JP2011112003A - Co2加熱器 - Google Patents

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Abstract

【課題】COガスタービンサイクルに用いる、COの圧力損失が少なく、コンパクトで、CO加熱器の効率ηbが高く、かつ、信頼性の高いCO加熱器を提供する。
【解決手段】チューブを互いに接近して配置し形成したパネルにより炉壁を構成し、そのチューブ内にCOを流して炉壁をCOにより冷却する燃焼室11と、そこで発生した燃焼ガスを通過させる煙道12と、その煙道内に燃焼ガスの流れに沿って配置される、炉壁を冷却することによって加熱されたCOをさらに加熱する煙道CO過熱部14、蒸気式空気予熱器用蒸気を発生する蒸気ボイラ12、および、燃焼用空気を予熱する空気予熱器17とからなるCO加熱器、および、そのCO加熱器を有するCOガスタービンサイクル。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超臨界圧二酸化炭素(CO)を作動媒体とするタービン(以下、「COガスタービン」という。)を用いたサイクル(以下、「COガスタービンサイクル」という。)に使用するCO加熱器に関するものである。
非特許文献1に記載されているとおり、COガスタービンサイクルの開発が進められている。そのガスタービンサイクルの概念図を図6に示す。そこに記載されている温度などは、1試算例に基づくものである。
図7に示すように、COガスタービンサイクルは1000kWeから10万kWeの発電領域で従来のガスエンジンや蒸気タービンサイクルに比べて高い発電効率が得られる。また、COガスタービンは一般のガスタービンやガスエンジンとは異なり、完全な閉サイクルであって、サイクルへの熱の供給は熱交換器壁を介して行う外熱式であるから、バイオマスの燃焼ガスや高炉ガスなどの粒状物を含む、いわゆる、ダーティなガスも熱源として利用できるという利点があるので、将来この発電領域での普及が期待されている。
COガスタービンサイクルのプラント全体の効率ηpは、(数1)に示すように、COガスタービンサイクルを構成するCOガスタービンのシステム効率ηgtとCO加熱器の効率ηbの積となる。
(数1)
ηp = ηgt × ηb / 100
期待される高効率を達成するためには、COガスタービンのシステム効率ηgtが高いだけではなく、臨界点(T=304°K,P=7.38MPa)以上の圧力まで加圧されたCOを、図6の試算例によれば385°Cから527°Cまで燃料を燃焼して加熱するCO加熱器の効率ηbが高くなくてはならない。試算では、低位発熱量ベースで70%以上のηbを得られなければ、他の発電システムに対し優位に立てない。
また、CO加熱器の中を通過するCO流の圧力損失が大きければ、その分COタービン入口の圧力が低下し、COタービンの出力が減少するのでηgtが減少する。したがって、CO加熱器の中での圧力損失が小さくなくてはならない。さらに、将来COガスタービンサイクルが普及するためには、経済性や設置場所の広さの観点から出来るだけCO加熱器そのものもコンパクトであることが望まれる。一方、プラントとしての高い稼働率を維持するためには信頼性の高いことも必須である。しかし、現在、燃料を燃焼して超臨界圧COを過熱する加熱器は開発されておらず、前例がない。
一般に、燃料を燃焼させてその熱により各種のガスを加熱するのによく使われる方法は、耐火煉瓦等で作った燃焼室の中で燃料を燃やし、その燃焼ガスが流れる煙道の中にチューブ型の熱交換器、すなわち、多数のチューブを燃焼ガスの流れに直行する向きに碁盤目状または千鳥状に配置し、チューブの入口端と出口端に管寄を設けて、非加熱流体を入口管寄からチューブ群に流し、出口管寄で集合させる形式の熱交換器を用いる。
