JP2011215518A - 位置検出機能付き投射型表示装置 - Google Patents

位置検出機能付き投射型表示装置 Download PDF

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JP2011215518A
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Katsuma Endo
甲午 遠藤
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Abstract

【課題】撮像素子を用いなくても、画像が投射される方向に位置する対象物体の位置を光
学的に検出することのできる位置検出機能付き投射型表示装置を提供すること。
【解決手段】投射型表示装置に対して位置検出機能を付加して位置検出機能付き投射型表
示装置100を構成するにあたって、画像投射装置200に、ピーク波長が840nmか
ら1000nmの帯域の赤外光からなる検出光L2を前方空間に向かって出射する位置検
出用光源部11を設け、対象物体により反射した検出光L3を光検出器30によって検出
する。位置検出用光源部11では、光源12から出射された検出光L2の光強度分布を、
液晶パネル160を備えた電気光学装置16によって変換した後、出射する。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像を投射するとともに画像の投射側に位置する対象物体の位置を光学的に
検出することのできる位置検出機能付き投射型表示装置に関するものである。
対象物体の位置を光学的に検出する光学式位置検出装置としては、撮像素子を用いたも
のが一般的であるが、かかる撮像素子は高価である。
一方、対象物体の位置を光学的に検出する光学式位置検出装置としては、透光板(光伝
播媒体)において対象物体が位置する第1面側とは反対側の第2面側に配置された光源か
ら対象物体に向けて検出光を出射し、対象物体で反射して透光板の第2面側に透過してき
た検出光を光検出器で検出する技術が提案されている(特許文献1参照)。
かかる光学式位置検出装置では、2つの光源を交互に点灯させるとともに、2つの光源
が各々、点灯した期間における光検出器での検出結果を利用する。
特表2003−534554号公報
ここに本願発明者は、投射型表示装置においてスクリーンの近傍等といった画像の投射
側に検出領域を設定し、かかる検出領域内の対象物体の位置を検出する新たな表示装置、
すなわち、位置検出機能付き投射型表示装置を提案するものである。しかしながら、かか
る位置検出機能付き投射型表示装置を構成するにあたって、特許文献1に記載の構成を採
用すると、スクリーンの裏面側に配置した光源から出射された検出光をスクリーンの表面
に透過させることになるため、位置検出機能付き投射型表示装置を構成するのは困難であ
る。また、特許文献1に記載の構成では、スクリーンの前面側という比較的広い領域全体
に検出光を出射することが困難である。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、撮像素子を用いなくても、画像が投射される
方向に位置する対象物体の位置を光学的に検出することのできる位置検出機能付き投射型
表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、画像投射装置から画像が投射される前方空間に
位置する対象物体の位置を光学的に検出する位置検出機能付き投射型表示装置であって、
前記画像投射装置に設けられ、ピーク波長が840nmから1000nmの帯域の赤外光
からなる検出光を前記前方空間に出射して当該前方空間に前記検出光の光強度分布を異な
るパターンで順次形成する位置検出用光源部と、前記対象物体で反射した前記検出光を検
出する光検出器と、該光検出器での検出結果に基づいて前記対象物体の位置を検出する位
置検出部と、を有し、前記位置検出用光源部は、前記検出光を出射する光源と、該光源か
ら前記前方空間に向かう光路において前記光源から出射された前記検出光の光強度分布を
切り換える電気光学装置と、を備え、当該電気光学装置は、一対の透光性基板の間に液晶
層が保持された透過型の液晶パネルと、該液晶パネルに対して前記検出光の入射側に配置
された第1偏光板と、前記液晶パネルに対して前記検出光の出射側に設けられた第2偏光
板と、を備えていることを特徴とする。
本発明では、投射型表示装置に対して位置検出機能を付加するにあたって、画像投射装
置に、前方空間に向かって検出光を出射する位置検出用光源部を設け、対象物体により反
射した検出光を光検出器によって検出する。ここで、位置検出用光源部から出射された検
出光は、前方空間に光強度分布を形成するため、前方空間における位置と検出光の強度と
の関係を予め把握しておけば、位置検出部は、光検出器の受光結果に基づいて対象物体の
位置を検出することができる。また、位置検出用光源部は、画像投射装置に設けられてお
り、画像投射装置から検出光を出射するため、検出領域の周りに発光素子を多数設ける必
要がない。さらに、位置検出用光源部は、光源から前方空間に向かう光路に電気光学装置
が設けられているため、光源から出射された検出光の光強度分布を電気光学装置によって
変換した後、前方空間に出射することができる。従って、前方空間に好適な光強度分布を
形成することができるので、対象物体の位置を精度よく検出することができる。また、赤
外光からなる検出光であれば、視認されないので、画像の表示を妨げることがない。
本発明において、前記位置検出用光源部から前記検出光が出射される方向に交差する2
方向をX軸方向およびY軸方向としたとき、前記位置検出用光源部は、X軸方向で強度が
変化するX座標検出用光強度分布と、Y軸方向で強度が変化するY座標検出用光強度分布
と、を異なるタイミングで形成する構成を採用することができる。
本発明において、前記第1偏光板および前記第2偏光板は、互いの偏光軸を平行に配置
したときの前記検出光の透過率が30%以上で、互いの偏光軸を直交配置したときの前記
検出光の透過率が3%以下であることが好ましい。このように構成すると、ピーク波長が
840nmから1000nmの帯域の赤外光からなる検出光を好適に光変調することがで
きる。
本発明において、前記液晶パネルは、TN(Twisted Nematic)方式の液晶パネルであっ
て、前記液晶層の屈折率異方性をΔnとし、前記液晶層の層厚をdとしたとき、Δn・d
で規定されるリタデーションが0.58から0.76であることが好ましく、0.61か
ら0.73であることがさらに好ましい。このように構成すると、ピーク波長が840n
mから1000nmの帯域の赤外光からなる検出光を好適に光変調することができる。
本発明において、前記液晶パネルは、VA(Vertically Aligned Nematic)方式の液晶パ
ネルであって、前記液晶層の屈折率異方性をΔnとし、前記液晶層の層厚をdとしたとき
、Δn・dで規定されるリタデーションが0.45から0.59であることが好ましく、
0.47から0.56であることがさらに好ましい。このように構成すると、ピーク波長
が840nmから1000nmの帯域の赤外光からなる検出光を好適に光変調することが
できる。
本発明において、前記液晶パネルは、IPS(In Plane Switching)方式あるいはFFS
(Fringe Field Switching)方式の液晶パネルであって、前記液晶層の屈折率異方性をΔ
nとし、前記液晶層の層厚をdとしたとき、Δn・dで規定されるリタデーションが0.
