JP2011146905A - 導波管装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 雑音の少ない電磁波を導波管に入力しあるいは導波管を伝搬してきた電磁波から雑音の少ない電気信号を出力するようにした導波管装置を提供する。
【解決手段】 入力電極(11,15)又は出力電極(12)の外周形状の一部又は全部あるいは前記入力電極又は出力電極の大きさを、着目する次数の電界モード分布によって特定される形状又は大きさに形成する。
例えば、入力電極又は出力電極の外周形状一部又は全部を、半周期以上の余弦曲線あるいは正弦曲線の一部又は全部に対応、例えば相似した形状に形成することができる。また、入力電極又は出力電極の外周形状の一部又は全部を、導波管に内在する電界モード分布曲線の一部又は全部に対応、例えば相似した形状に形成することができる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、雑音の少ない電磁波を導波管に入力し、または導波管を伝搬してきた電磁波から雑音の少ない電気信号を出力するようにした導波管装置に関し、特に導波管内の電極を導波管に内在する電界モード分布によって特定される外周形状や幅に形成するようにした装置に関する。
導波管装置はマイクロ波を用いた衛星通信や情報通信などの分野において重要な電子要素である。かかる導波管装置では導波管に対する電磁波の入出力と電極との関係について定説はなく、あまり分明になっていないのが現状である(非特許文献1、非特許文献2)。
「電子通信ハンドブック」,社団法人電子通信学会ハンドブック委員会編,(株)オーム社発行,昭和54年3月30日第1版第1刷 「マイクロ波工学の基礎」,平田仁著,日本理工出版会発行,2004.2初版
本件発明者は、導波管中に電磁波を入力するために設置した電極形状と、導波管中に伝搬する電磁波の電界モード分布との、間の伝達効率を研究した結果、高周波電流から導波管中に伝搬する電磁波への、変換効率は数式1で決定されることを知見した。
ここで、
Tn:形状f(x)の電極からn次電界モード分布Gn(x)の電磁波への変換効率、または、n次電界モード分布Gn(x)をもつ電磁波から形状f(x)の電極に誘起する高周波電流への変換効率
f(x):電極形状
Gn(x):n次電界モード分布
a:導波管の幅
x:導波管幅方向の座標
である。
今、入力電極11の形状を、矩形状とした場合(図8)、基本波の電解モード分布に対応する形状とした場合(図1)について、それぞれの形状の電極11がもつ変換効率を、導波管10に内在するn次電界モードについて計算したのが図9及び図10である。なお、図1及び図8において、21は導波管10の高さ方向の中央位置を示す。
図9から、矩形型電極11にはいろんな高調波成分が存在し、いろんな高調波成分が含まれていることが分かる。図10から、基本波(第1次)電界モードの電界分布曲線に対応(例えば、相似)した形状の入力電極11の場合では基本波電界モードをもつ基本波成分しか存在せず、基本波モードの周波数においてのみ変換効率が1で、他の周波数成分における変換効率は0である。つまり、基本波モードの電界分布に対応する外周形状の入力電極11は一種のフィルタのような特性があり、電極形状に応じた電界分布をもつ周波数成分しか、波は導波管10内に伝達されないことが分かる。
これにより、入力電極11の形状を、導波管10に内在する電界モード分布に対応する形状にすることにより、入力電極11の形状に合った電界分布をもつ周波数成分しか、導波管10内に伝達しないことが理解される。
本発明はかかる知見に基づいてなされたものであって、その第1の目的は、所望の電界分布をもつ周波数成分を導波管内に伝達し、他のモードおよび雑音を導波管に伝達させない外周形状の入力電極を備えた導波管装置を提供することである。
本発明の第2の目的は、導波管を伝搬して来た電磁波の中から所望の電界モード分布をもつ周波数成分のみを電極に誘起し、他のモードや雑音を誘起しない外周形状の出力電極を備えた導波管装置を提供することにある。
上記数式1は、入力電極と導波管に内在する電界モード分布との係わり合い、つまり入力電極f(x)により印加した電界から導波管に伝達する、n次の電界モード分布Gn(x)をもつ電磁波に変換する変換効率を示している。
また、上記数式1は、導波管に内在する電界モードとして伝搬してきた電磁波のn次の電界モード分布Gn(x)と出力電極f(x)との係わり合い、つまりn次の電界モード分布Gn(x)をもつ電磁波から出力電極f(x)に誘起される高周波電流への変換効率をも示している。
