JP2011225140A - 流場制御装置及び流場制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】船体から気泡を遠ざけるのではなく、気泡の流れ方向を偏向させることで突出寸法を小さくでき、例えば機関冷却水採取用の取水口への気泡の流入を防止することができる流場制御装置及び流場制御方法を提供すること。
【解決手段】流場制御対象物および/または流場制御対象関連物に取り付けるための取付面11と、流体の上流側に臨ませる頂点12と、流体の下流側に配置されて流体の流れを偏向させる方向に厚みを増す流れ偏向部13とを備えて略三角錐10に形成され、流場に設置して流体の流れを偏向させることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流場における流体の流れ方向を偏向する流場制御装置及び流場制御方法に関する。
一般に船舶には、機関冷却水採取用の取水口が設けられているが、この取水口から水流に含まれる気泡が取り込まれると、機関の冷却効果が低下してしまうため、取水口への気泡吸引を防止するものがある(特許文献1)。
特許文献1では、取水口の外周前縁部に、多数の突起部を設けている。そして、突起部で生じる渦流に、水流に含まれている気泡を閉じこめることで、気泡が取水口に流入することなく下流側に流れ去るようにしている。
また、船尾に設けられたプロペラに気泡が巻き込まれるとプロペラ効率が低下することから、船底に気泡巻き込みを防止する隆起部を設けるものがある(特許文献2)。
特許文献2では、隆起部として、前方がやや低く後方が隆起し、なだらかに続いたV字型マウンドを船底に設けている。そして、V字型マウンドに到達した気泡を、V字型マウンドにより船底から離れるように運動させ、船側側に回り込ませることで、プロペラへの気泡の到達を防止している。
このように、特許文献1における多数の突起や特許文献2におけるV字型マウンドは、気泡を船体表面から遠ざけ、またその形状に沿って案内するものである。
特開2009−40271号公報 特開2009−248831号公報
しかし、船体から気泡を遠ざける方法では、波浪中など実際の航行時には、環境によっては十分でない場合があり、各種の環境にも対応して十分に気泡を遠ざけるためには、突起部又は隆起部の高さ寸法が大きくなってしまう。また、気泡を船側側に回り込ませるために船底の要部全体に亘って隆起部が必要となる。そして船底や船側に高さ寸法の大きな、また長大な突起部や隆起部を付加することは、ドック入り時だけでなく航行時にも障害物となってしまうため好ましくない。
そこで本発明は、船体から気泡を遠ざけるのではなく、気泡の流れ方向を偏向させることで突出寸法を小さくでき、例えば機関冷却水採取用の取水口への気泡の流入を防止することができる流場制御装置及び流場制御方法を提供することを目的とする。
請求項1記載に対応した流場制御装置においては、流場制御対象物および/または流場制御対象関連物に取り付けるための取付面と、流体の上流側に臨ませる頂点と、流体の下流側に配置されて流体の流れを偏向させる方向に厚みを増す流れ偏向部とを備えて略三角錐に形成され、流場に設置して流体の流れを偏向させることを特徴とする。請求項1に記載の本発明によれば、流場における流体の流れ方向を任意に偏向することができる。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の流場制御装置において、取付面が、頂点から下流側に延びる第1の稜線及び第2の稜線と、第1の稜線の下流側端部と第2の稜線の下流側端部とを繋ぐ第3の稜線とから構成され、第1の稜線の下流側端部を最大厚さとし、第2の稜線と第3の稜線とで形成される内角を鋭角で構成したことを特徴とする。請求項2に記載の本発明によれば、略三角錐の最下流側を鋭角とすることで流体の偏向効果を増加させることができる。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の流場制御装置において、略三角錐を構成する角部の少なくとも一つに丸みを与えたことを特徴とする。請求項3に記載の本発明によれば、角部に丸みを与えることで流体抵抗を低減することができる。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の流場制御装置において、略三角錐を構成する平面の少なくとも一つを曲面で構成したことを特徴とする。請求項4に記載の本発明によれば、平面を曲面とすることで流線に沿わせることが可能となり、流体抵抗を低減することができる。