JP2011199960A - 超電導ケーブルの端末接続構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の超電導ケーブルの端末接続構造J1は、複数の超電導線材を巻回させて形成したn層(4層)の超電導導体層102を有するケーブルコアと、超電導導体層102と常電導電力機器とを接続するための常電導端末金具F1とを備える。そして、超電導導体層が常電導端末金具F1と接触する直前箇所で、超電導導体層がn層(4層)である巻回部2を備える。また、超電導導体層が常電導端末金具F1と接触する箇所で、超電導線材の巻きが解かれてn-1層以下(2層)に再配置され、最内層の内径が巻回部2の超電導導体層の最内層の内径よりも大きく、各層の超電導線材の端部が実質的に揃えられた再配置部3を備える。更に、再配置部3の超電導導体層と常電導端末金具F1とが半田付け接合により接続された接合部4とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態1に係る超電導ケーブルの端末接続構造J1について、図1に基づいて説明する。この端末接続構造J1は、複数の超電導線材を巻回させて形成した4層の超電導導体層を有するケーブルコアと、この超電導導体層と常電導ケーブルなどの常電導電力機器(図示せず)とを接続するための常電導端末金具F1とを備える。以下、端末接続構造J1の各構成をより詳細に説明する。
超電導導体層は、その超電導導体層が常電導端末金具F1と接触する直前の巻回部2と、超電導導体層が常電導端末金具F1と接触する再配置部3とを備える。巻回部2は、ケーブルコアの超電導導体層102を構成する超電導線材自体からなって、その超電導線材は超電導導体層102と同じ配列である。そのため、巻回部2の内外径はケーブルコアの超電導導体層102のそれと共通である。一方、再配置部3は、巻回部2の超電導線材につながる線材を、その線材の端部側で配列し直した箇所である。再配置部3の内外径はケーブルコアの超電導導体層の内外径よりも大きい。巻回部2では超電導導体層は4層であり、再配置部3では超電導導体層は2層である。巻回部2の超電導導体層を内側の層から順に第1層121、第2層122、第3層123、第4層124とすると、再配置部3の超電導導体層は、第1層121と第2層122とを再配置した新第1層131と、第3層123と第4層124とを再配置した新第2層132となる。再配置部3の新第1層131は、巻回部2の第1層121と第2層122とがケーブルコアの周方向に並列されており、再配置部3の新第2層132は、巻回部2の第3層123と第4層124とがケーブルコアの周方向に並列された構成となっている。このように、巻回部2で4層であった超電導導体層を再配置部3では2層の超電導導体層に層数を減らしている。そして、再配置部3の各超電導導体層の先端領域が常電導端末金具F1と接触するように、新第2層132の超電導導体層の長さは新第1層131の超電導導体層の長さよりも短い。
常電導端末金具F1は、超電導導体層と常電導ケーブルなどの常電導電力機器(図示せず)とを接続するためのものであり、一端側に、再配置部3の超電導導体層が挿入される挿入穴10を備える。そして、再配置部3の超電導導体層を上記挿入穴10に挿入し易いように、常電導端末金具F1は、常電導電力機器と接続される本体部F1aと、この本体部F1aに対して着脱可能な整列保持部F1bとを備える。
本体部F1aは、銅やアルミニウムといった常電導材料からなる。本体部F1aは略円筒状であり、一端側に開口した第1穴11を備える。この第1穴11に、ケーブルコアの端部を剥いで露出させたフォーマ101を挿入する。また、この第1穴11の外側に、後述する整列保持部F1bを挿入する第2穴12を第1穴11と連続して形成する。更に、この第2穴12の外側に、上記再配置部3の超電導導体層を挿入する挿入穴10を第2穴12と連続して形成する。つまり、これら3つの穴は繋がっており、一端側から見れば一つの穴として見える。第1穴11の横断面形状は円状である。第2穴12の横断面形状は、第1穴11の外周を第2穴12の内周とし、第1穴11と同軸で第1穴11の外周径よりも若干大きい外径のリング状である。挿入穴10の横断面形状は、第2穴12の外周を挿入穴10の内周とし、第1穴11と同軸で第2穴12の外周径よりも若干大きい外径のリング状である。これら3つの穴の深さ(ケーブルコアの軸方向の長さ)は、第1穴11が一番深く、次に第2穴12、挿入穴10が一番浅くなっている。