まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施例では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技や小当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄ともいう)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施例では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施例では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、この実施例では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
また、打球供給皿3を構成する部材に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作部50が設けられている。図1(b)に示すように、操作部50には、遊技者が押圧操作することが可能とされ、内部にLED50bを内在することで複数の色を表示可能な透明樹脂部材から成る押圧操作部49が設けられている。なお、押圧操作部49の下方には、押圧操作部49の押圧操作を検出するための操作スイッチ50aが設けられている(図3参照)。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施例では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施例では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
また、演出制御用CPU101は、入出力ポート106を介して操作部50に接続されており、該入出力ポート106を介して操作部50内のLED50bを駆動する信号を出力するとともに、操作部50内の操作スイッチ50aから遊技者の押圧操作に応じて出力される操作信号が入力される。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。なお、この実施例では、CPU56は、ステップS43の処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
なお、この実施例では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うための各種フラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施例では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄(飾り図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施例では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施例では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施例では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施例では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施例では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施例では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施例では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施例では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が2回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合にも、再変動が3回行われる。
また、図6に示すように、この実施例では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合にも、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が2回行われる。
この実施例では、後述するように、時短中や保留記憶数が3以上であるときに、リーチとならずにハズレとなる際には、1.50秒という非常に短い変動時間で変動が終了する非リーチPA1−2が発生される確率が高くなるようになっているが、これら非リーチPA1−2では、変動時間が短く、予告演出(最長のステップアップ予告演出で10秒)を行うことができないので、これら変動パターンとして非リーチPA1−2が選択された場合には、演出制御基板80による予告演出が実施されないようになっている。
なお、この実施例では、図6に示すように、変動パターンの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、非リーチ短縮なしの場合は11.50秒で固定であり、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が27.50秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施例では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施例では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回未満の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施例では、後述するように、確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3およびスーパーCA3−4とに種別分けされている。また、通常大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−4とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施例では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図8(a)は、大当り判定テーブル130aを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(a)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(a)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(a)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(b),(c)は、小当り判定テーブル130b,130cを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bと、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cとがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bには、図8(b)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cには、図8(c)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(b),(c)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(b),(c)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(a)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(b),(c)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施例では、図8(b),(c)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bを用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)130cを用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施例では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(d),(e)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(d)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(e)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、図8(d),(e)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して3個の判定値が割り当てられている(40分の3の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施例では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施例では、図8(d),(e)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)と決定する場合を説明するが、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施例で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出(いわゆるランクアップボーナスの演出)を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである。また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されない(この実施例では、時短状態にのみ移行される)大当りである。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(a)〜(c)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132a〜132cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132a〜132cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132a〜132cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3〜スーパーCA3−4、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(a)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(b)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132bにはスーパーCA3−3に対して判定値が割り当てられているのに対して、大当り用変動パターン種別判定テーブル132aにはスーパーCA3−3に対して判定値が割り当てられていない。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132a〜132cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(a),(b)に示すように、この実施例では、通常大当りまたは確変大当りである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(d)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、図9(d)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(a),(b)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135a〜135bを示す説明図である。このうち、図10(a)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135aを示している。また、図10(b)は、遊技状態が確変状態または時短状態であるか、または合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135bを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135a〜135bは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図10に示す例では、遊技状態が時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135bを用いる場合を示しているが、時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、別々に用意されたはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、さらに、時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施例では、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135bとの2種類のテーブルのみを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施例で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施例では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135a〜135bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10(a),(b)に示すように、この実施例では、はずれである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、遊技状態や合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
なお、この実施例では、図10に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルやはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施例では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(b)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(a),(b)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137a〜137bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3〜スーパーCA3−4のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(a)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3、スーパーCA3−4とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(b)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(b)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、時短状態の残り回数(あと何回変動表示を終了するまで時短状態が継続するか)を指定する演出制御コマンド(時短回数指定コマンド)である。コマンドB1XX(H)における「XX」が、時短状態の残り回数を示す。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC0XX(H)における「XX」が、第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第2保留記憶数を示す。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、操作部50やランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施例では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取り込みを指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図16は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aのいずれかがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがいずれもオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図17は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
尚、以下の説明では、第1始動口13を例に説明するが、第2始動口14についても同様であるので、第2始動口14については括弧書きにて示す。第1(2)始動口スイッチ13a(14a)がオン状態の場合に始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1(2)保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1(2)保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211)。第1(2)保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1(2)保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1(2)保留記憶数カウンタの値を1増やすとともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、RAM55内の遊技用データ保持エリア(図15参照)における第1(2)特図保留記憶部151A(151B)に格納する処理を実行する(ステップS213)。ステップS213の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(MR0、大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(MR1、ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(MR2、ランダム2)および変動パターン判定用乱数(MR3、ランダム3)が抽出され、該当する保留番号に対応する保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(MR3、ランダム3)を第1(2)始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1(2)特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(MR3、ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第1(2)特別図柄保留記憶表示器18a(18b)の表示を1つ増加させるとともに(ステップS214)、更新後の第1(2)保留記憶数カウンタの値にもとづいて第1(2)保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS215)。
図15は、保留記憶に対応する乱数等を保存する第1(2)特図保留記憶部を有し、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持するためにRAM55に形成された遊技制御用データ保持エリア150を示す説明図である。図15に示すように、遊技制御用データ保持エリア150には、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とが設けられている。
