JP2011151328A - p型化合物半導体層の製造方法及び化合物薄膜太陽電池セル - Google Patents

p型化合物半導体層の製造方法及び化合物薄膜太陽電池セル Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、印刷プロセスによって容易に製膜されるナノインクの積層膜から形成されるp型半導体層の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 ナノインク前駆体と樹脂とC3〜C18の液体状有機化合物とからなるナノインクにより製膜される膜と、Cu又はZnの水酸化物と液体状有機化合物からなるナノインクにより製膜される膜との積層により製膜されるナノインク積層膜の還元により、緻密であって、結晶性の高いp型化合物半導体層が容易に製造される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、安価ながら高効率なCIGS系化合物薄膜太陽電池セル及びその製造方法に関するものである。
CIGS系化合物薄膜太陽電池は、一般的に、銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)の化合物半導体(Cu(In,Ga)Se:二セレン化銅インジウムと二セレン化銅ガリウムの混晶)を光吸収層とした太陽電池であり、従来の結晶シリコン系に続く素材として、研究開発が盛んに行われている。この太陽電池の基本構造は、基板上に裏面電極層、p型化合物半導体層、バッファ層、窓層、透明電極層を順次積層させたものであり、サブモジュールでは、1つの基板上に多数の太陽電池セルを直列に接続することで、出力電圧を高くすることができる。
p型化合物半導体層の製造方法としては、多元蒸着法、セレン化法、スパッタ法などの真空プロセスでの製造が主流であったが、近年では、非真空プロセスでの製造や、電着法、ハイブリット・スパッタ法など多様化しており、より低コストでの生産が可能になりつつある。非真空プロセスの製造方法に代表される、ナノ粒子を応用したスクリーン印刷法は、ナノ粒子をインク化し、印刷した後、高温加熱プロセス(RTP:Rapid Thermal Processing)を用いることによって製造される。一般的には、CIG粒子を印刷した後にHSe等のガスを流通させながら高温加熱を行い、CIGS系化合物半導体層とするプロセスがよく知られている。
CIGS系化合物薄膜太陽電池は、結晶シリコン系と比較すると、ワット換算で50〜100円程度安いコストで生産可能であり、生産時のCO発生量が少ないことや、薄膜型にも関わらず理論変換効率がタンデム型で25%以上と期待できることからも、将来性は極めて高い。しかし、実際の変換効率は理論値を達成できておらず、その原因はp型化合物半導体層の接合が不完全であることや、裏面電極層とのオーミック結合が不完全であることなどが挙げられる。
CIGS系化合物薄膜太陽電池の製造に関する既存技術として、下記技術が提案されている。
特許文献1(特開平2−180715号公報)には、塩化銅、塩化インジウム及び亜セレン酸を含むアルコール溶液をガラス基板上に滴下して薄膜を形成し、次いで、加熱焼成してCuInSe薄膜を得ることが記載されている。
また、特許文献2(特表2002−501003号公報)には、金属塩を有機溶媒中でカルコゲナイド塩と反応させて金属カルコゲナイドナノ粒子を形成することが記載されている。
また、特許文献3(特開2008−243983号公報)には、MBE法を用いて3段階により光吸収層を形成し、太陽電池セルを製造することが記載されている。
また、特許文献4(特開2007−335625号公報)には、蒸着法を用いてカルコパイライト構造半導体からなる第1の半導体層と、酸化銅からなる第2の半導体層を形成することで、導電層とのオーミック接触を保持した太陽電池を形成することが記載されている。
また、特許文献5(特開平5−24884号公報)には、基板上にCu膜を形成し、その上にカルコパイライト膜を設け、相互拡散を起こさせ、Cu膜とカルコパイライト膜が一体化したCuカルコパイライト膜の製造について記載されている。
特開平2−180715号公報 特表2002−501003号公報 特開2008−243983号公報 特開2007−335625号公報 特開平5−24884号公報
しかしながら、上記特許文献1乃至5記載の技術では、未だ十分とは言い難いものである。
即ち、前記特許文献1〜5に記載された技術は、低コストで製造可能、且つ、高効率なCIGS系化合物薄膜太陽電池の製造方法とは言い難いものである。
そこで、本発明では、低コストで製造可能なナノインクを用いた印刷プロセスによって、配向性が良く、1ミクロンオーダーのグレインサイズを有するp型化合物半導体層を容易に形成することを可能とする製造方法、及び高効率な薄膜太陽電池セルの提供を目的とする。
本発明は、製造コストや設備投資額の低減のような生産面、また、p型化合物半導体層の緻密性や結晶性のような化学面のいずれの問題に関しても以下の本発明によって解決することができる。
即ち、本発明は、基板上に形成するp型化合物半導体層の製造方法であって、ナノインク前駆体と、樹脂と、水酸基を含むC3〜C18の液体状有機化合物の2種類以上からなるナノインクにより製膜される膜と、Cu又はZnの水酸化物と液体状有機化合物からなるナノインクにより製膜される膜との積層により製膜されるナノインク積層膜を還元することにより形成されるp型化合物半導体層の製造方法である(本発明1)。
また、本発明は、ナノインク前駆体が、下記組成1を有するBET比表面積が40〜200m/gである水酸化物、若しくは前記水酸化物を150〜600℃にて熱処理して得られる酸化物と、金属状態の特定金属元素C(CはSe、S、Teから選ばれる少なくとも1種類以上の元素)とからなるナノインク前駆体であって、下記組成2を満たすことを特徴とする本発明1記載のp型化合物半導体層の製造方法である(本発明2)。
(組成1) A(In1−y)(OH)nH
(m、nは任意の数字であり、AはCu及び/又はZn、BはGa、Fe、Al、Znから選ばれる少なくとも1種類以上の元素である。x、yは各元素のモル比であり、0≦x≦1.5、0.1≦y≦0.9である。)
(組成2) 1/1≦(In1−y)/C≦1/6 (モル比)
また、本発明は、基板上に、金属裏面電極層、p型化合物半導体層、バッファ層、n型窓層及び上部電極層が順次積層された積層構造の化合物薄膜太陽電池であって、前記p型化合物半導体層が本発明1又は2に記載の方法で形成されたp型化合物半導体層であることを特徴とする化合物薄膜太陽電池セルである(本発明3)。
