以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5では、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図2に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120は、第1特別図柄表示装置4Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、特図ゲームに対応した可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより実行される特図ゲームにて可変表示される特別図柄を、飾り図柄とは別個に特定可能として表示する特別図柄可変表示エリアが設けられていてもよい。一例として、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が開始されたことに対応して、特別図柄可変表示エリアにて特別図柄の可変表示に対応した「◎」や「○」、「×」などを示す演出画像の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が終了して確定特別図柄が停止表示されることに対応して、特別図柄可変表示エリアにて確定特別図柄に対応して予め定められた「◎」や「○」、「×」などの演出画像を停止表示すればよい。例えば、特図ゲームにおける確定特別図柄が大当り図柄のうちの15R大当り図柄や16R大当り図柄である場合には特別図柄可変表示エリアに「◎」を停止表示し、大当り図柄のうちの2R大当り図柄である場合には「○」を停止表示し、ハズレ図柄である場合には「×」を停止表示すればよい。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ30Aが取り付けられている。スティックコントローラ30Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ30Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。スティックコントローラ30Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ30Aの取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ30Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン30Bが設けられている。プッシュボタン30Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン30Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン30Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。図1に示す構成例では、スティックコントローラ30Aとプッシュボタン30Bの取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、スティックコントローラ30A及びプッシュボタン30Bの取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、スティックコントローラ30Aとプッシュボタン30Bの取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り図柄となる「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「5」の数字を示す特別図柄は15R大当り図柄となり、「7」の数字を示す特別図柄は16R大当り図柄となり、「1」の数字を示す特別図柄は2R大当り図柄となる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として15R大当り図柄が停止表示された後に制御される大当り遊技状態(15R大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15R大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15R大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15R大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに所定個数(例えば「15」)の出玉(賞球)が得られる。なお、15R大当り状態は、第1特定遊技状態に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として16R大当り図柄が停止表示された後に制御される大当り遊技状態(16R大当り状態)では、15R大当り状態におけるラウンドと同様のラウンドが実行される。その一方で、16R大当り状態の場合には、15R大当り状態の場合とは異なり、ラウンドの実行回数が「16」となる。こうした16R大当り状態における遊技は、16回開放遊技とも称される。16R大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに所定個数(例えば「15」)の出玉(賞球)が得られる。なお、16R大当り状態は、第1特定遊技状態に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2R大当り図柄が停止表示された後に制御される大当り遊技状態(2R大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間)が、15R大当り状態や16R大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2R大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15R大当り状態や16R大当り状態におけるラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2R大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15R大当り状態や16R大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2R大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。2R大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
このような2R大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の出玉(賞球)が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、2R大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、2R大当り状態は、第2特定遊技状態に含まれる。なお、第2特定遊技状態は、第1特定遊技状態に比べてラウンドの実行回数が少ないものに限定されず、例えばラウンドの実行回数は同一である一方で、大入賞口を開放状態とする上限期間(例えば2秒間)が第1特定遊技状態での上限期間(例えば29秒間)に比べて短くなるものであってもよい。第2特定遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を開放状態に変化させる期間が第1特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第1特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
15R大当り図柄となる「3」、「5」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15R大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される15R大当り図柄は、15R非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、15R大当り図柄のうち15R非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R非確変大当り」(「15R通常大当り」ともいう)と称される。
15R大当り図柄となる「3」、「5」の数字を示す特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15R大当り状態が終了した後や、16R大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき16R大当り状態が終了した後、また、2R大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき2R大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時間短縮制御とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。
「5」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15R大当り図柄は、15R確変大当り図柄と称される。「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される16R大当り図柄は、16R確変大当り図柄と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2R大当り図柄は、2R確変大当り図柄(「突確大当り図柄」ともいう)と称される。15R大当り図柄のうち15R確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R確変大当り」と称される。16R確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「16R確変大当り」と称される。2R確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「2R確変大当り」(「突確」や「突然確変大当り」などともいう)と称される。なお、15R大当り図柄「3」及び「5」、16R大当り図柄「7」、2R大当り図柄「1」は一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。
確変状態のうちには、確変制御とともに時間短縮制御や高開放制御が行われるものの他に、確変制御のみが行われて時間短縮制御や高開放制御が行われないものが含まれていてもよい。一例として、特図ゲームにおける可変表示結果が「15R確変大当り」となったことに基づく15R大当り状態の終了後には、確変制御とともに時間短縮制御や高開放制御が行われる第1確変状態(高確高ベース状態ともいう)に制御される。その後、特図表示結果が「大当り」となることなく、特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば70回)に達したときには、確変制御は継続して行われるものの、時間短縮制御や高開放制御が終了して行われなくなる第2確変状態(高確低ベース状態ともいう)に制御されるようにしてもよい。また、通常状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「2R確変大当り」(突確大当り)となったことに基づく2R大当り状態の終了後には、第2確変状態へと移行して、確変制御のみが行われ、時間短縮制御や高開放制御は行われないようにしてもよい。その一方で、確変状態や時短状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「2R確変大当り」(突確大当り)となったことに基づく2R大当り状態の終了後には、第1確変状態へと移行して、確変制御とともに時間短縮制御や高開放制御が行われるようにしてもよい。あるいは、「15R確変大当り」に基づく15R大当り状態の終了後や「16R確変大当り」に基づく16R大当り状態の終了後には、再び特図表示結果が「大当り」となるまで第1確変状態に制御される一方、「2R確変大当り」(突確大当り)に基づく2R大当り状態の終了後には、第1確変状態に移行して、特図表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときに、第2確変状態へと移行するようにしてもよい。時間短縮制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に(連動して)行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時間短縮制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大2回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3(A)に示すような特殊組合せの擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。ここで、図3(A)などに示す「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに仮停止表示される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の可変表示演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。さらに他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。これらの再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、「15R確変大当り」となる可能性などが高まるようにしてもよい。
再変動演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rによる音声や効果音の出力の違い、演出対象物(例えば演出用模型など)の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、画像表示装置5においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、飾り図柄の変動中に実行される再変動演出とは別に、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄の仮停止時などに、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことを遊技者が認識できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。この実施の形態では、「演出画像表示」や「操作時予告」といった、複数種類の予告演出が実行可能に設定されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)に変化が生じないものであればよい。
「演出画像表示」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像のいずれかを表示させる演出表示が行われる。「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者によるスティックコントローラ30Aの操作桿やトリガボタンあるいはプッシュボタン30Bに対する所定操作が検出されたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示を変更することや、スピーカ8L、8Rから出力させる音声などを変更することにより、演出動作を変化させる。
一例として、「操作時予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、ボタン操作促進演出となる所定の演出動作が行われる。ボタン操作促進演出は、例えば画像表示装置5の表示領域における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者によるスティックコントローラ30Aやプッシュボタン30Bの操作を促す演出動作であればよい。遊技者による操作を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。こうしたボタン操作促進演出が行われるときには、遊技者によるスティックコントローラ30Aやプッシュボタン30Bに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間となる。そして、操作有効期間内に遊技者による操作が検出されると、その操作が検出されたタイミングにて、ボタン操作促進演出の実行を停止するとともに、例えば予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれかの演出画像を画像表示装置5に表示させることや、予め用意された複数種類の音声パターンのうちいずれかの音声パターンに対応する効果音をスピーカ8L、8Rから出力させることといった、各種の演出動作が実行される。あるいは、例えばスティックコントローラ30Aの操作桿に対する指示操作(傾倒操作など)が検出されているあいだは、検出結果に応じた演出画像の切換表示などの演出動作が、継続して実行されてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作による予告演出としては、「演出画像表示」や「操作時予告」の他にも、例えば「ステップアップ動作」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「ステップアップ動作」の予告演出では、一例として、飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り換えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り換えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。また、「ステップアップ動作」の予告演出となる他の一例として、飾り図柄の可変表示中に遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型を所定の順番に従って複数種類の動作態様で動作させる演出動作により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、演出用模型が1種類の動作態様で演出動作を行った後、2段階目の演出動作に切り換えられることなく、予告演出における演出動作を終了させることがあるようにしてもよい。このように、「ステップアップ動作」の予告演出は、1回の始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口を1個の遊技球が通過したこと)に対応して実行される特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される予告演出の一種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ、可動物等)が複数段階に変化(ステップアップ)するステップアップ予告演出である。
一般的には、「ステップアップ動作」の予告演出において予告の態様が変化する回数(ステップ数)が多い程、信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)が高くなる。また、ステップアップ予告演出におけるステップ数、あるいは、各ステップにおける演出態様に応じて、「15R確変大当り」や「16R確変大当り」や「2R確変大当り」となること、特定のリーチ演出が実行されること、「15R非確変大当り」から「15R確変大当り」へと昇格することのうち、少なくともいずれか1つを予告するものであってもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えば第2ステップまで行くと「リーチ確定」、第3ステップまで行くと「スーパーリーチ確定」、第4ステップまで行くと「大当り確定」となるようなものでもよい。予告の態様の変化(ステップアップ)としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や色等が変化することでステップアップするようなものであってもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15R大当り図柄となる特別図柄のうち15R非確変大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せ(「通常大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が15R非確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「15R通常大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「非確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15R大当り状態に制御され、その15R大当り状態が終了すると、時短状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15R大当り図柄となる特別図柄のうち15R確変大当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「非確変」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、もしくは、大当り種別が「非確変」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
この実施の形態では、特図ゲームにおける確定特別図柄として15R確変大当り図柄が停止表示される場合に、確定飾り図柄として確変大当り組合せとなる飾り図柄が停止表示されて大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されることが直ちに報知される「15R直当り」の場合と、飾り図柄の可変表示中に非確変大当り組合せとなる飾り図柄が一旦表示されて、可変表示中に再抽選演出が実行されたり、その後の大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変昇格演出が実行されたりして、確変状態に制御されることが報知される「15R再抽選・昇格あり」の場合とがある。「15R再抽選・昇格あり」の場合における飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第1確変」の可変表示態様(大当り種別)と称される。「15R直当り」の場合における飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第2確変」の可変表示態様(大当り種別)と称される。
なお、「直当り」とは、可変表示時間が経過したときに、飾り図柄の可変表示結果として確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されることを直ちに(大当り遊技状態の開始前に)認識可能とするものである。これに対して、再抽選演出や確変昇格演出が実行される場合には、飾り図柄の可変表示中に非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを直ちには認識不能とし、再抽選演出(例えば飾り図柄の再変動)が実行されて確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることが報知されたり、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変昇格演出を実行することによって確変状態に制御されることが報知される。また、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」である場合には、可変表示時間の経過時に、飾り図柄の可変表示結果として非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示され、「第1確変」(後述する「第3確変」の場合も含む)の場合と比較して割合は低いものの大当り遊技状態中に確変昇格演出が実行される場合がある。さらに、飾り図柄の可変表示中にも、「第1確変」(「第3確変」の場合も含む)の場合と比較して割合は低いものの再抽選演出が実行される場合がある。ただし、「非確変」の場合には、可変表示中に再抽選演出が実行されたり、大当り遊技状態中に確変昇格演出が実行されても、確変状態に制御されることは報知されない。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、16R大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「第1確変」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、もしくは、大当り種別が「第1確変」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後などに、飾り図柄の可変表示中に非確変大当り組合せとなる飾り図柄が一旦表示されて、可変表示中に再抽選演出が実行されたり、その後の大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変昇格演出が実行されたりする。この実施の形態において、特図ゲームにおける確定特別図柄として16R大当り図柄が停止表示される場合には、再抽選演出や確変昇格演出が実行されて、確変状態に制御されることが報知される「16R再抽選・昇格あり」となる。こうした「16R再抽選・昇格あり」の場合における飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第3確変」の可変表示態様(大当り種別)と称される。
再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「第1確変」や「第3確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選成功演出が行われる。
このように、再抽選演出は、可変表示結果が「大当り」となることが事前に決定されている場合に、飾り図柄の可変表示時間が経過して確定飾り図柄が導出表示される以前に、確変状態に制御されるか否かを報知する演出である。なお、飾り図柄の可変表示時間が経過して確定飾り図柄が導出表示された後、大当り遊技状態が開始されるより前に、例えば大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)の実行中に、再抽選演出が実行されるようにしてもよい。再抽選演出の具体的な演出態様としては、飾り図柄の再変動表示を行うものに限定されず、例えば、非確変大当り組合せの飾り図柄を仮停止表示するなどして、一旦「非確変」であると思わせておいてから、演出用模型を可動させたり、画像表示装置5の表示領域に所定のキャラクタ画像を表示させたり、遊技効果ランプ9を所定のパターンで点灯又は点滅させたり、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたりすることにより、再抽選演出を実行してもよい。なお、大当り種別が「第1確変」や「第3確変」である場合の再抽選演出として、再抽選失敗演出を実行した後、確変昇格演出により確変状態に制御されることが報知されるようにしてもよい。
確変昇格演出では、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時における演出動作の一環として、あるいは別個の演出動作として、遊技状態が確変状態となるか否かを報知する演出動作が行われる。例えば、確変昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて非確変図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させることにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に確変昇格演出が実行されるときには、その確変昇格演出として、飾り図柄の演出表示結果が非確変図柄となる確変昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「第1確変」や「第3確変」である場合に確変昇格演出が実行されるときには、その確変昇格演出として、飾り図柄の演出表示結果が確変図柄となる確変昇格成功演出が行われる。
