JP2011221781A - サービス再編成評価装置、サービス再編成評価方法、及びサービス再編成評価プログラム - Google Patents

サービス再編成評価装置、サービス再編成評価方法、及びサービス再編成評価プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】サービスの導入効果をサービス提供者とサービス受給者の双方の観点を含み、かつ、定性的・定量的に扱われる価値の複数の観点を相対的に比較し、新サービスの設計や既存のサービスの再設計を支援する。
【解決手段】サービス再編成評価方法として、サービス提供者のビジネス目標とその実現機能構成とを構造化した情報を取得保持し、サービス受給者観点で非機能要求と品質要素の関係およびサービス受給者が重要視する品質要素のレベルを取得保持し、提供者・受給者間で授受する機能フローとサービス提供者内の運用フローと受給者内の利用フローとを記録保持し、それぞれの機能に、物理属性・非物理属性および品質要求・技術要求属性を設定処理し、収集した情報に基づき、機能と非機能要求と品質要素の関係を構築し、その情報から、サービス機能を提供した効果或いは提供しない効果を、複数の軸で定量化処理するとともに、その結果を表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、サービスの機能設計および設計評価を行うサービス再編成評価装置、サービス再編成評価方法、及びサービス再編成評価プログラムに関する。
製品事業において、適正な機能設計を行うための取り組みがなされている。特許文献1では、製品設計において、設計パラメータの値や製品機能の選択を適切に行い、品質を確保する方法を提示している。このように、現在行われている製品事業においては、製品に求められる品質を、設計パラメータや製品機能の組み合わせとして実現し、製品の価値を高めている。
近年では、サービス産業が増大しており、また、自家用車販売からレンタカーやカーシェアリングのように、製品の販売を行う製品事業のから、製品の備える機能をサービスとして代替するサービス事業へのシフトに期待がある。無形性、同時性、異質性、消滅性を伴うサービスにおいては、サービスを構成するモノに付随し目に触れられる機能や材料など価値に加えて、利用者の主観を伴う定性的な評価価値を考慮することが一層求められている。
特開2006−344200号公報
上記技術においては、サービスの導入の価値や効果を把握することに課題があった。課題の幾つかを以下に例示する。
新しいサービスを設計あるいは、既存のサービスの見直しを行なう際に、サービス提供者側とサービス受給者側それぞれの価値がどの程度向上するのか把握することが困難である。その理由を例示すれば、サービスの提供者側は主にインフラストラクチャなどの「コスト」低減の観点で価値の大きさを計り、受給者側は主に安全性や信頼性など「満足度」向上の観点で価値の大きさを計り、それぞれ評価軸が異なるため一様に比較できないためである。
また別の課題としては、サービス提供者にとって、サービス受給者の立場にたったサービス導入の費用対効果を、定量的に提示することが困難である。その理由は、サービスの機能のもたらす効果が、ハードウェア/ソフトウェアの導入コストや維持コスト以外の非機能要求項目に関して効果を定量的に扱う方法が定まっていないためである。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、サービスの導入効果をサービス提供者とサービス受給者の双方の観点を含み、かつ、定性的・定量的に扱われる価値の観点を相対的に比較し、新サービスの設計や既存のサービスの再設計を支援するサービス再編成評価方法、装置およびプログラムを提供することである。
かかる目的を達成するため本発明に係るサービス再編成評価装置は、サービス提供者観点で、サービス提供者のビジネス目標とその実現機能構成とを構造化した情報として入力するゴールグラフ情報編集部と、サービス受給者観点で、非機能要求と品質要素の関係およびサービス受給者が重要視する品質要素のレベルを入力して保持する受給者品質情報編集部と、サービス提供者・受給者間で授受する機能フローとサービス提供者内の運用フローとサービス受給者内の利用フローとを保持するサービスシステム構造編集部と、前記ゴールグラフ情報編集段階で入力されているそれぞれの機能に、物理属性・非物理属性および品質要求・技術要求属性を設定する非機能要求編集部と、機能と非機能要求と品質要素の関係を構築し、保持する品質−機能関係モデル生成部と、サービス機能を提供した効果或いは提供しない効果を、複数の非機能要求軸及び提供コスト軸で定量化処