本発明に係るp型化合物半導体層の製造方法は、緻密、且つ、結晶性の高い薄膜が容易に得られるので、p型化合物半導体層の製造方法として好適である。
本発明におけるナノインクは、CIGS系化合物薄膜太陽電池に有用な薄膜を緻密に形成することが可能である。
本発明におけるp型化合物半導体層は、緻密、且つ、結晶性の高い薄膜であるので、変換効率の高い太陽電池用薄膜として有用である。また、センサーとしての特性を維持しながらも、生産コストを低減できるという点で、イメージセンサー用の薄膜としても有用である。
ナノインク積層膜の断面構造 CIGS系化合物薄膜太陽電池セルの断面構造
まず、本発明におけるナノインクについて説明する。
本発明におけるナノインクとは、ナノインク前駆体と、樹脂と、水酸基を含むC3〜C18の液体状有機化合物の2種類以上からなるナノインク1と、Cu又はZnの水酸化物と液体状有機化合物からなるナノインク2である。
まず、ナノインク1について説明する。
ナノインク1は、ナノインク前駆体と、樹脂と、水酸基を含むC3〜C18の2種類以上の液体状有機化合物からなる。
ナノインク1を形成するナノインク前駆体は、下記組成1を有する水酸化物、若しくは前記水酸化物を150〜600℃にて熱処理して得られる酸化物と、金属状態の特定金属元素C(CはSe、S、Teから選ばれる少なくとも1種類以上の元素)とからなり、下記組成2を満たすことが好ましい。
(組成1) A(In1−y)(OH)nH
(m、nは任意の数字であり、AはCu及び/又はZn、BはGa、Fe、Al、Znから選ばれる少なくとも1種類以上の元素である。x、yは各元素のモル比であり、0≦x≦1.5、0.1≦y≦0.9である。)
(組成2) 1/1≦(In1−y)/C≦1/6 (モル比)
本発明におけるナノインク前駆体において、各元素のモル比が前記範囲外の場合、太陽電池やセンサーとしての特性が極端に悪くなる。また、カルコパイライト型結晶構造の単相を得ることができない場合もある。より好ましい範囲としては、0.7≦x≦1.3、0.2≦y≦0.8、1/1.5≦(In1−y)/C≦1/4である。
本発明におけるナノインク前駆体を構成する粒子は、水酸化物粒子粉末とした時のBET比表面積が40〜200m/gであることが好ましい。
本発明におけるナノインク前駆体を構成する粒子は、酸化物粒子粉末とした時のBET比表面積が40〜200m/gであることが好ましい。
本発明におけるナノインク前駆体を構成する粒子の形状は、特に限定されないが、立方体状、直方体状、球状及び針状が好ましく、これらが混在していてもよい。
本発明におけるナノインク前駆体を構成する粒子の粒子径は、粒子形状が立方体状、直方体状、球状であれば5〜50nmであることが好ましく、針状であれば、長軸径が100〜200nmであって、軸比が10〜30であることが好ましい。
本発明におけるナノインク前駆体は、生成後水洗するが、水洗の程度を調整することによって不純物であるNa量が0.1〜10wt%に制御されていることが好ましい。Na量が0.1wt%未満では膜内の粒成長が悪く一様な膜とならない。10wt%を超えるとカルコパイライト型結晶構造粒子の体積分率が低くなりすぎるため、太陽電池やセンサーとしての特性が悪くなる。またNaが粒界に多く存在するようになるため、粒子間の接触が悪く、熱や電子などの伝達が悪くなる。より好ましいNa量は、0.15〜6wt%である。
次に、本発明におけるナノインク前駆体の製造方法について述べる。
本発明におけるナノインク前駆体は、所望組成の金属塩を用いて、アルカリ水溶液で中和し、得られた沈殿物を、濾過・洗浄することで水酸化物粒子を得ることができる。酸化物粒子粉末としてナノインクを形成する場合は、前記水酸化物粒子を乾燥・粉砕して、150〜600℃において熱処理することにより得ることができる。
金属塩の添加割合は、所望の組成割合となるように添加すればよい。
アルカリ性水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア、尿素水溶液などが好ましく、より好ましくは水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムである。
アルカリ性水溶液の添加割合は、反応溶液のpHが3.5〜9.0の範囲となるように添加すればよい。
本発明におけるナノインク前駆体の金属元素Cは、Se、S、Teのうち少なくとも1種類を用いることが好ましく、上記水酸化物粒子、若しくは、酸化物粒子の金属濃度を熱分析によって決定し、そこから導き出されるC元素の所定量を添加して、乾式や湿式法によって混合及び/又は粉砕することによってナノインク前駆体が得られる。
本発明におけるナノインク前駆体のC元素の含有量は、(In1−y)/Cで表されるモル比が、1/1〜1/6であることが好ましく、より好ましくは1/1.5〜1/4である。
ナノインク1に用いる樹脂は、アクリル樹脂及び/又はセルロース樹脂が良い。アクリル樹脂の場合、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体を用いられることが多く、中でもアクリル酸エステルを用いることが好ましい。セルロース樹脂の場合、ニトロセルロースやカルボキシメチルセルロース、エチルセルロースなどが用いられることが多く、中でもエチルセルロースを用いることが好ましい。これらの樹脂はテルピネオールに溶解させた状態で使用することが好ましく、この状態での樹脂固形分量が20〜50wt%、粘度が2〜30Pa・secが好ましい。
ナノインク1に用いる液体状有機化合物としては、水酸基を含み炭素数が3〜18の有機化合物の少なくとも2種類を用いることが好ましく、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラエチレングリコール、イソプロパノール、1-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、2-メチル-1-ブタノール、3-メチル-1-ブタノール、2-メチル-2-ブタノール、3-メチル-2-ブタノール、2,2-ジメチル-1-プロパノール、1-オクタノール、1-デカノール、cis-9-オクタデセン-1-オール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、2-エチルヘキサノール、ヘキサン二酸、2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサノール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、フェノール、テルピネオール、プレノール、イソ吉草酸、セネシオ酸、チグリン酸、3-メチル-3-ブテン-2-オール、アンゲリカ酸、ゲラニオール、ネロール、ファルネソール、ネロリドール、シネオール、1,2,4-ブタントリオール、ポリビニルアルコールなどが挙げられ、このうち少なくともテルピネオールを用いることが好ましい。
