以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
<<<発明の実施の形態に係る特徴>>>
<<第1の特徴>>
本発明の実施の形態に係る第1の特徴の概略は、複数のユーザに共通する基点を定めて情報配信サーバに記憶させておき、基点情報をユーザが共有できるようにしたことである。すなわち、ユーザは、基点に関する情報、たとえば位置や名称などをいちいち入力することなく、関心や興味のある基点を指定して選択するだけでサーバに登録することできる。このようにすることで、基点を登録する作業や処理を容易かつ簡便にすることができる。
サーバへの登録は、基点を識別するための基点識別情報を用いるのが好ましい。すなわち、ユーザが基点を選択することで、その基点を識別するための基点識別情報が選択され、選択された基点識別情報をサーバに登録するものが好ましい。基点識別情報をサーバに記憶させればよいので、サーバの記憶領域を大きくすることなく情報配信サーバを構成することができる。
ユーザによって選択されて登録された基点の基点情報を、ユーザが使用する端末装置に情報配信サーバから送信することで、基点情報をユーザに配信することができる。また、閲覧用地図情報を用いて生成される地図データを基点情報とともに情報配信サーバから端末装置に送信する。閲覧用地図情報を用いて生成される地図データは、端末装置の表示部でユーザ対応閲覧用地図を表示するための地図データである。端末装置は、情報配信サーバから送信された基点情報とユーザ対応閲覧用地図の地図データとを受信する。端末装置が、表示部に基点情報をユーザ対応閲覧用地図とともに表示することによって、ユーザは基点情報をユーザ対応閲覧用地図とともに視認することができる。このようにすることで、ユーザは、基点の位置とその基点の基点情報とを認識することができる。
より詳細には、本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、
通信回線60を通じて通信可能に接続される外部の端末装置50の表示部52に表示するための表示用地図データを含むユーザ対応配信情報を前記端末装置50に送信する情報配信サーバ10であって、
地物の座標情報を含む基準地図情報と、地物の座標情報を含みかつ前記端末装置50の表示部52においてユーザが閲覧するために用いられる閲覧用地図情報と、基準地図における座標と閲覧用地図における座標との対応関係を示す座標対応情報と、を記憶する地図情報記憶手段22と、
複数のユーザの間で共通する地物である基点に関する基点情報であって基点の座標の情報も含む基点情報が記憶された基点情報記憶手段24と、
前記端末装置50を介してユーザによって登録されるユーザ登録情報が複数のユーザの各々に対応して記憶されるユーザ登録情報記憶手段28と、
以下の(1−1)〜(1−6)の処理を実行する制御手段40と、を含むことである。
(1−1) 前記基点情報記憶手段24から基点情報を読み出して前記端末装置50に送信する処理、
(1−2) 前記端末装置50に送信された基点情報に基づいて、前記端末装置50でユーザによって選択されたユーザ選択基点を示す登録基点情報(A−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)を、前記端末装置50を識別するための又は前記端末装置50のユーザを識別するためのユーザ識別情報に対応付けて前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理、
(1−3) 前記端末装置50で前記閲覧用地図を表示する表示地図範囲を示す表示設定情報(A−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)を前記ユーザ選択基点の座標に基づいて決定し、前記表示設定情報を前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理、
(1−4) 前記表示地図範囲に対応する地図データを前記閲覧用地図情報から前記表示用地図データとして生成する処理、
(1−5) 前記座標対応情報を参照して、前記ユーザ選択基点の座標を前記基準地図から前記閲覧用地図に変換する処理、
(1−6) 前記(1−4)の処理で生成した表示用地図データと、前記(1−5)の処理で変換した前記ユーザ選択基点の座標とを、前記ユーザ識別情報に応じて前記ユーザ対応配信情報として前記端末装置50に送信する処理。
図1に示すように、情報配信サーバ10は、地図情報記憶手段22と基点情報記憶手段24とユーザ登録情報記憶手段28と制御手段40とを有する。地図情報記憶手段22と基点情報記憶手段24とユーザ登録情報記憶手段28とから記憶手段20が構成される。情報配信サーバ10には、通信回線60を通じて端末装置50が通信可能に接続される。端末装置50は表示部52を有する。端末装置50の表示部52には、表示用地図が表示される。情報配信サーバ10は、表示用地図データを含むユーザ対応配信情報を前記端末装置50に送信する。
地図情報記憶手段22には、基準地図情報と閲覧用地図情報と座標対応情報とが記憶される。基準地図情報は、地物の座標を示す座標情報を含む地図情報である。閲覧用地図情報は、地物の座標を示す座標情報を含むとともに、端末装置50の表示部52においてユーザが閲覧するために用いられる地図情報である。座標対応情報は、基準地図における座標と閲覧用地図における座標との対応関係を示す情報である。これらの基準地図情報と閲覧用地図情報と座標対応情報とについては、後で詳述する。
基点情報記憶手段24は、基点に関する基点情報が記憶された記憶手段である。基点は、複数のユーザの間で共通する地物である。基点情報は、予め基点情報記憶手段24に記憶されているのが好ましい。基点情報は、後述する基点基本情報や基点属性情報からなるものが好ましい。また、互いに異なる端末装置50に同じ基点情報を送信できるように情報配信サーバ10が構成されていれば、同じ基点情報は、複数のユーザの間で共用できるものである。なお、異なる端末装置50への同じ基点情報の送信は同時に行える必要はない。
また、基点情報記憶手段24には、基点の各々を識別するために基点の各々に割り当てられた基点識別情報も基点情報とともに記憶させるのが好ましい(図1の基点情報記憶手段24参照)。具体的には、基点識別情報に対応付けて基点情報(たとえば、基点基本情報及び基点属性情報)が基点情報記憶手段24に記憶されるのが好ましい。すなわち、複数の基点を扱う場合に、全ての基点の各々について、基点識別情報に対応付けて基点情報(たとえば、基点基本情報及び基点属性情報)を基点情報記憶手段24に記憶させる。具体的には、i番目の基点iの情報として、基点識別情報iに対応付けて基点情報i(基点基本情報i及び基点属性情報i)を基点情報記憶手段24に記憶させ、同様に、i+1番目の基点i+1の情報として、基点識別情報i+1に対応付けて基点情報i+1(基点基本情報i+1及び基点属性情報i+1)を基点情報記憶手段24に記憶させる。このようにすることで、一の基点を示す一の基点識別情報を用いて基点情報記憶手段24を検索することによって、一の基点の基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)を基点情報記憶手段24から読み出すことができる。
ユーザ登録情報記憶手段28には、ユーザ登録情報が複数のユーザの各々に対応して記憶される。情報配信サーバ10には、複数のユーザの各々が有している端末装置50が接続されて通信される。ユーザ登録情報は、ユーザの端末装置50の操作に応じてユーザ登録情報記憶手段28に登録される。ユーザ登録情報そのものは、端末装置50から情報配信サーバ10に送信された情報のみならず、情報配信サーバ10の基点情報記憶手段24などの記憶手段に記憶されている情報でもよい。ユーザが端末装置50を操作することによってユーザ登録情報記憶手段28に記憶される情報であればよい。
たとえば、複数のユーザの各々を識別するために、複数のユーザの各々に割り当てられたユーザ識別情報を用いてユーザ登録情報をユーザ登録情報記憶手段28に記憶させるのが好ましい(図1のユーザ登録情報記憶手段28参照)。具体的には、ユーザ識別情報に対応付けてユーザ登録情報が基点情報記憶手段24に記憶されるのが好ましい。このようにすることで、一のユーザを示す一のユーザ識別情報を用いてユーザ登録情報記憶手段28を検索することによって、一のユーザのユーザ登録情報をユーザ登録情報記憶手段28から読み出すことができる。なお、ユーザ識別情報は、ユーザを識別できる情報であればよく、ユーザが使用する端末装置50の各々に予め割り当てられているシリアル番号や、端末装置50で用いるメールアドレス等の情報をユーザ識別情報としてもよい。
上述したように、ユーザ登録情報は、情報配信サーバ10の基点情報記憶手段24などの記憶手段に記憶されている情報とすることができる。この場合には、情報配信サーバ10の各種の記憶手段に記憶されている情報をこれらの記憶手段から読み出し、読み出した情報をユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる。このようにすることで、ユーザは、端末装置50の入力手段54や補助入力手段56を操作して入力する作業を省くことができ、登録作業を容易かつ簡便にすることができる。また、記憶手段に記憶されている情報を複数のユーザが用いることができるので、記憶手段に記憶されている情報を活用することができる。
特に、ユーザ登録情報の一つとして基点識別情報とするのが好ましい。この場合に、たとえば、基点識別情報はユーザが基点を登録するときに用いることができる。具体的には、以下のような処理にすることができる。
ユーザが基点を登録する処理を希望したときには、情報配信サーバ10は、基点識別情報と基点情報(基点基本情報)とを基点情報記憶手段24から読み出し、端末装置50に送信する。
次に、端末装置50に送信された基点情報を用いて表示部52に基点を示すシンボルを表示する。ユーザは端末装置50の入力手段54や補助入力手段56を操作することによって、ユーザが所望する基点を選択する。なお、情報配信サーバ10は、基点識別情報及び基点情報とともに基準地図情報に基づいて生成された表示用地図データを端末装置50に送信するのが好ましい。このようにすることで、基点が地図と重なるようにして表示部52に基点を表示することができ、ユーザが基点を選択する作業を容易にすることができる。
次に、端末装置50は、ユーザによって選択された基点を示す基点識別情報を情報配信サーバ10に送信する。情報配信サーバ10は、端末装置50から送信された基点識別情報をユーザ登録情報として、具体的には、登録基点情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる。このようにすることで、ユーザが所望する基点を示す基点識別情報をユーザ登録情報(登録基点情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。基点識別情報のみを情報配信サーバ10に送信することで、端末装置50から情報配信サーバ10に送信する情報量を少なくすることができ、通信を迅速にすることができる。また、基点識別情報のみをユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることで、ユーザが所望する基点を登録できるので、ユーザ登録情報記憶手段28が必要とする記憶領域を低減化することができる。
このように基点識別情報をユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることで、情報配信サーバ10は、基点識別情報を用いて基点情報(基点基本情報や基点属性情報)をユーザに配信することができる。具体的には、ユーザが基点に関する情報を得ることを希望したときには、情報配信サーバ10は、まず、端末装置50から送信されたユーザ識別情報を用いて、ユーザ登録情報記憶手段28を検索する。情報配信サーバ10は、送信されたユーザ識別情報に対応したユーザ登録情報がユーザ登録情報記憶手段28に記憶されている場合には、そのユーザ登録情報のうちの登録基点情報である基点識別情報を読み出す。次に、情報配信サーバ10は、読み出した基点識別情報を用いて、基点情報記憶手段24を検索し、読み出した基点識別情報に対応する基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)を読み出す。次に、情報配信サーバ10は、読み出した基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)を端末装置50に送信する。端末装置50では、情報配信サーバ10から送信された基点情報を受信する。
後述するように基点情報の基点基本情報は、ユーザに提供する情報が基本的に時間とともに変化しない情報であり、たとえば、基点基本情報には、基点を示す座標や基点の名称などがある。この基点を示す座標を用いて、基点を示すシンボルの画像をユーザ対応閲覧用地図上に表示することができ、基点の位置をユーザに視認させることができる。また、基点情報の基点属性情報には、店舗の開店時間や閉店時間のほか、店舗におけるタイムセールに関する情報や、イベントが行われる期間や、あるアーティストがコンサートをする日時や場所などの情報がある。情報配信サーバ10から配信されたこれらの基点属性情報を端末装置50に表示することで、ユーザは基点に関する各種の情報を取得することができる。
上述したように、ユーザ登録情報は、端末装置50から情報配信サーバ10に送信された情報とすることができる。たとえば、端末装置50から情報配信サーバ10に送信されるユーザ登録情報として、ユーザが端末装置50の入力手段54や補助入力手段56を操作することによって入力された各種の文字情報などがある。文字情報には、たとえば、ユーザのメモ情報、たとえば、買い物リストやスケジュールなどの情報がある。このような各種の文字情報をユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。このようにすることで、ユーザが所望するタイミングで各種の文字情報をユーザ登録情報記憶手段28から読み出して端末装置50の表示部52に表示させることができ、情報配信サーバ10をメモ帳やスケジュール表などのように機能させることができる。なお、文字情報だけでなく、画像情報や動画情報や音声情報などもユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させるようにしてもよい。いずれにしても、ユーザの操作によって端末装置50から送信された各種の情報をユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。
制御手段40は、後述する(1−1)〜(1−6)の処理を実行する。
(1−1)の処理は、基点情報記憶手段24から基点情報を読み出して、端末装置50に送信する処理である。また、上述したように、基点情報記憶手段24には、基点の各々を識別するための基点識別情報も記憶されている。したがって、この(1−1)の処理は、基点情報とともに基点識別情報も情報配信サーバ10から端末装置50に送信するのが好ましい。また、後述するように、基点情報は、基点基本情報及び基点属性情報を含む。基点基本情報は、ユーザに提供する情報が基本的に時間とともに変化しない情報であり、たとえば、基点を示す座標や基点の名称などがある。この(1−1)の処理では、基点基本情報とともに基点識別情報を情報配信サーバ10から端末装置50に送信するのがより好ましい。
この(1−1)の処理は、後述するステップS564及びS566に対応する。
(1−2)の処理は、登録基点情報(図1に示すA−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)をユーザ識別情報に対応付けてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる処理である。登録基点情報は、ユーザ登録情報記憶手段28にユーザ登録情報として記憶される。登録基点情報は、端末装置50においてユーザによって選択されたユーザ選択基点に関する情報である。
まず、基点情報記憶手段24から基点情報が読み出され、読み出された基点情報は端末装置50に送信される。端末装置50に送信された基点情報は、複数の基点に関する情報が含まれている。端末装置50では送信された基点情報が用いられて、端末装置50をユーザが操作することによって、それらの複数の基点のうちのユーザが所望する基点が選択される。ユーザが選択できる基点の数は、少なくとも一つである。ユーザによって選択された基点がユーザ選択基点である。ユーザ選択基点を示す情報が登録基点情報である。
端末装置50は、ユーザ識別情報とともに登録基点情報を情報配信サーバ10に送信する。情報配信サーバ10は、端末装置50から送信された登録基点情報をユーザ識別情報とともに受信する。情報配信サーバ10は、受信した登録基点情報をユーザ識別情報に対応付けてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる。このとき、登録基点情報は、ユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶される。
上述したように、基点情報記憶手段24には、基点の各々を識別するための基点識別情報も基点情報とともに記憶されている。したがって、この(1−2)の処理は、以下のような処理にできる。
まず、情報配信サーバ10から端末装置50に送信された基点情報(たとえば、基点基本情報)とともに基点識別情報を受信する。次いで、受信した基点情報(たとえば、基点基本情報)を用いて表示部52に基点を表示する。このようにすることで、ユーザは表示部52に表示された基点を視認することができる。
次に、表示部52に表示された基点のうち、端末装置50の入力手段54や補助入力手段56を操作することによって、ユーザが所望する基点を選択する。なお、上述した(1−1)の処理で、情報配信サーバ10は、基点識別情報及び基点情報とともに基準地図情報に基づいて生成された表示用地図データを端末装置50に送信するのが好ましい。このようにすることで、基点が地図と重なるようにして表示部52に基点を表示することができ、ユーザが基点を選択する作業を容易にすることができる。
次に、端末装置50は、ユーザによって選択された基点を示す基点識別情報を情報配信サーバ10に送信する。情報配信サーバ10は、端末装置50から送信された基点識別情報をユーザ登録情報として、具体的には、登録基点情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる。このようにすることで、ユーザが所望する基点を示す基点識別情報をユーザ登録情報(登録基点情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。このように基点識別情報のみをユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることで、ユーザが所望する基点を登録できるので、ユーザ登録情報記憶手段28が必要とする記憶領域を低減化することができる。
上述したユーザ識別情報は、端末装置50を識別するための情報、又は端末装置50のユーザを識別するための情報である。いずれにしても、ユーザ識別情報は、情報配信サーバ10に接続される端末装置50の異同やユーザの異同を識別できる情報であればよく、ユーザが使用する端末装置50の各々に予め割り当てられているシリアル番号や、端末装置50で用いるメールアドレス等の情報をユーザ識別情報としてもよい。
上述した(1−2)の処理は、後述するステップS569に対応する。
(1−3)の処理は、表示地図範囲を決定しユーザ登録情報記憶手段28に登録する処理である。表示地図範囲は、端末装置50で閲覧用地図を表示する地図の範囲や領域である。表示地図範囲は、ユーザ選択基点の座標に基づいて決定される。ユーザ選択基点の座標は、情報配信サーバ10から端末装置50に送信された基点情報(たとえば、基点基本情報)に含まれており、受信した基点情報からユーザ選択基点の座標を取得することができる。
たとえば、上述したように、ユーザ選択基点を示す基点識別情報をユーザ登録情報(登録基点情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。この場合には、ユーザ選択基点を示す基点識別情報を用いて基点情報記憶手段24を検索し、基点識別情報に対応する基点の基点情報(たとえば、基点基本情報)を基点情報記憶手段24から読み出す。基点基本情報が含まれている基点の座標を用いて表示地図範囲を決定することができる。
表示地図範囲は、ユーザ選択基点の座標だけでなく、閲覧用地図の縮尺やユーザ選択基点の数や端末装置50の表示部52の解像度を用いて定めてもよい。表示設定情報は、表示地図範囲を示す情報であり、ユーザ登録情報記憶手段28にユーザ登録情報として記憶させる。なお、表示地図範囲は、情報配信サーバ10における演算処理で決定しても端末装置50における演算処理で決定してもよい。端末装置50で決定した場合には、その結果を情報配信サーバ10に送信して、ユーザ登録情報記憶手段28にユーザ登録情報として記憶させればよい。
上述した(1−3)の処理は、後述するステップS569に対応する。
(1−4)の処理は、表示地図範囲に対応する地図データを生成する処理である。この地図データは、閲覧用地図情報を用いて生成される。このようにして生成された地図データは、ユーザの端末装置50の表示部52でユーザ対応閲覧用地図として表示するためのものである。
