JP2011108014A - 仮想マシン管理装置、仮想マシン管理方法、及び仮想マシン管理プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 動的移行を実行に移す直前の段階において改めて動的移行の必要性を判断することで不要な動的移行を中止することを可能にする
【解決手段】 複数のサーバ間における仮想マシンの動的移行を管理する仮想マシン管理装置であって、複数のサーバ10−nに対し、サーバ及びサーバが搭載する仮想マシンの負荷情報を要求する負荷情報要求手段31と、負荷情報に基づいて、移行元サーバと移行対象仮想マシン、及び移行先サーバを決定する動的移行判断手段32を備え、動的移行判断手段32は、動的移行の準備が完了した後の移行元サーバ及び移行先サーバの負荷情報に基づいて、準備が完了している当該動的移行を実行するか否かを決定することを特徴とする仮想マシン管理装置30を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、サーバ間での仮想マシンの動的移行に関し、特に負荷に応じた仮想マシンの自動的な動的移行を実行する仮想マシン管理装置、仮想マシン管理方法、及び仮想マシン管理プログラムに関する。
これまで、一台の電子計算機へは、1つの基本ソフトウェア(以下、OS(Operating System)が導入され使用されるのが一般的であったが、近年、非特許文献1のような「サーバ仮想化ソフトウェア」と呼ばれるソフトウェアが提供されるようになり、1台のサーバを1つあるいは2つ以上の仮想マシンとして分割して、1つ1つの仮想マシンに別々のOSを導入して使用できるようになった。
また、サーバ仮想化ソフトウェアの中には、仮想マシンに関してライブマイグレーションや動的移行などと呼ばれる機能を持つものがあり、当該機能を使用すると、あるサーバで稼働中の仮想マシンを稼動状態のまま別のサーバへ移動させることが可能である(非特許文献1のソフトウェア製品ではVMware VMotionという名称の動的移行機能を提供している)。
さらに、サーバ仮想化ソフトウェアの中には、サーバと仮想マシンの負荷に応じて仮想マシンを自動的に動的移行させる機能を持つものがあり、当該機能を使用すると、高負荷サーバ上の仮想マシンを低負荷サーバへ自動的に動的移行させ、サーバの負荷を自動的に平準化させることが可能である(非特許文献1のソフトウェア製品ではVMware DRSという名称で当該機能を提供している)。
この仮想マシンを自動的に動的移行させる技術に関して、特許文献1では、移行先のサーバを選択する手段として、サーバと仮想マシンの負荷情報だけではなく、仮想マシン上のアプリケーションソフトウェアの性質も加味する方法を提供している。
なお、上述したような仮想マシンにおける動的移行のみならず、プログラムやファイル等のマイグレーションにおいてサーバの負荷情報を参照する技術は複数開示されており、例えば、負荷情報に基づいてマイグレーションを実行するか否かを決定する技術が特許文献2や特許文献3に開示されている。
特許文献2に開示の技術では、転送元計算機ノード上で移動対象プロセスの原本の実行を継続しつつ移動対象プロセスが使用しているメモリ空間の内容を転送先計算機ノードにコピーし、次いで、転送元計算機ノードの実行記録とCPUの使用率(移動対象プロセスのメモリ空間を移行元計算機ノードから移行先計算機ノードへコピーする際の、当該コピー開始から終了までの期間におけるCPU使用率)から、転送先計算機ノードでの実行結果に基づく再生処理の所要時間を推定し、当該推定に基づいて、転送先計算機ノードの移動対象プロセスのコピーに処理を移行するか否かを判断することで、プロセスマイグレーションを実行するか否かを決定している。
特許文献3に開示の技術では、マイグレーション(1つのファイルシステムが1つのNAS110の管理下から別のNAS110の管理下に移行すること)が完了した後、定期的に負荷情報を取得して、移行元のNAS110の負荷が下がればもう一度マイグレーションを行って、もとのNAS110にファイルシステムを戻すことで、動的な負荷分散を実現している。
特開2009−116852号公報 特開2004−078465号公報 特開2008−040645号公報
VMware vSphere, http://www.vmware.com/jp/products/vsphere/
ところが、特許文献1では、以下の二点を考慮していない。一点目は、仮想マシンの動的移行には準備が必要であり、当該準備には少なからず時間が掛かることである。具体的には、仮想マシンを動的移行させるには、移行元サーバが保有する移行対象仮想マシンの全情報(メモリ内容など)を移行先サーバへ複製する必要があり、この作業には少なからず時間が掛かることである。二点目は、サーバと仮想マシンの負荷は常に変化しうるため、一点目で指摘した準備の前後でサーバと仮想マシンの負荷が変わってしまっている可能性があることである。
