JP2011196750A - 分光感度特性測定装置、および分光感度特性測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学特性測定器の分光感度特性を精度良く測定可能な分光感度特性測定装置、および分光感度特性測定方法を提供する。
【解決手段】白色光源11で発せられた光はシャープカットフィルター12を透過し、シャープカットフィルター12によって波長偏重された光となる(以下シャープカット光と呼ぶ)。各シャープカット光を基準分光測定器13もしくは、分光感度特性測定対象の対象測定器14によって測定し、システム制御装置15によって対象測定器14の分光感度特性を算出する。システム制御装置15は、得られた測定値を保存する記憶部と、対象測定器14の分光感度特性を算出する算出部と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】白色光源11で発せられた光はシャープカットフィルター12を透過し、シャープカットフィルター12によって波長偏重された光となる(以下シャープカット光と呼ぶ)。各シャープカット光を基準分光測定器13もしくは、分光感度特性測定対象の対象測定器14によって測定し、システム制御装置15によって対象測定器14の分光感度特性を算出する。システム制御装置15は、得られた測定値を保存する記憶部と、対象測定器14の分光感度特性を算出する算出部と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、受光素子により光を受光し、受光した光の光学特性を測定する光学特性測定器における分光感度特性を測定する分光感度特性測定装置、および分光感度特性測定方法に関する。
従来、液晶パネルなどの明るさや色などを測定する装置として、受光素子とフィルターを組み合わせた輝度計、照度計、色彩輝度計、色彩照度計、カメラ計測器などの光学特性測定器が知られている。このような光学特性測定器では、人間の視覚に対応した比視感度特性や等色関数特性などの基準光学特性に基づいて、受光素子およびフィルターの組み合わせが設計されるが、一般的にこれらの基準光学特性に光学特性測定器の分光感度特性を完全に一致されることは困難であり、計測器の高精度化のためには、基準光学特性と、光学特性測定器の分光感度特性との誤差を正確に把握する必要がある。
光学特性測定器の分光感度特性を測定する方法として、特許文献1では予め分光放射エネルギー量の分かっている1nm幅の単波長光を、光学特性測定器の受光素子にて受光させ、光電変換により得られる電気信号量を分光放射エネルギー量の総和で割ることで、その単波長光に対する分光感度特性を測定することが可能となる。もしくは、分光感度特性が既知の光センサーと被測定対象センサーへ同一単波長を照射することで得られる信号値の比率から、分光感度特性を得ることができる。そして、例えば380nm〜780nm内に可視光に対して1nmずつ順次単波長光の波長を変えて上記測定を実施することで、可視光に対する光学特性測定器の分光感度特性を取得することが可能となる。
この特許文献1に記載の分光感度測定方法では、一般的なプリズムやグレーティングによる分光方式ではなく、フーリエ分光干渉計を用い、既知の分光感度特性を有する光センサーとの比較によって分光感度特性を算出する方法が開示されている。
また、使用条件に制限の少ない方法として、特許文献2に記載の分光感度測定方法では、黒体の加熱温度により、n個の互いに独立した放射スペクトルが与えられる黒体炉を光源とし、この光源から射出される光を光センサーで受光する。そして、これらのn個の放射分光特性と、光センサーから出力される出力値から、n元1次連立方程式を解くことで、分光感度特性を算出する方法が開示されている。
また、使用条件に制限の少ない方法として、特許文献2に記載の分光感度測定方法では、黒体の加熱温度により、n個の互いに独立した放射スペクトルが与えられる黒体炉を光源とし、この光源から射出される光を光センサーで受光する。そして、これらのn個の放射分光特性と、光センサーから出力される出力値から、n元1次連立方程式を解くことで、分光感度特性を算出する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の従来の分光感度特性測定方法では、短波長光の基となる白色光源の他にレーザー光源が必要であったり、分光感度特性が既知な光センサーや、ビームスプリッターが必要であったり、各種ミラーの設置位置に高度なアライメントを要するなど、部品や構成が複雑で使用条件に多くの制限があるという課題がある。
