JP2011092501A5 - - Google Patents

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遊技システム
本発明は、パチンコ機等に代表される遊技機と、その遊技機と電気的に接続される外部制御装置とを有する遊技システムに関するものである。
従来から、例えば、遊技領域に始動口や入賞口、示装置、役物、釘などが設けられた遊技機(パチンコ機)が知られている。この遊技機では、遊技領域に打ち込まれた遊技球が始動口に入賞すると、表示装置の画面上で図柄の変動表示が開始され、その変動表示の停止時に、予め定めた組み合わせで図柄が停止(例えば「7」の図柄が一列に揃って停止)すると、たりとなって遊技者に有利な遊技価値が付与されるように構成されている。
また、遊技機には、外部制御装置(ホールコンピュータ)が接続されており、例えば遊技領域に打ち込まれた遊技球数や、始動口および入賞口に入賞して払い出された賞球数などの信号が遊技機から外部制御装置に送信され、外部制御装置において出球率(打ち込まれた遊技球数に対する賞球数の比率)などが集計される。
特開2000−342784号公報
しかしながら、従来の遊技機および外部制御装置の関係は、上述した通り、単に出球率などを集計するのみであり、災害が発生した場合の対応については全く対処されていなかった。例えば、遊技場等の広い敷地内に複数の遊技機が配置されている場合には、多くの遊技者が遊技をしているが、遊技者から離れた場所で災害が発生すると、その災害が発生した場所から離れた遊技者は災害の発生を早期に認識できないので、早期に避難できない。即ち、従来の遊技機および外部制御装置では、災害発生時の安全性が確保されていないという問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、災害発生時の安全性を向上できる遊技システムを提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の遊技システムは、始動条件の成立に基づいて抽選を行う抽選手段と、その抽選手段による抽選結果に応じた識別情報の動的表示が行われる表示装置とを有し、その表示装置に予め定めた表示態様で識別情報が停止した場合に遊技者に特別な遊技価値が付与される遊技機と、その遊技機に電気的に接続され制御信号の送受信が可能な外部制御装置とを備えたものであって、前記外部制御装置は、災害の発生を検知する外部側検知手段と、その外部側検知手段により災害の発生が検知された場合に、前記遊技機に対して災害発生を示す制御信号を送信する外部側送信手段と、前記遊技機が設置される遊技場における避難経路が示された画像データを記憶する外部側記憶手段と、を備え、前記遊技機は、前記災害発生を示す制御信号を前記外部制御装置から受信した場合に、災害発生を示唆する情報を前記表示装置に表示する災害表示手段と、その災害表示手段により前記表示装置に表示される画像データが記憶される遊技機側記憶手段と、その遊技機側記憶手段に記憶される画像データの取得を、電源投入時に前記外部制御装置に対して要求する制御信号を送信する要求送信手段と、を備え、前記外部制御装置は、前記遊技機から画像データの取得を要求する制御信号を受信した場合に、その制御信号を送信してきた遊技機に対して前記外部側記憶手段に記憶される画像データを送信する画像送信手段を備えている。
本発明の遊技システムによれば、始動条件の成立に基づいて抽選を行う抽選手段と、その抽選手段による抽選結果に応じた識別情報の動的表示が行われる表示装置とを有し、その表示装置に予め定めた表示態様で識別情報が停止した場合に遊技者に特別な遊技価値が付与される遊技機と、その遊技機に電気的に接続され制御信号の送受信が可能な外部制御装置とを備えたものであって、前記外部制御装置は、災害の発生を検知する外部側検知手段と、その外部側検知手段により災害の発生が検知された場合に、前記遊技機に対して災害発生を示す制御信号を送信する外部側送信手段と、前記遊技機が設置される遊技場における避難経路が示された画像データを記憶する外部側記憶手段と、を備え、前記遊技機は、前記災害発生を示す制御信号を前記外部制御装置から受信した場合に、災害発生を示唆する情報を前記表示装置に表示する災害表示手段と、その災害表示手段により前記表示装置に表示される画像データが記憶される遊技機側記憶手段と、その遊技機側記憶手段に記憶される画像データの取得を、電源投入時に前記外部制御装置に対して要求する制御信号を送信する要求送信手段と、を備え、前記外部制御装置は、前記遊技機から画像データの取得を要求する制御信号を受信した場合に、その制御信号を送信してきた遊技機に対して前記外部側記憶手段に記憶される画像データを送信する画像送信手段を備えている。よって、災害発生時の安全性を向上できるという効果がある。
パチンコ機の正面図である。 遊技盤の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 外部制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 各種カウンタの概要を示す図である。 第3図柄表示装置における実際の画面及び有効ライン設定を示す模式図である。 主制御装置のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 図9のメイン処理の中で実行される変動処理を示すフローチャートである。 図10の変動処理の中で実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 図12のタイマ割込処理の中で実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 図9のメイン処理の中で実行される大当たり処理を示すフローチャートである。 NMI割込処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 図17のメイン処理の中で実行されるコマンド判定処理を示すフローチャートである。 表示制御装置のMPUにより実行される外部割込処理を示すフローチャートである。 表示制御装置のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 外部制御装置のCPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 図21のメイン処理の中で実行されるコマンド判定処理を示すフローチャートである。 図21のメイン処理の中で実行される入力チェック処理を示すフローチャートである。 避難マップの概略を示した概略図である。 デモ画面の概略を示した概略図である。 第2実施形態のパチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第2実施形態の音声ランプ制御装置のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の音声ランプ制御装置のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 図28のメイン処理の中で実行されるコマンド判定処理を示すフローチャートである。 図28のメイン処理の中で実行される入力チェック処理を示すフローチャートである。 第3実施形態の主制御装置のMPUで実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 図31のメイン処理の中で実行される入力チェック処理を示すフローチャートである。 外部制御装置のCPUで実行されるメイン処理を示したフローチャートである。 第4実施形態の避難マップの概略を示した概略図である。 変形例の避難マップ及びデモ画面の概略を示す概略図である。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は、パチンコ機10の正面図であり、図2は、パチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3は、パチンコ機10の背面図である。
図1に示すように、パチンコ機10は、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視左側(図1左側)の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図4参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。内枠12には、前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ施解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。
上皿17の底面は正面視右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112aへと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される変動表示の演出パターンを変更したり、リーチ演出時の演出内容を設定または変更したりする場合に、遊技者により操作される。
加えて、前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、本実施形態では、パチンコ機10が設置されるホールにおいて、火災や地震などの災害が発生した場合にも、各電飾部29〜33が点灯または点滅して、遊技者に災害が発生した旨が報知される。
また、前面枠14の正面視左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けた小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等が小窓35を介してパチンコ機10の前面(正面側)から視認できるように構成されている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット、図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。
具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等の記録媒体に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ(図示せず)と、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口(図示せず)が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12(図1参照)の裏面側に取り付けられる。一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて前面側から視認することができる。以下に、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図4参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図2右側上部)には、発光手段である複数のLED37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、主制御装置110(図4参照)で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。複数のLED37aは、パチンコ機10が確変中(又は確変状態)か時短中(又は時短状態)か通常中(又は通常状態)であるかを点灯状態により示したり、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が確変大当たりに対応した図柄か通常大当たりに対応した図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すものである。7セグメント表示装置37bは、大当たり中のラウンド数や、大当たりで実行されるラウンド数、大当たりの種別(大当たり後に確変状態となるか、通常状態となるか、突確状態となるか等の種別)、エラー表示等を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、上述したパチンコ機10が確変状態とは、第1図柄の大当たり確率がアップして特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態である。さらに、本実施形態における確変状態は、第2図柄の当たり確率がアップして第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態である。また、時短状態とは、第1図柄の大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップした状態である。また、パチンコ機10が通常状態とは、第1図柄の大当たり確率も第2図柄の当たり確率もアップしていない状態である。また、突確状態とは、通常の大当たりより少ない遊技価値(例えば、後述する特定入賞口65aが開放される回数が少なかったり、開放される時間が短くなることで付与される遊技価値が少なくなる)が付与された後に、確変状態と同様に、第1図柄の大当たり確率も第2図柄の当たり確率もアップする状態である。なお、さらに潜確状態を設けるものとしても良い。この潜確状態は、通常の大当たりより少ない遊技価値が付与された後に、第1図柄の大当たり確率はアップするが第2図柄の当たり確率はアップしない状態である。なお、パチンコ機10の遊技状態に応じて、第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)が開放する時間や、1回の当たりで電動役物が開放する回数を変更するものとしても良い。
また、遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64への入賞をトリガとして第3図柄を変動表示する液晶ディスプレイ(以下単に「LCD」と略す。)で構成された第3図柄表示装置81と、第2入球口67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示する発光ダイオード(以下、「LED」と略す。)で構成される第2図柄表示装置82とが設けられている。
第3図柄表示装置81は、後述する表示制御装置114(図4参照)によって表示内容が制御され、例えば上、中及び下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に横スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。また、本実施形態では、第3図柄表示装置81は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成され、可変表示装置ユニット80には、この第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、その第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、LCDに代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
また、第1図柄表示装置37にて停止図柄(確変大当たり図柄、通常大当たり図柄、特別図柄、外れ図柄に対応するいずれか1つ)が表示されるまでの間に球が第1入球口64へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留回数は第1図柄表示装置37により示されると共に保留ランプ85の点灯個数においても示される。保留ランプ85は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の上方に左右対称に配設されている。なお、本実施形態においては、第1入球口64への入賞は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、保留ランプ85を削除し、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留回数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、保留ランプ85により点灯表示を行わないものとしても良い。
第2図柄表示装置82は、第2図柄の表示部83と保留ランプ84とを有し、球が第2入球口67を通過する毎に、表示部83において表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とが交互に点灯して変動表示が行われ、その変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第1入球口64が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。球の第2入球口67の通過回数は最大4回まで保留され、その保留回数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に保留ランプ84においても点灯表示される。なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、表示部83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口67の通過は、第1入球口64と同様に、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(各種スイッチ208(図4参照)の一部)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示される。また、第1入球口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
第1入球口64の下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば16回(16ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(ソレノイド209(図4参照)の一部)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態としても良い。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35を通じて視認することができる。
さらに、遊技盤13には、アウト口66と第2入球口(スルーゲート)67とが設けられている。いずれの入賞口63,64,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図4参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図4及び図5を参照して、本パチンコ機10の電気的構成およびパチンコ機10と電的的に接続される外部制御装置300の電気的構成について説明する。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。図5は、外部制御装置300の電気的構成を示すブロック図である。なお、本実施形態の外部制御装置300は、主に、複数のパチンコ機10の出球率や異常の発生などを管理するホールコンピュータである。
図4に示すように、外部制御装置300は、ホールに設置されている複数のパチンコ機10と電気的に接続されている。パチンコ機10と外部制御装置300とは、パチンコ機10に設けられる外部出力端子板(図示せず)を介して電気的に接続されている。以下の説明では、まず、図4を参照してパチンコ機10の電気的構成を説明し、次に、図5を参照して外部制御装置300の電気的構成について説明する。
図4に示すように、主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
