JP2011162499A - 酸化オレフィンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化銅等の銅を含む酸化物(銅酸化物)を用い、アルデヒド化合物の副生を抑制しつつ、オレフィンを酸化させることにより、酸化オレフィンを製造できる新規な製造方法を提供する。
【解決手段】銅酸化物を収容した反応装置内に、オレフィン、酸素及び水を供給することにより、該反応装置内で、オレフィンを酸化させる工程を有し、
前記オレフィンの総供給量に対して、水の総供給量が1.0モル倍以上である酸化オレフィンの製造方法の提供。該銅酸化物は、CuO及びLaCuSnOからなる群より選ばれるものが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、酸化オレフィンの製造方法に関する。
酸化オレフィンの製造方法として、触媒の存在下に、オレフィンを酸化させる工程を有する製造方法が検討されている。かかる触媒の中で、安価な触媒の一つとして、金属銅が検討されている。例えば非特許文献1には、二酸化ケイ素担体に金属銅を分散させたものを触媒に用い、プロピレンを酸素により酸化させることにより、酸化プロピレンを製造する方法が開示されている。非特許文献1には、製造用原料である酸素により金属銅が酸化されて酸化銅になると、酸化オレフィンの生成量が低下し、副生物であるアクロレイン(アルデヒド化合物)の生成量が増大することが示されている。
Li Can et al. Cuihua Xuebo,25, 5−9,(2004)
本発明は、酸化銅等の銅を含む酸化物を触媒として用い、アルデヒド化合物の副生を抑制しつつ、酸化オレフィンを製造できる新規な製造方法を提供する。
本発明者等は、前記課題を達成できる酸化オレフィンの製造方法について鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、以下の〔1〕に示す酸化オレフィンの製造方法を提供する。
〔1〕銅を含む酸化物を収容した反応装置内に、オレフィン、酸素及び水を供給することにより、該反応装置内で、オレフィンを酸化させる工程を有し、
前記オレフィンの総供給量に対して、水の総供給量が1.0モル倍以上である酸化オレフィンの製造方法;
以下の説明において、銅を含む酸化物を「銅酸化物」、酸化オレフィンの製造方法を「酸化オレフィン製造方法」と、各々略称することがある。
さらに本発明は、前記〔1〕における具体的な実施態様として、以下の〔2〕〜〔4〕を提供する。
〔2〕前記酸化物が、CuO及びLaCuSnOからなる群より選ばれる〔1〕記載の製造方法;
〔3〕前記工程が、有機ハロゲン化物の存在下に、オレフィンを酸化させる工程である〔1〕又は〔2〕記載の製造方法;
〔4〕前記オレフィンが、プロピレンである〔1〕〜〔3〕のいずれか記載の製造方法;
本発明によれば、安価な銅酸化物を触媒として用い、アルデヒド化合物の副生を抑制しつつ、酸化オレフィンを製造できる新規な製造方法を提供できる。
本発明者等は、銅酸化物を触媒として用いる酸化オレフィン製造方法に関し、アルデヒド化合物の副生を抑制する方法について検討した。その結果、上述のとおり、銅酸化物を収容した反応装置内に、オレフィン、酸素及び水を供給することにより、該反応装置内で、オレフィンを酸化させる工程(以下、場合により、この工程を「本工程」といい、本工程におけるオレフィンの酸化反応を、場合により「本反応」という。)を有し、オレフィンの総供給量に対して、特定量の水を供給すれば、アルデヒド化合物の副生を抑制しつつ、酸化オレフィンを製造することができるという知見を得、かかる知見に基づき本発明に至った。以下、本工程に用いる銅酸化物について説明し、本工程を有する酸化オレフィン製造方法について説明する。
<銅酸化物>
