JP2011227836A - 耐雷設備配置算出装置、及び、耐雷設備配置算出方法 - Google Patents

耐雷設備配置算出装置、及び、耐雷設備配置算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザの要求に基づいて、費用を抑えながら全体として効率よく耐雷対策を行うための設備配置情報を提供する。
【解決手段】雷リスク変動値算出部15により、雷リスク低減領域として選定された単位メッシュに耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値と、雷リスク増加領域として選定された単位メッシュから耐雷設備を省略することによって変動する雷リスク値とを算出し、最適設備配置設定部16により、雷リスク変動値算出部15による算出結果に基づき、耐雷設備変更後の配電線通過地域全体の雷リスク値が、目標雷リスク値以下であり、かつ、耐雷設備変更によって生じるコストが目標コスト値以下である条件を満たしているとき、単位メッシュの耐雷設備を再設定し、出力部17により、最適設備配置設定部16により再設定された各単位メッシュの雷リスク値を示す情報を出力する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域の配電系統の設備状況のうち、最適な耐雷設備の配置に関する情報を算出する耐雷設備配置算出装置、及び、耐雷設備配置算出方法に関する。
電力系統の一部を構成する変電所は、その変電所に接続された配電線及びその配電設備に落雷したとき、過剰な電流が流れるのを防止するため、電力供給を停止する。このような電力供給の停止は、配電線雷事故と呼ばれる。配電線には、このような配電線雷事故を防止する耐雷対策として、その上端に架空地線が設けられているものがある。また、耐雷対策として、配電線に接続された電柱には、落雷により過剰に電流が流れるため、この過剰電流を接地方向へ流す耐雷素子が設けられているものがある。
従来から行われている耐雷対策は、上述した架空地線や耐雷素子などの耐雷設備の施設状況を考慮したものではなく、経験的に、または、統計的に雷の発生頻度が高い地域に対して、より多くの耐雷設備を配備するというものである。
耐雷対策においては、過去の落雷数や配電線雷事故数や現状の耐雷設備の施設状況などの関係に基づいて、将来起こりうる配電線雷事故数を定量的に予測して、この予測結果を利用して、耐雷設備を効率よく配備することが望まれる。
例えば、特許文献1には、年間事故件数が多い単位領域(以下、メッシュという。)や少ないメッシュにおいて、どのように設備変更すれば耐雷対策コストと配電線事故率を最小化できるかを算出する発明について記載されている。具体的に、特許文献1に記載された発明は、1つの配電線において、当該配電線が通過する全メッシュのうち、設備変更するメッシュとしないメッシュの配電線事故率が設備変更前後でどのように変化するかを算出し、配電線事故数の変化量を定量的に計算するものである。
特開2008−217541号公報
特許文献1に記載された発明では、施設状況の変更による費用を算出して、算出した費用をユーザに提供できる。しかし、特許文献1に記載された発明では、単にユーザにより選択された施設状況の変更に伴って発生する費用を算出しているため、ユーザの要求に基づいて、費用を抑えながら全体として効率よく耐雷設備を配置するための情報を提案することが望まれる。
そこで、本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、ユーザの要求に基づいて、費用を抑えながら全体として効率よく耐雷対策を行うための設備配置情報を提供することが可能な耐雷設備配置算出装置、及び、耐雷設備配置算出方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る耐雷設備配置算出装置は、配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域毎に、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいた配電線雷事故予測数を示す雷リスク値が入力される雷リスク値入力部と、雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、単位領域毎に、雷リスク値入力部に入力された雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定して、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件と省略条件とを設定する初期設定部と、配電線通過地域において耐雷設備の変更に要する目標コストと、該耐雷設備を変更したときの目標雷リスク値とが入力される目標情報入力部と、配電線通過地域の単位領域から、初期設定部により設定された追加条件に従って耐雷設備を追加することで雷リスクを低減させる雷リスク低減領域を選定する雷リスク低減領域選定部と、雷リスク低減領域以外の単位領域から、初期設定部により設定された省略条件に従って耐雷設備を省略することで雷リスクを増加させる雷リスク増加領域を選定する雷リスク増加領域選定部と、雷リスク低減領域として選定された単位領域に耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値と、雷リスク増加領域として選定された単位領域から該耐雷設備を省略することによって変動する雷リスク値とを算出する雷リスク変動値算出部と、雷リスク変動値算出部による算出結果に基づき、耐雷設備変更後の配電線通過地域全体の雷リスク値が、目標コスト入力部に入力された目標雷リスク値以下であり、かつ、耐雷設備変更によって生じるコストが目標コスト入力部に入力された目標コスト値以下である条件を満たしているとき、単位領域の耐雷設備を再設定する最適設備配置設定部と、最適設備配置設定部により再設定された各単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する出力部とを備える。
また、本発明に係る耐雷設備配置算出方法は、配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域毎に、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいた配電線雷事故予測数を示す雷リスク値を入力する雷リスク値入力ステップと、雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、単位領域毎に、雷リスク値入力ステップにより入力した雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定して、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件と省略条件とを設定する初期設定ステップと、配電線通過地域において耐雷設備の変更に要する目標コストと、耐雷設備を変更したときの目標雷リスク値とを入力する目標情報入力ステップと、配電線通過地域の単位領域から、初期設定ステップにより設定した追加条件に従って耐雷設備を追加して雷リスクを低減させる雷リスク低減領域を選定する雷リスク低減領域選定ステップと、雷リスク低減領域以外の単位領域から、初期設定ステップにより設定された省略条件に従って耐雷設備を省略することで雷リスクを増加させる雷リスク増加領域を選定する雷リスク増加領域選定ステップと、雷リスク低減領域として選定された単位領域に耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値と、雷リスク増加領域として選定された単位領域から耐雷設備を省略することによって変動する雷リスク値とを算出する雷リスク変動値算出ステップと、雷リスク変動値算出ステップによる算出結果に基づき、耐雷設備変更後の配電線通過地域全体の雷リスク値が、目標コスト入力ステップにより入力された目標雷リスク値以下であり、かつ、耐雷設備変更によって生じるコストが目標コスト入力ステップにより入力された目標コスト値以下である条件を満たしているとき、耐雷設備変更後の単位領域の雷害区分を再設定する最適設備配置設定ステップと、最適設備配置設定ステップにより再設定された各単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する出力ステップとを有する。
また、本発明に係る耐雷設備配置算出装置は、配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域毎に、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいた配電線雷事故予測数を示す雷リスク値が入力される雷リスク値入力部と、雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、単位領域毎に、雷リスク値入力部に入力された雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定して、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件と省略条件とを設定する初期設定部と、配電線通過地域において耐雷設備の変更に要する目標コストを入力する目標コスト入力部と、配電線通過地域の単位領域から、初期設定部により設定された追加条件に従って耐雷設備を追加して雷リスクを低減させる雷リスク低減領域を選定する雷リスク低減領域選定部と、雷リスク低減領域以外の単位領域から、初期設定部により設定された省略条件に従って耐雷設備を省略することで雷リスクを増加させる雷リスク増加領域を選定する雷リスク増加領域選定部と、雷リスク低減領域として選定された単位領域に耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値と、雷リスク増加領域として選定された単位領域から、耐雷設備を省略することによって変動する雷リスク値とを算出する雷リスク変動値算出部と、雷リスク変動値算出部による算出結果に基づき、耐雷設備変更後の配電線通過地域全体の雷リスク値が低減されおり、且つ、耐雷設備変更によって生じるコストが目標コスト入力部に入力された目標コスト値以下である条件を満たしているとき、耐雷設備変更後の単位領域の雷害区分を再設定する最適設備配置設定部と、最適設備配置設定部により再設定された単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する出力部とを備える。