RAM203は、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを備えている。RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図9参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図8参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図15参照)が即座に実行され、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置82や、保留ランプ84や、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ208や、特定入賞口65a(図2参照)の開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続されている。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを備えている。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを備えている。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図15参照)が即座に実行され、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51(図1参照)の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサにより検出し、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33や表示ランプ34(図1参照)など)227における点灯および消灯の出力、表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを備えている。
RAM223には、避難フラグ223aが設けられている。避難フラグ223aは、パチンコ機10が設置されたホールにおいて災害が発生しているか否かを示すフラグであり、外部制御装置300から避難コマンドを受信した場合にオンされ(図18のS2202参照)、パチンコ機10の電源が遮断されるまでオン状態が維持される。
RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)を有している。なお、コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。後述するコマンド判定処理(図18参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、読み出されたコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、枠ボタン22や、外部出力端子板を介して外部制御装置300などがそれぞれ接続されている。
表示制御装置114は、第3図柄表示装置(LCD)81における第3図柄の変動表示や、デモ演出、災害発生時の避難経路などを表示させる制御を行うものである。表示制御装置114は、MPU231と、ROM(プログラムROM)232と、ワークRAM233と、ビデオRAM234と、キャラクタROM235と、画像コントローラ236と、入力ポート237と、出力ポート238と、バスライン239,240とを備えている。入力ポート237の入力側には音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート237の出力側には、MPU231、ROM232、ワークRAM233、画像コントローラ236が接続されている。画像コントローラ236には、ビデオRAM234、キャラクタROM235が接続されると共に、バスライン240を介して出力ポート238が接続されている。出力ポート238の出力側には、第3図柄表示装置81が接続されている。なお、パチンコ機10は、大当たりの抽選確率や1回の大当たりで払い出される賞球数が異なる別機種であっても、第3図柄表示装置81で表示される図柄構成が全く同じ仕様の機種があるので、表示制御装置114は共通部品化されコスト低減が図られている。
表示制御装置114のMPU231は、音声ランプ制御装置113から出力された表示用変動パターンコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御する。ROM232は、MPU231により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。ワークRAM233は、MPU231による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリであり、変動時間カウンタ(図示せず)を有している。
ここで、図示されない変動時間カウンタは、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されている場合に、変動演出が開始されてからの経過時間(変動経過時間)を計時するカウンタである。この変動時間カウンタは、20ミリ秒毎に実行される変動演出処理(図20のS3112参照)で、変動演出が開始される直前にゼロにリセットされ、第3図柄表示装置81で変動演出が行われている間、変動演出処理が実行される度に1加算することで更新される。即ち、変動時間カウンタは20ミリ秒を1カウントとしてカウントする。変動演出処理は、この変動時間カウンタの値に応じた変動演出データや連続予告演出データを後述するビデオRAM234から読み出して、第3図柄表示装置81にそれらの演出データに対応した画像を表示させる。
その他、ワークRAM233には、演出許可フラグ233a、表示用避難フラグ233b、及び、デモ実行フラグ233cが設けられている。
演出許可フラグ233aは、第3図柄表示装置81で行われる各種演出の実行が許可されたか否かを示すフラグであり、主制御装置110の初期設定の処理後に送信される演出許可コマンドを音声ランプ制御装置113を介して受信するとオンされ(図19のS3002参照)、電源が遮断されるまでオン状態が継続される。
表示用避難フラグ233bは、パチンコ機10が設置されたホールにおいて災害が発生しているか否かを示すフラグであり、外部制御装置300からの避難コマンドを音声ランプ制御装置113を介して受信した場合にオンされ(図19のS3004参照)、パチンコ機10の電源が遮断されるまでオン状態が維持される。
デモ実行フラグ233cは、第3図柄表示装置81において客待ち演出(以下「デモ演出」と称す)を実行するか否かを判別するためのフラグであり、第3図柄表示装置81で行われる変動演出が所定時間以上行われない場合に、音声ランプ制御装置113から送信されるデモ実行コマンドを受信するとオンされ(図19のS3006参照)、メイン処理で実行される変動演出処理(図20のS3112参照)が実行される場合にオフされる。
キャラクタROM235は、第3図柄表示装置81に表示される図柄(背景図柄や第3図柄)などの演出用のデータやデモ演出用のデータを圧縮された形式で記憶したメモリである。また、キャラクタROM235には、デモ演出中に表示されるデータであって、遊技者に対して各種情報を報知するための文字データや画像データからなる報知データ(図示せず)が記憶される報知用データ記憶エリア235aが設けられている。
ビデオRAM234は、第3図柄表示装置81に表示される解凍後の変動演出用のデータやデモ演出用のデータ、報知データなどを記憶するためのメモリである。さらに、ビデオRAM234は、変動演出データの内容を、それぞれ変動の開始から終了までの経過時間に対応させて記憶する変動演出用領域(図示せず)、及び、デモ演出用のデータ及び報知データをデモ演出の開始からの経過時間に対応させて記憶するデモ演出用領域(図示せず)を有している。この図示しない両領域に、変動演出およびデモ演出の経過時間に対応したデータを更新して記憶することで、第3図柄表示装置81において演出が行われる。
具体的には、表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113より表示用変動パターンコマンドを受信すると、ビデオRAM234に予め格納されている表示用変動パターンコマンドに示された態様の変動演出データから、変動経過時間に応じた変動演出データを読み出して、変動演出用領域に格納し、その格納された変動演出データに基づいて第3図柄表示装置(LCD)81に表示される。そして、変動演出用領域の内容を変動経過時間に応じて書き換えることにより、第3図柄表示装置81の表示内容が変更される。デモ演出用領域についても、変動演出用領域と同様に、デモ演出の態様の経過時間に応じて書き換えられ、第3図柄表示装置81の表示内容が変更される。なお、ビデオRAM234には、更に、変動演出用領域およびデモ演出用領域とは別に、大当たり演出用領域が設けられている。大当たり演出用領域も、変動演出用領域と同様に、経過時間に応じて内容を書き換えることで、大当たりの演出の表示内容が変更される。また、本実施形態では、避難演出用領域も設けられており、外部制御装置300から避難コマンドを受信すると、避難マップデータ記憶エリア234aに記憶される避難マップデータが避難演出用領域に書き込まれ、他の演出用領域に記憶されるデータにより行われる演出に優先して、避難マップデータに基づいた表示がなされるように構成されている。
ビデオRAM234には、更に、避難マップデータ記憶エリア234a、報知データ記憶エリア234bとが設けられている。避難マップデータ記憶エリア234aには、パチンコ機10の電源投入時に外部制御装置300から送信される避難マップデータが記憶される。避難マップデータは、パチンコ機10が設置されるホールの全体マップに、非常出口とその非常出口までの避難経路とを表示する画像データであり、外部制御装置300からの避難コマンドを受信した場合に、避難マップデータ記憶エリア234aに記憶されている避難マップデータが参照されて、災害時の避難経路が第3図柄表示装置81に表示される。
なお、本実施形態では、避難マップデータ記憶エリア234aに記憶される避難マップデータを、電源投入時に外部制御装置300から受信するように構成したが、パチンコ機10のホールへの設置前に(例えば、パチンコ機10の制作時など)、予めキャラクタROM235に記憶しておくものとしても良い。また、パチンコ機10に外部メモリの読み込み装置を設け、その読み取り装置にメモリカードなどを差し込み、ホール関係者によって避難マップデータをビデオRAM234に記憶するようにしても良い。なお、メモリカードにより避難マップデータを記憶させる場合には、電源遮断後にも記憶を保持すると共に書き換え可能な記憶装置(例えば、EEPROM)を表示制御装置114に設け、その記憶装置に避難マップデータを記憶することが好ましい。
報知データ記憶エリア234bには、報知用データ記憶エリア235aの報知データが電源投入時に記憶される。報知データとしては、文字データや画像データで構成されており、例えば、18歳未満の遊技者が遊技をしないように促す「18歳未満の遊技は、法律で禁止されています。」を表示するための文字データや、犯罪者の似顔絵や顔写真を表示するための画像データ、パチンコ機10の仕様(大当たり確率やリーチ演出の期待度、プレミアリーチの紹介など)を示す画像データなどが挙げられる。
なお、犯罪者の似顔絵や顔写真は、逐次更新させるデータなので、外部制御装置300がインターネット回線400(図5参照)を介して最新データを取得し、その取得したデータを表示制御装置114が受信し、ビデオRAM234の報知データ記憶エリア234bに記憶するように構成しても良い。
画像コントローラ236は、MPU231、ビデオRAM234、出力ポート238のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM234の各演出領域に記憶されるデータを所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置81に表示させるものである。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)とを有するRAM消去スイッチ回路253とを備えている。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図15参照)を正常に実行し、電源断の発生情報をRAM203及びRAM213に記憶して完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110及び払出制御装置111は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合、それぞれのバックアップデータをクリアし、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
図5に示すように、外部制御装置300は、演算装置であるCPU301と、そのCPU301により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM302と、そのROM302内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM303と、制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶すると共に外部メモリやインターネット回線400を介して入力されたデータを記憶するハードディスクドライブ(以下「HDD」と称す)304と、インターネット回線400に対応したデータ変換などを行うインターネットインターフェース(以下「インターネットI/F」と称す)305とを主に有している。インターネット回線400は、他の外部制御装置(例えば、パーソナルコンピュータ)と接続されており、他の外部制御装置との間で各種のデータの送受信を行うことができる。
HDD304には、避難マップデータ記憶エリア304a、データ送信フラグ304b、災害発生フラグ304cが設けられている。避難マップデータ記憶エリア304aは、パチンコ機10に送信する避難マップデータが記憶されている。避難マップデータは、ホールの各設備(パチンコ機10や非常口、正面入口、トイレ、カウンター、休憩コーナーなど)の配置と、避難経路を示した画像データである。
データ送信フラグ304bは、避難マップデータ記憶エリア304aに記憶されている避難マップデータを送信するパチンコ機10を特定するためのフラグであり、パチンコ機10の数に対応するフラグが用意されている。このデータ送信フラグ304bは、パチンコ機10から避難マップデータの送信を要求する受信要求コマンドを受信した場合にオンされ(図22のS4102参照)、避難マップデータのデータ送信が完了した場合にオフされる(図22のS4106参照)。
なお、外部制御装置300の電源立ち上げ時に、ホール内に配置されるパチンコ機10の全てに対して避難マップデータを送信する場合には、データ送信フラグ304bは無いものとしても良い。この場合、図21に示すメイン処理において、初期設定処理(S4001)の終了後で且つ繰り返し行われる処理(S4002〜S4006)の実行前に、避難マップデータの送信をデータ送信完了するまで繰り返し行う処理を追加することで構成できる。
災害発生フラグ304cは、ホール内において何らかの災害が発生したか否かを示すフラグであり、監視制御装置351(カメラ351a)及び熱センサ352、煙センサ353、振動センサ354、入力装置355、インターネット回線400からの入力に基づいて災害の発生が確認された場合にオンされ(図23のS4206参照)、ホール関係者による解除入力があった場合にオフされる(図23のS4209)。
CPU301には、バスライン306を介して入出力ポート307が接続されている。入出力ポート307には、ホールの各所に設置されるカメラ351aに電気的に接続される監視制御装置351、熱センサ352、煙センサ353、振動センサ354や、キーボードなどの入力装置355、ディスプレイなどの表示装置356が接続されている。また、入出力ポート307を介してホールに設置される複数のパチンコ機10が接続されている。
監視制御装置351は、ホール内の状況を監視するカメラ351aにより入力される画像データを解析し、ホール内に火災が発生しているかを判別する制御を行うものである。監視制御装置351は、ホール内に火災が発生したと判別すると、災害発生信号を出力するように構成されている。勿論、監視制御装置351で行われる制御を外部制御装置300が行っても良く、この場合、カメラ351aが入出力ポート307に直接接続される。
熱センサ352は、ホール内に発生する熱源を感知するものであり、煙センサ353は、ホール内に発生する煙を感知するものである。外部制御装置300は、カメラ351a及び熱センサ352、煙センサ353の入力に基づいてホール内に火災が発生したかを判別し、火災が発生したと判別した場合に音声ランプ制御装置113に避難コマンドを送信する。
振動センサ354は、ホール内に生じる振動を感知するものである。外部制御装置300は、振動センサ354の入力に基づいてホール内に地震が発生したかを判別し、地震が発生したと判別した場合に音声ランプ制御装置113に避難コマンドを送信する。なお、外部制御装置300は、インターネット回線400に接続されているので、地震予測の速報などの情報をインターネット回線400を介して入力された場合にも、避難コマンドを音声ランプ制御装置113に送信するように構成されている。
なお、外部制御装置300は、インターネットI/F305を介してインターネット回線400に接続されているが、勿論、インターネット回線400に接続されない構成でも良い。
次に、図6を参照して、主制御装置110のRAM203(図4参照)内に設けられるカウンタ等について説明する。図6は、各種カウンタの概要を示す図である。図6に示す各カウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置37(図4参照)の表示の設定、第2図柄表示装置82(図4参照)の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201(図4参照)で使用される。
大当たり抽選や第1図柄表示装置37の表示の設定には、大当たりの抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の選択に使用する第1当たり種別カウンタC2と、停止パターン選択カウンタC3と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1,CS2,CS3とが用いられる。
また、第2図柄表示装置82の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、メイン処理(図9参照)の実行間隔である4ms間隔、またはタイマ割込処理(図12参照)の実行間隔である2ms間隔で更新され、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。
RAM203には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口64(図2参照)への球の入賞タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜738の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり738)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。ここで、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜738)、タイマ割込処理(図12参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図9参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「373,727」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は14で、その値は「59,109,163,211,263,317,367,421,479,523,631,683,733」である。
第1当たり種別カウンタC2は、大当たりの際の第1図柄表示装置37の表示態様を決定するものであり、本実施形態では、0〜4の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり4)に達した後0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。なお、大当たり後に高確率状態(即ち、確変状態および突確状態)となる乱数の値は「1,2,3」であり、このうち乱数の値が「1,2」となる場合は確変状態となり、乱数の値が「3」となる場合は突確状態となる。また、大当たり後に低確率状態となる乱数の値は「0,4」である。よって、第1当たり種別カウンタC2によって、3種類の当たり種別が決定される。従って、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、高確率状態の2つと低確率状態の1つとの3種類の大当たりに対応した表示態様と、はずれに対応した1種類の表示態様との合計4種類の表示態様のうち、いずれか1つが選択される。
