JP2011130256A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ファインダーピントと撮像面の寸法にズレや変化を生じた場合に、ファインダーピントと撮像面の誤差の補正が可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】マニュアルフォーカスによるピント調整操作が可能な撮像装置であって、撮像面位相差焦点検出を実現できる撮像手段を備える。マニュアルフォーカスキャリブレーションモードが指定されたときに、マニュアルフォーカスで撮像された画像を表示部に表示し、合焦すべき領域を領域指示手段で指示させる。そして、指定画像の領域に対し、撮像面位相差焦点検出を実施し、マニュアルフォーカスで撮影する際の補正値とする。
【選択図】図13
【解決手段】マニュアルフォーカスによるピント調整操作が可能な撮像装置であって、撮像面位相差焦点検出を実現できる撮像手段を備える。マニュアルフォーカスキャリブレーションモードが指定されたときに、マニュアルフォーカスで撮像された画像を表示部に表示し、合焦すべき領域を領域指示手段で指示させる。そして、指定画像の領域に対し、撮像面位相差焦点検出を実施し、マニュアルフォーカスで撮影する際の補正値とする。
【選択図】図13
Description
本発明は、ファインダーピントと撮像面のズレを補正するためのファインダーピント補正機能を有する撮像装置に関する。
マニュアルフォーカス撮影の場合には、ファインダーピントに誤差があるとピンぼけ画像となる。また、このようなマニュアルフォーカス撮影の場合には、ユーザーのピント合わせにも癖があるので、AFほど良好なピントの画像を揃えることが困難であるという問題がある。
そこで、デジタルカメラでは、光学ファインダーによるマニュアルフォーカスを行っても、良好なピントの画像を揃えることができる技術が求められている。
従来のデジタルカメラでは、ファインダーピントと撮像用結像面(フィルム面)に差がある場合でも、良好なファインダー観察、良好な撮影結果が得られるようなカメラの撮影レンズ駆動装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このデジタルカメラでは、ファインダーピントと撮像面とのズレをあらかじめ記憶しておき、撮影の際にレンズを補正駆動して良好なファインダー観察、良好な撮影結果が得られるようにしようとするものである。
しかしながら、上述した従来提案されているカメラの撮影レンズ駆動装置では、ファインダーピントと撮像面とのズレ量の補正値が、あらかじめ定められた一定の数値とされている。
このため、この従来のカメラの撮影レンズ駆動装置では、カメラに記憶されている補正値が、経時変化や製造誤差等でファインダーピントと撮像面との実際のズレ量と乖離してしまった場合に、補正ができなくなくなるという問題があった。
本発明の目的は、容易にファインダーピントと撮像面のズレによる誤差を補正することができる撮像装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の撮像装置は、ユーザーの操作に応じて撮影レンズを移動させるマニュアルフォーカス機能を可能とする撮像装置であって、前記撮影レンズの瞳領域を分割して、分割された瞳領域からの被写体像を光電変換して位相差検出用の信号を生成する焦点検出用センサを備え、前記撮影レンズを介して入射した被写体像を撮像し被写体の画像を取得する撮像手段と、前記撮像手段で撮像された画像を記憶する第一の記憶手段と、前記撮像手段で撮像された画像を表示部に表示するよう制御する表示制御手段と、前記表示部に表示された画像内の合焦すべき領域の指定を受け付ける領域指示手段と、前記領域指示手段により指定された領域に対応する前記焦点検出用センサの出力を用いて得られた焦点検出結果を、焦点ズレを補正するためのマニュアルフォーカス補正値として記憶する第二の記憶手段と、前記マニュアルフォーカスで撮影する際、前記第二の記憶手段から読み出した前記マニュアルフォーカス補正値に基づいて前記撮影レンズの焦点ズレを補正する補正手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、容易にファインダーピントと撮像面のズレによる誤差を補正することができるという効果がある。
以下、本発明の撮像装置における実施の形態に係わるデジタル一眼レフカメラについて、図面を参照しながら説明する。
図1のデジタル一眼レフカメラ本体の断面図で、1はカメラ本体、2は撮影レンズ3をカメラ本体1に着脱可能とするためのマウントである。3は、交換可能な撮影レンズであり、内部にフォーカスレンズ群やズームレンズ群、不図示の絞り装置を備えている。4は、ハーフミラーで構成された主ミラーであり、カメラの動作状態に応じて回動可能に構成されている。
このカメラ本体1で被写体をファインダーで観察する図1に示す状態のときには、主ミラー4が撮影光路上で斜状の姿勢に操作されて、撮影レンズ3からの光束を折り曲げて後述のファインダー光学系へ導くように構成されている。このカメラ本体1で撮影時又はライブビュー時には、主ミラー4が、撮影光路上から退避して、撮影レンズ3からの光束を後述の撮像素子6へ導くように構成されている。
このカメラ本体1は、CMOSイメージセンサとその周辺回路で構成された撮像素子6を備える。撮像素子6は、全画素独立出力が可能なように構成されている。また、この撮像素子6は、一部の画素が焦点検出用画素となっている。
このカメラ本体1が備えるAFセンサ8は、2次結像レンズや複数のCCD又はCMOSからなるエリアセンサ等で構成されており、位相差AFが可能となっている。
このカメラ本体1は、撮影レンズ3の一次結像面に配置されたピント板9を備える。ピント板9には、入射面にフレネルレンズ(集光レンズ)が設けられ、射出面に被写体像(ファインダー像)が結像される。
このカメラ本体1は、ファインダー光路変更用のペンタプリズム10を備える。ペンタプリズム10は、ピント板9の射出面に結像した被写体像を正立正像に補正する。
このカメラ本体1は、接眼レンズ11、12を備える。このカメラ本体1では、ピント板9、ペンタプリズム10及び接眼レンズ11、12により構成されている光学系により、ファインダー光学系が構成される。
このカメラ本体1では、マウント2の基準面2aから撮像素子の結像面6aまでの距離L1+L2と、マウント2の基準面2aからピント板の焦点面9aまでの距離L1+L3と、が正確に一致している必要があった。
ここで、L1=基準面2aから光軸lと主ミラーの交点Pまでの距離、L2=交点Pから撮像素子の結像面6aまでの距離、L3=交点Pから焦点面9aまでの距離である。
その理由は、前述した二つの距離が不一致であると、ピント板上でピントがあっていても撮像素子の結像面6a上でピントが合わなくなり、また逆に撮像素子面上でピントを合わせた場合にピント板上でピンボケになるからである。
このため、ピント板9の上下方向の位置は、主ミラー4が撮影レンズの光軸lと交わる交点Pの位置によって一義的に定まるものとしなければならない。しかし、実際には、製造上の誤差によりピント板と撮像素子の結像面の位置に差が生じる。
このカメラ本体1は、自動露光(AE)センサ13を備える。自動露光センサ13は、多分割された撮像領域内の各領域に対応したフォトダイオードから構成されており、ピント板9の射出面に結像した被写体像の輝度を測定する。
このカメラ本体1は、撮影した画像や各種の撮影情報を表示する液晶モニタ(表示部)14を備える。この液晶モニタ14は、撮影完了後及びMFキャリブレーションモード(マニュアルフォーカスキャリブレーションモード)時に撮像素子6が撮像した被写体の像(被写体像)を表示する。この液晶モニタ14では、MFキャリブレーションモード時に、被写体像と共にマルチコントローラ(領域指示手段)33が設定したMFキャリブレーション枠(マニュアルフォーカスキャリブレーションの領域)を表示する。
次に、本実施の形態に係わるデジタル一眼レフカメラの制御系について、図2のブロック図により説明する。
