JP2011142154A - 圧電素子の製造方法及びヘッドジンバルアセンブリの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セラミックスの焼結体からなる圧電素子を母体から切断分離する際に、微粉末の発生を抑制する。
【解決手段】セラミックスの焼結体を含む圧電素子の製造方法は、圧電素子となるべき部分である圧電素子形成部23を有する平板状の母体21の一方の面S1に、圧電素子形成部23の周囲の少なくとも一部に位置する切り代22に沿って溝24を形成する工程と、溝24が形成された母体21の他方の面S2から、切り代22に沿って、かつ溝24に向けて切断刃を動かしながら、母体21を切断する工程と、を有している。溝24は、切断刃の各面が貫通する位置で、溝24の面が一方の面S1に向かって広がる向きに傾斜するように形成される。
【選択図】図4
【解決手段】セラミックスの焼結体を含む圧電素子の製造方法は、圧電素子となるべき部分である圧電素子形成部23を有する平板状の母体21の一方の面S1に、圧電素子形成部23の周囲の少なくとも一部に位置する切り代22に沿って溝24を形成する工程と、溝24が形成された母体21の他方の面S2から、切り代22に沿って、かつ溝24に向けて切断刃を動かしながら、母体21を切断する工程と、を有している。溝24は、切断刃の各面が貫通する位置で、溝24の面が一方の面S1に向かって広がる向きに傾斜するように形成される。
【選択図】図4
Description
本発明は、圧電素子の製造方法に関し、特に、圧電素子の母体を切断する方法に関する。本発明はまた、このような圧電素子を磁気ヘッドスライダの位置調整用のマイクロアクチュエータとして用いたヘッドジンバルアセンブリの製造方法に関する。
ハードディスク装置において、磁気情報を記録媒体に記録する記録素子と磁気情報を記録媒体から再生する再生素子とを備えた磁気ヘッドスライダは、ヘッドジンバルアセンブリと呼ばれる支持構造に装着されている。ヘッドジンバルアセンブリは、ボイスコイルモータによって駆動されるドライブアームに連結されている。
近年のハードディスクの高記録密度化、特にトラック幅の狭小化に伴い、磁気ヘッドスライダのトラック幅方向の位置を高精度で制御する技術が求められている。ボイスコイルモータは磁気ヘッドスライダのトラック幅方向の位置を精密に制御することができるが、さらに、制御の精度を高めハードディスク装置の高記録密度化に対応するために、圧電素子を利用したマイクロアクチュエータを利用して磁気ヘッドスライダのトラック幅方向位置の微調整を行う技術が提案されている。この技術によれば、磁気ヘッドスライダの比較的大きな移動はボイスコイルモータによるドライブアームの駆動で制御され、トラッキング補正等の微小な移動はマイクロアクチュエータで制御される。
マイクロアクチュエータで磁気ヘッドスライダのトラック幅方向位置の微調整を行うための具体的な構成は様々である。特許文献1に記載の例では、マイクロアクチュエータはヘッドジンバルアセンブリの先端部に設けられている。マイクロアクチュエータを構成する一組の圧電素子は、ヘッドジンバルアセンブリの長軸に関し両側に位置している。圧電素子の一方をヘッドジンバルアセンブリの長軸方向に伸張させ、それと同時に他方を長軸方向に収縮させることによって、磁気ヘッドスライダを支持する支持部に、ヘッドジンバルアセンブリの長軸と直交する軸を中心として右回りまたは左回りの回転モーメントが生じる。それによって、支持部に搭載される磁気ヘッドスライダが右向きまたは左向きに旋回して、磁気ヘッドスライダの記録素子あるいは再生素子のトラック幅方向の位置が制御される。
マイクロアクチュエータとして作動する圧電素子は、特許文献2に記載のように、PZT(チタン酸ジルコニア鉛、lead zirconate titanate)などの高い圧電性能を備えたセラミックス材料が好適に用いられる。圧電素子は、半導体プロセスを用いて薄膜として形成することもできるが、バルクタイプと呼ばれる構成が用いられることもある。バルクタイプの圧電素子を製造するには、微粉末からなる原料をシート状に仮焼成し、仮焼成したシートに、内部電極となる白金ペースト等を積層し、さらに加圧成型し、焼成(焼結)することによって母体を製作する。そして、母体を切断刃(ダイシングソー)で、圧電素子の所望の形状に合わせて切り出す(例えば、特許文献2参照。)。
このようなセラミックス材料、特にPZTからなる圧電素子は、圧電特性は良好であるが、硬く脆いために簡単に欠けが生じるという性質がある。そのため、このような圧電素子をハードディスク装置内でマイクロアクチュエータとして用いた場合、脱落した微粉末がハードディスク装置内に飛散し、装置のクラッシュの原因となることがある。また、圧電素子にクラック等が発生しやすいと、生産効率が低下するだけでなく、圧電素子の歩留まりの悪化も招く。
そこで、本発明は、セラミックスの焼結体からなる圧電素子を母体から切断分離する際に、微粉末の発生を抑制することのできる、圧電素子の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、このような圧電素子の製造方法を用いた、ヘッドジンバルアセンブリの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、セラミックスの焼結体を含む圧電素子の製造方法が提供される。この製造方法は、圧電素子となるべき部分である圧電素子形成部を有する平板状の母体の一方の面に、圧電素子形成部の周囲の少なくとも一部に位置する切り代に沿って溝を形成する工程と、溝が形成された母体の他方の面から、切り代に沿って、かつ溝に向けて切断刃を動かしながら、母体を切断する工程と、を有している。溝は、切断刃の各面が貫通する位置で、溝の面が前記一方の面に向かって広がる向きに傾斜するように形成される。
切断刃で母体を切断する場合、切断刃が抜ける側の面における切断面の角部にチップやクラックが発生しやすい。これは、切断刃が及ぼすせん断力に対して、切断面の角部が特に脆弱であるためであると考えられる。本発明者はこの角部が従来のように直角形状であるとチップやクラックが生じ易いと考え、溝を、切断刃の各面が貫通する位置での溝の面が、溝が一方の面に向かって広がる向きに傾斜するように形成するとともに、この溝に向かって切断刃を動かす方法が有効であることを見出した。これによって、切断刃が貫通する位置において、角部は鈍角形状に形成され、角部での微粉末の剥離が生じにくくなる。
本発明の他の態様によれば、上記の方法を用いたヘッドジンバルアセンブリの製造方法が提供される。本製造方法は、母体を切断する工程によって得られた圧電素子を、記録媒体のトラック幅方向における磁気ヘッドスライダの位置調整用のアクチュエータとして、磁気ヘッドスライダの支持部に連結させる工程を含んでいる。
以上説明したように、本発明によれば、セラミックスの焼結体からなる圧電素子を母体から切断分離する際に、微粉末の発生を抑制することのできる、圧電素子の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、このような圧電素子の製造方法を用いた、ヘッドジンバルアセンブリの製造方法を提供することができる。
まず、本発明が適用されるヘッドジンバルアセンブリについて、図面を参照して説明する。図1は、ヘッドジンバルアセンブリを含むヘッドアームアセンブリの概略斜視図である。図2は、ヘッドジンバルアセンブリを構成するサスペンションの分解斜視図である。
図1を参照すると、ヘッドジンバルアセンブリ1は、磁気ヘッドスライダ2と、磁気ヘッドスライダ2を支持するサスペンション3と、を備えている。サスペンション3は、セラミックスの焼結体を含む2つの圧電素子4a,4bと、フレキシャ5と、磁気ヘッドスライダ支持部6と、メタルベース部7と、ロードビーム8と、ベースプレート13(図2参照)と、を備えている。ロードビーム8はステンレス鋼によって形成された板ばね状のビームであり、メタルベース部7と磁気ヘッドスライダ支持部6とを支持している。フレキシャ5はメタルベース部7に支持され、磁気ヘッドスライダ支持部6とメタルベース部7とを連結する複数のトレース5aを有している。フレキシャ5は、2つの圧電素子4a,4bを位置決めするタング領域5bも有している。2つの圧電素子4a,4bの先端は磁気ヘッドスライダ支持部6と連結されており、後述するように、圧電素子4a,4bの伸縮運動に応じて磁気ヘッドスライダ支持部6を回動させる。
磁気ヘッドスライダ2は、磁気ヘッドスライダ支持部6に部分的に搭載されている。図1を参照すると、磁気ヘッドスライダ2は、回転駆動される円盤状の記録媒体であるハードディスクHに対向するように、ハードディスク装置内に配置されている。ハードディスクHがz方向に回転すると、ハードディスクHと磁気ヘッドスライダ2との間を通過する空気流によって、磁気ヘッドスライダ2は揚力を受ける。磁気ヘッドスライダ2は、この揚力によってハードディスクHの表面から浮上する。磁気ヘッドスライダ2のハードディスクHと対向する記録媒体対向面2aには不図示の記録素子と再生素子とが形成されている。
図3に示すように、マイクロアクチュエータを構成する2枚の圧電素子4a,4bに電圧が印加されると、一方の圧電素子4aが矢印Dに示すように伸長し、他方の圧電素子が矢印Eに示すように収縮する。これにより、磁気ヘッドスライダ支持部6に矢印C方向の回転モーメントが生じる。磁気ヘッドスライダ支持部6にはバンプ6aが形成されており、磁気ヘッドスライダ2の背面(記録媒体対向面2aの裏面)中心を支持している。一方、ロードビーム8にはディンプル8aが設けられており、磁気ヘッドスライダ支持部6に設けられたバンプ6aと嵌合するようにされている。従って、磁気ヘッドスライダ2はサスペンション3の長軸Lを中心として、磁気ヘッドスライダ支持部6と共に、ディンプル8aを支点として、左右に回動する。
図1を参照すると、ヘッドジンバルアセンブリ1をドライブアーム11に取り付けたものはヘッドアームアセンブリ12と呼ばれる。ドライブアーム11の一端はベースプレート13に取り付けられている。ドライブアーム11の他端部には、ボイスコイルモータの一部となるコイル14が取り付けられている。ドライブアーム11の中間部には軸受部15が設けられている。ドライブアーム11は、ボイスコイルモータによって、軸受部15に取り付けられた軸16の周りをトラック幅方向xに回動する。このようにして、磁気ヘッドスライダ2のトラック幅方向xにおける位置は、ボイスコイルモータによって大略調整され、上述のように、2枚の圧電素子4a,4bによってさらに微調整される。
なお、圧電素子を用いたヘッドジンバルアセンブリは、磁気ヘッドスライダへの回転モーメントの付与機構が様々である。従って、圧電素子の設置位置や形状も様々であり、上述した例は一例に過ぎない。以下に述べる説明は、磁気ヘッドスライダのトラック幅方向の位置調整に圧電素子を利用したマイクロアクチュエータを用いたあらゆるヘッドジンバルアセンブリに適用することができる。
次に、以上述べた圧電素子の製造方法を、特に母体からの切断方法を中心に説明する。なお、以下に説明するのは切断刃を用いて圧電素子を切り出す方法であり、後述するようにこの方法は切断線(圧電素子の縁部)が直線状である場合に好適に適用できる。圧電素子が曲線状の縁部を含む場合、さらにレーザによる曲線状の切断やエッチングによる面取り加工などを組み合わせることも可能である。
まず、圧電素子(以下、総称して圧電素子4という。)の母体21を製作する。圧電素子4の材料としては、PZT(PbZrO3-PbTiO3系)が代表的であるが、PZTにPb(Mg,Nb)O3やPb(Ni,Nb)O3系に代表される鉛系複合ペロブスカイト型化合物を固溶させた三成分系材料などを使用することもできる。このような圧電素子4の母体を製造するには、まず粉末状の原料物質(PbO, NiO, TiO2, ZrO2等)を純水またはアルコールを用いた溶媒中に投入し、混合する。次に溶媒中の水を蒸発させ、粉末を乾燥させて、さらに乾燥した粉末を電気炉等で焼成させる。次に、焼成された粉末に溶媒、バインダ、可塑剤、分散剤等を添加し、混練し、シート状に形成する。でき上がったシートにさらに電極層となる白金ペースト等をスクリーン印刷法によって印刷し、加圧成型した後、加熱してバインダや可塑剤等の有機成分を除去し、さらに焼成して母体21を得ることができる。
次に、母体21を以下のステップで切断して圧電素子4を形成する。圧電素子4の形状は上述のように様々であるが、ここではもっとも単純な形状である矩形形状に切り出す場合を説明する。図4(a)は、圧電素子4の母体21を示す平面図である。母体21は矩形のシート状に形成されており、切り代22に沿って縦横に切断することで、多数の圧電素子4を切り出すことができる。切り代22の位置は、切り出す圧電素子4の形状及び寸法に合わせて決定される。切り代22で区画された各部分は、切り出された後に圧電素子4となるべき部分であり、以降、圧電素子形成部23と呼ぶ。
まず、図4(b),(c)に示すように、切り代22の中心線に沿って溝切り刃25を直線状に動かし、母体21の一方の面(以降、溝形成面S1という。)に、切り代22に沿って縦横に溝24を形成する。より一般的にいえば、圧電素子形成部23の周囲の少なくとも一部に位置する切り代22に沿って溝24を形成する。母体21の側縁はそのまま圧電素子4の側縁として用いることができるため、母体21の側縁に位置する圧電素子形成部23については、その全周に渡って溝24を形成する必要がないためである。この際、母体21の他方の面(以降、切断面S2という。)を真空チャック26で真空引きして、母体21を固定しておくことができる。図4(d)は、形成された溝24と溝切り刃25の、溝24の延びる方向w(溝切り刃25を動かす方向w)と直交する断面における拡大断面図である。溝切り刃25は切断の際に用いる切断刃32と同じものでもよいが、同図に示すように、形成すべき溝24の形状に合わせてより好適な刃形状(すなわち、先細り形状の刃形状)を備えた専用の溝切り刃25を用いることが望ましい。複数の溝切り刃25を用いて、複数の溝24を同時に形成することもできる。なお、溝切り刃25には砥石を切断部に有するダイシングソーを用いることができる。
溝24は、溝24の延びる方向wと直交する断面で、放物線形状に近似した曲線状の断面形状となるよう形成される。溝24は通常、上記の断面において、中央部27が最も深く、かつ中央部27の両側が略対称形である断面形状を有するように形成される。
溝24の中央部27の深さdaは母体21の厚さdbの1/2以下となるようにすることが望ましい。これ以上深い溝24を形成すると、次ステップで母体21を切断する際に、母体21の強度が不足し、割れや欠けが発生しやすくなる。
溝24は溝切り刃25の幅より広く形成される。図4(d)に示す溝24の幅W2は、溝切り刃25の幅W1の2〜4倍程度となるようにすることが望ましい。これ以上溝24の幅W2が大きく形成されると、圧電素子4の溝24による欠損部が拡大し圧電性能が低下する可能性がある。
一例では、母体21の平面寸法が5.08cm四方(2インチ四方)、厚さdbが100μm、溝24の中央部27の深さdaが50μm、溝切り刃25の幅W1が84μm、溝24の幅W2が152μmであった。
次に、真空チャック26で母体21を固定したまま、切断面S2が上を向くように母体21を反転させる。そして、図5(a)に示すように、下側を向いた母体21の溝形成面S1をUV粘着テープ31(紫外線を照射することで接着力が低下し、剥離可能なテープ)に押し当て、真空チャック26を外し、UV粘着テープ31で母体21を保持する。この状態で、切断面S2から、切り代22に沿って、かつ溝24に向けて切断刃32を動かしながら、母体21を切断し、圧電素子4を切り出す(図5(a),(b)参照。)。このときも、複数の切断刃32を用いて、複数の箇所で同時に切断を行うことができる。切断刃32としては、溝切り刃25と同様、砥石を切断部に有するダイシングソーを用いることができる。
切断刃32は切り代22の中心線、すなわち溝24の中心線に沿って動かすことが望ましい。それによって、切断刃32の両面が溝24の中心軸に関し両側の面で各々貫通するため、良好な切断面が得られる。
図6は本発明の効果を説明するための模式図で、同(a)は従来技術に従い、溝の設けられていない母体を切断する際の断面図、同(b)は本発明に従い、溝の形成された切り代に沿って母体を切断する際の断面図である。従来技術によると、母体21が切断刃32からのせん断力fを受けると母体21を構成する微粒子はせん断力によって方向dに引きずられ、剥離しようとする。しかし、切断刃32の切り込み方向Jに関し角部Sの前方には母体21が存在しないため、剥離しようとする微粒子を拘束することができず、容易に微粒子が剥離してしまうと考えられる。これに対して、切断部の一般領域Aでは、溝切り刃25の切り込み方向Jの前方に母体21が存在しているため、せん断力fによって剥離しようとする微粒子は、その前方にある母体21に拘束され、剥離しにくくなる。本発明のように溝24を形成しておくと、角部S’の前方には母体21は存在しないものの、角部S’の斜め前方には母体21が存在しているため、斜め前方にある母体21がある程度微粒子を拘束するものと考えられる。つまり、本願発明では、角部S’は角部Sと一般部Aの中間的な挙動を示し、クラック等の発生が抑制されるものと考えられる。