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項3に記載の流場制御装置において、略三角錐を構成する稜線および平面を流体の流れの流線に沿わせたように形成したことを特徴とする。請求項5に記載の本発明によれば、稜線および平面を流体の流れの流線に沿わせたように形成することで流体抵抗を低減することができる。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の流場制御装置において、流場制御対象物の上流側に、流体の流れが開くように2つの略三角錐を対称に配置したことを特徴とする。請求項6に記載の本発明によれば、流体の流れを誘導することができ、例えば船体に設けられる機関冷却水採取用の取水口のような流場制御対象物への気泡混入防止などを行うことができる。
請求項7記載に対応した流場制御方法においては、請求項1から請求項5のいずれかに記載の流場制御装置を複数個配置することで流場における流体の流れ方向を制御することを特徴とする。請求項7に記載の本発明によれば、複数個の流場制御装置を用いることで、流体の流れを複数の方向に偏向することができる。
請求項8記載の本発明は、請求項7に記載の流場制御方法において、複数個の流場制御装置を流体の上流側から下流側に順次配置し、流体の流れを誘導することを特徴とする。請求項8に記載の本発明によれば、上流から下流に流れる流体の流れを複数の方向に偏向し、又は一方向に流れるように規制することができる。
請求項9記載の本発明は、請求項7又は請求項8に記載の流場制御方法において、流場が気泡混じりの流れであり、複数個の流場制御装置で気泡の流れを誘導することを特徴とする。請求項9に記載の本発明によれば、気泡の流れを誘導することで、流場制御対象物から気泡を遠ざけたり、又は流場制御対象物に気泡を集めたりすることができる。
請求項10記載に対応した流場制御方法においては、請求項1から請求項5のいずれかに記載の流場制御装置を、流体の流れに対して所定の角度を持たせて配置したことを特徴とする。請求項10に記載の本発明によれば、一定形状の流場制御装置であっても、流体の流れに対して角度を持たせて配置することで、偏向効果を異ならせることができる。
本発明の流場制御装置によれば、流場における流体の流れ方向を任意に偏向することができる。
なお、取付面が、頂点から下流側に延びる第1の稜線及び第2の稜線と、第1の稜線の下流側端部と第2の稜線の下流側端部とを繋ぐ第3の稜線とから構成され、第1の稜線の下流側端部を最大厚さとし、第2の稜線と第3の稜線とで形成される内角を鋭角で構成した場合には、流体の偏向効果を増加させることができる。
また、略三角錐を構成する角部に丸みを与えた場合には、流体抵抗を低減することができ、また例えば、キャビテーションの発生や角部の摩耗を防止できる。
また、略三角錐を構成する平面を曲面とした場合には、流線に沿わせることが可能となり、流体抵抗を低減することができ、また例えば、取付面が曲面の場合にこの曲面に合わせることが可能となる。
また、略三角錐を構成する稜線および平面を流体の流れの流線に沿わせたように形成した場合には、流体抵抗を低減することができる。
また、流場制御対象物の上流側に、流体の流れが開くように2つの略三角錐を対称に配置した場合には、流体の流れを誘導することができ、例えば船体に設けられる機関冷却水採取用の取水口のような流場制御対象物への気泡混入防止などを行うことができる。
また、本発明の流場制御方法によれば、流場制御装置を複数個配置することで流場における流体の流れ方向を制御することで、流体の流れを複数の方向に偏向することができる。
また、複数個の流場制御装置を流体の上流側から下流側に順次配置し、流体の流れを誘導する場合には、上流から下流に流れる流体の流れを複数の方向に偏向したり、一方向に流れるように規制することができる。
また、複数個の流場制御装置で気泡の流れを誘導する場合には、流場制御対象物から気泡を遠ざけたり、又は流場制御対象物に気泡を集めたりすることができる。
また、本発明の流場制御方法によれば、流場制御装置を、流体の流れに対して所定の角度を持たせて配置したことで、一定形状の流場制御装置であっても、偏向効果を異ならせることができる。
