JP2011137351A - 集合型貴重品保管装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 暗証番号を使用することに基づく貴重品の保管・管理に関する問題点を解決すとともに、ICカードを収納ボックスの中に誤っていれることを防止する集合型貴重品保管装置を提供すること。
【解決手段】 利用者がRFIDタグを内蔵したICカード7をリーダライタ4に接近して、枠部43で囲まれたICカード保持手段に取り外し困難または取り外し不能に保持させたのち、収納ボックス番号の選択および生体特徴データの収集が行われ、かつ、収納ボックスを完全に施錠するという一連の動作が完結されると、昇降部材44を上昇させて枠部43の中からICカード7を押し上げて取り外しを容易ならしめるように構成したものである。
【選択図】 図4

Description

この発明は、暗証番号を使用することなく、指紋、虹彩模様などの特徴を生体特徴認識センサーによって収集した生体特徴データと、ICカードやスコアカード(以下、「ICカード」という)に組み込まれたRFID(Radio Frequency Identificationの略)タグに格納されているIDデータとに基づいて施錠・解錠を行う集合型貴重品保管装置に関する。
ゴルフ場やフィットネスクラブのように不特定多数の客が来場し、客が施設に滞在中に貴重品を身から離さざるを得ない状況が生じる場所では、暗証番号を入力して施錠・解錠を行う集合型の貴重品保管装置が設置されている。
暗証番号を入力する装置においては、暗証番号を忘れないように生年月日や電話番号を設定している客が後を絶たないために、第三者に暗証番号を把握される虞があり、盗難の一因となっている。また、最初に暗証番号を入力するときに、キー操作を誤って、客が思い込んでいる暗証番号とは異なる暗証番号を入力してしまうと、貴重品を取り出すときに、客が思い込んでいる暗証番号を入力しても解錠できないことがあった。
そこで、暗証番号を利用することなく、指紋認識センサーなどの生体特徴認識センサーにより収集した生体特徴データを利用して、施錠・解錠を行う貴重品保管装置が、下記特許文献1に開示されている。
しかし、指紋や掌紋などの生体の特徴は、気温の変化や、激しく手を使う運動をした場合や、入浴後においては、始めに読み取った指紋や掌紋などのデータが変化していることがあって、照合したときに不一致になることがあり、また、生体特徴認識センサーが汚染された場合には読み取り不能になることがあった。
このような問題を解決するために、生体特徴認識センサーの他にRFIDタグを内蔵したICカードを併用して、収集した生体特徴データと、RFIDタグから読み取ったIDデータと、利用者が選択した収納ボックス番号とよりなる3つのデータを関連付けてメモリに格納することにより、利用者が貴重品を入れた収納ボックスの番号を覚えておく必要がなく、利用した収納ボックスの番号を忘れても、RFIDタグのIDデータより利用した収納ボックスを特定することが可能になり、また、利用者がICカードを紛失してIDデータが収集できなくなっても、生体特徴データを収集できれば、利用した収納ボックス番号を機械的に把握できるように、3つのデータのうち、いずれか1つのデータが欠落しても、利用者の申告に頼ることなく欠落したデータの補完が可能な集合型貴重品保管装置が、下記特許文献2に開示されている。
特開2006−219921号公報 特開2007−107325号公報
収集した利用者に係る生体特徴データと、IDデータと、収納ボックス番号とよりなる3つのデータを関連付けてメモリに格納しても、利用者が、貴重品とともに誤ってRFIDタグを内蔵したICカードを貴重品保管庫に入れて施錠することがあった。
このように、貴重品保管庫にICカードを入れられ、しかも収納ボックス番号を忘れられると、IDデータと利用者が使用した収納ボックス番号との2つのデータが不明になり、しかも、ICカードがなければ、利用者は施設の利用ができなくなるので、速やかに取り出さなければならないという問題があった。
そこで、この発明は、このようなRFIDタグを内蔵したICカードを誤って貴重品とともに収納ボックスに入れて施錠されることを防止するために考えられたものである。