理する機能再編成効果計算部と、前記機能再編成効果計算の結果を表示する機能再編成効果表示部とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るサービス再編成評価方法は、サービス提供者観点で、サービス提供者のビジネス目標とその実現機能構成とを構造化した情報として入力するゴールグラフ情報編集段階と、サービス受給者観点で、非機能要求と品質要素の関係およびサービス受給者が重要視する品質要素のレベルを入力して保持する受給者品質情報編集段階と、サービス提供者・受給者間で授受する機能フローとサービス提供者内の運用フローとサービス受給者内の利用フローとを保持するサービスシステム構造編集段階と、前記ゴールグラフ情報編集段階で入力されているそれぞれの機能に、物理属性・非物理属性および品質要求・技術要求属性を設定する非機能要求編集段階と、前記受給者品質情報編集段階及び前記非機能要求編集段階で保持された情報に基づく機能と非機能要求と品質要素の関係を構築し、保持する品質−機能関係モデル生成段階と、サービス機能を提供した効果或いは提供しない効果を、複数の非機能要求軸及び提供コスト軸で定量化処理する機能再編成効果計算段階と、前記機能再編成効果計算の結果を表示する機能再編成効果表示段階とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るサービス再編成評価プログラムは、情報処理装置の制御部を、サービス提供者観点で、サービス提供者のビジネス目標とその実現機能構成とを構造化した情報として入力するゴールグラフ情報編集手段と、サービス受給者観点で、非機能要求と品質要素の関係およびサービス受給者が重要視する品質要素のレベルを入力して保持する受給者品質情報編集手段と、サービス提供者・受給者間で授受する機能フローとサービス提供者内の運用フローとサービス受給者内の利用フローとを保持するサービスシステム構造編集手段と、前記ゴールグラフ情報編集段階で入力されているそれぞれの機能に、物理属性・非物理属性および品質要求・技術要求属性を設定する非機能要求編集部と、機能と非機能要求と品質要素の関係を構築し、保持する品質−機能関係モデル生成手段と、サービス機能を提供した効果或いは提供しない効果を、複数の非機能要求軸及び提供コスト軸で定量化処理する機能再編成効果計算手段と、前記機能再編成効果計算の結果を表示する機能再編成効果表示手段として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、サービスのマーケティング活動において、サービス提供者が想定する顧客に対して、その導入効果を予め説明できるサービス再編成評価装置、サービス再編成評価方法、及びサービス再編成評価プログラムを提供できる。
同じく、本発明によれば、サービスのマーケティング活動において、サービス提供者内において、顧客へのサービス提供の費用対効果を把握することができ、事業の観点から適正なサービスを提供可能としたサービス再編成評価装置、サービス再編成評価方法、及びサービス再編成評価プログラムを提供できる。
本発明の一実施形態であるサービス再編成評価装置100の機能ブロック図である。 ゴールグラフ情報の一例を示す図である。 非機能要求の区分を示す図である。 非機能要求−品質マップの一例を示す図である。 機能フローの一例を示す図である。 シナリオ、および連接関係の一例を示す図である。 非機能要求の品質要求と技術要求の関連を示す図である。 サービス再編成評価装置100の動作を説明するフローチャートである。 サービス再編成評価装置100の動作を説明するフローチャートである。 サービス再編成評価装置100の動作を説明するフローチャートである。 評価結果表示の一例を示す図である。 実施例に係るゴールグラフ情報を示す図である。 実施例に係る非機能要求−品質マップ情報を示す図である。 実施例に係るサービスシステム構造を示す図である。 実施例に係る機能−非機能−品質レベル関連付け結果を説明する図である。 実施例に係る評価結果表示の一例を示す図である。
本発明の一実施形態である、サービス再編成評価装置100について説明する。
サービス再編成評価装置100は、サービス提供者観点でビジネス目標とその実現に必要とされる非機能要求およびサービス機能構成を管理すると共に、サービス受給者観点で重要視する品質要素とその概念を含む非機能要求を管理する装置である。また、サービス提供者・受給者間のサービス機能の授受関係とサービス提供者・受給者の各々において他のサービス機能または他の受給処理との連接関係とを管理し、サービスの各機能の提供の有無や形態を変化させることで、サービス全体の提供した効果を複数の評価観点で相対的に比較する可能とした装置である。