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本実施形態では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置81で表示される演出のパターンが選択され、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」(例えば0〜8の範囲)と、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」(例えば9〜38の範囲)と、リーチ発生しない「完全外れ」(例えば39〜238の範囲)との3つの停止(演出)パターンが選択される。停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。
また、停止パターン選択カウンタC3には、停止パターンの選択される乱数値の範囲が異なる複数のテーブルが設けられている。これは、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態(確変および突確状態)であるか低確率状態(通常状態)であるか、保留球格納エリアのどのエリアに各乱数値が格納されているか(即ち保留個数)等に応じて、停止パターンの選択比率を変更するためである。
例えば、高確率状態では、大当たりが発生し易いため必要以上にリーチ演出が選択されないように、「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が10〜238と広いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され易くなる。このテーブルは、「前後外れリーチ」が0〜5と狭くなると共に「前後外れ以外リーチ」も6〜9と狭くなり、「前後外れリーチ」や「前後外れ以外リーチ」が選択され難くなる。また、低確率状態で保留球格納エリアに各乱数値が格納されていなければ、第1入球口64への球の入球時間を確保するために「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が51〜238と狭いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され難くなる。このテーブルは、「前後外れ以外リーチ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が9〜50と広くなり、「前後外れ以外リーチ」が選択され易くなっている。よって、低確率状態では、第1入球口64への球の入球時間を確保できるので、第3図柄表示装置81による変動表示が継続して行われ易くなる。
2つの変動種別カウンタCS1,CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。
第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等の大まかな表示態様が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。また、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施形態では中図柄)が停止するまでの変動時間(言い換えれば、変動図柄数)が決定される。
変動種別カウンタCS1,CS2により決定された変動時間に基づいて、表示制御装置114により第3表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1,CS2を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。変動種別カウンタCS1,CS2の値は、後述するメイン処理(図9参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。
変動種別カウンタCS3の値は、例えば、0〜162の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり162)に達した後に0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS3を「第3変動種別カウンタ」ともいう。本実施形態の第3図柄表示装置81は、第1図柄表示装置37の表示態様に応じた装飾的な演出を行うものであり、図柄の変動以外に、変動している図柄を滑らせたり、リーチ演出の発生を予告するための予告キャラクタを通過させるなどの予告演出が行われる。その予告演出の演出パターンが変動種別カウンタCS3により選択される。具体的には、予告演出に必要となる時間を変動時間に加算したり、反対に変動表示される時間を短縮するために変動時間を減算したり、変動時間を加減算しない演出パターンが選択される。
なお、変動種別カウンタCS3は、停止パターン選択カウンタC3と同様に、演出パターンが選択される乱数値の範囲が異なる複数のテーブルが設けられ、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか、保留球格納エリアのどのエリアに各乱数値が格納されているか等に応じて、各演出パターンの選択比率が異なるよう構成されている。
上述した通り、変動種別カウンタCS1,CS2により図柄変動の変動時間が決定されると共に、変動種別カウンタCS3により変動時間に加減算される時間が決定される。よって、最終停止図柄が停止するまでの最終的な変動時間は、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3により決定される。
第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理毎に、例えば定期的に更新され、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」となっている。なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込処理(図12参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図9参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
次に、図7を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図7は、第3図柄表示装置81における実際の画面及び有効ライン設定を示す模式図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字に対応する10種類のキャラクタ図柄からなる10種類の主図柄と、この主図柄より小さく形成された1種類の副図柄(本実施形態では、貝の絵図柄)とにより構成されている。これらの主図柄及び副図柄は、数字の昇順又は降順に主図柄が配列されると共に各主図柄の間にそれぞれ副図柄が配列されることによって図柄列を構成している。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、主制御装置110(図4参照)による抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄又は特定の主図柄(例えば、341)が揃う変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。大当たり終了後に高確率状態に移行する場合は、奇数番号に対応する主図柄(「高確率図柄」に相当)又は特定の主図柄が揃う変動表示が行われる。一方、大当たり終了後に低確率状態に移行する場合は、偶数番号に対応する主図柄(「低確率図柄」に相当)が揃う変動表示が行われる。
本実施形態のパチンコ機10においては、図7に示すように、各図柄列毎に主図柄及び副図柄が周期性をもって右から左(矢印X方向)へスクロール(横スクロール)するように変動表示される。かかる横スクロールにおいて、各図柄列は、上・中・下の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。この場合、上図柄列Z1においては、主図柄列に対応する数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び下図柄列Z3においては、主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
第3図柄表示装置81の表示画面には、それぞれ、各図柄列(Z1〜Z3)毎に左・中・右又は上・中・下の3段に第3図柄が表示される。従って、第3図柄表示装置81には、3段×3列の計9個の第3図柄が表示される。
ここで、第3図柄表示装置81の表示画面には、横スクロール時のいずれの場合も5つの有効ラインが設定されている。具体的には、左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の5つのラインが有効ラインとして設定されている。
そして、毎回の遊技に際して、横スクロールする変動表示の停止時にいずれかの有効ライン上に大当たり図柄の組合せ(本実施形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。このとき、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止する。
次に、図8から図15のフローチャートを参照して、主制御装置110のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2ms周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがある。
まず、図8を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合の立ち上げ処理について説明する。図8は、主制御装置110のMPU201により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。
図8に示すように、立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S101)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウェイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S102)。次いで、RAM203のアクセスを許可する(S103)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図3参照)がオンされているか否かを判別し(S104)、オンされていれば(S104:Yes)、S111の処理へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S105)、記憶されていなければ(S105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、S111の処理へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にもS111の処理へ移行する。なお、図9のS213の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S111の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S111)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S112、S113)を実行する。
上述した通り、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAMの初期化処理(S112、S113)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S112、S113)を実行する。RAMの初期化処理(S112、S113)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S112)、その後、RAM203の初期値を設定する(S113)。RAM203の初期化処理の実行後は、S110の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S109)、S110の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。S110の処理では、割込みを許可して(S110)、図9を参照して後述するメイン処理に移行する。
次に、図9を参照して、上記した立ち上げ処理後に実行されるメイン処理について説明する。図9は、主制御装置110のMPU201により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4ms周期の定期処理としてS201〜S206の各処理が実行され、その残余時間でS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理においては、まず、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)や、図示しない外部出力端子板を介して外部制御装置300(ホールコンピュータ)へ送信(出力)する(S201)。この外部出力処理(S201)により、例えば、S501のスイッチ読み込み処理(図12参照)によって検出された入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、この外部出力処理(S201)により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、確定コマンド、演出時間加算コマンド等(第3図柄表示装置81の変動表示の形態を指示する情報)を音声ランプ制御装置113に送信したり、球の発射を行う場合には、発射制御装置112へ球発射信号を送信する。
次に、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の各値を更新する(S202)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3を1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態では198,240,162)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新が終わると、各センサ等の検出に基づく賞球数を示す賞球計数信号や払出装置の異常発生を示す払出異常信号を読み込み(S203)、第1図柄表示装置37による表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する変動処理を実行する(S204)。なお、変動処理の詳細は図10を参照して後述する。
変動処理の終了後は、大当たり状態である場合において可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大当たり処理を実行する(S205)。即ち、大当たり状態のラウンド毎に特定入賞口65aを開放し、特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口65aを閉鎖する。この特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。この大当たり処理の詳細は図14を参照して後述する。
次に、第2図柄表示装置82による第2図柄(例えば「○」又は「×」の図柄)の表示制御処理を実行する(S206)。簡単に説明すると、球が第2入球口(スルーゲート)67を通過したことを条件に、その通過したタイミングで第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置82の表示部83にて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2当たり乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、第1入球口64に付随する電動役物が所定時間開放される。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S207)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S207:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち前回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4ms)が経過したか否かを判別し(S208)、既に所定時間が経過していれば(S208:Yes)、S201の処理へ移行し、前述したS201以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、前回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S208:No)、所定時間に至るまでの間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新を繰り返し実行する(S209,S210)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S209)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では738、250)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。
次に、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新を実行する(S210)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3を1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態では198,240,162)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。
ここで、S201〜S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1,CS2,CS3についてもランダムに更新することができる。
また、S207の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S207:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、NMI割込処理(図15参照)が実行されたので、S211以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S211)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S212)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S213)、RAM203のアクセスを禁止して(S214)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S207の処理は、S201〜S206で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS209とS210の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS201の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS201の処理から開始することができる。
よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(図8のS101参照)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S201の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図10を参照して、変動処理(図9のS204参照)について説明する。図10は、メイン処理(図9参照)の中で実行される変動処理(S204)を示すフローチャートである。
図10に示すように、変動処理では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別する(S301)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び第1図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判別の結果、大当たり中であれば(S301:Yes)、そのまま本処理を終了する。
大当たり中でなければ(S301:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判別し(S302)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S302:No)、作動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する(S303)。作動保留球数Nが0であれば(S303:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、作動保留球数N>0であれば(S303:Yes)、作動保留球数Nを1減算し(S304)、保留球格納エリアに格納されたデータをシフト処理する(S305)。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
データシフト処理の後は、第1図柄表示装置37の変動開始処理を実行する(S306)。なお、変動開始処理については、図11を参照して後述する。
S302の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であると判別されると(S302:Yes)、変動時間が経過したか否かを判別する(S307)。第1図柄表示装置37の変動中の表示時間は、変動種別カウンタCS1,CS2により選択された変動パターンと変動種別カウンタCS3により選択された加算時間とに応じて決められており、この変動時間が経過していなければ(S307:No)、第1図柄表示装置37の表示を更新する(S308)。
本実施形態では、第1図柄表示装置37のLED37aの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる表示態様が設定される。
なお、変動処理は4ms毎に実行されるが、その変動処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、変動処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行っている。なお、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
一方、第1図柄表示装置37の変動時間が経過していれば(S307:Yes)、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様が設定される(S309)。停止図柄の設定は、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか否かが決定されると共に、大当たりである場合には第1当たり種別カウンタC2の値により大当たり後に高確率状態となる図柄か低確率状態となる図柄かが決定される。本実施形態では、大当たり後に高確率状態になる場合には赤色のLEDを点灯させ、低確率状態になる場合には緑色のLEDを点灯させ、外れである場合には青色のLEDを点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
S309の処理で停止図柄に対応した第1図柄表示装置37の表示態様が設定されると、第3図柄表示装置81の変動停止を第1図柄表示装置37におけるLEDの点灯と同調させるために確定コマンドが設定される(S310)。音声ランプ制御装置113は、この確定コマンドを受信すると、表示制御装置114に対して停止指示をする。第3図柄表示装置81は、主制御装置110から指示された変動時間が経過すると変動を停止させ、確定コマンドを受信することで、第3図柄表示装置81における1の変動演出を確定させる。
次に、図11を参照して、変動開始処理について説明する。図11は、変動処理(図10参照)の中で実行される変動開始処理(S306)を示すフローチャートである。この変動開始処理(S306)では、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する(S401)。
大当たりか否かは第1当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモードとの関係に基づいて判別される。上述した通り、パチンコ機10の取りうる状態(モード)が通常状態の低確率時には第1当たり乱数カウンタC1の数値0〜699のうち「7,307」が当たり値であり、確変状態および突確状態の高確率時には「28,63,90,127,154,188,210,250,278,305,343,375,400,426,471,509,535,568,598,618」が当たり値である。
S401の処理で大当たりであると判別された場合(S401:Yes)、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値を確認して、大当たり時の表示態様が設定される(S402)。
S402の処理では、第1当たり種別カウンタC2の値に基づき、大当たり後に高確率状態へ移行するか(確変または突確大当たりであるか)、低確率状態へ移行するか(通常大当たりであるか)が設定される。大当たり後の移行状態が設定されると、第1図柄表示装置37の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。また、大当たり後の移行状態に基づいて、第3図柄表示装置81で停止表示される大当たりの停止図柄が設定される。
即ち、S402の処理により大当たり後の移行状態を設定することで、第3図柄表示装置81における停止図柄が設定される。なお、第1当たり種別カウンタC2の数値0〜4のうち、「1,2,3」の場合は、以後、高確率状態(確変および突確大当たり)に移行し、「0,4」の場合は、以後、低確率状態(通常大当たり)に移行する。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S403)。S403の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値を確認し、変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。なお、変動種別カウンタCS1の数値と変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。
一方、S401の処理で大当たりではないと判別された場合には(S401:No)、外れ時の表示態様が設定される(S404)。S404の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様を外れ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出を、前後外れリーチであるか、前後外れ以外リーチであるか、完全外れであるかを設定する。本実施形態では、上述の通り、高確率状態であるか、低確率状態であるかに応じて、停止パターン選択カウンタC3の各停止パターンに対応する値の範囲が異なるようテーブルが設定されている。
次に、外れ時の変動パターンが決定され(S405)、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において外れ図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、S403の処理と同様に、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値を確認し、変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。
S403の処理またはS405の処理後は、変動パターンコマンドを設定する(S406)。このS406の処理において、大当たり時の変動パターンコマンドは、S403の処理で決定された変動パターン(変動時間)と、第1当たり種別カウンタC2の値(即ち、通常大当たりであるか、確変大当たりであるか)とに応じて設定される。また、S406の処理において、外れ時の変動パターンコマンドは、S405の処理で決定された変動パターン(変動時間)と、停止パターン選択カウンタC3の値(即ち、前後外れリーチであるか、前後外れ以外リーチであるか、完全外れであるか)に応じて設定される。
S406の処理後は、S402又はS404の処理で設定された停止図柄に応じて停止図柄コマンドを設定し(S407)、その後、変動処理へ戻る。
これらの変動パターンコマンドおよび停止図柄コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファ(図示せず)に記憶され、メイン処理(図9参照)のS201の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。
次に、図12は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、主制御装置110のMPU201により例えば2ms毎に実行される。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S501)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報を保存する。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S502)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では738)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では250)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S503)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、738,4,238,250)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
その後は、第1入球口64への入賞に伴う始動入賞処理(図13参照)を実行し(S504)、発射制御処理を実行して(S505)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサにより検出し、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
ここで、図13のフローチャートを参照して、S504の処理(図12参照)で実行される始動入賞処理を説明する。図13は、タイマ割込処理(図12参照)の中で実行される始動入賞処理(S504)を示すフローチャートである。
この始動入賞処理が実行されると、まず、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S601)。その後、第1図柄表示装置37の作動保留球数Nが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する(S602)。第1入球口64への入賞があり、且つ作動保留球数N<4であれば(S602:Yes)、作動保留球数Nを1加算し(S603)、更に、前記ステップS503で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値を、RAM203の保留球格納エリアの空き保留エリアのうち最初のエリアに格納する(S604)。
一方、第1入球口64への入賞がないか(S601:No)、或いは、第1入球口64への入賞があっても作動保留球数N<4でなければ(S602:No)、S603及びS604の各処理をスキップし、始動入賞処理を終了してタイマ割込処理へ戻る。
次に、図14を参照して、大当たり処理(図9のS205参照)について説明する。図14は、メイン処理(図9参照)の中で実行される大当たり処理(S205)を示すフローチャートである。
この大当たり処理が実行されると、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別し(S701)、今現在が大当たり中でなければ(S701:No)、そのまま、大当たり処理(S205)を終了する。
一方、S701の処理で、今現在が大当たり中であると判別されると(S701:Yes)、特定入賞口65aの開閉を行わせる必要がある。このため、特定入賞口65aが閉鎖中であり(S702:Yes)、且つ、特定入賞口65aの開放時期(S703:Yes)である場合には、変動入賞装置65に設けられる大入賞口開放ソレノイドをオンして特定入賞口65aを開放させる(S704)。特定入賞口65aの開放時期とは、大当たり中の1ラウンドが終了する毎に最大値(例えば16)から値1が減算されるラウンドカウンタ(図示せず)の値が「1」以上であり、且つ、大当たり図柄で変動表示が確定停止してから一定時間が経過したか、前回の特定入賞口65aの閉鎖から一定時間が経過したかのいずれかの条件が成立した時期である。一方、特定入賞口65aが開放中であったり(S702:No)、又は、特定入賞口65aが閉鎖中であっても特定入賞口65aの開放時期でないときには(S703:No)、S704の処理をスキップしてS705の処理へ移行する。
S705の処理では、特定入賞口65aの閉鎖時期であるか否かを判別する(S705)。特定入賞口65aの閉鎖時期とは、特定入賞口65aを開放してから一定時間が経過したか、特定入賞口65aへの10球の入賞があったかのいずれかの条件が成立した時期である。よって、特定入賞口65aの閉鎖時間でなければ(S705:No)、そのまま、大当たり処理を終了し、特定入賞口65aの閉鎖時期であれば(S705:Yes)、大入賞口開放ソレノイドをオフし(S706)、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114に対して1のラウンドが終了したことを指示するラウンド終了コマンドを送信した後に(S707)、大当たり処理を終了する。
図15は、NMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S801)、NMI割込処理を終了する。
なお、上述したNMI割込処理は、払出制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図16から図18を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2ms周期で)起動されるタイマ割込処理とがある。
まず、図16を参照して、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図16は、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートであり、この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S2001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S2117の電源断処理(図17参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判別される(S2002)。図17を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると(図17のS2114参照)、S2117の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S2117の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判別できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S2002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS2115の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを判別する(S2003)。
RAM223のデータ破壊の判別は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S2117の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を判別することができる。RAM223のデータ破壊と判別されれば(S2003:Yes)、S2004の処理へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊と判別されなければ(S2003:No)、S2008の処理へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S2003:Yes)、S2004の処理へ移行する。
一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS2117の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判別されて(S2005:No)、S2008の処理へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S2002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S2117の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS2004の処理へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S2004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S2004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S2005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S2006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。
一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S2005:No)、RAM223の異常を報知して(S2007)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良い。
S2008の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S2008)。電源断フラグはS2117の電源断処理の実行前にオンされる(図17のS2116参照)。つまり、電源断フラグは、S2117の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS2008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS2117の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S2008:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S2009)、RAM223の初期値を設定する(S2010)。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS2008の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS2004からS2006の処理を経由してS2008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S2008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS2009をスキップして、S2010の処理へ移行し、RAM223の初期値を設定する(S2010)。