本工程で用いる銅酸化物としては例えば、CuO、CuAlO2及びLaCuSnOが挙げられる。これら銅酸化物は、1種のみを本工程に用いてもよく、2種以上を合わせて本工程に用いてもよい。これらの中でも、CuO及びLaCuSnOからなる群より選ばれる銅酸化物が好ましい。
このような銅酸化物は、公知の方法により製造したものでもよく、市場から容易に入手できるものでもよい。
また、本反応の進行に影響しない適当な担体であれば、当該担体に銅酸化物を担持させたものを触媒として用いることもできる。
上述のように担体に銅酸化物を担持させる場合には、当該担体のコストにより、本工程で用いる触媒のコストが著しく高くならないようにして、担体の種類及びその量を選択することが好ましい。オレフィンを酸化させて、酸化オレフィンを製造するための触媒として、銀触媒が知られている(例えば、特開2004−307485号公報参照)。本発明によれば、高価な銀触媒を用いずとも、酸化オレフィンを製造することができる。つまり、触媒によるコストが著しく高くならないようにして本工程を実施しようとする場合、担体に銅酸化物を担持させたものを触媒として用いるときには、当該担体による触媒コストが、銀触媒を用いた酸化オレフィンの製造方法のコストを上回らないようにして、当該担体の種類及びその量を調節することが好ましい。具体的には、担体に銅酸化物を担持させる場合の担体の使用量は、銅酸化物に対して、200重量倍以下であることがより好ましい。
また、銅酸化物は本工程に供する前に、本反応に対する反応活性を高める等の理由により、前処理を行うこともできる。このような前処理としては、銅酸化物の種類によって適宜、適当な処理を選択することができる。このような前処理としては例えば、窒素、酸素、空気等の単独又は混合気流中、100〜900℃の温度条件における焼成処理等を挙げることができる。
本工程における銅酸化物の使用量は、該銅酸化物に含まれる銅換算で、用いるオレフィンの総使用量に対し、0.00005モル倍以上であることが好ましく、0.0001モル倍以上がさらに好ましい。多量の銅酸化物を用いて本工程を行えば、より多量の酸化オレフィンを製造できるが、銅酸化物によるコストは上昇する傾向がある。したがって、かかる銅酸化物の使用量の上限は、当該銅酸化物のコスト等、経済性を考慮して、調節することが好ましい。
<酸化オレフィン製造方法>
次に、酸化オレフィン製造方法において、本工程を中心に説明する。
本工程は、回分式反応装置、連続式反応装置のいずれを用いて行ってもよいが、工業的な観点から、連続式反応装置を用いることが好ましい。これら反応装置内に銅酸化物を収容した後、反応装置内に、オレフィン、酸素及び水を供給することにより、オレフィンが酸化され、酸化オレフィンが生成する。
水の総供給量は、本反応に用いるオレフィン総供給量(オレフィンの総使用量)に対して、1.0モル倍以上であり、1.0〜1000モル倍の範囲がより好ましく、3.0〜100モル倍の範囲がさらに好ましい。オレフィン総使用量に対する水の総供給量が、1.0モル倍以上であれば、アルデヒド化合物の副生を良好に抑制することができる。このように、オレフィン総供給量に対する水の総供給量は多いほど、アルデヒド化合物の副生を抑制できるが、多すぎると本工程に用いる反応装置のスケールが大きくなりすぎる傾向があるので、オレフィンの総供給量に対する水の総供給量は、1000モル倍以下が好ましく、100モル倍以下がより好ましく、50モル倍以下がさらに好ましく、30モル倍以下が一層好ましく、25モル倍以下がより一層好ましい。また、水の総供給量が多くなりすぎると、本工程後の反応混合物から酸化オレフィンを精製する操作が煩雑になったり、酸化オレフィンの生産性が低下したり、するといった不都合が生じることもある。
