JP2011098175A - 心臓再同期療法(cardiacresynchronizationtherapy,CRT)の適応患者を選択するための検査法 - Google Patents

心臓再同期療法(cardiacresynchronizationtherapy,CRT)の適応患者を選択するための検査法 Download PDF

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尚利 前田
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Abstract

【課題】局所的な心筋の収縮不全,局所的な刺激伝導系の異常を診断し,CRTの適応患者の選択と,ペースメーカーの電極の設置部位を決めることができる決定法を提供する。
【解決手段】核医学的手法を用いて局所的な心筋収縮の振幅を測定する。心筋の充分な収縮の振幅を期待できる患者を選び,つぎに心筋の収縮開始が遅延している部位を把握してペースメーカーの電極の先端を設置することにより,CRTの治療効果を高めることができる。収縮の振幅が低下している患者はCRT療法の適応外とし,収縮開始に時間遅れが認められる患者に対して,最適なペースメーカーの電極の設置部位を決定し,CRT治療を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は,心拍出量が低下した心不全患者にたいするペースメーカーによる心臓再同期療法の適応の有無、およびペースメーカーの電極の設置部位決めに関するものである。
心拍出量・駆出率の低下した心不全患者にたいする治療法として,心筋の複数の部位に電気刺激を与え,心筋に同時に収縮を行わせる方法を心臓再同期療法(CRT)と呼ぶ。
多くの患者においては,ペースメーカーを留置することで心機能が改善され,患者の生活の質(quality of life,QOL)は向上するが,CRTは全ての心不全の患者にたいして有効というものではなく、一定の割合で無効な症例がある。治療効果が期待できるCRT適応患者を選び出す目的で,心電図のQRS延長,超音波,エックス線CT等の検査による心壁運動が,適応患者を選び出す指標として用いられている。
特許第3394242
瀬尾由広ほか,CRT・CRT−Dの現状と新展開,Heart View、12巻7号 822ページ 2008年 前田尚利ほか、映像情報、12巻、39ページ、2007年 H.Maeda,Physiological Measurement,volume 25(1)71−84,2004 H.Maeda et al.,Physics in Medicine and Biology,volume 46 347−367,2001
現在、おおよそ20%の患者において,CRT施行後に心不全の改善がみられない。この理由として,適応患者の選択の誤り,ペースメーカーの電極装着部位の誤り等が考えられる。すなわち,適切なCRTの適応患者の選択と,ペースメーカーの電極留置の位置決めが課題となる。
血液を押し出す心臓の模型を,図1のように簡素化して考える。心臓の左室を模した大きな円筒(主筒1)に複数個のシリンダーポンプ(実際の心臓においては,心筋がその働きをするが,模式図では計6個のシリンダーポンプを描いている。)を主筒の軸と直角方向にとりつけ,主筒1の両端に,流れの方向を常に一定に保つための弁をつける。それぞれ,入り口(僧帽弁)と出口(大動脈弁)を模している。
理解しやすくするために,ピストンを押すのは人間で,個々の人間はヘッドホーンを装着し,ヘッドホーンからの合図とともにピストンを一定の力で押す。一定の時間がきたら,元の位置に戻るシステムを考える。
ヘッドホーンが正しく機能し,すべての人間が,主筒内の圧力に対して押す力を持っていれば,シンクロナイズしてピストンを押すことができる。(正常の同期状態)
いったん,ヘッドホーンが壊れて,合図が伝わらなくなった場合(刺激伝導系の障害),その人間は隣接する人間が押すのをみて(隣接部位からの信号の伝達,デスモゾームを介した心筋の脱分極)から,あわてて押し始めるであろう(収縮開始の遅れ)。このとき,主筒内の圧力が上昇するために,この人間は押すどころか逆に,主筒内の圧力により,外方向に押し出されてしまう。(収縮早期拡張,early distension)
ヘッドホーンが正しく機能していても,人間にピストンを押すだけの筋力がない場合,十分奥まで押すことができない。(振幅の低下)
