JP2011133121A - ヒートポンプ給湯機 - Google Patents

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陽介 森宗
Masahiro Aono
正弘 青野
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Abstract

【課題】スケールの付着による配管の閉塞を防止して、貯湯タンクとガスクーラーとの間の水の円滑な循環を保つ。
【解決手段】制御部80は、所定期間に亘って給湯負荷熱量を取得し、給湯負荷熱量の平均値を平均給湯負荷熱量とし、スケール生成を抑制する低温の沸き上げ温度で、夜間時間帯に沸き上げて貯湯タンク11に貯湯し、貯湯直後の保持熱量が予め求めた平均給湯負荷熱量より少ないか否かを判定し、判定の結果、貯湯直後の保持熱量が平均給湯負荷熱量より少ない場合に、追加沸き増しを低温の沸き上げ温度で実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、貯湯タンクと、圧縮機、ガスクーラー、減圧装置及び蒸発器を有したヒートポンプユニットとを備えたヒートポンプ給湯機に関する。
従来、貯湯タンクと、圧縮機、ガスクーラー、減圧装置及び蒸発器を有したヒートポンプユニットとを備えたヒートポンプ給湯機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の給湯装置では、貯湯タンク内の低温の水を循環ポンプを介してガスクーラーに循環し、ガスクーラーで熱交換して昇温された高温の水を貯湯タンクに戻すことにより、お湯を沸かして貯湯タンク内に温水を貯湯する貯湯運転が行われている。
特開2002−22389号公報
ところで、水循環回路においてガスクーラー内で、当該水に含まれるシリカ、マグネシウム、カルシウムといったスケールが析出する場合がある。析出したスケールが水循環回路の配管の内壁に付着すると、スケールの付着量によっては、配管が閉塞し、貯湯タンクとガスクーラーとの間の水の循環が妨げられる場合があった。
特に、製品出荷時のヒートポンプ給湯機は、ランニングコストを抑制する観点からの最適な条件、すなわち、電気料金の安い時間帯(例えば、深夜電力時間帯)に沸き上げを行うとともに、沸き増しをなるべく行わずにすむ高温沸き上げを行うように設定されていた。
ところで、硬水地域では、電気料金が安い深夜電力時間帯に多くの熱量を蓄えるための高温沸き上げを行うと、スケールの生成がより一層助長されることとなる。
このため、従来においては、スケールが生成される沸き上げ動作が終了した後に、配管の内壁に付着したスケールを剥がすために、ポンプによる強制循環(ポンプ洗浄)を行うようにしていた。
しかしながら、スケールの生成速度が速く、短時間の沸き上げでもポンプ洗浄が追いつかないほどに水質条件が悪い場合には、微量ではあるが、スケールの層が確実に形成されることとなっていた。
また、ポンプ洗浄により配管内を流速を上げて洗浄するという行為が、スケール除去とともに配管にもダメージを与える可能性もあった。
上述したように、スケールの発生およびスケールの除去は、結局、製品寿命を縮めることとなり、結果としてコストの低減に繋がらないという問題点があった。
そこで、本発明の目的は、スケール生成を抑制し、ガスクーラーへおよびガスクーラーに至るまでの配管へのスケールの析出、ひいては、配管の閉塞を防止して、貯湯タンクとガスクーラーとの間の水の円滑な循環を保ち、実効的なコストの低減を図ることができるヒートポンプ給湯機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1態様は、ヒートポンプユニット及びタンクユニットを備え、前記タンクユニットの貯湯水を前記ヒートポンプユニットに循環させて沸き上げて、前記タンクユニットに貯湯するヒートポンプ給湯機において、スケール生成を抑制する低温の沸き上げ温度で、夜間時間帯に沸き上げてタンクユニットに貯湯し、前記タンクユニットの貯湯直後の保持熱量が予め求めた平均給湯負荷熱量より少ないか否かを判定する判定部と、前記判定の結果、前記貯湯直後の保持熱量が前記平均給湯負荷熱量より少ない場合に、追加沸き増しを前記沸き上げ温度で実行する制御部と、を備え、前記制御部は、所定期間に亘って給湯負荷熱量を取得し、前記所定期間における給湯負荷熱量の平均値を前記平均給湯負荷熱量とすることを特徴とする。
本発明の第2態様は、第1態様において、前記制御部は、1日を複数の時間帯に分け、前記保持熱量が不足すると予測される時間帯の始まりに、前記追加沸き増しを実行することを特徴とする。
本発明の第3態様は、第2態様において、前記制御部は、前記所定期間において前記時間帯毎の給湯負荷熱量を取得し、取得した前記時間帯毎の給湯負荷熱量に基づいて前記保持熱量が最も早く不足した時間帯を前記保持熱量が不足すると予測される時間帯とする、ことを特徴とする。
本発明の第4態様は、第1態様ないし第3態様のいずれかにおいて、前記制御部は、前記貯湯直後の保持熱量と前記平均給湯負荷熱量との熱量差に基づいて、前記追加沸き増し時間を算出することを特徴とする。
本発明の第5態様は、第1態様ないし第4態様のいずれかにおいて、前記夜間時間帯に沸き上げてタンクユニットに貯湯する際には、予めピークシフト演算を行っており、前記追加沸き増しを前記夜間時間帯に行う場合には、前記ピークシフト演算を更新する、ことを特徴とする。
本発明の第6態様は、ヒートポンプユニット及びタンクユニットを備え、前記タンクユニットの貯湯水を前記ヒートポンプユニットに循環させて沸き上げて、前記タンクユニットに貯湯するヒートポンプ給湯機において、夜間時間帯に高温で沸き上げて貯湯する最適条件運転モードと、所定期間に亘って給湯負荷熱量を取得し、前記所定期間における給湯負荷熱量の平均値を平均給湯負荷熱量として求めておき、スケール生成を抑制する低温の沸き上げ温度で、夜間時間帯に沸き上げてタンクユニットに貯湯し、前記タンクユニットの貯湯直後の保持熱量が前記平均給湯負荷熱量より少ないか否かを判定し、その後、前記判定の結果、前記貯湯直後の保持熱量が前記平均給湯負荷熱量より少ない場合に、追加沸き増しを前記沸き上げ温度で実行するスケール抑制運転モードとを備え、これらモードを選択可能とした、ことを特徴とする。
