JP2011148012A - Drilling and tapping device - Google Patents
Drilling and tapping device Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011148012A JP2011148012A JP2010008908A JP2010008908A JP2011148012A JP 2011148012 A JP2011148012 A JP 2011148012A JP 2010008908 A JP2010008908 A JP 2010008908A JP 2010008908 A JP2010008908 A JP 2010008908A JP 2011148012 A JP2011148012 A JP 2011148012A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drill
- tool
- spring
- drilling
- workpiece
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
Description
本発明は、ワークに穴加工又はめねじ切りを行うドリル・タップ加工装置に関する。 The present invention relates to a drill / tapping device for drilling or internally threading a workpiece.
従来から、ワークに穴加工やめねじ切りを行う上で、その工具であるドリルやタップの折損が問題となっており、こうした問題に対して特許文献1に示す穴加工方法およびその装置が提案されている。
Conventionally, when drilling or threading a workpiece, breakage of a drill or a tap that is a tool has been a problem. For such a problem, a hole drilling method and apparatus shown in
特許文献1の穴加工方法およびその装置は、ドリルを回転させるスピンドルモータを電磁石などの復原要素とアクチュエータなどの減衰要素とで支持して設け、スピンドルモータがX,Y,Z直交座標系内(3次元空間内)で変位できるように構成したものである。そして、ドリルがワーク表面に接触する段階では復原要素と減衰要素による支持力を弱め、ドリルがワークに接触した時の反力をスピンドルモータの変位で吸収しつつ、スピンドルモータの振動を抑えてドリルの折損を防止する。その後、ドリルがワークを切削可能な程度に接触圧が高まると、スピンドルモータの支持力を瞬時に高めてドリルの軸振れを防止する。
In the drilling method and apparatus of
また、特許文献1の穴加工装置においては、上述のようなドリルの受ける反力でスピンドルモータないしドリルの変位を許容すること以外に、ドリルを軸方向に送る送りモータを駆動制御することにより、ドリルに基準値を超えるスラスト荷重が作用しないように構成されている。
Further, in the hole drilling device of
特許文献1に示された穴加工方法およびその装置によれば、ドリルがワークに接触する段階でのドリルの折損は防止できるものの、穴加工中のドリルの折損は発生する。すなわち、穴加工中には切り粉の噛み込みやドリルの形状、ワークの組成等、様々な要因が絡み合って、ドリルに作用する回転負荷トルクが複雑に変動する。これらが複合応力となってドリルには単なる回転負荷のみならず、軸心を複雑に移動させる方向の力が作用するが、特許文献1においては、穴加工段階でスピンドルモータの支持力を強化しているため、ドリルに作用する力を吸収しきれず、ドリルの折損を招く結果となってしまう。また特許文献1には、ばねとダンパによってスピンドルモータをXY平面内で移動可能に支持する実施例も示されているが、この場合でも複合応力によるドリルの複雑な動きをばねとダンパで完全に減衰して吸収することは不可能であり、やはりドリルを折損してしまうことになる。むしろ、複雑な力の影響でばねの振動が増幅され、ドリルの折損を助長してしまうことにもなりかねない。そればかりか、ドリルに作用する回転負荷トルクの反力でスピンドルモータのZ軸周りの回転変位を招き、これとばねの弾性によってスピンドルモータ自体の回転振動が起こり、ドリルの折損を助長したり、スピンドルモータ支持系を損傷したりする等の問題も発生する。
According to the drilling method and apparatus shown in
また、穴加工を行う場合とめねじ切り加工を行う場合とでは、ドリルまたはタップに付与すべきスラスト荷重(ドリルまたはタップに作用する軸荷重)が異なる。穴加工では、スピンドルモータないしドリルまでのツールユニットの自重によるスラスト荷重は許容できるが、めねじ切り加工ではスラスト荷重は小さく設定する必要があり、そのためにツールユニットの自重によるスラスト荷重の影響を減じなければならない場合も多い。これに対し、特許文献1の穴加工方法およびその装置においては、送りモータの制御によって穴加工時のスラスト荷重を制御していることから、めねじ切り加工を行う場合には、送りモータの制御プログラムの変更が必要になる等の問題がある。しかも、ツールユニットの自重によるスラスト荷重を減じる必要がある場合には、送りモータの駆動制御が極めて難しい等の問題もある。