ナノインク1に用いる液体状有機化合物としては、沸点が80〜350℃で、分子量が60〜280g/molのものを用いることが好ましい。さらに、70℃で液体であることが好ましい。
ナノインク1の配合量は、ナノインク前駆体がインク全体に対して20〜50重量%であることが好ましく、樹脂がインク全体に対して10〜20重量%であることが好ましく、液体状有機化合物がインク全体に対して10〜70重量%であることが好ましい。
ナノインク1の粘度は0.1〜10Pa・secであることが好ましい。インクの粘度が前記範囲外の場合、印刷・塗布することが困難となる。より好ましくは1〜8Pa・secである。
次に、ナノインク2について説明する。
ナノインク2は、Cu又はZnの水酸化物と液体状有機化合物とからなるナノインクである。
ナノインク2におけるCu又はZnの水酸化物は、Cu又はZnの金属塩を用いて、アルカリ水溶液で中和し、得られた沈殿物を濾過・洗浄し、乾燥後に粉砕することで得ることができる。
ナノインク2におけるCu又はZnの水酸化物は、BET比表面積が40〜200m/g、粒子径が5〜50nmであることが好ましい。
ナノインク2における液体有機化合物は、上記記載のナノインク1に用いることのできる液体有機化合物を少なくとも1種類用いることが好ましい。
ナノインク2の配合量は、Cu又はZnの水酸化物がインク全体に対して20〜60重量%であることが好ましい。
なお、本発明におけるナノインクには、必要により、各種分散剤、安定剤、乳化剤、pH調整剤を添加しても良い。
次に、本発明におけるナノインクの製造方法について述べる。
本発明におけるナノインクは、ナノインク前駆体及び各種原料を常法によって混合すればよい。
混合方法としては、例えば、Q型ミキサー、ヘンシェルミキサー、フーバーマーラー、(遊星)ボールミル、自転・公転ミキサー、ハイシェアーミキサー、アペックスミル、シェーカーを用いることができる。
次に、本発明におけるp型化合物半導体層について述べる。
本発明におけるp型化合物半導体層は、上記ナノインク1及びナノインク2の積層により製膜されるナノインク積層膜の還元により形成される。
本発明におけるナノインク積層膜は、スプレー、塗布、インクジェット法による印刷、スクリーン印刷、ドクターブレード印刷などによって、上記ナノインク1及びナノインク2を積層させることにより形成される。
図1(a)は、ナノインク積層膜の形態を示した一例である。基板、金属裏面電極層上に形成された層1と層2は、上記ナノインク1、若しくは、ナノインク2のいずれかであり、ナノインク1及びナノインク2の積層順は特に限定されない。
図1(b)もまた、ナノインク積層膜の形態を示した一例である。基板、金属裏面電極層上に形成された層1、層2及び層3は、上記ナノインク1、若しくは、ナノインク2のいずれかであり、ナノインク1及びナノインク2の積層順は特に限定されない。
各層は所望の組成比から算出した膜厚により、ナノインク1及びナノインク2を交互に積層させることが重要となる。図1(b)のような3層とする場合、ナノインク1を層2に、ナノインク2を層1及び層3に積層させることが好ましい。
本発明におけるp型化合物半導体層は、上記ナノインク積層膜の還元により形成され、ナノインク積層膜の膜厚を制御することにより、還元後の膜厚を0.1〜50μmに変化させることが可能である。還元後の膜厚が0.5μm未満の場合、太陽電池やセンサーとして十分な機能を有することが困難となる。50μmを超える場合には、膜厚の不均一性が存在するようになり、p型化合物半導体層上への別の膜生成が難しくなる。
本発明におけるp型化合物半導体層は、膜重量が0.2〜20mg/cmであることが好ましい。膜重量が0.2g/cmより軽い場合には、太陽電池やセンサーとして十分な機能を有することが困難となる。20g/cmを超える場合には、膜厚の不均一性が存在するようになり、p型化合物半導体層上への別の膜生成が難しくなる。
本発明におけるナノインク積層膜の還元は、特に限定されないが、還元ガス雰囲気下450〜600℃にて1〜60minエージングを行うことが好ましい。
次に、本発明におけるCIGS系化合物薄膜太陽電池セルの構造について説明する。
図2に、CIGS系化合物薄膜太陽電池セルの断面構造の一例を示す。一般的なCIGS系化合物薄膜太陽電池セルは、基板上に金属裏面電極層、p型化合物半導体層、バッファ層、n型窓層及び上部電極層が順次積層されたサブストレイト型構造である。p型化合物半導体層とn型の窓層(バッファ層)との界面でpn接合が形成される。
図1(a)及び図1(b)に示すように、基板、金属裏面電極層上に形成されたナノインク積層膜の還元を行うことにより、組成の均一なp型化合物半導体層が形成される。その後、バッファ層、n型窓層及び上部電極層を順次積層させると、図2に示すCIGS系化合物薄膜太陽電池セルが形成される。
p型化合物半導体層を形成する際に、図1(a)、若しくは、図1(b)のように、ナノインクからなる積層構造を形成することにより、配向性が良く、1ミクロンオーダーのグレインサイズを有するp型化合物半導体層の形成が可能となる。従って、pn接合を容易に制御できると共に、接合界面での欠陥を減少させ、デバイス特性の劣化を防ぐことができる。
基板としては、例えばガラス基板や金属板、ポリイミド樹脂を用いることができる。具体的には、ガラス基板ならばソーダライムガラス(SLG)、金属板ならばステンレスやTi、Mo、Cr、Al、W箔などが挙げられる。
金属裏面電極層としては、Mo、Ta、Cr、Ni、Ti、Ag、Pd、Pt,Cuなどの金属膜、若しくは、これらの金属の合金からなる金属膜でも可能である。低抵抗な金属膜を用いるとp型化合物半導体層とのオーミック結合を形成し易いため、変換効率の向上に寄与する。これらはスパッタ等により形成が可能である。
バッファ層、窓層としては、CdS、ZnO、Zn(O,S)、Zn1−xMgO(0<x<1)等を用いることができ、バッファ層にCdS、窓層にZnOを用いることが一般的である。これらはn型の半導体層であるため、p型化合物半導体層との界面でpn接合を形成する。これらは、スパッタや無電解めっき法等により形成が可能である。