挿入穴10の深さは、再配置部3の超電導導体層と常電導端末金具F1とを接続するのに十分である深さであればよい。そして、第2穴12の深さは、挿入穴10の深さと同じ、もしくは若干深いことが好ましい。本体部F1aと超電導導体層とが接触する箇所(接合部4)において、本体部F1aの開口側内周面は上記再配置部3の超電導導体層の形状に対応して階段状の縦断面形状を有する。再配置部3の超電導導体層は、新第1層131の超電導導体層の長さが新第2層132の超電導導体層の長さよりも長いので、本体部F1aの開口側内周面は、一端側から他端側に向かって内径が一段分小さくなっている縦断面形状となる。また、巻回部2の第1層121と第2層122とを再配置して再配置部3の新第1層131としたので、再配置部3の超電導導体層の最内層(新第1層131)の内径が巻回部2の超電導導体層の最内層(第1層121)の内径よりも大きくなっている。しかし、通常、常電導端末金具F1は超電導導体層102と同等の電流容量を確保する必要上、その導体層102の径よりも相当程度大きい。そのため、本発明の構成を採用しても、常電導端末金具F1は従来のそれと比較して過剰に大きくはならない。特に、従来の端末構造では、常電導端末金具における厚み方向の内周側に超電導導体層を寄せて配置していたが、本発明端末構造では、常電導端末金具F1の厚み方向の中間位置又は外周側に超電導導体層を寄せて配置するため、常電導端末金具F1の太さを従来のそれと同等の太さとすることも期待できる。
整列保持部F1bは、各超電導線材がばらつかないように保持するためのものであり、その外周面に上記再配置部3の各超電導導体層を構成する各超電導線材を沿って配置する。整列保持部F1bは、略円柱状の一端側において、その一端側から他端側に向かって径が緩やかに大きくなる傾斜面を有しており、軸方向中心にフォーマ101が貫通する孔を備える。この孔の内径は、上記第1穴11の外径と同等である。ここでは、整列保持部F1bは上記本体部F1aに設けた第2穴12に嵌る形状となっている。整列保持部F1bは、上記円柱状に一体成形してもよいし、半円柱状でフォーマ101の外周から取り付けられる分割片を組み合わせて上記円柱状に成形してもよい。一体成形した場合は、フォーマ101の一端から整列保持部F1bを嵌め込みスライドさせてフォーマ101上の所定位置に配置し、分割成形した場合は、フォーマ101の外周から各分割片を取り付けてフォーマ101上の所定位置に配置する。整列保持部F1bの材料としては、後述する接続手順において半田付け接合を行う際に、その半田の融点(約300℃)に対応でき、冷媒(例、液体窒素(LN2))の使用に対しても耐えることができるものがよい。その材料としては金属が挙げられ、より好ましくは本体部F1aの材料と同じ金属であり、特に好ましくは銅である。整列保持部F1bが金属であると、後述する半田付け作業が行い易い。また、本体部F1aと同じ材料であることで、本体部F1aとの熱収縮の相違を低減できる。交流送電を行う場合には、整列保持部F1bの材料として、絶縁性材料も挙げられる。絶縁性材料で形成することで、交流損失の増加を抑制できる。絶縁性材料からなる整列保持部F1bとして、例えば、FRPの成形体や、PPLP(住友電気工業株式会社の登録商標)の巻回部材などが挙げられる。
上記再配置部3の超電導導体層と上記常電導端末金具F1とを後述する半田付け接合によって接合部4で接続する。この接合部4は、各超電導線材と挿入穴10の隙間及び各超電導線材同士の隙間に充填される半田により構成される。この半田は、各超電導線材の電気特性を低下させないよう、低温半田を用いることが好ましい。この接合部4において、超電導導体層と常電導端末金具F1とが半田付け接合によって接続されることで、超電導導体層と常電導ケーブルなどの常電導電力機器(図示せず)とが電気的に接続される。接合部4は、溶融半田を上記隙間に充填するか、予め上記隙間に塗布しておいたクリーム半田をリフローすることなどで形成できる。
次に、上記端末接続構造J1の接続手順を説明する。この説明において、超電導ケーブルの各構成部材は図6を参照する。まず、ケーブルコアの端部における絶縁層103までを剥いで超電導導体層102を露出する。図6における超電導導体層102と、図1における巻回部2の超電導導体層とは同じである。超電導導体層の端部から所定長さに亘って、その各超電導導体層の各超電導線材の巻きを解き、更にフォーマ101を露出する。そのフォーマ101の端部に保持部F1bの軸方向中心に設けられた孔を嵌め、フォーマ101の外周に整列保持部F1bを配置する。この整列保持部F1bの上に上記再配置部3の超電導導体層を配置する。
