JP2011185818A - 化学センサ及び検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】感応膜からイオンや汚染物質が侵入したとしても、チャネルのコンダクタンスの低下やチャネルの電流値の不安定化を抑制できるようにする。
【解決手段】化学センサは、ドレイン領域とソース領域との間にボディ領域が形成された半導体層と、ボディ領域の上面側に形成された感応膜と、ボディ領域の下面側に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜の下面側に形成されたゲート電極と、を具備する。半導体層は、ボディ領域が完全空乏化する不純物濃度と膜厚で形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、化学センサ及び検出方法に関する。
被検出物質を捉えて電気信号を出力する化学センサとして、電界効果トランジスタを応用したISFET(Ion Sensitive Field-Effect Transistor:イオン感応性電界効果トランジスタ)やCHEMFET(Chemical Field-Effect Transistor:化学的電界効果トランジスタ)が提案されている。これらの化学センサは、例えば、電界効果トランジスタのゲートに感応膜が形成されたものであり、被検出物質によって引き起こされるゲート電位の変化に応じたドレイン電流に基づいて、被検出物質を検出する。
下記の特許文献1には、ドレイン拡散層及びソース拡散層が形成された半導体基板と、半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形成されたイオン感応膜とを備えたISFETが記載されている。この構成によれば、捕獲したイオンに応じてドレイン電流が流れるチャネルは、半導体基板においてイオン感応膜と同一の面側に形成される。
特開2008−215974号公報(段落0003、0004、図13)
しかし、特許文献1のように、感応膜の下にゲート絶縁膜を形成した場合には、ドレイン電流が流れるチャネルへのイオンや汚染物質の侵入は防げるが、ゲート絶縁膜を厚くすると感応膜における被検出物質の捕獲率が低くなるという不具合が生じる。一方、感応膜の下にゲート絶縁膜を形成しない場合には、被検出物質の捕獲率は向上できても、ドレイン電流が流れるチャネル面にイオンや汚染物質が侵入することにより、チャネルのコンダクタンスが低下したり、チャネルの電流値が不安定になったりするという不具合が生じる。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様は、感応膜からイオンや汚染物質が侵入したとしても、チャネルのコンダクタンスの低下やチャネルの電流値の不安定化を抑制できるようにすることに関連している。
本発明の幾つかの態様において、化学センサは、ドレイン領域とソース領域との間にボディ領域が形成された半導体層と、ボディ領域の上面側に形成された感応膜と、ボディ領域の下面側に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜の下面側に形成されたゲート電極と、を具備する。
この態様によれば、感応膜とは反対の面側にゲート絶縁膜とゲート電極を具備したので、感応膜とは反対の面側にチャネルが形成される。このため、感応膜からボディ領域にイオンや汚染物質が侵入したとしても、感応膜とは反対の面側に形成されるチャネルにまで到達しにくい。従って、チャネルのコンダクタンスの低下やチャネルの電流値の不安定化を抑制することができる。
上述の態様において、半導体層は、ボディ領域が完全空乏化する不純物濃度と膜厚で形成されていることが望ましい。
これによれば、ゲート電極に例えば正の閾値電圧|Vth|以上の電圧を印加した場合には、感応膜に正の電圧|Vth|が加わるので、感応膜において負イオンを効率的に捕獲できる。従って、被検出物質の捕獲率を向上できる。
上述の態様において、感応膜は窒化シリコン膜で形成され又は窒化シリコン膜上に形成されており、ゲート絶縁膜は酸化シリコン膜で形成されていることが望ましい。
これによれば、酸化シリコン膜は界面準位が低く固定電荷も少ないので、ゲート絶縁膜側に安定したドレイン電流を提供するチャネルを形成させることができる。
上述の態様において、被検出物質が含まれる液体の電位を制御する参照電極をさらに具備することが望ましい。