Further, the thrust load to be applied to the drill or the tap (the axial load acting on the drill or the tap) is different between the case of drilling and the case of performing female threading. In drilling, the thrust load due to the weight of the tool unit from the spindle motor to the drill can be tolerated. However, in the internal thread cutting process, the thrust load must be set to a low value. There are many cases where it is necessary. On the other hand, in the hole drilling method and apparatus of
本発明は、上記課題に鑑みて創成されたものであり、ドリルやタップ等の工具の折損を防止し、確実に穴加工やめねじ切りを行うことができるドリル・タップ加工装置の提供を目的とする。この目的を達成するために本発明は、水平な面内を旋回自在な第1ビームと、この第1ビームに水平面内を旋回自在に連結されるとともに垂直面内を旋回可能な平行リンクで構成された第2ビームと、この第2ビームに支持され回転駆動源の駆動を受けて回転する工具を備えたツールユニットとを有し、前記ツールユニットによりワークに穴加工又はめねじ切りを行うドリル・タップ加工装置であって、上下方向に移動可能かつ所望の位置で固定可能に設けたばね連結部材と、このばね連結部材の一端に前記第2ビームを上方に旋回するよう付勢可能に支持された第1のばねと、前記ばね連結部材の他端に前記第2ビームを下方に旋回するよう付勢可能に支持された第2のばねとを設けて成ることを特徴とする。 The present invention was created in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide a drill / tapping device that can prevent breakage of tools such as drills and taps and can reliably perform drilling and internal thread cutting. . In order to achieve this object, the present invention comprises a first beam that can swivel in a horizontal plane, and a parallel link that is pivotally connected to the first beam in a horizontal plane and that can swivel in a vertical plane. A drill unit for drilling or internally threading a workpiece with the tool unit, and a tool unit having a tool that is supported by the second beam and that rotates by receiving a drive from a rotational drive source. A tapping device, which is provided with a spring connecting member that can move in the vertical direction and can be fixed at a desired position, and is supported at one end of the spring connecting member so as to be able to bias the second beam upward. A first spring and a second spring supported on the other end of the spring coupling member so as to be able to be biased so as to pivot the second beam downward are provided.
なお、前記第1ビームと第2ビームとは、常時約90°の角度を成して配置されることが望ましく、また、第2ビームは水平面に対して平行に延びて設けられることが望ましい。さらに、前記ばね連結部材は、第2ビームに隣接して設けられたストッパプレートと調整板とで常時挟持固定され、この調整板をストッパプレートに止めるねじを緩めることで位置調整可能に構成されることが望ましく、この場合、調整板をストッパプレートに止めるねじは、蝶ボルトとすることが望ましい。 The first beam and the second beam are preferably arranged at an angle of about 90 ° at all times, and the second beam is preferably provided so as to extend parallel to the horizontal plane. Further, the spring connecting member is always clamped and fixed between a stopper plate and an adjusting plate provided adjacent to the second beam, and is configured to be position-adjustable by loosening a screw that holds the adjusting plate on the stopper plate. In this case, it is desirable that the screw for fixing the adjustment plate to the stopper plate is a butterfly bolt.