チューブ型の熱交換器は、さらに、加熱側の燃焼ガスの高温側に非加熱ガスの入口管寄を設ける平行流型と、加熱ガスの高温側に非加熱ガスの出口管寄を設ける対向流型に分けられる。平行流型では、燃焼ガス温度が下がったところに非加熱ガスの高温部がくるので、そこが最も温度差が少ないピンチポイントとなって、非加熱ガスを目標とする温度まで加熱できなかったり、加熱できたとしても対向流型に比べて必要な伝熱面積が増大する。一方、対向流型では、平行流型に比べて伝熱面積は小さくなるものの、燃焼ガス温度の最も高いところに非加熱ガスの最高温度部がくるので、その部分の熱交換チューブの温度が平行流型に比べて高くなり、構成するチューブ素材の選定が問題になることがある。
次によく使われる方法は、水冷壁を持つ燃焼室を使い燃焼ガスを発生させ、その燃焼ガスが流れる煙道の中にチューブ型の熱交換器を設ける方法である。このケースでは燃焼室の壁は、チューブを並列させて、その間に細い板材を挿入してチューブと板材とを溶接で一体化したり、あるいは、並列させたチューブとチューブの間を溶融した金属で埋めて一体化してパネル状(以下、「溶接構造パネル」という。)に形成する。そのパネルを燃焼室の内壁を覆うように配置し、パネルを構成するチューブ内に水を供給して炉壁の冷却を行うと共に、蒸気を発生させる。
なお、本出願は、国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成20年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構『エネルギー使用合理化技術戦略的開発/エネルギー有効利用基盤技術先導研究開発/超臨界圧COを作動流体とする高効率ガスタービン発電の研究開発』委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願)である。
無し。
「超臨界圧CO2を作動媒体とするガスタービンの研究開発」宇多村元昭他著、財団法人エネルギー総合工学研究所編集発行「季報 エネルギー総合工学」第32巻第1号 平成21年4月20日発行。
本発明が解決しようとする課題は、COガスタービンサイクルに用いる、COの圧力損失が少なく、コンパクトで、CO加熱器の効率ηbが高く、かつ、信頼性の高いCO加熱器を提供することにある。
本発明は、 炉壁をCOにより冷却する燃焼室と、当該燃焼室で発生した燃焼ガスを通過させる煙道と、当該煙道内に当該燃焼ガスの流れに沿って配置される、当該炉壁を冷却することによって加熱されたCOをさらに加熱する過熱部(以下「煙道CO過熱部」という。)、蒸気式空気予熱器で使用する蒸気を発生する蒸気ボイラ、および、当該燃焼室で使用する燃焼用空気を予熱する空気予熱器とからなるCO加熱器である。
図6の試算例に基づいて、COガスタービンサイクルのCO加熱器に従来技術である耐火煉瓦等で作った燃焼室方式(以下、「耐火燃焼室方式」という。)を用いようとすると、平行流型のチューブ型熱交換器を用いても、煙道の中に設けた熱交換器のチューブの温度を現在利用可能なチューブ素材の許容温度以下に下げるために、あえて空気過剰率を高めて燃焼炉出口の燃焼ガス温度を下げる必要があることがわかった。空気過剰率を上げることにより、比較的低温の燃焼ガスによりCOの加熱を行うので、熱交換器は大きな伝熱面積を持たねばならず不経済になるとともに、煙突に排出される燃焼ガス保有熱が大きくなり効率をあげにくいことがわかった。
また、水冷壁を持つ燃焼室方式(以下、「水冷壁燃焼室方式」という。)を用いると、燃料から発生する熱量のうち火炎の有する輻射熱量の大部分は水冷壁に吸収されるので、COを所定の温度まで加熱するに必要な熱量を煙道に送り込むためには空気過剰率を上げることが必要になり、それはさらに燃焼室出口温度の低下を招く。より低温の燃焼ガスによりCOを所定の温度まで加熱するので、煙道に設けるチューブ型の熱交換器はきわめて大きな伝熱面積を持たねばならず不経済である。また、COガスタービンサイクルでは燃焼室で多量の蒸気を発生させてもプラント内で蒸気の使い道が少なく、発生した蒸気をプラント内で利用できず廃棄すればそれは損失となり、COガスタービンサイクルの高いプラント全体の効率ηpは得られない。