これによれば、感応膜における被測定物質の捕獲感度を制御することができる。
本発明の他の態様において、上述の化学センサを用いて参照電極と感応膜とに接触する液体中の被検出物質を検出する方法は、参照電極の電位と化学センサのドレイン・ソース間電圧とをそれぞれ一定値にするステップ(a)と、参照電極の電位と化学センサのドレイン・ソース間電圧とをそれぞれ一定値にした状態で、ゲート電極の電位を掃引変化させながら、化学センサのドレイン電流を計測するステップ(b)と、を具備する。
この態様によれば、感応膜に例えば正イオンが捕獲されると、ボディ領域のゲート絶縁膜側に形成されるチャネルの閾値電圧が低下する。この状態でゲート電極の電位を掃引変化させると、例えば水溶液中にHイオンが多い(pHが低い)場合は、より低いゲート電位でドレイン電流が増加する。
本発明の他の態様において、上述の化学センサを用いて参照電極と感応膜とに接触する液体中の被検出物質を検出する方法は、ゲート電極の電位と化学センサのドレイン・ソース間電圧とをそれぞれ一定値にするステップ(a)と、ゲート電極の電位と化学センサのドレイン・ソース間電圧とをそれぞれ一定値にした状態で、参照電極の電位を掃引変化させながら、化学センサのドレイン電流を計測するステップ(b)と、を具備する。
この態様によれば、参照電極の電位を例えばプラス方向に掃引変化させると、感応膜に正イオンが徐々に蓄積し、ボディ領域のゲート絶縁膜側に形成されるチャネルの閾値電圧が徐々に低下する。例えば水溶液中にHイオンが多い(pHが低い)場合は、より低い参照電極の電位でドレイン電流が増加する。
本発明の第1の実施形態に係る化学センサを示す模式図 上記化学センサの電気的構成を示す模式図及びエネルギーバンド図 本発明の第2の実施形態に係る化学センサを示す模式図 上記化学センサを用いた第1の検出方法を説明する図 上記化学センサを用いた第2の検出方法を説明する図
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。また同一の構成要素には同一の参照符号を付して説明を省略する。
<1.第1の実施形態>
<1−1.構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る化学センサを示す模式図である。図1(A)は化学センサの平面図、図1(B)は図1(A)のB−B線断面図である。
図1(A)及び図1(B)に示す化学センサ1は、基板10上に、第1絶縁層11、バックゲート電極(ゲート電極)12、第2絶縁層(ゲート絶縁膜)13、半導体層14、感応膜15、パシベーション膜16が順次積層されることにより形成されている。半導体層14は、ドレイン領域17、ソース領域18、ボディ領域19を含んでいる。
上記基板10は、例えば単結晶シリコンの基板である。上記第1絶縁層11は、例えば酸化シリコン膜によって形成され、バックゲート電極12と基板10との間の電気的導通を遮断している。
上記バックゲート電極12は、例えば単結晶シリコンによって形成され、特に半導体層14のボディ領域19に対応する位置に形成されている。バックゲート電極12の周辺には素子分離膜120が形成されている。
上記第2絶縁層13は、例えば酸化シリコン膜によって形成され、特に半導体層14のボディ領域19に対応する位置に形成されており、ゲート絶縁膜として機能する。
上記半導体層14は、例えば単結晶シリコンによって形成されている。このうちドレイン領域17及びソース領域18には、例えばN型不純物がドープされており、ドレイン領域17及びソース領域18の間に形成されたボディ領域19には、例えばP型不純物がドープされている。ボディ領域19は、完全空乏化されるように不純物濃度及び膜厚が設定されている。半導体層14の周辺には素子分離膜140が形成されている。
上記感応膜15は、半導体層14上の少なくともボディ領域19に対応する位置に形成される。
感応膜15は、検出しようとする物質(被検出物質)に応じて、例えば次に示すものを用いることができる。
検出するイオンを水素イオン(H)とするならば、窒化シリコン(Si)や酸化タンタル(Ta)を用いることができる。検出するイオンをカリウムイオン(K)とするならば、バリノマイシンを用いることができる。検出するイオンをナトリウムイオン(Na)とするならば、ビスクラウンエーテル誘導体を用いることができる。検出するイオンをカルシウムイオン(Ca2+)とするならば、非環状ポリエーテルアミド誘導体を用いることができる。検出するイオンをアンモニウムイオン(NH )とするならば、ノナクチンや塩化テトラセチルアンモニウムを用いることができる。