このため、特許文献1のように、サーバと仮想マシンのある瞬間の負荷に基づいて移行対象仮想マシンと移行先サーバを決定したとしても、動的移行の準備期間中に仮想マシンやサーバの負荷が変動した場合、実行した動的移行が不要なものになってしまったり、あるいは不適切なサーバへの動的移行になってしまったりするという問題があった。例えば、移行対象仮想マシンや移行元サーバの負荷が動的移行の準備期間中に低下した場合、動的移行させる必要性がなくなっている可能性があるため、その動的移行は不要なものになってしまうという問題があった。あるいは、移行対象仮想マシンや移行先サーバの負荷が動的移行の準備期間中に上昇した場合、移行先サーバの負荷が移行対象仮想マシンを受け入れることにより過剰になってしまう可能性があるため、その動的移行は不適切なものになってしまうという問題があった。
また、移行準備に掛かる時間の長さは、移行対象仮想マシンのメモリ容量が大きければ大きいほど長くなり、また移行元サーバと移行先サーバを接続するネットワークが混雑していればさらに長くなることから、特に大規模なシステムにおいて上記で指摘した問題点が顕著になるため、対策が求められている。
また、特許文献2に開示の技術は、転送先計算機ノードの性能やCPU使用率などの状態については何も考慮していないため、転送元計算機ノードと転送先計算機ノードの性能に差がある場合や、メモリコピー中に転送先計算機ノードのCPU使用率が変化した場合には、推定した再生処理の所要時間は無意味なものになり、移動対象プロセスのコピーに処理を移行するか否かの判断を適切に出来ないという問題があった。また、いったんプロセスマイグレーションを始めると、当該プロセスマイグレーションを途中で中止する処理がないため、メモリコピー中に転送元計算機ノードと転送先計算機ノードの負荷がどんなに変化しても、必ずプロセスを移動させようとするという問題があった。
また、特許文献3に開示の技術は、複数のNAS110の中から一番負荷の低いNAS110にファイルシステムをマイグレーションしているが、単に負荷の低いNAS110を選択しているだけで、対象ファイルシステムに掛かっている負荷を賄えるかどうかを考慮していないため、移行先のNAS110の負荷がどのような状態であれ、移行元のNAS110より負荷が低かれ、例え移行先のNAS110が対象ファイルシステムの負荷を賄えないとしても、マイグレーションされてしまう危険性があるという問題があった。
(発明の目的)
本発明の目的は、上述した不適切な動的移行を実行してしまう可能性があるという問題を解決し、動的移行を実行に移す直前の段階において改めて動的移行の必要性を判断することで不要な動的移行を中止することを可能にする仮想マシン管理装置、仮想マシン管理方法、仮想マシン管理プログラムを提供することである。
本発明の第1の仮想マシン管理装置は、複数のサーバ間における仮想マシンの動的移行を管理する仮想マシン管理装置であって、複数のサーバに対し、サーバ及びサーバが搭載する仮想マシンの負荷情報を要求する負荷情報要求手段と、負荷情報に基づいて、移行元サーバと移行対象仮想マシン、及び移行先サーバを決定する動的移行判断手段を備え、動的移行判断手段は、動的移行の準備が完了した後の移行元サーバ及び移行先サーバの負荷情報に基づいて、準備が完了している当該動的移行を実行するか否かを決定する。
本発明の第1の仮想マシン管理方法は、複数のサーバ間における仮想マシンの動的移行を管理する仮想マシン管理装置による仮想マシン管理方法であって、複数のサーバに対し、サーバ及びサーバが搭載する仮想マシンの負荷情報を要求する負荷情報要求ステップと、負荷情報に基づいて、移行元サーバと移行対象仮想マシン、及び移行先サーバを決定する動的移行判断ステップを含み、動的移行判断ステップで、動的移行の準備が完了した後の移行元サーバ及び移行先サーバの負荷情報に基づいて、準備が完了している当該動的移行を実行するか否かを決定する。
本発明の第1の仮想マシン管理プログラムは、複数のサーバ間における仮想マシンの動的移行を管理する仮想マシン管理装置に、複数のサーバに対し、サーバ及びサーバが搭載する仮想マシンの負荷情報を要求する負荷情報要求処理と、負荷情報に基づいて、移行元サーバと移行対象仮想マシン、及び移行先サーバを決定する動的移行判断処理を実行させ、動的移行判断処理で、動的移行の準備が完了した後の移行元サーバ及び移行先サーバの負荷情報に基づいて、準備が完了している当該動的移行を実行するか否かを決定する。