即ち、上記数式1は高周波電流と電磁波との変換において、入出力の電極形状と、導波管に内在する電界モード分布との変換効率を表す式であると理解できる。
上記数式1は数学的に、f(x)とGn(x)が同じ関数のとき、つまり入力または出力電極形状f(x)と、導波管に内在する電界モード分布Gn(x)が同じであるとき、導波管への入力または導波管からの出力の変換効率は1であり、他の電界モードの変換効率は0であることが分かっている。
つまり、導波管に内在するn次の電界モード分布と入力電極または出力電極形状が同じであるなら変換効率が最大である1で、高周波電流から導波管内の電磁波へ、または導波管内の電磁波から導波管外の高周波電流へ損失することなく、変換できることを表している。
本発明に係る導波管装置は、導波管の中に入力電極又は出力電極を備え、雑音の少ない電磁波を導波管に入力しあるいは導波管を伝搬してきた電磁波から雑音の少ない電気信号を出力するようにした導波管装置であって、前記入力電極又は出力電極の外周形状の一部又は全部あるいは前記入力電極又は出力電極の大きさが、着目する次数の電界モード分布によって特定される形状又は大きさに形成されていることを特徴とする。
本発明の1つの特徴は、導波管中の入力電極または出力電極における外周形状の一部または全部を、着目する次数の電界モード分布によって特定される形状に形成するようにした点にある。
これにより、着目する次数の電界モード分布によって特定される形状をもつ入力電極に高周波電流を印加すると、電極形状に対応した電界モード分布を持った電磁波が導波管内を伝達し、他のモードの電磁波や雑音を導波管に伝達させず、雑音の少ない特定モードの電磁波を導波管内に伝達させることができる。
また、出力電極の場合については、導波管内を電磁波が伝搬して来ると、外周形状に応じた高調波成分の電界モードのみが出力電極に誘導され、他のモードや雑音は誘導されず、雑音の少ない特定モードの電磁波のみの高周波電流を出力することができる。
電極は一般的にはプラスの極性で、導波管はマイナスの極性であるが、電極と導波管の極性は逆の極性でも構わない。
電極の外周形状の一部または全部を、着目する次数の電界モード分布によって特定される形状とすればよく、例えば電極の外周形状の一部または全部を半周期以上の余弦曲線又は正弦曲線の一部または全部に対応(例えば、相似)する形状に形成することができる。
最も簡単な電極形状として、電極の外周形状の一部または全部を、導波管に内在する電界モード分布曲線の一部または全部に対応する形状、例えば基本波に対する電界モード分布曲線の一部または全部に相似する形状にすることができる。
この電極は導波管内の高さ方向のどの位置に設けても効果があるが、高さ方向中央付近に設けると、上下対称になって安定するので、導波管高さ方向の中央付近の位置に設置するのがよい。また、図17及び図18に示されるように、電極11、15を導波管10の壁面に埋設することもできる。例えば、絶縁部材14を介して電極11、15によって壁面の一部を構成させることができる。
また、導波管内では電磁波は管内波長の周期で進行方向zへ伝搬している。それ故、管内波長は半周期毎に、その極性を変化させている。導波管の幅と伝搬周波数で決まる管内波長をもつ波を励振させる場合、使用する電極内では極性は同じである必要があり、入力電極の電磁波伝搬方向zの長さは、管内波長の半分以下であることが必要である。
出力電極についても、同じであることが理解できる。
以上の説明は入力電極が導波管縦方向に一段に設置された場合で、入力電極と異なる極性の電極として導波管を利用した構成の例であるが、導波管を一つの極性をもつ電極として使わず、プラスまたはマイナス電極の二段の電極をxy面の略同位置で高さ方向にずらし導波管内に形成した構成も可能である。図12に示される例は、電極11、15を導波管10内に高さ方向に二段に設置した構造であるが、二段の電極11、15の形状は同じであることが望ましいが、理論的には上下のいずれか一方の電極を電界モード分布に対応した形状とすればよく、他方の電極を任意の形状とすることもできる。
図12で上段の電極11にプラスと下段の電極15にマイナスの電圧との間に電界が印加される。また、上段の電極15にマイナスと下段の電極11にプラスの電圧との間に電界が印加される。図12中、右側の上段と下段の電極11、15の間に印加される電界と、左側の上段と下段の電極15、11の間に印加される電界の向きは逆になっている。
次に、矩形状の電極の場合について基本波の電界モード分布との効率を計算した結果、導波管幅の中心線から対称の矩形状の電極と基本波電界モード分布の効率は図11のようになる。