また、検出するイオンをフッ素イオン(F)とするならば、フッ化ランタン(LaF)を用いることができる。検出するイオンを銀イオン(Ag)や鉛イオン(Pb2+)とするならば、カリックスアレンなどを用いることができる。また、感応膜15を液膜型イオンセンサ溶媒とすることもでき、その場合は、ニトロベンゼンやニトロフェニルオチルエーテルなどを用いることができる。
また、種々の蛋白質やDNA(deoxyribonucleic acid)などの生体分子検出では、シリコン酸化膜(SiO)の表面を感応化処理した膜を用いることができる。
化学センサ1の基板10には、感応膜15上の素子分離膜140に対応する領域に、参照電極30が一体に形成されていても良い。図1(A)に示すように、参照電極30は、半導体層14を取り囲むように形成することにより、液体内の電位分布を均一化することができる。参照電極30は、白金(Pt)等の導電性材料で形成され、図示しない外部電極に接続される。また、参照電極30は、基板10とは別体に設けられても良い。
<1−2.製造方法>
以上の化学センサ1は、例えば以下の手順によって製造する。
まず、基板10となる単結晶シリコン基板上に、(1)第1のシリコンゲルマニウム(SiGe)層、(2)バックゲート電極12となる第1の単結晶シリコン層、(3)第2のシリコンゲルマニウム(SiGe)層、(4)半導体層14となる第2の単結晶シリコン層を、順次エピタキシャル成長させる。
次に、第1及び第2の単結晶シリコン層を単結晶シリコン基板に支持した上で、第1及び第2のシリコンゲルマニウム(SiGe)層をウェットエッチングによって除去する。第1及び第2のシリコンゲルマニウム(SiGe)層の除去によって形成された空隙は、単結晶シリコン基板と第1及び第2の単結晶シリコン層とを熱酸化することにより形成される埋め込み酸化膜によって埋められる。これらの埋め込み酸化膜が、第1絶縁層11及び第2絶縁層13となる。
さらに、素子分離を行い、第2の単結晶シリコン層に所定の不純物をドープすることによって半導体層14のドレイン領域17及びソース領域18を形成する。また、バックゲート電極12となる第1の単結晶シリコン層と、半導体層14のドレイン領域17及びソース領域18とにそれぞれ配線を形成する。半導体層14の上に感応膜15及びパシベーション膜16を形成し、さらに必要に応じて参照電極30を形成することにより、化学センサ1が製造される。
<1−3.動作>
図2(A)は、上記化学センサの電気的構成を示す模式図であり、図2(B)は、上記化学センサの半導体層のボディ領域におけるエネルギーバンド図である。
図2(A)に示すように、バックゲート電極12にはゲート電位Vbg、ドレイン領域17にはドレイン電位Vd、ソース領域18にはソース電位Vsがそれぞれ接続され、電界効果トランジスタとして動作する。また、基板10と一体に設けられ又は基板10とは別体に設けられる参照電極30には、参照電位Vrefが接続される。なお、ここではN型の電界効果トランジスタについて説明するが、P型の電界効果トランジスタでも良い。
図2(B)に示すように、半導体層のボディ領域19は、第2絶縁層13と感応膜15との間に挟まれている。ボディ領域19において、フェルミ準位Efは伝導帯の下端Ecと価電子帯の上端Evとの間(禁制帯)に存在するが、バックゲート電極12の電位と感応膜15の電位に応じて伝導帯及び価電子帯が上下動する。伝導帯の下端Ecと価電子帯の上端Evとの中間に位置する真正フェルミ準位が、フェルミ準位Efより高くなった場合に、ドレイン領域17とソース領域18とを結ぶチャネルが形成される。
好ましい態様においては、ゲート絶縁膜(第2絶縁層13)を酸化シリコン膜で形成し、感応膜15を窒化シリコン膜で形成し又は窒化シリコン膜上に形成する。ボデイ領域19のP型アクセプター濃度は深い領域(第2絶縁層13側)に比べて、浅い領域(感応膜15側)の方が高く設定されている。この場合には、図示するように、第2絶縁層13側にチャネルが形成される。
ここで、ゲート絶縁膜(第2絶縁層13)の容量をCbgとする。また、半導体層のボディ領域19(空乏層)の容量をCsi、感応膜15の容量をCfgとすると、直列に接続された容量Csiと容量Cfgの合成容量Cは次の通りである。
C=Csi・Cfg/(Csi+Cfg) ・・・(式1)