上記構成を備える超電導ケーブルの端末接続構造J1によれば、巻回部2の超電導導体層の層数でそのまま常電導端末金具F1と接続するのではなく、層数を少しでも減らすことで、流れ込み距離の異なりを低減することができる。よって、各超電導導体層の電流のばらつきを低減できることが期待できる。その結果、端末接続構造(常電導端末金具)における電力損失の低減を図ることができる。
本発明の実施形態2に係る超電導ケーブルの端末接続構造J2について、図2に基づいて説明する。実施形態2では、常電導端末金具F2と接触する再配置部3の超電導導体層が単層である点が実施形態1と異なる。以下、この相違点を中心に説明し、その他の構成は実施形態1の構成と同様であるため、説明を省略する。
超電導導体層は、巻回部2では2層であり、再配置部3では1層(単層)である。巻回部2の超電導導体層を内側の層から順に第1層121、第2層122とすると、再配置部3の超電導導体層は、第1層と第2層とを再配置した新第1層131となる。再配置部3の新第1層131は、巻回部2の第1層121と第2層122とがケーブルコアの周方向に並列されている。再配置部3の超電導導体層は単層であるので、常電導端末金具F2と接触する超電導導体層を構成する各超電導線材の端部は、実質的に揃った状態にできる。つまり、異なる流れ込み距離を有する超電導導体層をなくすことができる。
常電導端末金具F2は、常電導電力機器と接続される本体部F2aと、この本体部F2aに対して着脱可能な整列保持部F2bとを備えるが、本体部F2aの開口部内周面は、段差のない縦断面形状となっている。
上記構成を備える超電導ケーブルの端末接続構造J2によれば、再配置部3の超電導導体層を単層としているので、流れ込み距離の異なりをなくすことができる。その結果、端末接続構造(常電導端末金具)における電力損失の低減を図ることができる。
本発明の実施形態3に係る超電導ケーブルの端末接続構造J3について、図3に基づいて説明する。実施形態3では、常電導端末金具F3の形状と、再配置部3の超電導導体層と常電導端末金具F3との接続形態が実施形態1と異なる。再配置部3の超電導導体層は、常電導端末金具F3に各超電導導体層を挿入する挿入穴を設けて挿入するのではなく、常電導端末金具F3の外周面に各超電導線材を沿って配置する。以下、この相違点を中心に説明し、その他の構成は実施形態1の構成と同様であるため、説明を省略する。
超電導導体層は、巻回部2では4層であり、再配置部3では2層である。巻回部2の超電導導体層を内側の層から順に第1層121、第2層122、第3層123、第4層124とすると、再配置部3の超電導導体層は、第1層121と第2層122を再配置した新第1層131と、第3層123と第4層124を再配置した新第2層132となる。再配置部3の新第1層131は、巻回部2の第1層121と第2層122とがケーブルコアの周方向に並列されており、再配置部3の新第2層132は、巻回部2の第3層123と第4層124とがケーブルコアの周方向に並列された構成となっている。そして、再配置部3の各超電導導体層の先端領域が常電導端末金具F3と接触するように、新第2層132の超電導導体層の長さは新第1層131の超電導導体層の長さよりも長い。また、再配置部3の各層の超電導線材の端部は実質的に揃っている。
常電導端末金具F3は、銅やアルミニウムといった常電導材料からなる。常電導端末金具F3は略円筒状であり、一端側に開口した第1穴11を備える。この第1穴11に、ケーブルコアの端部を剥いで露出させたフォーマ101を挿入する。実施形態3の特徴とするところは、常電導端末金具F3の外周面に、一端側から他端側に向けて径が大きくなる傾斜面を有するテーパ部20を備える点にある。
テーパ部20は、再配置部3の超電導導体層を構成する各超電導線材を沿って配置するために形成する。再配置部3の超電導導体層は、巻回部2の第1層121と第2層122とを再配置しているので、最内層(新第1層131)の内径は巻回部2の超電導導体層の最内層(第1層121)の内径よりも大きくなっている。テーパ部20は、この再配置部3の超電導導体層に対応して一端側から他端側に向けて径が大きくなる傾斜面とすることが好ましい。傾斜面の角度は、巻回部2から再配置部3に至る超電導線材に過度の屈曲が生じない程度の大きさを選択すれば良い。傾斜面の長さは、再配置部3の超電導導体層と常電導端末金具F3とを接続するのに十分である長さであればよい。このテーパ部20には、テーパ部20と超電導導体層とが接触する箇所(接合部4)において、上記再配置部3の超電導導体層の形状に対応して階段状の縦断面形状を有する。再配置部3の超電導導体層は、新第2層132の超電導導体層の長さが新第1層131の超電導導体層の長さよりも長いので、テーパ部20は、一端側から他端側に向かって二段階の階段状の縦断面形状となる。
