JP2011136130A - 連結具及びそれが連結された物 - Google Patents
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Abstract
【課題】
一眼レフカメラ等の携行品を持ち運ぶ際、ストラップを用いて首から下げる事が多いが、歩行時等にはカメラが大きく振れて体にぶつかったり、傾斜地を移動する際はカメラが地面にぶつかったりする危険がある。
また、カメラを持ち運ぶ際にバッグ等に入れておくと、素早く取り出す事が困難でシャッターチャンスを逃さず撮影する事が困難である。
【解決手段】
バッグの肩ひも等に設けられたD管やベルト通しを用いてカメラを体に密着させた状態で肩ひも等からカメラを吊り下げる事により安定してカメラを保持し、かつ素早く取り外せる事によりシャッターチャンスを逃さず撮影状態に移す事ができる。また、本発明をカメラ以外の携行品に適用することもできる。
【選択図】 図1
Description
本発明はカメラ等の携行品を身につけるための連結具及びそれが連結された携行品に関する。
従来、一眼レフカメラ等の比較的重い携行品を持ち運ぶ場合、多くの場合ストラップを用いて首から下げる手法が用いられていたが、ストラップを介してぶら下がっているだけなので、歩行時等は携行品が体にぶつかったり、周囲にぶつかったりして安定性にかける場合が多かった。
また、ストラップで首から下げると携行品の重みが直接首にかかるため首への負担も大きく、首が擦れて痛くなる事があった。
このような問題に対し、特許文献1のように携行品としてのカメラをストラップを介してリュックと固定する方法はあった。
しかしながら、特許文献1のような構成では、ストラップの折れや、その長さに起因して携行品が人体や周囲の物体に衝突するといった問題があった。
特に、カメラ等を携行する際に、ストラップのような可撓性の高い連結具を用いると、カメラ等が左右に回転し、レンズ等が人体に衝突するという問題があった。
また、バックル等のジョイント部や固定テープ等は携行品の着脱時の操作性に乏しく、速やかな着脱を妨げていた。
また、バックル等のジョイント部や固定テープ等は携行品の着脱時の操作性に乏しく、速やかな着脱を妨げていた。
例えば、携行品としてのカメラはその目的から屋外で使用する場合が多いが一眼レフカメラの場合は本体およびレンズが比較的大きくポケットに入れる事が困難なため、ストラップを用いて首から下げて持ち運ぶ場合が多い。
しかしストラップのみを用いた場合は移動時にカメラが体にぶつかったり、山登り時等は、斜面でカメラが地面にぶつかったりしてカメラを破損する事がある。またストラップで首の後ろが擦れて首を傷つける事もあった。
また邪魔にならないように携行品をリュック等に入れておく事も考えられるがその場合は、必要な時にすぐに取り出す事が出来ず、携行品がカメラである場合にはシャッターチャンスを逃す事がある。
この為、携帯に便利な形状、大きさで確実に携行品を連結でき、さらに容易に取り外せて体への負担も少なく、周囲の物体との衝突を少なくすることのできる連結具が望まれる。
このような従来の実情に鑑みて提案された本発明の連結具は、衣服または衣服の固定具または携行用の物入れのいずれかと携行品とを連結するための連結具であって、前記携行品と前記連結具とを連結するための第1の連結部と、衣服または衣服の固定具または携行用の物入れと前記連結具とを連結するための第2の連結部と、前記第1の連結部と前記第2の連結部とを連結するための第3の連結部とを有し、前記第3の連結部は硬質な材料からなり、前記携行品に取り付けられた状態における前記携行品の表面からの全長が150mm未満であることを特徴とする。
これにより、連結部が撓まないので、携行品が人体に衝突するときの衝撃を緩和し、かつ携行品が人体や地面等に衝突する機会を減らし、かつ携行品を速やかに衣服等から着脱することができる。
また本発明の連結具は、前記第2の連結部がフックを備えることを特徴とする。
これにより、携行品の着脱がより容易となる。
また本発明の連結具は、前記第3の連結部が前記第1の連結部と前記第2の連結部との相対位置を可変とする機構を具備することを特徴とする。
これにより、携行品をより速やかに衣服等から着脱することができるとともに、携行品の人体や周囲への衝突を抑制し、衝撃を小さくすることができる。
また本発明の連結具は、カメラスタンドに固定可能な雌ねじを具備することを特徴とする。
これにより、連結具を携行品に取り付けたままカメラスタンドに固定することができる。
また本発明の連結具は、前記第1の連結部が雄ねじであることを特徴とする。
