JP2011160652A - 電流制御装置、ならびに電力変換制御のためのベクトル制御方法 - Google Patents

電流制御装置、ならびに電力変換制御のためのベクトル制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】直流電力から交流電力への変換を制御するためにベクトル制御アルゴリズムを使用する電流制御装置において、従来技術と比較して安定性が改善された電流制御装置を提供することである。
【解決手段】前記課題は、第1の電流フィードバック入力端に第1のフィルタが設けられており、第2の電流フィードバック入力端に第2のフィルタが設けられており、前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタの各フィルタ特性は、前記周波数に依存する前記開ループ制御ループゲインが1より大きくなり該開ループ制御ループゲインの位相が−180°以下になる第1の電流フィードバック信号および第2の電流フィードバック信号の周波数を低減するように選択されている電流制御装置によって解決される。
【選択図】図4

Description

本発明は、変換器によって行われる交流への直流電力の変換および直流への交流電力の変換を制御するためにベクトル制御アルゴリズムを使用する電流制御装置に関し、当該電流変換装置は、周波数に依存する開ループ制御ループゲインを有する。本発明はさらに、電力変換器、たとえば風力タービン等の電気エネルギー発生装置、たとえば風力発電ファーム等の電気エネルギー発生設備、および、直流電力を交流電力に変換するかまたは交流電力を直流電力に変換する変換器を制御するためのベクトル制御方法にも関する。
風力タービンは、風力を使用して発電機のロータを直接駆動するか、またはギアボックスを介して発電機のロータを駆動することにより、風力エネルギーを電気エネルギーに変換する。発電機のステータ端子に発生する交流電力の周波数は、ロータの回転速度に直接比例する。したがって、発電機の端子における電圧は速度に依存して変化し、かつ、発電機の特定の種類に依存して、磁束レベルにも依存して変化する。最適な電力を得るためには、風力タービンの出力軸の回転速度は、風力タービンのブレードを駆動する風の風速に応じて変化する。強い風速で電力を制限するためには、タービンのブレードのピッチを変化することによって出力軸の回転速度を制御する。
電力変換器はたとえば、発電機によって出力された可変周波数の交流電力を、グリッドの一定の公称周波数の交流電力にマッチングするのに使用される。このような電力変換器の第1段では、整流装置を使用して、発電機から出力された交流電力を直流電力に変換する。この直流電力はいわゆるDCリンクへ供給される。入力端が前記DCリンクに接続されたインバータと称される第2段において、前記直流電力はグリッド周波数にマッチングする交流電力に変換される。
一般的にこのインバータは、直流電力を交流電力に変換するために使用される回路である。このインバータには、インバータ相出力端子を前記DCリンクの正または負のブスバーに接続するためのスイッチが設けられている。このスイッチを開閉するスイッチングパターンはパルス幅変調パターンに基づいて形成される。このパルス幅変調パターンが、各スイッチによってインバータ出力端を直流電圧の高レベルまたは低レベルに接続するタイミングを決定する。スイッチが開放されている間、DCリンクからグリッドに電流が流れるか、またはグリッドからDCリンクに電流が流れる。他に、直接制御または予測制御を行ってスイッチのスイッチングパターンを決定する別の方法も適用することができる。
グリッドオペレータによって要求された力率を表す力率要求信号によってインバータを制御することができる。この力率は、有効電力と皮相電力との比によって得られる(この皮相電力は、有効電力の2乗と無効電力の2乗とを足した和の2乗根である)。力率要求によってインバータを制御する代わりに、所要有効電力と所要無効電力とに基づいてインバータを制御することもできる。さらに、力率要求にしたがって直接インバータを制御したり、所要有効電力および所要無効電力にしたがって直接インバータを制御する代わりに、電流要求信号にしたがってインバータを制御することもできる。というのもグリッドでは、電圧の振幅は通常は固定的なパラメータであるから、インバータによってグリッドに供給される電力は、電流の振幅と、該電流と電圧との間の位相角とによって規定することができるからだ。それゆえ、力率要求信号または有効電力および無効電力に対する要求信号を電流要求信号に変換し、この電流要求信号をインバータの制御に使用することができる。すなわち、スイッチのスイッチング時点を定義するパルスを決定するのに使用することができる。このような制御方式は電流制御として知られている。
とりわけ、このような電流制御方式において有利には、直流電力から交流電力への変換を制御するためにベクトル制御アルゴリズムを使用することができる。固定基準フレームで得られる平衡型の交流フィードバック信号は、該固定基準フレームα,βを基準として回転周波数ωで回転するベクトルIの成分IαおよびIβとして表すことができる(図10参照)。ベクトル制御アルゴリズムでは、これらの回転ベクトルIは、グリッド電圧とともに(グリッド電圧に同期して)回転するベクトルまたはロータの磁束ベクトルとともに回転する回転基準フレームで表され、制御量はこの回転基準フレームで、電流要求信号に基づいて計算される。このような回転基準フレームでは平衡状態の3相交流電流Iは、磁束ベクトルの方向に流れる電流I、すなわち該回転基準フレームのいわゆる直軸の方向に流れる電流Iを表すベクトル成分Iと、磁束ベクトルの方向に対して垂直に流れる電流I、すなわち該回転基準フレームのいわゆる横軸の方向に流れる電流を表すベクトル成分Iの2つのベクトルによって定義することができる。グリッド電圧とともに回転するベクトルまたは磁束ベクトルの方向に流れる電流Iは直軸電流と称され、磁束ベクトルに対して垂直に流れる電流I、または、グリッド電圧とともに回転するベクトルに対して垂直に流れる電流Iは横軸電流と称される。直軸電流および横軸電流は定常状態では直流量であり、この状態の誤差が、典型的にはPI制御器によって0に制御される。
たとえばUS5083039およびUS2009/0147549A1に、風力タービン発電機の可変周波数の交流電力を直流電力に変換してベクトル制御アルゴリズムに基づいて該直流電力をグリッドの固定周波数の交流電力に変換するために構成され、インバータと整流装置とを含む典型的な電力変換器が記載されている。
典型的には上記の制御装置は、周波数に依存する開ループ制御ループゲインを有する。この開ループ制御ループゲインが1より大きく、かつ、このループゲインの位相が−180°以下である場合、制御システムは不安定であると定義される。
米国特許第5083039号 米国特許公開第2009/0147549号
上記の従来技術を鑑み、本発明の課題は、直流電力から交流電力への変換を制御するためにベクトル制御アルゴリズムを使用する電流制御装置において、従来技術と比較して安定性が改善された電流制御装置を提供することである。また本発明は、有利な電力変換器、有利な電気エネルギー発生装置、および有利な電気エネルギー発生設備を提供することも課題とする。さらに本発明は、直流電力を交流電力に変換するインバータを制御するための有利なベクトル制御方法を提供することも課題とする。
第1の課題は、
第1の電流フィードバック入力端に第1のフィルタが設けられており、
第2の電流フィードバック入力端に第2のフィルタが設けられており、
前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタの各フィルタ特性は、前記周波数に依存する前記開ループ制御ループゲインが1より大きくなり該開ループ制御ループゲインの位相が−180°以下になる第1の電流フィードバック信号および第2の電流フィードバック信号の周波数を低減するように選択されている