旋回動作が可能なバランスアームにツールユニットを支持して穴加工又はめねじ切りを行うため、穴加工又はめねじ切りの最中に工具に作用する複雑な力に対し、バランスアームの微妙な旋回動作を生じさせ、これによって工具を最適な位置に自動調心することが可能になる。また、ばね連結部材の固定位置を調整することにより、第2ビームの付勢方向及び第2ビームを付勢する力を簡単に変更・調節でき、穴加工及びめねじ切りのそれぞれに応じて最適なスラスト荷重を設定することが可能になる。さらに、第1ビームと第2ビームとが約90°の角度で配置されていることから、ツールユニットの回転反力を圧力角約0°で受けることができ、回転反力によるツールユニットの位置ずれを防止することができる。これらにより、加工中のドリルやタップの折損を防止し、確実な穴加工又はめねじ切りを行うことができる。特に、小径のドリルやタップは加工中に折損を生じやすいが、本ドリル・タップ加工装置によれば、こうした小径のドリル又はタップの折損も防止することができ、微細な穴加工やめねじ切りを正確かつ確実に行うことができる等の利点もある。また、ばね連結部材はストッパプレートと調整板との間に常時挟持固定され、調整板をストッパプレートに止めるねじを緩めることで位置調整可能に構成されるため、第2ビームの付勢方向及び第2ビームを付勢する力を簡単に変更・調節できる。この効果は、調整板をストッパプレートに止めるねじを蝶ボルトとすることにより顕著となる。 Since the tool unit is supported on the balance arm that can be swiveled to perform drilling or female threading, the balance arm can be subtly swiveled against complex forces acting on the tool during drilling or female threading. This makes it possible to automatically align the tool to the optimum position. In addition, by adjusting the fixing position of the spring connecting member, the biasing direction of the second beam and the force for biasing the second beam can be easily changed and adjusted, which is optimal for each of hole machining and female threading. It becomes possible to set the thrust load. Further, since the first beam and the second beam are arranged at an angle of about 90 °, the rotation reaction force of the tool unit can be received at a pressure angle of about 0 °, and the position of the tool unit by the rotation reaction force can be received. Deviation can be prevented. As a result, breakage of the drill or tap during processing can be prevented, and reliable drilling or internal thread cutting can be performed. In particular, small-diameter drills and taps tend to break during machining, but this drill / tapping machine can prevent such small-diameter drills or taps from breaking, making accurate drilling and internal threading accurate. There is also an advantage that it can be performed reliably. In addition, the spring connecting member is always clamped and fixed between the stopper plate and the adjustment plate, and is configured so that the position can be adjusted by loosening a screw that holds the adjustment plate to the stopper plate. The force for energizing the two beams can be easily changed and adjusted. This effect becomes prominent by using a butterfly bolt as a screw for fixing the adjustment plate to the stopper plate.
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
図1乃至図9において、1はドリル・タップ加工装置であり、バランスアーム2と、このバランスアーム2に連結されたツールユニット3とを備えて成る。バランスアーム2は、十分に強度のある基台やフレーム等(図示せず)に立設固定される支柱4を有し、この支柱4にはビームホルダ5が固定されている。このビームホルダ5は支柱4に沿って位置調整可能に構成される。そして、このビームホルダ5には回転軸6が垂直に延びて回転自在に取り付けてあり、この回転軸6には、水平に延びる第1ビーム7が一体に連結されている。これにより、第1ビーム7は図4の矢印Y1方向、すなわち水平面内を旋回自在に構成されている。また、第1ビーム7の先端には垂直上方に延びる回転軸8を介して第2ビーム9が連結されており、この第2ビーム9は、回転軸8を支点に図4の矢印Y2方向、すなわち水平面内を旋回自在に構成されている。
DESCRIPTION OF EMBODIMENTS Hereinafter, embodiments for carrying out the present invention will be described with reference to the drawings.