また、特許文献2に記載の従来の分光感度特性測定方法では、n元1次方程式により分光感度特性を算出するが、光源の放射分光特性の誤差などの影響を大きく受け、測定値の信頼性が低下するという課題がある。
また、特許文献2に記載の従来の分光感度特性測定方法では、n元1次方程式により分光感度特性を算出するが、光源の放射分光特性の誤差などの影響を大きく受け、測定値の信頼性が低下するという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る分光感度特性測定装置は、光を受光する受光素子を備えた光学特性測定器の分光感度特性を測定する分光感度特性測定装置であって、広い波長領域に渡って分光放射エネルギーを放出する光源装置と、前記光源が放出した分光放射エネルギーを波長偏重にて選択的に透過する3枚以上の光学フィルターと、入射光の各波長に対する分光放射エネルギー量を測定可能な基準分光測定器と、前記基準分光測定器および前記光学特性測定器から出力される測定光の測定値を取得する測定値取得手段と、前記基準分光測定器から出力される測定値に基づいて、前記測定光の分光放射エネルギー量総和を算出するとともに、前記光学フィルターによって選択的に透過した分光放射エネルギー量総和の差分、および前記光学特性測定器から出力される前記光学フィルターを通した測定値の差分に基づいて、前記光学特性測定器における波長ごとの波長感度を算出する波長感度算出手段と、前記基準分光測定器から出力される測定値に基づいて、各波長に対する分光放射エネルギー量を取得するとともに、前記光学フィルターによって選択的に透過した分光放射特性における波長に対する分光放射エネルギー量差分と、前記分光放射エネルギー量差分と前記分光放射特性における波長の関係とから重心波長を算出することで前記波長感度の波長を明らかにする重心波長算出手段と、を具備したことを特徴とする。
本適用例に記載の分光感度特性測定装置によれば、光源装置から射出される測定光を、光学フィルターによって、選択的に透過し、複数水準の分光放射エネルギーとして基準分光測定器および測定対象となる光学特性測定器により受光させ、測定値取得手段にてそれぞれの装置から出力される測定値を取得させる。ここで、光学フィルターによって選択的に透過した分光放射エネルギーはそれぞれの差分が単波長光源のような分光放射エネルギーとなっていればよく、単波長光源そのものを作る必要はない。したがって、単波長光源を作り出す為に必要なグレーティングやミラーなど、高価な光学部品を必要としない。また、光学フィルターは光源装置と基準分光測定器及び、測定対象となる光学特性測定器の間を遮る形で設置するだけでよく、高精度な位置合わせなども必要としない。
なお、本適用例では、光学フィルターが3枚以上有って初めて分光感度特性が得られる。光学フィルター1枚では、分光放射エネルギーの差分を得られない。2枚以上で分光放射エネルギーの差分を得ることができるが、2枚では、波長に対して1点の感度しか得られず、波長に対する感度、即ち分光感度特性を得ることは出来ない。3枚以上で、差分が2点以上得られ、光学フィルターが3枚あれば少なくとも波長に対する感度の特性(この場合傾き)が得られる。光学フィルターの枚数を多くすればするほど分解能が高まり、得られる分光感度特性の精度は向上する。
なお、本適用例では、光学フィルターが3枚以上有って初めて分光感度特性が得られる。光学フィルター1枚では、分光放射エネルギーの差分を得られない。2枚以上で分光放射エネルギーの差分を得ることができるが、2枚では、波長に対して1点の感度しか得られず、波長に対する感度、即ち分光感度特性を得ることは出来ない。3枚以上で、差分が2点以上得られ、光学フィルターが3枚あれば少なくとも波長に対する感度の特性(この場合傾き)が得られる。光学フィルターの枚数を多くすればするほど分解能が高まり、得られる分光感度特性の精度は向上する。
また、基準分光測定器としては、例えば一般的な分光測定器を利用することができ、この基準分光測定器は、入射光の各波長成分に対する分光放射エネルギーをそれぞれ計測する。そして、本発明の波長感度算出手段は、この基準分光測定器から出力される測定光の各波長成分に対する分光放射エネルギーを認識し、光学フィルターによって選択的に透過された分光放射エネルギー量の差分から、波長感度を算出する。
ここで、算出された波長感度は、どの波長成分の感度であるか不明であるので、重心波長算出手段によって、分光放射エネルギー量差分と波長の関係から重心波長を算出する。
ここで、算出された波長感度は、どの波長成分の感度であるか不明であるので、重心波長算出手段によって、分光放射エネルギー量差分と波長の関係から重心波長を算出する。