また、本発明に係る耐雷設備配置算出方法は、配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域毎に、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいた配電線雷事故予測数を示す雷リスク値を入力する雷リスク値入力ステップと、雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、単位領域毎に、雷リスク値入力ステップにより入力した雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定して、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件と省略条件とを設定する初期設定部と、配電線通過地域において耐雷設備の変更に要する目標コストを入力する目標コスト入力ステップと、配電線通過地域の単位領域から、初期設定部により設定した追加条件に従って耐雷設備を追加して雷リスクを低減させる雷リスク低減領域を選定する雷リスク低減領域選定部と、雷リスク低減領域以外の単位領域から、初期設定部により設定した省略条件に従って耐雷設備を省略することで雷リスクを増加させる雷リスク増加領域を選定する雷リスク増加領域選定部と、雷リスク低減領域として選定された単位領域に耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値と、雷リスク増加領域として選定された単位領域から、耐雷設備を省略することによって変動する雷リスク値とを算出する雷リスク変動値算出ステップと、雷リスク変動値算出ステップによる算出結果に基づき、耐雷設備変更後の配電線通過地域全体の雷リスク値が低減されおり、且つ、耐雷設備変更によって生じるコストが目標コスト入力ステップにより入力した目標コスト値以下である条件を満たしているとき、耐雷設備変更後の単位領域の雷害区分を再設定する最適設備配置設定ステップと、最適設備配置設定ステップにより再設定した単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する出力ステップとを有する。
また、本発明に係る耐雷設備配置算出装置は、配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域毎に、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいた配電線雷事故予測数を示す雷リスク値が入力される雷リスク値入力部と、雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、単位領域毎に、雷リスク値入力部に入力された雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定して、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件を設定する初期設定部と、配電線通過地域の耐雷設備を変更したときの目標雷リスク値を入力する目標リスク入力部と、配電線通過地域の単位領域から、初期設定部により設定された追加条件に従って耐雷設備を追加して雷リスクを低減させる雷リスク低減領域を選定する雷リスク低減領域選定部と、雷リスク低減領域として選定された単位領域に耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値を算出する雷リスク変動値算出部と、雷リスク変動値算出部による算出結果に基づき、耐雷設備変更後の配電線通過地域全体の雷リスク値が、目標雷リスク入力部に入力された目標雷リスク値以下であるとき、耐雷設備変更後の単位領域の雷害区分を再設定する最適設備配置設定部と、最適設備配置設定部により再設定された単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する出力部とを備える。
また、本発明に係る耐雷設備配置算出方法は、配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域毎に、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいた配電線雷事故予測数を示す雷リスク値を入力する雷リスク値入力ステップと、雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、単位領域毎に、雷リスク値入力ステップにより入力した雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定して、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件を設定する初期設定ステップと、配電線通過地域の耐雷設備を変更したときの目標雷リスク値を入力する目標リスク入力ステップと、配電線通過地域の単位領域から、初期設定ステップにより設定した追加条件に従って耐雷設備を追加して雷リスクを低減させる雷リスク低減領域を選定する雷リスク低減領域選定ステップと、雷リスク低減領域として選定された単位領域に耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値を算出する雷リスク変動値算出ステップと、雷リスク変動値算出ステップによる算出結果に基づき、耐雷設備変更後の配電線通過地域全体の雷リスク値が、目標雷リスク入力ステップにより入力した目標雷リスク値以下であるとき、耐雷設備変更後の単位領域の雷害区分を再設定する最適設備配置設定ステップと、最適設備配置設定ステップにより再設定された単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する出力ステップとを有する。
本発明によれば、単位領域毎に、雷害区分に応じた耐雷設備の変更条件を設定して、選定された単位領域に対して耐雷設備を省略又は追加して、耐雷設備変更後の施設状況が目標となる条件を満たしている再設定された各単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する。このようにして、本発明によれば、ユーザの要求に基づいて、全体として効率よく耐雷対策を行うための設備配置情報をユーザに提供することができる。
具体的に、本発明によれば、目標コストに基づいて、雷リスク低減メッシュと雷リスク増加メッシュとを選定してそれぞれ耐雷設備を省略、追加して、耐雷設備変更によるコストが目標コストを満たしている再設定された各単位メッシュの雷害区分を示す情報を出して、費用を抑えながら全体として効率よく耐雷対策を行うための設備配置情報を提供することができる。
また、本発明によれば、目標雷リスク値に基づいて、雷リスク低減メッシュを選定して耐雷設備を追加して、耐雷設備変更後の雷リスク値が目標雷リスク値の条件を満たしている再設定された各単位メッシュの雷害区分を示す情報を出力して、目標雷リスク値を満たしつつ、全体として効率よく耐雷対策を行うための設備配置情報を提供することができる。
本発明が適用された耐雷設備配置算出装置が組み込まれるコンピュータの構成について説明するための図である。 配電線通過地域と、この配電線通過地域を区分した単位メッシュとを模式的に示す図である。 雷事故予測数算出部の構成について説明するための図である。 図4(A)は、モデル設定部により設定された配電系統モデルの具体例を示す図であり、図4(B)は、図4(A)に示すような配電系統モデルに対して、直撃雷発生率が一致するという意味で等価な解析モデル系統を示す図である。 EMTP過電圧解析モデルを示す図である。 図6(A)は接地施設パターンを示す図であり、図6(B)は避雷器取付けパターン数を示す図である。 配電線雷事故発生率を算出する算出工程の説明に供するフローチャートである。 配電線雷事故発生率を算出する算出工程の説明に供するフローチャートである。 設備配置算出部の構成について説明するための図である。 目標コストと目標リスク値との両方を満たすように再設定された各単位メッシュの雷リスク値を示す情報を出力する処理の説明に供するフローチャートである。 図11(A)は、行方向に1〜4、列方向にA〜Dで規定される合計16個の単位メッシュからなる配電線通過地域の具体例を示す図であり、図11(B)は、再設定された各単位メッシュの雷リスク値に基づいて雷害区分を再設定した配電線通過地域の具体例を示す図である。 目標コストを満たすように再設定された各単位メッシュの雷リスク値を示す情報を出力する処理の説明に供するフローチャートである。 耐雷対策費と雷事故数との関係について説明するための図である。 目標雷リスク値を満たすように再設定された各単位メッシュの雷リスク値を示す情報を出力する処理の説明に供するフローチャートである。 図15(A)は、行方向に1〜4、列方向にA〜Dで規定される合計16個の単位メッシュからなる配電線通過地域の具体例を示す図であり、図15(B)は、再設定された各単位メッシュの雷リスク値に基づいて雷害区分を再設定した配電線通過地域の具体例を示す図である。 図16(A)は、配電線通過地域全体の雷リスク値に基づいて4段階の区分に分けた雷害区分を示す図であり、図16(B)は、雷リスク値が平均化されながら全体の雷リスク値が低減された状態の雷害区分を示す図である。
