JP2011107941A - リーダ装置、およびその通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
複数種類ある通信方式のうちのいずれかの方式で通信を行う非接触ICカードと、複数種類の通信方式に対応する非接触式ICカード用リーダライタから構成されるシステムにおいて、ユーザのカードタッチに対するシステムの平均応答時間を小さくする。
【解決手段】
制御部6は、ICカードの通信方式と検出時刻とを記憶部7に記憶する(ステップS4)。比率演算部9aは、記憶部7から予め定めた期間中の履歴情報を読み出し、通信方式ごとの検出回数をカウントし(ステップS7)、通信方式ごとに検出回数の平方根を計算し、通信方式ごとの比率を求める(ステップS8)。送信順序設定部9bは、所定の回数をステップS8で求めた比率に基づき通信方式ごとに配分し、この配分を満たしかつ非接触ICカード2から応答信号を受信する受信時間の期待値が最小となるように、通信方式ごとの送信順序を設定する(ステップS9)。制御部6は、ステップS9で設定した割当スケジュールに基づき、通信処理部4から応答確認用の通信信号を送信する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複数種類の通信方式に対応した非接触IC通信を行うリーダ装置、およびその通信方法に関する。
非接触ICカードの通信方式には、ISO14443やISO18092など複数の無線規格のタイプがある。ISO14443としては、Type−A・Type−Bといった通信方式があり、ISO18092としてはFeliCa(登録商標)といった通信方式がある。
近年では、複数種類の通信方式に対応するサービスが要求されており、このような従来技術として、特許文献1が提案されている。特許文献1は、複数種類ある通信方式のうちのいずれかの方式で電磁波を用いた非接触IC通信を行う非接触ICカードと、複数種類の通信方式に対応する非接触ICカード用リーダライタからシステムが構成される。リーダライタは、リーダライタが稼働している間、絶えず電磁波を用いたポーリング信号を発信しており、非接触ICカードからポーリングに対する応答を受信するのを待っている。このような構成において、リーダライタは複数種類の通信方式によるポーリングを順番に行い、非接触ICカードを捕捉できた通信方式を使って所定の処理、たとえば電子マネー決済を行う。
特開2001−312701号公報
しかしながら、従来技術では、非接触ICカードを捕捉するために、複数種類の通信方式によるポーリングの割当スケジュールを固定している。よって、従来技術では、システムの運用中に、状況に応じて割当スケジュールを柔軟に変化させることができない。ここで、割当スケジュールとは、所定回数だけポーリングを行うときに、複数種類ある通信方式のうちのどの通信方式によるポーリングを、どんな割合で行うか(比率演算)、そして望ましくはどんな順番で行うか(順序設定)を割り当てた情報である。
このため、従来技術では、システム開発時点で想定した割当スケジュールが不適切だと、
非接触ICカードを捕捉するのに要する時間の平均値が大きくなる。つまり、ユーザのカードタッチに対するシステムの平均応答時間が長くなる、といった課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、ユーザのカードタッチに対するシステムの平均応答時間を短くすることを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、第1の通信方式または第2の通信方式のいずれかの方式で通信する非接触IC媒体と非接触IC通信を行うリーダ装置において、前記非接触IC通信を第1の通信方式および第2の通信方式で実行する通信処理部と、前記第1の通信方式または第2の通信方式による応答確認用の通信信号を前記非接触IC媒体へ送信し、当該非接触IC媒体から受信した応答信号の通信方式を検出通信方式として、この検出通信方式を使って前記通信処理部に前記非接触IC媒体との間で非接触IC通信を行わせる制御部と、前記第1の通信方式または第2の通信方式による応答確認用の通信信号を送信するスケジュールを作成する割