JP2011109708A - 無線送信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】無線送信機において、送信部と送信用アンテナとのマッチングを自動的にとり、適正に信号送信可能にする。
【解決手段】無線送信機100は、送信用アンテナ1と信号を変調する送信部3との間でマッチングをとるマッチング部4と受信用アンテナ11を備えている。制御部5は、送信部3を介して送信用アンテナ1からテスト信号を送出させ、そのテスト信号を受信用アンテナ11で受信させる。テスト信号は受信用アンテナ11から測定部7に入力され、制御部5は、測定部7により測定された、テスト信号のレベルが最大になるようにマッチング定数を変更する。
【選択図】図3
【解決手段】無線送信機100は、送信用アンテナ1と信号を変調する送信部3との間でマッチングをとるマッチング部4と受信用アンテナ11を備えている。制御部5は、送信部3を介して送信用アンテナ1からテスト信号を送出させ、そのテスト信号を受信用アンテナ11で受信させる。テスト信号は受信用アンテナ11から測定部7に入力され、制御部5は、測定部7により測定された、テスト信号のレベルが最大になるようにマッチング定数を変更する。
【選択図】図3
Description
本発明は、アンテナにより電波を送信する無線送信機に関する。
無線送信機では、そのアンテナが人間が手に触れる等の環境の変化や、経年変化等によって、送信用アンテナのアンテナ特性が大きく変化する。アンテナ特性を十分に引き出し、電波を効率良く送信するためには、電波を送信する送信用アンテナと送信する信号を変調する送信部との間のインピーダンス整合(マッチング)をとってアンテナ特性を最適化し、電波の送信時の出力レベルを大きくする必要がある。
例えば、特許文献1では、マッチング前の信号の信号レベルとマッチング後の信号の信号レベルとを比較し、その差がゼロになるようにマッチング調整を行うように構成されたマッチング回路を搭載する無線機が開示されている。しかしながら、マッチングの不整合の度合いが大きく、マッチング前とマッチング後とで信号レベルの差が大きい場合等には、フィードバック制御を良好に行うことができず、マッチング調整を行うことが困難になる可能性がある。これを回避するために、例えば、マッチング調整を行うときの信号レベルの許容差を大きくすると、アンテナ特性をあまり最適化できなくなるという問題がある。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、アンテナ特性が変化して、マッチングの不整合の度合いが大きくなっても、送信用アンテナと送信部とのマッチングを自動的にとることができ、常に適正に信号を送信することができる無線送信機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の無線送信機は、送信部で変調した信号を送信用アンテナから電波として送信する無線送信機であって、外部からの電子制御に応じて、前記送信部と前記送信用アンテナとの間のインピーダンス整合(マッチング)をとるマッチング部と、前記送信部及び前記マッチング部を制御する制御部と、前記送信用アンテナから放出された電波を受信する受信用アンテナと、前記受信用アンテナにより受信された信号の出力レベルを測定する測定部とを備え、前記制御部は、前記送信部を制御してテスト信号を生成させ前記送信用アンテナから送信させ、前記受信用アンテナにより受信され前記測定部により測定されたテスト信号の出力レベルに応じて、その出力レベルが最大となるように前記マッチング部を電子制御するマッチング調整を行うものである。
この発明において、前記制御部は、前記送信部から通常送信時の通常信号を送信する度に、通常信号の送信前に、前記マッチング調整を行うことが好ましい。
この発明において、前記制御部は、定期的に前記マッチング調整を行うことが好ましい。
この発明において、ユーザにより外部から操作可能に設けられた外部スイッチをさらに備え、前記制御部は、前記設定スイッチの操作に応じた頻度で、定期的に前記マッチング調整を行うことが好ましい。
この発明において、ユーザにより外部から操作可能に設けられたトリガスイッチをさらに備え、前記制御部は、前記トリガスイッチの操作に応じて前記マッチング調整を行うことが好ましい。
この発明において、ユーザにより外部から操作可能に設けられた外部スイッチをさらに備え、前記制御部は、定期的にマッチング調整を実行可能に形成されており、前記外部スイッチの操作態様に応じて、前記マッチング調整の実行又は前記マッチング調整を行う頻度の設定を行うことが好ましい。
この発明において、無線送信機に加わった圧力変化、又は無線送信機に加わった振動の大小に応じて、前記制御部にトリガ信号を送出するトリガ部をさらに備え、前記制御部は、前記トリガ信号を受けたときに前記マッチング調整を行うことが好ましい。