In FIG. 1 to FIG. 9,
前記第2ビーム9は、回転軸8に嵌合支持されたエルボ9aと、このエルボ9aに垂直面内を旋回可能にそれぞれ軸支されて平行に配置された2本のリンク9b,9cと、これらリンク9b,9cの先端をそれぞれ垂直面内で旋回可能に軸支するツールホルダ9dとから構成される。この構造により第2ビーム9は平行リンクを構成し、図5及び図6に示すように、リンク9bとリンク9cとは相対的に、またツールホルダ9dはエルボ9aに対して、それぞれ平行関係を保って垂直面内を旋回できるように構成されている。
The
前記エルボ9aには板状のストッパプレート10がリンク9b,9cと平行に延びて固定されている。このストッパプレート10の先端下部には、ストッパブロック11が取り付けられており、このストッパブロック11には、ツールホルダ9dの下方に位置してストッパボルト12が螺合してある。第2ビーム9は、図5に示すように、このストッパボルト12に当接するまで下方に旋回できるようになっており、このストッパボルト12を回してその突出量を調節することにより、第2ビーム9の下死点を任意に設定することができる。また、このストッパボルト12には、その軸心に沿って中空穴12aが貫通成形してあり、ここにはリフト13が圧入固定されている。このリフト13は、カメラ用のレリーズ装置であり、図示しない専用コントローラを操作することで先端のピン13aを突出させることが可能になっている。このリフト13のピン13aの突出動作により、図6に示すように、第2ビーム9を持ち上げることができるように構成されている。なお、図6では、第2ビーム9がリフト13によって押し上げられた状態を示しているが、ツールユニット3を手で持って操作すれば、第2ビーム9をさらに上方に旋回させることができる。
A plate-
前記ストッパプレート10には垂直方向に延びてばね連結部材14が設けられ、このばね連結部材14の両端にはそれぞれ引っ張りばね15a,15bが連結してある。この引っ張りばね15a,15bは、それぞれ前記リンク9b,9cに連結されており、引っ張りばね15aは、その引っ張り力により第2ビーム9を上方に旋回するよう付勢可能であり、引っ張りばね15Bは、その引っ張り力により第2ビーム9を下方に旋回するよう付勢可能である。また、前記ばね連結部材14は、ストッパプレート10に固定された調整板16の溝16aに嵌合して配置されており、常時はストッパプレート10と調整板16とで挟持固定されている。この調整板16をストッパプレート10に止めるねじの一つは蝶ボルト17になっており、この蝶ボルト17を緩めることで、ばね連結部材14が溝16aに沿って上下方向に移動可能となるように構成されている。これにより、ばね連結部材14を上下方向任意の位置に位置決め固定し、引っ張りばね15a,15bによって第2ビーム9に付与される引っ張り力を調節できるように構成されている。
The
前記引っ張りばね15aは、ばね連結部材14を上限位置まで移動させて固定した状態で、めねじ切り加工を行う場合に後記する工具25に付与すべきスラスト荷重(工具25に作用する軸荷重)が得られる性能のものが採用されている。めねじ切り加工においては、工具25となるタップがワークに喰い付いてめねじを切りながら進行することと、めねじ切り方向に2〜3回転する毎にタップを約1回転逆転させる必要があることとから、工具25に付与するスラスト荷重は僅かでよい。そうしておかないと、特にタップを逆転させる時に、それまでに切っためねじに沿ってタップが戻らず、ワークに喰い付いてしまうことがある。このことから引っ張りばね15aは、ばね連結部材14上限位置において、ツールユニット3の自重によるスラスト荷重を適正に減じられるよう構成されている。また、引っ張りばね15bは、ばね連結部材14を下限位置まで移動させて固定した状態で、穴加工を行う場合に後記する工具25に付与すべきスラスト荷重が得られる性能のものが採用されている。穴加工においては、工具25となるドリルを相応のスラスト荷重でワークに押圧しなければ、初期段階でドリルが穴加工位置から逃げたり、穿孔中の切削抵抗による衝撃で容易に折れてしまう。このことから引っ張りばね15bは、ばね連結部材14下限位置において、ツールユニット3の自重によるスラスト荷重に適正なスラスト荷重を追加できるように構成されている。
The
一方、ツールユニット3は、前記ツールホルダ9dと一体に取り付けられたモータマウント18を有し、図7に示すように、このモータマウント18には回転駆動源の一例であるACサーボモータ19(以下、単にモータ19という)が固定されている。このモータ19の駆動軸19aには、カップリング20を介して中空軸状のツールホルダ21が一体に回転可能に連結されており、このツールホルダ21には、コレットホルダ22が一体に回転可能に保持されている。このコレットホルダ22は、常時、ツールホルダ21の下部に設けられた鋼球23によって抜け止めされているが、鋼球23を押さえているカラー24を上方へ逃がして鋼球23を動作可能にすることで、ツールホルダ21から取り外せるように構成されている。このコレットホルダ22の先端には、穴加工用のドリルやめねじ切り加工用のタップ等の工具25が一体に回転可能に保持されている。また、前記モータ19にはエンコーダ19bが備えられており、このエンコーダ19bは、モータ19の駆動軸19aの回転回数に応じた信号を発するように構成されている。このエンコーダ19bは、モータ駆動制御用のコントローラ(図示せず)に接続されている。これらモータ19乃至工具25は同軸線上に配置されており、第2ビーム9の平行リンクの作用により、常時軸線垂直な姿勢に保たれるよう構成されている。
On the other hand, the