電流制御装置によって解決される。
また第2の課題は、請求項11記載の電力変換器と、請求項13記載の電気エネルギー発生装置と、請求項16記載の電気エネルギー電気発生設備とによって解決される。
第3の課題は、
開ループ制御ループゲインが1より大きくなり該開ループ制御ループゲインの位相が−180°以下になる第1の電流フィードバック信号および第2の電流フィードバック信号の周波数を抑圧する
ことを特徴とするベクトル制御方法によって解決される。
風力発電ファームの典型的な構成を示す概略図である。 風力タービンの電気装置の詳細図である。 図2に示した風力タービンの電気装置の一部を成すインバータを示す。 図3に示したインバータ用の電流制御装置を示す。 風力タービンの集電ケーブルと風力タービンの入力線路との等価回路図である。 1〜3つの集電ケーブルと1〜27個の風力タービンとを含む風力発電ファームの周波数依存性の開ループ制御のループゲインを周波数に依存して示す図である。 電流フィードバックにノッチフィルタを有する場合のC(s)を示す。 C(s)Y(s)システムの完全な開ループゲインを示す。 本発明の電流制御装置の別の択一的な実施形態を示す。 電流ベクトルを固定座標系および回転磁界座標系で示す図である。
本発明では、直流電力を交流電力に変換するための変換器または交流電力を直流電力に変換するための変換器を制御するためのベクトル制御方法を提供する。この交流電力はグリッドへ出力されたものか、またはグリッドから受け取られたものである。このベクトル制御では、第1の電流要求信号と、第2の電流要求信号と、第1の電流フィードバック信号と、第2の電流フィードバック信号と、第1の電圧フィードバック信号と、第2の電圧フィードバック信号とに基づいて、第1の電圧要求信号と第2の電圧要求信号とを計算する。開ループ制御のループゲインは、第1の電流フィードバック信号および第2の電流フィードバック信号に含まれる周波数に依存する。本発明では、開ループ制御のループゲインが1より大きくかつループゲインの位相が−180°以下になるときの第1の電流フィードバック信号および第2の電流フィードバック信号の周波数が抑圧されるようにする。
本発明の方法は、以下の考察に基づいている。
パルス幅変調パターンが固定周波数であるグリッド接続インバータは、たとえば風力発電ファーム型の集電システム等のグリッドに接続された場合に閉ループが不安定になってしまうという欠点を有する。このような集電システムや、他の種類のグリッドでは、ケーブルの容量が著しく高く、かつ/または、集電システムや他の種類のグリッドのケーブル容量は著しく高く、このような集電システムや他の種類のグリッドは、弱い交流電気系統に接続されることがある。インバータの出力端子から見るとこのようなケーブル容量は、入力線路リアクトルおよびタービン変圧器とともに直列共振回路を形成し、この直列共振回路のインピーダンスは、(意図的でなく)同調した周波数で最小となり、アドミタンスは高くなる。
グリッド接続インバータまたは発電機接続インバータの閉ループ電流制御装置は、開ループゲインを考慮して解析することができる。この開ループゲインは、制御装置の伝達関数C(s)と電力グリッドまたは発電機のアドミタンスY(s)とを乗算することによって得られる。この制御装置の伝達関数C(s)は、該制御装置で使用される制御アルゴリズムによって定義される。一般的な固定スイッチング周波数パターンでは、この制御は発電機の回転磁束ベクトルと同期して行われるか、またはグリッド電圧に同期する。
このような固定周波数のパルス幅変調パターンでは、電流フィードバックおよび/または電圧フィードバックのサンプリングが行われるときと、インバータ出力端で電流を制御するための該インバータの出力電圧が形成されるときとの間に、遅延が発生する。この遅延により、周波数が上昇するほど、位相特性の位相遅れが増大することになる。開ループ制御のループゲインの位相が−180°以下であるときに該開ループ制御のループゲインが1より大きい場合、電流制御システムは不安定であると定義される。
とりわけ、多数のインバータがグリッドに接続されており、該グリッドの容量がたとえば集電システムに起因して著しく高い場合、インバータ出力端から見たアドミタンスが高くなることによって開ループ制御のループゲインが上昇して1より大きくなり、それと同時に、開ループ制御のループゲインの位相が特定の周波数帯で−180°以下になってしまう。このことが組み合わさることにより、このような周波数帯では制御システムが不安定になってしまう。
上述の問題は一般的に、グリッドに接続されるインバータが少数(たとえば2,3つ)だけである場合にも発生するのに、この問題は、グリッドに接続されるインバータ数が増加するほど深刻になっていく。
上述の問題は、多数の高電力コンバータが大規模なケーブルアレイに接続される場合に重大になる。さらに、設けられた皮相電力とグリッドのフォールトレベルとの比が高くなると、2次的な影響が重大になる。これらの関係は従来は重要視されていなかった。というのも、多数の高電力コンバータが大規模なケーブルアレイに接続され、設けられた皮相電力とグリッドのフォールトレベルとの比が高くなることは、最近になってようやく現実味を帯びてきており、上述の問題が近い将来にさらに重大になるからである。
本発明のベクトル制御方法では、制御システムを安定化するために、ベクトル制御の開ループ制御のループゲインが1を超え、かつ/または該ループゲインの位相が−180°以下になるときの第1の電流フィードバック信号および第2の電流フィードバック信号の周波数を抑圧する。
電気エネルギー発生装置が複数設けられており、これらの電気エネルギー発生装置のうち少なくとも1つの部分セットがグリッドによって相互に接続されている場合、これら複数の電気エネルギー発生装置はそれぞれ直流電力を交流電力に変換し、リアクトルと変圧器とを有する。グリッドはグリッド容量を有し、たとえば集電ケーブルアレイのケーブル容量を有する。開ループ制御のループゲインが1より大きくなり該ループゲインの位相が−180°以下になるときの第1の電流フィードバック信号および第2の電流フィードバック信号の周波数は、リアクトル、変圧器、グリッド容量およびグリッドインピーダンスのパラメータから求めることができる。とりわけグリッド容量は、複数の電気エネルギー発生装置のうち少なくとも1つの部分セットと中央装置とを接続するためにグリッドに含まれる少なくとも1つの集電ケーブルの容量によって調整することができる。
周波数を求めるためにはとりわけ、インバータの出力端から見たときのアドミタンスを、リアクトル、変圧器およびケーブル容量のパラメータから求める。このようにして開ループ制御ゲインが、ベクトル制御方法の開ループゲインC(s)と、求められたアドミタンスY(s)とを乗算することによって得られる。この計算結果から、開ループ制御のループゲインが1より大きくなりかつ該ループゲインの位相が−180°以下になるときの周波数が求められる。
本発明のベクトル制御方法はとりわけ、交流電力を発生する次のような電気エネルギー発生装置、すなわち、該電気エネルギー発生装置によって発生した交流電力が直流電力に変換され、その後に再び交流電力に変換される電気エネルギー発生装置において使用することができる。
本発明のベクトル制御方法を実施するために構成された電流制御装置は、変換器によって行われる直流電力から交流電力への変換または交流電力から直流電力への変換を制御するためにベクトル制御アルゴリズムを使用する。この電流制御装置は、周波数に依存する開ループ制御ループゲインを有し、該電流制御装置は、
・第1の電流要求信号を受信するための第1の電流要求入力端と、
・第2の電流要求信号を受信するための少なくとも1つの第2の電流要求入力端と、
