JP2011170805A - 排出量予測システム、排出量予測方法およびプログラム - Google Patents

排出量予測システム、排出量予測方法およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2011170805A
JP2011170805A JP2010036566A JP2010036566A JP2011170805A JP 2011170805 A JP2011170805 A JP 2011170805A JP 2010036566 A JP2010036566 A JP 2010036566A JP 2010036566 A JP2010036566 A JP 2010036566A JP 2011170805 A JP2011170805 A JP 2011170805A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emission
amount
energy
power generation
allowance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2010036566A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Hirota
昌一 廣田
Ryuji Oe
▲隆▼二 大江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Chugoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugoku Electric Power Co Inc filed Critical Chugoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2010036566A priority Critical patent/JP2011170805A/ja
Publication of JP2011170805A publication Critical patent/JP2011170805A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y04INFORMATION OR COMMUNICATION TECHNOLOGIES HAVING AN IMPACT ON OTHER TECHNOLOGY AREAS
    • Y04SSYSTEMS INTEGRATING TECHNOLOGIES RELATED TO POWER NETWORK OPERATION, COMMUNICATION OR INFORMATION TECHNOLOGIES FOR IMPROVING THE ELECTRICAL POWER GENERATION, TRANSMISSION, DISTRIBUTION, MANAGEMENT OR USAGE, i.e. SMART GRIDS
    • Y04S10/00Systems supporting electrical power generation, transmission or distribution
    • Y04S10/50Systems or methods supporting the power network operation or management, involving a certain degree of interaction with the load-side end user applications

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】精度よく二酸化炭素の排出量を予測することができるようにする。
【解決手段】発電量予測部113は、非化石エネルギーである水力について所定のシミュレーションを行い、水力発電量の予測値を生成し、化石エネルギーである石油に対応する計画値を、水力に対応する計画値と上記水力発電量との差に応じて増減させて、石油発電量を生成する。また、過不足量算出部115は、水力発電量、石油発電量、水力および石油以外のエネルギーに対応する計画値、ならびに各エネルギーに対応する排出原単位に基づいて、エネルギーごとの排出量を算出し、算出した排出量を合計して排出量の予測値を算出する。
【選択図】図8

Description

本発明は、二酸化炭素の排出量予測システム、排出量予測方法およびプログラムに関する。
近年、二酸化炭素の排出量の削減が求められており、排出量の管理が重要性を帯びている。特許文献1には、火力発電ユニットに投入される燃料の投入量の予測値および販売電力の予測値から二酸化炭素の排出原単位を算出するシステムが開示されている。
特開2007−265008
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、火力発電ユニットに投入される燃料を計測し、計測した実績値に基づいて火力発電ユニットに投入される燃料投入量の予測を行っており、なるべく直近の計測値を利用しないと予測の精度が悪くなってしまう。
本発明は、このような背景を鑑みてなされたものであり、精度よく二酸化炭素の排出量を予測することのできる、排出量予測システム、排出量予測方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、二酸化炭素の排出量を予測するシステムであって、発電に用いるエネルギーごとに、当該エネルギーを用いた発電により排出される二酸化炭素の排出量を算出するための排出原単位を記憶する排出原単位記憶部と、前記エネルギーごとに、当該エネルギーを用いた発電量の計画値を記憶する計画値記憶部と、非化石エネルギーである第1のエネルギーの少なくとも1つについて所定のシミュレーションを実行し、前記シミュレーションの実行結果に基づいて前記第1のエネルギーを用いた発電量の予測値である第1の発電量を生成し、化石エネルギーである第2のエネルギーの少なくとも1つに対応する前記計画値を、前記第1のエネルギーに対応する前記計画値と前記第1の発電量との差に応じて増減させた第2の発電量を生成する発電量シミュレーション実行部と、前記第1および第2の発電量、前記第1および第2のエネルギー以外のエネルギーに対応する前記計画値、ならびに前記エネルギーのそれぞれに対応する前記排出原単位に基づいて前記エネルギーごとの排出量を算出し、前記算出した排出量を合計して前記排出量の予測値を算出する排出量予測部と、を備えることとする。
上記排出原単位記憶部は、後述する排出原記憶部131に対応する。上記計画値記憶部は、後述する供給計画記憶部133に対応する。上記第1および第2のエネルギーは、後述する水力および石油にそれぞれ対応し、上記第1および第2の発電量は、後述する水力発電量および石油発電量に対応する。上記発電量シミュレーション実行部は、後述する発電量予測部113に対応する。上記排出量予測部は、後述する過不足量算出日115に対応する。
また、本発明の排出量予測システムでは、前記第1のエネルギーは水力であり、前記発電量シミュレーション実行部は、過去の出水率の実績値に基づく出水率の確率分布に応じて出水率を変化させ、前記変化させた出水率に応じた発電量を算出していき、前記算出した発電量を平均して、前記第1の発電量を算出するようにしてもよい。
