JP2011097770A - 電子機器 - Google Patents

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一仁 石田
Kumiko Kuriki
くみ湖 栗城
Yukio Shiobara
由季央 塩原
Yoichiro Nishimura
陽一郎 西村
Tomohisa Higuchi
智久 樋口
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Abstract

【課題】給電装置及び被給電装置の位置合わせが正確であり、かつ被給電装置の給電装置に対する着脱性が良好である電子機器を提供する。
【解決手段】給電装置2と、給電装置2と接合された状態で給電装置2から給電される携帯電話機3と、を備えている。給電装置2と携帯電話機3が接合される面には、接合部材221,222,223,321,322,323が設けられている。接合部材は、接合の相手方である接合部材と対向する面が球面である永久磁石又は磁性体で構成されている。相互に対向する接合部材のうちの少なくとも一方が永久磁石である。永久磁石は、磁極の一方が対向する相手方の接合部材に最も近い位置である。磁性体は、対向相手の接合部材の側に突出しており、突出している部分が球面である。
【選択図】図3

Description

本発明は、被給電装置が給電装置に嵌め込まれ、無接点電力伝送によって給電装置から被給電装置に電力供給が行われる電子機器に関する。
被給電装置が給電装置に嵌め込まれ、無接点電力伝送によって給電装置から被給電装置に電力供給されることによって、被給電装置の充電が行われることは、多くの被給電装置において行われている。このような被給電装置としては、例えば、携帯電話、PHS、リモートコントローラー、電動歯ブラシ、及び電気シェーバーなどが挙げられる。
通常、上述のように充電される被給電装置は、充電時に給電装置に固定されていないことが多い。例えば、被給電装置は、充電時に、給電装置に設けられたガイドに沿って給電装置に置かれるだけである。また、給電装置も固定されて使用されることはほとんどなく、机上などに置かれた状態で使用されることが多い。
このような充電方法においては、給電装置の充電が簡単かつ手軽に実行できる。しかし、充電時に外部から力がかかれば、被給電装置が給電装置から簡単に外れてしまうため、充電ができなくなるおそれがあった。
被給電装置が給電装置からはずれることが防止されるためには、被給電装置が給電装置に固定されていればよい。例えば、特許文献1には、支持された球体磁石が強磁性体の対象物に設けた嵌合穴に挿入される磁石連結装置が開示されている。球体磁石が被給電装置及び給電装置の一方に支持され、嵌合穴が被給電装置及び給電装置の他方に設けられることによって、被給電装置が給電装置に固定され、被給電装置が給電装置から外れることが低減可能である。
特開2006−121070号公報
無接点電力伝送による充電においては、充電効率の観点から、被給電装置が給電装置に固定される際に、給電装置及び被給電装置の正確な位置合わせが要求される。つまり、給電装置及び被給電装置の位置合わせが正確に行われているときに最も充電効率がよく、給電装置及び被給電装置の位置のずれが大きくなる程、充電効率が悪くなり、位置のずれの大きさによっては充電そのものが行われない可能性もある。
上述したように、給電装置及び被給電装置の嵌合部分に特許文献1に記載の磁石連結装置が使用されると、外部からの力によって被給電装置が給電装置から外れることが低減される。しかし、給電装置及び被給電装置の嵌合部分に特許文献1に記載の磁石連結装置が使用されても、給電装置及び被給電装置の位置合わせが正確に行われないおそれがある。
特許文献1に記載の磁石連結装置においては、球体磁石(凸部)及び嵌合穴(凹部)の嵌合によって給電装置と被給電装置が嵌合されるため、凸部と凹部の接触部分は線領域又は面領域となる。そのため、凸部と凹部は、線方向又は面方向にずれて嵌合されるおそれがあり、正確な位置づけができないおそれがあるのである。
また、凸部と凹部による嵌合では、被給電装置が給電装置に固定される際、または、被給電装置が給電装置から外される際に、凸部と凹部が引っかかるおそれがあり、被給電装置の着脱性は必ずしも良いとはいえない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、給電装置及び被給電装置の位置合わせが正確であり、かつ被給電装置の給電装置に対する着脱性が良好である電子機器を提供することにある。
