JP2011165714A - 光送受信器 - Google Patents

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Takahiro Miki
隆弘 三木
Moriyasu Ichino
守保 市野
Toru Ukai
徹 鵜飼
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Sumitomo Electric Device Innovations Inc
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Abstract

【課題】同軸型パッケージの内部空間に温度測定素子を配置する余裕がなく、また、パッ
ケージのリードピン本数が制限される状況下においても、LD及びAPDの近傍の温度を
検出することが可能な光送受信器を提供する。
【解決手段】光送受信器1は、送信光を発するLD18、送信光のモニタ光を受光する送
信光モニタ用PD12、及び受信光を受光する受信用APD20をCANパッケージ10
に搭載する光送受信モジュール2と、LD18の光出力を制御し、受信用APD20へバ
イアス電圧を印加する制御回路4とを備える。制御回路4は、定電流源5が生成する定電
流を送信光モニタ用PD12に供給するとともに送信光モニタ用PD12における電圧降
下を検出し、該電圧降下に基づいて得られるパッケージ内温度を基にして、LD18に供
給する駆動電流、および受信用APD20に印加するバイアス電圧を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光送受信器に関するものである。
光通信に使用される半導体レーザダイオード(以下、「LD」という)の発光特性(I
[電流]−L[光出力]特性と総称される)は、温度に強く依存する。すなわち、LDの
閾値電流、及び当該閾値電流より大きい電流バイアス条件におけるI−L特性のスロープ
効率は温度の関数である。低温では、閾値電流は小さく、スロープ効率が大きいのに対し
て、高温では、閾値電流は大きく、スロープ効率は小さくなる。従って、LDを高周波で
変調するときに、広い温度範囲で一定の平均光出力とその消光比を維持しようとする場合
には、バイアス電流Ib及び変調電流Imを温度に追随して変化させなければならない。
このようなLDの発光特性の温度依存性に対応するために、LDの温度にかかわらず光
出力を一定にするオートパワーコントロール(APC)温度補償回路において、LDの温
度を測定するためにLDと接触するヒートシンク上にサーミスタが設けられている(下記
特許文献1参照)。また、LDを光源とする光送信器で温度補償のうち自動温度制御(A
TC)を行う場合には、レーザの直近に配置したサーミスタで温度を検出し、ペルチェ素
子で温度が一定となるように制御している(下記特許文献2参照)。
従来は、サーミスタ等の温度によってその抵抗値を変換させる感熱素子を用いて、現時
点の抵抗値を測定することでLDの温度を検知している。上記平均光出力及び消光比はこ
のようにして検知されたLD温度を基準に補償される必要があるので、感熱素子はLD近
傍に配置してLDそのものの温度を検知する必要がある。例えば、LDがTEC(Thermo
-Electric Cooler)等の温度制御デバイス上に搭載されている場合には、サーミスタも当
該TEC上に配置する。LDが同軸型パッケージに封止されているような場合には、サー
ミスタはパッケージステム上に配置して、可能な限りLDの直近の温度を検知することが
必要である。
特開平6−69600号公報 特開平9−312441号公報 特開2002−217833号公報
近年、双方向光通信用デバイスのように、送信光を出力する送信用デバイスと、受信光
を入力する受信用デバイスとの両方を同一パッケージ内に搭載するといった、高集積化の
要請が生じてきている。
双方向光通信用デバイスの主な用途として、PON(Passive Optical Network)シス
テムなどの加入者系光通信網が想定される。PONシステムではPtoP(Peer toPeer
)の伝送距離にばらつきがあり、受信端ノードでの受信光強度が、その伝送距離に応じて
大きな変動幅を有することになる。受信用デバイスとしては多くの場合フォトダイオード
が使用されるが、PINフォトダイオードではこの受信光強度の変動幅を吸収できない。
したがって、一般的には、受信用デバイスとしてアバランシェフォトダイオード(APD
:AvalanchePhotodiode)を採用し、そのバイアス電圧を調整することでキャリア増倍係
数を変化させ、この受信光強度の変動幅を吸収する。
このような双方向光通信用デバイスに用いられるパッケージには、LD等の送信用デバ
イスのためのリードピンに加えて、APD等の受信用デバイスのためのリードピンが必要
となる。また、APDには、キャリア増倍特性を有しないPINフォトダイオード等と比
較して、その温度特性、特にキャリア増倍係数の温度特性の変動幅が大きいという特徴が
ある。したがって、APDを安定的に用いるには、APDの温度に応じてバイアス電圧を
制御することが望ましい。そこで、APDの温度を精度良く検出するため、パッケージ内
に温度測定素子であるサーミスタを配置するとともに、このサーミスタから出力される信
号を処理するための回路をパッケージの外部に設けることとなる。