本発明によれば、動的移行の準備期間中に動的移行の必要性がなくなった場合は当該動的移行を中止することができ、これにより、仮想マシンの不要な動的移行を中止することが出来るようになる。
本発明の第1の実施の形態によるコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態によるコンピュータシステムの動作を示す流れ図である。 第1の実施の形態による仮想マシンの動的移行のイメージ図である。 本発明の仮想マシン管理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態によるコンピュータシステムの構成を示す図である。図1を参照すると、本実施の形態のコンピュータシステム100は、仮想マシンが搭載可能な複数のサーバ10−1〜10−nと、仮想マシンの動的移行を行う仮想マシン管理装置30とを備える。なお、n(2以上の自然数)は、サーバの数を示している。
サーバ10−1〜10−nは、仮想マシン12−1〜12mと、仮想マシン処理装置11−1〜11−nを備える。m(2以上の自然数)は仮想マシンの数を示している。なお、サーバ10−1〜10−nは、仮想マシンを1台も搭載しない状態となることもあり得る。
仮想マシン処理装置11−1〜11−nは、サーバ10−1〜10−n、及び当該サーバ10−1〜10−nが搭載する仮想マシン(以下、搭載仮想マシン)の負荷情報を取得し、当該負荷情報を仮想マシン管理装置30へ送信する負荷情報送信手段111−1〜111−nと、動的移行する仮想マシンに決定された仮想マシン(以下、移行対象仮想マシン)の動的移行を行う動的移行実行手段112−1〜112−nとを含む。
負荷情報送信手段111−1〜111−nは、仮想マシン管理装置30から負荷情報の要求があると、サーバ10−1〜10−n及び搭載仮想マシンの負荷情報を取得し、仮想マシン管理装置30へ当該負荷情報を送信する機能を有する。
動的移行実行手段112−1〜112−nは、仮想マシン管理装置30から動的移行の準備を開始する旨の指示(以下、準備開始命令)を受けると、動的移行のための準備を行い、準備が完了した旨(準備完了通知)を仮想マシン装置30へ通知する機能を有する。
具体的には、準備開始命令を受けた移行元サーバの動的移行実行手段112−1〜112−nは、移行元サーバが保有している移行対象仮想マシンに関する全情報(メモリ内容等)を複製して移行先サーバへ渡した後、準備完了通知を仮想マシン管理装置30へ送信する。
また、準備開始命令を受けた移行先サーバの動的移行実行手段112−1〜112−nは、移行元サーバから移行対象仮想マシンに関する全情報を受け取ると、準備完了通知を仮想マシン管理装置へ送信する。
また、動的移行実行手段112−1〜112−nは、仮想マシン管理装置30から、既に準備した動的移行の実行の命令(以下、動的移行実行命令)を受けると、移行対象仮想マシンを移行先のサーバ10へ動的移行する機能を有する。なお、動的移行については、本発明の技術分野における当業者にとってよく知られており、方式そのものは本発明とは直接的には関係しないため、その詳細については省略する。
また、動的移行実行手段112−1〜112−nは、仮想マシン管理装置30から、動的移行の中止(キャンセル)の命令(以下、動的移行実行中止命令)を受けると、動的移行のために準備していた情報を全て廃棄する機能を有する。
仮想管理マシン管理装置30は、サーバ10−1〜10−nに対し、サーバ10−1〜10−n及び搭載仮想マシンの負荷情報を要求する負荷情報要求手段31と、搭載仮想マシンの動的移行を行うか否かを判断する動的移行判断手段32と、移行元サーバ及び移行先サーバに動的移行の準備、及び実行又は中止を命令する動的移行制御手段33とを含む。
負荷情報要求手段31は、サーバ10−1〜10−nに対し、負荷情報を要求する機能を有する。なお、負荷情報の要求タイミングは自由に設定可能である。
また、負荷情報要求手段31は、動的移行制御手段33が移行元サーバ及び移行先サーバの双方から動的移行の準備完了通知を受け取ると、当該移行元サーバと移行先サーバに対し、負荷情報を再度要求する機能を有する。以下、準備完了通知後に移行元サーバ及び移行先サーバから取得した負荷情報を直前負荷情報と称す。
動的移行判断手段32は、負荷情報要求手段31が取得した負荷情報に基づいて、サーバ10−1〜10−nに対し、搭載仮想マシンの動的移行の必要性があるか否かを判断する機能を有する。なお、負荷がどのような場合に動的移行が必要とみなすかは任意に設定可能であり、例えばサーバや仮想マシンのCPU使用率やメモリ使用率、又はそれらの組合せ等、自由に決めることが出来る。