第1特図保留記憶部151Aには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2特図保留記憶部151Bには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施例では、第1特図保留記憶部151Aおよび第2特図保留記憶部151Bには、ハードウェア乱数であるランダムR(MR0、大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(MR1、ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(MR2、ランダム2)および変動パターン判定用乱数(MR3、ランダム3)が上述したように記憶される。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な各種の種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施例では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、確変フラグ、時短フラグ、大当り中フラグ、特別図柄ポインタなどが設けられている。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施例では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施例では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、時短回数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御バッファ設定部155は、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施例では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、始動口バッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファ、乱数バッファなどが設けられている。
図18および図19は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第1保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施例では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出して遊技制御バッファ設定部155の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1特図保留記憶部151Aにおける保留番号=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出して遊技制御バッファ設定部155の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2特図保留記憶部151Bにおける保留番号=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出して遊技制御バッファ設定部155の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1特図保留記憶部151Aにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2特図保留記憶部151Bにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1特図保留記憶部151Aにおいて保留番号(第1保留記憶数)=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留番号(第1保留記憶数)=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2特図保留記憶部151Bにおいて保留番号(第2保留記憶数)=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留番号(第2保留記憶数)=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各保留番号(第1保留記憶数または第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留番号(第1保留記憶数または第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄保留記憶表示器18a(18b)の表示を1つ減少させるとともに(ステップS57)、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、乱数バッファ領域には、始動口スイッチ通過処理のステップS213で抽出し第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにあらかじめ格納した大当り判定用乱数が格納されており、CPU56は、これら大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(a)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(a)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(MR0、ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のNo)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(b),(c)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(b),(c)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(b)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(c)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムR(MR0)の値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のNo)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(d)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(e)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS213で抽出し第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を乱数バッファ領域から読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(d),(e)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図20は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132a〜132c(図9(a)〜(c)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132d(図9(d)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS95のYes)、CPU56は、ステップS100に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のNo)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のNo)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135a(図10(a)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS102に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のYes)または合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のYes)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135b(図10(b)参照)を選択した後(ステップS100)、ステップS102に移行する。
この実施例では、ステップS95〜S100の処理が実行されることによって、原則的に、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(b)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135bが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施例では、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
なお、この実施例では、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135a(図10(a)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、第1特図保留記憶部151Aまたは第2特図保留記憶部151Bに記憶されている乱数値が保持されている乱数バッファ領域からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137a、137b(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138a(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1特図保留記憶部151Aまたは第2特図保留記憶部151Bに記憶されている乱数値が保持されている)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S100,S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時演出処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると、この実施例で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事前判定して連続予告演出を行うように構成することが好ましい。
図21は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図22は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS140に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS136)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
ステップS140では、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値にもとづいて時短回数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS143)。
なお、CPU56は、時短回数指定コマンドを送信しないようにしてもよい。その場合、例えば、時短状態に移行した後、演出制御用マイクロコンピュータ100側で時短回数を管理するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、時短状態指定コマンドを受信すると、時短回数カウンタに所定値(例えば100)をセットし、演出図柄の変動表示を実行するごとに時短回数カウンタの値を1減算して、時短回数の残り回数を管理するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144)、時短フラグをリセットする(ステップS145)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS146)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS147のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS152)。
図24は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS168)。また、CPU56は、時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS169)。そして、ステップS173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS170)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS171)。また、CPU56は、確変状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS172)。そして、ステップS173に移行する。
なお、この実施例では、ステップS167,S171でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167,S171でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS173)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図25は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図26は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。
図27は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図27に示すように、この実施例では、予告演出決定用乱数SR1、予告種別決定用乱数SR2、演出種別決定用乱数SR3、パターン決定用乱数SR4を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
予告演出決定用乱数SR1は、大当りとならない場合において予告演出を実施するか否かを決定する、つまり、大当りとならないのに予告演出を実施することを決定する(いわゆるがせ)ための乱数である。
予告種別決定用乱数SR2は、予告演出の種別(第1〜第4予告演出のいずれか)を決定するために用いられる乱数である。
演出種別決定用乱数SR3は、予告種別決定用乱数SR2によって第1、第2、第4予告演出のいずれかの予告演出が決定された際に、さらに、いずれの種別の演出を実施するかを決定するために用いられる乱数である。
パターン決定用乱数SR4は、予告種別決定用乱数SR2によってステップアップ予告演出である第3予告演出または第4予告演出が決定されときに、いずれのパターンを使用するのか決定するために用いられる乱数である。
尚、これらSR1〜SR4の各乱数を生成するためのカウンタがRAMに形成されている。そして、各カウンタの数値は、図25に示す乱数更新処理(ステップS706)で更新される。すなわち、値が+1される。そして、カウンタのカウント値が乱数の上限値(図27に示された範囲における最大値)を越えると下限値(図27に示された範囲における最小値)に戻される。乱数を生成するためのカウンタのカウント値を読み出すことを、乱数を抽出するという。
なお、予告演出は、第3予告演出と第4予告演出とが、可変表示手段となる第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bの可変表示が開始されてから、該可変表示が停止されて表示結果が導出されるまでに、予め定められた順番に従って、予告演出を1回から4回まで変化させることによって、表示結果が大当りの図柄となる可能性があることや、スーパーリーチが発生する可能性があることを報知するステップアップ予告演出とされ、第1予告演出と第2予告演出とが、ステップアップ予告演出のような段階的な変化を伴わない予告演出とされている。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図28に示す図柄変動制御パターンテーブル180、図29に示す予告演出制御パターンテーブル181、図30に示すステップアップ予告タイミングパターンテーブル181’、図32に示す各種演出制御パターンテーブル182が記憶されている。図28に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示動作等の演出動作の制御内容を示すデータが、変動パターンに応じて格納されている。各図柄変動制御パターンには、例えば、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ並びに操作部発光制御実行データといった演出図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための複数の制御データ(プロセスデータ)が時系列的に設定されている。
図32に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、ラウンド等に応じて格納されている。各演出制御パターンには、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データや操作部発光制御実行データといった各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
なお、図柄変動制御パターン、予告演出制御パターン、各種演出制御パターンの各々の制御データの集まりを、プロセステーブルという。
図30(a)は、こうした各種の演出制御パターンの構成例を示している。図30(a)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えばプロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部発光制御実行データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
プロセスタイマ設定値は、演出制御用CPU101における演出制御用のプロセスタイマの格納値であるプロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、プロセスタイマ設定値に代えて、例えば主基板31から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU101において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御実行データには、例えば演出図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御実行データは、演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示動作を指定するデータである。音制御実行データには、例えば演出図柄の可変表示中における演出図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音制御実行データは、スピーカ27L、27からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御実行データには、例えば装飾LED25や天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御実行データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作部発光制御実行データは、例えば操作部50に対する操作を有効に検出する操作有効期間や、操作部50の発光態様(フラッシュ(点滅)発光、連続点灯、発光色)等を指定するデータといった、操作ボタン50を用いた演出動作態様を示すデータが含まれている。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御実行データ、ランプ制御実行データ、操作部発光制御実行データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用役物が備える可動部材における動作態様を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
また、本実施例では、操作部発光制御実行データを個別とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら操作部発光制御実行データをランプ制御実行データに含めた形態として、データ容量を削減するようにしても良い。