以下、本発明が適用された耐雷設備配置算出装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。この算出装置は、配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域の配電系統の設備状況のうち、最適な耐雷設備の配置に関する情報を算出する装置であり、例えば図1に示すような通常のコンピュータ1にソフトウェアをインストールすることによって実現されるものである。
<全体構成について>
コンピュータ1は、ハードウェア構成として、キーボードやマウスなどのデータを入力するデータ入力部2と、データ入力部2に入力されたデータに応じて演算処理を行うCPUやRAM等で構成された演算部3と、各種データを管理するデータベースが構築されたハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶部4と、演算部3による演算結果を表示するCRTディスプレイやLCDディスプレイなどの表示部5とを備えている。
このコンピュータ1にインストールされるプログラムは、最適な耐雷設備の配置に関する情報の算出処理をコンピュータに実行させるプログラムであり、記憶媒体やネットワークを介して拡布されてコンピュータにインストールされる。なお、この算出装置は、ハードウェアによって実現してもよい。
最適な耐雷設備の配置に関する情報を算出するため、記憶部4には、図2に示すように配電線が通過する配電線通過地域を区分した単位メッシュ毎の施設状況と落雷に関するデータを管理するメッシュ情報データベース4aと、単位メッシュ毎の雷事故予測数を管理する雷事故数予測情報データベース4bとが構築されている。
メッシュ情報データベース4aは、単位メッシュにおける配電系統の施設状況に関する情報として、例えば、単位メッシュ内を通過する配電線の線路長を示す線路密度と、配電線に設けられた避雷器の施設状況を示す避雷器施設率と、配電線に設けられた架空地線の施設状況を示す架空地線施設率とを管理している。また、メッシュ情報データベース4aは、落雷に関するデータとして、単位メッシュ毎に、落雷数と配電線雷事故数とを管理している。さらに、メッシュ情報データベース4aは、単位メッシュ内の土地利用区分に関する情報と、カメラ観測等により観測される単位落雷観測数当たりの落雷数を示す多重度情報とを管理している。
雷事故数予測情報データベース4bは、単位メッシュ毎に、後述する雷事故予測数算出部3aによりメッシュ情報データベース4aを参照して、配電系統の設備状況と落雷数とに基づいて算出される雷事故予測数を管理している。また、雷事故数予測情報データベース4bは、後述する設備配置算出部3bによって設定された耐雷設備の追加条件と省略条件に従って、雷事故予測数算出部3aにより算出される雷事故予測数を管理してもよい。
データ入力部2には、ユーザによって操作入力されるキーボードやマウスであって、次のようなデータが入力される。すなわち、データ入力部2には、配電線通過地域において耐雷設備を変更するに要するコスト(以下、目標コストという。)と、耐雷設備を変更したときの目標とする雷リスク値(以下、目標雷リスク値という。)と、例えば特定の単位メッシュから優先して雷リスク値を低減するなど、どのようにして配電線通過地域全体の雷リスク値の低減を図るかを示す雷リスク低減方法とが入力される。ここで、雷リスク値は、上述した雷事故予測数に対応する値である。
演算部3は、データ入力部2に入力された目標コストと目標雷リスク値とを満たすように、最適な耐雷設備の配置に関する情報を算出するため、雷事故予測数算出部3aと、設備配置算出部3bとを備える。
雷事故予測数算出部3aは、記憶部4に構築されたメッシュ情報データベース4aを参照して、耐雷設備変更前の各単位メッシュにおける雷事故予測数を算出する。また、雷事故予測数算出部3aは、設備配置算出部3bによって設定された耐雷設備の追加条件と省略条件に従って、耐雷設備変更後の各単位メッシュにおける雷事故予測数を算出する。なお、具体的な雷事故予測数の算出処理については後述する。
設備配置算出部3bは、本発明が適用された耐雷設備配置算出装置に相当し、記憶部4に構築された各種情報と、雷事故予測数算出部3aにより算出される雷事故予測数に対応する雷リスク値とを用いて、最適な耐雷設備の配置に関する情報を算出して、算出結果を表示部5に出力する処理を行う。
<雷事故予測数算出部について>
以上のような構成からなるコンピュータ1において、雷事故予測数算出部3aの具体的な構成について説明する。
雷事故予測数算出部3aは、単位メッシュで発生する落雷のうち配電系統に直撃する直撃雷が発生する直撃雷発生率を算出して、直撃雷発生率を用いて、精度良く雷事故予測数を算出する。
ここで、直撃雷とは架空地線、電力線、柱体を含む配電設備への雷撃であり、これに対して誘導雷とは配電設備直撃雷以外の雷撃である。実配電線の雷事故の主要因が直撃雷であるため、雷事故予測数算出部3aは、直撃雷発生率を用いることで精度良く雷事故予測数を算出できる。
雷事故予測数算出部3aは、直撃雷発生率を用いて雷事故予測数を算出するため、図3に示すような構成を有する。すなわち、雷事故予測数算出部3aは、単位メッシュの配電系統モデルを設定するモデル設定部101と、直撃雷発生領域を算出する直撃雷発生領域算出部102と、単位メッシュで発生する落雷が配電系統への直撃雷となるか否かを判定する直撃雷判定部103とを備える。また、雷事故予測数算出部3aは、配電系統に直撃雷が発生することにより印加される電圧レベルによって雷事故が発生するか否かを判定する直撃雷事故判定部104と、配電系統に誘導雷が発生することにより印加される電圧レベルによって雷事故が発生するか否かを判定する誘導雷事故判定部105とを備える。さらに、雷事故予測数算出部3aは、直撃雷事故判定部104及び誘導雷事故判定部105による判定結果に応じて雷事故発生率を算出する雷事故発生率算出部106を備える。
モデル設定部101は、例えば、記憶部4のメッシュ情報データベース4aにアクセスして、単位メッシュ内の避雷器の施設状況を示す避雷器施設率と、単位メッシュ内を通過する配電線の線路長を示す線路密度とで決定される配電系統モデルを設定する。
モデル設定部101は、精密に落雷によって発生する配電線雷事故をより正確に模擬するため、記憶部4のメッシュ情報データベース4aを参照して、単位メッシュ内の土地利用区分に関する情報と、カメラ観測等により観測される単位落雷観測数当たりの落雷数を示す多重度情報とを設定する。また、モデル設定部101は、記憶部4のメッシュ情報データベース4aを参照して、過去の所定期間に発生した落雷数を、単位メッシュ内で予測される落雷予測数として設定する。
直撃雷発生領域算出部102は、モデル設定部101により設定された配電系統モデルのうち避雷器が施設されていない配電線の線路長と、落雷の雷撃電流により決定される雷撃吸引距離とから、単位領域(以下、単位メッシュという。)で発生する落雷のうち、この配電系統モデルに直撃する直撃雷が発生する直撃雷発生領域を算出する。
具体的に、直撃雷発生領域算出部102は、避雷器施設率がX%の場合、配電線のX%に相当する線路部分は周辺の建築物の遮蔽効果により直撃雷が発生しないものとし、避雷器が施設されていない残りの部分に下記の(3)式を適用して直撃雷が発生する雷撃吸引範囲を算出する。
Figure 2011227836
ここで、Iは雷撃電流値である。
例えば、モデル設定部101により図4(A)に示すような合計5つの配電柱300a〜300eからなる配電系統モデル300が設定された場合、直撃雷発生領域算出部102は、避雷器Trが施設されていない配電柱300a〜300cに接続された配電線の線路長である0.6[km]と、雷撃吸引距離0.0776[km]との乗算結果から、図4(A)の斜線で示される矩形領域を直撃雷発生領域301として算出する。
このようにして、雷事故予測数算出部3aでは、直撃雷発生領域算出部102により、図4(A)の斜線で示される直撃雷発生領域301を算出して、この直撃雷発生領域301を判定指標として直撃雷が発生するか否かを判定して、配電線雷事故発生率を算出することができる。
配電線雷事故発生率を精度良く算出するためには、避雷器が設けられた電柱への落雷パターンと接地された電柱への落雷パターンを複数設定して各パターンを考慮した試行数の落雷を模擬して配電線雷事故となるかを判定する必要がある。したがって、図4(A)に示すような配電系統モデル300を仮定して配電線雷事故を模擬することは可能であるものの、演算処理が複雑である。
そこで、雷事故発生率の算出精度を保障しつつ上述した演算処理の簡略化を図るため、直撃雷発生領域算出部102は、図4(A)に示すような配電系統モデル300に対して、直撃雷発生率が一致するという意味で等価な解析モデル系統400に変換することが好ましい。解析モデル系統400は、避雷器施設率と線路密度が配電系統モデル300と同様な、合計5つの配電柱400a〜400eからなる配電系統モデルである。直撃雷発生領域算出部102は、図4(B)に示すように、避雷器の有無に関わらず全ての配電柱400a〜400eと接続された配電線の線路長と雷撃吸引距離とにより決まる直撃雷発生領域401を算出する。すなわち、直撃雷発生領域算出部102は、モデル設定部101により設定された配電系統モデルの配電線の線路長と、下記の(4)式に従って補正係数Cを乗じて補正した雷撃吸引距離rとから、解析モデル系統の直撃雷発生領域を算出する。
