JP2011139204A - 画像処理装置および方法ならびにこれを用いた撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】焦点を拡大した光学系により取得された画像を復元した際のノイズの発生を抑制する。
【解決手段】光学系2と撮像手段3により被写体が撮影され被写体像が画像として取得され、分割領域BR毎に彩度Sが算出される。その後、強調度テーブルFDBから彩度Sに基づいて、彩度Sが小さくなればなるほど強調度αが小さくなる復元フィルタFnが分割領域BR毎に選択され、分割領域BR毎に復元処理が施される(ステップST3)。すべての分割領域BR(全画素)に対し復元処理が終了した後、復元された分割領域BRを用いて復元後の画像P10が構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、被写界深度が拡大された光学系を用いて取得された画像に対する画像処理装置および方法ならびにそれを用いた撮像装置に関するものである。
従来、位相板を挿入する等によって光軸方向の空間周波数特性が安定化されたレンズ光学系を用い、撮像手段から得られた画像信号に画像復元処理を行うことが提案されている(たとえば特許文献1参照)。具体的には、光軸方向の所定の範囲において略同一の結像特性を有する結像光学系を用いて被写体の撮影が行われる。その後、画像処理においてレンズ光学系の結像特性(ボケ特性)の逆特性を持つ復元フィルタに通す復元処理を施すことにより、結果的に被写界深度の深い画像を取得することができる。
上述した復元フィルタによる復元処理を施す際、複数の復元フィルタの中から1の復元フィルタを選択し復元処理を行うことが提案されている(特許文献2参照)。特許文献2において、物体距離の相違によるボケ量の差が生じることに起因する画質劣化を防止するため、原画像のボケ量を検出し、複数の復元フィルタの中からボケ量に最適な復元フィルタを選択し復元処理が行われている。
特許第3275010号 特開2009−33561号公報
ところで、特許文献1、2に例示するような復元処理は、光学系のボケを除去するボケ復元処理であるとともに周波数空間における画像信号の振幅特性を向上させる周波数強調処理でもある。したがって、上記復元処理を行った場合、周波数強調処理により画像のノイズ成分が増大し画質の劣化が生じる場合がある。特に、画像内の低彩度領域ではノイズが目立つという問題がある。
そこで、本発明は、画像復元処理によるノイズの増大を抑制することができる画像処理装置および方法ならびにこれを用いた撮像装置を提供することを目的とするものである。
本発明の画像処理装置は、所定の光軸方向の物体距離において光学伝達関数が略一定に設定された被写体からの光を結像する光学系を用いて撮像し取得した画像に対し復元処理を施す画像処理装置であって、画像から彩度を検出する彩度検出手段と、彩度検出手段により検出された彩度が小さくなるにつれて復元処理による強調度が小さくなるような復元フィルタを設定するフィルタ設定手段と、フィルタ設定手段により設定された復元フィルタを用いて画像に対し復元処理を施すフィルタ処理手段とを有することを特徴とするものである。
本発明の画像処理方法は、所定の光軸方向の物体距離において光学伝達関数が略一定に設定された、被写体からの光を結像する光学系を用いて被写体像を画像として撮像した際に、画像に対し復元処理を施す画像処理方法であって、画像から彩度を検出し、彩度検出手段により検出された彩度が小さくなるにつれて復元処理による強調度が小さくなるような復元フィルタを設定し、フィルタ設定手段により設定された復元フィルタを用いて画像に対し復元処理を施すことを特徴とするものである。
本発明の撮像装置は、所定の光軸方向の物体距離において光学伝達関数が略一定に設定された、被写体からの光を結像する光学系と、光学系により結像された被写体像を撮像する撮像手段と、撮像手段により撮像され取得された画像に対し復元処理を施す画像処理手段とを備え、画像処理手段が、画像から彩度を検出する彩度検出手段と、彩度検出手段により検出された彩度が小さくなるにつれて復元処理による強調度が小さくなるような復元フィルタを設定するフィルタ設定手段と、フィルタ設定手段により設定された復元フィルタを用いて画像に対し復元処理を施すフィルタ処理手段とを有することを特徴とするものである。