本発明の第1の実施形態による流場制御装置の斜視図 図1のA方向矢視図 図1のB方向矢視図 図1のC方向矢視図 同流場制御装置での流体の流れを示す説明図 本発明の第2の実施形態による流場制御装置を備えた船舶の側面図 本発明の第3の実施形態による流場制御装置を備えた船舶の底面図 第2の実施形態による流場制御装置を船側用取水口に設けた状態を示す斜視図 図8とは異なる方向の第2の実施形態による流場制御装置の斜視図 図8とは更に異なる方向の第2の実施形態による流場制御装置の要部斜視図 第3の実施形態による流場制御装置を船底用取水口に設けた状態を示す斜視図 本発明の第4の実施形態による流場制御装置を船体の船側に設けた状態を示す説明図 本発明の第5の実施形態による流場制御装置を船体の船底に設けた状態を示す説明図
以下に、本発明の第1の実施形態による流場制御装置について説明する。
図1は本実施形態による流場制御装置の斜視図、図2は図1のA方向矢視図、図3は図1のB方向矢視図、図4は図1のC方向矢視図である。
本実施形態による流場制御装置では、2つの略三角錐10を対称に配置したものを示している。なお、1つの略三角錐10によって流場制御装置を構成することもできる。
略三角錐10は、流場制御対象物または流場制御対象関連物に取り付けるための取付面11と、流体の上流側に臨ませる頂点12と、流体の下流側に配置されて流体の流れを偏向させる方向に厚みを増す流れ偏向部13とを備えている。
取付面11は、頂点12から下流側に延びる第1の稜線14a及び第2の稜線14bと、第1の稜線14aの下流側端部と第2の稜線14bの下流側端部とを繋ぐ第3の稜線14cとから構成されている。
偏向面15は、頂点12から下流側に延びる第4の稜線14d及び第2の稜線14bと、第4の稜線14dの下流側端部と第2の稜線14bの下流側端部とを繋ぐ第5の稜線14eとから構成されている。
底面16は、第3の稜線14c、第5の稜線14e、及び第1の稜線14aの下流側端部と第4の稜線14dの下流側端部とを繋ぐ第6の稜線14fとから構成されている。
側面17は、第1の稜線14a、第4の稜線14d、及び第6の稜線14fとから構成されている。
流れ偏向部13は、偏向面15、底面16、及び側面17とから構成され、流れ偏向部13と取付面11とによって略三角錐10が形成され、略三角錐10は流体の上流側に頂点12を臨ませることで流場制御装置を構成する。
第1の稜線14a(第4の稜線14d)の下流側端部が取付面11に対する最大厚さとなり、第6の稜線14fの長さがこの最大厚さとなる。
第2の稜線14bと第3の稜線14c(第5の稜線14e)とで形成される内角aを鋭角で構成している。
この内角aは、用途に応じて直角あるいは鈍角にすることもできるが、鋭角で構成した方が、流れを変更させる効果が大きい。なお、第1の稜線14aと第6の稜線14fの成す角度、また第3の稜線14cと第6の稜線14fの成す角度は、この実施の形態においては直角としているが、用途に応じて任意の角度が選択できる。第1の稜線14aと第6の稜線14fの成す角度を鈍角とした場合は、偏向後の流れを取付面11の取り付けられる流場制御対象物や流場制御対象関連物の方向に近づけることができ、鋭角とした場合は遠ざけることができる。第3の稜線14cと第6の稜線14fの成す角度を鈍角とした場合は、流れの偏向をさらに高め、鋭角とした場合は流れの偏向を抑制することができる。
図5は同流場制御装置での流体の流れを示す説明図である。
図5では、吸水口開口部20を流場制御対象物として同流場制御装置を設置した場合を示している。
同図に示すように、吸水口開口部20の上流側に、流体の流れが開くように2つの略三角錐10を対称に配置している。略三角錐10は、頂点12を流体の上流側に臨ませ、第2の稜線14bの延長線が吸水口開口部20を二等分し、第1の稜線14a(第4の稜線14d)の延長線が吸水口開口部20を通らないように配置している。また、2つの略三角錐10の第6の稜線14fの間の長さbは、吸水口開口部20の高さ寸法hよりも大きい。
同図の矢印で示すように、流体は、頂点12から吸水口開口部20に向かうにしたがい第1の稜線14a(第4の稜線14d)に沿った流れに偏向され、吸水口開口部20の側方を通過するように流れる。そして、流場に気泡が混じっている場合には、気泡は流体とともに同図矢印で示す流れとなるため、気泡が吸水口開口部20に入り込むことがない。
また、流体の流れが開くように2つの略三角錐10が対称に配置されることにより、流体の流入方向に変動が生じても、流体の流れを誘導し流れの偏向効果を損なうことが軽減される。
以下に、本発明の流場制御装置を船舶の機関冷却水採取用の取水口に適用した実施形態について説明する。
図6は本発明の第2の実施形態による流場制御装置を備えた船舶の側面図、図7は本発明の第3の実施形態による流場制御装置を備えた船舶の底面図である。
図に示すように、船舶30の船体後部には、喫水線より下方の船側面に設けた船側用取水口21と、船底面に設けた船底用取水口22を有している。
