JP2011122923A - 速度計検査装置および方法 - Google Patents

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Shingo Tsujihama
真吾 辻浜
Toshiya Konno
俊哉 今野
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Abstract

【課題】キャブ単体であっても速度計の故障または補正値の誤設定を検査する。
【解決手段】検査対象となるキャブ7の車種に予め定められた速度計10の入力パルスを発生し、発生した入力パルスをキャブ7に搭載された速度計10に供給する。また、入力パルスの速度計10への供給は、キャブ7の電気系統11の検査のために接続されるハーネス12内の端子の一つから行い、キャブ7の電気系統11の検査と併せて行われる。また、キャブ7の個体識別情報に対応して速度計の検査結果8を記録する。
【選択図】図1

Description

本発明は、トラックのキャブ(運転室)の製造工程で利用する。特に、速度計の検査技術に関する。
トラックのキャブは、シャーシなどの車体本体と別個に製造することができる。したがって、トラックの製造工程では、キャブのみを製造する製造ラインがあり、この製造ラインで製造されたキャブが他の場所に運ばれた後、シャーシなどの車体本体の構成部品と組み合わされる場合が多い。
このようにして複数箇所で別々に製造されたトラック部品により1台のトラックが完成し、最終的にテストを受けて出荷される(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−18370号公報
キャブのみを製造する製造ラインでは、1種類の車種のキャブを製造するのではなく、複数車種のキャブを時分割的に製造することにより生産の効率化を図っている。トラックなどの商用車の場合には、車種毎にタイヤ径、デフ比などが異なるため、車速センサからのパルスをそのまま速度計に入力することなく、補正器を用いて車種毎に補正値を設定して速度計に入力している。例えば、標準値を“1.0”とした場合に、ある車種では補正値を“1.5”とし、他の車種では補正値を“0.8”とするというように補正値の設定が行われる。
この補正値は、車速センサから出力されるパルスのパルス数によって適宜変更される。例えば、10pps(pulse per second:1秒間に10個のパルス)が入力されたときに40km/hを指し示す速度計に対し、車速が40km/hのときに20ppsのパルスを出力する車種の場合には、補正値は“0.5”とすればよい。あるいは、車速が40km/hのときに5ppsのパルスを出力する車種の場合には、補正値は“2.0”とすればよい。これにより、車種毎にパルス数が異なる場合でも同じ速度計によって対応することができる。
従来は、このときに速度計の故障や補正値の誤設定が行われた場合には、トラックが完成した後のテストによって初めてそのことが検出される。
しかしながら、速度計を含むキャブに関するテストは、キャブの製造工程において終了していることが望ましい。例えば、車両の最終組み立て工程後にキャブの不具合が見つかっても、最終組み立て工程の製造ラインでは、キャブの不具合を修正すための道具や設備は十分ではないため速やかな対処が難しく、生産効率の低下を招く。
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、キャブ単体であっても速度計の故障または補正値の誤設定を検査することができる速度計検査装置および方法を提供することを目的とする。
本発明は、キャブの製造ライン上でキャブに搭載された速度計を検査する速度計検査装置であって、本発明の特徴とするところは、検査対象となるキャブの車種に予め定められた速度計の入力パルスを発生するパルス発生手段と、このパルス発生手段により発生した入力パルスをキャブに搭載された速度計に供給するパルス供給手段と、を有するところにある。
すなわち、キャブが搭載される車種によって、速度計の補正値は様々な値に設定される。仮に、検査に用いる入力パルスのパルス数が一定であるとすれば、車種によって速度計の指し示す値は様々な値となり、正しく検査を行うことは困難である。そこで、本発明では、車種毎に異なる補正値を考慮した入力パルスを発生させ、車種が異なっていても速度計の指し示す値は常に一定であるようにした。そして、その値を指し示さない速度計が見つかった場合には、その速度計が故障しているか、あるいは、補正値が誤設定されていると判断できる。
また、パルス供給手段は、キャブの電気系統の検査のために接続されるハーネス内の端子の一つとして設けられることが望ましい。
これによれば、従来から行われているキャブの電気系統の検査を行うときに、速度計の検査も併せて行うことができるため、検査工程における手順の追加を少なくすることができる。
また、キャブの個体識別情報に対応して速度計の検査結果を記録する手段を有することができる。これによれば、検査履歴を確認することができ、検査漏れなどを回避することができる。
また、本発明を速度計検査方法の観点から観ることもできる。すなわち、本発明は、キャブの製造ライン上でキャブに搭載された速度計を検査する速度計検査装置が行う速度計検査方法であって、本発明の特徴とするところは、速度計検査装置が、検査対象となるキャブの車種に予め定められた速度計の入力パルスを発生し、発生した入力パルスをキャブに搭載された速度計に供給するステップを有するところにある。
また、入力パルスの前記速度計への供給は、キャブの電気系統の検査のために接続されるハーネス内の端子の一つから行い、キャブの電気系統の検査と併せて行われるステップを有することが望ましい。
また、キャブの個体識別情報に対応して速度計の検査結果を記録することができる。
本発明によれば、キャブ単体であっても速度計の故障または補正値の誤設定を検査することができるため、完成車両の検査を行う以前にキャブ単体の不具合を見つけることができるので、生産の効率化を図ることができる。
本実施例の速度計検査装置を含む製造ラインの概念図。 ハーネス内の端子配置を示す図。 検査結果記録部の記録内容の一例を示す図。 入力パルス情報格納部の格納情報の一例を示す図。 入力パルス送出部の動作を示すフローチャート。
本発明実施例の速度計検査装置を図1ないし図5を参照して説明する。図1は本実施例の速度検査装置を含むキャブ製造ラインの概念図である。図2はハーネス内の端子配列の様子を示す図である。図1に示すように、本実施例の速度検査装置は、キャブ7の製造ライン上でキャブ7に搭載された速度計10を検査する速度計検査装置である。
ここで、特徴とするところは、検査対象となるキャブ7の車種に予め定められた速度計10の入力パルスを発生する入力パルス送出部2と、この入力パルス送出部2により発生した入力パルスをキャブ7に搭載された速度計10に供給するハーネス6および12内の端子14とを備えたところにある。
ハーネス6および12は、従来からキャブ7の電気系統11の検査のために接続されるハーネスであり、端子14は、そのハーネス6および12内の端子の一つとして設けられる。図2では、ハーネス6内の端子は雄端子であり、ハーネス12内の端子配列の図示は省略したが、ハーネス12内の端子配列は、ハーネス6内の端子配列と対になるように雌端子が配置されている。
また、キャブ7の個体識別情報に対応して速度計10の検査結果を記録する検査結果記録部3を備える。検査結果記録部3は、検査履歴出力13を行う。検査履歴出力13の例を図3に示す。キャブ7の識別情報とその検査結果および目視確認結果および検査時刻とが記録されている。
その他の構成要素として、従来からの電気系統検査部5を有する。また、入力パルス情報格納部4には、車種毎に予め定められた入力パルス数の情報が格納され、入力パルス送出部2に入力パルス数情報を提供する。入力パルス情報の例を図4に示す。また、車種情報取得部1は、検査対象となるキャブ7の車種情報を取得する機能を有する。具体的な情報取得方法としては、キャブ7の個体識別のためのICタグを読み取ることによって取得するなどの方法が考えられる。あるいは、検査員9が車種情報を入力してもよい。
次に、本実施例の速度計検査装置における入力パルス送出部2の動作を図5のフローチャートを参照して説明する。入力パルス送出部2は、車種情報取得部1から検査対象となるキャブ7の車種情報を通知される(S1)。ハーネス6がハーネス12と接続されたことを検出すると(S2)、入力パルス情報格納部4を参照することにより、検査対象となる車種に予め定められた入力パルスを生成して送出する(S3)。ハーネス6がハーネス12に接続されたことの検出方法は本発明とは直接関係が無いので説明を省略するが、例えば、アース端子15が導通したか否かを監視するなどの方法が考えられる。
例えば、検査対象が車種Aであれば、5ppsを生成して送出する。車種Aのキャブ7は、5ppsの入力パルスによって所定の値を指し示す。所定の値は、例えば、40km/hである。検査員9は、目視によって、速度計10が40km/hを指し示していることを確認するとその検査結果8を検査結果記録部3に入力する。検査結果記録部3は検査員9からの検査結果8を受け取ると、入力パルス送出部2に対して検査終了を通知する。入力パルス送出部2が検査結果記録部3から検査終了通知を受け取ると(S4)、入力パルスを停止する(S5)。その後、ハーネス6はハーネス12から外され、次のキャブ7の検査が同様にして行われる。
このように、検査員9は、車種の如何によらず、常に、速度計10が同じ値(例えば、40km/h)を指し示すか否かだけを監視していればよいので、検査員9のストレスが軽減されると共に検査ミスを低減させることができる。さらに、検査履歴出力13によって他の検査員による重複チェックが可能となり、検査ミスを無くすことができる。
本実施例では説明を分り易くするために、検査員9が目視によって速度計10を検査し、その検査結果8を検査員9が検査結果記録部3に入力する例を説明したが、検査員9を省き、検査の実施および検査結果の入力を全て自動化することもできる。
本発明によれば、生産の効率化を図ることができるので、信頼性の高い製品を短期間に低コストで製造することに寄与することができる。
1 車種情報取得部
2 入力パルス送出部
3 検査結果記録部
4 入力パルス情報格納部
5 電気系統検査部
6、12 ハーネス
7 キャブ
8 検査結果
9 検査員
10 速度計
11 電気系統
13 検査履歴出力
14、15 端子