図2で、6は、撮像素子20は、カメラ部の制御とカメラ全体の制御を行うマイクロコンピュータ(中央処理装置;以下、「MPU」と称す)である。MPU20は、後述する領域を指示するための枠設定部であるマルチコントローラ33が設定したAF枠の焦点検出用画素の出力信号を演算することによってAF枠に対して位相差AFを行って焦点検出枠の焦点ずれ量を算出する。ここで、焦点検出用画素は、撮影レンズの瞳領域を分割して、分割された瞳領域からの被写体像を光電変換して位相差検出用の信号を生成する。21は画像データの各種制御を行うメモリコントローラ、22は各種制御を行うための設定、調整データ等を格納して記憶しておくEEPROMである。23は撮影レンズ3内にあるレンズ制御回路である。このレンズ制御回路23は、マウント2を介してMPU20と接続されており、後述の各情報に基づいてピント調整操作をし、不図示のフォーカスレンズ群の焦点調節(合焦駆動)や不図示の絞り駆動を行う。24は焦点検出回路であり、AFセンサ8のエリアセンサの蓄積制御と読み出し制御とを行って、各焦点検出点の画素情報をMPU20に出力する。このMPU20は、各焦点検出点の画素情報に基づいて周知の位相差AFを行い、検出した焦点検出情報をレンズ制御回路23へ送出して不図示のフォーカスレンズ群の焦点調節を行う。この焦点検出から焦点調節までの一連の動作をAF動作と称する。25は測光回路であり、AEセンサ13の各領域からの輝度信号をMPU20に出力する。MPU20は、輝度信号をA/D変換して被写体の測光情報とし、この測光情報を用いて撮影露出を演算し設定する。この測光情報を得てから撮影露出の設定までの一連の動作をAE動作と称する。26はモータ駆動回路であり、主ミラー4を駆動するモータ(不図示)と、シャッター5のチャージを行うモータ(不図示)とを制御する。また、27はシャッター駆動回路であり、シャッター5を開閉するためのコイル(不図示)への電力供給制御を行う。28は電源29の電圧を各回路に必要な電圧に変換するDC/DCコンバータである。30はレリーズボタンであり、SW1とSW2の信号をMPU20へ出力する。SW1は、第1ストローク(半押し)操作でONし、測光(AE)、AF動作を開始させるためのスイッチである。SW2は、レリーズボタンの第2ストローク(全押し)操作でONし、露光動作を開始させるためのスイッチである。31はモードボタンであり、ボタン操作後、後述の電子ダイヤル32やマルチコントローラ33を操作すると、その入力に応じて各種モードが変更され、再度ボタンを操作すると決定される。例えば撮影画像の記録画質の種類等が変更可能である。32は電子ダイヤルであり、ダイヤルの回転クリックに応じたON信号がMPU20内の不図示のアップダウンカウンタに出力され、その数がカウントされる。このカウントに応じて各種の数値やデータ等の選択が行われる。33はマルチコントローラ(MC)であり、後述するライブビュー時に液晶モニタ14に表示されるAF枠(焦点検出枠)や各種モードを選択、決定するために用いられる入力装置である。このマルチコントローラ33は、上下左右、斜め右上、斜め右下、斜め左上、斜め左下の8方向の入力と、押し操作による入力を行うことができるように構成されている。このマルチコントローラ33は、ライブビューモードを設定するモード設定部として機能する。また、マルチコントローラ33は、焦点検出の対象であるAF枠を撮像素子6の撮像領域の任意の位置に設定する枠設定部としても機能する。またMFキャリブレーションモード実行時MFキャリブレション枠(マニュアルフォーカスキャリブレーションの領域)設定部としても機能する。34は電源ボタンであり、操作されることによりカメラの電源がON/OFFされる。35は再生ボタンであり、操作されることにより後述のメディア48内に記録された画像が液晶モニタ14に表示される。40は撮像素子6から出力される画像信号をサンプルホールド及び自動ゲイン調整するCDS(相関2重サンプリング)/AGC(自動ゲイン調整)回路である。また、41はCDS/AGC回路40のアナログ出力をデジタル信号に変換するA/D変換器である。42はTG(タイミング発生)回路である。このTG回路42は、撮像素子6に駆動信号を、CDS/AGC回路40にサンプルホールド信号を、A/D変換器41にサンプルクロック信号を供給する。43はA/D変換器41でデジタル変換された画像等を一時的に記憶するための第一の記憶手段であるSDRAM(メモリ)である。SDRAM43は、撮像素子6の撮像領域の全域の焦点検出用画素の出力信号を記録することができる。また、SDRAM43は、撮像素子6の撮像領域の全域に対して位相差AFを行って焦点ずれ量を算出して記録する。44は画像をY/C(輝度信号/色差信号)分離、ホワイトバランス補正、γ補正等を行う画像処理回路である。また45は画像をJPEG等の形式に従って圧縮し、または圧縮された画像の伸張を行う画像圧縮/伸張回路である。メモリコントローラ21は、撮像素子6から出力される画像信号を画像処理回路44で画像処理することにより、被写体の測光情報を得ることが可能に構成されている。46はSDRAM43や後述するメディア48に記録された画像を液晶モニタ14に表示するために、画像をアナログ信号に変換するD/A変換器である。また47は画像を記録保存するためのメディア48とのI/F(インターフェース)である。
ここで、撮像素子6による撮像面位相差AFについて説明する。
本実施の形態では、画素ピッチが8μm、有効画素数が縦3000行×横4500列=1350万画素、撮像画面サイズが横36mm×縦24mmの撮像素子を例にとって説明する。この撮像素子6は、受光画素上にベイヤー配列の原色カラーモザイクフィルタがオンチップで形成された、2次元単板カラーセンサとして構成されている。
図2で、49はファインダー内表示回路である。ファインダー内には透過型液晶50が被写体像確認領域にオーバーラップして配置され、表示パターンによりAFエリア・MFキャリブレーションエリアの枠表示が行われる。この枠表示は、マルチコントローラ33で位置選択が可能である。また51は設定ボタンである。設定ボタン51は、各種パラメータを決定する際に操作する。
次に、撮像素子6における撮像用画素及び焦点検出用画素の配置規則について図3乃至図5を参照して説明する。まず、図3に示す撮像用画素の間に焦点検出用画素を離散的に配置する場合について説明する。
ここで、撮像用画素の間に焦点検出用画素を離散的に配置する場合では、図3に最小単位の配置規則を示すように、10行×10列=100画素の正方形領域を1つのブロックと定義する。
図3に向かって左上の位置に当たるブロックBLKH(1,1)では、一番左下のR画素とB画素を、水平方向に瞳分割を行う1組の焦点検出用画素SHA及びSHBで置き換える。
その右隣りのブロックBLKV(1,2)においては、同じく一番左下のR画素とB画素を、垂直方向に瞳分割を行う1組の焦点検出用画素SVC及びSVDで置き換える。
また最初のブロックBLKH(1,1)の下に隣接したブロックBLKV(2,1)の画素配列は、ブロックBLKV(1、2)と同一とする。そしてその右隣りのブロックBLKH(2,2)の画素配列は、先頭のブロックBLKH(1,1)と同一とする。
この配置規則を一般化した場合は、ブロックBLK(i,j)において、i+jが偶数であれば水平瞳分割用の焦点検出用画素が配置され、i+jが奇数であれば垂直瞳分割用の焦点検出用画素が配置されることになる。そしてこの場合には、図3の2×2=4ブロック、即ち、20行×20列=400画素の領域をブロックの上位の配列単位としてのクラスタと定義する。
次に、クラスタを単位とした配置規則について図4を参照して説明する。図4において、20行×20列=400画素で構成された、図4に向かって一番左上に位置するクラスタをCST(u,w)=CST(1,1)とする。
このクラスタCST(1,1)においては、各ブロックの一番左下のR画素とB画素を焦点検出用画素SHA及びSHB又はSVC及びSVDで置き換える。クラスタCST(1,1)の図4に向かって右隣りのクラスタCST(1,2)においては、ブロック内における焦点検出用画素の配置を、クラスタCST(1,1)に対して上方向に2画素分シフトした位置に配置する。
また最初のクラスタCST(1,1)の図4に向かって下に隣接したクラスタCST(2,1)においては、ブロック内における焦点検出用画素の配置を、クラスタCST(1,1)に対して右方向に2画素分シフトした位置に配置する。以上の規則を適用したものが、図4に示す配置となる。
この配置規則を一般化すると以下のようになる。なお焦点検出用画素の座標は、G画素を含む4画素を一つの単位(ペア)とし、そのうちの左上の画素の座標で規定する。また各ブロック内の座標は左上を(1、1)とし、下方向と右方向を正とする。
クラスタCST(u,w)では、各ブロック内の焦点検出用画素ペアの水平座標が2×u−1となり、垂直座標が11−2×wとなる。そして、図4の5×5=25クラスタ、即ち100行×100列=1万画素の領域を、クラスタの上位の配列単位として、フィールドと定義する。
次に、フィールドを単位とした配置規則について図5を参照して説明する。ここで、100行×100列=1万画素で構成された図5に向かって一番左上のフィールドをFLD(q,r)=FLD(1,1)とする。そして本実施の形態では、すべてのフィールドFLD(q,r)を先頭フィールドFLD(1,1)と同様の配列とする。
また、フィールドFLD(q,r)を水平方向に45個、垂直方向に30個配列した場合には、3000行×4500列=1350万画素の撮像領域が、1350個のフィールドFLD(q,r)で構成される。このように構成した場合には、撮像領域全面に亘って焦点検出用画素を均一に分布させることができる。
次に、焦点検出時の画素のグループと信号加算方法について、図6〜図9を用いて説明する。
まず、撮影光学系によって形成された被写体像の横ずれ方向の焦点検出を行う場合の画素グループ化方法について、図6により説明する。ここで、横ずれ方向の焦点検出とは、撮影光学系の射出瞳を横方向(水平方向又は左右方向)に分割するための焦点検出用画素を用いて、位相差式焦点検出を行うことを指す。
この図6に示す画素配列は、前述した図4で説明したものと同様である。なお、焦点検出の際には、横方向に1ブロック、縦方向に10ブロックの合計10ブロックを1つのグループとし、これをセクションと定義する。そしてこの画素グループ化方法では、横方向に配列されたセクションSCTH(k)を複数連結して1つの焦点検出領域を構成する。