図11から、矩形電極の場合は外周形状が矩形状であって、導波管の幅方向の中心に対して左右対称でかつ導波管幅方向の寸法が導波管全幅の42%以上の大きさのとき、変換効率は0.85以上を維持している。この値は、電磁波が導波管に入力され導波管から出力される際に、エネルギーが半分になる入力または出力の変換効率値を指している。
つまり、入力電極又は出力電極は、導波管幅方向の電極長さが導波管全幅の42%以上の大きさのとき、導波管に内在する電界モード分布をもつ電磁波と強い結合をもつことにより、より効率よく変換が可能となる。
例えば、入力電極又は出力電極の外周形状は、導波管幅方向の電極長さが導波管全幅の42%以上の大きさで、進行方向の電極長さが導波管の管内波長の半分以下を満たす形状であるのが好ましい。
また、入力電極又は出力電極は、外周形状が矩形であって、導波管の幅方向の中心に対し左右対称とすることもできる。
また、高調波を導波するには、図12で示すように導波管10中に上段と下段の2段の電極11、15で構成するのがよい。図13の(a)にその平面図を、(b)に断面図を示した。例えば、第2次高調波に対する電界モード分布を図14の(a)に示す。図14の(b)に第2次高調波の電界モード分布(実線)とその逆位相(点線)を示し、それらによって囲まれた部分を電極11、15の外周形状とすることができる。電界の方向は電界モード図に示されている極性に合うように与える。図14の電界モード分布のプラスの領域とマイナスの領域とでは、電界の向きが逆になるように電圧を与える。図14の(b)にその極性を表示している。つまり、図14の(b)のように、導波管10の横方向に並んでいるプラスとマイナスの電極11、15は、導波管10に印加する電界の向きが逆になるように電極の極性を決めている。なお、モード図に示されている極性は実線の極性であり、逆位相(点線)の極性を採用することもできる。また、図12において、22は導波管10内にプラスとマイナスの二枚の電極11、15を設ける場合の電極の位置を示す。
実際の電極の形状の例を示したのが図15である。図15の(a)には導波管10中上段の電極11、15、(b)に下段の電極11、15を示している。電極11、15と導波管10との間、および2つの電極11、15の間には絶縁のため隙間13が設けられている。
更に、第3次高調波に対する電極構成を図16に示した。図16の(a)に電界モード分布、図16の(b)に実際の電極構成を示している。図16の(a)で示した電界モード分布(実線)と逆位相の電解モード分布(破線)で囲まれた部分を電極11、15の外周形状とすることができる。それらの極性は、電界モード分布から解るように、図中に表記した極性になるように電界を印加する。導波管10中上段または下段に図16の(b)に示した電極形状と極性になるように、もう一方の段には逆の極性の電圧を印加し、電界を(b)で表された極性になるように電界を印加する。
入力電極又は出力電極を導波管壁に埋め込んだ例を、図17及び図18に示す。これら電極と導波管とは電気的に絶縁されている。伝搬する電磁波の障害とならないように導波管壁に埋め込んだ構成にしている。図17は入力電極(+)と導波管(−)の間に電界が印加される。この場合においても、極性は逆でもよい。図17の(a)は概観図、図17の(b)は断面図である。絶縁物14が電極と導波管の間に設置されている。
図18はプラス、マイナスの電極は、両方とも導波管に絶縁された構成である。図18の(a)は概略斜視図、図18の(b)は断面図である。電極11(+)と電極15(−)の間に電界が印加され、導波管に電磁波が導波される。
高次の電界モードの高調波に対しても、図12で説明したような構成で、導波管と絶縁された入力電極又は出力電極の設置場所が導波管壁に埋め込まれるだけである。
本発明に係る導波管装置の好ましい実施形態における電極構成の1例を示す概略斜視図である。 基本波に対応する入力電極の平面形状を示す図である。 基本波に対応する入力電極の断面形状を示す図である。 基本波に対応する、他の入力電極形状の例を示す図である。 本発明に係る導波管装置の好ましい実施形態における出力電極の構成例を示す概略斜視図である。 基本波に対する電界モード分布曲線を示す図である。 プラスとマイナスの二枚の電極を備えた導波管装置の好ましい実施形態における概略構成(a)及び断面構成(b)を示す図である。 左右対称の矩形状電極を備えた導波管装置を示す概略斜視図である。 矩形状の入力電極における高調波次数に対する変換効率を示す図である。 