本発明によれば、スケールの生成を抑制し、スケールの付着によるガスクーラー、配管等の閉塞を防止して、貯湯タンクとガスクーラーとの間の水の円滑な循環を保つことができる。
本実施形態の給湯装置の構成を示す回路図である。 本実施形態のヒートポンプユニットの冷媒回路を示す図である。 スケール抑制運転モードの処理フローチャート(その1)である。 スケール抑制運転モードの処理フローチャート(その2)である。 スケール抑制運転モードの処理フローチャート(その3)である。 スケール抑制運転モードの処理フローチャート(その4)である。 制御部80が運転中に取得すべきデータの説明図である。 運転初期設定の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、実施形態のヒートポンプ給湯機の構成図である。
ヒートポンプ給湯機100は、家庭用の貯湯式の給湯装置として構成されている。
図1に示す様に、ヒートポンプ給湯機100は、温水を貯留する貯湯タンク11を収容するタンクユニット10と、貯湯タンク11と水循環配管20により接続されて、貯湯タンク11内の低温の水を昇温するヒートポンプユニット30を備えている。
貯湯タンク11の下部12に貯留する低温の水は、水循環配管20によりヒートポンプユニット30に流入される。ヒートポンプユニット30において、後述するガスクーラー34で冷媒と熱交換を行うことにより昇温されて高温となった温水は、水循環配管20を介して貯湯タンク11の上部13から貯湯タンク11内に戻される。ヒートポンプ給湯機100では、この様に水循環配管20により接続された貯湯タンク11とヒートポンプユニット30との間の水循環回路20Aにおいて、水を循環させながら水を昇温し、貯湯タンク11内に高温の水(温水)を貯湯する貯湯運転を行う。そして、貯湯タンク11内の温水は、貯湯タンク11の上部13に接続された給湯配管40を介して風呂101や図示しないシャワー及び蛇口等に給湯される。なお、水循環回路20Aの構成については後述する。
ここで、図2を参照して、ヒートポンプユニット30の構成を説明する。
ヒートポンプユニット30は、図2に示す様に、圧縮機31、蒸発器32、減圧装置としての膨張弁33及びガスクーラー34を備え、これらは冷媒配管35により接続されてヒートポンプ回路36を構成している。
ここで、ヒートポンプ回路36は、冷媒として二酸化炭素を用いた超臨界ヒートポンプ回路である。また、ヒートポンプユニット30には、ヒートポンプユニット30が備える圧縮機31、膨張弁33等の動作を制御して、ヒートポンプユニット30の運転を制御するための制御部37が設けられている。
ガスクーラー34は、冷媒配管35と接続され、冷媒が流通する冷媒流通配管38と、水循環配管20が接続され、水が流通する水流通配管39とを備えている。
冷媒流通配管38の入口38Aには、圧縮機31の冷媒吐出管35A(35)が接続されており、圧縮機31において圧縮された高温高圧の冷媒がガスクーラー34内に流入する様に構成されている。また、冷媒流通配管38の出口38Bには冷媒配管35B(35)を介して膨張弁33が接続されており、ガスクーラー34の内部を冷媒流通配管38を介して流通した冷媒は膨張弁33に流入するように構成されている。
一方、水流通配管39の入口39Aは貯湯タンク11の下部12と、第一の水循環配管21(水循環配管20)を介して接続され、水流通配管39の出口39Bは貯湯タンク11の上部13と第二の水循環配管22(水循環配管20)を介して接続される。貯湯運転が行われる際に、ガスクーラー34では、冷媒流通配管38を流れる冷媒と、水流通配管39を流れる水との熱交換が行われるが、この際、冷媒と水とが対向流となる様になっている。
すなわち、水流通配管39において水が流通する方向は、冷媒流通配管38において冷媒が流通する方向と対向するようになっている。
従って、ガスクーラー34で、水と熱交換を行うことにより放熱した冷媒は、膨張弁33を通過する過程で減圧された後、蒸発器32に流入する。冷媒はこの蒸発器32において周囲の空気から熱を汲み上げて、すなわち、周囲の熱を奪って蒸発する。その後、冷媒は蒸発器32から出て圧縮機31に吸込まれるサイクルを繰り返す。
貯湯タンク11と、ガスクーラー34とは、第一の水循環配管21と、第二の水循環配管22とにより接続されて、第一の水循環配管21に設けられた循環ポンプ23により貯湯タンク11内の水が、第一の水循環配管21を介してガスクーラー34の水流通配管39に流入し、ガスクーラー34で熱交換されて昇温した水が第二の水循環配管22を介して貯湯タンク11の上部13に戻される水循環回路20Aを構成している。
次に、再び図1を参照して、タンクユニット10の構成を説明する。
タンクユニット10は、上述の貯湯タンク11の他、上記給湯配管40を含む給湯回路40Aと、追焚用水循環回路70Aと、凍結防止回路20Bと、を備えている。また、貯湯タンク11の下部12には、給水管14と、排水管15とが接続されている。さらに、タンクユニット10は、水循環回路20A、水循環配管(水循環回路)20に設けられる循環ポンプ23、追焚用水循環回路70Aに設けられる追焚加熱ポンプ(循環ポンプ)73、風呂水戻管(風呂水循環回路)76に設けられる、風呂ポンプ(循環ポンプ)53や、後述する三方弁24等の動作を制御する制御部80を備えている。
以下、タンクユニット10の構成を、給水管14、排水管15、給湯回路40A、追焚用水循環回路70A、凍結防止回路20Bと、制御部80の順に説明する。なお、凍結防止回路20Bは、水循環回路20Aの一部として構成される。
給水管14は減圧弁14Aを備え、給湯等により貯湯タンク11内の温水が使用されて減圧された場合に、常温の市水を減圧弁14Aにより給水圧力を所定の圧力、例えば、170kPa(約1.7kgf/cm)に下げた状態で貯湯タンク11に貯湯タンク11の下部12から供給する。また、貯湯タンク11と給水管14との接続口には逆止弁14Bが設けられ、減圧弁14Aの上流側にも逆止弁14Cが設けられている。これらの逆止弁14B、14Cは、給水管14に接続される給水源(図示略)から貯湯タンク11に向かう方向を順方向とする逆止弁である。