なお、S2009のクリア処理をスキップするのは、S2004からS2006の処理を経由してS2008の処理へ至った場合には、S2004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
S2010の処理によりRAM223の初期値を設定した後は、外部制御装置300に対して避難マップデータの受信を促すために受信要求コマンドを送信する(S2011)。後述するが、外部制御装置300は、音声ランプ制御装置113からの受信要求コマンドを受信すると、音声ランプ制御装置113に対して避難マップデータの送信を開始する。そして、音声ランプ制御装置113は、受信した避難マップデータを表示制御装置114に送信する。これは、パチンコ機10が汎用品として製作されることに対し、パチンコ機10が設置されるホールの大きさ、配置のレイアウト、及び、非常口の位置などが異なるため、パチンコ機10にホールの避難マップデータを予め記憶しておくことが困難なためである。そのため、外部制御装置300に1の避難マップデータを記憶しておき、その避難マップデータを電源投入時に取得するように構成している。なお、設置されるホールが予め決まっていれば、表示制御装置114のキャラクタROM235に予め避難マップデータを記憶しても良い。
S2012の処理では、外部制御装置300から受信した避難マップデータの表示制御装置114への送信が完了したか否かを判別する(S2012)。避難マップデータは、製作された画像の解像度等によりデータ量が異なるため、一括送信される場合もあるし、分割送信される場合もあるので、S2012の処理で、全ての避難マップデータの表示制御装置114への送信が完了したかを確認している。
S2102の処理で、避難マップデータの表示制御装置114への送信が未完了であれば(S2102:No)、音声ランプ制御装置113が外部制御装置300から受信した避難マップデータを表示制御装置114へ送信し(S2013)、S2012の処理へ戻り、避難マップデータの送信が完了するまで繰り返し実行する。S2102の処理で、避難マップデータの表示制御装置114への送信が完了していれば(S2102:Yes)、割込みの許可を設定し(S2014)、立ち上げ処理を終了する。
次に、図17を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に実行されるメイン処理について説明する。図17は、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、メイン処理が開始されてから1ミリ秒(1ms)以上が経過したか否かが判別され(S2101)、1ms以上経過していなければ(S2101:No)、S2102〜S2109の処理を行わずにS2110の処理へ移行する。
ここで、S2101の処理で、1ms経過したか否かを判別するのは、S2102〜S2109が表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1ms以内)で編集する必要がないのに対して、S2110の装飾図柄変動表示処理における各カウンタの更新処理(図示せず)やS2111のコマンド判定処理(図18参照)を短い周期で実行する方が好ましいからである。S2111のコマンド判定処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止できる。
S2101の処理で1ms以上経過していれば(S2101:Yes)、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS2107の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S2102)、その後電源投入報知処理を実行する(S2103)。
電源投入報知処理(S2103)は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS2104の処理へ移行する。
S2104の処理では客待ち演出が実行される(S2104)。客待ち演出では、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間(具体的には、図柄の変動表示が行われていない時間)が所定時間(例えば、1分)経過した場合に、第3図柄表示装置81の表示をタイトル画面(デモ画面)に切り替える設定などが行われ、その設定がデモ実行コマンドとして表示制御装置114に送信される。なお、遊技者により遊技されない時間の計測は、例えば、主制御装置110から変動表示の終了1秒後に送信されるデモ実行コマンドを受信してからの経過時間が計測される。
その後、保留個数表示更新処理が実行され(S2105)、ボタン入力監視・演出処理が実行される(S2106)。保留個数表示更新処理では、保留回数カウンタ(図示せず)の値に応じて保留ランプ85を点灯させる処理が行われる。ボタン入力監視・演出処理では、枠ボタン22が遊技者により操作されて操作の入力がなされたか否かを監視する。
ボタン入力監視・演出処理が終わると、ランプ編集処理が実行され(S2107)、その後音編集・出力処理が実行される(S2108)。ランプ編集処理(S2107)では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29〜33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理(S2108)では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S2108の処理後、液晶演出実行管理処理が実行され(S2109)、S2110の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS2107のランプ編集処理が実行される。なお、S2108の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間で実行される。
S2110の処理は、第3図柄表示装置81における変動演出(変動表示)の演出態様を設定し、表示制御装置114に対し、設定した態様を指示するコマンドを送信する処理である。装飾図柄変動表示処理(S2110)の実行後は、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行う(S2111)。このコマンド判定処理(S2111)の詳細については、図18を参照して後述する。
コマンド判定処理(S2111)の実行後は、そのコマンド判定処理において、外部制御装置300からの避難コマンドを受信し避難フラグ223aがオンされたか否かを判別し(S2112)、避難フラグ223aがオンされていれば(S2112:Yes)、ランプの表示態様および音声の出力態様を避難状態に設定し(S2113)、その後、電源が遮断されるまで避難状態を継続する。避難状態に設定とは、ホール内において、火災や地震などの災害が発生したことを報知する状態にランプの表示態様および音声の出力態様を設定することであり、例えば、ランプを激しく点滅させたり、スピーカーから災害発生のお知らせを出力する状態である。音声出力装置226及びランプ表示装置227は、S2113の処理で設定された態様となるように、各ランプ29〜34やスピーカを制御し、災害発生を遊技者に報知する。
なお、S2113の処理は、メイン処理において1ms以上が経過していない場合にも実行されると共に、コマンド判定処理の直後に実行されるので、外部制御装置300から避難コマンドが入力された場合には、即座に、災害発生の報知を行うことができる。また、S2113の処理後は、電源が遮断されるまでループしているが、災害発生時には、遊技者の避難が優先させるため、他の処理を未実行にしている。また、災害の発生が誤報であったり、被害が少なかった場合には、遊技者は遊技を再開するが、この場合、パチンコ機10の電源が遮断され、再度電源が投入されることで復帰可能である。なお、災害が発生した場合でも主制御装置110の制御は継続されているので、例えば、災害発生時に確変状態であれば、確変状態から継続可能となり、遊技者への損失を低減可能に構成されている。勿論、避難コマンドを主制御装置110に入力されるように構成されていれば、災害発生時に、停電が発生したときと同様の処理(図9のS211〜S214)を実行するように構成しても良い。この構成では、遊技者は、災害が発生した時点の遊技状態から再開できるので、遊技者に損失を与えることを防止できる。なお、この構成では、図9のS207の処理の直後に、避難コマンドの受信の有無を判別する処理を実行し、避難コマンドを受信していれば、S211の処理へ移行し、避難コマンドを受信していなければ、S208の処理へ移行することで実現できる。
一方、S2112の処理で、避難フラグ223aがオフであれば(S2112:No)、次に、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S2114)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S2114の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S2114:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S2116)、電源断処理を実行する(S2117)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S2118)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S2114の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S2114:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S2115)、RAM223が破壊されていなければ(S2115:No)、S2101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。
S2115の処理により確認した結果、RAM223が破壊されていれば(S2115:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼び、パチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図18を参照して、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S2111)について説明する。図18は、図17のメイン処理の中で実行されるコマンド判定処理(S2111)を示すフローチャートである。
このコマンド判定処理(S2111)では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域(図示せず)から、未処理のコマンドのうち主制御装置110及び外部制御装置300より受信した最初のコマンドを読み出して解析し、外部制御装置300から避難コマンドを受信したか否かを判別する(S2201)。S2201の処理で、避難コマンドを受信していれば(S2201:Yes)、避難フラグ233aをオンし(S2202)、表示制御装置114に避難コマンドを受信したことを指示するために、表示用避難コマンドを表示制御装置114に送信した後に(S2203)、コマンド判定処理を終了する。
一方、S2201の処理で、受信したコマンドが避難コマンドでなければ(S2201:No)、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S2204)、コマンド判定処理を終了する。その他のコマンドに応じた処理としては、例えば、主制御装置110から変動パターンコマンドを受信していれば、変動パターンコマンドから変動時間を抽出してRAM223内の所定の領域に記憶し、主制御装置110から停止図柄コマンドを受信していれば、停止図柄コマンドから停止図柄(通常大当たり、確変大当たり、前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れのいずれか)を抽出してRAM223に記憶する。RAM223に記憶された変動時間及び停止図柄は、装飾図柄変動表示処理(図17のS2110参照)において参照されて、第3図柄表示装置81で行われる変動演出の態様及び停止態様が設定される。また、主制御装置110から確定コマンドを受信していれば変動演出の確定を設定する。なお、変動パターンコマンド、停止図柄コマンド及び確定コマンドは、表示用変動パターンコマンド、表示用停止図柄コマンド及び表示用確定コマンドとして、表示制御装置114に送信される。
次に、図19及び図20を参照して、表示制御装置114のMPU231により実行される各制御について説明する。かかるMPU231の処理としては大別して、電源投入後から繰り返し実行されるメイン処理と、コマンドを受信した場合に実行される外部割込処理とがある。
図19は、表示制御装置114のMPU231により実行される外部割込処理を示すフローチャートである。この外部割込処理は、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信した場合に実行される。
音声ランプ制御装置113からのコマンドの受信に伴って外部割込処理が実行されると、受信したコマンドが演出許可コマンドであるかを判別する(S3001)。演出許可コマンドとは、主制御装置110の立ち上げ処理(図8参照)が終了するタイミングで、主制御装置110から送信されて音声ランプ制御装置113を介して受信するコマンドである。このとき、受信したコマンドが演出許可コマンドであれば(S3001:Yes)、ワークRAM233に設けられている演出許可フラグ233aをオンして(S3002)、外部割込処理を終了する。
一方、受信したコマンドが演出許可コマンドでなければ(S3001:No)、受信したコマンドが表示用避難コマンドであるか否かを判別し(S3003)、受信したコマンドが表示用避難コマンドであれば(S3003:Yes)、ワークRAM233に設けられている表示用避難フラグ233bをオンして(S3004)、外部割込処理を終了する。
また、受信したコマンドが表示用避難コマンドでなければ(S3003:No)、受信したコマンドが、客待ち演出(図17のS2104参照)により送信されるデモ実行コマンドであるか否かを判別し(S3005)、受信したコマンドがデモ実行コマンドであれば(S3005:Yes)、ワークRAM233に設けられているデモ実行フラグ233cをオンして(S3006)、外部割込処理を終了する。
また、受信したコマンドがデモ実行コマンドでなければ(S3006:No)、その他のコマンドに応じた処理を実行し(S3007)、外部割込処理を終了する。その他のコマンドに応じた処理としては、受信したコマンドが表示用変動パターンコマンドであれば、表示用変動パターンコマンドが含む変動態様(リーチ演出態様や外れ変動演出態様)を抽出し、ワークRAM233内の所定の領域に記憶する。また、受信したコマンドが表示用停止図柄コマンドであれば、表示用停止図柄コマンドが示す停止図柄を設定する。そして、ワークRAM233の所定の領域に記憶される演出態様と、設定された停止図柄とは、変動演出処理(図20のS3112参照)において参照され、第3図柄表示装置81で行われる変動演出が設定される。さらに、受信したコマンドが確定コマンドであれば、第3図柄表示装置81における変動演出の停止を設定し、第3図柄表示装置81で行われる変動演出を確定して終了させる。
次に、図20を参照して、表示制御装置114のMPU231により実行されるメイン処理について説明する。図20は、表示制御装置114のMPU231により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
図20に示すメイン処理は、電源投入時に起動する処理であり、起動すると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S3101)。具体的には、MPU231を初期設定し、ワークRAM233、ビデオRAM234の記憶をクリアする処理などが行われる。
初期設定処理(S3101)の実行後、キャラクタROM235に記憶された圧縮形式のデータとして、キャラクタ情報や報知用データ記憶エリア235aに記憶されている報知データを読み出し(S3102)、読み出したキャラクタ情報や報知データを解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM234の所定の領域に記憶すると共に、報知データを報知データ記憶エリア234bに記憶する(S3103)。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM234に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、S3103の処理で解凍したキャラクタ情報を記憶したビデオRAM234内の領域とは異なるビデオRAM234内の表示用の領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む(S3104)。
S3104の処理後、ワークRAM233に設けられている演出許可フラグ233aがオンされているか否かを判別する(S3105)。S3105の処理で、演出許可フラグ233aがオフであれば(S3105:No)、主制御装置110から演出許可コマンドを未だ受信していないので、かかる場合には、演出許可コマンドが受信されるまで、即ち、演出許可フラグ233aがオンされるまで、S3106以降の処理を待機する。また、S3105の処理で、演出許可フラグ233aがオンされていれば(S3105:Yes)、S3104の処理で抽出したキャラクタ情報を第3図柄表示装置81に表示させる。そして、S3106以降の処理に移行する。
S3106の処理では、表示用避難フラグ233bがオンであるか否かを判別し(S3106)、表示用避難フラグ233bがオンであれば(S3106:Yes)、第3図柄表示装置81に表示される画像に避難マップが表示されるように設定し(S3107)、その後、電源が遮断されるまで避難マップの表示を継続する。S3107の処理では、ビデオRAM234の避難マップデータ記憶エリア234aに記憶されている避難マップデータを、ビデオRAM234の表示用の領域に書き込む処理である。また、表示用避難フラグ233bがオンされている場合には、上述した通り、ホール内において、火災や地震などの災害が発生した可能性があるので、ループ処理により避難マップの表示を継続することで、遊技途中の遊技者に対して確実に災害の発生を認識させることができる。また、S3106の処理は、変動演出処理(S3112)、大当たり演出処理(S3111)、デモ画面演出処理(S3109)の各演出処理に優先して実行されるので、災害が発生した表示用避難フラグ233bがオンした場合には、遊技者に災害発生を早期に認識させることができる。また、災害の発生が誤報であったり、被害が少なかった場合には、遊技者は遊技を再開するが、この場合、パチンコ機10の電源が遮断され、再度電源が投入されることで復帰可能である。なお、災害が発生した場合でも主制御装置110の制御は継続されているので、例えば、災害発生時に確変状態であれば、確変状態から継続可能となり、遊技者への損失を低減可能に構成されている。勿論、避難コマンドを主制御装置110に入力されるように構成されていれば、災害発生時には、停電が発生したときと同様の処理(図9のS211〜S214)を実行するように構成しても良い。この構成では、遊技者は、災害が発生した時点の遊技状態から再開できるので、遊技者に損失を与えることを防止できる。なお、この構成では、図9のS207の処理の直後に、避難コマンドの受信の有無を判別する処理を実行し、避難コマンドを受信していれば、S211の処理へ移行し、避難コマンドを受信していなければ、S208の処理へ移行することで実現できる。