上述した(1−4)の処理は、後述するステップS576に対応する。
(1−5)の処理は、ユーザ選択基点の座標を、基準地図における座標から閲覧用地図における座標に変換する処理である。すなわち、基準地図の座標系から閲覧用地図の座標系に、ユーザ選択基点の座標を変換する処理である。この変換は座標対応情報を参照して行われる。
上述したように、ユーザ選択基点を示す基点識別情報をユーザ登録情報(登録基点情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。したがって、この(1−5)の処理も、以下のようにすることができる。まず、ユーザ選択基点を示す基点識別情報を用いて基点情報記憶手段24を検索し、基点識別情報に対応する基点の基点情報(たとえば、基点基本情報)を基点情報記憶手段24から読み出す。次に、基点基本情報が含まれている基点の座標を用いて、基準地図の座標系から閲覧用地図の座標系に、ユーザ選択基点の座標を変換する。
上述した(1−5)の処理は、後述するステップS576に対応する。
(1−6)の処理は、表示用地図データとユーザ選択基点の座標とをユーザ対応配信情報として端末装置50に送信する。表示用地図データは、上述した(1−4)の処理で生成したものである。ユーザ選択基点の座標は、上述した(1−5)の処理で変換したものである。情報配信サーバ10は、これらをユーザ対応配信情報としてユーザ識別情報に応じて端末装置50に送信する。すなわち、情報配信サーバ10は、ユーザ選択基点の座標とユーザ対応閲覧用地図の地図データとをユーザの端末装置50に送信することができる。このようにすることで、端末装置50は、ユーザ対応閲覧用地図に重畳するようにユーザ選択基点を示すシンボルの画像を表示することで、ユーザ選択基点の位置をユーザ対応閲覧用地図上でユーザに示すことができる。
上述した(1−6)の処理は、後述するステップS576に対応する。
このようにして、端末装置50を操作するユーザに対してユーザ対応閲覧用地図とユーザ選択基点とを提供することができる。端末装置50の表示部52では、ユーザ対応閲覧用地図に重畳するようにユーザ選択基点(の画像)をユーザに視認可能に表示することができる。上述したように、ユーザ対応閲覧用地図は、閲覧用地図に基づいて生成されたものであるので、ユーザに視認しやすい地図であり、地物やユーザ選択基点を視認しやすく端末装置50の表示部52に表示することができる。
上述したように、複数のユーザの間で共通する地物である基点を定めて情報配信サーバ10の基点情報記憶手段24に記憶させておき、基点をユーザが任意に選択して基点情報をユーザが共有できるようにした。
たとえば、図1に示す基点情報記憶手段24には、ユーザAでもユーザBでも選択できる基点αに関する基点情報(基点基本情報や基点属性情報)が予め記憶されている。なお、図1に示すように、基点情報記憶手段24には基点を識別するための基点識別情報も記憶されている。図1に示すように、基点情報記憶手段24には、基点識別情報と基点基本情報と基点属性情報とが記憶されている。これらは、複数の基点についての情報である。すなわち、複数の基点の各々に対して基点識別情報が割り当てられ、基点識別情報に対応付けられてその基点の基点基本情報及び基点属性情報が基点情報記憶手段24に記憶されている。基点を識別するための基点識別情報によって基点情報記憶手段24を検索することで、その基点に対応した基点基本情報及び基点属性情報を基点情報記憶手段24から読み出すことができる。
また、図1に示すように、ユーザ登録情報記憶手段28は、ユーザ識別情報ごとに記憶領域が分けられている。たとえば、図1に示す例では、ユーザA、ユーザB、・・・、及びユーザNに対応する登録領域が形成されている。ユーザAはユーザAに対応する登録領域に、ユーザBはユーザBに対応する登録領域に、ユーザNはユーザNに対応する登録領域に、各々のユーザ登録情報を記憶させることができる。ユーザAの登録領域は、ユーザAを識別するためのユーザ識別情報Aが記憶されており、ユーザ識別情報Aによって検索することで、ユーザAの登録領域に登録されている登録基点情報A−1などの登録情報を記憶させたり読み出したりすることができる。ユーザBやユーザNについても同様であり、ユーザ識別情報Bやユーザ識別情報Nによって検索して、ユーザに対応した登録領域に登録されている各種の登録情報を記憶させたり読み出したりすることができる。
情報配信サーバ10をこのような構成としたことにより、上述した処理(1−1)及び処理(1−2)によって、ユーザAは、基点情報記憶手段24に予め記憶されている基点のうちの基点αを、ユーザAの端末装置A(50)の操作によって選択し、ユーザAによって選択された基点αをユーザ登録情報記憶手段28に登録基点情報A−1として登録することができる。
基点を識別するための基点識別情報を用いて基点の登録の処理をすることができる。基点識別情報を用いる場合には、次のように処理をすればよい。ユーザAによって選択された基点αを示す基点識別情報αが端末装置A(50)から情報配信サーバ10に送信され、情報配信サーバ10は、送信された基点識別情報αを受信し、基点識別情報αをユーザ登録情報記憶手段28に登録基点情報A−1として登録する。
基点αをユーザ登録情報記憶手段28に記憶させて登録した後に、表示範囲に基点αを含むユーザ対応閲覧用地図を表示することをユーザAが希望するときには、まず、要求情報を、ユーザ識別情報Aとともに情報配信サーバ10に送信する。次に、情報配信サーバ10は、端末装置A(50)から送信されたユーザ識別情報Aを用いて、ユーザ登録情報記憶手段28を検索する。次いで、情報配信サーバ10は、ユーザ識別情報Aに対応したユーザ登録情報がユーザ登録情報記憶手段28に記憶されている場合には、その登録基点情報を読み出す。具体的には、情報配信サーバ10は、登録基点情報のうち、基点αを示す基点識別情報α(登録基点情報A−1)を読み出す。次に、情報配信サーバ10は、読み出した基点識別情報αを用いて、基点情報記憶手段24を検索し、読み出した基点識別情報αに対応する基点αの基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)を読み出す。
さらに、ユーザ登録情報記憶手段28に記憶されている表示設定情報A−1を読み出し、表示設定情報A−1に応じてユーザ対応閲覧用地図の地図データを生成する。次に、情報配信サーバ10は、読み出した基点αの基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)と地図データとを端末装置50に送信する。端末装置50では、送信された基点αの基点情報(基点αの座標)によって、ユーザ対応閲覧用地図に基点αを重畳させて表示部52に表示することができる。なお、基点情報は、基点基本情報及び基点属性情報を含むので、基点αを示すだけでなく、基点αの名称や開店時間などの基点αに関する各種の情報も表示部52に表示することができる。
なお、上述したように、基点基本情報に含まれる基点の座標は、基準地図上におけるものであるので、基点を示すシンボルの画像を閲覧用地図に重ねて表示する場合には、処理(1−5)を実行して、閲覧用地図上の座標に変換する。
さらにまた、ユーザAとは異なるユーザBに対しても、上述した処理(1−1)及び処理(1−2)を実行することにより、ユーザBは、基点情報記憶手段24に予め記憶されている複数の基点のうちの同じ基点αをユーザ登録情報記憶手段28に登録基点情報B−1として登録することができる。このように、異なるユーザAとユーザBとが、共通して同じ基点αを、基点情報記憶手段24の各々のユーザに対応する登録領域に記憶させて登録することができる。
ユーザBも、表示範囲に基点αを含むユーザ対応閲覧用地図を表示することを希望するときには、ユーザAと同様の処理をすることによって、ユーザ対応閲覧用地図に同じ基点αを重畳させて表示部52に表示させることができる。上述したように、基点情報記憶手段24に基点αに関する情報を記憶させて、異なるユーザで共用できるようにしたので、共通した基点α(基点識別情報α)をユーザ登録情報記憶手段28のユーザの各々の登録領域に別個に登録させることができる。このように基点αを別個に登録できるので、ユーザAの端末装置A(50)の表示部52と、ユーザBの端末装置B(50)の表示部52との双方で、同時に同じ基点αに関する情報を表示することができる。このようにしたことで、複数のユーザの間で基点及び基点情報の共用化を図るとともに、基点の登録作業の効率化を図ることができる。
さらに、ユーザが基点を選択したり登録したりする操作をしなくても、デフォルトで端末装置50の表示部52に所定の基点を表示するようにしてもよい。一般的に知られている可能性のある基点(店舗や駅や有名な公共施設等)を複数のユーザで共通に表示できるように予め構成しているので、情報配信サーバがユーザに提供する基点を所定の条件で選択し、情報配信サーバによって選択された基点を端末装置50の表示部52に表示するようにしてもよい。たとえば、ユーザが個別に登録した基点のみを表示するように構成した場合には、そのユーザが使用し始めた初期の段階では、基点が全くないユーザ対応閲覧用地図や基点が少ないユーザ対応閲覧用地図が表示されてしまい、ユーザ対応閲覧用地図としての役割を果たさない可能性が生ずる。複数のユーザの間で基点を共用できる構成とするともに、ユーザに提供する基点を情報配信サーバが別個に選択できる構成としたことで、このような問題を解消することができる。
なお、図1に示した登録基点情報A−1、A−2、A−3、・・・の各々に、基点情報を1つずつ対応させて登録する場合のほか、登録基点情報A−1、A−2、A−3、・・・の各々に、複数の基点情報を対応させて登録することができる。たとえば、登録基点情報A−1に、第1の基点の基点情報A−1(1)、第2の基点の基点情報A−1(2)、・・・、第Mの基点の登録情報A−1(M)に対応付けるように、M個の基点の基点情報を登録基点情報A−1に対応付けるようにして、ユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。
また、上述した第1の特徴において、
前記(1−2)の処理は
(1−2−1) ユーザに固有な地物である拠点に関する拠点情報であって前記端末装置50でユーザによって入力されるユーザ入力拠点を示す登録拠点情報(A−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)を、前記端末装置50を識別するための又は前記端末装置50のユーザを識別するためのユーザ識別情報に対応付けて前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理と、
(1−2−2) 前記端末装置50に送信された基点情報に基づいて、前記端末装置50でユーザによって選択されたユーザ選択基点を示す登録基点情報(A−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)を、前記ユーザ識別情報に対応付けて前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理と、を含み、
前記(1−3)の処理は、
(1−3−1) 前記端末装置50で前記閲覧用地図を表示する表示地図範囲を示す表示設定情報(A−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)を前記ユーザ入力拠点の座標と前記ユーザ選択基点の座標とに基づいて決定し、前記表示設定情報を前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理からなり、
前記(1−5)の処理は、
(1−5−1) 前記座標対応情報を参照して、前記ユーザ入力拠点の座標と前記ユーザ選択基点の座標とを前記基準地図から前記閲覧用地図に変換する処理からなり、
前記(1−6)の処理は、
(1−6−1) 前記(1−4)の処理で生成した表示用地図データと、前記(1−5−1)の処理で変換した前記ユーザ入力拠点の座標及び前記ユーザ選択基点の座標とを、前記ユーザ識別情報に応じて前記ユーザ対応配信情報として前記端末装置50に送信する処理からなるものが好ましい。
上述した(1−3−1)の処理は、拠点情報をユーザ登録情報記憶手段28に登録拠点情報として記憶させる処理である。拠点情報は、ユーザに固有な地物である拠点に関する情報である。この拠点や拠点情報は、原則として、ユーザの各々で固有な情報であり、端末装置50でユーザの各々によって入力される情報である。なお、拠点や拠点情報については、後で詳述する。
このようにすることで、複数のユーザで共通な基点だけでなく、ユーザの各々で固有な拠点の情報も情報配信サーバ10のユーザ登録情報記憶手段28に、登録拠点情報A−1、A−2、B−1、B−2等として、登録することができ、ユーザの端末装置50に基点及び拠点(のシンボル画像等)の双方をユーザ対応閲覧用地図に重畳して表示することができ、ユーザの生活により密着した情報をユーザに提供することができる。
拠点は、ユーザに固有な地物である場合が多いので、選択すればユーザ登録情報記憶手段28に登録できる基点とは異なり、ユーザの各々が拠点の座標や名称などを入力して、登録拠点情報としてユーザ登録情報記憶手段28に登録する。
さらに、上述した第1の特徴において、
複数のユーザの間で共通して関心を持つ可能性があるテーマに関するテーマ情報が前記基点情報に対応付けられて記憶されたテーマ情報記憶手段26を、有し、
前記(1−1)の処理は、
(1−1−1) 前記テーマ情報記憶手段26からテーマ情報を読み出して前記端末装置50に送信する処理、
(1−1−2) 前記端末装置50に送信されたテーマ情報に基づいて、前記端末装置50でユーザによって選択されたテーマを示す選択テーマ情報を受信する処理、
(1−1−3) 受信した選択テーマ情報に関連づけられた基点情報を選択して前記基点情報記憶手段24から読み出して前記端末装置50に送信する処理、
(1−1−4) 前記端末装置50に送信された基点情報に基づいて、前記端末装置50でユーザによって選択されたユーザ選択基点を示す登録基点情報(A−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)を、前記ユーザ識別情報に対応付けて前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理を含むものが好ましい。
情報配信サーバ10は、テーマ情報記憶手段26を有する。テーマ情報記憶手段26は、各種のテーマ情報を記憶する。テーマ情報は、複数のユーザの間で共通して関心を持つ可能性があるテーマに関する各種の情報である。なお、テーマ情報記憶手段26は、テーマ情報だけでなく、テーマ情報の各々を識別するための識別情報もテーマ情報の各々に対応させて記憶する。
このように、ユーザが基点を選択する際に、ユーザの関心や興味のあるテーマをユーザに予め選択させて、そのテーマに関連する基点をユーザが使用する端末装置に送信して、基点をユーザに選択させる。このようにしたことで、ユーザが全く興味のない基点がユーザに提供されることを防止でき、ユーザが基点を選択する判断を容易にすることができ、基点選択の処理を簡便にできる。また、ユーザの関心や興味のあるテーマに沿って、ユーザの知らない基点をユーザに紹介することもでき、基点についての宣伝も兼ねることができる。
上述したように、テーマ情報記憶手段26は、テーマ情報とテーマ情報に対応付けられたテーマ識別情報とを記憶することができる。このようにした場合には、上述した(1−1−1)の処理は、テーマ情報とテーマ識別情報との双方を端末装置50に送信する処理にできる。また、(1−1−2)の処理は、ユーザによって選択されたテーマを示すテーマ識別情報を情報配信サーバ10に送信する処理にできる。このようにすることで、端末装置50から情報配信サーバ10に送信する情報量を少なくすることができ、通信を迅速にすることができる。
また、ユーザによって選択されたテーマをユーザ登録情報(登録テーマ情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させてもよい。このようにすることで、情報配信サーバ10は、ユーザによって選択される頻度が高いテーマや、多くのユーザが選択するテーマなどを判別することができる。このようにして、情報配信サーバ10は、ユーザが興味や関心のある情報を収集することができるので、基点情報記憶手段24の基点情報を追加したり更新したりすべきか否かを的確に判断することができる。これにより、基点情報記憶手段24の基点情報をユーザに対応させた適切な状態に維持することができる。
さらにまた、上述したように、情報配信サーバ10は、ユーザの関心や興味のあるテーマを判別できるので、それらに類似する情報をユーザに提供したり、テーマに関するクライアント情報、たとえば広告情報をユーザに提供したりすることができる。このようにすることで、情報配信サーバ10の管理者や所有者のクライアントから広告料を徴収できる。
また、上述したように、テーマを示すテーマ識別情報のみをユーザ登録情報(登録テーマ情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。このようにすることで、ユーザ登録情報記憶手段28が必要とする記憶領域を低減化することができる。
上述したように、ユーザAは、登録基点情報A−1、A−2、A−3、・・・の各々に、複数の基点情報を対応させて登録することができる。たとえば、登録基点情報A−1に、第1の基点の基点情報A−1(1)、第2の基点の基点情報A−1(2)、・・・、第Mの基点の基点情報A−1(M)に対応付けるように、M個の基点の基点情報を登録基点情報A−1に対応付けるようにして、ユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。このようにすることで、登録基点情報A−1、A−2、A−3、・・・の各々に、複数の基点情報を対応させて登録することができる。
拠点についても、同様に、ユーザAは、登録拠点情報A−1、A−2、A−3、・・・の各々に、複数の拠点情報を対応させて登録することができる。たとえば、登録拠点情報A−1に、第1の拠点の拠点情報A−1(1)、第2の拠点の拠点情報A−1(2)、・・・、第Mの拠点の拠点情報A−1(M)に対応付けるように、M個の拠点の拠点情報を登録拠点情報A−1に対応付けるようにして、ユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。このようにすることで、登録拠点情報A−1、A−2、A−3、・・・の各々に、複数の拠点情報を対応させて登録することができる。
このようにすることで、ユーザの各々で、複数の登録基点情報(A−1、A−2、A−3、・・・)と複数の登録拠点情報(A−1、A−2、A−3、・・・)とをユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。たとえば、ユーザAは、登録基点情報A−1、登録基点情報A−2、登録基点情報A−3、・・・及び登録拠点情報A−1、登録拠点情報A−2、登録拠点情報A−3、・・・を登録できる。同様に、ユーザBは、登録基点情報B−1、登録基点情報B−2、登録基点情報B−3、・・・及び登録拠点情報B−1、登録拠点情報B−2、登録拠点情報B−3、・・・を登録できる。
ユーザは、ユーザの使用目的などに応じて、たとえば、通勤時に必要となる基点や拠点と、プライベート(趣味や友人)で使いたい基点や拠点とを別個に登録したい場合がある。上述したように、ユーザ登録情報記憶手段28を構成することによって、たとえば、ユーザAの場合には、通勤時に必要となる複数の基点や拠点として登録基点情報A−1と登録拠点情報A−1を登録することができる。また、趣味で用いる複数の基点や拠点として登録基点情報A−2と登録拠点情報A−2を登録することができる。さらに、友人と遊びに行くときに用いる複数の基点や拠点として登録基点情報A−3登録拠点情報A−3を登録する。このように、ユーザの使用目的などに応じて、ユーザの各々は複数の登録基点情報と登録拠点情報とを登録することができる。
このように、ユーザが複数の登録基点情報を登録した場合には、これらの全てがそのユーザであることを判別するとともに、ユーザが所望した登録基点情報を提供できるようにする必要がある。たとえば、ユーザ識別情報と登録基点情報を識別する登録情報識別情報と登録基点情報毎に付加してユーザ登録情報記憶手段28に登録することができる。登録情報識別情報は、たとえば、データベースのレコード番号や一意に定まる情報などを用いることができる。一のユーザを示すユーザ識別情報と一の登録情報識別情報とを用いて、ユーザ登録情報記憶手段28を検索することによって、所望する登録基点情報を読み出すことができる。
また、ユーザが登録基点情報を新たに登録した場合に、ユーザ登録関連情報を生成したり更新したりして情報配信サーバ10に記憶させてもよい。具体的には、一のユーザが登録基点情報を新たに登録したときには、そのユーザが既に登録基点情報を登録しているか否かを検索する。検索をした結果、そのユーザが登録基点情報を既に登録している場合には、そのユーザのユーザ識別情報と登録情報識別情報とを関連づけ、ユーザ登録関連情報として情報配信サーバ10に記憶させる。登録情報識別情報は、上述したように、データベースのレコード番号や一意に定まる情報などを用いることができる。具体的には、ユーザAの登録基点情報A−1及び登録拠点情報A−1には、第1のレコード番号を割り当て、登録基点情報A−2及び登録拠点情報A−2には、第2のレコード番号を割り当てるようにすれば、レコード番号によって、登録基点情報及び登録拠点情報を指定することができる。ユーザ登録関連情報の情報配信サーバ10への記憶は、ユーザ登録関連情報が存在しない場合には、新たにユーザ登録関連情報を生成し、既にユーザ登録関連情報が存在する場合には、そのユーザ登録関連情報を更新すればよい。