また、本発明の排出量予測システムは、排出可能な二酸化炭素の量である排出枠を決定するための排出枠決定情報を記憶する排出枠決定情報記憶部と、前記排出枠決定情報に基づいて前記排出枠を算出する排出枠算出部と、前記排出量の予測値から前記排出枠を減じた値である不足排出枠を算出する不足排出枠算出部と、前記不足排出枠を出力する不足排出枠出力部と、を備えるようにしてもよい。
上記排出枠決定情報記憶部は、後述する排出量計算諸元記憶部132に対応し、排出枠決定情報は、例えば、後述する供給電力量や排出量単位目標値などに対応する。不足排出枠算出部は、後述する過不足量算出日115に対応する。
また、本発明の排出量予測システムでは、二酸化炭素の排出権を取得するための単価を記憶する単価記憶部を備え、前記不足排出枠に前記単価を乗じて、前記不足排出枠のための排出権を取得するための金額である要追加金額を算出する要追加金額算出部と、を備え、前記不足排出枠出力部は、前記不足排出枠と前記要追加金額とを出力するようにしてもよい。
上記単価記憶部は、後述する費用計算諸元記憶部135に対応する。上記要追加金額算出部は、後述する過不足額算出部117に対応する。
また、本発明の排出量予測システムでは、前記排出枠決定情報は、単位発電量あたりの二酸化炭素の量である排出原単位であり、前記排出枠算出部は、前記第1および第2の発電量、並びに前記第1および第2のエネルギー以外のエネルギーに対応する前記計画値を合計して総発電量を算出し、前記総発電量に前記排出原単位を乗じて、前記排出枠を算出するようにしてもよい。
また、本発明の排出量予測システムは、二酸化炭素の排出権ごとに、前記排出権に係る二酸化炭素の排出量を記憶する排出権記憶部と、前記排出権記憶部に記憶されている前記排出量の合計値を算出し、前記算出した合計値から、前記排出量の予測値を減じた値である不足排出枠を算出する不足排出枠算出部と、前記不足排出枠を出力する不足排出枠出力部と、を備えるようにしてもよい。
また、本発明の排出量予測システムは、二酸化炭素の排出権ごとに、前記排出権に係る二酸化炭素の排出量と、前記排出権を取得できる可能性を示す確率分布とを記憶する排出権記憶部と、前記排出権ごとに、前記確率分布を用いた所定のシミュレーションを行っていき、前記シミュレーションの実行結果に応じて、取得できる前記排出権の前記排出量の合計値である予測排出枠を算出する排出枠予測部と、前記予測排出枠から、前記排出量の予測値を減じた値である不足排出枠を算出する不足排出枠算出部と、前記不足排出枠を出力する不足排出枠出力部と、を備えるようにしてもよい。
また、本発明の排出量予測システムは、過去の第1期間における需要電力量を記憶する需要量記憶部と、前記第1期間および前記第1期間の次の第2期間の間における前記需要電力量の増加率について所定の需要量シミュレーションを実行し、前記需要量シミュレーションの実行結果に基づいて前記増加率の予測値を算出する需要量シミュレーション実行部と、前記増加率の予測値を前記需要電力量に乗じて、前記第2期間における需要電力量である供給予定電力量の予測値を算出する需要電力量予測部と、を備え、前記発電量シミュレーション実行部は、前記第1および第2のエネルギー以外の前記エネルギーについての前記計画値と前記第1の発電量とを合計した合計値を算出し、前記供給予定電力量から当該合計値を減じて前記第2の発電量を算出するようにしてもよい。
また、本発明の他の態様は、二酸化炭素の排出量を予測する方法であって、コンピュータが、発電に用いるエネルギーごとに、当該エネルギーを用いた発電により排出される二酸化炭素の排出量を算出するための排出原単位をメモリに記憶し、前記エネルギーごとに、当該エネルギーを用いた発電量の計画値を前記メモリに記憶し、非化石エネルギーである第1のエネルギーの少なくとも1つについて所定のシミュレーションを実行し、前記シミュレーションの実行結果に基づいて前記第1のエネルギーを用いた発電量の予測値である第1の発電量を生成し、化石エネルギーである第2のエネルギーの少なくとも1つに対応する前記計画値を、前記第1のエネルギーに対応する前記計画値と前記第1の発電量との差に応じて増減させた第2の発電量を生成し、前記第1および第2の発電量、前記第1および第2のエネルギー以外のエネルギーに対応する前記計画値、ならびに前記エネルギーのそれぞれに対応する前記排出原単位に基づいて前記エネルギーごとの排出量を算出し、前記算出した排出量を合計して前記排出量の予測値を算出することとする。
また、本発明の排出量予測方法では、前記コンピュータはさらに、二酸化炭素の排出権ごとに、前記排出権に係る二酸化炭素の排出量と、前記排出権を取得できる可能性を示す確率分布とを前記メモリに記憶し、前記排出権ごとに、前記確率分布を用いた所定のシミュレーションを行っていき、前記シミュレーションの実行結果に応じて、取得できる前記排出権の前記排出量の合計値である予測排出枠を算出し、前記予測排出枠から、前記排出量の予測値を減じた値である不足排出枠を算出し、前記不足排出枠を出力するようにしてもよい。
また、本発明の他の態様は、二酸化炭素の排出量を予測するためのプログラムであって、コンピュータに、発電に用いるエネルギーごとに、当該エネルギーを用いた発電により排出される二酸化炭素の排出量を算出するための排出原単位をメモリに記憶するステップと、前記エネルギーごとに、当該エネルギーを用いた発電量の計画値を前記メモリに記憶するステップと、非化石エネルギーである第1のエネルギーの少なくとも1つについて所定のシミュレーションを実行し、前記シミュレーションの実行結果に基づいて前記第1のエネルギーを用いた発電量の予測値である第1の発電量を生成し、化石エネルギーである第2のエネルギーの少なくとも1つに対応する前記計画値を、前記第1のエネルギーに対応する前記計画値と前記第1の発電量との差に応じて増減させた第2の発電量を生成するステップと、前記第1および第2の発電量、前記第1および第2のエネルギー以外のエネルギーに対応する前記計画値、ならびに前記エネルギーのそれぞれに対応する前記排出原単位に基づいて前記エネルギーごとの排出量を算出し、前記算出した排出量を合計して前記排出量の予測値を算出するステップと、を実行させることとする。
また、本発明のプログラムでは、前記コンピュータにさらに、二酸化炭素の排出権ごとに、前記排出権に係る二酸化炭素の排出量と、前記排出権を取得できる可能性を示す確率分布とを前記メモリに記憶するステップと、前記排出権ごとに、前記確率分布を用いた所定のシミュレーションを行っていき、前記シミュレーションの実行結果に応じて、取得できる前記排出権の前記排出量の合計値である予測排出枠を算出するステップと、前記予測排出枠から、前記排出量の予測値を減じた値である不足排出枠を算出するステップと、前記不足排出枠を出力するステップと、を実行させるようにしてもよい。
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、精度よく二酸化炭素の排出量を予測することができる。