これにより、雌ネジを有する携行品に本発明の連結具を容易に取り付けることができる。
また本発明の連結具は、前記第2の連結部が前記雄ねじの軸中心からずれた位置に固定されたことを特徴とする。
これにより、携行品をより速やかに衣服等から着脱することができるとともに、携行品の人体や周囲への衝突を抑制し、衝撃を小さくすることができる。
また本発明の連結具は、前記第3の連結部が少なくとも前記第1の連結部または前記第2の連結部のいずれかと一体化されていることを特徴とする。
これにより、連結具の強度が増すとともに連結部の製造が容易になるという効果がある。
また本発明の携行品は、衣服または衣服の固定具または携行用の物入れのいずれかと携行品とを連結するための連結具が取り付けられた携行品であって、前記連結具は前記携行品と前記連結具とを連結するための第1の連結部と、衣服または衣服の固定具または携行用の物入れと前記連結具とを連結するための第2の連結部と、前記第1の連結部と前記第2の連結部とを連結するための第3の連結部とを有し、前記第3の連結部は硬質な材料からなり、前記携行品に取り付けられた状態における前記携行品の表面からの前記連結具の全長が150mm未満であることを特徴とする。
これにより、連結部が撓まないので、携行品が人体に衝突するときの衝撃を緩和し、かつ携行品が人体や地面等に衝突する機会を減らし、かつ携行品を速やかに衣服等から着脱することができる。
なお、携行品の重量は携行可能なものであれば特に限定されないが、本発明の効果がよりよく奏されるためには約0.1kg〜2kgであることが好ましい。
本発明におけるフックはカメラをぶら下げて保持出来る十分な強度を有した部材であればよい。
ここでカメラスタンド用の雌ねじとしては、カメラスタンドに固定することができる形状であればよいが、例えば、ISO 1222もしくはJIS B7103に準拠していることが好ましい。
また、雄ねじとしては、携行品の雌ネジに固定することができる形状であればよいが、例えば、ISO 1222もしくはJIS B7103に準拠していることが好ましい。
本発明によるフックには落下防止の為のストッパーが付いていてもよい。
なお、上記は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群の組み合わせも発明となりうる。
なお、上記は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群の組み合わせも発明となりうる。
本発明の連結具によれば、携帯に便利な形状、大きさで確実に携行品を連結でき、さらに素早く着脱できて体への負担も少なく、人体や周囲の物体との衝突を少なくし、衝突時の衝撃を小さくすることができる。
また、本発明の連結具によれば、例えば屋外を移動しながらカメラを使用する場合において、リュックサックの肩ひも等にカメラをかけられるという特徴により、移動時は両手が使用でき、カメラを使用する時は簡単に取り外せ、さらに長時間の使用でも首に負担をかける事無く、安全にカメラを保持出来る利点がある。
また、本発明の連結具によれば、例えば屋外を移動しながらカメラを使用する場合において、リュックサックの肩ひも等にカメラをかけられるという特徴により、移動時は両手が使用でき、カメラを使用する時は簡単に取り外せ、さらに長時間の使用でも首に負担をかける事無く、安全にカメラを保持出来る利点がある。
なお、連結具のフックの開放部が外側に向かうように衣服等に引掛けて使用したときは、人体がストッパーとなり歩行時に容易にフックが外れないという効果がある。
ストッパーのないフックはフックの一部が解放しているため、カメラを衣服等から外す目的でカメラを上方に持ち上げればカメラを容易に衣服等から取り外す事が出来る。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、図面を参照して実施形態について説明するが、図中の同一または類似の部分には同一の符号を付して重複する説明を省く場合がある。なお、図面は模式的なものであり、比率等は現実のものとは異なる場合がある。
図1は本発明の連結具の実施形態の例である。ここでは、衣服または衣服の固定具または携行用の物入れとしてリュックサックを例として説明する。図1はリュックサックのリング状部(D管)6に本発明の連結具1を介して携行品(一眼レフカメラ)2が連結されている状態を示している。携行品(一眼レフカメラ)2と連結具1は、第1の連結部(雄ねじ)8を雌ねじ(カメラ側)4に固定することによって連結されている。
衣服の固定具はベルトなどでもよい。また、携行用の物入れはウェストポーチなどでもよい。携行品の例としてはこの他にビデオカメラ、水筒、双眼鏡、ラジオ、携帯用電子機器などが挙げられる。