・たとえば変換器端子における交流電流等である交流電力の交流電流を表す第1の電流フィードバック信号を受信するための第1の電流フィードバック入力端と、
・たとえば変換器端子における交流電流等である交流電力の交流電流を表す第2の電流フィードバック信号を受信するための第2の電流フィードバック入力端と、
・たとえば変換器端子における交流電圧等である交流電力の交流電圧を表す第1の電圧フィードバック信号を受信するための第1の電圧フィードバック入力端と、
・たとえば変換器端子における交流電圧等である交流電力の交流電圧を表す第2の電圧フィードバック信号を受信するための第2の電圧フィードバック入力端と、
・第1の電圧要求信号を出力するための第1の電圧要求出力端と、
・第2の電圧要求信号を出力するための第2の電圧要求出力端と、
・前記第1の電流要求信号と、前記第2の電流要求信号と、前記第1の電流フィードバック信号と、前記第2の電流フィードバック信号と、前記第1の電圧フィードバック信号と、前記第2の電圧フィードバック信号とに基づいて、前記第1の電圧要求信号および前記第2の電圧要求信号を発生するための制御装置と
を有する。前記電流制御装置において、前記開ループ制御のループゲインは、第1の電流フィードバック信号および第2の電流フィードバック信号に含まれる周波数に依存する。前記第1の電流フィードバック入力端に第1のフィルタが設けられており、前記第2の電流フィードバック入力端に第2のフィルタが設けられている。これら2つのフィルタの各フィルタ特性は、前記開ループ制御のループゲインが1より大きくなりかつ該ループゲインの位相が−180°以下になるときの前記第1の電流フィードバック信号および前記第2の電流フィードバック信号の周波数を低減することにより、該周波数での該開ループ制御のループゲインが1より小さくなり、かつ/または該周波数で発生する位相が約−180°にシフトされるように選択される。
前記第1のフィルタおよび前記第2のフィルタとして、周波数に依存する開ループ制御ループゲインが1より大きくなりかつ該開ループ制御ループゲインの位相が−180°以下になるときの第1の電流フィードバック信号および第2の電流フィードバック信号の周波数を低減するように中心周波数および帯域幅が選択された帯域阻止フィルタを使用することができる。
とりわけ、このような帯域阻止フィルタの中心周波数は、典型的には150Hz以上であり、たとえば400Hz以上または600Hz以上である。さらに付加的に、このような帯域阻止フィルタは典型的には、少なくとも50Hzの帯域幅を有し、とりわけ少なくとも200Hzの帯域幅を有する。
開ループ制御のループゲインが1より大きくなりかつ該ループゲインの位相が−180°以下になる複数の異なる周波数領域が存在する場合、前記第1の電流フィードバック入力端と前記第1の帯域阻止フィルタとの間に少なくとも1つの第3の帯域阻止フィルタを設け、前記第2の電流フィードバック入力端と前記第2の帯域阻止フィルタとの間に少なくとも1つの第4の帯域阻止フィルタを設けることができる。第3の帯域阻止フィルタおよび第4の帯域阻止フィルタの各中心周波数を150Hz以上とし、かつ/または、両帯域阻止フィルタの各帯域幅を少なくとも50Hzとすることができる。
各電流フィードバック信号ごとに少なくとも2つの帯域阻止フィルタを使用することにより、不安定性の原因となる複数の異なる周波数帯域を抑圧でき、かつ、不安定性の原因とならない周波数が実質的に抑圧されないようにすることができる。
前記制御装置はとりわけ、第1の電流要求信号入力端と第1の電流フィードバック信号とに接続された第1の減算器を含むことができ、該第1の減算器は、第1の電流要求信号と第1の電流フィードバック信号との差を表す第1の誤差信号を形成するように構成されている。さらに、このような電流制御装置は、第2の電流要求信号入力端と第2の電流フィードバック信号入力端とに接続された少なくとも1つの第2の減算器を有することもでき、該第2の減算器は、第2の電流要求信号と第2の電流フィードバック信号との間の差を表す第2の誤差信号を形成するように構成されている。その際には、前記第1の減算器に第1の制御ユニットが接続されており、前記第1の誤差信号を受信して該第1の誤差信号に基づき第1の制御信号を生成するように構成されている。この第1の制御ユニットは、有利にはPI制御器である。また、前記第2の減算器に少なくとも1つの第2の制御ユニットが接続されており、前記第2の誤差信号を受信して該第2の誤差信号に基づき第2の制御信号を生成するように構成されている。この第2の制御ユニットも、有利にはPI制御器である。さらに、第1の電流要求信号入力端に第1の乗算器が接続されており、該第1の乗算器は、第1の電流要求信号に少なくとも1つの基本周波数およびインダクタンス値を乗算することによって第3の制御信号を生成するように構成されており、さらに、第2の電流要求信号入力端に少なくとも1つの第2の乗算器が接続されており、該第2の乗算器は、第2の電流要求信号に少なくとも1つの基本周波数およびインダクタンス値を乗算することによって第4の制御信号を生成するように構成されている。付加的に、前記第1の制御ユニットと、前記第2の乗算器と、前記第1の電圧フィードバック入力端と、前記第1の電圧要求出力端とに加算装置が接続されている。この第1の加算装置は、前記第1の制御信号と前記第4の制御信号と前記第1の電圧フィードバック信号とを加算することによって前記第1の電圧要求信号を生成するように構成されている。前記第2の制御ユニットと、前記第1の乗算器と、前記第2の電圧フィードバック入力端と、前記第2の電圧要求出力端とに加算/減算装置が接続されている。この第2の加算装置は、前記第2の電圧フィードバック信号から前記第3の制御信号を減算して前記第2の制御信号を加算することによって前記第2の電圧要求信号を生成するように構成されている。このような電流制御装置では、前記第1のフィルタは前記第1の電流フィードバック入力端と前記第1の減算器との間に配置され、前記第2のフィルタは前記第2の電流フィードバック入力端と前記第2の減算器との間に配置される。
本発明ではまた、直流電力から交流電力に変換するためのインバータと、直流電力から交流電力への変換を制御するための本発明の電流制御装置とを含む電力変換器を提供する。本発明の電流制御装置により、前記電力変換器の制御システムの安定性は上昇する。本発明の電力変換器は付加的に、交流電力から前記直流電力に変換するために整流器を含むことができる。このような電力変換器はとりわけ、発電機が第1の周波数(定常または可変)の交流電力を発生し、該第1の周波数の交流電力が第2の周波数の交流電力に変換される構成において使用することができる。
本発明の電力変換器をとりわけ、たとえば光電セル等の電気エネルギー発生装置、または、電力変換器が整流器を有する構成、または、風力タービン発電機等の交流電力を発生する発電機を備えた電気エネルギー発生装置において使用するか、または、基本周波数の公称値が異なるかまたは異ならない2つの交流電力システム間のAC/AC相互接続システムとして使用することができる。
本発明の別の対象として、たとえば風力タービン等の電気エネルギー発生装置を複数含む電気エネルギー発生設備も提供する。前記複数の電気エネルギー発生装置にはそれぞれ、変圧器と、リアクトルと、直流電力から交流電力への変換を行うためのインバータを含む電力変換器と、該インバータから出力された交流電力を制御するための電流制御装置とが備えられている。この電気エネルギー発生設備はさらに、前記電気エネルギー発生装置が接続されるグリッドを含み、該グリッドの容量をグリッド容量と称する。前記電気エネルギー発生装置のリアクトルと、変圧器と、前記グリッド容量とが共振回路を構成し、該共振回路の同調周波数によってアドミタンスが高くなり、この高いアドミタンスにより、前記インバータ制御装置の開ループ制御のループゲインが1より大きくなり、該ループゲインの位相は−180°以下になる。このような電気エネルギー発生設備では、本発明の電流制御装置は、電気エネルギー発生装置の電力変換器において電流制御装置として使用され、上記の共振回路に起因して不安定性を引き起こす原因となる周波数を抑圧するのに使用される。