一方、S3106の処理で、表示用避難フラグ233bがオフであれば(S3106:No)、デモ実行フラグ233cがオンであるか否かを判別する(S3108)。S3108の処理で、デモ実行フラグ233cがオンであれば(S3108:Yes)、デモ画面演出処理を実行して(S3109)、S3113の処理へ移行する。また、デモ実行フラグ233cがオフであれば(S3108:No)、変動演出処理を行うか大当たり演出処理を行うことになるので、大当たり中であるか否かを判別する(S3110)。
S3110の処理で、大当たり中であれば(S3110:Yes)、大当たり演出処理を実行し(S3111)、大当たり中でなければ(S3110:No)、変動演出処理を実行して(S3112)、S3113の処理へ移行する。
S3113の処理では、第3図柄表示装置81における演出を行う処理(S3109,S3111,S3112)を20ミリ秒(20ms)毎に実行するために、S3106の処理が開始されてから20ms以上が経過したか否かを確認する(S3113)。
S3113の処理により確認した結果、未だ20msが経過していなければ(S3113:No)、20ms以上が経過するまで処理を待機し、その一方で、20ms以上が経過していれば(S3113:Yes)、その処理をS3106の処理へ移行する。
次に、図21から図23を参照して、外部制御装置300のCPU301により実行される各制御について説明する。まず、図21を参照して、CPU301により実行されるメイン処理について説明する。図21は、外部制御装置300のCPU301により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
図21に示すメイン処理は、電源投入時に起動する処理であり、起動すると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S4001)。具体的には、CPU301を初期設定し、RAM303、HDD304の記憶をクリアする処理などが行われる。
初期設定処理が終わると、次に、パチンコ機10から送信されて受信する各コマンドを判定するコマンド判定処理を実行し(S4002)、各種センサの入力状態をチェックする入力チェック処理を実行し(S4003)、S4004の処理へ移行する。
S4004の処理では、後述する入力チェック処理(図23)において災害の発生が確認されて災害発生フラグ304cがオンされているか否かを判別し(S4004)、災害発生フラグ304cがオンされていれば(S4004:Yes)、災害発生の指示として避難コマンドをパチンコ機10の音声ランプ制御装置113に対して送信し(S4005)、災害発生フラグ304cがオフであれば(S4004:No)、S4005の処理を実行せずに、S4006の処理へ移行する。
S4006の処理では、各種処理が実行され(S4006)、その後、S4002の処理へ戻り、S4002〜S4006の処理を繰り返し実行する。各種処理としては、パチンコ機10から送信されてくる各種コマンドに基づいて賞球の払出数を集計したり、パチンコ機10の異常の発生を監視したり、パチンコ機10の前面枠14が開放されたかを監視したりする処理である。また、その他に、打ち込まれた球数や貸し球の数から出球率などを集計したりする。
図22は、メイン処理(図21)の中で実行されるコマンド判定処理を示すフローチャートである。コマンド判定処理が実行されると、まず、音声ランプ制御装置113の立ち上げ時に送信される受信要求コマンドを受信したか否かを判別し(S4101)、受信要求コマンドを受信していれば(S4101:Yes)、その受信要求コマンドを送信してきたパチンコ機10に対応するデータ送信フラグ304bをオンし(S4102)、受信要求コマンドを受信していなければ(S4101:No)、S4102の処理を実行せずに、S4103の処理へ移行する。
S4103の処理では、何れかのデータ送信フラグ304bがオンされているか否かを判別し(S4103)、データ送信フラグ304bがオフであれば(S4103:No)、S4104〜S4106の処理で、避難マップデータの送信を行う必要がないので、S4107の処理へ移行する。
一方、S4103の処理で、何れかのデータ送信フラグ304bがオンであれば(S4103:Yes)、次に、オンしているデータ送信フラグ304bに対応するパチンコ機10、即ち、受信要求コマンドを送信してきたパチンコ機10に対して避難マップデータのデータ送信が完了したか否かを判別し(S4104)、避難マップデータのデータ送信が完了していなければ(S4104:No)、避難マップデータを対応するパチンコ機10に送信し(S4105)、S4107の処理へ移行する。
S4104の処理で、避難マップデータのデータ送信が完了したと判別されると(S4104:Yes)、その避難マップデータを送信したパチンコ機10に対応するデータ送信フラグ304bをオフし(S4106)、S4107の処理へ移行する。
なお、ホールに設置される全てのパチンコ機10が、避難マップデータを表示可能な遊技機であった場合には、避難マップデータの送信に時間を要することが考えられるが、通常、パチンコ機10は開店前に電源が入れられ開店までに時間があるので、その間に避難マップデータを十分に送信可能である。
S4107の処理では、その他のコマンドに応じたい処理が実行され(S4107)、その後、コマンド判定処理が終了する。その他のコマンドに応じた処理としては、パチンコ機10から送信されてくる賞球コマンドから賞球の払出数を取得したり、異常コマンドから異常の発生を確認したり、開放コマンドから前面枠14が開放されたことを確認する処理である。
図23は、メイン処理(図21)の中で実行される入力チェック処理を示すフローチャートである。入力チェック処理では、S4201〜S4205の処理において、災害発生の入力をチェックする。具体的には、S4201の処理で、監視制御装置351からカメラ351aの入力に基づいた火災発生信号が入力されたか否かを判別し、S4202の処理で、煙センサ353がオンされているか否かを判別し、S4203の処理で、振動センサがオンされているか否かを判別し、S4204の処理で、ホール関係者による操作により災害発生の入力がなされたか否かを判別し、S4205の処理で、インターネット回線400を介して災害発生の入力があったか否かを判別している。
なお、本実施形態では、S4205の処理でインターネット回線400を介して入力される情報は、地震の予測、及び地震の発生情報などである。
S4201〜S4205の処理で、いずれかの入力があった場合には(S4201:Yes又はS4202:Yes、S4203:Yes、S4204:Yes、S4205:Yes)、災害発生フラグ304cをオンして(S4206)、入力チェック処理を終了する。
また、S4201〜S4205の処理で、いずれの入力もなかった場合には(S4201:No、S4202:No、S4203:No、S4204:No、S4205:No)、ホール関係者により災害発生の解除入力がなされたか否かを判別し(S4207)、解除入力がなされていない場合には(S4207:No)、その他の入力チェックを行い(S4208)、入力チェック処理を終了する。その他の入力チェックとしては、入力装置355の操作に応じた入力をチェックする処理などである。
一方、S4207の処理で、ホール関係者により解除入力がなされた場合には、災害発生フラグ304cをオフすると共に避難コマンドの送信を停止した後に(S4209)、入力チェック処理を終了する。
ここで、図24及び図25を参照して、パチンコ機10及び外部制御装置300により構成されるシステムにおいて、第3図柄表示装置81の表示画面に表示される避難マップの表示態様、及び、デモ画面の表示態様について説明する。図24は、避難マップの概略を示した概略図であり、図25は、デモ画面の概略を示した概略図である。
図24に示す避難マップは、表示制御装置114で実行されるメイン処理のS3107の処理が実行された場合に、第3図柄表示装置81に表示される概略図である。図示するように、第3図柄表示装置81には、図柄の変動表示やデモ画面は表示されず、災害発生時は避難マップのみが表示される。これは、遊技者の安全確保が最優先されるからである。
避難マップは、ホール内を平面図で示したものであり、正面入口、非常口、カウンター、トイレ、休憩コーナー、パチンコ機10が設置される島設備の配設位置が示されている。そして、太矢印によって、正面入口および非常口への避難経路が図示されている。また、「災害発生、避難経路に従って避難して下さい。」の文字が表示され、遊技者に対して、災害発生の報知と、避難経路の報知とを行っている。
なお、S3107の処理が実行されて第3図柄表示装置81に避難マップが表示される場合には、上述した通り、音声出力装置226及びランプ表示装置227によって、スピーカ及び各ランプによって災害の発生が報知される。
即ち、本実施形態のパチンコ機10では、災害発生時にその旨を第3図柄表示装置81に表示するので、遊技者が遊技中に最も注目する部位により災害報知を行うことができる。よって、遊技者が災害に巻き込まれることを抑制でき、安全性を向上できる。
図25に示すデモ画面の表示態様は、図25(a)に示す表示態様が通常のデモ画面である。図25(a)は、海底に岩や海藻などが図示され、魚が泳いでいる状態が表示されている。これらの表示は、第3図柄表示装置81で実行される変動演出に使用されるキャラクタや背景で構成されており、変動演出とデモ演出との画像データを共用化することで、キャラクタROM235の記憶領域を有効に利用している。
図25(b)は、「18歳未満の遊技は、法律で禁止されています。」という文字データが表示されている。この文字データは、通常のデモ画面(図25(a)の表示態様)が一定時間(例えば、1分程度)行われた後に、通常のデモ画面から切り替わって表示される。そして、文字データが表示されてから一定時間(例えば、30秒程度)が経過すると、再度、通常のデモ画面の表示に切り替わる。
図25(c)は、犯罪者の似顔絵や顔写真が表示されており、文字データとして「この顔見たら110番!!」が表示されている。この表示態様は、図25(b)に示す文字データの表示から通常のデモ画面(図25(a)の表示態様)に切り替わり、その後、通常のデモ画面が一定時間(例えば、1分程度)行われた後に、通常のデモ画面から切り替わって表示される。そして、顔写真と文字データとが表示されてから一定時間(例えば、30秒程度)が経過すると、再度、通常のデモ画面の表示に切り替わり、さらに一定時間が経過すると、今度は、図25(b)に示す文字データが表示される。即ち、図25(b)に示す表示態様と、図25(c)に示す表示態様とは交互に表示されるように構成されている。
なお、本実施形態のパチンコ機10は、図25(b)の文字データの表示と、図25(c)の顔写真および文字データの表示とが交互に表示されるように構成したが、図25(a)の通常のデモ画面から切り替われる場合に、図25(b)の表示態様と図25(c)の表示態様とを連続して表示するように構成しても良い。また、図25(a)〜図25(c)の表示態様を順番に表示しても良いし、ランダムに表示するようにしても良い。
以上の通り、本実施形態のパチンコ機10は、デモ演出中に、18歳未満の遊技が禁止されることを報知することで、18歳未満の遊技者が遊技を行うことを抑制できるし、犯罪者の顔写真や似顔絵を表示することで、事件解決に貢献できる。なお、デモ演出中に表示される情報は、如何なるものであっても良く、例えば、訪ね人の顔写真や連絡先を表示しても良いし、パチンコ機10の仕様(大当たり確率や、プレミアムリーチの紹介、キャラクタの紹介)を表示しても良いし、ホールのイベント情報を表示しても良いし、地域のイベント情報を表示しても良いし、地域の特産物を紹介しても良く、パチンコ機10によれば、遊技者に必要な情報を的確に認識させることができる。
次に、図26から図30を参照して、第2実施形態のパチンコ機10について説明する。第1実施形態では、外部制御装置300に災害発生を確認するカメラやセンサなどを電気的に接続するものとしたが、第2実施形態では、パチンコ機10の音声ランプ制御装置113にカメラやセンサなどを接続するように構成した。即ち、第2実施形態では、パチンコ機10単体で災害の発生を確認し、その旨を報知可能に構成されている。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明は省略する。
図26は、第2実施形態のパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。図26に示すように、第2実施形態のパチンコ機10は、音声ランプ制御装置113に対して、監視制御装置351(カメラ351a)、熱センサ352、煙センサ353及び振動センサ354が電気的に接続されている。また、表示制御装置114のキャラクタROM235には、避難マップデータ記憶エリア235a及び報知データ記憶エリア235bが設けられている。第2実施形態では、避難マップデータ及び報知データが予めパチンコ機10に記憶されている。避難マップデータ及び報知データは、表示制御装置114の電源投入時(立ち上げ時)に読み出されて、ビデオRAM234の所定の領域に記憶され、必要に応じてビデオRAM234の表示用領域に書き込まれる。
次に、第2実施形態の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される各処理について説明する。図27は、第2実施形態の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。
第2実施形態の立ち上げ処理では、避難マップデータが表示制御装置114のキャラクタROM235の避難マップデータ記憶エリア235aに記憶されているので、第1実施形態のように、外部制御装置300に対して避難マップデータの受信要求をする必要がない。そこで、S2011〜S2013の処理において実行される避難マップデータを受信する処理が省かれており、S2010の処理でRAMの初期値設定が終わると、S2014の処理で割込許可が設定されるように構成されている。
図28は、第2実施形態の音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。第2実施形態のメイン処理では、音声ランプ制御装置113に対して、監視制御装置351(カメラ351a)、熱センサ352、煙センサ353及び振動センサ354が電気的に接続されているので、メイン処理の中で、各カメラやセンサの入力状況をチェックする入力チェック処理が実行される。具体的には、S2111の処理でコマンド判定処理が終了すると、後述する入力チェック処理が実行され(S5001)、その後、S2112の処理へ移行して、入力チェック処理において避難フラグ223aがオンされたか否かを判別するように構成されている。
図29は、メイン処理(図28参照)の中で実行されるコマンド判定処理を示すフローチャートである。第2実施形態では、上述した通り、音声ランプ制御装置113に対して、監視制御装置351(カメラ351a)、熱センサ352、煙センサ353及び振動センサ354が電気的に接続されているので、第1実施形態のように、外部制御装置300から避難コマンドを受信しない構成となっている。よって、第2実施形態のコマンド判定処理では、S2201〜S2203の処理において実行される避難コマンドの受信状態を確認する処理を省き、その他のコマンドに応じた処理のみが実行される(S2204)。
図30は、メイン処理(図28参照)の中で実行される入力チェック処理を示すフローチャートである。入力チェック処理では、まず、S5101〜S5103の処理において、災害発生の入力をチェックする。具体的には、S5101の処理で、監視制御装置351からカメラ351aの入力に基づいた火災発生信号が入力されたか否かを判別し、S5102の処理で、煙センサ353がオンされているか否かを判別し、S5103の処理で、振動センサがオンされているか否かを判別している。
S5101〜S5103の処理で、いずれかの入力があった場合には(S5101:Yes又はS5102:Yes、S5103:Yes)、避難フラグ223aをオンして(S5104)、入力チェック処理を終了する。
また、S5101〜S5103の処理で、いずれの入力もなかった場合には(S5101:No、S5102:No、S5103:No)、そのまま、入力チェック処理を終了する。
以上の通り、第2実施形態のパチンコ機10では、音声ランプ制御装置113に、監視制御装置351(カメラ351a)、熱センサ352、煙センサ353及び振動センサ354が電気的に接続され、パチンコ機10が個別に災害発生を確認するように構成されている。そして、音声ランプ制御装置113において災害発生が確認されると、避難フラグ223aがオンされて、音声出力装置226及びランプ表示装置227により災害発生の旨が報知される。また、避難フラグ223aがオンされると同時に、表示用避難コマンドが表示制御装置114に送信されるので、第1実施形態と同様に、第3図柄表示装置81において避難マップが表示され、遊技者に災害発生と避難経路を認識させることができる。よって、パチンコ機10は、監視制御装置351(カメラ351a)、熱センサ352、煙センサ353及び振動センサ354が電気的に接続されることで、遊技者の安全性を向上できる。
また、パチンコ機10の裏面側で、例えば、配線がショート等して火災が発生したり、パチンコ機10の周辺(遊技者の背面側など)で火災が発生した場合には、遊技者は遊技に集中しているので、災害発生を認識できない場合がある。しかし、第2実施形態のパチンコ機10では、パチンコ機10の周辺で災害が発生すると、その災害発生をカメラ351a及び熱センサ352、煙センサ353で検知できるので、遊技者に災害発生を早期に認識させることができ、安全性を向上できる。
次に、図31及び図32を参照して、第3実施形態のパチンコ機10について説明する。第1実施形態では、外部制御装置300に災害発生を確認するカメラやセンサなどを電気的に接続するものとし、第2実施形態のパチンコ機10では、カメラやセンサを音声ランプ制御装置113に接続するものとしたが、第3実施形態では、パチンコ機10の主制御装置110にカメラやセンサなどを接続するように構成した。即ち、第3実施形態も、第2実施形態と同様に、パチンコ機10単体で災害の発生を確認し、その旨を報知可能に構成されている。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明は省略する。
第3実施形態のパチンコ機10では、主制御装置110に対して、監視制御装置351(カメラ351a)、熱センサ352、煙センサ353及び振動センサ354が電気的に接続されている(図示せず)。また、主制御装置110のRAM203には、災害が発生したか否かを示す避難フラグ203a(図示せず)が設けられている。
図31は、主制御装置110のMPU111により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。第3実施形態のメイン処理では、主制御装置110に対して、監視制御装置351(カメラ351a)、熱センサ352、煙センサ353及び振動センサ354が電気的に接続されているので、メイン処理の中で、各カメラやセンサの入力状況をチェックする入力チェック処理が実行される。具体的には、S206の処理で第2図柄制御処理が終了すると、後述する入力チェック処理が実行され(S6001)、その後、S207の処理へ移行して、電源断の発生情報ありか否かを判別する。
S207の処理で、電源断の発生情報がなしと判別されると(S207:No)、入力チェック処理において避難フラグ203aがオンされたか否かを判別し(S6002)、避難フラグ203aがオフであれば(S6002:No)、S208の処理へ移行して4msが経過したか否かを判別し、避難フラグ203aがオンであれば(S6002:Yes)、S211の処理へ移行し、S211〜S214の停電時に行われる処理が実行される。
図32は、メイン処理(図31参照)の中で実行される入力チェック処理を示すフローチャートである。入力チェック処理では、まず、S6101〜S6103の処理において、災害発生の入力をチェックする。具体的には、S6101の処理で、監視制御装置351からカメラ351aの入力に基づいた火災発生信号が入力されたか否かを判別し、S6102の処理で、煙センサ353がオンされているか否かを判別し、S6103の処理で、振動センサ353がオンされているか否かを判別している。
S6101〜S6103の処理で、いずれかの入力があった場合には(S6101:Yes又はS6102:Yes、S6103:Yes)、避難フラグ203aをオンすると共に避難コマンドを音声ランプ制御装置113に送信して(S6104)、入力チェック処理を終了する。