このように、確変昇格演出は、可変表示結果が「大当り」となることが事前に決定されている場合に、飾り図柄の可変表示時間が経過して確定飾り図柄が導出表示された後、大当り遊技状態が開始された後の所定期間にて、確変状態に制御されるか否かを報知する演出である。確変昇格演出の具体的な演出態様としては、飾り図柄の可変表示を行うものに限定されず、例えば、飾り図柄とは異なる演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させたり、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定のパターンで点灯又は点滅させたり、演出用模型を可動させたりすることにより、確変昇格演出を実行してもよい。この実施の形態では、確変昇格演出として、大当り遊技状態中に実行されるキャラクタ昇格演出や役物昇格演出と、大当り遊技状態の終了時に実行されるエンディング昇格演出とがある。
キャラクタ昇格演出では、例えば大当り遊技状態中におけるラウンド中演出やインターバル演出として、所定のキャラクタ画像を表示して歌などを歌わせる態様の一連の演出が実行されているときに、表示されるキャラクタ画像を変更することなどにより、一連の演出として実行されている演出動作の演出態様を途中で変更する。例えば、男性ボーカルのキャラクタに歌を歌わせる態様の一連の演出が実行されている場合に、歌の節の区切りなどにおいて、キャラクタが女性のボーカルに切り換わるなどの演出が行われるようにすればよい。こうしてキャラクタ画像の変更表示が行われることにより、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御される旨の確変報知が行われ、遊技者が容易に認識することができる。あるいは、キャラクタ昇格演出には、キャラクタ画像の変更表示により確変報知が行われるキャラクタ昇格成功演出と、キャラクタ画像の変更表示がなく確変報知が行われないキャラクタ昇格失敗演出とが、含まれるようにしてもよい。
この実施の形態では、キャラクタ昇格演出が実行される場合に、大当り遊技状態でのラウンドの切り換わりなどのタイミングにかかわらず、予め決定された昇格タイミングとなったときに(例えば大当り遊技状態が開始されてから2分後に)、キャラクタ昇格演出が実行される。例えば、キャラクタが歌う歌の節の区切りといった、一連の演出中の区切りがよいタイミングにて、昇格タイミングとなってキャラクタ昇格演出が実行されるようにすればよい。なお、キャラクタ昇格演出の演出態様は、歌の区切りのタイミングでキャラクタを切り換えるものにかぎらず、例えば、大当り遊技状態中における一連の演出として、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行している場合に、登場人物などのキャラクタを変更する態様の演出を実行してもよい。この場合にも、例えば、物語などのストーリーにおけるシーンの切り換わりのタイミングなど、一連の演出中の区切りがよいタイミングにて、昇格タイミングとなってキャラクタ昇格演出が実行されるようにすればよい。また、キャラクタの表示を切り換えるとともに、あるいは、キャラクタの表示は切り換えずに、一連の演出中に出力される音を変化させる(例えば、音の音色や、音の出力パターンを変化させる)ことによって、確変報知を行ってもよい。
なお、キャラクタ昇格演出を実行するための昇格タイミングとなるより前に大当り遊技状態が終了してしまい、キャラクタ昇格演出が実行できなかった場合には、大当り遊技状態の終了時にてエンディング昇格演出を実行することにより、確変状態に制御される旨の確変報知が行われるようにすればよい。
役物昇格演出では、例えば大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が所定回数に達したときに(例えば10ラウンド目の実行時に)、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型を振動させたり変形(移動、結合、分離、回転、開閉など)させたりする演出が行われるようにすればよい。一例として、役物昇格演出の実行ラウンドでは、まず、演出用模型を振動させる演出が開始される。そして、そのラウンドが終了するまで演出用模型が振動するだけで画像表示装置5の表示領域の前面を覆う位置まで演出用模型が可動しなかった場合には、確変昇格に失敗したことを遊技者が認識できる。その一方で、役物昇格演出の実行ラウンドが終了するまでのあいだに演出用模型が表示領域の前面を覆う位置まで可動した場合には、確変昇格に成功したことを遊技者が認識できる
確変昇格演出として、スティックコントローラ30Aやプッシュボタン30Bを用いた演出が行われるようにしてもよい。例えば、スティックコントローラ30Aのトリガボタンに対する遊技者の操作回数が、予め定めたトリガ操作回数に達したときに、役物昇格演出において演出用模型の変形が行われることなどにより、確変報知が行われるようにしてもよい。遊技者がトリガボタンを操作しなかった場合やトリガ操作回数に達しなかった場合には、エンディング昇格演出により確変報知が行われるようにすればよい。
再抽選演出や確変昇格演出は、大当り遊技状態の終了後に遊技状態を確変状態に制御する所定の移行条件を成立させると決定されたかを報知(確変報知)する報知演出として実行される。なお、報知演出には、その演出が実行されること自体が確変報知となるものがあってもよい。一例として、確変昇格演出のうち大当り遊技状態の終了時に実行されるエンディング昇格演出が実行されたときには、確変状態に制御されることが常に報知されればよい。また、報知演出には、その演出内で確変状態に制御されるか否かを報知するものがあってもよい。一例として、再抽選演出や確変昇格演出のうちのキャラクタ昇格演出や役物昇格演出が実行されたときには、どのような演出動作が行われるかによって、確変状態に制御されるか否かが報知されればよい。報知演出による確変報知の態様は任意に設定可能であり、例えば、再抽選演出や役物昇格演出、キャラクタ昇格演出、エンディング昇格演出の全てが実行されることにより、確変状態に制御されることが確定するようにしてもよい。報知演出として実行されるもの全てが、その演出自体により確変報知となるものであってもよいし、その演出内で確変状態に制御されるか否かを報知するものであってもよい。
この実施の形態では、特図ゲームにおける確定特別図柄として15R確変大当り図柄が停止表示される場合にのみ、確定飾り図柄が確変大当り組合せとなって確変状態に制御されることが直ちに報知される「15R直当り」となり、16R確変大当り図柄が停止表示される場合には、「直当り」となることがない。これに対して、16R確変大当り図柄が停止表示される場合でも、「直当り」となることがあるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2R大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、例えば図3(B)に示すような突確チャンス目TC1〜TC4として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2R大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。特図ゲームにおける確定特別図柄が2R大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2R大当り状態に制御され、その2R大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に突確モード開始演出が実行されてもよい。突確モード開始演出では、大当り種別が「突確」となることに対応して予め定められた演出動作が行われる。突確モード開始演出が行われた後には、突確モードと称される通常の演出モードとは異なる演出モードが開始されてもよい。また、突確モード開始演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作に限定されず、2R大当り状態となる期間の一部または全部においても、可変表示中から継続して実行される演出動作であってもよい。突確モード開始演出が開始されるときには、可変表示中の飾り図柄を消去して、突確モード開始演出が実行された後には、確定飾り図柄が導出表示されないようにしてもよい。突確モードでは、例えば可変表示結果が「大当り」となって確変状態が終了するまで、突確モード中演出が行われる。突確モード中演出では、画像表示装置5の表示領域における背景画像の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすること、飾り図柄の可変表示に伴ってスピーカ8L、8Rから出力される音声を通常の演出モードにおける音声とは異なるものとすること、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯パターンを通常の演出モードにおける点灯パターンとは異なるものとすること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることにより、突確モードであることを遊技者が認識できるように報知すればよい。
確変状態や時短状態では、例えば「確変中」や「時短中」といった確変状態や時短状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、画像表示装置5の表示領域における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態や時短状態であることを遊技者が認識できる演出モードとなるようにしてもよい。あるいは、確変状態では、例えば通常状態と同様の演出モードとなることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識困難になることがあってもよい(いわゆる潜伏確変)。
大当り遊技状態が終了した後には、始動条件が成立したものの開始条件が成立せずに保留されている可変表示のうちに可変表示結果が「大当り」となるものがあることを報知する確定演出が実行されることがある。確定演出では、例えば画像表示装置5の表示領域における背景画像の表示態様を通常の表示態様とは異なるものとすることにより、保留されている可変表示のうちに可変表示結果が「大当り」となるものがあることを遊技者が認識可能とすればよい。確定演出は、大当り遊技状態が終了する以前に、可変表示結果が「大当り」となる可変表示の保留がある旨の判定がなされたことに基づいて、大当り遊技状態が終了した時点から、当該判定の対象となった「大当り」の可変表示結果となる可変表示が行われるまで、1回又は複数回の可変表示にわたり、継続して実行されるものであればよい。
このように、確定演出は、保留されている可変表示のうちに可変表示結果が「大当り」に決定されるものがあるとの判定に基づいて、大当り遊技状態が終了した後に、当該判定の対象となった「大当り」の可変表示結果となる可変表示が行われるまで、保留されている可変表示のうちに可変表示結果が「大当り」となるものがあることを報知する演出である。確定演出の具体的な演出態様としては、背景画像の表示態様を変更するものに限定されず、例えば、背景画像とは異なる演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させたり、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定のパターンで点灯又は点滅させたり、演出用模型を可動させたりすることにより、確定演出を実行してもよい。
確定演出が実行されているときには、当該確定演出を実行する契機となった可変表示結果が「大当り」となる可変表示の開始条件が成立したことに基づいて、当該開始条件が成立した可変表示の実行中にて、さらに保留されている可変表示のうちに可変表示結果が「大当り」となるものがあることを報知する特殊演出が実行されることがある。特殊演出では、確定演出における演出動作に加えて、例えば画像表示装置5の表示領域に所定のキャラクタ画像を表示することにより、さらに保留されている可変表示のうちに可変表示結果が「大当り」となるものがあることを遊技者が認識可能とすればよい。特殊演出は、確定演出による報知の対象となった可変表示結果が「大当り」となる可変表示が開始されるときなどに、さらに可変表示結果が「大当り」となる可変表示の保留がある旨の判定がなされたことに基づいて、開始された可変表示にて可変表示結果が導出表示されるより前の可変表示中にて実行されるものであればよい。
このように、特殊演出は、確定演出が実行されていることを前提に、さらに保留されている可変表示のうちに可変表示結果が「大当り」に決定されるものがあるとの判定に基づいて、開始条件が成立した可変表示結果が「大当り」となる可変表示中にて、さらに保留されている可変表示のうちに可変表示結果が「大当り」となるものがあることを報知する演出である。特殊演出の具体的な演出態様としては、所定のキャラクタ画像を表示するものに限定されず、例えば、キャラクタ画像とは異なる演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させたり、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定のパターンで点灯又は点滅させたり、演出用模型を可動させたりすることにより、特殊演出を実行してもよい。また、特殊演出を実行することにより、画像表示装置5の表示領域に表示される飾り図柄が、「大当り」の可変表示結果となる場合に対応した専用の飾り図柄に変更されてもよい。
確定演出では背景画像の表示態様を変更する一方で、特殊演出では所定のキャラクタ画像を表示することにより、確定演出と特殊演出とでは演出態様(演出内容)を互いに異ならせている。なお、画像表示装置5における演出画像の表示態様、スピーカ8L、8Rによる効果音の出力態様、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯態様又は点滅態様、演出用模型の可動態様のうち、一部又は全部を異ならせることにより、確定演出と特殊演出とでは演出態様を異ならせることができればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11の側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別(飾り図柄の可変表示態様)を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「非確変大当り」を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「第1確変大当り(15R再抽選・昇格あり)」を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「第2確変大当り(15R直当り)」を通知する第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第3確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「第3確変大当り(16R再抽選・昇格あり)」を通知する第5可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果に対応して「突確大当り」を通知する第6可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」及び「大当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
この実施の形態では、第3可変表示結果通知コマンドにより「第1確変」の大当り種別が通知され、第5可変表示結果通知コマンドにより「第3確変」の大当り種別が通知されることにより、再抽選演出と確変昇格演出との両方が指定されている。これに対して、例えば可変表示結果通知コマンドでは、確変昇格演出の有無のみが指定され、再抽選演出の有無は変動パターン指定コマンドにより指定するなど、任意のコマンドにより指定されてもよい。一例として、可変表示結果通知コマンドでは、可変表示結果が「大当り」となるか否かや、「大当り」となる場合に確変状態に制御されるか否かを指定するとともに、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数と、確変昇格演出の有無とが指定される一方、変動パターン指定コマンドでは、可変表示時間を指定するとともに、再抽選演出の有無が指定されるようにすればよい。あるいは、変動パターン指定コマンドにおいて、さらに、確変状態に制御されるか否かを指定するとともに、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数も指定するようにしてもよい。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄を停止表示して可変表示結果の確定を指定する図柄確定指定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを遊技状態が通常状態である場合に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを遊技状態が確変状態である場合に対応した第2遊技状態指定コマンドとし、コマンド9502Hを遊技状態が時短状態である場合に対応した第3遊技状態指定コマンドとすればよい。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンドとして、図柄確定指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにしている。これに対して、図柄確定指定コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応する特図変動時間を特定し、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、特図ゲームに対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。大当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、大当り開始指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。また、大当り開始指定コマンドでは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数や確変昇格演出の有無、確変昇格演出を実行する場合に確変昇格失敗演出とするか確変昇格成功演出とするかなどが、指定されるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15R大当り状態や16R大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」や「1」〜「16」)、2R大当り状態における大入賞口の開放回数(例えば「1」又は「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態の開始時点から、あるいは、飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかに応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。大当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや大当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや大当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。なお、2R大当り状態に制御されるときには、大当り開始指定コマンドや大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、大当り終了指定コマンドの一部又は全部が伝送されず、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンにより、2R大当り状態中における演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドB1XXHは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB2XXHは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
この実施の形態において、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時に、所定の数値データを用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。また、第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、所定の数値データを用いた判定結果を通知する演出制御コマンドとしても用いられる。
例えば図4(C)に示すように、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでは、可変表示結果を「大当り」とするか否かの決定に用いる所定の決定用数値(例えば特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データ)により、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の判定がなされたか否かに応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドB100HやコマンドB200Hは、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の判定がなされなかった場合の「大当り判定なし」を通知する一方で、コマンドB101H〜コマンドB103H、コマンドB201H及びコマンドB202Hは、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の判定がなされた場合の「大当り判定あり」を通知する。なお、この実施の形態では、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく第2特図を用いた特図ゲームでは、大当り種別が「突確」には決定されないように設定されていることから、コマンドB203Hは使用されない。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。保留記憶数通知コマンドでは、例えば図12に示す特図保留記憶部151Aにおける保留データの総記憶数(例えば「0」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されるときなどに、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、特図保留記憶部151Aにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路104やI/O105は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU103がROM101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又はCPU103)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図12に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が通過(進入)しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図6は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」〜「第3確変」のいずれかである場合と「突確」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
図6に示すように、この実施の形態では、非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−5と、変動パターンPB1−1及び変動パターンPB1−2とが、予め用意されている。また、リーチ変動パターンとして、変動パターンPA2−1、変動パターンPA2−2、変動パターンPB2−1、変動パターンPB2−2、変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「第1確変」〜「第3確変」のいずれかとなる場合に対応した大当り変動パターンとしては、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に対応した大当り変動パターンとしては、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−5が、予め用意されている。
図7は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図6に示す各変動パターンは、図7に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」の可変表示演出の有無や擬似連変動(再変動)の実行回数で分類(グループ化)して、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を1回とする変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を2回以上とする変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。さらに他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出の有無、あるいは、飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図7に示す例では、可変表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で「リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「非確変」又は「第1確変」〜「第3確変」のいずれかの可変表示態様(大当り種別)に対応して、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合に対応して、変動パターン種別CA4−1や変動パターン種別CA4−2が、予め用意されている。
変動パターン種別CA1−1は、遊技状態が通常状態であるときに、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−2は、遊技状態が通常状態であるときに、合計保留記憶数としての特図保留記憶数が2〜4個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「保留2〜4個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−3は、遊技状態が通常状態であるときに、合計保留記憶数が5〜8個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「保留5〜8個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−3を含んでいる。
変動パターン種別CA1−4は、遊技状態が時短状態や確変状態であるときに、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし(時短・確変中)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−5は、遊技状態が時短状態や確変状態であるときに、合計保留記憶数としての特図保留記憶数が2〜8個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行されない「保留2〜8個短縮(時短・確変中)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−6は、可変表示態様が「非リーチ」となる場合に「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行される「滑り、擬似連」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−4及び変動パターンPA1−5を含んでいる。