これにより、光学フィルターによって選択的に透過した分光放射エネルギーの差分から、仮想的に単波長成分の分光放射エネルギーを得ることができ、各波長の分光感度を得ることができる。また、基準分光測定器により測定される各波長成分に対する正確な分光放射エネルギー量を測定値として使用するため、光源装置の放射分光特性の誤差などに左右されることがなく、信頼性が高い、より精度の良好な分光感度特性を演算により容易に測定することが可能となる。さらに、単波長光を射出させる高価な構成や、複雑な構成を必要とせず、広帯域の波長成分を有する測定光を射出する光源装置と複数枚の光学フィルターを用いた簡単な構成で、精度のよい分光感度特性を算出することができる。
[適用例2]また、本適用例に係る分光感度特性測定方法は、光を受光する受光素子を備えた光学特性測定器の分光感度特性を測定する分光感度特性測定方法であって、広い波長領域に渡って光源から分光放射エネルギーを放出する分光放射エネルギー射出工程と、前記光源が放出した分光放射エネルギーを波長偏重にて選択的に透過する3枚以上の光学フィルターに透過する光学フィルター透過工程と、入射光の各波長に対する分光放射エネルギー量を、基準分光測定器により測定する基準分光測定工程と、前記基準分光測定器および前記光学特性測定器から出力される測定光の測定値を取得する測定値取得工程と、前記基準分光測定器から出力される測定値に基づいて、前記測定光の分光放射エネルギー量総和を算出するとともに、前記光学フィルターによって選択的に透過した分光放射エネルギー量総和の差分、および前記光学特性測定器から出力される前記光学フィルターを通した測定値の差分に基づいて、前記光学特性測定器における波長ごとの波長感度を算出する波長感度算出工程と、前記基準分光測定器から出力される測定値に基づいて、各波長に対する分光放射エネルギー量を取得するとともに、前記光学フィルターによって選択的に透過した分光放射特性における波長に対する分光放射エネルギー量差分と、前記分光放射エネルギー量差分と前記分光放射特性における波長の関係とから重心波長を算出することで前記波長感度の波長を明らかにする重心波長算出工程と、を具備したことを特徴とする。
本適用例に記載の分光感度特性測定方法によれば、上記適用例と同様に基準分光測定器および光学特性測定器から出力される測定値に基づいて、波長感度を算出し、この波長感度がどの波長の感度であるかを重心波長算出工程によって算出する。これにより、広帯域の波長成分を有する測定光を射出する光源装置と複数枚の光学フィルターを用いた簡単な構成で、精度の高い分光感度特性を算出することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
分光感度特性測定装置の第1実施形態としての分光感度特性測定システム1を図1に示す。光源装置としての白色光源11で発せられた光は光学フィルターとしてのシャープカットフィルター12を透過し、シャープカットフィルター12によって波長偏重された光となる(以下、「シャープカット光」と呼ぶ)。図1では、シャープカットフィルター12が3枚の構成を示しているが、シャープカットフィルター12は3枚以上であれば何枚でもよく、フィルターを入れ替えながら以下の測定を実施する。各シャープカット光を基準分光測定器13もしくは、分光感度特性測定対象の対象測定器14によって測定し、システム制御装置15によって対象測定器14の分光感度特性を算出する。システム制御装置15は、得られた測定値を保存する記憶部と、対象測定器14の分光感度特性を算出する算出部を有する。
(第1実施形態)
分光感度特性測定装置の第1実施形態としての分光感度特性測定システム1を図1に示す。光源装置としての白色光源11で発せられた光は光学フィルターとしてのシャープカットフィルター12を透過し、シャープカットフィルター12によって波長偏重された光となる(以下、「シャープカット光」と呼ぶ)。図1では、シャープカットフィルター12が3枚の構成を示しているが、シャープカットフィルター12は3枚以上であれば何枚でもよく、フィルターを入れ替えながら以下の測定を実施する。各シャープカット光を基準分光測定器13もしくは、分光感度特性測定対象の対象測定器14によって測定し、システム制御装置15によって対象測定器14の分光感度特性を算出する。システム制御装置15は、得られた測定値を保存する記憶部と、対象測定器14の分光感度特性を算出する算出部を有する。
ここで、分光感度特性測定システムのフローを示す図2を参照しながら分光感度特性測定システムのフローについて説明する。