たとえば、情報配信サーバ10にユーザ登録関連情報記憶手段(図示せず)を設けて、ユーザ登録関連情報を記憶させることができる。一のユーザのユーザ識別情報を用いてユーザ登録関連情報を検索することによって、その一のユーザが登録した複数の登録基点情報のうちの一つの登録基点情報を指定して読み出すことができる。このようにすることで、ユーザの各々が複数の登録基点情報を登録した場合でも的確にかつ迅速に、一のユーザの一の登録基点情報を指定して読み出すことができる。
さらにまた、上述した第1の特徴において、
(1−2)の処理は、
前記端末装置50に送信された基点情報に基づいて、前記端末装置50でユーザによって選択された少なくとも一つのユーザ選択基点を示す登録基点情報を、前記端末装置50を識別するための又は前記端末装置50のユーザを識別するためのユーザ識別情報に対応付けかつ前記端末装置50でユーザが指定した分類情報毎に前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理からなるものが好ましい。
端末装置50をユーザが操作することによって分類情報を指定することができる。分類情報は、ユーザ登録情報記憶手段28にユーザ登録情報を記憶させるときに用いるものである。分類情報は、予め定められたもの情報配信サーバ10から提示されてユーザが選択するようにしても、ユーザが端末装置50を操作することで新たに入力されるようにしてもよい。いずれにしても、情報配信サーバ10の制御手段40がユーザ登録情報を分類できるように判断できる情報であればよい。
このようにすることで、ユーザ登録情報は分類情報に従ってユーザ登録情報記憶手段28に記憶される。たとえば、分類情報として、通勤経路や趣味や友人などのような情報がある。具体的には、図1に示すユーザAの場合には、ユーザAは、端末装置A(50)を操作して、第1のユーザ選択基点(図1の登録基点情報A−1)や第2のユーザ選択基点(図1の登録基点情報B−1)などが端末装置A(50)から情報配信サーバ10に送信される。第1のユーザ選択基点は、第1の分類情報(通勤経路)に従ってユーザ登録情報記憶手段28のユーザAの第1の分類情報の領域に記憶され、第2のユーザ選択基点は、第2の分類情報(趣味)に従ってユーザ登録情報記憶手段28のユーザAの第2の分類情報の領域に記憶させることができる。
なお、一の分類情報に従って、一つのユーザ選択基点だけでなく複数のユーザ選択基点を一の登録基点情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。具体的には、第1〜第iの複数のユーザ選択基点は、第1の分類情報(通勤経路)に従って第1の登録基点情報A−1としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができ、第i+1〜第kの複数のユーザ選択基点は、第2の分類情報(趣味)に従って第2の登録基点情報A−2としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。
さらに、このように分類情報を用いたときには、(1−6)の処理は、前記(1−4)の処理で生成した表示用地図データと、前記(1−5)の処理で変換した前記ユーザ選択基点の座標とを、前記ユーザ対応配信情報として前記端末装置50に前記分類情報に従って送信するのが好ましい。このようにすることで、たとえば、通勤時に必要となるユーザ対応配信情報や、趣味のときに必要となるユーザ対応配信情報を端末装置50に配信して提供することができる。
このようにすることで、表示用地図データと分類情報に従ったユーザ選択基点とを端末装置に送信して表示することができる。すなわち、一のユーザは、複数のユーザ登録情報(ユーザ選択基点)を登録できる。たとえば、一のユーザは、通勤時に参照するものや、休日に趣味のために参照するものや、友人と一緒に行動するときに参照する少なくとも一つのユーザ登録情報(ユーザ選択基点)を、分類情報毎にユーザ登録情報記憶手段28に登録できる。このように、ユーザの用途や好みや生活習慣に対応させて表示用地図データとユーザ選択基点とをユーザに提供することができる。
さらに、基点情報記憶手段24は、複数のユーザの間で共通する地物である基点に関する基点情報と、基点を識別するための基点識別情報とを記憶し、
前記(1−2)の処理は、
前記端末装置50に送信された基点情報に基づいて、前記端末装置50でユーザによって選択されたユーザ選択基点を示す基点識別情報を、前記端末装置50を識別するための又は前記端末装置50のユーザを識別するためのユーザ識別情報に対応付けて前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理であるものが好ましい。
このように、基点を識別するための基点識別情報を用いることによって、ユーザ登録情報記憶手段28に必要な記憶領域を低減化したり、情報配信サーバ10と端末装置50との間の情報量を減らしたりでき、迅速な通信をすることができる。
<<第2の特徴>>
第1の特徴とは別に、第2の特徴の概略は、基点と拠点とが含まれるように地図表示範囲を決定して、基点と拠点とが端末装置の表示部で表示できるようにしたことである。拠点は、後述するように、原則として、ユーザの各々に固有な地物であり、ユーザが個人的かつ日常的に利用する「場」を示す地点である。このように、個人的かつ日常的に利用する「場」である拠点と、複数のユーザが共通して利用できる可能性のある「場」である基点とを端末装置の表示部に表示できるので、ユーザが個人的かつ日常的に利用する拠点に関連する基点をユーザに提供して表示させることができる。
なお、基点については、第1の特徴と同様に、サーバへの基点の登録は、基点を識別するための基点識別情報を用いるのが好ましい。すなわち、ユーザが基点を選択することで、その基点を識別するための基点識別情報が選択され、選択された基点識別情報をサーバに登録するのが好ましい。基点識別情報をサーバに記憶させればよいので、サーバの記憶領域を大きくすることなく情報配信サーバを構成することができる。
ユーザによって選択されて登録された基点の基点情報と、ユーザによって入力されて登録された拠点の拠点情報とを、ユーザが使用する端末装置に情報配信サーバから送信することで、基点情報及び拠点情報をユーザに配信することができる。また、閲覧用地図情報を用いて生成される地図データを基点情報及び拠点情報とともに情報配信サーバから端末装置に送信する。閲覧用地図情報を用いて生成される地図データは、端末装置の表示部でユーザ対応閲覧用地図を表示するための地図データである。端末装置は、情報配信サーバから送信された基点情報及び拠点情報とユーザ対応閲覧用地図の地図データとを受信する。端末装置は、表示部に基点情報及び拠点情報をユーザ対応閲覧用地図とともに表示することによって、ユーザは基点情報及び拠点情報をユーザ対応閲覧用地図とともに視認することができる。このようにすることで、ユーザは、基点及び拠点の位置とその基点の基点情報と拠点の拠点情報とを認識することができる。
より詳細には、本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、
通信回線60を通じて通信可能に接続される外部の端末装置50の表示部52に表示するための表示用地図データを含むユーザ対応配信情報を前記端末装置50に送信する情報配信サーバ10であって、
地物の座標情報を含む基準地図情報と、地物の座標情報を含みかつ前記端末装置50の表示部52においてユーザが閲覧するために用いられる閲覧用地図情報と、基準地図における座標と閲覧用地図における座標との対応関係を示す座標対応情報と、を記憶する地図情報記憶手段22と、
複数のユーザの間で共通する地物である基点に関する基点情報であって基点の座標の情報も含む基点情報が記憶された基点情報記憶手段24と、
前記端末装置50を介してユーザによって登録されるユーザ登録情報が複数のユーザの各々に対応して記憶されるユーザ登録情報記憶手段28と、
以下の(2−1)〜(2−7)の処理を実行する制御手段40と、を含むことである。
(2−1) ユーザに固有な地物である拠点に関する拠点情報であって前記端末装置50でユーザによって入力されるユーザ入力拠点を示す登録拠点情報を、前記端末装置50を識別するための又は前記端末装置50のユーザを識別するためのユーザ識別情報に対応付けて前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理、
(2−2) 前記基点情報記憶手段24から基点情報を読み出して前記端末装置50に送信する処理、
(2−3) 前記端末装置50に送信された基点情報に基づいて、前記端末装置50でユーザによって選択されたユーザ選択基点を示す登録基点情報(A−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)を、前記ユーザ識別情報に対応付けて前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理、
(2−4) 前記端末装置50で前記閲覧用地図を表示する表示地図範囲を示す表示設定情報(A−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)を所定の前記ユーザ選択基点の座標と所定の前記ユーザ入力拠点の座標とに基づいて決定し、前記表示設定情報を前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理、
(2−5) 前記表示地図範囲に対応する地図データを前記閲覧用地図情報から前記表示用地図データとして生成する処理、
(2−6) 前記座標対応情報を参照して、前記ユーザ選択基点の座標及び前記ユーザ入力拠点の座標を前記基準地図から前記閲覧用地図に変換する処理、
(2−7) 前記(2−5)の処理で生成した表示用地図データと、前記(2−6)の処理で変換した前記ユーザ選択基点の座標及び前記ユーザ入力拠点の座標を、前記ユーザ識別情報を参照して前記ユーザ対応配信情報として前記端末装置50に送信する処理。
図1に示すように、情報配信サーバ10は、地図情報記憶手段22と基点情報記憶手段24とユーザ登録情報記憶手段28と制御手段40とを有する。地図情報記憶手段22と基点情報記憶手段24とユーザ登録情報記憶手段28とから記憶手段20が構成される。情報配信サーバ10には、通信回線60を通じて端末装置50が通信可能に接続される。端末装置50は表示部52を有する。端末装置50の表示部52には、表示用地図が表示される。情報配信サーバ10は、表示用地図データを含むユーザ対応配信情報を前記端末装置50に送信する。
地図情報記憶手段22には、基準地図情報と閲覧用地図情報と座標対応情報とが記憶される。基準地図情報は、地物の座標を示す座標情報を含む地図情報である。閲覧用地図情報は、地物の座標を示す座標情報を含むとともに、端末装置50の表示部52においてユーザが閲覧するために用いられる地図情報である。座標対応情報は、基準地図における座標と閲覧用地図における座標との対応関係を示す情報である。これらの基準地図情報と閲覧用地図情報と座標対応情報とについては、後で詳述する。
基点情報記憶手段24は、基点に関する基点情報が記憶された記憶手段である。基点は、複数のユーザの間で共通する地物である。基点情報は、予め基点情報記憶手段24に記憶されているのが好ましい。基点情報は、後述する基点基本情報や基点属性情報からなるものが好ましい。
また、基点情報記憶手段24には、基点の各々を識別するために基点の各々に割り当てられた基点識別情報も基点情報とともに記憶させるのが好ましい(図1の基点情報記憶手段24参照)。具体的には、基点識別情報に対応付けて基点情報(たとえば、基点基本情報及び基点属性情報)が基点情報記憶手段24に記憶されるのが好ましい。すなわち、複数の基点を扱う場合に、全ての基点の各々について、基点識別情報に対応付けて基点情報(たとえば、基点基本情報及び基点属性情報)を基点情報記憶手段24に記憶させる。具体的には、i番目の基点iの情報として、基点識別情報iに対応付けて基点情報i(基点基本情報i及び基点属性情報i)を基点情報記憶手段24に記憶させ、同様に、i+1番目の基点i+1の情報として、基点識別情報i+1に対応付けて基点情報i+1(基点基本情報i+1及び基点属性情報i+1)を基点情報記憶手段24に記憶させる。このようにすることで、一の基点を示す一の基点識別情報を用いて基点情報記憶手段24を検索することによって、一の基点の基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)を基点情報記憶手段24から読み出すことができる。
ユーザ登録情報記憶手段28には、ユーザ登録情報が複数のユーザの各々に対応して記憶される。情報配信サーバ10には、複数のユーザの各々が有している端末装置が接続されて通信される。ユーザ登録情報は、ユーザの端末装置50の操作に応じてユーザ登録情報記憶手段28に登録される。ユーザ登録情報そのものは、端末装置から情報配信サーバ10に送信された情報のみならず、情報配信サーバ10の基点情報記憶手段24などの記憶手段に記憶されている情報でもよい。ユーザが端末装置50を操作することによってユーザ登録情報記憶手段28に記憶される情報であればよい。
たとえば、複数のユーザの各々を識別するために、複数のユーザの各々に割り当てられたユーザ識別情報を用いてユーザ登録情報をユーザ登録情報記憶手段28に記憶させるのが好ましい(図1のユーザ登録情報記憶手段28参照)。具体的には、ユーザ識別情報に対応付けてユーザ登録情報が基点情報記憶手段24に記憶されるのが好ましい。このようにすることで、一のユーザを示す一のユーザ識別情報を用いてユーザ登録情報記憶手段28を検索することによって、一のユーザのユーザ登録情報をユーザ登録情報記憶手段28から読み出すことができる。なお、ユーザ識別情報は、ユーザを識別できる情報であればよく、ユーザが使用する端末装置50の各々に予め割り当てられているシリアル番号や、端末装置50で用いるメールアドレス等の情報をユーザ識別情報としてもよい。
上述したように、ユーザ登録情報は、情報配信サーバ10の基点情報記憶手段24などの記憶手段に記憶されている情報とすることができる。この場合には、情報配信サーバ10の各種の記憶手段に記憶されている情報をこれらの記憶手段から読み出し、読み出した情報をユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる。このようにすることで、ユーザは、端末装置50の入力手段54や補助入力手段56を操作して入力する作業を省くことができ、登録作業を容易かつ簡便にすることができる。また、記憶手段に記憶されている情報を複数のユーザが用いることができるので、記憶手段に記憶されている情報を活用することができる。
特に、ユーザ登録情報の一つとして基点識別情報とするのが好ましい。この場合に、たとえば、基点識別情報はユーザが基点を登録するときに用いることができる。具体的には、以下のような処理にすることができる。
ユーザが基点を登録する処理を希望したときには、情報配信サーバ10は、基点識別情報と基点情報(基点基本情報)とを基点情報記憶手段24から読み出し、端末装置50に送信する。
次に、端末装置50に送信された基点情報を用いて表示部52に基点を示すシンボルを表示する。ユーザは端末装置50の入力手段54や補助入力手段56を操作することによって、ユーザが所望する基点を選択する。なお、情報配信サーバ10は、基点識別情報及び基点情報とともに基準地図情報に基づいて生成された表示用地図データを端末装置50に送信するのが好ましい。このようにすることで、基点が地図と重なるようにして表示部52に基点を表示することができ、ユーザが基点を選択する作業を容易にすることができる。
次に、端末装置50は、ユーザによって選択された基点を示す基点識別情報を情報配信サーバ10に送信する。情報配信サーバ10は、端末装置50から送信された基点識別情報をユーザ登録情報として、具体的には、登録基点情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる。このようにすることで、ユーザが所望する基点を示す基点識別情報をユーザ登録情報(登録基点情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。基点識別情報のみを情報配信サーバ10に送信することで、端末装置50から情報配信サーバ10に送信する情報量を少なくすることができ、通信を迅速にすることができる。また、基点識別情報のみをユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることで、ユーザが所望する基点を登録できるので、ユーザ登録情報記憶手段28が必要とする記憶領域を低減化することができる。
このように基点識別情報をユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることで、情報配信サーバ10は、基点識別情報を用いて基点情報(基点基本情報や基点属性情報)をユーザに配信することができる。具体的には、ユーザが基点に関する情報を得ることを希望したときには、情報配信サーバ10は、まず、端末装置50から送信されたユーザ識別情報を用いて、ユーザ登録情報記憶手段28を検索する。情報配信サーバ10は、送信されたユーザ識別情報に対応したユーザ登録情報がユーザ登録情報記憶手段28に記憶されている場合には、そのユーザ登録情報のうちの登録基点情報である基点識別情報を読み出す。次に、情報配信サーバ10は、読み出した基点識別情報を用いて、基点情報記憶手段24を検索し、読み出した基点識別情報に対応する基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)を読み出す。次に、情報配信サーバ10は、読み出した基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)を端末装置50に送信する。端末装置50では、情報配信サーバ10から送信された基点情報を受信する。
後述するように基点情報の基点基本情報は、ユーザに提供する情報が基本的に時間とともに変化しない情報であり、たとえば、基点基本情報には、基点を示す座標や基点の名称などがある。この基点を示す座標を用いて、基点を示すシンボルの画像を地図上に表示することができ、基点の位置をユーザに視認させることができる。また、後述するように、基点属性情報には、店舗の開店時間や閉店時間のほか、店舗におけるタイムセールに関する情報や、イベントが行われる期間や、あるアーティストがコンサートをする日時や場所などの情報がある。情報配信サーバ10から配信されたこれらの基点属性情報を端末装置50に表示することで、ユーザは基点に関する各種の情報を取得することができる。
上述したように、ユーザ登録情報は、端末装置50から情報配信サーバ10に送信された情報とすることができる。たとえば、端末装置50から情報配信サーバ10に送信されるユーザ登録情報として、ユーザが端末装置50の入力手段54や補助入力手段56を操作することによって入力された各種の文字情報などがある。文字情報には、たとえば、ユーザのメモ情報、たとえば、買い物リストやスケジュールなどの情報がある。このような各種の文字情報をユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。このようにすることで、ユーザが所望するタイミングで各種の文字情報をユーザ登録情報記憶手段28から読み出して端末装置50の表示部52に表示させることができ、情報配信サーバ10をメモ帳やスケジュール表などのように機能させることができる。なお、文字情報だけでなく、画像情報や動画情報や音声情報などもユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させるようにしてもよい。いずれにしても、ユーザの操作によって端末装置50から送信された各種の情報をユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。
制御手段40は、後述する(2−1)〜(2−7)の処理を実行する。
(2−1)の処理は、登録拠点情報A−1、A−2、B−1、B−2等をユーザ識別情報に対応付けてユーザ登録情報記憶手段28にユーザ登録情報として記憶させる処理である。登録拠点情報は、ユーザに固有な地物である拠点に関する拠点情報である。この登録拠点情報は、原則として、端末装置50をユーザが操作することによって入力される情報である。後述する基点は、複数のユーザにとって共通にできる地物であるので、情報配信サーバ10に基点を予め登録しておくことで、ユーザが必要とする基点を、ユーザの各々が選択できるように構成できる。これに対して、拠点はユーザが個人的かつ日常的に利用する地物であり、原則として共有化できない地物である場合が多い。このため、情報配信サーバ10に拠点を予め登録できない場合が多いので、拠点については、ユーザが端末装置50を操作することによって入力される。なお、拠点についても、共有化できるものもあるので、そのような場合には、情報配信サーバ10に登録された基点を選択できるようにしてもよい。
また、ユーザ識別情報は、端末装置50を識別するための情報、又は端末装置50のユーザを識別するための情報である。いずれにしても、ユーザ識別情報は、情報配信サーバ10に接続される端末装置50の異同やユーザの異同を識別できる情報であればよく、ユーザが使用する端末装置50の各々に予め割り当てられているシリアル番号や、端末装置50で用いるメールアドレス等の情報をユーザ識別情報としてもよい。