変動パターン種別CA2−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出となるノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA2−1及び変動パターンPA2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB2−1及び変動パターンPB2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かにかかわらず、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(ハズレ)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2を含んでいる。
変動パターン種別CA3−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの飾り図柄を表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA4−1及び変動パターンPA4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの飾り図柄を表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB4−1及び変動パターンPB4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かにかかわらず、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの飾り図柄を表示する「スーパーリーチ(大当り)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2を含んでいる。
変動パターン種別CA4−1は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合に突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を導出表示する「突確チャンス目停止」の変動パターン種別であり、「突確チャンス目停止」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図6に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、確定飾り図柄を突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−1に含まれることになる。変動パターン種別CA4−2は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてからリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「突確時リーチハズレ」の変動パターン種別であり、「突確時リーチハズレ」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図6に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、確定飾り図柄をリーチ組合せとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−2に含まれることになる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図6に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図8は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の特図表示結果決定テーブル130を参照して特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。
図9は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定(事前決定)されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、可変表示態様を「非確変」や「第1確変」〜「第3確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、図12に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「第1確変」〜「第3確変」、「突確」などの大当り種別に割り当てられている。ここで、変動特図指定バッファ値は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「1」となり、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「2」となる。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15R大当り状態に制御するか16R大当り状態に制御するか、あるいは2ラウンド大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」、「第1確変」及び「第2確変」のうち、いずれかの大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15R大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「第3確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、16R大当り状態に制御するとの決定結果に対応し、「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、2R大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「第1確変」〜「第3確変」のいずれか又は「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「4」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
図9に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、各大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。例えば、「第1確変」〜「第3確変」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「37」〜「72」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に「37」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる。「突確」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「73」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には決定値が割り当てられていない。
図9に示す設定例では、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「突確」として2R大当り状態に制御すると決定されることがない。このような設定により、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっているときに、大当り種別が「突確」となって賞球がほとんど得られない2R大当り状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技や演出に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、このような設定とともに、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合であれば、確変状態や時短状態から15R大当り状態や16R大当り状態となる割合を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、例えば変動特図指定バッファ値が「1」であるときよりも少ない決定値が、「突確」の大当り種別に対して割り当てられるようにしてもよい。また、遊技状態が時短状態であるときには、大当り種別が「突確」となって2R大当り状態の終了後に確変状態へと移行すれば、遊技者にとっての有利度合いが増大することになる。そこで、遊技状態が時短状態であるときには、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられるように、大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを構成してもよい。
この実施の形態では、図9に示す大当り種別決定テーブル131を参照して大当り種別を複数種別のいずれかに決定することにより、大当り遊技状態におけるラウンドの実行態様(実行回数や大入賞口の開放時間など)と、確変状態に制御するか否かとが、一括して決定される。なお、これらが一括して決定されるものに限定されず、それぞれが別個に決定されるようにしてもよい。例えば、ラウンド決定用の乱数値を示す数値データなどに基づいて、大当り遊技状態を2R大当り状態や15R大当り状態や16R大当り状態のいずれかに決定した後、その決定結果や確変制御決定用の乱数値を示す数値データなどに基づいて確変状態に制御するか否かが決定されるようにしてもよい。そして、大当り遊技状態を2R大当り状態又は16R大当り状態に決定した場合には、確変状態に制御する旨の決定が常に行われるようにしてもよい。これに対して、大当り遊技状態を15R大当り状態に決定した場合には、確変状態に制御するか否かを、確変制御決定用の乱数値を示す数値データなどに応じて決定すればよい。このように、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに代えて、ラウンド決定用の乱数値を示す数値データと、確変制御決定用の乱数値を示す数値データとが用いられてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドの実行態様(実行回数や大入賞口の開放時間など)と、確変状態に制御するか否かのうち、いずれか一方又は両方が特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて決定されるようにしてもよい。例えば、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、大当り遊技状態を2R大当り状態や15R大当り状態や16R大当り状態のいずれとするかの決定結果に対して、決定値が割り当てられていてもよい。あるいは、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、「非確変大当り」とするか「確変大当り」とするかの決定結果に対して、決定値が割り当てられていてもよい。あるいは、特図表示結果決定テーブル130では、「大当り」の特図表示結果となる場合に、複数種類の大当り種別に対して決定値が割り当てられており、乱数値MR1のみを用いて大当り種別を決定できるようにしてもよい。
図10は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図10(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図10(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常用)132Bと、図10(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短・確変中)132Cとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「第1確変」〜「第3確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」〜「第3確変」のいずれかである場合には、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて2R大当り状態に制御される場合には、15R大当り状態や16R大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「第1確変」〜「第3確変」のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、15R大当り状態となるか16R大当り状態となるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「第1確変」〜「第3確変」のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。例えば、再抽選演出の有無を変動パターンにより指定する場合には、再抽選演出を実行する変動パターンが分類される変動パターン種別と、再抽選演出を実行しない変動パターンが分類される変動パターン種別とを用意する。そして、大当り種別が「第1確変」又は「第3確変」である場合には、再抽選演出を実行する変動パターンを含む変動パターン種別に対して決定値が割り当てられる一方で、大当り種別が「第2確変」である場合には、再抽選演出を実行する変動パターンを含む変動パターン種別に対しては決定値が割り当てられないようにすればよい。これにより、大当り種別が「第1確変」又は「第3確変」に応じて再抽選演出が実行可能となる場合には、大当り種別が「第2確変」に応じて「直当り」となる場合とは異なり、再抽選演出を実行する変動パターンを含んだ変動パターン種別に決定することができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短・確変中)132Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短・確変中)132Cは、例えば遊技状態が時短状態や確変状態であるときに、使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短・確変中)132Cでは、合計保留記憶数としての特図保留記憶数に応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに割り当てられている。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短・確変中)132Cでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短・確変中)132Cとを比べると、変動パターン種別CA2−1及び変動パターン種別CA2−2に対する決定値の割当てが異なっている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか時短状態や確変状態であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短・確変中)132Cでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bでは、変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CA1−5に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3に対しては、特図保留記憶数に応じて決定値が割り当てられることがある。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短・確変中)132Cでは、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CA1−5に対しては、特図保留記憶数に応じて決定値が割り当てられることがある。これにより、遊技状態が通常状態であるか時短状態や確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
この実施の形態では、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短・確変中)132Cのいずれかを参照することにより、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに決定することができる。ここで、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6は、図6に示すように、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。また、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。したがって、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bやハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短・確変中)132Cを参照して変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定することができる。
図11は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン決定テーブルとして、図11(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブル133Aと、図11(B)に示す大当り変動パターン決定テーブル133Bとが、予め用意されている。
ハズレ変動パターン決定テーブル133Aは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ハズレ変動パターン決定テーブル133Aでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「ハズレ」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(ハズレ変動パターン)に割り当てられている。
大当り変動パターン決定テーブル133Bは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン決定テーブル133Bでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(大当り変動パターン)に割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図12に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図12に示す遊技制御用データ保持エリア150は、特図保留記憶部151Aと、普図保留記憶部151Bと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生することにより第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データや、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生することにより第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口や第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)による第1始動条件や第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データも保留データに含まれ、保留番号と対応付けて特図保留記憶部151Aに記憶される。一例として、特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞を示す「第1」の始動口データ、あるいは第2始動入賞口への入賞を示す「第2」の始動口データを、各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶する。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留データと、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動条件の成立に基づく保留データとを、別個の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、始動口データを各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶する始動口データ記憶部を設けて、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
普図保留記憶部151Bは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Bは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図15のステップS15や図16に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図15のステップS16に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「大当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態となり時間短縮制御などが開始されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態や時短状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1始動入賞判定カウンタ、第2始動入賞判定カウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、時短回数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、あるいは、乱数回路104から抽出された数値データを用いて、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
第1始動入賞判定カウンタは、第1始動口スイッチ22Aから伝送される遊技球の検出信号となる第1始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第1始動口スイッチ22Aからの第1始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第1始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第2始動入賞判定カウンタは、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第2始動口スイッチ22Bからの第2始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第2始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留データの数である第1特図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1特図保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1特図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図を用いた特図ゲームに対応する保留データの数である第2特図保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2特図保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2特図保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態であるときに、時間短縮制御を終了するまでに実行可能な特図ゲームの残存回数を特定可能にカウントするためのものである。一例として、時短回数カウンタには、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別バッファ値が「0」であるに対応したカウント初期値「70」を示すデータが、時短回数カウント値として設定される。その後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新される。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短状態を終了して通常状態へと移行する制御が行われる。なお、確変状態であるときにも特図ゲームの実行回数が所定回数に達したことにより、時間短縮制御を終了させるようにしてもよい。この場合には、大当り種別バッファ値にかかわらず、大当り遊技状態が終了するときに、時短回数カウンタにカウント初期値を設定した後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新されればよい。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時間短縮制御を終了させればよい。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンド遊技が終了して次回のラウンド遊技が開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、始動口バッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
始動口バッファには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに進入した遊技球が検出されたかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1始動口スイッチ22Aにより第1始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「1」が設定される。また、第2始動口スイッチ22Bにより第2始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「2」が設定される。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「1」が設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「2」が設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図9に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「第1確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「第2確変」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定され、大当り種別が「第3確変」であれば大当り種別バッファ値には「3」が設定され、大当り種別が「突確」であれば大当り種別バッファ値には「4」が設定される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ30Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン30Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出における演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
図13(A)は、各種の演出制御パターンの構成例を示している。図15(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。