(1) 本発明の電子機器は、給電装置と、上記給電装置から電力を供給される被給電装置と、を備えた電子機器である。上記給電装置は、上記被給電装置と対向する第1対向面の少なくとも3箇所以上に設けられており、上記被給電装置と接合可能な第1接合部と、上記第1対向面に設けられており、上記第1接合部と接合されている上記被給電装置に無接点電力伝送によって電力を供給する第1充電部と、を備えている。上記被給電装置は、上記給電装置と対向する第2対向面における上記第1接合部の各々と対向する位置に設けられており、対向する上記第1接合部と接合可能な第2接合部と、上記第2対向面における上記第1充電部と対向する位置に設けられており、上記第2接合部が上記第1接合部と接合されている状態において、無接点電力伝送によって上記第1充電部から電力を供給される第2充電部と、を備えている。相互に対向する上記第1接合部及び上記第2接合部のうちの少なくとも一方に、対向相手の上記第1接合部又は上記第2接合部側が球面であり、磁極の一方が対向相手の上記第1接合部又は上記第2接合部に最も近い位置である永久磁石が設けられている。上記永久磁石が設けられていない上記第1接合部及び上記第2接合部は、磁性体で構成されており、当該磁性体は、上記第1対向面及び上記第2対向面から、対向相手の上記第1接合部又は上記第2接合部側に突出しており、突出している部分が球面である。
第1接合部及び第2接合部に設けられた対向相手の第1接合部又は第2接合部側が球面であり、磁極の一方が対向相手の上記第1接合部又は上記第2接合部に最も近い位置である永久磁石は、当該対向相手と接合される際に、当該対向相手に最も近い天頂位置で最も磁力が強い。したがって、第1接合部の永久磁石と第2接合部の永久磁石は、お互いの天頂位置において接合される。
第1接合部及び第2接合部に設けられた磁性体は、対向相手である第1接合部又は第2接合部と接合される際に、当該対向相手に最も近い天頂位置において、当該対向相手の永久磁石の天頂位置と接合される。
以上より、第1接合部と第2接合部の一方の永久磁石と、第1接合部と第2接合部の他方の永久磁石又は磁性体とは、点において接合される。
(2) 上記第1接合部及び上記第2接合部に設けられた上記永久磁石は、上記第1対向面及び上記第2対向面から、対向相手の上記第1接合部又は上記第2接合部側に突出している。
上述の構成においては、給電装置及び被給電装置が接合された際に、給電装置及び被給電装置の間には、第1接合部及び第2接合部の突出によって、間隙が生じる。ユーザは、当該間隙に指を挟むことにより、被給電装置を容易に着脱可能である。
(3) 上記第1接合部は、上記給電装置及び上記被給電装置の接合態様が一義的に定まる位置に設けられる。
上述の構成においては、被給電装置が給電装置に誤った方向や位置で固定されることが防止可能である。
(4) 上記第1充電部は、上記第1対向面において上記第1接合部と異なる位置に設けられる。
第2充電部は第1充電部と対向する位置に設けられており、第2接合部は第1接合部と対向する位置に設けられているため、上述の構成とすることにより、第2充電部は、第2接合部と異なる位置に設けられることになる。また、給電装置と被給電装置が接合された状態において、第1充電部は第2接合部と異なる位置であり、第2充電部は第1接合部と異なる位置である。以上より、第1充電部及び第2充電部が第1接合部及び第2接合部に設けられた永久磁石の磁力の影響を受けることが、低減可能である。
(5) 上記第1接合部は、上記第1対向面の外周に近い領域に分散配置されており、上記第1充電部は、上記第1接合部よりも上記第1対向面の中央に近い領域に配置されている。
第1接合部が第1対向面の一部の領域付近に集中して配置されると、第2接合部も第2対向面の一部の領域付近に集中する。この状態において、給電装置と被給電装置が接合されると、第1対向面及び第2対向面における第1接合部及び第2接合部が存在しない領域では、給電装置と被給電装置の位置ずれが大きくなってしまうおそれがある。しかし、上述の構成では、第1接合部が、第1対向面の外周に近い領域に分散配置されているため、上記の問題の発生を防止できる。
また、第1充電部が第1接合部よりも第1対向面の中央に近い領域、つまり第1接合部と異なる位置に配置されているため、上述と同様に、第1充電部及び第2充電部が第1接合部及び第2接合部に設けられた永久磁石の磁力の影響を受けることが、低減可能である。
(6) 上記給電装置は、上記第1対向面と反対側の面に、壁面に固定されて当該装置を係合保持する保持部材、を更に備えている。