当スケジュール作成部と、前記制御部で検出した検出通信方式の種類および検出通信方式の種類ごとの回数を前記割当スケジュール作成部が読み出し可能な状態で記憶する記憶部と、を備え、前記割当スケジュール作成部は、比率演算部を有し、前記比率演算部は、所定のタイミングで予め定められた期間における前記記憶部に記憶した第1の通信方式の検出回数および第2の通信方式の検出回数のそれぞれに対して平方根または平方根の近似値を計算し、前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信するときの第1の通信方式および第2の通信方式の比率を前記平方根または平方根の近似値に基づき算出し、前記制御部は、前記比率演算部で算出された比率を満たすように前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記割当スケジュール作成部は、送信順序設定部を有し、前記送信順序設定部は、前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信する所定の送信回数を、前記比率演算部で算出された比率に基づき第1の通信方式による送信回数および第2の通信方式による送信回数に配分し、前記配分した第1および第2の通信方式による送信回数を満たしかつ非接触IC媒体から応答信号を受信する受信時間の期待値が最小となるように、第1の通信方式による送信および第2の通信方式による送信の順序を設定し、前記制御部は、前記送信順序設定部で設定された送信順序に基づき、前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、所定の通信方式で通信を行う非接触IC媒体との間で非接触IC通信を行うリーダ装置において、前記非接触IC通信を複数種類の通信方式で実行可能な通信処理部と、前記複数種類の通信方式による応答確認用の通信信号を前記非接触IC媒体へ送信し、当該非接触IC媒体から受信した応答信号の通信方式を検出通信方式として、この検出通信方式を使って前記通信処理部に前記非接触IC媒体との間で非接触IC通信を行わせる制御部と、前記複数種類の通信方式による応答確認用の通信信号を送信するスケジュールを作成する割当スケジュール作成部と、前記制御部で検出した検出通信方式の種類および検出通信方式の種類ごとの回数を前記割当スケジュール作成部が読み出し可能な状態で記憶する記憶部と、を備え、前記割当スケジュール作成部は、比率演算部を有し、前記比率演算部は、所定のタイミングで予め定められた期間における前記記憶部に記憶した複数種類の通信方式ごとの検出回数のそれぞれに対して平方根または平方根の近似値を計算し、前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信するときの複数種類の通信方式ごとの比率を前記平方根または平方根の近似値に基づき算出し、前記制御部は、前記比率演算部で算出された比率を満たすように前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記割当スケジュール作成部は、送信順序設定部を有し、前記送信順序設定部は、前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信する所定の送信回数を、前記比率演算部で算出された比率に基づき前記複数種類の通信方式ごとに配分し、前記配分した複数種類の通信方式ごとの送信回数を満たしかつ非接触IC媒体から応答信号を受信する受信時間の期待値が最小となるように、前記複数種類の通信方式の送信順序を設定し、前記制御部は、送信順序設定部で設定された送信順序に基づき、前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、所定の通信方式で通信を行う非接触IC媒体との間で非接触IC通信を行うリーダ装置の通信方法において、前記リーダ装置は、複数種類の通信方式による応答確認用の通信信号を前記非接触IC媒体へ送信し、前記非接触IC媒体から応答信号を受信し、この応答信号から検出した通信方式の種類および種類ごとの回数を読み出し可能な状態で記憶し、所定のタイミングで予め定められた期間における前記複数種