本実施の形態では、例えば、1つの焦点検出領域が、セクションSCTH(1)からセクションSCTH(10)までの10個のセクションを連結して構成されている。即ち、100行×100列=1万画素の領域が、1つの焦点検出領域となる。
この焦点検出領域は、1フィールドと同一領域であり、図5で説明したように撮像領域で1350個の固定焦点検出領域となるように設定されている。
なお、設定方法は、例えば、被写体に応じて撮像領域の任意位置のセクションSCTH(k)を複数連結することで撮像領域の任意位置に可変焦点検出領域を設定する等の様々の設定方法をとることができる。
ここで1つのセクションには、横方向における一方の瞳分割を行う画素SHAが5個、他方の瞳分割を行う画素SHBも5個含まれている。そこで、本実施の形態においては、5個のSHAの出力を加算して1画素の信号とし、位相差演算用の一方の画像信号(A像と称する)の1AF画素を得る。同様に、5個のSHBの出力を加算して1画素の信号とし、位相差演算用の他方の画像信号(B像と称する)の1AF画素を得る。
次に、一つのセクションにおける被写体像の捕捉能力について、図7を参照して説明する。図7は、図6の左端のセクションSCTH(1)を切り出し示すもので、図7に向かって下端に示された水平線PRJHは、焦点検出用画素SHA及びSHBの瞳分割方向に延伸した第1の射影軸(Projection Line)を示す。また、図7に向かって右端に示された垂直線PRJVは、瞳分割方向と直交する方向に延伸した第2の射影軸である。
このセクションSCTH(1)では、1つのセクション内の画素SHAが全て加算され、SHBも加算される。そこで1つのセクションを1つのAF画素と見なした場合、1つのAF画素に含まれる受光部を瞳分割方向の射影軸PRJHに射影すると、画素SHAとSHBが交互に緻密に並ぶことがわかる。
このセクションSCTH(1)では、瞳分割方向の射影軸PRJHにおける画素SHAの配列ピッチをP1とすると、P1=PHH=2(単位は画素)の関係が成立する。この関係は、ピッチの代わりに空間周波数F1で表わすと、F1=0.5(単位は画素/画素)となる。
また、このセクションSCTH(1)では、同様に射影軸PRJHにおける画素SHBの配列ピッチがP1=2(単位は画素)となる。さらに、空間周波数表記では、F1=0.5(単位は画素/画素)となる。
一方、1つのAF画素に含まれる受光部を瞳分割方向と直交方向の射影軸PRJVに射影した場合には、画素SHAとSHBがまばらに並ぶことがわかる。この場合には、射影軸PRJVにおける画素SHAの配列ピッチをP2とすると、P2=PHV=20(単位は画素)となる。ピッチの代わりに空間周波数F2で表わすと、F2=0.05(単位は画素/画素)となる。
また、この場合には、射影軸PRJVにおける画素SHBの配列ピッチが、P2=20(単位は画素)となり、空間周波数表記でF2=0.05(単位は画素/画素)となる。
すなわち、本実施の形態におけるAF画素におけるグループ化前の分散特性は、瞳分割方向とこれに直交する方向の配置上のピッチが等しくなる。そこで、このAF画素では、グループ化する際のグループ形状を長方形とすることで、瞳分割方向のサンプリング誤差を低減している。具体的には、このAF画素では、1セクションの瞳分割方向の最大寸法L1を10画素、瞳分割と直交する方向の最大寸法L2を100画素としている。
このように、このAF画素では、セクション寸法をL1<L2とすることで、瞳分割方向のサンプリング周波数F1を高周波(密)とし、これと直交する方向のサンプリング周波数F2を低周波(疎)としている。
次に、撮影光学系によって形成された被写体像の縦ずれ方向の焦点検出を行う場合の画素グループ化方法について、図8を参照して説明する。ここで、縦ずれ方向の焦点検出とは、撮影光学系の射出瞳を縦方向(垂直方向又は上下方向)に分割するための焦点検出用画素を用いて、位相差式焦点検出を行うことをいう。すなわち、図6に示す画素配列を90度回転したものに相当する。
この図8に示す画素配列は、前述した図4で説明したものと同様である。この画素配列では、焦点検出の際に、横方向に10ブロック、縦方向に1ブロックの合計10ブロックを1つのグループとし、これをセクションと定義する。そしてこの画素配列では、縦方向に配列されたセクションSCTV(k)を複数連結して1つの焦点検出領域を構成する。本実施の形態では、例えば、1つの焦点検出領域を、セクションSCTV(1)からセクションSCTV(10)までの10個のセクションを連結して構成している。
すなわち、この画素配列では、100行×100列=1万画素の領域が1つの焦点検出領域となる。これは1フィールドと同一領域であり、前述した図5と同様に、撮像領域で1350個の固定焦点検出領域となるように設定されている。なお、設定方法は、例えば、被写体に応じて撮像領域の任意位置のセクションSCTV(k)を複数連結することで撮像領域の任意位置に可変焦点検出領域を設定する等、種々の設定方法を用いることが可能である。
ここで1つのセクションには、縦方向における一方の瞳分割を行う画素SVCが5個、他方の瞳分割を行う画素SVDも5個含まれている。そこで、本実施の形態では、5個のSVCの出力を加算して1画素の信号とし、位相差演算用の一方の画像信号(C像と称する)の1AF画素を得るように構成する。これと同様に、5個のSVDの出力を加算して1画素の信号とし、位相差演算用の他方の画像信号(D像と称する)の1AF画素を得るように構成する。
次に、一つのセクションにおける被写体像の捕捉能力について、図9を参照して説明する。この図9は、図7を90度回転したものと等価であり、図8の上端のセクションSCTV(1)を切り出して示すものである。
この図9に向かって右端に当たる位置に示された垂直線PRJVは、焦点検出用画素SVC及びSVDの瞳分割方向に延伸した第3の射影軸である。図9に向かって下端に当たる位置に示された水平線PRJHは、瞳分割方向と直交する方向に延伸した第4の射影軸である。
このセクションSCTV(1)においても、1つのセクション内の画素SVCはすべて加算され、SVDも加算される。そこで1セクションを1AF画素と見なした場合、1AF画素に含まれる受光部を瞳分割方向の射影軸PRJVに射影すると、画素SVC及びSVDが交互に緻密に並ぶことがわかる。
このときの瞳分割方向の射影軸PRJVにおける画素SVCの配列ピッチをP1とすると、P1=PVV=2(単位は画素)となる。ピッチの代わりに空間周波数F1で表わすと、F1=0.5(単位は画素/画素)となる。同様に射影軸PRJVにおける画素SVDの配列ピッチは、P1=2(単位は画素)となる。また、空間周波数表記では、F1=0.5(単位は画素/画素)となる。
一方、1つのAF画素に含まれる受光部を瞳分割方向と直交方向の射影軸PRJHに射影した場合には、画素SVCとSVDはまばらに並ぶことがわかる。このときの射影軸PRJHにおける画素SVCの配列ピッチをP2とすると、P2=PVH=20(単位は画素)となる。ピッチの代わりに空間周波数F2で表わすと、F2=0.05(単位は画素/画素)となる。同様に射影軸PRJVにおける画素SVDの配列ピッチは、P2=20(単位は画素)となる。また、空間周波数表記ではF2=0.05(単位は画素/画素)となる。
以上説明したように、図9におけるAF画素のサンプリング特性では、瞳分割方向を基準に考えると、図7と同様の特性、すなわち、F1>F2となっている。これは、図9のセクションにおいても、瞳分割方向のセクション寸法L1とこれと直交する方向の寸法L2がL1<L2を満足するからである。
これにより、空間周波数の高い被写体に対しても瞳分割方向の輝度情報を正確に検出することができるとともに、被写体輝度が低くても複数画素の加算によって焦点検出信号のS/N比を向上させることができる。
次に、撮像面位相差AFの実際の動作について、図10を用いて説明する。ライブビュー時のAF動作では、液晶モニタ14に画像が表示されている状態となっている。撮像面に形成された被写体像には、図10に示すように、中央に人物、左下に近景の柵、右上に遠景の山が写っており、それらが画面に表示されている。
また画面中央にはAF枠が表示されている。本実施の形態では、AF枠が横方向に6フィールド、縦方向に6フィールドの大きさに設定されている。さらにAF枠は、マルチコントローラ33の入力信号に従って、撮像領域内の任意位置に移動可能となっている。さらに、AF枠の移動は、1フィールド単位となっている。なお、移動量は、1セクション単位や1画素単位というように、様々な移動量に設定しても構わない。
また、本実施の形態に係わる撮像素子6は、焦点検出用画素が横ずれ検出用の画素ペアSHA及びSHBと、縦ずれ検出用の画素ペアSVC及びSVDとが、図5に示したように撮像領域全域に亘って均等な密度で配置されている。
そして横ずれ検出を行う場合には、位相差演算のためのAF画素信号を図6及び図7で示したようにグループ化処理する。また、縦ずれ検出を行う場合には、位相差演算のためのAF画素信号を図8及び図9で示したようにグループ化処理する。
よって、この撮像素子6では、撮像領域の任意位置において、横ずれ検出及び縦ずれ検出のための焦点検出領域を設定可能である。なお、上述のように、本実施の形態では、焦点検出領域がフィールドと同一領域に設定されている。