全体の流れとしては、予め基準分光測定器13によって各シャープカット光の光源分光放射特性を取得する(ステップS1)。その後、対象測定器にて、ステップS1と同一条件の光源を測定する(ステップS2)。次に、ステップS1、ステップS2から得られた測定値から対象測定器の分光感度特性を算出する(ステップS3)。
全体の流れとしては、予め基準分光測定器13によって各シャープカット光の光源分光放射特性を取得する(ステップS1)。その後、対象測定器にて、ステップS1と同一条件の光源を測定する(ステップS2)。次に、ステップS1、ステップS2から得られた測定値から対象測定器の分光感度特性を算出する(ステップS3)。
次に、前述した光源分光放射特性取得工程(ステップS1)のフローの詳細について図3を参照しながら説明する。図3は、光源分光放射特性取得工程(ステップS1)のフローを示している。
先ず、n枚のシャープカットフィルターから、シャープカットフィルターCi(λ)を選択し、白色光源11の前に設置することで各シャープカット光を得る(ステップS11)。なお、本実施形態では、17枚のシャープカットフィルターを用いて分光感度特性を得る方法を示している。
次に、基準分光測定器13にて各シャープカット光の分光放射特性Sci(λ)を取得する(ステップS12)。
先ず、n枚のシャープカットフィルターから、シャープカットフィルターCi(λ)を選択し、白色光源11の前に設置することで各シャープカット光を得る(ステップS11)。なお、本実施形態では、17枚のシャープカットフィルターを用いて分光感度特性を得る方法を示している。
次に、基準分光測定器13にて各シャープカット光の分光放射特性Sci(λ)を取得する(ステップS12)。
図6は白色光源11の分光放射特性であり、図中のS(λ)は、各波長に対する分光放射エネルギーを示している。このS(λ)が測定対象の波長領域に対して満遍なく分光放射エネルギーを持っていることが望ましい。本実施形態では可視光領域(380nm〜780nm)に分光放射エネルギーを有するキセノンランプを使用している。
図7はシャープカットフィルター12の分光透過特性であり、波長に対する透過率を示している。例えば、図中C1(λ)は400nmで透過率が半値となり、400nm以下の光は通さず、400nm以上の光を透過する特性を有する。
図8は、白色光源11に各シャープカットフィルター12を通過させて得られる各シャープカット光の分光放射特性であり、基準分光測定器13にて測定することで、図に示すような波長に対する分光放射エネルギーを得る。図中のSc1(λ)は、分光放射特性S(λ)を持つ白色光源11の光を、分光透過特性C1(λ)を有する1枚のシャープカットフィルター12を通過させることで得られるシャープカット光の分光放射特性である。
同様に、n個のシャープカット光の分光放射特性が得られるまで(i=nとなるまで)ステップS11とステップS12の工程を繰り返し、分光放射特性Sc1(λ)を得る(ステップS13)。ただし、i=1,2,3,・・・,nとする。本実施形態では、n=17個分の分光放射特性を得る。
図7はシャープカットフィルター12の分光透過特性であり、波長に対する透過率を示している。例えば、図中C1(λ)は400nmで透過率が半値となり、400nm以下の光は通さず、400nm以上の光を透過する特性を有する。
図8は、白色光源11に各シャープカットフィルター12を通過させて得られる各シャープカット光の分光放射特性であり、基準分光測定器13にて測定することで、図に示すような波長に対する分光放射エネルギーを得る。図中のSc1(λ)は、分光放射特性S(λ)を持つ白色光源11の光を、分光透過特性C1(λ)を有する1枚のシャープカットフィルター12を通過させることで得られるシャープカット光の分光放射特性である。
同様に、n個のシャープカット光の分光放射特性が得られるまで(i=nとなるまで)ステップS11とステップS12の工程を繰り返し、分光放射特性Sc1(λ)を得る(ステップS13)。ただし、i=1,2,3,・・・,nとする。本実施形態では、n=17個分の分光放射特性を得る。
次に、対象測定器測定工程(ステップS2)のフローを示す図4を参照しながら、対象測定器測定工程(ステップS2)のフローを説明する。
先ず、前述のステップS11で選択したものと同等のシャープカット光を得る(ステップS21)。
次に、対象測定器14にて各シャープカット光から発せられる光の測定値Miを取得する(ステップS22)。
