JP2011112504A - 携帯端末装置 - Google Patents

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晃 小山
Akinori Kanai
昭憲 金井
Naonobu Hayakawa
尚伸 早川
Masayoshi Nakajima
匡良 中島
Yoshiyuki Shinoda
芳幸 篠田
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Abstract

【課題】分解能以上の詳細な電池の残量を把握することができる携帯端末装置を提供すること。
【解決手段】切替部SW3により電池42が変換部46に接続されるように切り替え、変換部により電池42から入力される電圧が離散的な信号に変換され、当該信号が所定の値に到達している場合に、当該所定の値に対応する電圧が基準電圧として出力されるように基準電圧出力部51を制御し、かつ差分算出部50が変換部46に接続されるように切替部を制御する制御部45とを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、電池の残量を監視する携帯端末装置に関する。
従来より、携帯端末装置(携帯電話機)の電池の残量は、電池の電圧をアナログ・デジタルコンバータ(ADC)を介してデジタル信号化することで把握している。携帯電話機においては、定期的に電圧の変化を把握することで電池の残量の監視をして、その監視の結果をディスプレイ等に表示してユーザへの報知を行っている。
上述した携帯電話機において、電池の電圧をADCのみを介して把握している場合、電池の残量の把握の精度は、ADCの分解能で決まる。
このため、分解能が低いADCを用いて電池の残量の監視を行う場合には、読み取れる電圧の範囲が狭いために、分解能を超えて緩やかな電圧の変化をするような特性を持つ電池の残量を正確に把握することが困難であった。
そこで、例えば、特許文献1においては、オペアンプ(増幅回路)により増幅させた電圧を読み取ることで、所定の範囲の電圧を詳細に把握することが記載されている。
しかし、特許文献1記載のオペアンプは、1の基準電位にしか対応していないために、1の領域における電圧の把握しかできないという問題がある。つまり、所定の範囲の電池の残量のみしか把握することができない。
また、特許文献2においては、計測された温度帯に対応する基準電位に基づいて、詳細に電圧を把握するころができる。つまり、基準電位を可変にして、全範囲の詳細な電圧を把握することができる。
特開平07−115734号公報 特開平08−293330号公報
しかしながら、特許文献2においては、基準電位を可変にするためにADCの他に、さらに、DAC(デジタル・アナログコンバータ)を用いているために、高価であり、かつ、回路の搭載スペースが必要であるため回路の規模が大きくなるという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、ADCの分解能以上の詳細な電池の残量を把握することができる携帯端末装置を提供することを目的とする。
本発明に係る携帯端末装置は、電池と、前記電池の電圧の残量を検出する電圧残量検出部と、基準となる電圧を出力する基準電圧出力部と、前記電圧残量検出部で検出した残量電圧と、前記基準電圧出力部から出力された基準電圧とを比較し、差分の電圧を算出する差分算出部と、前記電池から入力される電圧又は前記差分算出部から入力される電圧を離散的な信号に変換する変換部と、前記電池又は前記差分算出部が前記変換部に接続されるように切り替える切替部と、前記切替部により前記電池が前記変換部に接続されるように切り替え、前記変換部により前記電池から入力される電圧が離散的な信号に変換され、当該信号が所定の値に到達している場合に、当該所定の値に対応する電圧が前記基準電圧として出力されるように前記基準電圧出力部を制御し、かつ前記差分算出部が前記変換部に接続されるように前記切替部を制御する制御部とを備える。
また、上記携帯端末装置は、前記電圧残量検出部と前記差分算出部に駆動するための信号を供給する駆動信号供給部を備え、前記制御部は、前記差分算出部が前記変換部に接続されるように前記切替部を制御する場合に、前記電圧残量検出部と前記差分算出部を駆動するための信号を供給するように前記駆動信号供給部を制御することが好ましい。
また、上記携帯端末装置は、前記差分算出部で算出された電圧を所定量増幅する増幅部を備え、前記変換部は、前記増幅部により増幅された後の電圧を離散的な信号に変換することが好ましい。
また、上記携帯端末装置において基準電圧出力部は、異なる基準電圧を複数有しており、前記制御部の制御にしたがって、一の基準電圧を出力することが好ましい。