感応膜15に電荷ΔQfgが蓄積されたとき、ボディ領域19の第2絶縁層13との界面に形成されるチャネルの閾値電圧Vthは、基板バイアス効果によって次のように変動する。
−ΔVth=ΔVfg×C/Cbg ・・・(式2)
ここで、ΔVfgは、電荷ΔQfgの蓄積による感応膜15の電位変化量であり、ΔVfg=ΔQfg/Cfgである。また、前述の通りCは合成容量(式1参照)、Cbgは第2絶縁層13の容量である。
式2に示すように、感応膜15における電荷量の変化ΔQfgに伴って、チャネルの閾値電圧Vthが変化する。このことを利用して、被検出物質が検出される。
<1−4.第1の実施形態の効果>
第1の実施形態によれば、感応膜15とは反対の面側に第2絶縁層13とバックゲート電極12を具備したので、感応膜15とは反対の面側にチャネルが形成される。このため、感応膜15からボディ領域19にイオンや汚染物質が侵入したとしても、感応膜15とは反対の面側に形成されるチャネルにまでは到達しにくい。従って、感応膜15による被検出物質の捕獲性能を最適化しても、チャネルのコンダクタンスの低下やチャネルの電流値の不安定化を抑制することができる。
従って、第1の実施形態によれば、被検出物質の検出感度を向上させることができる。また、チャネルにおける電流値がイオンや汚染物質に影響されず安定化するため、ドレイン電位Vdが低くても安定した検出感度が得られるので、化学センサの消費電力を低減することができる。
また、第1の実施形態によれば、ボディ領域19が完全空乏化する不純物濃度と膜厚で半導体層14が形成されている。従って、バックゲート電極12に例えば正の閾値電圧|Vth|以上の電圧を印加した場合には、感応膜15に正の電圧|Vth|が加わるので、感応膜15において負イオンを効率的に捕獲できる。従って、被検出物質の捕獲率を向上できる。
<2.第2の実施形態>
図3は、本発明の第2の実施形態に係る化学センサを示す模式図である。図3(A)は化学センサの平面図、図3(B)は図3(A)のB−B線断面図である。
第2の実施形態は、半導体層14上に第3絶縁層20を積層し、さらにその上に感応膜15を形成した点で、図1に示す第1の実施形態と異なる。その他の点については第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態における第3絶縁層20は、例えば窒化シリコン膜又は酸化シリコン膜によって形成される。第2の実施形態における感応膜15は、第3絶縁層20上のボディ領域19に対応する位置にのみ形成されている。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態において説明したように、半導体層14の第2絶縁層13側にチャネルが形成されるので、第3絶縁層20の膜厚が薄くても、イオンや汚染物質によるチャネルの劣化を回避できる。
<3.第1の検出方法>
図4は、上記化学センサを用いた第1の検出方法を説明する図である。第1の検出方法においては、参照電極30の参照電位Vrefを固定しておいて、バックゲート電極12のゲート電位Vbgを掃引変化させる。
まず、参照電極30と感応膜15とを液体に接触させる。そして、図4(A)に示すように、参照電位Vrefを正の一定電位に接続する。また、ドレイン電位Vdを正の一定電位に、ソース電位Vsをアース電位にそれぞれ接続する。
次に、図4(B)に示すように、参照電位Vrefとドレイン・ソース間電圧(Vd−Vs)とをそれぞれ一定値にした状態で、ゲート電位Vbgを0から正電位に掃引変化させながら、ドレイン電流Idを計測する。
このとき、感応膜15に例えば正イオンが捕獲されると、ボディ領域19の第2絶縁層13側に形成されるチャネルの閾値電圧が低下する。従って、例えば水溶液中にHイオンが多い(pHが低い)場合は、ゲート電位Vbgを掃引変化させたときに、図4(C)に示すように、より低いゲート電位Vbgでドレイン電流Idが増加する。
反対に、感応膜15に例えば負イオンが捕獲されると、ボディ領域19の第2絶縁層13側に形成されるチャネルの閾値電圧が上昇する。従って、例えば水溶液中にOHイオンが多い(pHが高い)場合は、ゲート電位Vbgを掃引変化させたときに、図4(C)に示すように、より高いゲート電位Vbgでドレイン電流Idが増加する。
以上のようにして得られたI−V特性によって、目的とするイオンや生体物質を検出することができる。また、以上のようにして得られたI−V特性を、別途得られた基礎データと比較することにより、目的とするイオン又は生体物質の濃度や、pHを測定することができる。