上部電極層としては、ITO薄膜(Indium Tin Oxide)や、Al、B、Gaなどの金属を添加したZnO薄膜などが用いられる。これらは、スパッタや無電解めっき法等により形成が可能である。
<作用>
本発明におけるp型化合物半導体層は、ナノインク前駆体と、樹脂と、液体有機化合物からなるナノインク1により製膜される膜と、Cu又はZnの水酸化物と液体状有機化合物からなるナノインク2により製膜される膜の積層構造を形成することにより、配向性が良く、1ミクロンオーダーのグレインサイズを有するp型化合物半導体層の形成が可能となる。従って、pn接合を容易に制御できると共に、接合界面での欠陥を減少させ、デバイス特性の劣化を防ぐことができる。
本発明の代表的な実施の形態は次の通りである。
ナノインク1における水酸化物粒子及び酸化物粒子、ナノインク2の水酸化物粒子のBET比表面積値は、窒素によるB.E.T.法により測定した。
ナノインク1及び2の水酸化物粒子における粒子サイズは透過型電子顕微鏡(日本電子(株)、JEM−1200EXII)を用いて測定した。粒子120個をランダマイズに選び粒子サイズを計測した。
ナノインク1における水酸化物粒子及び酸化物粒子の組成分析は、600℃で6h焼成した試料を酸で溶解し、プラズマ発光分光分析装置(セイコー電子工業(株)、SPS4000)を用い分析して求めた。
ナノインク1及び2の粘度は、E型粘度計(東機産業(株)、TV−33形粘度計)を用いて30℃での粘度を測定した。
ナノインク1及び2によって作製された膜の厚みは、走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ、S−4800型FE−SEM(TYPE−I))で膜の垂直方向を観察することで厚みを測定した。
製膜後の組成分析は、エネルギー分散X線分光法EDX(EDAX社)によって測定した。
実施例1 <ナノインク1の前駆体の調製>
Cu(NO・3HO 5.41g、In(NO・3HO 5.06gとGa(NO・nHO 1.03gとを水で溶解させ100mlとした。1N−NaOHを用いて25℃にて上記Cu、In、Ga混合溶液をpH7.0にして、水色のCu、In、Gaの混合水酸化物沈澱を得た。得られた水酸化物のBET比表面積は71.7m/gであった。沈殿物は粒子サイズが5〜20nmの立方体状であった。Cu/In/Gaの組成比は1/0.8/0.2(組成1において、x=1、y=0.2)であり、仕込み組成の1/0.8/0.2と同じであった。念のため濾液中のCu、In、Ga量をプラズマ発光分光分析装置(セイコー電子工業(株)、SPS4000)を用い分析したが、いずれも検出下限値以下であった。
濾過・洗浄後、350℃にて真空乾燥し、タニナカ式粉砕器を用いて酸化物粉末を得た。得られた酸化物粉末のBET比表面積は40.2m/gであった。Cu/In/Gaの組成比は仕込み組成と同じであった。
続いて上記酸化物粉末1.5gに対して400mesh以下のSe金属1.8gを加え、乳鉢で混合・粉砕することでナノインク前駆体を得た。組成2に基づく(In1−y)/C(モル比)は1/4であり、含有されるNa量は3.0wt%であった。
<ナノインク1の調製>
上記ナノインク前駆体を粉末として2.75g、アクリル樹脂をテルピネオールに溶解させたDA−50(東亞合成製)を0.25g(アクリル樹脂成分が約34重量%)、エチルセルロース(The Dow Chemical Company製)0.3g、テルピネオール(ミツワ化学製試薬)1.0g、エチレングリコールモノブチルエーテル(Aldrich製試薬)1.5gを25mlのポリ容器に秤取った。これに1.5mmφのジルコニアビーズ10gを加えて、よく振って攪拌・混合することによってナノインク1を調整した。ナノインク1の粘度は30℃で2.2Pa・secであった。
<ナノインク2の前駆体の調製>
次に、Cu(NO・3HO 10gを水で溶解させ100mlとし、1N−NaOHを用いて25℃にてpH7.0に調整して、濾過・水洗し、水色のCu水酸化物を得た。得られた水酸化物は60℃の乾燥機にて乾燥し、タニナカ式粉砕器を用いて粉砕した。得られた粉末のBET比表面積は101.3m/gであった。沈殿物の粒子サイズは20〜100nmの立方体状であった。
<ナノインク2の調製>
上記Cu水酸化物0.5gと、エチレングリコールモノブチルエーテル(Aldrich製試薬)0.7gを25mlのポリ容器に秤取った。これに1.5mmφのジルコニアビーズ5gを加えて、よく振って攪拌・混合することによってナノインクを調整した。ナノインク2の粘度は30℃で1.5Pa・secであった。
<ナノインクからの製膜>
1.5cm角、厚み200μmのソーダライムガラスを、Moをターゲットとした真空スパッタ装置に設置し、真空スパッタ法によりMoを1μmの厚さになるよう蒸着させた。作製したMo蒸着基板は、Mo面を上にして自動塗工装置(テスター産業(株)製PI−1210)にセッティングした。まず、1.0mLのナノインク2をMo面に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを10μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばし、50℃の乾燥機にて10min乾燥し、層1を形成した。次に、1.5mLのナノインク1を乾燥したナノインク2上に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを20μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばした。これを50℃の乾燥機で10min乾燥させ、層2を形成し、図1(a)に示すような2層のナノインク積層膜を形成した。
ナノインク積層膜が乾燥したら、25mmφのSUS製反応缶に封入し、Arガスで反応缶内をパージした。続けてArガスを流しながら、25℃/minで550℃まで昇温した。この間で、反応缶内温度が150℃に達した以降はArガスを止めて水素ガスに切り替え昇温を行った。550℃で10minエージングを行って、水素ガスを止めてArガスパージしながら室温まで下げ、製膜された基板を取り出した。基板上の膜にはひび割れや剥離は認められず、その厚みは3μm、cm当たりの膜重量は0.25mg/cmであった。また、膜断面の観察により、1ミクロンオーダーのグレインが出来ていることが確認された。膜断面のEDX解析により組成分析を行うと、Cu、In、Ga、Se成分が均一に広がっており、その組成は仕込み組成とほぼ一致した。
実施例2