本工程における水の総供給量について説明する。銅酸化物を収容した反応装置内に、オレフィン及び酸素を供給するとともに、水を供給する実施形態では、オレフィンを酸化させる際に、反応装置外から反応装置内に供給される水の量が総供給量に該当し、銅酸化物とともに水を反応装置内に収容しておき、該反応装置内にオレフィン及び酸素を供給する実施形態では、銅酸化物とともに反応装置内に供給された水の量が総供給量に該当する。銅酸化物とともに水を反応装置内に収容しておき、さらに該反応装置内にオレフィン、酸素及び水を供給する実施形態では、銅酸化物とともに反応装置内に供給された水の量と、オレフィンを酸化させる際に、反応装置外から反応装置内に供給される水の量と、の合計量を意味する。したがって、本反応の進行又は本反応に伴う副反応の進行によって生成する水の量は、水の総供給量には含まれない。以上のように、本工程に供給される水は、銅酸化物とともに反応装置内に収容しておいたり、銅酸化物を収容した反応装置内に、オレフィン及び酸素とともに、供給したり、することができるが、操作面の容易さを考慮すると、銅酸化物を収容した反応装置内に、オレフィン及び酸素とともに、水を供給する実施形態が好ましい。このような実施形態では、反応装置に供給するオレフィン供給速度及び水供給速度を制御することにより、オレフィンに対する水供給量を1.0モル倍以上に制御することが容易となる。オレフィン、酸素及び水を混合して混合物とし、該混合物を、銅酸化物を収容した反応装置内に供給してもよい。また、後述するように、オレフィン、酸素及び水のうち2種を混合して混合物にした後、該混合物と残り1種を反応装置内に供給してもよい。一例をいうと、オレフィン及び水を混合して混合物にした後、該混合物と酸素とを反応装置内に供給する実施形態が挙げられる。
ここに例示するいずれの実施形態であっても、前記反応装置内で、銅酸化物の存在下に、オレフィンが酸化され、酸化オレフィンが生成する。
次に、オレフィン及び酸素について説明する。
オレフィンは分子内に炭素−炭素二重結合を有する化合物を意味し、好ましくは分子内に炭素−炭素二重結合を1個有する化合物が挙げられる。好ましいオレフィンを例示すると、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン及び1−ペンテン等の炭素数2〜6のオレフィンが挙げられ、これらのうち、プロピレンが特に好ましい。前記背景技術で記したように、非特許文献1記載の方法では、プロピレンを酸化して酸化プロピレンとする際に、アルデヒド化合物であるアクロレインの副生が生じる場合があったが、本発明によれば、かかるアクロレインの副生を良好に抑制することができる。
かかるオレフィンは、そのまま本工程に供することもできるし、例えば窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の本反応の進行に影響を与えない不活性な気体(以下、「不活性気体」という。)により希釈して、本工程に供することもできる。ただし、不活性気体の使用量が多すぎると、本反応の反応系中でのオレフィンや酸素の濃度が低くなりすぎて、本反応の反応速度が低くなりやすいため、不活性気体の使用量は、オレフィンの総供給量に対して、100モル倍以下であることが好ましい。
本工程に用いる酸素は、酸素単独(純酸素)であってもよいし、オレフィンと同様に不活性気体で希釈してもよい。該不活性気体で希釈した酸素としては、例えば空気等が挙げられる。酸素の使用量は、本反応の反応形式、銅酸化物の種類や反応温度等によって適宜調節できるが、オレフィンに対して、0.01〜100モル倍の範囲が好ましく、0.03〜30モル倍の範囲がさらに好ましい。
本反応の反応温度は、100〜400℃の範囲が好ましく、120〜300℃の範囲がさらに好ましい。
本反応は、反応圧力が微減圧〜低加圧条件下の範囲で進行する。微減圧とは、反応圧力が、大気圧よりもわずかに減圧された状態であり、低加圧とは、大気圧よりも少し加圧された状態である。かかる微減圧〜低加圧条件下とは、絶対圧力で0.01〜3MPaの範囲である。本反応の反応圧力は、0.02〜2MPaの範囲がさらに好ましい。