給水管14から貯湯タンク11には、常時、給水源からの給水が可能に構成されており、貯湯タンク11には減圧弁14Aにより所定の圧力に減圧された後の給水圧が常に印加されている。貯湯タンク11内の水量は常に満量とされている。給湯等により貯湯タンク11内の水が使用された場合、給水圧により当該給水管14を介して常温の市水が供給される。なお、貯湯タンク11の容量は、300リットル〜460リットル程度である。本実施の形態では、370リットル程度の容量を有するものとする。
排水管15は排水弁15Aを介して貯湯タンク11の下部12に接続された第一の水循環配管21(水循環配管20)に接続されており、排水弁15Aを開くことにより、貯湯タンク11内の温水を外部に排水することができる。但し、貯湯運転時、この排水弁15Aの弁開方向は、第一の水循環配管21により、貯湯タンク11の下部12に貯留された水がガスクーラー34の水流通配管39の入口39Aに流入するように、手動、若しくは制御部80により制御されている。
給湯回路40Aは、貯湯タンク11の上部13に接続された給湯配管40を介して貯湯タンク11から出湯された温水と、給水管14により供給される常温の市水とを混合して所望の温度に調整して、風呂101、シャワー、蛇口等に給湯するものである。
給湯配管40は、分岐点41において、風呂101に給湯するための風呂給湯側配管50と、シャワーや蛇口等に給湯するための蛇口給湯側配管60とに分岐している。
風呂給湯側配管50は、風呂101の給湯口101Aに接続されている。風呂給湯側配管50には、上記の分岐点41と、風呂101の給湯口101Aとの間に、注湯混合弁51、注湯弁52、風呂ポンプ53が設けられている。これらは、図示しない制御線等を介して制御部80に接続されている。風呂給湯側配管50には、注湯混合弁51を介して給水管14において、逆止弁14Bと、減圧弁14Aとの間で分岐した第一給水分岐管141が接続されている。
注湯混合弁51は、制御部80の制御の下、風呂リモコン82を介してユーザにより設定された風呂給湯温度となるように、給湯配管40を介して貯湯タンク11の上部13から出湯された温水と、第一給水分岐管41から給水される常温の市水とを混合する。注湯弁52は、大気開放弁となっており、風呂101側から逆流した温水を大気に逃がすことができる。風呂ポンプ53は、風呂101の追焚きを行う際に、風呂101内の風呂水を汲み上げる際に用いられるものである。なお、この風呂ポンプ53については後述する。
一方、蛇口給湯側配管60は、図示しないシャワーや蛇口等に接続される。蛇口給湯側配管60には、上述の分岐点41と、シャワーや蛇口等との間に、給湯混合弁61が設けられている。蛇口給湯側配管60には、給湯混合弁61を介して、第一給水分岐管141からさらに分岐した第二給水分岐管142が接続されている。給湯混合弁61は、制御部80の制御の下、台所リモコン81を介してユーザにより設定された蛇口給湯温度となる様に、給湯配管40を介して出湯された温水と、第二給水分岐管142から給水される常温の市水とを混合する。
なお、以上説明した給湯回路40Aにおいて、給湯配管40には、分岐点41の上流側に逃し弁42が接続されており、貯湯タンク11内の圧力が一定圧力以上になった場合、この逃し弁42を介して一定圧力以上の圧を逃がすことができる。
次に、追焚用水循環回路70Aの構成を説明する。
追焚用水循環回路70Aにおいて、貯湯タンク11内の高温の温水と、風呂101から汲み上げられた風呂水とが熱交換を行うことにより、風呂水が昇温されて、風呂101の追焚きが行われる。
追焚用水循環回路70Aは、貯湯タンク11の上部13と中央部16とを接続する追焚用水循環配管71と、追焚用水循環配管71に設けられる追焚用熱交換器72と、追焚加熱ポンプ73とを備えている。追焚加熱ポンプ73により、追焚用水循環配管71を介して貯湯タンク11の上部13から出湯された温水が、貯湯タンク11の中央部16から貯湯タンク11内に戻される。なお、追焚用水循環配管71は逆止弁71Aを介して貯湯タンク11の中央部16に接続されている。
また、追焚用熱交換器72には、風呂水循環回路74が接続されている。風呂水循環回路74は、風呂給湯側配管50に接続される風呂水往管75と、風呂101に設けられた他の給湯口101Bに接続される風呂水戻管76とが接続されている。制御部80の制御の下、風呂101の追焚きが開始されると、風呂ポンプ53が動作を開始し、風呂101内の風呂水が風呂水往管75を介して追焚用熱交換器72に流入される。
一方、制御部80の制御の下、追焚加熱ポンプ73も動作を開始し、追焚用水循環配管71を介して貯湯タンク11内の温水が追焚用熱交換器72に流入する。追焚用熱交換器72において、貯湯タンク11の上部13から流入した高温の水と、風呂101から汲み出された風呂水とが熱交換される。そして、熱交換により昇温された風呂水は風呂水戻管76および給湯口101Bを介して風呂101に戻される。
一方、追焚用熱交換器72において風呂水と熱交換されて中温となった貯湯タンク11内の温水は、追焚用水循環配管71を通じて貯湯タンク11の中央部16から貯湯タンク11に戻される。
また、本実施の形態のヒートポンプ給湯機100は、冬季等、ヒートポンプユニット30の運転停止時に、水循環配管20の凍結を防止するために、水循環回路20Aには温水をヒートポンプユニット30側で循環させる凍結防止回路20Bが設けられている。
凍結防止回路20Bは、図1に示す様に、第一の水循環配管21において、排水弁15Aと循環ポンプ23との間に設けられた三方弁24と、この三方弁24と、第二の水循環配管22とに接続される凍結防止配管25とによって構成される。貯湯運転時、この三方弁24の弁開方向は貯湯タンク11の下部12に貯留された水がガスクーラー34の水流通配管39の入口39Aに流入するように、制御部80により制御されている。凍結防止運転時には、制御部80により、凍結防止配管25と、第一の水循環配管21のガスクーラー34の水流通配管39の入口39Aとが連通するように、弁開方向が切り替えられる。制御部80の制御の下、凍結防止運転時は、ヒートポンプユニット30を運転し、循環ポンプ23により、三方弁24、循環ポンプ23、ガスクーラー34、第二の水循環配管22、凍結防止配管25、三方弁24の順に温水が循環される。これにより、水循環配管20の凍結が防止される。