実施例1と同様に、ナノインク1、ナノインク2及びMo基板を作製し、Mo面を上にして自動塗工装置(テスター産業(株)製PI−1210)にセッティングした。まず、1.0mLのナノインク2をMo面に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを8μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばし、50℃の乾燥機にて10min乾燥し、層1を形成した。次に、1.5mLのナノインク1を乾燥したナノインク2上に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを20μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばした。これを50℃の乾燥機で10min乾燥させ、層2を形成した。続いて1.5mLのナノインク2を乾燥したナノインク1及びナノインク2の積層膜上に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを20μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばした。これを50℃の乾燥機で10min乾燥させ、層3を形成し、図1(b)に示すような3層のナノインク積層膜を形成した。
ナノインク積層膜が乾燥したら、25mmφのSUS製反応缶に封入し、Arガスで反応缶内をパージした。続けてArガスを流しながら、25℃/minで550℃まで昇温した。この間で、反応缶内温度が150℃に達した以降はArガスを止めて水素ガスに切り替え昇温を行った。550℃で10minエージングを行って、水素ガスを止めてArガスパージしながら室温まで下げ、製膜された基板を取り出した。基板上の膜にはひび割れや剥離は認められず、その厚みは3.2μm、cm当たりの膜重量は0.31mg/cmであった。また、膜断面の観察により、1ミクロンオーダーのグレインが出来ていることが確認された。膜断面のEDX解析により組成分析を行うと、Cu、In、Ga、Se成分が均一に広がっており、その組成は仕込み組成とほぼ一致した。
実施例3
Cu(NO・3HO 5.41gとIn(NO・3HO 3.79g、Ga(NO・nHO 1.55g、Fe(NO・9HO 0.72gとを水で溶解させ100mlとした。35℃にて、1N−NaOHを用いてpH7.2に調整し、Cu、In、Ga、Feのほぼ水色の混合水酸化物沈澱を得た。得られた水酸化物のBET比表面積は80.4m/gであった。沈殿物は粒子サイズが2〜5nmの立方体状と8nm×200nmの針状様の混合体であった。Cu/In/Ga/Feの組成比は1/0.6/0.3/0.1(組成1において、x=1、y=0.4)であり、仕込み組成の1/0.6/0.3/0.1と同じであった。念のため濾液中のCu、In、Ga、Fe量をプラズマ発光分光分析装置(セイコー電子工業(株)、SPS4000)を用い分析したが、Cuは0.12mg/L検出されたが、他は検出されなかった。
濾過・洗浄後、350℃にて真空乾燥し、タニナカ式粉砕器を用いて酸化物粉末を得た。得られた酸化物粉末のBET比表面積は55.2m/gであった。Cu/In/Ga/Feの組成比は仕込み組成と同じであった。
続いて上記酸化物粉末0.20gに対して400mesh以下のSe金属0.19gを加え、乳鉢で混合・粉砕することでナノインク前駆体を得た。組成2に基づく(In1−y)/C(モル比)は1/3.8であり、含有されるNa量は5.2wt%であった。
上記ナノインク前駆体を粉末として0.3g、アクリル樹脂をテルピネオールに溶解させたDA−50(東亞合成製)を1.2g、1−オクタノール(ミツワ化学製試薬)1.0g、オレイルアミン(Aldrich製試薬)0.002gを25mlのポリ容器に秤取った。これに1.5mmφのジルコニアビーズ10gを加えて、よく振って攪拌・混合することによってナノインク1を調整した。ナノインク1の粘度は30℃で4.2Pa・secであった。
実施例1と同様に、ナノインク2及びMo基板を作製し、Mo面を上にして自動塗工装置(テスター産業(株)製PI−1210)にセッティングした。まず、1.5mLのナノインク1をMo面に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを20μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばし、50℃の乾燥機にて10min乾燥し、層1を形成した。次に、1.5mLのナノインク2を乾燥したナノインク1上に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを20μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばした。これを50℃の乾燥機で10min乾燥させ、層2を形成し、図1(a)に示すような2層のナノインク積層膜を形成した。
ナノインク積層膜が乾燥したら、25mmφのSUS製反応缶に封入し、Arガスで反応缶内をパージした。続けてArガスを流しながら、25℃/minで550℃まで昇温した。この間で、反応缶内温度が150℃に達した以降はArガスを止めて水素ガスに切り替え昇温を行った。550℃で10minエージングを行って、水素ガスを止めてArガスパージしながら室温まで下げ、製膜された基板を取り出した。基板上の膜にはひび割れや剥離は認められず、その厚みは2.6μm、cm当たりの膜重量は0.32mg/cmであった。また、膜断面の観察により、1ミクロンオーダーのグレインが出来ていることが確認された。膜断面のEDX解析により組成分析を行うと、Cu、In、Ga、Fe、Se成分が均一に広がっており、その組成は仕込み組成とほぼ一致した。
実施例4
Cu(NO・3HO 5.41g、In(NO・3HO 3.79gとGa(NO・nHO 2.07gとを水で溶解させ100mlとした。1N−NaOHを用いて35℃にて上記Cu,In,Ga混合溶液をpH7.0にして、水色のCu、In及びGaの混合水酸化物沈澱を得た。得られた水酸化物のBET比表面積は86.2m/gであった。沈殿物は粒子サイズが2〜5nmの立方体状であった。 Cu/In/Gaの組成比(モル比)は1/0.6/0.4(組成1において、x=1、y=0.4)であり、仕込み組成(モル比)の1/0.6/0.4と同じであった。念のため濾液中のCu、In、Ga量をプラズマ発光分光分析装置(セイコー電子工業(株)、SPS4000)を用い分析したが、いずれも検出下限値以下であった。