また、上記携帯端末装置において基準電圧出力部は、基準電圧を可変して出力する電圧可変器を有しており、前記制御部の制御にしたがって、基準電圧を可変し、可変後の基準電圧を出力することが好ましい。
また、上記携帯端末装置は、前記変換部により変換された離散的な信号に基づいて、前記電池の残量を段階的に表示部に表示する表示制御部を備えることが好ましい。
本発明によれば、ADCの分解能以上の詳細な電池の残量を把握することができる。
本発明に係る携帯端末装置の一例である携帯電話機の外観斜視図である。 操作部側筐体部の一部を分解した分解斜視図である。 携帯電話機の機能を示す機能ブロック図である。 リチウムイオン電池における電圧の特性を示す図である。 携帯電話機における電池の残量を監視する回路の構成を示す回路図である。 増幅回路による電圧の増幅を示す模式図である。 携帯電話機の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る携帯端末装置の一実施形態である携帯電話機1について図1から図3を用いて説明する。なお、本実施形態においては、図1に示すように、いわゆる折り畳み型の携帯電話機1の形態を示しているが、本発明に係る携帯電話機1の形態としては特にこれに限られない。例えば、両筐体を重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式(ターンタイプ)や、操作部と表示部31とが1つの筐体に配置され、連結部を有さない形式(ストレートタイプ、フリップタイプ)でも良い。
携帯電話機1は、図1に示すように、操作部側筐体2と、表示部側筐体3と、を備える。操作部側筐体2は、表面部10に、操作キー群11と、ユーザが通話時に発した音声が入力される後述する音声入力部12と、を備える。操作キー群11は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を動作させるための機能設定操作ボタン13と、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するための入力操作ボタン14と、各種操作における決定やスクロール等を行う決定操作ボタン15とから構成されている。
また、表示部側筐体3は、表面部30に、各種情報を表示するための後述する表示部31と、通話の相手側の音声を出力する後述する音声出力部32とを備える。
また、操作部側筐体2の上端部と表示部側筐体3の下端部とは、ヒンジ機構4を介して連結されている。また、携帯電話機1は、ヒンジ機構4を介して連結された操作部側筐体2と表示部側筐体3とを相対的に回転することにより、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが互いに開いた状態(開放状態)にしたり、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが折り畳まれた状態(折畳み状態)にしたりできる。
操作部側筐体2は、図2に示すように、回路基板40と、リアケース部21と、充電可能な電池である後述する充電池42と、電池パックカバー23とによって構成されている。
回路基板40は、所定の演算処理を行う後述するCPU45等の素子(後述するマイコン44に相当)が実装されており、表面部10上の操作キー群11がユーザにより操作が行われたときに、所定の信号がCPU45に供給される。また、回路基板40には、電池端子として図示しない正極端子、負極端子及びID端子が実装されている。
リアケース部21は、所定の使用周波数帯により通信を行うアンテナ41を収納するアンテナ収納部24と、充電池42を格納する電池パック格納部22とを備えている。
また、携帯電話機1は、図3に示すように、アンテナ41と、送受信処理部43と、操作キー群11と、表示部31と、音声入力部12と、音声出力部32と、マイコン44と、メモリ36と、充電池42(電池)とを備える。
アンテナ41は、所定の使用周波数帯(例えば、800MHz)で外部装置(基地局)と通信を行う。なお、本実施の形態では、所定の使用周波数帯として、800MHzとしたが、これ以外の周波数帯であっても良い。また、アンテナ41は、所定の使用周波数帯の他に、他の使用周波数帯(例えば、2GHz)に対応できる、いわゆるデュアルバンド対応型による構成であっても良いし、さらに、3つ以上の使用周波数帯にも対応できる複数バンド対応型により構成されていても良い。
送受信処理部43は、アンテナ41によって受信した信号をローノイズアンプにより増幅し、増幅後の信号を復調処理し、処理後の信号をマイコン44に供給し、また、マイコン44から供給された信号を変調処理し、変調処理後の信号をパワーアンプにより増幅し、増幅後の信号をアンテナ41から外部装置(基地局)に送信する。