また、S6101〜S6103の処理で、いずれの入力もなかった場合には(S6101:No、S6102:No、S6103:No)、そのまま、入力チェック処理を終了する。
第3実施形態の音声ランプ制御装置113は、コマンド判定処理(図18参照)の中で、避難コマンドを受信したか否かを判別する処理(S2201)において、外部制御装置300から送信される避難コマンドを受信したか否かを判別するのではなく、主制御装置110から送信される避難コマンドを受信したか否かを判別する。つまり、第3実施形態の音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114で行われる処理は、第1実施形態と同様の処理が行われることになる。
第3実施形態では、災害が発生したか否かの判別を、停電断の発生情報を判別する処理と同じタイミングで行っている。第1実施形態で説明したように、停電断の発生情報の判別は、4ms毎に繰り返し行われる処理の終了するタイミングと、残余時間の間繰り返し行われる処理の終了するタイミングとの処理の区切が良いタイミングで判別している。そして、第3実施形態では、災害が発生したか否かの判別を、処理の区切が良いタイミングで判別し、災害発生時には、停電時に行われる処理と同様の処理が実行される。よって、第3実施形態では、災害発生が誤報であったり、災害が小規模であり、遊技を再開する場合には、遊技中断時の状態から復帰可能となる。従って、パチンコ機10の遊技の状態が遊技者に有利な状態(大当たり中など)であった場合には、遊技者は有利な状態から再遊技ができるので、遊技者の安全性を確保しつつ、遊技者に損失を与えることを抑制できる。
また、災害が発生した否かの判別は、上述した通り、処理の区切が良い同タイミングで毎回行っているので、制御プログラムの進行位置が毎回同一の位置となる。ここで、災害が発生して遊技状態を記憶するタイミングが毎回バラバラであると、制御プログラムの進行位置もバラバラになるので、制御プログラムにおける階層の最も深い場合を考慮して、RAM203の記憶領域を確保しなければならない。しかし、本実施形態では、災害が発生して遊技状態を記憶するのは、毎回同一の進行位置となるので、RAM203の記憶領域を有効に利用できる。さらに、災害発生時に処理が中断するのは、4ms毎に繰り返し行われる処理の終了タイミングで且つ、残余時間の間繰り返し実行される処理の終了タイミングなので、電源が遮断されて再度供給された場合には、メイン処理の最初から処理を開始できる。よって、余分なデータを記憶する必要がなくRAM203の記憶領域を有効利用できるし、遊技の再開時に処理をスムーズに開始できる。
次に、図33及び図34を参照して、第4実施形態のパチンコ機10及び外部制御装置300について説明する。第1実施形態では、外部制御装置300において災害の発生が確認されると、ホール内のパチンコ機30に対して一斉に避難コマンドを送信するように構成した。これに代えて、第4実施形態では、外部制御装置300において災害の発生が確認されると、ホール内の階段(即ち、非常口)に近い方から段階的に避難コマンドを送信するように構成した。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明は省略する。
第4実施形態では、図示は省略するが、ホール内に設けられるパチンコ機10を階段からの距離によりグループ(群)分けし、各パチンコ機10とグループとを関連付けしてHDD304の所定領域(群記憶手段)に記憶している。よって、災害報知を行うために避難コマンドを送信する場合には、1のグループを選択し、その選択されたグループに属するパチンコ機10に対して避難コマンドが送信される。
図33は、第4実施形態の外部制御装置300のCPU301により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。図34は、第4実施形態の避難マップの概略を示した概略図である。なお、図34に示すように、第4実施形態では、2階にホールが位置しており、そのホール内には、階段により入場する。
第4実施形態のメイン処理が実行され、S4004の処理で、災害発生フラグ304cがオンされていると判別されると(S4004:Yes)、1回目報知の後、所定時間(例えば、1分間)が経過したか否かを判別し(S7001)、1回目に報知させるパチンコ機10に対して避難コマンドが送信されていなかったり、1回目報知の後に所定時間が経過していなければ(S7001:No)、1回目報知領域のパチンコ機10に対して避難コマンドを送信し(S7002)、S7003の処理へ移行する。S7002の処理で避難コマンドが送信される1回目報知領域に配置されるパチンコ機10は、図34に示すように、階段に最も近い領域のパチンコ機10である。なお、S7002の処理では、階段に最も近い領域(グループ)を選択する処理と、その領域に属するパチンコ機10に対して避難コマンドを送信する処理とが行われている。
一方、S7001の処理で、1回目報知の後に所定時間が経過していれば(S7001:Yes)、1回目報知領域のパチンコ機10に対して避難コマンドを送信済みとなるので、S7002の処理を実行せずに、S7003の処理へ移行する。
S7003の処理では、2回目報知の後、所定時間(例えば、1分間)が経過したか否かを判別し(S7003)、2回目に報知させるパチンコ機10に避難コマンドが送信されていなかったり、2回目報知の後に所定時間が経過していなければ(S7003:No)、2回目報知領域のパチンコ機10に対して避難コマンドを送信し(S7004)、S7005の処理へ移行する。S7004の処理で避難コマンドが送信される2回目報知領域に配置されるパチンコ機10は、図34に示すように、階段に対して1回目報知領域より離れて位置するパチンコ機10である。なお、S7004の処理においても、グループを選択する処理と、そのグループに属するパチンコ機10に対して避難コマンドを送信する処理とが行われている。
一方、S7003の処理で、2回目報知の後に所定時間が経過していれば(S7003:Yes)、2回目報知領域のパチンコ機10に対して避難コマンドを送信済みとなるので、S7004の処理を実行せずに、S7005の処理へ移行する。
S7005の処理では、3回目に報知するパチンコ機10への避難コマンドが送信されており、3回目が報知済みであるか否かを判別し(S7005)、3回目に報知させるパチンコ機10に避難コマンドが送信されていなければ(S7005:No)、3回目報知領域のパチンコ機10に対して避難コマンドを送信し(S7006)、S4005の処理へ移行する。S7006の処理で避難コマンドが送信される3回目報知領域に配置されるパチンコ機10は、図34に示すように、階段から最も離れて位置するパチンコ機10である。なお、S7006の処理においても、グループを選択する処理と、そのグループに属するパチンコ機10に対して避難コマンドを送信する処理とが行われている。
一方、S7005の処理で、3回目に報知させるパチンコ機10に避難コマンドが送信済み、即ち、3回目が報知済みであれば(S7005:Yes)、S7006の処理を実行せずに、S4005の処理へ移行する。
即ち、第4実施形態の外部制御装置300は、階段に近い方のパチンコ機10から離れる方のパチンコ機10に、段階的に避難コマンドを送信するので、パチンコ機10の第3図柄表示装置81にも段階的に避難マップが表示されることになる。図34に示すように、避難経路としての階段が1箇所しかない場合、全てのパチンコ機10に一斉に避難コマンドを送信すると、階段に遊技者が集中してしまい二次災害が発生する可能性がある。そこで、第4実施形態では、段階的に避難コマンドを送信し、階段に遊技者が集中し難くできるので、二次災害の発生を抑制できる。
なお、第4実施形態では、避難経路が1箇所の場合を説明したが、避難経路としての非常口が複数箇所ある場合には、その非常口のそれぞれに対して近い方のパチンコ機10から離れる方のパチンコ機10に対して段階的に、避難コマンドを送信するように構成しても良い。この構成では、よりスムーズな避難を行え、安全性が向上できると共に二次災害の発生を抑制できる。
また、第4実施形態では、階段までの距離に応じて、パチンコ機10を3つのグループ(群)に分けて、避難コマンドを段階的に送信するものとしたが、島設備と島設備とを連絡する共通の連絡通路(図34では上側の通路と下側の通路)がある場合には、連絡通路までの距離に応じて、パチンコ機10をグループ分けしても良い。つまり、島設備の両端側のパチンコ機10から中心に位置するパチンコ機10に対して段階的に避難コマンドを送信する構成となる。この構成であっても、遊技者は、段階的に避難を開始することになるので、階段に遊技者が集中し難くでき、二次災害の発生を抑制できる。
次に、図35を参照して、避難マップ及びデモ画面の変形例について説明する。図35は、変形例の避難マップ及びデモ画面の概略を示した概略図である。図35(a)及び図35(b)は、第3図柄表示装置81に表示される避難マップの概略図であり、図示するように、それぞれのパチンコ機10から非常口への最短の避難経路が示されている。即ち、図35(a)及び図35(b)に示す変形例では、各パチンコ機10から非常口までの避難経路を示す避難マップデータが、各パチンコ機10にそれぞれ記憶されている。この場合、外部制御装置300に各パチンコ機10に対応する避難マップデータを記憶しておいても良いし、パチンコ機10の表示制御装置114のキャラクタROM235に予め記憶しておいても良いし、メモリカード等から読み取ってビデオRAM234(又はEEPROMなど)に記憶するように構成しても良い。
この変形例では、パチンコ機10を遊技する遊技者が、現在位置を簡単に把握でき、パチンコ機10から非常口までの避難経路を簡単に把握できるので、スムーズな避難を行うことができ、安全性を向上できる。
図35(c)に示すデモ画面は、図25(a)に示す通常のデモ画面の一部に、図25(b)に示す文字データが表示されている表示態様である。つまり、「18歳未満の遊技は、法律で禁止されています。」という表示を常に表示することによって、遊技者に各種情報を認識させ易くできる。また、第3図柄表示装置81において変動演出が行われてる間に、文字データを表示するように構成しても良い。なお、図25(c)に示す顔写真の画像データを示す場合には、デモ画面を二分割し、一方で通常のデモ画面を表示し、他方で顔写真の画像データを表示するように構成しても良い。また、第3図柄表示装置81を遊技者が注視するタイミング、即ち、大当たりへの期待感が高いスーパーリーチの発生時に、文字データや顔写真の画像データを表示するように構成しても良い。
以上、一実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、デモ演出中に「18歳未満の遊技は、法律で禁止されています。」の文字データを表示するものとしたが、「車内に子供を放置していませんか?」等の文字データを表示するものとしても良い。この文字データを表示することで、車内に子供が放置されることを抑制できる。また、外気温を検出可能な温度センサを外部制御装置300に電気的に接続したり、インターネット回線400を介して気温の情報を入力可能に構成し、気温が高い(例えば、20度以上)場合に、外部制御装置300から文字データの表示を指示し、第3図柄表示装置81で表示するように構成しても良い。この構成であれば、車内の気温が上がることを的確に報知できる。
また、上記第2及び第3実施形態では、パチンコ機10にカメラ351aが接続されているので、パチンコ機10に人相を解析可能な制御装置を設け、そのカメラ351aの入力に基づいて大まかな年齢を取得し、その取得した情報とパチンコ機10の機種情報とを含めて外部制御装置300に送信するように構成しても良い。外部制御装置300では、パチンコ機10の機種毎の年齢層を集計することができる。また、カメラ351aの入力に基づいて取得される年齢が18歳以下の可能性が高い場合に、第3図柄表示装置81に「18歳未満の遊技は、法律で禁止されています。」の文字データを表示しても良いし、外部制御装置300にコマンドを送信し、ホール関係者に知らせるように構成しても良いし、遊技の実行を禁止しても良い(例えば、球の打ち出しを禁止する等)。
また、上記第2及び第3実施形態では、パチンコ機10の各自が災害の発生を認識した場合に、避難マップを第3図柄表示装置81に表示するように構成したが、災害の発生を認識した場合に、外部制御装置300に災害発生信号を送信するように構成しても良い。この場合、外部制御装置300では、入力チェック処理(図23)において外部からの災害発生信号の入力を判別し、災害発生信号の入力があったら、災害発生フラグ304cをオンし、各パチンコ機10に対して避難コマンドを送信する。この構成によれば、ホール内に配置されるパチンコ機10の1つ1つが災害の発生を確認することになるので、ホールの隅々まで検知範囲を広くすることができる。なお、この構成は、具体的には、第1実施形態のパチンコ機10に、第2及び第3実施形態のパチンコ機10を置き換えた場合に相当するが、この構成の場合、外部制御装置300にカメラ351a、熱センサ352、煙センサ353、振動センサ354が接続されないように構成しても良い。一方で、カメラ351a、熱センサ352、煙センサ353、振動センサ354が外部制御装置300に接続されている場合には、パチンコ機10から送信される災害発生信号と、外部制御装置300で判別される災害発生とを併用しても良いし、パチンコ機10から送信される災害発生信号に基づいて、そのパチンコ機10の周辺をカメラ351a及び熱センサ352、煙センサ353で確認し、災害発生と判断した場合に、避難コマンドを各パチンコ機10に送信するように構成しても良い。前者であれば、火災が発生した可能性がある場合に確実に避難コマンドを送信できるので、遊技者が災害に巻き込まれることを低減できるし、後者であれば、災害発生の誤報を低減することができる。
また、上記第2及び第3実施形態では、パチンコ機10の各自が災害の発生を認識した場合に、避難マップを第3図柄表示装置81に表示するように構成したが、災害の発生を認識した場合に、他のパチンコ機10に避難コマンドを送信するように構成しても良い。具体的には、監視制御装置351、熱センサ352、煙センサ353及び振動センサ354の入力により災害発生を検知したら、自機の避難フラグをオンする構成と、他のパチンコ機10から避難コマンドを受信した場合に、避難フラグをオンする構成とを有することで実現できる。この構成では、パチンコ機10の1つ1つが災害発生を検知可能になるので、災害発生を確実で且つ早期に発見でき、遊技者に早期に認識させることができる。なお、他のパチンコ機10とは、隣り合うパチンコ機10であっても良いし、自機が設置される島設備に設けられるパチンコ機10であっても良い。
また、上記各実施形態では、災害の発生時に、避難マップを第3図柄表示装置81に表示するものとしたが、「災害発生、避難して下さい。」の文字表示でも良いし、避難マップ上の避難経路の矢印上を、始点から終点に向かうように人間の画像などを動作させる映像を表示しても良い。即ち、災害発生時の第3図柄表示装置81の表示態様は、遊技者に災害発生を示唆するものであれば、如何なる表示態様であっても良い。
また、上記実施形態では、避難コマンドを受信した場合には、災害発生の報知(第3図柄表示装置81での避難マップの表示、音声出力装置226による音声出力、ランプ表示装置227によるランプ表示)を、電源が遮断されるまで継続するように構成したが、リセットスイッチにより復帰するように構成しても良い。この構成の場合、災害発生の報知が行われた後に、ループ処理を実行せずに、以降の処理を実行するように構成し、タイマ割込処理や入力チェック処理、コマンド判定処理内において、リセットスイッチの入力を確認し、避難フラグ及び表示用避難フラグをオフするように構成する。ループ処理を実行しないとは、例えば、図17のS2113の処理が終了したらS2114の処理へ移行し、図20のS3107の処理が終了したらS3108の処理へ移行することである。また、リセットスイッチは、パチンコ機10に新たに設けても良いし、前面枠14を開放する際にシリンダ錠20の鍵穴21に差し込まれる鍵を用いても良い(例えば、鍵が右回転に操作された場合に前面枠14が開放される構造では、左回転に操作された場合をリセットスイッチの入力とする)。また、リセットスイッチに代え、外部制御装置300からの避難コマンドの送信が停止した時点で、避難フラグをオフするように構成しても良い。
なお、上記実施形態では、「18歳未満の遊技は、法律で禁止されています。」という表示や、犯罪者などの顔写真を示す表示をデモ演出中に表示するものとしたが、変動演出中に表示しても良い。ここで、変動演出の1つを説明する。変動演出の1つとしては、図柄の変動表示が開始された後に、枠ボタン22の操作を促す表示を行い、遊技者に枠ボタン22を操作させる演出がある。枠ボタン22が操作された場合には、今回の変動表示による結果が大当たりであるか否かの期待度を示す画像が表示される。具体的には、変動表示に重ねて窓や紙、黒板などが表示されると共に「Push」が表示されて枠ボタン22の操作が促され、遊技者により枠ボタン22が操作されると、窓が開かれたり、紙が裏返ったり、黒板に文字が表示され、その窓内、紙、黒板に「激アツ」、「チャンス」、「リーチ」、「・・・」が表示されて大当たりへの期待度が示される。なお、「激アツ」ほど大当たりへの期待度が高く、「・・・」ほど大当たりへの期待度が低く設定されている。このように構成される変動演出では、遊技者に対して枠ボタン22の操作意欲を高めることはできるが、パチンコ機10において大当たりとなる確率に比べて外れとなる確率の方が圧倒的に高いので、「激アツ」は滅多に表示されず、殆どが「・・・」の表示となり、遊技を継続する遊技者は次第に枠ボタン22の操作意欲が低下してしまう。そこで、枠ボタン22が操作された場合に、「18歳未満の遊技は、法律で禁止されています。」や犯罪者などの顔写真を表示し、期待度の表示とは別に遊技者への通知または告知を行うことで、期待度の低い表示の現出が減るし、遊技者に通知や告知に対する興味を与えることができ、枠ボタン22の操作意欲が低下することを抑制できる。遊技者への通知や告知は、音声ランプ制御装置113により表示するか否かが選択される。具体的には、音声ランプ制御装置113のROM222に、大当たりか否か及びリーチの態様(ノーマルリーチ、スーパーリーチ等)とに関連付けして、期待度を表示するか通知や告知を表示するかを所定確率で選択可能なテーブルを記憶しておき、遊技者により枠ボタン22が操作された場合に、ROM222のテーブルを参照して選択される。音声ランプ制御装置113から表示制御装置114には、期待度を示す表示のうちいずれを表示するかの指示、又は、通知や告知のうちいずれを表示するかの指示がなされ、表示制御装置114では、ビデオRAM234に記憶されるキャラクタ情報や報知データ記憶エリア234bに記憶される報知データに基づいて、第3図柄表示装置81に期待度を示す表示または通知や告知の表示がなされる。
なお、遊技者への通知や告知の表示は、今回の変動表示による結果が大当たりとなる場合には選択されないように構成しても良いし、大当たりとなる場合には選択され難く外れとなる場合に所定の確率(例えば「・・・」の選択率と同じ確率)で選択されるように構成しても良い。遊技者への通知や告知の表示が大当たりとなる場合にも選択されると、通知や告知の後でも大当たりを期待できるので、遊技者は通知や告知を確認しつつ大当たりも期待できるという遊技性を提供できる。
さらに、外部制御装置300から画像データを受信したり、メモリカード等により画像データを入力可能に構成されていれば、お店のイベント情報や極秘情報など遊技者に有利となる情報を取得し、枠ボタン22が操作された場合に、イベント情報や極秘情報を表示するように構成しても良い。遊技者は、イベント情報や極秘情報を知りたいので、枠ボタン22の操作意欲をさらに高めることができる。
なお、大当たりへの期待度は、5%、30%、50%、80%、100%などの表示により示唆しても良い。さらに、表示される画像の表示態様(例えば、卵、ひよこ、鶏)により示しても良い。卵、ひよこ、鶏により大当たりへの期待度を示す場合には、卵が成長するに従い、大当たりへの期待度が高いものとする。
また、変動演出の1つとして、変動表示に重ねて所定のキャラクタが徐々に増えていったり、表示態様が変化していく場合には(所謂、ステップアップ演出)、選択されるキャラクタや表示態様の1つとして、遊技者への通知や告知のデータを所定確率で選択するように構成しても良い。この構成では、遊技者は、キャラクタがどこまで増えるか、表示態様がどのように変わっていくかを注視するので、通知や告知を遊技者に認識し易くできる。