演出制御プロセスタイマ判定値は、図14(A)に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ30Aの操作桿に対する傾倒操作とトリガボタンに対する指示操作とを有効に検出する操作有効期間、あるいはプッシュボタン30Bに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用模型が備える可動部材における動作態様を示す演出用模型制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図13(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ30Aやプッシュボタン30Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の発光体など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図14(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図14(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、例えば演出制御バッファ設定部194などに、図14(B)に示すような入賞時判定結果バッファ140が設けられている。入賞時判定結果バッファ140には、主基板11から伝送された第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドによる通知内容などが記憶される。一例として、入賞時判定結果バッファ140は、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを受信した順(遊技球の検出順)に記憶番号と関連付けて、「大当り判定なし」、「非確変大当り判定」、「確変大当り判定」、「突確大当り判定」といった通知内容や、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口情報などを、保留記憶情報として記憶する。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドやコントローラセンサユニット35A又はプッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図15のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図15に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図16は、特別図柄プロセス処理として、図15に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図17及び図18は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、所定の入力ポートレジスタに格納された入力ポートデータを読み出す(図17のステップS201)。ここで、入力ポートレジスタは、例えばI/O105に含まれる入力ポートにおける外部信号の入力状態を示すビット値などが、格納されるレジスタである。この実施の形態では、入力ポートレジスタのビット番号[0]に格納される入力ポートデータが、第1始動口スイッチ22Aから伝送される検出信号となる第1始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示し、入力ポートレジスタのビット番号[1]に格納される入力ポートデータが、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示している。
ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[1]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS202)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS202;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2始動入賞判定カウンタの格納値である第2始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS203)。これに対して、ステップS202にて“0”であると判定された場合には(ステップS202;No)、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS204)。
ステップS203、S204の処理のいずれかを実行した後には、ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[0]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS205)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS205;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1始動入賞判定カウンタの格納値である第1始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS206)。これに対して、ステップS205にて“0”であると判定された場合には(ステップS205;No)、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS207)。
ステップS206、S207の処理のいずれかを実行した後には、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値として予め定められた所定の判定値(例えば「2」)に達したか否かを判定する(ステップS208)。このとき、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS208;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS209)。また、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS210)。
ステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS208;No)、第1始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第1始動口スイッチ22Aにより検出されていないことに対応して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したか否かを判定する(ステップS211)。このとき、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS211;No)、第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出されていないことに対応して、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS212)。また、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS213)。
ステップS210、S213の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS214)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み出す。そして、ステップS214における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(図18のステップS215)。このとき、ステップS214での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始するための始動条件が有効に成立することになる。例えば、図17に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立する。また、図17に示すステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立する。
このように、ステップS215にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS215;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS216)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU103は、第1特図保留記憶数(第1保留記憶数カウント値)と第2特図保留記憶数(第2保留記憶数カウント値)とを加算した合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算する(ステップS217)。また、CPU103は、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS218)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS219)。このときには、始動口バッファ値も始動口データとして、保留データに含めて特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされる。
ステップS219にて乱数値を記憶した後には、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS220)。続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図15に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS215;Yes)、ステップS221の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS222)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS222;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS223)、図17に示すステップS211の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS222;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS224)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、図17に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図17に示すステップS209、S210、S214の処理を実行してから、図18に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS223の処理を実行してから、図17に示すステップS211の処理に進む。そして、ステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図17に示すステップS212〜S214の処理を実行してから、図18に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS224の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図19は、図18のステップS220にて実行される入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図16のステップS110、図20)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、大当り種別の決定が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口又は第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS220の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1であるか否かや、特図表示結果が「大当り」に決定される場合の大当り種別を、予め特定する。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となることや、「大当り」となる場合の大当り種別を予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより確定演出や特殊演出を実行するか否かを決定することができる。
図19に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、図18のステップS218にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに応じた特図表示結果を特定する(ステップS401)。例えば、ステップS401の処理では、図8に示す特図表示結果決定テーブル130を選択して、使用テーブルにセットする。ここで、使用テーブルにセットする際には、例えばRAM102の所定領域に設けられたテーブルポインタなどに、ROM101におけるテーブルデータの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。続いて、使用テーブルにセットした特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、ステップS218にて抽出された乱数値MR1に応じて特図表示結果が「大当り」に決定されるか否かが特定される。より具体的には、乱数値MR1を示す数値データと、特図表示結果決定テーブル130に格納された決定値とを比較して、乱数値MR1と合致した決定値が割り当てられている特図表示結果が「大当り」であるか否かを特定する。ここでは、パチンコ遊技機1における遊技状態にかかわらず、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が通常状態又は時短状態である場合に応じたテーブルデータを参照して、特図表示結果が「大当り」であるか否かを特定すればよい。こうしたステップS401の処理により、図18のステップS218にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データは、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値であるか否かが判定される。
ステップS401の処理に続いて、特定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS402)。そして、特定された特図表示結果が「大当り」ではないときには(ステップS402;No)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS403)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS403;「1」)、「大当り判定なし」を通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100H(図4(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS404)、入賞時乱数値判定処理を終了する。これに対して、ステップS403にて始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS403;「2」)、「大当り判定なし」を通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200H(図4(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS405)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
ステップS402にて特図表示結果が「大当り」であるときには(ステップS402;Yes)、図18のステップS218にて抽出された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに応じた大当り種別を特定する(ステップS406)。例えば、ステップS406の処理では、図9に示す大当り種別決定テーブル131を選択し、使用テーブルにセットする。続いて、この大当り種別決定テーブル131を参照することにより、ステップS218にて抽出された乱数値MR2に応じて決定される大当り種別が特定される。このときには、大当り種別決定テーブル131における「変動特図指定バッファ値」を「始動口バッファ値」に読み替えて、乱数値MR2と合致した決定値が割り当てられている大当り種別を特定すればよい。
ステップS406の処理に続いて、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS407)。そして、特定された大当り種別が「非確変」であるときには(ステップS407;Yes)、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS408)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS408;「1」)、「非確変大当り判定」を通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB101H(図4(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS409)、入賞時乱数値判定処理を終了する。これに対して、ステップS408にて始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS408;「2」)、「非確変大当り判定」を通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB201H(図4(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS410)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
ステップS407にて大当り種別が「非確変」ではないときには(ステップS407;No)、特定された大当り種別が「突確」であるか否かを判定する(ステップS411)。そして、特定された大当り種別が「突確」ではない場合には(ステップS411;No)、大当り種別が「第1確変」〜「第3確変」のいずれかであると判断して、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS412)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS412;「1」)、「確変大当り判定」を通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB102H(図4(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。これに対して、ステップS412にて始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS412;「2」)、「確変大当り判定」を通知する第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB202H(図4(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS414)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
ステップS411にて大当り種別が「突確」であるときには(ステップS411;Yes)、「突確大当り判定」を通知する第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB103H(図4(A)及び(C)を参照)を、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS415)、入賞時乱数値判定処理を終了する。なお、この実施の形態では、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく第2特図を用いた特図ゲームでは、大当り種別が「突確」には決定されないように設定されていることから、ステップS411にて大当り種別が「突確」であるときには、ステップS415の処理により「突確大当り判定」を通知する第1始動口入賞指定コマンドを送信すればよい。
このような入賞時乱数値判定処理を実行して、「大当り判定なし」、「非確変大当り判定」、「確変大当り判定」、「突確大当り判定」のいずれかを通知する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信することにより、演出制御基板12の側では、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hにて第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を特定可能とする演出画像の表示を更新させることができる。また、保留記憶情報のうちに特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となる特図表示結果決定用の乱数値MR1があるか否かや、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1がある場合に、その乱数値MR1と対応付けて記憶されている大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別が「非確変」や「第1確変」〜「第3確変」のいずれか、あるいは「突確」のうち、いずれに決定されるかを特定することができる。
この実施の形態では、ステップS401の処理でパチンコ遊技機1における遊技状態にかかわらず、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が通常状態又は時短状態である場合に応じたテーブルデータを参照して、特図表示結果が「大当り」であるか否かを特定している。これに対して、パチンコ遊技機1における遊技状態の変化を予測して、その予測結果に基づき特図表示結果決定テーブル130において参照するテーブルデータを切り換えるようにしてもよい。一例として、可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御が継続して行われる場合であれば、ステップS407の処理により大当り種別が「非確変」ではないと判定されたときに、遊技制御フラグ設定部152などに設けられた確変時判定フラグをオン状態にセットする。その一方で、ステップS407の処理により大当り種別が「非確変」であると判定されたときには、確変時判定フラグをクリアしてオフ状態とする。そして、ステップS401の処理では、確変時判定フラグがオンであるかオフであるかを判定する。このとき、確変時判定フラグがオンであれば、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が確変状態である場合に応じたテーブルデータを参照して、特図表示結果が「大当り」であるか否かを特定する。これに対して、確変時判定フラグがオフであるときには、特図表示結果決定テーブル130において遊技状態が通常状態又は時短状態である場合に応じたテーブルデータを参照すればよい。このような処理が実行されることなどにより、特図保留記憶部151Aに記憶された保留データに基づく特図ゲームが開始されるときの遊技状態が確変状態である場合に対応して、通常状態や時短状態のときよりも高い割合で特図表示結果が「大当り」に決定されるテーブルデータを使用して特図表示結果を特定することができ、実際の遊技状態に適合して、より正確な特図表示結果を特定できる。
図16に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」や「第1確変」〜「第3確変」、あるいは「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」、「第1確変」又は「第2確変」であることに対応して15R大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定する。これに対して、大当り種別が「第3確変」であることに対応して16R大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「16回」に設定する。また、大当り種別が「突確」であることに対応して2R大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「2回」に設定する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。
図20は、図16のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて合計保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と対応付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ、及び始動口データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3などを示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。このときには、ステップS232にて読み出した保留データに含まれる始動口データに示される始動口が、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかを判定する(ステップS234)。
ステップS234にて第1始動入賞口であると判定されたときには(ステップS234;「1」)、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新する(ステップS235)。このときには、変動特図指定バッファの値を「1」に更新する(ステップS236)。
ステップS234にて第2始動入賞口であると判定されたときには(ステップS234;「2」)、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新する(ステップS237)。このときには、変動特図指定バッファの値を「2」に更新する(ステップS238)。
ステップS236、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」とするか「ハズレ」とするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」又は「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特図表示結果を「大当り」及び「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、ステップS240にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。
ステップS241にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、「非確変」や「第1確変」〜「第3確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を「非確変」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれとするかを決定する(ステップS244)。ここで、ステップS238の処理にて変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「第1確変」であれば「1」とし、「第2確変」であれば「2」とし、「第3確変」であれば「3」とし、「突確」であれば「4」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合や(ステップS241;No)、ステップS245の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS246)。一例として、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、15R非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第1確変」又は「第2確変」とする決定結果に応じて、15R確変大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「第3確変」とする決定結果に応じて、16R確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、2R確変大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS246にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS231にて合計保留記憶数が「0」である場合には、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図21は、図16のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」や「第1確変」〜「第3確変」、あるいは「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、時短状態や確変状態において時間短縮制御や高開放制御が行われる時短・確変中であるか否かを判定する(ステップS264)。このとき、時短・確変中ではない場合には(ステップS264;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bを選択してセットする(ステップS265)。これに対して、時短・確変中である場合には(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短・確変中)132Cを選択してセットする(ステップS266)。