図1は、実施形態に係るサービス再編成評価装置100を示す機能ブロック図である。サービス再編成評価装置100は、図1に示すように、ゴールグラフ情報編集部110、非機能要求編集部120、受給者品質情報編集部 130、サービスシステム構造編集部140、品質−機能関係モデル生成部150、機能再編成効果計算部160、機能再編成効果表示部170とから成る。
ゴールグラフ情報編集部110は、サービス提供者観点で、ビジネス目標とその実現構造を非機能要求・機能目標・機能などのグラフ構造で構造化した情報を作成するとともに管理する。構造化した情報は、図2に例示すようなゴールグラフ情報として作成され、ゴールグラフ情報管理部111に保管される。
非機能要求編集部120は、品質要求・技術要求区分部121と実現手段区分部122とを備える。品質要求・技術要求区分部121は、ゴールグラフ情報編集部110で管理している展開された各機能に対して、品質要求または技術要求の属性を付与する。実現手段区分部122は、ゴールグラフ情報編集部110で管理している展開された各機能に対して、物理機能または非物理機能の属性を付与する。
非機能要求編集部120では、ゴールグラフ情報に含まれているそれぞれの機能を、物理属性・非物理属性および品質要求・技術要求属性を設定する。非機能要求は、図3に示すように品質要求と技術要求に分類できるので、品質要求・技術要求区分部121において、それぞれに区分して属性を明確にする。同時的に、実現手段区分部122において、技術要求を物理属性と非物理属性に分類して記憶保持する。
ここで、物理属性を与えられる技術要求である機能を説明する。物理機能には、一般的に、サービスに備わっていないと成り立ちえない不可欠な機能が含まれる。これは、『狩野品質モデル』における、当たり前品質となる機能に相当する。当該機能は、機能再編成の対象としないこととし、機能再編成効果計算部160にて行う機能の再編成による効果の定量化から除外する。当該機能を除外することで、再編成効果を精緻に定量化できる。
受給者品質情報編集部130は、サービス受給者観点で、重要視する品質要素と重要視する程度、また品質要素の概念を含む非機能要求に関する情報を作成するとともに管理する。非機能要求に関する情報は、重要視する程度に応じてサービス受給者がレベルを設定編集して、図4に示すような非機能要求−品質マップ131に記録されて管理される。
サービスシステム構造編集部140は、サービス提供者・受給者間のサービス機能の授受関係と、およびサービス提供者・受給者の各々において他のサービス機能または他の受給処理との連接関係を作成し、管理する。具体的には、 サービス編集構造編集部140は、サービス機能の授受関係として、図5に示すような機能フロー144を機能フロー管理部141に管理する。また、サービス編集構造編集部140は、図6に示すようなシナリオ145をシナリオ管理部142に、連接関係146を連接関係管理部143に管理する。
品質−機能関係モデル生成部150は、非機能要求編集部120および受給者品質情報編集部130に蓄積された情報を、例えば図7のように、合成処理する。尚、技術要求属性の機能(物理機能)は、機能再編成の対象としない機能について、品質-機能関係にマップしない様にすると良い。
機能再編成効果計算部160は、品質−機能関係モデル生成部150とサービスシステム構造編集部140に生成・蓄積された情報を用いて、サービスの各機能の提供の有無や形態を変化させることで、同時的に複数の評価軸での評価結果を導出する。
このとき、サービス再編成評価装置100で行う定量化は、機能再編成効果計算部160と非機能要求編集部120を設けているので、以下を選択して、計算することが可能となり、評価の精度を向上させる。
(a) 機能全体(物理機能+非物理機能)。サービスの構成上、不可欠な機能が含まれるため、当たり前品質と、一元的品質と、魅力的品質の全てに関わる機能構成の効果を測ることが可能となる。
(b) 機能全体(物理機能+非物理機能)の中で、品質要求属性のある機能。所定の機能の操作のし易さ(ユーザビリティ)など、一元的品質と魅力的品質に関わる機能構成の効果を測ることが可能となる。
(c) 機能(非物理機能のみ)の中で、かつ、品質要求のある機能。魅力的品質に関わる機能構成の効果を測ることが可能となる。
上記したように、技術要求とされる機能は、物理機能として提供される。物理機能には、サービスに備わっていないと成り立ちえない不可欠な機能(当たり前品質となる機能)が含まれる。このような機能は、機能再編成の対象となりえないことから、(b)(c)では、これらを除外して、再編成効果を精緻に定量化する。