また、本反応の進行過程では、前記銅酸化物に加えて、有機ハロゲン化合物が存在していてもよい。該有機ハロゲン化合物としては、飽和有機ハロゲン化合物及び不飽和有機ハロゲン化合物のいずれでもよく、有機フッ化化合物、有機塩化化合物、有機臭化化合物及び有機ヨウ化化合物のいずれであってもよい。特に好ましくは、有機塩化化合物であり、例えばエチルクロライド、1,2−エチレンジクロライド、メチルクロライド、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロブタン、クロロプロパン、クロロペンタン、クロロヘキサン、クロロヘプタン、クロロオクタン、クロロノナン及びクロロデカン等を挙げることができる。有機ハロゲン化合物の使用量は、オレフィンの濃度、酸素の濃度、触媒量等によって適宜調節でき、水の総供給量によっても調節できるが、オレフィン及び酸素の合計量に対して1〜1000体積ppmの範囲が好ましく、1〜500体積ppmの範囲がより好ましい。
以下、好適な反応形式である連続式反応装置を用いた本工程の一実施形態を説明する。
まず、前記銅酸化物を、ガス供給口及びガス放出口を供えた連続式反応装置、例えば反応塔に所定量収容する。当該反応塔には適切な加熱手段が設けられていてもよく、かかる加熱手段により反応装置内部を所定の反応温度まで昇温する。続いて、コンプレッサ等を用い、ガス供給口から反応塔内に、オレフィン、酸素(又は酸素を不活性気体で希釈したガス)及び水(水蒸気)を供給する(以下、オレフィン、酸素及び水をまとめて、「原料ガス」という)。反応塔に例えば3つの供給口を準備し、オレフィン、酸素及び水を各々異なる供給口から反応塔内に供給してもよい。また、上述のように、反応塔内に供給する前に、オレフィン、酸素及び水を予め混合して混合物(混合ガス)を調製し、この混合物(混合ガス)を反応塔内に供給してもよく、オレフィン及び水を予め混合して混合物(混合ガス)を調製し、この混合物(混合ガス)と酸素とを反応塔内に供給してもよく、オレフィン及び酸素を予め混合して混合物(混合ガス)を調製し、この混合物(混合ガス)と水とを反応塔内に供給してもよい。該反応塔内では、銅酸化物の存在下に、オレフィンが酸化され、酸化オレフィンが生成する。そして、生成した酸化オレフィンを含む生成ガスが、ガス放出口から放出される。反応塔内を通過する原料ガスの線速度は、該原料ガス中のオレフィンが酸化され、酸化オレフィンが十分生成する滞留時間になるようにして決定される。以上の実施形態では、反応装置(反応塔)に加熱手段が設けられている場合について記したが、反応装置は室温程度で保持しておき、供給するガスを適当な加熱手段により、所定の反応温度まで加熱してから、反応装置に供給する形態でもよい。また、反応装置に適当な攪拌手段を設け、当該反応装置内にある銅酸化物を攪拌させつつ、ガスを供給する形態でもよい。
かくして、反応装置を通過した生成ガスには、生成した酸化オレフィン、未反応のオレフィンや、場合により微量の副生物が混在している。また、オレフィン及び/又は酸素を不活性気体で希釈した場合には、この不活性気体も混在している。この生成ガスを捕集した後、蒸留等の分離精製手段により、目的とする酸化オレフィンを取り出すことができる。本発明によれば、アルデヒド化合物等の副生が十分抑制されているので、酸化オレフィンの分離精製が、より容易になるという利点がある。また、本工程に用いる銅酸化物は、酸素等により変質しにくいという利点もある。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
[実施例1]