この発明において、前記トリガ部は、無線送信機に加わった圧力を検知する圧力センサ、及び無線送信機に加わった振動を検知する振動センサのうち、少なくとも2つ以上の複数のセンサと、前記複数のセンサのそれぞれの出力を用いる論理式を設定するためのセンサ出力設定部と、前記センサ出力設定部により設定された論理式に基づき、前記複数のセンサのそれぞれの出力から算出した値に応じて、前記トリガ信号を前記制御部に送出するセンサ出力制御部とを備えていることが好ましい。
本発明の無線送信機によれば、実際に送信用アンテナから放出された信号を受信用アンテナで受信し、その受信された信号の出力レベルが最大となるように、制御部がマッチング部を制御するマッチング調整を行うので、アンテナ特性をより確実に最適化することができ、常に適正に信号を送信することができる。
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る無線送信機を示す。無線送信機100は、例えば移動電話やホームネットワーク等の無線通信システムにおいて用いられるものであり、電波を受信する無線受信機(図示せず)に対し、種々の情報等について、所定の周波数の信号として電波を介して送信する機能を有している。無線送信機100は、電波を放出する送信用アンテナ1を有しており、無線送信機100の内部に、送信データを生成するベースバンド部2と、ベースバンド部2が生成した送信データを変調する送信部3と、送信部3との送信用アンテナ1とのインピーダンス整合(マッチング)をとるマッチング部4と、制御部5と、信号の出力レベルを測定するための測定部7と、マッチング部4と送信用アンテナ1との間に設けられたスイッチ10を備えている。制御部5は、スイッチ10、ベースバンド部2、送信部3、及びマッチング部4等を制御するように構成されている。測定部7は、スイッチ10に接続されている。スイッチ10は、マッチング部4を通過した信号の出力先を送信用アンテナ1と測定部7とのいずれかに切り替え可能に配置されており、制御部5による制御に基づき、信号の出力先を切り替える。通常送信時においては、スイッチ10は、信号が送信用アンテナ1に出力されるように構成されている。
この無線送信機100では、制御部5がマッチング調整を行い、マッチング部4を制御することにより、マッチング部4により自動的に送信用アンテナ1と送信部3との間のインピーダンス整合(マッチング)がとられ、アンテナ特性の最適化が行われるように構成されている。例えば、マッチング部4は、コイル及びコンデンサ等を備えた整合回路であり、制御部5から電子制御されて、複数のコイル・コンデンサが接続切替される。制御部5により、送信用アンテナ1により電波として送信される信号の出力レベルが高くなるようにその整合回路のリアクタンス値等(マッチング定数)が変更され、送信用アンテナ1と送信部3とのマッチングがとられる。なお、マッチング部4は、例えば、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)として形成された小型の可変リアクタンス素子等を用いて構成されていてもよく、それにより無線送信機100の小型化が可能となる。
図2は、この無線送信機100のマッチング調整の実行時の動作の一例を示す。マッチング調整は、例えば、信号の通常の送信が行われる度に、信号送信の直前に行われる。マッチング調整が実行開始されると、制御部5は、例えば、送信部3を制御し、送信部3から、マッチング調整用のテスト信号の送信を開始させる(S11)。なお、テスト信号としては、例えば、送信するデータを伴わないような無変調波信号や、制御部5がさらにベースバンド部2を制御して発生させる、0と1との組み合わせで構成される適当な送信データを変調した信号等を用いればよい。次に、制御部5は、スイッチ10を切り替え、マッチング部4を通過した信号の出力先を測定部7に変更する(S12)。これにより、測定部7により、送信用アンテナ1から送出される直前の信号の出力レベルが測定可能になる(S13)。出力レベルが測定部7により測定されると、制御部5は、その結果を受け、出力レベルが最大かどうか判断し(S14)、出力レベルが最大になるようにマッチング定数の変更を繰り返す(S14:no,S15)。出力レベルが最大となると(S14:yes)、制御部5は、マッチング部4のマッチング定数を固定し(S16)、送信部3を制御してテスト信号の送信を終了させる(S17)。そして、制御部5は、スイッチ10を切り替えて、マッチング部4を通過した信号が送信用アンテナ1に出力されるようにし(S18)、待機状態となる。これにより、通常送信時の信号が、送信用アンテナ1から電波として放出される。