とりわけ前記グリッドは、前記複数の電気エネルギー発生装置のうち少なくとも1つの部分セットを前記電気エネルギー発生設備の中央装置に接続する少なくとも1つの集電ケーブルを含むことができる。この少なくとも1つの集電ケーブルはケーブル容量を有し、このグリッドのグリッド容量は基本的に、前記少なくとも1つの集電ケーブルの容量によって得られる。前記電気エネルギー発生設備の中央装置はたとえば、内部グリッドと公共グリッドとを接続する商用変圧器である。このような集電ケーブルは、典型的には大規模な風力発電ファームにおいて、風力タービンを中央変圧器に接続するために使用される。さらに、ケーブル容量と同様の作用を示す力率補正コンデンサが設けられている場合もある。
各電気エネルギー発生装置は、交流電力を発生する発電機を含むことができる。この場合、電力変換器はさらに、前記発電機によって発生した交流電力を前記直流電力に変換するための整流器を含む。整流器を使用することにより、周波数がグリッドにおける交流電力の周波数に整合しない交流電力を発生させることができる。このように整流器とインバータとを組み合わせることにより、発電機の交流電力をグリッドの交流電力に整合するように周波数変換を行うことができる。このような安定化方法は、上記のような発電機と交流システムとの間のインタフェースというよりも、AC/DC/AC変換器によって交流電力システム間の相互接続が実現されるHVDC方式にも適用することができる。
本発明のさらなる特徴、性質、および利点は、添付図面を参照する以下の実施形態の説明から理解することができる。
典型的には図1に示しているように、複数の風力タービン1が接続されて風力発電ファームを構成する。これらの風力タービンは並列接続されて、集電ケーブル15によって風力発電ファームの変圧器23に接続されている。前記風力発電ファームの変圧器は、公称周波数が固定である公共グリッド3(図中では「ネットワーク」と称している)に接続されている。各風力タービン1は入力線路リアクトル19および風力タービン変圧器21を介して集電ケーブル15に接続されている。
4つの風力タービン1が接続された集電ケーブル15は、図1では1つだけ示されているが、集電ケーブル15の数と、1つの集電ケーブルに接続される風力タービンの数とを、図1に示したのと異なって変更することができる。たとえば、大規模な風力発電ファームは1つより多くの集電ケーブルを含む。さらに、各集電ケーブル15に接続される風力タービンの数を4つより少なくするか、またはとりわけ、4つより多くすることもできる。
図2に、図1の風力タービンのうち2つを詳細に示す。とりわけ同図は、発電機およびタービンの出力電力を制御するための風力タービンの電気装置を示す。
各風力タービン1は、ロータ軸5を有するロータ3を有し、各ロータ軸5は、回転するロータ3の回転運動量をギアボックス7へ伝達する。このギアボックス7では、回転は所定の変速比で出力軸9へ伝達される。出力軸9は交流発電機11のロータに固定されており、該交流発電機は、出力軸9の回転によって得られる機械的な力を電気エネルギーに変換する。交流発電機11は、同期発電機または非同期発電機(一点給電または二点給電)のいずれかとすることができる。同期発電機ではロータは、発電機のステータによって発生する回転磁界と等しい回転周波数で回転する。それに対して非同期発電機では、ステータ磁界の回転周波数とロータの回転周波数とは異なる。この回転周波数の差は、発電機のすべりによって表される。発電機11は可変速発電機である。すなわち、ロータの回転速度を風力の状態に依存して変化させることができる。
風力タービンが接続された公共グリッドに固定周波数を供給するために、各風力タービン1に電力変換器13が設置されている。この電力変換器13は、発電機11によって発生した可変周波数の電気の一部またはすべてを、公共グリッドに適合した固定周波数を有する電力に変換する。さらに電力変換器13は、風力タービン1によって供給される電気の出力電力も制御する。後で、この電力変換器13の詳細を説明する。
個々の風力タービン1は、リアクトルとして設けられたフィルタ19と変圧器21とを介して集電ケーブル15に接続されている。この集電ケーブル15は典型的には、内部中間電圧グリッド17の一部である。この内部グリッド17は、変圧器を含むサブステーション23を介して公共グリッドに接続されており、該公共グリッドは典型的には、公共システムのオペレータによって要求された所定の力率で動作するように構成されている。
図2および図3を参照して、風力タービンによって供給された電気の出力電力の調整を説明する。出力電力は個々の風力タービン1の電力変換器13によって、力率要求にしたがって制御されるか、または択一的に、有効電力要求および無効電力要求にしたがって制御される。各電力変換器13は、風力タービン1によって供給された可変周波数の交流電圧から高電圧レベルの直流電圧と低電圧レベルの直流電圧とを生成するための能動整流器25と、該直流電圧から固定の公称周波数の交流電圧を生成するためのインバータ27と、該能動整流器25とインバータ27とを接続するDCリンク29とを有する。前記能動整流器25はたとえば、高電圧レベルとして正の電圧レベルを生成し、低電圧レベルとして負の電圧レベルを生成する。各電力変換器13はさらに、交流発電機11によって発生するトルクを該交流発電機11のステータ電流またはステータ電圧の制御によって制御する発電機制御装置31と、要求された力率によって規定された角度で電流が進角または遅角する3相交流給電電力に該電力変換器13の出力電流を制御するインバータ制御装置33とを備えている。
風力タービンによって供給された電気の出力電力を調整する別の択一的な構成では、DCリンク電圧制御装置の出力が発電機Iqの基準を決定すること、すなわち、発電機の電力発生ベクトルまたはトルク発生ベクトルを決定することと、有効電力の基準がネットワークIdの基準に供給されることを述べておく。その際には、ネットワークIdの基準を無効電流基準系(固定値とすることができる)によって決定するか、または別の交流システムの電圧制御ループによって決定することができる。
この実施形態ではインバータ制御装置33は、DCリンク29における電圧レベルと、インバータ出力端37における電流レベルと、フィルタ19と変圧器21との間の電圧レベルとを受け取り、かつ、要求された力率にしたがって電流要求信号を発生する電力制御装置41から電流制御信号を受け取る。図3に、インバータ27の構造と、インバータ制御装置33の一般的な構成を示す。
インバータ27は3対のアクティブスイッチング素子35を有し、これらのアクティブスイッチング素子はたとえば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、バイポーラ接合トランジスタ、電界効果トランジスタ、ダーリントントランジスタ、または、ゲート遮断型サイリスタ等である。この実施形態では、アクティブスイッチング素子35の各対は、2つの絶縁ゲートバイポーラトランジスタをアクティブスイッチング素子35として含む。これらの対のアクティブスイッチング素子35は、DCリンク29の高電圧レベルと低電圧レベルとの間に接続される。インバータ出力端37の3つの線路はそれぞれ、アクティブスイッチング素子35の異なる各対に接続されており、アクティブスイッチング素子35間の中間において接続される。アクティブスイッチング素子35の適切なスイッチングパターンにより、電圧リンク29における直流電圧をインバータ出力端37において、要求された力率に整合する電流レベルで、3相交流電圧に変換することができる。このスイッチングは、パルス幅変調信号発生器39によって出力されるパルス幅変調転流信号にしたがって行われる。このパルス幅変調信号発生器39はインバータ27の一部であり、インバータ制御装置33の電流制御装置43によって出力された電圧要求信号を受け取る。