以上を考慮すると、溝24の面は、切断刃32の各面T1,T2が貫通する位置P1,P2で、溝24が溝形成面S1に向かって広がる向きに傾斜していればよいことになる。従って、溝24の形状は、断面形状として、放物線状、V字状、半円状などこのような条件を満たす任意の形状を取ることができる。ここで、切断刃32が貫通する位置P1,P2は、溝24の側方位置に位置してもよく、底部位置に位置してもよく、切断刃32の幅と溝24の形状の関係で決まる。
以上説明した圧電素子の製造方法は、圧電素子が矩形状であることを前提としており、溝を縦横に直線状に形成し、溝の裏面から溝に沿って切断刃を直線状に移動させることで圧電素子を切り出すものである。しかし、圧電素子の形状は矩形状に限定されず、切断線が直線で構成された任意の形状に適用することができる。
例えば、図2に示した台形形状の圧電素子4a,4bの場合、上記の方法を用いて、母体21を溝41に沿ってストリップ42に切断し(図7(a))、その後、各ストリップ42に対して上記の方法を適用し、溝43に沿って斜めに切断することで、台形状の圧電素子4a,4bを切り出すことができる(図7(b))。
最後に、図8に、本発明と従来技術の切断方法により得られた切断面のSEM(Scanning Electron Microscope)写真の例を示す。同図(a)が従来技術の切断方法を適用した場合であり、切断面のエッジ付近が大きく剥離している。これに対して、同図(b)が本発明の切断方法を適用した場合であり、切断面のエッジ付近での剥離はほとんど見られず、本発明の有効性が確認された。
1 ヘッドジンバルアセンブリ
2 磁気ヘッドスライダ
3 サスペンション
4,4a,4b 圧電素子
21 母体
22 切り代
23 圧電素子形成部
24 溝
25 溝切り刃
27 中央部
S1 溝形成面(一方の面)
S2 切断面(他方の面)
32 切断刃
2 磁気ヘッドスライダ
3 サスペンション
4,4a,4b 圧電素子
21 母体
22 切り代
23 圧電素子形成部
24 溝
25 溝切り刃
27 中央部
S1 溝形成面(一方の面)
S2 切断面(他方の面)
32 切断刃
Claims (3)
- セラミックスの焼結体を含む圧電素子の製造方法であって、
前記圧電素子となるべき部分である圧電素子形成部を有する平板状の母体の一方の面に、前記圧電素子形成部の周囲の少なくとも一部に位置する切り代に沿って溝を形成する工程と、
前記溝が形成された前記母体の他方の面から、前記切り代に沿って、かつ前記溝に向けて切断刃を動かしながら、前記母体を切断する工程と、
を有し、
前記溝は、前記切断刃の各面が貫通する位置で、該溝の面が前記一方の面に向かって広がる向きに傾斜するように形成される、方法。 - 前記溝を形成する工程は、前記溝の延びる方向と直交する断面において、中央部が最も深く、かつ中央部の両側が略対称形である断面形状を有するように前記溝を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
- 請求項1または2に記載の方法を用いたヘッドジンバルアセンブリの製造方法であって、
前記母体を切断する工程によって得られた前記圧電素子を、記録媒体のトラック幅方向における磁気ヘッドスライダの位置調整用のアクチュエータとして、該磁気ヘッドスライダの支持部に連結させる工程を含む、ヘッドジンバルアセンブリの製造方法。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2014041883A (ja) * | 2012-08-21 | 2014-03-06 | Ngk Insulators Ltd | 圧電素子 |
JP2015026848A (ja) * | 2014-09-10 | 2015-02-05 | Tdk株式会社 | 圧電素子および圧電体 |
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