類の通信方式ごとの検出回数に対してそれぞれの平方根または平方根の近似値を計算し、前記応答確認用の通信信号を送信するときの前記複数種類の通信方式ごとの比率を前記平方根または平方根の近似値に基づき算出し、この算出された比率を満たすように応答確認用の通信信号を送信することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、前記リーダ装置は、応答確認用の通信信号を送信する所定の送信回数を、前記算出された比率に基づき前記複数種類の通信方式ごとに配分し、前記配分した複数種類の通信方式ごとの送信回数を満たし、かつ非接触IC媒体から応答信号を受信する受信時間の期待値が最小となるように、前記複数種類の通信方式の送信順序を設定し、この送信順序に基づき応答確認用の通信信号を送信することを特徴とする。
本発明によれば、複数種類ある通信方式のうちのいずれかの方式で通信を行う非接触IC媒体と、複数種類の通信方式に対応するリーダ装置から構成されるシステムにおいて、ユーザが非接触IC媒体をリーダ装置にタッチしたときのシステムの平均応答時間を短くできる。
本発明におけるICカードシステムの構成を示す図である。 R/W装置1における動作を示す図である。 平均捕捉応答時間の期待値を求める説明に使う図である。 Type−A:Type−B=3:2の割当スケジュールを示す図である。 平均捕捉応答時間の期待値の計算結果を示す図である。
添付図面を適宜参照しながら、複数種類の通信方式に対応した非接触IC通信を行うリーダ装置およびその通信方法の、好適な実施の形態について説明する。
図1は、本発明におけるICカードシステムの構成を示す図である。
図1は、R/W(リーダライタ)装置1と非接触IC媒体である非接触ICカード2とが、電磁波を用いた非接触IC通信を行うシステム構成図である。R/W装置1は、非接触ICカード2との間でデータを送受信するためのアンテナ3、通信処理部4、データ処理部5を備える。
非接触ICカード2は、Type−AまたはType−Bのうち、いずれか一方の方式で無線通信できるIC(Integrated Circuit)を備える。
R/W装置1の通信処理部4は、Type−Aによる通信が可能なA方式無線部4aと、Type−Bによる通信が可能なB方式無線部4bから構成される。通信処理部4は、データ処理部5内にある制御部6から出力される制御信号に応じて、A方式またはB方式による通信を実行する。R/W装置1は、R/W装置1が稼働している間、絶えずType−AまたはType−Bの通信方式による電磁波を用いたポーリング信号を発信しており、非接触ICカード2からポーリングに対する応答を受信するのを待つ。
なお、本実施例では、Type−AおよびType−Bの2種類の通信方式を扱った例を示したが、さらにFeliCa(登録商標)などを加えた3種類以上の通信方式を扱ってもよい。
データ処理部5は、R/W装置1全体の動作を制御する制御部6、記憶部7、時刻や日付・曜日を取得する計時部として機能するRTC(Real Time Clock)8、割当スケジュール作成部9を備える。
制御部6は、通信処理部4へ制御信号を出力して、A方式またはB方式の通信方式による応答確認用の通信信号を非接触ICカード2へ送信する、いわゆるポーリングを行う。制御部6は、非接触ICカード2から受信したポーリング応答信号から通信方式の種類を検出し、検出した通信方式を使って非接触ICカード2と通信するプログラムを、図示しないROMに記憶する。また、制御部6は、検出した通信方式とRTC8から取得した検出時刻とを対応付けて記憶部7に記憶させる。
割当スケジュール作成部9は、応答確認用の通信信号を非接触ICカード2へ送信するときに用いる、A方式とB方式を織り交ぜたスケジュールを作成する。割当スケジュール作成部9は、比率演算部9aと送信順序設定部9bを有する。