そこで、本発明では燃焼室の炉壁の冷却をCO自身で行う。水冷壁燃焼室方式の場合と異なり、プラントで必要としない余分な蒸気の発生にエネルギーを使用することがないので、高いηpを得ることができる。
また、耐火燃焼室方式のように燃焼室出口の燃焼ガス温度を適正値まで下げるために、また、水冷壁燃焼室方式のように、煙道にCOを所定の温度まで加熱するに必要な熱量を送り込むために、空気過剰率を上げる必要もないので、燃焼に最も適正な空気過剰率で運転することができる。また、煙突に排出される燃焼ガスの量が増えてηbが低下することもない。
この燃焼室で発生した燃焼ガスを煙道に導き、その煙道内に配置された煙道CO過熱部で、燃焼室の炉壁を冷却することによって加熱されたCOをさらに加熱し、COガスタービンサイクルで必要とする温度とする。
CO加熱の一部を燃焼室の輻射熱吸収により行うので、煙道CO過熱部の面積はその分小さくなる。試算例によれば、超臨界圧COを385°Cから527°Cまで加熱する場合、燃焼室の近接配置パネルを出たところでCOは既に436°Cまで加熱されている。したがって、煙道CO過熱部での熱交換量はその分減少するので、煙道CO過熱部はその分小さくでき、加熱器全体としてコンパクトで経済性の高い構成とすることが出来る。
試算例に基づく加熱側の燃焼ガス温度と非加熱側の各流体の温度を図1に示す。燃焼室で発生した燃焼ガスを通過させる煙道の中に、燃焼ガスの流れに沿って、炉壁を冷却することによって加熱されたCOをさらに加熱する煙道CO過熱部、蒸気式空気予熱器で使用する蒸気を発生する蒸気ボイラ、および、燃焼室で使用する燃焼用空気を予熱する空気予熱器を順に配置した。
図1からわかるように、煙道CO過熱部は平行流で配置され、燃焼ガス温度の一番高いところには、炉壁を冷却して436°Cまで加熱されたCOが導入される。導入されるCO温度がまだ十分低いので、この部分の熱交換チューブのメタル温度は素材の許容温度内に保たれる。また、COの温度が最も高くなる煙道CO過熱部出口部ではCOの温度527°Cに対して燃焼ガス温度は678°Cであるから、この部分でもチューブのメタル温度は素材の許容温度内に保たれる。なお、この部分が加熱側と非加熱側の温度差が一番小さいピンチポイントとなるが、まだ十分に温度差がある。一般的には平行流は対向流に比べて必要伝熱面積が増大するものの、COが炉壁で加熱されていること、および、この十分な温度差のために、煙道CO過熱部の必要面積が少なくコンパクトな設計ができる。
さらに、蒸気式空気予熱器で使用する蒸気を発生する蒸気ボイラ、および、燃焼室で使用する燃焼用空気を予熱する空気予熱器を順に配置することにより、燃焼ガスの温度は384°Cまで下がり、この試算ではηb=70%を十分達成できた。また、図1からわかるように、いずれの部分においても加熱側の燃焼ガスと、非加熱側との間には十分な温度差があり、CO加熱器全体としてコンパクトな設計ができる。
この試算例では、「発明を実施する形態」の項で詳述するように、他の燃焼室方式と比較するためにηb=70%となるように排ガス温度を設定したが、このようにいずれの部分においても加熱側の燃焼ガスと非加熱側との間に十分な温度差があると言うことは、さらに排ガス温度を下げることが可能であることを示しており、排ガス温度をさらに低く設定し、ηbのさらなる向上を図ることも十分可能である。
なお、蒸気式空気予熱器は、空気予熱器の低温側で、燃焼ガス中の硫黄分による熱交換材の低温腐食を防ぐために、空気予熱器に入る燃焼用空気をあらかじめ予熱をしておくために用いる蒸気を発生させるものであって、この蒸気ボイラで燃焼ガスから吸収された熱量は、燃焼用空気に移行して燃焼室に戻り循環するので、ロスになるものではない。
さらに、本発明は、チューブを互いに接近して配置して形成したパネルにより前記炉壁を構成し、当該チューブ内にCOを流してその炉壁を冷却する前記燃焼室を有する請求項1記載のCO加熱器である。