ヒートポンプ給湯機100において給湯運転を行うと、ガスクーラー34の水流通配管39と貯湯タンク11の上部13とを接続する第二の水循環配管22との内部を、高温に昇温された水が流れる。この高温に昇温された水の温度は、貯湯運転の終了後、水流通配管39および第二の水循環配管22の内部で徐々に低下する。特に、80℃以上の温度範囲に水の温度が昇温されたときにCaやMgといったスケールの析出が起こりやすく、シリカは水温が低下する過程で析出しやすい。これは、シリカ(SiO)等の一般の結晶物は水温の低下と共に溶解度も低下するのに対し、CaやMg等のスケール成分は、水温の上昇と共に溶解度が低下する傾向にあるためである。貯湯運転時には、ガスクーラー34の水流通配管39の銅管壁面が例えば、85℃以上に昇温されるために、この水流通配管39内部でCaやMgのスケールが析出しやすい。これらの析出したスケールにより、水流通配管39の内壁等が閉塞されると、貯湯タンク11とガスクーラー34との間の水の循環が妨げられ、ヒートポンプ給湯機100において貯湯運転を行うことができないという不具合が生じる。
特に硬水地域においては、軟水地域と同様の高温で貯湯運転を行うと、スケールが析出しやすくなる可能性が高い。
そこで、本実施形態においては、ヒートポンプ給湯機100が設置された地域により、硬水地域においては、その運転モードを、効率を重視して高温(例えば、80℃以上)で沸き上げを行う最適条件運転モードから、スケールの析出の抑制を行うために低温(例えば、65℃)で沸き上げを行うスケール抑制運転モードへと切り替えることにより、ヒートポンプユニット30において、高温部となる熱交換器において析出するスケールの付着による水流通配管39や水循環配管20の閉塞を防止している。
また、図1に示す様に、第一の水循環配管21において、循環ポンプ23がガスクーラー34の水流通配管39の入口39Aの上流側に設けられている。
次に、制御部80について説明する。
制御部80は、図示しないCPU、RAM、ROM等を備えている。制御部80はROMに予め記憶されている貯湯運転プログラムや洗浄運転プログラム等の制御プログラムおよび制御用データに基づいて、RAMの一部を作業領域として、貯湯運転や洗浄運転時、CPUによりヒートポンプ給湯機100に設けられた上記各種弁の切り替えや循環ポンプ23等をコンピューター制御により制御する。また、制御部80は、ヒートポンプユニット30の制御手段に制御信号を送信して、ヒートポンプユニット30の運転を制御する。
また、制御部80には上述の台所リモコン81及び風呂リモコン82が接続されている。ユーザは台所リモコン81を介して、台所における給湯温度の設定等の各種の操作を行うことができる。また、ユーザは風呂リモコン82を介して風呂101の自動給湯、給湯温度の設定、追焚きの指示等の各種の操作を行うことができる。また、制御部80には、運転動作モードを、深夜電力時間帯に効率重視の高温沸き上げ(例えば、85℃沸き上げ)を行う最適条件運転モードと、深夜電力時間帯にスケール析出抑制重視の低温沸き上げ(例えば、65℃沸き上げ)を行うとともに、深夜電力時間帯以外の時間帯に低温で追加沸き上げを行うスケール抑制運転モードと、の間で切り替える図示しない切替スイッチが設けられている。
次に実施形態のヒートポンプ給湯機100の動作について説明する。
この場合において、ヒートポンプ給湯機100は、硬水地域に設置されており、制御部80の図示しない切替スイッチは、動作モードをスケール抑制運転モードとする側に切り替えられているものとする。
図3は、スケール抑制運転モードの処理フローチャート(その1)である。
図4は、スケール抑制運転モードの処理フローチャート(その2)である。
図5は、スケール抑制運転モードの処理フローチャート(その3)である。
図6は、スケール抑制運転モードの処理フローチャート(その4)である。
まず、制御部80は、時刻が朝7時になると制御動作を開始する。
これは、最も電気料金が安い深夜電力時間帯が朝7時になると終了するため、原則的には、深夜電力時間帯に沸き上げた温水を利用する時間帯に移行するからである。
続いて制御部80は、現在(ピークシフト終了時)、貯湯タンク11に蓄えられている保持熱量を算出する(ステップS11)。
具体的には、貯湯タンク11の貯湯量が、例えば、370リットルの場合について説明すると、貯湯タンク11内の領域を下方から上方に向かって、貯湯タンク11を輪切りにしたような状態で6つの領域に分け、各領域の容積を70リットル、60リットル、60リットル、60リットル、60リットル、60リットルとし、領域毎に図示しないサーミスタを設けて各領域を代表する温度を測定し、その値をTS1〜TS6とすると、第i日目の7時時点におけるタンク保持熱量Qi0は、水の比熱に基づいて次式により算出される。
Qi0=(TS1×70リットル×比熱)+(TS2×60リットル×比熱)
+(TS3×60リットル×比熱)+(TS4×60リットル×比熱)
+(TS5×60リットル×比熱)+(TS6×60リットル×比熱)
となる。
次に制御部80は、沸き上げ温度をスケール析出が抑制される温度範囲内であって、かつ、できる限り高温の温度である65℃に設定する(ステップS12)。
図7は、制御部80が運転中に取得すべきデータの説明図である。
図7に示すように、制御部80は、7時の貯湯直後(ピークシフト終了直後)に第i日目のタンク保持熱量Qi0を取得するとともに、1日を複数の区間(時間帯)P1〜P4に分け、区間P1〜P4毎に給湯負荷熱量(使用熱量)Qi1〜Qi4を取得する。
具体的には、第1日目(i=1)の場合、区間P1〜P4毎の給湯負荷熱量(使用熱量)Q11〜Q14を各時間帯の終了時点で算出し、取得する。
例えば、区間P1後の給湯負荷熱量Q11は、給湯温度、給水水温、使用湯量、水の比熱から次式により算出する。
Q11=(給湯温度[℃]−給水水温[℃])×使用湯量[リットル]×水の比熱
同様に給湯負荷熱量Q12〜Q14についても算出する。