表示部31は、充電池42の残量が表示可能な、例えば液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)として構成される。充電池42の残量の表示は、例えば、「%」の数値で表示したり、充電池42を模した絵柄を利用して充電池42の残量の程度に応じて、段階的に色分けする等して表示したりすることにより行われる。少なくとも表示部31は、充電池42の残量をユーザに視覚的に報知することができれば良く、例えば、LED等により構成され、充電池42の残量を色分けや点滅等により報知できれば良い。
音声入力部12は、通話音声等を入力可能なマイクにより構成される。
音声出力部32は、通話音声等を出力可能なスピーカにより構成され、本実施形態においては、ユーザに対して充電池42の残量を聴覚的に報知するように構成しても良い。
マイコン44は、少なくとも、CPU45と、表示制御部47と、後述するADC46とを備える。また、マイコン44は、I/Oポート48を介して、マイコン44と他の回路等と接続する。
CPU45は、中央演算処理装置であり、後述する各スイッチSW(第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3)、表示制御部47及び後述する基準電源回路51を含む携帯電話機1全体を制御する。
表示制御部47は、CPU45からの制御に基づいて、表示部31に表示を行わせる。本実施形態において、表示制御部47は、少なくとも、表示部31に充電池42の残量の表示を行わせる。
メモリ36は、不揮発性記憶媒体であって、各種データを記憶する。
充電池42は、充電器(図示せず)により複数回充電可能に構成され、本実施形態において、充電池42はリチウムイオン電池が用いられる。また、充電池42は、使用状態において、回路基板40に実装される電池端子として図示しない正極端子、負極端子及びID端子と接続される。
ここで、リチウムイオン電池における電圧の特性について、図4を用いて説明する。リチウムイオン電池は、本実施形態で使用されるリチウムイオン電池の電圧は、0Vの空充電状態から4.2Vの満充電状態の間を変動する。図4は、満充電状態から3.3Vまでの一部の電圧を示したものである。
本実施形態におけるリチウムイオン電池の電圧の変動は、図4に示すように、時間と共に一定に電圧が低下するわけではなく、大きく分けて3段階(満充電状態から3.8V付近、3.8V付近から3.7V付近及び3.7V付近から3.3V)に渡って、異なる勾配で電圧が低下するという特性がある。
詳細には、満充電状態から3.8V付近は、時間の経過と共になだらかに電圧が低下する。そして、3.8V付近から3.7V付近は、満充電状態から3.8V付近よりもさらに緩やかに電圧が低下する(この電圧の領域は、「平坦な領域」という。)。これとは逆に、3.7V付近から3.3V付近においては、急激に電圧が低下する。
次に、携帯電話機1における充電池42の残量を監視する回路の構成について、図5を用いて説明する。本回路は、充電池42の電圧をADC46により変換することで充電池42の残量を把握可能に構成される。
マイコン44に搭載されるADC(デジタル・アナログコンバータ又はA/Dコンバータ)46は、アナログ信号からデジタル信号に変換可能に構成される。つまり、ADC46は、アナログ信号である充電池の電圧を、CUP44等により充電池42の残量として把握可能なデジタル信号に変換する。本実施形態においては、8ビットのADC46が用いられる。つまり、ADC46は、所定の領域に対して255段階の分解能を有する。
マイコン44と充電池42とをつなぐ回路上には、バッファ49(電圧残量検出部)と、減算回路50(差分算出部)と、基準電源回路51(基準電圧出力部)と、増幅回路52(増幅部)と、各スイッチSW(第1スイッチSW1(駆動信号供給部)、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3(切替部))とが設けられる。マイコン44と、各スイッチSW及び基準電源回路51とは、マイコン44に設けられるI/Oポート48を介して接続される。
バッファ49は、充電池42の電圧を検出可能に構成される。本実施形態においてバッファ49は、いわゆる、入力信号が全帰還するボルテージフォロワ(Voltage Follower)タイプの非反転増幅回路として構成されるオペアンプ(オペレーショナル・アンプリファイア)が用いられる。
また、バッファ49は、充電池42から電圧(V)が入力されることにより、電圧(VB1)を出力する。つまり、充電池42からバッファ49を介して出力される電圧(VB1)は、以下の(1)式で表される。
Figure 2011112504
ここで、VB1はバッファ49により出力される電圧であり、Vは充電池42の電圧である。