機能再編成効果表示部170は、機能再編成効果計算部160の結果をGUI(Graphical User Interface)などに表示する。
次に、サービス再編成評価装置100の動作について、図2、図3、図4、図5、図6、図7、及び図8を用いて説明する。
まず、サービス再編成評価のための基礎情報を構築するステップについて説明する。
サービス再編成評価装置100は、ゴールグラフ編集部110で、図2のようなゴールグラフ情報112を作成し、ゴールグラフ情報保管部111に当該情報を保管する(ステップS111)。
サービス再編成評価装置100は、品質要求・技術要求区分部121で、図7のように、ステップS111にて作成されて展開された機能に対して、品質要求または技術要求の属性をつける(ステップS112)。
また、サービス再編成評価装置100は、実現手段区分部122で、図7のように、ステップS111にて作成されて展開された機能に対して、物理機能または非物理機能の属性をつける(ステップS113)。
次に、受給者品質情報編集部130では、図4で示すような非機能要求−品質マップ131上に、受給者が重要視する品質要素に対して、レベル付けを行う(ステップS114)。レベル付けは、サービス受給者などに対してアンケートなどの手法によって得た結果を使用してもよいし、サービス受給者に入力させるようにしてもよい。
サービスシステム構造編集部140では、図5に示すようにサービス提供者と受給者間のサービス機能の授受のフローを作成し、保管する(ステップS115)。同時的に、サービスシステム構造編集部140では、図6のように、シナリオ情報を作成し、保管する(ステップS116)。同じように、連接関係情報を作成し、保管する(ステップS117)。
なお、ステップS116、ステップS117の順序は入れ替わってもよい。また、ステップS111〜S113と、ステップS114と、ステップS117〜S119の順序は、入れ替わってもよい。
次に、品質−機能関係モデル生成部150は、ゴールグラフ情報111と、ゴールグラフ情報111を分離して属性付けされた情報と、非機能要求−品質マップ情報121とを取得し(ステップS118)、非機能要求名を連結キーとして両情報を連結する(ステップS119)。
次に、連結した機能が非機能要求−品質マップ131で重み付けされた品質にネガティブに関連するか判定する(ステップS120)。想定するサービス受給者が重要視する品質要素にポジティブかネガティブのいずれに反応するかは、サービスの機能毎の決定に依存するが、この判断は設計者が行ってもよい。ネガティブに関連する場合は、当該の品質要素のレベルを0にする(ステップS121)。
次に、前記の連結された情報を用いて、各非機能要求およびコストの重みを合計し(ステップS122)、各機能要求とコストを相対比較できるように、各々の値域が一定になるように平準化する(ステップS123)。
次に、第一の実施形態として、図9を参照し、サービス再編成評価を実行するステップについて説明する。このステップでは、既に提供済み、或いは、提供することを想定したサービス機能を提供しない場合に、コスト(軸)や顧客満足度(軸)の観点での変化を、数値化する処理を行う。
まず、機能再編成効果計算部160は、任意の機能を選択し(ステップS211)、任意の機能が他の機能に対して連接関係があるか否かを識別する(ステップS212)。連接関係の機能がある場合には、機能再編成効果計算部150は、その対象機能を選択する(ステップS213)。
次に、機能再編成効果計算部160は、選択された機能(群)に紐付けられたコスト値を合計し、提供コストが減少するためコストメリットがあるとし、コスト軸の値を応分増加させる(ステップS214)。
次に、連結した機能が非機能要求−品質マップ131で重み付けされた品質にポジティブに関連するか判断する(ステップS215〜S218)。
ネガティブに関連しない場合は、該当の品質要素のレベル値を0から元に戻し(ステップS216)、ポジティブに関連する場合は、該当の品質要素のレベルを0にする(ステップS218)。想定するサービス受給者が重要視する品質要素にポジティブかネガティブのいずれに反応するかは、サービスの機能毎の決定に依存するが、この判断は設計者が行ってもよい。
次に、機能再編成効果計算部160は、選択された機能に紐付けられた品質要素のレベルを取得し(ステップS219)、各非機能要求毎にレベルの値を合計する(ステップS220)。なお、ステップS214とステップS215〜S218の順序は入れ替わってもよい。
次に、機能再編成効果表示部170は、機能を選択する前に導出した(ステップ S121)各評価軸の値と、ステップS218で導出した値を、図@のように比較表示する(ステップS221)。