<4.第2の検出方法>
図5は、上記化学センサを用いた第2の検出方法を説明する図である。第2の検出方法においては、バックゲート電極12のゲート電位Vbgを固定しておいて、参照電極30の参照電位Vrefを掃引変化させる。
まず、参照電極30と感応膜15とを液体に接触させる。そして、図5(A)に示すように、ゲート電位Vbgを正の一定電位に接続する。また、ドレイン電位Vdを正の一定電位に、ソース電位Vsをアース電位にそれぞれ接続する。
次に、図5(B)に示すように、ゲート電位Vbgとドレイン・ソース間電圧(Vd−Vs)とをそれぞれ一定値にした状態で、参照電位Vrefを0から正電位に掃引変化させながら、ドレイン電流を計測する。
参照電位Vrefをプラス方向に掃引変化させると、感応膜15に正イオンが徐々に蓄積し、ボディ領域19の第2絶縁層13側に形成されるチャネルの閾値電圧が徐々に低下する。例えば水溶液中にHイオンが多い(pHが低い)場合は、より低い参照電位Vrefでドレイン電流が増加する。反対に、水溶液中にOHイオンが多い(pHが高い)場合は、感応膜15に蓄積しているHイオンが少ないので、より高い参照電位Vrefでドレイン電流が増加する。
このように、参照電極30によって液体の電位を制御することにより、感応膜15における被測定物質の捕獲感度を制御することができる。
以上のようにして得られたI−V特性によって、目的とするイオンや生体物質を検出することができる。また、以上のようにして得られたI−V特性を、別途得られた基礎データと比較することにより、目的とするイオン又は生体物質の濃度や、pHを測定することができる。
1…化学センサ、10…基板、11…第2絶縁層、12…バックゲート電極(ゲート電極)、13…第2絶縁層(ゲート絶縁膜)、14…半導体層、15…感応膜、16…パシベーション膜、17…ドレイン領域、18…ソース領域、19…ボディ領域、20…第3絶縁層、30…参照電極、120…素子分離膜、140…素子分離膜、Ec…伝導帯の下端、Ef…フェルミ準位、Ev…価電子帯の上端、Vbg…ゲート電位、Vd…ドレイン電位、Vref…参照電位、Vs…ソース電位、Vth…閾値電圧

Claims (6)

  1. ドレイン領域とソース領域との間にボディ領域が形成された半導体層と、
    前記ボディ領域の上面側に形成された感応膜と、
    前記ボディ領域の下面側に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜の下面側に形成されたゲート電極と、
    を具備する化学センサ。
  2. 請求項1において、
    前記半導体層は、前記ボディ領域が完全空乏化する不純物濃度と膜厚で形成されている化学センサ。
  3. 請求項2において、
    前記感応膜は窒化シリコン膜で形成され又は窒化シリコン膜上に形成されており、
    前記ゲート絶縁膜は酸化シリコン膜で形成されている化学センサ。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項において、
    被検出物質が含まれる液体の電位を制御する参照電極をさらに具備する化学センサ。
  5. 請求項4に記載の化学センサを用いて、前記参照電極と前記感応膜とに接触する液体中の被検出物質を検出する方法において、
    前記参照電極の電位と前記化学センサのドレイン・ソース間電圧とをそれぞれ一定値にするステップ(a)と、
    前記参照電極の電位と前記化学センサのドレイン・ソース間電圧とをそれぞれ一定値にした状態で、前記ゲート電極の電位を掃引変化させながら、前記化学センサのドレイン電流を計測するステップ(b)と、
    を具備する検出方法。
  6. 請求項4に記載の化学センサを用いて、前記参照電極と前記感応膜とに接触する液体中の被検出物質を検出する方法において、
    前記ゲート電極の電位と前記化学センサのドレイン・ソース間電圧とをそれぞれ一定値にするステップ(a)と、
    前記ゲート電極の電位と前記化学センサのドレイン・ソース間電圧とをそれぞれ一定値にした状態で、前記参照電極の電位を掃引変化させながら、前記化学センサのドレイン電流を計測するステップ(b)と、
    を具備する検出方法。
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