減算回路50は、バッファ49で検出した充電池42の電圧(残量電圧)と、基準電源回路51から出力された基準電圧とを比較し、差分の電圧を算出可能に構成される。本実施形態において減算回路50は、いわゆる、差動増幅回路として構成されるオペアンプが用いられる。
また、減算回路50は、バッファ49からの電圧(VB1)が入力されることにより、電圧(VB2)を出力する。
減算回路50から出力される電圧(VB2)は、以下の(2)式で表される。
Figure 2011112504
なお、R=R=R=Rとなる。
ここで、VB2は減算回路50により算出される電圧であり、VB1はバッファ49からの電圧であり、Vは充電池42の電圧であり、R(R、R、R及びR)は抵抗である。
基準電源回路51は、基準となる電圧を出力可能に構成される。本実施形態において基準電源回路51は、図5に示すように、3種類の基準電位に切替可能に構成される。また、基準電源回路51は、セレクター51aによりVreg1が選択された場合には、Regにより3.8Vを基準電位として出力する。また、基準電源回路51は、セレクター51aによりVreg2が選択された場合には、Regにより基準電位を3.6Vとして出力する。また、基準電源回路51は、セレクター51aによりVreg3が選択された場合には、Regにより基準電位を3.3Vとして出力する。
増幅回路52は、減算回路50から出力された電圧(VB2)を所定量増幅可能に構成される。増幅回路52は、いわゆる、非反転増幅回路として構成されるオペアンプが用いられる。
また、増幅回路52は、減算回路50からの電圧(VB2)が入力されることにより、電圧(VB3)を出力する。
増幅回路52から出力される電圧(VB3)は以下の(3)式により表される。
Figure 2011112504
ここで、VB3は増幅回路52から出力される電圧であり、VB2は減算回路50から出力された電圧であり、R(R及びR)は抵抗である。
ここで、増幅回路52による増幅について、図6を用いて説明する。
増幅回路52での増幅は、図6に示すように、増幅前の4.2Vから0Vまでを255段階で監視する状態から、所定の範囲内(図6中では、Vreg1からVreg2まで)の電位を増幅する。つまり、増幅回路52は、ADC46における分解能の255分の1の目盛り分を増幅する。そして、増幅後には、さらに、ADC46により、255段階の分解能でデジタル信号に変換され、電圧を把握することができる状態に増幅される。
マイコン44は、図3に示すように、CPU45と、ADC46とを備える。マイコン44は、各スイッチSW(第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3)及び基準電源回路51に接続される。また、マイコン44は、表示制御部47を介して、表示部31に接続される。
スイッチSWは、第1スイッチSW1と、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3により構成される。第1スイッチSW1は、マイコン44、バッファ49、減算回路50及び増幅回路52と接続し、マイコン44からの制御により、バッファ49、減算回路50及び増幅回路52のONとOFFとを切替可能に構成される。
第2スイッチSW2は、マイコン44と充電池42に接続し、充電池42の電圧をADC46へ直接的に入力されるルートを切替可能に構成される。
第3スイッチSW3は、マイコン44と増幅回路52に接続し、充電池42の電圧を間接的に入力されるルート(バッファ49、減算回路50及び増幅回路52を経由するルート)を切替可能に構成される。
本実施形態においては、第2スイッチSW2と第3スイッチSW3の一方のみがONされる、つまり、排他的に一方のスイッチが選択されることにより、対応するルートの接続が確立するように構成される。
したがって、以上のように構成される携帯電話機1にいては、第1スイッチSW1及び第3スイッチSW3をOFFにし、第3スイッチSW3をONにすることで、充電池42の電圧(V)を直接的にADC46に接続するルートが確立される。
また、第3スイッチSW3をOFFにし、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2をONにすることで、充電池42の電圧(V)をADC46に間接的にADC46に接続するルートが確立される。
この際、携帯電話機1においては、基準電源回路51のセレクター51aを切り替えることにより、接続されている基準電位下での電圧がADC46に入力される。つまり、携帯電話機1では、間接的なルートが確立されている状態において、例えば、Vreg1が選択されることにより、Regに対応する3.8Vでの基準電位における差分の電圧が減算回路50により出力され、その後増幅された電圧がADC46に入力されることになる。
第2スイッチSW2から第3スイッチSW3への切替のタイミング(充電池の残量の監視のタイミング)は、例えば、所定の間隔で行ったり、充電池42の電圧の特性を考慮した電圧の変動の境目付近で行ったり、通話やアプリケーションの起動・終了時等の急激な負荷変動が発生する場合に行ったり等、ユーザの使用の態様に合わせて決定しても良く、ユーザの使用の態様(消費電力を重視する等)に合わせて、適宜決定することができる。
ここで、上述したように携帯電話機1は、充電池42と、バッファ49と、基準電源回路51と、減算回路50と、ADC46と、第3スイッチSW3と、CPU45とを備え、所定ビットの分解能のADC46を用いて、所定ビット以上の分解能で動作させることができる。
このような構成において、CPU45は、第3スイッチSW3により充電池42がADC46に接続されるように切り替え、ADC46により充電池42から入力される電圧がデジタル信号に変換され、当該信号が所定の値に到達している場合に、当該所定の値に対応する電圧が基準電圧として出力されるように基準電源回路51を制御し、かつ減算回路50がADC46に接続されるように第3スイッチSW3を制御する。
このように構成される携帯電話機1においては、CPU45により第3スイッチSW3により充電池42がADC46に接続されるように切り替える。すると、充電池42とADC46が接続され、ADC46により充電池42から入力される電圧がデジタル信号に変換される。
この際、ADC46により変換されるデジタル信号が所定の値に達している場合には、CPU45により所定の値に対応する電圧が基準電圧として出力されるように基準電源回路51を制御して、減算回路50がADC46に接続されるように第3スイッチSW3を制御する。具体的には、携帯電話機1は、図4に示すように、ADC46により変換されるデジタル信号が、例えば、3.8Vに相当する値に達している場合には、基準電位を3.8Vとして出力をするように基準電源回路51を制御して、減算回路50がADC46に接続されるように第3スイッチSW3を制御する。
つまり、携帯電話機1は、デジタル信号が所定の値に達している場合には、基準電位と充電池42の電圧との差分の電圧を算出する。そして、算出された差分の電圧は、ADC46によりデジタル信号に変換される。その後、変換されたデジタル信号は、CPU45等により差分算出時の基準電圧に基づいて、相対的な値から絶対的な値に変換されて、充電池42の残量の把握に用いられる。
したがって、携帯電話機1においては、差分の電圧をデジタル信号に変換するために、高い分解能を有するADCを用いることなく、所定の領域における電圧の値、すなわち、所定範囲の電圧における充電池42の残量を高い分解能でデジタル変換することができる。
このように所定の範囲の電圧を高い分解能でデジタル変換することで、携帯電話機1は詳細に充電池42の残量を把握することができ、携帯電話機1においては、充電池42の残量を考慮した機能の制限や管理等に利用することができる。
また、携帯電話機1においては、ADC46に関しては、充電池42から直接電圧を変換した場合に比べて、ADC46そのものの分解能に対応した以上の詳細な電圧の値を得ることができる。
したがって、携帯電話機1においては、分解能の低いADC46を利用することができるために、安価に詳細な充電池42の残量の把握を行なうことができる。
また、携帯電話機1においては、第3スイッチSW3により充電池42又は減算回路50がADC46に接続されるように切り替える。このため、携帯電話機1においては、充電池42の残量を計測しない場合には、充電池42又は減算回路50とADC46を接続しないようにすれば、不要な電力消費を抑えることができる。
なお、離散的な信号とは、連続的な信号と対をなして使用される用語で、連続的な信号から標本化及び量子化して得られる信号である。また、本実施形態においては、離散的な信号をデジタル信号といい、連続的な信号をアナログ信号という。
また、本実施形態において、所定の値は、図4に示すような電池の特性(満充電状態付近、平坦な領域、空充電状態付近等)を把握した上で、ユーザの使用の状況等を考慮して決定することが好ましい。
また、携帯電話機1は、CPU45により減算回路50がADC46に接続されるように第3スイッチSW3を制御する場合に、バッファ49と減算回路50を駆動するための信号を供給するように第1スイッチSW1(駆動信号供給部)を制御するように構成される。
このように構成される携帯電話機1においては、減算回路50がADC46に接続されるように第3スイッチSW3を制御する場合には、CPU45によりバッファ49と減算回路50を駆動するための信号を供給するように第1スイッチSW1を制御する。つまり、携帯電話機1においては、充電池42の残量を監視の際、充電池42の電圧が所定の値に達しない場合には、第1スイッチSW1からはバッファ49と減算回路50を駆動するための信号が供給されない。