次に第二の実施形態として、第一の実施形態とは別のサービス再編成評価を実行するステップを、図6、図10を用いて説明する。このステップは、未だ提供していないサービス機能を実現した際に期待される効果を数値化する処理を行うものである。
まず、機能再編成効果計算部160において、図6で示すような任意のシナリオ145を選択する(ステップS311)。次に、選択したシナリオの構成要素が、非機能要求−品質マップ上で、0以上のレベル付けされた品質要素か調査する(ステップS312)。0以上にレベル付けされていた場合、機能再編成効果計算部160は、非機能要求−品質マップ131から非機能要求を選択し、ゴールグラフ情報又はゴールグラフ情報を各属性に区分した情報と連結する(ステップS313)。次に、選択された機能分のコストを合計し、コスト軸の値を減少させる。次に、各非機能要求、およびコストのレベルを合計する(ステップS315)。なお、ステップS314とステップS315の順序は入れ替わってもよい。
次に、機能を選択する前に導出した(ステップS121)各評価軸の値と、ステップS217で導出した値を、図11のように比較表示する(ステップS316)。
次に、より具体的な実施例を挙げて、サービス再編成評価装置100の動作について、図12ないし図16を用いて説明する。
本実施例は、Eラーニングサービスを、自己啓発性の高い受講者に対して提供する場合の例である。
図12に示すように、サービス事業者(サービス提供者)のゴールグラフ情報を記述する。この際、各機能の提供コストを属性値として入力する。入力されたゴールグラフ情報は、ゴールグラフ情報管理部111に記録されると共に、非機能要求編集部120に伝えられ、各要素に区分される。
次に、図13のように、サービス受給者の非機能要求−品質マップ情報のレベルを入力する。本例では自己啓発性が高い受講者を対象としているため、受講者自身で学習をある程度進められるので、タイムリーな教材提供など使用性や性能、効率を重視したレベルとなっている。
次に、サービス再編成評価装置100は、図8の動作ステップに従って、図14に示す、機能フロー情報、シナリオ情報、連接関係情報を作成処理し、サービスシステム構造を構築する。
次に、品質−機能関係モデル生成において、採点・講評機能は、対象とする受講者に対しては受講者自身が採点処理する方が『効率』がよいため不要であると識別し、当該品質要素(図中左端要素)のレベルを0とする。次に、サービス再編成評価装置100は、図9の動作ステップに従って、採点・講評機能の提供を停止した場合の効果を導出する。図15で示すように、機能−非機能−品質レベルが関連付けられ、『効率』の品質要素レベルが13に復帰する。機能提供を停止した結果、提供コストが不要となることでコスト価値が向上する。また、『効率』の品質指標が向上する。
同様に他の評価軸に対しても、指標値の計算を行う。図16に、最終的に得られる比較結果の一例を示す。
尚、サービス再編成評価装置の各部は、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせを用いて実現すればよい。ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせた形態では、RAMにサービス再編成評価プログラムが展開され、プログラムに基づいて制御部(CPU)等のハードウェアを動作させることによって、各部を各種手段として実現する。また、前記プログラムは、記憶媒体に記録されて頒布されても良い。当該記録媒体に記録されたプログラムは、有線、無線、又は記録媒体そのものを介して、メモリに読込まれ、制御部等を動作させる。尚、記録媒体を例示すれば、オプティカルディスクや磁気ディスク、半導体メモリ装置、ハードディスクなどが挙げられる。
上記実施の形態を別の表現で説明すれば、サービス再編成評価装置として動作させる情報処理装置を、RAMに展開されたサービス再編成評価プログラムに基づき、ゴールグラフ情報編集手段、受給者品質情報編集手段、サービスシステム構造編集手段、非機能要求編集手段、品質−機能関係モデル生成手段、機能再編成効果計算手段、機能再編成効果表示手段として制御部を動作させることで実現することが可能である。
以上説明したように、本発明によれば、多くの効果が得られる。
第一の効果は、サービスのマーケティング活動において、サービス提供者が想定する顧客に対して、その導入効果を予め説明できることである。
その理由は、安全性や信頼性など定性的な効果の評価項目を網羅し、各々の導入効果を相対的に示すことで、全体の効果変化を把握することができるからである。