図4にインバータ制御装置の詳細を示す。上述のように、インバータ制御装置は電流制御装置43とパルス幅変調信号発生器39とを有する。電流制御装置43は、電流要求信号IQ_NETおよびID_NETに基づいて電圧要求信号VQ_NET,VD_NETを求める。電圧要求信号VQ_NETおよびVD_NETはパルス幅変調信号発生器39によって、スイッチング素子35のスイッチング時点を決定するゲート駆動指令信号RU,RL,YU,YL,BUおよびBLを求めてインバータ27のアクティブスイッチング素子35に供給するために使用される。
電流要求信号IQ_NETおよびID_NETは、電力制御装置によって力率要求に基づいて計算される。これらは、グリッド電圧と同期して回転する回転基準フレームいわゆる回転磁界基準フレームで定義される。このような基準フレームでは、平衡状態にある3相電流は、回転磁束ベクトルの方向に流れる直軸電流IDの項と、回転磁束ベクトルに対して垂直方向に流れる横軸電流IQの項とで表すことができる。0でないこれら2つの電流成分は、適切な座標変換によって直軸電流IDと横軸電流IQとに変換することができる。交流電流を直軸電流IDと横軸電流IQとで表すことの利点は、回転基準フレームで2つの電流が定常状態の直流成分によって表され、定常状態誤差を比例積分制御器(PI制御器)によって0に制御できることである。
電流制御装置43は、横軸電流要求信号IQ_NETを入力するための第1の電流要求入力端と、直軸電流要求信号ID_NETを入力するための第2の電流要求入力端との2つの電流要求入力端を有し、さらに、横軸電流フィードバックIQ_NETを入力するための第1の電流フィードバック入力端と、直軸電流フィードバックID_NETを入力するための第2の電流フィードバック入力端との2つの電流フィードバック入力端を有する。両フィードバック信号は、インバータ出力端における出力電流の3相の測定結果から適切な変換によって導き出すことができる。さらに電流制御装置は、横軸電圧フィードバックVQ_NETを入力するための第1の電圧フィードバック入力端と、直軸電圧フィードバック信号VD_NETを入力するための第2の電圧フィードバック入力端との2つの電圧フィードバック入力端も有する。電流フィードバック信号と同様に、電圧フィードバック信号も、フィルタ19と変圧器21 aとの間で測定された出力電圧の3相の測定結果から適切な変換を使用して導き出すことができる。さらに、横軸電圧フィードバックVQ_NETおよび直軸電圧フィードバック信号VD_NETをフィルタリングすることもできる。電流制御装置43にはさらに、電力網の電圧波形の周波数を受け取るための入力端も設けられる。
第1の減算器45において横軸電流要求信号IQ_NETから横軸電流フィードバック信号IQ_NETが減算されて横軸誤差信号EQが形成され、この横軸誤差信号EQをPI制御器47が受け取り、第1の制御信号C1を生成する。同様に、第2の減算器49が第2の電流要求信号入力端と第2の電流フィードバック信号入力端とに接続され、それぞれの信号を受け取るように設けられている。第2の減算器49は、直軸電流要求信号ID_NETから直軸電流フィードバック信号ID_NETを減算して直軸誤差信号EDを生成し、直軸誤差信号EDは第2のPI制御器51へ出力され、該PI制御器51は該直軸誤差信号EDに基づいて第2の制御信号C2を求める。
さらに、電流制御装置43は第1の乗算器53と第2の乗算器57とを有し、該第1の乗算器53は横軸電流要求信号入力端に接続されて横軸電流要求信号IQ_NETを受け取るように設けられており、かつ、電力網の電圧波形の周波数WNを受け取るための周波数入力端に接続されている。第1の乗算器53は、受け取った横軸電流要求信号IQ_NETと、受け取った周波数WNと、入力線路リアクトルのインダクタンスLとを乗算する。この乗算結果が第3の制御信号C3となる。これと同様に、第2の乗算器57は直軸電流要求信号ID_NETを受け取るために直軸電流要求信号入力端に接続され、かつ、電力網電圧波形の周波数WNを受け取るための周波数入力端に接続されている。第2の乗算器57は、直軸電流要求信号ID_NETと、受け取った周波数WNと、入力線路リアクトルのインダクタンスLとを乗算して、第4の制御信号C4を形成する。
第1のPI制御器47に加算回路59が接続され、第1の制御信号C1を受け取るように設けられており、かつ、第4の制御信号C4を受け取るために第2の乗算器57に接続され、横軸電圧フィードバック信号VQ_NETを受け取るために第1の電圧フィードバック入力端に接続されている。加算回路59はこれら3つの受け取った信号を加算して、第1の電圧要求信号VQ_NETを算出する。この算出された横軸電圧要求信号VQ_NETは第1の電圧要求出力端を介してパルス幅変調信号発生器39へ出力される。
電流制御装置43に加算/減算回路61が設けられており、これは第2のPI制御器51に接続されて第2の制御信号C2を受け取るように設けられており、かつ、第1の乗算器53に接続されて第3の制御信号C3を受け取るように設けられており、さらに、第2の電圧フィードバック入力端に接続されて直軸電圧フィードバック信号VD_NETを受け取るように設けられている。加算/減算回路61は、直軸電圧フィードバック信号VD_NETから第3の制御信号C3を減算し、この減算結果を第2の制御信号C2に加算して第2の電圧要求信号を生成する。すなわち、直軸電圧要求信号VD_NETを生成する。この算出された直軸電圧要求信号VD_NETは第2の電圧要求出力端を介してパルス幅変調信号発生器39へ出力される。
パルス幅変調信号発生器39は、インバータ27の各出力線路R,Y,BとDCリンクの上側または正の電圧レベルVUおよび該DCリンクの下側または負の電圧レベルVLに接続するスイッチング素子35に対して、個々のスイッチング指令を形成する。これら個々の信号RU,RL,YU,YL,BUおよびBLは、全電圧振幅V_NET=SQRT(VQ_NET*2 + VD_NET*2)と、電力網電圧角の尺度である角度ΘMAINと角度ΘNET=ARCTAN(VD_NET/VQ_NET)との和と、たとえば三角波発生器によって生成されたパルス幅変調周波数とを使用して計算される。
電流制御装置43の開ループゲインは、制御器開ループゲインC(s)と、インバータ出力端37が接続された電力網のアドミタンスY(s)とを乗算することによって計算することができる。図5に、集電ケーブル15に接続されたタービンの概略的な等価回路図を示す。インバータ出力端から見ると、集電ケーブル15の容量63と入力線路リアクトル19と変圧器21とが、図5の破線で囲まれた直列共振回路を構成する。この直列共振回路のインピーダンスは同調周波数で最小となり、このようなインピーダンスにより、電力網のアドミタンスY(s)は高くなる。図5には、集電ケーブル15に接続された風力タービン1を1つだけ示しているが、この等価回路のうち風力タービンを表す部分は、集電ケーブル15に接続されるタービン数によってスケーリングしなければならないことに留意されたい。さらに、設けられる集電ケーブルが1つより多い場合、この共振回路全体を、集電ケーブル数と、各集電ケーブルに接続される各タービン数とによってスケーリングすることができる。このことにより、システムのアドミタンスを合理的に表すことができる。
図6に、3つの異なる構成から得られる開ループ制御のループゲインを示す。図6の上側部分は開ループ制御のループゲインの大きさを示し、下側部分は、電流フィードバックのサンプリング時点および/または電圧フィードバックのサンプリング時点と、(通常は)電力網電圧波形の周波数によって電流を制御するための電圧が実現される時点との間の位相遅れを示す。この遅延により、周波数が上昇するほど、位相特性の位相遅れが増大することになる。
開ループゲインの位相遅れが−180°以下であるときに開ループ制御のループゲインの大きさが1より大きい場合、制御システムは不安定であると定義される。同図では、1つの集電ケーブルが設けられ該集電ケーブルに1〜9つの風力タービンが接続されている第1のシナリオ(I)と、2つの集電ケーブルが設けられており各集電ケーブルに1〜9つの風力タービンが接続されている第2のシナリオ(II)と、3つの集電ケーブルが設けられており各集電ケーブルに1〜9つの風力タービンが接続されている第3のシナリオ(III)の、3つの異なるシナリオを示す。図6から分かるように、風力タービン数および/または集電ケーブル数に依存して、開ループゲインが1より大きくなり位相遅れが−180°以下となることにより不安定となる状態が生じる。
上述のように風力タービンの制御システムが不安定になるのを回避するためには、各電流制御装置は第1のノッチフィルタ65および第2のノッチフィルタ67を有する(図4参照)。第1のノッチフィルタ65は横軸電流フィードバック入力端と第1の減算器45との間に配置され、第2のノッチフィルタ67は直軸電流フィードバック信号入力端と第2の減算器49との間に配置される。これらのノッチフィルタ65,67はそれぞれ、風力発電ファームの構成に応じて選択された中心周波数および帯域幅を有し、この中心周波数および帯域幅は、開ループ制御のループゲインの大きさが1より大きくなりかつ位相遅れが−180°以下になる周波数が抑圧されるように選択されている。たとえば構成 III の場合、中心周波数は約500Hzであり、帯域幅は少なくとも100Hzである。構成Iの場合、中心周波数は約750Hzであり、帯域幅は少なくとも50Hzである。このようにして得られる開ループ制御のループゲインの大きさおよび位相遅れを図9に示す。同図では、C(s)Y(s)システムの完全な開ループゲインを示す。制御システムの不安定性が解消されているのが分かる。とりわけ開ループ制御ゲインの大きさは、周波数領域全体にわたって1より十分に下回っている。図7は、電流フィードバックにノッチフィルタを有する場合のC(s)を示す。この広帯域ノッチフィルタによってさらに、たとえばタービン数、グリッドのフォールトレベルおよび共振周波数等の変化に対してこの技術がロバストになる。ノッチフィルタの所要品質係数は、風力発電ファームの集電システムおよびタービン内部の電気的構成要素の周波数ドメイン表現から同定することができる。
最近までは、サブステーション23(図1参照)の中電圧側のケーブル容量が考慮されてきたが、風力発電ファームがより大型になるにつれて、図1に大まかにネットワークとして示されたサブステーションの高電圧側によって共振が発生し、この共振によって第2の直列共振が発生し、風力タービン制御システムの安定性および安定性マージンが阻害されてしまう可能性がある。高電圧ケーブルの容量が有意に高いこのような風力発電ファームの電気系統のアドミタンスにより、150Hzや600Hzの近くで発生するゲインが高くなり、このようなゲインのうち1つまたは両方によって、風力タービン制御システムが不安定になってしまう。したがって、これらの各周波数を抑圧するために1つまたは複数の付加的なノッチフィルタ(69,71)が設けられることがある。これらのノッチフィルタの中心周波数はたとえば約150Hzおよび/または600Hzであり、各ノッチフィルタの帯域幅は少なくとも50Hzである。択一的に、各電流フィードバック入力端に対して、特定の中心周波数を有しかつ約100Hzから少なくとも800Hzまでの周波数領域をカバーするのに十分な大きさの帯域幅を有する1つのノッチフィルタだけを使用することもできる。
図4を参照すると、インバータを制御するのに2つの電流要求信号IQ_NET,ID_NETを使用する電流制御装置を記載しているが、電圧要求信号を計算するのに4つの電流要求信号を使用する電流制御装置を使用することもできる。このような電流制御装置により、グリッド接続インバータの電流の正相分と逆相分とを分離して制御することができ、このように分離して制御できることにより、とりわけ不平衡なフォールト状態で、格別なフォールトライドスルー性能を示す。
図9には、4つの電流要求信号を使用する制御装置を概略的に示している。この制御装置は、3相の電流をI/2ei(ωt+φ)+I/2e−i(ωt+φ)の形態の複素数として表すフェーザ表示に基づいている。この和の1番目の加数は、磁束ベクトルの周波数かつ磁束ベクトルと同一方向に回転する基準フレームで直軸成分および横軸成分によって表すことができるのに対し、この和の2番目の要素は、磁束ベクトルと等しい周波数で回転するが磁束ベクトルと回転方向が逆である直軸成分および横軸成分によって表すことができる。したがって電流要求信号は、正の(回転)横軸電流要求信号IQ_NET_Pと、正の(回転)直軸電流要求信号ID_NET_Pと、負の(回転)横軸電流要求信号IQ_NET_Nと、負の(回転)直軸電流要求信号ID_NET_Nとによって表すことができる。電流制御装置において、正の回転フレームおよび負の回転フレームでこれらの量を制御するための個別の電流制御部430A,430Bが設けられている。これらの個別電流制御部430A,430Bの各構造は、図4に示された電流制御装置43に相応するが、両個別電流制御部430A,430Bが同時に使用される場合には、両個別電流制御部430A,430Bともに、基本周波数の電流電圧の+ve正相分および−ve逆相分を排除するために、基本周波数の2倍(2×f0)で同調するノッチフィルタを有さねばならない。本願が対象とするノッチフィルタは、この2×f0のノッチを有する付加的な直列のノッチフィルタである。
第1の電流制御部430Aは、正回転フレームの電圧要求信号VQ_NET_PおよびVD_NET_Pを出力し、第2の電流制御部430Bは、負回転フレームの電圧要求信号VQ_NET_NおよびVD_NET_Nを出力する。負回転フレームの電圧要求信号VQ_NET_NおよびVD_NET_Nのレベルはレベリングユニット431によって、正回転フレームの電圧要求信号VQ_NET_PおよびVD_NET_Pに対してレベリングされ、正の横軸電圧要求信号と、レベリングされた負の横軸電圧要求信号とが加算されて、最終的な横軸電圧要求信号VQ_NETが形成され、パルス幅変調信号発生器39へ出力される。同様に、正の直軸電圧要求信号と負の直軸電圧要求信号とが加算されて最終的な直軸電圧要求信号VD_NETが形成され、パルス幅変調信号発生器39へ出力される。
電流制御装置43に関して説明した事項は、図9に示された電流制御装置430の各電流制御部430A,430Bにも当てはまる。したがって、重複を避けるためにこれらの電流制御部の詳細を説明しない。
本発明を上記で、実施例を参照して説明したが、本発明は、システムのアドミタンスが高いと、このアドミタンスが原因となって、標準的なインバータ制御アルゴリズムが不安定になるという認識に基づいている。本発明によれば、上記のように使用されるノッチフィルタが、このようなシステムを安定化するように機能する。
電流フィードバックにおけるノッチフィルタの使用について、固定的なスイッチング周波数のパルス幅変調パターンの場合と関連づけて説明したが、本発明は一般的に、可変のスイッチング周波数のシステムでも有用である。
さらに、上記で説明した本発明の実施形態は風力タービンの電力網に関連するが、本発明は、たとえば波力機器、ソーラーセルアレイ、HVDC(直流送電方式)、および、集電システムに電力変換器および容量が存在するすべての用途等の、他の形式の分配型の発電システム、接続システム、電気系統に使用することができる。電気エネルギー発生装置が交流電力の代わりに直流電力を発生する発生装置である場合、電力変換器はインバータを有するだけである。というのも、能動的な整流は必要ないからである。
さらに、上記の実施形態の説明では全体的に、DCリンクの高電圧レベルとして正の電圧レベルを使用し、該DCリンクの低電圧レベルとして負の電圧レベルを使用したが、一般的には、高電圧レベルおよび低電圧レベルを以下の3つの選択肢のうちいずれかとすることができる:
1. 高電圧レベルは正であり、低電圧レベルも正であるが、該低電圧レベルの正方向の大きさは高電圧レベルより小さい。
2. 高電圧レベルは正であり、低電圧レベルは負である。
3. 高電圧レベルは負であり、低電圧レベルも負であるが、該低電圧レベルの負方向の大きさは高電圧レベルより大きい。
図面で特定の実施形態を示して本発明を説明したが、本発明は、実施形態で示した発電機からグリッドへの電力の流れにのみ使用できるのではなく、電力の流れが逆になる構成でも使用することができ、たとえば、共振を発生させる可能性のある電気系統から給電される電気自動車用の充電ステーションやHVDC方式でも使用することができる。
1 風力タービン
15 集電ケーブル
19 リアクトル
21 変圧器
23 サブステーション
37 インバータ出力端
39 パルス幅変調信号発生器
43 インバータ制御装置33の電流制御装置
63 集電ケーブル15の容量
65 第1のノッチフィルタ
67 第2のノッチフィルタ
69 第3のノッチフィルタ
71 第4のノッチフィルタ
430A,430B 電流制御部

Claims (23)

  1. ベクトル制御アルゴリズムを使用して、変換器(27)による直流電力から交流電力への変換および/または交流電力から直流電力への変換を制御し、開ループ制御ループゲインを有する電流制御装置(43,430)であって、
    当該電流制御装置(43,430)は、
    ・第1の電流要求信号(IQ_NET)を受け取るための第1の電流要求入力端と、
    ・第2の電流要求信号(ID_NET)を受け取るための少なくとも1つの第2の電流要求入力端と、
    ・前記交流電力の交流電流を表す第1の電流フィードバック信号(IQ_NET)を受け取るための第1の電流フィードバック入力端と、
    ・前記交流電力の交流電流を表す第2の電流フィードバック信号(ID_NET)を受け取るための第2の電流フィードバック入力端と、
    ・前記交流電力の交流電圧を表す第1の電圧フィードバック信号(VQ_NET)を受け取るための第1の電圧フィードバック入力端と、
    ・前記交流電力の交流電圧を表す第2の電圧フィードバック信号(VD_NET)を受け取るための第2の電圧フィードバック入力端と、
    ・第1の電圧要求信号(VQ_NET)を出力するための第1の電圧要求出力端と、
    ・第2の電圧要求信号(VD_NET)を出力するための第2の電圧要求出力端と、
    ・前記第1の電流要求信号(IQ_NET)と前記第2の電流要求信号(ID_NET)と前記第1の電流フィードバック信号(IQ_NET)と前記第2の電流フィードバック信号(ID_NET)と前記第1の電圧フィードバック信号(VQ_NET)と前記第2の電圧フィードバック信号(VD_NET)とに基づいて、前記第1の電圧要求信号(VQ_NET)および前記第2の電圧要求信号(VD_NET)を生成するための制御装置と
    を有し、
    前記開ループ制御ループゲインは、前記第1の電流フィードバック信号(ID_NET)および前記第2の電流フィードバック信号(IQ_NET)に含まれる周波数に依存する、電流制御装置(43,430)において、
    前記第1の電流フィードバック入力端に第1のフィルタ(65)が設けられており、
    前記第2の電流フィードバック入力端に第2のフィルタ(67)が設けられており、
    前記第1のフィルタ(65)および前記第2のフィルタ(67)の各フィルタ特性は、前記周波数に依存する前記開ループ制御ループゲインが1より大きくなり該開ループ制御ループゲインの位相が−180°以下になる前記第1の電流フィードバック信号(IQ_NET)および前記第2の電流フィードバック信号(ID_NET)の周波数を低減するように選択されていることを特徴とする、電流制御装置。
  2. 前記第1のフィルタ(65)は第1の帯域阻止フィルタであり、前記第2のフィルタ(67)は第2の帯域阻止フィルタであり、
    前記第1の帯域阻止フィルタおよび前記第2の帯域阻止フィルタの各中心周波数および各帯域幅は、前記周波数に依存する開ループ制御ループゲインが1より大きくなりかつ該開ループ制御ループゲインの位相が−180°以下になる前記第1の電流フィードバック信号(IQ_NET)および前記第2の電流フィードバック信号(IQ_NET)の周波数を低減するように選択されている、請求項1記載の電流制御装置。
  3. 前記第1の帯域阻止フィルタ(65)および前記第2の帯域阻止フィルタ(67)の各中心周波数は150Hz以上である、請求項2記載の電流制御装置。
  4. 前記第1の帯域阻止フィルタ(65)および前記第2の帯域阻止フィルタ(67)の各中心周波数は400Hz以上である、請求項3記載の電流制御装置。
  5. 前記第1の帯域阻止フィルタ(65)および前記第2の帯域阻止フィルタ(67)の各中心周波数は600Hz以上である、請求項4記載の電流制御装置。
  6. 前記第1の帯域阻止フィルタ(65)および前記第2の帯域阻止フィルタ(67)の各帯域幅は少なくとも50Hzである、請求項2から5までのいずれか1項記載の電流制御装置。
  7. 前記第1の帯域阻止フィルタ(65)および前記第2の帯域阻止フィルタ(67)の各帯域幅は少なくとも200Hzである、請求項6記載の電流制御装置。
  8. 前記第1の電流フィードバック入力端と前記第1の帯域阻止フィルタとの間に少なくとも1つの第3の帯域阻止フィルタ(69)が設けられており、
    前記第2の電流フィードバック入力端と前記第2の帯域阻止フィルタとの間に少なくとも1つの第4の帯域阻止フィルタ(71)が設けられており、
    前記第3の帯域阻止フィルタおよび前記第4の帯域阻止フィルタはそれぞれ、150Hz以上の中心周波数および/または少なくとも50Hzの帯域幅を有する、請求項2から7までのいずれか1項記載の電流制御装置。
  9. 前記第3の帯域阻止フィルタ(69)および前記第4の帯域阻止フィルタ(71)の各中心周波数は、前記第1の帯域阻止フィルタ(65)および前記第2の帯域阻止フィルタ(67)の中心周波数より少なくとも100Hz上回るかまたは少なくとも100Hz下回る、請求項8記載の電流制御装置。
  10. 当該電流制御装置(43,430)は、
    ・前記第1の電流要求信号入力端および前記第1の電流フィードバック入力端に接続され、該第1の電流要求信号(IQ_NET)と該第1の電流フィードバック信号(IQ_NET)との差を表す第1の誤差信号(EQ)を形成するように構成された第1の減算器(45)と、
    ・前記第2の電流要求信号入力端および前記第2の電流フィードバック入力端に接続され、該第2の電流要求信号(ID_NET)と該第2の電流フィードバック信号(ID_NET)との差を表す第2の誤差信号(ED)を形成するように構成された少なくとも1つの第2の減算器(49)と、
    ・前記第1の誤差信号(EQ)を受け取るために前記第1の減算器(45)に接続され、該第1の誤差信号(EQ)に基づいて第1の制御信号(C1)を生成するように構成された第1の制御ユニット(47)と、
    ・前記第2の誤差信号(ED)を受け取るために前記第2の減算器(49)に接続され、該第2の誤差信号(ED)に基づいて第2の制御信号(C2)を生成するように構成された少なくとも1つの第2の制御ユニット(51)と、