第1の連結部8は携行品2と連結可能な形状であればよいが、携行品2が雌ねじを有する場合には雄ねじの形状を有していれば容易に連結することができる。第1の連結部8の材質は携行品の重さに耐えうるものであればよいが、例えばステンレス、アルミ、プラスチック等を用いることができる。
第2の連結部11は衣服等に連結可能な形状であればよいが、フックの形状を有することが好ましい。第1の連結部11の材質は携行品の重さに耐えうるものであればよいが、例えばステンレス、アルミ、プラスチック等を用いることができる。また、フックは丸型フックであってもよいし、角型フックであっても良い。
図2に第3の連結部20の具体例を示す。第1の連結部8と第2の連結部11は第3の連結部20を介して互いに連結されている。第3の連結部20は第1及び第2の連結部と連結可能な形状であればよいが、ここでは、図2の破線で示す部分に第1の連結部(雄ねじ)8を通すための貫通孔18を有する形状となっている。第1の連結部(雄ねじ)8はつまみ17を回すことによって、携行品に設けられた雌ねじにねじ留めすることができる。
本発明の連結具が携行品に連結されたときに携行品表面から飛び出す長さを、図2に例示すように長さLとすると、150mm未満であることが好ましい。長さLが150mm以上になると歩行時または走行時に携行品の揺れが激しくなり、人体に比較的強く衝突するという問題が生じる。また、着脱に要する時間も長くなるという問題が生じる。
長さLは15mmより長く100mm未満であることが、より好ましい。長さLが15mm以下になると携行品と衣服等との距離が近くなって、着脱作業が遅くなってしまう。また、長さLが100mm以上になると携行品の揺れが大きくなり、人体への衝撃が比較的大きくなるし、携行品を取り扱うときに操作性が比較的悪くなるという問題が生じる。
フックのサイズは本発明の趣旨を逸脱しない範囲で特に限定されないが、フックが衣服等のリング状部、例えばD管等に連結されることを考慮すると、図2に示すフック解放部H2は、5mm以上であることが好ましく、歩行時に自然に落ちる事を防ぐ為には20mm以下であることが望ましい、また携行品をD管6から下げて歩行する場合の安定性の観点からはフック内部幅Wは5mm〜20mm程度、フック内部高さH1は5mm〜25mm程度が望ましい。
本発明の第3の連結部の太さは本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設定することができるが、第1の連結部または第2の連結部と確実に連結する観点からは、第1の連結部または第2の連結部以上の太さであることが望ましい。また本発明の連結具を携行品に取り付けた後の取り扱い易さの観点からは、第3の連結部の太さは携行品の連結面からはみ出さない太さであることが望ましい。
第3の連結部の材質は本発明の効果を奏する程度に硬質なものであれば良いが、ヤング率が2GPa以上であることが好ましい。具体的にはポリプロピレン以上の堅さであることが好ましい。ヤング率が2GPa未満であると、連結部の可撓性が高くなり、携行品が約180°またはそれ以上回転して、例えばカメラ等のレンズが人体に衝突するなどといった問題が生じやすくなる。また、前後左右への揺れも大きくなり、人体ならびに周囲への衝突の問題も生じやすくなる。
図3は、第3の連結部が前記第1の連結部と前記第2の連結部との相対位置を可変とする機構を具備することを特徴とする本発明の例である。第2の連結部11と一体化された第3の連結部20はスリット19を有している。第1の連結部8はスリット19を貫通しており、図3の矢印の方向にスライドすることによって、第2の連結部との相対位置を変更することができる。
図3に示す実施形態においては第2の連結部11と第3の連結部20が同一の素材によって一体化されている。これにより、本発明の連結具の強度が高くなる。
本発明の連結部は、互いに分離可能となるように連結されていても良い。これにより、例えば第1の連結部を携行品に連結したまま、第2の連結部及び第3の連結部を第1の連結部から分離して取り外すことができる。
図4は本発明の連結具の構造図の一例を示している。第1の連結部(雄ねじ)8を底板9と上蓋10で挟み込む構造となっている。底板9と第1の連結部(雄ねじ)8とは若干の遊びを設けた穴を通して貫通しており第1の連結部(雄ねじ)8が自由に回転できる構造となっている。
上蓋10と底板9とで第1の連結部(雄ねじ)8を挟み込んで組立てた状態では、底板9の表面と第1の連結部(雄ねじ)8、ならびに上蓋10の内壁と第1の連結部(雄ねじ)8の間には若干の隙間が出来るようになっており、第1の連結部(雄ねじ)8は自由に回転する事ができる。