このため、バッファ49及び減算回路50の駆動は、行なわれない。したがって、携帯電話機1は、充電池42の残量の計測の際においても、不要な電力の消費を抑えることができる。
また、携帯電話機1は、ADC46により増幅回路52(増幅部)により電圧を所定量増幅した後の電圧を離散的な信号に変換するように構成される。
このように構成される携帯電話機1においては、減算回路50で算出された電圧を増幅回路52により所定量増幅する。そして、増幅された後の電圧をADC46によりデジタル信号に変換する。
このため、携帯電話機1においては、減算回路50により入力される電圧が小さくても一定の大きさの電圧に増幅して、ADC46に出力できる。つまり、携帯電話機は、ADC46で変換できないような小さな電圧の値であっても、増幅回路52によりADC46で変換することができる大きさに増幅される。その結果、ADC46において、デジタル信号に変換することができる。
また、基準電源回路51は、異なる基準電圧を複数有しており、CPU45の制御にしたがって、一の基準電圧を出力するように構成される。
このように構成することにより携帯電話機1は、複数の異なる範囲の電位において、詳細な充電池42の残量を把握することができる。例えば、図5中に示すセレクター51aのような多段の切替可能なスイッチにより基準電圧を切り替えるように構成すれば、容易に複数個所における充電池42の残量を把握することができる。
また、基準電源回路51は、本実施形態における図5に示すような多段の切替可能なスイッチを有する基準電源回路に代えて、基準電圧を可変して出力する電圧可変器により構成することができ、CPU45の制御にしたがって、基準電圧を可変にし、可変後の基準電圧を出力することができる。
このように構成することにより携帯電話機1は、充電池42の電圧に合わせた電圧を基準電圧とすることができる。つまり、携帯電話機1においては、所定の範囲を設けることなく全範囲において、高い分解能のADCを用いた場合と同等に、詳細な充電池42の残量を把握することができる。
また、表示制御部47は、ADC46により変換されたデジタル信号(離散的な信号)に基づいて、デジタル信号の残量を段階的に表示部31に表示するように構成される。
このように構成される携帯電話機1においては、表示制御部47により変更されたデジタル信号に基づいて、デジタル信号の残量を段階的に表示部31に表示する。このため、携帯電話機1においては、変換されたデジタル信号に基づいて、詳細な充電池42の残量の表示を行なうことができる。
詳細な充電池42の残量の把握を行なえない状態においては、図4に示すように、平坦な領域における充電池42の残量の把握が荒いために、充電池42の残量の減少の表示がされたときには、ユーザに対して、充電池42の残量が急になくなったという印象を与えることになる。しかし、詳細な充電池42の残量の表示を行なえることにより、ユーザに対しては、急に充電池42が減った等の印象を与えることがない。そして、ユーザは、この充電池42の残量の表示を頼りに安心して、携帯電話機1を使用することができる。
次に、携帯電話機1における動作について図7を用いて説明する。
ステップS1において、携帯電話機1は、電圧の監視を行ない、ステップS2に進む。具体的には、ADC46において、充電池42の電圧を読み取る。つまり、携帯電話機1においては、充電池42から入力される電圧(V)をデジタル信号に変更する。電圧の監視は、定周期、すなわち、一定の間隔で周期的に行なわれる。
CPU45は、図5に示すように、第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3が全てOFFの状態から、第2スイッチSW2をONする制御を行う。
携帯電話機1においては、第2スイッチSW2のみをONすることで、充電池42の電圧がADC46に入力されて、デジタル信号に変更される。
ステップS2において、携帯電話機1は、充電池42から入力される電圧(V)が閾値Aを下回った場合(NO)には、ステップS3に進む。また、充電池42から入力される電圧(V)が閾値A以上の場合(YES)には、ステップS9に進む。なお、閾値Aと、後述する閾値B及び閾値Cとの関係は、電圧値が高い順に閾値A、閾値B及び閾値Cという関係となる。
ステップS3において、携帯電話機1は、充電池42から入力される電圧(V)が閾値B以上の場合(YES)には、ステップS4に進む。また、充電池42から入力される電圧(V)が閾値Bを下回った場合(NO)には、ステップS5に進む。
ステップS4において、携帯電話機1は、基準電位として「Vreg1」を選択し、ステップS9に進む。