本発明の一実施形態に係る排出量管理支援システム10のハードウェア構成を示す図である。 本実施形態の排出量管理支援システム10のソフトウェア構成を示す図である。 排出原記憶部131に記憶される排出原情報の構成例を示す図である。 排出量計算諸元記憶部132に記憶される排出量計算諸元の一例を示す図である。 供給計画記憶部133の構成を示す図である。 CDM計画記憶部134に記憶されるCDM情報の構成例を示す図である。 費用計算諸元記憶部135に記憶される費用計算諸元の一例を示す図である。 発電量予測部113によるエネルギー別発電量の予測処理の流れを示す図である。 過不足量の予測処理の流れを示す図である。 予測排出枠や過不足量、過不足額などを出力する画面30の一例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る排出量管理支援システム10について説明する。本実施形態の排出量管理支援システム10は、発電により発生する二酸化炭素の排出量を予測するとともに、CDM(Clean Development Mechanism)や排出権取引などにより取得する二酸化炭素を排出する権利(以下、「排出権」という。また、排出権により排出可能な二酸化炭素の量を「排出枠」という。)との差を出力することで、電力会社などでの二酸化炭素の排出量の管理を支援するものである。本実施形態では、排出量管理支援システム10は、電力会社により運用されることを想定している。
本実施形態の排出量管理支援システム10は、水力や石油、石炭などのエネルギーごとに、1年(本実施形態では1年とするが、3ヶ月や半年、3年など任意の期間とすることができる。)における発電量の最新の計画値や総電力需要の伸び率を設定しておき、シミュレーションにより総電力需要や非化石エネルギーである水力による発電量を予測する。水力以外のエネルギーによる計画値の合計と水力による発電量の予測値との合計が、伸び率に応じた電力の総需要に満たない場合には、化石エネルギーである石油による発電を増やして総需要を満たすものとする。排出量管理支援システム10は、上記の計画値や予測値に基づいて年間の二酸化炭素の排出量の予測値を算出する。さらに排出量管理支援システム10は、シミュレーションによりCDMや排出権取引による排出権獲得の実現率を予測し、獲得すると予想される排出枠と二酸化炭素の排出量の予測値との差を、排出枠の過不足量として出力する。これにより、例えば、電力会社が排出権の売買を行い、あるいはその他の二酸化炭素の排出量低減の努力を行う計画を立てるなど、二酸化炭素の排出量を管理することの支援を行う。
図1は、本実施形態に係る排出量管理支援システム10のハードウェア構成を示す図である。同図に示すように、排出量管理支援システム10は、1台のコンピュータにより実現され、CPU101、メモリ102、記憶装置103、入力装置104、および出力装置105を備えている。記憶装置103は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えば、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなどである。CPU101は、記憶装置103に記憶されているプログラムをメモリ102に読み出して実行することにより、各種の機能を実現する。入力装置104は、排出量管理支援システム10のユーザからデータの入力を受け付ける、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、マイクロフォンなどである。出力装置105は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。
図2は、本実施形態の排出量管理支援システム10のソフトウェア構成を示す図である。同図に示すように、排出量管理支援システム10は、諸元入力部111、追加電力量予測部112、発電量予測部113、排出枠予測部114、過不足量算出部115、為替予測部116、過不足額算出部117、排出原単位記憶部131、排出量計算諸元記憶部132、供給計画記憶部133、CDM計画記憶部134、費用計算諸元記憶部135を備えている。なお、諸元入力部111、追加電力量予測部112、発電量予測部113、排出枠予測部114、過不足量算出部115、為替予測部116および過不足額算出部117は、CPU101が記憶装置103に記憶されているプログラムをメモリ102に読み出して実行することにより実現され、排出原単位記憶部131、排出量計算諸元記憶部132、供給計画記憶部133、CDM計画記憶部134および費用計算諸元記憶部135は、メモリ102や記憶装置103が提供する記憶領域として実現される。
排出原記憶部131は、発電に用いるエネルギーごとに、1単位のエネルギーを用いて発電をした場合に発生する二酸化炭素の排出量を算出するための情報(以下、単に「排出原情報」という。)を記憶する。図3は、排出原記憶部131に記憶される排出原情報の構成例を示す図である。同図に示すように、排出原情報には、エネルギー、排出係数、排出計画出力値および運用出力値が含まれている。本実施形態では、少なくとも、「水力」(本発明の「第1のエネルギー」に該当する。)および「石油」(本発明の「第2のエネルギー」に該当する。)についての排出原情報が排出原記憶部131に登録されているものとする。排出係数は、発電電力量乗じて二酸化炭素の排出量を算出するための値である。供給計画出力値および運用出力値は、発電所から出力される電力量を示す値であり、発電所からの定格出力量を100%とし、供給計画出力値は、計画時における出力量(計画値)であり、運用出力値とは、運用時における出力量(実績値)である。運用出力値には、直近の実績値が設定される。
排出量計算諸元記憶部132は、排出量を算出するための各種のデータ(以下、「排出量計算諸元」という。)を記憶する。図4は、排出量計算諸元記憶部132に記憶される排出量計算諸元の一例を示す図である。本実施形態では、排出量計算諸元記憶部132には、供給電力量、直近発電端電力量、直近販売端電力量、旧排出量単位目標値、排出量単位目標値、需要伸び率、未達繰越し率などが記憶されている。供給電力量は、電力会社が1年間に供給する電力量の計画値(以下、「供給電力量」や「需要量」という。)である。供給電力量は電力会社側(発電所などの発電端)における出力量である。直近発電端電力量は、直近の年度に供給された電力量の発電端における出力された電力量の実績値である。一方、直近販売端電力量は、家庭や企業などの顧客側(販売端)における供給された電力量の実績値である。一般に、電力量は、発電端から販売端までの送電の過程でロスが発生するため、発電端から出力された電力量(以下、「販売端電力量」という。)よりも、販売端において供給された電力量(以下、「販売端電力量」という。)の方が少なくなる。なお、販売端電力量を発電端電力量に変換するための係数(以下、「ロス修正係数」という。)は、販売端電力量を発電端電力量で割った商として求められる。排出量単位目標値は、本年度において電力会社が発電の際に排出する二酸化炭素の量を、販売端における供給する電力量で割った値(「排出量単位」と呼ばれる。)の目標値である。旧排出量単位目標値は、昨年度において目標値として設定された排出量単位目標値である。需要伸び率は、直近の年度からの電力需要の伸び率の予測値である。あるいは最新の見通しなどを元に、任意の値を置いても良い。未達繰越し率は、電力会社が取り組んでいるCDMのうち本年度までに実現できなかったものが、本年度において実現される可能性の度合いである。
供給計画記憶部133は、各年度について、月毎の電力の供給計画を記憶する。図5は、供給計画記憶部133に記憶される供給計画の構成を示す図である。供給計画記憶部133には、各年度について供給計画が記憶されており、供給計画には、各エネルギーについて、各月(図5の例では、4月から翌年3月まで)の発電量が含まれている。なお、本年度の供給計画に含まれる発電量の合計値は、供給電力量と一致するものとする。