51から0.67であることが好ましく、0.53から0.64であることがさらに好ま
しい。このように構成すると、ピーク波長が840nmから1000nmの帯域の赤外光
からなる検出光を好適に光変調することができる。
本発明において、前記画像投射装置は、前記投射画像を投射する投射光学系とは別の位
置から前記検出光を前記前方空間に出射する構成を採用することができる。
本発明において、前記画像投射装置は、前記投射画像を投射する投射光学系を介して前
記検出光を前記前方空間に出射する構成を採用してもよい。
本発明において、前記位置検出用光源部、前記光検出器、および前記位置検出部はいず
れも、前記画像投射装置に設けられていることが好ましい。このように構成すると、位置
検出に必要な要素が画像投射装置に設けられているので、持ち運びに便利であるとともに
、画像投射装置の向きを調整すれば、光検出器の光軸方向を調整することができる。
本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置の構成を模式的に示す説明図である。 本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置に用いた画像投射装置の説明図である。 本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置に用いた電気光学装置および光源の説明図である。 本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置において位置検出用光源部の電気光学装置が検出光を光変調する様子を示す説明図である。 本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置において位置検出用光源部から出射された検出光の光強度分布を示す説明図である。 本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置において位置検出用光源部から出射された検出光によって検出領域に光強度分布が形成される様子を示す説明図である。 本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置で用いた位置検出の原理を示す説明図である。 本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置での信号処理内容を示す説明図である。 本発明を適用した別の位置検出機能付き投射型表示装置に用いた画像投射装置の説明図である。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説
明においては、互いに交差する軸をX軸、Y軸およびZ軸とし、Z軸に沿う方向に画像を
投射するものとして説明する。また、以下に参照する図面では、説明の便宜上、X軸方向
を横方向とし、Y軸方向と縦方向として表してある。また、以下に参照する図面では、X
軸方向の一方側をX1側とし、他方側をX2側とし、Y軸方向の一方側をY1側とし、他
方側をY2側として示してある。
[位置検出機能付き投射型表示装置の全体構成]
図1は、本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置の構成を模式的に示す説明
図であり、図1(a)、(b)は、位置検出機能付き投射型表示装置の要部を斜め上から
みた様子を模式的に示す説明図、および横方向からみた様子を模式的に示す説明図である
。図2は、本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置に用いた画像投射装置の説
明図であり、図2(a)、(b)は、画像投射装置を前面側からみたときの説明図、およ
び位置検出機能付き投射型表示装置の電気的構成等を示す説明図である。
図1および図2に示す位置検出機能付き投射型表示装置100は、液晶プロジェクター
、あるいはデジタル・マイクロミラー・デバイスと称せられる画像投射装置200を備え
ており、かかる画像投射装置200は、筐体250の前面部201に設けられた投射レン
ズ系210からスクリーン290に向けて画像表示光L1を拡大投射する。従って、画像
投射装置200は、筐体250の内部にカラーの画像表示光を生成して投射レンズ系21
0を介して出射する光学装置280を備えている。本形態において、スクリーン290は
横長の四角形である。
本形態の位置検出機能付き投射型表示装置100は、以下に説明するように、画像が投
射される前方空間(スクリーン290と画像投射装置200との間)に設定された検出領
域10R内の対象物体Obの位置を光学的に検出する機能を備えている。本形態の位置検
出機能付き投射型表示装置100では、かかる対象物体ObのXY座標を投射された画像
の一部等を指定する入力情報として扱い、かかる入力情報に基づいて画像の切り換え等を
行なう。
図2(a)、(b)に示すように、かかる位置検出機能を実現するにあたって、本形態
の位置検出機能付き投射型表示装置100には、ピーク波長が840nmから1000n
mの帯域の赤外光からなる検出光L2を検出領域10R(前方空間)に出射して検出領域
10Rに検出光L2の光強度分布を異なるパターンで順次形成する位置検出用光源部11
が設けられている。また、位置検出機能付き投射型表示装置100には、検出領域10R
で対象物体Obにより反射した検出光L3を検出する光検出器30と、光検出器30の受
光結果に基づいて対象物体Obの位置を検出する位置検出部50とが設けられている。
本形態の位置検出機能付き投射型表示装置100において、位置検出用光源部11は、
検出光L2を出射する光源12と、光源12から検出領域10Rに向かう光路において光
源12から出射された検出光L2の光強度分布を切り換える電気光学装置16と、光源1
2および電気光学装置16を駆動する光源駆動部14とを有している。
ここで、位置検出用光源部11(光源12、電気光学装置16および光源駆動部14)
は、画像投射装置200に設けられている。より具体的には、画像投射装置200の前面
部201には、X軸方向の略中央位置に投射レンズ系210が設けられているとともに、
前面部201において投射レンズ系210に対してX軸方向で隣り合う位置に設けられた
筒部202の内側に電気光学装置16が配置され、かかる電気光学装置16の背面に光源
12が設けられている。
本形態においては、光検出器30および位置検出部50も、位置検出用光源部11と同
様、画像投射装置200に設けられており、位置検出部50は、画像投射装置200の内
部に配置されている。
光検出器30は、画像投射装置200の前面部201に設けられており、検出領域10
R(前方空間)に受光部31を向けている。光検出器30は、フォトダイオードやフォト