(7) 上記給電装置は、上記第1対向面がユーザ側に露出するように、壁面に埋め込まれている。
これらの構成のように、給電装置が壁掛け型又は壁埋め込み型であることによって、給電装置及び被給電装置は場所を大きくとることなく設置可能である。また、給電装置及び被給電装置が机上などに置かれていると、ユーザの手などが、給電装置の本体や給電装置と電源を接続しているコードなどに引っかかるおそれがあるが、給電装置が壁掛け型又は壁埋め込み型であることによって、上記問題が解消される。
(8) 上記被給電装置は、上記第2対向面の上下方向の長さが左右方向の長さよりも長く、上下方向及び左右方向の双方と垂直な方向の長さが上下方向及び左右方向の長さより短い縦長形状である。
例えば、第2対向面の上下方向の長さと左右方向の長さが略同一であれば、ユーザが被給電装置を誤った向きで給電装置に固定するおそれがあるが、被給電措置が縦長形状であることにより、このような誤りが低減される。
(9) 上記永久磁石は希土類磁石である。
希土類磁石は磁力が強いため、小型の永久磁石でも十分な磁力を得ることができ、第1接合部及び第2接合部に使用する永久磁石の小型化が可能である。また、希土類磁石は磁力が強いため、被給電装置と給電装置がより確実に接合可能である。
第1接合部及び第2接合部に設けられた対向相手の第1接合部又は第2接合部側が球面である永久磁石は、当該対向相手と接合される際に、当該対向相手に最も近い天頂位置で最も磁力が強い。したがって、第1接合部の永久磁石と第2接合部の永久磁石は、お互いの天頂位置において接合される。また、第1接合部及び第2接合部に設けられた磁性体は、対向相手である第1接合部又は第2接合部と接合される際に、当該対向相手に最も近い天頂位置において、当該対向相手の永久磁石の天頂位置と接合される。以上のように、第1接合部と第2接合部の一方の永久磁石と、第1接合部と第2接合部の他方の永久磁石又は磁性体とは、点において接合されるため、正確な位置合わせが可能である。
また、本発明では、永久磁石の磁力によって被給電装置と給電装置が接合されるため、凸部と凹部の嵌合が不要である。したがって、被給電装置の給電装置に対する着脱の際に凸部と凹部が引っかかるなどということはなく、被給電装置の給電装置に対する着脱性が良好となる。
図1は、室内に給電装置2が設置された状態を示す斜視図であり、(A)には給電装置2が壁面に固定された状態が示されており、(B)には給電装置2が壁面に埋め込まれた状態が示されている。 図2は、充電機器1の外観斜視図であり、(A)には携帯電話機3を斜め前方から見た状態が示されており、(B)には携帯電話機3を斜め後方から見た状態が示されており、(C)には給電装置2を斜め前方から見た状態が示されている。 図3は、充電機器1を模式的に示す右側面図であり、(A)には給電装置2と携帯電話機3が接合されていない状態がしめされており、(B)には給電装置2と携帯電話機3が接合されている状態が示されており、(C)には給電装置2及び携帯電話機3の接合部材が突出している状態が示されており、(D)には給電装置2の接合部材が埋め込まれ携帯電話機3の接合部材が突出している状態が示されており、(E)には給電装置2及び携帯電話機3の各々において突出された接合部材と埋め込まれた接合部材が混在している状態が示されている。 図4は、給電装置2を模式的に示す右側面図であり、(A)には給電装置2が保持部材25によって壁面4に固定されている状態が示されており、(B)には給電装置2が壁面4に埋め込まれている状態が示されており、(C)には給電装置2がビス7によって壁面4に固定されている状態が示されている。 図5は、接合部材を模式的に示す右側面図であり、(A)には接合部材が半球形状であって給電装置2の接合部材のN極と携帯電話機3の接合部材のS極が対向している状態が示されており、(B)には接合部材が球形状であって給電装置2の接合部材のN極と携帯電話機3の接合部材のS極が対向している状態が示されており、(C)には接合部材が半球形状であって給電装置2の接合部材のS極と携帯電話機3の接合部材のN極が対向している状態が示されており、(D)には接合部材が球形状であって給電装置2の接合部材のS極と携帯電話機3の接合部材のN極が対向している状態が示されている。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