図30(b)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU101は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、プロセスタイマ値がプロセスタイマ設定値のいずれかと合致したときには、そのプロセスタイマ設定値と対応付けられた演出制御実行データに含まれる表示制御実行データにより指定される態様で演出図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させる制御を行う。また、音声制御実行データにより指定される態様でスピーカ27L、27Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御実行データにより指定される態様で装飾LED25や天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c等の発光体を点滅させる制御を行い、操作部発光制御実行データにより指定される表示態様にて操作部50を発光表示させる制御を行うとともに、操作部発光制御実行データにより指定される操作有効期間にて操作部50に対する操作を受け付ける制御を行う。なお、プロセスタイマ設定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図29に示す予告演出制御パターンテーブル181には、予告演出を実施する際に、予告演出が開始されてから予告演出が終了するまでの期間における、演出表示動作等の演出動作の制御内容を示すデータ(予告演出制御パターン)が、複数種類の予告パターンのそれぞれに対応して格納されている。各予告演出制御パターンには、図柄変動制御パターンと同じく、予告プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ並びに操作部発光制御実行データといった予告演出の演出動作を制御するための複数の制御データ(予告プロセスデータ)が時系列的に設定されている。
具体的には、キャラクタAのアニメーション画像が表示される第1予告演出の第1種類に対応付けて、これらキャラクタAのアニメーション画像を表示する時系列データを含むCPY1−1の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、キャラクタBのアニメーション画像が表示される第1予告演出の第2種別に対応付けて、これらキャラクタBのアニメーション画像を表示する時系列データを含むCPY1−2の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、キャラクタCのアニメーション画像が表示される第1予告演出の第3種別に対応付けて、これらキャラクタCのアニメーション画像を表示する時系列データを含むCPY1−3の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶されている。
また、通常柄のシャッタ画像が表示される第2予告演出の第1種類に対応付けて、これら通常柄のシャッタ画像を表示する時系列データを含むCPY2−1の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、赤色のシャッタ画像が表示される第2予告演出の第2種別に対応付けて、これら赤色のシャッタ画像を表示する時系列データを含むCPY2−2の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、桜柄のシャッタ画像が表示される第2予告演出の第3種別に対応付けて、これら桜柄のシャッタ画像を表示する時系列データを含むCPY2−3の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶されている。
尚、これら第1予告演出並びに第2予告演出の予告演出制御パターンは、変動開示後に第1予告演出または第2予告演出を開始するまでの予告演出開始待ち時間を特定可能とされており、これら特定される予告演出開始待ち時間に基づいて、後述する予告演出開始待ちタイマがセットされるようになっている。
また、遊技者による操作部の操作に応じて放射されるビームの強さが段階的に強くなるステップアップ予告演出である第3予告演出では、第1段階までで発展が終了するパターン1に対応付けて、第1段階(ステップ1)にて発展が終了する時系列データを含むCPY3−1の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第2段階までで発展が終了するパターン2に対応付けて、第2段階(ステップ2)にて発展が終了する時系列データを含むCPY3−2の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第3段階までで発展が終了するパターン3に対応付けて、第3段階(ステップ3)にて発展が終了する時系列データを含むCPY3−3の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第4段階まで発展するパターン4に対応付けて、第4段階(ステップ4)まで発展する時系列データを含むCPY3−4の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第1段階で発展が一時的に終了した後、第2段階並びに第3段階を経ることなく第4段階に発展するパターン5に対応付けて、第1段階から直接第4段階に発展する時系列データを含むCPY3−5の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶されている。
また、アルバムに表示される写真画像が段階的に大きくなるアルバムステップアップ予告演出である第4予告演出では、通常のアルバム枠に表示される写真画像がシリアス写真である種別Aの第1段階までで発展が終了するパターン1に対応付けて、第1段階(ステップ1)にて発展が終了する時系列データを含むCPY4―A―1の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第2段階までで発展が終了するパターン2に対応付けて、第2段階(ステップ2)にて発展が終了する時系列データを含むCPY4―A―2の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第3段階までで発展が終了するパターン3に対応付けて、第3段階(ステップ3)にて発展が終了する時系列データを含むCPY4―A―3の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第4段階まで発展するパターン4に対応付けて、第4段階(ステップ4)まで発展する時系列データを含むCPY4―A―4の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶されている。
また、アルバムステップアップ予告演出である第4予告演出では、通常と異なる金色のアルバム枠に表示される写真画像がシリアス写真である種別Bの第1段階までで発展が終了するパターン1に対応付けて、第1段階(ステップ1)にて発展が終了する時系列データを含むCPY4―B―1の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第2段階までで発展が終了するパターン2に対応付けて、第2段階(ステップ2)にて発展が終了する時系列データを含むCPY4―B―2の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第3段階までで発展が終了するパターン3に対応付けて、第3段階(ステップ3)にて発展が終了する時系列データを含むCPY4―B―3の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第4段階まで発展するパターン4に対応付けて、第4段階(ステップ4)まで発展する時系列データを含むCPY4―B―4の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第4段階まで発展するが、第4段階で表示される写真画像がシリアス写真ではなくリラックス写真となり、パターン4の分岐パターンとなるパターン5に対応付けて、分岐を伴って第4段階(ステップ4)まで発展する時系列データを含むCPY4―B―5の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶されている。
また、アルバムステップアップ予告演出である第4予告演出では、通常のアルバム枠に表示される写真画像が種別Aや種別Bのシリアス写真と異なるリラックス写真である種別Cの第1段階までで発展が終了するパターン1に対応付けて、第1段階(ステップ1)にて発展が終了する時系列データを含むCPY4―C―1の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第2段階までで発展が終了するパターン2に対応付けて、第2段階(ステップ2)にて発展が終了する時系列データを含むCPY4―C―2の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第3段階までで発展が終了するパターン3に対応付けて、第3段階(ステップ3)にて発展が終了する時系列データを含むCPY4―C―3の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第4段階まで発展するパターン4に対応付けて、第4段階(ステップ4)まで発展する時系列データを含むCPY4―C―4の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第4段階まで発展するが、途中のステップアップのタイミングが、パターン4のステップアップのタイミングと異なることで、パターン4のステップアップのタイミングとズレを有するパターン5に対応付けて、ステップアップのタイミングのズレを伴って第4段階(ステップ4)まで発展する時系列データを含むCPY4―C―6の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶されている。
また、アルバムステップアップ予告演出である第4予告演出では、通常とは異なる金色のアルバム枠に表示される写真画像が種別Cと同様のリラックス写真である種別Dの第1段階までで発展が終了するパターン1に対応付けて、第1段階(ステップ1)にて発展が終了する時系列データを含むCPY4―D―1の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第2段階までで発展が終了するパターン2に対応付けて、第2段階(ステップ2)にて発展が終了する時系列データを含むCPY4―D―2の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第3段階までで発展が終了するパターン3に対応付けて、第3段階(ステップ3)にて発展が終了する時系列データを含むCPY4―D―3の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第4段階まで発展するパターン4に対応付けて、第4段階(ステップ4)まで発展する時系列データを含むCPY4―D―4の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第4段階まで発展するが、途中のステップアップのタイミングが、パターン4のステップアップのタイミングと異なるとともに、第4段階にて表示される写真画像がリラックス写真ではなくシリアス写真となり、パターン4の分岐パターンであってズレを有するパターン7に対応付けて、ステップアップのタイミングのズレ並びに分岐を伴って第4段階(ステップ4)まで発展する時系列データを含むCPY4―D―7の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、第4段階まで発展するが、途中のステップアップのタイミングが、パターン4のステップアップのタイミングと異なるとともに、第4段階にて表示されるアルバム枠が、特別な桜柄枠となり、パターン4の第2の分岐パターンであってズレを有するパターン8に対応付けて、ステップアップのタイミングのズレ並びに分岐を伴って第4段階(ステップ4)まで発展する時系列データを含むCPY4―D―8の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶されている。
図31は、演出図柄の変動と予告演出とのタイミング例を示すタイミング図である。図31には、リーチの発生しない変動パターンである非リーチ時と、リーチが発生する変動パターンであるリーチ時のそれぞれについての演出図柄の変動と予告演出とのタイミングとの関係を示している。この実施例では、予告演出は、大当りの発生時には必ず実施されるとともに、大当りが発生しない場合に、非リーチはずれや、リーチはずれ、スーパーリーチはずれが発生する演出図柄変動において抽選にて実施されるように設定されている。つまり、変動時間が短縮変動はずれ(非リーチPA1−2)以外で最も短い非リーチはずれ(非リーチPA1−1)が発生する場合にも予告演出が実施される。そのため、これら予告演出が実施される場合における演出図柄の変動期間としては、非リーチPA1−1の変動時間である11.50秒よりも短い時間とする必要があるため、中図柄以外の演出図柄が停止してリーチが開始されるか或いは中図柄の減速が開始されるまでの10秒が最大期間として設定されており、これら最大期間である10秒以内に予告演出が完了されるように、予告プロセステーブルが設定されている。
また、本実施例の予告プロセステーブルも、前述した演出図柄の変動演出やリーチ演出を実施するためのプロセステーブルと同じく、予告プロセスタイマ設定値と、各予告プロセスタイマ設定値に対応付けられた各種の予告演出の演出制御の内容を実施するための予告演出制御実行データとから成る予告プロセスデータが、時系列に配列されたものであれば良い。
尚、本実施例では、図31に示すように、予告演出制御実行データを、プロセスデータにおける演出制御実行データと同じく、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部発光制御実行データにて構成することで、予告演出においても、通常の図柄変動の場合と同様の演出を可能としているが、これらの全部を含んで構成された予告演出制御実行データもあれば、これらの一部を含んで構成された予告演出制御実行データでもあってよい。
また、いずれの予告プロセステーブルにも、図31に示すように、操作部50を変動開始直後時と、変動開始から2500ミリ秒後、4500ミリ秒後(直前からは2000ミリ秒後)、6500ミリ秒後(直前からは2000ミリ秒後)に100ミリ秒間、間歇的に操作部50を白色にフラッシュ発光させる操作部発光制御実行データが設定されており、いずれの予告演出を実施する場合においても、必ず操作部50が4回、フラッシュ発光するようになっている。
また、予告プロセステーブルには、図31に示すように、操作部50のフラッシュ発光を終了する予告プロセスデータの直後に、フラッシュ(F)終了位置識別コードが予めセットされており、このフラッシュ(F)終了位置識別コードの位置を特定し、該フラッシュ(F)終了位置識別コードに続く予告プロセスデータを特定することで、フラッシュ発光の完了後に最初に実施される予告プロセスデータを容易に特定できるようになっている。
このようにして特定したフラッシュ発光の完了後に最初に実施される予告プロセスデータから次にフラッシュ発光が実施されるまでの予告プロセスデータにおける操作部発光制御実行データを編集することで、後述する第3予告演出の場合のように、同一のステップアップ予告演出であっても、各フラッシュ間の操作部50の発光色を異なる発光色に変更した予告演出を容易に実施できるようになっている。
尚、本実施例では、予告プロセステーブルによって制御される操作部50の発光色を容易に編集可能とするために、フラッシュ(F)終了位置識別コードがセットされた予告プロセステーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第4予告演出のように、操作部50の発光色態様とアルバムステップアップ演出の態様とが完全に連動する、つまり、一のアルバムステップアップ演出において、各フラッシュ間の操作部50における発光色の態様が1つのみであるために、これら編集を必要としない場合には、フラッシュ(F)終了位置識別コードがセットされていない予告プロセステーブルを使用するようにしても良い。
また、本実施例では、予告演出制御実行データとして、操作部発光制御実行データを個別に含む予告演出制御実行データを用いることで、これら予告演出制御実行データのみを編集することにより操作部50の発光色を容易に変更可能としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら操作部発光制御実行データを個別とせずに、例えば、これら操作部発光制御実行データをランプ制御実行データに含めた予告演出制御実行データとしても良い。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図33に示す予告種別決定テーブル171や、第1予告演出の種別を決定する第1予告演出種別決定テーブル172や、第2予告演出の種別を決定する第2予告演出種別決定テーブル173や、第3予告演出を行う際における操作部50の表示色のステップアップパターンを決定するための操作部予告演出パターン決定用テーブル(第3予告演出用)174や、操作予告演出(第3予告演出)を行う際のステップアップパターンを決定するための操作予告(第3予告)演出パターン決定用テーブル175や、アルバム予告(第4予告)演出の種別を決定する第1予告演出種別決定テーブル176や、図35(a)〜(d)に示す、アルバム予告(第4予告)演出の第1〜第4の各種別についてステップアップパターンを決定するための第4予告演出パターン決定用テーブル177a〜177dが記憶されている。
予告種別決定テーブル171には、図33に示すように、予告種別決定用乱数SR2と比較される判定値が、第1〜第4の各予告種別(予告種類)に対応して設定されている。
尚、この実施例においては、図33に示すように、1つのみの予告種別決定テーブル171が設けられており、第1特別図柄の変動に連動した演出図柄の変動と、第2特別図柄の変動に連動した演出図柄の変動とで、決定される予告演出の種別が同一となるように設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1の保留記憶と第2の保留記憶とで異なる予告種別決定テーブルを設けることで、決定される予告演出の種別が第1特別図柄と第2特別図柄とで異なるようにしても良い。
また、この実施例では、図33に示すように、各種別の予告演出が均等に決定されるように、各種別の予告演出に対応する判定値数が同一とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら予告種別を、例えば、スーパーリーチや大当りとなるときには、ステップアップ予告演出である第3、第4予告演出が多く決定され、スーパーリーチや大当りとならないとき、つまり、非リーチはずれやリーチはずれの時には、ステップアップ予告演出ではない第1、第2予告演出が多く決定されるように、予告種別決定テーブル171を設定しても良い。
第1予告演出種別決定テーブル172には、演出種別決定用乱数SR3と比較される判定値が、演出種別決定用乱数SR3の乱数値範囲である1〜60の内、図34(a)に示す判定値数となるように、キャラクタAのアニメーションが画像表示装置9に表示される第1種類の第1予告演出、キャラクタBのアニメーションが画像表示装置9に表示される第2種類の第1予告演出、キャラクタCのアニメーションが画像表示装置9に表示される第3種類の第1予告演出のそれぞれに対応して、画像表示装置9の表示結果が、最終的に大当りとなる場合とはずれとなる場合とで個別に設定されている。
尚、この実施例では、図34(a)に示すように、可変表示の表示結果が最終的にはずれとなる場合において演出種別決定用乱数SR3と比較される判定値数が、第1種類>第2種類>第3種類とされるとともに、可変表示の表示結果が最終的に当りとなる場合において演出種別決定用乱数SR3と比較される判定値数が、第3種類>第2種類>第1種類とされていることで、はずれとなる場合には第1種類の第1予告演出が発生し易く、当りとなる場合には、第3種類の第1予告演出が発生し易くなっており、これら第3種類の第1予告演出が発生した場合には、最終的に当りとなる可能性が、第1種類の第1予告演出が発生した場合に比較して高いものとなるので、最終的に当りとなる遊技者の期待感を高めることができる。
このように、本実施例では、第1予告演出において遊技者の当りへの期待感を高めることができるように、複数の種別の第1予告演出を設けるとともに、各種別の第1予告演出の発生比率を、はずれ時と当り時とで異なるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1予告演出の種別を1つのみとしたり、或いは、複数の種類であっても、各種別の第1予告演出の発生比率を、はずれ時と当り時とで同一となるようにしても良い。
