JP2011179871A - 接地抵抗測定装置 - Google Patents

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淳 吉永
Naoki Kobayashi
小林  直樹
Hiroshi Yamada
弘 山田
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Abstract

【課題】架空配電線路の接地極の接地抵抗値が精度良く測定でき、共同接地系の合成接地抵抗も求めることができる接地抵抗測定装置を提供する。
【解決手段】切替回路20は、架空配電線路の接地極接続端子14、補助接地極接続端子16、共同接地線接続端子15と電圧電源17との接続を切り替えて2通りの回路を形成し、測定対象接地極の接地抵抗RC及び共同接地系の系統接地抵抗RAを求める際に必要となる電流を測定する第1の電流検出部18の検出抵抗の抵抗値ra及び第2の電流検出部19の検出抵抗の抵抗値rbは、系統接地抵抗RAが0.2〜10Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCが1〜300Ω、補助接地極の接地抵抗16が1〜500Ωの範囲で測定可能となるように選定された検出抵抗を有し、また、ノイズ除去のためのフィルタ部、抵抗測定のための演算部を有し合成抵抗を測定できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、架空配電線路の接地抵抗を測定する接地抵抗測定装置に関する。
配電系統の配電線路の接地抵抗の測定は、電圧(電位)降下法による測定が一般的に行われ、その際には、日本工業規格(JIS C1304:接地抵抗計)に規格化されている接地抵抗計を用いて、電圧補助接地極(P電極)及び電流補助接地極(C電極)を測定時に施設し、当該の接地極(E電極)の接地抵抗値を測定している。また、多数の接地極が架空共同地線等で繋がって施設された共同接地系を構成している架空配電線路の場合には、クランプ式接地抵抗計を用いて接地抵抗を求めることもある。
日本工業規格(JIS C1304:接地抵抗計)に規定されている測定手法では、10mの間隔を保ってP電極及びC電極を付設しなければならないので、都市部など舗装整備された地域においては大地への補助接地極の施設が極めて困難となっている。一方、架空配電線路の場合には、多数の接地極による共同接地系が構成されていないと合成接地抵抗値の影響を無視できず、クランプ式接地抵抗計による測定方法は適用ができない。
また、従来の配電線路の接地抵抗の測定方法は、各々の接地極の接地抵抗を個別に測定するものであり、例えば、共同接地系の合成接地抵抗値は各接地極の接地抵抗測定値から計算により求めており、共同接地系の合成接地抵抗を一括で測定できるものではなかった。
そこで、出願人は、配電線路の接地極の接地抵抗値が容易に測定でき、しかも共同接地系の合成接地抵抗も求めることができる接地抵抗測定装置を開発した(例えば、特許文献1参照)。
この接地抵抗測定装置は、配電線路の接地抵抗の測定対象接地極に接続される接地極接続端子と、接地抵抗の測定の際に施設される補助接地極に接続される補助接地極接続端子と、共同接地系の共同接地線に接続される共同接地線接続端子とを有し、これらの接続端子と電圧電源との接続を切り替えて第1の回路と第2の回路との2通りの回路を形成する切替回路を備え、2通りの回路を流れる電流の中から、測定対象接地極の接地抵抗ならびに共同接地系の合成接地抵抗を求める際に必要となる電流を第1の電流検出器及び第2の電流検出器で測定し、これらの電流から接地極の接地抵抗値及び共同接地系の合成接地抵抗を求めるものである。
特開2006−234800号公報
しかし、特許文献1のものでは地中電線路の場合には精度良く検出できるが、架空配電線の場合には誤差が大きくなる。架空配電系統は地中配電系統と比較して個々の接地抵抗の管理基準値(65Ω)が高く、共同接地系の合成接地抵抗値が小さいことから検出電流が小さくなることに加え、高低圧配電線からの電磁誘導や共架される通信線等からの影響により接地線に各種ノイズが存在しているからである。従って、架空配電線に適用するには、接地線に重畳するノイズの影響を抑制し、検出電流を精度を高める必要がある。
本発明の目的は、架空配電線路の接地極の接地抵抗値が精度良く測定でき、しかも共同接地系の合成接地抵抗も求めることができる接地抵抗測定装置を提供することである。
請求項1の発明に係る接地抵抗測定装置は、共同接地線にて共同接地系を形成した架空配電線路の接地抵抗を測定する接地抵抗測定装置において、接地抵抗の測定対象接地極に接続される接地極接続端子と、前記測定対象接地極の接地抵抗の測定の際に施設される補助接地極の接地抵抗に接続される補助接地極接続端子と、前記共同接地系の共同接地線に接続される共同接地線接続端子と、前記共同接地線接続端子、前記接地極接続端子及び前記補助接地極接続端子と電圧電源との接続を切り替える切替回路と、前記切替回路の接続切り替えにより形成され、前記共同接地線接続端子と前記接地極接続端子との間及び前記補助接地極接続端子と前記接地極接続端子との間に並列に電圧電源から所定周波数の測定用電圧を印加する第1の回路と、前記切替回路の接続切り替えにより形成され、前記共同接地線接続端子と前記補助接地極接続端子との間に前記電圧電源から所定周波数の測定用電圧を印加する第2の回路と、前記切替回路で形成された前記第1の回路の前記共同接地線接続端子と前記接地極接続端子との間に流れる電流