図8から図10は、船側用取水口に設けた第2の実施形態による流場制御装置の斜視図である。
本実施形態では、船側用取水口21を流場制御対象物とし、船体を流場制御対象関連物として同流場制御装置を船体に設置した場合を示している。
本実施形態による流場制御装置は、船側用取水口21の上流側に、流体の流れが開くように2つの略三角錐10を対称に配置している。なお、2つの略三角錐10の間は所定寸法離して設けている。この略三角錐10の間は、流速や流れのベクトルにもよるが、一定の寸法以内であれば、流体の流れに対して偏向効果は落ちない。略三角錐10は、頂点12を流体の上流側となる船首側に臨ませ、第2の稜線14bの延長線が船側用取水口21の中間高さに位置し、第1の稜線14a(第4の稜線14d)の延長線が船側用取水口21を通らないように配置している。また、2つの略三角錐10の第6の稜線14fの間の長さbは、船側用取水口21の高さ寸法hよりも大きい。
船側用取水口21の開口部周縁には補強部20aが形成され、略三角錐10は、第2の稜線14bの下流側端部が補強部20aにほぼ当接する位置に設けている。水の流れは、頂点12から船側用取水口21に向かうにしたがい第1の稜線14a(第4の稜線14d)に沿った流れに偏向され、船側用取水口21の側方を通過するように流れる。そして、流場に気泡が混じっている場合には、この流れの偏向効果により気泡が船側用取水口21に入り込むことが防止される。
また船側用取水口21の船体内には、船側用取水口21よりも広い空間20bが形成され、船側用取水口21の上方には空間20bに連通する気体抜き孔20cが設けられている。気体抜き孔20cの上流側には、気体抜き孔20cの高さ方向寸法より幅の広い突起部40が設けられている。そして、万が一、本実施形態による流場制御装置によっても避けられずに、船側用取水口21から入り込んだ気体は、空間20bの上方に集まり、三角錐状の突起部40によって流れが加速され、気体抜き孔20cが減圧されることで船体外に導出される。
図8に示すように、本実施形態による流場制御装置は、矢印で示す流体の流れに対して所定の角度cを持たせて配置している。
図6に示す船側用取水口21では、船首側から船尾側に向かってやや上向きの流れが生じている。本実施形態では、所定の角度cを持たせて配置することで、船首側から船尾側に向かってやや上向きの流線方向に合わせることができる。
このように、流体の流れに対して所定の角度を持たせて配置することで、例えば既成品の略三角錐を使用する場合にも、所定の偏向を得ることができる。すなわち、略三角錐の形状が決まっているために偏向が十分で無い場合には、流体の流れに対して所定の角度を持たせて配置することで所定の流れの偏向効果を持たせることができ、逆に偏向し過ぎるような場合には、流線方向に対する角度を調整して配置することで所定の偏向とすることができる。
また、特に図9に示すように、本実施形態による流場制御装置では、第3の稜線14cは船体に沿った曲線で構成している。
また、特に図10に示すように、本実施形態による流場制御装置では、第1の稜線14aは船体に沿った曲線で構成している。
本実施形態による流場制御装置では、第2の稜線14bについても船体に沿った曲線で構成しており、取付面11は船体に沿った曲面で構成している。従って、取付面11が曲面を成す船体であっても、この曲面に合わせて配置することが可能となっている。
なお、略三角錐10は鋼板を組み合わせて構成され、船体に溶接して取り付けられ、船体と同一の塗装が施されている。この溶接の観点からも、図10に示すように、頂点12は若干角を落としたものが好ましい。
更に、頂点12に丸みを与えた場合は、流体抵抗を低減し、鋭い端部に起因したキャビテーションの発生や角部自身の摩耗を防止できる。
なお、第4の稜線14d、第5の稜線14e、及び第6の稜線14fを曲線で構成し、偏向面15及び側面17を曲面で構成することで、流体抵抗を低減することができる。そして、特に第1の稜線14a、第2の稜線14b、及び第4の稜線14dについては流体の流れの流線に沿わせた曲線とし、偏向面15及び側面17については流体の流れの流線に沿わせた曲面とすることが流体抵抗を低減する上で好ましい。この流体抵抗を低減することを通じ、振動、騒音やキャビテーションの発生の防止、塗装の摩耗の低減、また淀み点への海洋生物の付着の抑制等が図れる。
図11は、船底用取水口に設けた第3の実施形態による流場制御装置の斜視図である。
本実施形態では、船底用取水口22を流場制御対象物とし、船体を流場制御対象関連物として同流場制御装置を船体に設置した場合を示している。船底用取水口22の取付面11は略平面である。