第2予告演出種別決定テーブル173には、演出種別決定用乱数SR3と比較される判定値が、演出種別決定用乱数SR3の乱数値範囲である1〜60の内、図34(b)に示す判定値数となるように、通常柄(金属板)のシャッタ画像が画像表示装置9に表示される第1種類の第2予告演出、赤色のシャッタ画像が画像表示装置9に表示される第2種類の第2予告演出、桜柄のシャッタ画像が画像表示装置9に表示される第3種類の第2予告演出のそれぞれに対応して、画像表示装置9の表示結果が、最終的に大当りとなる場合とはずれとなる場合とで個別に設定されている。
この実施例では、図34(b)に示すように、可変表示の表示結果が最終的にはずれとなる場合において演出種別決定用乱数SR3と比較される判定値数が、第1種類>第2種類>第3種類とされるとともに、可変表示の表示結果が最終的に当りとなる場合において演出種別決定用乱数SR3と比較される判定値数が、第3種類>第2種類>第1種類とされていることで、第1予告演出の場合と同様に、はずれとなる場合には第1種類の第1予告演出が発生し易く、当りとなる場合には、第3種類の第1予告演出が発生し易くなっており、これら第3種類の第1予告演出が発生した場合には、最終的に当りとなる可能性が、第1種類の第1予告演出が発生した場合に比較して高いものとなるので、最終的に当りとなる遊技者の期待感を高めることができる。
尚、本実施例では、図34(a)と図34(b)に示すように、第3種類に対応して設定されているはずれに対応する判定値数が、第1予告演出に比較して第2予告演出の方が少なく、当りに対応する判定値数が、第1予告演出に比較して第2予告演出の方が多く設定されていることで、第1予告演出に比較して第2予告演出の方が、当りとなる場合において第3種類に決定される比率が高くなっており、これにより、これら第3種類の第2予告演出が発生した場合には、最終的に当りとなる可能性が、第3種類の第1予告演出が発生した場合や、第1や第2の第2予告演出が発生した場合に比較して高いものとなるので、最終的に当りとなる遊技者の期待感を高めることができる。
操作部予告演出パターン決定用テーブル(第3予告演出用)174には、パターン決定用乱数SR4と比較される判定値が、図34(c)に示すように、青色表示で発展が終了するパターン1、緑色表示で発展が終了するパターン2、黄色表示で発展が終了するパターン3、赤色表示まで発展するパターン4、ステップ1からステップ4まで全て赤色表示となるパターン5のそれぞれに対応して、画像表示装置9の可変表示の形態が、最終的にはずれとなる非リーチはずれである場合と、最終的にはずれとなるリーチはずれである場合と、最終的にはずれとなるスーパーリーチはずれである場合と、最終的に当りとなる場合と、で個別に設定されている。
この実施例では、図34(c)に示すように、非リーチはずれ時の項目においては、パターン1とパターン2にのみ判定値が設定されていることにより、画像表示装置9における変動パターンが非リーチはずれである場合には、パターン1とパターン2のみが決定される。但し、パターン1の判定値数が70であり、パターン2の判定値数である30の倍以上の判定値数とされることで、変動パターンが非リーチはずれである場合にはパターン1が高い確率で決定されるようになっている。
また、リーチはずれ時の項目においては、パターン1とパターン2とパターン3にのみ判定値が設定されていることにより、画像表示装置9における変動パターンがリーチはずれである場合には、パターン1とパターン2とパターン3のみが決定される。但し、パターン1の判定値数が30、パターン2の判定値数が50、パターン3の判定値数が20であって、パターン決定用乱数SR4の乱数値数の半分をパターン2の判定値数が占めるように設定されていることで、変動パターンがリーチはずれである場合にはパターン2が高い確率で決定されるようになっている。
また、スーパーリーチはずれ時の項目においては、全てのパターンに判定値が設定されていることにより、画像表示装置9における変動パターンがスーパーリーチはずれである場合には、パターン1〜パターン5の全てのパターンが決定される。但し、パターン1の判定値数が5、パターン2の判定値数が25、パターン3の判定値数が60、パターン4の判定値数が9、パターン5の判定値数が1であって、パターン決定用乱数SR4の乱数値数の半分以上をパターン3の判定値数が占めるように設定されていることで、変動パターンがスーパーリーチはずれである場合にはパターン3が高い確率で決定されるようになっている。
また、当り時の項目においては、全てのパターンに判定値が設定されていることにより、画像表示装置9における変動パターンが最終的に当りとなる場合には、パターン1〜パターン5の全てのパターンが決定される。つまり、パターン1であっても、パターン2であっても、パターン3であっても最終的に当りとなる場合が存在する。但し、パターン1の判定値数が2、パターン2の判定値数が3、パターン3の判定値数が25、パターン4の判定値数が60、パターン5の判定値数が10であって、パターン決定用乱数SR4の乱数値数の半分以上をパターン4の判定値数が占めるように設定されていることで、最終的に当りとなる場合にはパターン4が高い確率で決定されるようになっている。尚、パターン4とパターン5については、図34(c)に示すように、パターン4については、はずれと当りとの判定値数の比率が9対60(約1対7)に設定されているのに対し、パターン5については、はずれと当りとの判定値数の比率が1対10に設定されており、これにより、パターン5が発生した場合には、最終的に当りとなる可能性が、パターン4が発生した場合に比較して高いものとなるので、最終的に当りとなる遊技者の期待感を高めることができる。
操作予告(第3予告)演出パターン決定用テーブル175には、パターン決定用乱数SR4と比較される判定値が、図34(d)に示すように、小ビームの映像で発展が終了するパターン1、中ビームの映像で発展が終了するパターン2、大ビームの映像で発展が終了するパターン3、多重ビームまで発展するパターン4、本発明の突然ステップアップ予告演出に該当し、ステップ2とステップ3を実施することなくステップ1からステップ4に発展するパターン5のそれぞれに対応して、画像表示装置9の可変表示の形態が、最終的にはずれとなる非リーチはずれである場合と、最終的にはずれとなるリーチはずれである場合と、最終的にはずれとなるスーパーリーチはずれである場合と、最終的に当りとなる場合と、で個別に設定されている。
この実施例では、図34(d)に示すように、操作部予告演出パターン決定用テーブル(第3予告演出用)174と同じく、非リーチはずれ時の項目においては、パターン1とパターン2にのみ判定値が設定されていることにより、画像表示装置9における変動パターンが非リーチはずれである場合には、パターン1とパターン2のみが決定される。但し、パターン1の判定値数が65、パターン2の判定値数が35であって、パターン決定用乱数SR4の乱数値数の半分以上をパターン1の判定値数が占めるように設定されていることで、変動パターンが非リーチはずれである場合にはパターン1が高い確率で決定されるようになっている。
また、リーチはずれ時の項目においては、パターン1とパターン2とパターン3にのみ判定値が設定されていることにより、画像表示装置9における変動パターンがリーチはずれである場合には、パターン1とパターン2とパターン3のみが決定される。但し、パターン1の判定値数が30、パターン2の判定値数が45、パターン3の判定値数が25であって、パターン決定用乱数SR4の乱数値数の約半分をパターン2の判定値数が占めるように設定されていることで、変動パターンがリーチはずれである場合にはパターン2が高い確率で決定されるようになっている。
また、スーパーリーチはずれ時の項目においては、全てのパターンに判定値が設定されていることにより、画像表示装置9における変動パターンがスーパーリーチはずれである場合には、パターン1〜パターン5の全てのパターンが決定される。但し、パターン1の判定値数が5、パターン2の判定値数が25、パターン3の判定値数が60、パターン4の判定値数が9、パターン5の判定値数が1であって、パターン決定用乱数SR4の乱数値数の半分以上をパターン3の判定値数が占めるように設定されていることで、変動パターンがスーパーリーチはずれである場合にはパターン3が高い確率で決定されるようになっている。
また、当り時の項目においては、全てのパターンに判定値が設定されていることにより、画像表示装置9における変動パターンが最終的に当りとなる場合には、パターン1〜パターン5の全てのパターンが決定される。つまり、パターン1であっても、パターン2であっても、パターン3であっても最終的に当りとなる場合が存在する。但し、パターン1の判定値数が1、パターン2の判定値数が3、パターン3の判定値数が25、パターン4の判定値数が61、パターン5の判定値数が10であって、パターン決定用乱数SR4の乱数値数の半分以上をパターン4の判定値数が占めるように設定されていることで、最終的に当りとなる場合にはパターン4が高い確率で決定されるようになっている。尚、途中の変化(発展)が全て実施される本発明の通常ステップアップ予告演出となるパターン4と、途中のステップ2並びにステップ3への変化(発展)をすることなくステップ4に変化(発展)する本発明の突然ステップアップ予告演出となるパターン5については、図34(c)に示すように、パターン4では、はずれと当りとの判定値数の比率が9対61(約1対7)に設定されているのに対し、パターン5では、はずれと当りとの判定値数の比率が1対10に設定されており、このように設定することにより、パターン5が発生した場合には、最終的に当りとなる可能性が、パターン4が発生した場合に比較して高いものとなるので、最終的に当りとなる遊技者の期待感を高めることができる。
また、この実施例においては、図34(c)の操作部予告演出パターン決定用テーブル(第3予告演出用)174と、図34(d)の操作予告(第3予告)演出パターン決定用テーブル175とに示すように、スーパーリーチはずれ時の項目に設定されている判定値が、双方のテーブルで同一とされており、操作部50の発展状況と画像表示装置9における発展状況とが異なる場合が存在しないのに対し、非リーチはずれ時の項目、リーチはずれ時の項目並びに当り時の項目に設定されている判定値が、双方のテーブルで異なっており、操作部50の発展状況と画像表示装置9における発展状況とが異なる場合が、最終的にはずれとなる場合当りとなる場合で存在する。
具体的には、変動パターンが非リーチはずれである場合において、パターン決定用乱数SR4の乱数値が66〜70である場合には、操作部予告演出パターン決定用テーブル(第3予告演出用)174においてはパターン1が決定されて操作部50の表示はステップ1の青色表示で発展が終了するのに対し、操作予告(第3予告)演出パターン決定用テーブル175においてはパターン2が決定されて、ステップ2の中ビームの映像まで発展する、すなわち、操作部50の表示色の発展が終了している(発展がない)にもかかわらず、画像表示装置9における発展が継続する演出が実施される。尚、これと同じ演出が、最終的に当りとなる場合において、パターン決定用乱数SR4の乱数値が2である場合にも発生するように、判定値が設定されている。
このように、操作部50の表示色の発展がステップ1で終了しているにもかかわらず、画像表示装置9における発展がステップ2まで発展する演出が決定される場合には、はずれである場合の判定値数と当りである場合の判定値数との比率が5対1に設定されているのに対し、操作部50の表示色の発展と画像表示装置9における発展とが異なることなくステップ2まで発展する演出が決定される場合におけるはずれである場合の判定値数と当りである場合の判定値数との比率は105(=30(非リーチ;ずれの発生範囲分5を除外した判定値数)+45(リーチ)+25(スーパーリーチ))対3に設定されており、これにより、操作部50の表示色の発展がステップ1で終了しているにもかかわらず、画像表示装置9における発展がステップ2まで発展する演出が発生した場合には、最終的に当りとなる可能性が、これら発展のずれが生じない通常の演出が発生する場合に比較して高いものとなるので、最終的に当りとなる遊技者の期待感を高めることができる。
同様に、変動パターンがリーチはずれである場合において、パターン決定用乱数SR4の乱数値が78〜80である場合には、操作部予告演出パターン決定用テーブル(第3予告演出用)174においてはパターン2が決定されて操作部50の表示はステップ2の緑色表示で発展が終了するのに対し、操作予告(第3予告)演出パターン決定用テーブル175においてはパターン3が決定されて、ステップ3の大ビームの映像まで発展する、すなわち、操作部50の表示色の発展が終了している(発展がない)にもかかわらず、画像表示装置9における発展が継続する演出が実施される。尚、これと同じ演出が、最終的に当りとなる場合において、パターン決定用乱数SR4の乱数値が5、6である場合にも発生するように、判定値が設定されている。
このように、操作部50の表示色の発展がステップ2で終了しているにもかかわらず、画像表示装置9における発展がステップ3まで発展する演出が決定される場合には、はずれである場合の判定値数と当りである場合の判定値数との比率が3対2に設定されているのに対し、操作部50の表示色の発展と画像表示装置9における発展とが異なることなくステップ3まで発展する演出が決定される場合におけるはずれである場合の判定値数と当りである場合の判定値数との比率は80(20(リーチ)+60(スーパーリーチ))対25に設定されており、これにより、操作部50の表示色の発展がステップ2で終了しているにもかかわらず、画像表示装置9における発展がステップ3まで発展する演出が発生した場合には、最終的に当りとなる可能性が、これら発展のずれが生じない通常の演出が発生する場合に比較して高いものとなるので、最終的に当りとなる遊技者の期待感を高めることができる。
同様に、最終的に当りである場合において、パターン決定用乱数SR4の乱数値が30である場合には、操作部予告演出パターン決定用テーブル(第3予告演出用)174においてはパターン2が決定されて操作部50の表示はステップ3の黄色表示で発展が終了するのに対し、操作予告(第3予告)演出パターン決定用テーブル175においてはパターン4が決定されて、ステップ43の多重大ビームの映像まで発展する、すなわち、操作部50の表示色の発展が終了している(発展がない)にもかかわらず、画像表示装置9における発展が継続する演出が実施される。尚、これと同じ演出が、最終的にはずれとなる場合には、発生しないように判定値が設定されている。つまり、操作部50の表示色の発展がステップ3で終了しているにもかかわらず、画像表示装置9における発展がステップ4まで発展する演出が発生した場合には、必ず当りとなるので、最終的に当りとなる遊技者の期待感を高めることができる。
このように、操作部50の発展状態と画像表示装置9における発展状態とが異なる演出を、これらの発展状況が異ならない演出に比較して、当りとなる可能性が高くなるように決定して実施することで、最終的に当りとなる遊技者の期待感を高めることができ、遊技機の興趣を向上できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら操作部50の発展状態と画像表示装置9における発展状態とが異なる演出を実施しないように、各判定値を設定しても良い。
また、本実施例では、操作部50の発展状態と画像表示装置9における発展状態とが異なる演出において、画像表示装置9における発展段階が高次となる、つまり、予告演出が変化する数が多くなるのに応じて当りとなる可能性が高くなるように各判定値を設定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像表示装置9における発展段階に係わらず、発展状態とが異なる演出全てにおいて、当りとなる可能性が同一となるように判定値を設定しても良い。
第4予告演出種別決定テーブル176には、演出種別決定用乱数SR3と比較される判定値が、演出種別決定用乱数SR3の乱数値範囲である1〜60の内、図34(e)に示す判定値数となるように、画像表示装置9において、通常フレームのアルバムにシリアス写真画像が表示される種別Aの第4予告演出、金枠フレームのアルバムにシリアス写真画像が表示される種別Bの第4予告演出、通常フレームのアルバムにリラックス写真画像が表示される種別Cの第4予告演出、金枠フレームのアルバムにリラックス写真画像が表示される種別Dの第4予告演出のそれぞれに対応して、画像表示装置9の表示結果が、最終的に大当りとなる場合とはずれとなる場合とで個別に設定されている。
尚、この実施例では、図34(e)に示すように、可変表示の表示結果が最終的にはずれとなる場合において演出種別決定用乱数SR3と比較される判定値数が、種別A>種別B>種別C>種別Dとされるとともに、可変表示の表示結果が最終的に当りとなる場合において演出種別決定用乱数SR3と比較される判定値数が、種別D>種別C>種別B>種別Aとされていることで、はずれとなる場合には種別Aの第4予告演出が発生し易く、当りとなる場合には、種別Dの第4予告演出が発生し易くなっており、これら種別Dの第4予告演出が発生した場合には、最終的に当りとなる可能性が、種別A〜種別Cの第4予告演出が発生した場合に比較して高いものとなるので、最終的に当りとなる遊技者の期待感を高めることができる。つまり、本実施例では、種別D>種別C>種別B>種別Aの順に、最終的に当りとなる可能性が高くなるように判定値が設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、種別A〜種別Dに決定されるいずれの場合についても、最終的に当りとなる可能性が同一となるように判定値を設定するようにしても良い。
第4予告演出パターン決定用テーブル177aは、通常フレームのアルバムにシリアス写真画像が表示される種別Aの第4予告演出が決定された場合においてステップアップパターンを決定するために使用されるテーブルであり、パターン決定用乱数SR4と比較される判定値が、図35(a)に示す判定値数となるように、小サイズのシリアス写真画像および操作部50が青色表示で発展が終了するパターン1、中サイズのシリアス写真画像および操作部50が緑色表示で発展が終了するパターン2、大サイズのシリアス写真画像および操作部50が黄色表示で発展が終了するパターン3、特大サイズのシリアス写真画像および操作部50が赤色表示まで発展するパターン4のそれぞれに対応して、画像表示装置9の可変表示の形態が、最終的にはずれとなる非リーチはずれである場合と、最終的にはずれとなるリーチはずれである場合と、最終的にはずれとなるスーパーリーチはずれである場合と、最終的に当りとなる場合と、で個別に設定されている。
第4予告演出パターン決定用テーブル177bは、金枠フレームのアルバムにシリアス写真画像が表示される種別Bの第4予告演出が決定された場合においてステップアップパターンを決定するために使用されるテーブルであり、パターン決定用乱数SR4と比較される判定値が、図35(b)に示す判定値数となるように、小サイズのシリアス写真画像および操作部50が青色表示で発展が終了するパターン1、中サイズのシリアス写真画像および操作部50が緑色表示で発展が終了するパターン2、大サイズのシリアス写真画像および操作部50が黄色表示で発展が終了するパターン3、特大サイズのシリアス写真画像および操作部50が赤色表示まで発展するパターン4、パターン4と同様に特大サイズの段階および操作部50における赤色表示段階まで発展するが、特大サイズの段階において表示される写真画像がリラックス写真画像となることでパターン4の分岐パターンとなるパターン5のそれぞれに対応して、画像表示装置9の可変表示の形態が、最終的にはずれとなる非リーチはずれである場合と、最終的にはずれとなるリーチはずれである場合と、最終的にはずれとなるスーパーリーチはずれである場合と、最終的に当りとなる場合と、で個別に設定されている。
第4予告演出パターン決定用テーブル177cは、通常フレームのアルバムにリラックス写真画像が表示される種別Cの第4予告演出が決定された場合においてステップアップパターンを決定するために使用されるテーブルであり、パターン決定用乱数SR4と比較される判定値が、図35(c)に示す判定値数となるように、小サイズのリラックス写真画像および操作部50が青色表示で発展が終了するパターン1、中サイズのリラックス写真画像および操作部50が緑色表示で発展が終了するパターン2、大サイズのリラックス写真画像および操作部50が黄色表示で発展が終了するパターン3、特大サイズのリラックス写真画像および操作部50が赤色表示まで発展するパターン4、特大サイズのリラックス写真画像および操作部50が赤色表示まで発展するがパターン4とはステップアップするタイミングが異なるパターン6のそれぞれに対応して、画像表示装置9の可変表示の形態が、最終的にはずれとなる非リーチはずれである場合と、最終的にはずれとなるリーチはずれである場合と、最終的にはずれとなるスーパーリーチはずれである場合と、最終的に当りとなる場合と、で個別に設定されている。