そして、制御部80は、区間P1の終わりに給湯使用熱量X1(=Q11)を求め、区間P2の終わりに給湯使用熱量X2(=Q11+Q12)を求め、区間P3の終わりに給湯使用熱量X3(=Q11+Q12+Q13)を求め、区間P4の終わりに給湯使用熱量X4(=Q11+Q12+Q13+Q14)を算出し、一日の終わりに給湯使用熱量X4が所定の熱量(本実施形態では、10,000J)を越えていた場合には、給湯使用熱量X1〜X4を記憶することとなる。
同様に、データ収集の第2日目〜第4日目には、区間P1〜P4毎に給湯負荷熱量(使用熱量)X1〜X4を各区間P1〜P4の終了時点で算出し、一日の終わりに給湯使用熱量X4が所定の熱量(本実施形態では、10,000J)を越えていた場合には、給湯使用熱量X1〜X4を記憶することとなる。
そして、第4日目以降になると、過去3日間(第4日目以降第i日目の場合、第(i−1)日目〜第(i−3)日目)と、運転当日(第i日目)の4日分が順次更新されて、制御部80は、常に最新4日間のデータを記憶していることとなる。
なお、この場合において、最新4日間のデータは、連続している4日間とは限らず、一日の終わりに給湯使用熱量X4が所定の熱量(本実施形態では、10000J)を越えていた最新の4日間となる。
また、スケール析出が抑制され、かつ、配管の腐食などの他の不具合が生じにくい温度範囲は、一般的には45℃〜80℃であるが、本実施形態では、より硬度が高い水質を前提に最高沸き上げ温度を65℃に設定している。しかしながら、硬水地域であっても、より硬度の低い水質の場合には、制御部80に設けられた図示しないスイッチにより75℃などより高温に設定することも可能である。
続いて、制御部80は、所定期間(本実施形態では、過去3日間)の給湯負荷熱量(使用熱量)データ(=Q11〜Q14、Q21〜Q24、Q31〜Q34)が取得済みであるか否かを判別する(ステップS13)。これは、本実施形態においては、過去3日間の給湯負荷熱量データに基づいて沸き増し制御を行うことにより、当該ヒートポンプ給湯機のユーザの使用態様に最適な沸き増し制御を行うように構成しているからである。
この場合において、所定期間は、連続している必要はなく、ユーザが旅行などに出かけていて、最新の3日間には、ヒートポンプ給湯機100の運転を停止していたとしても、運転を行っていた最後の3日間(連続あるいは不連続)の給湯負荷熱量データが取得済みであればよい。なお、前回のヒートポンプ給湯機100の使用から所定時間(例えば、数ヶ月)が経過している場合などには、制御部80に設けられた図示しないリセットスイッチにより、新規に第1日目から給湯負荷熱量を収集するように構成することも可能である。
図8は、運転初期設定の説明図である。
ステップS13の判別において過去3日間の給湯負荷熱量データが取得済みではない場合、すなわち、ヒートポンプ給湯機が設置直後などの理由により、過去3日間の給湯負荷熱量データが未だ取得されていない場合には(ステップS13;No)、図6に示すように、所定期間である3日間が経過して4日目となり、過去3日間の給湯負荷熱量データが取得できるまでは、沸き上げ最高温度を65℃、最低貯湯量C=200リットル固定とし、沸き増し時間Aは、設定しないものとしている。
さらに制御部80は、貯湯タンク11内の残湯量が最低貯湯量(本実施形態では200リットル)以上であるか否かを判別する(ステップS52)。
ステップS52の判別において、貯湯タンク11内の残湯量が最低貯湯量未満である場合には(ステップS52;No)、給湯中にお湯が不足する可能性を考慮して、貯湯タンク11内の残湯量が250リットルとなるまで沸き上げを行い(ステップS53)、処理を再びステップS13に移行する。
ステップS52の判別において、貯湯タンク11内の残湯量が最低貯湯量以上である場合には(ステップS52;Yes)、現在時刻が深夜電力時間帯である23時以降となったか否かを判別する(ステップS54)。
ステップS54の判別において、現在時刻が深夜電力時間帯である23時以降ではない場合には(ステップS54;No)、制御部80は、再び処理をステップS13に移行する。
ステップS54の判別において、現在時刻が深夜電力時間帯である23時以降である場合には(ステップS54;Yes)、深夜電力時間帯の終了時刻である(午前)7時直前に満量沸き上げが完了するように沸き上げ開始時刻を設定するピークシフト演算を行う(ステップS55)。
続いて制御部80は、現在時刻がステップS55で設定したピークシフト開始時刻に至ったか否かを判別する(ステップS56)。例えば、満了沸き上げに5時間かかるとした場合には、沸き上げ開始時刻、すなわちピークシフト開始時刻は、(7−5)=2時に設定され、現在時刻が2時に至ったか否かが判別されることとなる。
ステップS56の判別において、ピークシフト開始時刻に未だ至っていない場合には(ステップS56;No)、処理を再びステップS13に移行して同様の処理を繰り返し、実効的にピークシフト時刻まで待機状態となる。
ステップS56の判別において、ピークシフト開始時刻に至った場合には(ステップS56;Yes)、沸き上げ運転を開始し(ステップS57)、満量沸き上げが完了すると(ステップS58)、給湯負荷熱量が10,000J(10kJ)以上であるか否かの判定を行う(ステップS59)。
ステップS59の判定において、給湯負荷熱量が10,000J未満である場合には(ステップS59;No)、当該日付における給湯負荷熱量の記憶はせずに処理を終了する。これは、過去3日間の給湯負荷熱量データ中に、最適な制御を行う際に実質的に役に立たないデータを含ませないようにするためである。
ステップS59の判別において給湯負荷熱量が10,000J以上である場合には(ステップS59;Yes)、給湯負荷熱量データとして記憶し(ステップS60)、処理を終了する。
一方、ステップS13の判別において、過去の3日間の給湯負荷熱量データがある場合には(ステップS13;Yes)、沸き増し時間Aの決定を行う(ステップS14)。
沸き増し時間Aの決定に際しては、制御部80は、貯湯タンク11への貯湯直後の保持熱量と3日間の平均給湯負荷熱量との熱量差に基づいて、追加沸き増し時間を算出している。ここで、給湯負荷熱量の平均値=(Q1+Q2+Q3)/3となる。