トランジスター等からなり、本形態では、フォトダイオードが用いられている。光検出器
30には位置検出部50に電気的に接続されており、光検出器30での検出結果は、位置
検出部50に出力される。光源駆動部14と位置検出部50とは、同一の集積回路500
に構成されており、発光素子121に対する駆動と位置検出部50での検出動作とは連動
して行われる。位置検出部50は、光検出器30での検出結果に対する信号処理部55と
、信号処理部55での処理結果に基づいて対象物体ObのX座標を算出するX座標検出部
51と、信号処理部55での処理結果に基づいて対象物体ObのY座標を算出するY座標
検出部52とを備えている。さらに、位置検出部50は、信号処理部55での処理結果に
基づいて対象物体ObのZ座標を算出するZ座標検出部53を備えている。
(電気光学装置16および光源12の構成)
図3は、本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置に用いた電気光学装置16
および光源12の説明図であり、図3(a)、(b)、(c)は、電気光学装置16等の
構成を模式的に示す断面図、偏光板の説明図、および偏光板の透過特性を示す説明図であ
る。
図3(a)に示すように、本形態において、光源12は、電気光学装置16に用いた液
晶パネル160の一方面(光入射面161)の側に配置された透光性の導光板125と、
導光板125の端部126に対向配置された1乃至複数の発光素子121とを有している
。本形態において、発光素子121は、LED(発光ダイオード)等により構成され、赤
外光からなる検出光L2を発散光として放出する。検出光L2は、指やタッチペン等の対
象物体Obにより効率的に反射される波長域を有することが好ましい。従って、対象物体
Obが指等の人体であることを想定して、本形態では、人体の表面で反射率の高い近赤外
線(ピーク波長が840nmから1000nmの帯域の赤外光)が用いられている。特に
、本形態では、近赤外のうちでも、人体の表面で反射率の高い赤外線、より具体的には、
ピーク波長が840nmの赤外線が用いられている。また、導光板125の光出射面12
7または裏面128には、プリズム状の傾斜面等が形成されているとともに、裏面128
には反射層129も設けられている。
本形態において、電気光学装置16は、透過型の液晶装置であり、アクティブマトリク
ス型の透過の液晶パネル160と、液晶パネル160の光入射面161の側に重ねて配置
された第1偏光板168と、液晶パネル160の光出射面162の側に重ねて配置された
第2偏光板169とを備えている。液晶パネル160は、シール材166によって貼り合
わされた一対の透光性基板163、164と、これらの透光性基板163、164の間に
保持された液晶層165とを備えている。ここで、透光性基板163、164のうちの一
方の透光性基板は、画素電極や画素トランジスターが形成された素子基板として構成され
、他方の透光性基板は、共通電極が形成された対向基板として構成される。なお、液晶パ
ネル160がIPS方式あるいはFFS方式の液晶パネルである場合、共通電極も画素電
極と同様、素子基板の側に形成される。
第1偏光板168および第2偏光板169は、液晶パネル160をノーマリホワイトで
使用するかノーマリブラックで使用するかによって、互いの偏光軸が平行あるいは直交す
るように配置される。かかる第1偏光板168および第2偏光板169は、図3(b)に
示すように、ヨウ素化合物分子等を吸着配向したポリビニル(PVA)層等からなる直線
偏光層167aと、直線偏光層167aを両側から挟むトリアセチルセルロース(TAC
)層や環状オレフィン共重合体層等からなる基板167b、167c等からなる。
このように構成した位置検出用光源部11において、発光素子121から出射された検
出光L2は、端部126から導光板125の内部に進入した後、導光板125の内部を伝
播しながら、光出射面127から略均一な光強度分布をもって出射され、電気光学装置1
6に入射する。より具体的には、導光板125は、発光素子121が対向する端面126
側から反対側の端面に向けて、光出射面127からの出射光の光量比率が単調に増加する
導光構造を有している。かかる導光構造は、例えば、導光板125の光出射部面127あ
るいは裏面128に形成された光偏向用あるいは光散乱用の微細な凹凸形状の屈折面の面
積、印刷された散乱層の形成密度などを上記内部伝播方向に向けて徐々に高めることで実
現される。このような導光構造を設けることで、検出光L2は、光出射面からほぼ均一に
出射される。そして、電気光学装置16は、光源12から出射された検出光L2を変調し
、検出空間10Rに検出光L2の光強度分布を異なるパターンで順次形成する。
ここで、電気光学装置16は、可視光を対象とする通常の液晶表示装置と違って、赤外
光を変調する。このため、第1偏光板168および第2偏光板169は、図3(c)に実
線R1で示すように、互いの偏光軸を平行配置したとき、840nmから1000nmの
帯域の光(検出光L2)の透過率が30%以上となるように構成されている。また、第1
偏光板168および第2偏光板169は、図3(c)に実線R2で示すように、互いの偏
光軸を直交配置したとき、840nmから1000nmの帯域の光(検出光L2)の透過
率が3%以下となるように構成されている。
また、本形態で用いた液晶パネル160は、可視光を対象とする通常の液晶表示装置と
違って、赤外光を変調する。このため、液晶パネル160において、液晶層165の屈折
率異方性をΔnとし、液晶層165の層厚をdとしたとき、液晶層165のリタデーショ
ンΔn・dは、最適な値に設定されている。ここで、可視光を対象とする液晶表示装置の
場合、リタデーションΔn・dは、波長550nmの緑色光を基準に最適な値に設定され
ている。例えば、TN方式の液晶パネルの場合、リタデーションΔn・dは0.4に設定
されている。また、VA方式の液晶パネルの場合、リタデーションΔn・dは0.31に
設定されている。また、IPS方式あるいはFFS方式の液晶パネルの場合、リタデーシ
ョンΔn・dは0.35に設定されている。
これに対して、本形態で用いた液晶パネル160は、ピーク波長が840nmから10
00nmの帯域の赤外光を対象としている。このため、上記のリタデーションΔn・dに
対して[840nm/550nm]を乗じた値から[1000nm/550nm]を乗じ
た値までの範囲に設定することが好ましい。具体的には、液晶パネル160がTN方式の
液晶パネルの場合、リタデーションΔn・dは、0.61から0.73であることが好ま
しい。また、液晶パネル160がVA方式の液晶パネルの場合、リタデーションΔn・d
は、0.47から0.56であることが好ましい。また、液晶パネル160がIPS方式
あるいはFFS方式の液晶パネルの場合、リタデーションΔn・dは、0.53から0.