図1から図3に示されるように、本発明の電子機器の一例である携帯電話の充電機器1は、給電装置2(本発明の給電装置の一例)と、給電装置2から電力を供給される携帯電話機3(本発明の被給電装置の一例)とで構成されている。
以下の説明においては、図2に示されるように、充電機器1が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向を定義する。給電装置2の接合部材221,222,223及び第1充電部23が設けられている側(図2(C)参照)、及び、携帯電話機3の操作パネル34(図2(A)参照)が設けられている側を手前側(正面)として前後方向を定義する。給電装置2及び携帯電話機3を手前側(正面)から見て左右方向を定義する。
[給電装置2の構成]
図1(A)に示されるように、給電装置2は、建物の室内の壁面4に設けられている。建物は、例えば住宅やオフィスビルなどである。壁面4は、室内において、床5及び天井(不図示)の間に床及び天井と垂直に設けられており、窓6などが設けられる壁の表面のことである。壁の表面は、室内にいる充電機器1のユーザの側の面である。なお、壁面4は床5の上面や天井の下面であってもよい。
本実施形態においては、壁面4に設けられた給電装置2が床5に落下することを防止するため、給電装置2は、図4(A)に示されるように、後面24に保持部材25(本発明の保持部材の一例)を備えている。ここで、後面24は、給電装置2において壁面4に接する側の面である。保持部材25は、例えば、後面24から後方に突出し、その先端部が下向きに折れ曲がった一又は複数の凸部で構成されている。また、壁面4には、保持部材25が挿入可能な大きさの孔41が設けられている。保持部材25は、図4(A)に示される態様で孔41に挿入される。これにより、下向きに折れ曲がった先端部が孔41に引っ掛かり、給電装置2が壁面4から床5に落下することが防止される。なお、保持部材25は、給電装置2が壁面4に保持可能であれば、上述したような形状に限らない。
図2(C)に示されるように、給電装置2は、3個の接合部材221,222,223(本発明の第1接合部の一例)及び給電回路23(本発明の第1充電部の一例)を備えている。接合部材221,222,223及び給電回路23は、後面24と前後方向の反対側の面である第1対向面21(本発明の第1対向面に相当)に設けられている。ここで、第1対向面は、携帯電話機3と対向する面であって、携帯電話機3が接合される面である。
[接合部材221,222,223の構成]
接合部材221,222,223は、少なくとも前側が球面の形状である。例えば、接合部材221,222,223は、図5(A)又は図5(C)に実線で示されるような前側が球面であって後側が平面である半球形状、或いは、図5(B)又は図5(D)に実線で示されるような球形状である。
接合部材221,222,223は、永久磁石又は磁性体で構成されている。永久磁石は、希土類磁石であることが好ましい。希土類磁石は、希土類元素を用いた磁石であり、例えば、サマリウムコバルト磁石やネオジム磁石などである。磁性体は磁石に引き寄せられる物質であり、例えば、鉄、コバルト、ニッケルなどである。接合部材221,222,223が永久磁石で構成されている場合、接合部材221,222,223は、永久磁石又は磁性体で構成された後述する携帯電話機3の接合部材321,322,323(本発明の第2接合部の一例)と磁力によって接合される。接合部材221,222,223が永久磁石で構成されていない場合、接合部材221,222,223は磁性体で構成されており、永久磁石で構成された携帯電話機3の接合部材321,322,323と磁力によって接合される。つまり、図3(A)に示されるように対向している状態の給電装置2及び携帯電話機3は、図3(B)に示されるように接合される。
また、接合部材221,222,223が永久磁石である場合、当該永久磁石は、給電装置2及び携帯電話機3が接合された状態において、磁極の一方(N極又はS極)が対向相手の接合部材321,322,323に最も近い位置となるように配置される。当該位置がN極となるように接合部材221,222,223が配置された場合、図5(A)及び図5(B)に一点鎖線で示されるように、磁力線はN極から対向相手である携帯電話機3の接合部材321,322,323(図5(A)及び図5(B)に破線で示される。)の向きとなる。一方、当該位置がS極となるように接合部材221,222,223が配置された場合、図5(C)及び図5(D)に一点鎖線で示されるように、磁力線は対向相手である携帯電話機3の各接合部材321,322,323から当該S極への向きとなる。