ツールユニット3は、軸線垂直な姿勢、すなわち工具25の軸線が垂直方向となる姿勢で前記ツールホルダ9dに連結されている。このため、バランスアーム2の第1,第2ビーム7,9の各水平旋回と、第2ビーム9の垂直旋回との組み合わせで、軸線垂直な姿勢を保ったまま当該軸線方向に上下移動できるよう構成されている。
The
上記ドリル・タップ加工装置1は、バランスアーム2に保持されたツールユニット3の姿勢からもわかるように、ワークに垂直方向の穴加工又はめねじ切り加工を行うものである。第1の作業例として、穴加工を行う例を以下に示す。
The drill /
ワークWに穴加工を行う場合には、ツールホルダ21に工具25としてドリルを保持するとともに、図8に示すように、ばね連結部材14を下限位置までスライドさせて固定する。これにより下側の引っ張りばね15bがリンク9cを引き下げるように付勢し、加工時、ツールユニット3等の自重によるスラスト荷重に加えて引っ張りばね15bの力によるスラスト荷重を工具25に付与し、工具25をワークWに押圧することが可能となる。この状態で、ツールユニット3を操作してワークWの穴加工位置に工具25の先端を配置する。この時、第1ビーム7と第2ビーム9とは、平面視における角度θが約90°となる水平旋回状態に設定され、かつ第2ビーム9は、リンク9b,9cがほぼ水平方向に延びるように設定される。
When drilling the workpiece W, a drill is held as the
而して、ツールユニット3のスタートスイッチ(図示せず)を入れてモータ19が駆動すると、カップリング20を介してツールホルダ21乃至工具25(ドリル)が回転する。この時、工具25にはツールユニット3等の自重と引っ張りばね15bの力とによるスラスト荷重が付与されるため、回転により工具25はワークWに穿孔する。この穴加工中、ツールユニット3やバランスアーム2はフリーな状態に置かれる。つまり、作業者がツールユニット3を把持したり、バランスアーム2の動きを規制したりすることはない。
Thus, when the start switch (not shown) of the
穴加工中、工具25には、切り粉の噛み込みや工具25自体の形状、ワークWの組成、モータ19固有のトルクリップル等の様々な要因が絡み合って複雑な抗力が作用する。このような抗力が作用した場合、これを受けてバランスアーム2は水平・垂直方向に微妙に旋回動作し、ツールユニット3の位置を微調整する。これにより、工具25は抗力に抗うことなく常に最適な状態に自動調心されてワークWに穿孔する。また、工具25がワークWに穿孔するにともなうツールユニット3の下降や、前述の抗力によるツールユニット3の軸線方向の微細動に対しては、第2ビームがほぼ水平に設定されていることから、第1ビーム7、第2ビーム9を僅かな力で水平旋回させて工具25を調心していくことが可能である。
During drilling, a complex drag acts on the
また、工具25に作用する抗力の中でも回転負荷の占める割合は大きく、加工中の変動も細かく複雑である。この回転負荷は、ツールユニット3の回転反力としてバランスアーム2に伝達される。この時、バランスアーム2は第1ビーム7と第2ビーム9とが平面視で約90°を成すように設定されているため、この回転反力を圧力角0°で第1ビーム7によって受けることが可能になる。これにより、回転反力すなわち工具25に作用する回転負荷による第1,第2ビーム7,9の旋回動作は生じさせず、ツールユニット3の位置ずれを防止する。
Further, the ratio of the rotational load in the drag acting on the
回転反力を圧力角0°で受けるべく、第1ビーム7と第2ビーム9の成す平面視の角度θは90°とするのが最適であるが、実際には各ビーム7,9連結部分の摩擦抵抗の影響が存在するため、角度θが厳密に90°でなくとも回転反力による第1,第2ビーム7,9の旋回は起こらない。実作業においては、前述のように工具25が受ける抗力や穿孔にともなってバランスアーム2が微妙に水平旋回動作するが、この程度では回転反力の影響でツールユニット3の位置ずれを生じさせることはない。工具25が受ける抗力に対し、バランスアーム2を十分に強度のあるものとすれば、第1ビーム7と第2ビーム9とが成す平面視の角度θは90±5°の範囲で設定しても実用上の問題はない。
In order to receive the rotational reaction force at a pressure angle of 0 °, the angle θ in plan view formed by the
工具25により所望の深さまで穿孔がなされると、モータ19の駆動を停止するとともに、リフト13のコントローラを操作してピン13aを突出させる。これにより、第2ビーム9は上方に持ち上げられ、工具25をワークWから抜出することができる。
When drilling is performed to a desired depth by the
次に第2の作業例としてワークにめねじ切り加工を行う例を示す。
ワークWにめねじ切りを行う場合には、まず、前述のように工具25としてドリルを用いてワークWに下穴を形成する。その後、工具25をタップに交換するとともに、図9に示すように、ばね連結部材14を上限位置までスライドさせて固定する。これにより上側の引っ張りばね15aがリンク9bを引き上げるように付勢し、加工中、工具25(タップ)に付与されるスラスト荷重(ツールユニット3等の自重による荷重)が適度に減じられる。
Next, an example in which female threading is performed on a workpiece will be shown as a second work example.