64であることがさらに好ましい。
但し、本形態では、電気光学装置16は、検出光L2の光強度分布を形成するだけであ
り、画像を表示する訳ではないので、液晶パネル160のリタデーションΔn・dについ
ては、下限値×95%から上限値×105%の値に設定してある。具体的には、液晶パネ
ル160がTN方式の液晶パネルの場合、リタデーションΔn・dは、0.58から0.
76に設定してある。また、液晶パネル160がVA方式の液晶パネルの場合、リタデー
ションΔn・dは、0.45から0.59に設定してある。また、液晶パネル160がI
PS方式あるいはFFS方式の液晶パネルの場合、リタデーションΔn・dは、0.51
から0.67に設定してある。
(検出光L2の光強度分布)
図4は、本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置100において位置検出用
光源部11の電気光学装置16が検出光を光変調する様子を示す説明図である。図5は、
本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置100において位置検出用光源部11
から出射された検出光L2の光強度分布を示す説明図である。図6は、本発明を適用した
位置検出機能付き投射型表示装置100において位置検出用光源部11から出射された検
出光L2によって検出領域10Rに光強度分布が形成される様子を示す説明図である。な
お、図4には、電気光学装置16において検出光L2を透過させる領域を白色で示し、電
気光学装置16において検出光L2を遮断する領域を黒色で示してある。
図2および図3を参照して説明した位置検出用光源部11において、光源12から出射
される検出光L2のXY平面内における光強度分布は一定であるが、電気光学装置16は
、光源12から出射される検出光L2を光変調してXY平面内における光強度分布を、図
4(a)〜(d)に示すように変更して検出領域10Rに出射する。
まず、図4(a)、図5(a)および図6(a)に示すX座標検出用第1期間において
、電気光学装置16が、図4(a)に示すように検出光L2を光変調すると、図5(a)
および図6(a)に示すように、検出領域10Rには、X軸方向の一方側X1から他方側
X2に向けて強度が低下していくX座標検出用第1光強度分布L2Xa(X座標検出用光
強度分布)が形成される。かかるX座標検出用第1光強度分布L2Xaでは、Y軸方向に
おいて強度が一定である。
次に、図4(b)、図5(b)および図6(b)に示すX座標検出用第2期間において
、電気光学装置16が、図4(b)に示すように検出光L2を光変調すると、図5(b)
および図6(b)に示すように、検出領域10Rには、X軸方向の他方側X2から一方側
X1に向けて強度が低下していくX座標検出用第2光強度分布L2Xb(X座標検出用光
強度分布)が形成される。かかるX座標検出用第2光強度分布L2Xbでは、Y軸方向に
おいて強度が一定である。
次に、図4(c)、図5(c)および図6(c)に示すY座標検出用第1期間において
、電気光学装置16が、図4(c)に示すように検出光L2を光変調すると、図5(c)
および図6(c)に示すように、検出領域10Rには、Y軸方向の一方側Y1から他方側
Y2に向けて強度が低下していくY座標検出用第1光強度分布L2Ya(Y座標検出用光
強度分布)が形成される。かかるY座標検出用第1光強度分布L2Yaでは、X軸方向に
おいて強度が一定である。
次に、図4(d)、図5(d)および図6(d)に示すY座標検出用第2期間において
、電気光学装置16が、図4(d)に示すように検出光L2を光変調すると、図5(d)
および図6(d)に示すように、検出領域10Rには、Y軸方向の他方側Y2から一方側
Y1に向けて強度が低下していくY座標検出用第2光強度分布L2Yb(Y座標検出用光
強度分布)が形成される。かかるY座標検出用第2光強度分布L2Ybでは、X軸方向に
おいて強度が一定である。
(座標検出の基本原理)
本形態の位置検出機能付き投射型表示装置100においては、図5を参照して説明した
検出光の光強度分布を利用して、位置検出部50は、検出領域10R内の対象物体Obの
位置を検出する。そこで、図7を参照して、光強度分布の構成および座標検出の原理を説
明する。
図7は、本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置100で用いた位置検出の
原理を示す説明図であり、図7(a)、(b)、(c)は、検出光L2のX軸方向の光強
度分布を示す説明図、対象物体Obで反射した検出光L3の光検出器30での検出値を示
す説明図、対象物体Obで反射した検出光L3の光検出器30での検出値が等しくなるよ
うに検出光L2の光強度分布を調整する様子を示す説明図である。
本形態の位置検出機能付き投射型表示装置100においては、位置検出用光源部11か
ら検出光L2を出射すると、検出領域10Rに検出光L2の光強度分布が形成される。例
えば、X座標を検出する際には、図7(a)、(b)に示すように、まず、X座標検出用
第1期間において、X軸方向の一方側X1から他方側X2に向かって強度が単調減少して
いくX座標検出用第1光強度分布L2Xaを形成した後、X座標検出用第2期間において
、X軸方向の他方側X2から一方側X1に向かって強度が単調減少していくX座標検出用
第2光強度分布L2Xbを形成する。好ましくは、X座標検出用第1期間において、X軸
方向の一方側X1から他方側X2に向かって強度が直線的に減少していくX座標検出用第
1光強度分布L2Xaを形成した後、X座標検出用第2期間において、X軸方向の他方側
X2から一方側X1に向かって強度が直線的に減少していくX座標検出用第2光強度分布
L2Xbを形成する。従って、検出領域10Rに対象物体Obが配置されると、対象物体
Obにより検出光L2が反射され、その反射光の一部が光検出器30により検出される。
従って、検出空間10Rに対象物体Obが配置されると、対象物体Obにより検出光L2
が反射され、その反射光の一部が光検出器30により検出される。その際、光検出器30
での受光結果は、対象物体Obが位置する個所の光強度に対応する。従って、X座標検出
用第1期間に形成するX座標検出用第1光強度分布L2Xa、およびX座標検出用第2期
間に形成するX座標検出用第2光強度分布L2Xbを予め、設定した分布としておけば、
以下の方法等により、光検出器30での検出結果に基づいて、対象物体ObのX座標を検
出することができる。