ここで、「光学伝達関数が略一定に設定された」とは、光学伝達関数がほぼ変化せず、所定の物体距離内であれば所定の光学伝達関数により近似できることを意味する。このような結像特性を有する光学系は、位相板のような位相変調素子と結像光学系とから構成されていてもよいし、位相変調素子を用いずにレンズ系のみから構成されたものであってもよい。
また、フィルタ設定手段は、彩度に基づいて復元フィルタによる強調度を変化させるものであればその手法を問わず、たとえば彩度毎に異なる強調度を有する復元フィルタの強調度が関連づけて記憶された強調度テーブルを有するものであって、彩度検出手段により検出された彩度に対応する強調度を強調度テーブルから選択し、選択した強調度に基づいて復元フィルタを設定するものであってもよい。このとき、強調度テーブルには彩度毎に強調度が連続的に変化する関係が記憶されていてもよいし、非連続に変化する関係が記憶されていてもよい。あるいは、フィルタ設定手段は、彩度の所定の範囲毎にそれぞれ異なる強調度を有する復元フィルタを設定するようにしてもよい。
さらに、彩度検出手段は、画像の画素毎に彩度を検出してもよいし、画像全体の彩度を検出してもよいし、画像を複数の領域に分割し分割領域毎に彩度を検出してもよい。このとき、フィルタ設定手段は分割領域毎に検出された彩度を用いて分割領域毎に復元フィルタを設定し、フィルタ処理手段は分割領域毎に復元処理を施すことになる。
本発明の画像処理装置および方法ならびにこれを用いた撮像装置によれば、所定の光軸方向の物体距離において光学伝達関数が略一定に設定された、被写体からの光を結像する光学系を用いて撮像された画像に対し復元処理を施す際に、画像から彩度を検出し、彩度検出手段により検出された彩度が小さくなるにつれて復元処理による強調度が小さくなるような復元フィルタを設定し、フィルタ設定手段により設定された復元フィルタを用いて画像に対し復元処理を施すことにより、彩度が小さい画像においては復元処理によるノイズ成分の増大により画質が劣化するという知見に基づき、彩度が小さい画像に対しては復元フィルタによる強調度を小さくしノイズ成分が強調されることによる画質の劣化を防止するとともに、彩度が大きい画像に対しては復元フィルタによる強調度を大きくし画質の向上を図ることができる。
なお、フィルタ設定手段が、彩度毎に異なる強調度を有する復元フィルタの強調度が関連づけて記憶された強調度テーブルを有するものであって、彩度検出手段により検出された彩度に対応する強調度を強調度テーブルから選択し、選択した強調度に基づいて復元フィルタを設定するものであるとき、様々な彩度毎に適した強調度により復元処理を行うことができ、画像の彩度に適した復元処理を施すことができる。
また、彩度検出手段が画像を複数の領域に分割し分割領域毎に彩度を検出するものであり、フィルタ設定手段が分割領域毎に検出された彩度を用いて分割領域毎に復元フィルタを設定するものであり、フィルタ処理手段が分割領域毎に復元処理を施すものであれば、各分割領域の彩度に合わせた復元処理を行うことができるため、分割領域毎にノイズの発生を抑制することができる。
本発明の撮像装置の好ましい実施形態を示すブロック図 本発明の画像処理装置の好ましい実施形態を示すブロック図 図2の彩度検出手段において画像が複数の分割領域に分割される様子を示す模式図 図2の彩度検出手段において検出される彩度の一例を示す模式図 図2の強調度テーブルに記憶された彩度と復元フィルタによる強調度との関係を示すグラフ 図2の強調度テーブルに記憶された彩度と復元フィルタによる強調度との関係を示す別のグラフ 図2のフィルタ処理手段によりフィルタリング処理された際、彩度の違いにより復元目標のMTFが変化する様子を示すグラフ 本発明の画像処理方法の好ましい実施形態を示すフローチャート
以下、図面を参照して本発明の撮像装置の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の撮像装置1のブロック図である。図1の撮像装置1は、たとえば携帯電話用カメラや内視鏡等であって、光学系2、撮像手段3、画像処理手段10、画像出力手段5を備えている。