このように、本実施形態においては、制御部5が、スイッチ10を切り替え、送信用アンテナ1から送出される直前の信号の出力レベルが最大となるようにマッチング定数を調整するので、マッチングの不整合の度合いが大きくなっても、自動的にアンテナ特性を最適化することができ、常に適正に信号を送信することができる。
なお、制御部5は、定期的(例えば、1時間毎)に上記マッチング調整を実行するように構成されていてもよい。これにより、常に送信用アンテナ1のアンテナ特性が最適化された状態で適正に信号を送信可能になる。また、信号の送信回数が多い場合には、送信時毎ではなく、送信間隔よりも長い間隔で定期的にマッチング調整を実行することにより、マッチング調整の実行回数を少なくし、マッチング調整の実行による消費電力を少なくすることができる。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る無線送信機を示す。以下の実施形態において、上述の第1の実施形態と同様の構成のものには同一の符号を付し、上述の第1の実施形態と相違する部分についてのみ説明する。無線送信機101は、第1の実施形態に係る無線送信機100と比較し、スイッチ10を備えておらず、送信用アンテナ1から放出された電波を受信する受信用アンテナ11を備えている点が相違する。無線送信機101は、受信用アンテナ11により受信された信号の出力レベルに応じて、送信用アンテナ1のアンテナ特性を最適化するように構成されている。
図4は、無線送信機101のマッチング調整実行時の動作の一例を示す。先ず、制御部5は、送信部3を制御し、テスト信号の送信を開始させる(S21)。テスト信号は、送信用アンテナ1から電波として放出され、受信用アンテナ11により受信される(S22)。測定部7は、受信されたテスト信号の出力レベルを測定する(S23)。制御部5は、測定部7により測定された出力レベルが最大かどうか判断し(S24)、最大でない場合には、マッチング部4のマッチング定数を、テスト信号の出力レベルが最大となるまで変更を繰り返す(S24:no,S25)。そして、出力レベルが最大となるような状態で(S24:yes)、マッチング定数を固定し(S26)、送信部3によるテスト信号の送信を終了させ(S27)、待機状態となる。これにより、送信用アンテナ1から放出され受信用アンテナ11により受信されるテスト信号の出力レベルが大きくなり、送信用アンテナ1のアンテナ特性が最適化される。
このように、第2の実施形態においては、実際に送信用アンテナから放出された信号の出力レベルに基づいてマッチング調整を行うことができるので、アンテナ特性をより確実に最適化することができ、常に適正に信号を送信することができる。
図5は、本発明の第3の実施形態に係る無線送信機を示す。第3の実施形態において、無線送信機102は、上述の第2の実施形態の無線送信機101の構成に加え、ユーザにより外部から操作可能な外部スイッチ8を備えている。外部スイッチ8は、例えば押し込み動作可能に配置されている。制御部5は、所定の時間間隔で、定期的に、無線送信機101と同様にマッチング調整を実行するように構成されている。外部スイッチ8は制御部5に接続されており、外部スイッチ8に外部から所定の操作(例えば、1回の押し込み操作)がなされたとき、制御部5が、第2の実施形態と同様にマッチング調整を実行開始するように構成されている。なお、外部スイッチ8の操作に伴って実行されるマッチング調整は、定期的に実行するマッチング調整とは別の機会のものとして実行されてもよいし、また、次回に定期的に行われる予定であったマッチング調整を、その予定実行時刻に先立って実行するものとして実行されてもよい。ユーザは、送信前等に外部スイッチ8を操作することにより、適宜マッチング調整を実行させてアンテナ送信を最適化させることができるので、無線送信機102をより便利に使用することができる。
ここで、無線送信機102は、外部スイッチ8に、上記とは異なる態様の操作がなされたとき、制御部5は、マッチング調整を実行する時間間隔を変更することができるように構成されている。制御部5は、例えば、ユーザにより外部スイッチ8が所定時間(例えば3秒間)押し込まれた状態で保持され、その後、複数回押し込む操作が行われたとき、マッチング調整を実行する時間間隔を、例えば、1時間、3時間、6時間・・・等と変更することにより、変更動作を行う。これにより、ユーザは、例えば、無線送信機102の所持・放置を頻繁に繰り返す時等には時間間隔を短く変更し、ほとんど周囲の環境の変化が無い場所で使用する際には時間間隔を長くする等、無線送信機102の使用環境やユーザの都合にあわせて、時間間隔を設定することができる。従って、無線送信機102の使用態様に合わせ、適正な信号送信が可能となるのに必要な頻度だけマッチング調整を実行させることができ、消費電力を少なくすることができる。