具体的には、貯湯タンク11の保持熱量から過去3日間の給湯負荷熱量の平均値を差し引いた熱量値Dが0より大きい場合(D>0)には、貯湯タンク11の保持熱量は充分であると考えられるので、沸き増し時間を0時間に設定する。また貯湯タンク11の保持熱量から過去3日間の給湯負荷熱量の平均値を差し引いた熱量値Dが0未満である場合には、貯湯タンク11の保持熱量は不足していると考えられるので、不足熱量に相当する熱量値Dを1時間当たりに沸き上げ可能な熱量で除して得られる時間(切り上げ)を沸き増し時間Aとして決定する。
次に制御部80は、沸き増し開始時刻Bの決定を行う(ステップS15)。
ここで、沸き増し開始時刻Bの決定について詳細に説明する。
なお、以下の説明においては、第1日目〜第3日目に収集したデータに基づいて、第4日目に行う処理について説明するが、第i日(i=5以上の整数)以降については、第(i−1)日目、第(i−2)日目、第(i−3)日目に収集したデータに基づいて同様の処理を行うこととなる。
さて、本実施形態においては、沸き増し開始時刻Bの決定に際しては、1日を複数の区間(時間帯)に分けている。
より具体的には、1日を区間P1:第1のリビング時間帯(7時〜10時)、区間P2:昼間時間帯(10時〜17時)、区間P3:第2のリビング時間帯(17時〜23時)、区間P4:深夜電力時間帯(23時〜7時)の4つの区間に分けており、沸き増し開始時刻Bとしては、7時以降、10時以降、17時以降、23時以降のいずれかとしている。なお、電気料金は、深夜電力時間帯<第1のリビング時間帯=第2のリビング時間帯<昼間時間帯の順番で高くなっているものとする。
また、制御部80は、過去3日間における使用熱量Q1、Q2、Q3のうち最大の使用熱量に対応する日において、各区間P1〜P4の開始時刻のいずれかのうち最も早くD<0となった区間の開始時刻を追加沸き上げ開始時刻Bとして決定する。具体的には、過去3日間のうち、例えば、第2日目の使用熱量Q2が最大であった場合には、第2日目の各区間P1〜P4の開始時刻のいずれかのうち最も早くD<0となった区間の開始時刻を追加沸き上げ開始時刻Bとして決定することとなる。
すなわち、制御部80は、時間帯毎の給湯負荷熱量を取得し、取得した時間帯毎の給湯負荷熱量に基づいて保持熱量が最も早く不足した時間帯を保持熱量が不足すると予測される時間帯としている。
より詳細には、1日の使用熱量Q1、Q2、Q3のうち、データ収集の第2日目の使用熱量Q2が最大値をとった場合(Q2>Q1,Q3)を例とすると、朝7時から第1のリビング時間帯が終了するまでの給湯負荷熱量X1=Q21となる。同様に朝7時から昼間時間帯が終了するまでの給湯負荷熱量X2=Q21+Q22となり、朝7時から第2のリビング時間帯が終了するまでの給湯負荷熱量X3=Q21+Q22+Q23となり、朝7時から深夜電力時間帯が終了するまで(翌日7時まで)の給湯負荷熱量X4=Q21+Q22+Q23+Q24(=Q2)となる。
従って、例えば、過去3日間の平均給湯負荷熱量QAを、
QA=(Q1+Q2+Q3)/3
とし、第4日目のタンク保持熱量から平均給湯負荷熱量QAを差し引いた熱量値Dが、
タンク保持熱量−QA=D<0
であり、さらに第2日目の給湯負荷熱量X1〜X4が、
X1≦X2≦X3≦X4
であり、第4日目のピークシフト終了時の保持熱量(ステップS11で算出)をQ40として、
Q40−X1>0
Q40−X2>0
Q40−X3<0
Q40−X4<0
となった場合には、データ収集の第2日目においては、区間P3:第2のリビング時間帯に貯湯タンク11の保持熱量が不足し、D<0となるので、ステップS15において、区間P3:第2のリビング時間帯の開始時刻である17時に追加沸き増し開始時刻Bを決定することとなる。
続いて制御部80は、最低貯湯量Cを設定する(ステップS16)。
最低貯湯量Cは、原則的にはユーザが選択するものであり、例えば、100リットル、150リットル、200リットル、250リットルのいずれかをユーザがリモコンにより選択することとなり、制御部80は、ユーザが選択した貯湯量を最低貯湯量Cとして設定する。
続いて、制御部80は、貯湯タンク11内の残湯量が最低貯湯量C以上であるか否かを判別する(ステップS17)。
ステップS17の判別において、貯湯タンク11内の残湯量が最低貯湯量C未満である場合には(ステップS17;No)、制御部80は、最低貯湯量C+50リットルまで沸き上げる追加沸き増しを行い(ステップS18)、ステップS18で実際に追加沸き増しを行った時間(以下、追加沸き増し稼働時間という)をステップS14で決定した沸き増し時間Aから差し引き、その結果を、追加沸き増し運転時間E(=A−追加沸き増し稼働時間)として、処理を再びステップS17に移行する。
ステップS17の判別において、ステップS18において沸き上げた場合を含み、貯湯タンク11内の残湯量が最低貯湯量C以上である場合には(ステップS17;Yes)、制御部80は、残湯量が深夜電力時間帯まで沸き上げが必要ないと想定される貯湯量(例えば、本実施形態では、貯湯タンク11が満量と見なされる320リットルに設定)以上であるか否かを判別する(ステップS20)。
ステップS20の判別において、残湯量が深夜電力時間帯まで沸き上げが必要ないと想定される貯湯量(本実施形態では、320リットル)未満である場合には(ステップS20;No)、制御部80は、現在時刻が昼間時間帯の開始時刻10時以降であるか否かを判別する(ステップS32)。
ステップS32の判別において、現在時刻が昼間時間帯の開始時刻10時以降ではない場合には(ステップS32;No)、制御部80は、沸き増し開始時刻Bが第1のリビング時間帯の開始時刻である7時以降、かつ、追加沸き増し運転時間E≠0であるか否かを判別する(ステップS36)。
ステップS36の判別において、沸き増し開始時刻Bが第1のリビング時間帯の開始時刻である7時前、若しくは、追加沸き増し運転時間E=0である場合には(ステップS36;No)、処理を再びステップS17に移行して、実効的に待機状態となる。