なお、給電装置2の接合部材221,222,223及び携帯電話機3の接合部材321,322,323の接合については後段において詳述する。
接合部材221,222,223の上下方向及び左右方向の位置は、以下の通りである。図2(C)に示されるように、本実施形態において、接合部材221は、第1対向面21の上端付近であって左右方向の中央付近に設けられている。接合部材222は、第1対向面21の下端付近であって左端付近に設けられている。接合部材223は、第1対向面21の上端付近であって右端付近に設けられている。なお、上記では、給電装置2には、3個の接合部材221,222,223が設けられている場合について説明したが、接合部材は、第1対向面21の少なくとも3箇所に設けられていればよく、例えば、給電装置2には、4個や5個の接合部材が設けられていてもよい。
接合部材221,222,223は、給電装置2及び携帯電話機3の接合態様が一義的に定まる位置に設けられている。このような接合部材221,222,223の位置としては、例えば、図2(C)に示されるような配置がある。この場合、給電装置2に携帯電話機3が接合されると、携帯電話機3が縦向き、つまり接合部材221が上側となり、接合部材222が左下側となり、接合部材223が右下側となる1通りの接合態様のみが考えられ、一義的に定まる。
接合部材221,222,223が永久磁石で構成されている場合における接合部材221,222,223の前後方向の位置は、図3(C)に示されるように、接合部材221,222,223の球面の部分が第1対向面21から対向相手である携帯電話機3の接合部材321,322,323の側に突出する位置である。或いは、図3(D)に示されるように、接合部材221,222,223が第1対向面21の後方の近傍に埋め込まれる位置である。なお、図3(E)に示されるように、接合部材221,222,223の球面の部分が突出した接合部材(図3(E)では接合部材221)と、第1対向面21の後方の近傍に埋め込まれた接合部材(図3(E)では接合部材223)とが混在していてもよい。
また、接合部材221,222,223が磁性体で構成されている場合における接合部材221,222,223の前後方向の位置は、図3(C)に示されるように、接合部材221,222,223の球面の部分が第1対向面21から対向相手である携帯電話機3の接合部材321,322,323の側に突出する位置である。つまり、磁性体は、その形状に関わらず、第1対向面21から、対向相手である携帯電話機3の接合部材321,322,323の側に突出しており、突出している部分が球面で構成されている。
接合部材221,222,223の給電装置2への固定には、公知の手段が用いられる。例えば、接合部材221,222,223が図5(A)及び図5(C)に示されるような半球形状である場合、接合部材221,222,223の後方の部分が第1対向面21に貼り合わされる。また、接合部材221,222,223が図5(B)及び図5(D)に示されるような球形状である場合、接合部材221,222,223の後方の部分が第1対向面21に埋め込まれる。
[給電回路23の構成]
図2(C)に示されるように、給電回路23は、第1対向面21に設けられている。給電回路23は、給電装置2及び携帯電話機3が接合された状態において、携帯電話機3に備えられている受電回路33(本発明の第2充電部の一例)に無接点電力伝送によって電力を供給する。
無接点電力伝送は、相互誘導を利用して、非接触で電力を伝送する公知の方式が用いられる。例えば、高周波発振回路(不図示)において、商用電源から入力された電流から高周波電流が発生される。送電コイル(不図示)に高周波電流が流されることによって高周波電磁界が発生される。送電コイルと所定の間隔(例えば数ミリ)で対向する受電コイル(不図示)において、送電コイルで発生された電磁界が電磁誘導で受電される。受電コイルでの受電によって受電コイルに流される高周波電流が、整流回路(不図示)において直流に変換される。
無接点電力伝送が以上のように実行される場合、給電回路23は、上述の高周波発振回路及び送電コイルを備え、受電回路33は、上述の受電コイル及び整流回路を備えている。また、図2(C)及び図3に示されるように、本実施形態においては、給電装置2の第1対向面21に凸部26が設けられており、凸部26には給電回路23が設けられている。凸部26が設けられた理由は、給電装置2と携帯電話機3が接合された状態で、送電コイルと受電コイルが所定の間隔で対向するように、送電コイルを受電コイル側に近づけ、送電コイルから受電コイルへの電力供給を可能とするためである。したがって、給電装置2と携帯電話機3を接合させたときに、送電コイルと受電コイルが所定の間隔で対向するのであれば、凸部26が給電装置2ではなく携帯電話機3に設けられていてもよいし、凸部26が給電装置2及び携帯電話機3の双方に設けられていてもよいし、凸部26が給電装置2及び携帯電話機3のいずれにも設けられていなくてもよい。図3(B)から図3(E)では、給電装置2及び携帯電話機3が接合された状態において、凸部26が携帯電話機3の第2対向面31(本発明の第2対向面に相当)と接しているが、送電コイル及び受電コイルが所定の間隔で対向するのであれば、接している必要はない。
なお、本発明においては、給電装置2から携帯電話機3へ無接点電力伝送で電力が電送されるのであれば、給電回路23及び受電回路33の具体的な構成は上述したものに限らず任意の構成である。したがって、本明細書においては、給電回路23の内部構成についてのこれ以上の詳細な説明が省略される。
給電回路23は、第1対向面21において各接合部材221,222,223と異なる位置に設けられている。本実施形態においては、図2(C)に示されるように、給電回路23は、第1対向面21の上下方向の中央から少し下側であって左右方向の中央付近に設けられており、接合部材221,222,223の位置とは異なる位置である。接合部材221,222,223を構成する永久磁石から給電回路23への磁力の影響を少なくするため、給電回路23と接合部材221,222,223との距離は大きい方が好ましい。
また、本実施形態においては、図2(C)に示されるように、接合部材221,222,223は、第1対向面21の上端、下端、右端又は左端に近い領域、つまり外周に近い領域に分散して配置されている。また、給電回路23は、接合部材221,222,223を頂点とする三角形の内側、つまり接合部材221,222,223よりも第1対向面21の中央に近い領域に配置されている。
[携帯電話機3の構成]
図2(A)及び図2(B)に示されるように、携帯電話機3は、第2対向面31の上下方向の長さが左右方向の長さよりも長く、上下方向及び左右方向の双方と垂直な方向である前後方向の長さが上下方向及び左右方向の長さより短い縦長形状である。
携帯電話機3は、前面に操作パネル34が設けられ(図2(A)参照)、後面に3個の接合部材321,322,323及び受電回路33が設けられている(図2(B)参照)。ここで、後面は、給電装置2と接合される側の面、つまり第2対向面31である。
操作パネル34は、各種操作ボタンや液晶表示部から構成されている。携帯電話機3は、操作ボタンからの指示入力によって動作する。第2対向面31に設けられた接合部材321,322,323は、給電装置2の接合部材221,222,223と磁力によって接合される。これにより、携帯電話機3と給電装置2が接合される。携帯電話機3と給電装置2が接合されることによって、第2対向面31に設けられた受電回路33は、給電装置2の給電回路23と対向する。そして、受電回路33は給電回路23から電磁誘導によって電力供給される。つまり、携帯電話機3は給電装置2から無接点電力伝送によって電力供給を受け、充電される。
[接合部材321,322,323の構成]
接合部材321,322,323は、少なくとも後側が球面の形状である。例えば、接合部材321,322,323は、図5(A)又は図5(C)に破線で示されるような後側が球面であって前側が平面である半球形状、或いは、図5(B)又は図5(D)に破線で示されるような球形状である。
その他に関しては、接合部材321,322,323は、上述した給電装置2の接合部材221,222,223と同様の構成である。つまり、接合部材321,322,323は、永久磁石または磁性体で構成されており、永久磁石は、希土類磁石であることが好ましい。接合部材321,322,323が永久磁石で構成されている場合、接合部材321,322,323は、永久磁石又は磁性体で構成された給電装置2の接合部材221,222,223と磁力によって接合される。接合部材321,322,323が永久磁石で構成されていない場合、接合部材321,322,323は磁性体で構成されており、永久磁石で構成された給電装置2の接合部材221,222,223と磁力によって接合される。接合部材321,322,323が永久磁石である場合、当該永久磁石は、携帯電話機3及び給電装置2が接合された状態において、磁極の一方(N極又はS極)が対向相手の接合部材221,222,223に最も近い位置となるように配置される。なお、携帯電話機3の接合部材321,322,323及び給電装置2の接合部材221,222,223の接合については後段において詳述する。