When female threading is performed on the workpiece W, first, a pilot hole is formed in the workpiece W using a drill as the
続いて、ツールユニット3を操作して工具25先端をワークWの下穴入口に位置させる。この時も、上述同様の理由から第1,第2ビーム7,9が平面視で約90°を成し、かつ第2ビーム9のリンク9b,9cがほぼ水平になるよう、バランスアーム2とワークWとの位置・高さ関係を設定する。そして、モータ19を正転駆動して工具25をねじ切り方向に回転させると、工具25は下穴に沿ってめねじを成形する。
Subsequently, the
めねじ切りの過程においては、コントローラでエンコーダ19bの出力パルスが読み取られ、これによりモータ19が所定の回転回数正転駆動したことが検知されると、モータ19が逆転駆動に切り替えられる。而して、正転駆動時の回転回数よりも少ない回転回数だけモータ19を逆転駆動させた後は、再度モータが正転駆動に戻される。これを繰り返して、所望の深さまで工具25によるねじ切りを行う。これにより、工具25は所定回転ねじ切りを行う度に、それよりも少ない回転分ねじ戻されるため、切り粉の噛み込みを防ぎ、安定しためねじの成形が可能となる。また、引っ張りばね15aの作用により、ツールユニット3の自重等による工具25へのスラスト荷重は適正に減じられているため、工具25のねじ切り、ねじ戻しのそれぞれにおいて、工具25は既に成形しためねじに沿って回転することができる。よって、工具25が既に成形されためねじに噛み込んで、別のめねじを切ってしまうような不具合の発生も防止できる。
In the process of female thread cutting, the
このめねじ切り加工においても、工具25の下穴への喰い付き当初からめねじの切り終わりまで、上述の穴加工の時と同様にバランスアーム2による自動調心効果と、回転反力によるツールユニット3の位置ずれを防止する効果とが得られる。このため、タップの折損を防止し、確実にめねじを切ることが可能となる。
Also in this female threading process, from the beginning of biting into the pilot hole of the
以上のように本ドリル・タップ加工装置1は、穿孔中に工具25に作用する純粋な回転負荷によるバランスアーム2の旋回(ツールユニット3の位置ずれ)は防止し、それ以外の工具25に作用する力、例えば工具25を平行移動させる力や曲げモーメント等に対してはバランスアーム2の水平面内及び垂直面内の微妙な旋回動作を許容し、ツールユニット3を最適位置に調心することができるものである。このため、穿孔中に作用する複雑な力によって工具25が折損することを防止し、確実に穴加工を行うことができる。特に穴加工でφ2mm以下、めねじ切り加工でM2以下の微小径の穴やめねじを加工する場合には、ドリルやタップの折損率が高くなるが、本ドリル・タップ加工装置1によれば、こうした微小径の工具25の折損も防止することが可能となる。
As described above, the present drill /
なお、上記の工具25としてはドリルとタップを同軸上に一体構造としたドリルタップを使用することもでき、これにより下穴加工とめねじ切り加工とを1本の工具で連続的に行ってもよい。また、本実施形態においては、第1,第2のばねとして引っ張りばね15a,15bを例示したが、ここに用いるばね部材としては圧縮ばねや流体ばね等の他のばねを採用することができる。こうしたばねを上下各方向から第2ビームを付勢するよう、ばね連結部材14の両端に連結することにより、ばね連結部材の上下位置調整で、上記引っ張りばね15a,15bの場合と同様に第2ビーム9の付勢方向と付勢力とを調節することができる。
In addition, as said
1 ドリル・タップ加工装置
2 バランスアーム
3 ツールユニット
4 支柱
5 ビームホルダ
6 回転軸
7 第1ビーム
8 回転軸
9 第2ビーム
9a エルボ
9b リンク
9c リンク
9d ツールホルダ
10 ストッパプレート
11 ストッパブロック
12 ストッパボルト
13 リフト
14 ばね連結部材
15a 引っ張りばね
15b 引っ張りばね
16 調整板
17 蝶ボルト
18 モータマウント
19 ACサーボモータ
20 カップリング
21 ツールホルダ
22 コレットホルダ
23 鋼球
24 カラー
25 工具
W ワーク
DESCRIPTION OF
Claims (5)
上下方向に移動可能かつ所望の位置で固定可能に設けたばね連結部材と、このばね連結部材の一端に前記第2ビームを上方に旋回するよう付勢可能に支持された第1のばねと、前記ばね連結部材の他端に前記第2ビームを下方に旋回するよう付勢可能に支持された第2のばねとを設けて成ることを特徴とするドリル・タップ加工装置。 A first beam that can swivel in a horizontal plane, a second beam that is connected to the first beam so as to swivel in a horizontal plane and that can swivel in a vertical plane, and the second beam A drill unit that includes a tool unit provided with a tool that is supported by a rotation drive source and rotates, and drills or internally threads a workpiece with the tool unit,