上記再配置部3の超電導導体層と上記常電導端末金具F3とを後述する半田付け接合によって接合部4で接続する。この接合部4は、各超電導線材とテーパ部20との隙間及び各超電導線材同士の隙間に充填される半田により構成される。
まず、常電導端末接続金具F3に形成された第1穴11をフォーマ101に嵌めこみ、圧縮部50を圧縮することで、挿入したフォーマ101は常電導端末金具F3に圧縮接合される。次いで、再配置部3の超電導導体層の再配置を行う。再配置部3の超電導導体層の再配置方法は、まず、上記巻回部2の超電導導体層の第1層121と第2層122の各超電導線材の端部を実質的に揃え、第3層123と第4層124の各超電導線材の端部を実質的に揃える。更に、第1層121と第2層122とは、第3層123(第4層124)の長さよりも短く切断する。上記テーパ部20の表面に、クリーム半田をあらかじめ塗布しておく。次に、テーパ部20の表面上に、第1層121の各超電導線材の間隔を広げて配置し、その各間隔に第2層122の各超電導線材を入れ込んで並べて新第1層131とする。この新第1層131の超電導導体層の外周に、第3層123の各超電導線材の間隔を広げて配置し、その各間隔に第4層124の各超電導線材を入れ込んで並べて新第2層132とする。配置した各層の超電導線材を、外周から保護部材(図示せず)で保護することによって、露出された各超電導線材を保護することができ、各超電導線材がばらつくのを防ぐこともできる。そして、この超電導導体層の外周に熱源を配置して、外部から加熱することによってクリーム半田を溶かして、接合部4において、再配置部3の超電導導体層を常電導端末金具F3と半田付け接合する。
上記構成を備える超電導ケーブルの端末接続構造J3によれば、再配置部3の超電導線材をテーパ部20の外周面に再配置できるため、この再配置作業が行い易い。また、テーパ部20を設けることで、巻回部2から再配置部3への移行箇所において、超電導線材に対して過度の曲げが加わることを抑制できる。テーパ部20が階段状の縦断面形状を有することで、その階段状のテーパ部20に超電導導体層を沿って配置するので、常電導端末金具F3の外周面から再配置部3の最外層の超電導導体層にかけて段差を生じず平坦面になっているので、配置した超電導導体層を構成する超電導線材、特に最外層の超電導線材の剥離を防止することができる。
本発明の実施形態4に係る超電導ケーブルの端末接続構造J4について、図4に基づいて説明する。実施形態4では、常電導端末金具F4と接触する再配置部3の超電導導体層が単層である点が実施形態3と異なる。以下、この相違点を中心に説明し、その他の構成は実施形態3の構成と同様であるため、説明を省略する。
超電導導体層は、巻回部2では2層であり、再配置部3では1層(単層)である。巻回部2の超電導導体層を内側の層から順に第1層121、第2層122とすると、再配置部3の超電導導体層は、第1層と第2層とを再配置した新第1層131となる。再配置部3の新第1層131は、巻回部2の第1層121と第2層122とがケーブルコアの周方向に並列されている。再配置部3の超電導導体層は単層であるので、常電導端末金具F2と接触する超電導導体層を構成する各超電導線材の端部は、実質的に揃った状態にできる。つまり、異なる流れ込み距離を有する超電導導体層をなくすことができる。
常電導端末金具F4は、外周面に形成されたテーパ部20が一端側から他端側に向かって一段階の縦断面形状を有する。この縦断面形状に上記再配置部3の超電導導体層を沿って配置する。
上記構成を備える超電導ケーブルの端末接続構造J4によれば、再配置部3の超電導導体層を単層としているので、流れ込み距離の異なりをなくすことができる。その結果、端末接続構造(常電導端末金具)における電力損失の低減を図ることができる。
本発明の実施形態5に係る超電導ケーブルの端末接続構造J5について、図5に基づいて説明する。実施形態5では、常電導端末金具F5の形状と、再配置部3の超電導導体層と常電導端末金具F5との接続形態が実施形態1、実施形態3と異なる。実施形態5は、実施形態1の挿入穴10と実施形態3のテーパ部20とを両方備えたものである。以下、この相違点を中心に説明し、その他の構成は実施形態1、実施形態3との構成と同様であるため、説明を省略する。