ステップS263、S265、S266の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS267)。ここで、ステップS267の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。変動パターン種別決定用の乱数値を示す数値データは、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものでなくてもよく、例えばステップS267の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよい。
ステップS267にて変動パターン種別を決定した後には、特図表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、ハズレ変動パターン決定テーブル133Aと大当り変動パターン決定テーブル133Bのいずれかを選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS268)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS268にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS269の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、特図保留記憶部151Aにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS269の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS269の処理では、ステップS267における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS269にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS271)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS271の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS272)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS272での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図15に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。
図22は、図15のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;No)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。このときには、図柄確定指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。また、特図確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1秒)を設定する(ステップS294)。例えば、ステップS294の処理では、特図確定表示時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS292の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップS294にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行されるごとに、ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、ステップS294の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御用タイマ割込み処理が実行されるごとに、1減算されるように更新すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;Yes)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;Yes)、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS299)。また、大当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた大当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理として、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時間短縮制御が実行される特図ゲームの残り回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;No)、確変状態や時短状態における時間短縮制御や高開放制御などを終了させるか否かの判定を行う(ステップS304)。例えば、ステップS304の処理では、時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、確変状態や時短状態における時間短縮制御や高開放制御などを終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS304の処理を終了すればよい。なお、遊技状態が確変状態であるときには、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、時間短縮制御や高開放制御を継続させてもよい。あるいは、遊技状態が確変状態であるときには、ステップS304の処理により時間短縮制御を終了させることがある一方で、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。
また、ステップS304の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変制御終了判定テーブルを参照すること、あるいは、確変制御中における特図ゲームの実行回数が所定の確変終了判定値に達したことなどにより、確変制御を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。これに対して、ステップS304の処理では、確変制御を終了するための処理を実行せず、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御を継続させるようにしてもよい。あるいは、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データに基づき確変制御を終了するか否かを判定する処理は、例えば図20に示すステップS240にて特図表示結果を決定(事前決定)する以前に、実行されるようにしてもよい。
ステップS304の処理を実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS305)、特別図柄停止処理を終了する。
図23は、図15のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図16に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「70」)を、時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「確変」又は「突確」と判定された場合には(ステップS323;No)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットする。また、確変状態とする場合にも、時間短縮制御が行われる特図ゲームの上限値に対応して、時短回数カウンタにカウント初期値が設定されてもよい。
なお、大当り種別が「第1確変」〜「第3確変」のいずれかと判定された場合と、大当り種別が「突確」と判定された場合とで、種類が異なる確変状態へと制御するための設定を行うようにしてもよい。一例として、大当り種別が「第1確変」〜「第3確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短回数カウント値の初期値設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定する。これに対して、大当り種別が「突確」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短状態に制御される場合と同様のカウント初期値を時短回数カウント値に設定することにより、確変制御は次に特図表示結果が「大当り」となるまで継続して行われる一方、時短制御は特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば「70」)に達するまで継続するように設定してもよい。あるいは、大当り種別が「突確」と判定された場合には、所定の時短中突確フラグがオンであれば、確変制御とともに時短制御を開始するための設定を行う一方、時短中突確フラグがオフであれば、確変制御のみを開始するための設定を行うようにしてもよい。ここで、時短中突確フラグは、例えば図22に示すステップS298にて大当りフラグがオンであると判定されたときに、大当り種別が「突確」であること、及び、時短フラグがオンであり時間短縮制御が行われていることに対応して、オン状態にセットされればよい。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図24のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図24に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ms)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図25は、コマンド解析処理として、図24のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図25に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS501)。例えば演出制御基板12の側で受信した演出制御コマンドは演出制御コマンド受信用バッファに格納されており、演出制御用CPU120は、この演出制御コマンド受信用バッファに格納されているコマンドを読み出して内容を確認することにより、受信した演出制御コマンドを特定できればよい。
ステップS501にて第1始動口入賞指定コマンドを受信したと判定されたときには(ステップS501;Yes)、第1始動口入賞時に対応した表示更新の設定を行う(ステップS502)。例えば、ステップS502の処理において、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hで非表示となっている表示部位のうちの1つを、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出による第1始動条件の成立に応じて、青色表示に変化させるための表示設定などが行われればよい。
ステップS501にて第1始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定されたときには(ステップS501;No)、第2始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS503)。このとき、第2始動口入賞指定コマンドを受信したと判定されれば(ステップS503;Yes)、第2始動口入賞時に対応した表示更新の設定を行う(ステップS504)。例えば、ステップS504の処理において、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hで非表示となっている表示部位のうちの1つを、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出による第2始動条件の成立に応じて、赤色表示に変化させるための表示設定などが行われればよい。
ステップS502、S504の処理のいずれかを実行した後には、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドによる通知内容を、入賞時判定結果バッファ140に記憶させる(ステップS505)。例えば、ステップS505の処理では、主基板11から伝送された第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドのEXTデータを、保留記憶情報として入賞時判定結果バッファ140における空きエントリの先頭にセットすることで、保留記憶情報が記憶されるようにすればよい。このときには、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドのMODEデータなどに応じた始動口情報も、保留記憶情報に含めて入賞時判定結果バッファ140における空きエントリの先頭にセットされればよい。
ステップS505の処理に続いて、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドによる通知内容が「突確大当り判定」であるか否かを判定する(ステップS506)。このとき、通知内容が「突確大当り判定」以外であれば(ステップS506;No)、コマンド解析処理を終了する。なお、他に受信コマンドがあれば、その受信コマンドに応じた設定を行うための処理が、続けて実行されてもよく、以下でコマンド解析処理を終了するときも同様である。その一方で、「突確大当り判定」が通知されたときには(ステップS506;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部193などに設けられた突確保留数カウンタの格納値である突確保留数カウント値を、1加算するように更新してから(ステップS507)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS503にて第2始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定されたときには(ステップS503;No)、遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS508)。このとき、遊技状態指定コマンドを受信したと判定されれば(ステップS508;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態であるか否かを判定する(ステップS509)。遊技状態が通常状態でなければ(ステップS509;No)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS509にて遊技状態が通常状態であると判定されたときには(ステップS509;Yes)、確定演出の実行が制限(規制)されている確定演出制限中であるか否かを判定する(ステップS510)。例えば、演出制御フラグ設定部191などに設けられた確定演出制限フラグがオンであるときには、確定演出の実行が制限されるものとすればよい。ステップS510にて確定演出の実行が制限されていないときには(ステップS510;No)、コマンド解析処理を終了する。これに対して、確定演出の実行が制限されているときには(ステップS510;Yes)、例えば確定演出制限フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、確定演出の実行制限(規制)を解除するための設定を行う(ステップ511)。これにより、確定演出の実行が一旦制限(規制)された後、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態になれば、その制限(規制)は解除されることになる。
ステップS508にて遊技状態指定コマンドを受信していないと判定されたときには(ステップS508;No)、主基板11から中継基板15を介して受信した他のコマンドに応じた設定を行ってから(ステップS512)、コマンド解析処理を終了する。
図26は、演出制御プロセス処理として、図24のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の表示領域における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の表示領域における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたことに対応して、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の可変表示停止処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この可変表示停止処理は、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理を含んでいる。あるいは、特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。また、可変表示停止処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態が開始されるか否かを判定する処理を含んでいる。そして、大当り遊技状態が開始される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態が開始されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174の大当り表示処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り表示処理は、主基板11から伝送された大当り開始指定コマンドを受信したことに基づいて、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)を実行するための処理を含んでいる。そして、大当り報知演出の実行が終了するときには、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から伝送される大当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS176の大当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図27は、図26のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされれば(ステップS521;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合か否かを判定する(ステップS525)。このとき、大当り種別が「突確」であると判定されれば(ステップS525;Yes)、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかといった、大当り種別が「突確」の場合に対応した飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS526)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、突確開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、突確開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS524と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS526の処理を実行したときには、今回開始される可変表示における表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに対応して、突確保留数カウント値を1減算するように更新する(ステップS527)。ここで、突確保留数カウント値は、図25に示すステップS506の処理により「突確大当り判定」が通知されたと判定したときに、ステップS507の処理により1加算するように更新される。このように、始動入賞の発生時に可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に決定される特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが抽出されたことに基づいて加算更新された突確保留数カウント値を、これらの数値データに基づく可変表示が開始されることに対応して、ステップS527の処理により減算更新する。
ステップS525にて大当り種別が「突確」以外であると判定されたときには(ステップS525;No)、15R非確変大当り状態や15R確変大当り、あるいは16R確変大当りとなることに対応して、再抽選演出を実行するための設定が行われる(ステップS528)。続いて、確変昇格演出を実行するための設定が行われる(ステップS529)。
ステップS529の処理を実行した後には、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS530)。一例として、ステップS530の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS530の処理では、例えば大当り種別が「非確変」である場合に、非確変図柄(例えば「2」、「4」、「6」、「8」の数字を示す飾り図柄)から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定される。大当り種別が「第2確変」である場合には、「15R直当り」となることに対応して、確変図柄(例えば「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す飾り図柄)から1つが選択されて、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定される。
大当り種別が「第1確変」又は「第3確変」である場合には、例えば確変昇格演出の有無などに応じて、非確変図柄と確変図柄のいずれかが選択されればよい。より具体的には、大当り遊技状態が開始された後に確変昇格演出(エンディング昇格演出を含む)が実行される場合には、大当り種別が「非確変」である場合と同様に、非確変図柄から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定される。これに対して、例えば大当り遊技状態が開始されるより前の再抽選演出が実行される一方で、大当り遊技状態が開始された後に確変昇格演出(エンディング昇格演出を含む)が実行されない場合には、確変図柄から1つが選択されて、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定される。なお、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄が導出表示された後、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)の実行中などに再抽選演出が実行される場合には、非確変図柄から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定されればよい。
なお、大当り種別が「第1確変」又は「第3確変」である場合には、非確変図柄と確変図柄のいずれが最終停止図柄として選択されたかに応じて、確変昇格演出の有無が決定されるようにしてもよい。すなわち、非確変図柄が選択されて非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定されたときには、確変昇格演出を実行することに決定される一方で、確変図柄が選択されて確変大当り組合せを構成する最終停止図柄に設定されたときには、確変昇格演出を実行しないことに決定されてもよい。このように、最終停止図柄の決定と、確変昇格演出を実行するか否かの決定は、いずれの決定が先に行われるようにしてもよい。
ステップS530の処理に続いて、確定演出となる演出動作を実行している確定演出中であるか否かを判定する(ステップS531)。このとき、確定演出中であれば(ステップS531;Yes)、突確保留数カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップS532)。そして、突確保留数カウント値が「0」である場合には(ステップS532;Yes)、保留中大当り判定処理を実行する(ステップS533)。この保留中大当り判定処理が実行されることにより、始動条件が成立したものの開始条件が成立していない特図ゲームに対応して特図保留記憶部151Aに記憶されている特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データのうちに、可変表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがあるか否かの判定などが行われる。そして、可変表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1があると判定されたことに対応して、大当り保留フラグがオンにセットされる。このような乱数値MR1がないと判定された場合には、大当り保留フラグがオフとなる。
ステップS533にて保留中大当り判定処理を実行した後には、大当り保留フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS534)。このとき、大当り保留フラグがオンであれば(ステップS534;Yes)、例えば特殊演出を実行するために予め用意された演出制御パターンを選択する旨の決定を行うことなどにより、特殊演出を実行するための設定を行う(ステップS535)。こうしてステップS535の処理が実行されることにより、確定演出の実行中に、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に決定される乱数値に対応した特図ゲームの保留がないことを条件として、可変表示結果が「大当り」に決定される乱数値に対応した特図ゲームが今回の可変表示とは別個にさらに保留されているときに、確定演出による報知の対象として可変表示結果が「大当り」となる今回の可変表示が行われる所定期間にて、特殊演出となる演出動作を実行することができる。
ステップS523、S524、S527、S535の処理のいずれかを実行した後や、ステップS531にて確定演出中ではないとき(ステップS531;No)、ステップS532にて突確保留数カウント値が「0」以外であるとき(ステップS532;No)、あるいはステップS534にて大当り保留フラグがオフであるときには(ステップS534;No)、可変表示中における他の演出制御を行うための設定を行う(ステップS536)。例えば、ステップS536の処理では、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに応じて、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行される場合に、これらの可変表示演出において仮停止表示される飾り図柄などを決定する。また、予告演出を実行するか否かの判定や、実行する場合における演出態様に対応した予告パターンの決定なども、行われるようにすればよい。