接合部材321,322,323の上下方向及び左右方向の位置は、給電装置2の接合部材221,222,223と対向する位置である。つまり、携帯電話機3の接合部材は、給電装置2の接合部材と同数となる。図2(B)に示されるように、本実施形態において、接合部材321は、第2対向面31の上端付近であって左右方向の中央付近に設けられている。接合部材322は、第2対向面31の下端付近であって左端付近に設けられている。接合部材323は、第2対向面31の上端付近であって右端付近に設けられている。以上より、携帯電話機3の接合部材321,322,323の各々は、対向する給電装置2の接合部材221,222,223と各々と接合可能である。
また、接合部材321,322,323は、給電装置2の接合部材221,222,223と対向する位置に設けられているため、携帯電話機3及び給電装置2の接合態様が一義的に定まる位置に設けられていることになる。
接合部材321,322,323の前後方向の位置は、給電装置2の接合部材221,222,223の場合と同様である。
つまり、接合部材321,322,323が永久磁石で構成されている場合における接合部材321,322,323の前後方向の位置は、図3(D)に示されるように、接合部材321,322,323の球面の部分が第2対向面31から対向相手である給電装置2の接合部材221,222,223の側に突出する位置である。或いは、図3(B)に示されるように、接合部材321,322,323が第2対向面31の後方の近傍に埋め込まれる位置である。なお、図3(E)に示されるように、接合部材321,322,323の球面の部分が突出した接合部材(図3(E)では接合部材323)と、第2対向面31の後方の近傍に埋め込まれた接合部材(図3(E)では接合部材321)とが混在していてもよい。
また、接合部材321,322,323が磁性体で構成されている場合における接合部材321,322,323の前後方向の位置は、図3(D)に示されるように、接合部材321,322,323の球面の部分が第2対向面31から対向相手である給電装置2の接合部材221,222,223の側に突出する位置である。つまり、磁性体は、その形状に関わらず、第2対向面31から、対向相手である給電装置2の接合部材221,222,223の側に突出しており、突出している部分が球面で構成されている。
また、接合部材321,322,323の携帯電話機3への固定には、公知の手段が用いられる。
[受電回路33の構成]
図2(B)に示されるように、受電回路33は、第2対向面31における給電回路23と対向する位置に設けられている。受電回路33は、携帯電話機3及び給電装置2が接合されている状態において、無接点電力伝送によって給電回路23から電力を供給される。受電回路23の構成及び無接点電力伝送については、給電回路23の構成の項で説明したとおりである。
上述したように、接合部材321,322,323は、給電装置2の接合部材221,222,223と対向する位置に設けられており、給電回路23は、第1対向面21において接合部材221,222,223と異なる位置に設けられており、受電回路33は、第2対向面31において給電回路23と対向する位置に設けられている。したがって、受電回路33は、第2対向面31において接合部材321,322,323と異なる位置に設けられている。
また、給電装置2の接合部材221,222,223及び給電回路23の場合と同様に、本実施形態においては、図2(B)に示されるように、接合部材321,322,323は、第2対向面31の外周に近い領域に分散して配置されている。また、受電回路33は、接合部材321,322,323よりも第2対向面31の中央に近い領域に配置されている。
[給電装置2と携帯電話機3の接合部材同士の接合について]
給電装置2と携帯電話機3が磁力によって接合するためには、相互に対向する給電装置2の接合部材221,222,223及び携帯電話機3の接合部材321,322,323のうちの少なくとも一方に、永久磁石が設けられている必要がある。当該永久磁石は、上述したように、対向相手の給電装置2の接合部材221,222,223及び携帯電話機3の接合部材321,322,323の側が球面である。例えば、給電装置2の接合部材221、及び接合部材221と対向する携帯電話機3の接合部材321は、いずれか一方が永久磁石、又は、双方が永久磁石で構成されている必要があり、双方が磁性体で構成されてはいけない。