超電導導体層は、巻回部2では4層であり、再配置部3では2層である。巻回部2の超電導導体層を内側の層から順に第1層121、第2層122、第3層123、第4層124とすると、再配置部3の超電導導体層は、第1層121と第2層122を再配置した新第1層131と、第3層123と第4層124を再配置した新第2層132となる。再配置部3の新第1層131は、巻回部2の第1層121と第2層122とがケーブルコアの周方向に並列されており、再配置部3の新第2層132は、巻回部2の第3層123と第4層124とがケーブルコアの周方向に並列された構成となっている。そして、新第1層131の超電導導体層の長さと新第2層132の超電導導体層の長さとは同じである。また、再配置部3の各超電導線材の端部は実質的に揃っている。
常電導端末金具F5は、常電導電力機器と接続される本体部F5aと、この本体部F5aに対して着脱可能な整列保持部F5bとを備える。本体部F5aの一端側は、再配置部3の超電導導体層を構成する超電導線材の一部が挿入される挿入穴10を備える。また、本体部F5aの上記一端側の外周面は、上記超電導線材の残部がその外周面に沿って配置されるように、上記一端側から他端側に向けて径が大きくなる傾斜面を有するテーパ部20を備える。
本体部F5aは、銅やアルミニウムといった常電導材料からなる。本体部F5aは、略円筒状であり、一端側に開口した第1穴11を備える。この第1穴11に、ケーブルコアの端部から剥いで露出させたフォーマ101を挿入する。また、この第1穴11の外側に、後述する整列保持部F5bを挿入する第2穴12を第1穴11と連続して形成する。更に、この第2穴12の外側に、上記再配置部3の超電導導体層を構成する超電導線材の一部を挿入する挿入穴10を第2穴12と連続して形成する。つまり、これら3つの穴は繋がっており、一端側から見れば一つの穴として見える。第1穴11と第2穴12の形状やサイズについては、実施形態1と同様である。挿入穴10については、挿入する超電導線材が並列して挿入できるサイズである。また、本体部F5aの開口部内周面は、段差のない縦断面形状となっている。
整列保持部F5bは、外周面に上記再配置部3の各超電導導体層を構成する各超電導線材の一部を沿って配置し、各超電導線材がばらつかないように保持するためのものである。整列保持部F5bの形状やサイズについては、実施形態1と同様である。
上記再配置部3の超電導導体層と上記常電導端末金具F5とを後述する半田付け接合によって接合部4で接続する。この接合部4は、本体部F5a内においては、各超電導線材と挿入穴10の隙間及び各超電導線材同士の隙間に充填される半田により構成され、本体部F5aの外周面においては、各超電導線材とテーパ部20との隙間及び各超電導線材同士の隙間に充填される半田により構成される。
再配置部3の超電導導体層の再配置方法は、初めに、上記巻回部2の各超電導導体層(第1層121、第2層122、第3層123、第4層124)の各超電導線材の長さと端部を実質的に揃える。
上記構成を備える超電導ケーブルの端末接続構造J5によれば、新第1層131の超電導導体層が常電導端末金具F5と接触する接触長と、新第2層132の超電導導体層が常電導端末金具F5と接触する接触長とを実質的に同じにすることができる。よって、両者の流れ込み距離を同じにすることができ、各超電導導体層の電流のばらつきを低減することが期待できる。その結果、端末接続構造(常電導端末金具)における電力損失の低減を図ることができる。
上記実施形態1,3,5では、再配置部3の超電導導体層が多層である場合、巻回部2の超電導導体層で同一層の超電導線材は、再配置部3でも同じ超電導導体層に再配置する形態を説明した。その他、巻回部2の超電導導体層で同一層の超電導線材を、再配置部3で異なる超電導導体層に分けて再配置することができる。以下、この相違点を中心に説明し、その他の構成は実施形態1の構成と同様であるため、説明を省略する。
超電導導体層は、巻回部では3層であり、再配置部では2層である。巻回部の超電導導体層を内側の層から順に第1層、第2層、第3層とすると、再配置部の超電導導体層は、第2層の超電導導体層を構成する超電導線材の一部を第1層と再配置した新第1層と、上記第2層の超電導線材の残部を第3層と再配置した新第2層とする。再配置部の新第1層は、巻回部の第1層と第2層の超電導線材の一部とがケーブルコアの周方向に並列されており、再配置部の新第2層は、巻回部の第3層と第2層の超電導線材とがケーブルコアの周方向に並列された構成となっている。再配置部の超電導導体層を構成する各層の超電導線材の端部は実質的に揃える。