A spring coupling member provided so as to be movable in the vertical direction and capable of being fixed at a desired position; a first spring supported at one end of the spring coupling member so as to be able to bias the second beam upward; A drill / tapping apparatus comprising: a second spring provided at the other end of the spring connecting member so as to be able to bias the second beam so as to pivot downward.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010008908A JP5400635B2 (en) | 2010-01-19 | 2010-01-19 | Drill / tapping machine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010008908A JP5400635B2 (en) | 2010-01-19 | 2010-01-19 | Drill / tapping machine |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011148012A true JP2011148012A (en) | 2011-08-04 |
JP5400635B2 JP5400635B2 (en) | 2014-01-29 |
Family
ID=44535497
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010008908A Expired - Fee Related JP5400635B2 (en) | 2010-01-19 | 2010-01-19 | Drill / tapping machine |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5400635B2 (en) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108889991A (en) * | 2018-08-28 | 2018-11-27 | 山西航天清华装备有限责任公司 | Machinery jackscrew aperture apparatus |
CN112059325A (en) * | 2020-09-10 | 2020-12-11 | 安徽亘浩机械设备制造有限公司 | Metal workpiece tapping machining device and method |
KR102433441B1 (en) * | 2022-04-20 | 2022-08-19 | 주식회사 명성테크놀러지 | Drill machine unit for frame processing |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0227810U (en) * | 1988-08-16 | 1990-02-22 | ||
JPH06170681A (en) * | 1992-12-03 | 1994-06-21 | Japan Drive-It Co Ltd | Supporting device for power tool |
JPH071347A (en) * | 1993-06-10 | 1995-01-06 | Nitto Seiko Co Ltd | Screw tightening machine |
JPH10124132A (en) * | 1996-10-21 | 1998-05-15 | Tokico Ltd | Robot controller and robot |
-
2010
- 2010-01-19 JP JP2010008908A patent/JP5400635B2/en not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0227810U (en) * | 1988-08-16 | 1990-02-22 | ||
JPH06170681A (en) * | 1992-12-03 | 1994-06-21 | Japan Drive-It Co Ltd | Supporting device for power tool |
JPH071347A (en) * | 1993-06-10 | 1995-01-06 | Nitto Seiko Co Ltd | Screw tightening machine |
JPH10124132A (en) * | 1996-10-21 | 1998-05-15 | Tokico Ltd | Robot controller and robot |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108889991A (en) * | 2018-08-28 | 2018-11-27 | 山西航天清华装备有限责任公司 | Machinery jackscrew aperture apparatus |