比率演算部9aは、所定のタイミングで、予め定めた期間における記憶部7に記憶したA方式の検出回数およびB方式の検出回数を記憶部7から取り出す。予め定めた期間とは、たとえば至近の1日を定めてもよいし、季節ごとや曜日ごとの特定の時間・期間を定めてもよい。比率演算部9aは、取り出したA方式の検出回数およびB方式の検出回数のそれぞれに対して、平方根または平方根の近似値を計算する。そして、比率演算部9aは、通信処理部4から応答確認用の通信信号を非接触ICカード2へ送信するときの、A方式およびB方式の比率を、前記平方根または平方根の近似値に基づき算出する。制御部6は、この算出したA方式とB方式の比率を満たすように通信処理部4へ制御信号を出力し、応答確認用の通信信号を非接触ICカード2へ送信する。
ところで、前述の“A方式とB方式の比率を満たすように”とは、たとえば所定の送信回数からなる一周期に対し、まず、比率演算部9aで求めた比率に基づきA方式による送信回数およびB方式による送信回数に配分する。そして、制御部6は、この配分した送信回数を満たすように通信処理部4へ制御信号を出力し、応答確認用の通信信号を非接触ICカード2へ送信するようにして実現できる。
なお、A方式とB方式の比率の算出に平方根または平方根の近似値を用いる理由は以下による。すなわち、本発明者が実験を繰り返し行った結果、予め定めた期間におけるA方式の検出回数およびB方式の検出回数の比率を用いるよりも、A方式の検出回数の平方根およびB方式の検出回数の平方根の比率を用いる方が、ユーザが非接触ICカード2をR/W装置1にタッチしたときのシステムの平均応答時間を短くする効果が高い、という知見を得たられたことに基づく。
送信順序設定部9bは、通信処理部4から応答確認用の通信信号を非接触ICカード2へ送信する所定の送信回数を、比率演算部9aで算出された比率に基づきA方式による送信回数およびB方式による送信回数に配分する。そして、送信順序設定部9bは、この配分したA方式およびB方式による送信回数を満たし、かつ非接触ICカード2から応答信号を受信する受信時間の期待値が最小となるように、A方式による送信およびB方式による送信の順序を設定する。制御部6は、上述のように設定されたA方式およびB方式の送信順序を満たすように通信処理部4へ制御信号を出力し、応答確認用の通信信号を非接触ICカード2へ送信する。
図2は、R/W装置1における動作を示す図である。
制御部6は、A方式無線部4aおよびB方式無線部4bのうち、予め設定された選択順序にしたがって通信方式を選択する。ここでは、A方式無線部4aを選択するものとする(ステップS1)。そして、制御部6は、非接触ICカード2の通信方式を認識するために、A方式無線部4aからアンテナ3を介して非接触ICカード2へ、応答確認用の通信信号を送信する(ステップS2)。
非接触ICカード2が、A方式の通信が可能なカードであれば、A方式無線部4aがアンテナ3を介して、非接触ICカード2から応答信号を受信する、すなわちICカードを検知する(ステップS3,Yes)。非接触ICカード2が、A方式の通信が可能なカードでなければ、もしくは通信が可能な領域に存在しなければ、ICカードは検知されない(ステップS3,No)ので、ステップS1の無線部の選択に戻る。そして、制御部6は、たとえばB方式無線部4bからアンテナ3を介して非接触ICカード2へ、応答確認用の通信信号を送信する(ステップS2)。以上のように、本システムの通信初期では、ステップS1〜S3からなるポーリングを繰り返して、非接触ICカード2の通信方式を検出通信方式として検出する。
ステップS3において非接触ICカード2を検知したら、制御部6は、ICカードを検知した時刻をRTC8から取得し、検出通信方式(A方式またはB方式)と時刻とを対応付けた履歴情報を記憶部7に記憶する(ステップS4)。そして、制御部6は、検出通信方式を用いて非接触ICカード2に記録された情報を読み出し(ステップS5)、電子マネー決済など所定の処理を行い(ステップS6)、非接触ICカード2との通信を終了する。
割当スケジュール作成部9の比率演算部9aは、記憶部7から情報を読み出す時刻を指定することで、記憶部7から予め定めた期間中の履歴情報を読み出す。比率演算部9aは、予め定めた期間中にA方式の非接触ICカード2を検知した回数と、予め定めた期間中にB方式の非接触ICカード2を検知した回数とをカウントする(ステップS7)。そして、比率演算部9aは、A方式を検知した回数の平方根とB方式を検知した回数の平方根をそれぞれ計算し、これらの比率を求める(ステップS8)。すなわち、応答確認用の通信信号を非接触ICカード2へ送信する所定の送信回数において、A方式による送信が占める割合と、B方式による送信が占める割合とを求める。