また、動的移行判断手段32は、動的移行の必要性があると判断した移行元サーバに対し、当該移行元サーバの搭載仮想マシンのどれを移行対象仮想マシンとするか、及び、サーバ10−1〜10−nのどれを移行先サーバとするかを、負荷情報に基づいて決定する機能を有する。なお、当該決定の基準は、自由に設定可能である。
また、動的移行判断手段32は、負荷情報要求手段31が取得した直前負荷情報に基づいて、動的移行の準備が完了している当該動的移行を実行するか否か判断する機能を有する。なお、当該動的移行の中止判断の要因としては、動的移行の準備期間中に移行対象仮想マシンや移行元サーバの負荷が低下しており、直前負荷情報を取得した時点ではもはや動的移行の必要性がない場合や、あるいは、動的移行の準備期間中に移行対象仮想マシンや移行先サーバの負荷が上昇しており、直前負荷情報を取得した時点では移行先サーバがもはや適切な移行先ではない場合などが考えられる。
動的移行制御手段33は、動的移行判断手段32が移行元サーバと移行対象仮想マシン、及び移行先サーバを決定すると、当該移行元サーバ及び移行先サーバに対し、移行対象仮想マシンの動的移行の準備を開始する旨の準備開始命令を通知する機能を有する。
また、動的移行制御手段33は、移行元サーバ及び移行先サーバから、動的移行の準備完了通知を受け取る機能を有する。
また、動的制御手段33は、動的移行判断手段32が直前負荷情報に基づいてした動的移行をすべきか否かの判断に基づいて、動的移行実効命令又は動的移行実効中止命令を、移行元サーバ及び移行先サーバに通知する機能を有する。
具体的には、動的制御手段33は、動的移行判断手段32が、直前負荷情報に基づいても当該動的移行すべきであると判断した場合は、移行元サーバ及び移行先サーバに対し、動的移行実行命令を通知する。
反対に、動的移行制御手段32は、動的移行判断手段32が、直前負荷情報に基づくと、当該動的移行を実行すべきではない、あるいは実行する必要がないと判断した場合は、移行元サーバ及び移行先サーバに対し、動的移行実行中止命令を通知する。
(第1の実施の形態の動作の説明)
次に、図面を参照して、本実施の形態の動作について詳細に説明する。
本実施の形態におけるコンピュータシステム100の動作について、図2、図3を用いて説明する。図2は、本実施の形態における仮想マシン管理装置30の動作を示した流れ図であり、図3は本実施の形態における仮想マシンの動的移行の様子を示したイメージ図である。
まず、仮想マシン管理装置30の負荷情報要求手段31が、任意のタイミングで、サーバ10−1〜10−nに対して、サーバ10−1〜10−n及び搭載仮想マシンの負荷情報を要求する(ステップS201)。
サーバ10−1〜10−nは、当該負荷情報の要求を受け取ると、負荷情報送信手段111−1〜11−nが、サーバ10−1〜10−n及び搭載仮想マシンの負荷情報を取得し、当該負荷情報を仮想マシン管理装置30へ送信する(ステップS202)。
仮想マシン管理装置30は、サーバ10−1〜10−nから負荷情報が送られてくると、当該負荷情報に基づいて、動的移行判断手段32が、サーバ10−1〜10−nに対し、搭載仮想マシンの動的移行の必要性があるか否かを判断する(ステップS203)。
動的移行判断手段32による当該判断の結果、動的移行の必要性があるサーバがなかった場合、仮想マシン管理装置30は、再びステップS201へ戻る(ステップS203”NO”)。
動的移行判断手段32による当該判断の結果、動的移行の必要性があるサーバが有った場合は(ステップS203”YES”)、動的移行判断手段32は、次いで、動的移行の必要性があると判断したサーバ(移行元サーバ)の搭載仮想マシンのどれを移行対象仮想マシンとするか、及び、サーバ10−1〜10−nのどれを移行先サーバとするかを、負荷情報に基づいて決定する(ステップS204)。ここで、以下の説明においては、便宜上、移行元サーバをサーバ10−1、移行先サーバをサーバ10−2、移行対象仮想マシンを仮想マシン12−2として説明を行うこととする。
次いで、動的移行制御手段33が、移行元サーバであるサーバ10−1及び移行先サーバであるサーバ10−2に対して、仮想マシン12−2の動的移行の準備を開始する旨の準備開始命令を通知する(ステップS205)。
サーバ10−1は、準備開始命令を受け取ると、動的移行実行手段112−1が、仮想マシン12−2に関する全情報を複製してサーバ10−2へ渡した後、準備完了通知を仮想マシン管理装置30へ送信し、一方で、サーバ10−2は、当該全情報を受け取った後、同じく準備完了通知を仮想マシン管理装置30へ送信する(ステップS206)。
動的移行判断手段32は、サーバ10−1及びサーバ10−2の双方から準備完了通知を受け取ると、負荷情報要求手段31が、サーバ10−1及びサーバ10−2に対して、再度負荷情報を要求する(ステップS207)。