CN108889991B (en) * | 2018-08-28 | 2023-08-01 | 山西航天清华装备有限责任公司 | Mechanical jackscrew hole making device |
CN112059325A (en) * | 2020-09-10 | 2020-12-11 | 安徽亘浩机械设备制造有限公司 | Metal workpiece tapping machining device and method |
KR102433441B1 (en) * | 2022-04-20 | 2022-08-19 | 주식회사 명성테크놀러지 | Drill machine unit for frame processing |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5400635B2 (en) | 2014-01-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5513102B2 (en) | Drill / tapping machine | |
CN205571474U (en) | Manual drilling of bore bit machine | |
JP5400635B2 (en) | Drill / tapping machine | |
JP2018516766A (en) | Method and apparatus for drilling a surface of a statically mounted workpiece using a drilling tool attached to an articulated arm robot | |
KR101942002B1 (en) | Intelligent cutting oil jet apparatus and jet method thereof | |
JP5401693B2 (en) | Boring machine | |
WO2009110101A1 (en) | Machining method and machine tool | |
JP2008254118A (en) | Combined machining lathe | |
JP2012006113A (en) | Drilling and tapping device | |
JP2012011491A (en) | Drill/tap working device | |
JP2010214101A (en) | Automatic thread cutter of sewing machine | |
JP2007105897A (en) | Auxiliary roller | |
JP2015020245A (en) | Automatic screw-fastening machine | |
JP5251649B2 (en) | Spot welding tip removal device | |
CA3064192C (en) | Apparatus for hole-making in an elongated, tubular body, and method of use of the apparatus | |
JP2008149432A (en) | Auxiliary tool for boring | |
JP2019077130A (en) | Apparatus for working wood, wood working device, and control device for wood working device | |
JP2011051051A (en) | Work support device and lateral machine tool | |
JP2014079842A (en) | Tool holding device | |
CN201128076Y (en) | Morse taper knife handle retracting mechanism | |
JP2010069615A (en) | Machine for processing sheet type workpiece, especially for metal sheet, tool set for machine for processing the workpiece, thread milling tool assembly and use of thread milling tool | |
JP3742808B2 (en) | Rotary table device | |
US5267484A (en) | Quill-feed speed handle | |
KR20120081960A (en) | Stabilization device of multi-axis drilling machine | |
JP2008229771A (en) | Tool changer |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20121207 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131017 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131018 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131025 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5400635 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |