JP2011136898A - 単結晶育成用反応容器の再生方法および単結晶の育成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルミナ、イットリアまたはイットリウム・アルミニウム・ガーネットからなる反応容器内にナトリウムを含む融液を収容した状態でフラックス法によって単結晶を育成する。次いで、反応容器を超音波洗浄し、次いで反応容器を酸化性雰囲気下で1300〜1600℃で5〜20時間にわたって加熱することによって,反応容器を再利用可能とする。
【選択図】図1
Description
反応容器を超音波洗浄する洗浄工程、および
次いで反応容器を酸化性雰囲気下で1300〜1600℃で5〜20時間にわたって加熱する加熱処理工程
を有することを特徴とする。
アルミナ、イットリアまたはイットリウム・アルミニウム・ガーネットからなる反応容器内にナトリウムを含む融液を収容した状態でフラックス法によって単結晶を育成する第一の育成工程、
次いで反応容器を超音波洗浄する洗浄工程、
次いで反応容器を酸化性雰囲気下で1300〜1600℃で5〜20時間にわたって加熱する加熱処理工程、および
次いで反応容器内にナトリウムを含む融液を収容した状態でフラックス法によって単結晶を育成する第二の育成工程、
を有することを特徴とする。
(第一の育成工程および第二の育成工程)
最初に単結晶の育成工程について述べる。
育成工程では、アルミナ、イットリアまたはイットリウム・アルミニウム・ガーネットからなる反応容器内にナトリウムを含む融液を収容した状態でフラックス法によって単結晶を育成する。
また、反応容器を構成する材質のヤング率は、100GPa以上であることが好ましく、200GPa以上であることが更に好ましい。これによって、反応容器の耐久性が一層向上する。
Film-fed Growth Method)で製造することが好ましい。
GaN、AlN、InN、これらの混晶(AlGaInN)、BN。
(窒化ガリウム単結晶)
本発明を利用し、少なくともナトリウム金属を含むフラックスを使用して窒化ガリウム単結晶を育成できる。このフラックスには、ガリウム原料物質を溶解させる。ガリウム原料物質としては、ガリウム単体金属、ガリウム合金、ガリウム化合物を適用できるが、ガリウム単体金属が取扱いの上からも好適である。
少なくともアルミニウムとアルカリ土類を含むフラックスを含む融液を特定の条件下で窒素含有雰囲気中で加圧することによって、AlN単結晶を育成できる。
第一の育成工程後、フラックスからナトリウムを除去し、単結晶を分離する必要がある。この際には単結晶を機械的に分離することもできるが、好ましくは有機溶媒でフラックスを処理してナトリウムを除去する。この工程では、育成工程で劣化した反応容器にナトリウムが侵入し、ナトリウムの除去がいっそう難しくなるので、本発明の再生方法が特に有効である。
エタノール、イソプロパノール(IPA)、灯油、アセトン
また、有機溶媒による処理温度は、−15〜30°Cが好ましい。
後述の加熱処理工程の前に反応容器を超音波洗浄する。この工程がないと、加熱処理後の育成容器に若干の着色が残り、次の第二の育成工程で得られた単結晶に不純物ピークが観測されることがある。
純水(イオン交換水)、希塩酸(濃度10%以下)。
フラックス成分の金属ガリウム残渣が目視で確認されるときには、希塩酸を用いると良い。
処理温度を1300℃以上とすることによって、反応容器に浸潤したナトリウムの除去を促進できる。また、処理温度を1600℃以下とすることによって、反応容器の材質の微細組織が粒成長するのを防止でき、これによって反応容器の強度低下を防止できる。
アルゴン雰囲気のグローブボックス中にて、純度99.9999%の金属ガリウム(Ga)
30g、純度99.95%の金属ナトリウム(Na)
40g、添加物として純度99%の炭素0.08g、および直径2インチの窒化ガリウム自立基板を、相対密度99%、純度99.99%のアルミナ製円筒丸底ルツボ(外径86mm、内径80mm、高さ50mm)内に秤量し、充填した。ルツボには相対密度99%、純度99.99%のアルミナ円板をふたとしてかぶせた。これらをステンレス容器に密閉し、グローブボックスから出して、育成装置に移した。育成条件は、窒素圧力4.5MPa、平均温度875℃にして、100時間保持し、結晶育成を行った(第一の育成工程)。
実施例1と同様にして育成試験およびルツボの再生を行った。ただし、加熱温度、加熱時間は表1に示すように変更した。第二の育成工程で得られた結晶の状態と不純物帯発光の有無を表1に示す。
実施例1と同様に実験を行った。ただし加熱温度を1100℃とし,加熱時間を15時間とした。このルツボを再利用したところ、原料表面に白い物質が浮いていた。GaN単結晶は厚さ0.5mmしか成長せず、かつ焦げ茶色に着色していた。この白い物質を分析したところ、水酸化ナトリウムであることがわかった。
実施例1と同様に実験を行った。ただし加熱温度を1700℃とし,加熱時間を15時間とした。この結果、ルツボがもろくなり、またいびつに変形してしまい、再利用は困難であった。
実施例1と同様に実験を行った。ただし加熱温度を1500℃とし,加熱時間を1時間とした。熱処理後のルツボは部分的に白色に戻っていたが、灰色のままの領域が存在した。このルツボを再利用したところ、原料表面に白い物質が浮いていた。GaN結晶は1mm成長したが、成長初期の約0.5mmの領域が黒く着色していた。この黒く着色した領域をEDXにより分析したところ、数100ppmのナトリウム、酸素、珪素が検出された。
実施例1と同様に実験を行った。ただし加熱温度を1500℃とし,加熱時間を50時間または25時間とした。加熱時間が長かったために、ルツボが収縮し、そのためにルツボに割れが発生した場合もあった(図2参照)。また、ルツボの変形は無くとも、もろくなるために、再利用したところ、昇温時に坩堝にひびが入り、育成原料がもれてしまい、育成実験は失敗した。