この発明の集合型貴重品保管装置は、扉の開閉を電磁錠で行う複数の収納ボックスを有する集合型貴重品保管装置において、利用者に空いている収納ボックスと操作方法を表示する操作・表示部と、ICカードに内蔵されたRFIDタグと通信を行い、当該RFIDタグのIDデータを読み取るリーダライタと、このリーダライタに接近して上記ICカードを保持して拘束・開放するICカード保持手段と、利用者の特徴を収集する生体特徴認識センサーと、上記リーダライタによって読み取られたIDデータ、利用者が選択した収納ボックス番号および上記生体特徴認識センサーによって収集された生体特徴データを処理・記憶するコンピュータとを備え、暗証番号を使用することなく、RFIDタグのIDデータと生体特徴データとに基づいて上記扉の電磁錠を施錠・解錠するものである。
この発明の集合型貴重品保管装置によると、利用者がRFIDタグを内蔵したICカードをリーダライタに接近したICカード保持手段に取り外し困難または取り外し不能に保持させたのち、収納ボックス番号の選択および生体特徴データの収集が行われ、かつ、収納ボックスを完全に施錠するという一連の動作が完結されなければ、ICカード保持手段からICカードを取り外せないように構成されているので、収納ボックスに貴重品とともに誤ってICカードを入れることを防止できる。
次に、この発明の集合型貴重品保管装置をゴルフ場に設置した場合を例に挙げて説明するが、ゴルフ場に限ることなく貴重品を保管する各種の分野に適用することが可能である。
この発明の集合型貴重品保管装置は、図1の斜視図に示すように、筐体本体1と、この筐体本体1の正面に配列された複数の扉21付き収納ボックス2と、操作・表示部3とを備え、スコアカードホルダーなどのICカード7と、このICカード7に内蔵されたRFIDタグ8(図6、図7参照)とにより構成されている。
図2に拡大して示すように、操作・表示部3は、筐体本体1の正面のほぼ中央で操作し易い位置に配置されており、この操作・表示部3には、タッチパネル31と、ICカード7を保持する枠部43と、この枠部43の下にICカードに接近して配置されたリーダライタ4とを備え、さらに指紋リーダー5が設けられており、筐体本体1の下部にはコンピュター6よりなる制御装置および電源装置など(図示せず)が収納されている。
収納ボックス2の各開口部には扉21を備えており、扉21を施錠・解錠する電磁錠(図示せず)が設けられている。各扉21の表面には使用中か未使用かを表示するLEDなどの表示器22が設けられている。なお、各扉21に表示器22を設けることなく、タッチパネル31のみに使用中か未使用かを表示してもよいのである。
操作・表示部3は、収納ボックス2の縦方向2つ分または3つ分のスペースを用いて、利用者が操作し易く、周囲から覗かれないようにように筐体本体1の中央で奥まって配置したタッチパネル31(図3参照)を利用して、利用者に操作方法を表示するとともに、利用者に収納ボックス2の選択および指定を行わせる。
図4の縦断面図に示すように、電波を透過させる合成樹脂製のパネル46の表面には、ICカード7を囲んで保持する枠部43が設けられ、この枠部43で囲まれた区画の下にリーダライタ4が設けられている。
ICカード7を保持する枠部43は、その内側の形状がICカード7の外形よりも僅かに大きく形成されたもので、一旦、枠部43の中にICカード7を嵌め込むと取り出し難くなるものである。
枠部43で囲まれた内側には、上下に昇降する昇降部材44が設けられ、この昇降部材44を駆動する電磁ソレノイドまだはモータなどの駆動手段45が設けられている。
昇降部材44は、常時低下して枠部43で囲まれた表面が平坦になっており、利用者がICカード7を枠部43に嵌め込むことによって開始される一連の手順を完結したときに、昇降部材44が上昇して、図4に点線で示すように、ICカード7の全体または端部を押し上げることにより、ICカード7を枠の中から取り外すことを容易にするものである。
さらに、生体特徴データを収集する指紋リーダー5が設けられている。なお、この生体特徴データを収集する手段として、指紋のほかに掌紋、掌の血管模様、顔の輪郭、目の虹彩の模様などを利用することができる。また、人の接近を感知する生体センサー、音声案内用スピーカーなどが設けられている。
指紋リーダー5は、個人に特有な指紋のパターンを収集するもので、収集した指紋のパターンを個人データとしてコンピュータ6で処理してメモリーに格納し、再度指紋リーダー5に触れた人の指紋データとの一致・不一致を判断して同一人物であるか否かを確認するものである。
図6のブロック図および図7の概略図に示すように、ICカード7は、RFID8として動作するICチップ81およびアンテナ82を有し、リーダライタ4と無線によって交信することにより、非接触でICチップ81のメモリに格納されているデータを読み書きするもので、遮蔽物を透過して読み書きが可能であり、セキュリティに優れている。