「背景技術」の中で述べた水冷壁燃焼室方式の場合には、水を飽和温度で加熱して蒸発させるので、その蒸発を行う熱交換器のチューブの温度は、炉壁のどの場所においても水のその圧力における飽和温度より少し高い温度に保たれる。チューブの温度と水の飽和温度との差は、火炎に近い熱貫流率の高い部分ではやや大きく、燃焼室の隅の熱貫流率の低い部分ではやや小さいが、その差はわずかなものである。したがって、炉壁のどの部分においてもチューブ間に大きな温度差が生ずることはなく、溶接構造パネルを用いてもその中に大きな熱応力を発生することはない。
これに対して、超臨界圧のCOを炉壁の冷却に用いる方式(以下、「CO冷却壁燃焼室方式」という。)の場合には、非加熱側のCOは加熱を受けることにより次第に温度が上昇する。したがって、燃焼ガスとCOの間で熱交換を行う熱交換チューブの温度が炉壁の場所によって異なることとなり、溶接構造パネルを用いたのでは、その中に大きな熱応力を生じてしまう。高温下でその応力に対抗できる強度を有する素材は考えられない。その温度差による熱応力を高温下で吸収できる柔軟な構成を採ることが必須である。
そこで、チューブを互いに接近して配置したパネル(以下、「近接配置パネル」という。)により炉壁を構成する。ここで、「互いに接近して配置する」とは、燃焼により発生する輻射熱がチューブ間の隙間を通るが、その熱が近接設置パネルの外側にある炉壁構造にダメージを与えないようにチューブ間の間隔を設定して配置することを言い、一般に1mm前後の間隔を開けて配置することを言う。隣接するチューブとチューブの間を溶接構造パネルのように溶接により互いに拘束することはなく、フリーである。
燃焼室をこのように構成することにより、超臨界圧COを加熱することによってパネルを構成するチューブに温度差が生じても、チューブ同士が溶接でお互いに固定されていないので、各々のチューブがそれぞれの温度に応じて自由に伸びることができ、温度差によるチューブの伸び差は拘束されることなく、高温下で使用される耐圧物で問題になる熱応力を柔軟に吸収できる構成にすることができる。この構造を採用することにより、長い期間にわたり安定して運転することができ、プラントとしての高い稼働率を維持することができる。一方、前述の通り、水冷壁構造の燃焼室の場合同様、あえて空気過剰率を高める必要が無いので、ηbを高めることが出来る。
さらに、近接配置パネルを用いて炉壁を冷却する際には、輻射伝熱により大きな熱貫流率が得られるので、煙道CO過熱部に比べて少ない伝熱面積で、言い換えれば、少ないチューブ長さで、多量の熱を伝達できる。さらに、並列させた数多くのチューブにCOを分散させて送り込むから、吸収する熱量が多いにもかかわらず、そこで生じるCOの圧力損失はきわめて小さい。また、上述の通りCO冷却壁燃焼室方式では煙道CO過熱部もコンパクトになるから、その部分でのCOの圧力損失も小さくなり、CO加熱器全体としてのCOの圧力損失が少なくなる。試算によれば、耐火燃焼室方式の場合に比べて圧力損失を65%に、また、水冷壁燃焼室方式の場合に比べて圧力損失を32%に押さえることができた。その分COガスタービンでの仕事量が大きくなり、ηgtを向上させることができる。
また、本発明は、請求項1あるいは2記載のCO加熱器を有するCOガスタービンサイクルである。上述のCO加熱器を用いることにより、効率が高く、コンパクトで、柔軟な構成を有するがために信頼性の高いCOガスタービンサイクルが実現できる。
本発明のCO加熱器を採用することにより、COの圧力損失が少なく、コンパクトで、効率ηbが高く、かつ、信頼性の高いCO加熱器を提供することができる。また本発明のCO加熱器を採用したCOガスタービンサイクルは、従来のガスエンジンや蒸気タービンサイクルに比べて1000kWeから10万kWeの発電領域で効率ηpが高く、コンパクトで、信頼性が高く、バイオマスの燃焼ガスや高炉ガスなどの粒状物を含むガスも熱源として利用できる発電設備となる。