ステップS536の処理に続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS537)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えばステップS535の処理による設定に基づいて、確定演出を実行するために予め用意された演出制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。さらに、例えばステップS536の処理による設定に基づいて、可変表示演出や予告演出を実行するために複数用意された演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。
ステップS537の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS538)。そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS539)。このときには、例えばステップS537にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS540)、可変表示開始設定処理を終了する。
ステップS528の処理により再抽選演出を実行するための設定を行うときには、予め用意された再抽選決定テーブルを参照することなどにより、再抽選演出を実行するか否かを決定する。なお、大当り種別が「第2確変」である場合には、「15R直当り」となることに対応して、常に再抽選演出は実行しないことに決定される。再抽選決定テーブルでは、再抽選演出を実行するか否かの決定結果に対して、再抽選演出実行決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した再抽選演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づき、再抽選決定テーブルを参照することにより、再抽選演出を実行するか否かの決定を行う。
再抽選決定テーブルでは、大当り種別が「非確変」、「第1確変」又は「第3確変」のいずれであるかに応じて、再抽選演出を実行すると決定される割合が異なるように、各決定結果に対して決定値が割り当てられていればよい。一例として、大当り種別が「非確変」であるときには、大当り種別が「第1確変」又は「第3確変」であるときに比べて再抽選演出を実行すると決定される割合が高くなるように、決定値が割り当てられていればよい。また、大当り種別が「第1確変」であるときには、大当り種別が「第3確変」であるときに比べて再抽選演出を実行すると決定される割合が高くなるように、決定値が割り当てられていればよい。
大当り種別が「非確変」である場合には、再抽選演出として、非確変大当り組合せを構成する飾り図柄を仮停止表示させてから、再変動などにより最終的に非確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄を導出表示させることにより確変昇格に失敗したことを報知する再抽選失敗演出が実行される。その一方で、大当り種別が「第1確変」又は「第3確変」である場合には、再抽選演出として、非確変大当り組合せを構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、再変動などにより最終的に確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄を導出表示させることにより確変昇格に成功したことを報知する再抽選成功演出が実行されればよい。この場合、大当り種別が「第1確変」又は「第3確変」で再抽選演出が実行されたときには、再抽選成功演出により確変報知が行われることから、その後の大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時には、確変昇格演出が実行されないようにすればよい。あるいは、大当り種別が「第1確変」又は「第3確変」の場合でも、再抽選演出として確変昇格に失敗したことを報知する再抽選失敗演出が実行された後、確変昇格演出の実行などにより確変報知が行われるようにしてもよい。
再抽選決定テーブルでは、大当り種別が「第1確変」である場合に、再抽選演出を実行しない旨の決定結果に比べて多くの決定値が、再抽選演出を実行する旨の決定結果に割り当てられるように設定してもよい。これにより、「15R確変大当り」となる場合には、大当り遊技状態が開始されるより前の再抽選演出において確変報知が行われる割合を高くすることができる。その一方で、再抽選決定テーブルでは、大当り種別が「第3確変」である場合に、再抽選演出を実行する旨の決定結果に比べて多くの決定値が、再抽選演出を実行する旨の決定結果に割り当てられるように設定してもよい。これにより、「16R確変大当り」となる場合には、再抽選演出において確変報知が行われる割合よりも、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に実行される確変昇格演出などにおいて確変報知が行われる割合を高くすることができる。
なお、大当り種別が「第1確変」である場合には、再抽選失敗演出を実行する旨の決定結果や再抽選演出を実行しない旨の決定結果に比べて多くの決定値が、再抽選成功演出を実行する旨の決定結果に割り当てられるようにしてもよい。このようにしても、「15R確変大当り」となる場合には、再抽選演出により確変報知が行われる割合を高くすることができる。その一方で、大当り種別が「第3確変」である場合には、再抽選成功演出を実行する旨の決定結果に比べて多くの決定値が、再抽選失敗演出を実行する旨の決定結果や再抽選演出を実行しない旨の決定結果に割り当てられるようにしてもよい。このようにしても、「16R確変大当り」となる場合には、再抽選演出により確変報知が行われる割合よりも、確変昇格演出により確変報知が行われる割合を高くすることができる。
こうした再抽選決定テーブルの設定により、大当り遊技状態の終了後に時短状態よりも確変状態となる場合の方が、確変報知のための報知演出(再抽選演出や確変昇格演出)が行われるタイミングは遅くなるので、遅いタイミングで報知演出(確変昇格演出)が実行されることにより、大当り遊技状態の終了後に時短状態よりも遊技価値の高い確変状態となる期待感を高めることができる。また、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が少ない場合(15R確変大当り)よりも多い場合(16R確変大当り)の方が、確変報知のための報知演出(再抽選演出や確変昇格演出)が行われるタイミングは遅くなるので、遅いタイミングで報知演出(確変昇格演出)が実行されることにより、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が多くなって遊技価値が高い大当り遊技状態となる期待感を高めることができる。
ステップS529の処理により確変昇格演出を実行するための設定を行うときには、まず、再抽選演出により確変報知が行われるか否かを判定する。そして、再抽選演出により確変報知が行われる場合には、演出の重複を回避するため、確変昇格演出を実行しないことに決定する。また、大当り種別が「第2確変」である場合には、「15R直当り」となることに対応して、常に確変昇格演出は実行しないことに決定される。そして、予め用意された確変昇格決定テーブルを参照することなどにより、確変昇格演出を実行するか否かを決定する。確変昇格決定テーブルでは、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に実行する確変昇格演出の組合せに応じて複数用意された確変昇格演出パターンに対して、確変昇格演出決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が割り当てられていればよい。
確変昇格決定テーブルでは、大当り種別が「非確変」、「第1確変」又は「第3確変」のいずれであるかに応じて、確変昇格演出の組合せが決定される割合が異なるように、各確変昇格演出パターンに対して決定値が割り当てられていればよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「第1確変」であるときには、役物昇格演出を実行すると決定される割合に比べて、キャラクタ昇格演出を実行すると決定される割合が高くなるように、決定値が割り当てられていればよい。これに対して、大当り種別が「第3確変」であるときには、キャラクタ昇格演出を実行すると決定される割合に比べて、役物昇格演出を実行すると決定される割合が高くなるように、決定値が割り当てられていればよい。
確変昇格決定テーブルでは、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、確変昇格演出の組合せが決定される割合が異なるように、各確変昇格演出パターンに対して決定値が割り当てられてもよい。一例として、確変状態であるときには、確変状態でないときに比べて確変昇格演出を実行する旨の決定がなされる割合が低くなるように、決定値が割り当てられていればよい。ここで、遊技状態が確変状態であれば、既に一度可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されているということであるから、少なくとも遊技者が遊技を開始してから2回目以降の大当りが発生した場合であると推定できる。このような場合には、確変昇格演出が実行される割合を低下させることにより、演出の希少性を高めて、初回大当り時に確変状態となることへの期待感を高めることができる。なお、遊技状態が確変状態であるときの方が、確変状態以外であるときよりも確変昇格演出が実行される割合を高めるようにしてもよい。こうして確変状態中に可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変昇格演出が実行される可能性を高めることにより、確変状態が継続するか否かに対して遊技者の注目を惹きつけ、確変状態の継続に対する期待感を高めることができる。
こうしたステップS528の処理による再抽選演出設定や、ステップS529の処理による確変昇格演出設定を実行することで、例えば図28(A)に示すような大当り種別に応じて異なる決定割合で、再抽選演出や確変昇格演出が実行されるようにすればよい。ここで、例えば図28(B)に示すように、再抽選演出は、開始タイミングが特別図柄や飾り図柄の可変表示中であり、大当り遊技状態が開始されるより前に、確変状態に制御されるか否かを報知する演出となる。また、確変昇格演出には、開始タイミングが大当り遊技状態の開始後2分であるキャラクタ昇格演出と、開始タイミングが大当り遊技状態における10ラウンド目の開始時である役物昇格演出とが含まれている。したがって、図28(A)に示すような決定割合で再抽選演出や確変昇格演出が実行されることにより、確変報知を行うための演出が実行されるタイミングに応じて、確変状態となる期待感を異ならせることができる。
なお、キャラクタ昇格演出や役物昇格演出の開始タイミングは、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出された昇格演出開始時決定用の乱数値を示す数値データなどに基づいて、複数のタイミングのうちから決定されるようにしてもよい。
より具体的な一例では、キャラクタ昇格演出の開始タイミングに決定可能な演出タイミングとして、「大当り開始後1分」、「大当り開始後2分」、…、「大当り開始後x分」(xは3以上の整数など)といった、複数のタイミングを予め用意しておく。また、例えばROM121には、各々のタイミングに対して、昇格演出開始時決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が割り当てられたキャラクタ昇格演出開始時決定テーブルを記憶させておく。そして、キャラクタ昇格演出を実行する旨の決定がなされたときには、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、昇格演出開始時決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。こうして抽出した乱数値を示す数値データに基づき、キャラクタ昇格演出開始時決定テーブルを参照することにより、複数のタイミングのいずれかがキャラクタ昇格演出の開始タイミングに決定されればよい。キャラクタ昇格演出開始時決定テーブルでは、例えば大当り種別が「非確変」であるか否かに応じて、各々のタイミングに対する決定値の割当てを異ならせるように設定してもよい。例えば、大当り種別が「非確変」である場合には、大当り種別が「非確変」以外である場合よりも多くの決定値が、より早いタイミングに対して割り当てられるようにすればよい。このような設定により、キャラクタ昇格演出の開始タイミングに応じて、確変状態となる旨の報知が行われる期待感を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
他の一例では、役物昇格演出の開始タイミングに決定可能な演出タイミングとして、「1ラウンド開始時」、「2ラウンド開始時」、…、「xラウンド開始時」(xは3〜16の整数など)といった、複数のタイミングを予め用意しておく。また、例えばROM121には、各々のタイミングに対して、昇格演出開始決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が割り当てられた役物昇格演出開始時決定テーブルを記憶させておく。そして、役物昇格演出を実行する旨の決定がなされたときには、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから、昇格演出開始時決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。こうして抽出した乱数値を示す数値データに基づき、役物昇格演出開始時決定テーブルを参照することにより、複数のタイミングのいずれかが役物昇格演出の開始タイミングに決定されればよい。役物昇格演出開始時決定テーブルでは、例えば大当り種別が「非確変」であるか否かに応じて、各々のタイミングに対する決定値の割当てを異ならせるように設定してもよい。例えば、大当り種別が「非確変」である場合には、大当り種別が「非確変」以外である場合よりも多くの決定値が、より早いタイミングに対して割り当てられるようにすればよい。このような設定により、役物昇格演出の開始タイミングに応じて、確変状態となる旨の報知が行われる期待感を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、キャラクタ昇格演出と役物昇格演出のいずれを実行するかを決定してから開始タイミングを決定するものに限定されず、例えば確変昇格演出の開始タイミングの決定結果に対応して、キャラクタ昇格演出と役物昇格演出のいずれを実行するかが決定されるようにしてもよい。より具体的には、キャラクタ昇格演出の開始タイミングに決定可能な演出タイミング(例えば「大当り開始後x分」など)と、役物昇格演出の開始タイミングに決定可能な演出タイミング(例えば「xラウンド開始時」など)とを区別せずに、昇格演出開始時決定用の乱数値と比較される数値(決定値)を割り当てた確変昇格演出開始時決定テーブルをROM121に記憶させておく。そして、確変昇格演出を実行する場合には、昇格演出開始時決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、確変昇格演出開始時決定テーブルを参照することにより、確変昇格演出の開始タイミングを複数のタイミングのいずれかに決定する。このとき決定された開始タイミングに対応して、キャラクタ昇格演出と役物昇格演出のいずれを実行するかが決定されればよい。この例では、「大当り開始後x分」などのタイミングが開始タイミングに決定された場合には、キャラクタ昇格演出を実行することが決定される。また、「xラウンド開始時」などのタイミングが開始タイミングに決定された場合には、役物昇格演出を実行することが決定される。
この実施の形態では、ステップS528の再抽選演出設定により再抽選演出の有無などが決定され、ステップS529の確変昇格演出設定により確変昇格演出の有無などが決定される。これに対して、再抽選演出の有無や確変昇格演出の有無などが、一括して決定されるようにしてもよい。例えば、再抽選演出や確変昇格演出の組合せのパターンとなる昇格演出パターンを、予め複数種類用意しておく。昇格演出パターンとしては、例えば再抽選成功演出を実行して確変昇格演出を実行しないパターンや、再抽選演出を実行せずに確変昇格演出を実行するパターン、再抽選失敗演出を実行して確変昇格演出を実行するパターンなどが、予め用意されていればよい。また、例えばROM121には、各々の昇格演出パターンに対して昇格演出パターン決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が割り当てられた昇格演出パターン決定テーブルを記憶させておく。昇格演出パターン決定テーブルでは、大当り種別が「非確変」、「第1確変」又は「第3確変」のいずれであるかに応じて、昇格演出パターンに対する決定値の割当てを異ならせるように設定すればよい。そして、乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタから抽出した昇格演出パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づき、昇格演出パターン決定テーブルを参照することにより、昇格演出パターンを複数パターンのいずれかに決定する。このときには、昇格演出パターンに対応して、再抽選演出と確変昇格演出をそれぞれ実行するか否かが一括して決定される。
また、昇格演出パターンとして、例えば確変昇格演出を実行する場合の演出態様(具体的には、キャラクタ昇格演出あるいは役物昇格演出など)に応じて、別個のパターンを用意してもよい。この場合には、昇格演出パターン決定テーブルを参照して決定された昇格演出パターンに対応して、確変昇格演出における演出態様(演出内容)も一括して決定することができる。あるいは、昇格演出パターンに対応して、再抽選演出や確変昇格演出の有無が決定され、演出ありと決定された場合に、さらに演出態様(演出内容)が別個に決定されるようにしてもよい。
図29は、図27のステップS533などにて実行される保留中大当り判定処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す保留中大当り判定処理において、演出制御用CPU120は、まず、入賞時判定結果バッファ140の記憶内容をチェックするために用意された変数Nに、初期値となる「1」をセットするとともに、大当り保留フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS701)。続いて、変数Nに対応する記憶番号が付された判定結果を、入賞時判定結果バッファ140から読み出す(ステップS702)。そして、ステップS702での読出結果が、可変表示結果を「大当り」とすることに対応した判定結果であるか否かを判定する(ステップS703)。
例えば、ステップS702での読出結果が「大当り判定なし」であるときには、可変表示結果を「大当り」とする判定結果ではないとして(ステップS703;No)、変数Nが入賞時判定結果バッファ140における判定結果の記憶数に達したか否かを判定する(ステップS704)。このとき、変数Nが判定結果の記憶数に達していれば(ステップS704;Yes)、保留中大当り判定処理を終了する。これに対して、変数Nが判定結果の記憶数に達していないときには(ステップS704;No)、変数Nを1加算するように更新してから(ステップS705)、ステップS702の処理に戻り、さらに入賞時判定結果バッファ140から判定結果を読み出すようにする。
ステップS702での読出結果が「非確変大当り判定」又は「確変大当り判定」であるときには、可変表示結果を「大当り」とする判定結果であるとして(ステップS703;Yes)、大当り保留フラグをオン状態にセットしてから(ステップS706)、保留中大当り判定処理を終了する。この実施の形態では、「突確大当り判定」の判定結果が入賞時判定結果バッファ140に記憶されているときには、例えば図27に示すステップS532の処理にて突確保留数カウント値が「0」以外であると判定されることなどにより、保留中大当り判定処理が実行されない。したがって、ステップS702での読出結果が「突確大当り判定」となることはない。
こうして図29に示すような保留中大当り判定処理が実行されることにより、開始条件が成立していない特図ゲームに対応して特図保留記憶部151Aに記憶される特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データのうちに、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがあるか否かが特定される。そして、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値があるときには、大当り保留フラグがオン状態にセットされることにより、確定演出や特殊演出を実行するための設定を行うことができる。
保留中大当り判定処理の他の一例として、図30のフローチャートに示すような処理が実行されてもよい。図30に示す保留中大当り判定処理では、ステップS703の処理にて可変表示結果を「大当り」とする判定結果である場合に(ステップS703;Yes)、その可変表示結果に対応する大当り種別が「非確変」であるか否かが判定される(ステップS703A)。例えば、ステップS702での読出結果が「非確変大当り判定」であるときには、大当り種別を「非確変」とする判定結果であるとして(ステップS703A;Yes)、保留中大当り判定処理を終了する。この場合には、大当り保留フラグがオフ状態のまま維持されることから、確定演出や特殊演出を実行するための設定が行われない。これに対して、ステップS702での読出結果が「確変大当り判定」であるときには、大当り種別を「第1確変」〜「第3確変」とする判定結果であるとして(ステップS703A;No)、ステップS704の処理により大当り保留フラグをオン状態にセットする。
こうして図30に示すような保留中大当り判定処理が実行されることにより、開始条件が成立していない特図ゲームに対応して特図保留記憶部151Aに記憶されている特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データのうちに、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがあると特定されたときに、その決定用数値と対応付けて記憶されている大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に決定する遊技状態決定用数値であるか否かが特定される。そして、確変状態に決定される遊技状態決定用数値であるときには、大当り保留フラグがオン状態にセットされることにより、確定演出や特殊演出を実行するための設定を行うことができる。
なお、保留中大当り判定処理では、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値の記憶数をカウントして、カウント結果が所定数に達したときに、確定演出や特殊演出を実行するための設定を行うことができるようにしてもよい。一例として、図29に示すステップS703の処理にて可変表示結果を「大当り」とする判定結果であるときには、演出制御カウンタ設定部193などに設けられた大当り保留数カウンタの格納値である大当り保留数カウント値を1加算するように更新する。その後には、ステップS704の処理に進み、変数Nが判定結果記憶数に達するまで、入賞時判定結果バッファ140に記憶されている判定結果を読み出して可変表示結果を特定すればよい。ステップS704の処理にて変数Nが判定結果記憶数に達したときには、大当り保留数カウント値が予め定めた演出実行判定値(例えば「2」など)に達したか否かを判定する。このとき、演出実行判定値に達していれば、大当り保留フラグをオン状態にセットするなどして、確定演出や特殊演出を実行するための設定を行うことができるようにすればよい。あるいは、保留中大当り判定処理を終了した後、例えば図28のステップS534の処理などにて、大当り保留数カウント値が演出実行判定値に達したか否かを判定してもよい。
こうして大当り保留数カウント値が演出実行判定値に達したときに確定演出や特殊演出を実行するための設定が行われることにより、確定演出や特殊演出が実行される頻度を低下させ、これらの演出の希少性が高められる。その一方で、確定演出や特殊演出が実行されたときには、短時間のうちに繰り返し可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御されることを遊技者が認識することができ、きわめて高い遊技価値が付与される期待感や喜悦感などを高めることができる。
なお、ステップS704の処理にて変数Nが判定結果記憶数に達したときに保留中大当り判定処理を終了するものに限定されない。例えば、入賞時判定結果バッファ140における判定結果の記憶数にかかわらず、変数Nが合計保留記憶数の上限値(例えば「8」など)に達するまで、ステップS702以下の処理が繰り返し実行されるようにしてもよい。
この実施の形態では、主基板11から伝送された第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドの受信時に、図25のステップS506にて通知内容が「突確大当り判定」であるか否かを判定し、ステップS507にて突確保留カウント値を更新する。これにより、特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データにおいて、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1を示す数値データと対応付けて、大当り種別が「突確」に決定される特定遊技決定用数値となる乱数値MR2を示す数値データが記憶されていることを特定できるようにしている。これに対して、図27のステップS533などにて保留中大当り判定処理が実行されるごとに、こうした特定遊技決定用数値となる乱数値MR2を示す数値データが記憶されているか否かの判定を行うようにしてもよい。この場合、例えばステップS703の処理にて可変表示結果を「大当り」とする判定結果である場合に(ステップS703;Yes)、その可変表示結果に対応する大当り種別が「突確」であるか否かを判定する。例えば、ステップS702での読出結果が「突確大当り判定」であるときには、大当り種別を「突確」とする判定結果であるとして、保留中大当り判定処理を終了すればよい。このようにしても、大当り保留フラグがオフ状態のまま維持されることから、確定演出や特殊演出を実行するための設定が行われない。また、図25に示すステップS506、S507の処理や、図27に示すステップS532の処理などが、不要となる。
図31は、図26のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)してから(ステップS551)、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS552)。このとき、タイマ判定値のいずれとも合致しなければ(ステップS552;No)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS552にてタイマ判定値と合致した場合には(ステップS552;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された演出制御実行データ(例えば、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの一部又は全部)あるいは終了コードを読み出す(ステップS553)。ここで、ステップS552にて演出制御パターンで示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の演出制御実行データを、ステップS553にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS553にて終了コードが読み出されたか否かの判定を行う(ステップS554)。このとき、終了コードではないと判定された場合には(ステップS554;No)、ステップS553にて読み出された演出制御実行データに従った演出動作制御を実行する(ステップS555)。
例えば、ステップS555の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うことのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。また、ステップS555の処理による演出動作制御では、ステップS553にて読み出した操作検出制御データに基づいて、スティックコントローラ30Aやプッシュボタン30Bに対する遊技者等の操作行為を有効に検出する操作有効期間であるか否かを判定する。このとき、操作有効期間であれば、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bから伝送される操作検出信号に基づいて、スティックコントローラ30Aやプッシュボタン30Bに対する遊技者等の操作が検出ありとなったか否かを判定する。そして、スティックコントローラ30Aやプッシュボタン30Bに対する操作が検出されずに操作有効期間が終了した場合には、操作検出制御データに応じた演出動作制御を終了する。その一方で、操作有効期間内にてスティックコントローラ30Aやプッシュボタン30Bに対する操作の検出があった場合には、例えば操作検出制御データにより指定された演出制御パターンや演出制御実行データへの変更を行うことなどにより、スティックコントローラ30Aやプッシュボタン30Bに対する操作に応答して演出動作を変更するための制御や設定などが行われればよい。