巻回部の超電導導体層で同一層の超電導線材を、再配置部で異なる超電導導体層に分けて再配置することによって、再配置部の超電導導体層の径を小さくすることができる。
F1,F2,F3,F4,F5 常電導端末金具
F1a,F2a,F5a 本体部 F1b,F2b,F5b 整列保持部
2 巻回部
121 第1層 122 第2層 123 第3層 124 第4層
3 再配置部
131 新第1層 132 新第2層
4 接合部
10 挿入穴 11 第1穴 12 第2穴
20 テーパ部
30 取出部 31 ボルト孔
40 固定部
50 圧縮部
61,62 貫通孔
C 超電導ケーブル
100 ケーブルコア 110 超電導線材
101 フォーマ 102 超電導導体層
103 絶縁層 104 超電導シールド層 105 常電導保護層
200 断熱管 201 内管 202 外管 203 断熱材 204 防食層
Claims (10)
- 複数の超電導線材を巻回させて形成したn層の超電導導体層を有するケーブルコアと、前記超電導導体層と常電導電力機器とを接続するための常電導端末金具とを備える超電導ケーブルの端末接続構造であって、
前記超電導導体層が前記常電導端末金具と接触する直前箇所で、前記超電導導体層がn層である巻回部と、
前記超電導導体層が前記常電導端末金具と接触する箇所で、前記超電導線材の巻きが解かれてn-1層以下に再配置され、最内層の内径が前記巻回部の超電導導体層の最内層の内径よりも大きく、各層の超電導線材の端部が実質的に揃えられた再配置部と、
前記再配置部の超電導導体層と前記常電導端末金具とが半田付け接合により接続された接合部とを備えることを特徴とする超電導ケーブルの端末接続構造。 - 前記再配置部の超電導導体層が多層であり、
各超電導導体層の先端領域が前記常電導端末金具と接触するように、内周又は外周の一方側の層から他方側の層に向かって各超電導導体層が段階的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブルの端末接続構造。 - 前記巻回部の超電導導体層で同一層の超電導線材が、前記再配置部で異なる超電導導体層に分けて再配置されることを特徴とする請求項2に記載の超電導ケーブルの端末接続構造。
- 前記再配置部の超電導導体層が単層であることを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブルの端末接続構造。
- 前記常電導端末金具の一端側は、前記再配置部の超電導導体層が挿入される挿入穴を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の超電導ケーブルの端末接続構造。
- 前記常電導端末金具の一端側は、前記再配置部の超電導導体層が前記常電導端末金具の外周面に沿って配置されるように、前記一端側から他端側に向けて径が大きくなる傾斜面を有するテーパ部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の超電導ケーブルの端末接続構造。
- 前記常電導端末金具の一端側は、
前記再配置部の超電導導体層を構成する超電導線材の一部が挿入される挿入穴と、
前記再配置部の超電導導体層を構成する超電導線材の残部が前記常電導端末金具の外周面に沿って配置されるように、前記一端側から他端側に向けて径が大きくなる傾斜面を有するテーパ部とを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の超電導ケーブルの端末接続構造。 - 前記常電導端末金具は、前記再配置部の超電導導体層との接触箇所において、前記再配置部の超電導導体層の形状に対応して階段状の縦断面形状を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の超電導ケーブルの端末接続構造。
- 前記常電導端末金具は、
前記常電導電力機器と接続される本体部と、
この本体部に対して着脱可能な整列保持部とを備え、
この整列保持部の外周面に前記再配置部の超電導線材が保持されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の超電導ケーブルの端末接続構造。 - 前記整列保持部は、前記再配置部の超電導導体層との接触箇所において、前記再配置部の超電導導体層の形状に対応して階段状の縦断面形状を有することを特徴とする請求項9に記載の超電導ケーブルの端末接続構造。
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