その結果、パッケージに各種信号やバイアス電圧を入出力するためのリードピンの本数
が増加する。従来、パッケージ内部にTECを有する場合には、リードピン本数が比較的
多い所謂バタフライパッケージを採用し、リードピンの配分に余裕を持たせていた。しか
し、近年では部品の小型化の要請を反映して、バタフライパッケージより小型の同軸型パ
ッケージ(CANパッケージ)を採用する場合が増えており、用意できるリードピンの本
数に制限が生じるケースが増えている。そのため、パッケージ内部にLD及びAPDを搭
載し、且つ、これらの温度を検知するためのサーミスタを搭載したとしても、それらに必
要なリードピンをパッケージに設けることが困難になってきている。更には、同軸型パッ
ケージ内部にLD及びAPDを搭載するとパッケージ内部空間に余裕がなくなり、サーミ
スタを配置することすら困難になる場合もある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、同軸型パッケージの内部空間に
温度測定素子を配置する余裕がなく、また、パッケージのリードピン本数が制限される状
況下においても、LD及びAPDの近傍の温度を検出することが可能な光送受信器を提供
することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の光送受信器は、送信光を発する半導体レーザ、送信
光のモニタ光を受光する送信光モニタ用フォトダイオード、及び受信光を受光する受信用
アバランシェフォトダイオードを同軸型パッケージに搭載する光送受信モジュールと、同
軸型パッケージの外部に配置され、半導体レーザの光出力を制御するとともに受信用アバ
ランシェフォトダイオードへバイアス電圧を印加する制御回路とを備える光送受信器にお
いて、同軸型パッケージの外部に配置された定電流回路を更に備え、制御回路が、定電流
回路が生成する定電流を送信光モニタ用フォトダイオードに供給するとともに送信光モニ
タ用フォトダイオードにおける電圧降下を検出し、該電圧降下に基づいて得られるパッケ
ージ内温度を基にして、半導体レーザに供給する駆動電流、および受信用アバランシェフ
ォトダイオードに印加するバイアス電圧を制御する。
このような光送受信器によれば、半導体レーザの送信光をパッケージ内でモニタするフ
ォトダイオードに対して定電流を供給して、そのフォトダイオードにおける電圧降下を検
出することによりパッケージ内温度が検出され、そのパッケージ内温度を基に、半導体レ
ーザの駆動電流、及び受信用アバランシェフォトダイオードのバイアス電圧が制御される
。これにより、パッケージ内温度を検出するためのリードピンや温度測定素子をパッケー
ジ内に新たに準備する必要が無いので、同軸型パッケージの内部空間に温度測定素子を配
置する余裕がなく、また、パッケージのリードピン本数が制限される状況下においても、
半導体レーザ及びアバランシェフォトダイオードの近傍の温度を検出し、この温度を基に
した半導体レーザの発光制御及びアバランシェフォトダイオードのバイアス制御が実現さ
れる。
ここで、制御回路は、PONシステムにより割り当てられた送信光の送信期間外に間欠
的に定電流を送信光モニタ用フォトダイオードに供給するように制御することが好ましい
この場合、PONシステムでの上り信号系では光送受信器に送信期間が間欠的に割り当
てられるので、その割り当てられた時間外に送信光モニタ用フォトダイオードを温度検出
用に動作させることで効率的にパッケージ内温度をモニタすることができる。
さらに、制御回路は、駆動電流を生成する駆動回路の基準電位となる送信側グランド配
線と、送信側グランド配線と分離されており、バイアス電圧を生成するバイアス生成回路
の基準電位となる受信側グランド配線と、送信光モニタ用フォトダイオードのアノード側
の接続先を、定電流回路及び送信側グランド配線のうち何れかに切り替える第1のスイッ
チと、送信光モニタ用フォトダイオードのカソード側の接続先を、送信用バイアス電源及
び受信側グランド配線のうち何れかに切り替える第2のスイッチとを有することも好まし
い。
半導体レーザを駆動するには比較的大きな電流を高速でスイッチングする必要があるの
に対し、受信用アバランシェフォトダイオードで変換された信号は極めて微小であり、こ
の微小な信号が駆動電流の影響を容易に受けてしまうおそれがある。すなわち、大きな電
流がグランド配線に流れ込むことで接地電位が揺らぎ、この揺らぎが微小な信号に影響を
与えることが考えられる。制御回路が上記構成を有することによって、このような同相雑
音を効果的に抑えることができる。
本発明の光送受信器によれば、同軸型パッケージの内部空間に温度測定素子を配置する
余裕がなく、また、パッケージのリードピン本数が制限される状況下においても、LD及
びAPDの近傍の温度を検出することが可能となる。
本発明の光送受信器の好適な一実施形態の構成を示す回路図である。 図1のモジュール本体の内部構造を示す切欠斜視図である。 図1のモジュール本体のリードピン接続状況を示す図である。 図1の光送受信器の動作を示すフローチャートである。 素子温度を変化させた場合のダイオードの順方向電圧と順方向電流との関係を示すグラフである。 素子温度を変化させた場合のAPDのバイアス電圧と生成電流との関係を示すグラフである。 PONシステムにおける主局(OLT)と端末局(ONU)との間のデータ送受のタイミングの一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る光送受信器の好適な実施形態について詳細に説明