第2の連結部(フック)11は上蓋10に埋め込まれた構造になっており、2kg程度の一眼レフカメラでも保持する事ができる十分な強度が保たれている。
第2の連結部(フック)11は底板9に接続されても良い。
底板9と上蓋10はねじ12,13によって固定されてもよい。
底板9と上蓋10は接着材で固定されてもよい
底板9と上蓋10は第1の連結部(雄ねじ)8と一体成型で作成し底板9と上蓋10は一体構造となってもよい。
底板9の携行品と接する部分には回転止め、衝撃緩衝のためにゴム、フェルトもしくはスポンジ等のクッション14,15を貼り付けてもよい。
図5はカメラスタンドに固定可能な雌ねじ(連結具側)16を具備することを特徴とする本発明の例である。ここでは第3の連結部に雌ねじを有している。これにより、図6に示すように、カメラ等の携行品を、雄ねじを有するカメラスタンドに本発明の連結具を具備したまま取り付けることができる。
本発明の連結具を使用する際には、同時にストラップを携行品に取り付けて、首にストラップを掛けるなどしておけば、万が一、本発明の連結具による連結状態が予期せず解けても、携行品が落下することがなく、また、本発明の連結具によって携行品が衣服に連結されている場合には、首に負担がかからないので便利である。
以下に実施例に基づいて本発明を説明する。
図7は本発明の連結具を使用している状態を示している。表1に示す本発明の実施例及び表2に示す比較例について以下の試験を行った。
[試験]
(1)携行品としての一眼レフカメラに本発明の連結具または比較例の連結具を取り付け、リュックサックのD管に連結した。
(2)図7のようにリュックサックを背負い、一眼レフカメラを装着した状態で歩行と走行を行った。
(3)歩行または走行時の一眼レフカメラの挙動を記録した。
(4)次に、携行品の着脱に要する時間を測定した。
図7は本発明の連結具を使用している状態を示している。表1に示す本発明の実施例及び表2に示す比較例について以下の試験を行った。
[試験]
(1)携行品としての一眼レフカメラに本発明の連結具または比較例の連結具を取り付け、リュックサックのD管に連結した。
(2)図7のようにリュックサックを背負い、一眼レフカメラを装着した状態で歩行と走行を行った。
(3)歩行または走行時の一眼レフカメラの挙動を記録した。
(4)次に、携行品の着脱に要する時間を測定した。
実施例における第3の連結部としては硬質な材料として銅を用いた。銅のヤング率は約130GPaである。
比較例における第3の連結部としては低密度ポリエチレンを用いた。低密度ポリエチレンのヤング率は約0.2GPaである。
比較例における第3の連結部としては低密度ポリエチレンを用いた。低密度ポリエチレンのヤング率は約0.2GPaである。
尚、本発明における効果をよりよく奏するためには、第3の連結部の材質はポリプロピレンと同等以上の硬質性を有していることが好ましい。ヤング率にすると2GPa以上であることが好ましい。これよりも柔らかい材質になると第3の連結部の可撓性が高くなってしまい、携行品の安定性が低くなるなどの問題が生じる。
試験の結果を表3のA〜Eの不具合モードに分けて表1及び表2に示す。表中の「回転」の欄には携行品の回転に起因する不具合の有無を記録してある。また、「振動」の欄には携行品の振動に起因する不具合の有無を記録してある。特に不具合がなく実用上問題とならない場合には「○」、不具合の程度が弱い場合には各具合モードの横に「+」を付した。また、総合判定は「判定」の欄に記入し、3つ以上の不具合モードに該当し且つ「+」が付された不具合モードが1つもない場合には「×」、不具合モードの該当がない場合には「◎」、それ以外の場合を「○」とした。
[不具合モードの説明]
ここで表3の不具合モードについて説明する。図8(a)は不具合モードAの様子を表している。この不具合は第3の連結部を柔らかい紐のようなもので構成した場合に携行品が著しく安定性を欠いて発生するモードであり、携行品が人体側に反転する程度またはそれ以上回転して、人体に衝突する不具合である。
ここで表3の不具合モードについて説明する。図8(a)は不具合モードAの様子を表している。この不具合は第3の連結部を柔らかい紐のようなもので構成した場合に携行品が著しく安定性を欠いて発生するモードであり、携行品が人体側に反転する程度またはそれ以上回転して、人体に衝突する不具合である。
図8(b)は不具合モードBの様子を表している。この不具合は第3の連結部が柔らかい紐のようなもので構成されているか、第3の連結部が比較的長い場合に生じるモードであって、携行品が前後左右に振れて人体に衝突する不具合である。なお、斜面や階段を登る場合や森林などの障害物の多い場所を移動する場合にはこのモードによって人体のみならず周囲に携行品が衝突する可能性が高くなるが、本発明の効果によってその可能性が低減される。
不具合モードCは図8(c)に示すように、携行品の表面からの連結具の長さLが長いために、携行品を衣服等から外して本来の機能を使用する際に、操作性が悪くなるという不具合である。
不具合モードDは、図8(d)に示すように、携行品が反転するほどではないが、回転を伴って前後または左右に振れて体に衝突するというモードである。なお、このモードによっても斜面や階段を登る場合や森林などの障害物の多い場所を移動する場合には人体のみならず周囲に携行品が衝突する可能性が高くなるが、本発明の効果によってその可能性が低減される。
不具合モードEは、本発明の連結具を取り付けた携行品の装着または取り外しに時間がかかるという不具合である。装着または取り外しに要する時間のいずれかが平均で4秒以上かかった場合に本モードに該当するものとした。以下に携行品の着脱に要する時間の測定について詳細に説明する。
[装着試験]
携行品の着脱に要する時間の測定として、まず装着試験を10回行った。結果を表4及び図9に示す。装着時間とは手元の携行品を手に取ってから衣服等のリング状部に携行品を本発明の連結具を介して装着するまでの時間である。
携行品の着脱に要する時間の測定として、まず装着試験を10回行った。結果を表4及び図9に示す。装着時間とは手元の携行品を手に取ってから衣服等のリング状部に携行品を本発明の連結具を介して装着するまでの時間である。
図9は表4の平均値をプロットしたグラフである。なお、連結具の長さLと装着時間又は取り外し時間との相関においては変曲点が存在するため、変曲点付近では表1及び表2に掲げる実施例及び比較例以外の長さ(25mmと30mm)についてもデータの測定を行い、本発明の効果をより詳細に確認した。
装着試験の結果から、装着時間は携行品の表面から測った連結具の長さLに比例しないことがわかった。連結具の長さLが300mm以上になると装着に平均で4秒以上かかった。また、連結具の長さLが15mm以下になると、携行品が衣服等のリング状部に近づくために、第2の連結部をリング状部に連結させる作業の妨げとなり、平均で3秒以上の時間がかかった。また、連結具の長さLが20mm〜150mmの場合には装着時間が3秒以下となり、素早く装着することができた。さらに、連結具の長さLが20mm〜80mmの場合には装着時間が2秒以下となり、より素早く装着することができた。
[取り外し試験]
次に、携行品の着脱に要する時間の測定として、取り外し試験を10回行った。結果を表5及び図10に示す。一眼レフカメラ、その他携行品は両手で安定的に保持できる状態で操作することが望ましいため、この測定では携行品を衣服等のリング状部から取り外してから、両手で安定的に保持するまでに要した時間を測定した。取り外しの行為は携行品が突然必要な場合に行う行為なので、ここで要する時間が短いことは発明の効果として特に重要である。
次に、携行品の着脱に要する時間の測定として、取り外し試験を10回行った。結果を表5及び図10に示す。一眼レフカメラ、その他携行品は両手で安定的に保持できる状態で操作することが望ましいため、この測定では携行品を衣服等のリング状部から取り外してから、両手で安定的に保持するまでに要した時間を測定した。取り外しの行為は携行品が突然必要な場合に行う行為なので、ここで要する時間が短いことは発明の効果として特に重要である。
図10は表5の平均値をプロットしたグラフである。なお、表5と図10に示す結果は、第1の連結部と第2の連結部が図12のようにほぼ同軸上に連結されている場合の取り外し時間1のデータである。
次に、図13のように第1の連結部と第2の連結部が同軸上にない位置で連結されている場合の取り外し時間2を表6及び図11に示す。
取り外し試験の結果から、取り外し時間は連結具の長さLに比例しないことがわかった。上記取り外し時間1よりも取り外し時間2のほうが、連結具の長さが短い場合において若干短いが、全体としては、両取り外し時間の差は微小であった。
表5、表6に示すように、連結具の長さLが200mm以上になると衣服等からの取り外しに平均で4秒以上かかった。また、表5の取り外し時間1に示すように、連結具の長さが15mm以下になると、携行品が衣服等のリング状部に近づくために、第2の連結部をリング状部に連結を解く作業の妨げとなり、平均で4秒以上の時間がかかった。また、連結具の長さLが20mm〜150mmの場合には取り外し時間が平均で約3秒〜3.5秒で素早く取り外すことができた。さらに、連結具の長さLが20mm〜100mmの場合には取り外し時間の平均値が約3秒となり、より素早く取り外すことができた。
第1の連結部と第2の連結部がほぼ同軸上にある場合とない場合の対比においては、取り外し時間の差は微小であったが、図13に示すように両連結部が同軸上にないほうが、本発明の実施形態として、より好ましい。
図12に示すように両連結部がほぼ同軸上、または重複する位置にある場合には携行品の厚みに起因して携行品と衣服等との間に比較的大きなスペースができ、携行品が傾いた状態となる。一方、図13に示すように両連結部が同軸上にない、または重複する位置にない場合には、携行品と衣服等との間のスペースが殆どなくなり、安定した姿勢となるため、上述した回転や振動による不具合モードがより発生しにくくなるという効果を奏する。
ところで、上述の第3の連結部が第1の連結部と前記第2の連結部との相対位置を可変とする機構を具備する本発明によれば、図12または図13のいずれの本発明の形態も構成し得る。
ところで、上述の第3の連結部が第1の連結部と前記第2の連結部との相対位置を可変とする機構を具備する本発明によれば、図12または図13のいずれの本発明の形態も構成し得る。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることができることは当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 連結具
2 携行品(一眼レフカメラ)
3 リュックサック
4 雌ねじ(カメラ側)
5 リュックサックの肩ひも
6 リング状部(D管)
7 リング上部(ベルト通し)
8 第1の連結部(雄ねじ)
9 底板
10 上蓋
11 第2の連結部(フック)
12 ねじ
13 ねじ
14 クッション
15 クッション
16 雌ねじ(連結具側)
17 つまみ
18 貫通孔
19 スリット
20 第3の連結部
2 携行品(一眼レフカメラ)
3 リュックサック
4 雌ねじ(カメラ側)
5 リュックサックの肩ひも
6 リング状部(D管)
7 リング上部(ベルト通し)
8 第1の連結部(雄ねじ)
9 底板
10 上蓋
11 第2の連結部(フック)
12 ねじ
13 ねじ
14 クッション
15 クッション
16 雌ねじ(連結具側)
17 つまみ
18 貫通孔
19 スリット
20 第3の連結部
Claims (10)
- 衣服または衣服の固定具または携行用の物入れのいずれかと携行品とを連結するための連結具であって、前記携行品と前記連結具とを連結するための第1の連結部と、前記衣服または衣服の固定具または携行用の物入れと前記連結具とを連結するための第2の連結部と、前記第1の連結部と前記第2の連結部とを連結するための第3の連結部とを有し、前記第3の連結部は硬質な材料からなり、前記携行品に取り付けられた状態における前記携行品の表面からの全長が150mm未満であることを特徴とする連結具。
- 前記硬質な材料のヤング率は2GPa以上であることを特徴とする請求項1に記載の連結具。
- 前記第2の連結部はフックを備えることを特徴とする請求項1に記載の連結具。
- 前記第3の連結部は前記第1の連結部と前記第2の連結部との相対位置を可変とする機構を具備することを特徴とする請求項1に記載の連結具。
- カメラスタンドに固定可能な雌ねじを具備することを特徴とする請求項1に記載の連結具。
- 前記第1の連結部は雄ねじであることを特徴とする請求項1に記載の連結具。
- 前記第2の連結部は前記雄ねじの軸中心からずれた位置に固定されたことを特徴とする請求項6に記載の連結具。
- 前記第3の連結部は少なくとも前記第1の連結部または前記第2の連結部のいずれかと一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の連結具。
- 前記携行品の表面からの全長が15mmより長く100mm未満であることを特徴とする請求項2に記載の連結具。
- 請求項1に記載の連結具を備えることを特徴とする携行品。
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Patent Citations (4)
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JPS595989Y2 (ja) * | 1977-11-25 | 1984-02-23 | 日本電信電話株式会社 | フック構造 |
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