CDM計画記憶部134は、CDMの事業計画に関する情報(以下、「CDM情報」という。)を記憶する。図6は、CDM計画記憶部134に記憶されるCDM情報の構成例を示す図である。CDM情報は、CDMに関するプロジェクト名および技術カテゴリに対応付けて、年度ごとの、排出枠、最低実現率、平均実現率、最大実現率、実現フラグを含んでいる。排出枠は、CDMにより取得できる二酸化炭素の排出量である。最低実現率、平均実現率および最大実現率は、CDM事業が成功して排出枠を取得できる可能性の分布を示す情報である。なお、以下、CDM事業が成功し、排出枠を取得することを「CDMの実現」という。また、CDMの実現の可能性は、最低実現率、平均実現率および最大実現率で表現される三角分布であるものとする。
費用計算諸元記憶部135は、過不足分の排出枠のコストを算出するための各種の情報(以下、「費用計算諸元」という。)を記憶する。図7は、費用計算諸元記憶部135に記憶される費用計算諸元の一例を示す図である。図7の例では、為替レート、排出量購入単価、CDM購入単価、需要変動購入単価、目標変更購入単価が費用計算諸元記憶部135に記憶されている。為替レートは、円によるユーロの購入単価である。排出量購入単価は、排出枠の過不足を金銭評価するための単価である。後述するように、排出枠の過不足については、排出量購入単価を用いて評価を行うものとする。CDM購入単価、需要変動購入単価および目標変更購入単価は、排出量の増減の原因に応じた金銭評価を行うための単価である。CDM購入単価は、排出枠が不足した場合に新たにCDMを購入するための単価である。需要変動購入単価は、昨年度よりも今年度の方が電力の需要が伸びたことにより排出枠が不足した場合に排出権等を購入するための単価である。目標変更購入単価は、旧排出量単位目標よりも本年度の排出量単位目標が小さくなったことにより排出枠が不足した場合に、排出権等を購入するための単価である。なお、本実施形態では、排出量購入単価、CDM購入単価、需要変動購入単価および目標変更購入単価はユーロ建てであるものとする。
諸元入力部111は、排出量計算諸元および費用計算諸元の入力を受け付け、受け付けた排出量計算諸元を排出量計算諸元記憶部132に登録し、受け付けた費用計算諸元を費用計算諸元記憶部135に登録する。諸元入力部111は、排出量管理支援システム10のユーザから、入力装置104を介して諸元の入力を受け付けるようにしてもよいし、例えば、金融機関のコンピュータにアクセスして為替レートや排出権の価格などを取得するようにしてもよい。
追加電力量予測部112は、電力需要の増加に係る電力量(以下、「追加電力量」という。)を予測する。追加電力量予測部112は、排出量計算諸元記憶部132から供給電力量と需要伸び率とを読み出し、供給電力量に需要伸び率を乗じて追加電力量の基準値を算出する。また、追加電力量予測部112は、過去の電力需要量の実績値について、電力需要量を目的変数とし、電力需要は主に社会活動や、電気式空調、給湯などを通じて気温の影響を受けることから、冷房温度日数(CDD;Cooling Degree Days)や暖房温度日数(HDD;Heating Degree Days)、祝祭日の日数などを説明変数として推計を行い、電力需要モデルを算出し、算出した電力需要モデルを用いてモンテカルロシミュレーションにより電力需要量を算出していき、算出した電力需要量の平均値を販売端における電力需要量の予測値とすることができる。追加電力量予測部112は、販売端における電力需要量の予測値と上記基準値との差にロス修正係数を乗じて追加電力量を算出する。追加電力予測部112は、例えば、t期(1期の長さは例えば1ヶ月などとすることができる。)における電力需要量をYとして、次のモデルを推計して電力需要モデルを算出するようにすることができる。
=定数項+タイムトレンド+休日数+HDD+CDD+かく乱項
=定数項+t×a+該当日数×b+HDD×c+CDD×d+かく乱項
なお、ここでHDD=max(18℃−気温,0)、かつ、CDD=max(気温−18℃,0)であるものとする。
発電量予測部113は、エネルギー別の発電量の予測を行う。本実施形態では、発電量予測部113は、シミュレーションにより、水力についての発電量(以下、「水力発電量」という。)を変化させ、水力および石油以外のエネルギーについては、計画通りの発電が行われることとし、水力発電量の変化に応じて、石油による発電量(以下、「石油発電量」という。)を増減させるとともに、上記追加電力量分についても石油発電量を増加させるものとして、エネルギー別の発電量の予測を行なう。図8は、発電量予測部113によるエネルギー別発電量の予測処理の流れを示す図である。本実施形態では、モンテカルロシミュレーションによりエネルギー別発電量の予測を行なう。
発電量予測部113は、変数の水力合計を0に設定し(S201)、石油合計を0に設定する(S202)。発電量予測部113は、所定回数、以下の処理を行う。
発電量予測部113は、各月を対象月として、以下の処理を行う。すなわち、発電量予測部113は、供給計画記憶部133から本年度の対象月に対応する発電量を読み出し、読み出した発電量を合計して計画値とする(S203)。発電量予測部113は、追加電力量予測部112が予測した追加電力量を計画値に加算する(S204)。発電量予測部113は、供給計画記憶部133から本年度の対象月に対応し、かつ、水力および石油以外のエネルギーに対応する発電量を読み出し、読み出した発電量を合計してXとする(S205)。発電量予測部113は、所定のモデルに応じた乱数により水力発電量を発生させ(S206)、計画値から、Xおよび水力発電量を減じて、石油発電量とする(S207)。発電量予測部113は、水力合計に水力発電量を加算し(S208)、石油合計に石油発電量を加算する(S209)。発電量予測部113は、以上の処理を各月について行う。
以上の処理を所定回数行った後、発電量予測部113は、水力合計を所定回数で割った商を水力発電量の予測値とし(S210)、石油合計を所定回数で割った商を石油発電量の予測値とする(S211)。発電量予測部113は、水力・石油以外の各エネルギーについて、エネルギーに対応する本年度の供給計画の発電量を、当該エネルギーの発電量の予測値とする(S212)。
以上のようにして、発電量予測部113は、エネルギー別の発電量を算出する。
排出枠予測部114は、CDMにより電力会社が取得する排出枠の予測値(以下、「予測排出枠」という。)を算出する。排出枠予測部114は、CDM計画記憶部134に記憶されているCDM情報のうち、本年度に対応するものについて、CDM情報に含まれる最低実現率、平均実現率および最大実現率により特定される三角分布と、排出枠とを用いてモンテカルロシミュレーションにより排出枠の合計を算出し、算出した排出枠の合計を平均して、本年度においてCDMにより取得する排出枠を予測する。また、排出枠予測部114は、CDM計画記憶部134に記憶されている、本年度以外の年度に対応するCDM情報のうち、実現フラグが「偽」であるものを取得し、取得したCDM情報の排出枠の合計に、排出量計算諸元記憶部132に記憶されている未達繰越し率を乗じて、未達成のCDMを本年度実現することにより取得する排出枠を予測する。排出枠予測部114は、本年度に取得する排出枠と、未達成のCDMにより取得する排出枠との合計を予測排出枠として算出する。