RFIDタグ8は、フィルム基板に形成されたコイル状のアンテナ82と、このアンテナ82に接続されたICチップ81とにより構成される。ICチップ81には、記憶部、電源整流部、送信部、受信部を具備している。そして、このRFIDタグ8を内蔵したICカード7をスコアカードホルダーに挟み込んで使用するか、RFIDタグ8とスコアカードホルダーとを一体化してもよいのである。
データ処理手段は、ICカード7のIDデータを管理するRFIDタグ8と交信して、そのIDデータを認識・制御するリーダライタ4と、情報処理を行うコンピュータ6とにより構成される。電池を内蔵しないRFIDタグ8は、リーダライタ4のアンテナ41から放射される電波を受信して整流し、動作電源とすることにより、ICチップ81にデータを登録、またデータを返送する。
このリーダライタ4は、図4の縦断面図に示すように、操作・表示部3内の枠部43の下に配置されており、RFIDタグ8と交信するアンテナ41とコントローラー42とにより構成され、コントローラー42はコンピュータ6に接続されている。
次に、このように構成された集合型貴重品保管装置の利用手順をゴルフ場に設置した場合を例に挙げて説明する。
来場した客(利用者)が、フロントにおいてチェックインをすると、客にRFIDタグ8を備えたICカード7を内蔵したスコアカードホルダーを貸与する。このスコアカードホルダーは、客一人毎に一枚割り当てられる。
貴重品を保管したい客が集合型貴重品保管装置に接近すると、人体センサーが感知して、音声案内動作を開始する。
(1)図5(a)のフローチャートに示すように、収納ボックス2に空きがない場合には、音声案内により収納ボックス2に空きがない旨を利用者に知らせるが、それにも拘わらず、スコアカードホルダーが枠部43に嵌め込まれると、タッチパネル31に空きがない旨を表示するとともに、枠部43の昇降部材44を押し上げてスコアカードホルダーを返却モードにする。
(2)収納ボックス2に空きがある場合には、利用者が枠部43に嵌め込んだスコアカードホルダーのICカード7がリーダライタ4のアンテナ41に接近するので、ICカード7のRFIDタグ8がリーダライタ4からの電波を受信して起電力が発生すると、ICチップ81が起動してメモリに既に格納されているIDデータを送信する。
(3)リーダライタ4側で受信したRFIDタグ8のIDデータが、コンピュータ6に伝送されると、IDデータを格納するとともに利用者が来たものと判断して、タッチパネル31に収納ボックス2の空き状況を表示する。
(4)利用者が、タッチパネル31に触れることにより、空いている収納ボックス2の選択を促す。
(5)利用者が収納ボックス2を選択すると、指紋リーダー5に指先を押し付けるように促す。指紋リーダー5に利用者が指先を触れることにより指紋データの収集が完了すると、この指紋データと、ICカード7のIDデータと、選択された収納ボックス2の番号とを関連付けて、コンピュータ6のメモリーに格納する。
(6)そして、利用者が選択した収納ボックス2の電磁錠を解錠して、その収納ボックス2の表示器22を点滅させる。
(7)利用者が解錠された収納ボックス2に貴重品を入れて扉21を閉めると電磁錠が施錠される。
(8)このとき、利用者が、収納ボックス2に貴重品を入れたのち、扉21を完全に閉じた場合には、一連の手順を完結したものと判断して、枠部43に嵌め込まれたスコアカードホルダーを返却モードにする。しかし、扉21を完全に閉じることなく半開きにした場合には、一連の手順を完結しないものと判断して、枠部43に嵌め込まれたスコアカードホルダー71を返却モードにしない。
このようにして、収納ボックス2の扉21が開かれたのち、扉21が閉められると施錠して利用状態になる。この収納ボックス2が利用状態になると、当該収納ボックス2の表示器22を連続点灯させて使用中であることを表示する。
利用者が収納ボックス2から貴重品を取り出す場合には、利用者が集合型貴重品保管装置に接近すると、生体センサーが感知して音声案内動作を開始する。
(10)図5(b)のフローチャートに示すように、音声案内にしたがって、利用者が、ICカード7を内蔵したスコアカードホルダーを枠部43に嵌め込んでリーダライタ4に接近させると、RFIDタグ8がリーダライタ4からの電波を受信して起電力が発生するので、ICチップ81が起動してメモリに既に格納されているIDデータをコンピュータ6に伝送する。