Claims (6)

  1. キャブの製造ライン上でキャブに搭載された速度計を検査する速度計検査装置において、
    検査対象となるキャブの車種に予め定められた速度計の入力パルスを発生するパルス発生手段と、
    このパルス発生手段により発生した入力パルスをキャブに搭載された速度計に供給するパルス供給手段と、
    を有する、
    ことを特徴とする速度計検査装置。
  2. 請求項1記載の速度計検査装置であって、
    前記パルス供給手段は、キャブの電気系統の検査のために接続されるハーネス内の端子の一つとして設けられる、
    ことを特徴とする速度計検査装置。
  3. 請求項1記載の速度計検査装置であって、
    キャブの個体識別情報に対応して速度計の検査結果を記録する手段を有する、
    ことを特徴とする速度計検査装置。
  4. キャブの製造ライン上でキャブに搭載された速度計を検査する速度計検査装置が行う速度計検査方法において、
    前記速度計検査装置が、検査対象となるキャブの車種に予め定められた速度計の入力パルスを発生し、発生した入力パルスをキャブに搭載された速度計に供給するステップを有する、
    ことを特徴とする速度計検査方法。
  5. 請求項4記載の速度計検査方法であって、
    前記入力パルスの前記速度計への供給は、キャブの電気系統の検査のために接続されるハーネス内の端子の一つから行い、キャブの電気系統の検査と併せて行われるステップを有する、
    ことを特徴とする速度計検査方法。
  6. 請求項4記載の速度計検査方法であって、
    キャブの個体識別情報に対応して速度計の検査結果を記録するステップを有する、
    ことを特徴とする速度計検査方法。
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