過不足量算出部115は、二酸化炭素の排出量の過不足(以下、「過不足量」という。)を算出する。過不足量算出部115は、発電量の予測値に基づいて排出量の予測値(以下、「予測排出量」という。)を算出し、排出量の目標値(以下、「目標排出量」という。)を算出し、予測排出量と目標排出量との差から、CDMにより取得した排出枠を減じて、過不足量を算出する。図9は、過不足量の予測処理の流れを示す図である。過不足量算出部115は、予測排出量を0とする(S241)。過不足量算出部115は、各エネルギーについて、排出原単位記憶部131からエネルギーに対応する排出係数を読み出し(S242)、上記発電量予測部113が予測した当該エネルギーについての発電量の予測値に、読み出した排出係数を乗じた値を、予測排出量に加算する(S243)。過不足量算出部115は、供給電力量に排出量単位目標値とロス修正係数とを乗じて目標排出量を算出し(S244)、予測排出量から、排出枠予測部114が予測した予測排出枠と、目標排出量とを減じて、過不足量を算出する(S245)。
また、過不足量算出部115は、過不足が発生した要因ごとに、過不足量を算出する。本実施形態では、CDMの計画と予測との乖離に係る過不足量(以下、「CDM過不足量」という。)と、需要増による追加電力量に係る不足量(以下、「追加不足量」という。)と、目標値が変更されたことによる過不足量(以下、「目標変更分過不足量」という。)とを算出するものとする。過不足量算出部115は、CDM計画記憶部134から、本年度の排出枠の合計を算出し、算出した合計値を予測排出枠から減じて、CDM過不足量を算出する。過不足量算出部115は、追加電力量に排出量単位目標値とロス修正係数とを乗じて、追加不足量を算出する。過不足量算出部115は、排出量単位目標値と旧排出量単位目標値との差とロス修正係数とを供給電力量に乗じて目標変更分過不足量を算出する。
為替予測部116は、所定のシミュレーションにより為替レートの予測を行なう。本実施形態では、上述したようにCDM購入単価、需要変動購入単価および目標変更購入単価はユーロ建てであるものとしているので、為替予測部116は、ユーロと円との間の為替レートについての予測を行なう。なお、為替予測部116は、一般的な為替の予測シミュレーションにより為替の予測を行うことができる。
過不足額算出部117は、過不足量を価格評価した値(以下、「過不足額」という。)を算出する。過不足額算出部117は、過不足量算出部115が算出した過不足量に、排出量購入単価と為替レートを乗じて過不足額を算出する。
また、過不足額算出部117は、過不足量算出部115が算出したCDM過不足量、追加不足量および目標変更分過不足量についても、それぞれ、CDM購入単価、需要変動購入単価および目標変更購入単価を乗じて、過不足額を算出する。
図10は、予測排出枠や過不足量、過不足額などを出力する画面30の一例を示す図である。画面30では、予測排出量301や目標排出量302、CDMにより本年度に取得する排出枠303、未達成のCDMにより取得する排出枠304、過不足量305、CDMにより取得される計画である排出枠306、CDM過不足量307、追加不足量308、目標変更分過不足量309、為替レート310、排出量購入単価311、CDM購入単価312、需要変動購入単価313、目標変更購入単価314、予測排出量の金銭評価額315、目標排出量の金銭評価額316、過不足額317、CDM過不足量307を補うための排出権の調達コスト318、追加不足量308を補うための排出権の調達コスト319、目標変更過不足量309を補うための排出権の調達コスト320が出力されている。オペレータは、画面30を閲覧することで、排出権の取得に係るコストを一覧することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の排出量管理支援システム10によれば、総需要量・水力発電量をシミュレーションにより変化させ、その電力総需要量や水力発電量に応じて、原子力・石炭火力・LNG火力の順に要求される電力需要に対応の後、石油による発電電力量を変化させることにより、エネルギー別の発電量を予測するようにしている。電力総需要量や水力による発電量は、天候などにより大きく変化する一方で、現在の電源構成において原子力・石炭火力・LNG火力がトラブルの無い限りはほぼ計画通りに稼働していることを踏まえながら,石油による発電量は、石油燃料の調達が容易であることから、電力総需要量や水力発電量の変化により過不足のある発電量については、実質的に石油燃料の投入量を変化させることにより調整を行っている。したがって、電力総需要量や水力発電量をシミュレーションにより予測することにより、石油による発電量を精度よく予測することが可能となる。二酸化炭素の排出量に大きく寄与する石油による発電量の予測を精度よく行うことにより、二酸化炭素の排出量の予測についても精度よく行うことができる。
また、原子力・石炭火力・LNG火力についてはトラブル等による計画外の長期稼動停止等に対応して、供給計画値に呼応する運用計画値を置き換えることにより、至近の状況に応じた石油による発電量を精度よく予測することが可能となる。
また、CDMの事業を計画しても、実際には事業が遅延したり、予定よりも排出枠が少なかったりすることが起こり得るが、本実施形態の排出量管理支援システム10によれば、CDMの実現率をシミュレーションにより予測し、CDMにより獲得される排出枠の予測を行うことができる。したがって、CDMの実現率を考慮して、排出枠の過不足を判定することができるので、きめ細やかな排出量の管理を行うことができる。
また、本実施形態の排出量管理支援システム10によれば、需要動向等も考慮して、任意に設定する電力総需要伸び率に応じた発電量を予測することができるので、さらに精度良い排出量の予測を行うことが可能となる。
また、本実施形態の排出量管理支援システム10によれば、過不足量を金銭評価した過不足額を出力することができるので、電力会社などにおいて排出枠が不足している場合に二酸化炭素の排出権を購入するためのコストを、排出枠が余っている場合には排出権を販売することによる利益を容易に把握することができる。
また、本実施形態の排出量管理支援システム10によれば、電力の需要増も考慮に入れて排出量の予測を行なうことができるので、より精度の高い予測を行うことができる。
なお、本実施形態では、排出量管理支援システム10は、1台のコンピュータで実現するものとしたが、これに限らず、複数台のコンピュータにより構成するようにしてもよい。例えば、排出量管理支援システム10が備える各機能部を複数のコンピュータで実現し、複数のコンピュータが協働して排出量管理支援システム10の機能を提供するようにしてもよいし、排出量管理支援システム10が備える各記憶部のデータを、別のコンピュータが、ファイルサーバやデータベースサーバなどとして管理するようにしてもよい。
また、本実施形態では、CDMの実現の可能性は、最低実現率、平均実現率および最大実現率で表現される三角分布であるものとしたが、一様分布や正規分布であってもよく、その場合には、一様分布や正規分布を特定するための情報をプロジェクト名および技術カテゴリに対応付けてCDM計画記憶部134に登録しておくことができる。
また、本実施形態では、CDM計画記憶部134には、排出権としてCDMの事業計画に関する情報のみを記憶するものとしたが、これに限らず、例えば、排出権取引による排出権の取得についての情報を登録するようにしてもよい。この場合、排出権取引による排出権の取得については、最低実現率、平均実現率および最大実現率を全て100%などの値として設定してもよい。