例えば、第1の方法では、図7(b)に示すX座標検出用第1光強度分布L2Xaと、
X座標検出用第2光強度分布L2Xbとの差を利用する。より具体的には、X座標検出用
第1光強度分布L2Xa、およびX座標検出用第2光強度分布L2Xbは予め、設定した
分布になっているので、X座標検出用第1光強度分布L2XaとX座標検出用第2光強度
分布L2Xbとの差も予め、設定した関数になっている。従って、X座標検出用第1期間
においてX座標検出用第1光強度分布L2Xaを形成した際の光検出器30での検出値L
Xaと、X座標検出用第2期間においてX座標検出用第2光強度分布L2Xbを形成した
際の光検出器30での検出値LXbとの差を求めれば、対象物体ObのX座標を検出する
ことができる。かかる方法によれば、検出光L2以外の環境光、例えば、外光に含まれる
赤外成分が光検出器30に入射した場合でも、検出値LXa、LXbの差を求める際、環
境光に含まれる赤外成分の強度が相殺されるので、環境光に含まれる赤外成分が検出精度
に影響を及ぼすことがない。なお、光検出器30での検出値LXa、LXbとの差に基づ
いて対象物体ObのX座標を検出することもできる。
次に、第2の方法では、X座標検出用第1期間においてX座標検出用第1光強度分布L
2Xaを形成した際の光検出器30での検出値LXaと、X座標検出用第2期間において
X座標検出用第2光強度分布L2Xbを形成した際の光検出器30での検出値LXbとが
等しくなるように、発光素子121に対する制御量(駆動電流)を調整した際の調整量に
基づいて対象物体ObのX座標を検出する方法である。かかる方法は、図7(b)に示す
X座標検出用第1光強度分布L2XaおよびX座標検出用第2光強度分布L2XbがX座
標に対して直線的に変化する場合に適用できる。
まず、図7(b)に示すように、X座標検出用第1期間およびX座標検出用第2期間に
おいて、X座標検出用第1光強度分布L2XaとX座標検出用第2光強度分布L2Xbと
を絶対値が等しく、X軸方向で光強度分布が逆向きになるように形成する。この状態で、
X座標検出用第1期間における光検出器30での検出値LXaと、X座標検出用第2期間
における光検出器30での検出値LXbとが等しければ、対象物体ObがX軸方向の中央
に位置することが分る。
これに対して、X座標検出用第1期間における光検出器30での検出値LXaと、X座
標検出用第2期間における光検出器30での検出値LXbとが相違している場合、検出値
LXa、LXbが等しくなるように、発光素子121に対する制御量(駆動電流)を調整
して、図7(c)に示すように、再度、X座標検出用第1期間においてX座標検出用第1
光強度分布L2Xaを形成し、X座標検出用第2期間においてX座標検出用第2光強度分
布L2Xbを形成する。その結果、X座標検出用第1期間における光検出器30での検出
値LXaと、X座標検出用第2期間における光検出器30での検出値LXbとが等しくな
れば、X座標検出用第1期間での発光素子121に対する制御量の調整量ΔLXaと、X
座標検出用第2期間での発光素子121に対する制御量の調整量ΔLXbとの比あるいは
差等により、対象物体ObのX座標を検出することができる。かかる方法によれば、検出
光L2以外の環境光、例えば、外光に含まれる赤外成分が光検出器30に入射した場合で
も、検出値LXa、LXbが等しくなるように発光素子121に対する制御量の調整を行
なう際、環境光に含まれる赤外成分の強度が相殺されるので、環境光に含まれる赤外成分
が検出精度に影響を及ぼすことがない。
上記の方法のいずれを採用する場合でも、同様に、Y座標検出用第1期間において、Y
軸方向の一方側Y1から他方側Y2に向かって強度が単調減少していくY座標検出用第1
光強度分布を形成した後、Y座標検出用第2期間において、Y軸方向の他方側Y2から一
方側Y1に向かって強度が単調減少していくY座標検出用第2光強度分布を形成すれば、
対象物体ObのY座標を検出することができる。
上記のように、光検出器30での検出結果に基づいて対象物体Obの検出領域10R内
の位置情報を取得するにあたって、例えば、位置検出部50としてマイクロプロセッサー
ユニット(MPU)を用い、これにより所定のソフトウェア(動作プログラム)を実行す
ることに従って処理を行う構成を採用することができる。また、図8を参照して以下に説
明するように、論理回路等のハードウェアを用いた信号処理部で処理を行う構成を採用す
ることもできる。
(位置検出部50の構成例)
図8は、本発明を適用した位置検出機能付き投射型表示装置100での信号処理内容を
示す説明図であり、図8(a)、(b)は各々、本発明を適用した位置検出機能付き投射
型表示装置100の位置検出部50の構成を模式的に示す説明図、および位置検出部50
の発光強度補償指令部での処理内容を示す説明図である。ここに示す位置検出部50は、
X座標検出用第1期間およびX座標検出用第2期間における光検出器30での検出値LX
a、LXbが等しくなるように、発光素子121に対する制御量(駆動電流)を調整した
際の調整量に基づいて対象物体ObのX座標を検出する方法である。なお、X座標および
Y座標を検出するための構成は同様であるため、以下の説明ではX座標を求める場合のみ
を説明する。また、図8(a)、(b)では、X座標検出用第1期間およびX座標検出用
第2期間において発光素子121を駆動する様子を示すにあたって、X座標検出用第1期
間においてX座標検出用第1光強度分布L2Xaを形成する発光素子121と、X座標検
出用第2期間においてX座標検出用第2光強度分布L2Xbを形成する発光素子121と
を設け、それらを同期して駆動するように表してある。
図8(a)に示すように、本形態の位置検出機能付き投射型表示装置100において、
光源駆動回路140は、X座標検出用第1期間では可変抵抗111を介して発光素子12
1に所定電流値の駆動パルスを印加し、X座標検出用第2期間では可変抵抗112および
反転回路113を介して発光素子121に所定電流値の駆動パルスを印加するものとして
表される。従って、光源駆動回路140は、X座標検出用第1期間とX座標検出用第2期
間とでは、発光素子121に対して逆相の駆動パルスを印加すると見なすことができる。
そして、X座標検出用第1期間においてX座標検出用第1光強度分布L2Xaを形成した
際の検出光L2が対象物体Obで反射した光が共通の光検出器30で受光されるとともに
、X座標検出用第2期間においてX座標検出用第2光強度分布L2Xbを形成した際の検
出光L2が対象物体Obで反射した光が共通の光検出器30で受光される。光強度信号生