ここで、液晶モニタ14には、図10に示すように、画面中央に人物の顔が表示された状態となっている。この状態で、公知の顔認識技術によって顔の存在が検出されると、顔領域と検知された部分にAF枠が表示され、AF枠内の焦点検出が行われる。
その際、横ずれ検知のために焦点検出領域を複数連結したAF枠領域AFARH(1)〜(6)と、縦ずれ検知のために焦点検出領域を複数連結したAF枠領域AFARV(1)〜(6)とが設定される。
この横ずれ検知のためのAF枠領域AFARH(1)は、AF枠内の上から1行目の焦点検出領域のフィールドFLD(13,21)からフィールドFLD(13,26)までの6フィールド分を連結している。AF枠領域AFARH(2)は、AF枠内の上から2行目の焦点検出領域のフィールドFLD(14,21)からフィールドFLD(14,26)までを連結している。
AF枠領域AFARH(3)は、AF枠内の上から3行目の焦点検出領域のフィールドFLD(15,21)からフィールドFLD(15,26)までを連結している。AF枠領域AFARH(4)は、AF枠内の上から4行目の焦点検出領域のフィールドFLD(16,21)からフィールドFLD(16,26)までを連結している。AF枠領域AFARH(5)は、AF枠内の上から5行目の焦点検出領域のフィールドFLD(17,21)からフィールドFLD(17,26)までを連結している。AF枠領域AFARH(6)は、AF枠内の上から6行目の焦点検出領域のフィールドFLD(18,21)からフィールドFLD(18,26)までを連結している。
縦ずれ検知のためのAF枠領域AFARV(1)は、AF枠内の左から1列目の焦点検出領域のフィールドFLD(13,21)からフィールドFLD(18,21)までの6フィールド分を連結している。AF枠領域AFARV(2)は、AF枠内の左から2列目の焦点検出領域のフィールドFLD(13,22)からフィールドFLD(18,22)までを連結している。AF枠領域AFARV(3)は、AF枠内の左から3列目の焦点検出領域のフィールドFLD(13,23)からフィールドFLD(18,23)までを連結している。AF枠領域AFARV(4)は、AF枠内の左から4列目の焦点検出領域のフィールドFLD(13,24)からフィールドFLD(18,24)までを連結している。
AF枠領域AFARV(5)は、AF枠内の左から5列目の焦点検出領域のフィールドFLD(13,25)からフィールドFLD(18,25)までを連結している。AF枠領域AFARV(6)は、AF枠内の左から6列目の焦点検出領域のフィールドFLD(13,26)からフィールドFLD(18,26)までを連結している。
次に、AF枠領域内の焦点ずれ量を求める方法について、図10を参照して説明する。この図10では、横ずれ検知及び縦ずれ検知のためのAF枠領域をAFARH(3)とAFARV(5)として1領域ずつ示しており、他のそれぞれ5領域は図示を割愛している。
ここで、AF枠領域AFARH(3)の各セクション内に含まれる5個の焦点検出用画素SHAを加算し、60セクションに亘って連結した位相差検出用のA像信号がAFSIGH(A3)である。なお、60セクションとは、1焦点検出領域10セクション×AF枠の幅6フィールドである。同様に、各セクションの5個の焦点検出用画素SHBを加算し、これを60セクションに亘って連結した位相差検出用のB像信号がAFSIGh(B3)である。
被写体の焦点ずれ量は、A像信号AFSIGH(A3)とB像信号AFSIGH(B3)の相対的な横ずれ量を公知の相関演算によって演算することで求める。
同様にして、AF枠領域AFARH(1)〜(6)それぞれで被写体の焦点ずれ量が求められる。なお、AF枠領域AFARV(5)についても同様である。
すなわち、この焦点ずれ量を求める方法では、各セクション内に含まれる5個の焦点検出用画素SHCを加算し、60セクションに亘って連結した位相差検出用のC像信号がAFSIGV(C5)である。なお、60セクションは、1焦点検出領域10セクション×AF枠の高さ6フィールドである。
また、各セクションの5個の焦点検出用画素SHDを加算し、これを60セクションに亘って連結した位相差検出用のD像信号がAFSIGV(D5)である。そしてC像信号AFSIGV(C5)とD像信号AFSIGV(D5)の相対的な横ずれ量を公知の相関演算によって演算することで、被写体の焦点ずれ量を求める。同様に、AF枠領域AFARV(1)〜(6)それぞれで被写体の焦点ずれ量を求める。
そして横ずれ及び縦ずれのAF枠領域で検出した計12の焦点ずれ量を比較し、信頼性の高い値を採用することで、AF枠内の焦点ずれ量を求めることができる。
ここで信頼性とは、2像の一致度を指し、2像の一致度が良い場合は一般的に焦点検出結果の信頼性が高い。そこで複数の焦点検出領域の焦点検出結果がある場合には、信頼性の高い情報を優先的に使用する。また信頼性ではなく、計12の焦点ずれ量の平均値とし又はそれらの中の最至近値とする等の方法で、AF枠内の焦点ずれ量を決めても構わない。
また、上述した説明においては、AF枠領域の全セクション(60セクション)を連結した像信号からAF枠領域の焦点ずれ量を求めている。しかし、AF枠領域を構成する6焦点検出領域の焦点ずれ量をそれぞれ求めて、それらの中の信頼性の高い値や最至近値としたり、平均値としたりするなどの方法でAF枠領域内の焦点ずれ量を求めても良い。
またAF枠領域を設定せずにAF枠内の36焦点検出領域の焦点ずれ量をそれぞれ求めて、それらの中の信頼性の高い値や最至近値としたり、平均値としたりするなどの方法でAF枠内の焦点ずれ量を求めることもできる。
一方、画面左下の柵部分にAF枠を移動した時は、同様に横ずれ検知及び縦ずれ検知のためにAF枠領域を再設定して被写体の焦点ずれ量を求めることができる。
しかし、ここでは、縦線成分が主体であり横方向に輝度分布を有しているため、横ずれ検知に適した被写体と判断することができる。このため、横ずれ検知のためのAF枠領域AFARH(n)だけを設定して、AF枠領域AFARH(3)と同様に、A像信号とB像信号から横ずれ量を演算して、被写体の焦点ずれ量を求めることもできる。
また、上述した焦点ずれ量を求める方法では、AF枠領域を設定することを前提として焦点ずれ量を求める方法について説明した。しかし、AF枠領域を設定しなくても、それぞれの焦点検出領域においてA像信号とB像信号から横ずれ量を演算して、複数の焦点検出領域の焦点検出結果から信頼性の高い情報を基にして、被写体の焦点ずれ量を求めることも可能である。この場合には、顔認識により主被写体と判断された画面中央の人物の顔部分の焦点ずれ量を求めると同時に、撮像領域内にある他の被写体(ここでは画面左下の柵)の焦点ずれ量も求めることが可能である。
また画面右上の山部分にAF枠を移動した場合でも、上述と同様にして、横ずれ検知及び縦ずれ検知のためにAF枠領域を設定して被写体の焦点ずれ量を求めることができる。
しかし、ここでは、横線成分が主体であり縦方向に輝度分布を有しているため、縦ずれ検知に適した被写体と判断することができる。このため、縦ずれ検知のためのAF枠領域AFARV(n)だけを設定して、AF枠領域AFARV(5)と同様に、C像信号とD像信号から横ずれ量を演算して、被写体の焦点ずれ量を求めることもできる。
また、この焦点ずれ量を求める方法では、AF枠領域を設定した前提で焦点ずれ量を求める説明を行った。しかし、この焦点ずれ量を求める方法では、AF枠領域を設定せずに、被写体の焦点ずれ量を求めるようにしても良い。この場合には、それぞれの焦点検出領域においてC像信号とD像信号から横ずれ量を演算して、複数の焦点検出領域の焦点検出結果から信頼性の高い情報を基にして、被写体の焦点ずれ量を求める。
この焦点ずれ量を求める方法では、顔認識により主被写体と判断された画面中央の人物の顔部分の焦点ずれ量を求めることができる。これと同時に、この焦点ずれ量を求める方法では、撮像領域内にある他の被写体(ここでは画面右上の山)の焦点ずれ量も求めることができる。
以上説明したように、この焦点ずれ量を求める方法では、横ずれ及び縦ずれ検出のための焦点検出領域を撮像素子6の全領域に設定する。これにより、この焦点ずれ量を求める方法では、被写体の投影位置や輝度分布の方向性が様々であっても、撮像領域全域で撮像面位相差AFによる焦点検出ができる。
また、この焦点ずれ量を求める方法では、ライブビュー時の撮像面位相差AFで説明を行った。しかし、この焦点ずれ量を求める方法で、撮像面位相差AFに使用する画素情報を撮影画像と関連付けて保存する構成とした場合には、画像再生時に必要とする画像エリアの撮像面位相差AFの結果を呼び出すことができる。さらに、撮影画像を保存する際に撮像面位相差AFの検出結果を画像データと関連付けて保存する構成とした場合には、画像再生時に必要とする画像エリアの撮像面位相差AFの結果を読み出すことができる。
次に、撮影情報を、Exif圧縮形式の画像ファイルフォーマット構造で画像ファイルに記録する方法について、図11を参照して説明する。
この図11で、60は、JPEG圧縮方式の画像ファイルである。
この画像ファイル60では、ファイルの先頭を表すSOIマーカ61から始まり、Exif付属情報を記録するアプリケーションマーカセグメント1(APP1)62と続く。さらに、この画像ファイル60では、Exif拡張データを記録するアプリケーションマーカセグメント2(APP2)63、量子化テーブルマーカセグメント(DQT)64と続く。次に画像ファイル60では、ハフマンテーブルマーカセグメント(DHT)65、リスタートマーカセグメント(DRI)66、フレームヘッダマーカセグメント(SOF)67と続く。