CuO(高純度化学研究所製)1mLを、1/2インチ径のステンレス製反応管に収容(充填)し、該反応管を250℃に昇温した。加圧条件下(絶対圧力で0.3MPa相当)で、プロピレン、空気、窒素及び水(以下の実施例では、プロピレン、空気、窒素及び水をまとめて、「原料ガス」ということがある。)を、各々225mL/時間、450mL/時間、495mL/時間及び1.5L/時間の供給速度になるようにして反応管に供給した。該反応管を通過した後の生成ガス組成を分析し、該生成ガス中に含まれるプロピレンの酸化生成物の全量に対する酸化プロピレン量の体積割合及びアクロレイン量の体積割合から、酸化プロピレン及びアクロレインの選択率を求めた。かかる分析には、水素炎イオン検出器(FID)を備えたガスクロマトグラフィー(GC)及び熱伝導度検出器(TCD)を備えたGCを用いた。その結果、酸化プロピレン選択率は6%、アクロレイン選択率は0%であった。また、反応管の温度、圧力条件、プロピレン、空気、窒素及び水の各供給速度を維持したまま、原料ガスを6時間供給した後、反応管を通過した後の生成ガス組成を分析したところ、酸化プロピレン選択率及びアクロレイン選択率は、原料ガスを6時間供給した前後で、ほぼ変わらなかった(酸化プロピレン選択率;6%、アクロレイン選択率;0%)。この酸化プロピレン製造では、プロピレン総供給量に対して、水総供給量は、6.6モル倍であった。
[参考例1]
反応中に水を供給しないこと以外は、実施例1と同条件で酸化プロピレン製造を行った。酸化プロピレン選択率は0%、アクロレイン選択率は4%であった。
[実施例2]
La(株式会社高純度化学研究所製)を12.592g、CuO(株式会社高純度化学研究所製)を3.074g、SnO(株式会社高純度化学研究所製)を5.823g秤量し、ジルコニア製のボールを用い、湿式ボールミルにより5時間混合し、得られた混合物を大気中において1100℃で24時間焼成した。得られた焼成品を、乳鉢を用いて粉砕し、粉末1を得た。株式会社リガク製X線回折測定装置RINT2500V型を用いて、CuKαを線源とする粉末X線回折法により分析した結果、粉末1は、LaCuSnOが主相であることが判明した。
得られた粉末1を用いる以外は実施例1と同条件で酸化プロピレン製造を行った。酸化プロピレン選択率は4%、アクロレイン選択率は0%であった。また、反応管の温度、圧力条件、プロピレン、空気、窒素及び水の各供給速度を維持したまま、原料ガスを6時間供給した後、反応管を通過した後の生成ガス組成を分析したところ、酸化プロピレン選択率及びアクロレイン選択率はほぼ同等の結果が得られた。この酸化プロピレン製造では、プロピレン総供給量に対して、水総供給量は、6.6モル倍であった。
[実施例3]
湿式ボールミルにより混合した混合物を、1000℃で60時間焼成した以外は実施例2と同様にして粉末2を得た。粉末X線回折測定により、粉末2はLaCuSnOが主相であることがわかった。
得られた粉末2を用いる以外は実施例1と同条件で酸化プロピレン製造を行った。酸化プロピレン選択率は9%、アクロレイン選択率は0%であった。また、反応管の温度、圧力条件、プロピレン、空気、窒素及び水の各供給速度を維持したまま、原料ガスを6時間供給した後、反応管を通過した後の生成ガス組成を分析したところ、酸化プロピレン選択率及びアクロレイン選択率はほぼ同等の結果が得られた。この酸化プロピレン製造では、プロピレン総供給量に対して、水総供給量は、6.6モル倍であった。
[実施例4]
プロピレン、空気及び窒素の合計体積に対し、エチルクロライドが250体積ppmになるようにして、プロピレン、空気、窒素、水及びエチルクロライドを供給した以外は、実施例1と同条件で酸化プロピレン製造を行った。酸化プロピレン選択率は8%、アクロレイン選択率は0%であった。また、反応管の温度、圧力条件、プロピレン、空気、窒素及び水の各供給速度を維持したまま、原料ガスを6時間供給した後、反応管を通過した後の生成ガス組成を分析したところ、酸化プロピレン選択率及びアクロレイン選択率はほぼ同等の結果が得られた。この酸化プロピレン製造では、プロピレン総供給量に対して、水総供給量は、6.6モル倍であった。
[実施例5]