本実施形態による流場制御装置は、船底用取水口22の上流側に、流体の流れが開くように2つの略三角錐10を対称に配置している。なお、2つの略三角錐10の間は所定寸法離して設けている。略三角錐10は、頂点12を流体の上流側となる船首側に臨ませ、第2の稜線14bの延長線が船底用取水口22の中央部に位置し、第1の稜線14a(第4の稜線14d)の延長線が船底用取水口22を通らないように配置している。また、2つの略三角錐10の第6の稜線14fの間の長さbは、船底用取水口22の高さ寸法hよりも大きい。
船底用取水口22の開口部周縁には補強部20aが形成され、略三角錐10は、第2の稜線14bの下流側端部が補強部20aにほぼ当接する位置に設けている。
本実施形態による流場制御装置では、第1の稜線14a、第2の稜線14b、及び第3の稜線14cは船体に沿った曲線で構成し、取付面11は船底に沿った平面で構成している。
なお、第4の稜線14d、第5の稜線14e、及び第6の稜線14fを曲線で構成し、偏向面15及び側面17を曲面で構成することで、流体抵抗を低減すること等ができる。そして、特に第1の稜線14a、第2の稜線14b、及び第4の稜線14dについては流体の流れの流線に沿わせた曲線とし、偏向面15及び側面17については流体の流れの流線に沿わせた曲面とすることが流体抵抗を低減する等の上で好ましい。
図12は、船体の船側に設けた第4実施形態による流場制御装置の説明図である。本実施形態では、船体の船側31を流場制御対象物として流場制御装置を船側31に設置した場合を示している。
この場合の船体の船側31は、曲面で構成された船側31の表面を流れる流体の流線が、図12に示すように曲線を描いている場所である。
従って、本実施形態では、略三角錐10の第1の稜線14a、第4の稜線14dを、この流線に沿った曲線で構成している。例えば、プロペラ(図示せず)への水の流れを変え、プロペラ効率を向上させたい場合等に、この稜線14a、稜線14dを流線に沿った曲線で構成することは有効である。
図13は、船体の船底に設けた第5の実施形態による流場制御装置の説明図である。
本実施形態は、船底に気泡を流して摩擦抵抗を低減する空気潤滑法に適用した例であって、船体の船底32を流場制御対象物として流場制御装置を船底32に設置した場合を示している。
船体の船首側には、気泡発生装置50を設けており、気泡発生装置50は多数の気泡51を発生させている。
本実施形態では、船底32に、複数個の略三角錐10を流体の上流側となる船首側から下流側となる船尾側に左右対称に複数段に渡って順次配置することで、流場における流体の流れ方向を制御し、気泡51の流れを誘導している。この場合、気泡の流れを船底32外に逃がさないように、略三角錐10の最大厚さ側が内側に向いて配置されている。
なお、上記の各実施形態において、略三角錐10を構成する角部の少なくとも一つに丸みを与えてもよい。角部に丸みを与えることで流体抵抗を低減し、鋭い端部に起因したキャビテーションの発生や角部自身の摩耗を防止することができる。
以上のようにこれらの実施形態によれば、流場制御対象物や流場制御対象関連物に取り付けるための取付面11と、流体の上流側に臨ませる頂点12と、流体の下流側に配置されて流体の流れを偏向させる方向に厚みを増す流れ偏向部13とを備えて略三角錐10に形成することで、流場における流体の流れ方向を任意に偏向することができる。
またこれらの実施形態によれば、取付面11が、頂点から下流側に延びる第1の稜線14a及び第2の稜線14bと、第1の稜線14aの下流側端部と第2の稜線14bの下流側端部とを繋ぐ第3の稜線14cとから構成され、第1の稜線14aの下流側端部を最大厚さとし、第2の稜線14bと第3の稜線14cとで形成される内角aを鋭角で構成したことで流体の偏向効果を増加させることができる。
またこれらの実施形態によれば、略三角錐10を構成する平面の少なくとも一つを曲面で構成したことで、流線に沿わせることが可能となり、流体抵抗を低減すること、振動、騒音やキャビテーションの防止、塗装の摩耗の低減、また海洋生物の付着の抑制等が図れる。
また、取付面11が曲面を成していても、この曲面に合わせて略三角錐10を配置することが可能となる。
またこれらの実施形態によれば、略三角錐10を構成する稜線14a、14b、14dや偏向面15及び側面17を流体の流れの流線に沿わせたように形成したことで流体抵抗を低減させ、流れの流線が曲がったプロペラ近傍の伴流分布の制御や、船首付近での剥離渦の防止等に利用することができる。