また、本実施形態では、電力総需要と水力による発電量をシミュレーションにより変化させるものとしたが、これに限らず、二酸化炭素の排出量が少ないエネルギー(非化石エネルギー)についての発電量を、所定のモデルに従って変化させるように、モンテカルロシミュレーションを行うようにすることもできる。
また、本実施形態では、図8のステップS206において、所定のモデルに応じた乱数により、所定の確率分布に従ってランダムに水力発電力を発生させるものとしたが、これに限らず、例えば、発電に用いられる河川の水量を表す指標である出水率を変化させて、出水率に応じた水力発電量を算出するようにしてもよい。出水率は、発電に用いられる河川の水量を過去の平均値と比較したもので、単位はパーセントである。水力発電量は、河川の水量と大きく関係しているので、出水率に応じて水力発電量を算出することで、精度よくシミュレーションを行うことが可能となる。この場合、予め過去の出水率の実績値を記録しておき、発電量予測部113は、過去の出水率の実績値の発生確率の分布を算出し、この発生確率に基づいて出水率を発生させるようにすることができる。例えば、t期(1期の長さは例えば1ヶ月などとすることができる。)における出水率をYとし、出水率の平均をμ、モデル残差uの分散をσとして、過去の出水率の実績値から次のモデルを推計して出水率モデルを算出することができる。
=Yt−1×(1−α)+α×μ+σ×かく乱項
=Yt−1×a+定数項+かく乱項
河川の水量は、直前期からの残流量に影響されるため、出水率モデルも直前期の出水率との相関が高いモデルとなる。発電量予測部113は、かく乱項を乱数により変動させて出水率をシミュレーションすることができる。
また、本実施形態では、シミュレーションにより増減する発電量の過不足分は、石油による発電量のみを調整するものとしたが、これに限らず、エネルギーの調達の容易なものなど、調整の容易な、特に化石エネルギーについての発電量を変化させるようにすることもできる。このように、複数のエネルギーについて発電量を変化させる場合には、例えば、エネルギー単価の最も安いものから順に、所定の最小最大値の範囲内で発電量を増減させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、全てのCDMについて、CDM購入単価により単位量の排出枠を取得できることを前提としたが、これに限らず、CDMごとに購入単価を見積もるようにしてもよい。この場合、例えば、CDM情報に購入単価を含めるようにして、当該購入単価によりCDMの実現に係る過不足量の金銭評価をするようにすることができる。また、投資や購入が可能なCDMや排出権について単価と取得可能な排出枠とを含む情報を記録しておき、安価なものから順に購入や投資をするものとして、過不足量を満たすだけのCDMや排出権を取得するコストを算出するようにすることもできる。
また、本実施形態では、二酸化炭素の排出量を管理するものとしたが、各種の温室効果ガスについて、管理するようにしてもよい。この場合、エネルギーごとに、発電の際に排出される温室効果ガスの種類と排出原単位を記憶しておき、発電量予測部113は、シミュレーションにおいて、排出される温室効果ガスが少ない(排出原単位が小さい)エネルギーによる発電量を増減させ、その増減に応じて、排出される温室効果ガスが多い(排出原単位が大きい)エネルギーによる発電量を調整するようにする。またCDM情報にもCDMにより取得する排出枠に係る温室効果ガスの種類を含めるようにして、温室効果ガスごとに、過不足量や過不足額を算出するようにすることもできる。
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
10 排出量管理支援システム
101 CPU
102 メモリ
103 記億装置
104 入力装置
105 出力装置
111 諸元入力部
112 追加電力量予測部
113 発電量予測部
114 排出枠予測部
115 過不足量算出部
116 為替予測部
117 過不足額算出部
131 排出原単位記憶部
132 排出量計算諸元記憶部
133 供給計画記憶部
134 CDM計画記憶部
135 費用計算諸元記憶部

Claims (12)

  1. 二酸化炭素の排出量を予測するシステムであって、
    発電に用いるエネルギーごとに、当該エネルギーを用いた発電により排出される二酸化炭素の排出量を算出するための排出原単位を記憶する排出原単位記憶部と、
    前記エネルギーごとに、当該エネルギーを用いた発電量の計画値を記憶する計画値記憶部と、
    非化石エネルギーである第1のエネルギーの少なくとも1つについて所定のシミュレーションを実行し、前記シミュレーションの実行結果に基づいて前記第1のエネルギーを用いた発電量の予測値である第1の発電量を生成し、化石エネルギーである第2のエネルギーの少なくとも1つに対応する前記計画値を、前記第1のエネルギーに対応する前記計画値と前記第1の発電量との差に応じて増減させた第2の発電量を生成する発電量シミュレーション実行部と、
    前記第1および第2の発電量、前記第1および第2のエネルギー以外のエネルギーに対応する前記計画値、ならびに前記エネルギーのそれぞれに対応する前記排出原単位に基づいて前記エネルギーごとの排出量を算出し、前記算出した排出量を合計して前記排出量の予測値を算出する排出量予測部と、
    を備えることを特徴とする排出量予測システム。
  2. 請求項1に記載の排出量予測システムであって、
    前記第1のエネルギーは水力であり、
    前記発電量シミュレーション実行部は、過去の出水率の実績値に基づく出水率の確率分布に応じて出水率を変化させ、前記変化させた出水率に応じた発電量を算出していき、前記算出した発電量を平均して、前記第1の発電量を算出すること、
    を特徴とする排出量予測システム。
  3. 請求項1に記載の排出量予測システムであって、
    排出可能な二酸化炭素の量である排出枠を決定するための排出枠決定情報を記憶する排出枠決定情報記憶部と、
    前記排出枠決定情報に基づいて前記排出枠を算出する排出枠算出部と、
    前記排出量の予測値から前記排出枠を減じた値である不足排出枠を算出する不足排出枠算出部と、
    前記不足排出枠を出力する不足排出枠出力部と、
    を備えることを特徴とする排出量予測システム。
  4. 請求項3に記載の排出量予測システムであって、
    二酸化炭素の排出権を取得するための単価を記憶する単価記憶部を備え、
    前記不足排出枠に前記単価を乗じて、前記不足排出枠のための排出権を取得するための金額である要追加金額を算出する要追加金額算出部と、
    を備え、
    前記不足排出枠出力部は、前記不足排出枠と前記要追加金額とを出力すること、
    を特徴とする排出量予測システム。
  5. 請求項3に記載の排出量予測システムであって、
    前記排出枠決定情報は、単位発電量あたりの二酸化炭素の量である排出原単位であり、
    前記排出枠算出部は、前記第1および第2の発電量、並びに前記第1および第2のエネルギー以外のエネルギーに対応する前記計画値を合計して総発電量を算出し、前記総発電量に前記排出原単位を乗じて、前記排出枠を算出すること、
    を特徴とする排出量予測システム。
  6. 請求項1に記載の排出量予測システムであって、
    二酸化炭素の排出権ごとに、前記排出権に係る二酸化炭素の排出量を記憶する排出権記憶部と、
    前記排出権記憶部に記憶されている前記排出量の合計値を算出し、前記算出した合計値から、前記排出量の予測値を減じた値である不足排出枠を算出する不足排出枠算出部と、