Figure 2011227836
ここで、補正係数Cは、配電系統モデルの配電線の線路長と、(4)式により得られる雷撃吸引距離との乗算値を単位メッシュの面積で除した値が、この配電系統モデルのうち避雷器が施設されていない配電線の線路長と、(3)式により得られる雷撃吸引距離とを乗じた乗算値を単位メッシュの面積で除して得られる直撃雷発生率と一致するように決定された値である。
直撃雷発生領域算出部102は、まず、避雷器が施設されていない配電線の線路長と、(3)式により得られる雷撃吸引距離とを乗じた乗算値を単位メッシュの面積で除して得られる直撃雷発生率を算出して、この算出結果を用いて補正係数Cを導出するようにしても良いし、下記の処理に従って予め避雷器施設率と線路密度に対応付けた補正係数Cを記憶した補正係数テーブル102aを設けていることで、更に演算処理工程の簡略化を図ることができる。
例えば、下記の表1に示すように、避雷器が施設されていない配電線の線路長と、(3)式により得られる雷撃吸引距離とから得られる直撃雷発生率を配電系統モデルの設備条件に応じて算出する。
Figure 2011227836
そして、補正係数テーブル102aは、表1で示される直撃雷発生率が(4)式により得られる雷撃吸引距離との乗算値を単位メッシュの面積で除した値と一致するような補正係数A(=C×8)を表2に示すように記憶する。
Figure 2011227836
以上のようにして、直撃雷発生領域算出部102は、モデル設定部101からの情報に基づいて、補正係数テーブル102aから補正係数Cを参照して、配電系統モデルの配電線の線路長と、(4)式に従って補正係数Cを乗じて補正した雷撃吸引距離rとから、解析モデル系統の直撃雷発生領域を算出する。そして、直撃雷発生領域算出部102は、算出した解析モデル系統の直撃雷発生領域を直撃雷判定部103に通知する。
直撃雷判定部103は、単位メッシュ内において発生される落雷位置が、直撃雷発生領域算出部102で算出される直撃雷発生領域であるか否かを判定する。そして、直撃雷判定部103は、判定結果を直撃雷事故判定部104及び誘導雷事故判定部105にそれぞれ通知する。
直撃雷事故判定部104は、直撃雷判定部103により落雷位置が直撃雷発生領域であると判定されたとき、配電系統モデルに直撃雷が発生することにより印加される電圧レベルによって雷事故が発生するか否かを判定する。これに対して、誘導雷事故判定部105は、直撃雷判定部103により落雷位置が直撃雷発生領域でないと判定されたとき、配電系統モデルに誘導雷が発生することにより印加される電圧レベルによって雷事故が発生するか否かを判定する。
具体的に、直撃雷事故判定部104及び誘導雷事故判定部105では、EMTP過電圧解析モデルを用いて落雷による配電系統モデルの動作を模擬することにより、雷事故が発生するか否かを判定する。本実施形態では、EMTP過電圧解析モデルの一例として、図5に示すように、架空地線1相、高圧線3相、共同アース線1相の5相分布定数で配電線を模擬して線路定数を求めた。観測地区内の設備データを基に設定した解析条件は、表3のようにした。
Figure 2011227836
すなわち、接地極のモデルは、土中放電現象による接地抵抗値低減を模擬し、接地抵抗Rgは観測地区の平均値(47Ω)に設定し、非接地柱については柱体の抵抗値Rcとして150Ωを用いた。また、柱上変圧器に内蔵されるZnO素子(制限電圧36kV)は非線形の抵抗特性により表現する。例えば、避雷器施設率が50%の場合には、図5に示したEMTP過電圧解析モデルにおいて、電柱2柱に1柱の間隔で避雷器を配置するものとする。高圧クランプ碍子のスパークオーバは、動作閾値を50%閃絡値である120kVに設定し、2相以上の地絡が発生した場合を「配電線雷事故」と判定する。また、雷撃電流波形は、雷事故計算で実績のある波頭長を2μ秒とし、波尾長を70μ秒とした。
以上のようなEMTP過電圧解析モデルを用いて、直撃雷事故判定部104及び誘導雷事故判定部105では、配電系統モデルに印加される電圧レベルによって配電線雷事故が発生するか否かを判定して、判定結果を雷事故発生率算出部106に通知する。
雷事故発生率算出部106は、配電線系統モデルに所定数の落雷を模擬的に発生させたときに、直撃雷事故判定部104及び誘導雷事故判定部105による判定結果に応じて雷事故発生率を算出する。
このようにして、雷事故発生率算出部106は、任意の落雷位置、すなわち雷撃印加点に応じた1雷撃当たりの雷事故発生確率を求めるが、その際、接地施設有無、避雷器施設有無などの雷撃箇所の設備条件により雷事故率は異なるため、このような条件を考慮して雷事故発生確率を求める。
そこで、雷事故予測数算出部3aでは、解析に必要な避雷器柱への落雷パターンと接地柱への落雷パターン毎に、上述したEMTP過電圧解析モデルにより雷事故を模擬して、雷事故発生率算出部106により、下記の(5)式から総合的な雷事故発生確率を求める。
Figure 2011227836
ここで、mは接地施設パターン数を示し、nは避雷器取付けパターン数を示し、lは、解析系統モデルの配電線から垂直方向への落雷位置のパターン数を示す。
例えば、接地施設間隔が1極/2柱、避雷器施設間隔が1柱/2柱の線路で柱頂に落雷する場合、図6(A)に示すように接地施設600が2パターン、図6(B)に示すように、避雷器700の取付けが2パターンの合計4パターンに対して各々EMTP過電圧解析モデルにより雷事故を模擬し、ある雷撃電流を印加した場合の雷事故発生有無をRG,A(I)で表す。なお、雷撃電流値の確率密度関数P(I)は、直撃率の算出に用いたものと同様のものを適用する。
雷事故予測数算出部3aでは、図7及び図8に示すフローチャートに従って、各処理部が次のような処理を行うことによって、上記の(5)式を用いて配電線雷事故発生率を算出する。
ステップS101において、雷事故予測数算出部3aには、モデル設定部101により設定された避雷器施設率と線路密度が入力される。
ステップS102において、直撃雷発生領域算出部102は、避雷器施設率と線路密度から、補正係数テーブル102aを参照して、直撃雷発生率に基づく補正係数を導出する。
ステップS103において、直撃雷発生領域算出部102は、避雷器施設率、線路密度、架空地線有無から解析モデル系統を選定して、補正係数と配電線路長とから解析モデル系統における直撃雷発生領域を算出する。
続いて、雷事故予測数算出部3aは、EMTP過電圧解析モデルの解析条件を次のように設定する。すなわち、雷事故予測数算出部3aは、接地施設パターン、避雷器取付けパターンに応じて解析モデル系統の配電設備を順次設定する(ステップS104)。また、雷事故予測数算出部3aは、波高値を決定し(ステップS105)、波頭長を決定し(ステップS106)、波尾長を決定する(ステップS107)。また、雷事故予測数算出部3aは、ステップS108において、落雷位置のパターン数lに基づき、配電線上から垂直方向へ所定の刻み幅毎に離れていくように落雷位置を順次設定する。
以上のようにして設定されたEMTP過電圧解析モデルに対して、直撃雷判定部103は、落雷位置から配電線までの落雷距離を算出して(ステップS109)、落雷距離と補正係数Cにより補正された雷撃吸引距離とを比較して、直撃雷発生領域に落雷して直撃雷となるか否かを判定する(ステップS110)。ここで、直撃雷となるときステップS111に進み、直撃雷ではなく誘導雷となるときステップS113に進む。
ステップS111において、直撃雷事故判定部104は、EMTP過電圧解析モデルに直撃雷を発生させ、ステップS112により、EMTP過電圧解析モデルの高圧クランプ碍子に印加される電圧応答を模擬して、ステップS115に進む。
ステップS113において、誘導雷事故判定部105は、EMTP過電圧解析モデルに誘導雷を発生させ、ステップS114により、EMTP過電圧解析モデルの高圧クランプ碍子に印加される電圧応答を模擬して、ステップS115に進む。
ステップS115において、直撃雷事故判定部104及び誘導雷事故判定部105は、高圧クランプ碍子に印加される電圧レベルが120[kV]を越えてスパークオーバしたとき配電線雷事故が発生したと判定する。
ステップS116において、雷事故予測数算出部3aは、落雷試行回数が、雷撃電流I、接地施設パターン数m、避雷器取付けパターン数n、及び、落雷位置パターンlにより決定される最大試行数に達したか否かを判断する。雷事故予測数算出部3aは、落雷試行回数が最大試行数に達するまで、ステップS104に戻って繰り返しステップS104乃至ステップS115の処理を行い、落雷試行回数が最大試行数になるとステップS117に進む。
ステップS117において、雷事故発生率算出部106は、避雷器施設率x,線路密度yにおける落雷1個に対する雷事故発生確率f(x、y)を、ステップS115により得られるRG,A(I)と、上記の(5)式を用いて配電線雷事故発生率を算出して、ステップS118に進む。
ステップS118において、雷事故発生率算出部106は、モデル設定部101により設定された土地利用区分に関する情報から、配電系統モデルが森林地区であるか否かを判断して、森林地区であるときステップS119に進み、それ以外のとき本処理工程を終了する。
ステップS119において、雷事故発生率算出部106は、ステップS118により算出した雷事故発生確率f(x、y)を1/2倍して、本処理工程を終了する。
ここで、雷事故発生確率f(x、y)を1/2倍にするのは、森林地区がその他の地区と比較して雷事故発生確率が1/2程度であるからである。
