2と冷却水流量Mw3を用い、制御演算として2個のPI制御器31、32を用いることは、第2の実施形態と共通である。
第2の実施形態と同様に、まず、第1の減算器40によって、相対湿度の目標値Q1と圧縮機入口の相対湿度r2の偏差が演算され、第1のPI制御器31がこの偏差を解消するように、冷却水流量目標値Q2を増減する。つぎに、第2の減算器42によって、この冷却水流量目標値Q2と冷却水流量Mw3との偏差が演算され、その偏差を解消するように第2のPI制御器32が冷却水流量操作量Q3を増減する。
第8の実施形態の制御装置7では、冷却水流量上限計算部50が含まれている点が第2の実施形態と異なる。
冷却水流量上限計算部50は、第1のPI制御器31の出力であるQ2に対して冷却水上限制限値Q6を与える。冷却水流量上限値計算部50は、第4ないし第7の実施形態(図5ないし図8)のいずれかに示されている冷却水流量目標値計算部35、45、48のいずれかと同等の計算を行い、その結果を冷却水流量上限値Q6として出力する。
本実施形態によれば、冷却水流量上限計算部50を設けてPI制御器31にあらかじめ上限値制限を設けることにより、何らかの理由により圧縮機入口の相対湿度r2の計測値に異常が生じた場合でも、制御動作が異常にならないようにすることができる。
ガスタービン吸気冷却システムでは、過剰な冷却水注入は可能な限り避けたいものである。本実施形態では、冷却水流量の上限値を算出し設定する。これにより、相対湿度の目標値Q1を実現するような冷却水流量上限値がPI制御器の出力信号を制限するので、冷却水の過剰な注入をより一層避けつつ相対湿度の目標値Q1と圧縮機入口の相対湿度r2との偏差を解消するような冷却水流量目標値Q2が演算される。
以上により算出された冷却水流量目標値Q2に対して、冷却水流量Mw3との偏差が演算され、その偏差を解消するように第2のPI制御器32が冷却水流量操作量Q3を増減する。
このようにして、冷却水の過剰な注入をより一層避けつつ圧縮機入口の相対湿度r2を相対湿度の目標値Q1に一致させることができる。
[他の実施形態]
以上説明した各実施形態は単なる例示であって、本発明はこれらによって限定されるものではない。
たとえば、上記実施形態の説明では、相対湿度の目標値Q1と圧縮機入口の相対湿度r1の偏差、または、冷却水流量目標値Q2と冷却水流量Mw3との偏差の、いずれか片方ないしは両方の偏差を解消するために、便宜上、PI制御器を用いるものとして説明した。しかし、他のフィードバック制御器をPI制御器の代わりに使用可能である。たとえば、PID(比例積分微分)制御器や積分制御器などである。また、微分方程式や差分方程式を用いて制御ゲインを算出するフィードバック制御器を用いることも容易であり、たとえば最適レギュレータやH無限大制御器やモデル予測制御器などを利用することもできる。また、フィードバック制御の性能を改善するためにフィードフォワード制御と組み合わせることもできる。
つぎに、フィードバック制御に必要なプロセス量が得られない場合に、フィードフォワード制御を行うこともできる。第4〜第7の実施形態(図5〜図8)は、フィードバック信号が得られない場合にはフィードフォワード制御のみとして実現することが可能である。
また、第8の実施形態(図9)では、第2の実施形態(図3)の制御装置をベースにして、それに冷却水流量上限計算部50とその周辺構造を追加するものとしたが、第1または第3の実施形態の制御装置をベースにして、それに冷却水流量上限計算部50とその周辺構造を追加することも可能である。
さらに、上記実施形態では、吸気および圧縮機入口の相対湿度が実測できる場合について説明した。しかし、相対湿度の代わりに絶対湿度や比較湿度など、他の湿度に関する情報が得られる場合でも、適切なプロセス量を用いることにより相互に換算が可能であり、上記実施形態と同様の制御演算が可能である。
さらに、上記実施形態中で使用している乾燥空気および水蒸気および冷却水の比熱は、一般的にはそれぞれの温度と圧力の関数である。上記実施形態で説明した系については、ほぼ一定値を取るので、定数として説明したが、これを一般化して、比熱を各部分の温度および圧力の関数として表現することもできる。
また、上記実施形態で、プロセス量はプロセス量計測器で直接実測できることを想定したが、他の実測データに基いて計算によって求めてもよい。またその際の計算は、プロセス量計測器で行なうこともできるし、制御装置7またはその他の計算器で行なうこともできる。
1 圧縮機
2 吸気冷却システム
3 燃焼器
4 ガスタービン
5 発電機
6 吸気ダクト
7 制御装置
11 冷却水タンク
12 ポンプ
13 調節弁
14 グリッド
20、21、22 プロセス量計測器
30、31、32、33 PI制御器(比例積分制御器)
34 非線形性補償関数演算器
35 冷却水流量目標値計算部
36 PI制御器
40、42 減算器
45 冷却水流量目標値計算部
46 関数計算部
47 乗算器
48 冷却水流量目標値計算部