する。なお、図面の説明においては同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明
を省略する。
図1は、本発明の光送受信器の好適な一実施形態に係る光送受信器1の構成を示す回路
図である。この光送受信器1は、光通信において光信号を送受信するための装置であり、
発光モジュールである光送信サブアッセンブリ(TOSA:Transmitter Optical Sub As
sembly)と受光モジュールである光受信サブアッセンブリ(ROSA:ReceiverOpticalS
ub Assembly)とを含む光送受信モジュール2と、光送受信モジュール2を制御する集積
回路3とによって構成されている。TOSAは、送信光を発する半導体レーザ(以下、「
LD」という)18と、送信光のモニタ光を受光するフォトダイオード(以下、「送信光
モニタ用PD」という)12とをCAN型パッケージに封止したものであり、ROSAは
、TOSAと共通のパッケージ内に、受信光を受光するアバランシェフォトダイオード(
以下、「受信用APD」という)20と、APD20からの出力信号を増幅するためのプ
リアンプ(TIA:TransImpedance Amplifier)22とを封止したものである。
図2は、光送受信モジュール2の内部構造を示す切欠斜視図である。同図に示すように
、光送受信モジュール2は、略円形の同軸型ステム10aとキャップ10bとを有するC
ANパッケージ10を備えている。キャップ10bの天井中央部には開口が形成されてお
り、この開口にレンズ26がシールグラス等により実装されている。ステム10aとキャ
ップ10bとは互いに抵抗溶接により接合され、LD18等のデバイスの搭載空間を気密
に保つ。ステム10aの上面には、送信ユニットとして送信光モニタ用PD12及びLD
18が、受信ユニットとして受信用APD20及びプリアンプ22が、それぞれ配置され
ている。更に、特定の波長成分を選択的に反射する波長フィルタ14がステム10aの上
面に配置されている。また、CANパッケージ10には複数のリードピン30が設けられ
ている。これらリードピン30は、ステム10aを貫通しており、給電、接地および電気
信号の入出力端子として利用される。
LD18はLDサブマウント28を介してステム10aの突出部10cに搭載されてお
り、送信光モニタ用PD12は複数のリードピン30のうち一本の先端部31に直接搭載
されている。この先端部31のPD載置面は、ステム10aの主面10dに対して90°
より大きい角度を為している。これは、LD18の背面から出射した光を送信光モニタ用
PD12が受光する際に、送信光モニタ用PD12の受光面で反射した光が再度LD18
に入射し光雑音源となることを避けるためである。
受信用APD20は、ステム10aの主面10dのほぼ中央に、PDサブマウント32
を介して搭載されている。プリアンプ22は、ステム10aの主面10d上において、受
信用APD20の直近(背面側の直近)の領域に配置されている。なお、プリアンプ22
の近傍に、プリアンプ22の電源電圧を安定化させるためのバイパスコンデンサ(ダイキ
ャップコンデンサ)が更に配置される場合もある。
波長フィルタ14は、送信ユニットと受信ユニットとの境界に配置され、ステム10a
の主面10dに対して反射面14aがほぼ45°の角度を為すように配置されている。な
お、図2では波長フィルタ14はキャップ10bにより支持されているが、この形態に代
えて、ステム10aの主面10d上に搭載ブロックを載置し、当該ブロック上に波長フィ
ルタ14を配置することも可能である。
この光送受信モジュール2では、レンズ26の上方に一本の光ファイバが光学的に接続
される。LD18は、所定の第1の波長域の送信光(例えば、1.3μm)を発する。こ
の送信光は、フィルタ14で反射された後、レンズ26により光ファイバへ向けて集光さ
れる。一方、受信用APD20は、送信光とは異なる所定の第2の波長域の受信光(例え
ば、1.48μm又は1.55μm)を、その光ファイバから波長フィルタ14を介して
受ける。受信光は、光ファイバから出射された後、レンズ26により集光され、波長フィ
ルタ14を透過して受信用APD20に入射する。
図3は、光送受信モジュール2が有する複数のリードピン30の接続状況を示す図であ
る。複数のリードピン30は、同図に示されるリードピン30a〜30iを含んでいる。
本実施形態においては、LD18はLD駆動回路42から供給される差動信号(相補的
な信号)により駆動される。この差動信号は、リードピン30a,30bを介して、LD
18のアノード及びカソードにそれぞれ供給される。また、送信光モニタ用PD12のア
ノードはリードピン30cを介して送信用グランド(GND)配線13に接続(接地)さ
れ、送信光モニタ用PD12のカソードからの信号は、リードピン30dを介して光出力
制御(APC:Auto Power Control)回路47に提供される。APC回路47は、送信光
モニタ用PD12から提供される信号に基づいて、LD18の発光強度及びその消光比が
一定になるように、LD駆動電流の帰還制御を行う。
一方、受信用APD20は、受信光を電気信号(光電流)に変換する。受信用APD2