このようにして、雷事故発生率算出部106は、配電線周辺の樹木による雷遮蔽効果を考慮して、より精度良く雷事故発生率を算出することができる。なお、上述した「森林地区」の具体例に限定されず、雷事故発生確率f(x、y)を、上述した各地域の実測結果に基づいた土地利用区分に関する情報で決まる区分特性係数で除して出力することで精度良く雷事故発生率を算出することができる。
以上のようにして、雷事故予測数算出部3aでは、上記の(5)式を用いて配電線雷事故発生率を算出するが、(5)式においては、架空地線施設率が0%、または100%の場合しか計算することができない。よって、架空地線施設が0%、または100%の場合、雷事故予測数算出部3aは、上記の(5)式を用いて配電線雷事故発生率を算出すればよいが、それ以外の場合は次のようにして算出することを要する。
すなわち、雷事故予測数算出部3aでは、(5)式による処理を拡張して、架空地線施設率k(x,y)に応じた単位落雷数に対する雷事故発生率F(x、y)を(6)式を用いて求める。
Figure 2011227836
ここで、fgw(x、y)は、架空地線有りの条件で(5)式により算出した雷事故発生率であり、fngw(x、y)は、架空地線無しの条件で(5)式により算出した雷事故発生率である。
以上のようにして、雷事故予測数算出部3aでは、避雷器施設率及び配電線の線路密度を考慮して、直撃雷発生領域算出部102により、単位メッシュで発生する落雷のうち、この配電系統モデルに直撃する直撃雷が発生する直撃雷発生領域を算出し、直撃雷判定部103により、この直撃雷発生領域を用いて直撃雷が発生するか否かを定量的に判断して、雷事故発生率算出部106により、単位落雷数当たり配電系統に雷事故が発生する配電線雷事故発生率を容易且つ精度良く算出する。
さらに、雷事故予測数算出部3aは、雷事故発生率算出部106が、配電線雷事故発生率から、落雷予測数に対する配電線雷事故予測件数を、次のようにして算出する。
すなわち、雷事故発生率算出部106は、下記の(7)式に示すように、雷事故発生率F(x、y)を落雷予測数L(x、y)で乗じて、多重度情報で決まる多重度係数mで除した値を、雷事故予測件数として出力する。
Figure 2011227836
例えば、多重度情報で決まる多重度係数mは、観測結果に基づいた値を用いることが、算出精度を高める観点から望ましく、多重度を測定した平均値には3.5程度といったものもあるが、本実施形態では多重度を3に設定した。
以上のようにして、雷事故予測数算出部3aは、各単位メッシュにおける落雷予測数に対する配電線雷事故予測件数を、記憶部4の雷事故数予測情報データベース4bに記憶させる。また、雷事故予測数算出部3aは、後述するように設備配置算出部3bによる算出要求に従って、耐雷設備を変更した単位メッシュの配電線雷事故予測件数を、雷リスク値として算出して設備配置算出部3bに出力する。
なお、雷事故予測数算出部3aは、直撃雷発生率を用いて雷事故予測数を算出しているが、他の算出方法により、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいて、単位メッシュ毎の雷事故予測数を算出するようにしてもよい。
<設備配置算出部について>
以上のような構成からなる雷事故予測数算出部3aにより算出される雷事故予測数と、記憶部4に構築された各種情報を用いて最適な耐雷設備配置に関する情報を算出するため、設備配置算出部3bは、具体的に図9に示すような構成を有している。
すなわち、設備配置算出部3bは、雷リスク値が入力される雷リスク値入力部11と、雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定する雷害区分初期設定部12と、目標コストと目標雷リスク値とが入力される目標情報入力部13とを備える。また、設備配置算出部3bは、雷リスク値の変更対象メッシュを選定するメッシュ選定部14と、メッシュ選定部14により選定された単位メッシュの耐雷設備変更によって変動する雷リスク値を算出する雷リスク変動値算出部15と、雷リスク変動値算出部15による算出結果に基づいて単位メッシュの耐雷設備を再設定する最適設備配置設定部16と、再設定された各単位メッシュの雷リスク値を示す情報を出力する出力部17とを備える。
雷リスク値入力部11は、雷事故数予測情報データベース4bから、雷事故予測数算出部3aによって予め算出された各単位メッシュの雷事故数予測数を、雷リスク値として入力される。そして、雷リスク値入力部11は、入力された各単位メッシュの雷リスク値を、雷害区分初期設定部12に通知する。
雷害区分初期設定部12は、雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、単位メッシュ毎に、雷リスク値入力部11に入力された雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定する。そして、雷害区分初期設定部12は、単位メッシュ毎に、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件と省略条件とを設定する。また、雷害区分初期設定部12は、単位メッシュ毎に、雷リスク値と初期設定した雷害区分とを対応付けてメッシュ判定部14に通知する。
目標情報入力部13は、データ入力部2を介して、配電線通過地域において耐雷設備を変更するに要する目標コストと、耐雷設備を変更したときの目標雷リスク値とが入力される。また、目標情報入力部13は、雷リスク低減方法が入力される。そして、目標情報入力部13は、目標コストと目標雷リスク値と雷リスク低減方法とをメッシュ選定部14に通知する。
メッシュ選定部14は、耐雷設備を追加することで雷リスク値の低減を図る雷リスク低減メッシュを選定する雷リスク低減メッシュ選定部14aと、耐雷設備を省略することで雷リスク値の増加を図る雷リスク増加メッシュを選定する雷リスク増加メッシュ選定部14bとを有する。
雷リスク低減メッシュ選定部14aは、雷害区分初期設定部12により設定された追加条件に従って耐雷設備を追加することで雷リスクを低減させる雷リスク低減メッシュを選定する。雷リスク低減メッシュ選定部14aは、雷リスク低減方法が選定されている場合には、雷リスク低減方法に従って雷リスク低減メッシュを選定する。なお、雷リスク低減メッシュ選定部14aは、配電線通過地域からランダムに雷リスク低減メッシュを選定したり、目標情報入力部13に入力された情報に基づいて選定してもよい。具体的には、雷リスク低減メッシュ選定部14aは、目標雷リスク値が低い場合にはより多くの耐雷設備を必要とする観点から、目標情報入力部13に入力された目標雷リスク値に対して反比例するなど単調減少するメッシュ数の雷リスク低減領域を選定するようにしてもよい。また、雷リスク低減メッシュ選定部14aは、目標コストが高い場合にはより多く耐雷設備を配置できるという観点から、目標情報入力部13に入力された目標雷コストに対して比例するなど単調増加するメッシュ数の雷リスク低減領域を選定するようにしてもよい。
雷リスク増加メッシュ選定部14bは、雷害区分初期設定部12により設定された省略条件に従って耐雷設備を省略することで雷リスクを増加させる雷リスク増加メッシュを選定する。雷リスク増加メッシュ選定部14bは、配電線通過地域からランダムに雷リスク増加メッシュを選定してもよいが、目標情報入力部13に入力された情報に基づいて選定することが好ましい。具体的には、雷リスク増加メッシュ選定部14bは、目標雷リスク値が低い場合には耐雷設備の省略をできるだけ抑制することが必要であるという観点から、目標情報入力部13に入力された目標雷リスク値に対して比例するなど単調増加するメッシュ数の雷リスク増加メッシュを選定することが好ましい。また、雷リスク増加メッシュ選定部14bは、目標コストが高い場合には耐雷設備の省略を抑制できるという観点から、目標情報入力部13に入力された目標雷コストに対して反比例するなど単調減少するメッシュ数の雷リスク増加領域を選定することが好ましい。
雷リスク変動値算出部15は、雷リスク低減メッシュに耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値を算出する。また、雷リスク変動値算出部15は、雷リスク増加メッシュから耐雷設備を省略することによって変動する雷リスク値を算出する。
最適設備配置設定部16は、雷リスク変動値算出部15による算出結果に基づき、雷設備変更後の配電線通過地域が、目標情報入力部13に入力された目標を満たしているかを判断して、満たしているとき、単位メッシュの耐雷設備を再設定して出力部17に通知する。
出力部17は、最適設備配置設定部16により再設定された各単位メッシュの雷リスク値を示す情報を表示部5に出力する。
以上のような構成からなる設備配置算出部3bでは、例えば、図10に示すようなフローチャートに従って、目標コストと目標リスク値との両方を満たすように再設定された各単位メッシュの雷リスク値を示す情報を表示部5に表示出力する。
ステップS1において、雷リスク値入力部11は、単位メッシュ毎に、入力された現状の雷リスク値を割り当てる。
ステップS2において、雷害区分初期設定部12は、単位メッシュ毎に、雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定する。
ステップS3において、雷害区分初期設定部12は、単位メッシュ毎に、雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件と省略条件とをそれぞれ設定する。