CPU45は、基準電源回路51のセレクター51aを「Vreg1」に切り替える。
ステップS5において、携帯電話機1は、充電池42から入力される電圧(V)が閾値C以上の場合(YES)には、ステップS6に進む。また、充電池42から入力される電圧(V)が閾値Cを下回った場合(NO)には、ステップS7に進む。
ステップS6において、携帯電話機1は、基準電位として「Vreg2」を選択し、ステップS9に進む。
CPU45は、基準電源回路51のセレクター51aを「Vreg2」に切り替える。
ステップS7において、携帯電話機1は、充電池42から入力される電圧(V)が閾値Cを下回っているため、ステップS8に進む。
ステップS8において、携帯電話機1は、基準電位として「Vreg3」を選択し、ステップS9に進む。
CPU45は、基準電源回路51のセレクター51aを「Vreg3」に切り替える。
ステップS9において、携帯電話機1は、AD(アナログ・デジタル)取り込みを行う。具体的には、携帯電話機1は、バッファ49、減算回路50及び増幅回路52を介して、ADC46により電池の電圧を取り込む。
CPU45は、ステップS1の状態(第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3のうち、第2スイッチSW2のみがONの状態)から、第2スイッチSW2をOFFにし、第1スイッチSW1及び第3スイッチSW3をONにする制御を行う。
このように制御することで、充電池42から入力される電圧(V)がバッファ49を介して、電圧(VB1)となる。そして、電圧(VB1)は、減算回路50を介すことにより、基準電位に基づいて差分の電圧(VB2)となる。また、減算回路50により算出された差分の電圧(VB2)は、増幅回路52により増幅されて電圧(VB3)となる。さらに、増幅回路52により増幅された電圧(VB3)は、ADC46に入力されて、デジタル信号に変更される。
また、ステップS9においては、ステップS2から進んできた場合(充電池42の電圧(V)が閾値A以上である場合)には、CPU45は、ステップS1の状態(第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3のうち、第2スイッチSW2のみがONの状態)を維持したまま、ADC46に充電池42の電圧(V)を入力する。そして、充電池42からの電圧の入力によりADC46は、電圧をデジタル信号に変換する。その後、ADC46により変換されたデジタル信号に変換されたことにより、CPU45は、デジタル信号の値に基づいて、表示制御部47を制御して、表示部31に充電池42の残量を表示する。
また、ステップS9において、ステップS4から進んできた場合には、充電池42の電圧(V)が閾値Aを下回り、かつ、閾値B以上であるため、CPU45は、ステップS1の状態(第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3のうち、第2スイッチSW2のみがONの状態)から、第2スイッチSW2をOFFにし、第1スイッチSW1及び第3スイッチSW3をONにする制御を行う。ステップS4において既に基準電源回路51はVreg1を選択しているため、3.8Vを基準電位とするRegにより、バッファ49を介して、減算回路50において差分の電圧が出力される。そして、減算回路50により出力された差分の電圧は、増幅回路52により増幅され、ADC46に出力される。また、充電池42からの電圧の入力によりADC46は、電圧をデジタル信号に変換する。その後、ADC46により変換されたデジタル信号に変換されたことによりCPU45は、デジタル信号の値及び基準電位の値に基づいて、表示制御部47を制御して、表示部31に充電池42の残量を表示する。
また、ステップS9において、ステップS6から進んできた場合には、充電池42の電圧(V)が閾値Bを下回り、かつ、閾値C以上であるため、CPU45は、ステップS1の状態(第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3のうち、第2スイッチSW2のみがONの状態)から、第2スイッチSW2をOFFにし、第1スイッチSW1及び第3スイッチSW3をONにする制御を行う。ステップS6において既に基準電源回路51はVreg2を選択しているため、3.6Vを基準電位とするRegにより、バッファ49を介して、減算回路50において差分の電圧が出力される。そして、減算回路50により出力された差分の電圧は、増幅回路52により増幅され、ADC46に出力される。また、充電池42からの電圧の入力によりADC46は、電圧をデジタル信号に変換する。その後、ADC46により変換されたデジタル信号に変換されたことにより、CPU45は、デジタル信号の値及び基準電位の値に基づいて、表示制御部47を制御して、表示部31に充電池42の残量を表示する。