第4予告演出パターン決定用テーブル177dは、金枠フレームのアルバムにリラックス写真画像が表示される種別Dの第4予告演出が決定された場合においてステップアップパターンを決定するために使用されるテーブルであり、パターン決定用乱数SR4と比較される判定値が、図35(d)に示す判定値数となるように、小サイズのリラックス写真画像および操作部50が青色表示で発展が終了するパターン1、中サイズのリラックス写真画像および操作部50が緑色表示で発展が終了するパターン2、大サイズのリラックス写真画像および操作部50が黄色表示で発展が終了するパターン3、特大サイズのリラックス写真画像および操作部50が赤色表示まで発展するパターン4、特大サイズおよび操作部50が赤色表示まで発展するがパターン4とはステップアップするタイミングが異なるともに、特大サイズの段階において表示される写真画像がシリアス写真画像となることでパターン4の分岐パターンとなるパターン7、特大サイズおよび操作部50が赤色表示まで発展するがパターン4とはステップアップするタイミングが異なるともに、特大サイズの段階において表示される枠態様が桜柄枠となることでパターン4の分岐パターンとなるパターン8のそれぞれに対応して、画像表示装置9の可変表示の形態が、最終的にはずれとなる非リーチはずれである場合と、最終的にはずれとなるリーチはずれである場合と、最終的にはずれとなるスーパーリーチはずれである場合と、最終的に当りとなる場合と、で個別に設定されている。
このように、本実施例の第4予告演出パターン決定用テーブル177a〜177dは、個々の1つのテーブルにて、演出表示装置9の発展態様と操作部50の表示色の発展態様とを決定するようにしており、このようにすることは、前述した第3予告演出の場合のように、演出表示装置9の発展態様と操作部50の表示色の発展態様とを決定するために個別のテーブルを設ける必要がなく、複数の種別演出を有する第4予告演出において、これらの種別毎に個別のテーブルを設けることによるテーブルのデータ容量の増加を防止することができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの種別毎に演出表示装置9の発展態様と操作部50の表示色の発展態様とを決定するために個別のテーブルを設けるようにしても良い。
また、本実施例では、パターン決定用乱数SR4のみを使用してパターンを決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パターン決定用乱数SR4と同一の乱数値範囲を有する第2のパターン決定用乱数SR5を設け、演出表示装置9の発展態様の決定にパターン決定用乱数SR4を用い、操作部50の表示色の発展態様の決定に第2のパターン決定用乱数SR5を用いることで、同一の第4予告演出パターン決定用テーブル177a〜177dを用いてデータ容量が大きくなることなく、演出表示装置9の発展態様と、操作部50の表示色の発展態様とが異なるようになるようにしても良い。
この実施例では、図35の各第4予告演出パターン決定用テーブル177a〜177dに示すように、いずれの第4予告演出パターン決定用テーブル177a〜177dの非リーチはずれ時の項目においても、パターン1とパターン2にのみ判定値が設定されていることにより、画像表示装置9における変動パターンが非リーチはずれである場合には、パターン1とパターン2のみが決定される。但し、パターン1の判定値数が65、パターン2の判定値数が35であって、パターン決定用乱数SR4の乱数値数の半分以上をパターン1の判定値数が占めるように設定されていることで、変動パターンが非リーチはずれである場合にはパターン1が高い確率で決定されるようになっている。
また、いずれの第4予告演出パターン決定用テーブル177a〜177dのリーチはずれ時の項目においても、パターン1とパターン2とパターン3にのみ判定値が設定されていることにより、画像表示装置9における変動パターンがリーチはずれである場合には、パターン1とパターン2とパターン3のみが決定される。但し、パターン1の判定値数が30、パターン2の判定値数が45、パターン3の判定値数が25であって、パターン決定用乱数SR4の乱数値数の約半分をパターン2の判定値数が占めるように設定されていることで、変動パターンがリーチはずれである場合にはパターン2が高い確率で決定されるようになっている。
また、いずれの第4予告演出パターン決定用テーブル177a〜177dのスーパーリーチはずれ時の項目においても、パターン7とパターン8以外の全てのパターンに判定値が設定されていることにより、画像表示装置9における変動パターンがスーパーリーチはずれである場合には、パターン7とパターン8を除くパターン1〜パターン6の各パターンが決定される。但し、パターン3の判定値数が40(第4予告演出パターン決定用テーブル177aのみ45)であって、パターン決定用乱数SR4の乱数値数の約半分をパターン3の判定値数が占めるように設定されていることで、変動パターンがスーパーリーチはずれである場合にはパターン3が高い確率で決定されるようになっている。
また、第4予告演出パターン決定用テーブル177aの当り時の項目においては、パターン1〜パターン4の全てのパターンに判定値が設定されていることにより、画像表示装置9における変動パターンが最終的に当りとなる場合には、パターン1〜パターン4の全てのパターンが決定される。つまり、パターン1であっても、パターン2であっても、パターン3であっても最終的に当りとなる場合が存在する。但し、パターン1の判定値数が5、パターン2の判定値数が10、パターン3の判定値数が30、パターン4の判定値数が55であって、パターン決定用乱数SR4の乱数値数の半分以上をパターン4の判定値数が占めるように設定されていることで、最終的に当りとなる場合にはパターン4が高い確率で決定されるようになっている。
また、第4予告演出パターン決定用テーブル177b〜177dの当り時の項目においては、パターン1以外の全てのパターンに判定値が設定されていることにより、パターン1〜パターン8の全てのパターンが決定される。つまり、パターン1では当りは発生しないが、パターン2であっても、パターン3であっても最終的に当りとなる場合が存在する。但し、パターン2の判定値数が10、パターン3の判定値数が30、パターン4の判定値数が52〜55、パターン5の判定値数が5、パターン6の判定値数が7、パターン7の判定値数が7、パターン8の判定値数が1であって、パターン決定用乱数SR4の乱数値数の半分以上をパターン4の判定値数が占めるように設定されていることで、最終的に当りとなる場合にはパターン4が高い確率で決定されるようになっている。つまり、操作部50のステップが高次となる、つまり、操作部50の表示色が変化する数が多くなるのに応じて当りとなる可能性が高くなるように、第4予告演出パターン決定用テーブル177b〜177dの当り時の項目において判定値が設定されている。
尚、パターン4とパターン5については、パターン4における当りとはずれの場合についての判定値数の比率が約5対2であるのに対し、パターン5における当りとはずれの場合についての判定値数の比率が約5対1とされていおり、これらパターン5が発生した場合には、最終的に当りとなる可能性が、パターン4が発生した場合に比較して高いものとなるので、最終的に当りとなる遊技者の期待感を高めることができる。
同様にパターン6、7における当りとはずれの場合についての判定値数の比率が約7対1とされ、パターン8における当りとはずれの場合についての判定値数の比率が1対0(当り確定)とされており、これらのパターン6〜8が発生した場合には、最終的に当りとなる可能性が、パターンやパターン5が発生した場合に比較して高いものとなるので、最終的に当りとなる遊技者の期待感を高めることができる。
図36〜図38は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)単位で読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、その第1保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第1保留記憶数保存領域に格納する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数指定コマンドで示される第1保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する第1保留記憶数表示更新処理を実施する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、その第2保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第2保留記憶数保存領域に格納する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数指定コマンドで示される第2保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する第2保留記憶数表示更新処理を実施する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが通常状態指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS658)。また、受信した演出制御コマンドが時短状態指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS660)。また、受信した演出制御コマンドが確変状態指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが時短回数指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、その時短回数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を時短回数保存領域に格納する(ステップS664)。すなわち、演出制御用CPU101は、時短回数指定コマンドで示される時短状態の残り回数を保存する。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS665)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS666)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS667)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS668)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS669)。そして、ステップS611に移行する。
図39は、図25に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄(飾り図柄)の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄(飾り図柄)の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図40は、図39に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。
そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図41は、図39に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS821)。次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄(飾り図柄)の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS822)。この場合、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図44は、演出表示装置9における演出図柄(飾り図柄)の停止図柄の一例を示す説明図である。図44に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組合せを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組合せを決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄(飾り図柄)の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、図42に示す予告演出選択処理を実施して、当該図柄変動について予告演出を実施するか否かや、どの種類のどのパターンの予告演出を実施するのかを決定する。
具体的に、本実施例の予告演出選択処理では、図42に示すように、演出制御用CPU101は、まず、ステップS821にて読み出した変動パターンコマンドが、当りとなる変動パターンコマンドであるか否か、つまり、最終的に当りとなるか否かを特定する(ステップS830)。
そして、当りとなる場合にはステップS833に進み、予告演出実行フラグをセットする一方、当りとならない場合、すなわちはずれである場合には、ステップS831に進み、予告演出決定用乱数SR1を抽出する(ステップS830)。
次に、該抽出した予告演出決定用乱数SR1の値が偶数であるか否かを判定し、偶数である場合には、ステップS833に進み、予告演出実行フラグをセットする一方、奇数である場合には、当該予告演出選択処理を終了する。
つまり、本実施例では、最終的に当りとなる場合には全て、予告演出実行フラグがセットされて、いずれかの予告演出が実施されるようになっているとともに、最終的にはずれとなる場合においては、50%の確率で予告演出が実施されるようになっている。尚、本発明はこれに限定されるものではなく、最終的に当りとなる場合にも予告演出決定用乱数SR1を抽出して、予告演出の実施・非実施を抽選することで、当りとなる場合において予告演出が実施されないようにしても良いし、はずれの場合における抽選にて予告演出を実施する確率を、50%より高く、或いは50%より低くしても良い。
これら予告演出実行フラグをセットした後、演出制御用CPU101は、予告種別決定用乱数SR2を抽出し(ステップS834)、該抽出した予告種別決定用乱数SR2の値と図33に示す予告種別決定テーブル171とを比較して、抽出した予告種別決定用乱数SR2の値が該当する判定値に対応する種別を実施する予告演出の種別(第1〜第4予告演出)として決定する(ステップS835)。
そして、ステップS835にて決定した種別が、第3予告演出または第4予告演出であるか否か、つまり、ステップアップ予告演出であるか否かを判定する(ステップS836)。
第3予告演出または第4予告演出である場合には、ステップS900の図43に示す予告演出制御パターン決定処理へ移行する一方、第1予告演出または第2予告演出である場合には、ステップS837に進んで、演出種別決定用乱数SR3を抽出する。
次いで、抽出した演出種別決定用乱数SR3の値と、第1予告演出である場合には図34(a)の第1予告演出種別決定テーブル172と比較し、第2予告演出である場合には図34(b)の第2予告演出種別決定テーブル173と比較して、抽出した演出種別決定用乱数SR3の値が該当する判定値に対応する種別(種別1〜3)を実施する第1予告演出または第2予告演出の種別として決定し(ステップS838)、これら決定した予告種別(第1予告演出または第2予告演出)と、各予告演出における種別(種別1〜3)とを記憶する。
ここで、決定された予告演出がステップアップ予告演出である第3予告演出または第4予告演出である場合に実施されるステップS900の予告演出制御パターン決定処理について、図43を用いて説明すると、予告演出制御パターン決定処理において演出制御用CPU101は、まず、決定された予告演出が、予告演出制御パターンの編集が必要となる第3予告演出であるか否かを判定する。
決定された予告演出が第3予告演出である場合には、ステップS910に進んで、パターン決定用乱数SR4を抽出する。そして、該抽出したパターン決定用乱数SR4の値と、操作部予告演出パターン決定用テーブル(第3予告演出用)174とを比較して、抽出したパターン決定用乱数SR4の値が該当する判定値に対応するパターン(パターン1〜5)を、操作部50の表示色のステップアップパターンとして決定する(ステップS911)。
更に、該抽出したパターン決定用乱数SR4の値と、操作予告(第3予告)演出パターン決定用テーブル175とを比較して、抽出したパターン決定用乱数SR4の値が該当する判定値に対応するパターン(パターン1〜5)を、演出表示装置9における各種ビームの映像のステップアップパターンとして決定する(ステップS912)。
そして、ステップS912にて決定したステップアップパターンに該当する予告演出制御パターンを予告演出制御パターンテーブル181から読み出すとともに、ステップS911にて決定した操作部50におけるステップアップパターンの表示色となるように、予告演出制御パターンテーブル181から読み出した予告演出制御パターンを編集する。
具体的には、図31を用いて前述したように、予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)に含まれる各フラッシュ(F)終了位置識別コードを特定し、該フラッシュ(F)終了位置識別コードに続く予告プロセスデータから次のフラッシュ発光までの予告プロセスデータにおける操作部発光制御実行データを、ステップS911にて決定したステップアップパターンの表示色となるように編集すれば良い。つまり、ステップS911にて決定したステップアップパターンがパターン4であれば、最初のフラッシュ(F)終了位置識別コードから次のフラッシュ発光(第2フラッシュ)までの予告プロセスデータにおける操作部発光制御実行データの発光色のコードを「青」に該当するコードに変更し、第2のフラッシュ(F)終了位置識別コードから次のフラッシュ発光(第3フラッシュ)までの予告プロセスデータにおける操作部発光制御実行データの発光色のコードを「緑」に該当するコードに変更し、第3のフラッシュ(F)終了位置識別コードから次のフラッシュ発光(第4フラッシュ)までの予告プロセスデータにおける操作部発光制御実行データの発光色のコードを「黄」に該当するコードに変更し、第3のフラッシュ(F)終了位置識別コードから終了までの予告プロセスデータにおける操作部発光制御実行データの発光色のコードを「赤」に該当するコードに変更して編集すれば良い。
そして、ステップS906に進み、決定した予告演出の種別である第3予告演出と、編集した予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)とを記憶する。
一方、決定された予告演出が第4予告演出である場合には、ステップS902に進んで、演出種別決定用乱数SR3を抽出する。
そして、抽出した演出種別決定用乱数SR3の値と、図34(e)の第4予告演出種別決定テーブル176と比較して、抽出した演出種別決定用乱数SR3の値が該当する判定値に対応する種別(種別1〜4)を実施する第4予告演出の種別として決定する(ステップS903)。
更に、ステップS904に進んで、パターン決定用乱数SR4を抽出して、該抽出したパターン決定用乱数SR4の値と、ステップS903にて決定した種別1〜4にそれぞれに対応する第4予告演出パターン決定用テーブル177a〜177dとを比較して、抽出したパターン決定用乱数SR4の値が該当する判定値に対応するパターン(パターン1〜8)を決定する(ステップS905)。
そして、ステップS906に進み、決定した予告演出の種別(第4予告演出)と、第4予告演出における種別(種別1〜4とを記憶する。
図41に戻り、ステップS823の予告選択処理の後に演出制御用CPU101は、予告演出があるか否か、具体的には、予告実行決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS824)。
そして、演出制御用CPU101は、予告実行決定フラグがセットされている場合には、記憶されている第1〜第4予告演出の各種別に対応する予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)に基づいて、予告演出開始待ち時間を特定し、該特定した待ち時間を予告演出開始待ちタイマにセットした後(ステップS825+)、ステップS825に進む。
一方、予告実行決定フラグがセットされていない場合には、ステップS825+を経由することなくステップS825に進み、変動パターンコマンドに応じた図柄変動制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS826)。
そして演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部発光制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L、操作部50)の制御を実行する(ステップS827)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、操作部50をフラッシュ発光させたり設定された表示色に発光させるとともに、操作を有効または無効とする。