この画像ファイル60では、ファイルの先頭を表すSOIマーカ61から始まり、Exif付属情報を記録するアプリケーションマーカセグメント1(APP1)62と続く。さらに、この画像ファイル60では、Exif拡張データを記録するアプリケーションマーカセグメント2(APP2)63、量子化テーブルマーカセグメント(DQT)64と続く。次に画像ファイル60では、ハフマンテーブルマーカセグメント(DHT)65、リスタートマーカセグメント(DRI)66、フレームヘッダマーカセグメント(SOF)67と続く。
次に、この画像ファイル60では、スキャンヘッダマーカセグメント(SOS)68、画像圧縮データ(Compressed Data)69、ファイルの終端を表すEOIマーカ70と続く順番で全体が構成されている。
このExif付属情報を記録するアプリケーションマーカセグメント1(APP1)62の内部構造は、アプリケーション領域であることを表すAPP1マーカ71から始まる。そして、この(APP1)62は、その大きさを表すLength、Exif識別コード72、付属情報本体から構成されている。
この付属情報は、File Header74を含むTIFFの構造をとる。この付属情報は、圧縮されている画像(主画像)に関する付属情報を記録する0th IFD75と、0th IFDにExif固有の付属情報を記録するExif IFD76と、を有する。これと共に、この付属情報は、サムネイル画像を記録する1st IFD77を有する。
このExif IFD76に記録される付属情報のタグ構造は、Exif Versionタグ81から始まる。このタグ構造は、メーカーが個別の情報を記録可能なMaker Noteタグ82と、ユーザーが個別の情報を記録可能なUser Commentタグ83とを有する。これと共に、このタグ構造は、IFDへのポインタ(Interoperabiliy IFD Pointer)84、実際にデータを記録する領域(Value of Exif IFD)85とを有する。この実際にデータを記録する領域(Value of Exif IFD)85は、撮像面位相差AFデータ記録の一部である、撮像面位相差AFによる各焦点検出領域毎の焦点ずれ量(測距データ)85aを記録する。
この焦点ずれ量データ85aがデータ記録領域85のどの領域に記録されているかの情報は、Maker Noteタグ82内に記録される。この焦点ずれ量データ85aは、図5および図10において、撮像面の左上の焦点検出領域であるフィールドFLD(1,1)から記録を開始する。そして、この焦点ずれ量データ85aは、撮像面の右下の焦点検出領域であるフィールドFLD(30,45)までを記録する。
このときの記録順は、フィールドFLD(15,21)、フィールドFLD(15,22)、フィールドFLD(15,23)、フィールドFLD(15,24)、フィールドFLD(15,25)へと移行する。そして、この記録順では、フィールドFLD(15,26)へと至る。この記録順では、水平方向のフィールドから記録し、その水平方向の行が終了すると垂直方向で次の列のフィールドを記録する。
次に、RAWデータ形式の画像ファイルフォーマット構造について、図12を参照して説明する。このRAWデータとは、撮像素子6から出力された画像信号をA/D変換器41でデジタル変換されただけの画像形式で、Y/C分離、ホワイトバランス補正、γ補正、圧縮加工等の各種画像処理を行う前の、生画像データを言う。
従って、このRAWデータは、非常に多くの情報量を持つため、ユーザーが後から画像処理を行う場合の自由度が高いので、ユーザー自身が撮影した画像を、高画質のまま好みの画像に自由に調整処理できる。
この図12で、90は、RAWデータ形式の画像ファイルである。この画像ファイル90は、ヘッダー91から始まり撮影で使用したカメラ機種情報92、Exif形式のタグ形式に則って各種情報を記録可能な画像付加情報93、RAWデータを現像するためのホワイトバランス値を有する。さらに、この画像ファイル90は、γ値等の現像用パラメータ94、サムネイルデータ95、RAWデータ96で構成されている。また画像付加情報93内には撮像素子6上のどの位置に焦点検出用画素が配置されているかの焦点検出用画素位置情報93aが記録されている。
このRAWデータ96内には、例えば、FLD(15,25)内の右下隅の焦点検出用画素を有する領域を示す、各画素毎の出力データ96aが記録されている。この各画素毎の出力データ96aは、撮像面の左上の画素データから記録を開始し、右下の画素データまでを記録して終了している。
この各画素毎の出力データ96aは、FLD(15,25)内の右下隅のブロックBLK(150,250)内の1行目と2行目を示している。1行目の画素(1491,2491)は、撮像用R画素でRデータが記録されている。画素(1491,2492)は、撮像用G画素でGデータが記録されている。画素(1491,2493)は、撮像用R画素でRデータが記録されている。画素(1491,2494)は、撮像用G画素でGデータが記録されている。画素(1491,2495)は、撮像用R画素でRデータが記録されている。画素(1491,2496)は、撮像用G画素でGデータが記録されている。画素(1491,2497)は、撮像用R画素でRデータが記録されている。画素(1491,2498)は、撮像用G画素でGデータが記録されている。画素(1491,2499)は、焦点検出用SHA画素でSHAデータが記録されている。画素(1491,2500)は、撮像用G画素でGデータが記録されている。
2行目の画素(1492,2491)は、撮像用G画素でGデータが記録されている。画素(1492,2492)は、撮像用B画素でBデータが記録されている。画素(1492,2493)は、撮像用G画素でGデータが記録されている。画素(1492,2494)は、撮像用B画素でBデータが記録されている。画素(1492,2495)は、撮像用G画素でGデータが記録されている。画素(1492,2496)は、撮像用B画素でBデータが記録されている。画素(1492,2497)は、撮像用G画素でGデータが記録されている。画素(1492,2498)は、撮像用B画素でBデータが記録されている。画素(1492,2499)は、撮像用G画素でGデータが記録されている。画素(1492,2500)は、焦点検出用SHB画素でSHBデータが記録されている。
これら全画素のデータ記録の順序は、水平方向の画素から記録し、その水平方向の行が終了すると垂直方向次の列の画素を記録するという順序となっている。
次に、本実施の形態に係わるデジタル一眼レフカメラの動作について、図13〜図19の制御フローチャートを用いて説明する。
まず、このデジタル一眼レフカメラにおけるMFキャリブレーションモードの動作について、図13を参照して説明する。
このデジタル一眼レフカメラでは、ユーザーが電源ボタン34を操作してカメラの電源をONするまで待機する(ステップS101でNO)。このデジタル一眼レフカメラでは、ユーザーがカメラの電源をON操作するとMFキャリブレーションモード処理を開始する(ステップS101でYES)。そして、電源がONされるとMPU20は、カメラ内の各アクチュエータや撮像素子6の動作確認を行う。そしてメモリ内容や実行プログラムの初期化状態を検出すると共に、撮影準備動作を実行する。
次に、ステップS102では、ユーザーが、各種ボタンを操作してカメラの各種設定を行う。例えば、ユーザーが、モードボタン31を操作して撮影モードを選択し、電子ダイヤル32を操作してシャッタースピードや絞り、撮影画像の記録画質等の設定を行う。
次に、MPU20は、マルチコントローラ33によりMFキャリブレーションモードが設定されているか否かの判定を行う(ステップS103)。そして、MFキャリブレーションモードに設定されていると判定した場合(ステップS103でYES)には、MFキャリブレーションモードルーチンのステップS104へ進む。また、MPU20は、設定されていないと判定した場合(ステップS103でNO)には、その他のモードへ移行するためにS105へ進み不図示のその他のシーケンスへ移行する。
次に、MPU20は、レリーズボタン30が半押しされてSW1がONされたか否かの判定を行う(ステップS104)。MPU20は、ONされていれると判定した場合(ステップS104でYES)に、S106へ進み、ONされていないと判定した場合(ステップS104でNO)に、ONされるまで待機する。
次に、MPU20は、透過型液晶51を用いてファインダー内に被写体観察像とオーバーラップさせて、MFキャリブレーション枠表示を行わせるよう制御する。
この時に表示されるMFキャリブレーション枠は、MFキャリブレーション可能なエリアを示すように表示される。例えば、このMFキャリブレーション枠の表示では、図20に示すように、ファインダー内にMFキャリブレーション可能な9エリアMFA(1,1)〜MFA(3,3)を被写体像にオーバーラップさせて表示させる。なお、本実施の形態に係わる撮像面位相差AFの撮像面位相差AF画素配置では、もっと細かなエリア設定も可能である。しかし、ここでは、マニュアルフォーカス中の被写体像の確認しやすさを考慮し、図の大きさに設定してある。