0のアノードはプリアンプ22の入力端に接続され、受信用APD20のカソードは、リ
ードピン30eを介してバイアス生成回路48に接続されている。プリアンプ22は、受
信用APD20から出力された光電流を、相補信号である電圧信号に変換するとともに増
幅する。プリアンプ22の相補出力は、リードピン30f,30gを介して、CANパッ
ケージ10の外部に設けられた信号処理回路49に提供される。なお、プリアンプ22の
電源端子は、リードピン30hを介して定電圧源61に接続されており、プリアンプ22
のGND端子は、リードピン30iを介して受信側グランド配線15に接続(接地)され
ている。
再び図1を参照する。集積回路3は、CANパッケージ10の外部に配置されており、
光送受信モジュール2のLD18の光出力を制御する制御回路4と、光送受信モジュール
2の送信光モニタ用PD12に定電流を供給する定電流源(定電流回路)5とから構成さ
れている。これらの制御回路4及び定電流源5と光送受信モジュール2とは、リードピン
30a〜30i(図3)を介して電気的に接続されている。
制御回路4は、LD18に駆動電流を供給するLD駆動回路42と、APC回路47(
図3)を構成するCPU43と、送信光モニタ用PD12と集積回路3との接続を切り替
えるスイッチSW,SWと、受信用APD20にバイアス電圧を印加するバイアス生
成回路48とを有している。
LD駆動回路42は、LD18のカソードに接続されるとともに、CPU43にD/A
コンバータ44を介して接続され、CPU43からの制御信号に応じてLD18に供給す
る駆動電流(バイアス電流及び変調電流)を調整する。また、CPU43は、送信光モニ
タ用PD12のアノードにA/Dコンバータ45を介して接続され、送信光モニタ用PD
12のアノードにおける電位をモニタできるように構成されている。また、バイアス生成
回路48は、受信用APD20のカソードに接続されるとともに、CPU43にD/Aコ
ンバータ46を介して接続され、CPU43からの制御信号に応じて受信用APD20に
印加するバイアス電圧を調整する。
スイッチSWは、本実施形態における第2のスイッチであり、3つの端子T21,T
22及びT23を有し、第1の端子T21が送信光モニタ用PD12のカソードに接続さ
れ、第2の端子T22に送信側バイアス電圧VccTが印加され、第3の端子T23が受
信側グランド配線15に接続されている。このスイッチSWは、CPU43からの制御
により、送信光モニタ用PD12のカソードと、送信側バイアス電圧VccT及び受信側
グランド配線15との接続を切り替える。また、スイッチSWは、本実施形態における
第1のスイッチであり、3つの端子T11,T12及びT13を有し、第1の端子T11
が送信光モニタ用PD12のアノードに接続され、第2の端子T12が定電流源5に接続
され、第3の端子T13が抵抗Rを介して送信側グランド配線13に接続されている。
このスイッチSWは、CPU43からの制御により、送信光モニタ用PD12のアノー
ドと、定電流源5及び送信側グランド配線13との接続を切り替える。
定電流源5は、トランジスタ51、差動増幅器52、及び抵抗R,R,Rを備え
ている。トランジスタ51のコレクタはスイッチSWの第2の端子T12に接続され、
そのベースは差動増幅器52の出力に接続され、そのエミッタには抵抗Rを介してバイ
アス電圧Vrefが印加される。さらに、差動増幅器52の非反転入力には、バイアス電
圧Vrefを2つの抵抗R,Rで分圧して得られるリファレンス電圧Viが印加され
、その反転入力にはトランジスタ51のエミッタが接続されている。このような構成の定
電流源5は、トランジスタ51のエミッタ電位Veを抵抗R,Rで決定されるリファ
レンス電位Viとなるように、下記式(1)で表される定電流Itを生成してスイッチS
の第2の端子T12から出力する。この定電流Itは、光送受信モジュール2のCA
Nパッケージ10の内部温度に依存しない値となる。
It=(Vref−Vi)/R …(1)
以下、図4を参照して、光送受信器1による駆動電流制御方法及び温度測定方法につい
て説明する。図4は、光送受信器1による光出力制御時の動作を示すフローチャートであ
る。
光出力制御時に送信光のモニタを行う際には、CPU43によって、スイッチSW
第3の端子T13側に切り替えられると同時に、スイッチSWが第2の端子T22側に
切り替えられる(ステップS01、光パワーモニタモード)。これにより、送信光モニタ
用PD12のカソードは送信用バイアス電圧VccTに接続され、アノードは抵抗R
介して送信側グランド配線13に接続される。このため、送信光モニタ用PD12には逆
バイアス電圧を印加することになり、抵抗Rには、送信光モニタ用PD12で受光され
る光パワーP[mW]に応じて、Ipd=η×Pで決まる電流Ipdが流れる(η
変換効率)。その結果、A/Dコンバータ45には電圧Vpd=R×Ipd=R×η
×Pが入力され、CPU43においてLD18の光パワーのモニタが可能となる(ステ
ップS02)。
そこで、CPU43は、光パワーのモニタ値が目標値と一致しているか否かを判定する
(ステップS03)。判定の結果、光モニタ値が目標値と一致していない場合には(ステ
ップS03;NO)、光モニタ値が目標値に近づくようにD/Aコンバータ44に出力す
る制御値を変更する(ステップS04)。このような制御を繰り返すことにより、APC