なお、本実施例では平方根の値を使って比率を求めたが、平方根の近似値を使って比率を求めてもよい。比率の値も、A方式を検知した回数の平方根とB方式を検知した回数の平方根との比率から厳密に計算した値でなくてもよく、概算値を用いることができる。本発明の要点の1つは、所定の回数だけ応答確認用の通信信号を送信するときに、その所定の回数を、どの通信方式を概略どれくらいの比率で応答確認に使うかを決めるものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で比率を設定すればよい。
また、本実施例では、予め定めた期間中に検知した通信方式の種類と回数を得るために、検知した通信方式の種類と検知した時刻とを対応付けて記憶部7に記憶し、比率演算部9aが記憶部7から情報を読み出す時刻を指定して抽出することとした。しかしながら、通信方式の種類と回数を得る方法は、この実施例に限定されない。制御部6で検出した検出通信方式の種類および検出通信方式の種類ごとの回数を、割当スケジュール作成部9の比率演算部9aで読み出し可能な状態で記憶部7に記憶できれば、その実現手段を問わない。
たとえば、変形例としては、通信方式の種類ごとにカウンタを備えておき、タイマを使って予め定めた期間内に検知する通信方式の種類をカウントしてこの回数を記憶部7に記憶する。そして、比率演算部9aが記憶部7からカウント値を読み出すことで、予め定めた期間における通信方式ごとの検知した回数を知ることができる。
他の変形例としては、記憶部7を通信方式の種類および時間帯により複数の領域に分割する。通信を検知した場合は、通信方式の種類および時間帯に応じた領域にフラグなどを記憶しておき、比率演算部9aが記憶部7の該当する領域から情報を読み出すことで、予め定めた期間における通信方式ごとの検知した回数を知ることができる。
制御部6が、ステップS8で求めたA方式とB方式との比率を満たすように無線部を選択して(ステップS1)、通信処理部4から非接触ICカード2へ応答確認用の通信信号を送信すると、予め定めた期間におけるA方式の検出回数およびB方式の検出回数の比率を用いるよりも、ユーザが非接触ICカード2をR/W装置1にタッチしたときのシステムの平均応答時間を短くできる。ステップS8による発明単独でも技術的に優れた効果を得られるが、以下のステップS9の処理を追加すれば、さらにユーザのカードタッチに対するシステムの平均応答時間を短くする効果が高まる。
ステップS9では、割当スケジュール作成部9の送信順序設定部9bが、通信処理部4から応答確認用の通信信号を送信する所定の送信回数からなる一周期を、比率演算部9aで算出された比率に基づき、A方式による送信回数およびB方式による送信回数に配分する。そして、配分したA方式およびB方式による送信回数を満たし、かつ非接触ICカード2から応答信号を受信する受信時間の期待値(平均捕捉応答時間の期待値)が最小となるように、A方式による送信およびB方式による送信を用いた一周期内の送信順序を設定する(ステップS9)。
制御部6が、応答確認用の通信信号を送信する所定の送信回数からなる一周期を、ステップS9で求めた順序で無線部を選択して(ステップS1)、通信処理部4から非接触ICカード2へ応答確認用の通信信号を送信すると、ユーザが非接触ICカード2をR/W装置1にタッチしたときのシステムの平均応答時間を短くできる。
なお、ステップS7〜S9の処理は、図2に示した処理では非接触ICカード2を検知するごとに行うように記載したが、処理を毎回行う必要はない。ステップS7〜S9の処理は、任意のタイミングで行えばよい。
図2におけるステップS7〜S9の処理内容を、図3〜5を用いて、より具体的に説明する。
図3は、図2のステップS9において、R/W装置1が非接触ICカード2から応答信号を受信する受信時間の期待値、すなわち平均捕捉応答時間の期待値E、をどのように求めるかを説明するために使う図である。