次に、ステップS107では、ユーザーがマニュアルフォーカスでファインダー像を確認しながらピント合わせを行う。
次に、MPU20は、AEセンサ13を用いて所定のAE動作を行わせるよう制御する(ステップS108)。
次に、MPU20は、ユーザーがレリーズボタン30を全押してSW2がONされたか否かを判定する(ステップS109)。そして、MPU20は、ONされていると判断した場合(ステップS109でYES)には、S110へ進み、ONされていないと判定した場合には、ONされるまで待機する(ステップS109でNO)。
次に、MPU20は、MF_CAL撮影シーケンスを実行する(ステップS110)。なお、このMF_CAL撮影シーケンスの内容については、後述する。
次に、MPU20は、マニュアルフォーカスした際、ピント合わせに用いた領域の焦点ズレを算出する(ステップS111)。なお、このピント合わせに用いた領域の焦点ズレを算出する処理の内容については、後述する。
次に、MPU20は、SDRAM43に記憶されている焦点ズレ量を第二の記憶手段であるEEPROM22にMF補正値(マニュアルフォーカス補正値)つまりファインダーピント補正値として記憶させる。その後、MPU20は、MFキャリブレーションモードを終了させる(ステップS112)。
次に、前述した図13のメインルーチン内のステップS110で実行される、MF_CAL撮影シーケンスについて、図14を参照して説明する。
このMF_CAL撮影シーケンスでは、MPU20が、モータ駆動回路26により不図示のミラー駆動用モータを制御し、主ミラー4とサブミラー7を、撮影光路から退避(ミラーアップ)させる(ステップS121)。
次に、MPU20は、AE結果により演算された撮影露出に従って、レンズ制御回路23により撮影レンズ3内の不図示の絞りを駆動する(ステップS122)。
次に、MPU20は、シャッター駆動回路27によりシャッター5を開閉する(ステップS123)。
次に、MPU20は、メモリコントローラ21を制御して撮像素子6で受光された画像信号を読み込んでSDRAM43に、撮像データを一時記録する(ステップS124)。
次に、MPU20は、メモリコントローラ21で読み出した画像信号の欠損画素補間処理を行う。これは、焦点検出用画素の出力は、撮像のためのRGBカラー情報を有しておらず、画像を得る上で欠陥画素に相当するので、周囲の撮像用画素の情報から補間により画像信号を生成するのである。生成した画像信号と元の画像信号から欠陥画素補間画像を作成し、SDRAM43に一時記録しておく。
次に、MPU20は、メモリコントローラ21を制御して欠陥画素補間画像からサムネイル画像を作成し、SDRAM43に一時記録する。
次に、MPU20は、撮影画像の記録画質がJPEGまたはRAWのどちらに選択されているかを判定する(ステップS127)。そして、MPU20は、JPEGが選択されている場合に、S129へ進み、RAWが選択されている場合にS128へ進む。
次に、S129で実行されるAF画素信号記録ルーチンについて、図15に示すAF画素信号記録ルーチンのフローチャートを参照して説明する。
このAF画素信号記録ルーチンでは、MPU20が、SDRAM43に一時記録された画像信号から、メモリコントローラ21により各焦点検出領域に含まれる各焦点検出用画素を読み出す(ステップS141)。
次に、MPU20は、メモリコントローラ21により図6又は図8で説明したセクション構造に基づき、各セクション内の焦点検出用画素を加算し、その加算結果により各セクションのAF画素信号を得る(ステップS142)。
次に、MPU20は、AF画素信号から相関演算用の2像の信号を生成する(ステップS143)。ここでMPU20は、図6及び図8に示した焦点検出領域毎の信号を生成する。焦点検出領域は、前述の通り1フィールドと同一領域であり、図5で説明したように撮像領域全体で1350個の対の信号を生成する。
次に、MPU20は、得られた2像の相関演算を行い、2像の相対的な位置ずれ量を演算する(ステップS144)。次に、MPU20は、焦点ずれ量を演算する(ステップS145)。
次に、MPU20は、メモリコントローラ21により演算された焦点ずれ量をSDRAM43に一時記録する(ステップS1046)。この焦点ずれ量は、焦点検出領域1350個分のデータ数となる。そして図14に示したステップS130にリターンする。
このステップS130でMPU20は、欠損画素補完画像を画像処理回路44でホワイトバランス補正、γ補正、エッジ強調等の画像処理を行う。このMPU20は、画像圧縮/伸張回路45でJPEG形式に従って圧縮し、メモリコントローラ21により画像圧縮データ部69に記録する。このMPU20は、サムネイル画像を1st IFD77に、焦点ずれ量データ85aをデータ記録領域85に記録する。このMPU20は、カメラの各種設定(シャッタースピード、絞り、レンズ焦点距離等)をExifルールに則り記録することにより、画像および各種データをJPEGファイル化する。
次に、前述したステップS127で撮影画像の記録画質がRAWに選択されている場合にS128へ進み、MPU20は、メモリコントローラ21によりSDRAM43に一時記録されている画像信号をRAWデータ96に96aのように記録する。
またMPU20は、焦点検出用画素位置情報93a、カメラの各種設定(シャッタースピード、絞り、レンズ焦点距離)等をExifルールに則り画像付加情報93に記録する。これと共に、MPU20は、サムネイル画像をサムネイルデータ95に記録する。これにより画像および各種データは、RAWファイル化される。
次に、MPU20は、JPEGファイルまたはRAWファイルとなった画像ファイルをメディア48に記録する(ステップS131)。
次に、MPU20は、モータ駆動回路26に制御信号を送信して図示しないミラー駆動用モータを駆動し、主ミラー4とサブミラー7を、図1に示す観察位置へ移動(ミラーダウン)させる(ステップS132)。これにより、主ミラー4とサブミラー7とは、撮影光路から退避した位置から、撮影光束をファインダーへと反射して導くための観察位置にセットされる。
次に、MPU20は、モータ駆動回路26に制御信号を送信して図示しないチャージ用モータを通電制御し、シャッター5をチャージする。そして図13のメインルーチン内のS111にリターンする。
次に、前述した図13のメインルーチン内のステップS111で実行される、焦点ズレ量算出処理のルーチンについて、図16を参照して説明する。
この焦点ズレ量算出処理では、処理の開始時に、MPU20に制御されたメモリコントローラ21が、メディア48に記録された画像ファイルを読み出す(ステップS201)。
次に、MPU20は、画像データを保存時とは逆の変換を行って液晶モニタ14に表示するよう制御する(ステップS202)。
次に、MPU20は、読み出した画像データのファイル形式がJPEGかRAWかを判別する(ステップS203)。MPU20は、JPEGであると判別した場合にステップS204へ移行し、RAWと判別した場合にステップS210へ移行する。
次に、MPU20は、ファイル形式がJPEGの場合に、図21に示すように、MFキャリブレーション枠を再生画像にオーバーラップさせて表示させる(ステップS204)。このときの初期状態は、画像の中心であるエリアMFA(2,2)となる。これは一般的に画面の中心でマニュアルフォーカスを行う場合が多いからである。
次に、MPU20は、選択されているMFキャリブレーションエリアに含まれるセクションに対応する焦点ズレ量データをデータ記録領域85からメモリコントローラ21により読み出す。そして、MPU20は、最も信頼性の高い焦点ズレ量データをMFキャリブレーションデータとして選択する(ステップS205)。
次に、MPU20は、ユーザーによりマルチコントローラ33が操作されて、MFキャリブレーション枠が移動されたか否かの判定を行う。そして、MPU20は、移動されていればステップS208へ進み、移動されていなければステップS207へ進む(ステップS206)。ここでのMFキャリブレーション枠の移動は、例えば、ユーザーが画面中央以外の被写体にピントを合わせた場合などが考えられる。
次に、MPU20は、ユーザーにより図示しない設定ボタン51が操作されたかどうか判定する(ステップS207)。設定ボタン51がONに操作された場合には、図4のステップS112へリターンする。操作されていない場合には、ステップS206へ戻る。
次に、MPU20は、マルチコントローラ33の操作状態に応じてMFキャリブレーション枠の選択位置を移動させる(ステップS208)。
次に、MPU20は、選択されているMFキャリブレーションエリアに含まれるセクションに対応する焦点ズレ量データをデータ記録領域85からメモリコントローラ21により読み出す。そしてMPU20は、最も信頼性の高い焦点ズレ量データをMFキャリブレーションデータとして選択する(ステップS209)。
次に、MPU20は、MFキャリブレーション枠を再生画像にオーバーラップさせて表示させる(ステップS210)。ここで、初期状態は、画像の中心であるエリアMFA(2,2)となる。これは一般的に画面の中心でマニュアルフォーカスを行う場合が多いからである。