50 冷却水流量上限計算部

Claims (11)

  1. 空気を吸入して圧縮する圧縮機と、
    この圧縮機に吸入される前の空気の中に冷却水を噴霧する吸気冷却システムと、
    前記圧縮機によって圧縮された空気とともに燃料を燃焼させる燃焼器と、
    回転駆動されて発電を行う発電機と、
    前記燃焼器で発生する燃焼ガスの熱エネルギーを回転エネルギーに変換して前記圧縮機および前記発電機を駆動するガスタービンと、
    前記圧縮機に吸入される空気の相対湿度を所定の相対湿度目標値に近づけるように前記冷却水の流量を制御する制御装置と、
    を有するガスタービン発電設備。
  2. 前記吸気冷却システムの運転状況を示すプロセス量を直接または間接に計測するプロセス量計測部を有し、
    前記制御装置は、前記プロセス量計測部で直接または間接に計測されたプロセス量に基いて、前記相対湿度目標値に対応する冷却水流量目標値を算出する冷却水流量目標値計算部を有し、この冷却水流量目標値を目標値として前記冷却水流量を制御すること、を特徴とする請求項1に記載のガスタービン発電設備。
  3. 前記圧縮機に吸入される空気の相対湿度を直接または間接に計測する相対湿度計測部を備え、
    前記制御装置は、前記相対湿度計測部で計測された相対湿度と前記相対湿度目標値との偏差に基いて前記冷却水流量の操作量を算出する制御器を含むこと、を特徴とする請求項2に記載のガスタービン発電設備。
  4. 前記圧縮機に吸入される空気の相対湿度を直接または間接に計測する相対湿度計測部を備え、
    前記プロセス量計測部は前記冷却水の流量を計測する流量計測部を含み、
    前記制御装置は、前記相対湿度計測部で計測された相対湿度と前記相対湿度目標値との偏差に基いて前記冷却水流量の目標値を算出する第1の制御器と、前記冷却水流量の目標値と前記流量計測部で計測された流量との偏差に基いて前記冷却水流量の操作量を算出する第2の制御器と、を含むこと、を特徴とする請求項2に記載のガスタービン発電設備。
  5. 前記圧縮機に吸入される空気の相対湿度を直接または間接に計測する相対湿度計測部を備え、
    前記制御装置は、前記相対湿度計測部で計測された相対湿度と前記相対湿度目標値との偏差に基いて比例処理する比例要素を含む第1の制御器と、前記第1の制御器の出力に基いて非線形補償を行って前記冷却水流量の操作量を算出する非線形補償関数演算器とを含むこと、を特徴とする請求項2に記載のガスタービン発電設備。
  6. 前記制御器は、比例積分制御器、比例積分微分制御器、積分制御器のうちのいずれかであること、を特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか一項に記載のガスタービン発電設備。
  7. 前記プロセス量は、前記吸気冷却システムで前記圧縮機に吸入されるよりも上流側で前記冷却水が噴霧されるよりも上流側の空気の圧力、温度、相対湿度および質量流量と、圧縮機に吸入されるよりも上流側で前記冷却水が噴霧されるよりも下流側の空気の温度と、前記冷却水の温度と、を含むこと、を特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか一項に記載のガスタービン発電設備。
  8. 前記冷却水流量目標値計算部は、前記プロセス量計測部で直接または間接に計測されたプロセス量に基いて、収束計算を行なうことにより冷却水流量目標値を計算すること、を特徴とする請求項2ないし請求項7のいずれか一項に記載のガスタービン発電設備。
  9. 前記冷却水流量目標値計算部は、前記プロセス量計測部で直接または間接に計測されたプロセス量に基いて、あらかじめ設定された関数計算式を用いて冷却水流量目標値を計算すること、を特徴とする請求項2ないし請求項7のいずれか一項に記載のガスタービン発電設備。
  10. 前記制御装置は、前記プロセス量計測部で直接または間接に計測されたプロセス量に基いて、前記相対湿度目標値に対応する冷却水流量上限値を算出する冷却水流量上限値計算部を有し、この冷却水流量上限値を上限値として前記冷却水流量を制御すること、を特徴とする請求項2ないし請求項9のいずれか一項に記載のガスタービン発電設備。
  11. 空気を吸入して圧縮する圧縮機と、この圧縮機に吸入される前の空気の中に冷却水を噴霧する吸気冷却システムと、前記圧縮機によって圧縮された空気とともに燃料を燃焼させる燃焼器と、回転駆動されて発電を行う発電機と、前記燃焼器で発生する燃焼ガスの熱エネルギーを回転エネルギーに変換して前記圧縮機および前記発電機を駆動するガスタービンと、を有するガスタービン発電設備の運転方法において、
    前記圧縮機に吸入される空気の相対湿度を所定の相対湿度目標値に近づけるように前記冷却水の流量を制御すること、を特徴とするガスタービン発電設備の運転方法。
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