による光出力の制御が実行される。
一方、光モニタ値が目標値と一致した場合には(ステップS03;YES)、CPU4
3によるLD18に対するAPC制御が停止され、LD18の駆動電流が現在値に維持さ
れる。同時に、CPU43によって、スイッチSWが第2の端子T12側に切り替えら
れると同時に、スイッチSWが第3の端子T23側に切り替えられる(ステップS05
、温度モニタモード)。この状態によって、送信光モニタ用PD12のカソードは受信側
グランド配線15に接続され、送信光モニタ用PD12のアノードは定電流源5に接続さ
れる。これにより、送信光モニタ用PD12による光パワーのモニタ動作が停止されると
ともに、送信光モニタ用PD12の順方向に、CANパッケージ10の内部温度に依存し
ない定電流Itが供給される。
上記の温度モニタモードへの切り替えに伴って、送信光モニタ用PD12における電圧
降下値がA/Dコンバータ45を経由してCPU43によって読み込まれることにより、
CPU43によって送信光モニタ用PD12における電圧降下が検出される(ステップS
06)。なお、送信光モニタ用PD12における電圧降下値Vfは、下記式(2);
Vf ≒ η×kT/q×ln(It/Is) …(2)
によって与えられる(η:理想因子(プロセス依存値)、k:ボルツマン定数、T:素
子絶対温度、q:電子電荷量、Is:逆方向飽和電流)。ここで、η、k、q、Isは
素子個体毎に一定値であるので、送信光モニタ用PD12における電圧降下値Vfは、定
電流Itが一定に維持されれば送信光モニタ用PD12の素子温度Tの一次関数となり、
温度Tにのみ依存することになる。例えば、ダイオードの順方向電圧降下の素子温度に対
する変化量は、送信光モニタ用PD12を構成する半導体材料に依存する物理量である約
−2mV/℃である。図5には、素子温度を変化させた場合のダイオードの順方向電圧と
順方向電流との関係を示している。このように、素子温度が−40℃、25℃、85℃と
上昇すれば、それに伴って順方向電圧は低下する。
上記の関係より、スイッチSW,SWの接続抵抗は無視できるほど小さいため、C
PU43は、A/Dコンバータ45の出力値Dtに対して、下記式(3);
Tmon = a×Dt+b …(3)
によって与えられる換算式(a,b:モニタ換算定数)を適用することにより、光送受信
モジュール2のパッケージ内温度Tmonを算出する(ステップS07)。
その後、CPU43は、温度モニタモードを停止し、光パワーモニタモードを再開する
(ステップS08)。そのとき、CPU43は、特定したパッケージ内温度Tmonに対
応してLD18に供給する変調電流の初期値を設定し、D/Aコンバータ44を経由して
LD駆動回路42に対する制御信号を送出する。このようにして、CPU43は、APC
制御を回復させる。また、CPU43は、パッケージ内温度Tmonに対応して受信用A
PD20に印加するバイアス電圧を設定し、D/Aコンバータ46を経由してバイアス生
成回路48に対する制御信号を送出する。
以上説明した光送受信器1によれば、LD18の光信号をCANパッケージ10の内部
でモニタする送信光モニタ用PD12に対して定電流を供給して、その送信光モニタ用P
D12における電圧降下を検出することによりパッケージ内温度が検出され、そのパッケ
ージ内温度を基に、LD18の駆動電流、及び受信用APD20のバイアス電圧が制御さ
れる。
一般的にAPDは、LDほどではないにしても、温度による特性の変化が大きいデバイ
スである。図6は、APDのバイアス電圧と出力電流との関係の一例を示すグラフである
。図6において、グラフGは素子温度が或る温度Tである場合のグラフであり、グラ
フGは素子温度がT(<T)である場合のグラフであり、グラフGは素子温度が
(>T)である場合のグラフである。また、図6に示されるAPDからの出力電流
がIo以下の領域は、所謂PD領域であり、キャリア増倍特性を示さない。これに対し、
APDからの出力電流がIoより大きい領域、すなわちバイアス電圧がVs以上である領
域は、一の入射フォトンに対し複数のキャリアを生成するAPD領域に相当する。
図6に示すように、APD領域におけるキャリア増倍率(グラフの傾き)は、素子温度
によって大きく変化する。すなわち、素子温度が低いほど増倍係数が大きく、素子温度が
高いほど増倍係数が小さい。従って、ADPを用いる際には、その動作温度に留意しなけ
ればならない。APDに入射する光信号がH/Lのみのデジタル信号であっても、高温時
の増倍係数を基本としてそのバイアス電圧を設定した場合には、低温時に過バイアス条件
となり大きな光電流を生成してしまうからである。APDは自身の生成する光電流により
自己破壊を生ずる場合もあり、素子温度に対して適切なバイアス条件を設定しなければな
らない。
特に、光送受信器1のような双方向光通信デバイスにおいては、送信デバイスであるL
D、及び受信デバイスであるAPDの温度特性の変動が大きいにもかかわらず動作温度範
囲が広いことを要求される。従って、温度をパラメータとしてLDの発光及びAPDの増
倍率を制御するか、もしくはペルチェなどの温度制御素子をパッケージ内に追加してLD
及びAPDの温度を一定にする必要がある。どちらの方式を採るにしても、LD及びAP
Dの温度をモニタする必要がある。従来の光送信モジュール(TOSA:Transmitter Op