ステップS36の判別において、沸き増し開始時刻Bが第1のリビング時間帯の開始時刻である7時以降、かつ、追加沸き増し運転時間E≠0である場合には(ステップS36;Yes)、7時以降、現時点までに行った追加沸き増し稼働時間をステップS14で決定した沸き増し時間Aから差し引き、その結果を、追加沸き増し運転時間E(=A−追加沸き増し稼働時間)として(ステップS37)、追加沸き増し運転を行い(ステップS38)、処理を再びステップS17に移行する。
ステップS32の判別において、沸き増し開始時刻Bが、区間P2:昼間時間帯の開始時刻10時以降である場合には(ステップS32;Yes)、区間P1に相当する時間帯は終了したので、制御部80は、区間P1:第1のリビング時間帯(7時〜10時)における給湯使用熱量X1(=Qi1)を算出する(ステップS33)。
次に、制御部80は、現在時刻が区間P3(第2のリビング時間帯)の開始時刻17時以降であるか否かを判別する(ステップS34)。
ステップS34の判別において、現在時刻が第2のリビング時間帯の開始時刻17時以降ではない場合には(ステップS34;No)、制御部80は、沸き増し開始時刻Bが昼間時間帯の開始時刻である10時以降、かつ、追加沸き増し運転時間E≠0であるか否かを判別する(ステップS39)。
ステップS39の判別において、沸き増し開始時刻Bが昼間時間帯の開始時刻である10時前、若しくは、追加沸き増し運転時間E=0である場合には(ステップS39;No)、処理を再びステップS17に移行して、実効的に待機状態となる。
ステップS39の判別において、沸き増し開始時刻Bが昼間時間帯の開始時刻である10時以降、かつ、追加沸き増し運転時間E≠0である場合には(ステップS39;Yes)、7時以降、現時点までに行った追加沸き増し稼働時間をステップS14で決定した沸き増し時間Aから差し引き、その結果を、追加沸き増し運転時間E(=A−追加沸き増し稼働時間)として(ステップS40)、追加沸き増し運転を行い(ステップS41)、処理を再びステップS17に移行する。
ステップS34の判別において、沸き増し開始時刻Bが区間P3:第2リビング時間帯の開始時刻17時以降である場合には(ステップS34;Yes)、区間P2に相当する時間帯は終了したので、制御部80は、区間P1:第1のリビング時間帯(7時〜10時)〜区間P2:昼間時間帯(10時〜17時)における給湯使用熱量、すなわち、7時〜17時の積算給湯使用熱量X2(=Qi1+Qi2)を算出し(ステップS35)、処理をステップS23に移行する。
一方、ステップS20の判別において、残湯量が深夜電力時間帯まで沸き上げが必要ないと想定される貯湯量(本実施形態では、貯湯タンク11が満量と見なされる320リットル)以下である場合(ステップS20;Yes)には、制御部80は、随時区間P1:第1のリビング時間帯(7時〜10時)における給湯使用熱量X1を算出し(ステップS21)、区間P2:昼間時間帯(10時〜17時)における給湯使用熱量X2を算出する(ステップS22)。
次に制御部80は、現在時刻が区間P4(深夜電力時間帯)の開始時刻23時以降であるか否かを判別する(ステップS23)。
ステップS23の判別において、現在時刻が深夜時間帯の開始時刻23時以降ではない場合には(ステップS23;No)、制御部80は、残湯量が深夜電力時間帯まで沸き上げが必要ないと想定される貯湯量(本実施形態では、320リットル)以下であるか否かを判別する(ステップS42)。
ステップS42の判別において、残湯量が深夜電力時間帯まで沸き上げが必要ないと想定される貯湯量(例えば、320リットル)以上である場合には(ステップS42;No)、処理を再びステップS17に移行し、以下同様の処理を行う。
ステップS42の判別において、残湯量が区間P4:深夜電力時間帯まで沸き上げが必要ないと想定される貯湯量(本実施形態では、320リットル)以下である場合には(ステップS42;Yes)、制御部80は、沸き増し開始時刻Bが区間P3:第2のリビング時間帯の開始時刻である17時以降、かつ、追加沸き増し運転時間E≠0であるか否かを判別する(ステップS43)。
ステップS43の判別において、沸き増し開始時刻Bが第2のリビング時間帯の開始時刻である17時前、若しくは、追加沸き増し運転時間E=0である場合には(ステップS43;No)、処理を再びステップS17に移行して、実効的に待機状態となる。
ステップS43の判別において、沸き増し開始時刻Bが第2のリビング時間帯の開始時刻である17時以降、かつ、追加沸き増し運転時間E≠0である場合には(ステップS43;Yes)、7時以降、現時点までに行った追加沸き増し稼働時間をステップS14で決定した沸き増し時間Aから差し引き、その結果を、追加沸き増し運転時間E(=A−追加沸き増し稼働時間)として(ステップS44)、追加沸き増し運転を行い(ステップS45)、処理を再びステップS17に移行する。
ステップS23の判別において、現在時刻が区間P4:深夜時間帯の開始時刻23時以降である場合には(ステップS23;Yes)、制御部80は、区間P1:第1のリビング時間帯(7時〜10時)〜区間P3:第2のリビング時間帯(17時〜23時)における給湯使用熱量、すなわち、7時〜23時の積算給湯使用熱量X3(=Qi1+Qi2+Qi3)を算出し(ステップS24)、区間P4:深夜電力時間帯の終了時刻である(午前)7時直前に満量沸き上げが完了するように沸き上げ開始時刻を設定するピークシフト演算を行う(ステップS25)。
続いて制御部80は、現在時刻がステップS25で設定したピークシフト開始時刻に至ったか否かを判別する(ステップS26)。
ステップS26の判別において、ピークシフト開始時刻に未だ至っていない場合には(ステップS22;No)、制御部80は、残湯量が深夜電力時間帯まで沸き上げが必要ないと想定される貯湯量(本実施形態では、貯湯タンク11が満量と見なされる320リットル)以下であるか否かを判別する(ステップS46)。
ステップS46の判別において、残湯量が深夜電力時間帯まで沸き上げが必要ないと想定される貯湯量(本実施形態では、320リットル)以上である場合には(ステップS46;No)、処理を再びステップS17に移行し、以下同様の処理を行う。