またこれらの実施形態によれば、流場制御対象物の上流側に、流体の流れが開くように2つの略三角錐10を対称に配置したことで、船側用取水口21や船底用取水口22への気泡混入防止を行うことができる。また、流体の流入方向に変動が生じても、流体の流れを誘導し流れの偏向効果を損なうことが軽減される。
またこれらの実施形態によれば、略三角錐10を複数個配置することで流体の流れを複数の方向に偏向することができる。
またこれらの実施形態によれば、複数個の略三角錐10を流体の上流側から下流側に順次配置し、流体の流れを誘導することで、上流から下流に流れる流体の流れを複数の方向に偏向し、又は一方向に流れるように規制することができる。
またこれらの実施形態によれば、流場が気泡混じりの流れであり、複数個の略三角錐10で気泡の流れを誘導することで、船体から気泡を遠ざけたり、又は船体に気泡を集めたりすることができる。
またこれらの実施形態によれば、略三角錐30を、流体の流れに対して所定の角度cを持たせて配置したことで、偏向効果を異ならせることができる。また、略三角錐30の形状が決まっている場合、流線方向に対する角度を調整して配置することにより、所定の偏向を得ることができる。
本発明は、船舶の船側や船底における流体の流れ方向を偏向することをはじめ、流体の種類を問わず広く流れ場の制御に利用できるが、例えば、気泡の取水口からの入り込み防止、船底外側への気泡の逃げ防止、船尾付近での伴流分布の制御、船首付近での剥離渦の防止、及び剥離による流場の変動による振動や騒音の発生防止に利用することができる。
10 略三角錐
11 取付面
12 頂点
13 流れ偏向部
14a 第1の稜線
14b 第2の稜線
14c 第3の稜線
14d 第4の稜線
14e 第5の稜線
14f 第6の稜線
15 偏向面
16 底面
17 側面
20 吸水口開口部
21 船側用取水口
22 船底用取水口

Claims (10)

  1. 流場制御対象物および/または流場制御対象関連物に取り付けるための取付面と、流体の上流側に臨ませる頂点と、前記流体の下流側に配置されて前記流体の流れを偏向させる方向に厚みを増す流れ偏向部とを備えて略三角錐に形成され、流場に設置して前記流体の流れを偏向させることを特徴とする流場制御装置。
  2. 前記取付面が、前記頂点から下流側に延びる第1の稜線及び第2の稜線と、前記第1の稜線の下流側端部と前記第2の稜線の下流側端部とを繋ぐ第3の稜線とから構成され、前記第1の稜線の下流側端部を最大厚さとし、前記第2の稜線と前記第3の稜線とで形成される内角を鋭角で構成したことを特徴とする請求項1に記載の流場制御装置。
  3. 前記略三角錐を構成する角部の少なくとも一つに丸みを与えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流場制御装置。
  4. 前記略三角錐を構成する平面の少なくとも一つを曲面で構成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の流場制御装置。
  5. 前記略三角錐を構成する稜線および平面を前記流体の流れの流線に沿わせたように形成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の流場制御装置。
  6. 前記流場制御対象物の上流側に、前記流体の流れが開くように2つの前記略三角錐を対称に配置したことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の流場制御装置。
  7. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の流場制御装置を複数個配置することで流場における前記流体の流れ方向を制御することを特徴とする流場制御方法。
  8. 複数個の前記流場制御装置を前記流体の上流側から下流側に順次配置し、前記流体の流れを誘導することを特徴とする請求項7に記載の流場制御方法。
  9. 前記流場が気泡混じりの流れであり、複数個の前記流場制御装置で前記気泡の流れを誘導することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の流場制御方法。
  10. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の流場制御装置を、前記流体の流れに対して所定の角度を持たせて配置したことを特徴とする流場制御方法。
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