、及び前記切替回路で形成された前記第2の回路の前記共同接地線接続端子と前記補助接地極接続端子との間に流れる電流を検出する第1の電流検出部と、前記切替回路で形成された第1の回路の前記補助接地極接続端子と前記接地極接続端子との間に流れる電流を検出する第2の電流検出部とを備え、第1の電流検出部及び第2の電流検出部は、それぞれ検出対象の電流に対応した信号を検出する検出抵抗と、前記検出抵抗で検出された検出信号を入力し前記測定用電圧の所定周波数成分を通過させる第1の帯域フィルタと、第1の帯域フィルタの出力信号を増幅する増幅器と、前記増幅器で増幅された増幅信号を入力し前記測定用電圧の所定周波数成分を通過させる第2の帯域フィルタとを有し、前記測定用電圧の電圧値を所定の低電圧とし、前記共同接地系の合成接地抵抗から前記測定対象接地極の接地抵抗を除いた系統接地抵抗が0.2〜10Ω、前記測定対象接地極の接地抵抗が1〜300Ω、前記補助接地極の接地抵抗が1〜500Ωの範囲で測定可能となるように、前記第1の電流検出部の検出抵抗の抵抗値及び前記第2の電流検出部の検出抵抗の抵抗値を選定したことを特徴とする。
請求項2の発明に係る接地抵抗測定装置は、請求項1の発明において、前記第1の電流検出部及び第2の電流検出部で測定された電流に基づいて、前記測定対象接地極の接地抵抗及び前記系統接地抵抗を求める演算部を備えたことを特徴とする。
請求項3の発明に係る接地抵抗測定装置は、請求項2の発明において、前記演算部は、前記測定対象接地極の接地抵抗及び前記系統接地抵抗に基づいて前記共同接地系の合成接地抵抗を求めることを特徴とする。
請求項3の発明に係る接地抵抗測定装置は、請求項1または2の発明において、前記電圧電源の測定用電圧の所定周波数は、前記共同接地線に重畳する商用周波数の誘導電圧成分が無視できる周波数帯域とすることを特徴とする。
本発明によれば、接地極接続端子と共同接地線接続端子との間及び接地極接続端子と補助接地極接続端子との間に並列に電圧電源から所定の測定用電圧を印加する第1の回路と、補助接地極接続端子と共同接地線接続端子との間に電圧電源から所定の測定用電圧を印加する第2の回路とを切り替えて形成し、第1の回路及び第2の回路に流れる電流を計測して接地抵抗や共同接地系の合成接地抵抗を求めるにあたり、測定用電圧の所定周波数成分を通過させる第1の帯域フィルタ及び第2の帯域フィルタを設けたので、架空配電線の接地線に存在する各種ノイズの影響を除去できる。
また、電圧電源の測定用電圧の電圧値を所定の低電圧とし、共同接地系の合成接地抵抗から測定対象接地極の接地抵抗を除いた系統接地抵抗が0.2〜10Ω、測定対象接地極の接地抵抗が1〜300Ω、補助接地極の接地抵抗が1〜500Ωの範囲で測定可能となるように、第1の電流検出部の検出抵抗の抵抗値及び第2の電流検出部の検出抵抗の抵抗値を選定したので、周囲環境への影響を小さくでき、しかも、補助接地極の接地抵抗が1〜500Ωの広い範囲であっても、共同接地系の合成接地抵抗から測定対象接地極の接地抵抗を除いた系統接地抵抗を広範囲の0.2〜10Ω、測定対象接地極の接地抵抗を広範囲の1〜300Ωで測定できる。
本発明の実施の形態に係る接地抵抗測定装置の構成図。 本発明の実施の形態における切替回路で形成される第1の回路の回路図。 本発明の実施の形態における切替回路で形成される第2の回路の回路図。 本発明の実施の形態に係る接地抵抗測定装置の他の一例の構成図。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係る接地抵抗測定装置の構成図である。架空配電線路には複数の電柱11が設けられ、各々の電柱11はそれぞれ接地極で接地されている。また、電柱11には架空配電線である高圧配電線12及び低圧配電線30が設けられ、低圧配電線30は共同接地線30Aにて共同接地系を形成している。図1では低圧配電線30が単相三線式の配電線であり、中性線を共同接地線30Aとして共同接地系を形成した場合を示している。
また、図1では、中央の電柱11の接地極の接地抵抗を測定する場合を示しており、その測定対象接地極の接地抵抗がRCであり、その他の接地極の接地抵抗がR1〜Rnである場合を示している。後述するように、これらの接地極の接地抵抗R1〜Rn及び測定対象接地極の接地抵抗RCの合成接地抵抗はRで示され、共同接地系の合成接地抵抗Rから測定対象接地極の接地抵抗RCを除いた系統接地抵抗はRAで示している。
接地抵抗測定装置13は、測定対象となる電柱11の接地極と、その測定対象電柱11における低圧配電線30の共同接地線30Aとの間に接続される。接地抵抗測定装置13は、接地極接続端子14、共同接地線接続端子15及び補助接地極接続端子16を有し、接地極接続端子14は測定対象接地極の接地抵抗RCを測定する際に測定対象接地極に接続され、共同接地線接続端子15は共同接地系の共同接地線30Aに接続される。また、補助接地極接続端子16には補助接地極が接続される。補助接地極は測定対象接地極の接地抵抗RCを測定する際に、例えば電柱11の周辺の地面に施設される。
接地抵抗測定装置13は、電圧電源17、第1の電流検出部18及び第2の電流検出部19を有し、切替回路20により電圧電源17と測定系との間で形成される2通りの回路を切り替え、切替回路20の切り替えにより形成された回路毎に、第1の電流検出部18や第2の電流検出部19でその回路に流れる電流を検出する。第1の電流検出部18や第2の電流検出部19は、切替回路20で形成された2通りの回路を流れる電流の中から測定対象接地極の接地抵抗RC及び共同接地系の系統接地抵抗RAを求める際に必要となる電流を検出する電流検出部である。