    前記不足排出枠を出力する不足排出枠出力部と、
    を備えることを特徴とする排出量予測システム。
  7. 請求項1に記載の排出量予測システムであって、
    二酸化炭素の排出権ごとに、前記排出権に係る二酸化炭素の排出量と、前記排出権を取得できる可能性を示す確率分布とを記憶する排出権記憶部と、
    前記排出権ごとに、前記確率分布を用いた所定のシミュレーションを行っていき、前記シミュレーションの実行結果に応じて、取得できる前記排出権の前記排出量の合計値である予測排出枠を算出する排出枠予測部と、
    前記予測排出枠から、前記排出量の予測値を減じた値である不足排出枠を算出する不足排出枠算出部と、
    前記不足排出枠を出力する不足排出枠出力部と、
    を備えることを特徴とする排出量予測システム。
  8. 請求項1に記載の排出量予測システムであって、
    過去の第1期間における需要電力量を記憶する需要量記憶部と、
    前記第1期間および前記第1期間の次の第2期間の間における前記需要電力量の増加率について所定の需要量シミュレーションを実行し、前記需要量シミュレーションの実行結果に基づいて前記増加率の予測値を算出する需要量シミュレーション実行部と、
    前記増加率の予測値を前記需要電力量に乗じて、前記第2期間における需要電力量である供給予定電力量の予測値を算出する需要電力量予測部と、
    を備え、
    前記発電量シミュレーション実行部は、前記第1および第2のエネルギー以外の前記エネルギーについての前記計画値と前記第1の発電量とを合計した合計値を算出し、前記供給予定電力量から当該合計値を減じて前記第2の発電量を算出すること、
    を特徴とする排出量予測システム。
  9. 二酸化炭素の排出量を予測する方法であって、
    コンピュータが、
    発電に用いるエネルギーごとに、当該エネルギーを用いた発電により排出される二酸化炭素の排出量を算出するための排出原単位をメモリに記憶し、
    前記エネルギーごとに、当該エネルギーを用いた発電量の計画値を前記メモリに記憶し、
    非化石エネルギーである第1のエネルギーの少なくとも1つについて所定のシミュレーションを実行し、前記シミュレーションの実行結果に基づいて前記第1のエネルギーを用いた発電量の予測値である第1の発電量を生成し、化石エネルギーである第2のエネルギーの少なくとも1つに対応する前記計画値を、前記第1のエネルギーに対応する前記計画値と前記第1の発電量との差に応じて増減させた第2の発電量を生成し、
    前記第1および第2の発電量、前記第1および第2のエネルギー以外のエネルギーに対応する前記計画値、ならびに前記エネルギーのそれぞれに対応する前記排出原単位に基づいて前記エネルギーごとの排出量を算出し、前記算出した排出量を合計して前記排出量の予測値を算出すること、
    を特徴とする排出量予測方法。
  10. 請求項9に記載の排出量予測方法であって、
    前記コンピュータはさらに、
    二酸化炭素の排出権ごとに、前記排出権に係る二酸化炭素の排出量と、前記排出権を取得できる可能性を示す確率分布とを前記メモリに記憶し、
    前記排出権ごとに、前記確率分布を用いた所定のシミュレーションを行っていき、前記シミュレーションの実行結果に応じて、取得できる前記排出権の前記排出量の合計値である予測排出枠を算出し、
    前記予測排出枠から、前記排出量の予測値を減じた値である不足排出枠を算出し、
    前記不足排出枠を出力すること、
    を特徴とする排出量予測方法。
  11. 二酸化炭素の排出量を予測するためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    発電に用いるエネルギーごとに、当該エネルギーを用いた発電により排出される二酸化炭素の排出量を算出するための排出原単位をメモリに記憶するステップと、
    前記エネルギーごとに、当該エネルギーを用いた発電量の計画値を前記メモリに記憶するステップと、
    非化石エネルギーである第1のエネルギーの少なくとも1つについて所定のシミュレーションを実行し、前記シミュレーションの実行結果に基づいて前記第1のエネルギーを用いた発電量の予測値である第1の発電量を生成し、化石エネルギーである第2のエネルギーの少なくとも1つに対応する前記計画値を、前記第1のエネルギーに対応する前記計画値と前記第1の発電量との差に応じて増減させた第2の発電量を生成するステップと、
    前記第1および第2の発電量、前記第1および第2のエネルギー以外のエネルギーに対応する前記計画値、ならびに前記エネルギーのそれぞれに対応する前記排出原単位に基づいて前記エネルギーごとの排出量を算出し、前記算出した排出量を合計して前記排出量の予測値を算出するステップと、
    を実行させるためのプログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムであって、
    前記コンピュータにさらに、
    二酸化炭素の排出権ごとに、前記排出権に係る二酸化炭素の排出量と、前記排出権を取得できる可能性を示す確率分布とを前記メモリに記憶するステップと、
    前記排出権ごとに、前記確率分布を用いた所定のシミュレーションを行っていき、前記シミュレーションの実行結果に応じて、取得できる前記排出権の前記排出量の合計値である予測排出枠を算出するステップと、
    前記予測排出枠から、前記排出量の予測値を減じた値である不足排出枠を算出するステップと、
    前記不足排出枠を出力するステップと、
    を実行させるためのプログラム。
JP2010036566A 2010-02-22 2010-02-22 排出量予測システム、排出量予測方法およびプログラム Withdrawn JP2011170805A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010036566A JP2011170805A (ja) 2010-02-22 2010-02-22 排出量予測システム、排出量予測方法およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010036566A JP2011170805A (ja) 2010-02-22 2010-02-22 排出量予測システム、排出量予測方法およびプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011170805A true JP2011170805A (ja) 2011-09-01

Family

ID=44684831

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010036566A Withdrawn JP2011170805A (ja) 2010-02-22 2010-02-22 排出量予測システム、排出量予測方法およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011170805A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019505907A (ja) * 2016-01-22 2019-02-28 ジョンソン コントロールズ テクノロジー カンパニーJohnson Controls Technology Company エネルギー解析およびアドホックダッシュボードを備えたビルディングエネルギー管理システム