また、相互に対向する給電装置2の接合部材221,222,223及び携帯電話機3の接合部材321,322,323の双方が永久磁石で構成されている場合、一方の接合部材のN極及び他方の接合部材のS極が、相互に対向している必要があることは言うまでもない。
[実施形態の変形例]
上述した実施形態においては、給電装置2がその後面24に保持部材25を備えた場合について説明した。しかし、給電装置2が壁面4に固定される手段は、給電装置2が保持部材25を備える手段に限ったものではない。例えば、図1(B)及び図4(B)に示されるように、給電装置2は、第1対向面21がユーザ側に露出するように、壁面4に埋め込まれていてもよい。この場合、給電装置2が壁面4と一体化されることによって、給電装置2が床5に落下することが防止される。また、別の例として、図4(C)に示されるように、給電装置2は、ビス7などで壁面4に固定されていてもよい。
1・・・充電機器
2・・・給電装置
3・・・携帯電話機
21・・・第1対向面
23・・・給電回路
25・・・保持部材
31・・・第2対向面
33・・・受電回路
221・・・接合部材
222・・・接合部材
223・・・接合部材
321・・・接合部材
322・・・接合部材
323・・・接合部材

Claims (9)

  1. 給電装置と、
    上記給電装置から電力を供給される被給電装置と、を備えた電子機器であって、
    上記給電装置は、
    上記被給電装置と対向する第1対向面の少なくとも3箇所以上に設けられており、上記被給電装置と接合可能な第1接合部と、
    上記第1対向面に設けられており、上記第1接合部と接合されている上記被給電装置に無接点電力伝送によって電力を供給する第1充電部と、を備え、
    上記被給電装置は、
    上記給電装置と対向する第2対向面における上記第1接合部の各々と対向する位置に設けられており、対向する上記第1接合部と接合可能な第2接合部と、
    上記第2対向面における上記第1充電部と対向する位置に設けられており、上記第2接合部が上記第1接合部と接合されている状態において、無接点電力伝送によって上記第1充電部から電力を供給される第2充電部と、を備え、
    相互に対向する上記第1接合部及び上記第2接合部のうちの少なくとも一方に、対向相手の上記第1接合部又は上記第2接合部側が球面であり、磁極の一方が対向相手の上記第1接合部又は上記第2接合部に最も近い位置である永久磁石が設けられており、
    上記永久磁石が設けられていない上記第1接合部及び上記第2接合部は、磁性体で構成されており、当該磁性体は、上記第1対向面及び上記第2対向面から、対向相手の上記第1接合部又は上記第2接合部側に突出しており、突出している部分が球面である電子機器。
  2. 上記第1接合部及び上記第2接合部に設けられた上記永久磁石は、上記第1対向面及び上記第2対向面から、対向相手の上記第1接合部又は上記第2接合部側に突出している請求項1に記載の電子機器。
  3. 上記第1接合部は、上記給電装置及び上記被給電装置の接合態様が一義的に定まる位置に設けられる請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 上記第1充電部は、上記第1対向面において上記第1接合部と異なる位置に設けられる請求項1から3のいずれかに記載の電子機器。
  5. 上記第1接合部は、上記第1対向面の外周に近い領域に分散配置されており、上記第1充電部は、上記第1接合部よりも上記第1対向面の中央に近い領域に配置されている請求項4に記載の電子機器。
  6. 上記給電装置は、上記第1対向面と反対側の面に、壁面に固定されて当該装置を係合保持する保持部材、を更に備えている請求項1から5のいずれかに記載の電子機器。
  7. 上記給電装置は、上記第1対向面がユーザ側に露出するように、壁面に埋め込まれている請求項1から5のいずれかに記載の電子機器。
  8. 上記被給電装置は、上記第2対向面の上下方向の長さが左右方向の長さよりも長く、上下方向及び左右方向の双方と垂直な方向の長さが上下方向及び左右方向の長さより短い縦長形状である請求項1から7のいずれかに記載の電子機器。
  9. 上記永久磁石は希土類磁石である請求項1から8のいずれかに記載の電子機器。
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