なお、この実施例では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS828)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS829)。
図45は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS840A,S840B,S840C)。また、演出制御用CPU101は、予告演出を行うことに決定されているか、または予告演出の実行中である場合には(ステップS841)、図46に示す予告演出処理を実行する(ステップS842)。予告演出を行うことに決定されているか否かは、予告実行決定フラグがセットされているか否かによって判定される。予告演出の実行中であるか否かは、予告演出を開始するときにセットされる予告実行中フラグによって判定される。予告実行決定フラグも予告実行中フラグもセットされていない場合にはステップS842の予告演出処理を実施することなく、ステップS842に進む。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS843)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(ステップS844)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS845)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ並びに操作部発光制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS846)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS847)、演出制御用CPU101は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS848)。そのようにして、演出制御装置9において、演出図柄の変動制御が実現される。VDP109は、所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出制御装置9において、演出図柄の変動における背景画像、保留表示、キャラクタ画像および演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(ステップS849)。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS850)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS851)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。なお、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、図30に例示されたプロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、ステップS843の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データおよびランプ制御実行データ)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。演出図柄の変動制御(演出図柄の変動に関連するキャラクタ画像や背景を表示させる制御を含む。)は、あくまでも変動期間経過時(最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトした時点に相当)に終了するのであるが、予告演出の制御は、図48に示されたステップS533,S534の処理によって終了する。尚、本実施例では、前述したように、ステップS533,S534の処理が終了する時点(予告演出タイマがタイムアウトする時点)は演出図柄の変動期間が経過する時点よりも前である。
図46〜図47は、予告演出処理を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU101は、予告演出が開始されている場合には(ステップS501でYes)、ステップS530に移行する。予告演出が開始されているか否かは、予告演出の開始時にセットされる予告実行中フラグによって確認される。
予告演出が開始されていない場合には、予告演出開始待ちタイマの値を−1する(ステップS502)。なお、予告演出開始待ちタイマは、演出図柄変動開始処理において、予告演出を行うことに決定されたときに、プロセステーブルの選択においてセットされる(図41におけるステップS825+参照)。但し、予告演出開始待ちタイマがセットされるのは、第1予告演出と第2予告演出のみであり、ステップアップ予告演出である第3予告演出と第4予告演出の場合には、予告演出開始待ちタイマはセットされないことで、変動開始とほぼ同時に予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしていると判定されて予告演出が開始されるようになっている。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS503)、処理を終了する。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしている場合には、予告実行決定フラグをリセットして(ステップS504)、ステップS511に移行する。
ステップS511では、演出制御用CPU101は、予告演出の実行中であることを示す予告実行中フラグをセットする。また、記憶されている予告種別(第1予告演出〜第4予告演出)、各予告演出の種別並びにパターンを特定し(ステップS512)、特定した予告種別、演出種別やパターンが該当する予告演出期間に相当する値を予告期間タイマにセットする(ステップS513)。
次いで、演出制御用CPU101は、記憶されている予告種別が第3予告演出であるか否かを判定し(ステップS514)、第3予告演出である場合には、記憶されている編集された予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)を選択する一方(ステップS516)、第3予告演出でない場合、つまり、第1予告演出、第2予告演出、第4予告演出である場合には、ステップS512で特定した第1予告演出または第2予告演出または第4予告演出と、演出種別並びにパターンに対応する予告演出制御パターンを、予告演出制御パターンテーブル181から読み出して選択した後(ステップS515)、選択した予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)のプロセスデータ1における予告プロセスタイマをスタートさせる(ステップS517)。
そして演出制御用CPU101は、選択した予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)の最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部発光制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L、操作部50)の制御を開始する(ステップS518)。
予告演出が開始された後において実施されるステップS530では、演出制御用CPU101は、予告演出期間の終了を計時するための予告期間タイマの値を−1する。予告期間タイマがタイムアウト(値が0になる)した場合には(ステップS531でYes)、演出表示装置9に表示されている予告演出に関する画像を消去する制御を行い(ステップS532)、予告実行中フラグをリセットする(ステップS533)とともに、記憶されている予告種別(第1〜第4予告演出、演出種別、パターン並びに編集された予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)を消去する(ステップS534)。
予告期間タイマがタイムアウトしていない場合には、演出制御用CPU101は、予告プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS535)。予告プロセスタイマがタイムアウトしていたら、予告プロセスデータの切り替えを行う(ステップS536)。すなわち、予告プロセステーブルにおける次に設定されている予告プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS537)。また、その次に設定されている予告プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ並びに操作部発光制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更して実施する(ステップS538)。
予告プロセスタイマがタイムアウトしていない場合は、ステップ539に進んで、第3予告演出が実行中であるか否かを判定し、第3予告演出が実行中でない場合には該予告演出処理を終了して演出図柄変動中処理に戻る一方、第3予告演出が実行中である場合には、ステップ540に進んで、操作スイッチ50aがオンしているか否かを判定する。
そして、操作スイッチ50aがオンしている場合には、該第3予告演出にて使用する画像としてビームを発射している発射画像を選択して使用する一方、操作スイッチ50aがオンしていない場合には、ビームを発射していない停止画像を選択して使用する。このようにすることで、第3予告演出においては、各ステップ(段階)の演出にて、操作スイッチ50aが操作されている場合には、各ステップ(段階)に対応した小、中、大、多重のビームの画像が演出表示装置9に表示される一方、操作スイッチ50aが操作されていない場合には、いずれのステップ(段階)においても、ビームを発射していない停止画像が表示されるようになるため、遊技者が操作部50を操作しないと、ステップアップしているが否かが不明となることから、遊技者は、ステップアップするか否かを把握するために操作部50を操作するようになり、あたかも、自分が操作することによって、ステップアップしたかのような遊戯性を得られるようになっている。
図48は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS861)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS862)、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS863)。次いで、演出制御用CPU101は、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS865)。大当りまたは小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施例では、決定されている停止図柄によって、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS866)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS867)。
なお、この実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄(飾り図柄)の変動(可変表示)を終了させる(ステップS861,S863参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄(飾り図柄)の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図49は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンドを受信したことを示す大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンドを受信したことを示す大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS871)。いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS874)。
なお、大当り表示用のプロセス処理とは別に小当り表示用のプロセス処理を設けるようにし、小当りである場合には、例えば、所定期間(大入賞口が0.1秒間2回開放するのに十分な時間。例えば0.5秒間)、突然確変大当り時と同様の態様の演出を行うようにしてもよい。
また、小当りや突然確変大当りである場合に、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドの受信にもとづいて演出を実行するのではなく、演出制御用CPU101は、例えば、小当り/突然確変大当り用の変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を所定期間実行するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、小当りまたは突然確変大当りであることを示唆するような演出を行うためのプロセスデータをプロセス時間ごとに切り替え、切り替えたプロセスデータに従って演出を行う。
なお、ステップS872では、演出制御用CPU101は、大当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。
図50は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。
大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ)をリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS892)。
次に、本実施例のステップアップ予告演出となる第3予告演出と第4予告演出の演出態様の具体例について説明する。図51〜図58は、第3予告演出と第4予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図51、図56、図57は、第3予告演出演出態様の具体例を示し、図52〜55、図58は、第4予告演出演出態様の具体例を示している。なお、図56〜図58においては、(a)、(b)、(c)、(d)の順に演出画面の態様が遷移する。
図56は、本実施例の第3予告演出における演出形態の一例を示す説明図である。図56に示す例では、第3予告演出において、図56(a)に示す第1ステップ、図56(b)に示す第2ステップ、図56(c)に示す第3ステップ、図56(d)に示す第4ステップの演出に、事前に抽選によって決定された最終的に当りとなることやリーチとなることやスーパーリーチとなることに応じて順次発展していく演出が実行される。第1ステップでは、演出表示装置9における表示画面において図56(a)に示すように、小ビームを発射する戦闘機の映像がアニメーション表示される。第2ステップでは、演出表示装置9における表示画面において図56(b)に示すように、中ビームを発射する戦闘機の映像がアニメーション表示される。第3ステップでは、演出表示装置9における表示画面において図56(c)に示すように、大ビームを発射する戦闘機の映像がアニメーション表示される。第4ステップでは、演出表示装置9における表示画面において図56(d)に示すように、多重ビームを発射する戦闘機の映像がアニメーション表示される。
これら、各ステップにおけるアニメーション映像は、前述したように、操作部50の操作によりビームの発射映像が使用されてビームを発射するアニメーションとなるので、演出表示装置9における表示画面には、図56に示すように、画面上部位置に、操作部50の画像と「ボタンを押せ」のメッセージが表示されることで、遊技者による操作部50の操作を促すようになっている。
尚、これらの各ステップは、必ず実施されるものではなく、第1ステップで発展が終わるパターン(パターン1)、第2ステップで発展が終わるパターン(パターン2)、第3ステップで発展が終わるパターン(パターン3)、第4ステップまで発展するパターン(パターン4)、第1ステップから第2ステップと第3ステップに発展することなく第4ステップに発展するパターン(パターン5)の、5つのパターンがある。
また、操作部50が変動開始から予め定められた時間間隔パターンにて周期的に繰返し4回、白色にフラッシュ発光する(図51参照)ようになっているとともに、第2ステップ、第3ステップ、第4ステップへの発展時期が、各フラッシュ発光からほぼ一定時間後に発生するように、これらの時間間隔パターン並びにステップアップのタイミングが設定されており、遊技者が、これらステップアップするタイミングを各フラッシュ発光に基づいて把握しやすくなっている。
また、これら操作部50が白色にフラッシュ発光する間の期間においては、操作部50の表示色が、事前に抽選によって決定された最終的に当りとなることやリーチとなることやスーパーリーチとなることに応じて、段階的に変化する演出(操作部予告演出)が実施される。
具体的には、1回目のフラッシュ発光から2回目のフラッシュ発光までの期間においては、第1ステップの発光色として青色が表示され、2回目のフラッシュ発光から3回目のフラッシュ発光までの期間においては、第2ステップの発光色として緑色が表示され、3回目のフラッシュ発光から4回目のフラッシュ発光までの期間においては、第3ステップの発光色として黄色が表示され、4回目のフラッシュ発光以降は第4ステップの発光色として赤色が表示される。尚、第1ステップ〜第4ステップまで全て赤色が表示される場合がある(パターン5)。
ここで、図51に基づいて、各パターンの演出態様をより詳細に説明すると、操作部50のフラッシュ発光(図51においてはFで示している部分が該当)は、図51に示すように、パターンの種別に関係なく、予告演出が実施される場合には、必ず4回実施される。
1回目は変動開始直後に、約100ミリ秒間実施され、2回目は変動開始後2500ミリ秒後に約100ミリ秒間実施され、3回目は変動開始後4500ミリ秒後に約100ミリ秒間実施され、4回目は変動開始後6500ミリ秒後に約100ミリ秒間実施される。
つまり、1回目から2回目までの期間が2500ミリ秒であり、2回目から3回目、3回目から4回目、2回目から3回目の期間が2000ミリ秒であり、これら操作部50のフラッシュ発光が、所定の時間間隔パターンにて周期的に実施されていて、変動開始後の周期的な経過時間のタイミングを遊技者に報知するようになっている。
尚、本実施例では、フラッシュ発光の回数を4回としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、最初の1回目のフラッシュ発光を実施しないようにして3回としたり、逆に、最後の第4ステップにステップアップも、フラッシュ発光の間に実施されるようにするために、例えば、5回目のフラッシュ発光を、変動開始後8500ミリ秒後に約100ミリ秒間実施するようにしても良い。
尚、これらフラッシュ発光のタイミングは、上記したものに限定されるものではなく、実施されるステップアップ予告演出のステップアップの時期に応じて適宜に設定すれば良い。
第3予告演出では、図51に示すように、第1ステップの予告演出の開始が変動開始から2000ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から1900ミリ秒後)とされ、第1ステップから第2ステップへの発展(第2ステップの予告演出開始)が変動開始から4000ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から1400ミリ秒後)とされ、第2ステップから第3ステップへの発展(第3ステップの予告演出開始)が変動開始から6000ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から1400ミリ秒後)とされ、第3ステップから第4ステップへの発展(第4ステップの予告演出開始)が変動開始から8000ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から1400ミリ秒後)とされており、各ステップの予告演出が約2000ミリ秒間実施されるようになっている。
このように、第1ステップから第2ステップへの発展、第2ステップから第3ステップへの発展、第3ステップから第4ステップへの発展が、いずれも直前のフラッシュ発光終了から一定の時間の経過時において実施されるようになっており、このようにすることで、遊技者が、ステップアップのタイミングを把握し易くなっている。
パターン1は、図51に示すように、第1ステップの予告演出(小ビーム)で発展が終了する、つまり、2回目、3回目、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第1ステップの予告演出(小ビーム)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、全て第1ステップの表示色である青色である。