光学系2は被写体からの光を結像するものであって、結像光学系2aと位相変調素子2bとを備えている。光学系2は光軸方向の所定距離内の光学伝達関数(OTF:Optical Transfer Function、あるいはレスポンス関数とも言う)が略一定に設定された光学的特性を有している。結像光学系2aは単数もしくは複数のレンズから構成されており、所定の結像特性を有している。位相変調素子2bは、結像光学系2aと撮像手段3との間に配置されており、たとえば特許第3275010号に開示された非回転対称の3次元位相板により構成されている。
この位相変調素子2bは結像光学系2aの結像特性を変化させるものであって、所定距離内の光学伝達関数が略一定にする機能を有している。言い換えれば、位相変調素子2bは、結像光学系2aの結像特性を劣化させるものであるが、劣化度合いが光軸方向に沿ってほとんど変化せず、所定の距離範囲において結像特性が所定の光学伝達関数で近似できるようにするものである。
なお、位相変調素子2bが3次元位相板からなる場合について例示しているが、回転対称の位相板等公知の技術を用いることができる。さらに、光学系2が位相変調素子2bを有している場合について例示しているが、位相変調素子2bを用いずに光学伝達関数が光軸方向に所定の距離範囲において略一定になるようにレンズ設計をしたレンズ群からなるものであってもよい。
撮像手段3は、光学系2により結像された被写体像を撮像するものであって、たとえばCCDやCMOSからなっている。そして、撮像手段3は被写体からの光を光電変換しA/D変換部によりA/D変換することによって被写体像をRGB信号からなる画像Pとして出力する。
画像処理手段10は、たとえばDSP等からなっており、光学系2の光学伝達関数に基づいて、画像Pに復元処理を施す機能を有している。すなわち、撮像手段3により取得される画像は光学系2により劣化された状態になっているが、画像Pの劣化度合いは予め既知である。そこで、画像処理手段10は既知の光学系2の光学伝達関数に基づいて画像Pの復元処理を行う。画像出力手段5は、画像処理手段10により復元された画像を表示するものであり、たとえば撮像装置1に搭載されたディスプレイ等からなっている。
ここで、本来の被写体像I10と光学系2を介して撮像手段3により取得された被写体像I1とは、畳み込み(コンボリューション)の関係にあり、畳み込みの関係はフーリエ変換すると単純な積の関係になる。したがって、フーリエ変換後の本来の被写体像I0と撮像手段3において取得される被写体像I1と光学系2の光学伝達関数Uとは下記(1)の関係になる。
I1=I0・U
I0=I1/U ・・・(1)
画像処理手段10は画像Pに対し周波数処理(フーリエ変換)を施した後、復元フィルタFnを用いて式(1)に示すデコンボリューション演算を行う。その後、画像処理手段10は逆周波数処理(逆フーリエ変換)を施し補正後の画像P10を取得する。
図2は図1の画像処理手段(画像処理装置)10の好ましい実施形態を示すブロック図であり、図1と図2を参照して画像処理手段10について説明する。画像処理手段10は彩度検出手段20、フィルタ設定手段30、強調度テーブルFDB、フィルタ処理手段40、画像復元手段50を有している。
彩度検出手段20は画像Pから彩度Sを検出するものである。具体的には、彩度検出手段20は、画像PがRGB値として取得された際、各成分値を用いて下記式(2)によりHSV色空間(図3参照)のうちのS成分を彩度Sとして算出する。
S=(M−m)/M ・・・(2)
式(2)において、Mは各成分値の最大値(M=Max(R,G,B))、mは各成分値の最小値(M=Min(R,G,B))を示す。したがって、黒、白、灰色等の場合に彩度Sは小さくなり、RGBの原色に近くなるにつれて彩度Sは大きくなる。
さらに、図4に示すように、彩度検出手段20は画像Pを設定画素数(たとえば3×3画素等)からなる複数の分割領域BRに分割し、分割領域BR毎に彩度Sを検出する機能を有している。つまり、彩度検出手段20は、分割領域BR毎にそれぞれR成分、G成分、B成分の平均値をそれぞれ算出し、算出した各成分の平均値を用いて下記式(2)に基づいて彩度Sを算出する。なお、彩度検出手段20が分割領域BR毎に彩度Sを算出する場合について例示しているが、画像Pの画素毎に彩度Sを算出してもよいし画像全体の彩度Sを算出してもよい。