次に、n枚のシャープカットフィルター12に対するn個の測定値が得られるまで、すなわちi=nとなるまでステップS21とステップS22とを繰り返し、測定値Miを得る(ステップS23)。ただし、i=1,2,3,・・・,nとする。本実施形態では、n=17個分の対象測定器14による測定値を得る。
先ず、前述のステップS11で選択したものと同等のシャープカット光を得る(ステップS21)。
次に、対象測定器14にて各シャープカット光から発せられる光の測定値Miを取得する(ステップS22)。
次に、n枚のシャープカットフィルター12に対するn個の測定値が得られるまで、すなわちi=nとなるまでステップS21とステップS22とを繰り返し、測定値Miを得る(ステップS23)。ただし、i=1,2,3,・・・,nとする。本実施形態では、n=17個分の対象測定器14による測定値を得る。
次に、分光感度特性算出工程(ステップS3)のフローを示す図5を参照しながら、分光感度特性算出工程(ステップS3)のフローを説明する。
先ず、各シャープカットフィルターの最大透過率の差異をなくすために、分光透過特性Ci(λ)の正規化を「1」に正規化する(ステップS31)。そのとき得られる各係数kiは、下式(1)によって得られる。
先ず、各シャープカットフィルターの最大透過率の差異をなくすために、分光透過特性Ci(λ)の正規化を「1」に正規化する(ステップS31)。そのとき得られる各係数kiは、下式(1)によって得られる。
次に、各シャープカット光の分光放射特性Sci(λ)と測定値Mi、係数kiにより、感度Xiを算出する。まず、分光放射特性Sci(λ)と係数Kiより、下(2)から、補正分光放射特性S'ci(λ)を得る。
更に、補正分光放射特性S'ci(λ)と補正分光放射特性S'ci+1(λ)の差分Sdi(λ)を下式(3)より求める。
図9は、式(3)により得られる分光放射特性(分光放射エネルギー)の差分Sdi(λ)を示している。このような差分を求めることにより、分光感度特性の計算に必要な単波長の光を仮想的に得たことになる。
続いて、分光放射特性差分、測定値差分から、下式(4)より、各感度Xiを算出する(ステップS32)。
続いて、分光放射特性差分、測定値差分から、下式(4)より、各感度Xiを算出する(ステップS32)。
そして、式(4)にて得られた各感度Xiの波長を決定する。感度Xiの波長は、分光放射エネルギーが集中している重心波長にあると考えられることから、下式(5)により、重心波長Wiを算出する(ステップS33)。
以上の過程を経て、対象測定器14の分光感度特性は、波長Wiのとき、感度Xiと算出される。ただし、i=1,2,3,・・・,n−1とする。図10に対象測定器14の本来の分光感度特性(リファレンス)と本実施形態により得られた分光感度特性(取得分光感度特性)を示す。プロットを見るとリファレンスに対する取得分光感度特性の誤差は最大でも2%程度であることが確認できた。2%程度の誤差に抑えられれば、測定器の個体バラツキなどの評価をするには実用上問題ないレベルの特性を得ることができる。以上のことから、本実施形態により得られた分光感度特性は、精度良く得られることが確認できた。
(第2実施形態)
上記第1実施形態と異なる第2実施形態を以下に示す。
図11、図12は反射光を用いた反射型分光感度特性測定システム2を示す。図11において、光源装置としての白色光源11で発せられた光は、反射板21によって反射され、その反射光が光学フィルターとしてのシャープカットフィルター12を透過し、シャープカットフィルター12によって波長偏重された光となる(以下、第1実施形態と同様に「シャープカット光」と呼ぶ)。各シャープカット光を基準分光測定器13、もしくは分光感度特性測定対象の対象測定器14によって測定し、システム制御装置15によって対象測定器14の分光感度特性を算出する。システム制御装置15は、得られた測定値を保存する記憶部と、対象測定器14の分光感度特性を算出する算出部を有する。システム制御装置15としては、例えば、パーソナルコンピューター(PC)などを用いることができる。尚、反射板21は、白色完全拡散板や白スクリーンなど、波長依存性の少ないものを用いることが望ましい。また、図12は、図11の例と異なり、シャープカットフィルター12の位置を白色光源11と反射板21との間に設置したものであるが、このような配置でも良い。要は、基準分光測定器13と分光感度測定対象の対象測定器14とが同一の光を入射していれば良い。
測定値の取得手段、計算フローは、上記第1実施形態と同様である。
上記第1実施形態と異なる第2実施形態を以下に示す。