JP2019173700A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 旭化成株式会社 製造システム、システム、制御装置、プログラム、および化合物の製造方法
CN117114212A (zh) * 2023-10-25 2023-11-24 南方电网数字电网研究院有限公司 基于全周期点流模型的发电侧碳排放趋势预测方法及装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019505907A (ja) * 2016-01-22 2019-02-28 ジョンソン コントロールズ テクノロジー カンパニーJohnson Controls Technology Company エネルギー解析およびアドホックダッシュボードを備えたビルディングエネルギー管理システム
JP2019173700A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 旭化成株式会社 製造システム、システム、制御装置、プログラム、および化合物の製造方法
JP7049151B2 (ja) 2018-03-29 2022-04-06 旭化成株式会社 製造システム、システム、制御装置、プログラム、および化合物の製造方法
CN117114212A (zh) * 2023-10-25 2023-11-24 南方电网数字电网研究院有限公司 基于全周期点流模型的发电侧碳排放趋势预测方法及装置
CN117114212B (zh) * 2023-10-25 2024-03-12 南方电网数字电网研究院有限公司 基于全周期点流模型的发电侧碳排放趋势预测方法及装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Urbanucci et al. Optimal integrated sizing and operation of a CHP system with Monte Carlo risk analysis for long-term uncertainty in energy demands
Hemmati et al. Sustainable energy hub design under uncertainty using Benders decomposition method
Monjas-Barroso et al. Valuation of projects for power generation with renewable energy: A comparative study based on real regulatory options
Brown et al. Measuring market power and the efficiency of Alberta's restructured electricity market: An energy‐only market design
Marcantonini et al. Renewable energy and CO2 abatement in Italy
Geissmann et al. A probabilistic approach to the computation of the levelized cost of electricity
Zheng et al. Environmental and economic evaluations of building energy retrofits: Case study of a commercial building
Sommerfeldt et al. Revisiting the techno-economic analysis process for building-mounted, grid-connected solar photovoltaic systems: Part two-Application
JP5248372B2 (ja) 発電計画作成方法、装置、プログラムおよび記憶装置
Trottier et al. Local hedging of variable annuities in the presence of basis risk
JP5072307B2 (ja) 電力取引リスク管理装置及び電力取引リスク管理方法
JP2009245044A (ja) 電力価格予測装置及び電力価格予測方法
Howells et al. Incorporating macroeconomic feedback into an energy systems model using an IO approach: Evaluating the rebound effect in the Korean electricity system
Jirutitijaroen et al. An optimization model for natural gas supply portfolios of a power generation company
Ofori et al. A real options approach to investment timing decisions in utility-scale renewable energy in Ghana
JP2022015383A (ja) 発電と送電の最適組合せの決定方法及び支援システム
Fernández et al. Analysis of imperfect competition in natural gas supply contracts for electric power generation: A closed-loop approach
JP5835675B2 (ja) 小口電力の集約売買支援システムおよび小口電力の集約売買支援方法
Goh et al. Solving carbon tax challenges with a holistic approach: Integrating evolutionary game theory and life cycle energy solutions
JP2011170805A (ja) 排出量予測システム、排出量予測方法およびプログラム
JP4607632B2 (ja) 電力取引評価支援システム、方法、およびプログラム
Sastry Musti Multicriteria Decision Analysis for Sustainable Green Financing in Energy Sector
Biggar The theory and practice of the exercise of market power in the Australian NEM
Lee et al. Identifying monetary policy shocks using economic forecasts in Korea
Ibañez et al. Don't Trust, Verify: Towards a Framework for the Greening of Bitcoin

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130220

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20131113