第二の効果は、サービスのマーケティング活動において、サービス提供者内において、顧客へのサービス提供の費用対効果を把握することができ、事業の観点 から適正なサービスを提供できることである。
その理由は、サービス提供の効果を提供者側と受給者側を含むサービスシステム全体での効果を費用を含めて判断可能となるため、サービスシステム全体の中から最適な提供パタンを決定できるからである。
また、機能再編成効果計算部での評価によって、サービスの構成上、機能再編成の対象となりえない機能を除外して、再編成効果を精緻に定量化できる。
即ち、サービスの導入効果をサービス提供者とサービス受給者の双方の観点を含み、かつ、定性的・定量的に扱われる価値の複数の観点を相対的に比較し、新サービスの設計や既存のサービスの再設計を支援することが可能となる。
尚、本発明の具体的な構成は前述の実施形態及び実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があってもこの発明に含まれる。
本発明によれば、企業向けにシステムインテグレーションや、アウトソーシングサービスの提供、個人向けインターネットサービスなどのITサービスを提供するサービスベンダにおいて、顧客に対して顧客メリットを定量的に示すなどの提案やコンサルテーションに活用できる。また、サービスベンダ内でサービス開発にあたってサービス提供の費用対効果を予測するなど、サービス開発の初期段階の活動に活用できる。
100 サービス再編成評価装置
110 ゴールグラフ情報編集部
111 ゴールグラフ情報管理部
120 非機能要求編集部
121 品質要求・技術要求区分部
122 実現手段区分部
130 受給者品質情報編集部
131 非機能要求−品質マップ
140 サービスシステム構造編集部
141 機能フロー管理部
142 シナリオ管理部
143 連接関係管理部
144 機能フロー
145 シナリオ
146 連接関係
150 品質−機能関係モデル生成部
160 機能再編成効果計算部
170 機能再編成効果表示部

Claims (15)

  1. サービス提供者観点で、サービス提供者のビジネス目標とその実現機能構成とを構造化した情報として入力するゴールグラフ情報編集部と、
    サービス受給者観点で、非機能要求と品質要素の関係およびサービス受給者が重要視する品質要素のレベルを入力して保持する受給者品質情報編集部と、
    サービス提供者・受給者間で授受する機能フローとサービス提供者内の運用フローとサービス受給者内の利用フローとを保持するサービスシステム構造編集部と、
    前記ゴールグラフ情報編集段階で入力されているそれぞれの機能に、物理属性・非物理属性および品質要求・技術要求属性を設定する非機能要求編集部と、
    機能と非機能要求と品質要素の関係を構築し、保持する品質−機能関係モデル生成部と、
    サービス機能を提供した効果或いは提供しない効果を、複数の非機能要求軸及び提供コスト軸で定量化処理する機能再編成効果計算部と、
    前記機能再編成効果計算の結果を表示する機能再編成効果表示部と
    を備えることを特徴とするサービス再編成評価装置。
  2. 前記ゴールグラフ情報編集部は、
    ビジネス目標、非機能要求、機能目標、実現機能を含む階層構造化された情報であり、
    前記実現機能には、当該機能提供に関わるコストを属性として保持する
    ことを特徴とする請求項1のサービス再編成評価装置。
  3. 前記受給者品質情報編集部は、
    非機能要求項目と複数の品質語彙を対応づけ、品質語彙毎に受給者が重要視する度合いを属性として保持する
    ことを特徴とする請求項1のサービス再編成評価装置。
  4. 前記サービスシステム構造編集部は、
    サービス提供者・受給者間で授受する機能フローと、提供者が提供する機能間における運用上の依存関係と、受給者が受ける機能に付随する振る舞いを示すシナリオとを保持する
    ことを特徴とする請求項1のサービス再編成評価装置。
  5. 前記機能再編成効果計算部は、
    サービス機能を提供した効果或いは提供しない効果を、サービス受給者の重要視する品質要素と前記サービス受給者が個々のサービス機能に知覚する品質レベルを含めて非機能要件の実現度合いを定量化する
    ことを特徴とする請求項1のサービス再編成評価装置。
  6. サービス提供者観点で、サービス提供者のビジネス目標とその実現機能構成とを構造化した情報として入力するゴールグラフ情報編集段階と、
    サービス受給者観点で、非機能要求と品質要素の関係およびサービス受給者が重要視する品質要素のレベルを入力して保持する受給者品質情報編集段階と、