図3では、A方式をType−A、B方式をType−Bと表している。図3は、応答確認用の通信信号を3回送信するとき、Type−Aを2回連続で送信するようにスロットを割り当て、Type−Bを1回送信するようにスロットを割り当てた場合を示している。Type−A、Type−Bとも、R/W装置1が捕捉する処理にかかる時間は100msとする。過去一週間に使用された回数は、Type−A:9000回、Type−B:1000回であったとして、現時点で使用される比率を、Type−A:Type−B=9:1と推測したとする。
以上の前提の場合、平均捕捉応答時間期待値Eは、次の(1)式で計算される。
E=(0.9×Type−Aの平均捕捉応答時間期待値)
+(0.1×Type−Bの平均捕捉応答時間期待値) ・・・(1)
ここで、それぞれの割り当てスロットの期間(100ms)において、R/W装置1が非接触ICカード2を捕捉するタイミングは、割り当てスロット期間の最後の瞬間のみとする。その場合、ある割り当てスロット期間内に、該当する通信方式のカードがタッチされた場合の平均捕捉応答時間Tは、次の(2)式で計算できる。
T=0.5×
(割り当てスロット期間開始時点でタッチされた場合の応答時間
+割り当てスロット期間終了時点でタッチされた場合の応答時間)・・・(2)
よって、図3の割当スケジュール3において、Type−Aの平均捕捉応答時間Ta3は、(2)式を使って下記のように計算できる。下記計算式において、1行目は1スロット目におけるType−Aの平均捕捉応答時間、2行目は2スロット目におけるType−Aの平均捕捉応答時間、3行目は3スロット目におけるType−Aの平均捕捉応答時間、を求めている。
Ta3={0.5×(100ms+ 0ms)
+0.5×(100ms+ 0ms)
+0.5×(200ms+100ms)}/3
=83.33ms
一例として、上記の計算式において、3スロット目におけるType−Aの平均捕捉応答時間の求め方を説明する。3スロット目の開始時点でType−Aのカードをタッチすると、R/W装置1が捕捉するのは1スロット目の終了時点である200ms後となる。そして、3スロット目の終了時点でType−Aの非接触ICカード2をタッチすると、R/W装置1が捕捉するのは1スロット目の終了時点である100ms後となる。したがって、3スロット目におけるType−Aの平均捕捉応答時間=0.5×(200ms+100ms) と求められる。
図3の割当スケジュール3において、同様に、Type−Bの平均捕捉応答時間Tb3を計算すると、次のようになる。
Tb3=150ms
よって、図3の割当スケジュール3でカードの捕捉処理を実行した場合、平均捕捉応答時間期待値E3は(1)式を使って次のように計算できる。
E3=(0.9×83.33ms)+(0.1×150ms)
=90ms
図4・5は、R/W装置1が図2のステップS7〜S9で行う処理を具体的に説明するために使う図である。
ステップS7・S8における、割当スケジュール作成部9の比率演算部9aの処理内容を説明する。
比率演算部9aは、時刻情報を使って記憶部7から至近1時間の履歴情報を読み出し、
至近1時間にA方式の非接触ICカード2を検知した回数=9回
至近1時間にB方式の非接触ICカード2を検知した回数=4回
を得る(ステップS7)。そして、比率演算部9aは、
A方式を検知した回数の平方根=√9=3回
B方式を検知した回数の平方根=√4=2回
を算出し、これらの比率として、
A方式:B方式=3:2
を得る(ステップS8)。
ステップS9における、割当スケジュール作成部9の送信順序設定部9bの処理内容を説明する。
送信順序設定部9bは、通信処理部4から応答確認用の通信信号を送信する送信回数:5回からなる一周期を、比率演算部9aで算出された比率であるA方式:B方式=3:2に基づき、A方式による送信回数:3回およびB方式による送信回数:2回に配分する。A方式による送信回数:3回およびB方式による送信回数:2回を満たし、かつ非接触ICカード2から応答信号を受信する受信時間の期待値(平均捕捉応答時間の期待値)が最小となるように、A方式による送信およびB方式による送信を用いた一周期内の送信順序を設定する(ステップS9)。
ここで、R/W装置1が非接触ICカード2を捕捉する平均捕捉応答時間の期待値が最小となるように、A方式による送信回数:3回およびB方式による送信回数:2回の送信順序を設定する方法を説明する。