成回路150において、光検出器30には、1kΩ程度の抵抗30rが直列に電気的接続
されており、それらの両端にはバイアス電圧Vbが印加されている。
かかる光強度信号生成回路150において、光検出器30と抵抗30rとの接続点P1
には、位置検出部50が電気的に接続されている。光検出器30と抵抗30rとの接続点
P1から出力される検出信号Vcは、下式
Vc=V30/(V30+抵抗30rの抵抗値)
V30:光検出器30の等価抵抗
で表される。従って、環境光が光検出器30に入射しない場合と、環境光が光検出器30
に入射している場合とを比較すると、環境光が光検出器30に入射している場合には、検
出信号Vcのレベルおよび振幅が大きくなる。
位置検出部50は概ね、位置検出用信号抽出回路190、位置検出用信号分離回路17
0、および発光強度補償指令回路180を備えている。
位置検出用信号抽出回路190は、1nF程度のキャパシタからなるフィルター192
を備えており、かかるフィルター192は、光検出器30と抵抗30rとの接続点P1か
ら出力された信号から直流成分を除去するハイパスフィルターとして機能する。このため
、フィルター192によって、光検出器30と抵抗30rとの接続点P1から出力された
検出信号Vcからは、X座標検出用第1期間およびX座標検出用第2期間における光検出
器30による検出光L2の位置検出信号Vdが抽出される。すなわち、検出光L2は変調
されているのに対して、環境光はある期間内において強度が一定であると見なすことがで
きるので、環境光に起因する低周波成分あるいは直流成分はフィルター192によって除
去される。
また、位置検出用信号抽出回路190は、フィルター192の後段に、220kΩ程度
の帰還抵抗194を備えた加算回路193を有しており、フィルター192によって抽出
された位置検出信号Vdは、バイアス電圧Vbの1/2倍の電圧V/2に重畳された位置
検出信号Vsとして位置検出用信号分離回路170に出力される。
位置検出用信号分離回路170は、X座標検出用第1期間において発光素子121に印
加される駆動パルスに同期してスイッチング動作を行なうスイッチ171と、比較器17
2と、比較器172の入力線に各々、電気的接続されたキャパシタ173とを備えている
。このため、位置検出信号Vsが位置検出用信号分離回路170に入力されると、位置検
出用信号分離回路170から発光強度補償指令回路180には、X座標検出用第1期間で
の位置検出信号Vsの実効値Veaと、X座標検出用第2期間での位置検出信号Vsの実
効値Vebとが交互に出力される。
発光強度補償指令回路180は、実効値Vea、Vebを比較して、図8(b)に示す
処理を行ない、X座標検出用第1期間での位置検出信号Vsの実効値Veaと、X座標検
出用第2期間での位置検出信号Vsの実効値Vebとが同一レベルとなるように光源駆動
回路140に制御信号Vfを出力する。すなわち、発光強度補償指令回路180は、X座
標検出用第1期間での位置検出信号Vsの実効値Veaと、X座標検出用第2期間での位
置検出信号Vsの実効値Vebとを比較して、それらが等しい場合、現状の駆動条件を維
持させる。これに対して、X座標検出用第1期間での位置検出信号Vsの実効値Veaが
、X座標検出用第2期間での位置検出信号Vsの実効値Vebより低い場合、発光強度補
償指令回路180は、可変抵抗111の抵抗値を下げさせてX座標検出用第1期間での発
光素子121からの出射光量を高める。また、X座標検出用第2期間での位置検出信号V
sの実効値Vebが、X座標検出用第1期間での位置検出信号Vsの実効値Veaより低
い場合、発光強度補償指令回路180は、可変抵抗112の抵抗値を下げさせてX座標検
出用第2期間の出射光量を高める。
このようにして、位置検出機能付き投射型表示装置100では位置検出部50の発光強
度補償指令回路180によって、X座標検出用第1期間およびX座標検出用第2期間での
光検出器30による検出量が同一となるように、発光素子121の制御量(電流量)を制
御する。従って、発光強度補償指令回路180には、X座標検出用第1期間での位置検出
信号Vsの実効値Veaと、X座標検出用第2期間での位置検出信号Vsの実効値Veb
とが同一レベルとなるような発光素子121に対する制御量に関する情報が存在するので
、かかる情報を位置検出信号VgとしてX座標検出部51に出力すれば、X座標検出部5
1は、検出領域10Rにおける対象物体ObのX座標を得ることができる。また、同様な
原理を利用すれば、検出領域10Rにおける対象物体ObのY座標を得ることができる。
また、本形態では、位置検出用信号抽出回路190において、フィルター192は、光
検出器30と抵抗30rとの接続点P1から出力された検出信号Vcから、環境光に起因
する直流成分を除去して位置検出信号Vdを抽出する。このため、光検出器30と抵抗3
0rとの接続点P1から出力された検出信号Vcに環境光の赤外成分に起因する信号成分
が含まれている場合でも、かかる環境光の影響をキャンセルすることができる。
(Z座標検出動作)
本形態の位置検出機能付き投射型表示装置100において、図5および図6に示すX座
標検出用第1光強度分布L2Xa、X座標検出用第2光強度分布L2Xb、Y座標検出用
第1光強度分布L2Ya、Y座標検出用第2光強度分布L2Ybを合成すると、Z軸方向
において画像投射装置200が位置する側からスクリーン290に向けて検出光の強度が
単調減少するZ座標検出用光強度分布が形成される。かかるZ座標検出用光強度分布では
、Z軸方向における位置と検出光の強度とが一定の関係を有している。このため、対象物
体Obで反射して光検出器30で検出される光量は、Z座標検出用光強度分布における検
出光の強度と比例し、対象物体Obの位置によって規定される値である。従って、Z座標
検出期間における光検出器30の検出結果に基づいて、対象物体ObのZ座標を検出する
ことができる。より具体的には、電気光学装置16は、全ての領域で検出光L2を透過し
、Z座標検出用光強度分布を形成する。なお、図5および図6に示すX座標検出用第1光
強度分布L2Xa、X座標検出用第2光強度分布L2Xb、Y座標検出用第1光強度分布
L2Ya、Y座標検出用第2光強度分布L2Ybを順次形成した際の光検出器30の検出
結果を合計してもZ座標を検出することは可能である。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、投射型表示装置に対して位置検出機能を付加して位