tical Sub-Assembly)において、前者の場合には、制御回路基板上にサーミスタなどの温
度測定素子を配置して、擬似的にパッケージ内のLD及びAPDの温度を測定していた。
また、後者の場合には、温度制御素子上に温度測定素子を配置して、パッケージ内のLD
温度を直接モニタしていた。
しかし、一つのCANパッケージの内部に送信ユニットと受信ユニットが搭載される光
送受信器1のような双方向光通信デバイスの場合、LDの駆動状態や受信用APDの受光
光量に応じてその発熱量が互いに異なるので、LD及び受信用APDの温度特性を同時に
補償するのは容易ではない。また、CANパッケージ内部の素子搭載空間は限られている
ため、その内部に温度測定素子(サーミスタ等)を配置すること自体がそもそも容易では
なく、また、たとえ温度測定素子を配置できたとしても、温度測定素子から出力される信
号を取り出すためのリードピン本数が増加し、限られたSFP(Small Form-factor Plug
gable)筐体内でCANパッケージ径を大きくする要因となる。
CANパッケージのリードピン本数について更に説明すると、送信ユニット側では、L
D駆動信号用のリードピン2本(アノード/カソードそれぞれに対する入力)、グランド
配線用のリードピン1本、並びに送信光モニタ用PDからの出力信号用のリードピン2本
(アノード/カソードそれぞれに対して)が基本的に必要である。これらのうち、LD駆
動信号用の1本、送信光モニタ用PDからの出力信号用の1本、およびグランド配線用の
1本を共通にするのが一般的である。すなわち、LDは順バイアスで、送信光モニタ用P
Dは逆バイアスでそれぞれ用い、LDのアノードと送信光モニタ用PDのカソードを共に
グランド配線用リードピンに接続する。この場合、LDのカソード用、送信光モニタ用P
Dのアノード用、およびグランド配線用の3本のリードピンが少なくとも必要となる。し
かも、これはLDおよび送信光モニタ用PDを通常の接続で用いる場合の例であり、本実
施形態のように、LDを差動信号で駆動する場合には、LDのカソードについても独立し
てリードピンを配分しなければならない。さらに、送信光モニタ用PDによるモニタ系統
とLDの駆動系統とを分離して、微小なモニタ信号を制度良く処理する用途にあっては、
送信光モニタ用PDのカソードについても独立したリードピンが必要となり、計5本のリ
ードピンを確保する必要がある。
また、受信ユニット側では、受信用APDにバイアス電圧を供給するための1本と、受
信用APDで生成された光電流を電圧信号に変換し、これを増幅して出力するプリアンプ
のための少なくとも3本(電源用、出力信号用、及びグランド配線用)のリードピンが必
要である。また、近年、受信する信号の速度がギガヘルツ帯に及ぶに至り、そのような高
速信号を伝送するためには相補的な信号形態を採用するのが一般的である。その場合、プ
リアンプからの出力信号用として2本のリードピンが必要である。従って、受信ユニット
側では計5本のリードピンが必要となる。すなわち、双方向光通信デバイスでは、一つの
CANパッケージに、送信ユニット側に少なくとも3本、受信ユニット側に少なくとも5
本の計8本のリードピンが必要となる。従って、さらに温度測定素子の信号出力用の2本
(一方をグランド接続用と共用できる場合には1本)のリードピンを確保できる余地は残
されていない。
また、図2に示すCANパッケージ10の内部構造から容易に理解されるように、送信
ユニット、受信ユニットの双方をステムの主面上に搭載するCANパッケージ型送受信モ
ジュールにおいては、温度測定素子としてサーミスタを搭載する余地を確保することは、
ほぼ不可能といえる。
このような状況において、本実施形態によれば、LD18の光モニタに基づいたAPC
制御を行い、且つ受信用APD20のバイアス電圧を制御する場合でも、パッケージ内温
度を検出するためのリードピンや温度測定素子をCANパッケージ10内に新たに準備す
る必要が無いので、小型化、高集積化を図りつつ、LD18近傍の温度を基にしたLD1
8の発光制御、及び受信用APD20の増倍率制御が実現される。すなわち、温度をパラ
メータとしてLD18の発光を制御する方式の場合でも、従来のLDと光モニタ用PDと
を含んで構成されるTOSAの内部構成を変更せずに、LD18直近の温度を測定するこ
とができる。また、LD18直近での温度測定により、従来の制御回路基板上に温度モニ
タを配置する場合よりも熱の伝達時間の影響を受けずに温度測定ができるため、LD18
の動作条件の設定が精度良く行われる。また、受信用APD20に対するバイアス電圧の
制御についても、受信用APD20がLD18から受ける熱の影響を受信用APD20の
直近でモニタできるので、精度良くキャリア増倍係数を維持することができる。
また、本実施形態では、グランド配線を送信側グランド配線13と受信側グランド配線
15とに分離している。その理由について、以下に説明する。
送信ユニットと受信ユニットを一つのCANパッケージ10に搭載する光送受信器1で
は、両ユニット間の光クロストークと電気クロストークの双方が問題となる。これらのう
ち、光クロストークに関しては、LD18から発した送信光の一部が迷光となって受信用
APD20に結合する現象、及び、光ファイバから出射された受信光の一部がLD18に
入射して光雑音源となる現象が問題となる。後者については、受信光の波長を送信光の波