基本波電界モード分布曲線に対応した入力電極における高調波次数に対する変換効率を示す図である。 入力電極が左右対称の矩形状の場合において、その幅が変化したときの変換効率を示す図である。 本発明に係る導波管装置において高調波モードに対応する入力電極の構成例を示す概略斜視図である。 図12の例における平面(a)及び断面(b)を示す図である。 第2次高調波の電界分布(a)及び第2次高調波の電界分布と逆位相の電界分布(b)を示す図である。 第2次高調波モードに対応する上段の入力電極の形状と極性(a)及び下段の入力電極の形状と極性(b)を示す図である。 第3次高調波の電界分布と逆位相の電界分布(a)及び第3次高調波モードに対応した上段または下段の入力電極の形状と極性(b)を示す図である。 入力電極を導波管の管壁に埋設した概略構造(a)及び断面(b)を示す図である。 入力電極を導波管の管壁に埋設した概略構造(a)及び断面(b)を示す図である。
図1に示すように、導波管の電磁波進行方向をz軸、横方向をx軸、縦方向をy軸とする。所望する高調波に対応した、導波管10に内在する電界モード分布に対応した電極11を、導波管10高さ方向の略中心付近21に水平に設置する。所望する高調波に対する電界モード分布に対応した電極(+)11と導波管(−)10との間で電界を生じる。生じた電界の濃さは導波管10の縦断面から見て、所望する電界モード分布と同じとなり、電極11により生じた電界の濃さに比例したエネルギーが導波管10中の電磁波に伝達される。
電極11が導波管10と短絡しないように、図2のように導波管10の壁部付近で電極11は導波管10との絶縁が保たれるほどの隙間13をあけておく。図2は電極11を配置したときの平面図である。図3にそのときの断面図を示す。
同軸ケーブル等と電極11の接続方法は、従来の技術で繋ぐものとする。電極11のz軸方向の長さは、導波管10を伝搬する波に対する管内波長の半分以下の長さにする。
電界モード分布に対応した電極11は、図4に示すように電界モード分布の上半分でも下半分だけでもよい。なお、高調波に対しても同じである。
導波技術の概略説明
従来の技術では、金属を介して同軸やストリップライン等から導波管に電磁波を導波する方法であり、この点で本発明と変わらない。しかし、従来の技術では、導波管に内在する電界、磁界モード分布と結合するために電極を挿入するのであるが、電磁波が電極に反射しないようにするために、極力電極を小さくする構成が採用されている。
本発明は、導波管10の幅方向のほぼ全幅にわたって電極11を設置し、全領域に電界を生じさせ、導波管10に内在する電界モード分布と結合させる方法を採用している点に特徴がある。
その際、電極11によって印加される電界が電界モードとどれくらい関わるかで、電極11から導波管10に導波する変換効率が決定される。高周波が電極11から導波管10内のn次電界モードに導波する変換効率は数式1で表される。数式から解るように、電界モード分布と同じ電極形状のときに最大の変換効率となる。
また、出力電極12についても、入力電極11と同じ方法で、電極形状や構造が決定される。その1例を図5に示す。
例えば、導波する電磁波の基本周波数が10GHzの場合、導波管幅が22.9mm、高さが10.2mmの導波管10を用いる。導波管10の縦断面の電界分布を基本モードに対応した分布にするため、電磁波進行方向に余弦分布(COS分布)をなすように入力電極11の大部分の平面形状が図2に示されるように余弦曲線となるように形成する。電極11は、電極材料として銅(Cu)材料を用いて形成され、図1で示されるように、導波管10の高さ方向ほぼ中央付近21に、略水平に設置される。z方向の電極11の長さは、管内波長が 39.7mmであるので、約半分の19.8mmとした。
本例の場合、図3に示されるように、導波管10として縦方向長さbを10.2mm、横方向長さaを22.9mm、設計基本周波数を10GHz付近に設定している。また、銅板製電極11の厚みを0.5mm、電磁波進向z軸の最大長さを19.8mmとした場合を例に説明を行うが、使用する部材あるいは寸法は適宜変更して実施できることは勿論である。
ところで、導波管にあっては、高周波電流が入力電極11を介して導波管10に伝達した波は、x軸方向、y軸方向に反射しながら、主としてz軸方向に伝搬する。
本発明に係る導波管装置における第1の特徴は、導波管10内の高さ方向略中央付近21に形成される電極11の外周形状を決定するための手順にある。すなわち、着目する次数の電界モード分布の特性曲線の形状から、目的とする電極11の外周形状を決定するのである。