パターン2は、図51に示すように、第2ステップの予告演出(中ビーム)で発展が終了する。つまり、3回目、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第2ステップの予告演出(中ビーム)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、通常は、第2ステップの表示色である青→緑に発展するが、前述したように、変動パターンが非リーチはずれまたは最終的に当りとなる(この場合には、必ずリーチが発生する)ときには、緑に発展せずに青の表示色のままとなる場合がある。
つまり、演出表示装置9の演出は発展するものの、操作部50の表示色の演出が発展しないという状態が発生する場合があり、この演出状態が発生する場合には、前述したように、当りとなっている可能性が、操作部50の表示色も第2ステップの表示色である緑色に発展する場合に比較して大きいので、遊技者の当りへの期待感を予告演出において高めることができる。そして、この演出状態は、リーチやスーパーリーチはずれの場合には発生することはないので、予告演出が終了した段階でリーチ状態に移行した場合には、いずれかの当りとなることが確定することになるので、遊技者は、予告演出の終了まで演出状態を注視するようになり、これら予告演出への遊技者の関心や注意力を高めることができる。
パターン3は、図51に示すように、第3ステップの予告演出(大ビーム)で発展が終了する。つまり、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第3ステップの予告演出(大ビーム)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、通常は、第3ステップの表示色である青→緑→黄に発展するが、前述したように、変動パターンがリーチはずれまたは最終的に当りとなる(この場合には、スーパーリーチが多く発生する)ときには、黄色に発展せずに緑の表示色のままとなる場合がある。
つまり、演出表示装置9の演出は発展するものの、操作部50の表示色の演出が発展しないという状態が発生する場合があり、この演出状態が発生する場合には、前述したように、当りとなっている可能性が、操作部50の表示色も第3ステップの表示色である黄色に発展する場合に比較して大きいので、遊技者の当りへの期待感を予告演出において高めることができる。そして、この演出状態は、スーパーリーチはずれの場合には発生することはないので、予告演出が終了した段階でリーチ状態に移行し、該リーチがスーパーリーチに発展した場合には、いずれかの当りとなることが確定することになるので、遊技者は、リーチの発展状態を強い関心をもって注視するようになり、これらリーチ演出への遊技者の関心や注意力を高めることができる。
パターン4は、図51に示すように、最終の第4ステップの予告演出(多重ビーム)まで発展するパターンである。この際、操作部50の表示色は、通常は、第4ステップの表示色である青→緑→黄→赤に発展するが、最終的に当りとなるときには、赤色に発展せずに黄色の表示色のままとなる場合がある。
つまり、演出表示装置9の演出は発展するものの、操作部50の表示色の演出が発展しないという状態が発生する場合があり、この演出状態が発生する場合には、前述したように、必ず当りとなっているので、遊技者の当りへの期待感を予告演出において高めることができる。そして、この演出状態は、いずれかの当りとなることが確定していることとなるので、遊技者は、これら操作部50の発展状態を強い関心をもって注視するようになり、これら操作部50における演出に対する遊技者の関心や注意力を高めることができる。
尚、本実施例では、演出表示装置9の演出を発展させ、操作部50の表示色の演出を発展させない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、逆に、操作部50の表示色の演出を発展させ、演出表示装置9の演出を発展させないことで、遊技者が主に注視する演出表示装置9の演出が発展しないことで、遊技者の当りへの期待感が一端低下しても、操作部50を操作することで該操作部50の表示色が発展していることに気付くことで、遊技者の当りへの期待感が非常に高くなるという、遊技者の期待感に大きな変化を起こすことができ、遊技機の興趣を向上させることができるようにしても良い。
パターン5は、図51に示すように、第1ステップの予告演出(小ビーム)で発展が一端停止し、2回目、3回目のフラッシュ発光が実施されても、第1ステップの予告演出(小ビーム)が継続して実施されるが、4回目のフラッシュ発光が実施された後に、該第1ステップから第4ステップに発展して第4ステップの予告演出(多重ビーム)が突然実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、全ての期間で赤色である。
このパターン5の演出形態を図57に示す。図57に示すように、第1ステップの小ビームの映像が表示された後、操作部50がフラッシュ発光して第2ステップにステップアップするタイミングとなっても第1ステップの小ビームの映像が継続して表示され、更に操作部50がフラッシュ発光して第3ステップにステップアップするタイミングとなっても第1ステップの小ビームの映像が継続して表示されることにより、遊技者が、当りとなる可能性が非常に低いパターン1の予告演出であると認識することで当りへの期待感が一端低下しても、操作部50が通常と異なる赤色となっていることに気付くことで、何かの変化が起こることへの期待感を遊技者に与えることができ、このような期待感を与えた状況において、第4ステップに突然発展して第4ステップの予告演出(多重ビーム)が開始されることで、遊技者の当りへの期待感が逆に非常に高くなるという、遊技者の期待感に大きな変化を起こすことができ、遊技機の興趣を向上させることができる。
尚、本実施例では、パターン5の場合において、操作部50の表示色を最初から赤色としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら操作部50の表示色を、例えば、通常のパターン1と同じく、第1ステップの発光色として青色を表示し第2ステップ以降の発光色として赤色を表示したり、或いは、第1ステップ並びに第2ステップの発光色として青色を表示し第3ステップ以降の発光色として赤色を表示するようにして、予告演出の当初は、パターン5であることを遊技者が知覚できないようにしても良い。
次に、第4予告演出について説明する。図58は、本実施例の第4予告演出における演出形態の一例を示す説明図である。図58に示す例では、第4予告演出において、図58(a)に示す第1ステップ、図58(b)に示す第2ステップ、図58(c)に示す第3ステップ、図58(d)に示す第4ステップの演出に、事前に抽選によって決定された最終的に当りとなることやリーチとなることやスーパーリーチとなることに応じて順次発展していく演出が実行される。第1ステップでは、演出表示装置9における表示画面において図58(a)に示すように、紙の台紙による通常枠または金色の台紙による金枠のアルバムに小サイズのシリアス写真画像またはリラックス写真画像が表示される。第2ステップでは、演出表示装置9における表示画面において図58(b)に示すように、通常枠または金枠のアルバムに中サイズのシリアス写真画像またはリラックス写真画像が表示される。第3ステップでは、演出表示装置9における表示画面において図58(c)に示すように、通常枠または金枠のアルバムに大サイズのシリアス写真画像またはリラックス写真画像が表示される。第4ステップでは、演出表示装置9における表示画面において図58(d)に示すように、通常枠または金枠または桜柄枠のアルバムに特大サイズのシリアス写真画像またはリラックス写真画像が表示される。
尚、これらの各ステップは、必ず実施されるものではなく、第1ステップで発展が終わるパターン(パターン1)、第2ステップで発展が終わるパターン(パターン2)、第3ステップで発展が終わるパターン(パターン3)、第4ステップまで発展するパターン(パターン4)、第4ステップまで発展するが表示される写真画像が途中で異なるものとなる分岐パターン(パターン5)、第4ステップまで発展するが発展するタイミングがパターン4と異なっている(ずれている)ずれパターン(パターン6)、第4ステップまで発展するが発展するタイミングがパターン4と異なっている(ずれている)とともに、写真画像または枠の種別が途中で異なるものとなる分岐ずれパターン(パターン7、8)の、8つのパターンがある。
尚、操作部50は、第3予告演出と同じく、変動開始から予め定められた時間間隔パターンにて周期的に繰返し4回、白色にフラッシュ発光する(図52〜図55参照)ようになっているとともに、ずれパターンを除いて、第2ステップ、第3ステップ、第4ステップへの発展時期が、各フラッシュ発光から一定時間後に発生するように、これらの時間間隔パターン並びにステップアップのタイミングが設定されており、遊技者が、これらステップアップするタイミングを各フラッシュ発光に基づいて把握しやすくなっているとともに、これらステップアップするタイミングがずれていることも各フラッシュ発光に基づいて把握しやすくなっている。
また、これら操作部50が白色にフラッシュ発光する間の期間においては、第3予告演出と同じく、操作部50の表示色が、事前に抽選によって決定された最終的に当りとなることやリーチとなることやスーパーリーチとなることに応じて、段階的に変化する演出(操作部予告演出)が実施される。
尚、これら操作部予告演出の態様は上述した第3予告演出と同じであるので、ここでの説明は省略するものとする。但し、第3予告演出では、第1ステップ〜第4ステップまで全て赤色が表示される場合があるのに対し、第4予告演出では該態様が実施されない。また、第3予告演出では、上述したように、演出表示装置9における発展態様と操作部50における表示色の発展態様とが不一致となる演出が実施される場合があるが、第4予告演出では、演出表示装置9における発展態様と操作部50における表示色の発展態様とは完全に一致するようになっている(図58参照)。但し、これら第4予告演出においても、第3予告演出のように、演出表示装置9における発展態様と操作部50における表示色の発展態様とが不一致となる演出を実施しても良い。
ここで、図52〜図55に基づいて、各パターンの演出態様をより詳細に説明する。尚、第4予告演出では前述したように、演出種別として、通常のアルバム枠に表示される写真画像がシリアス写真である種別A、通常と異なる金色のアルバム枠に表示される写真画像がシリアス写真である種別B、通常のアルバム枠に表示される写真画像が種別Aや種別Bのシリアス写真と異なるリラックス写真である種別C、通常とは異なる金色のアルバム枠に表示される写真画像が種別Cと同様のリラックス写真である種別D、が決定可能とされており、図52が種別Aの第4予告演出、図53が種別Bの第4予告演出、図54が種別Cの第4予告演出、図55が種別Dの第4予告演出を示している。
尚、第4予告演出では、図52〜図55に示すように、第1ステップの予告演出の開始が変動開始から1500ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から1400ミリ秒後)とされ、第1ステップから第2ステップへの発展(第2ステップの予告演出開始)が変動開始から4000ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から1400ミリ秒後)とされ、第2ステップから第3ステップへの発展(第3ステップの予告演出開始)が変動開始から6000ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から1400ミリ秒後)とされ、第3ステップから第4ステップへの発展(第4ステップの予告演出開始)が変動開始から8000ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から1400ミリ秒後)とされている。
このように、第1ステップから第2ステップへの発展、第2ステップから第3ステップへの発展、第3ステップから第4ステップへの発展が、いずれも直前のフラッシュ発光終了から一定の時間(1400ミリ秒)の経過時において実施されるようになっており、このようにすることで、遊技者が、ステップアップのタイミングを把握し易くなっている。
尚、本実施例では、第1ステップの予告演出の時間が、アルバムを開く導入演出画像を演出表示装置9に表示させるために、他のステップの演出時間よりも長くなっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3予告演出と同じく、これら第1ステップの予告演出の時間を、他のステップの演出時間を同一としても良いし、逆に、第3予告演出における第1ステップにおいて、第4予告演出と同じく、他のステップの演出時間よりも長くして導入演出を実施するようにしても良い。
まず、種別Aの第4予告演出について図52に基づいて説明すると、種別Aのパターン1は、図52に示すように、第1ステップの予告演出(通常フレームに小サイズのシリアス写真画像表示)で発展が終了する、つまり、2回目、3回目、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第1ステップの予告演出(通常フレームに小サイズのシリアス写真画像表示)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、全て第1ステップの表示色である青色である。
種別Aのパターン2は、図52に示すように、第2ステップの予告演出(通常フレームに中サイズのシリアス写真画像表示)で発展が終了する。つまり、3回目、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第2ステップの予告演出(通常フレームに中サイズのシリアス写真画像表示)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、青→緑に発展するが、第2ステップ以降は全て緑色となる。
種別Aのパターン3は、図52に示すように、第3ステップの予告演出(通常フレームに大サイズのシリアス写真画像表示)で発展が終了する。つまり、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第3ステップの予告演出(通常フレームに大サイズのシリアス写真画像表示)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、青→緑→黄に発展するが、第3ステップ以降は全て黄色となる。
種別Aのパターン4は、図52に示すように、第4ステップの予告演出(通常フレームに特大サイズのシリアス写真画像表示)まで発展する。この際、操作部50の表示色は、青→緑→黄→赤に発展する。
次に、種別Bの第4予告演出について図53に基づいて説明すると、種別Bのパターン1は、図53に示すように、第1ステップの予告演出(金フレーム(枠)に小サイズのシリアス写真画像表示)で発展が終了する、つまり、2回目、3回目、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第1ステップの予告演出(金フレーム(枠)に小サイズのシリアス写真画像表示)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、全て第1ステップの表示色である青色である。
種別Bのパターン2は、図53に示すように、第2ステップの予告演出(金フレーム(枠)に中サイズのシリアス写真画像表示)で発展が終了する。つまり、3回目、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第2ステップの予告演出(金フレーム(枠)に中サイズのシリアス写真画像表示)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、青→緑に発展するが、第2ステップ以降は全て緑色となる。
種別Bのパターン3は、図53に示すように、第3ステップの予告演出(金フレーム(枠)に大サイズのシリアス写真画像表示)で発展が終了する。つまり、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第3ステップの予告演出(金フレーム(枠)に大サイズのシリアス写真画像表示)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、青→緑→黄に発展するが、第3ステップ以降は全て黄色となる。
種別Bのパターン4は、図53に示すように、第4ステップの予告演出(金フレーム(枠)に特大サイズのシリアス写真画像表示)まで発展する。この際、操作部50の表示色は、青→緑→黄→赤に発展する。
種別Bのパターン5は、図53に示すように、パターン4と同様に第4ステップまで発展するパターンである。但し、パターン4の第4ステップの予告演出が金フレーム(枠)に特大サイズのシリアス写真画像表示であるのに対し、パターン5の予告演出は、金フレーム(枠)に特大サイズのリラックス写真画像表示とされている。つまり、パターン5はパターン4と第4ステップの予告演出の形態が異なる分岐パターンとされており、これらパターン5が決定される場合には、第4予告演出パターン決定用テーブル177bの説明において前述したように、パターン4が決定される場合に比較して、当りである可能性が高いので、これらパターン5を発生させることで、遊技者の当りへの期待感を予告演出において高めることができる。
尚、本実施例では、これら分岐パターンであるパターン5においても、操作部50の表示色の変化態様を、パターン4と同一としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これらパターン5においては、第3予告演出のパターン5と同様に、全ての表示色を赤色とするように、パターン4とは異なる態様としても良い。
次に、種別Cの第4予告演出について図54に基づいて説明すると、種別Cのパターン1は、図54に示すように、第1ステップの予告演出(通常フレームに小サイズのリラックス写真画像表示)で発展が終了する、つまり、2回目、3回目、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第1ステップの予告演出(通常フレームに小サイズのリラックス写真画像表示)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、全て第1ステップの表示色である青色である。
種別Cのパターン2は、図54に示すように、第2ステップの予告演出(通常フレームに中サイズのリラックス写真画像表示)で発展が終了する。つまり、3回目、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第2ステップの予告演出(通常フレームに中サイズのリラックス写真画像表示)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、青→緑に発展するが、第2ステップ以降は全て緑色となる。
種別Cのパターン3は、図54に示すように、第3ステップの予告演出(通常フレームに大サイズのリラックス写真画像表示)で発展が終了する。つまり、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第3ステップの予告演出(通常フレームに大サイズのリラックス写真画像表示)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、青→緑→黄に発展するが、第3ステップ以降は全て黄色となる。
種別Cのパターン4は、図54に示すように、第4ステップの予告演出(通常フレームに特大サイズのリラックス写真画像表示)まで発展する。この際、操作部50の表示色は、青→緑→黄→赤に発展する。
種別Cのパターン6は、図54に示すように、パターン4と同様に第4ステップまで発展するパターンである。但し、図54に示すように、パターン4と同様に、ステップアップする時期が操作部50のフラッシュ発光の期間内に存在するものの、パターン4とは異なるタイミング(時期)にてステップアップする。具体的には、第1ステップの予告演出の開始が変動開始から1000ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から900ミリ秒後)とされ、第1ステップから第2ステップへの発展(第2ステップの予告演出開始)が変動開始から3500ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から900ミリ秒後)とされ、第2ステップから第3ステップへの発展(第3ステップの予告演出開始)が変動開始から5000ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から400ミリ秒後)とされ、第3ステップから第4ステップへの発展(第4ステップの予告演出開始)が変動開始から8500ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から1900ミリ秒後)とされている。