(2−2)の処理は、基点情報記憶手段24から基点情報を読み出して、端末装置50に送信する処理である。また、上述したように、基点情報記憶手段24には、基点の各々を識別するための基点識別情報も記憶されている。したがって、この(2−2)の処理は、基点情報とともに基点識別情報も情報配信サーバ10から端末装置50に送信するのが好ましい。また、後述するように、基点情報は、基点基本情報及び基点属性情報を含む。基点基本情報は、ユーザに提供する情報が基本的に時間とともに変化しない情報であり、たとえば、基点を示す座標や基点の名称などがある。この(2−2)の処理では、基点基本情報とともに基点識別情報を情報配信サーバ10から端末装置50に送信するのがより好ましい。
(2−3)の処理は、登録基点情報(図1に示すA−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)をユーザ識別情報に対応付けてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる処理である。登録基点情報は、ユーザ登録情報記憶手段28にユーザ登録情報として記憶される。登録基点情報は、端末装置50においてユーザによって選択されたユーザ選択基点に関する情報である。
まず、基点情報記憶手段24から基点情報が読み出され、読み出された基点情報は端末装置50に送信される。端末装置50に送信された基点情報は、複数の基点に関する情報が含まれている。端末装置50では送信された基点情報が用いられて、端末装置50をユーザが操作することによって、それらの複数の基点のうちのユーザが所望する基点が選択される。ユーザが選択できる基点の数は、少なくとも一つである。ユーザによって選択された基点がユーザ選択基点である。ユーザ選択基点を示す情報が登録基点情報である。
端末装置50は、ユーザ識別情報とともに登録基点情報を情報配信サーバ10に送信する。情報配信サーバ10は、端末装置50から送信された登録基点情報をユーザ識別情報とともに受信する。情報配信サーバ10は、受信した登録基点情報をユーザ識別情報に対応付けてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる。このとき、登録基点情報は、ユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶される。
上述したように、基点情報記憶手段24には、基点の各々を識別するための基点識別情報も基点情報とともに記憶されている。したがって、この(2−3)の処理は、以下のような処理にできる。
まず、情報配信サーバ10から端末装置50に送信された基点情報(たとえば、基点基本情報)とともに基点識別情報を受信する。次いで、受信した基点情報(たとえば、基点基本情報)を用いて表示部52に基点を表示する。このようにすることで、ユーザは表示部52に表示された基点を視認することができる。
次に、表示部52に表示された基点のうち、端末装置50の入力手段54や補助入力手段56を操作することによって、ユーザが所望する基点を選択する。なお、上述した(2−2)の処理で、情報配信サーバ10は、基点識別情報及び基点情報とともに基準地図情報に基づいて生成された表示用地図データを端末装置50に送信するのが好ましい。このようにすることで、基点が地図と重なるようにして表示部52に基点を表示することができ、ユーザが基点を選択する作業を容易にすることができる。
次に、端末装置50は、ユーザによって選択された基点を示す基点識別情報を情報配信サーバ10に送信する。情報配信サーバ10は、端末装置50から送信された基点識別情報をユーザ登録情報として、具体的には、登録基点情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる。このようにすることで、ユーザが所望する基点を示す基点識別情報をユーザ登録情報(登録基点情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。このように基点識別情報のみをユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることで、ユーザが所望する基点を登録できるので、ユーザ登録情報記憶手段28が必要とする記憶領域を低減化することができる。
(2−4)の処理は、表示地図範囲を決定しユーザ登録情報記憶手段28に登録する処理である。表示地図範囲は、端末装置50で閲覧用地図を表示する地図の範囲や領域である。表示地図範囲は、所定のユーザ選択基点の座標と所定の拠点の座標とに基づいて決定される。ユーザ選択基点の座標は、情報配信サーバ10から端末装置50に送信された基点情報(たとえば、基点基本情報)に含まれており、受信した基点情報からユーザ選択基点の座標を取得することができる。同様に、拠点の座標は、情報配信サーバ10から端末装置50に送信された登録拠点情報に含まれており、受信した登録拠点情報から拠点の座標を取得することができる。
所定のユーザ選択基点は、ユーザによって選択された基点のうち少なくとも一つの基点である。特に、所定のユーザ選択基点は、ユーザによって選択された全ての基点であるものが好ましい。また、所定の拠点は、ユーザによって入力された拠点のうち少なくとも一つの拠点である。所定の拠点は、ユーザによって入力された全ての拠点であるものが好ましい。このように、ユーザによって選択された全ての基点とユーザによって入力された全ての拠点とに基づいて表示地図範囲を決定することによって、ユーザによって選択された全ての基点とユーザによって入力された全ての拠点とを端末装置の表示部に表示することができ、ユーザが必要とする情報の全てを端末装置に提供することができる。
また、上述したように、ユーザ選択基点を示す基点識別情報をユーザ登録情報(登録基点情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。この場合には、ユーザ選択基点を示す基点識別情報を用いて基点情報記憶手段24を検索し、基点識別情報に対応する基点の基点情報(たとえば、基点基本情報)を基点情報記憶手段24から読み出す。基点基本情報が含まれている基点の座標を用いて表示地図範囲を決定することができる。
なお、表示地図範囲は、ユーザ選択基点の座標及び拠点の座標だけでなく、閲覧用地図の縮尺やユーザ選択基点の数や拠点の数や端末装置50の表示部52の解像度を用いて定めてもよい。表示設定情報は、表示地図範囲を示す情報であり、ユーザ登録情報記憶手段28にユーザ登録情報として記憶させる。なお、表示地図範囲は、情報配信サーバ10における演算処理で決定しても端末装置50における演算処理で決定してもよい。端末装置50で決定した場合には、その結果を情報配信サーバ10に送信して、ユーザ登録情報記憶手段28にユーザ登録情報として記憶させればよい。
(2−5)の処理は、表示地図範囲に対応する地図データを生成する処理である。この地図データは、閲覧用地図情報を用いて生成される。このようにして生成された地図データは、ユーザの端末装置50の表示部52でユーザ対応閲覧用地図として表示するためのものである。
(2−6)の処理は、ユーザ選択基点の座標及び拠点の座標の双方の座標を、基準地図における座標から閲覧用地図における座標に変換する処理である。すなわち、基準地図の座標系から閲覧用地図の座標系に、ユーザ選択基点の座標及び拠点の座標の双方の座標を変換する処理である。この変換は座標対応情報を参照して行われる。
上述したように、ユーザ選択基点を示す基点識別情報をユーザ登録情報(登録基点情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。したがって、この(2−6)の処理も、以下のようにすることができる。まず、ユーザ選択基点を示す基点識別情報を用いて基点情報記憶手段24を検索し、基点識別情報に対応する基点の基点情報(たとえば、基点基本情報)を基点情報記憶手段24から読み出す。次に、基点基本情報が含まれている基点の座標を用いて、基準地図の座標系から閲覧用地図の座標系に、ユーザ選択基点の座標を変換する。
(2−7)の処理は、表示用地図データとユーザ選択基点の座標と拠点の座標とをユーザ対応配信情報として端末装置50に送信する。表示用地図データは、上述した(2−5)の処理で生成したものである。ユーザ選択基点の座標及び拠点の座標は、上述した(2−6)の処理で変換したものである。情報配信サーバ10は、これらをユーザ対応配信情報としてユーザ識別情報に応じて端末装置50に送信する。すなわち、情報配信サーバ10は、ユーザ選択基点の座標及び拠点の座標とユーザ対応閲覧用地図の地図データとをユーザの端末装置50に送信することができる。このようにすることで、端末装置50は、ユーザ対応閲覧用地図に重畳するようにユーザ選択基点及び拠点を示すシンボルの画像を表示することで、ユーザ選択基点の位置と拠点の位置とをユーザ対応閲覧用地図上でユーザに示すことができる。
このようにして、端末装置50を操作するユーザに対してユーザ対応閲覧用地図とユーザ選択基点と拠点とを提供することができる。端末装置50の表示部52では、ユーザ対応閲覧用地図に重畳するようにユーザ選択基点及び拠点(の画像)をユーザに視認可能に表示することができる。上述したように、ユーザ対応閲覧用地図は、閲覧用地図に基づいて生成されたものであるので、ユーザに視認しやすい地図であり、地物やユーザ選択基点及び拠点を視認しやすく端末装置50の表示部52に表示することができる。
上述したように、複数のユーザの間で共通する地物である基点を定めて情報配信サーバ10の基点情報記憶手段24に記憶させておき、基点をユーザが任意に選択して基点情報をユーザが共有できるようにした。また、ユーザが個人的かつ日常的に利用する「場」である拠点とともに、複数のユーザの間で共通する地物である基点を、端末装置50の表示部52に表示することができる。
したがって、たとえば、図1に示す基点情報記憶手段24にはユーザAでもユーザBでも選択できる基点αに関する基点基本情報や基点属性情報が予め記憶されている。なお、後述する拠点ΦやΩについては、原則として、ユーザAやユーザBが入力する情報であるので、情報配信サーバ10の基点情報記憶手段24のように、ユーザで共用できる記憶手段に記憶される情報ではない。なお、拠点ΦやΩは、図1に示すユーザ登録情報記憶手段28には記憶される。
登録する基点として基点α(たとえば、登録基点情報A−1)をユーザAの操作によってユーザ登録情報記憶手段28に記憶させて登録するとともに、登録する拠点として拠点Φ(たとえば、登録拠点情報A−1)をユーザAの操作によってユーザ登録情報記憶手段28に記憶させて登録する。その後、ユーザAの選択操作に応じて、登録した基点αと拠点Φとを示す画像をユーザAのユーザ対応閲覧用地図とともに、端末装置A(50)の表示部52で表示させることができる。
また、登録する基点として同じ基点α(たとえば、登録基点情報B−1)をユーザBの操作によってユーザ登録情報記憶手段28に記憶させて登録するとともに、登録する拠点として拠点Ω(拠点Φと異なる拠点であり、たとえば、登録拠点情報B−1)をユーザBの操作によってユーザ登録情報記憶手段28に記憶させて登録する。その後、ユーザBの選択操作に応じて、登録した基点αと拠点Ωを示す画像をユーザBのユーザ対応閲覧用地図とともに、端末装置B(50)の表示部52で表示させることができる。
このように、ユーザAもユーザBも、共通した基点αを、各々の登録基点情報A−1及び登録基点情報B−1として登録することができるとともに、端末装置A(50)の表示部52及び端末装置B(50)の表示部52の双方で基点αを示す画像を同時に表示することができる。また、ユーザAは拠点Φを登録拠点情報A−1として記憶させて登録でき、ユーザAの端末装置A(50)の表示部52に拠点Φを示す画像をユーザAのユーザ対応閲覧用地図とともに表示できる。ユーザBは拠点Ω(拠点Φと異なる拠点)を登録拠点情報B−1として記憶させて登録でき、ユーザBの端末装置B(50)の表示部52に拠点Ωを示す画像をユーザBのユーザ対応閲覧用地図とともに表示できる。このようにしたことで、複数のユーザの間で基点の共用化を図るとともに基点の登録作業の効率化を図ることができる。
さらに、ユーザが基点を選択したり登録したりする操作をしなくても、デフォルトで端末装置50の表示部52に所定の基点を表示するようにしてもよい。一般的に知られている可能性のある基点(店舗や駅や有名な公共施設等)を複数のユーザで共通に表示できるように予め構成しているので、情報配信サーバがユーザに提供する基点を所定の条件で選択し、情報配信サーバによって選択された基点を端末装置50の表示部52に表示するようにしてもよい。たとえば、ユーザが個別に登録した基点のみを表示するように構成した場合には、そのユーザが使用し始めた初期の段階では、基点が全くないユーザ対応閲覧用地図や基点が少ないユーザ対応閲覧用地図が表示されてしまい、ユーザ対応閲覧用地図としての役割を果たさない可能性が生ずる。複数のユーザの間で基点を共用できる構成とするともに、ユーザに提供する基点を情報配信サーバが別個に選択できる構成としたことで、このような問題を解消することができる。
さらに、所定のユーザ選択基点の座標と所定の拠点の座標とに基づいて表示地図範囲を決定するので、所定のユーザ選択基点と所定の拠点とがユーザ対応閲覧用地図に含まれるように表示範囲を定めることができ、所定のユーザ選択基点と所定の拠点とが端末装置50の表示部52の表示範囲外に位置することを防止し、端末装置50の表示部52に表示されたユーザ対応閲覧用地図内に必ず位置するように所定のユーザ選択基点と所定の拠点とを表示することができる。
たとえば、従来のカーナビゲーション装置などでは、通常、目的地がディスプレイの中心部に位置するように制御されていた。しかしながら、本発明の情報配信サーバでは、所定の数(たとえば全て)の拠点や基点がユーザ対応閲覧用地図に含まれるように表示できるので、拠点や基点の位置によっては、ユーザ対応閲覧用地図の隅に表示される場合もある。そのような場合であっても、ユーザ自らが操作して入力した拠点や選択した基点が表示されるので、ユーザにとって視認しやすいユーザ対応閲覧用地図としてユーザに提供することができる。
さらに、上述した第2の特徴において、
複数のユーザの間で共通して関心を持つ可能性があるテーマに関するテーマ情報が前記基点情報に対応付けられて記憶されたテーマ情報記憶手段26を、有し、
前記(2−2)の処理は、
(2−2−1) 前記テーマ情報記憶手段26からテーマ情報を読み出して前記端末装置50に送信する処理、
(2−2−2) 前記端末装置50に送信されたテーマ情報に基づいて、前記端末装置50でユーザによって選択されたテーマを示す選択テーマ情報を受信する処理、
(2−2−3) 受信した選択テーマ情報に関連づけられた基点情報を選択して前記基点情報記憶手段24から読み出して前記端末装置50に送信する処理、
(2−2−4) 前記端末装置50に送信された基点情報に基づいて、前記端末装置50でユーザによって選択されたユーザ選択基点を示す登録基点情報(A−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)を、前記ユーザ識別情報に対応付けて前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理を含むものが好ましい。
情報配信サーバ10は、テーマ情報記憶手段26を有する。テーマ情報記憶手段26は、各種のテーマ情報を記憶する。テーマ情報は、複数のユーザの間で共通して関心を持つ可能性があるテーマに関する各種の情報である。なお、テーマ情報記憶手段26は、テーマ情報だけでなく、テーマ情報の各々を識別するための識別情報もテーマ情報の各々に対応させて記憶する。
このように、ユーザが基点を選択する際に、ユーザの関心や興味のあるテーマをユーザに予め選択させて、そのテーマに関連する基点をユーザが使用する端末装置に送信して、基点をユーザに選択させる。このようにしたことで、ユーザが全く興味のない基点がユーザに提供されることを防止でき、ユーザが基点を選択する判断を容易にすることができ、基点選択の処理を簡便にできる。また、ユーザの関心や興味のあるテーマに沿って、ユーザの知らない基点をユーザに紹介することもでき、基点についての宣伝も兼ねることができる。
上述したように、テーマ情報記憶手段26は、テーマ情報とテーマ情報に対応付けられたテーマ識別情報とを記憶することができる。このようにした場合には、上述した(2−2−1)の処理は、テーマ情報とテーマ識別情報との双方を端末装置50に送信する処理にできる。また、(2−2−2)の処理は、ユーザによって選択されたテーマを示すテーマ識別情報を情報配信サーバ10に送信する処理にできる。このようにすることで、端末装置50から情報配信サーバ10に送信する情報量を少なくすることができ、通信を迅速にすることができる。
また、ユーザによって選択されたテーマをユーザ登録情報(登録テーマ情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させてもよい。このようにすることで、情報配信サーバ10は、ユーザが興味や関心のある情報を収集することができ、追加したり更新したりすべき基点情報を判断することができ、情報配信サーバをユーザに対応させた適切な状態にすることができる。また、ユーザの関心や興味のあるテーマに類似する情報をユーザに提供したり、テーマに関するクライアント情報、たとえば広告情報をユーザに提供したりすることができる。このようにすることで、情報配信サーバ10の管理者や所有者のクライアントから広告料を徴収できる。また、テーマを示すテーマ識別情報のみをユーザ登録情報(登録テーマ情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。このようにすることで、ユーザ登録情報記憶手段28が必要とする記憶領域を低減化することができる。
<<第3の特徴>>
第1の特徴又は第2の特徴とは別に、第3の特徴は、概略として、基点に関して時間とともに変化しない基点基本情報と、前記基点に関して時間とともに変化する基点属性情報とをユーザに配信する点である。すなわち、基点基本情報は、ユーザに提供する情報が基本的に時間とともに変化しない情報である。また、これに対して、基点属性情報は、ユーザに提供する情報が時間とともに変化する情報である。
また、第1の特徴と同様に、サーバへの登録は、基点を識別するための基点識別情報を用いるのが好ましい。すなわち、ユーザが基点を選択することで、その基点を識別するための基点識別情報が選択され、選択された基点識別情報をサーバに登録するものが好ましい。基点識別情報をサーバに記憶させればよいので、サーバの記憶領域を大きくすることなく情報配信サーバを構成することができる。
ユーザによって選択されて登録された基点の基点基本情報及び基点属性情報を、ユーザが使用する端末装置に情報配信サーバから送信することで、基点基本情報及び基点属性情報をユーザに配信することができる。また、閲覧用地図情報を用いて生成される地図データを基点基本情報及び基点属性情報とともに情報配信サーバから端末装置に送信する。閲覧用地図情報を用いて生成される地図データは、端末装置の表示部でユーザ対応閲覧用地図を表示するための地図データである。端末装置は、情報配信サーバから送信された基点基本情報及び基点属性情報とユーザ対応閲覧用地図の地図データとを受信する。端末装置が、基点基本情報及び基点属性情報をユーザ対応閲覧用地図とともに表示部に表示することによって、ユーザは基点基本情報及び基点属性情報をユーザ対応閲覧用地図とともに視認することができる。このようにすることで、ユーザは、基点の位置とその基点の基点基本情報及び基点属性情報とを認識することができる。
より詳細には、本発明の実施の形態に係る第3の特徴は、
通信回線60を通じて通信可能に接続される外部の端末装置50の表示部52に表示するための表示用地図データを含むユーザ対応配信情報を前記端末装置50に送信する情報配信サーバ10であって、
地物の座標情報を含む基準地図情報と、地物の座標情報を含みかつ前記端末装置50の表示部52においてユーザが閲覧するために用いられる閲覧用地図情報と、基準地図における座標と閲覧用地図における座標との対応関係を示す座標対応情報と、を記憶する地図情報記憶手段22と、
複数のユーザの間で共通する地物である基点に関して時間とともに変化しない基点基本情報と、前記基点に関して時間とともに変化する基点属性情報とが記憶された基点情報記憶手段24と、
前記端末装置50を介してユーザによって登録されるユーザ登録情報が複数のユーザの各々に対応して記憶されるユーザ登録情報記憶手段28と、
以下の(3−1)〜(3−6)の処理を実行する制御手段40と、を含むことである。
(3−1) 前記基点情報記憶手段24から前記基点基本情報を読み出して前記端末装置50に送信する処理、
(3−2) 前記端末装置50に送信された基点基本情報に基づいて、前記端末装置50でユーザによって選択されたユーザ選択基点を示す登録基点情報(A−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)を、前記端末装置50を識別するための又は前記端末装置50のユーザを識別するためのユーザ識別情報に対応付けて前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理、