水を3.0L/時間の供給速度で供給した以外は実施例1と同条件で酸化プロピレン製造を行った。酸化プロピレン選択率は8%、アクロレイン選択率は0%であった。また、反応管の温度、圧力条件、プロピレン、空気、窒素及び水の各供給速度を維持したまま、原料ガスを6時間供給した後、反応管を通過した後の生成ガス組成を分析したところ、酸化プロピレン選択率及びアクロレイン選択率はほぼ同等の結果が得られた。この酸化プロピレン製造では、プロピレン総供給量に対して、水総供給量は、19.8モル倍であった
[実施例6]
水を0.4L/時間の供給速度で供給した以外は実施例1と同条件で酸化プロピレン製造を行った。酸化プロピレン選択率は2%、アクロレイン選択率は0%であった。また、反応管の温度、圧力条件、プロピレン、空気、窒素及び水の各供給速度を維持したまま、原料ガスを6時間供給した後、反応管を通過した後の生成ガス組成を分析したところ、酸化プロピレン選択率及びアクロレイン選択率はほぼ同等の結果が得られた。この酸化プロピレン製造では、プロピレン総供給量に対して、水総供給量は、1.7モル倍であった。
[実施例7]
CuO(株式会社高純度化学研究所製)を7.884g、Al(住友化学株式会社製)を11.062g秤量し、ジルコニア製のボールを用い、湿式ボールミルにより5時間混合し、得られた混合物を窒素雰囲気中において1200℃で12時間焼成した。得られた焼成品をボールミルで粉砕し、粉末3を得た。株式会社リガク製X線回折測定装置RINT2500V型を用いて、CuKαを線源とする粉末X線回折法により分析した結果、粉末3は、CuAlOが主相であることがわかった。
得られた粉末3を用いる以外は実施例1と同条件で酸化プロピレン製造を行った。酸化プロピレン選択率は4%、アクロレイン選択率は0%であった。また、反応管の温度、圧力条件、プロピレン、空気、窒素及び水の各供給速度を維持したまま、原料ガスを6時間供給した後、反応管を通過した後の生成ガス組成を分析したところ、酸化プロピレン選択率及びアクロレイン選択率はほぼ同等の結果が得られた。この酸化プロピレン製造では、プロピレン総供給量に対して、水総供給量は、6.6モル倍であった。
[実施例8]
粉末3とCuOを重量比で1:0.3の割合で、乳鉢を用いて混合し、粉末4を得た。
得られた粉末4を用いる以外は実施例1と同条件で酸化プロピレン製造を行った。酸化プロピレン選択率は3%、アクロレイン選択率は0%であった。また、反応管の温度、圧力条件、プロピレン、空気、窒素及び水の各供給速度を維持したまま、原料ガスを6時間供給した後、反応管を通過した後の生成ガス組成を分析したところ、酸化プロピレン選択率及びアクロレイン選択率はほぼ同等の結果が得られた。この酸化プロピレン製造では、プロピレン総供給量に対して、水総供給量は、6.6モル倍であった。
本発明によれば、安価な銅酸化物を触媒に用いた酸化オレフィン製造方法を提供することができる。酸化オレフィンは種々の工業材料の製造原料として有用である。

Claims (4)

  1. 銅を含む酸化物を収容した反応装置内に、オレフィン、酸素及び水を供給することにより、該反応装置内で、オレフィンを酸化させる工程を有し、
    前記オレフィンの総供給量に対して、水の総供給量が1.0モル倍以上である酸化オレフィンの製造方法。
  2. 前記酸化物が、CuO及びLaCuSnOからなる群より選ばれる請求項1記載の製造方法。
  3. 前記工程が、有機ハロゲン化物の存在下に、オレフィンを酸化させる工程である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 前記オレフィンが、プロピレンである請求項1〜3のいずれか記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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