また、ステップS9において、ステップS8から進んできた場合には、電池の電圧(V)が閾値Cを下回っているため、CPU45は、ステップS1の状態(第1スイッチSW1、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3のうち、第2スイッチSW2のみがONの状態)から、第2スイッチSW2をOFFにし、第1スイッチSW1及び第3スイッチSW3をONにする制御を行う。ステップS8において既に基準電源回路51はVreg3を選択しているため、3.3Vを基準電位とするRegにより、バッファ49を介して、減算回路50において差分の電圧が出力される。そして、減算回路50により出力された差分の電圧は、増幅回路52により増幅され、ADC46に出力される。また、充電池42からの電圧の入力によりADC46は、電圧をデジタル信号に変換する。その後、ADC46により変換されたデジタル信号に変換されたことによりCPU45は、デジタル信号の値及び基準電位の値に基づいて、表示制御部47を制御して、表示部31に充電池42の残量を表示する。
したがって、このように構成される携帯電話機1においては、ADC46の分解能以上の詳細な充電池42の残量を把握することができる。
以上、本発明に係る携帯電話機1の好適な実施形態について説明したが、本発明に係る携帯電話機1は、上述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。
なお、本実施形態において電池は、リチウムイオンタイプの充電池42を用いたが、これに限られず、他のタイプ(例えば、ニッケル等)の充電池を用いでも良い。また、二次電池である充電池に限らず、一次電池を用いても良い。
また、本発明は、携帯端末装置の一例として携帯電話機1を説明したが、これに限られず、PHS(Pasonal Handyphone System)にも適用可能である。また、本発明は、ポータブルゲーム機、ポータブルナビゲーション機、PDA(Personal Data Assistance)、ノートパソコン等の電池により駆動する携帯端末装置にも適用可能である。
1 携帯電話機(携帯端末装置)
21 表示部
42 電池
44 CPU(制御部)
46 ADC(変換部)
47 表示制御部
49 バッファ(電圧残量検出部)
50 減算回路(差分算出部)
51 基準電源回路(基準電圧出力部)
52 増幅回路(増幅部)
SW3 第3スイッチ(切替部)
SW1 第1スイッチ(駆動信号供給部)

Claims (6)

  1. 電池と、
    前記電池の電圧の残量を検出する電圧残量検出部と、
    基準となる電圧を出力する基準電圧出力部と、
    前記電圧残量検出部で検出した残量電圧と、前記基準電圧出力部から出力された基準電圧とを比較し、差分の電圧を算出する差分算出部と、
    前記電池から入力される電圧又は前記差分算出部から入力される電圧を離散的な信号に変換する変換部と、
    前記電池又は前記差分算出部が前記変換部に接続されるように切り替える切替部と、
    前記切替部により前記電池が前記変換部に接続されるように切り替え、前記変換部により前記電池から入力される電圧が離散的な信号に変換され、当該信号が所定の値に到達している場合に、当該所定の値に対応する電圧が前記基準電圧として出力されるように前記基準電圧出力部を制御し、かつ前記差分算出部が前記変換部に接続されるように前記切替部を制御する制御部とを備える携帯端末装置。
  2. 前記電圧残量検出部と前記差分算出部に駆動するための信号を供給する駆動信号供給部を備え、
    前記制御部は、前記差分算出部が前記変換部に接続されるように前記切替部を制御する場合に、前記電圧残量検出部と前記差分算出部を駆動するための信号を供給するように前記駆動信号供給部を制御する請求項1記載の携帯端末装置。
  3. 前記差分算出部で算出された電圧を所定量増幅する増幅部を備え、
    前記変換部は、前記増幅部により増幅された後の電圧を離散的な信号に変換する請求項1記載の携帯端末装置。
  4. 前記基準電圧出力部は、異なる基準電圧を複数有しており、前記制御部の制御にしたがって、一の基準電圧を出力する請求項1記載の携帯端末装置。
  5. 前記基準電圧出力部は、基準電圧を可変して出力する電圧可変器を有しており、前記制御部の制御にしたがって、基準電圧を可変し、可変後の基準電圧を出力する請求項1記載の携帯端末装置。
  6. 前記変換部により変換された離散的な信号に基づいて、前記電池の残量を段階的に表示部に表示する表示制御部を備える請求項1記載の携帯端末装置。
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