第1の電流検出部18及び第2の電流検出部19は、それぞれ検出対象の電流に対応した信号を検出抵抗ra、rbを介して検出部21a、21bで検出する。すなわち、検出部21a、21bは検出抵抗ra、rbを流れる電流に比例した電圧を検出することによって検出対象の電流を検出する。検出部21a、21bで検出された検出信号は、測定用電圧の所定周波数成分を通過させる第1の帯域フィルタ22a、22bに入力されてノイズが除去され、増幅器23a、23bで信号増幅される。そして、さらに、測定用電圧の所定周波数成分を通過させる第2の帯域フィルタ24a、24bでノイズが除去される。第2の帯域フィルタ24a、24bの出力信号は、それぞれの検出対象の電流である。
次に、主スイッチ25は、切替回路20で回路を形成した後に投入されるスイッチであり、主スイッチ25が投入されることにより、電圧電源17から測定用電圧が測定系に供給される。切替回路20は、切替スイッチ26、1個のa接点27及び2個のb接点28b1、28b2を有し、切替スイッチ26がオフであるときは、図2に示した第1の回路を形成し、切替スイッチ26がオンのときは、図3に示した第2の回路を形成する。
まず、第1の回路は、図2に示すように、電圧電源17からの測定用電圧Eにより電流Iaが流れる第1の閉回路と、電圧電源17からの測定用電圧Eにより電流Ibが流れる第2の閉回路との並列回路である。電流Iaが流れる第1の閉回路は、電圧電源17から共同接地線接続端子15を介して共同接地線及び測定対象接地極を通り接地極接続端子14を介して電圧電源17に戻る閉回路である。ここで、共同接地線の系統接地抵抗RAは、測定対象接地極の接地抵抗RCを除いた他の接地極の各々の抵抗R1〜Rnの合成接地抵抗RA{RA=1/Σ(1/Rn)}である。地中配電線路の場合には系統接地抵抗RAを無視できるほどの多数の接地極が設けられていないので、この共同接地系の系統接地抵抗RAは無視できない有限の値を持つことになり、第1の閉回路は共同接地系の系統接地抵抗RAと測定対象接地極の接地抵抗RCとの直列回路となる。一方、電流Ibが流れる第2の閉回路は、電圧電源17から補助接地極接続端子16を介して補助接地極及び測定対象接地極を通り接地極接続端子14を介して電圧電源17に戻る閉回路である。
測定対象接地極の接地抵抗RC及び補助接地極の接地抵抗RBはそれぞれ有限の値である。第1の電流検出部18は、第1の回路における第1の閉回路の電流Iaを検出し、第2の電流検出部19は、第1の回路における第2の閉回路に流れる電流Ibを検出する。
ここで、低圧配電線30の場合、共同接地系の系統接地抵抗RAは小さく、補助接地極の接地抵抗RB及び測定対象接地極の接地抵抗RCは系統接地抵抗RAより大きく、測定対象接地極の接地抵抗RCは共通の抵抗であるので、第1の回路に流れる電流Iaは第2の回路に流れる電流Ibより大きくなる。例えば、共同接地系の系統接地抵抗RAは0.2〜10Ωであり、補助接地極の接地抵抗RBは1〜500Ωであり、測定対象接地極の接地抵抗RCは1〜300Ωであるとすると、取り得る組合せとして、共同接地系の系統接地抵抗RAが0.2Ωで、補助接地極の接地抵抗RBが500Ωで、測定対象接地極の接地抵抗RCが300Ωある場合には、第2の回路に流れる電流Ibが小さくなってしまう。
そこで、後述するように、第2の回路に流れる電流Ibの検出精度を向上させるべく、第1の電流検出部18の検出抵抗ra及び第2の電流検出部19の検出抵抗rbを適切な値に選定して、第1の回路に流れる電流と第2の回路に流れる電流の比率がなるべく大きくならないようにすることが必要となる。
次に、第2の回路は、図3に示すように、電圧電源17からの測定用電圧Eにより電流Icが流れる閉回路である。すなわち、電圧電源17から共同接地線接続端子15を介して共同接地線及び補助接地極を通り補助接地極接続端子16に戻る閉回路である。共同接地線の系統接地抵抗RAは、図2に示した場合と同様に、測定対象接地極の接地抵抗RCを除いた他の接地極の各々の抵抗R1〜Rnの合成接地抵抗RA{RA=1/Σ(1/Rn)}であり、無視できない有限の値を持つことになる。また、同様に、補助接地極の接地抵抗RBは有限の値である。この場合、第1の電流検出部18は、第2の回路に流れる電流Icを検出する。
次に、測定対象接地極の接地抵抗RCを測定するにあたっては、測定対象接地極の接地線を切り離す。そして、接地抵抗測定装置21の接地極接続端子14を測定対象接地極に接続し、共同接地線接続端子15を共同接地系の共同接地線(低圧配電線30の共同接地線30A)に接続する。また、補助接地極接続端子16を電柱11が設置されている近傍の地面に施設する。この補助接地極接続端子16は、電柱11の近傍の接地できる箇所に施設できればよい。
この状態で、切替回路20の切替スイッチ26はオフのままとしておき、主スイッチ25を投入すると、図2に示す第1の回路が測定系に形成される。この第1の回路においては、第1の閉回路に電流Iaが流れ、第2の閉回路に電流Ibが流れる。電流Iaを第1の電流検出部18で測定し、電流Ibを第2の電流検出部19で測定する。この場合、下記の(3)式及び(4)式が成立する。
E=Ia・RA+(Ia+Ib)・RC …(3)
E=Ib・RB+(Ia+Ib)・RC …(4)
次に、切替回路20の切替スイッチ26はオンとして、図3に示す第2の回路を形成する。第2の回路が形成されると、閉回路に電流Icが流れるので、この電流Icを第1の電流検出部18で測定する。この状態では、下記の(5)式が成立する。