このように、第3の実施形態においては、外部スイッチ8の操作態様に応じて、制御部5が、マッチング調整の実行又はマッチング調整の頻度設定を行うので、ユーザが1つの外部スイッチにより2通りの操作を行うことができ、無線送信機102の機械的構成を簡素にすることができる。また、マッチング調整の実行は外部スイッチ8の簡易な操作により行われる一方で、マッチング調整の頻度設定は外部スイッチ8の比較的複雑な操作により行われるので、誤操作等により頻繁に頻度設定が行われることを避けることが可能になり、無線送信機102が扱いやすくなる。
なお、例えば、第3の実施形態において、無線送信機は、外部スイッチが操作されることにより、マッチング調整の頻度設定のみを行うことができるように構成されていてもよい。また、外部スイッチに替えて、同様にユーザにより操作可能なトリガスイッチを設け、トリガスイッチが操作されることによりマッチング調整の実行のみが行われるように構成されていてもよい。さらにまた、マッチング調整の実行に関連付けられたトリガスイッチと、マッチング調整の頻度設定に関連付けられた外部スイッチとが別々に設けられており、トリガスイッチ、外部スイッチのそれぞれの操作に応じて、マッチング調整の実行又はマッチング調整の頻度設定が行われるように構成されていてもよい。さらにまた、外部スイッチが操作されることにより、制御部5が、第1の実施形態に係る無線送信機100と同様に、スイッチ10を切り替えてマッチング調整を行うように構成されていてもよい。
図6は、本発明の第4の実施形態に係る無線送信機を示す。この無線送信機103は、第2の実施形態に係る無線送信機101の構成に加え、無線送信機103が置かれている環境の変化に応じて制御部5にトリガ信号を送信可能に配置されたトリガ部80を備えている。トリガ部80は、例えば、無線送信機103の周囲の温度を検知する温度センサであって、周囲の温度変化が所定量(例えば、10秒間で2度変化)以上となったときに、制御部5にトリガ信号を送出するように構成されている。制御部5は、トリガ部80から送出されたトリガ信号を受けると、上述の第2の実施形態の無線送信機101と同様に、マッチング調整を実行し、アンテナ特性の最適化を行う。
このように、第4の実施形態においては、周囲の温度変化に応じてマッチング調整が実行されるので、例えば、携帯型の無線送信機103であれば、ユーザの手で所持されたとき等、アンテナ特性が変化しやすくマッチングが不整合となる可能性があっても、手からの熱が伝達されてトリガ部80が無線送信機103の周囲の温度変化を検知することにより、アンテナ特性が自動的に最適化され、適正に信号を送信可能になる。
なお、トリガ部80は、温度センサではなく、例えば、圧力センサや、振動センサ等であってもよい。例えば、トリガ部80が、例えば3次元加速度センサのような振動センサを用いて構成されており、静置状態にある無線送信機103がユーザにより所持された場合等、その際に無線送信機103に加わった振動を検知して、例えば振動が所定の閾値よりも大きいとき等に、制御部5にトリガ信号を送信するように構成されていてもよい。このように、振動の大小に応じてトリガ信号が送出されることにより、周囲の温度変化がないものの、アンテナ特性が変化しやすくマッチングが不整合となる可能性のあるときに、マッチング調整が自動的に行われ、適正に信号を送信することができる。
また、例えば、トリガ部80が、例えばピエゾ素子等を利用した圧力センサ等により構成されており、ユーザの手で無線送信機103が握られたとき等の圧力変化に応じて、トリガ部80から制御部5にトリガ信号を送信するように構成されていてもよい。例えば、圧力変化が所定の閾値よりも大きいとき等にトリガ信号を送信することにより、ユーザによる無線送信機103の把持行為があり、その後信号の発信が行われる可能性が高いとき等にマッチング調整を自動的に行うことができ、より確実に、アンテナ特性を最適化することが可能になる。そして、このとき、無線送信機103が単にユーザの肌等に触れていたり、振動のある環境下に単に置かれているだけであるときにはトリガ部80がトリガ信号を送信しない。従って、トリガ部80の誤検出が少なくなることにより、アンテナ特性が既に略最適化されており、本来行う必要のない状況下におけるマッチング調整の実行が少なくなり、電力消費を低減することが可能になる。
図7は、本発明の第5の実施形態に係る無線送信機を示す。無線送信機104は、上述の第4の実施形態における無線送信機103の構成において、トリガ部80に替え、2つのセンサを備えたトリガ部80aを有しているものである。トリガ部80aは、第1センサ81及び第2センサ82の2つのセンサ81,82と、センサ出力設定部83と、制御部5にトリガ信号を送出するかどうか判断するセンサ出力制御部84等で構成されている。第1センサ81及び第2センサ82は、例えば、温度センサ及び振動センサであり、それぞれ、無線送信機104の周囲の温度や、加わった振動を検知して、検知信号を出力するように構成されている。出力された検知信号は、センサ出力制御部84に入力される。センサ出力制御部84は、この検知信号に基づいて、トリガ信号を送出するかどうか判断するための出力値H又は出力値Lを算出し、その出力値がHであるときにトリガ信号を送出するように構成されている。