本発明のCO加熱器の実施例1の構成と温度分布を表す説明図である。 本発明で用いる近接配置パネルと従来の溶接構造パネルの説明図である。 同じ条件で設計した耐火燃焼室方式のCO加熱器の構成と温度分布を表す説明図である。 同じ条件で設計した水冷壁燃焼室方式のCO加熱器の構成と温度分布を表す説明図である。 図1の本発明のCO加熱器と図3及び図4のCO加熱器の構造と大きさの比較を示す説明図である。 COガスタービンサイクルの概念図である。 COガスタービンサイクルと他の発電システムとの発電効率の比較図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は係る実施の形態には限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて良いことは言うまでもない。
図1は、本発明のCO加熱器の1実施例の構成と温度分布を表す説明図である。さらに、図5(a)はその構造を示す。
本発明のCO加熱器1は、炉壁をCOにより冷却する燃焼室11と、その燃焼室で発生した燃焼ガス13を通過させる煙道12と、その煙道内に燃焼ガスの流れに沿って配置される、炉壁を冷却することによって加熱されたCO 22をさらに加熱する煙道CO過熱部14、蒸気式空気予熱器15で使用する蒸気を発生する蒸気ボイラ16、および、燃焼室で使用する燃焼用空気を予熱する空気予熱器17とからなる。
図6の圧縮機で圧縮され、タービンの排気との間で熱交換したCO 21は、試算例では385°Cまで予熱されて燃焼室11の下部管寄11aに供給され、炉壁に沿って上昇しながらそれを冷却し、上部管寄11bに集められ、煙道CO過熱部14の入口管寄14aに送られる。その温度は436°Cである。煙道CO過熱部14で燃焼ガスと熱交換し、所定の温度である527°Cまで加熱されたCO 23は出口管寄14bに集められて、タービンへ送られる。
燃焼室11には燃料24が投入されると共に、送風機18により燃焼用空気25が送り込まれる。燃焼用空気25は、排出される燃焼ガスに残存する熱量を空気予熱器17で回収して煙突19から排出される燃焼ガス温度を下げ、ηbを向上させ、回収した熱量は燃焼室11に送り込まれて循環利用される。
なお、燃焼用空気25は、空気予熱器17の低温側で生じる燃焼ガス中の硫黄分による熱交換材の低温腐食を防ぐために、空気予熱器17に入る前にあらかじめ蒸気式空気予熱器15で予熱される。予熱に用いる蒸気26は蒸気ボイラ16で発生させる。
蒸気26は蒸気式空気予熱器15で復水し、循環するが、必要に応じ補給をするための給水ポンプ20が設けられている。なお、この蒸気ボイラ16で燃焼ガスから吸収された熱量は、燃焼用空気25に移行して燃焼室11に戻り循環利用される。
なお、図示されていないが、使用される燃料によっては煙突19から排出される燃焼ガス13を除塵するためのバグ・フィルターなどのガス精製設備が適宜設けられる。
検討の結果、この試算例では煙道CO過熱部14を平行流型で構成した。すなわち、燃焼室出口の燃焼ガスの温度の一番高い1106°Cのところに、炉壁を冷却して436°Cまで加熱されたCOが導入される。導入されるCO温度がまだ十分低いので、この部分の熱交換チューブのメタル温度は素材の許容温度内に保たれる。また、COの温度が最も高い527°Cになる煙道CO過熱部出口の部分の燃焼ガス温度は678°Cであるから、ここでも素材の許容温度に問題はない。また、この部分が加熱側と非加熱側の温度差が一番小さいピンチポイントとなるが、まだ十分に温度差があり、煙道CO過熱部の必要面積が少なく、コンパクトな設計ができる。
今回の試算は図6に示された数値をベースに行ったので、煙道CO過熱部14を平行流型で構成したが、ベースになる数値が変わった場合には、対向流型を採用したり、あるいは、後述する図3や図4のように、平行流型と対向流型を組み合わせて用いることもある。
煙道CO過熱部14出口で678°Cであった燃焼ガス13は、蒸気ボイラ16、および、空気予熱器17を経て順次熱回収され、384°Cまで下がって煙突19に排出される。試算ではηb=70%を十分達成できた。また、図1からわかるように、いずれの部分においても加熱側の燃焼ガスと、非加熱側流体との間には十分な温度差があり、CO加熱器全体としてコンパクトな設計ができる。