(3−3) 前記端末装置50で前記閲覧用地図を表示する表示地図範囲を示す表示設定情報(A−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)を前記ユーザ選択基点の座標に基づいて決定し、前記表示設定情報を前記ユーザ登録情報記憶手段28に前記ユーザ登録情報として記憶させる処理、
(3−4) 前記表示地図範囲に対応する地図データを前記閲覧用地図情報から前記表示用地図データとして生成する処理、
(3−5) 前記座標対応情報を参照して、前記ユーザ選択基点の座標を前記基準地図から前記閲覧用地図に変換する処理、
(3−6) 前記(3−4)の処理で生成した表示用地図データと、前記(3−5)の処理で変換した前記ユーザ選択基点の座標と、前記ユーザ選択基点に対応する基点属性情報とを、前記ユーザ識別情報に応じて前記ユーザ対応配信情報として前記端末装置50に送信する処理。
図1に示すように、情報配信サーバ10は、地図情報記憶手段22と基点情報記憶手段24とユーザ登録情報記憶手段28と制御手段40とを有する。地図情報記憶手段22と基点情報記憶手段24とユーザ登録情報記憶手段28とから記憶手段20が構成される。情報配信サーバ10には、通信回線60を通じて端末装置50が通信可能に接続される。端末装置50は表示部52を有する。端末装置50の表示部52には、表示用地図が表示される。情報配信サーバ10は、表示用地図データを含むユーザ対応配信情報を前記端末装置50に送信する。
地図情報記憶手段22には、基準地図情報と閲覧用地図情報と座標対応情報とが記憶される。基準地図情報は、地物の座標を示す座標情報を含む地図情報である。閲覧用地図情報は、地物の座標を示す座標情報を含むとともに、端末装置50の表示部52においてユーザが閲覧するために用いられる地図情報である。座標対応情報は、基準地図における座標と閲覧用地図における座標との対応関係を示す情報である。これらの基準地図情報と閲覧用地図情報と座標対応情報とについては、後で詳述する。
基点情報記憶手段24は、基点に関する基点基本情報と基点属性情報とが記憶された記憶手段である。基点は、複数のユーザの間で共通する地物である。基点基本情報と基点属性情報とは、予め記憶手段に記憶されているのが好ましい。基点基本情報は基点に関して時間とともに変化しない情報である。基点属性情報は基点に関して時間とともに変化する情報である。なお、基点基本情報と基点属性情報とについては後で詳述する。
また、基点情報記憶手段24には、基点の各々を識別するために基点の各々に割り当てられた基点識別情報も基点情報とともに記憶させるのが好ましい(図1の基点情報記憶手段24参照)。具体的には、基点識別情報に対応付けて基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)が基点情報記憶手段24に記憶されるのが好ましい。すなわち、複数の基点を扱う場合に、全ての基点の各々について、基点識別情報に対応付けて基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)を基点情報記憶手段24に記憶させる。具体的には、i番目の基点iの情報として、基点識別情報iに対応付けて基点情報i(基点基本情報i及び基点属性情報i)を基点情報記憶手段24に記憶させ、同様に、i+1番目の基点i+1の情報として、基点識別情報i+1に対応付けて基点情報i+1(基点基本情報i+1及び基点属性情報i+1)を基点情報記憶手段24に記憶させる。このようにすることで、一の基点を示す一の基点識別情報を用いて基点情報記憶手段24を検索することによって、一の基点の基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)を基点情報記憶手段24から読み出すことができる。
ユーザ登録情報記憶手段28には、ユーザ登録情報が複数のユーザの各々に対応して記憶される。情報配信サーバ10には、複数のユーザの各々が有している端末装置50が接続されて通信される。ユーザ登録情報は、ユーザの端末装置50の操作に応じてユーザ登録情報記憶手段28に登録される。ユーザ登録情報そのものは、端末装置50から情報配信サーバ10に送信された情報のみならず、情報配信サーバ10の基点情報記憶手段24などの記憶手段20に記憶されている情報でもよい。ユーザが端末装置50を操作することによってユーザ登録情報記憶手段28に記憶される情報であればよい。
たとえば、複数のユーザの各々を識別するために、複数のユーザの各々に割り当てられたユーザ識別情報を用いてユーザ登録情報をユーザ登録情報記憶手段28に記憶させるのが好ましい(図1のユーザ登録情報記憶手段28参照)。具体的には、ユーザ識別情報に対応付けてユーザ登録情報が基点情報記憶手段24に記憶されるのが好ましい。このようにすることで、一のユーザを示す一のユーザ識別情報を用いてユーザ登録情報記憶手段28を検索することによって、一のユーザのユーザ登録情報をユーザ登録情報記憶手段28から読み出すことができる。なお、ユーザ識別情報は、ユーザを識別できる情報であればよく、ユーザが使用する端末装置50の各々に予め割り当てられているシリアル番号や、端末装置50で用いるメールアドレス等の情報をユーザ識別情報としてもよい。
上述したように、ユーザ登録情報は、情報配信サーバ10の基点情報記憶手段24などの記憶手段に記憶されている情報とすることができる。この場合には、情報配信サーバ10の各種の記憶手段に記憶されている情報をこれらの記憶手段から読み出し、読み出した情報をユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる。このようにすることで、ユーザは、端末装置50の入力手段54や補助入力手段56を操作して入力する作業を省くことができ、登録作業を容易かつ簡便にすることができる。また、記憶手段に記憶されている情報を複数のユーザが用いることができるので、記憶手段に記憶されている情報を活用することができる。
特に、ユーザ登録情報の一つとして基点識別情報とするのが好ましい。この場合に、たとえば、基点識別情報はユーザが基点を登録するときに用いることができる。具体的には、以下のような処理にすることができる。
ユーザが基点を登録する処理を希望したときには、情報配信サーバ10は、基点識別情報と基点情報(基点基本情報)とを基点情報記憶手段24から読み出し、端末装置50に送信する。
次に、端末装置50に送信された基点情報(基点基本情報)を用いて表示部52に基点を示すシンボルを表示する。ユーザは端末装置50の入力手段54や補助入力手段56を操作することによって、ユーザが所望する基点を選択する。なお、情報配信サーバ10は、基点識別情報及び基点情報(基点基本情報)とともに基準地図情報に基づいて生成された表示用地図データを端末装置50に送信するのが好ましい。このようにすることで、基点が地図と重なるようにして表示部52に基点を表示することができ、ユーザが基点を選択する作業を容易にすることができる。
次に、端末装置50は、ユーザによって選択された基点を示す基点識別情報を情報配信サーバ10に送信する。情報配信サーバ10は、端末装置50から送信された基点識別情報をユーザ登録情報として、具体的には、登録基点情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる。このようにすることで、ユーザが所望する基点を示す基点識別情報をユーザ登録情報(登録基点情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。基点識別情報のみを情報配信サーバ10に送信することで、端末装置50から情報配信サーバ10に送信する情報量を少なくすることができ、通信を迅速にすることができる。また、基点識別情報のみをユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることで、ユーザが所望する基点を登録できるので、ユーザ登録情報記憶手段28が必要とする記憶領域を低減化することができる。
このように基点識別情報をユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることで、情報配信サーバ10は、基点識別情報を用いて基点情報(基点基本情報や基点属性情報)をユーザに配信することができる。具体的には、ユーザが基点に関する情報を得ることを希望したときには、情報配信サーバ10は、まず、端末装置50から送信されたユーザ識別情報を用いて、ユーザ登録情報記憶手段28を検索する。情報配信サーバ10は、送信されたユーザ識別情報に対応したユーザ登録情報がユーザ登録情報記憶手段28に記憶されている場合には、そのユーザ登録情報のうちの登録基点情報である基点識別情報を読み出す。次に、情報配信サーバ10は、読み出した基点識別情報を用いて、基点情報記憶手段24を検索し、読み出した基点識別情報に対応する基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)を読み出す。次に、情報配信サーバ10は、読み出した基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)を端末装置50に送信する。端末装置50では、情報配信サーバ10から送信された基点情報を受信する。
後述するように基点情報の基点基本情報は、ユーザに提供する情報が基本的に時間とともに変化しない情報であり、たとえば、基点基本情報には、基点を示す座標や基点の名称などがある。この基点を示す座標を用いて、基点を示すシンボルの画像をユーザ対応閲覧用地図上に表示することができ、基点の位置をユーザに視認させることができる。また、基点情報の基点属性情報には、店舗の開店時間や閉店時間のほか、店舗におけるタイムセールに関する情報や、イベントが行われる期間や、あるアーティストがコンサートをする日時や場所などの情報がある。情報配信サーバ10から配信されたこれらの基点属性情報を端末装置50に表示することで、ユーザは基点に関する各種の情報を取得することができる。
上述したように、ユーザ登録情報は、端末装置50から情報配信サーバ10に送信された情報とすることができる。たとえば、端末装置50から情報配信サーバ10に送信されるユーザ登録情報として、ユーザが端末装置50の入力手段54や補助入力手段56を操作することによって入力された各種の文字情報などがある。文字情報には、たとえば、ユーザのメモ情報、たとえば、買い物リストやスケジュールなどの情報がある。このような各種の文字情報をユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。このようにすることで、ユーザが所望するタイミングで各種の文字情報をユーザ登録情報記憶手段28から読み出して端末装置50の表示部52に表示させることができ、情報配信サーバ10をメモ帳やスケジュール表などのように機能させることができる。なお、文字情報だけでなく、画像情報や動画情報や音声情報などもユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させるようにしてもよい。いずれにしても、ユーザの操作によって端末装置50から送信された各種の情報をユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。
制御手段40は、後述する(3−1)〜(3−6)の処理を実行する。
(3−1)の処理は、基点情報記憶手段24から基点基本情報を読み出して、端末装置50に送信する処理である。また、上述したように、基点情報記憶手段24には、基点の各々を識別するための基点識別情報も記憶されている。したがって、この(3−1)の処理は、基点情報とともに基点識別情報も情報配信サーバ10から端末装置50に送信するのが好ましい。基点情報は、基点基本情報及び基点属性情報を含む。基点基本情報は、ユーザに提供する情報が基本的に時間とともに変化しない情報であり、たとえば、基点を示す座標や基点の名称などがある。この(3−1)の処理では、基点基本情報とともに基点識別情報を情報配信サーバ10から端末装置50に送信するのがより好ましい。
(3−2)の処理は、登録基点情報(図1に示すA−1、A−2、A−3、B−1、B−2、B−3等)をユーザ識別情報に対応付けてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる処理である。登録基点情報は、ユーザ登録情報記憶手段28にユーザ登録情報として記憶される。登録基点情報は、端末装置50においてユーザによって選択されたユーザ選択基点を示す情報である。
まず、基点情報記憶手段24から基点情報が読み出され、読み出された基点情報は端末装置50に送信される。端末装置50に送信された基点情報は、複数の基点に関する情報が含まれている。端末装置50では送信された基点情報が用いられて、端末装置50をユーザが操作することによって、それらの複数の基点のうちのユーザが所望する基点が選択される。ユーザが選択できる基点の数は、少なくとも一つである。ユーザによって選択された基点がユーザ選択基点である。ユーザ選択基点を示す情報が登録基点情報である。
端末装置50は、ユーザ識別情報とともに登録基点情報を情報配信サーバ10に送信する。情報配信サーバ10は、端末装置50から送信された登録基点情報をユーザ識別情報とともに受信する。情報配信サーバ10は、受信した登録基点情報をユーザ識別情報に対応付けてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる。このとき、登録基点情報は、ユーザ登録情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶される。
上述したように、基点情報記憶手段24には、基点の各々を識別するための基点識別情報も基点情報とともに記憶されている。したがって、この(3−2)の処理は、以下のような処理にできる。
まず、情報配信サーバ10から端末装置50に送信された基点情報(たとえば、基点基本情報)とともに基点識別情報を受信する。次いで、受信した基点情報(たとえば、基点基本情報)を用いて表示部52に基点を表示する。このようにすることで、ユーザは表示部52に表示された基点を視認することができる。
次に、表示部52に表示された基点のうち、端末装置50の入力手段54や補助入力手段56を操作することによって、ユーザが所望する基点を選択する。なお、上述した(3−1)の処理で、情報配信サーバ10は、基点識別情報及び基点情報とともに基準地図情報に基づいて生成された表示用地図データを端末装置50に送信するのが好ましい。このようにすることで、基点が地図と重なるようにして表示部52に基点を表示することができ、ユーザが基点を選択する作業を容易にすることができる。
次に、端末装置50は、ユーザによって選択された基点を示す基点識別情報を情報配信サーバ10に送信する。情報配信サーバ10は、端末装置50から送信された基点識別情報をユーザ登録情報として、具体的には、登録基点情報としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させる。このようにすることで、ユーザが所望する基点を示す基点識別情報をユーザ登録情報(登録基点情報)としてユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることができる。このように基点識別情報のみをユーザ登録情報記憶手段28に記憶させることで、ユーザが所望する基点を登録できるので、ユーザ登録情報記憶手段28が必要とする記憶領域を低減化することができる。
上述したユーザ識別情報は、端末装置50を識別するための情報、又は端末装置50のユーザを識別するための情報である。いずれにしても、ユーザ識別情報は、情報配信サーバ10に接続される端末装置50の異同やユーザの異同を識別できる情報であればよく、ユーザが使用する端末装置50の各々に予め割り当てられているシリアル番号や、端末装置50で用いるメールアドレス等の情報をユーザ識別情報としてもよい。
(3−3)〜(3−5)の各々の処理は、上述した第1の特徴における(1−3)〜(1−5)の処理と同様である。
(3−6)の処理は、表示用地図データとユーザ選択基点の座標と基点属性情報とをユーザ対応配信情報として端末装置50に送信する。表示用地図データは、上述した(3−4)の処理で生成したものである。ユーザ選択基点の座標は、上述した(3−5)の処理で変換したものである。情報配信サーバ10は、これらをユーザ対応配信情報としてユーザ識別情報に応じて端末装置50に送信する。すなわち、情報配信サーバ10は、ユーザ選択基点の座標とユーザ対応閲覧用地図の地図データとをユーザの端末装置50に送信することができる。このようにすることで、端末装置50は、ユーザ対応閲覧用地図に重畳するようにユーザ選択基点を示すシンボルの画像を表示することで、ユーザ選択基点の位置をユーザ対応閲覧用地図上でユーザに示すことができる。
基点属性情報は、ユーザ選択基点に対応するものを基点情報記憶手段24から読み出した情報である。これらをユーザ対応配信情報としてユーザ識別情報に応じて端末装置50に送信する。このようにすることで、端末装置50を操作するユーザに対してユーザ対応閲覧用地図とユーザ選択基点と基点属性情報とを提供することができる。端末装置50の表示部52では、ユーザ対応閲覧用地図に重畳するようにユーザ選択基点及び基点属性情報(の画像)をユーザに視認可能に表示することができる。上述したように、ユーザ対応閲覧用地図は、閲覧用地図に基づいて生成されたものであるので、ユーザに視認しやすい地図であり、地物やユーザ選択基点及び基点属性情報を視認しやすく端末装置50の表示部52に表示することができる。
上述したように、端末装置50の表示部52に、ユーザ対応閲覧用地図に重畳するようにユーザ選択基点及び基点属性情報が表示される。この基点属性情報は、基点に関して時間とともに変化する情報である。後述するように、基点属性情報は、ユーザに提供する情報が時間とともに変化する情報である。たとえば、店舗の開店時間や閉店時間のほか、店舗におけるタイムセールに関する情報や、イベントが行われる期間や、あるアーティストがコンサートをする日時や場所などの情報がある。
たとえば、所定の店舗を基点(ユーザ選択基点)として情報配信サーバ10に登録するとともに、ユーザが購入を希望している商品の一般名称(シャンプーやビールなど)も情報配信サーバ10に登録することにより、その商品を販売している店舗がユーザ選択基点に含まれている場合には、そのユーザ選択基点を、表示用地図に重畳するように、端末装置50の表示部52に表示することができる。上述した(3−2)の処理で、端末装置において、ユーザによってユーザ選択基点を選択するとともに、ユーザが希望する情報(商品やコンサートのチケットなど)を示すユーザ希望情報をユーザ選択基点に対応させて入力できるようにする。さらに、(3−2)の処理で、これらのユーザ選択基点とユーザ希望情報とをユーザ識別情報に対応付けてユーザ登録情報記憶手段28にユーザ登録情報として記憶させる。このようにすることで、ユーザが購入を希望している商品の名称なども情報配信サーバ10に登録することができる。
さらに、情報配信サーバ10が、複数の店舗地点や位置情報や取扱商品リスト(リアルタイム在庫情報)や売価などの各種の情報を、必要とするPOS(販売時点情報管理)から得られるように構成したときには、店舗地点や位置情報については基点基本情報として、取扱商品リスト(リアルタイム在庫情報)や売価などについては基点属性情報として基点情報記憶手段24に記憶させることができる。このようにすることで、ユーザの移動経路(たとえば、通勤経路・帰宅経路)に沿った店舗(ユーザ選択基点)のうち、登録された商品を販売している店舗を、またさらに、その時点の時間で開店している店を表示することができる。
さらにまた、(3−2)の処理において、ユーザが商品の一般名称だけでなく、商品の銘柄も含めて登録したような場合に、ユーザが登録した基点(ユーザ選択基点)である店舗でその銘柄が売り切れているときには、その銘柄に類似した銘柄を基点情報記憶手段24から読み出して、ユーザが所望している銘柄は、ユーザ選択基点(店舗)では売り切れていることと、ユーザ選択基点(店舗)で販売しているその銘柄に類似した銘柄とを基点属性情報として情報配信サーバ10から端末装置に送信する。このようにすることで、ある商品の銘柄や販売状況なども基点属性情報として情報配信サーバ10からユーザに提供することができる。この場合には、基点情報記憶手段24には、商品の類似情報や銘柄の類似情報や複数のユーザの好みの情報(嗜好情報)なども、基点属性情報として記憶させておけばよい。これらの情報は、商品の広告・宣伝情報とともに商品の製造元や販売元などから提供されたものを基点情報記憶手段24に記憶させればよい。
また、ユーザの嗜好情報のみならず、嗜好情報に基づく優先度も設定することで、好みに頑固なユーザのニーズに応えることもできる。また、その際に、予め登録されたスポンサー情報の宣伝商品情報が、その目的の商品に合致する場合には、その商品の宣伝情報も表示用地図や基点属性情報とともに表示するように構成すれば、広告機能を持たせることもできる。
<<発明の実施の形態に係る特徴で用いる各概念>>
<基準地図・基準地図情報>
基準地図は、後述する基点や拠点を決定して情報配信サーバに登録するときに用いられる地図である。基準地図を端末装置の表示部に表示し、表示した基準地図をユーザが指定することで、基点を選択したり拠点を入力したりすることができ、ユーザによって選択された基点(ユーザ選択基点)や、入力された拠点(ユーザ入力拠点)を情報配信サーバのユーザ登録情報記憶手段に記憶させて登録することができる。