図2のフィルタ設定手段30は、彩度検出手段20により検出された彩度Sが小さくなるにつれて復元処理による強調度αが小さくなるような復元フィルタFnを設定するものである。画像Pが複数の分割領域BRに分割された場合、フィルタ設定手段30は分割領域BR毎に復元フィルタFnを設定(マッピング)する(図4参照)。フィルタ設定手段30は、彩度S毎に異なる復元フィルタFnの強調度αが関連づけて記憶された強調度テーブルFDBを有しており、強調度テーブルFDBを用いて強調度αの選択および復元フィルタFnの設定を行う。
図5は強調度テーブルFDBの一例を示すグラフである。強調度テーブルFDBには、彩度Sの変化に応じて強調度αが連続的に変化する関係が記憶されている。なお、強調度αが彩度Sに応じて線形に変化する(Type1)ものであってもよいし非線形に変化する(Type2)ものであってもよい。このように、強調度αが彩度Sに合わせて連続的に変化することにより、画像Pの彩度Sに応じて強調度αの設定を精細に行うことができる。
なお、上述した彩度Sに応じて連続的に強調度αが変化する復元フィルタFnの設定方法として公知の手法を用いることができる。たとえば復元フィルタがWienerフィルタである場合、光学系2のボケ特性に応じた基準Wienerフィルタを用意しておき、この基準Wienerフィルタのフィルタゲイン=αが図5のように連続的に変化するように公知の技術によりフィルタ係数等が設定されることになる。なお、Wienerフィルタを用いた場合について例示しているが、これに限らず公知の復元フィルタを用いることができる。
図6は空間周波数(lp/mm)に対するレスポンス関数MTFの一例を示すグラフであって、実線は光学系2のMTF、点線は復元目標のMTFを示す。彩度Sの変化に応じて強調度αが変化したとき(図5参照)、光学系2のMTFが復元目標のMTFまで持ち上げられる。具体的には、彩度Sが小さくなるにつれて強調度αを小さくすることにより、中低周波成分および高周波数成分側におけるエッジ強調度合いを弱くする復元目標MTFが設定されることになる。一方、彩度Sが大きくなるにつれて強調度αを大きくすることにより、中低周波成分および高周波成分側におけるエッジ強調度合いを大きくする復元目標MTFが設定されることになる。
なお、図5において、強調度αが連続的に変化する場合について例示しているが、図7に示すように、強調度αが非連続的に変化する場合であってもよい。すなわち、強調度テーブルFDBには彩度Sの所定の範囲毎にそれぞれ異なる強調度αが記憶されている。そして、フィルタ設定手段30はたとえば上記式(3)を用いて復元フィルタFnを設定する。
あるいは、強調度テーブルFDBには彩度Sと強調度αとの関係が記憶されているのではなく、彩度Sと強調度αの異なる3つの復元フィルタFn(n=1〜3)とが関連づけて記憶されていてもよい。そして、フィルタ設定手段30が彩度Sに応じていずれの復元フィルタFnを用いるかを選択する。すると、フィルタ処理手段40は、彩度Sの大きさに応じて異なる復元フィルタF1、F2、F3を用いて復元処理を行うことになる(図4参照)。
図2のフィルタ処理手段40は、フィルタ設定手段30により選択された復元フィルタを用いて式(1)により分割領域BRに復元処理を施し、補正後の分割領域BR10を取得するものである。画像復元手段50は、フィルタ処理手段40により復元された複数の分割領域BR10から1枚の補正後の画像P10を構成するものである。そして、補正後の画像P10が画像出力手段5から出力されることになる。
このように、彩度Sが小さくなるにつれて復元処理時の強調度αが小さくなるように復元フィルタFnを設定することにより、復元処理によるノイズの発生を抑制し画質の劣化を防止することができる。すなわち、復元処理を施す際、彩度によらず一律の周波数強調度により復元処理を行うと、彩度が小さい領域においてノイズが目立ちやすくなり、画質が劣化してしまうという問題がある。一方、一律に強調度合いを小さくしてしまうと光学系2により劣化した被写体像を復元しきれずに補正後の画像の画質が劣化してしまう。そこで、彩度Sに応じて復元処理における強調度を変化させることにより、復元処理に起因するノイズによる画質の劣化を防止することができる。