E=Ic・(RA+RB) …(5)
ここで、電圧電源17の測定用電圧Eは既知であり、電流Ia及び電流Icは第1の電流検出部18で測定され、電流Ibは第2の電流検出部19で測定されるので既知である。そこで、(3)式、(4)式及び(5)式の連立方程式により、共同接地系の系統接地抵抗RA、補助接地極の接地抵抗RB、測定対象接地極の接地抵抗RCを求めることができる。共同接地系の系統接地抵抗RAは(6)式、補助接地極の接地抵抗RBは(7)式、測定対象接地極の接地抵抗RCは(8)式でそれぞれ示される。
RA=E・Ib/(Ia・Ic+Ib・Ic) …(6)
RB=E・Ia/(Ia・Ic+Ib・Ic) …(7)
RC=E・(Ia・Ic+Ib・Ic−Ia・Ib)
/(Ia+Ib)・(Ia・Ic+Ib・Ic) …(8)
このように、接地抵抗測定装置21の切替回路20により、第1の回路と第2の回路との2通りの測定回路を作成し、各回路に電圧電源17から測定用電圧Eを印加し、測定された電流値Ia、Ib、Icから、キルヒホッフの法則に基づく(3)式、(4)式及び(5)式の関係式を立てて、この連立方程式を解くことにより、当該の測定対象接地極の接地抵抗RCならびに共同接地系の系統接地抵抗RAを求める。
これら測定対象接地極の接地抵抗RCならびに共同接地系の系統接地抵抗RAを求めることにより、最終的に求めたい合成接地抵抗Rを(9)式により求めることができる。
R=RA・RC/(RA+RC) …(9)
ここで、電圧電源Eの周波数は、共同接地線に重畳する商用周波数の誘導電圧成分が無視できる周波数帯域、例えば300Hzまたは360HZとする。これは、商用周波数である50Hzまたは60Hzの周波数に近い周波数の場合には、商用周波数の誘導電圧あるいは奇数倍の高調波が共同接地線に誘起され、共同接地系の系統接地抵抗RAを求める際に必要となる電流値Ia、Ib、Icにノイズが重畳するので、それを避けるためである。
前述したように、本発明の実施の形態に係わる接地抵抗測定装置では、共同接地線(低圧配電線30の共同接地線30A)に重畳するノイズの影響を考慮せざるを得ない。また、低圧配電線30の場合、測定される合成抵抗値RAが配電系統の規模や当該接地極の抵抗値RCにより変わるため、共同接地系の系統接地抵抗RA、測定対象接地極の接地抵抗RC、補助接地極の接地抵抗RBが取り得る最大範囲を対象とした。すなわち、共同接地系の系統接地抵抗RAは0.2〜10Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCは1〜300Ω、補助接地極の接地抵抗RBは1〜500Ωの範囲とした。
このことから、本発明の実施の形態では、共同接地系の系統接地抵抗RAは0.2〜10Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCは1〜300Ω、補助接地極の接地抵抗RBは1〜500Ωの範囲で、共同接地系の系統接地抵抗RA及び測定対象接地極の接地抵抗RCが精度良く測定可能となるように、第1の電流検出部18及び第2の電流検出部19を構成するべく、対策1として検出電流に重畳するノイズをさらに除去するためのフィルタを強化すること、対策2として検出電流の信号レベルを高くすること、対策3として検出抵抗ra、rbを適切な抵抗値に選定することを検討した。
対策1として、本発明の実施の形態に係わる接地抵抗測定装置では、ノイズの影響を低減するため、実際の接地抵抗の測定にあたっては、第1の電流検出部18及び第2の電流検出部19に、電圧電源の測定用電圧Eの周波数300Hzもしくは360Hzだけを通す第1の帯域フィルタ22a及び第2の帯域フィルタ24aを設けノイズを除去することとした。対策2については、検出電流の信号レベルを高くするには電圧電源17の測定用電圧Eを高くする必要があるが、電圧電源17の測定用電圧Eを高くすると周囲への影響が大きくなるので、本発明では所定の低電圧として2V〜20Vの低電圧とした。また、対策3としては、共同接地系の合成接地抵抗が0.2〜10Ω、測定対象接地極の接地抵抗が1〜300Ω、補助接地極の接地抵抗が1〜500Ωの範囲で測定可能となるように、つまり、前述したように、第2の回路に流れる電流Ibの検出精度を向上させるべく、第1の電流検出部18の検出抵抗ra及び第2の電流検出部19の検出抵抗rbを適切な値に選定することとした。
そこで、低圧配電線30の模擬回路を用いて、第1の電流検出部18の検出抵抗の抵抗値ra及び第2の電流検出部19の検出抵抗の抵抗値rbの選定を検討するにあたり、以下の実験を行った。まず、実験条件として、下記のように設定した。
ノイズは、図2に示す第1の閉回路の電流Iaにおいて、50Hzの0.0562A、150Hzの0.0062A、250Hzの0.0234A、350Hzの0.0195Aとし、共同接地線の系統接地抵抗RA、補助接地極の接地抵抗RB、測定対象接地極の接地抵抗RCの模擬抵抗(真値)は、誤差±5%以下の固定抵抗器とした。ノイズは、実系統のある配電系統のノイズを実測して、その測定したノイズと同じ程度のものを選択した。
接地抵抗測定装置の試作器として、第1の帯域フィルタ21及び第2の帯域フィルタ24は抽出周波数f0が300HzでQ値が5、電圧電源17の測定用電圧Eは2V、第1の電流検出部18の検出抵抗の抵抗値raは3Ω、第2の電流検出部19の検出抵抗の抵抗値rbは30Ωとし、試作器Aは1個の第1の帯域フィルタ21と2個の第2の帯域フィルタ24とを有し、試作器Bは1個の第1の帯域フィルタ21と1個の第2の帯域フィルタ24とを有した2つのものを用意した。電圧電源17の測定用電圧Eを2Vとしたのは測定用電圧Eが低電圧であるほど条件が厳しいためである。