例えば、第1次の電界モードに着目した場合にあっては、周波数が10GHzでは導波管10の横方向の幅が22.9mmとすると、入力電極11の最大幅が略22.9mm、長さが無限の導波管を設けた場合を仮定し、導波管のモード理論から、この例における電界モード分布ψ(x)として、
ψ(x)=cos(0.13719x)
(但し、導波管幅方向の中心位置と電極中心位置を0mmとして合わせ、電極中心位置からx軸方向の距離をmmで表示したもの。大きさは最大を1として規格化している。)
が得られる。
そこで、横軸は電極中心を原点とした電極幅方向の長さを導波管幅aで規格化して表示し、縦軸は最大値を1.0とした相対値で表示した場合、上記した電界モード分布ψ(x)は図6に示されるように表される。
なお、上記の例は一例であって、他の次数のモードの場合でも同様である。また、導波管10の形状あるいは各種特性を適宜変更して実施できる。例えば、導波管10を断面円形等に変更することができる。
更に、電極11における幅や長さも限定されるものでなく、導波管10の端まで施すことも可能である。その場合にあっても、上述した方法あるいは他の任意の方法を利用して電界モード分布を求め、その電界モード分布曲線に対応した電極形状に形成されることができる。
出力電極12は、導波管10中を伝搬してきた電磁波を出力電極12に高周波電流として取り出す装置である。伝搬する電磁波は導波管10に内在する電界モード分布に沿った電界分布として伝搬してくるので、出力電極12は伝搬して来る電磁波の電界分布に沿った金属片の形状で受けることが最適である。その具体的な効率を表す式が前述した数式1である。つまり、入力電極11と形状は同じである。
10 導波管
11 入力電極(+)
12 出力電極(+)
15 入力電極(−)

Claims (12)

  1. 導波管の中に入力電極又は出力電極を備え、雑音の少ない電磁波を導波管に入力しあるいは導波管を伝搬してきた電磁波から雑音の少ない電気信号を出力するようにした導波管装置であって、
    前記入力電極(11)又は出力電極(12)の外周形状の一部又は全部あるいは前記入力電極(11)又は出力電極(12)の大きさが、着目する次数の電界モード分布によって特定される形状又は大きさに形成されていることを特徴とする導波管装置。
  2. 前記入力電極(11)又は出力電極(12)の外周形状の一部又は全部が、半周期以上の余弦曲線又は正弦曲線の一部又は全部の形状に形成されている請求項1記載の導波管装置。
  3. 前記入力電極(11)又は出力電極(12)の外周形状の一部又は全部が、上記導波管に内在する電界モード分布曲線の一部又は全部の形状に形成されている請求項1又は2記載の導波管装置。
  4. 前記入力電極(11)又は出力電極(12)の外周形状が、上記導波管に内在する第一次電界モード分布曲線の一部又は全部の形状に形成されている請求項2記載の導波管装置。
  5. 前記入力電極(11)又は出力電極(12)が、上記導波管の高さ方向の中央付近に設置されている請求項1ないし4のいずれかに記載の導波管装置。
  6. 前記入力電極(11)又は出力電極(12)は、その導波管の電磁波進行方向の長さが導波管の管内波長の半分以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の導波管装置。
  7. 前記入力電極(11)又は出力電極(12)の外周形状は、導波管幅方向の電極長さが導波管全幅の42%以上の大きさで、進行方向の電極長さが導波管の管内波長の半分以下を満たす形状である請求項1記載の導波管装置。
  8. 前記入力電極(11)又は出力電極(12)は、外周形状が矩形であって、導波管の幅方向の中心に対し左右対称である請求項5ないし7のいずれかに記載の導波管装置。
  9. 前記入力電極(11)又は出力電極(12)は、外周形状が矩形であって、導波管の高さ方向にプラスとマイナスの二枚の電極が並置されている請求項6ないし8のいずれかに記載の導波管装置。
  10. 前記入力電極(11)又は出力電極(12)は、相互に絶縁されかつ導波管の幅方向にプラスとマイナスの極性が交互に並べられている請求項1記載の導波管装置。
  11. 前記入力電極(11)又は出力電極(12)は、導波管の高さ方向に二段に並設され、上下に対応する電極の極性は逆である請求項1記載の導波管装置。
  12. 前記入力電極(11)又は出力電極(12)は、導波管壁中に埋め込まれ、導波管とは絶縁されて設置される請求項7又は10記載の導波管装置。
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