濾過・洗浄後、エタノール置換し、混合水酸化物を得た。このとき、混合水酸化物中のエタノール重量は50重量%であった。続いて上記混合水酸化物2.4gに対して400mesh以下のSe金属1.43gを加え、混合することでナノインク前駆体を得た。組成2に基づく(In1−y)/C(モル比)は1/3.8であり、含有されるNa量は1.7wt%であった。
上記ナノインク前駆体を3.19g、アクリル樹脂をテルピネオールに溶解させたDA−50(東亞合成製)(アクリル樹脂成分が約34重量%)を0.1g、エチルセルロース(The Dow Chemical Company製)0.4g、テルピネオール(ミツワ化学製試薬)1.6g、エチレングリコールモノブチルエーテル(Aldrich製試薬)1.6gを25mlのポリ容器に秤取った。これに1.5mmφのジルコニアビーズ10gを加えて、よく振って攪拌・混合することによってナノインク1を調整した。ナノインク1の粘度は30℃で0.8Pa・secであった。
実施例1と同様に、ナノインク2及びMo基板を作製し、Mo面を上にして自動塗工装置(テスター産業(株)製PI−1210)にセッティングした。まず、1.5mLのナノインク2をMo面に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを10μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばし、50℃の乾燥機にて10min乾燥し、層1を形成した。次に、1.0mLのナノインク1を乾燥したナノインク2上に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを100μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばした。これを50℃の乾燥機で10min乾燥させ、層2を形成し、図1(a)に示すような2層のナノインク積層膜を形成した。
ナノインク積層膜が乾燥したら、25mmφのSUS製反応缶に封入し、Arガスで反応缶内をパージした。続けてArガスを流しながら、25℃/minで550℃まで昇温した。この間で、反応缶内温度が150℃に達した以降はArガスを止めて水素ガスに切り替え昇温を行った。550℃で10minエージングを行って、水素ガスを止めてArガスパージしながら室温まで下げ、製膜された基板を取り出した。基板上の膜にはひび割れや剥離は認められず、その厚みは3.4μm、cm当たりの膜重量は0.30mg/cmであった。また、膜断面の観察により、1ミクロンオーダーのグレインが出来ていることが確認された。膜断面のEDX解析により組成分析を行うと、Cu、In、Ga、Se成分が均一に広がっており、その組成は仕込み組成とほぼ一致した。
実施例5
Cu(NO・3HO 5.41gとIn(NO・3HO 1.90g、Ga(NO・nHO 3.10g、Al(NO・6HO 0.67gとを溶解して100mlの水溶液とした。50℃にて、1N−NaOHを用いてpH6.8に調整し、Cu、In、Ga、Alの緑色の混合水酸化物沈澱を得た。得られた水酸化物のBET比表面積は89.5m/gであった。沈殿物は粒子サイズが3〜6nmの立方体状と10nm×200nmの針状様の混合体であった。Cu/In/Ga/Alの組成比は1/0.3/0.6/0.1(組成1において、x=1、y=0.7)であり、仕込み組成の1/0.3/0.6/0.1と同じであった。念のため濾液中のCu、In、Ga、Al量をプラズマ発光分光分析装置(セイコー電子工業(株)、SPS4000)を用い分析したが、Cuは0.08mg/L検出されたが、他は検出されなかった。
濾過・洗浄後、150℃にて真空乾燥し、タニナカ式粉砕器を用いて粉砕した。これを再び350℃で乾燥することで酸化物粉末を得た。得られた酸化物粉末のBET比表面積は64.0m/gであった。Cu/In/Ga/Alの組成比は仕込み組成と同じであった。
続いて、上記酸化物粉末0.40gに対して400mesh以下のSe金属0.46gを加え、乳鉢で混合・粉砕することでナノインク前駆体を得た。組成2に基づく(In1−y)/C(モル比)は1/3.8であった。含有されるNa量は2.6wt%であった。
上記ナノインク前駆体を粉末として0.5g、アクリル樹脂をテルピネオールに溶解させたDA−50(東亞合成製)を2.0g、1−デカノール(ミツワ化学製試薬)0.5g、エチレングリコール(Aldrich製試薬)0.25g、ポバールPVA−205S(ポリビニルアルコール、クラレ製)0.08gを25mlのポリ容器に秤取った。これに1.5mmφのジルコニアビーズ10gを加えて、よく振って攪拌・混合することによってナノインク1を調整した。ナノインク1の粘度は30℃で3.2Pa・secであった。
実施例1と同様に、ナノインク2及びMo基板を作製し、Mo面を上にして自動塗工装置(テスター産業(株)製PI−1210)にセッティングした。まず、1.0mLのナノインク2をMo面に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを8μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばし、50℃の乾燥機にて10min乾燥し、層1を形成した。次に、1.5mLのナノインク1を乾燥したナノインク2上に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを20μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばした。これを50℃の乾燥機で10min乾燥させ、層2を形成した。続いて1.5mLのナノインク2を乾燥したナノインク1及びナノインク2の積層膜上に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを20μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばした。これを50℃の乾燥機で10min乾燥させ、層3を形成し、図1(b)に示すような3層のナノインク積層膜を形成した。
ナノインク積層膜が乾燥したら、25mmφのSUS製反応缶に封入し、Arガスで反応缶内をパージした。続けてArガスを流しながら、10℃/minで550℃まで昇温した。この間で、反応缶内温度が150℃に達した以降はArガスを止めて水素ガスに切り替え昇温を行った。550℃で1hエージングを行って、水素ガスを止めてArガスパージしながら室温まで下げ、製膜された基板を取り出した。基板上の膜にはひび割れや剥離は認められず、その厚みは3.6μm、cm当たりの膜重量は0.44mg/cmであった。また、膜断面の観察により、1ミクロンオーダーのグレインが出来ていることが確認された。膜断面のEDX解析により組成分析を行うと、Cu、In、Ga、Al、Se成分が均一に広がっており、その組成は仕込み組成とほぼ一致した。
実施例6
Cu(NO・3HO 5.41gとIn(NO・3HO 3.16g、Ga(NO・nHO 1.03g、Zn(NO・6HO 1.92gとを溶解して100mlの水溶液とした。50℃にて1N−NaOHを用いてpH6.8に調整しCu,In,Gaの水色の混合水酸化物沈澱を得た。沈殿物は粒子サイズが3〜6nmの立方体状と10nm×200nmの針状様の混合体であった。Cu/In/Ga/Znの組成比(モル比)は1/0.5/0.2/0.3(組成1においてx=1、y=0.5)であり、仕込み組成(モル比)の1/0.5/0.2/0.3と同じであった。念のため濾液中のCu、In、Ga、Zn量をプラズマ発光分光分析装置(セイコー電子工業(株)、SPS4000)を用い分析したが、Cuは0.12mg/L検出されたが、他は検出されなかった。
濾過・洗浄後、50℃にて真空乾燥し、タニナカ式粉砕器を用いて酸化物粉末を得た。得られた酸化物粉末のBET比表面積83.2m/gであった。Cu/In/Ga/Znの組成比は仕込み組成と同じであった。
続いて上記酸化物粉末1.2gを坩堝に入れてHSeガス流通下、485℃において1h熱処理することでナノインク前駆体を得た。組成2に基づく(In1−y)/C(モル比)は1/2.1であった。含有されるNa量は1.2wt%であった。
上記ナノインク前駆体を粉末として1.0g、アクリル樹脂をテルピネオールに溶解させたDA−50(東亞合成製)を0.8g、1−オクタノール(ミツワ化学製試薬)0.8g、エチレングリコールモノブチルエーテル(Aldrich製試薬)0.2gを25mlのポリ容器に秤取った。これに1.5mmφのジルコニアビーズ10gを加えて、よく振って攪拌・混合することによってナノインク1を調整した。ナノインク1の粘度は30℃で1.1Pa・secであった。
次に、Zn(NO・6HO 10gを水で溶解させ100mlとし、1N−NaOHを用いて25℃にてpH7.0に調整して、濾過・水洗し、Zn水酸化物を得た。得られた水酸化物は乾燥し、タニナカ式粉砕器を用いて粉砕した。得られた粉末のBET比表面積は110.7m/gであった。沈殿物の粒子サイズは70〜100nmの立方体状であった。
上記Zn水酸化物0.5gと、エチレングリコールモノブチルエーテル(Aldrich製試薬)0.7gを25mlのポリ容器に秤取った。これに1.5mmφのジルコニアビーズ5gを加えて、よく振って攪拌・混合することによってナノインク2を調整した。ナノインク2の粘度は30℃で2.1Pa・secであった。
実施例1と同様に、Mo基板を作製し、Mo面を上にして自動塗工装置(テスター産業(株)製PI−1210)にセッティングした。まず、1.0mLのナノインク2をMo面に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを10μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばし、50℃の乾燥機にて10min乾燥し、層1を形成した。次に、1.5mLのナノインク1を乾燥したナノインク2上に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを100μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばした。これを50℃の乾燥機で10min乾燥させ、層2を形成した。続いて1.5mLのナノインク2を乾燥したナノインク1及びナノインク2の積層膜上に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを100μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばした。これを50℃の乾燥機で10min乾燥させ、層3を形成し、図1(b)に示すような3層のナノインク積層膜を形成した。
ナノインク積層膜が乾燥したら、25mmφのSUS製反応缶に封入し、Arガスで反応缶内をパージした。続けてArガスを流しながら、50℃/minで550℃まで昇温した。この間で、反応缶内温度が150℃に達した以降はArガスを止めて水素ガスに切り替え昇温を行った。550℃で10minエージングを行って、水素ガスを止めてArガスパージしながら室温まで下げ、製膜された基板を取り出した。基板上の膜にはひび割れや剥離は認められず、その厚みは4.6μm、cm当たりの膜重量は0.64mg/cmであった。また、膜断面の観察により、1ミクロンオーダーのグレインが出来ていることが確認された。膜断面のEDX解析により組成分析を行うと、Cu、In、Ga、Zn、Se成分が均一に広がっており、その組成は仕込み組成とほぼ一致した。
実施例7
Cu(NO・3HO 5.41gとIn(NO・3HO 3.16g、Fe(NO・9HO 2.16g、Al(NO・9HO 1.34gとを溶解して100mlの水溶液とした。50℃にて1N−NaOHを用いてpH6.8に調整しCu,In,Fe,Alの混合水酸化物沈澱を得た。沈殿物の粒子サイズは3〜7nmの立方体状と10nm×200nmの針状様の混合体であった。
得られた粉末のBET比表面積114.2m/gであった。Cu/In/Fe/Alの組成比(モル比)は1/0.5/0.3/0.2(組成1において、x=1、y=0.5)であり、仕込み組成(モル比)の1/0.5/0.3/0.2と同じであった。念のため濾液中のCu,In,Fe,Al量をプラズマ発光分光分析装置(セイコー電子工業(株)、SPS4000)を用い分析したが、Cuは0.12mg/L検出されたが、他は検出されなかった。濾過・洗浄後、エタノール置換し、混合水酸化物を得た。このとき、混合水酸化物中のエタノール重量は50重量%であった。
続いて、上記混合水酸化物粉末1.2gに対して200mesh以下のTe金属2.5gを加え、乳鉢で混合・粉砕することでナノインク前駆体を得た。組成2に基づく(In1−y)/C(モル比)は1/2.6であった。含有されるNa量は4.8wt%であった。
上記ナノインク前駆体を粉末として1.6g、アクリル樹脂をテルピネオールに溶解させたDA−50(東亞合成製)を2.0g、1−デカノール(ミツワ化学製試薬)0.5gを25mlのポリ容器に秤取った。これに1.5mmφのジルコニアビーズ10gを加えて、よく振って攪拌・混合することによってナノインク1を調整した。ナノインク1の粘度は30℃で4.0Pa・secであった。