図27に示すステップS535の処理にて特殊演出を実行するための設定が行われたときには、例えば特殊演出を実行するための演出制御パターンに基づいてステップS551〜S555の処理が実行されることにより、飾り図柄の可変表示中に特殊演出となる演出動作が実行される。例えば、飾り図柄とは異なる所定のキャラクタ画像が画像表示装置5の表示領域に表示され、保留されている特図ゲームのうちに特図表示結果が「大当り」となるものがあることなどが報知される。
ステップS555の処理に続いて、今回の可変表示中に再抽選演出を実行する設定があるか否かを判定する(ステップS556)。このとき、再抽選演出を実行する設定がなければ(ステップS556;No)、可変表示中演出処理を終了する。これに対して、再抽選演出を実行する設定がある場合には(ステップS556;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値から特定される可変表示の残り時間などに基づいて、再抽選演出の開始タイミングとなったか否かを判定する(ステップS557)。一例として、可変表示の残り時間が「5秒」となったときに、再抽選演出の開始タイミングとなるようにすればよい。再抽選演出の開始タイミングではないときには(ステップS557;No)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS557にて再抽選演出の開始タイミングであるときには(ステップS557;Yes)、再抽選演出を実行するための演出制御パターンに切り換える設定を行ってから(ステップS558)、可変表示中演出処理を終了する。こうしてステップS558の処理にて演出制御パターンが切り換えられることにより、例えば仮停止図柄として決定された非確変大当り組合せの飾り図柄を仮停止表示させる。その後、切換後の演出制御パターンに基づいて、ステップS551〜S555の処理が実行されることにより、飾り図柄の可変表示中に再抽選演出が実行される。一例として、非確変大当り組合せの飾り図柄が仮停止表示された後、飾り図柄が再変動されて最終的に確変大当り組合せの飾り図柄が導出表示されることで、確変昇格に成功した旨の確変報知が行われる。他の一例として、再変動後に最終的には非確変大当り組合せの飾り図柄が導出表示されることで、確変昇格に失敗した旨が報知される。
ステップS554にて終了コードであると判定されたときには(ステップS554;Yes)、演出プロセスフラグの値を可変表示停止処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS559)、可変表示中演出処理を終了する。
図32は、図26のステップS173にて実行される可変表示停止処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す可変表示停止処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた図柄確定表示フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS571)。ここで、図柄確定表示フラグは、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドを受信したことなどに基づいて、後述するステップS575の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS571にて図柄確定表示フラグがオフであるときには(ステップS571;No)、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS572)。このとき、図柄確定指定コマンドの受信がなければ(ステップS572;No)、可変表示停止処理を終了することで、図柄確定指定コマンドを受信するまで待機する。なお、図柄確定指定コマンドを受信できずに所定時間が経過したときには、コマンドの送受信に異常が発生したと判断して、所定のエラー処理を実行してもよい。
ステップS572にて図柄確定指定コマンドの受信がある場合には(ステップS572;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることなどにより、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄としての最終停止図柄を導出表示させる(ステップS573)。また、図柄確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1秒)を設定する(ステップS574)。そして、図柄確定表示フラグをオン状態にセットしてから(ステップS575)、可変表示停止処理を終了する。こうして、ステップS573の処理により確定飾り図柄が導出表示された後に、ステップS574にて設定された図柄確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた演出制御プロセス処理にて可変表示停止処理が実行されるごとに、ステップS571にて図柄確定表示フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS571にて図柄確定表示フラグがオンであるときには(ステップS571;Yes)、図柄確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS576)。このとき、図柄確定表示時間が経過していなければ(ステップS576;No)、可変表示停止処理を終了することで、図柄確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS576にて図柄確定表示時間が経過したときには(ステップS576;Yes)、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS577)。そして、可変表示結果が「大当り」ではなく「ハズレ」であるときには(ステップS577;No)、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップS578)。
ステップS577にて可変表示結果が「大当り」であると判定されたときには(ステップS577;Yes)、主基板11から伝送される大当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS579)。このとき、大当り開始指定コマンドの受信がなければ(ステップS579;No)、可変表示停止処理を終了することで、大当り開始指定コマンドを受信するまで待機する。なお、大当り開始指定コマンドを受信できずに所定時間が経過したときには、コマンドの送受信に異常が発生したと判断して、所定のエラー処理を実行してもよい。
ステップS579にて大当り開始指定コマンドの受信がある場合には(ステップS579;Yes)、確定演出を実行している確定演出中であるか否かを判定する(ステップS580)。そして、確定演出中であるときには(ステップS580;Yes)、確定演出を終了するための設定を行う(ステップS581)。このときには、飾り図柄の可変表示中に特殊演出を実行した場合の「特殊演出あり」か否かを判定する(ステップS582)。
ステップS582にて「特殊演出あり」の場合には(ステップS582;Yes)、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた確定演出制限フラグをオン状態にセットすることなどにより、確定演出の実行を制限(規制)するための設定を行う(ステップS583)。こうして、確定演出に加えて特殊演出が実行された後、「大当り」の可変表示結果が導出表示されたときには、所定期間において確定演出の実行が制限(規制)される。また、特殊演出は確定演出が実行されているときに実行されるものであることから、ステップS583の処理にて確定演出の実行が制限されることにより、特殊演出の実行も制限(規制)されることになる。このように確定演出や特殊演出の実行が制限された後には、例えば図25に示すステップ509の処理にて遊技状態が通常状態であると判定されたことに基づいてステップS511の処理が実行されることにより、確定演出の実行制限が解除される。したがって、確定演出を実行している飾り図柄の可変表示中にて特殊演出が実行された後、大当り遊技状態が終了してから時短状態や確変状態といった特別遊技状態が終了して通常状態となるまでは、確定演出や特殊演出が実行されないように制御される。
この実施の形態では、確定演出を実行している飾り図柄の可変表示中にて特殊演出が実行された後、通常状態となるまでは、確定演出や特殊演出の実行が制限される。これに対して、確定演出や特殊演出の実行を制限する期間は、予め定められた任意の期間であればよい。
例えば、確定演出とともに特殊演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後、さらに大当り遊技状態となる制御回数が所定数に達したときに(例えば大当り回数が「5回」となったときに)、確定演出や特殊演出の実行制限が解除されるようにしてもよい。この場合には、ステップS583の処理にて確定演出を制限する設定をした後、大当り遊技状態が終了するときに、所定のカウント初期値(例えば「5」)を確定演出制限カウンタにセットする。そして、例えばステップS579の処理にて大当り開始指定コマンドを受信したことなどに対応して、大当り遊技状態に制御されるごとに、確定演出制限カウンタの値を1減算するように更新する。こうして、確定演出制限カウンタの値が「0」になるまでは、確定演出や特殊演出の実行を制限(規制)する一方、そのカウント値が「0」になったときには、確定演出や特殊演出の実行制限が解除されるようにすればよい。
あるいは、特殊演出が実行されてから所定時間が経過したときに(例えば30分経過時に)、確定演出や特殊演出の実行制限が解除されるようにしてもよい。この場合には、飾り図柄の可変表示中にて特殊演出が実行されたときに、所定のタイマ初期値を確定演出制限タイマにセットする。そして、タイマ割込みが発生するごとに確定演出制限タイマの値を1減算するように更新する。こうして、確定演出制限タイマの値が「0」になるまでは、確定演出や特殊演出の実行を制限(規制)する一方、そのタイマ値が「0」になったときには、確定演出や特殊演出の実行制限が解除されるようにすればよい。
あるいは、確定演出とともに特殊演出が実行されて可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後、特図ゲームの実行回数が所定数に達したときに(例えば特図ゲームの実行回数が「100回」となったときに)、確定演出や特殊演出の実行制限が解除されるようにしてもよい。この場合には、ステップS583の処理にて確定演出を制限する設定をした後、大当り遊技状態が終了するときに、所定のカウント初期値(例えば「100」)を確定演出制限カウンタにセットする。そして、例えばステップS573の処理にて最終停止図柄が導出表示されたことなどに対応して、可変表示が実行されるごとに、確定演出制限カウンタの値を1減算するように更新する。こうして、確定演出制限カウンタの値が「0」になるまでは、確定演出や特殊演出の実行を制限(規制)する一方、そのカウント値が「0」になったときには、確定演出や特殊演出の実行制限が解除されるようにすればよい。
図32に示すステップS580の処理にて確定演出中ではないときや(ステップS580;No)、ステップS582の処理にて特殊演出を実行していない「特殊演出なし」の場合(ステップS582;No)、あるいはステップS583の処理を実行した後には、演出プロセスフラグの値を大当り表示処理に対応した値である“4”に更新する(ステップS583)。ステップS578、S583の処理のいずれかを実行した後には、図柄確定表示フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS584)、可変表示停止処理を終了する。
図33は、図26のステップS176にて実行される大当り終了演出処理の一例を示すフローチャートである。図33に示す大当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、エンディング演出を実行しているエンディング演出中であるか否かを判定する(ステップS591)。このとき、エンディング演出中ではない場合であれば(ステップS591;No)、エンディング演出用として予め用意された演出制御パターンを選択して、使用パターンにセットする(ステップS592)。ステップS592の処理では、エンディング昇格演出を実行するか否かの決定を行い、その決定結果に応じて異なる演出制御パターンを選択してもよい。例えば、大当り遊技状態中にキャラクタ昇格演出を実行するように設定されていたにもかかわらず、大当り遊技状態が短時間で終了してキャラクタ昇格演出が実行できなかった場合などには、エンディング昇格演出を実行すると決定して、エンディング昇格演出用に予め用意された演出制御パターンを選択すればよい。
ステップS592の処理に続いて、エンディング演出時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS593)。そして、ステップS592にて選択した演出制御パターンに基づき、エンディング演出の実行を開始するための設定を行ってから(ステップS594)、大当り終了演出処理を終了する。こうしてステップS594の処理によりエンディング演出の実行が開始された後に、ステップS593にて設定されたエンディング演出時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた演出制御プロセス処理にて大当り終了演出処理が実行されるごとに、ステップS591にてエンディング演出中であると判定されることになる。
ステップS591にてエンディング演出中であるときには(ステップS591;Yes)、エンディング演出時間が経過したか否かを判定する(ステップS595)。このとき、エンディング演出時間が経過していなければ(ステップS595;No)、エンディング演出となる演出動作の制御を行ってから(ステップS596)、大当り終了演出処理を終了する。
ステップS595にてエンディング演出時間が経過したときには(ステップS595;Yes)、エンディング演出を終了するための設定を行う(ステップS597)。このときには、確定演出の実行が制限(規制)されている確定演出制限中であるか否かを判定する(ステップS598)。そして、確定演出の実行が制限されていないときには(ステップS598;No)、突確保留数カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップS599)。
ステップS599にて突確保留数カウント値が「0」である場合には(ステップS599;Yes)、保留中大当り判定処理を実行する(ステップS600)。この保留中大当り判定処理としては、図27のステップS533と同様の処理が実行されればよい。あるいは、図27のステップS533では、図29と図30の一方に示す処理が実行され、ステップS600では、他方に示す処理が実行されてもよい。ステップS600にて図29に示すような保留中大当り判定処理が実行されることにより、始動条件が成立したものの開始条件が成立していない特図ゲームに対応して特図保留記憶部151Aに記憶されている特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データのうちに、可変表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがあるか否かを特定することができる。あるいは、ステップS600にて図30に示すような保留中大当り判定処理が実行されることにより、開始条件が成立していない特図ゲームに対応して特図保留記憶部151Aに記憶されている特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データのうちに、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがあると特定されたときに、その決定用数値と対応付けて記憶されている大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に決定する遊技状態決定用数値であるか否かを特定することができる。
こうしたステップS600における保留中大当り判定処理の実行結果に基づいて、大当り保留フラグがオンとなったか否かを判定する(ステップS601)。このとき、大当り保留フラグがオンであれば(ステップS601;Yes)、確定演出を開始するための設定が行われる(ステップS602)。例えば、ステップS602の処理では、所定の表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることにより、確定演出に対応した背景画像の表示を開始させるようにすればよい。
ステップS598の処理にて確定演出の実行が制限されている場合や(ステップS598;Yes)、ステップS599の処理にて突確保留数カウント値が「0」以外であると判定されたとき(ステップS599;No)、ステップS601の処理にて大当り保留フラグがオフであるとき(ステップS601;No)、あるいはステップS602の処理を実行した後には、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS603)、大当り終了処理を終了する。
次に、パチンコ遊技機1における動作例について説明する。パチンコ遊技機1では、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されたときや、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されたときに、図18のステップS218にて抽出された乱数値MR1、MR2を示す数値データに基づき、ステップS220にて入賞時乱数値判定処理が実行される。
入賞時乱数値判定処理では、ステップS401の処理により乱数値MR1に応じた特図表示結果が特定される。そして、ステップS402の処理では、特定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する。これにより、図18のステップS218にて抽出され、ステップS219にて特図保留記憶部151Aに記憶される乱数値MR1を示す数値データについて、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値であるか否かが判定される。特定された特図表示結果が「大当り」である場合には(ステップS402;Yes)、ステップS407、S411の処理により、乱数値MR2を示す数値データについて、大当り種別が複数種類のいずれに決定されるかが判定される。例えば、ステップS407の処理により大当り種別が「非確変」ではないと判定されるとともに、ステップS411の処理により大当り種別が「突確」ではないと判定されたときには、乱数値MR2を示す数値データについて、大当り種別が「第1確変」〜「第3確変」に決定される遊技状態決定用数値であると判定される。
こうした入賞時乱数値判定処理における判定結果に応じて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドが決定される。例えば、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されて第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、ステップS404、S409、S413、S415の処理のいずれかにより、「大当り判定なし」、「非確変大当り判定」、「確変大当り判定」、「突確大当り判定」のいずれかを通知する第1始動口入賞指定コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されて第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、ステップS405、S410、S414の処理のいずれかにより、「大当り判定なし」、「非確変大当り判定」、「確変大当り判定」のいずれかを通知する第2始動口入賞指定コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。
演出制御基板12では、演出制御用CPU120が図25のステップS501にて第1始動口入賞指定コマンドの受信ありと判定したときや、ステップS503にて第2始動口入賞指定コマンドの受信ありと判定したときに、ステップS505の処理により第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドでの通知内容を入賞時判定結果バッファ140に記憶させる。入賞時判定結果バッファ140では、「大当り判定なし」、「非確変大当り判定」、「確変大当り判定」、「突確大当り判定」といった判定結果が記憶番号と対応付けて記憶される。これにより、特図保留記憶部151Aに保留データとして記憶されている乱数値MR1を示す数値データのうちに、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがあるか否かを特定することができる。また、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1と対応付けて特図保留記憶部151Aに記憶されている乱数値MR2を示す数値データが、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御すると決定される遊技状態決定用数値であるか否かを特定することができる。さらに、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1と対応付けて特図保留記憶部151Aに記憶されている乱数値MR2を示す数値データが、「突確」の大当り種別に決定される特定遊技決定用数値であるか否かを特定することもできる。
入賞時判定結果バッファ140に記憶された判定内容などに基づいて、大当り遊技状態が終了するときには、確定演出を実行するか否かを決定するための処理が実行される。例えば、図33のステップS600では保留中大当り判定処理として図29のフローチャートに示すような処理を実行すればよい。この場合には、図29に示すステップS701〜S705の処理により、入賞時判定結果バッファ140に記憶された判定結果を、記憶番号が「1」と対応付けられたものから順次に読み出して、特図表示結果が「大当り」に決定される判定結果の有無を判定する。そして、ステップS703の処理により特図表示結果が「大当り」に決定される旨の判定がなされたときには(ステップS703;Yes)、ステップS706の処理により大当り保留フラグがオン状態にセットされる。これに対して、ステップS703の処理により特図表示結果が「大当り」に決定される旨の判定がなされずに(ステップS703;No)、変数Nが入賞時判定結果バッファ140における判定結果記憶数に達したときには(ステップS704;Yes)、大当り保留フラグがオフのまま、保留中大当り判定処理が終了する。
図33のステップS600にて実行された保留中大当り判定処理により、大当り保留フラグがオン状態にセットされたときには(ステップS601;Yes)、ステップS602の処理により確定演出を開始するための設定が行われる。こうして、特図表示結果が「大当り」に決定される判定結果が入賞時判定結果バッファ140に記憶されているとき、すなわち、特図保留記憶部151Aに保留データとして記憶されている乱数値MR1を示す数値データのうちに、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがあるときには、大当り遊技状態が終了した後に確定演出が実行される。確定演出が実行されたときには、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームの実行を保留しており、大当り遊技状態の終了後でも短期間で再び大当り遊技状態となることが認識可能に報知される。
確定演出は、図33に示すステップS602の処理により実行が開始された後、図32に示すステップS581の処理により終了の設定が行われるまで、1回又は複数回の可変表示にわたり継続して実行される。すなわち、確定演出は、大当り遊技状態が終了した後、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームが実行されるまで、継続して実行される。
こうして確定演出が実行されているときには、入賞時判定結果バッファ140に記憶された判定内容などに基づいて、特殊演出を実行するか否かを決定するための処理が実行される。例えば、図27に示すステップS521の処理により特図表示結果が「大当り」であると判定されたこと(ステップS521;No)、及び、ステップS525の処理により大当り種別が「突確」以外であると判定されたこと(ステップS525;No)、さらにはステップS531の処理により確定演出中であると判定されたことなどに基づいて(ステップS531;Yes)、ステップS533では保留中大当り判定処理として図29のフローチャートに示すような処理を実行すればよい。
図27のステップS533にて実行された保留中大当り判定処理により、大当り保留フラグがオン状態にセットされたときには(ステップS534;Yes)、ステップS535の処理により可変表示中に特殊演出を実行するための設定が行われる。こうして、確定演出が実行されているときに、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームが開始されることに基づいて、特図保留記憶部151Aに保留データとして記憶されている乱数値MR1を示す数値データのうちに、さらに特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがあるときには、今回開始される特図ゲームに対応した飾り図柄などの可変表示中に特殊演出が実行される。特殊演出が実行されたときには、今回の特図表示結果が「大当り」となることや、さらに特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームの実行を保留しており、大当り遊技状態の終了後に短期間で再び大当り遊技状態となることが、認識可能に報知される。
図34及び図35は、大当り遊技状態の終了後に確変状態となる場合における演出表示例を示している。図34に示す演出表示例では、大当り遊技状態の終了時にて特図保留記憶部151Aに記憶されている乱数値MR1を示す数値データのうちに、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがない。これに対して、図35に示す演出表示例では、大当り遊技状態の終了時にて特図保留記憶部151Aに記憶されている乱数値MR1を示す数値データのうちに、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものが複数(2つ)あるものとする。
図34に示す演出表示例では、まず、図34(A)に示すような大当り遊技状態の終了に対応したエンディング演出における演出画像が画像表示装置5の表示領域に表示される。その後、特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数(合計保留記憶数)が「8」であることから、特図ゲームの開始条件が成立して特別図柄の可変表示が開始される。これに対応して、例えば図34(B)に示すように、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において、飾り図柄の可変表示が開始される。また、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させることなどにより、合計保留記憶数が「7」になったことを特定可能に表示する。
このときには、特図保留記憶部151Aの保留データに含まれる乱数値MR1を示す数値データのうちに、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがない。そこで、背景画像HG1を表示することにより、遊技状態が時短状態や確変状態である時短・確変中に対応した演出を実行する。