ステップS4aにおいて、雷リスク増加メッシュ選定部14bは、耐雷設備に要するコストの低減を図る単位メッシュを選定する。例えば、雷リスク増加メッシュ選定部14bは、雷害区分初期設定部12により初期設定された雷害区分のうち、雷リスク値が小さい雷害区分として初期設定された単位メッシュから優先して、目標情報入力部13に入力された目標コストと反比例するメッシュ数の雷リスク増加領域を選定し、ステップS5aに進む。
ステップS4bにおいて、雷リスク低減メッシュ選定部14aは、雷リスク値の低減を図る単位メッシュを選定する。例えば、雷リスク低減メッシュ選定部14aは、雷害区分初期設定部12により初期設定された雷害区分のうち、雷リスク値が大きい雷害区分として初期設定された単位メッシュから優先して、目標情報入力部13に入力された目標雷リスク値と反比例するメッシュ数の雷リスク増加メッシュを選定し、ステップS5bに進む。
ステップS5aにおいて、雷リスク変動値算出部15は、ステップS3で設定した省略条件を参照して、機材省略に伴う増分雷リスク値を算出する。具体的に、雷リスク変動値算出部15は、ステップS4aで選定した雷リスク増加メッシュの設備変更に伴って増加する雷リスク値と削減コストを算出して、ステップS6に進む。
ステップS5bにおいて、雷リスク変動値算出部15は、ステップS3で設定した追加条件を参照して、機材追加に伴う必要コストを算出する。具体的に、雷リスク変動値算出部15は、ステップS4bで選定した雷リスク低減メッシュの設備変更に伴って減少する雷リスク値と追加コストを算出して、ステップS6に進む。
ステップS6において、最適設備配置設定部16は、ステップS5a、S5bによって算出された雷リスク値に基づいて、設備変更後の配電線通過地域全体の雷リスク値を算出して、ステップS7に進む。
ステップS7において、最適設備配置設定部16は、ステップS6で算出した配電線通過地域全体の雷リスク値が、目標リスク値以下であるかを判断して、目標リスク値以下であるときステップS9に進み、目標リスク値以下でないときステップS8に進む。
ステップS8において、設備配置算出部3bは、目標リスク値を満たすため、ユーザによって新たな目標コストをデータ入力部2により再入力を促す画面を表示部に表示させる。その後、目標情報入力部13に目標リスク値が再入力されると、ステップS4a、S4bに戻る。
ステップS9において、最適設備配置設定部16は、ステップS5aで算出された追加コストと、ステップS5bで算出された削減コストとの合計値が、目標コスト以下であるか判断し、目標コスト以下であるときステップS11に進み、目標コスト以下ではないときステップS10に進む。
ステップS10において、設備配置算出部3bは、目標コストを満たすため、ユーザによって新たな目標雷リスク値をデータ入力部2により再入力する画面を表示部に表示させる。その後、目標情報入力部13に目標コストが再入力されると、ステップS4a、S4bに戻る。
ステップS11において、最適設備配置設定部16は、設備変更後の各単位メッシュの雷害区分を再設定して、再設定した単位メッシュの耐雷設備を出力部17に通知する。そして、出力部17は、最適設備配置設定部16により再設定された各単位メッシュの雷リスク値を示す情報を表示部5に出力し、当該処理工程を終了する。
ここで、配電線通過地域の具体例として、図11(A)に示すような行方向に1〜4、列方向にA〜Dで規定される合計16個の単位メッシュから構成され、各、単位メッシュが、合計4つの雷害区分である「区分1」から「区分4」のいずれかに割り当てられるものとする。なお、「区分1」から「区分4」になるのに伴って、雷リスク値が大きいことを示している。
配電線通過地域の具体例として、図11(A)に示すような行方向に1〜4、列方向にA〜Dで規定される合計16個の単位メッシュに対して、図10に示したフローチャートに従って、設備配置算出部3bが処理を行うことで、下記の表のような入出力関係が得られる。また、図11(A)中の各単位メッシュには、現状の雷害区分「区分1」から「区分4」を示している。
Figure 2011227836

ここで、「現状」の欄において、「雷リスク値」は、雷リスク値入力部11に入力される値であり、「雷害区分」は、雷害区分初期設定部12によって設定される値であり、「GW施設率」は、メッシュ情報データベース4aで管理された情報である。また、「対応策」の欄において、「設備追加」は、雷害区分初期設定部12によって設定される設備追加に伴う追加コストであり、「GW省略」は、雷害区分初期設定部12によって耐雷設備のうち架空地線GWの省略に伴う削減コストである。また、「対策後」の欄においては、追加コストに応じた低減後の雷リスク値とその雷害区分、及び、削除コストに応じた増加後の雷リスク値とその雷害区分を示している。
設備配置算出部3bは、図11(A)に示すような配電線通過地域に対して、行と列とから規定される単位メッシュ「1A」〜「2C」を雷リスク低減領域に選定し、単位メッシュ「2D」〜「4D」を雷リスク増加領域に選定することで、図11(B)に示すように、雷害区分を再設定することができる。ここで、追加コストと削減コストとの合計値は、表4の「対策案」を参照することで、「230」となる。
以上のようにして、設備配置算出部3bは、目標コストと目標雷リスク値との両方の値に基づいて、雷リスク低減領域と雷リスク増加領域に選定してそれぞれ耐雷設備を省略、追加して、耐雷設備変更後の施設状況が目標となる条件を満たしている再設定された各単位メッシュの雷害区分を示す情報を出力する。
このようにして、設備配置算出部3bは、ユーザの要求に基づいて、費用を抑えながら全体として効率よく耐雷対策を行うための設備配置情報を提供することができる。
なお、設備配置算出部3bは、目標コストと目標雷リスク値のうち、少なくとも一方の値を満たすようにして、配電線通過地域の耐雷設備を変更するための設備変更情報をユーザに提供するようにしてもよい。
例えば、第1の変形例として、設備配置算出部3bは、例えば、図12に示すようなフローチャートに従って、目標コストを満たすように再設定された各単位メッシュの雷リスク値を示す情報を表示部に出力することができる。なお、この変形例においては、目標情報入力部13に入力されうる情報のうち、目標コストのみを用いて処理を行うものとする。
ステップS21において、雷リスク値入力部11は、単位メッシュ毎に、入力された現状の雷リスク値を割り当てる。
ステップS22において、雷害区分初期設定部12は、単位メッシュ毎に、雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定する。
ステップS23において、雷害区分初期設定部12は、単位メッシュ毎に、雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件と省略条件とをそれぞれ設定する。
ステップS24aにおいて、雷リスク低減メッシュ選定部14aは、例えば、雷害区分初期設定部12により初期設定された雷害区分のうち、雷リスクが大きい雷害区分として初期設定された単位メッシュから、目標情報入力部13に入力された目標コストに比例するメッシュ数の雷リスク低減領域を選定し、ステップS25aに進む。
ステップS24bにおいて、雷リスク増加メッシュ選定部14bは、例えば、雷害区分初期設定部12により初期設定された雷害区分のうち、雷リスクが小さい雷害区分として初期設定された単位メッシュから、目標情報入力部13に入力された目標コストと反比例するメッシュ数の雷リスク増加メッシュを選定し、ステップS25aに進む。
ステップS25aにおいて、雷リスク変動値算出部15は、ステップS23で設定した追加条件を参照して、ステップS24aで選定した雷リスク低減メッシュの設備変更に伴って変化する雷リスク値と追加コストを算出して、ステップS26に進む。
ステップS25bにおいて、雷リスク変動値算出部15は、ステップS23で設定した省略条件を参照して、ステップS4bで選定した雷リスク増加メッシュの設備変更に伴って変化する雷リスク値と削減コストを算出して、ステップS26に進む。
ステップS26において、最適設備配置設定部16は、ステップS25a、S25bによって算出された雷リスク値に基づいて、設備変更後の配電線通過地域全体の雷リスク値を算出して、ステップS27に進む。
ステップS27において、最適設備配置設定部16は、ステップS26で算出した配電線通過地域全体の雷リスク値が低減されているかを判断して、雷リスク値が低減されているときステップS29に進み、雷リスク値が低減されていないときステップS28に進む。
ステップS28において、設備配置算出部3bは、ユーザによって新たな目標コストをデータ入力部により再入力を促す画面を表示部5に表示させる。その後、目標情報入力部13に目標コストが再入力されると、ステップS24b、S24bに戻る。
ステップS29において、最適設備配置設定部16は、ステップS5aで算出された追加コストと、ステップS5bで算出された削減コストとの合計値が、目標コスト以下であるか判断し、目標コスト以下であるときステップS30に進み、目標コスト以下ではないときステップS28に進む。
ステップS30において、最適設備配置設定部16は、設備変更後の各単位メッシュの雷害区分を再設定して、再設定した単位メッシュの耐雷設備を出力部17に通知する。そして、出力部17は、最適設備配置設定部16により再設定された各単位メッシュの雷リスク値を示す情報を表示部5に出力し、当該処理工程を終了する。
以上のようにして、設備配置算出部3bは、目標コストに基づいて、雷リスク低減メッシュと雷リスク増加メッシュとを選定してそれぞれ耐雷設備を省略、追加して、耐雷設備変更によるコストが目標コストを満たしている再設定された各単位メッシュの雷害区分を示す情報を出力する。このようにして、設備配置算出部3bは、ユーザの要求に基づいて、費用を抑えながら全体として効率よく耐雷対策を行うための設備配置情報を提供することができる。