ひとつでもヘッドホーンが壊れるか,一人でも筋力が低下していると,すべてが正常である場合と比べ,このシステムからの流体の駆出量は減少する。
ヘッドホーンが壊れている場合には,ヘッドホーンからの信号の替わりに,何らかの方法で加圧開始のタイミングを伝達する必要がある。心筋虚血や心筋炎などによって筋力が低下している場合(収縮の振幅が小さい場合)には,薬物や運動療法で心筋の収縮力を増強するか,筋肉移植によって筋力を増加させる方法が考えられる。
出入り口の弁に逆流がないこと,個々の人間が十分な筋力を保持していることをあらかじめ調べた上で,ヘッドホーンが壊れている人間に対して,ヘッドホーンとは異なる方法を使って,ピストンに力を加える始めるイミングを伝えることにより,同時にピストンが押され,このシステムからの拍出量が改善される。
CRT適応患者の選択にあたり,心筋が充分な収縮力を持っているにもかかわらず,刺激伝導系の異常にのみ由来する心不全の患者を選び出す必要がある。収縮開始の刺激が与えられても十分な心筋収縮が不可能な場合は,CRTの対象とはならない。
Maeda等が開発した心臓核医学的手法を使った心臓の収縮を測定する方法を用いて,心臓のすべての部位における収縮の大きさ(振幅)と,タイミング(収縮開始の遅れ,収縮早期拡張)を定量化して,心筋が充分な収縮力を持っているにもかかわらず,刺激伝導系の異常にのみ由来する心不全の患者を選び出すことが可能となる。
本法を用いて,適切なCRT対象となる患者を選ぶことができ,高価な医療器具(CRTのペースメーカー)を無駄にすることが少なくなると同時に,患者にたいする不必要な侵襲を与えることもなくなって,医療スタッフに対する負担を軽減させることができる。
ペースメーカーを埋め込んだ後にも,正しく心筋が同期して収縮しているかどうか,治療効果を調べることができる。
心筋収縮による心臓のポンプとしての働きを,複数の人間がピストンを押す模型として,心臓の局所的な収縮のタイミングと収縮の振幅から説明する模式図である。 心筋の17分割極座標表示8(1から反時計回りに前壁,中隔,下後壁,側壁を示し,外周が,心基底部,中心17が心尖部を示す。)で,グラフは,それぞれの部位(1から17)における心筋の収縮率を示す。横軸は時間,縦軸は収縮率と,左室容積を表している。それぞれの区分の上方の線9は,左室容積である。下方の線10は,該当区分の心筋の収縮率を表す。
核医学,核磁気共鳴,超音波,エックス線CT等を用いて,局所的心筋の収縮の時間的な変化を測定し,本法を用いることにより,CRT対象の患者と,電極の留置部位を決定する。
図2は,心尖部周囲に虚血性の変化がある心不全患者の,それぞれの区分の心筋収縮状態を示した図である。この図にあるように,第7区分から10区分は収縮の振幅が小さいが,第13区分から16区分は,収縮の開始に遅延がみられるものの,充分な振幅を持っている。この患者は全体に心筋の収縮振幅は充分ではない。CRTを試行して遅れのみられる部位に電気刺激を与えても,心不全が充分改善することは期待できない。
もし薬物付加や運動負荷により,心筋収縮の振幅が十分認められるならば,収縮開始(伝導障害)に遅れがある部位(第13区分から16区分)に対し,収縮刺激を正しく伝えるための最適な刺激部位に電極を設置し,これらの部位の収縮開始のタイミングの改善をはかることができる。
医療産業において,より適切にCRT対象の患者を選別することが可能となって医療費の無駄の削減に役立ち,削減できた資源を他の分野に振り向けることが可能となる。
1 主筒
2 シリンダー
3 ピストン
4 人間
5 ヘッドホーン
6 流入弁
7 流出弁
8 極座標による心筋の17分割表示
9 左室容積
10 局所心筋の収縮率

Claims (2)

  1. 局所的な心筋の収縮の振幅から,心臓再同期療法(cardiac resynchronization therapy,CRT)の適応の有無を決めること。
  2. 局所的な心筋収縮の開始のタイミングを調べ,CRTの電極設置場所を決めること。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3125141A1 (en) 2015-07-31 2017-02-01 Fujitsu Limited System and method for biomedical simulation

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