実施例1と同様に実験を行った。ただし、フラックス処理後のルツボを超音波洗浄しなかった。この結果、ルツボの内面に、フラックス残渣の影響と思われる、茶色や緑色に変色した部分が多数見られた。この変色部は再び熱処理を行っても変化しなかった。この坩堝を再利用したところ、透明な結晶が1.5mm成長したが、不純物帯発光の強度が強かった。(バンド端発光強度/不純物帯発光強度はほぼ1であった)
(比較例7)
実施例1と同様に実験を行った。ただし加熱温度を1200℃とし,加熱時間を15時間とした。熱処理後のルツボは部分的に白色に戻っていたが、灰色のままの領域が存在した。このルツボを再利用したところ、原料表面に白い物質が浮いていた。GaN結晶は1mm成長したが、成長初期の約0.5mmの領域が黒く着色していた。この黒く着色した領域をEDXにより分析したところ、数100ppmのナトリウム、酸素、珪素が検出された。
アルゴン雰囲気のグローブボックス中にて、純度99.9999%の金属ガリウム(Ga)
3g、純度99.95%の金属ナトリウム(Na)
4.4g、添加物として純度99%の炭素0.015g、および13×18mmの窒化ガリウム自立基板を、相対密度 98 %、純度99.99%のイットリア製円筒丸底ルツボ(外径19.5mm、内径17mm、高さ50mm)内に秤量し、充填した。これらをステンレス容器に密閉し、グローブボックスから出して、育成装置に移した。育成条件は、窒素圧力4.5MPa、平均温度875℃にして、100時間保持し、結晶育成を行った(第一の育成工程)。
アルゴン雰囲気のグローブボックス中にて、純度99.9999%の金属ガリウム(Ga)
30g、純度99.95%の金属ナトリウム(Na)
40g、添加物として純度99%の炭素0.08g、および直径2インチの窒化ガリウム自立基板を、相対密度98%、純度99.99%のイットリウム・アルミニウム・ガーネットセラミックス製円筒丸底ルツボ(外径86mm、内径80mm、高さ50mm)内に秤量し、充填した。ルツボには、相対密度98%、純度99.99%のイットリウム・アルミニウム・ガーネットセラミックス円板をふたとしてかぶせた。これらをステンレス容器に密閉し、グローブボックスから出して、育成装置に移した。育成条件は、窒素圧力4.5MPa、平均温度875℃にして、100時間保持し、結晶育成を行った(第一の育成工程)。
Claims (7)
- アルミナ、イットリアまたはイットリウム・アルミニウム・ガーネットからなる反応容器内にナトリウムを含む融液を収容した状態でフラックス法によって単結晶を育成した後に、前記反応容器を再生する方法であって、
前記反応容器を超音波洗浄する洗浄工程、および
次いで前記反応容器を酸化性雰囲気下で1300〜1600℃で5〜20時間にわたって加熱する加熱処理工程
を有することを特徴とする、単結晶育成用反応容器の再生方法。 - 前記反応容器がアルミナからなることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 前記単結晶が窒化物単結晶であることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
- アルミナ、イットリアまたはイットリウム・アルミニウム・ガーネットからなる反応容器内にナトリウムを含む融液を収容した状態でフラックス法によって単結晶を育成する第一の育成工程、
次いで前記反応容器を超音波洗浄する洗浄工程、
次いで前記反応容器を酸化性雰囲気下で1300〜1600℃で5〜20時間にわたって加熱する加熱処理工程、および
次いで前記反応容器内にナトリウムを含む融液を収容した状態でフラックス法によって単結晶を育成する第二の育成工程、
を有することを特徴とする、単結晶の育成方法。 - 前記反応容器がアルミナからなることを特徴とする、請求項4記載の方法。
- 前記単結晶が窒化物単結晶であることを特徴とする、請求項4または5記載の方法。
- 前記第一の育成工程後および前記洗浄工程前に、前記反応容器内の前記フラックスを有機溶媒と接触させてナトリウムを除去することを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一つの請求項に記載の方法。
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JP2016098151A (ja) * | 2014-11-25 | 2016-05-30 | 日本碍子株式会社 | 結晶育成用反応容器の再生方法および結晶の育成方法 |
US20160160381A1 (en) * | 2014-12-05 | 2016-06-09 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Method for producing group iii nitride semiconductor, and crucible therefor |
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CN105671639A (zh) * | 2014-12-05 | 2016-06-15 | 丰田合成株式会社 | 用于制造第iii族氮化物半导体的方法及所使用的坩埚 |
JP2016108185A (ja) * | 2014-12-05 | 2016-06-20 | 豊田合成株式会社 | Iii族窒化物半導体の製造方法、坩堝 |
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