サーバ10−1及びサーバ10−2は、再度負荷情報の要求を受け取ると、負荷情報送信手段111−1及び負荷情報送信手段111−2が、負荷情報を再度取得し、当該負荷情報(直前負荷情報)を仮想マシン管理装置30へ送信する(ステップS208)。
仮想マシン管理装置30は、サーバ10−1及びサーバ10−2から直前負荷情報が送られてくると、当該直前負荷情報に基づいて、動的移行判断手段32が、動的移行の準備が完了している仮想マシン12−2の動的移行動的移行を実行するか否か判断する(ステップS209)。
動的移行判断手段32が、当該動的移行を実行すべきであると判断した場合は(ステップS209”YES”)、動的移行制御手段33が、サーバ10−1及びサーバ10−2に対し、動的移行実行命令を通知する(ステップS210)。
次いで、当該動的移行実行命令を受け取ったサーバ10−1及びサーバ10−2は、既に準備済みの当該動的移行を実行する(ステップS211)。ここで、当該動的移行のイメージを図3に示す。
動的移行判断手段32が、当該動的移行を実行すべきではない、あるいは実行する必要がないと判断した場合は(ステップS209”NO”)、動的移行制御手段33が、サーバ10−1及びサーバ10−2に対し、動的移行実行中止命令を通知する(ステップS212)。
次いで、当該動的移行実行中止命令を受け取ったサーバ10−1及びサーバ10−2は、当該動的移行のために準備した全情報を破棄する(ステップS213)。
次いで、ステップS211で動的移行を実行した後、若しくはステップS213で動的移行の実行を中止した後は、ステップS301へ戻る。
(第1の実施の形態による効果)
次に本実施の形態の効果について説明する。
第1の効果は、本実施の形態によれば、動的移行の準備期間中に移行対象仮想マシンや移行元サーバの負荷が低下した場合に、仮想マシンの不要な動的移行を中止することが可能になる。
その理由は、動的移行の準備完了後にサーバと仮想マシンの負荷を再確認することにより、動的移行を実行に移す直前の段階において改めて、動的移行の必要性を判断しているからである。
第2の効果は、本実施の形態によれば、動的移行の準備期間中に移行対象仮想マシンや移行先サーバの負荷が上昇した場合に、移行対象仮想マシンが不適切なサーバへ動的移行してしまうのを回避できることにある。
その理由は、動的移行の準備完了後にサーバと仮想マシンの負荷を再確認することにより、動的移行を実行に移す直前の段階において改めて、移行先サーバが移行対象仮想マシンを受け入れるのに適しているか否かを再判定しているからである。
上記第1の効果及び第2の効果は、大規模システムにおいて特に顕著である。なぜならば、動的移行の準備に掛かる時間の長さは、移行対象仮想マシンのメモリ容量が大きければ大きいほど長くなり、また移行元サーバと移行先サーバを接続するネットワークが混雑していればさらに長くなるため、こういった条件が揃いやすい大規模システムでは、動的移行の準備に掛かる時間が長くなりやすく、その期間に負荷が変動する可能性がより高くなるためである。
第3の効果は、本実施の形態によれば、動的移行の準備完了後に行う負荷の再確認が短時間で行えることから、再確認中の負荷変動が少なくなるため、準備した動的移行を実行に移しても、実行した動的移行が不要なものになるあるいは不適切なものになる可能性が低いことである。
その理由は、負荷の再確認対象を移行元サーバおよび移行先サーバおよび移行対象仮想マシンに限定することによって、全てのサーバおよび全ての仮想マシンを再確認対象とする場合に比べて、負荷の再確認に掛かる時間が最短になるようにしているからである。
次に、本発明の仮想マシン管理装置30のハードウェア構成例について、図4を参照して説明する。図4は、本発明の仮想マシン管理装置30のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4を参照すると、本発明の仮想マシン管理装置30は、一般的なコンピュータ装置と同様のハードウェア構成であり、CPU(Central Processing Unit)801、RAM(Random Access Memory)等のメモリからなる、データの作業領域やデータの一時退避領域に用いられる主記憶部802、ネットワークを介してデータの送受信を行う通信部803、入力装置805や出力装置806及び記憶装置807と接続してデータの送受信を行う入出力インタフェース部804、上記各構成要素を相互に接続するシステムバス808を備えている。記憶装置807は、例えば、ROM(Read Only Memory)、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリから構成されるハードディスク装置等で実現される。