図2(a)は、本発明で用いる近接配置パネルである。比較のために従来の溶接構造パネルを図2(b)に示す。いずれも、炉壁部分を水平に切った断面図を示し、チューブ列より左側が燃焼室内、右側が燃焼室外である。
図2(a)において、チューブ5は互いにわずかな隙間6をおいて接近して配置されてパネルを構成している。このとき、隙間6を通過した輻射熱がチューブパネルの外側にあるスキンケーシング7、保温材8、および、外装ケーシング9からなる炉壁構造にダメージを与えないように隙間6の大きさを設定する。一般には1mm前後の大きさである。
一方、図2(b)の従来の水冷壁燃焼室で使われる溶接構造パネルでは、チューブ5の間に細い板材を挿入してチューブと板材とを溶接で一体化させたり、あるいは、チューブ5の間を溶融した金属で埋めて一体化して、チューブ5相互間をフィン10でつないだ構造を採る。この構造では、チューブ5とフィン10が図2(a)のスキンケーシング7の役目を果たすので、チューブパネルの外側には、保温材8および外装ケーシング9が設けられる。
図2(b)の溶接構造パネルでは、隣接するチューブの間を溶接で拘束し合い互いに温度差が生じた場合には熱応力が発するが、図2(a)の近接配置パネルではチューブ5同士が互いに拘束することはないので互いにフリーであり、超臨界圧COを加熱することによってパネルを構成するチューブ5に温度差が生じても、各々のチューブがそれぞれの温度に応じて自由に伸びることができ、高温下で使用される耐圧物で問題になる熱応力の発生を押さえ、発生した熱応力を柔軟に吸収できる構成になる。この構造を採用することにより、補修の手間が減り、長い期間にわたり安定して運転することができプラントとしての高い稼働率を維持することができる。
以上は、図6に示された数値をベースにしてCO冷却壁燃焼室方式について行ったものである。同じ数値をベースに耐火壁燃焼室方式および水冷壁燃焼室方式の試算を行ってみる。その結果は表1の通りである。
Figure 2011112003
すなわち、これは、各ケースとも燃料としてC重油を用い、CO加熱器効率ηb=70%を維持し、煙道CO過熱部各部のチューブ温度が素材の許容温度内に保たれるように、各加熱器の構成を選定し、空気過剰率や火炉の大きさを定めた結果である。
まず、耐火壁燃焼室方式の結果を図3および図5(b)に示す。なお、CO冷却壁燃焼室方式と同じ機能を有する構成要素は、理解を容易にするため同じ符番を付けることとする。
耐火壁燃焼室方式のCO加熱器2は、耐火壁で構成した燃焼室31と、そこで発生した燃焼ガス13を通過させる煙道12と、その煙道内に燃焼ガスの流れに沿って配置される、煙道CO過熱部34、燃焼室で使用する燃焼用空気15を予熱する空気予熱器17、および、蒸気式空気予熱器15で使用する蒸気26を発生する蒸気ボイラ16とからなる。
煙道CO過熱部34は燃焼ガスの高温側に位置する平行流型の高温部34aと、低温側に位置する対向流型の低温部34bの二つのチューブ型熱交換器で構成される。チューブ温度を素材の許容温度内に保ち、かつ、過熱側と非加熱側の温度差をなるべき大きく採って伝熱面積を小さくして煙道CO過熱部34をコンパクトにするためである。
385°Cまで予熱されたCO 21は、煙道CO過熱部の低温部34bの入口管寄に供給され、450°Cまで加熱されて出口管寄に集められ、連絡官34cで高温部34bに送られ、さらに加熱されて所定の温度である527°CになったCO 23はタービンへ送られる。
燃焼室31に燃焼用空気25を送り込む送風機18や、蒸気式空気予熱器へ必要に応じて水を補給をするための給水ポンプ20が設けられていることは、CO冷却燃焼室方式の場合と変わりがない。、
煙道12の中の空気予熱器17と蒸気式空気予熱器16の順番が逆になっているのは、温度線図からわかるように、逆にしなければ交換型空気予熱器の燃焼ガス入口温度が下がりすぎて、ピンチポイントとなってしまうからである。この構成にしなければ、空気予熱器17がきわめて大きくなり、さらには、十分な熱回収ができなくて、CO加熱器効率ηb=70%を保てなくなる。