このようにして、費用を抑えながら全体として効率よく耐雷対策が可能なのは、図13の耐雷対策費と雷事故数との関係から明らかである。まず、雷リスク値を考慮せずに全ての単位メッシュに対して同等の耐雷強化対策を行った場合には、直線L1のようにして雷事故数が変化する。これに対して、設備配置算出部3bは、雷リスク値が比較的小さい単位メッシュについては耐雷設備を省略させることで、L2のようにして雷事故数を増加させてしまうが、L2で示される削減された費用を耐雷強化対策が必要な単位メッシュに割り当てることで、L3に示すように割り当てられた費用に対して効率よく雷事故数を減少させることができる。
また、第2の変形例として、設備配置算出部3bは、例えば、図14に示すようなフローチャートに従って、目標雷リスク値を満たすように再設定された各単位メッシュの雷リスク値を示す情報を表示部5に出力することができる。この変形例においては、目標情報入力部13に、少なくとも目標雷リスク値が入力されればよいが、雷リスク低減方法もユーザによって入力されることが好ましい。以下では、雷リスク低減方法の具体例として、雷リスク値の高い単位メッシュなど特定の単位メッシュを優先低減する第1の雷リスク低減方法と、配電線通過地域全体の雷リスク値を平均的に低減する第2の雷リスク低減方法とのうち、いずれか一方を選定して処理を行うものとする。
ステップS41において、雷リスク値入力部11は、単位メッシュ毎に、入力された現状の雷リスク値を割り当てる。
ステップS42において、雷害区分初期設定部12は、単位メッシュ毎に、雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定する。
ステップS43において、雷害区分初期設定部12は、単位メッシュ毎に、雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件を設定する。
ステップS44において、雷リスク低減メッシュ選定部14aは、特定の単位メッシュを優先低減する第1の雷リスク低減方法が選定されている場合、雷リスク低減メッシュ選定部14aは、特定の単位メッシュから優先して雷リスク低減領域を選定する。また、配電線通過地域全体の雷リスク値を平均的に低減する第2の雷リスク低減方法が選定されている場合、雷リスク低減メッシュ選定部14aは、配電線通過地域の全ての単位メッシュを雷リスク低減領域に選定する。
ステップS45において、雷リスク変動値算出部15は、ステップS43で設定した追加条件を参照して、ステップS44で選定した雷リスク低減メッシュの設備変更に伴って変化する雷リスク値を算出して、ステップS46に進む。
ステップS46において、最適設備配置設定部16は、ステップS25によって算出された雷リスク値に基づいて、設備変更後の配電線通過地域全体の雷リスク値を算出して、ステップS47に進む。
ステップS47において、最適設備配置設定部16は、ステップS46で算出した配電線通過地域全体の雷リスク値が目標雷リスク値以下であるかを判断して、目標雷リスク値以下であるときステップS49に進み、目標雷リスク値以下でないときステップS48に進む。
ステップS48において、設備配置算出部3bは、ユーザによって新たな目標雷リスク値と雷リスク値低減方法をデータ入力部2により再入力を促す画面を表示部5に表示させる。その後、目標情報入力部13に目標雷リスク値が再入力されると、ステップS44に戻る。
ステップS49において、設備配置算出部3bは、設備変更後の各単位メッシュの雷害区分を再設定して、再設定した単位メッシュの耐雷設備を出力部17に通知する。そして、出力部17は、最適設備配置設定部16により再設定された各単位メッシュの雷リスク値を示す情報を表示部5に出力し、当該処理工程を終了する。
以上のようにして、設備配置算出部3bは、目標雷リスク値に基づいて、雷リスク低減メッシュを選定して耐雷設備を追加して、耐雷設備変更後の雷リスク値が目標雷リスク値の条件を満たしている再設定された各単位メッシュの雷害区分を示す情報を出力する。このようにして、設備配置算出部3bは、ユーザの要求に基づいて、目標雷リスク値を満たしつつ、全体として効率よく耐雷対策を行うための設備配置情報を提供することができる。
例えば、設備配置算出部3bは、図15(A)に示すような配電線通過地域に対して、第2の雷リスク低減方法に従って、単位メッシュ「1A」〜「4D」を雷リスク低減領域に選定することで、図15(B)に示すように、雷害区分を再設定することができる。
ここでは、設備配置算出部3bは、上述した表4のような入出力関係が得られているものとすると、追加コストと削減コストとの合計値は、例えば、表4の「対策案」を参照することで、「790」となる。
以上のようにして、本発明が適用された設備配置算出部3bは、単位メッシュ毎に、雷害区分に応じた耐雷設備の変更条件を設定して、選定された単位メッシュに対して耐雷設備を省略又は追加して、耐雷設備変更後の施設状況が目標となる条件を満たしている再設定された各単位メッシュの雷害区分を示す情報を出力する。このようにして、設備配置算出部3bは、ユーザの要求に基づいて、全体として効率よく耐雷対策を行うための設備配置情報をユーザに提供することができる。
例えば、配電線通過地域全体の雷リスク値に基づいて4段階の区分に分けた雷害区分が図16(A)に示すような場合には、設備配置算出部3bは、リスク分散して、図16(B)に示すような雷リスク値が平均化されながら全体の雷リスク値を効率よく低減することができる。
1 コンピュータ、2 データ入力部、3 演算部、3a 雷事故予測数算出部、3b 設備配置算出部、4 記憶部、4a メッシュ情報データベース、4b 雷事故数予測情報データベース、5 表示部、11 雷リスク値入力部、12 雷害区分初期設定部、13 目標情報入力部、14 メッシュ選定部、14a 雷リスク低減メッシュ選定部、14b 雷リスク増加メッシュ選定部、15 雷リスク変動値算出部、16 最適設備配置設定部、17 出力部、101 モデル設定部、102 直撃雷発生領域算出部、102a 補正係数テーブル、103 直撃雷判定部、104 直撃雷事故判定部、105 誘導雷事故判定部、106 雷事故発生率算出部、300 配電系統モデル、300a−300e、400a−400e 配電柱、301、401 直撃雷発生領域、400 解析モデル系統、600 接地施設、700 避雷器

Claims (6)

  1. 配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域毎に、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいた配電線雷事故予測数を示す雷リスク値が入力される雷リスク値入力部と、
    上記雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、上記単位領域毎に、上記雷リスク値入力部に入力された雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定して、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件と省略条件とを設定する初期設定部と、
    上記配電線通過地域において耐雷設備の変更に要する目標コストと、該耐雷設備を変更したときの目標雷リスク値とが入力される目標情報入力部と、
    上記配電線通過地域の単位領域から、上記初期設定部により設定された追加条件に従って耐雷設備を追加することで雷リスクを低減させる雷リスク低減領域を選定する雷リスク低減領域選定部と、
    上記雷リスク低減領域以外の単位領域から、上記初期設定部により設定された省略条件に従って耐雷設備を省略することで雷リスクを増加させる雷リスク増加領域を選定する雷リスク増加領域選定部と、
    上記雷リスク低減領域として選定された単位領域に上記耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値と、上記雷リスク増加領域として選定された単位領域から該耐雷設備を省略することによって変動する雷リスク値とを算出する雷リスク変動値算出部と、
    上記雷リスク変動値算出部による算出結果に基づき、耐雷設備変更後の上記配電線通過地域全体の雷リスク値が、上記目標コスト入力部に入力された目標雷リスク値以下であり、かつ、該耐雷設備変更によって生じるコストが上記目標コスト入力部に入力された目標コスト値以下である条件を満たしているとき、上記単位領域の耐雷設備を再設定する最適設備配置設定部と、
    上記最適設備配置設定部により再設定された各単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する出力部とを備える耐雷設備配置算出装置。
  2. 配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域毎に、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいた配電線雷事故予測数を示す雷リスク値を入力する雷リスク値入力ステップと、
    上記雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、上記単位領域毎に、上記雷リスク値入力ステップにより入力した雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定して、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件と省略条件とを設定する初期設定ステップと、