基準地図情報は、基準地図を構成するための情報である。基準地図情報には、地物の座標や形状や大きさなどの地物に関する情報が含まれている。基準地図情報における地物に関する情報、たとえば、基準地図情報における地物の座標や形状や大きさなどは、現実の地物の座標や形状や大きさなどに対して、所定の縮尺になるように、定めたものである。したがって、データ処理の都合などによる例外を除いて、原則として、基準地図情報における地物は、現実の地物と相似の関係が成立する。
基準地図情報は、ユーザが使用する端末装置と通信できる情報配信サーバの記憶手段に記憶されている。上述したように、基準地図情報における地物の座標や形状や大きさなどは、現実の地物の座標や形状や大きさなどに対して、所定の縮尺となるように定められている。基準地図情報は、この複数の縮尺の各々に応じた複数の縮尺対応基準地図情報からなる。一の縮尺には、一の縮尺対応基準地図情報が対応するように、縮尺対応基準地図情報が予め生成されて情報配信サーバの記憶手段に記憶されている。縮尺対応基準地図情報の各々は、所定の範囲について、たとえば、日本全土について予め作成され読み出し可能に情報配信サーバの記憶手段に記憶されている。なお、情報配信サーバの記憶手段から読み出すときには、必要となる範囲のみの地図情報、たとえば、関東地方や長野県や会津若松市などの限られた範囲の地図情報のみを読み出せばよい。
端末装置から所定の要求指令が情報配信サーバに送信されたときには、要求指令に応じて一の縮尺が選択され、その一の縮尺に対応した縮尺対応基準地図情報のうち、要求指令に応じた範囲(地域)の縮尺対応基準地図情報が基準地図情報として、記憶手段から読み出される。読み出された基準地図情報は、画像データ化されて端末装置に送信される。このようにすることで、所定の縮尺の所定の範囲(地域)の基準地図情報が、画像データ化されて端末装置に送信される。端末装置の表示部(ディスプレイ)に画像データを表示することによって、ユーザが視認できる地図を提供することができる。
上述したように、基準地図情報は、基点や拠点を決定するために参照される地図情報である。ユーザが必要とする基点や拠点を決定するときには、上述したように、ユーザが使用する端末装置の表示部に地図(画像データ)を表示し、その地図上の位置をユーザが指定することによって、基点や拠点を決定することができる。端末装置においては、ユーザが指定された座標を取得して、取得した座標を情報配信サーバに送信することによって、ユーザによって指定された基点や拠点を情報配信サーバに登録することができる。
このように、所定の縮尺で生成された基準地図情報から画像データ化した地図上で基点や拠点をユーザが指定できるようにしたので、正確な基点の座標や拠点の座標を基点や拠点の位置として情報配信サーバに登録することができる。
<閲覧用地図・閲覧用地図情報>
閲覧用地図は、ユーザが使用する端末装置の表示部でユーザが閲覧するための地図である。具体的には、情報配信サーバに登録された基点や拠点や各種の配信情報とともに、端末装置の表示部でユーザが閲覧するときに用いられる地図である。上述した基準地図は、基点や拠点を決定して登録するときに用いられる地図である。これに対して、閲覧用地図は、登録された基点や拠点などの各種の情報とともにユーザが端末装置の表示部で閲覧するときに用いられる地図である。
閲覧用地図情報にも、地物の座標や形状や大きさなどの地物に関する情報が含まれている。これらの地物に関する情報には、端末装置の表示部(ディスプレイ)でユーザが視認しやすくするために、座標や形状や大きさなどの情報が適宜変更されたものが用いられている。この地物に関する情報の変更には、地物の位置、長さ、角度、大きさ、形状、曲率、地物が占める面積などを変えたり、曲線を直線に置き換えたり、所定の地物を省略したりするなどの処理がある。いずれにせよ、ユーザが視認しやすくするための変更であればよい。特に、ユーザが視認しやすく略地図化(簡略化)されたものを「閲覧用地図情報」とするのが好ましい。この略地図を構成する地物は、道路、鉄道線路、河川などのユーザの大多数にとって共通するものを抽出するのが好ましい。
この閲覧用地図情報も、基準地図情報と同様に、ユーザが使用する端末装置と通信できる情報配信サーバの記憶手段に記憶されている。閲覧用地図情報は、基準地図情報から一定の規則、たとえば、所定の座標変換などの変換方法で生成されたものが好ましい。さらに、単に座標変換で閲覧用地図情報を生成するだけでなく、より視認しやすくするために、地物の座標や大きさなどを変えるなどの処理をしてもよい。また、予め生成して記憶させたものを用いるだけでなく、必要に応じて、その都度、上述した「基準地図情報」から生成するようにしてもよい。
閲覧用地図情報にも、複数の縮尺の各々に応じた複数の縮尺対応閲覧用地図情報からなる。上述したように、閲覧用地図情報は、視認しやすくするために、地物の座標や大きさなどを変えるなどの処理が施された地図情報であるので、あらゆる地域において一定の縮尺とはならない。したがって、閲覧用地図情報における縮尺は、おおよその縮尺をいう。たとえば、おおよその縮尺として、閲覧用地図情報の全体の大きさから定めたもの、たとえば、平均の縮尺を用いればよい。これに対して、上述した基準地図情報の場合は、一の縮尺に対応した縮尺対応基準地図情報においては、原則として、あらゆる地域で一定の一の縮尺となる。
閲覧用地図情報は、複数の縮尺(おおよその縮尺)の各々に応じた複数の縮尺対応閲覧用地図情報からなる。一の縮尺には、一の縮尺対応閲覧用地図情報が対応するように、縮尺対応閲覧用地図情報が予め生成されて情報配信サーバの記憶手段に記憶されている。本明細書においては、閲覧用地図情報についても単に縮尺と表現するが、閲覧用地図情報の場合には上述したようにおおよその縮尺をいう。縮尺対応閲覧用地図情報の各々も、所定の範囲について、たとえば、日本全土について予め作成され読み出し可能に情報配信サーバの記憶手段に記憶されている。なお、縮尺対応基準地図情報と同様に、情報配信サーバの記憶手段から読み出すときには、必要となる範囲のみの地図情報、たとえば、東北地方や新潟県や越谷市などの限られた範囲の地図情報のみを読み出せばよい。
端末装置から所定の要求指令が情報配信サーバに送信されたときには、要求指令に応じて一の縮尺が選択され、その一の縮尺に対応した縮尺対応閲覧用地図情報のうち、要求指令に応じた範囲(地域)の縮尺対応閲覧用地図情報が閲覧用地図情報として、記憶手段から読み出される。読み出された閲覧用地図情報は、画像データ化されて端末装置に送信される。このようにすることで、所定の縮尺の所定の範囲(地域)の閲覧用地図情報が、画像データ化されて端末装置に送信される。端末装置の表示部に画像データを表示することによって、ユーザが視認できる閲覧用の地図を提供することができる。
上述したように、閲覧用地図情報は、登録された基点や拠点、及び基点に関する各種の配信情報とともに閲覧するときに使用するための閲覧用の地図情報である。端末装置の表示部には、閲覧用地図情報から画像データ化された地図と、基点や拠点を示すシンボルの画像と、基点に関する文字情報などの配信情報とが重なるように表示される。なお、基点に関する文字情報などを端末装置の表示部に表示することによって、視認しにくくなる場合には、基点に関する文字情報などは、地図とは別のウインドウ(ポップアップウインドウなど)で表示するようにしてもよい。
上述した例では、閲覧用地図情報は予め作成されて情報配信サーバに記憶されている場合を示したが、このような構成には限られず、ユーザの要求に応じて基準地図情報から閲覧用地図情報をその都度生成するようにしてもよい。たとえば、ユーザが必要とした地域について、その要求指令が端末装置から情報配信サーバに送信されたときに、基準地図情報に対して所定の処理を施すことによって、閲覧用地図情報を生成してもよい。
このようにすることで、日本全土について閲覧用地図情報を予め作成する必要がなくなり、必要とする情報配信サーバの記憶容量を小さくすることができる。特に、ユーザにとって人気や興味の少ない地域についても閲覧用地図情報を予め作成して記憶させておく必要がなくなり、情報配信サーバの記憶容量を小さくできる。また、閲覧用地図情報を予め作成する手間を省くことができ、情報配信サーバの準備を簡略化できる。
また、少なくとも一人のユーザの指示によってある地域について閲覧用地図情報が作成された場合には、作成された閲覧用地図情報については、その後、別のユーザが使用されることを想定して、情報配信サーバの記憶手段に記憶させて保存するようにしてもよい。このようにすることで、その後に、別のユーザために、その地域について閲覧用地図情報作成するために要する時間を短くできるとともに、処理を簡略化することができ、情報配信サーバの負担を軽くすることができる。
さらに、上述したように、作成された閲覧用地図情報を情報配信サーバの記憶手段に一旦記憶させた後、一定期間経ても、他のユーザがその記憶させた閲覧用地図情報を用いることがなかった場合には、その作成した閲覧用地図情報を情報配信サーバから削除するようにしてもよい。このようにすることで、閲覧用地図情報を記憶させる記憶容量を小さくでき、情報配信サーバの記憶手段を有効に活用することができる。
閲覧用地図情報の作成は、基準地図情報を用いて所定の変換式を用いた座標変換処理によって行うものが好ましい。このようにすることで、閲覧用地図情報の視認しやすさを一定に保ちつつ閲覧用地図情報の作成の簡略化を図ることができる。
また、多数のユーザにとって人気や興味が高い地域については閲覧用地図情報を予め作成して情報配信サーバに記憶させておき、人気や興味が低い地域については、ユーザが要求する度に、その都度、基準地図情報から閲覧用地図情報を作成するようにしてもよい。人気や興味が高い地域であるか否かの判断は、ユーザがその地域を要求する数や回数や頻度によって判断することができる。このようにしても、閲覧用地図情報のための記憶手段の記憶領域の大きさを小さくできるとともに、人気や興味が高い地域については閲覧用地図情報をユーザに提供するための時間を短縮化することができる。
さらに、上述したように、所定の地域についてユーザが要求する数や回数や頻度によって判断することで、ユーザの人気や興味の高い地域を知得することができ、後述する基点情報を充実させるべき地域を判断しやすくできる。
<座標対応情報>
上述したように、基準地図情報は、基点や拠点を決定して情報配信サーバに登録するときに用いられる地図を構成する地図情報である。したがって、基準地図における座標は、一定の縮尺で現実の地物の位置に対応した正確な座標を特定できる座標である。また、閲覧用地図情報は、端末装置でユーザが閲覧するときに使用するための閲覧用の地図情報である。閲覧用地図は、ユーザの視認しやすさに着目して定められた地図であり、閲覧用地図における座標は、現実の地物の位置と正確には対応していない座標である。
このように、基点や拠点の座標は、基準地図における座標を用いて定められているので、基点や拠点(のシンボルの画像など)を閲覧用地図に表示するためには、基準地図における座標をそのまま用いることができない。このため、端末装置の表示部に拠点や基点を表示するためには、基準地図における座標から閲覧用地図における座標に変換する必要がある。座標対応情報は、この変換処理をするときに参照される情報であり、基準地図における座標と閲覧用地図における座標との対応関係を示す情報である。座標対応情報は、地図情報記憶手段に予め記憶されている。
たとえば、拠点や基点(の画像)を表示するために、アフィン変換により基準地図から閲覧用地図に座標を変換することができる。この場合には、基準地図における所定の予め定められた参照位置の座標(変換前座標)と、この参照位置に対応した閲覧用地図における座標(変換後座標)とを用いて、アフィン変換のための係数を算出し、その係数に従って、基点や拠点の座標を基準地図から閲覧用地図に座標を変換する。このような場合には、基準地図における変換前座標と閲覧用地図における変換後座標とが座標対応情報となる。閲覧用地図の表示する領域に応じて参照位置を定めて変換前座標と変換後座標とを予め記憶させておくことができる。このようにすることで、地物の特徴、たとえば、線路や道路や河川の本数や密度や曲がり具合や交差の仕方や接近距離などに応じて参照位置とその数を定めることができる。参照位置とその数を適当に定めることによって、アフィン変換を適切に行うことができ、閲覧用地図においてユーザが視認しやすい位置に基点や拠点のシンボルを表示することができる。
上述した例では、地物の特徴に応じて参照位置とその数を定め、アフィン変換のための係数を算出するようにしたが、常に一定の係数を用いた座標変換式によって、基点や拠点の座標変換を行ってもよい。このようにすることで、座標変換式の係数を算出する必要がないので、変換処理を簡略化することができる。この場合には、座標変換式の係数が座標対応情報となり、地図情報記憶手段に予め記憶される。
なお、座標変換は、上述したアフィン変換に限られず、第1の座標系から第2の座標系に座標を変換できるものであればよい。
<表示用地図データ>
表示用地図データは、端末装置の表示部に表示するための地図データである。具体的には、上述した基準地図情報や閲覧用地図情報を、端末装置の処理や表示部の構成に適合するように所定のデータ形式にデータ化した地図データである。すなわち、端末装置の表示部を介してユーザが視認できるように基準地図情報や閲覧用地図情報をデータ化した地図データである。基準地図情報を表示用地図データ化して端末装置の表示部に表示用地図データとして表示することで、端末装置において拠点や基点をユーザが設定したり入力したりすることができる。また、閲覧用地図情報を表示用地図データ化して端末装置の表示部に表示用地図データとして表示することで、端末装置において登録された基点や拠点、及び基点に関する各種の配信情報とともに、ユーザが閲覧することができる。
特に、ユーザ選択基点が設定されたときには、ユーザ選択基点の座標に基づいて表示地図範囲が決定される。決定された表示地図範囲に対応するように、閲覧用地図情報を用いて地図データが生成される。この地図データは、ユーザの端末装置の表示部でユーザ対応閲覧用地図を表示するためのものである。このようにすることで、情報配信サーバは、ユーザ選択基点の基点情報とユーザ対応閲覧用地図の地図データとをユーザの端末装置に送信することができる。端末装置は、ユーザ対応閲覧用地図に重畳するようにユーザ選択基点を示すシンボルの画像を表示することで、ユーザ選択基点の位置をユーザ対応閲覧用地図上でユーザに示すことができる。
所定のデータ形式へのデータ化は、表示用地図の情報から画像データにデータ化したものが好ましい。表示用に適した地図データであればよく、複数種類の文字(フォント)を組み合せたものを地図の表示のために用いてもよい。
<地物>
地物とは、天然であるか人工であるかにかかわらず、地上に存在する物の概念を意味し、河・山・植物・橋・鉄道・建築物・行政界など、実世界に存在するものに与えられる。
<拠点(アンカー)>
拠点とは、本発明の情報配信サーバを使用するユーザごとに設定して登録できる地点であり、ユーザが個人的かつ日常的に利用する「場」を示す地点を意味する。たとえば、ユーザの家や、仕事場や、親戚・親友の家などがある。したがって、基本的に、拠点は、ユーザの各々で異なるユーザ固有の情報であるが、共通になる情報でもよい。たとえば、同居の家族ならば、当然、拠点としての自宅は同じになる。また、団地やマンションなどに暮らしているユーザ同士も、拠点としての自宅は同じになる。さらに、同じ会社に勤務したり、同じビルに入っている会社に勤務したりしているユーザの拠点としての仕事場も同じになる。拠点は、後述するように、ユーザが拠点情報を入力することによって、情報配信サーバに登録される。
ユーザによって登録された拠点を用いることで、後述する基点を検索するための範囲や、ユーザの端末装置に表示するための基点を制限することができる。ユーザが拠点を登録することによって、ユーザの日常生活に密着した基点や基点に関する情報をユーザに提供することができる。ユーザの日常生活に密着した基点には、たとえば、ユーザの自宅や仕事場の最寄りの駅や、通勤途中のコンビニエンスショップなどがある。また、ユーザの日常生活に密着した基点に関する情報には、たとえば、ユーザの自宅や仕事場の最寄りの駅の時刻表などがある。
<拠点情報>
拠点情報は、拠点の座標や拠点の名称などの拠点に固有な情報である。上述したように、拠点は、基本的に、自宅などのユーザの固有な「場」を示す地点である。したがって、拠点情報は、ユーザ自身が、端末装置のキーボードなどの入力手段を操作することによって入力される情報である。
ユーザが使用する端末装置は、通信回線を介して通信可能に情報配信サーバに接続されている。端末装置は、キーボードなどの文字を入力するための入力手段を有している。拠点の座標を入力する場合には、数値を直接入力してもよいが、処理が煩雑になる。したがって、まず、画像データ化された基準地図情報を情報配信サーバから受信し、ユーザの端末装置の表示部に地図として表示する。端末装置の表示部にはタッチパネルなどの補助入力手段が表示部と重なるように設けられている。ユーザは、端末装置の表示部に表示された地図のうち、所望する位置をタッチパネルによって指定することにより拠点の座標を入力することができる。
また、ユーザが端末装置のキーボードなどの入力手段を操作することによって、拠点の名称などの文字情報を入力することができる。たとえば、第1の拠点は「自宅」、第2の拠点は「仕事場」、第3の拠点は「親戚の家」、第4の拠点は「友人の家」(「○○氏の自宅」)などのような文字情報を入力することができる。なお、キーボードを設けずに表示部にキーボードの画像を表示してタッチパネルを仮想的なキーボードとしてユーザが文字を入力できるようにしてもよい。
端末装置は、通信回線を介して通信可能に情報配信サーバに接続されている。上述した拠点の座標や拠点の名称などの拠点情報は、情報配信サーバに送信されて、情報配信サーバの記憶手段に記憶させることで、拠点を情報配信サーバに登録することができる。
なお、拠点は、ユーザに固有な情報であるので、拠点情報は、原則として、情報配信サーバなどの記憶手段に予め記憶されていない場合が多い。しかし、大きいマンションや所定の会社などについては、後述する基点の基点情報に含まれる場合がある。このような場合には、基点情報を情報配信サーバから読み出して、端末装置の表示部に基点情報を表示し、端末装置の入力手段や補助入力手段などをユーザが操作することで基点情報を選択して、自宅を示す拠点としてマンションを登録したり、仕事場を示す拠点として所定の会社を登録したりすることもできる。
ユーザが拠点を設定して情報配信サーバに登録することによって、後述する基点を検索するための範囲や、ユーザの端末装置に表示するための基点を制限することができる。すなわち、ユーザが拠点を登録し、その拠点の近い基点のみを選ぶことによって、ユーザの日常生活に密着した基点や基点に関する情報(後述する基点基本情報及び基点属性情報)をユーザに提供することができる。ユーザの日常生活に密着した基点には、たとえば、ユーザの自宅や仕事場の最寄りの駅や各種の店舗や各種の会場などがある。
拠点の近い基点を選ぶ基準として、ユーザの移動手段を用いるようにしてもよい。ユーザの移動手段の種類は、たとえば、徒歩や自家用車や公共交通機関などの各種のものがある。ユーザの移動手段は、ユーザが端末装置の入力手段を操作して拠点を入力するのと同様に、ユーザの入力操作によって移動手段が入力されたり選択されたりして、移動手段を示す情報を情報配信サーバに送信して登録すればよい。
<基点>
基点とは、本発明の閲覧用地図を使用するユーザにとって共通する地物や地点であり、複数のユーザが利用できる可能性がある「場」を示す地点を意味する。たとえば、基点には、鉄道の駅や、バスの停留所や、高速道路のサービスエリア・パーキングエリアや、コンビニエンスショップや百貨店やスーパーマーケットなどの店舗や、コンサートホール・公会堂や、寺・神社・教会や、河川の橋などがある。これらの情報のいずれも、本発明の閲覧用地図情報を使用するユーザにとって共通する。
上述したように、ユーザにとって共通する地物や地点である。したがって、拠点と異なり、後述する基点情報は、予め情報配信サーバの記憶手段に記憶されており、ユーザが基点の座標や名称など入力する必要はない。なお、情報配信サーバにユーザが所望する基点情報が存在しないような場合には、情報配信サーバの管理者にその旨を連絡し、情報配信サーバの管理者は、基点の存在を確認した上で新たな基点情報を情報配信サーバに記憶させる。
<基点情報>
基点情報は、情報配信サーバなどの記憶手段に予め記憶されている。基点情報は、基点基本情報と基点属性情報とを含む。基点基本情報は、ユーザに提供する情報が基本的に時間とともに変化しない情報である。たとえば、基点基本情報には、基点を示す座標や基点の名称などがある。なお、基点が店舗などである場合には、引越しをしたり名称が変更されたりする場合もあり得るが、基本的には、時間とともに変化することを前提としていない情報であり、基点の位置を示す座標や基点の名称などは、基点基本情報として扱われる。
特に、基点基本情報に含まれる基点の位置を示す座標は、端末装置に送信され、端末装置の表示部で、ユーザによって基点が選択されるときに用いられる。また、基点基本情報に含まれる基点の位置を示す座標は、端末装置に送信され、閲覧用地図とともに、基点のシンボル画像が端末装置の表示部に表示されるときに用いられる。さらに、表示地図範囲を算出したり座標変換をしたりするときにも用いられる。基点を示す基点識別情報を用いた場合には、基点識別情報によって検索されて基点基本情報(基点の位置を示す座標)が読み出されて用いられる。