置検出機能付き投射型表示装置100を構成するにあたって、検出領域10Rに向けて赤
外光からなる検出光を出射する位置検出用光源部11を設け、検出領域10Rで対象物体
Obにより反射した検出光を光検出器30によって検出する。ここで、位置検出用光源部
11から出射された検出光は、検出領域10Rに光強度分布を形成するため、検出領域1
0R内における位置と検出光の強度との関係を予め把握しておけば、位置検出部50は、
光検出器30の受光結果に基づいて対象物体Obの位置を検出することができる。それ故
、高価な撮像素子を用いなくても、対象物体Obの位置を検出することができる。
また、位置検出用光源部11は、画像投射装置200に設けられており、画像投射装置
200から検出光を出射するため、検出領域10Rの周りに発光素子を多数設ける必要が
ない。さらに、位置検出用光源部11は、光源12から検出領域10Rに向かう光路に電
気光学装置16が設けられているため、光源12から出射された検出光L2の光強度分布
を電気光学装置16によって変換した後、検出領域10Rに出射することができる。従っ
て、検出領域10Rに好適な光強度分布を形成することができるので、対象物体Obの位
置を精度よく検出することができる。特に、位置検出機能付き投射型表示装置100では
、検出光L2を斜めから投射するため、適正な光強度分布を形成することが難しいが、本
形態によれば、検出光L2を斜めから投射することに起因する光強度分布のズレを電気光
学装置16によって補正することができる。
また、検出光L2は,ピーク波長が840nmから1000nmの帯域の赤外光からな
るため、検出光L2が画像の表示を妨げないという利点がある。
さらに、電気光学装置16では、第1偏光板168および第2偏光板169は、互いの
偏光軸を平行に配置したときの検出光L2の透過率が30%以上で、互いの偏光軸を直交
配置したときの検出光L2の透過率が3%以下である。このため、ピーク波長が840n
mから1000nmの帯域の赤外光からなる検出光を好適に光変調することができる。ま
た、液晶パネル160では、リタデーションが最適な値に設定されているので、ピーク波
長が840nmから1000nmの帯域の赤外光からなる検出光L2を好適に光変調する
ことができる。
また、位置検出用光源部11は画像投射装置200に設けられており、画像投射装置2
00から検出領域10Rに向けて検出光を出射する。このため、検出領域10Rの周りに
発光素子121を多数設ける必要がない。さらに、本形態では、位置検出用光源部11、
光検出器30、および位置検出部50のいずれもが画像投射装置200に設けられている
。このため、位置検出に必要な要素が全て画像投射装置200に設けられているので、持
ち運びに便利であるとともに、画像投射装置200の向きを調整すれば、光検出器30の
光軸方向を調整することができる。
また、位置検出用光源部11は、画像投射装置200において画像を投射する投射レン
ズ系210が位置する前面部201から前記検出光を出射する。このため、画像投射装置
200の前面部201が向く方向を調整するだけで、画像表示用の光および検出光の出射
方向を調整することができる。また、光検出器30も、位置検出用光源部11と同様、画
像投射装置200の前面部201に設けられている。このため、画像表示用の光および検
出光と同一方向に光検出器30を確実に向けることができる。従って、画像投射装置20
0の前面部201が向く方向を調整するだけで、画像表示用の光および検出光の出射方向
、および光検出器30の光軸中心が向く方向を調整することができる。
さらに、本形態では、位置検出用光源部11は、X座標検出用光強度分布およびY座標
検出用光強度分布を異なるタイミングで形成する。また、位置検出用光源部11は、X座
標検出用光強度分布として、X軸方向の一方側X1から他方側X2に向けて光量が減少す
るX座標検出用第1光強度分布L2Xaと、X座標検出用第1光強度分布L2Xaとは逆
方向に強度が変化するX座標検出用第2光強度分布L2Xbとを異なるタイミングで形成
する。このため、X座標検出用第1光強度分布L2Xaを形成した際の光検出器30での
検出結果と、X座標検出用第2光強度分布L2Xbを形成した際の光検出器30での検出
結果との差からX座標を検出することができる。従って、外光等に含まれる赤外光の影響
を相殺することができるので、X座標を精度よく検出することができる。また、位置検出
用光源部11は、Y座標検出用光強度分布として、Y軸方向の一方側Y1から他方側Y2
に向けて光量が減少するY座標検出用第1光強度分布L2Yaと、Y座標検出用第1光強
度分布L2Yaとは逆方向に強度が変化するY座標検出用第2光強度分布L2Ybとを異
なるタイミングで形成する。このため、Y座標検出用第1光強度分布L2Yaを形成した
際の光検出器30での検出結果と、Y座標検出用第2光強度分布L2Ybを形成した際の
光検出器30での検出結果との差からY座標を検出することができる。従って、外光等に
含まれる赤外光の影響を相殺することができるので、Y座標を精度よく検出することがで
きる。
[別の実施の形態]
図9は、本発明を適用した別の位置検出機能付き投射型表示装置に用いた画像投射装置
の説明図であり、図9(a)、(b)は、画像投射装置を前面側からみたときの説明図、
および位置検出機能付き投射型表示装置の電気的構成等を示す説明図である。なお、本形
態の基本的な構成は、図1〜図8を参照して説明した構成と同一であるため、共通する部
分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図9に示す位置検出機能付き投射型表示装置100も、実施の形態1と同様、液晶プロ
ジェクター、あるいはデジタル・マイクロミラー・デバイスと称せられる画像投射装置2
00を備えており、かかる画像投射装置200は、画像表示光L1を拡大投射する投射レ
ンズ系210を備えている。また、画像投射装置200は、位置検出用光源部11を備え
ており、かかる位置検出用光源部11は、検出光L2を出射する光源12と、光源12か
ら検出領域10Rに向かう光路において光源12から出射された検出光L2の光強度分布
を切り換える電気光学装置16と、光源12および電気光学装置16を駆動する光源駆動
部14とを有している。従って、位置検出用光源部11において、光源12から出射され
る検出光L2のXY平面内における光強度分布は一定であるが、電気光学装置16は、光
源12から出射される検出光L2を光変調してXY平面内における光強度分布を、図5お