実施例1と同様に、ナノインク2及びMo基板を作製し、Mo面を上にして自動塗工装置(テスター産業(株)製PI−1210)にセッティングした。まず、1.5mLのナノインク2をMo面に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを10μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばし、50℃の乾燥機にて10min乾燥し、層1を形成した。次に、1.0mLのナノインク1を乾燥したナノインク2上に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを100μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばした。これを50℃の乾燥機で10min乾燥させ、層2を形成し、図1(a)に示すような2層のナノインク積層膜を形成した。
ナノインク積層膜が乾燥したら、25mmφのSUS製反応缶に封入し、Arガスで反応缶内をパージした。続けてArガスを流しながら、25℃/minで550℃まで昇温した。この間で、反応缶内温度が150℃に達した以降はArガスを止めて水素ガスに切り替え昇温を行った。550℃で10minエージングを行って、水素ガスを止めてArガスパージしながら室温まで下げ、製膜された基板を取り出した。基板上の膜にはひび割れや剥離は認められず、その厚みは3.4μm、cm当たりの膜重量は0.30mg/cmであった。また、膜断面の観察により、1ミクロンオーダーのグレインが出来ていることが確認された。膜断面のEDX解析により組成分析を行うと、Cu、In、Fe、Al、Te成分が均一に広がっており、その組成は仕込み組成とほぼ一致した。
<太陽電池セルの作製>
実施例1及び2で製膜したp型化合物半導体層を用いて太陽電池セルを形成し、その発電効率を測定した。Mo蒸着基板上に製膜したp型化合物半導体層上に、バッファ層(CdS)、n型窓層(ZnO)及び上部電極層(ZnO:Al)、取り出し電極(Al)を従来法により順次積層し、太陽電池セルを形成した。
実施例1におけるp型化合物半導体層を用いた太陽電池セルの変換効率は14.6%(Voc=693mV/Cel、Jsc=30.1mA/cm、FF=0.76)となり、実施例2におけるp型化合物半導体層を用いた太陽電池セルの変換効率は15.1%(Voc=698mV、Jsc=32.6mA/cm、FF=0.80)となった。
比較例1
実施例1と同様に、ナノインク1及びMo蒸着基板を作製し、Mo面を上にして自動塗工装置(テスター産業(株)製PI−1210)にセッティングした。1.5mLのナノインク1をMo面に垂らして、可変式アプリケーターの目盛りを20μmに設定し、0.25mm/secの速度で引き伸ばした。これを50℃の乾燥機で10min乾燥させた。
ナノインク膜が乾燥したら、25mmφのSUS製反応缶に封入し、Arガスで反応缶内をパージした。続けてArガスを流しながら、10℃/minで550℃まで昇温した。この間で、反応缶内温度が150℃に達した以降はArガスを止めて水素ガスに切り替え昇温を行った。550℃で10minエージングを行って、水素ガスを止めてArガスパージしながら室温まで下げ、製膜された基板を取り出した。基板上の膜にはひび割れや剥離は認められず、その厚みは1.5μm、cm当たりの膜重量は0.27mg/cmであった。膜断面のEDX解析により組成分析を行うと、Cu、In、Ga、Se成分が均一に広がっており、その組成は仕込み組成とほぼ一致した。
<太陽電池セルの作製>
実施例1及び2と同様の条件で、太陽電池セルを形成し、この太陽電池セルの発電効率を測定すると、変換効率は10.2%(Voc=662mV/Cel、Jsc=26.5mA/cm、FF=0.68)となった。従って、ナノインク2の積層により、太陽電池セルの変換効率の向上が認められた。
本発明によれば、ナノインク積層膜の還元によって緻密で結晶性の高いp型化合物半導体層を容易かつ安価な方法で製造することができ、p型化合物半導体層の製造方法として好適である。また、本発明におけるp型化合物半導体層を用いた化合物薄膜太陽電池セルは、緻密で結晶性の高い薄膜を用いるため、変換効率が高く有用である。

Claims (3)

  1. 基板上に形成するp型化合物半導体層の製造方法であって、ナノインク前駆体と、樹脂と、水酸基を含むC3〜C18の液体状有機化合物の2種類以上とからなるナノインクにより製膜される膜と、Cu又はZnの水酸化物と液体状有機化合物とからなるナノインクにより製膜される膜との積層により製膜されるナノインク積層膜を還元することにより形成されるp型化合物半導体層の製造方法。
  2. ナノインク前駆体が、下記組成1を有するBET比表面積が40〜200m/gである水酸化物、若しくは前記水酸化物を150〜600℃にて熱処理して得られる酸化物と、金属状態の特定金属元素C(CはSe、S、Teから選ばれる少なくとも1種類以上の元素)とからなるナノインク前駆体であって、下記組成2を満たすことを特徴とする請求項1記載のp型化合物半導体層の製造方法。
    (組成1) A(In1−y)(OH)nH
    (m、nは任意の数字であり、AはCu及び/又はZn、BはGa、Fe、Al、Znから選ばれる少なくとも1種類以上の元素である。x、yは各元素のモル比であり、0≦x≦1.5、0.1≦y≦0.9である。)
    (組成2) 1/1≦(In1−y)/C≦1/6 (モル比)
  3. 基板上に、金属裏面電極層、p型化合物半導体層、バッファ層、n型窓層及び上部電極層が順次積層された積層構造の化合物薄膜太陽電池であって、前記p型化合物半導体層が請求項1又は2に記載の方法で形成されたp型化合物半導体層であることを特徴とする化合物薄膜太陽電池セル。
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JP2010013506A Pending JP2011151328A (ja) 2010-01-25 2010-01-25 p型化合物半導体層の製造方法及び化合物薄膜太陽電池セル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016044217A (ja) * 2014-08-21 2016-04-04 東京応化工業株式会社 塗布液、太陽電池用光吸収層および太陽電池、ならびにその製造方法

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