これに対して、基点属性情報は、ユーザに提供する情報が時間とともに変化する情報である。たとえば、店舗の開店時間や閉店時間のほか、店舗におけるタイムセールに関する情報や、イベントが行われる期間や、あるアーティストがコンサートをする日時や場所などの情報がある。このように、基点属性情報は、ユーザに提供する日時(タイミング)に応じて変化する情報である。たとえば、ユーザに提供するタイミングが日中であれば、店舗は開店しているので、その店舗の閉店時間をユーザに提供する。一方、ユーザに提供するタイミングが夜間であれば、店舗は閉店しているので、その店舗の開店時間をユーザに提供する。このように、基点属性情報は、ユーザに提供する情報が時間とともに変化する情報である。この時間の長短は問わない。たとえば、日、月、年などの単位で変化するものでも、変化することが前提となっている情報ならば、基点属性情報に含まれる。
基点属性情報は、閲覧用地図や基点とともに端末装置の表示部に表示されて、ユーザによって閲覧される。このようにすることで、様々な基点に対応する基点属性情報をユーザに提供することができる。
また、基点には、ユーザが自らの意思で登録できるものと、ユーザ自らは登録していないが情報配信サーバからユーザに提供されるものとの双方がある。たとえば、これまでにユーザが登録した基点を参考にして、情報配信サーバから提供される基点もある。また、後述するテーマがユーザによって選択されたときに、そのテーマに関連する基点を情報配信サーバが選択してユーザに提示することができる。ユーザは、提示された基点のうちの一部を自らの意思で登録することができる。また、テーマに関連する基点のうちの一部の基点を、情報配信サーバがユーザの意思とは別に登録してもよい。ユーザの意思とは別に登録した場合には、ユーザの関心や興味のあるテーマの範囲内で、ユーザが知らない基点や基点情報をユーザに提供することができる。
基点情報(基点基本情報及び基点属性情報)は、情報配信サーバの基点情報記憶手段に予め記憶されている。ユーザは、所望する基点がある場合には、情報配信サーバに記憶されている基点を選択することによって、その基点をユーザの基点として登録することができる。
なお、最新の情報をユーザに提供するために、情報配信サーバの基点情報記憶手段に記憶させている基点や基点情報は、所定の頻度で更新されている。
<テーマ(主題)>
テーマは、複数のユーザの間で共通して関心を持つ可能性がある事柄や内容や問題である。具体的には、ユーザが関心や興味を示す可能性がある商品、イベント、店舗、会場、施設、余暇、日用、実用、行楽、人物、趣味、思想、媒体などの事柄や内容や問題である。
これらのテーマは、予め分類され、テーマ分類毎に読み出し可能にテーマ情報記憶手段に記憶されている。ユーザに提供する情報は、主にテーマ(主題)とニーズとに分類される。たとえば、衣料品やDVDやパソコンなどの非日用品のように、一般的に頻繁に購入しない物品は、具体的な服の特徴を特定して記憶する必要はない。これに対して、食品や薬などの日用品のように頻繁に購入する物品は、具体的な商品名や数や量を特定して記憶しておかなければ、店舗で購入する際に他の物品にまぎれて購入し忘れるものが生ずる可能性が高い。テーマはこのような観点から、テーマを分類する階層と内容と数とが定められている。
ユーザは、まず、自分の興味や関心のあるテーマを選択し、その選択したテーマに応じた基点を選択して登録するので、ユーザの興味や関心のある各種の情報をユーザに提供することができる。また、自分の興味や関心のあるテーマに基づいた基点を登録するので、ユーザの検索操作の手間を少なくしてユーザに必要な情報を提供することができる。検索テクニックを習得したり多数回にわたってユーザに検索させたりすることなく、ユーザが欲する情報をユーザに提供することができる。
上述したようにすることで、ユーザの好みを直接的に反映させたテーマで選別した基点情報を、閲覧用地図を介してユーザに提供することができる。また、ユーザの好みを間接的に反映させたテーマで選別した基点情報を、閲覧用地図を介してユーザに提供してもよい。ユーザの好みを直接的に反映させたテーマとは、ユーザが端末装置を操作することによって選択されたり入力されたりしたテーマである。すなわち、ユーザの意思によって選択されたり入力されたりしたテーマである。これに対して、ユーザの好みを間接的に反映させたテーマとは、ユーザの好みを直接的に反映させたテーマに基づいて、情報配信サーバが判断して選択したテーマである。すなわち、ユーザの意思を間接的に反映させたテーマである。このようにすることで、ユーザが知らなかったテーマを知得させることができる。
<<<情報配信システム100>>>
以下に、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図2は、本発明の情報配信システム100を示す概念図である。図2に示すように、情報配信システム100は、情報配信サーバ10とネットワーク600と端末装置50とを含む。ネットワーク600には、基地局610が接続されている。情報配信サーバ10と端末装置50との間では、ネットワーク600と基地局610とを介して、所望する各種の通信をすることができる。ネットワーク600が通信回線60に対応する。
端末装置50は通信機能を有する。端末装置50は、ネットワーク600と基地局610とを介して、文字情報や画像情報や必用に応じて音声情報などの所望する各種の情報を通信可能に情報配信サーバ10に接続されている。端末装置50は、パーソナルコンピュータ、特にノート型コンピュータ、携帯電話のほか、各種の携帯情報端末や個人情報端末であるのが好ましい。
<<情報配信サーバ10>>
図3は、情報配信サーバ10の構成の概略を示すブロック図である。図3に示すように、情報配信サーバ10は、通信回路102を有する。通信回路102はネットワーク600に通信可能に接続されている。このようにすることで、情報配信サーバ10は、ネットワーク600を介して端末装置50と通信することができる。
情報配信サーバ10は、CPU(中央演算装置)104、ROM(リードオンリーメモリ)106、RAM(ランダムアクセスメモリ)108を有する。CPU104は、各種の演算処理を行う。具体的には、CPU104は、後述する図5及び図7に示すサブルーチンの処理を実行する。ROM106は、各種の定数や文字情報などのデータを記憶する。具体的には、ROM106は、これらの図5及び図7に示すサブルーチンを実行するときに用いるデータを記憶する。RAM108は、各種の変数の値を一時的に記憶する。具体的には、RAM108は、図5及び図7に示すサブルーチンを実行するためにプログラム自身やそのプログラムを実行するときに用いられる変数の値を記憶する。
情報配信サーバ10は、HDD(ハードディスクドライブ)110も有する。HDD110には、図5及び図7に示すサブルーチンを実行するためのプログラムが予め記憶されている。これのサブルーチンの実行は、CPU104からの指示に応じて、HDD110からプログラムが読み出されて、RAM108に実行可能に展開される。
さらに、HDD110は、各種の情報やデータを記憶する。HDD110に記憶される各種の情報やデータは、データベース化されてデータの検索や新規作成や更新が容易になるように構成されている。データベースは、地図情報データベースと基点情報データベースとテーマ情報データベースとプロファイルデータベースとを含む。HDD110は、記憶手段20に対応する。地図情報データベースは地図情報記憶手段22に対応し、基点情報データベースは基点情報記憶手段24に対応し、テーマ情報データベースはテーマ情報記憶手段26に対応し、プロファイルデータベースはユーザ登録情報記憶手段28に対応する。
<<端末装置50>>
図4は、端末装置50の構成の概略を示すブロック図である。図4に示すように、端末装置50は、通信回路502を有する。通信回路502はネットワーク600に通信可能に接続されている。このようにすることで、端末装置50は、ネットワーク600を介して情報配信サーバ10と通信することができる。
端末装置50は、CPU(中央演算装置)504、ROM(リードオンリーメモリ)506、RAM(ランダムアクセスメモリ)508を有する。CPU504は、各種の演算処理を行う。具体的には、CPU504は、後述する図5及び図7に示すサブルーチンの処理を実行する。ROM506は、図5及び図7に示すサブルーチンを実行するためのプログラムが予め記憶されている。これのサブルーチンの実行は、CPU504からの指示に応じて、ROM506からプログラムが読み出されて、RAM508に実行可能に展開される。また、ROM506は、各種の定数や文字情報などのデータも記憶する。具体的には、ROM506は、これらの図5及び図7に示すサブルーチンを実行するときに用いるデータを記憶する。RAM508は、各種の変数の値を一時的に記憶する。具体的には、RAM508は、図5及び図7に示すサブルーチンを実行するためにプログラム自身やそのプログラムを実行するときに用いられる変数の値を記憶する。
端末装置50は、表示装置510(ディスプレイ)を有する。表示装置510は、液晶ディスプレイ(LCD)等からなり、各種の文字情報や画像情報が表示される。たとえば、情報配信サーバ10から送信されるユーザ対応配信情報が表示装置510に表示される。表示装置510が表示部52に対応する。
端末装置50は、キーボード等の入力装置512を有する。入力装置512をユーザが操作することによって、各種の文字情報が入力される。入力装置512から入力された文字情報は、RAM508に一時的に記憶されて、CPU504の処理によって加工されたり、情報配信サーバ10に送信されたりする。入力装置512が入力手段54に対応する。
端末装置50は、タッチパネル等の補助入力装置514も有する。補助入力装置514は、表示装置510の表示面に設けられている。補助入力装置514をユーザが押圧することによって、その押圧された位置を示す信号が補助入力装置514から出力される。このようにすることで、表示装置510に表示された画像に合わせて補助入力装置514をユーザが押圧することができる。たとえば、表示装置510に地図を示す画像が表示されているときに、ユーザが補助入力装置514の所定の位置を押圧することで、補助入力装置514から出力された信号から、ユーザが所望する地図上の座標を指定することができる。補助入力装置514が補助入力手段56に対応する。
<<プロファイルデータ作成処理>>
図5は、ユーザのプロファイルデータをプロファイルデータベースに登録するための処理を示すサブルーチンである。図5の右側のフローチャートは、情報提供サーバ10において実行される処理を示す。図5の左側のフローチャートは、端末装置50において実行される処理を示す。プロファイルデータは、上述したユーザ登録情報(登録基点情報、登録拠点情報、表示設定情報)に対応する(図1参照)。
最初に、端末装置50のCPU504は、端末装置50の表示装置510(表示部52)にプロファイルデータを作成するためのメニュー画面を表示する(ステップS500)。ユーザは、表示されたメニューに従って入力装置512(入力手段54)又は補助入力装置514(補助入力手段56)を操作する。端末装置50のCPU504は、ユーザの操作に応じてプロファイルデータ作成要求を情報提供サーバ10に送信する(ステップS502)。
情報提供サーバ10のCPU104は、端末装置50から送信されたプロファイルデータ作成要求を受信し(ステップS550)、ユーザ登録情報が、HDD110上のプロファイルデータベース(ユーザ登録情報記憶手段28)に既に登録されているか否かを判断する(ステップS552)。情報提供サーバ10のCPU104は、ユーザ登録情報がプロファイルデータベースに既に登録されていると判別したときには(YES)、プロファイルデータベースの記憶領域に追加分の領域を確保する(ステップS554)。一方、情報提供サーバ10のCPU104は、ユーザ登録情報がプロファイルデータベースに未だ登録されていないと判別したときには(NO)、プロファイルデータベースの記憶領域に新規分の領域を確保する(ステップS556)。
情報提供サーバ10のCPU104は、上述したステップS554又はS556を実行した後、テーマ情報データベース(テーマ情報記憶手段26)からテーマ情報を読み出し、テーマ情報を端末装置50に送信する(ステップS558)。
端末装置50のCPU504は、情報提供サーバ10から送信されたテーマ情報を受信しテーマ選択処理を実行する(ステップS504)。このテーマは、上述したように、複数のユーザの間で共通して関心を持つ可能性がある事柄や内容や問題である。このテーマを選択することにより、ユーザが選択できる基点の数を制限することができる。このように、基点の数を制限することで、ユーザが選択したい基点を容易に見つけ出すことができる。ユーザは、端末装置50の入力装置512や補助入力装置514を操作することによって、テーマを選択することができる。端末装置50のCPU504は、ユーザによって選択されたテーマを選択テーマとして情報提供サーバ10に送信する(ステップS506)。具体的には、選択されたテーマを示すテーマ識別情報を選択テーマとして情報提供サーバ10に送信する。テーマ識別情報は、テーマ情報記憶手段26に記憶されているテーマ情報の各々を識別するために予め割り当てられた識別情報である。テーマ情報は、テーマ識別情報に対応付けられてテーマ情報記憶手段26に記憶されている。
情報提供サーバ10のCPU104は、端末装置50から送信された選択テーマを受信し、選択テーマをプロファイルデータベース(ユーザ登録情報記憶手段28)に記憶させて登録する(ステップS560)。具体的には、端末装置50から送信されたテーマ識別情報をプロファイルデータベースに記憶させる。
次に、端末装置50の入力装置512や補助入力装置514をユーザが操作することによって、拠点が入力される(ステップS508)。ついで、端末装置50のCPU504は、ユーザによって入力された拠点を入力拠点として情報提供サーバ10に送信する(ステップS510)。上述したように、拠点は、ユーザの各々で異なるユーザ固有の情報である場合が多いので、ユーザは、入力装置512や補助入力装置514を操作して、拠点の座標や名称などの情報を入力する。
なお、上述したステップS508を実行する前に場合に、基準地図情報に基づいて生成された表示用地図データを情報提供サーバ10から受信し、その表示用地図を表示装置510に表示させるようにしてもよい。ユーザは、表示装置510に表示された表示用地図上を補助入力装置514で指定することによって、拠点の座標を入力することができる。このようにすることで、拠点の座標を入力する作業を容易かつ簡便にすることができる。
情報提供サーバ10のCPU104は、端末装置50から送信された入力拠点を受信する(ステップS562)。受信した入力拠点をプロファイルデータベースに登録する(ステップS563)。プロファイルデータベースに登録された入力拠点が、「登録拠点情報」に対応する。ステップS560で受信した選択テーマとステップS562で受信した入力拠点とに応じて、基点情報データベース(基点情報記憶手段24)を検索して基点データ(基点情報)を選択する(ステップS564)。
選択テーマによる基点データの検索は、選択テーマに対応したり関連付けられたりした基点を検索するものである。基点情報データベースには、選択テーマとの対応関係情報や関連度(類似度など)の情報も登録されており、基点を検索する際に、これらの情報も読み出されて基点データの検索が行われる。このようにすることで、ユーザが選択したテーマだけでなく、関連したテーマも検索範囲に含めることができ、ユーザに提供する基点の数を増やすことができる。このようにして、ユーザが知らない基点もユーザに知らしめて興味を持たせることができる。
また、入力拠点による基点データの検索は、入力拠点に近い位置に存在する基点を検索するのが好ましい。基点の座標と入力拠点の座標とを比較して、所定の距離以内にある基点(所定の半径以内の領域に含まれる基点)が存在するか否かを判断して検索が行われる。また、ステップS508の拠点の入力と同様に、端末装置50の入力装置512や補助入力装置514をユーザが操作することによってユーザの移動手段が入力され、その移動手段をプロファイルデータベース(ユーザ登録情報記憶手段28)に登録移動手段情報として登録することができる。ユーザの移動手段の種類は、たとえば、徒歩や自家用車や公共交通機関などがある。
このように移動手段の種類を定めることで、たとえば、徒歩、自転車、バス、自家用車、電車の順に、基点を検索する地域や領域や範囲を広げることができる。自家用車や電車ならば、基点を検索する範囲(地域)を広くでき、徒歩や自転車ならば、検索する範囲(地域)を狭くすることができる。また、拠点(アンカー)の位置が中心となるように、所定の半径の範囲(地域)に存在する基点を検索する。半径の長さは、上述した主な移動手段の種類に応じて適宜定めておけばよい。
上述した例では、選択テーマと入力拠点とに応じて基点を検索する場合を示したが、選択テーマと入力拠点とのうちのどちらか一方のみを用いて基点を検索してもよい。また、どちら一方を優先して検索し、検索した基点の数が所定数以上となったときには、他方で検索することで基点の数を減らすようにしてもよい。たとえば、まず、選択テーマによって検索し、その結果の基点の数が所定数個以上であったときには、さらに、入力拠点で検索して基点の数が所定数未満になるようにしてもよい。このように、基点の数を減らすことによって、後述するS512の処理で、ユーザが基点を選択するときにユーザに提示する基点の数を減らすことができ、ユーザが選択する判断を容易にして、選択処理を簡便にすることができる。
情報提供サーバ10のCPU104は、上述したステップS564の処理を実行した後、選択した基点データを端末装置50に送信する(ステップS566)。
端末装置50のCPU504は、情報提供サーバ10から送信された基点データを受信して、端末装置50の表示装置510に基点を表示する。ユーザは、端末装置50の入力装置512や補助入力装置514を操作することによって、表示装置510に表示された基点うち、所望するものを選択する。このように、ユーザによって基点が選択される処理を実行し(ステップS512)、ユーザによって選択された選択基点を示す情報を情報提供サーバ10に送信する(ステップS514)。このユーザによって選択された選択基点が、「ユーザ選択基点」に対応する。
具体的には、選択された基点を示す基点識別情報を選択基点として情報提供サーバ10に送信する。基点識別情報は、基点情報記憶手段24に記憶されている基点情報の各々を識別するために予め割り当てられた識別情報である。基点情報は、基点識別情報に対応付けられて基点情報記憶手段24に記憶されている。
情報提供サーバ10のCPU104は、端末装置50から送信された入力拠点と選択基点とに応じて、端末装置50の表示装置510に表示する地図の縮尺とその地図を表示すべき範囲や地域や領域(表示範囲)とを決定する(ステップS568)。具体的には、選択基点のうちの所定の基点の座標と、入力拠点のうちの所定の拠点の座標とに基づいて地図の縮尺と表示範囲とを決定する。このようにして、端末装置50の表示装置510に表示できる縮尺とその表示範囲を定める。
たとえば、全ての選択基点の座標と全ての入力拠点の座標とによって、全ての選択基点と全ての入力拠点とが含まれるように表示範囲とその縮尺とを決定する。このようにすることで、全ての選択基点と全ての入力拠点とが表示されるように表示用地図データを生成することができる。また、このようにして決定された表示範囲に含まれる地物だけが基準地図情報から選択されて、表示用地図データが生成される。したがって、全ての選択基点と全ての入力拠点とが表示用地図上に表示することができるとともに、その表示範囲に含まれる地物を表示用地図で表示することができる。
次に、情報提供サーバ10のCPU104は、選択基点と入力拠点と地図の縮尺と地図の表示範囲と選択テーマとをプロファイルデータベース(ユーザ登録情報記憶手段28)に記憶して登録する(ステップS569)。プロファイルデータは、たとえば、図6に示すような各種のデータがデータベース化されて登録されている。上述したように、選択基点として基点識別情報が端末装置50から送信され、テーマ情報としてテーマ識別情報が端末装置50から送信される。したがって、選択基点については基点識別情報がプロファイルデータベースに記憶され、テーマ情報についてはテーマ識別情報がプロファイルデータベースに記憶される。
また、ユーザ識別情報に従って、選択基点と入力拠点と地図の縮尺と地図の表示範囲と選択テーマとをプロファイルデータベースに記憶させるのが好ましい。ユーザ識別情報は、複数のユーザの各々を識別するための情報であり、ユーザを識別できる情報であればよく、ユーザが使用する端末装置50の各々に予め割り当てられているシリアル番号や、端末装置50で用いるメールアドレス等の情報をユーザ識別情報としてもよい。
たとえば、ユーザが複数のプロファイルデータ(登録基点情報等)をプロファイルデータベースに登録した場合には、ユーザ識別情報によって、複数のプロファイルデータを関連づけておくのが好ましい。一のユーザの複数のプロファイルデータの関連づけは、上述したユーザ登録関連情報によって管理することができる。上述したように、ユーザ登録関連情報は、ユーザのユーザ識別情報と登録情報識別情報とを関連づけた情報である。ユーザ登録関連情報は、情報配信サーバ10にユーザ登録関連情報記憶手段(図示せず)を設けて記憶させておけばよい。
具体的には、一のユーザがプロファイルデータ(登録基点情報等)を新たに登録したときには、そのユーザが既にプロファイルデータを登録しているか否かを検索する。検索をした結果、そのユーザがプロファイルデータを既に登録している場合には、そのユーザのユーザ識別情報とプロファイルデータとを関連づけ、ユーザ登録関連情報として情報配信サーバ10に記憶させる。