次に、MPU20は、選択されているMFキャリブレーションエリアに含まれるセクションに対応する焦点ズレ量データを演算する(ステップS211)。なお、焦点ズレ量データの演算に関する詳細な内容は、後述する図17に示す通りである。
次に、MPU20は、ユーザーによりマルチコントローラ33が操作されて、MFキャリブレーション枠が移動されたか否かの判定を行う(ステップS212)。移動されていれると判定した場合にはステップS214へ進む。移動されていないと判定した場合にはS213へ進む。ここで、MFキャリブレーション枠が移動する場合というのは、例えば、ユーザーが画面中央以外の被写体にピントを合わせた場合等が考えられる。
次に、MPU20は、ユーザーにより図示しない設定ボタン51が操作されたかどうか判定する(ステップS213)。ここで、ユーザーに設定ボタン51がONされていると判定した場合には、図4のS112へリターンする。ユーザーに操作されておらず、OFFであると判定した場合には、ステップS212へ戻る。
次に、MPU20は、マルチコントローラ33の操作状態に応じてMFキャリブレーション枠の選択位置を移動させる(ステップS214)。
次に、MPU20は、選択されているMFキャリブレーションエリアに含まれるセクションに対応する焦点ズレ量データの演算(ステップS215)を完了した後、S212に移行する。
次に、メディア48に記録されたRAW画像データから焦点ズレ量演算を行うRAW焦点ズレ量演算処理について、図17を参照して説明する。
このRAW焦点ズレ量演算処理では、処理の開始時にMPU20に制御されたメモリコントローラ21によってメディア48に記録された画像ファイルを読み出す。さらに、このRAW焦点ズレ量演算処理では、SDRAM43に一時記録された画像信号から、各焦点検出領域に含まれる各焦点検出用画素を読み出す(ステップS221)。
次に、MPU20は、メモリコントローラ21を制御し、図6、図8で説明したセクション構造に基づき各セクション内の焦点検出用画素を加算し、その加算結果により各セクションのAF画素信号を得る(ステップS222)。
次に、MPU20は、選択したMFキャリブレーションエリアに対応するAF画素信号から相関演算用の2像の信号を生成する。これによりMPU20が選択したMFキャリブレーションエリアに含まれるフィールドの数だけ2像信号のセットが生成される(ステップS223)。
次に、MPU20は、得られた全ての一対の2像の相関演算を行い、全ての一対の2像の相対的な位置ずれ量を演算する(ステップS224)。次に、MPU20は、全てのAF画素信号の焦点ずれ量を演算する(ステップS225)。
次に、MPU20は、上述のように演算された焦点ずれ量の中で、最も信頼性の高いAF画素信号から求められた焦点ズレ量をMFキャリブレーションエリアの焦点ズレ量としてSDRAM43に一時記録する(ステップS226)。
この処理を完了した後、MPU20は、図16のステップS212にリターンする。
次に、MFキャリブレーションON時のマニュアルフォーカス撮影シーケンスについて、図18参照して説明する。
このマニュアルフォーカス撮影シーケンスでは、まず、MPU20が、ユーザーにより電源ボタン34が操作されて、カメラの電源がOFFされたか否かを判断する。そして、MPU20は、カメラの電源がOFFされていない場合にステップS152へ進み次の撮影に備え、OFFされていれる場合には、一連のカメラ動作を終了する。
次に、ユーザーは、各種ボタンを操作してカメラの各種設定を行う(ステップS152)。例えば、ユーザーは、モードボタン31を操作して撮影モード選択し、MFキャリブレーションの有効・無効を選択し又は電子ダイヤル32を操作してシャッタースピードや絞り、撮影画像の記録画質の設定を行ったりする。
次に、MPU20は、マルチコントローラ33によりマニュアルフォーカス撮影モードが設定されているか否かの判定を行う。マニュアルフォーカス撮影モードに設定されている場合には、S154へ進み、設定されていない場合には、その他のモードへ移行するためにS155へ進む。
次に、MPU20は、レリーズボタン30が半押しされてSW1がONされたか否かを判定し、ON状態と判定した場合にステップS156へ進み、ONされていないと判定した場合にONされるまで待機する(ステップS154)。
次に、MPU20は、ステップS156で、MFキャリブレーションが有効に設定されているか否かを判定する。そして、有効に設定されていれる場合には、ステップS157へ移行する。また、無効に設定されている場合には、ステップS159へ移行する。
次に、MPU20は、ステップS157へ進んだ場合に、MF補正値(マニュアルフォーカス補正値)を第二の記憶手段であるEEPROM22から読み出す。
次に、MPU20は、透過型液晶51を用いてファインダー内に被写体観察像とオーバーラップさせて、MFキャリブレーション枠表示を行う(ステップS158)。この時に表示されるMFキャリブレーション枠は、MFキャリブレーションが既に行われ、マニュアルフォーカス補正情報を有しているMFキャリブレーション枠である。
次に、ステップS159では、ユーザーによりマニュアルフォーカスでファインダー像を確認しながらピント合わせが行われる。
次に、MPU20は、AEセンサ13を用いて所定のAE動作を行う(ステップS160)。
次に、MPU20は、レリーズボタン30が全押しされSW2がONされたか否かを判定する(ステップS161)。ONされたと判定した場合にステップS162へ進み、MPU20は、MF時撮像シーケンスを実行する。またMPU20は、ONされていないと判定した場合にONされるまで待機する。
次に、上述したステップS162で実行される、MF時撮像シーケンスについて、図19のフローチャートを参照して説明する。
このMF時撮像シーケンスでは、まず、MPU20に制御されたモータ駆動回路26により図示しないミラー駆動用モータを制御し、主ミラー4とサブミラー7を撮影光路から退避(ミラーアップ)させる(ステップS171)。
次に、MPU20は、MFキャリブレーションが有効に設定されているか否か判定する(ステップS172)。そして、有効に設定されている場合には、ステップS173へ移行する。無効に設定されている場合には、ステップS174へ移行する。
次に、MPU20は、MF補正値(マニュアルフォーカス補正値)をレンズ制御回路23へ送出して、撮影レンズ3内の図示しないフォーカスレンズ群を駆動し、マニュアルフォーカス補正を行う(ステップS173)。
次に、MPU20は、AE結果により演算された撮影露出に従って、レンズ制御回路23により撮影レンズ3内の図示しない絞りを駆動する(ステップS174)。
次に、MPU20は、シャッター駆動回路27に制御信号を送信してシャッター5を開放状態にさせる(ステップS175)。
次に、MPU20は、メモリコントローラ21に制御信号を送信して撮像素子6で受光された画像信号を読み込んでSDRAM43に撮像データを一時記録させる(ステップS176)。
次に、MPU20は、メモリコントローラ21で読み出した画像信号の欠損画素補間を行う(ステップS177)。すなわち、MPU20は、焦点検出用画素の出力が撮像のためのRGBカラー情報を有しておらず、画像を得る上で欠陥画素に相当するため、周囲の撮像用画素の情報から補間により画像信号を生成する。そして、MPU20は、生成した画像信号と元の画像信号から欠陥画素補間画像を作成し、SDRAM43に一時記録する。
次に、MPU20は、メモリコントローラ21に制御信号を送信して欠陥画素補間画像からサムネイル画像を作成させ、SDRAM43に一時記録させる(ステップS178)。
次に、MPU20は、撮影画像の記録画質がJPEG又はRAWのどちらに選択されているかを判定する(ステップS179)。そして、JPEGが選択されている場合には、ステップS180へ進む。また、RAWが選択されている場合には、ステップS181へ進む。
次に、MPU20は、撮影画像の記録画質がJPEGに選択されている場合に、ステップS180で、AF画素記録ルーチンを実行し、次のステップS182へ移行する。なお、このAF画素記録ルーチンは前述した図15で説明したと同じ動作なので説明を省略する。
次に、MPU20は、撮影画像の記録画質がRAWに選択されている場合にステップS181へ進む。そして、MPU20は、メモリコントローラ21に制御信号を送信してSDRAM43に一時記録されている画像信号を、図12に示すRAWデータ96に、欄96aのように記録する(ステップS181)。また、MPU20は、焦点検出用画素位置情報93a、カメラの各種設定(シャッタースピード、絞り、レンズ焦点距離等)等をExifルールに則り画像付加情報93に記録する。これと共に、MPU20は、サムネイル画像をサムネイルデータ95に記録する。これにより画像および各種データは、RAWファイル化される。MPU20は、ステップS181の処理の後、ステップS183へ移行する。
次に、MPU20は、撮影画像の記録画質がJPEGに選択されている場合に、ステップS180からステップS182へ移行する。そして、MPU20は、欠損画素補完画像を画像処理回路44でホワイトバランス補正、γ補正、エッジ強調等の画像処理を行い、画像圧縮/伸張回路45でJPEG形式に従って圧縮する。さらに、MPU20は、JPEG形式に圧縮された画像データをメモリコントローラ21により画像圧縮データ部69に記録する。またMPU20は、サムネイル画像を1st IFD77に記録し、焦点ずれ量データ85aをデータ記録領域85に記録する。さらに、MPU20は、カメラの各種設定(シャッタースピード、絞り、レンズ焦点距離等)をExifルールに則り記録する。これにより、画像および各種データは、JPEGファイル化される。