そして、共同接地線の系統接地抵抗RA及び補助接地極の接地抵抗RBを1Ωとし、測定対象接地極の接地抵抗RCを1Ω、100Ω、300Ωに変化させた場合に、接地抵抗測定装置の試作器A、Bにより、共同接地線の系統接地抵抗RA、補助接地極の接地抵抗RB、測定対象接地極の接地抵抗RCを測定した。なお、測定誤差の許容値はJISC1304(接地抵抗計)に準拠し、測定対象の最大スケールの5%以内とした。その測定結果を表1に示す。
Figure 2011179871
表1に示すように、測定対象接地極の接地抵抗RCが1Ωのときは、試作器A、Bはともに、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合のいずれの場合も、合成接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値を測定できている。ここで言うノイズ有りとは、ノイズが多いと考えられる夏季の重負荷時に、実際の商用線路43カ所でノイズ測定を行い、得られた最大値をノイズ有りのレベル、厳しめの条件としてその2倍のレベルをノイズ2倍とした。補助接地極の接地抵抗RBは真値より小さい値を測定しているが、接地抵抗計の測定対象の最大スケールの5%以内である。
測定対象接地極の接地抵抗RCが100Ωのときは、試作器Aは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合のいずれの場合も、系統接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値に近い値を測定しており、接地抵抗RBも真値に近い値を測定している。試作器Bはノイズが2倍の場合に系統接地抵抗RAが真値の約2倍の値を測定しており、接地抵抗RBは真値よりかなり小さい値を測定しているが、接地抵抗計の測定対象の最大スケールの5%以内である。これは試作器Bは第2の帯域フィルタ24が1個であり、第2の帯域フィルタ24が2個である試作器Aと比較してノイズの影響を受けているためであると考えられる。
測定対象接地極の接地抵抗RCが300Ωのときは、試作器Aは、ノイズ無しの場合には、系統接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値に近い値を測定できているが、ノイズ有りの場合には系統接地抵抗RAは小さめの値(0.6)を測定しており、接地抵抗RCは真値に近い値を測定している。ノイズが2倍の場合には、測定結果が系統接地抵抗RAは測定範囲外の小さい値(0.1以下)となり測定中止とした。また、試作器Bは、ノイズ無しの場合には、系統接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値に近い値を測定しているが、接地抵抗RBは真値より高い値を測定している。ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合には、測定結果が系統接地抵抗RAの測定範囲外の(0.1以下)となり測定中止とした。
表1から分かるように、試作器Aの方が試作器Bより共同接地系の系統接地抵抗RA及び測定対象接地極の接地抵抗RCを精度良く検出できているので、帯域フィルタが多いほど良いことが分かる。3個の帯域フィルタ(1個の第1の帯域フィルタ21と2個の第2の帯域フィルタ24)を有した試作器A(抵抗値raは3Ω、抵抗値rbは30Ω)であると、共同接地線の系統接地抵抗RA及び補助接地極の接地抵抗RBが1Ωのとき、つまり、補助接地極の接地抵抗RBが小さい場合であっても、系統接地抵抗RA及び測定対象接地極の接地抵抗RCを試作器Bより精度良く測定できること分かる。
次に、共同接地線の系統接地抵抗RAを1Ωとし、補助接地極の接地抵抗RBを100Ω、500Ωのときの測定対象接地極の接地抵抗RCを50Ω、100Ω、300Ωに変化させた組み合わせの場合に、接地抵抗測定装置の試作器A、Bにより、共同接地線の系統接地抵抗RA、補助接地極の接地抵抗RB、測定対象接地極の接地抵抗RCを測定した。なお、測定誤差の許容値はJISC1304(接地抵抗計)に準拠し、測定対象の最大スケールの5%以内とした。その測定結果を表2に示す。
Figure 2011179871
表2に示すように、共同接地線の系統接地抵抗RAが1Ω、補助接地極の接地抵抗RBが100Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCが50Ωのときは、試作器A、Bはともに、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合のいずれの場合も、系統接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値に近い値を測定できている。補助接地極の接地抵抗RBも真値に近い値を測定できている。
共同接地線の系統接地抵抗RAが1Ω、補助接地極の接地抵抗RBが100Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCが100Ωのときは、試作器Aは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合のいずれの場合も、系統接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値に近い値を測定しており、接地抵抗RBも真値に近い値を測定している。試作器Bはノイズが2倍の場合に系統接地抵抗RAが真値の約2倍の値を測定している。