    サービス提供者・受給者間で授受する機能フローとサービス提供者内の運用フローとサービス受給者内の利用フローとを保持するサービスシステム構造編集段階と、
    前記ゴールグラフ情報編集段階で入力されているそれぞれの機能に、物理属性・非物理属性および品質要求・技術要求属性を設定する非機能要求編集段階と、
    前記受給者品質情報編集段階及び前記非機能要求編集段階で保持された情報に基づく機能と非機能要求と品質要素の関係を構築し、保持する品質−機能関係モデル生成段階と、
    サービス機能を提供した効果或いは提供しない効果を、複数の非機能要求軸及び提供コスト軸で定量化処理する機能再編成効果計算段階と、
    前記機能再編成効果計算の結果を表示する機能再編成効果表示段階と
    を有することを特徴とするサービス再編成評価方法。
  7. 前記ゴールグラフ情報編集段階は、
    ビジネス目標、非機能要求、機能目標、実現機能を含む階層構造化された情報であり、
    前記実現機能には、当該機能提供に関わるコストを属性として保持する
    ことを特徴とする請求項6のサービス再編成評価方法。
  8. 前記受給者品質情報編集段階は、
    非機能要求項目と複数の品質語彙を対応づけ、品質語彙毎にサービス受給者が重要視する度合いを属性として記憶保持する
    ことを特徴とする請求項6のサービス再編成評価方法。
  9. 前記サービスシステム構造編集段階は、
    サービス提供者とサービス受給者間で授受する機能フローと、前記サービス提供者が提供する機能間における運用上の依存関係と、受給者が受ける機能に付随する振る舞いを示すシナリオとを記憶保持する
    ことを特徴とする請求項6のサービス再編成評価方法。
  10. 前記機能再編成効果計算段階は、
    サービス機能を提供した効果或いは提供しない効果を、サービス受給者の重要視する品質要素と前記サービス受給者が個々のサービス機能に知覚する品質レベルを含めて非機能要件の実現度合いを定量化する
    ことを特徴とする請求項6のサービス再編成評価方法。
  11. 情報処理装置の制御部を、
    サービス提供者観点で、サービス提供者のビジネス目標とその実現機能構成とを構造化した情報として入力するゴールグラフ情報編集手段と、
    サービス受給者観点で、非機能要求と品質要素の関係およびサービス受給者が重要視する品質要素のレベルを入力して保持する受給者品質情報編集手段と、
    サービス提供者・受給者間で授受する機能フローとサービス提供者内の運用フローとサービス受給者内の利用フローとを保持するサービスシステム構造編集手段と、
    前記ゴールグラフ情報編集段階で入力されているそれぞれの機能に、物理属性・非物理属性および品質要求・技術要求属性を設定する非機能要求編集部と、
    機能と非機能要求と品質要素の関係を構築し、保持する品質−機能関係モデル生成手段と、
    サービス機能を提供した効果或いは提供しない効果を、複数の非機能要求軸及び提供コスト軸で定量化処理する機能再編成効果計算手段と、
    前記機能再編成効果計算の結果を表示する機能再編成効果表示手段
    として機能させることを特徴とするサービス再編成評価プログラム。
  12. 前記ゴールグラフ情報編集手段は、
    ビジネス目標、非機能要求、機能目標、実現機能を含む階層構造化された情報であり、
    前記実現機能には、当該機能提供に関わるコストを属性として保持する
    ことを特徴とする請求項11のサービス再編成評価プログラム。
  13. 前記受給者品質情報編集手段は、
    非機能要求項目と複数の品質語彙を対応づけ、品質語彙毎に受給者が重要視する度合いを属性として保持する
    ことを特徴とする請求項11のサービス再編成評価プログラム。
  14. 前記サービスシステム構造編集手段は、
    サービス提供者・受給者間で授受する機能フローと、提供者が提供する機能間における運用上の依存関係と、受給者が受ける機能に付随する振る舞いを示すシナリオとを保持する
    ことを特徴とする請求項11のサービス再編成評価プログラム。
  15. 前記機能再編成効果計算手段は、
    サービス機能を提供した効果或いは提供しない効果を、サービス受給者の重要視する品質要素と前記サービス受給者が個々のサービス機能に知覚する品質レベルを含めて非機能要件の実現度合いを定量化する
    ことを特徴とする請求項11のサービス再編成評価プログラム。
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