特に、画像Pを複数の分割領域BR毎に分割し、分割領域BRの彩度Sに合った復元フィルタFnを用いることにより、各分割領域BRの彩度Sに適したフィルタ処理を行うことができるため、さらに画質の劣化を防止することができる。また、図5に示すように、強調度αが連続的に変化するものであれば各彩度Sに精細に対応する強調度αにより復元処理が行うことができる。
図8は本発明の画像復元方法の好ましい実施形態を示すフローチャートであり、図1から図8を参照して画像復元方法について説明する。まず、光学系2と撮像手段3により被写体が撮影され被写体像が画像として取得される。すると、彩度検出手段20により、分割領域BR毎に彩度Sが式(2)を用いて算出される(ステップST1、図3、図4参照)。
その後、フィルタ設定手段30において、強調度テーブルFDBから彩度Sに基づいて、彩度Sが小さくなればなるほど強調度αが小さくなる復元フィルタFnが分割領域BR毎に設定されマッピングされる(ステップST2、3、図4〜図7参照)。そして、フィルタ処理手段40により、式(1)を用いて分割領域BR毎に復元処理が施される(ステップST4)。すべての分割領域BR(全画素)に対し復元処理が終了した際(ステップST5)、画像復元手段50により復元された分割領域BRを用いて復元後の画像P10が構成される(ステップST6)。そして、復元後の画像P10が画像出力手段5から記憶手段またはディスプレイに出力される。
上記実施の形態によれば、所定の光軸方向の物体距離において光学伝達関数が略一定に設定された、被写体からの光を結像する光学系2を用いて撮影された画像に対し復元処理を施す際に、画像Pから彩度Sを検出し、彩度検出手段20により検出された彩度Sが小さくなるにつれて復元処理による強調度αが小さくなるような復元フィルタFnを設定し、フィルタ設定手段30により設定された復元フィルタFnを用いて画像Pに対し復元処理を施すことにより、彩度Sが小さい画像Pにおいては復元処理によるノイズ成分の増大により画質が劣化するという知見に基づき、彩度が小さい画像に対しては復元フィルタFnによる強調度αを小さくしノイズ成分が強調されることによる画質の劣化を防止するとともに、彩度が大きい画像Pに対しては復元フィルタFnによる強調度αを大きくし画質の向上を図ることができる。
また、図5および図6に示すように、フィルタ設定手段30が、彩度S毎に異なる強調度αを有する復元フィルタFnの強調度αが関連づけて記憶された強調度テーブルFDBを有するものであって、彩度検出手段20により検出された彩度Sに対応する強調度αを強調度テーブルFDBから選択し、選択した強調度αに基づいて復元フィルタFnを設定するものであるとき、様々な彩度S毎に適した強調度αにより復元処理を行うことができ、画像Pに適した復元処理を施すことができる。
さらに、図4に示すように、彩度検出手段20が画像Pを複数の領域に分割し分割領域BR毎に彩度Sを検出するものであり、フィルタ設定手段30が分割領域BR毎に検出された彩度Sを用いて分割領域BR毎に復元フィルタFnを設定するものであり、フィルタ処理手段40が分割領域BR毎に復元処理を施すものであれば、各分割領域BRの彩度に合わせた復元処理を行うことができるため、分割領域BR毎にノイズの発生を抑制することができる。
本発明の実施形態は上記実施形態に限定されない。たとえば、図1において撮像装置1がデジタルカメラや携帯電話等である場合いついて例示しているが、内視鏡やバーコードの読取装置、車載カメラ等に適用することができる。
さらに、画像処理手段10が撮像装置1内に内蔵されている場合について例示しているが、撮像装置1とは別にパーソナルコンピュータ等の画像処理装置内に内蔵されたものであってもよい。このとき、光学系2を用いて撮像された画像が撮像装置1から画像処理装置にネットワークを介して転送され、画像処理装置において画像復元が行われるようにしても良い。このとき、図3のような画像処理装置10の構成は、補助記憶装置に読み込まれた画像復元プログラムをコンピュータ上で実行することにより実現される。この画像復元プログラムは、CD−ROM等の記憶媒体に記憶され、もしくはインターネット等のネットワークを介して配布され、コンピュータにインストールされる。
1 撮像装置
2 光学系
2a 結像光学系
2b 位相変調素子
3 撮像手段
10 画像処理手段(画像処理装置)
20 彩度検出手段
30 フィルタ設定手段
40 フィルタ処理手段