共同接地線の系統接地抵抗RAが1Ω、補助接地極の接地抵抗RBが100Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCが300Ωのときは、試作器Aは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合のいずれの場合も、系統接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値より高めであるが真値に近い値を測定しており、接地抵抗RBも真値に近い値を測定している。試作器Bは、ノイズ有りの場合やノイズが2倍の場合に系統接地抵抗RAが真値よりかなり高い値を測定している。
次に、共同接地線の系統接地抵抗RAが1Ω、補助接地極の接地抵抗RBが500Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCが50Ωのときは、試作器Aは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合のいずれの場合も、系統接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値もしくはそれに近い値を測定できている。補助接地極の接地抵抗RBも真値に近い値を測定できている。試作器Bは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、系統接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値に近い値を測定できており、ノイズが2倍の場合にはやや高めの値(1.6)を測定している。補助接地極の接地抵抗RBは真値に近い値を測定できている。
共同接地線の系統接地抵抗RAが1Ω、補助接地極の接地抵抗RBが500Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCが100Ωのときは、試作器Aは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合のいずれの場合も、系統接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値もしくはそれに近い値を測定できている。補助接地極の接地抵抗RBも真値に近い値を測定できている。試作器Bは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合の順に、系統接地抵抗RAは真値に近い値から大きくなり、接地抵抗RC及び補助接地極の接地抵抗RBは真値に近い値を測定できている。
共同接地線の系統接地抵抗RAが1Ω、補助接地極の接地抵抗RBが500Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCが300Ωのときは、試作器Aは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合の順に、系統接地抵抗RAは真値に近い値から大きくなり、接地抵抗RC及び補助接地極の接地抵抗RBも真値に近い値を測定できている。試作器Bは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合の順に、系統接地抵抗RAは真値より小さい値から大きくなり、接地抵抗RC及び補助接地極の接地抵抗RBは真値に近い値を測定できている。
このように、共同接地線の系統接地抵抗RAを1Ω、補助接地極の接地抵抗RBを100Ωまたは500Ωとし、測定対象接地極の接地抵抗RCを50Ω、100Ω、300Ωに変化させたとき、試作器Bよりも試作器Aの方が精度良く、系統接地抵抗RA及び測定対象接地極の接地抵抗RCを許容範囲で測定できること分かる。
表2から分かるように、試作器Aの方が試作器Bより共同接地系の系統接地抵抗RA及び測定対象接地極の接地抵抗RCを精度良く検出できているので、帯域フィルタが多いほど良いことが分かる。また、試作器Aは、抵抗値raは3Ω、抵抗値rbは30Ωであり、この場合には、系統接地抵抗RA及び測定対象接地極の接地抵抗RCを精度良く測定できること分かる。
次に、3個の帯域フィルタ(1個の第1の帯域フィルタ21と2個の第2の帯域フィルタ24)を有した試作器Aについて、抵抗値raが3Ωで抵抗値rbが30Ωである場合と、抵抗値raが5Ωで抵抗値rbが50Ωである場合とを比較した。その比較結果を表3に示す。
Figure 2011179871
表3に示すように、共同接地線の系統接地抵抗RA、補助接地極の接地抵抗RB、測定対象接地極の接地抵抗RCのいずれもが1Ωである場合、5/50Ω試作器Aは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合のいずれの場合も、系統接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値を測定できている。補助接地極の接地抵抗RBは真値より小さい値を測定しているが、接地抵抗計の測定対象の最大スケールの5%以内である。3/30Ω試作器Aは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合のいずれの場合も、系統接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値もしくはそれに近い値を測定できている。補助接地極の接地抵抗RBは真値より大きい値あるいは小さい値を測定しているが、接地抵抗計の測定対象の最大スケールの5%以内である。