図4は、一周期がA方式による送信回数:3回およびB方式による送信回数:2回とからなる送信順序の全組み合わせを示したものであり、送信スロットの割当スケジュールは6−1〜6−10の10通りある。図4では、A方式をType−A、B方式をType−Bと表している。
図5は、これら10通りの送信スロットの割当スケジュールについて、図3で説明したように平均捕捉応答時間期待値Eを求めたときの計算結果を示す図である。よって、送信順序設定部9bは、期待値の小さい割当スケジュール6−2(割当スケジュール6−2、6−4、6−5、6−8、6−9でも良い)を送信順序として設定する。なお、Type−A、Type−Bとも、R/W装置1が捕捉する処理にかかる時間は100msとし、各送信スロットの間隔も図3の場合と同様に100msとして計算した。
この実施例では、平均捕捉応答時間期待値Eが最小となる送信順序の組み合わせを決定するために、すべての送信順序の組み合わせに対して平均捕捉応答時間期待値Eを評価する全探索方法を用いたが、本発明の権利範囲はこの実施形態に限定されない。平均捕捉応答時間期待値Eが最小となる送信順序の組み合わせを決定する方法は、任意の最適化手法を用いることができる。
また、この実施例では、R/W装置1内に本発明に必要なすべての機能を備えるように記載したが、たとえば割当スケジュール作成部9など一部の機能を外部装置に持たせ、R/W装置1に接続して処理させる構成としてもよい。
1 R/W(リーダライタ)装置
2 非接触ICカード
3 アンテナ
4 通信処理部
4a A方式無線部
4b B方式無線部
5 データ処理部
6 制御部
7 記憶部
8 RTC
9 割当スケジュール作成部
9a 比率演算部
9b 送信順序設定部

Claims (6)

  1. 第1の通信方式または第2の通信方式のいずれかの方式で通信する非接触IC媒体と非接触IC通信を行うリーダ装置において、
    前記非接触IC通信を第1の通信方式および第2の通信方式で実行する通信処理部と、
    前記第1の通信方式または第2の通信方式による応答確認用の通信信号を前記非接触IC媒体へ送信し、当該非接触IC媒体から受信した応答信号の通信方式を検出通信方式として、この検出通信方式を使って前記通信処理部に前記非接触IC媒体との間で非接触IC通信を行わせる制御部と、
    前記第1の通信方式または第2の通信方式による応答確認用の通信信号を送信するスケジュールを作成する割当スケジュール作成部と、
    前記制御部で検出した検出通信方式の種類および検出通信方式の種類ごとの回数を前記割当スケジュール作成部が読み出し可能な状態で記憶する記憶部と、
    を備え、
    前記割当スケジュール作成部は、比率演算部を有し、
    前記比率演算部は、所定のタイミングで予め定められた期間における前記記憶部に記憶した第1の通信方式の検出回数および第2の通信方式の検出回数のそれぞれに対して平方根または平方根の近似値を計算し、前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信するときの第1の通信方式および第2の通信方式の比率を前記平方根または平方根の近似値に基づき算出し、
    前記制御部は、前記比率演算部で算出された比率を満たすように前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信する
    ことを特徴とするリーダ装置。
  2. 前記割当スケジュール作成部は、送信順序設定部を有し、
    前記送信順序設定部は、前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信する所定の送信回数を、前記比率演算部で算出された比率に基づき第1の通信方式による送信回数および第2の通信方式による送信回数に配分し、前記配分した第1および第2の通信方式による送信回数を満たしかつ非接触IC媒体から応答信号を受信する受信時間の期待値が最小となるように、第1の通信方式による送信および第2の通信方式による送信の順序を設定し、