    上記配電線通過地域において耐雷設備の変更に要する目標コストと、該耐雷設備を変更したときの目標雷リスク値とを入力する目標情報入力ステップと、
    上記配電線通過地域の単位領域から、上記初期設定ステップにより設定した追加条件に従って耐雷設備を追加して雷リスクを低減させる雷リスク低減領域を選定する雷リスク低減領域選定ステップと、
    上記雷リスク低減領域以外の単位領域から、上記初期設定ステップにより設定された省略条件に従って耐雷設備を省略することで雷リスクを増加させる雷リスク増加領域を選定する雷リスク増加領域選定ステップと、
    上記雷リスク低減領域として選定された単位領域に上記耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値と、上記雷リスク増加領域として選定された単位領域から該耐雷設備を省略することによって変動する雷リスク値とを算出する雷リスク変動値算出ステップと、
    上記雷リスク変動値算出ステップによる算出結果に基づき、耐雷設備変更後の上記配電線通過地域全体の雷リスク値が、上記目標コスト入力ステップにより入力された目標雷リスク値以下であり、かつ、該耐雷設備変更によって生じるコストが上記目標コスト入力ステップにより入力された目標コスト値以下である条件を満たしているとき、該耐雷設備変更後の上記単位領域の雷害区分を再設定する最適設備配置設定ステップと、
    上記最適設備配置設定ステップにより再設定された各単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する出力ステップとを有する耐雷設備配置算出方法。
  3. 配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域毎に、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいた配電線雷事故予測数を示す雷リスク値が入力される雷リスク値入力部と、
    上記雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、上記単位領域毎に、上記雷リスク値入力部に入力された雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定して、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件と省略条件とを設定する初期設定部と、
    上記配電線通過地域において耐雷設備の変更に要する目標コストを入力する目標コスト入力部と、
    上記配電線通過地域の単位領域から、上記初期設定部により設定された追加条件に従って耐雷設備を追加して雷リスクを低減させる雷リスク低減領域を選定する雷リスク低減領域選定部と、
    上記雷リスク低減領域以外の単位領域から、上記初期設定部により設定された省略条件に従って耐雷設備を省略することで雷リスクを増加させる雷リスク増加領域を選定する雷リスク増加領域選定部と、
    上記雷リスク低減領域として選定された単位領域に上記耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値と、上記雷リスク増加領域として選定された単位領域から、該耐雷設備を省略することによって変動する雷リスク値とを算出する雷リスク変動値算出部と、
    上記雷リスク変動値算出部による算出結果に基づき、耐雷設備変更後の上記配電線通過地域全体の雷リスク値が低減されおり、且つ、該耐雷設備変更によって生じるコストが上記目標コスト入力部に入力された目標コスト値以下である条件を満たしているとき、該耐雷設備変更後の上記単位領域の雷害区分を再設定する最適設備配置設定部と、
    上記最適設備配置設定部により再設定された単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する出力部とを備える耐雷設備配置算出装置。
  4. 配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域毎に、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいた配電線雷事故予測数を示す雷リスク値を入力する雷リスク値入力ステップと、
    上記雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、上記単位領域毎に、上記雷リスク値入力ステップにより入力した雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定して、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件と省略条件とを設定する初期設定部と、
    上記配電線通過地域において耐雷設備の変更に要する目標コストを入力する目標コスト入力ステップと、
    上記配電線通過地域の単位領域から、上記初期設定部により設定した追加条件に従って耐雷設備を追加して雷リスクを低減させる雷リスク低減領域を選定する雷リスク低減領域選定部と、
    上記雷リスク低減領域以外の単位領域から、上記初期設定部により設定した省略条件に従って耐雷設備を省略することで雷リスクを増加させる雷リスク増加領域を選定する雷リスク増加領域選定部と、
    上記雷リスク低減領域として選定された単位領域に上記耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値と、上記雷リスク増加領域として選定された単位領域から、該耐雷設備を省略することによって変動する雷リスク値とを算出する雷リスク変動値算出ステップと、
    上記雷リスク変動値算出ステップによる算出結果に基づき、耐雷設備変更後の上記配電線通過地域全体の雷リスク値が低減されおり、且つ、該耐雷設備変更によって生じるコストが上記目標コスト入力ステップにより入力した目標コスト値以下である条件を満たしているとき、該耐雷設備変更後の上記単位領域の雷害区分を再設定する最適設備配置設定ステップと、
    上記最適設備配置設定ステップにより再設定した単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する出力ステップとを有する耐雷設備配置算出方法。
  5. 配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域毎に、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいた配電線雷事故予測数を示す雷リスク値が入力される雷リスク値入力部と、
    上記雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、上記単位領域毎に、上記雷リスク値入力部に入力された雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定して、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件を設定する初期設定部と、
    上記配電線通過地域の耐雷設備を変更したときの目標雷リスク値を入力する目標リスク入力部と、
    上記配電線通過地域の単位領域から、上記初期設定部により設定された追加条件に従って耐雷設備を追加して雷リスクを低減させる雷リスク低減領域を選定する雷リスク低減領域選定部と、
    上記雷リスク低減領域として選定された単位領域に上記耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値を算出する雷リスク変動値算出部と、
    上記雷リスク変動値算出部による算出結果に基づき、耐雷設備変更後の上記配電線通過地域全体の雷リスク値が、上記目標雷リスク入力部に入力された目標雷リスク値以下であるとき、該耐雷設備変更後の上記単位領域の雷害区分を再設定する最適設備配置設定部と、
    上記最適設備配置設定部により再設定された単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する出力部とを備える耐雷設備配置算出装置。
  6. 配電線が通過する配電線通過地域が区分された単位領域毎に、配電系統の施設状況と落雷数とに基づいた配電線雷事故予測数を示す雷リスク値を入力する雷リスク値入力ステップと、
    上記雷リスク値の増加に対応付けて複数設定された雷害区分の中から、上記単位領域毎に、上記雷リスク値入力ステップにより入力した雷リスク値に応じた雷害区分を初期設定して、初期設定した雷害区分に応じた耐雷設備の追加条件を設定する初期設定ステップと、
    上記配電線通過地域の耐雷設備を変更したときの目標雷リスク値を入力する目標リスク入力ステップと、
    上記配電線通過地域の単位領域から、上記初期設定ステップにより設定した追加条件に従って耐雷設備を追加して雷リスクを低減させる雷リスク低減領域を選定する雷リスク低減領域選定ステップと、
    上記雷リスク低減領域として選定された単位領域に上記耐雷設備を追加することによって変動する雷リスク値を算出する雷リスク変動値算出ステップと、
    上記雷リスク変動値算出ステップによる算出結果に基づき、耐雷設備変更後の上記配電線通過地域全体の雷リスク値が、上記目標雷リスク入力ステップにより入力した目標雷リスク値以下であるとき、該耐雷設備変更後の上記単位領域の雷害区分を再設定する最適設備配置設定ステップと、
    上記最適設備配置設定ステップにより再設定された単位領域の雷リスク値を示す情報を出力する出力ステップとを有する耐雷設備配置算出方法。
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