よび図6を参照して説明したように変更する。
かかる位置検出機能付き投射型表示装置100において、本形態では、画像表示光L1
および検出光L2はいずれも投射レンズ系210を介して出射される。より具体的に、画
像投射装置200において、投射レンズ系210の背後には、光学装置280の光路と位
置検出用光源部11の光路とを合成する光路合成素子215が配置されている。このため
、光学装置280から出射された画像表示光L1は、光路合成素子215を透過して投射
レンズ系210から出射され、位置検出用光源部11から出射された検出光L2は、光路
合成素子215で反射して投射レンズ系210から出射される。
[その他の実施の形態]
上記実施の形態では、位置検出用光源部11、光検出器30、および位置検出部50全
てを画像投射装置200に設けたが、位置検出用光源部11については、画像投射装置2
00に設け、光検出器30および位置検出部50については、画像投射装置200とは別
の位置、例えば、画像投射装置200の側方や検出領域10Rの側方に設けてもよい。
上記実施の形態では、位置検出用光源部11の光源12を構成するにあたって、発光素
子121および導光板125を用いたが、赤外ランプと導光板125とを用いて光源12
を構成してもよい。また、位置検出用光源部11の光源12としては、赤外光を出射する
複数の発光素子121や赤外ランプが複数配列された面状光源や、赤外光を出射する複数
の有機エレクトロルミネッセンス素子が複数配列された面状光源を用いてもよい。
10R・・検出領域(前方空間)、11・・位置検出用光源部、12・・光源、16・・
電気光学装置、30・・光検出器、50・・位置検出部、100・・位置検出機能付き投
射型表示装置、121・・発光素子、125・・導光板、160・・液晶パネル、168
・・第1偏光板、169・・第2偏光板、210・・投射レンズ系、200・・画像投射
装置、280・・光学装置、290・・スクリーン、Ob・・対象物体

Claims (9)

  1. 画像投射装置から画像が投射される前方空間に位置する対象物体の位置を光学的に検出
    する位置検出機能付き投射型表示装置であって、
    前記画像投射装置に設けられ、ピーク波長が840nmから1000nmの帯域の赤外
    光からなる検出光を前記前方空間に出射して当該前方空間に前記検出光の光強度分布を異
    なるパターンで順次形成する位置検出用光源部と、
    前記対象物体で反射した前記検出光を検出する光検出器と、
    該光検出器での検出結果に基づいて前記対象物体の位置を検出する位置検出部と、
    を有し、
    前記位置検出用光源部は、前記検出光を出射する光源と、該光源から前記前方空間に向
    かう光路において前記光源から出射された前記検出光の光強度分布を切り換える電気光学
    装置と、を備え、
    当該電気光学装置は、一対の透光性基板の間に液晶層が保持された透過型の液晶パネル
    と、該液晶パネルに対して前記検出光の入射側に配置された第1偏光板と、前記液晶パネ
    ルに対して前記検出光の出射側に設けられた第2偏光板と、を備えていることを特徴とす
    る位置検出機能付き投射型表示装置。
  2. 前記位置検出用光源部から前記検出光が出射される方向に交差する2方向をX軸方向お
    よびY軸方向としたとき、
    前記位置検出用光源部は、X軸方向で強度が変化するX座標検出用光強度分布と、Y軸
    方向で強度が変化するY座標検出用光強度分布と、を異なるタイミングで形成することを
    特徴とする請求項1に記載の位置検出機能付き投射型表示装置。
  3. 前記第1偏光板および前記第2偏光板は、互いの偏光軸を平行に配置したときの前記検
    出光の透過率が30%以上で、互いの偏光軸を直交配置したときの前記検出光の透過率が
    3%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の位置検出機能付き投射型表示
    装置。
  4. 前記液晶パネルは、TN(Twisted Nematic)方式の液晶パネルであって、前記液晶層の
    屈折率異方性をΔnとし、前記液晶層の層厚をdとしたとき、Δn・dで規定されるリタ
    デーションが0.58から0.76であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項
    に記載の位置検出機能付き投射型表示装置。
  5. 前記液晶パネルは、VA(Vertically Aligned Nematic)方式の液晶パネルであって、前
    記液晶層の屈折率異方性をΔnとし、前記液晶層の層厚をdとしたとき、Δn・dで規定
    されるリタデーションが0.45から0.59であることを特徴とする請求項1乃至3の
    何れか一項に記載の位置検出機能付き投射型表示装置。
  6. 前記液晶パネルは、IPS(In Plane Switching)方式あるいはFFS(Fringe Field S
    witching)方式の液晶パネルであって、前記液晶層の屈折率異方性をΔnとし、前記液晶
    層の層厚をdとしたとき、Δn・dで規定されるリタデーションが0.51から0.67
    であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の位置検出機能付き投射型表
    示装置。
  7. 前記画像投射装置は、前記投射画像を投射する投射光学系とは別の位置から前記検出光
    を前記前方空間に出射することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の位置検
    出機能付き投射型表示装置。
  8. 前記画像投射装置は、前記投射画像を投射する投射光学系を介して前記検出光を前記前
    方空間に出射することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の位置検出機能付
    き投射型表示装置。
  9. 前記位置検出用光源部、前記光検出器、および前記位置検出部はいずれも、前記画像投
    射装置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の位置検出
    機能付き投射型表示装置。
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