    前記制御部は、前記送信順序設定部で設定された送信順序に基づき、前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載のリーダ装置。
  3. 所定の通信方式で通信を行う非接触IC媒体との間で非接触IC通信を行うリーダ装置において、
    前記非接触IC通信を複数種類の通信方式で実行可能な通信処理部と、
    前記複数種類の通信方式による応答確認用の通信信号を前記非接触IC媒体へ送信し、当該非接触IC媒体から受信した応答信号の通信方式を検出通信方式として、この検出通信方式を使って前記通信処理部に前記非接触IC媒体との間で非接触IC通信を行わせる制御部と、
    前記複数種類の通信方式による応答確認用の通信信号を送信するスケジュールを作成する割当スケジュール作成部と、
    前記制御部で検出した検出通信方式の種類および検出通信方式の種類ごとの回数を前記割当スケジュール作成部が読み出し可能な状態で記憶する記憶部と、
    を備え、
    前記割当スケジュール作成部は、比率演算部を有し、
    前記比率演算部は、所定のタイミングで予め定められた期間における前記記憶部に記憶した複数種類の通信方式ごとの検出回数のそれぞれに対して平方根または平方根の近似値を計算し、前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信するときの複数種類の通信方式ごとの比率を前記平方根または平方根の近似値に基づき算出し、
    前記制御部は、前記比率演算部で算出された比率を満たすように前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信する
    ことを特徴とするリーダ装置。
  4. 前記割当スケジュール作成部は、送信順序設定部を有し、
    前記送信順序設定部は、前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信する所定の送信回数を、前記比率演算部で算出された比率に基づき前記複数種類の通信方式ごとに配分し、前記配分した複数種類の通信方式ごとの送信回数を満たしかつ非接触IC媒体から応答信号を受信する受信時間の期待値が最小となるように、前記複数種類の通信方式の送信順序を設定し、
    前記制御部は、送信順序設定部で設定された送信順序に基づき、前記通信処理部から応答確認用の通信信号を送信する
    ことを特徴とする請求項3に記載のリーダ装置。
  5. 所定の通信方式で通信を行う非接触IC媒体との間で非接触IC通信を行うリーダ装置の通信方法において、前記リーダ装置は、
    複数種類の通信方式による応答確認用の通信信号を前記非接触IC媒体へ送信し、
    前記非接触IC媒体から応答信号を受信し、
    この応答信号から検出した通信方式の種類および種類ごとの回数を読み出し可能な状態で記憶し、
    所定のタイミングで予め定められた期間における前記複数種類の通信方式ごとの検出回数に対してそれぞれの平方根または平方根の近似値を計算し、
    前記応答確認用の通信信号を送信するときの前記複数種類の通信方式ごとの比率を前記平方根または平方根の近似値に基づき算出し、
    この算出された比率を満たすように応答確認用の通信信号を送信する
    ことを特徴とするリーダ装置の通信方法。
  6. 前記リーダ装置は、
    応答確認用の通信信号を送信する所定の送信回数を、前記算出された比率に基づき前記複数種類の通信方式ごとに配分し、
    前記配分した複数種類の通信方式ごとの送信回数を満たし、かつ非接触IC媒体から応答信号を受信する受信時間の期待値が最小となるように、前記複数種類の通信方式の送信順序を設定し、
    この送信順序に基づき応答確認用の通信信号を送信する
    ことを特徴とする請求項5に記載のリーダ装置の通信方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019086852A (ja) * 2017-11-01 2019-06-06 シャープ株式会社 情報処理装置、情報処理システム、制御プログラムおよび制御方法

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