図34(B)に示すような飾り図柄の可変表示が開始された後、例えば図34(C)に示すように「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて飾り図柄が停止表示され、例えば図34(D)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄が停止表示されたことに続いて、例えば図34(E)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて飾り図柄が停止表示されることで、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。このときには、合計保留記憶数が「0」ではないことから、図34(B)に示すような飾り図柄の可変表示が再び開始される。
図35に示す演出表示例でも、まず、図34(A)と同様にして図35(A)に示すようなエンディング演出における演出画像が画像表示装置5の表示領域に表示される。その後、合計保留記憶数が「8」であることから、特別図柄の可変表示とともに、例えば図35(B)に示すような飾り図柄の可変表示が開始される。また、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、合計保留記憶数が「7」になったことを特定可能に表示する。
このとき、特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データのうち、保留番号が「1」と「5」に対応付けられた乱数値MR1を示す数値データは、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となっている。そこで、背景画像HG2を表示することにより、図34(B)などに示した時短・確変中における通常の演出とは異なる確定演出を実行する。なお、図35(B)において特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームの保留位置を示す矢印などは、この演出表示例における動作を説明するために付加したものであり、実際の表示動作では表示されない。
図35(B)に示すような飾り図柄の可変表示が開始された後、例えば図35(C)〜(E)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の順序で飾り図柄が停止表示されることで、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる確定飾り図柄が導出表示される。このときには、合計保留記憶数が「0」ではないことから、図35(F)に示すような飾り図柄の可変表示が開始される。この可変表示では、特図表示結果が「大当り」に決定されたことに基づき、さらに特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となる乱数値MR1を示す数値データが特図保留記憶部151Aにて保留番号「4」と対応付けて記憶されていることから、画像表示装置5の表示領域にキャラクタ画像CH1を表示することにより、特殊演出を実行する。これに対して、特図表示結果が「大当り」に決定された場合でも、特図保留記憶部151Aに記憶されている乱数値MR1を示す数値データのうちに、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがないときには、図27に示すステップS535の処理が実行されないために、キャラクタ画像CH1の表示による特殊演出が実行されない。
図35(F)に示すような飾り図柄の可変表示が開始された後には、例えば図35(G)〜(I)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の順序で飾り図柄が停止表示されることで、可変表示結果が「大当り」となる確定飾り図柄が導出表示される。そして、例えば図35(J)に示すような演出画像を表示することにより、大当り遊技状態が開始されることを報知する大当り報知演出が実行される。
このように、確定演出が実行されているときに、飾り図柄などの可変表示中にて特殊演出が実行された場合には、大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されたことなどに基づき、図32に示すステップS580の処理により確定演出中であると判定されたこと(ステップS580;Yes)、及び、ステップS582の処理により特殊演出ありと判定されたことなどに応じて(ステップS582;Yes)、ステップS584の処理により確定演出の実行を制限するための設定が行われる。これにより、特殊演出が実行された後には、予め定められた一定期間において、確定演出の実行を制限(規制)することができる。また、特殊演出は確定演出が実行されているときに実行される演出であるので、確定演出の実行を制限(規制)することにより、特殊演出の実行も制限(規制)することができる。
こうして確定演出の実行を制限(規制)した後には、例えば図25に示すステップS509の処理により遊技状態が通常状態であると判定されたことなどに基づいて(ステップS509;Yes)、ステップS511の処理により確定演出の実行制限(規制)を解除するための設定が行われる。これにより、大当り遊技状態の終了後に時短状態や確変状態に制御されている期間では、確定演出や特殊演出の実行を制限(規制)した状態が維持される。また、時短状態や確変状態にて可変表示結果が「大当り」となったことに基づき大当り遊技状態となった場合には、この大当り遊技状態の終了後にも時短状態や確変状態に制御されるので、確定演出や特殊演出の実行を制限(規制)した状態が維持される。このように、飾り図柄などの可変表示中にて特殊演出が実行されたことに基づいて、大当り遊技状態が終了した後に遊技状態が通常状態となるまで、確定演出と特殊演出の実行とを制限することができる。
なお、図32に示すステップS583の処理に関連して前述したように、確定演出や特殊演出の実行が制限される期間は、例えば大当り遊技状態となる制御回数が所定回数に達するまでの期間や、特図ゲームの実行回数が所定回数に達するまでの期間といった、予め定められた任意の期間であればよい。
図33のステップS600における保留中大当り判定処理として、図30のフローチャートに示すような処理を実行してもよい。この場合には、図30に示すステップS703の処理により特図表示結果が「大当り」に決定される旨の判定がなされたときに(ステップS703;Yes)、ステップS703Aの処理により大当り種別が「非確変」に決定されるか否かを判定する。そして、大当り種別が「非確変」以外(「第1確変」〜「第3確変」のいずれか)に決定される旨の判定がなされたときには(ステップS703A;No)、ステップS706の処理により大当り保留フラグがオン状態にセットされる。したがって、特図表示結果が「大当り」に決定される判定結果が入賞時判定結果バッファ140に記憶されているとき、すなわち、特図保留記憶部151Aに保留データとして記憶されている乱数値MR1を示す数値データのうちに、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがある場合に、その乱数値MR1と対応付けて記憶された乱数値MR2を示す数値データが、確変状態に制御することに決定される遊技状態決定用数値であるときには、大当り遊技状態が終了した後に確定演出が実行される。この確定演出が実行されたときには、特図表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態の終了後には確変状態となる特図ゲームの実行を保留しており、大当り遊技状態の終了後でも短期間で再び大当り遊技状態となること、さらには大当り遊技状態の終了後には確変状態となることが、認識可能に報知される。
図27のステップS533における保留中大当り判定処理として、図30のフローチャートに示すような処理を実行してもよい。この場合、図30に示すステップS703Aの処理により大当り種別が「非確変」以外(「第1確変」〜「第3確変」のいずれか)に決定される旨の判定がなされたときには(ステップS703A;No)、ステップS706の処理により大当り保留フラグがオン状態にセットされる。したがって、確定演出が実行されているときに、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームが開始されることに基づいて、特図保留記憶部151Aに保留データとして記憶されている乱数値MR1を示す数値データのうちに、さらに特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがあり、なおかつ、その乱数値MR1と対応付けて記憶された乱数値MR2を示す数値データが、確変状態に制御することに決定される遊技状態決定用数値であるときには、今回開始される特図ゲームに対応した飾り図柄などの可変表示中に特殊演出が実行される。この特殊演出が実行されたときには、今回の特図表示結果が「大当り」となることや、さらに特図表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態の終了後には確変状態となる特図ゲームの実行を保留しており、大当り遊技状態の終了後に短期間で再び大当り遊技状態となること、さらには大当り遊技状態の終了後には確変状態となることが、認識可能に報知される。
なお、図33に示すステップS600や図27に示すステップS533で実行される保留中大当り判定処理を、図29のフローチャートに示す処理とするか図30のフローチャートに示す処理とするかは、パチンコ遊技機1の仕様などに基づいて任意に設定可能である。例えば、図33に示すステップS600と図27に示すステップS533とのうち、いずれか一方では図29のフローチャートに示す処理を実行し、他方では図30のフローチャートに示す処理を実行してもよいし、双方の保留中大当り判定処理として、図29のフローチャートに示す処理と図30のフローチャートに示す処理のいずれか一方のみを実行してもよい。ここで、図33に示すステップS600と図27に示すステップS533とにおいて、共通の保留中大当り判定処理が実行されるようにすれば、処理プログラムの容量増大を抑制できる。
第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドによる通知内容に基づいて、図25のステップS506にて「突確大当り判定」が通知されたと判定したときには(ステップS506;Yes)、ステップS507の処理により突確保留数カウント値を1加算するように更新する。その後、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる可変表示が開始されるときには、図27に示すステップS527の処理により突確保留数カウント値を1減算するように更新する。これにより、特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データにおいて、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1を示す数値データと対応付けて、「突確」の大当り種別に決定される特定遊技決定用数値となる乱数値MR2を示す数値データが記憶されているか否かを特定することができる。
図33に示すステップS599の処理では、突確保留数カウント値が「0」であるか否かの判定が行われる。このとき、突確保留数カウント値が「0」以外であれば(ステップS599;No)、ステップS600〜S602の処理が実行されないので、ステップS602の処理により確定演出を開始するための設定が行われることはない。したがって、特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データにおいて、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1を示す数値データと対応付けて、大当り種別が「突確」に決定される特定遊技決定用数値となる乱数値MR2を示す数値データが記憶されているときには、確定演出の実行が制限(規制)される。
図27に示すステップS532の処理でも、突確保留数カウント値が「0」であるか否かの判定が行われる。このとき、突確保留数カウント値が「0」以外であれば(ステップS532;No)、ステップS533〜S535の処理が実行されないので、ステップS535の処理により特殊演出を実行するための設定が行われることはない。したがって、確定演出が実行されているときでも、特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データにおいて、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1を示す数値データと対応付けて、大当り種別が「突確」に決定される特定遊技決定用数値となる乱数値MR2を示す数値データが記憶されているときには、特殊演出の実行が制限(規制)される。
このように、突確保留数カウント値に基づいて大当り種別が「突確」に決定される特定遊技決定用数値となる乱数値MR2を示す数値データが記憶されているか否かを特定すれば、特図表示結果となる確定特別図柄が2R大当り図柄(例えば「1」の数字を示す特別図柄)となる特図ゲームの実行が保留されているときに、確定演出や特殊演出の実行を制限(規制)することができる。他に特図表示結果となる確定特別図柄が15R大当り図柄(例えば「3」、「5」の数字を示す特別図柄)や16R大当り図柄(例えば「7」の数字を示す特別図柄)となる特図ゲームの実行が保留されていても、確定特別図柄が2R大当り図柄となる特図ゲームとの実行順序にかかわらず、確定演出や特殊演出の実行が制限(規制)される。
ここで、確定特別図柄が15R大当り図柄や16R大当り図柄となる特図ゲームよりも前に確定特別図柄が2R大当り図柄となる特図ゲームが実行される場合には、15R大当り状態や16R大当り状態といった賞球が得られやすい大当り遊技状態となるまでに、2R大当り状態といった賞球が得られにくい大当り遊技状態に制御される。このような場合に確定演出や特殊演出を実行してしまうと、演出によって報知された15R大当り状態や16R大当り状態となるまでに、遊技や演出の間延びが生じて、遊技興趣の低下を招くおそれがある。また、15R大当り状態や16R大当り状態となるよりも前に2R大当り状態となることで、確定演出や特殊演出によって報知された15R大当り状態や16R大当り状態にはならないとの誤解を招くような演出の不整合などが生じて、遊技興趣の低下を招くおそれがある。例えば、大当り種別が「突確」である場合も、可変表示結果が「大当り」であることに対応して、大当り開始指定コマンドが主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。このため、図32に示すステップS579にて大当り開始指定コマンドの受信ありと判定された後、ステップS580にて確定演出中であると判定され、ステップS581の処理により、15R大当り図柄や16R大当り図柄が確定特別図柄となる特図ゲームが実行されるより前に確定演出が終了してしまう。すなわち、確定演出は、大当り遊技状態が終了した後に、確定特別図柄が15R大当り図柄や16R大当り図柄となる特図ゲームが実行されるまで行われるものであるのに、2R大当り図柄が確定特別図柄となる特図ゲームが実行されたときに終了してしまえば、演出内容に不整合が生じることになる。
また、確定特別図柄が15R大当り図柄や16R大当り図柄となる特図ゲームよりも後に確定特別図柄が2R大当り図柄となる特図ゲームが実行される場合には、確定演出と特殊演出のいずれを実行する状況であるかに応じて異なる処理により、確定特別図柄が2R大当り図柄となる特図ゲームの保留場所(実行順序)を特定しなければならなくなり、処理が複雑化するおそれがある。すなわち、特殊演出を実行する状況であれば、確定特別図柄が2R大当り図柄となる特図ゲームが実行されるよりも前に、確定特別図柄が15R大当り図柄や16R大当り図柄となる特図ゲームが1回実行されるのであれば、特殊演出を実行することに決定すればよい。その一方で、確定演出を実行する状況では、確定特別図柄が2R大当り図柄となる特図ゲームが実行されるよりも前に、確定特別図柄が15R大当り図柄や16R大当り図柄となる特図ゲームが少なくとも2回実行される場合でなければ、特殊演出が実行されないことになってしまうので、こうした順序関係を予め特定しなければならなくなる。
この実施の形態では、突確保留数カウント値に基づいて、確定特別図柄が2R大当り図柄となる特図ゲームの実行が保留されているか否かを、確定特別図柄が15R大当り図柄や16R大当り図柄となる特図ゲームとの順序関係にかかわらず判定する。これにより、遊技や演出の間延びが生じないように確定演出や特殊演出を実行することができ、また、確定演出と特殊演出のいずれを実行する状況であるかにかかわらず共通の処理モジュールを用いて保留中大当り判定処理を実行することができるので、処理の複雑化を防止して処理プログラムの容量増大を抑制できる。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となる乱数値MR1を示す数値データが特図保留記憶部151Aに記憶されている旨を報知する確定演出が実行されている飾り図柄などの可変表示中に、特殊演出が実行されることにより、今回の特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」となる旨と、さらに特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となる乱数値MR1を示す数値データが特図保留記憶部151Aに記憶されている旨とが報知される。こうした特殊演出により、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出表示されるより前に今回の可変表示結果が「大当り」になることを遊技者が認識可能とし、複数回の可変表示にて可変表示結果が「大当り」となることを遊技者が適切に認識可能として、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出が一旦実行された場合には、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が通常状態となるまで、確定演出の実行と特殊演出の実行とが制限(規制)される。これにより、確定演出や特殊演出が実行される希少性が高められるので演出効果の低下が防止されて、遊技興趣を向上させることができる。
確定演出は、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となる乱数値MR1を示す数値データが特図保留記憶部151Aに記憶されていることに加え、その乱数値MR1と対応付けて特図保留記憶部151Aに記憶されている乱数値MR2を示す数値データが確変状態に制御することに決定される遊技状態決定用数値であることに基づいて、実行されるようにしてもよい。この場合には、実行が保留されている特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には確変状態となることを、確定演出により遊技者が適切に認識可能として、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出は、確定演出が実行されているときに今回の特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」となる場合に対応して、さらに特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となる乱数値MR1を示す数値データが特図保留記憶部151Aに記憶されていることに加え、その乱数値MR1と対応付けて特図保留記憶部151Aに記憶されている乱数値MR2を示す数値データが確変状態に制御することに決定される遊技状態決定用数値であることに基づいて、実行されるようにしてもよい。この場合には、今回の特図ゲームにて特図表示結果が導出表示されるより前に今回の特図表示結果が「大当り」となること、さらには、実行が保留されている特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には確変状態となることを、特殊演出により遊技者が適切に認識可能として、遊技興趣を向上させることができる。
特図表示結果となる確定特別図柄が2R大当り図柄となる特図ゲームの実行が保留されているときには、他に15R大当り図柄や16R大当り図柄となる特図ゲームの実行が保留されていても、確定演出の実行が制限(規制)される。これにより、確定演出の実行中に15R大当り状態や16R大当り状態となる前に2R大当り状態へと制御されることがなく、遊技や演出の間延びに起因する遊技興趣の低下を防止できる。
特図表示結果となる確定特別図柄が2R大当り図柄となる特図ゲームの実行が保留されているときには、他に15R大当り図柄や16R大当り図柄となる特図ゲームの実行が保留されていても、特殊演出の実行が制限(規制)される。これにより、特殊演出の実行後に15R大当り状態や16R大当り状態となる前に2R大当り状態へと制御されることがなく、遊技や演出の間延びに起因する遊技興趣の低下を防止できる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、特図表示結果が「大当り」に決定される場合に、大当り種別が「突確」に決定されて2R大当り状態となることがあるものとして説明した。これに対して、特図表示結果が「大当り」に決定される場合には、大当り種別が「突確」で2R大当り状態となることがなく、15R大当り状態と16R大当り状態のいずれかとなるようにしてもよい。この場合には、突確保留数カウント値などに基づく確定演出や特殊演出の実行制限(規制)は不要であり、特図保留記憶部151Aに記憶されている乱数値MR1を示す数値データのうちに、特図表示結果が「大当り」に決定される決定用数値となるものがあること、あるいは、乱数値MR1と対応付けて記憶されている乱数値MR2を示す数値データが確変状態に制御することに決定される遊技状態決定用数値であることに基づいて、確定演出や特殊演出が実行されるようにすればよい。そして、2R大当り状態にて賞球(出玉)がほとんど得られない2回開放遊技が実行されることを防止するので、遊技や演出に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。
上記実施の形態では、図33に示すステップS600における保留中大当り判定処理の実行結果に基づいて確定演出を実行するか否かが決定され、図27に示すステップS533における保留中大当り判定処理の実行結果に基づいて特殊演出を実行するか否かが決定されるものとして説明した。これに対して、確定演出と特殊演出を実行するか否かは、例えば大当り遊技状態の終了時に実行される処理などにより、一括して決定されるようにしてもよい。具体的な一例として、図33に示すステップS600における保留中大当り判定処理では、入賞時判定結果バッファ140に記憶されている判定結果に基づいて、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームの実行が保留されている回数を特定する。このとき、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームの実行が保留されていなければ、確定演出も特殊演出も実行しないことに決定すればよい。また、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームの実行が1回分だけ保留されていれば、確定演出のみを実行して、特殊演出は実行しないことに決定すればよい。さらに、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームの実行が複数回(2回以上)保留されていれば、確定演出と特殊演出の双方を実行することに決定すればよい。こうして確定演出と特殊演出の双方を実行することに決定された場合には、大当り遊技状態の終了後に、まずは確定演出のみを開始するための設定を行い、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄などの可変表示中にて特殊演出を実行するための設定を行うようにすればよい。
上記実施の形態では、図33に示すステップS600や図27に示すステップS533にて保留中大当り判定処理を実行することにより、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1を示す数値データが記憶されているか否かを判定するものとして説明した。これに対して、主基板11から伝送される第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを受信したときに、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1を示す数値データが記憶されたか否かを判定し、その判定結果に基づいて特定演出や特殊演出を実行するか否かが決定されるようにしてもよい。例えば、演出制御カウンタ設定部193などに大当り保留数カウンタを設け、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドにより通知された判定結果が「非確変大当り判定」又は「確変大当り判定」であるときに、大当り保留数カウンタの格納値である大当り保留数カウント値を1加算するように更新する。なお、大当り保留数カウント値は、例えば図27に示すステップS525にて大当り種別が「突確」以外であると判定されたことなどに対応して、1減算するように更新されればよい。そして、例えば大当り遊技状態の終了に対応して、大当り保留数カウント値が「1」以上であるときには、特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1を示す数値データが記憶されていることから、確定演出を開始するための設定が行われるようにすればよい。また、例えば確定演出が実行されている場合に、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームが開始される時点で、大当り保留数カウント値が「1」以上であるときには、さらに特図表示結果が「大当り」に決定される乱数値MR1を示す数値データが記憶されていることから、飾り図柄などの可変表示中に特殊演出を実行するための設定が行われるようにすればよい。
なお、確定演出の実行が開始された後、特殊演出が実行されずに特図表示結果が「大当り」となって確定演出が終了する場合であっても、大当り遊技状態の終了後に確定演出が実行されることにより、特図ゲームにおける特図表示結果が「大当り」となるより前に、再び大当り遊技状態に制御されることを遊技者が認識可能に報知することができる。そして、大当り遊技状態の終了後に特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームが実行されるまで確定演出が実行されるので、遊技者は確定演出が実行されていることを容易に認識することができ、複数回の可変表示にて可変表示結果が「大当り」となることを適切に認識可能となる。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機1にも本発明を適用することができる。なお、確定演出や特殊演出は、特図表示結果が「大当り」となる特図ゲームの実行が保留されていることなどに基づいて実行されるものであることから、1つの特別図柄表示装置が備えられたパチンコ遊技機では、特図保留記憶数の上限値との関係で、確定演出や特殊演出が実行される頻度が低下する可能性がある。また、3つ以上の特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機1に本発明が適用されてもよい。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図27に示すステップS531〜S535の処理や、図32に示すステップS580〜S583の処理、図33に示すステップS598〜S602の処理などを実行することにより、確定演出や特殊演出の実行を可能にするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の実行を可能にしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図27に示すステップS531〜S535の処理や、図32に示すステップS580〜S583の処理、図33に示すステップS598〜S602の処理など実行することにより、確定演出や特殊演出を実行するための決定などを行うようにしてもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
また、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により図27のステップS537にて決定した演出制御パターンや図33のステップS602における設定などに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。