つまり、パターン4と比較して第1ステップと第2ステップがフラッシュ発光終了から500ミリ秒早くステップアップ(発展)するとともに、パターン4と比較して第3ステップがフラッシュ発光終了から1000ミリ秒早くステップアップ(発展)することで、通常において多く発生するパターン4よりもフラッシュ発光終了から短い時間で発展する演出がなされるとともに、ステップ4では、逆に、パターン4と比較してフラッシュ発光終了から500ミリ秒遅くステップアップ(発展)するようになっており、遊技者に、タイミングの違いを感じさせつつ、あたかもステップ3で発展が終了したように思わせておいて、第4ステップまで発展するという演出が実施されるようになっている。すなわち、パターン6は、パターン4とはステップアップ(発展)するタイミングが異なるずれパターンとされており、これらパターン6が決定される場合には、第4予告演出パターン決定用テーブル177cの説明において前述したように、パターン4が決定される場合に比較して、当りである可能性が高いので、これらパターン5を発生させることで、遊技者の当りへの期待感を予告演出において高めることができる。
次に、種別Dの第4予告演出について図55に基づいて説明すると、種別Dのパターン1は、図55に示すように、第1ステップの予告演出(金フレーム(枠)に小サイズのリラックス写真画像表示)で発展が終了する、つまり、2回目、3回目、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第1ステップの予告演出(金フレーム(枠)に小サイズのリラックス写真画像表示)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、全て第1ステップの表示色である青色である。
種別Dのパターン2は、図55に示すように、第2ステップの予告演出(金フレーム(枠)に中サイズのリラックス写真画像表示)で発展が終了する。つまり、3回目、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第2ステップの予告演出(金フレーム(枠)に中サイズのリラックス写真画像表示)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、青→緑に発展するが、第2ステップ以降は全て緑色となる。
種別Dのパターン3は、図55に示すように、第3ステップの予告演出(金フレーム(枠)に大サイズのリラックス写真画像表示)で発展が終了する。つまり、4回目のフラッシュ発光が実施されても、第3ステップの予告演出(金フレーム(枠)に大サイズのリラックス写真画像表示)が継続して実施される演出である。この際、操作部50の表示色は、青→緑→黄に発展するが、第3ステップ以降は全て黄色となる。
種別Dのパターン4は、図55に示すように、第4ステップの予告演出(金フレーム(枠)に特大サイズのリラックス写真画像表示)まで発展する。この際、操作部50の表示色は、青→緑→黄→赤に発展する。
種別Dのパターン7、8は、図55に示すように、パターン4と同様に第4ステップまで発展するパターンである。但し、図55に示すように、パターン4と同様に、ステップアップする時期が操作部50のフラッシュ発光の期間内に存在するものの、パターン4とは異なるタイミング(時期)にてステップアップする。具体的には、第1ステップの予告演出の開始が変動開始から1000ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から900ミリ秒後)とされ、第1ステップから第2ステップへの発展(第2ステップの予告演出開始)が変動開始から3500ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から900ミリ秒後)とされ、第2ステップから第3ステップへの発展(第3ステップの予告演出開始)が変動開始から5000ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から400ミリ秒後)とされ、第3ステップから第4ステップへの発展(第4ステップの予告演出開始)が変動開始から8500ミリ秒後(直前のフラッシュ発光終了から1900ミリ秒後)とされている。
更に、パターン4の第4ステップの予告演出が金フレーム(枠)に特大サイズのリラックス写真画像表示であるのに対し、パターン7の場合には、金フレーム(枠)に特大サイズのシリアス写真画像表示とされ、パターン8の場合には、桜柄(枠)に特大サイズのリラックス写真画像表示とされている。
つまり、パターン7、8は共に、パターン6と同じく、パターン4とはステップアップ(発展)するタイミングが異なるずれパターンとされているともに、パターン5と同じく、パターン4と第4ステップの予告演出の形態が異なる分岐パターンとされている。よって、種別Dの第4予告演出では、パターン4について、複数のパターン7、パターン8に分岐可能とされているとともに、これら分岐パターンに分岐する場合には、いずれの分岐パターンであるパターン7、パターン8も、分岐が生じる第4ステップの発展時だけではなく、第1ステップの開始、第2ステップへの発展時、第3ステップへの発展時の全ての時期(タイミング)がパターン4とは異なるようにされている。
これらパターン7が決定される場合には、第4予告演出パターン決定用テーブル177dの説明において前述したように、パターン4が決定される場合に比較して、当りである可能性が高いので、これらパターン7を発生させることで、遊技者の当りへの期待感を予告演出において高めることができるとともに、パターン8が決定される場合には、第4予告演出パターン決定用テーブル177dの説明において前述したように、当りであることが確定しているので、これら当りであることが確定するパターン8が予告演出において実施される期待感を遊技者に与えることができる。
尚、本実施例では、ずれパターンであるパターン6〜8において、第1ステップの開始、第2ステップへの発展時、第3ステップへの発展時、第4ステップへの発展時の全ての時期をパターン4とは異なるタイミングとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの異なるタイミングとする時期を、第2ステップへの発展時、第3ステップへの発展時、第4ステップへの発展時の少なくともいずれか1つとすれば良い。
また、これら異なるタイミングとする形態として、本実施例では、前述したように、第2ステップへの発展時、第3ステップへの発展時、第4ステップへの発展時で個々に異なる態様のずれを実施していが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パターン4における各発展時期を、全て一律に早めたり或いは遅くすることにより、異なるタイミングとするようにしても良い。
また、本実施例では、パターン7、8において、分岐が生じる第4ステップの発展時においてもパターン4とは異なるタイミングとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら分岐が生じるステップの発展時においては、異なるタイミングとしないようにしても良い。
また、本実施例では、パターン7、8において、分岐が生じる第4ステップの発展時におけるタイミングのずれかたを同一としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パターン7はパターン4に対して早く発展し、パターン8はパターン4に対して遅く発展するように、複数の分岐パターンのぞれぞれで、ずれの形態が異なるようにしても良い。
また、本実施例では、分岐パターンとなるパターン5、7、8において、分岐が発生するステップを第4ステップとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら分岐が発生するステップを第2ステップや第3ステップとしても良く、例えば、パターン7が第3ステップで分岐し、パターン8が第4ステップで分岐するように、分岐の位置が異なるようにしても良い。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、経過時期報知手段となる操作部50によって、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bや演出表示装置9における可変表示開始からの経過時期が、操作部50が、予め定められた時間間隔パターンに従って周期的に繰返し4回、白色にフラッシュ発光することによって報知されるとともに、これら連続するフラッシュ発光の間の期間において、ステップアップ予告演出となる第3予告演出と第4予告演出の各ステップ(予告演出)への1回の変化が実施され、ずれパターンを除いて、第2ステップ、第3ステップ、第4ステップへの発展時期が、各フラッシュ発光から一定時間後に発生するように、これらの時間間隔パターン並びにステップアップのタイミングが設定されているので、遊技者は、これらステップアップ予告演出における予告演出の変化タイミングであるステップアップ(発展)タイミングが、各フラッシュ発光に基づいて判りやすくなるためステップアップ予告演出の進行状態を認識しやくなるばかりか、これら予告演出の変化タイミングであるステップアップ(発展)タイミングが、通常のタイミングであるのか、これら通常のタイミングから変化しているのかを体感しやすくできるため、その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施例によれば、第3予告演出と第4予告演出の複数種類のステップアップ予告演出が実施可能であっても、それぞれのステップアップ予告演出における各ステップ(予告演出)への1回の変化が、経過時期報知手段となる操作部50による連続するフラッシュ発光の間の期間において実施されるので、このように、第3予告演出と第4予告演出の複数のステップアップ予告演出が実施されても、各種類のステップアップ予告演出における予告演出の変化タイミングであるステップアップ(発展)タイミングが判りやすくなり、その結果、遊技者は、各種類のステップアップ予告演出の進行状態を認識しやくなる。
また、本実施例によれば、ステップアップ予告演出と同様に、主基板31における大当りの抽選結果に基づいて該主基板31から送信される変動パターンコマンドの種別から特定される、当りやはずれ(非リーチはずれ、リーチはずれ、スーパーリーチはずれ)に応じて、操作部50の表示色を、操作部50がフラッシュ発光してから次にフラッシュ発光するまでの期間において青色、緑色、黄色、赤色に順次変化させるようにしているので、これら表示色が変化することにより、遊技者に対して、ステップアップ予告演出における予告演出の変化であるステップアップ(発展)への期待感や、これら予告演出の変化であるステップアップ(発展)する際におけるタイミングの変化への期待感を与えることができる。
また、本実施例によれば、本発明における突然ステップアップ予告演出となるパターン5が第3予告演出において実施されるようになっているので、第3予告演出において第1ステップから第2ステップへの変化(発展)が無くても、複数の変化を経た予告演出である第4ステップの予告演出である多重ビームの発射画像表示が、これら起こらなかった変化以降の変化タイミングである該第4ステップのステップアップ(発展)タイミングにおいて再開される可能性があるので、経過時期報知手段である操作部50のフラッシュ発光によって報知される経過時期のタイミングに基づいて把握される、起こらなかった変化以降の変化タイミングである該第4ステップのステップアップ(発展)タイミングとなる時点において、第4ステップの予告演出である多重ビームの発射画像表示が再開されることへの期待感を遊技者に与えることができる。
また、本実施例によれば、複数の分岐パターンであるパターン7、パターン8が第4予告演出において実施されるようになっているので、演出を多様化できるともに、分岐が発生する第4ステップへの発展時においては、これらパターン7、パターン8のいずれにおいても、通常のパターンであるパターン4のステップアップ(発展)タイミングに比較して遅いタイミング(時期)にステップアップ(発展)するとともに、分岐が発生しない第2ステップへのステップアップ(発展)タイミング並びに第3ステップのステップアップ(発展)タイミングも、通常とは異なる早いタイミングで変化するので、遊技者は、変化タイミングが、通常のタイミングであるのか、分岐変化予告演出となるパターン7、パターン8の第4ステップへ変化する通常とは異なるタイミングであるのかを注目するとともに、これら異なるタイミングでの変化が起きることで、分岐変化予告演出となるパターン7、パターン8の第4ステップへ変化するか否かを注目するようになるので、遊技機の興趣を向上させることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、ステップアップ予告演出として、段階的に発射されるビームが大きくなる映像を表示する第3予告演出と、アルバムの写真の大きさが段階的に大きくなる第4予告演出とを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら以外のステップアップ予告演出、例えば、役物の動作が段階的に大きくなったり、効果音が段階的に大きくなる等のステップアップ予告演出にも、本発明を適用できることはいうまでもない。
また、前記実施例では、予告演出の期間において、操作部50をフラッシュ発光させることによって、可変表示開始からの経過時期を、所定の時間間隔パターンにて周期的に繰返し報知するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの報知を、例えば、天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25の少なくともいずれか1つを点灯させて実施したり、或いは、スピーカ27R,27Lから特定の音を周期的に繰返し出力して報知したり、或いは、遊技者が操作する操作レバーや操作ハンドルがある場合には、これら操操作レバーや操作ハンドルに、周期的に繰返し振動を印加すること等によって報知するようにしても良い。
尚、所定の時間間隔パターンにて周期的に繰返し報知することには、一定周期にて報知を実施するのみならず、前記実施例のように、操作部50の1回目のフラッシュ発光から2回目のフラッシュ発光までが2500ミリ秒であり、2回目のフラッシュ発光から3回目のフラッシュ発光までが2000ミリ秒であり、3回目のフラッシュ発光から4回目のフラッシュ発光までが2000ミリ秒であるように、一定の時間間隔ではないが、ほぼ同じ時間間隔となる所定のパターンにて周期的に繰返し報知するものが含まれる。
また、前記実施例では、遊技者が複数の表示等を確認しなくても、操作部50のみを確認すれば良いように、フラッシュ発光により可変表示開始からの経過時期を周期的に繰返し報知する操作部50において、これらフラッシュ発光を契機に、該フラッシュ発光間の期間における表示色を変化させることを実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらフラッシュ発光の間に期間における所定表示を、操作部50以外の表示、例えば、天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25において実施するようにしても良い。
また、前記実施例では、フラッシュ発光間の期間における所定表示として、表示色を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら表示色に変えて、例えば、操作部50を、透明タッチパネルを備えた小型の液晶パネルとして、これら小型の液晶パネルに、所定表示として、複数の記号や文字等を順次表示したり、複数のキャラクタを順次表示したり、或いは複数の風景写真を順次表示するようにしても良い。
また、前記実施例では、表示色並びにその順序を、青→緑→黄→赤の順としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの表示色の種類や順序は、適宜に決定すれば良い。
また、前記実施例では、突然ステップアップ予告演出の形態として、第3予告演出のパターン5に示す、第1ステップから第4ステップに発展する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第2ステップから第4ステップに発展する形態であっても、第1ステップから第3ステップに発展する形態であっても良い。
また、前記実施例では、ステップアップの段階を第1ステップから第4ステップまでの4段階としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらステップアップの段階を2段階や3段階としても良いし、或いは、5段階以上としても良い。
また、前記実施例では、分岐パターンとして、第4ステップへ発展する際にのみ分岐する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら分岐を、例えば、第2ステップへ発展する際と、第4ステップへ発展する際の2箇所において分岐したり、第2ステップへ発展する際と、第34ステップへ発展する際と、第4ステップへ発展する際の3箇所において分岐するようにしても良い。
また、前記実施例では、第1保留記憶数及び第2保留記憶数を4つの表示部にてそれぞれ個別に表示することにより、それぞれの保留記憶数を特定可能としていたが、例えば第1保留記憶数及び第2保留記憶数それぞれの保留記憶数をそれぞれ1つの表示部にて特定可能に表示(例えば「4」「3」「2」「1」の数字表示とする等)してもよい。
また、前記実施例では、第1保留記憶数及び第2保留記憶数を表示する保留記憶表示手段は、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)を可変表示(変動)する演出表示装置9にて構成されていたが、このような演出図柄(第1特別図柄や第2特別図柄)を可変表示する表示装置とは別個の表示装置にて構成されていてもよい。
また、前記実施例の第3予告演出では、定期的にフラッシュ発光する操作部50に遊技者を注目させるために、操作部50の操作に応じてビームを発射する予告演出を実行するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第4予告演出と同様に、これらの操作部50の操作が無くても、予告演出を実行するようにしてもよい。
また、この実施例によれば、第1始動入賞口13への始動入賞にもとづき第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、第2始動入賞口14への始動入賞にもとづき第2特別図柄の変動表示を実行する場合と比較して、高い割合で小当りとすることに決定する。そのため、第2始動入賞口14への始動入賞にもとづく小当り遊技の発生頻度を抑えることによって、高ベース状態において突然確変大当り遊技を期待したにもかかわらず小当り遊技であったことが分かって遊技者を落胆させる状況が必要以上に発生する事態を抑制することができ、遊技者が必要以上に不利益を受ける事態を防止することができる。
また、本実施例では、大当り遊技状態である場合及び高ベース状態(確変状態や時短状態)である場合に、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定の実行を制限するように制御するようにしていたが、大当り遊技状態である場合にのみ、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定の実行を制限するように制御してもよい。または、高ベース状態(確変状態や時短状態)である場合にのみ、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定の実行を制限するように制御するようにしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いて変動パターン種別を決定して変動パターンを決定する。この場合、はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数にかかわらず、共通の判定値(230〜251)が割り当てられている。また、はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、スーパーリーチ以外の変動パターン(ノーマルリーチや非リーチ)を含む変動パターン種別に対しては、合算保留記憶数に応じて異なる判定値が割り当てられている。そのため、合算保留記憶数が多くなるに従って可変表示時間の短い変動パターンを含む変動パターン種別に対する判定値の割合が多くなるように割り当てを行うことによって、可変表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
尚、本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に適用可能であり、特に、可変表示装置における識別情報の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果となったときに、遊技者にとって有利な有利状態に制御する遊技機に好適に適用される。