次に、水冷壁燃焼室方式の結果を図4および図5(c)に示す。水冷壁燃焼室方式のCO加熱器3は、水冷壁で構成した燃焼室41と、そこで発生した燃焼ガス13を通過させる煙道12と、その煙道内に燃焼ガスの流れに沿って配置される、煙道CO過熱部44、燃焼室で使用する燃焼用空気を予熱する空気予熱器17、および、水冷壁に送る給水27を予熱して熱回収する節炭器46とからなる。蒸気式空気予熱器15に供給する蒸気は、水冷壁で発生した蒸気を用いる。
煙道CO過熱部44は、この場合も同じ理由から、燃焼ガスの高温側に位置する平行流型の高温部44aと、低温側に位置する対向流型の低温部44bの二つのチューブ型熱交換器で構成される。
385°Cまで予熱されたCO 21は、煙道CO過熱部の低温部44bの入口管寄に供給され、450°Cまで加熱されて出口管寄に集められ、連絡官24cで高温部24bに送られ、さらに加熱されて所定の温度である527°CになったCO 23はター
ビンへ送られる。
煙道12の中の空気予熱器17と節炭器46の順番は、耐火壁燃焼室方式の場合と同じ理由から決められている。
また、燃焼室41に燃焼用空気25を送り込む送風機18が設けられていることは、CO冷却燃焼室方式の場合と変わりがない。給水ポンプ48は、節炭器46を経由して水冷壁燃焼室41に水を供給するために設置されている。蒸気式空気予熱器15で使用する蒸気は、水冷壁燃焼室41で発生した蒸気が使われる。
以上の結果、いずれの燃焼室方式を用いても、燃焼室の大きさ、煙道に配置する熱交換器の構成と順序、空気過剰率などを適切に選択すれば、CO加熱器効率ηb=70%を達成することができることがわかった。しかしながら、前述したように、煙道CO過熱器の大きさや、CO加熱器におけるCOの圧力損失には大きな差が生じた。
図5は、各方式の煙道CO過熱器の大きさを比較するために、同縮尺で描いたCO加熱器の側面図である。(a)はCO冷却燃焼室方式、(b)は耐火壁燃焼室方式、および、(c)は水冷壁燃焼室方式である。この大きさの比較から見ても本発明のCO加熱器の優位性が明らかである。
従来のガスエンジンや蒸気タービンサイクルに比べて1000kWeから10万kWeの発電領域で効率ηpが高く、コンパクトで、信頼性が高く、バイオマスの燃焼ガスや高炉ガスなどの粒状物を含むガスも熱源として利用できる超臨界圧二酸化炭素(CO)を作動媒体とするタービンサイクルに使用され、その普及に貢献することができる。
1 CO冷却燃焼室方式CO加熱器
2 耐火壁燃焼室方式CO加熱器
3 水冷壁燃焼室方式CO加熱器
11 CO冷却燃焼室
12 煙道
14 煙道CO過熱器
15 蒸気式空気予熱器
16 蒸気式空気予熱器用蒸気ボイラ
17 空気予熱器
18 送風機
19 煙突
20 給水ポンプ
21、22、23 CO
24 燃料
25 燃焼用空気
26 空気予熱用蒸気
27 給水
31 耐火壁燃焼室
34、34a、34b 煙道CO過熱器
41 水冷壁燃焼室
44、44a、44b 煙道CO過熱器
46 節炭器
48 給水ポンプ

Claims (3)

  1. 炉壁をCOにより冷却する燃焼室と、当該燃焼室で発生した燃焼ガスを通過させる煙道と、当該煙道内に当該燃焼ガスの流れに沿って配置される、当該炉壁を冷却することによって加熱されたCOをさらに加熱する過熱部(以下「煙道CO過熱部」という。)、蒸気式空気予熱器で使用する蒸気を発生する蒸気ボイラ、および、当該燃焼室で使用する燃焼用空気を予熱する空気予熱器とからなるCO加熱器。
  2. チューブを互いに接近して配置して形成したパネルにより前記炉壁を構成し、当該チューブ内にCOを流してその炉壁を冷却する前記燃焼室を有する請求項1記載のCO加熱器。
  3. 請求項1あるいは2記載のCO加熱器を有するCOガスタービンサイクル。
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