(11)コンピュータ6において、ICカード7のIDデータを認識すると、利用者がすでに収納ボックス2を使用しているか否かを調べて、収納ボックス2を使用している利用者である場合には、貴重品を取り出しに来たものと判断する。このとき、収納ボックス2が使用されていない場合には、枠部43の昇降部材44を押し上げてスコアカードホルダーを返却モードにする。
(12)そして、指紋リーダー5に指先を触れるように促して、指紋リーダー5に利用者が指先を触れることにより指紋データの収集が完了する。
(13)先に収集した指紋データおよびスコアカードホルダーのIDデータとを対照して一致していると、先に利用者が選択した番号の収納ボックス2の表示器22が点滅させるとともに電磁錠を解錠する。
(14)利用者が、表示器22が点滅している収納ボックス2の扉21を開いて、貴重品を取り出したのち扉21を閉じると、一連の操作は終了する。そして、その収納ボックス2の表示器22を連続点灯させて、枠部43に嵌め込まれたスコアカードホルダーを返却モードにする。しかし、扉21を完全に閉じることなく半開きにした場合には、返却モードにしない。
当日中、1つの収納ボックス2の利用を一人の利用者に限定するように構成しておくと、スコアカードホルダーを枠部43に嵌め込んでリーダライタ4に接近させてから、指紋リーダー5に指先を触れる操作により、何度でも扉21を解錠・解錠して貴重品の出し入れが可能である。
以上で説明した実施形態においては、ICチップ81のIDデータを書換えることなく継続して使用しているが、1回の利用毎に任意のデータに書換えて使用するように構成しておくと、セキュリティを向上させることができる。
IDデータとして、コンピュータ6が任意に割り当てた数値からなるIDデータに限ることなく、例えば、来場回数等の顧客管理データとして総合的に管理することに用いてもよい。会員には各個人のデータを登録したICカードを予め支給しておいて、利用状況を管理するようにしておけば便利である。
以上で説明した実施の形態においては、利用者のICカード7をリーダライタ4に接近させるように保持して、貴重品の格納・取出しの一連の手順を完結するまで取り去りを困難ならしめるように枠部43およびICカードの昇降部材44を設けている。しかし、このような構成に限ることなく、一時的にICカードを拘束または取去り困難にするものであれば、如何なる構成でもよいのである。
利用者のICカード7を保持して取り去りを困難ならしめる枠部43を、パネル46に貼り付けるように構成しておくと、使用するスコアカードホルダーの形状が変わっても、貼り付ける枠部43を変更することにより、各種形状のスコアカードホルダーに対応することができる。
この発明の集合型貴重品保管装置の外観を示す斜視図、 図1に示す装置の操作・表示部を示す正面図、 図1に示す装置における操作部のタッチパネルを示す正面図、 図1に示す装置におけるICカードを保持するICカード保持部材を示す縦断面図、 この発明の集合型貴重品保管装置の動作を説明するフローチャート、 図1に示す装置において用いるリーダライタのブロック図、 図1に示す装置において用いるRFIDタグを示す概要図である。
1 筐体本体
2 収納ボックス
21 扉
22 ランプ
3 操作・表示部
31 タッチパネル
4 リーダライタ
41 リーダライタのアンテナ
42 コントローラー
43 枠部
44 昇降部材
5 指紋リーダー
6 コンピュータン
7 ICカード
8 RFIDタグ
81 ICチップ
82 アンテナ

Claims (1)

  1. 扉の開閉を電磁錠で行う複数の収納ボックスを有する集合型貴重品保管装置において、
    利用者に空いている収納ボックスと操作方法を表示する操作・表示部と、
    ICカードに内蔵されたRFIDタグと通信を行い、当該RFIDタグのIDデータを読み取るリーダライタと、
    該リーダライタに接近して配置され、上記ICカードを保持して拘束・開放するICカード保持手段と、
    利用者の特徴を収集する生体特徴認識センサーと、
    上記リーダライタによって読み取られたIDデータ、利用者が選択した収納ボックスの番号および上記生体特徴認識センサーによって収集された生体特徴データを処理・記憶するコンピュータとを備え、
    暗証番号を使用することなく、RFIDタグのIDデータと生体特徴データとに基づいて上記扉の電磁錠を施錠・解錠することを特徴とする集合型貴重品保管装置。
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