共同接地線の系統接地抵抗RAが1Ω、補助接地極の接地抵抗RBが1Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCが300Ωである場合、5/50Ω試作器Aは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、系統接地抵抗RAは真値に近い値及び小さめの値(0.6)を測定できており、接地抵抗RCも真値に近い値を測定できている。また、補助接地極の接地抵抗RBは真値より大きめの値を測定している。そして、ノイズが2倍の場合には系統接地抵抗RAは測定結果が合成抵抗値RAの測定範囲外の(0.1以下)となり測定中止とした。
3/30Ω試作器Aは、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合は、系統接地抵抗RA及び接地抵抗RCは真値もしくはそれに近い値を測定できている。補助接地極の接地抵抗RBは真値もしくは大きめ値を測定している。ノイズが2倍の場合のいずれの場合、系統接地抵抗RAは小さい値を測定し、接地抵抗RCは真値より大きめの近い値を測定できている。補助接地極の接地抵抗RBは真値より大きい値を測定しているが、いずれも接地抵抗計の測定対象の最大スケールの5%以内である。
共同接地線の系統接地抵抗RAが1Ω、補助接地極の接地抵抗RBが100Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCが300Ωである場合、5/50Ω試作器A及び3/30Ω試作器Aはともに、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合の順に、系統接地抵抗RAは真値もしくは真値に近い値から大きめの値を計測している。補助接地極の接地抵抗RB及び接地抵抗RCは、いずれの場合も真値もしくはそれに近い値を測定できている。
共同接地線の系統接地抵抗RAが1Ω、補助接地極の接地抵抗RBが500Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCが300Ωである場合も同様であり、共同接地線の系統接地抵抗RAが11Ω、補助接地極の接地抵抗RBが500Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCが300Ωである場合には、ノイズ無しの場合、ノイズ有りの場合、ノイズが2倍の場合のいずれの場合も、系統接地抵抗RA、補助接地極の接地抵抗RB、測定対象接地極の接地抵抗RCは、真値もしくはそれに近い値を測定できている。
このように、第1の電流検出部18の検出抵抗ra及び第2の電流検出部19の検出抵抗rbを、3/30Ωとした場合と、5/50Ωとした場合とでは大きな差は見られなかった。
以上の実験結果から、第2の回路に流れる電流Ibの検出精度を向上させるべく、第1の電流検出部18の検出抵抗ra及び第2の電流検出部19の検出抵抗rbは、3/30Ωあるいは5/50Ωに選定することが望ましいことが分かる。これから、第1の電流検出部18の検出抵抗ra及び第2の電流検出部19の検出抵抗rbは、1対10の比率が望ましいと考えられる。
このように、電圧電源の測定用電圧の電圧値を所定の低電圧2V〜20Vとし、電圧電源の測定用電圧Eの周波数をノイズの影響を受けにくい300Hzとし、測定用電圧Eの周波数成分300Hzを通過させる第1の帯域フィルタ22及び第2の帯域フィルタ24を設けたので、架空配電線の接地線に存在する各種ノイズの影響を除去できる。また、共同接地系の合成接地抵抗が0.2〜10Ω、測定対象接地極の接地抵抗が1〜300Ω、補助接地極の接地抵抗が1〜500Ωの範囲で測定可能となるように、第1の電流検出部の検出抵抗の抵抗値及び第2の電流検出部の検出抵抗の抵抗値を3/30Ωあるいは5/50Ωに選定したので、周囲環境への影響を小さくでき、しかも、補助接地極の接地抵抗が1〜500Ωの広い範囲であっても、共同接地系の系統接地抵抗RAを広範囲の0.2〜10Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCを広範囲の1〜300Ωで測定できる。
なお、ノイズが2倍の場合には、共同接地系の系統接地抵抗RA及び測定対象接地極の接地抵抗RCを測定できない場合があったが、通常、ノイズが2倍になることはほとんどないので、実用的には、共同接地系の系統接地抵抗RAを広範囲の0.2〜10Ω、測定対象接地極の接地抵抗RCを広範囲の1〜300Ωで測定できる。
次に、本発明の実施の形態の他の一例を説明する。図4は本発明の実施の形態に係る接地抵抗測定装置の他の一例の構成図である。この一例の接地抵抗測定装置は、図1に示した接地抵抗測定装置に対し、測定対象接地極の接地抵抗RC、補助接地極の接地抵抗RB、
測定対象接地極の接地抵抗RCを除いた他の接地極の各々の抵抗R1〜Rnの合成接地抵抗である系統接地抵抗RA、及び共同接地系の合成接地抵抗Rを求める演算部29を追加して設けたものである。