長よりも長く設定することで抑制することが可能である。しかし、前者については、CA
Nパッケージ10の内部で迷光対策を施さない限り、抑制することは難しい。
一方、電気クロストークに関しては、LD18を駆動するには比較的大きな電流(例え
ば数十ミリアンペア)を高速でスイッチングする必要があるのに対し、受信用APD20
で変換された信号は極めて微小であり(振幅として例えば数ミリボルト)、この微小な信
号が送信ユニット側の駆動電流の影響を容易に受けてしまう。駆動電流による影響として
は、電流をスイッチングすることで変動磁界が生成されこの磁界が受信ユニット側に影響
を与える現象(EMIクロストーク)と、大きな電流がグランド配線に流れ込むことで接
地電位が揺らぎ、この揺らぎが受信ユニット側の信号にグランド配線を介して影響を与え
る現象(同相雑音)とが考えられる。EMIクロストークを抑えるためには、送信ユニッ
トと受信ユニットとの間を電気的にシールドするとよい。また、同相雑音を抑えるために
は、本実施形態のように、送信側グランド配線と受信側グランド配線とを互いに分離する
ことが効果的である。
すなわち、図1に示した回路図において、送信光モニタ用PD12のカソード側にスイ
ッチSWを介して接続される送信側グランド配線13は、直接CANパッケージ10に
接続される。なお、CANパッケージ10は導電性材料で形成されるのが一般的であり、
少なくともステム10aとキャップ10bは導電性材料で形成される場合が殆どである。
一方、送信光モニタ用PD12のアノード側にスイッチSWを介して接続される送信側
グランド配線13は、ステム10aとは絶縁されているリードピンを介して光送受信モジ
ュール2の外部に引き出されている。また、受信ユニットのプリアンプ22のGND端子
も、このリードピンに接続されてもよい。
なお、光送受信器1が搭載される光トランシーバ等のOE機器内では、受信側グランド
配線15と送信側グランド配線13とは互いに隔離(アイソレート)されており、OE機
器が搭載されるホストシステム内で両グランド配線が電気的に接続される。OE機器内で
の電気的クロストークを抑制するためである。従って、送信光モニタ用PD12を受信用
APD20の温度を測定するためのセンサとして利用する動作モード(温度測定モード)
では、それまで送信側グランド配線13を基準として動作していた送信光モニタ用PD1
2を、受信側グランド配線15を基準として動作させることが好ましい。図1は、温度測
定モードでの状態を示している。定電流源5で生成された電流は、スイッチSWを介し
て送信光モニタ用PD12のアノードに提供される。送信光モニタ用PD12のカソード
は、スイッチSWを介して受信側グランド配線15に接続されている。
一方、送信光モニタ用PD12をAPC制御のために利用する動作モード(LD駆動モ
ード)では、スイッチSWが、送信光モニタ用PD12のアノードを、端子T13及び
抵抗Rを介して送信側グランド配線13に接続する。同時に、スイッチSWは、送信
光モニタ用PD12のカソードを、端子T22を介して送信用バイアス電圧VccTに接
続する。VccT>0であるので、送信光モニタ用PD12は逆バイアスされる。この接
続によって、送信光モニタ用PD12により生成された光電流により抵抗Rの両端に発
生した電圧降下を、A/Dコンバータ45を介して測定することが可能となる。
なお、定電流源5は温度測定モード時のみ有効となるので、定電流源5の基準電位は、
全体として受信側グランド配線15とされている。プリアンプ22及びバイアス生成回路
48については、受信用APD20に接続される回路であるため、これらの基準電位は受
信側グランド配線15とされている。一方、LD駆動回路42の基準電位は送信側グラン
ド配線13とされている。
また、A/Dコンバータ45、D/Aコンバータ44及び46、CPU43等のデジタ
ル回路のグランド配線については、送信ユニットと受信ユニットの間のクロストークを問
題としない場合であっても、アナログ回路のグランド配線との間で十分な隔離措置が採ら
れることが一般的である。例えば、回路基板上の唯一箇所でのみアナログ系グランド配線
と接続される等である。本実施形態では、デジタル側グランド配線17を送信側グランド
配線13に一致させている。デジタル回路も大きな振幅(例えば数ボルト)の信号を取り
扱うことが一般的であるため、受信信号と比較して遥かに大きな振幅を有することから、
これを受信側グランド配線15と一致させると、受信信号への影響が大きくなるからであ
る。
本実施形態による光送受信器1は、PON(Passive Optical Network)システムに使
用されることにより、有用性が更に増す。PONシステムとは、主局(OLT:OpticalL
ine Terminal)と複数の遠隔端末局(OLT:Optical Line Terminal)とが光ファイバ
及びパッシブ分波器により結ばれたシステムである。主局から端末局への下り光信号(端
末局から見た受信光)は、端末局を区別することなく時分割多重によって一斉に送信され
る。各端末局は、自己のタイムスロットに対応するデータを選択することで、自局宛の情
報を得る。一方、各端末局から主局への上り信号(端末局から見た送信光)は、各端末局
が一斉に送信すると主局上で信号が重複してしまうので、各端末局に割り当てられたタイ
ムスロットにおいてのみ送信される。
各端末局の光送受信器1では、自局に割り当てられたタイムスロット以外の時間は送信