センサ出力設定部83は、2つのセンサ81,82から出力された検知信号を用いた論理式を設定するように構成されている。本実施形態においては、例えば、センサ出力設定部83は、温度変化と振動の大きさがそれぞれの所定の閾値を共に超えるような場合に出力値がHとなる、といういわゆる「AND条件」の論理式を適用するように設定されている。センサ出力設定部83は、このような「AND条件」のほか、温度変化と振動の大きさのいずれか一方でも所定の閾値を超えた場合に出力値がHとなる、といういわゆる「OR条件」の論理式も設定可能に構成されている。ユーザは、例えば無線送信機104がおかれている状況等に応じて、例えば設定スイッチ(図示せず)を操作することにより、マッチング調整の実行条件となる2つの条件を互いに変更することができるように構成されている。
図8は、この無線送信機104のトリガ部80aの動作を示す。センサ出力制御部84は、第1センサ81及び第2センサ82から出力された検知信号を確認すると共に(S101)、センサ出力設定部83から現在設定されている論理式を読み出す(S102)。そして、センサ出力制御部84は、読み出した論理式と各センサ81,82からの検知信号に基づき、出力値H又は出力値Lのいずれかを算出する(S103)。そして、センサ出力制御部84は、出力値がHであるときには(S104:yes)、トリガ信号を制御部5に送出する(S105)。これにより、制御部5により、第2の実施形態と同様に、マッチング調整が実行される。他方、算出された出力値がLであるときには(S104:no)、センサ出力制御部84は、トリガ信号を送出せず、引き続き各センサ81,82からの検知信号に基づき、出力値の算出を行う。
このように、第5の実施形態においては、「AND条件」の論理式が設定されているときには、温度変化と振動の大きさがそれぞれの所定の閾値を共に超えるような、アンテナ特性が変化してマッチングが不整合となった可能性がより高い場合に、マッチング調整が行われる。従って、マッチングが十分にとられている場合等における、誤検出による不必要なマッチング調整の実行をより少なくすることができ、電力消費をより低減することができる。他方、「OR条件」の論理式が設定されているときには、温度変化と振動の大きさのいずれか一方でも所定の閾値を超えて、アンテナ特性が変化した可能性が示唆されるより多くの機会にマッチング調整が行われる。従って、より確実にアンテナ特性を最適化することができ、信号を適正に送信可能になる。
なお、第5の実施形態において、第1センサ及び第2センサは、例えば、温度センサと無線送信機に加わった圧力を検知する圧力センサとの組み合わせであったり、無線送信機に加わった振動及び圧力をそれぞれ検知する振動センサ及び圧力センサの組み合わせであったりしてもよい。このような場合でも、上述と同様に、各センサが出力する検知信号と、設定されている「AND条件」の論理式又は「OR条件」の論理式に基づいてセンサ出力制御部が出力値を算出し、トリガ信号を送出することにより、マッチング調整に伴う電力消費を低減することができ、より確実に、信号を送信可能になる。
さらにまた、第5の実施形態において、トリガ部が、温度センサ、振動センサ、及び圧力センサの3つのセンサを備えており、それぞれのセンサが出力した検知信号に基づいて出力値を算出するように構成されていてもよい。このようにセンサが例えば3つの場合、センサ出力設定部が設定する論理式は、例えば、3つのセンサからの検知信号の変化の全てが、それぞれの所定の閾値を超えており、アンテナ特性が変化した可能性があることを示唆するような値であることを条件とする「3値AND条件」や、いずれか1つのセンサからの検知信号の変化が上記のようなアンテナ特性の変化を示唆する値であることを条件とする「OR条件」であればよい。また、論理式として、いずれか2つのセンサからの検知信号の変化又は予め選択した2つのセンサからの検知信号の変化が、アンテナ特性が変化した可能性があることを示唆するような値であることを条件とする「2値AND条件」を設定可能であったり、又は、「2値AND条件」を満たし、且つ「OR条件」を満たす等、各種条件の組み合わせにより特定される条件等を論理式として設定可能であったりしてもよい。このように、複数のセンサを備え、無線送信機の使用目的や状況等に応じて適切に条件を設定することにより、アンテナ特性を最適化し確実な送信を可能にしつつ、さらに省電力性を高めることが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を変更しない範囲で適宜に種々の変形が可能である。例えば、本発明の無線送信機は、無線受信機として機能する構成を有しており、相互に無線送受信可能なトランシーバとして使用可能なものであってもよい。また、マッチング調整は、テスト信号に限らず、通常の送信する信号の一部を利用して実行されるように構成されていてもよい。