ステップS46の判別において、残湯量が区間P4:深夜電力時間帯まで沸き上げが必要ないと想定される貯湯量(本実施形態では、320リットル)以下である場合には(ステップS42;Yes)、制御部80は、沸き増し開始時刻Bが区間P4:深夜電力時間帯の開始時刻である23時以降、かつ、追加沸き増し運転時間E≠0であるか否かを判別する(ステップS47)。
ステップS47の判別において、沸き増し開始時刻Bが区間P4:深夜電力時間帯の開始時刻である23時前、若しくは、追加沸き増し運転時間E=0である場合には(ステップS47;No)、処理を再びステップS17に移行して、実効的に待機状態となる。
ステップS47の判別において、沸き増し開始時刻Bが区間P4:深夜電力時間帯の開始時刻である23時以降、かつ、追加沸き増し運転時間E≠0である場合には(ステップS47;Yes)、7時以降、現時点までに行った追加沸き増し稼働時間をステップS14で決定した沸き増し時間Aから差し引き、その結果を、追加沸き増し運転時間E(=A−追加沸き増し稼働時間)として(ステップS48)、追加沸き増し運転を行い(ステップS49)、深夜電力時間帯前の沸き増しを終了とし(ステップS50)、深夜電力時間帯の終了時刻である(午前)7時直前に満量沸き上げが完了するように沸き上げ開始時刻を設定するピークシフト演算の更新を行って(ステップS51)、再び処理をステップS17に移行し、以下、同様の処理を行う。
以上の説明のように、本実施形態によれば、所定期間(実施形態では過去3日間)の給湯負荷熱量データに基づいて、より当該ヒートポンプ給湯機のユーザの使用態様(給湯量の多い時間帯など)に最適な状態で沸き増しを行うので、スケール発生を抑制できるばかりでなく、使い勝手が向上する。
さらに、使用できる湯が無くなってしまう、いわゆる、湯切れが発生したり、湯の温度が必要以上に低下したりすることがない。
また、従来であれば、水に含まれるスケール成分の多い硬水地域では、軟水機等と共にヒートポンプ給湯機を設置して、ガスクーラー34の水流通配管39や水循環配管20の閉塞を防止する必要があったが、上記のヒートポンプ給湯機100によれば、軟水機等の特別な設備を別途設ける必要なく、硬水地域等にも当該ヒートポンプ給湯機100を設置することができ、ヒートポンプ給湯機100において、スケールの付着による水流通配管39や水循環配管20の閉塞をより未然に防止して、貯湯タンク11とガスクーラー34との間の水の円滑な循環を保ち、実効的なコスト削減を図ることができる。
10 タンクユニット
11 貯湯タンク
14 給水管
20 水循環配管
20A 水循環回路
21 第一の水循環配管
22 第二の水循環配管
23 循環ポンプ
30 ヒートポンプユニット
31 圧縮機
32 蒸発器
33 膨張弁(減圧装置)
34 ガスクーラー
39 水流通配管
80 制御部(判定部)
100 給湯装置

Claims (6)

  1. ヒートポンプユニット及びタンクユニットを備え、前記タンクユニットの貯湯水を前記ヒートポンプユニットに循環させて沸き上げて、前記タンクユニットに貯湯するヒートポンプ給湯機において、
    スケール生成を抑制する低温の沸き上げ温度で、夜間時間帯に沸き上げてタンクユニットに貯湯し、前記タンクユニットの貯湯直後の保持熱量が予め求めた平均給湯負荷熱量より少ないか否かを判定する判定部と、
    前記判定の結果、前記貯湯直後の保持熱量が前記平均給湯負荷熱量より少ない場合に、追加沸き増しを前記沸き上げ温度で実行する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、所定期間に亘って給湯負荷熱量を取得し、
    前記所定期間における給湯負荷熱量の平均値を前記平均給湯負荷熱量とすることを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  2. 請求項1に記載のヒートポンプ給湯機において、
    前記制御部は、1日を複数の時間帯に分け、前記保持熱量が不足すると予測される時間帯の始まりに、前記追加沸き増しを実行することを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  3. 請求項2記載のヒートポンプ給湯機において、
    前記制御部は、前記所定期間において前記時間帯毎の給湯負荷熱量を取得し、
    取得した前記時間帯毎の給湯負荷熱量に基づいて前記保持熱量が最も早く不足した時間帯を前記保持熱量が不足すると予測される時間帯とする、
    ことを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のヒートポンプ給湯機において、
    前記制御部は、前記貯湯直後の保持熱量と前記平均給湯負荷熱量との熱量差に基づいて、前記追加沸き増し時間を算出することを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のヒートポンプ給湯機において、
    前記夜間時間帯に沸き上げてタンクユニットに貯湯する際には、予めピークシフト演算を行っており、
    前記追加沸き増しを前記夜間時間帯に行う場合には、前記ピークシフト演算を更新する、 ことを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  6. ヒートポンプユニット及びタンクユニットを備え、前記タンクユニットの貯湯水を前記ヒートポンプユニットに循環させて沸き上げて、前記タンクユニットに貯湯するヒートポンプ給湯機において、
    夜間時間帯に高温で沸き上げて貯湯する最適条件運転モードと、
    所定期間に亘って給湯負荷熱量を取得し、前記所定期間における給湯負荷熱量の平均値を平均給湯負荷熱量として求めておき、スケール生成を抑制する低温の沸き上げ温度で、夜間時間帯に沸き上げてタンクユニットに貯湯し、前記タンクユニットの貯湯直後の保持熱量が前記平均給湯負荷熱量より少ないか否かを判定し、その後、前記判定の結果、前記貯湯直後の保持熱量が前記平均給湯負荷熱量より少ない場合に、追加沸き増しを前記沸き上げ温度で実行するスケール抑制運転モードとを備え、
    これらモードを選択可能とした、
    ことを特徴とするヒートポンプ給湯機。
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