機能が停止状態にあるので、その間、送信光モニタ用PD12を使用してのLD18に対
するAPC制御動作を休止させることができる。ここで、図7は、PONシステムにおけ
る主局と端末局との間のデータ送受のタイミングの一例を示す図である。
図7に示すように、主局から送信されるグラント信号Gに同期して、各端末局は上りデ
ータ信号Dを主局に向けて送信する。なお、図7ではグラント信号が各端末局に個別に送
信されているように描かれているが、実際のグラント信号は主局から一斉に送信され、各
端末局で自局宛のグラント信号を見出し、このグラント信号に同期して上りデータ信号D
が送出される。また、図7では主局において上りデータ信号Dの受信とグラント信号Gの
送信とが時間的に重複しているが、これは主局の送信/受信がそれぞれ別個の光ファイバ
によりなされているか、もしくは、送信光の波長と受信光の波長とが互いに異なることに
より、送信及び受信が並行して行われているからである。図7を参照すると、各端末局で
は送信ユニットの休止期間が必ず確保されている。むしろ、送信ユニットが動作している
期間より休止期間の割合の方が大きいと言える。一般的に、この休止期間の長さとしてお
およそ5マイクロ秒程度は十分に確保される。
このように、PONシステムでは、上り信号系において主局によって各端末局に光信号
の送信期間が間欠的に割り当てられる。この割り当てられた送信期間外ではLD18の発
光動作は停止されているので、CPU43は、その送信期間外に同期して間欠的に温度測
定モードに切り替えて、送信光モニタ用PD12に定電流源5から定電流Itを供給する
ことが好適である。より具体的には、光送受信器1に割り当てられた送信期間が終了した
タイミングでAPC制御を停止させ、その送信期間が開始されたタイミングでAPC制御
を回復させることが好適である。
CPU43は、PONシステムにより割り当てられた光信号の送信期間外に間欠的に定
電流を送信光モニタ用PD12に供給するように制御するので、その割り当てられた期間
外に送信光モニタ用PD12を温度測定モードで動作させることで効率的にパッケージ内
温度をモニタすることができる。このとき、送信期間外においても受信ユニットは常に動
作状態にある。すなわち、プリアンプ22は常に動作状態にあるので、CANパッケージ
10内の温度がLD18の間欠動作にも係わらずほぼ一定に維持される。従って、この状
態で送信光モニタ用PD12を定電流操作させて、その順方向電位から判定される温度を
CANパッケージ10内の環境温度と見なすことができる。
1…光送受信器、2…光送受信モジュール、3…集積回路、4…制御回路、5…定電流
源、10…パッケージ、10a…ステム、10b…キャップ、12…送信光モニタ用PD
、13…送信側グランド配線、14…波長フィルタ、15…受信側グランド配線、18…
LD、20…受信用APD、22…プリアンプ、26…レンズ、28…LDサブマウント
、30,30a-30i…リードピン、42…LD駆動回路、43…CPU、47…AP
C回路、48…バイアス生成回路、SW,SW…スイッチ。

Claims (3)

  1. 送信光を発する半導体レーザ、前記送信光のモニタ光を受光する送信光モニタ用フォト
    ダイオード、及び受信光を受光する受信用アバランシェフォトダイオードを同軸型パッケ
    ージに搭載する光送受信モジュールと、前記同軸型パッケージの外部に配置され、前記半
    導体レーザの光出力を制御するとともに前記受信用アバランシェフォトダイオードへバイ
    アス電圧を印加する制御回路とを備える光送受信器において、
    前記同軸型パッケージの外部に配置された定電流回路を更に備え、
    前記制御回路は、前記定電流回路が生成する定電流を前記送信光モニタ用フォトダイオ
    ードに供給するとともに前記送信光モニタ用フォトダイオードにおける電圧降下を検出し
    、該電圧降下に基づいて得られるパッケージ内温度を基にして、前記半導体レーザに供給
    する駆動電流、および前記受信用アバランシェフォトダイオードに印加する前記バイアス
    電圧を制御する、
    ことを特徴とする光送受信器。
  2. 前記制御回路は、PONシステムにより割り当てられた前記送信光の送信期間外に間欠
    的に前記定電流を前記送信光モニタ用フォトダイオードに供給するように制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光送受信器。
  3. 前記制御回路は、
    前記駆動電流を生成する駆動回路の基準電位となる送信側グランド配線と、
    前記送信側グランド配線と分離されており、前記バイアス電圧を生成するバイアス生成
    回路の基準電位となる受信側グランド配線と、
    前記送信光モニタ用フォトダイオードのアノード側の接続先を、前記定電流回路及び送
    信側グランド配線のうち何れかに切り替える第1のスイッチと、
    前記送信光モニタ用フォトダイオードのカソード側の接続先を、送信用バイアス電源及
    び受信側グランド配線のうち何れかに切り替える第2のスイッチとを有する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光送受信器。
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