次に、MPU20は、JPEGファイル又はRAWファイルとなった画像ファイルをメディア48に記録する(ステップS183)。
次に、MPU20は、MFキャリブレーションが有効に設定されているか否かを判定する(ステップS184)。そして、有効に設定されている場合には、ステップS185へ移行する。無効に設定されている場合には、ステップS186へ移行する。
次に、ステップS185へ進んだ場合に、MPU20は、レンズ制御回路23へMF補正キャンセルを指示し、撮影レンズ3内の図示しないフォーカスレンズ群を駆動し、マニュアルフォーカス補正のキャンセルを行う。
次に、ステップS186へ進んだ場合に、MPU20は、モータ駆動回路26に制御信号を送信して図示しないミラー駆動用モータを駆動し、主ミラー4とサブミラー7を、図1に示す観察位置へ移動(ミラーダウン)させる。これにより、主ミラー4とサブミラー7とは、撮影光路から退避した位置から、撮影光束をファインダーへと反射して導くための図1に示す観察位置にセットされる。
次に、MPU20は、モータ駆動回路26に制御信号を送信して図示しないチャージ用モータを通電制御し、シャッター5をチャージする(ステップS187)。
MPU20は、上述したMF時撮像シーケンスの処理を完了した後、図18に示すメインルーチン内のステップS163にリターンする。
次に、MPU20は、第一の記憶手段であるSDRAM43に記憶されているサムネール画像を液晶モニタ14に表示する(ステップS163)。そして、MPU20は、所定時間経過後、表示をオフし、マニュアルフォーカス撮影シーケンスを完了する。
要するに、この撮像装置では、所要の時点でファインダーピントと撮像面のピントとの間に生じた誤差を補正するため、MFキャリブレーションモードを設ける。
このMFキャリブレーションモード時には、ユーザーがファインダーを覗いて合焦させて撮影するマニュアルフォーカス操作(ピント調整操作)により撮影された被写体像を液晶モニタ14に表示する。
次に、ユーザーは、マルチコントローラ33を操作することにより、この表示された被写体像上に、ユーザーがピント合わせに用いた領域を指示するためのMFキャリブレーション枠を重ねて表示させる。
このユーザーがマルチコントローラ33により設定したMFキャリブレーション枠で囲んで特定された被写体像の一部は、ユーザーのマニュアルフォーカス操作により合焦された対象であると考えられる。なお、ユーザーのマニュアルフォーカス操作によって被写体像を得た場合には、その被写体像全体に渡って合焦された状態であるとは限らない。例えば、ユーザーは、この被写体像中の撮影ターゲットとなっている部分だけを合焦させ、他の部分を合焦させることに無関心である場合もある。
そこで、この撮像装置では、ユーザーが被写体像中で合焦させた部分を特定するため、ユーザーにマルチコントローラ33を用いて合焦させた部分を指定するためのMFキャリブレーション枠を被写体像上に重ねて表示させる。
このMFキャリブレーション枠内に当たる部分は、MFキャリブレーションエリアとなる。また、この撮像装置では、複数の焦点検出用画素を備える撮像素子6で撮影することにより、画像データ(撮像データ)と撮像面位相差AFデータとを含む被写体像のデータが記録されている。
次に、この撮像装置は、この表示された被写体像のMFキャリブレーションエリア内における、撮像面位相差AFデータから焦点ずれ量データ(デフォーカス量)に対応するMF補正値を算出して記録する。
このようにして演算されたMF補正値は、ファインダーピントと撮像用結像面のズレによる誤差を補正するための補正値となる。この撮像装置では、このMFキャリブレーションエリアの焦点ズレ量に対応したMF補正値を第二の記憶手段記憶しておく。
そして、この撮像装置では、レリーズボタンが第2ストローク(全押し)ON操作されて露光動作を開始すると、MPU20が、MF補正値をレンズ制御回路23へ送出する。これによりレンズ制御回路23は、撮影レンズ3内の図示しないフォーカスレンズ群を駆動し、マニュアルフォーカス補正を行って撮影する。これにより、この撮像装置では、ファインダーで合焦した状態から、撮像用結像面で合焦した状態へ移行してから撮影が行われるので、ピントの合った撮影画像を得ることができる。すなわち、この撮像装置では、ファインダーによるマニュアルフォーカスを行って撮影する場合に、良好なファインダー観察及び適切に合焦した撮影画像を得ることができる。
さらに、この撮像装置では、種々の要因で事後的にファインダーピントと撮像用結像面との間にズレによる誤差を生じた場合でも、任意のタイミングでMFキャリブレーションモードを利用して合焦状態を修正できる。
また、本実施の形態では、JPEGとRAWのいずれもExif形式に準じた説明としたが、画像ファイル内に画像データ(撮像データ)と撮像面位相差AFデータが記録されていれば、いかなる形式でも構わない。またJPEGファイル内に記録する撮像面位相差AFデータは、各焦点検出領域における焦点ずれ量としたが、焦点ずれ量を演算する範囲を焦点検出領域に限定するものでなく、セクション毎等としても良い。また撮像面位相差AFデータは、焦点ずれ量に限定されるものではなく、撮影レンズ3の情報と焦点ずれ量から演算されるカメラから被写体までの距離等の測距データとしても良い。またRAWファイルにおいては、RAWデータ内に焦点検出用画素データが記録されているため、画像付加情報93内に撮像面位相差AFデータを記録していないが、JPEGファイル同様に記録しても良い。
6 撮像素子
14 液晶モニタ
20 MPU
21 メモリコントローラ
33 マルチコントローラ
43 SDRAM
14 液晶モニタ
20 MPU
21 メモリコントローラ
33 マルチコントローラ
43 SDRAM
Claims (2)
- ユーザーの操作に応じて撮影レンズを移動させるマニュアルフォーカスを可能とする撮像装置であって、
前記撮影レンズの瞳領域を分割して、分割された瞳領域からの被写体像を光電変換して位相差検出用の信号を生成し、前記撮影レンズを介して入射した被写体像を撮像し被写体の画像を生成する撮像手段と、
前記撮像手段で撮像された画像を記憶する第一の記憶手段と、
前記撮像手段で撮像された画像を表示部に表示するよう制御する表示手段と、
前記表示部に表示された画像における合焦すべき領域の指定を受け付ける指定手段と、
前記指定手段により指定された領域に対応する前記焦点検出用の信号を用いて得られた焦点検出結果を、焦点ズレを補正するためのマニュアルフォーカス補正値として記憶する第二の記憶手段と、
前記マニュアルフォーカスで撮影する際、前記第二の記憶手段から読み出した前記マニュアルフォーカス補正値に基づいて前記撮影レンズの焦点ズレを補正する補正手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。 - 前記表示部はファインダー内の表示部であり、
前記表示手段は、マニュアルフォーカス中に、前記合焦すべき領域を表示するよう制御することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009287752A JP2011130256A (ja) | 2009-12-18 | 2009-12-18 | 撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009287752A JP2011130256A (ja) | 2009-12-18 | 2009-12-18 | 撮像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011130256A true JP2011130256A (ja) | 2011-06-30 |
Family
ID=44292333
Family Applications (1)
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JP2009287752A Pending JP2011130256A (ja) | 2009-12-18 | 2009-12-18 | 撮像装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2011130256A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013186201A (ja) * | 2012-03-06 | 2013-09-19 | Canon Inc | 撮像装置 |
JP2017037103A (ja) * | 2015-08-06 | 2017-02-16 | キヤノン株式会社 | 撮像装置 |
-
2009
- 2009-12-18 JP JP2009287752A patent/JP2011130256A/ja active Pending
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