本発明の本発明の仮想マシン管理装置30の負荷情報要求手段31、動的移行判断手段32、及び動的移行制御手段33は、プログラムを組み込んだ、LSI(Large Scale Integration)等のハードウェア部品である回路部品を実装することにより、その動作をハードウェア的に実現することは勿論として、その機能を提供するプログラムを、記憶装置807に格納し、そのプログラムを主記憶部802にロードしてCPU801で実行することにより、ソフトウェア的に実現することも可能である。
本発明によれば、仮想マシンの動的移行のみならず、プログラムやOS等のマイグレーションを行うシステムにおいても適用可能である。
以上好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも、上記実施の形態に限定されるものでなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
100:コンピュータシステム
10−1、10−2、10−n:サーバ
11−1、11−2、11−n:仮想マシン処理装置
111−1、111−2、111−n:負荷情報送信手段
12−1、12−2、12−3、12−m:仮想マシン
112−1、112−2、112−n:動的移行制御手段
30:仮想マシン管理装置
31:負荷情報要求手段
32:動的移行判断手段
33:動的移行制御手段

Claims (15)

  1. 複数のサーバ間における仮想マシンの動的移行を管理する仮想マシン管理装置であって、
    前記複数のサーバに対し、前記サーバ及び前記サーバが搭載する前記仮想マシンの負荷情報を要求する負荷情報要求手段と、
    前記負荷情報に基づいて、移行元サーバと移行対象仮想マシン、及び移行先サーバを決定する動的移行判断手段を備え、
    前記動的移行判断手段は、動的移行の準備が完了した後の前記移行元サーバ及び前記移行先サーバの前記負荷情報に基づいて、準備が完了している当該動的移行を実行するか否かを決定することを特徴とする仮想マシン管理装置。
  2. 前記負荷情報判断手段は、
    前記移行元サーバ及び前記移行先サーバの双方から前記動的移行の準備が完了した旨の通知を受けると、
    前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対し再度前記負荷情報を要求することを特徴とする請求項1に記載の仮想マシン管理装置。
  3. 前記動的移行判断手段は、
    前記負荷情報判断手段が前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対して再度要求した前記負荷情報を受け取ると、
    再度要求した前記負荷情報に基づいて、前記動的移行を実行するか否かを決定することを特徴とする請求項2に記載のサーバ管理装置
  4. 前記動的移行の準備開始命令及び実行命令又は実行中止命令を前記移行元サーバ及び移行先サーバに通知する動的移行制御手段を備え、
    前記動的移行制御手段が、前記動的移行判断手段が決定した前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対し、前記移行対象仮想マシンの動的移行の準備を開始する旨の命令を通知することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の仮想マシン管理装置。
  5. 前記動的移行制御手段が、
    前記動的移行判断手段が前記動的移行を実行すると決定した場合に、前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対し、当該動的移行の実行する旨の命令を通知し、前記動的移行判断手段が前記動的移行の実行を中止すると決定した場合は、前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対し、当該動的移行の実行を中止する旨の命令を通知することを特徴とする請求項請求項4に記載のサーバ管理装置。
  6. 複数のサーバ間における仮想マシンの動的移行を管理する仮想マシン管理装置による仮想マシン管理方法であって、
    前記複数のサーバに対し、前記サーバ及び前記サーバが搭載する前記仮想マシンの負荷情報を要求する負荷情報要求ステップと、
    前記負荷情報に基づいて、移行元サーバと移行対象仮想マシン、及び移行先サーバを決定する動的移行判断ステップを含み、
    前記動的移行判断ステップで、動的移行の準備が完了した後の前記移行元サーバ及び前記移行先サーバの前記負荷情報に基づいて、準備が完了している当該動的移行を実行するか否かを決定することを特徴とする仮想マシン管理方法。