    ・前記第1の電流要求信号入力端に接続され、前記第1の電流要求信号(IQ_NET)と少なくとも1つの基本周波数(WN)とインダクタンス値(L)とを乗算することによって第3の制御信号(C3)を生成するように構成された第1の乗算器(53)と、
    ・前記第2の電流要求信号入力端に接続され、前記第2の電流要求信号(ID_NET)と少なくとも1つの基本周波数(WN)とインダクタンス値(L)とを乗算することによって第4の電流信号(C4)を生成するように構成された少なくとも1つの第2の乗算器(57)と、
    ・前記第1の制御ユニット(47)と前記第2の乗算器(57)と前記第1の電圧フィードバック入力端と前記第1の電圧要求出力端とに接続され、前記第1の制御信号(C1)と前記第4の制御信号と前記第1の電圧フィードバック信号(VQ_NET)とを加算することによって前記第1の電圧要求信号(VQ_NET)を生成するように構成された加算回路(59)と、
    ・前記第2の制御ユニット(51)と前記第1の乗算器(53)と前記第2の電圧フィードバック入力端と前記第2の電圧要求入力端とに接続され、前記第2の電圧フィードバック信号(VD_NET)から前記第3の制御信号(C3)を減算して前記第2の制御信号(C2)を加算することによって前記第2の電圧要求信号(VD_NET)を生成するように構成された加算/減算回路(61)と
    を有し、
    前記第1のフィルタ(65)は前記第1の電流フィードバック入力端と前記第1の減算器(45)との間に配置され、
    前記第2のフィルタ(67)は前記第2の電流フィードバック入力端と前記第2の減算器(49)との間に配置されている、請求項1から9までのいずれか1項記載の電流制御装置。
  11. 直流電力を交流電力に変換するかまたは交流電力を直流電力に変換するための電力変換器(13)、ならびに、該直流電力から交流電力への変換または該交流電力から直流電力への変換を制御するための、請求項1から10までのいずれか1項記載の電流制御装置(43,430)。
  12. 当該電力変換器(13)は、交流電力から直流電力に変換するための整流器(25)と、該直流電力を交流電力に変換するためのインバータとを有する、請求項11記載の電力変換器。
  13. 請求項11または12記載の電力変換器(13)を含む、電気エネルギー発生装置。
  14. 当該電気エネルギー発生装置(1)は、交流電力を発生する電動機(11)と、請求項12記載の電力変換器(13)とを有する、請求項13記載の電気エネルギー発生装置。
  15. 当該電気エネルギー発生装置は風力タービン(1)である、請求項14記載の電気エネルギー発生装置。
  16. 複数の電気エネルギー発生装置(1)と、該電気エネルギー発生装置(1)に接続されたグリッド(15)とを有する電気エネルギー発生設備であって、
    前記電気エネルギー発生装置(1)にはそれぞれ、変圧器(21)とリアクトル(19)と電力変換器(13)と電流制御装置(43,430)とが備えられており、
    前記電力変換器(13)は、直流電力を交流電力に変換するためのインバータ(27)と、該インバータ(27)によって出力された交流電力を制御するように構成されており、
    少なくとも、前記電気エネルギー発生装置(1)のリアクトル(19)と前記変圧器(21)と前記グリッドのグリッド容量とが共振回路を形成し、該共振回路の同調周波数によってアドミタンスが上昇し、前記電流制御装置の開ループ制御ループゲインが1より大きくなり該開ループ制御ループゲインの位相が−180°以下になる原因となり、
    前記電流制御装置は、請求項1から10までのいずれか1項記載の電流制御装置(43,430)であることを特徴とする、電気エネルギー発生設備。
  17. 前記グリッドは、前記複数の電気エネルギー発生装置(1)のうち少なくとも一部を当該電気エネルギー発生設備の中央装置(23)に接続する少なくとも1つの集電ケーブル(15)を有し、
    前記グリッド容量は基本的に、前記少なくとも1つの集電ケーブル(15)のケーブル容量によって決定される、請求項16記載の電気エネルギー発生設備。
  18. 前記電気エネルギー発生装置(1)はそれぞれ、交流電力を発生する発電機(11)を有し、
    前記電力変換器はさらに、該交流電力を直流電力に変換するための整流器(25)を有する、請求項16または17記載の電気エネルギー発生設備。
  19. 直流電力を交流電力に変換するかまたは交流電力を直流電力に変換する変換器(27)を制御するためのベクトル制御方法であって、
    ・前記交流電力をグリッド(15)へ出力するか、またはグリッド(15)から受け取り、
    ・第1の電流要求信号(IQ_NET)と、第2の電流要求信号(ID_NET)と、第1の電流フィードバック信号(IQ_NET)と、第2の電流フィードバック信号(ID_NET)と、第1の電圧フィードバック信号(VQ_NET)と、第2の電圧フィードバック信号(VD_NET)とに基づき、第1の電圧要求信号(VQ_NET)および第2の電圧要求信号(VD_NET)を計算し、
    ・開ループ制御ループゲインは、前記第1の電流フィードバック信号(IQ_NET)および前記第2の電流フィードバック信号(ID_NET)に含まれる周波数に依存し、
    ・前記開ループ制御ループゲインが1より大きくなり該開ループ制御ループゲインの位相が−180°以下になる前記第1の電流フィードバック信号(IQ_NET)および前記第2の電流フィードバック信号(ID_NET)の周波数を抑圧する
    ことを特徴とする、ベクトル制御方法。
  20. 複数の各電気エネルギー発生装置(1)において、
    ・直流電力をインバータによって交流電力に変換し、
    ・前記交流電力を、前記電気エネルギー発生装置(1)のうち少なくとも一部を接続するグリッド(15)に出力し、
    ・前記電気エネルギー発生装置(1)はそれぞれ、リアクトル(19)および変圧器(21)を有し、
    ・前記開ループ制御ループゲインが1より大きくなり該開ループ制御ループゲインの位相が−180°以下になる前記第1の電流フィードバック信号(IQ_NET)および前記第2の電流フィードバック信号(ID_NET)の周波数を、前記リアクトル(19)のパラメータと、前記変圧器(21)のパラメータと、前記グリッド(15)のグリッド容量と、該グリッド(15)のグリッドインピーダンスとから求める、請求項19記載のベクトル制御方法。
  21. 前記グリッドは、前記電気エネルギー発生装置(1)の少なくとも一部を中央装置(23)に接続する少なくとも1つの集電ケーブル(15)を有し、
    前記グリッド容量は基本的に、前記少なくとも1つの集電ケーブル(15)の容量によって決定される、請求項20記載のベクトル制御方法。
  22. ・前記インバータ(27)の出力端から見た場合のアドミタンスを、前記リアクトル(19)のパラメータと、前記変圧器(21)のパラメータと、前記集電ケーブル(15)のケーブル容量とから求め、
    ・当該ベクトル制御方法の開ループゲインC(s)と前記アドミタンスY(s)とを乗算することによって、前記開ループ制御ループゲインを算出し、
    ・前記開ループ制御ループゲインの計算結果から、前記開ループ制御ループゲインが1より大きくなり該開ループ制御ループゲインの位相が−180°以下になる周波数を求める、請求項21記載のベクトル制御方法。
  23. 各電気エネルギー発生装置において交流電力を発生し、該交流電力を前記直流電力に変換する、請求項19から23までのいずれか1項記載のベクトル制御方法。
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