演算部29は、第1の電流検出部18で検出された第1の回路の共同接地線接続端子15と接地極接続端子14との間に流れる電流Ia、第2の回路の共同接地線接続端子15と補助接地極接続端子16との間に流れる電流Ic、第2の電流検出器27で検出された第1の回路の補助接地極接続端子16と接地極接続端子14との間に流れる電流Ib、電圧電源17の測定用電圧Eを入力し、(3)式、(4)式及び(5)式の連立方程式を解いて、測定対象接地極の接地抵抗RC、補助接地極の接地抵抗RB、測定対象接地極を除いた他の接地極の合成接地抵抗RAを求める。求めた測定対象接地極の接地抵抗RC、補助接地極の接地抵抗RB、測定対象接地極の接地抵抗RCを除いた他の接地極の合成接地抵抗である系統接地抵抗RAは、図示省略の記憶部に記憶し、必要に応じて図示省略の表示部に表示する。
以上の説明では、補助接地極の接地抵抗RBも求めるようにしたが、最終的に測定したいのは、共同接地系の合成接地抵抗Rを求めるために必要な測定対象接地極の接地抵抗RC及び共同接地系の系統接地抵抗RAであるので、補助接地極の接地抵抗RBは必ずしも記憶部に保存しておく必要はない。
そして、測定対象接地極の接地抵抗RCと共同接地系の系統接地抵抗RAとから、測定点における合成接地抵抗R{=RA・RC/(RA+RC)}を求め、最終的に求めたい合成接地抵抗Rを表示部に表示する。
これにより、演算部29で測定対象接地極の接地抵抗RC及び共同接地系の系統接地抵抗RAを演算して求めるので、容易に測定対象接地極の接地抵抗RCや共同接地系の系統接地抵抗RAを得ることができる。さらには、最終的に求めたい合成接地抵抗Rを得ることができる。
11…電柱、12…高圧配電線、13…接地抵抗測定装置、14…接地極接続端子、15…共同接地線接続端子、16…補助接地極接続端子、17…電圧電源、18…第1の電流検出部、19…第2の電流検出部、20…切替回路、21…検出部、22…第1の帯域フィルタ、23…増幅器、24…第2の帯域フィルタ、25…主スイッチ、26…切替スイッチ、27…a接点、28…b接点、29…演算部、30…低圧配電線、30A…共同接地線

Claims (4)

  1. 共同接地線にて共同接地系を形成した架空配電線路の接地抵抗を測定する接地抵抗測定装置において、接地抵抗の測定対象接地極に接続される接地極接続端子と、前記測定対象接地極の接地抵抗の測定の際に施設される補助接地極の接地抵抗に接続される補助接地極接続端子と、前記共同接地系の共同接地線に接続される共同接地線接続端子と、前記共同接地線接続端子、前記接地極接続端子及び前記補助接地極接続端子と電圧電源との接続を切り替える切替回路と、前記切替回路の接続切り替えにより形成され、前記共同接地線接続端子と前記接地極接続端子との間及び前記補助接地極接続端子と前記接地極接続端子との間に並列に電圧電源から所定周波数の測定用電圧を印加する第1の回路と、前記切替回路の接続切り替えにより形成され、前記共同接地線接続端子と前記補助接地極接続端子との間に前記電圧電源から所定周波数の測定用電圧を印加する第2の回路と、前記切替回路で形成された前記第1の回路の前記共同接地線接続端子と前記接地極接続端子との間に流れる電流、及び前記切替回路で形成された前記第2の回路の前記共同接地線接続端子と前記補助接地極接続端子との間に流れる電流を検出する第1の電流検出部と、前記切替回路で形成された第1の回路の前記補助接地極接続端子と前記接地極接続端子との間に流れる電流を検出する第2の電流検出部とを備え、第1の電流検出部及び第2の電流検出部は、それぞれ検出対象の電流に対応した信号を検出する検出抵抗と、前記検出抵抗で検出された検出信号を入力し前記測定用電圧の所定周波数成分を通過させる第1の帯域フィルタと、第1の帯域フィルタの出力信号を増幅する増幅器と、前記増幅器で増幅された増幅信号を入力し前記測定用電圧の所定周波数成分を通過させる第2の帯域フィルタとを有し、前記測定用電圧の電圧値を所定の低電圧とし、前記共同接地系の合成接地抵抗から前記測定対象接地極の接地抵抗を除いた系統接地抵抗が0.2〜10Ω、前記測定対象接地極の接地抵抗が1〜300Ω、前記補助接地極の接地抵抗が1〜500Ωの範囲で測定可能となるように、前記第1の電流検出部の検出抵抗の抵抗値及び前記第2の電流検出部の検出抵抗の抵抗値を選定したことを特徴とする接地抵抗測定装置。
  2. 前記第1の電流検出部及び第2の電流検出部で測定された電流に基づいて、前記測定対象接地極の接地抵抗及び前記系統接地抵抗を求める演算部を備えたことを特徴とする請求項1記載の接地抵抗測定装置。
  3. 前記演算部は、前記測定対象接地極の接地抵抗及び前記系統接地抵抗に基づいて前記共同接地系の合成接地抵抗を求めることを特徴とする請求項2記載の接地抵抗測定装置。
  4. 前記電圧電源の測定用電圧の所定周波数は、前記共同接地線に重畳する商用周波数の誘導電圧成分が無視できる周波数帯域とすることを特徴とする請求項1または2記載の接地抵抗測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103018571A (zh) * 2012-12-05 2013-04-03 北京工业大学 双耦合式输电线路接地阻抗在线监测装置
JP2013061220A (ja) * 2011-09-13 2013-04-04 Futaba Shoji Kk 放射性セシウム吸着性布帛
CN106093588A (zh) * 2016-07-07 2016-11-09 中国南方电网有限责任公司超高压输电公司检修试验中心 一种直流接地极接地电阻精确测量系统和方法

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