さらに、一のユーザのユーザ識別情報を用いてユーザ登録関連情報を検索することによって、その一のユーザが登録した複数のプロファイルデータのうちの一つのプロファイルデータを指定して読み出すことができる。このようにすることで、ユーザの各々が複数のプロファイルデータを登録した場合でも的確にかつ迅速に、一のユーザの一のプロファイルデータを指定して読み出すことができる。
また、分類情報にしたがって、選択基点と入力拠点と地図の縮尺と地図の表示範囲とをプロファイルデータベースに登録するようにしてもよい。分類情報は、ユーザが定めることができ、分類情報の種類として、通勤経路や趣味や友人などのような情報がある。このようにすることで、第1の選択基点と入力拠点と地図の縮尺と地図の表示範囲とを、第1の分類情報(通勤経路)に従ってプロファイルデータのユーザAの第1の分類情報の領域に登録することができる。また、第2の選択基点と入力拠点と地図の縮尺と地図の表示範囲とを、第2の分類情報(趣味)に従ってプロファイルデータのユーザAの第2の分類情報の領域に登録することができる。
なお、分類情報ごとに分類ID(分類識別情報)を割り当て、選択基点と入力拠点と地図の縮尺と地図の表示範囲とを分類IDを指定してプロファイルデータに登録する。第1の分類情報(通勤経路)については、分類ID=0001、第2の分類情報(趣味)については、分類ID=0002のように、分類IDを割り当てる。このようにプロファイルデータを生成することによって、一人のユーザが複数の分類情報に対応させてプロファイルデータを生成した場合でも、分類IDを指定することによって、その分類IDに対応させて登録した選択基点と入力拠点と地図の縮尺と地図の表示範囲とのみをプロファイルデータベースから読み出すことができる。たとえば、上述した例で言えば、第1の分類情報(通勤経路)に従って登録した選択基点と入力拠点と地図の縮尺と地図の表示範囲とのみを読み出すことができる。
なお、上述したステップS552の判断処理で、プロファイルデータベース(ユーザ登録情報記憶手段28)に既に登録されているか否かを判断したが、プロファイルデータベースが既に登録されている場合には、既に登録されているものとは同じ分類情報を定めたときには、同じ分類情報のプロファイルデータベースにおいて新たなプロファイルデータが追加され、既に登録されているものとは異なる分類情報を定めたときには、異なる分類情報のプロファイルデータベースが追加されてそのプロファイルデータベースに新たなプロファイルデータが登録される。
次に、ステップS569の処理を実行した後、情報提供サーバ10のCPU104は、決定された地図の縮尺に対応した基準地図情報のうち表示範囲の部分を地図情報データベース(地図情報記憶手段22)から読み出して画像データ化して表示用地図データとして端末装置50に送信する(ステップS570)。地図情報データベースには、基準地図情報と閲覧用地図情報とが記憶されている。このステップS570の処理では基準地図情報が用いられて、表示用地図データが生成されて端末装置50に送信される。
上述したように、地図の縮尺と表示範囲とを決定するときに、全ての選択基点と入力拠点を用いるのではなく、一部の選択基点と一部の入力拠点を用いて決定することもできる。たとえば、決定に用いる基点と拠点との選択は、情報提供サーバ10のCPU104が、優先順位を適宜定めて決めればよい。たとえば、拠点については、自宅、仕事場のものを最優先にし、その他の拠点を次の候補にする。また、基点についても、自宅や仕事場に近い基点を最優先にし、その他の基点を次の候補にする。このようにすることで、一部の選択基点と一部の入力拠点とを用いて地図の縮尺と表示範囲とを決定できる。このように、情報提供サーバ10のCPU104が、一部の選択基点と一部の入力拠点とを選択したときには、ステップS570の処理では、基準地図情報とともに、情報提供サーバ10が選択した一部の選択基点と一部の入力拠点とを端末装置50に送信するのが好ましい。このようにすることで、情報提供サーバ10のCPU104が選択した一部の選択基点と一部の入力拠点とを、ユーザに知得させることができる。
なお、情報提供サーバ10のCPU104は、ステップS568の処理において、端末装置50の表示装置510の解像度や表示装置510の表示面の大きさを取得して、縮尺や表示範囲を定めてもよい。このようにすることで、表示装置510の解像度や表示面の大きさに適した縮尺と表示範囲とを決定することができ、ユーザが視認しやすい地図を表示装置510に表示させることができる。
端末装置50のCPU504は、情報提供サーバ10から送信された表示用地図データを受信して、端末装置50の表示装置510に表示用地図を表示する(ステップS516)。上述したように、情報提供サーバ10は、決定された表示範囲に応じて基準地図情報を用いて表示用地図データを生成しているので、端末装置50の表示装置510には、基準地図の一部が表示用地図として表示される。さらに、ステップS516の処理で、端末装置50のCPU504は、選択基点と入力拠点とを基準地図に重畳するように表示装置510に表示する。
表示装置510に表示することで、表示用地図(基準地図の一部)と選択基点と入力拠点とをユーザは視認することができる。表示用地図の表示範囲がユーザの所望するものであるか、また、選択した基点や入力した拠点が所望するものであるかどうかを、ユーザは改めて確認することができる。この処理では、基準地図を用いて生成した表示用地図上に基点や拠点を表示するので、基点や拠点は、縮尺に従って表示用地図の正確な位置に表示される。このようにすることで、基点や拠点の位置が適切であるか否かや、基点や拠点がユーザが所望するものであったか否かを判断しやすくできる。
表示用地図の範囲や基点や拠点の位置などがユーザの所望するものでなかったときには、ユーザは端末装置50の入力装置512や補助入力装置514を操作して、所望するものでなかったことを示す情報を情報提供サーバ10に送信する(ステップS516)。このとき、ユーザがもっと広い範囲の地図を所望しているのか、又はもっと狭い範囲の地図を所望しているのかのなどの情報も情報提供サーバ10に送信するのが好ましい。これらの情報によって、情報提供サーバ10のCPU104は、表示範囲を広くするのか狭くするのかを判断して、より適切な地図の縮尺と表示範囲とを決定することができる。もっと広い範囲の地図を所望しているのか、又はもっと狭い範囲の地図を所望しているのかの情報は、ユーザが端末装置50の入力装置512や補助入力装置514を操作することによって入力できる。
情報提供サーバ10のCPU104は、ユーザの所望するものでなかったことを示す情報を端末装置50から受信したときには、端末装置50の表示装置510に表示できる地図の縮尺と表示範囲とを改めて決定し、決定した縮尺と表示範囲とに応じて、地図情報データベース(地図情報記憶手段22)から基準地図情報を読み出して表示用地図データを生成して、端末装置50に送信する(ステップS570)。
端末装置50のCPU504は、情報提供サーバ10から送信された表示用地図データを受信して、選択基点と入力拠点とが基準地図に重畳するように表示装置510に改めて表示する。このようにすることで、所望する縮尺と表示範囲とであるかをユーザは改めて判断することができ、その判断結果を情報提供サーバ10に送信する。この処理を実行することによって、ユーザが所望する地図の縮尺や地図の表示範囲を決定することができる。
ユーザが所望する地図の縮尺や地図の表示範囲であったときには、端末装置50のCPU504は、基点を追加するか否かのメッセージを端末装置50の表示装置510に表示し、入力装置512や補助入力装置514をユーザに操作させて基点を追加するか否かをユーザに選択させる(ステップS518)。基点を追加する場合には(YES)、基点を追加する要求を情報提供サーバ10に送信し(ステップS520)、上述したステップS504に処理を戻す。
情報提供サーバ10のCPU104は、基点を追加する要求が端末装置50から送信されたときには、上述したステップS558に処理を戻し(ステップS572)、ステップS558以降の上述した処理を実行する。
情報提供サーバ10のCPU104及び端末装置50のCPU504の各々で、上述したそれぞれの処理を再び実行することによって、基点を追加して情報提供サーバ10のユーザ登録情報記憶手段28に記憶させて登録することができる。このようにすることで、ユーザが所望する基点を1つのみでなく、複数の基点をプロファイルデータベースに登録基点情報として登録して、登録した複数の基点を端末装置50の表示装置510に表示することができる。
情報提供サーバ10のCPU104は、選択テーマと選択基点と応じてサンプル基点を選択して端末装置50に送信する(ステップS574)。
端末装置50のCPU504は、情報提供サーバ10から送信されたサンプル基点を受信して、端末装置50の表示装置510に表示する(ステップS522)。サンプル基点は、ユーザ自らの操作でプロファイルデータベースには登録されていないが、情報配信サーバ10のCPU104の判断によって、ユーザに提供されるものである。このようなサンプル基点をユーザに提供することによって、ユーザの関心や興味のある選択テーマの範囲内や類似した範囲内で、ユーザが知らない基点や基点情報をユーザに提供でき、ユーザに新たな情報を提供してユーザを刺激することができる。また、ユーザ自らの操作で登録した基点の数が少ない場合には、端末装置50での表示の見栄えをよくすることができる。さらに、サンプル基点をユーザに提供することで、サンプル基点(クライアント)に関する広告情報をユーザに提供することもでき、情報提供サーバ10の管理者や所有者は、情報提供サーバ10の管理者や所有者のクライアントの情報を含めることで広告料を徴収できる。
情報提供サーバ10のCPU104は、上述したステップS574の処理を実行したあと、決定された地図の縮尺に対応した閲覧用地図情報のうち表示範囲に対応した部分を地図情報データベース(地図情報記憶手段22)から読み出して画像データ化することで、表示用地図データを生成し、生成した表示用地図データを端末装置50に送信する(ステップS576)。上述したように、地図情報データベースには、基準地図情報と閲覧用地図情報とが記憶されている。このステップS576の処理では閲覧用地図情報が用いられる。閲覧用地図情報は、ユーザが視認しすいように地物の位置などを変更して作成された地図情報である。
端末装置50のCPU504は、情報提供サーバ10から送信された表示用地図データを受信して、端末装置50の表示装置510に表示用地図(表示範囲に対応した閲覧用地図の一部)を表示する(ステップS524)。
この図5に示したプロファイルデータ作成処理を実行することによって、プロファイルデータ(登録基点情報や登録拠点情報など)をプロファイルデータベース(ユーザ登録情報記憶手段28)にユーザ登録情報として記憶して登録することができる。このようにして登録したプロファイルデータを用いることで、ユーザが選択した基点や入力した拠点を表示用地図に重ねて端末装置50に表示することができる。
図6は、図5に示したプロファイルデータ作成処理によって作成されたプロファイルデータベースの例を示す図である。
ユーザによって選択されたテーマ(テーマ識別情報)や、ユーザによって入力された拠点情報(登録拠点情報)や、ユーザによって選択された基点を示す基点識別情報(登録基点情報)が、プロファイルデータベースとして記憶される。
さらに、ユーザによって入力されたメモ情報、たとえば、購入予定品やスケジュールなどの各種の文字情報も記憶することができる。情報提供サーバ10は、このようなメモ情報を参照して、所定の文字列が存在することを判別して、ユーザにテーマ情報や基点情報を提供することもできる。
さらにまた、表示用地図(表示範囲に対応した閲覧用地図の一部)である表示用地図データを生成するための表示範囲や縮尺などの情報も記憶されている。さらに、基点を選ぶ範囲の基準となる移動手段の情報も記憶されている。この図6に示したプロファイルデータベースがユーザ登録情報記憶手段28に対応する。
<<情報表示処理>>
図7は、プロファイルデータベース(ユーザ登録情報記憶手段28)に登録したプロファイルデータ(登録基点情報や登録拠点情報など)を用いて、各種の情報を端末装置50に表示するためのサブルーチンである。図5と同様に、図7の右側のフローチャートは、情報提供サーバ10において実行される処理を示す。図7の左側のフローチャートは、端末装置50において実行される処理を示す。
最初に、端末装置50のCPU504は、端末装置50の表示装置510に各種の情報を表示するためのメニュー画面を表示する。ユーザは、表示されたメニューに従って入力装置512又は補助入力装置514を操作する。端末装置50のCPU504は、ユーザの操作に応じて情報表示要求をユーザ識別情報とともに情報提供サーバ10に送信する(ステップS1300)。
情報提供サーバ10のCPU104は、端末装置50から送信された情報表示要求とユーザ識別情報とを受信する(ステップS1350)。次に、情報提供サーバ10のCPU104は、ユーザ識別情報が示すユーザが複数のプロファイルデータをプロファイルデータベース(ユーザ登録情報記憶手段28)に登録しているか否かを判断する(ステップS1352)。上述したように、一のユーザが複数のプロファイルデータを登録している場合には、ユーザ識別情報によって、複数のプロファイルデータを関連づけておくのが好ましい。この関連づけは、ユーザ登録関連情報によって管理するのが好ましい。ユーザ登録関連情報は、情報配信サーバ10にユーザ登録関連情報記憶手段(図示せず)に記憶されている。
情報提供サーバ10のCPU104は、ユーザ登録関連情報を参照して、一のユーザが複数のプロファイルデータを登録していると判別したときには(YES)、それらの複数のプロファイルデータを識別するプロファイルデータ識別情報(登録情報識別情報)を端末装置50に送信する(ステップS1354)。
端末装置50のCPU504は、複数のプロファイルデータを識別するプロファイルデータ識別情報を受信したか否かを判断する(ステップS1302)。複数のプロファイルデータを識別するプロファイルデータ識別情報を受信したと判別したときには、端末装置50の表示装置510に受信した複数のプロファイルデータを識別するプロファイルデータ識別情報を表示し、入力装置512や補助入力装置514をユーザに操作させて1つのプロファイルデータに対応したプロファイルデータ識別情報をユーザに選択させ(ステップS1304)、ユーザに選択された1つのプロファイルデータに対応したプロファイルデータ識別情報を情報提供サーバ10に送信する(ステップS1306)。
情報提供サーバ10のCPU104は、端末装置50から送信されたプロファイルデータ識別情報を受信する(ステップS1356)。
情報提供サーバ10のCPU104は、受信したプロファイルデータ識別情報に応じてプロファイルデータベースを検索する(ステップS1358)。
次に、情報提供サーバ10のCPU104は、一のユーザが複数のプロファイルデータを登録していないと判別したとき(NO)、又はステップS1358の処理を実行したときには、プロファイルデータベースからプロファイルデータを読み出して、選択基点と入力拠点と地図の縮尺と地図の表示範囲とを取得する(ステップS1360)。なお、ステップS1352の判断処理で一のユーザが複数のプロファイルデータを登録していないと判別したときには、1つのプロファイルデータのみがプロファイルデータベースに登録されているので、ステップS1360の処理では、その登録されている1つのプロファイルデータをプロファイルデータベースから読み出して選択基点と入力拠点と地図の縮尺と地図の表示範囲とを取得すればよい。
情報提供サーバ10のCPU104は、閲覧用地図情報のうち、縮尺と表示範囲とに対応した部分から表示用地図データを生成し、生成した表示用地図データを端末装置50に送信する(ステップS1362)。閲覧用地図情報は、地図情報データベースに記憶されている。縮尺と表示範囲とは、プロファイルデータベースから読み出したものである。このようにすることで、縮尺と表示範囲とに対応した閲覧用地図の一部分の地図が表示用地図として生成される。
一方、端末装置50のCPU504は、ステップS1302の判断処理で複数のプロファイルデータを識別するプロファイルデータ識別情報を受信していないと判別したとき(NO)、又はS1306の処理を実行したときには、情報提供サーバ10から送信された表示用地図データを受信し、端末装置50のCPU504は、表示用地図(閲覧用地図の一部分)を端末装置50の表示装置510に表示する(ステップS1308)。このようにすることで、閲覧用地図情報によって生成された表示用地図がユーザ対応閲覧用地図として端末装置50の表示装置510に表示される。このため、ユーザに視認しやすい表示用地図(ユーザ対応閲覧用地図)を表示装置510に表示することができる。
情報提供サーバ10のCPU104は、ステップS1362の処理を実行した後、サンプル基点の処理を実行する(ステップS1364)。この処理は、上述したステップS574の処理と同様の処理である。サンプル基点は、ユーザの意思とは別に、情報配信サーバ10のCPU104の判断によって、ユーザに提供される基点である。
次に、情報提供サーバ10のCPU104は、ステップS1360の処理で取得した選択基点及び入力拠点の座標と、ステップS1364で選択されたサンプル基点の座標とを基準地図の座標系から閲覧用地図の座標系に変換する(ステップS1366)。このようにすることで、選択基点や入力拠点やサンプル基点を、閲覧用地図上で視認しやすい位置にかつ的確に位置づけて表示することができる。
次に、情報提供サーバ10のCPU104は、変換した座標とともに、選択基点や入力拠点やサンプル基点を端末装置50に送信する(ステップS1368)。
端末装置50のCPU504は、ステップS1308の処理を実行した後、情報提供サーバ10から送信された選択基点や入力拠点やサンプル基点を受信し、これらの選択基点や入力拠点やサンプル基点を示すシンボル画像を表示用地図と重なるように端末装置50の表示装置510に表示する(ステップS1310)。
上述したように、表示用地図は閲覧用地図情報から生成された地図(閲覧用地図の一部分)であり、選択基点や入力拠点やサンプル基点の座標は、閲覧用地図情報に応じて変換されている。このようにしたことで、ユーザが視認しやすい地図を表示装置510に表示するとともに、視認しやすくかつ的確な位置に選択基点や入力拠点やサンプル基点を示すシンボル画像を表示することができる。また、サンプル基点も表示用地図に表示することによって、ユーザの関心や興味のある選択テーマの範囲内や類似した範囲内で、ユーザが知らない基点をユーザに提供できる。
情報提供サーバ10のCPU104は、ステップS1368の処理を実行した後、基点情報データベース(基点情報記憶手段24)から、選択基点やサンプル基点に対応した基点属性情報を読み出し(ステップS1370)、読み出した基点属性情報を端末装置50に送信する(ステップS1372)。
端末装置50のCPU504は、ステップS1310の処理を実行した後、情報提供サーバ10から送信された基点属性情報を受信し、端末装置50の表示装置510に表示する(ステップS1312)。なお、基点属性情報は、その基点を示すシンボルの画像の近くに表示するようにしても、別ウインドウ上に表示するようにしてもよい。
基点属性情報は、ユーザに提供する情報が時間とともに変化する情報である。たとえば、店舗の開店時間や閉店時間のほか、店舗におけるタイムセールに関する情報や、イベントが行われる期間や、あるアーティストがコンサートをする日時や場所などの情報がある。このような情報を表示装置510に表示することでユーザに提供することができる。
ユーザが自らの意思で選択した基点の基点属性情報のみならず、サンプル基点の基点属性情報も表示装置510に表示される。このように、サンプル基点の基点属性情報もユーザに提供することによって、ユーザに新たな情報を提供してユーザを刺激することができる。さらに、サンプル基点の基点属性情報をユーザに提供することで、サンプル基点(クライアント)に関する広告情報をユーザに提供することもでき、情報提供サーバ10の管理者や所有者は、情報提供サーバ10の管理者や所有者のクライアントの情報をサンプル基点の基点属性情報に含めることで広告料を徴収できる。
図8は、図7の処理によって、端末装置50の表示装置510に表示される表示用地図(ユーザ対応閲覧用地図)の例を示す図である。
図8に示すように、2本の鉄道の路線が、折れ線と直線とによって、地物として表示されている。また、基点である駅や店舗や寺などを示すシンボルの画像が表示されている。さらに、拠点の1つである自宅を示すシンボル(H)と、別の拠点の1つである仕事場を示すシンボル(W)とも表示されている。このようにして、表示用地図(ユーザ対応閲覧用地図)に重畳するように、ユーザが選択した選択基点やユーザが入力した入力拠点を示すシンボルを表示することができる。選択基点や入力拠点を表示するときには、基点基本情報に含まれる基点の座標や、拠点基本情報に含まれる拠点の座標(座標変換後の座標)を用いて、表示用地図(ユーザ対応閲覧用地図)とともに表示することができる。
また、図8に示すように、表示された基点の近くに基点属性情報も表示される。基点属性情報は、開店時間や閉店時間などの、ユーザに提供する情報が時間とともに変化する情報である。このようにすることで、表示用地図(ユーザ対応閲覧用地図)に重畳するように、基点属性情報も表示することができる。このようにして、情報配信サーバ10は、表示用地図(ユーザ対応閲覧用地図)を媒介させて、端末装置50に各種の情報を配信することができる。