図11、図12は反射光を用いた反射型分光感度特性測定システム2を示す。図11において、光源装置としての白色光源11で発せられた光は、反射板21によって反射され、その反射光が光学フィルターとしてのシャープカットフィルター12を透過し、シャープカットフィルター12によって波長偏重された光となる(以下、第1実施形態と同様に「シャープカット光」と呼ぶ)。各シャープカット光を基準分光測定器13、もしくは分光感度特性測定対象の対象測定器14によって測定し、システム制御装置15によって対象測定器14の分光感度特性を算出する。システム制御装置15は、得られた測定値を保存する記憶部と、対象測定器14の分光感度特性を算出する算出部を有する。システム制御装置15としては、例えば、パーソナルコンピューター(PC)などを用いることができる。尚、反射板21は、白色完全拡散板や白スクリーンなど、波長依存性の少ないものを用いることが望ましい。また、図12は、図11の例と異なり、シャープカットフィルター12の位置を白色光源11と反射板21との間に設置したものであるが、このような配置でも良い。要は、基準分光測定器13と分光感度測定対象の対象測定器14とが同一の光を入射していれば良い。
測定値の取得手段、計算フローは、上記第1実施形態と同様である。
このような形態を取ることで、第1実施形態のような照度計タイプの測定器だけでなく、輝度計タイプの測定器の分光感度特性を取得可能となる。また、白色スクリーンなどの面積の広い反射板21を用いることで、CCDやCMOSなどの二次元カメラの分光感度特性も容易に得ることができる。
1…分光感度特性測定システム、2…反射型分光感度測定システム、11…白色光源、12…シャープカットフィルター、13…基準分光測定器、14…対象測定器、15…システム制御装置、21…反射板。
Claims (2)
- 光を受光する受光素子を備えた光学特性測定器の分光感度特性を測定する分光感度特性測定装置であって、
広い波長領域に渡って分光放射エネルギーを放出する光源装置と、
前記光源装置が放出した分光放射エネルギーを波長偏重にて選択的に透過する3枚以上の光学フィルターと、
入射光の各波長に対する分光放射エネルギー量を測定可能な基準分光測定器と、
前記基準分光測定器および前記光学特性測定器から出力される測定光の測定値を取得する測定値取得手段と,
前記基準分光測定器から出力される測定値に基づいて、前記測定光の分光放射エネルギー量総和を算出するとともに、前記光学フィルターによって選択的に透過した分光放射エネルギー量総和の差分、および前記光学特性測定器から出力される前記光学フィルターを通した測定値の差分に基づいて、前記光学特性測定器における波長ごとの波長感度を算出する波長感度算出手段と、
前記基準分光測定器から出力される測定値に基づいて、各波長に対する分光放射エネルギー量を取得するとともに、前記光学フィルターによって選択的に透過した分光放射特性における波長に対する分光放射エネルギー量差分と、前記分光放射エネルギー量差分と前記分光放射特性における波長との関係から重心波長を算出することで前記波長感度の波長を明らかにする重心波長算出手段と、
を具備したことを特徴とする分光感度特性測定装置。 - 光を受光する受光素子を備えた光学特性測定器の分光感度特性を測定する分光感度特性測定方法であって、
広い波長領域に渡って光源から分光放射エネルギーを放出する分光放射エネルギー射出工程と、
前記光源が放出した分光放射エネルギーを、波長偏重にて選択的に透過する3枚以上の光学フィルターに透過する光学フィルター透過工程と、
入射光の各波長に対する分光放射エネルギー量を、基準分光測定器により測定する基準分光測定工程と、
前記基準分光測定器および前記光学特性測定器から出力される測定光の測定値を取得する測定値取得工程と、
前記基準分光測定器から出力される測定値に基づいて、前記測定光の分光放射エネルギー量総和を算出するとともに、前記光学フィルターによって選択的に透過した分光放射エネルギー量総和の差分、および前記光学特性測定器から出力される前記光学フィルターを通した測定値の差分に基づいて、前記光学特性測定器における波長ごとの波長感度を算出する波長感度算出工程と、
前記基準分光測定器から出力される測定値に基づいて、各波長に対する分光放射エネルギー量を取得するとともに、前記光学フィルターによって選択的に透過した分光放射特性における波長に対する分光放射エネルギー量差分と、前記分光放射エネルギー量差分と前記分光放射特性における波長の関係から重心波長を算出することで前記波長感度の波長を明らかにする重心波長算出工程と、
を具備したことを特徴とする分光感度特性測定方法。
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