  7. 前記負荷情報判断ステップにおいて、
    前記移行元サーバ及び前記移行先サーバの双方から前記動的移行の準備が完了した旨の通知を受けると、前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対し再度前記負荷情報を要求することを特徴とする請求項6に記載の仮想マシン管理方法。
  8. 前記動的移行判断ステップにおいて、
    前記負荷情報判断ステップで、前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対して再度要求した前記負荷情報を受け取ると、
    再度要求した前記負荷情報に基づいて、前記動的移行を実行するか否かを決定することを特徴とする請求項7に記載のサーバ管理方法
  9. 前記動的移行の準備開始命令及び実行命令又は実行中止命令を前記移行元サーバ及び移行先サーバに通知する動的移行制御ステップを含み、
    前記動的移行制御ステップにおいて、
    前記動的移行判断ステップで決定した前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対し、前記移行対象仮想マシンの動的移行の準備を開始する旨の命令を通知することを特徴とする請求項6から請求項8の何れかに記載の仮想マシン管理方法。
  10. 前記動的移行制御ステップにおいて、
    前記動的移行判断ステップで前記動的移行を実行すると決定した場合に、前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対し、当該動的移行の実行する旨の命令を通知し、
    前記動的移行判断ステップで前記動的移行の実行を中止すると決定した場合は、前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対し、当該動的移行の実行を中止する旨の命令を通知することを特徴とする請求項請求項9に記載のサーバ管理方法。
  11. 複数のサーバ間における仮想マシンの動的移行を管理する仮想マシン管理装置に、
    前記複数のサーバに対し、前記サーバ及び前記サーバが搭載する前記仮想マシンの負荷情報を要求する負荷情報要求処理と、
    前記負荷情報に基づいて、移行元サーバと移行対象仮想マシン、及び移行先サーバを決定する動的移行判断処理を実行させ、
    前記動的移行判断処理で、動的移行の準備が完了した後の前記移行元サーバ及び前記移行先サーバの前記負荷情報に基づいて、準備が完了している当該動的移行を実行するか否かを決定することを特徴とする仮想マシン管理プログラム。
  12. 前記負荷情報判断処理において、
    前記移行元サーバ及び前記移行先サーバの双方から前記動的移行の準備が完了した旨の通知を受けると、前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対し再度前記負荷情報を要求することを特徴とする請求項11に記載の仮想マシン管理プログラム。
  13. 前記動的移行判断処理において、
    前記負荷情報判断処理で、前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対して再度要求した前記負荷情報を受け取ると、
    再度要求した前記負荷情報に基づいて、前記動的移行を実行するか否かを決定することを特徴とする請求項12に記載のサーバ管理プログラム
  14. 前記動的移行の準備開始命令及び実行命令又は実行中止命令を前記移行元サーバ及び移行先サーバに通知する動的移行制御処理を含み、
    前記動的移行制御処理において、
    前記動的移行判断処理で決定した前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対し、前記移行対象仮想マシンの動的移行の準備を開始する旨の命令を通知することを特徴とする請求項11から請求項13の何れかに記載の仮想マシン管理プログラム。
  15. 前記動的移行制御処理において、
    前記動的移行判断処理で前記動的移行を実行すると決定した場合に、前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対し、当該動的移行の実行する旨の命令を通知し、
    前記動的移行判断処理で前記動的移行の実行を中止すると決定した場合は、前記移行元サーバ及び前記移行先サーバに対し、当該動的移行の実行を中止する旨の命令を通知することを特徴とする請求項請求項14に記載のサーバ管理プログラム。
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