50 画像復元手段
BR 分割領域
Fn 復元フィルタ
S 彩度
α 強調度

Claims (8)

  1. 所定の光軸方向の物体距離において光学伝達関数が略一定に設定された被写体からの光を結像する光学系を用いて撮像し取得した画像に対し復元処理を施す画像処理装置であって、
    前記画像から彩度を検出する彩度検出手段と、
    前記彩度検出手段により検出された前記彩度が小さくなるにつれて前記復元処理による強調度が小さくなるような復元フィルタを設定するフィルタ設定手段と、
    該フィルタ設定手段により設定された前記復元フィルタを用いて前記画像に対し復元処理を施すフィルタ処理手段と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記フィルタ設定手段が、前記彩度毎に異なる強調度を有する前記復元フィルタの強調度が関連づけて記憶された強調度テーブルを有するものであって、前記彩度検出手段により検出された前記彩度に対応する前記強調度を前記強調度テーブルから選択し、選択した前記強調度に基づいて前記復元フィルタを設定するものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記強調度テーブルには前記彩度の大きさに対し連続的に変化する前記強調度が記憶されているものであることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記強調度テーブルには前記彩度の所定の範囲毎にそれぞれ異なる前記強調度が記憶されているものであることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記フィルタ設定手段が、前記彩度毎に強調度が異なる複数の前記復元フィルタを有するものであって、前記彩度に応じて異なる前記復元フィルタを選択し設定するものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 前記彩度検出手段が、前記画像を複数の領域に分割し分割領域毎に前記彩度を検出するものであり、
    前記フィルタ設定手段が、前記分割領域毎に検出された前記彩度を用いて前記分割領域毎に前記復元フィルタを設定するものであり、
    前記フィルタ処理手段が、前記分割領域毎に前記復元処理を施すものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の画像処理装置。
  7. 所定の光軸方向の物体距離において光学伝達関数が略一定に設定された、被写体からの光を結像する光学系を用いて撮像し取得した画像に対し復元処理を施す画像処理方法であって、
    前記画像から彩度を検出し、
    前記彩度検出手段により検出された前記彩度が小さくなるにつれて前記復元処理による強調度が小さくなるような復元フィルタを設定し、
    該フィルタ設定手段により設定された前記復元フィルタを用いて前記画像に対し復元処理を施す
    ことを特徴とする画像処理方法。
  8. 所定の光軸方向の物体距離において光学伝達関数が略一定に設定された、被写体からの光を結像する光学系と、
    該光学系により結像された被写体像を撮像する撮像手段と、
    該撮像手段により撮像され取得された画像に対し復元処理を施す画像処理手段と
    を備え、
    該画像処理手段が、
    前記画像から彩度を検出する彩度検出手段と、
    前記彩度検出手段により検出された前記彩度が小さくなるにつれて前記復元処理による強調度が小さくなるような復元フィルタを設定するフィルタ設定手段と、
    該フィルタ設定手段により設定された前記復元フィルタを用いて前記画像に対し復元処理を施すフィルタ処理手段と
    を有するものであることを特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016052116A (ja) * 2014-08-28 2016-04-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 画像処理装置、画像処理方法およびコンピュータプログラム

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