1 送信用アンテナ
3 送信部
4 マッチング部
5 制御部
7 測定部
8 操作スイッチ(トリガスイッチ)
10 スイッチ
11 受信用アンテナ
80,80a トリガ部
81 第1センサ
82 第2センサ
83 センサ出力設定部
84 センサ出力制御部
100,101,102,103,104 無線送信機
3 送信部
4 マッチング部
5 制御部
7 測定部
8 操作スイッチ(トリガスイッチ)
10 スイッチ
11 受信用アンテナ
80,80a トリガ部
81 第1センサ
82 第2センサ
83 センサ出力設定部
84 センサ出力制御部
100,101,102,103,104 無線送信機
Claims (8)
- 送信部で変調した信号を送信用アンテナから電波として送信する無線送信機であって、
外部からの電子制御に応じて、前記送信部と前記送信用アンテナとの間のインピーダンス整合(マッチング)をとるマッチング部と、
前記送信部及び前記マッチング部を制御する制御部と、
前記送信用アンテナから放出された電波を受信する受信用アンテナと、
前記受信用アンテナにより受信された信号の出力レベルを測定する測定部とを備え、
前記制御部は、前記送信部を制御してテスト信号を生成させ前記送信用アンテナから送信させ、前記受信用アンテナにより受信され前記測定部により測定されたテスト信号の出力レベルに応じて、その出力レベルが最大となるように前記マッチング部を電子制御するマッチング調整を行うことを特徴とする無線送信機。 - 前記制御部は、前記送信部から通常送信時の通常信号を送信する度に、通常信号の送信前に、前記マッチング調整を行うことを特徴とする請求項1に記載の無線送信機。
- 前記制御部は、定期的に前記マッチング調整を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線送信機。
- ユーザにより外部から操作可能に設けられた外部スイッチをさらに備え、
前記制御部は、前記設定スイッチの操作に応じた頻度で、定期的に前記マッチング調整を行うことを特徴とする請求項3に記載の無線送信機。 - ユーザにより外部から操作可能に設けられたトリガスイッチをさらに備え、
前記制御部は、前記トリガスイッチの操作に応じて前記マッチング調整を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の無線送信機。 - ユーザにより外部から操作可能に設けられた外部スイッチをさらに備え、
前記制御部は、定期的にマッチング調整を実行可能に形成されており、前記外部スイッチの操作態様に応じて、前記マッチング調整の実行又は前記マッチング調整を行う頻度の設定を行うことを特徴とする請求項3に記載の無線送信機。 - 無線送信機に加わった圧力変化、又は無線送信機に加わった振動の大小に応じて、前記制御部にトリガ信号を送出するトリガ部をさらに備え、
前記制御部は、前記トリガ信号を受けたときに前記マッチング調整を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の無線送信機。 - 前記トリガ部は、
無線送信機に加わった圧力を検知する圧力センサ、及び無線送信機に加わった振動を検知する振動センサのうち、少なくとも2つ以上の複数のセンサと、
前記複数のセンサのそれぞれの出力を用いる論理式を設定するためのセンサ出力設定部と、
前記センサ出力設定部により設定された論理式に基づき、前記複数のセンサのそれぞれの出力から算出した値に応じて、前記トリガ信号を前記制御部に送出するセンサ出力制御部とを備えていることを特徴とする請求項7に記載の無線送信機。
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---|---|---|---|
JP2011018360A JP2011109708A (ja) | 2011-01-31 | 2011-01-31 | 無線送信機 |
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---|---|
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2011
- 2011-01-31 JP JP2011018360A patent/JP2011109708A/ja active Pending
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