また、上記実施形態では、上記実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしてもよい。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成してもよい。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしてもよい。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有するいわゆる第2種パチンコ遊技機などに実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球など他の遊技機として実施するようにしても良い。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施しても良い。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上述した各種実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
始動条件の成立に基づいて抽選を行う抽選手段と、その抽選手段による抽選結果に応じた識別情報の動的表示が行われる表示装置とを有し、その表示装置に予め定めた表示態様で識別情報が停止した場合に遊技者に特別な遊技価値が付与される遊技機と、その遊技機に電気的に接続され制御信号の送受信が可能な外部制御装置とを備えた遊技システムにおいて、前記外部制御装置は、災害の発生を検知する外部側検知手段と、その外部側検知手段により災害の発生が検知された場合に、前記遊技機に対して災害発生を示す制御信号を送信する外部側送信手段とを備え、前記遊技機は、前記災害発生を示す制御信号を前記外部制御装置から受信した場合に、災害発生を示唆する情報を前記表示装置に表示する災害表示手段とを備えていることを特徴とする遊技システムA1。
遊技システムA1によれば、外部制御装置において災害の発生が検知されると、災害発生を示す制御信号が遊技機に送信され、遊技機では、災害発生を示す制御信号を受信すると、災害発生を示唆する情報が表示装置に表示される。よって、外部制御装置によって、遊技機が設置される遊技場内の災害の発生が検知された場合には、遊技場内の遊技機の表示装置で災害発生を示唆する情報が表示されるので、災害発生を遊技者に早期に認識させることができる。従って、遊技者を迅速に避難させることができるので、災害発生時の安全性を向上できる。
なお、外部側検知手段としては、熱源を検知する熱検知手段、煙を検知する煙検知手段、振動を検知する振動検知手段が例示される。熱検知手段は、遊技機が設置される遊技場内で火災が発生すると、その熱源を検知できるので、火災発生を示す制御信号を確実に遊技機に送信できる。よって、遊技機では、火災発生を示唆する情報を表示装置に確実に表示できるので、火災発生時の遊技者の安全性を向上できる。また、煙検知手段も、火災発生時の煙を検知できるので、火災発生時の安全性を向上できる。また、振動検知手段は、地震発生時の振動を検知できるので、地震発生時の安全性を向上できる。
更に、外部側検知手段としては、遊技場内の画像を取得する取得手段と、その取得手段により取得した画像を解析する解析手段と、その解析手段による解析結果に基づいて災害発生を判別する判別手段とを備える画像検知手段が例示される。画像検知手段でも、火災発生時の煙や炎から火災発生を検知できるので、火災発生時の安全性を向上できる。なお、画像検知手段は、画像解析可能なので、遊技場内で事件が発生したことを画像解析から判別することもでき、事件発生を遊技者に報知しても良い。
また、災害表示手段により表示される災害発生を示唆する情報とは、災害発生を示す文字でも良いし、災害発生を示す画像(イラスト)でも良いし、非常口までの避難経路を示す画像マップでも良いし、災害発生を示すと共に避難経路により避難することを促す動画であっても良い。
始動条件の成立に基づいて抽選を行う抽選手段と、その抽選手段による抽選結果に応じた識別情報の動的表示が行われる表示装置とを有し、その表示装置に予め定めた表示態様で識別情報が停止した場合に遊技者に特別な遊技価値が付与される複数の遊技機と、その複数の遊技機に電気的に接続され制御信号の送受信が可能な外部制御装置とを備えた遊技システムにおいて、前記複数の遊技機のそれぞれは、災害の発生を検知する遊技機側検知手段と、その遊技機側検知手段により災害の発生が検知された場合に、前記外部制御装置に対して災害検知を示す制御信号を送信する遊技機側送信手段と、前記外部制御装置から災害発生を示す制御信号を受信した場合に、災害発生を示唆する情報を前記表示装置に表示する災害表示手段とを備え、前記外部制御装置は、前記遊技機から災害検知を示す制御信号を受信した場合に、前記複数の遊技機に対して災害発生を示す制御信号を送信する外部側送信手段を備えていることを特徴とする遊技システムA2。
遊技システムA2によれば、遊技機において災害の発生が検知されると、災害検知を示す制御信号が外部制御装置に送信され、その外部制御装置では、災害検知を示す制御信号を受信すると、複数の遊技機に対して災害発生を示す制御信号が送信される。そして、遊技機では、災害発生を示す制御信号を受信すると、災害発生を示唆する情報が表示装置に表示される。よって、遊技場内の隅々に亘って設置される遊技機により災害発生を検知できるので、遊技場内に発生した災害を確実で且つ早期に検知できる。従って、遊技者に対して、災害発生を確実で且つ早期に認識させることができるので、迅速な避難が行え安全性を向上できる。
なお、遊技機側検知手段としては、熱源を検知する熱検知手段、煙を検知する煙検知手段、振動を検知する振動検知手段が例示される。熱検知手段は、遊技機が設置される遊技場内で火災が発生すると、その熱源を検知できるので、火災検知を示す制御信号を外部制御装置に確実に送信でき、外部制御装置は、複数の遊技機に火災発生を示す制御信号を確実に送信できる。よって、複数の遊技機で、火災発生を示唆する情報を表示装置に確実に表示できるので、火災発生時の遊技者の安全性を向上できる。また、煙検知手段も、火災発生時の煙を検知できるので、火災発生時の安全性を向上できる。また、振動検知手段は、地震発生時の振動を検知できるので、地震発生時の安全性を向上できる。
更に、遊技機側検知手段としては、遊技場内の画像を取得する取得手段と、その取得手段により取得した画像を解析する解析手段と、その解析手段による解析結果に基づいて災害発生を判別する判別手段とを備える画像検知手段が例示される。画像検知手段でも、火災発生時の煙や炎から火災発生を検知できるので、火災発生時の安全性を向上できる。なお、画像検知手段は、画像解析可能なので、遊技場内で事件が発生したことを画像解析から判別することもでき、事件発生を遊技者に報知しても良い。
また、災害表示手段により表示される災害発生を示唆する情報とは、災害発生を示す文字でも良いし、災害発生を示す画像(イラスト)でも良いし、非常口までの避難経路を示す画像マップでも良いし、災害発生を示すと共に避難経路により避難することを促す動画であっても良い。
また、外部制御装置が、外部側検知手段を備える構成であっても良い。この構成では、遊技機側検知手段と外部側検知手段とのいずれか一方の災害検知に基づいて、災害発生を示す制御信号を遊技機に送信しても良いし、遊技機側検知手段と外部側検知手段との検知結果が一致した場合に、災害発生を示す制御信号を遊技機に送信しても良い。前者であれば、災害が発生した可能性がある場合に、災害発生を示す制御信号が遊技機に送信されるので、遊技者が災害に巻き込まれる可能性をより低減でき、災害発生時の安全性をより向上できる。後者であれば、いずれか一方の検知手段による誤検知によって、災害発生を示す制御信号が遊技機に送信されることを抑制できるので、災害発生の誤報を少なくできる。
遊技システムA1又はA2において、前記遊技機は、前記表示装置において識別情報の動的表示を実行する動的実行手段を備えており、前記災害表示手段は、前記動的実行手段による識別情報の動的表示に優先して、前記災害発生を示唆する情報を表示するものであることを特徴とする遊技システムA3。
遊技システムA3によれば、災害発生を示唆する情報は、識別情報の動的表示に優先して表示されるので、災害発生の示唆を早期に表示でき、災害の発生を遊技者に早期に認識させることができる。
なお、前記遊技機は、前記動的実行手段により識別情報の動的表示が一定期間以上実行されない場合に、前記表示装置にデモ表示を行うデモ実行手段を備えており、前記災害表示手段は、前記デモ実行手段によるデモ表示に優先して、前記災害発生を示唆する情報を表示するものとしても良い。この構成では、災害発生を示唆する情報は、デモ表示に優先して表示されるので、災害発生の示唆を早期に表示でき、災害の発生を遊技者に早期に認識させることができる。
遊技システムA1からA3のいずれかにおいて、前記遊技機は、遊技の主たる制御を実行する処理であって所定間隔毎に繰り返し実行されるメイン処理と、そのメイン処理の実行後に次のメイン処理が実行されるまでの残余時間の間に繰り返し実行されるサブ処理とを実行する制御手段と、その制御手段により実行されるメイン処理の終了又は開始するタイミング、及び、サブ処理の終了又は開始するタイミングで、前記災害発生を示す制御信号を受信したか否かを判別する受信判別手段とを備え、前記災害表示手段は、前記受信判別手段により前記災害発生を示す制御信号を受信したと判別された場合に、前記災害発生を示唆する情報を表示するものであることを特徴とする遊技システムA4。
遊技システムA4によれば、次の効果を奏する。即ち、災害発生を示唆する情報は、所定間隔毎に繰り返し実行されるメイン処理の終了又は開始するタイミング、及び、次のメイン処理が実行されるまでの残余時間の間に繰り返し実行されるサブ処理の終了又は開始するタイミングで表示される。よって、遊技の制御において、区切の良いタイミングで災害発生を示唆する情報が表示されるので、表示装置で他の表示(例えば、動的表示)の制御中に、表示装置の表示を切り替える制御が行われることがない。他の表示の制御中に災害発生を示唆する情報の表示に切り替えると、他の表示を行うために読み出し及び書き換え途中の制御を中止し、新たに災害発生を示唆する情報に対応するデータを読み出し及び書き込みする必要が生じ、制御手段の制御負担が増加する。しかし、遊技システムA4によれば、制御の区切の良いタイミングで災害発生を示唆する情報が表示されるので、他の表示におけるデータの読み出し及び書き込みを中止することなく、新たに災害発生を示唆する情報に対応するデータの読み出し及び書き込みを行えば良く、制御手段の制御負担を軽減できる。
また、例えば、災害発生時に災害発生を示唆する情報を表示した場合に、遊技の進行状況を記憶手段に記憶するように構成しても良い。この場合において、遊技機の制御の途中で、災害発生を示唆する情報を表示装置に表示すると、制御プログラムにおいて進行位置を記憶する必要が生じるので、制御プログラムの階層が最も深い場合を考えて記憶手段の記憶領域を確保する必要がある。その結果、記憶手段の記憶領域を有効に利用できないし、大容量化する必要がありコスト高となる。しかし、遊技システムA4によれば、制御の区切の良いタイミングで災害発生を示唆する情報を表示するので、制御プログラムにおいて常に同じ進行位置を記憶すれば良く、記憶手段の記憶領域を制御プログラムの最大階層分確保する必要がない。その結果、記憶手段の記憶領域を有効に利用できるし、コスト低減も図ることができる。
遊技システムA4において、前記制御手段は、前記受信判別手段により前記災害発生を示す制御信号を受信したと判別された場合に、前記メイン処理およびサブ処理とは異なる処理であって、遊技の進行状況を記憶した後にループするループ処理を実行するものであることを特徴とする遊技システムA5。
遊技システムA5によれば、災害発生を示す制御信号を受信すると、メイン処理およびサブ処理とは異なる処理であって遊技の進行状況を記憶した後にループするループ処理が実行されるので、災害発生を示唆する情報が表示されて遊技者が遊技を中断したとしても、その中断時の遊技の進行状況から遊技を再開できる。よって、中断時の遊技状態が遊技者に有利な状態であったとしても、遊技者に損失を与えることを抑制できる。
遊技システムA1からA5のいずれかにおいて、前記遊技機は、前記災害表示手段により前記表示装置に表示される画像データが記憶される遊技機側記憶手段と、その遊技機側記憶手段に記憶される画像データの取得を、電源投入時に前記外部制御装置に対して要求する制御信号を送信する要求送信手段とを備え、前記外部制御装置は、前記遊技機が設置される遊技場における避難経路が示された画像データを記憶する外部側記憶手段と、その外部側記憶手段に記憶される画像データを、前記遊技機から画像データの取得を要求する制御信号を受信した場合に、その制御信号を送信してきた遊技機に対して送信する画像送信手段とを備えていることを特徴とする遊技システムA6。
遊技システムA6によれば、遊技機では、電源投入時に外部制御装置に対して、画像データの取得を要求する制御信号を送信し、外部制御装置では、画像データの取得を要求する制御信号を受信すると、遊技場における避難経路が示された画像データを遊技機に対して送信する。そして、遊技機では、外部制御装置から受信した画像データを遊技機側記憶手段に記憶し、その記憶した画像データに基づいて災害発生を示唆する情報を表示装置に表示する。よって、外部制御装置に画像データを記憶しておき、遊技機には画像データを記憶しておく必要がないので、各遊技機に画像データを記憶させる煩雑な作業を省くことができる。
また、遊技場に設置される遊技機は、遊技場の開店前に電源が投入されているので、遊技場が開店するまでには、画像データを遊技機に送信完了することができる。よって、災害発生時に、災害発生を示唆する情報が表示装置に表示されない等の弊害の発生を防止できる。
また、遊技機は、汎用品として製作され、どの遊技場に設置されるかは不明である。よって、遊技機の製作段階で、遊技場に応じた画像データを記憶しておくことは困難となる。しかし、外部制御装置に画像データを記憶しておき、遊技機には画像データを記憶しておく必要がないので、遊技機の製作段階で画像データを記憶する必要がなく、製作段階の困難な作業を省くことができる。
遊技システムA6において、前記外部側記憶手段は、遊技場に設置される遊技機の位置およびその位置からの避難経路を示す画像データであって、遊技場に設置される遊技機のそれぞれに対応する画像データを記憶しており、前記画像送信手段は、前記制御信号を送信してきた遊技機に対応する画像データを取得し、その取得した画像データを送信するものであることを特徴とする遊技システムA7。
遊技システムA7によれば、外部制御装置は、制御信号を送信してきた遊技機に対応する画像データを、その遊技機に対して送信し、遊技機では、遊技場に設置される遊技機の位置およびその位置からの避難経路が示された画像を表示装置に表示できるので、避難経路を遊技者に適切に認識させることができ、安全性の向上を図ることができる。
遊技システムA1からA7のいずれかにおいて、前記外部制御装置は、インターネット回線を介してデータの送受信が可能な送受信手段と、その送受信手段により前記インターネット回線を介して受信されるデータから災害発生を示す災害発生情報を取得する取得手段とを備え、前記外部側送信手段は、前記取得手段により災害発生情報が取得された場合に、前記災害発生を示す制御信号を前記遊技機に対して送信するものであることを特徴とする遊技システムA8。
遊技システムA8によれば、インターネット回線を介して受信されるデータから災害発生情報を取得した場合に、災害発生を示す制御信号を遊技機に送信できるので、インターネット回線を介して最新の災害発生情報(例えば、地震予報など)を受信し、遊技機に災害発生を示す制御信号を送信することができる。よって、災害発生前や災害発生直後に遊技者を避難させることができるので、安全性を向上できる。
遊技システムA2において、前記外部制御装置は、前記複数の遊技機を配置位置に応じて複数の群に分けて記憶する群記憶手段と、その群記憶手段に記憶されている複数の群から所定条件に基づいて1の群を段階的に選択する選択手段とを備え、前記外部側送信手段は、前記外部側検知手段により災害が検知された場合に、前記選択手段により選択された1の群に属する遊技機に前記災害発生を示す制御信号を送信するものであることを特徴とする遊技機システムA9。
遊技システムA9によれば、外部制御装置は、災害が検知された場合、複数の遊技機が配置位置に応じて分けられた複数の群のうち、所定条件に基づいて段階的に選択される1の群に属する遊技機に対して、災害発生を示す制御信号を送信するので、複数の遊技機に対して遊技している複数の遊技者が一斉に避難を開始することを抑制できる。即ち、災害が発生した場合には、遊技者は段階的に避難経路に沿って避難するので、1箇所に集中して避難する遊技者が集まることを抑制でき、スムーズな避難を行わせることができる。
なお、選択手段が1の群を選択する場合の所定条件とは、例えば、非常口までの距離であり、選択手段は、非常口に近い配置位置となる遊技機が属する群から、非常口から離れる配置位置となる遊技機が属する群を段階的に選択するものとしても良い。また、遊技機が配置される島設備と島設備とを連絡する共通の連絡通路がある場合には、連絡通路までの距離を所定条件とし、連絡通路に近い配置位置となる遊技機が属する群から、連絡通路から離れる配置位置となる遊技機が属する群を段階的に選択するものとしても良い。非常口までの距離にしても、連絡通路までの距離にしても、遊技者は段階的に避難することになるので、1箇所に避難する遊技者が集中することを抑制でき、スムーズな避難を行わせることができる。
始動条件の成立に基づいて抽選を行う抽選手段と、その抽選手段による抽選結果に応じた識別情報の動的表示が行われる表示装置とを有し、その表示装置に予め定めた表示態様で識別情報が停止した場合に遊技者に特別な遊技価値が付与される遊技機において、災害発生時を示唆する画像データが記憶される記憶手段と、災害の発生を検知する検知手段と、その検知手段により災害の発生が検知された場合に、前記記憶手段に記憶される画像データに基づいて、前記表示装置に災害発生を示唆する情報を表示する災害表示手段とを備えていることを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、災害の発生が検知されると、記憶手段に記憶される画像データに基づいて表示装置に災害発生を示唆する情報が表示されるので、遊技機周辺で災害が発生し遊技者が認識していない場合にも、災害発生を遊技者に早期に認識させることができる。よって、遊技者を迅速に避難させることができるので、災害発生時の安全性を向上できる。
なお、検知手段としては、熱源を検知する熱検知手段、煙を検知する煙検知手段、振動を検知する振動検知手段が例示される。熱検知手段は、遊技機周辺で火災が発生すると、その熱源を検知できるので、火災発生を示唆する表示を表示装置に確実に表示できるので、火災発生時の遊技者の安全性を向上できる。また、煙検知手段も、火災発生時の煙を検知できるので、火災発生時の安全性を向上できる。また、振動検知手段は、地震発生時の振動を検知できるので、地震発生時の安全性を向上できる。
更に、検知手段としては、遊技機周辺の画像を取得する取得手段と、その取得手段により取得した画像を解析する解析手段と、その解析手段による解析結果に基づいて災害発生を判別する判別手段とを備える画像検知手段が例示される。画像検知手段でも、火災発生時の煙や炎から火災発生を検知できるので、火災発生時の安全性を向上できる。なお、画像検知手段は、画像解析可能なので、遊技場内で事件が発生したことを画像解析から判別することもでき、事件発生を遊技者に報知しても良い。
また、災害表示手段により表示される災害発生を示唆する情報とは、災害発生を示す文字でも良いし、災害発生を示す画像(イラスト)でも良いし、非常口までの避難経路を示す画像マップでも良いし、災害発生を示すと共に避難経路により避難することを促す動画であっても良い。
遊技機B1において、前記検知手段により災害発生が検知された場合に、遊技場に設置される他の遊技機に対して災害発生を示す制御信号を送信する送信手段を備え、前記災害表示手段は、他の遊技機から前記災害発生を示す制御信号を受信した場合に、前記記憶手段に記憶される画像データに基づいて、前記表示装置に災害発生を示唆する表示を行うものであることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、災害発生が検知されると他の遊技機に対して災害発生を示す制御信号を送信でき、他の遊技機から災害発生を示す制御信号を受信すると、災害発生を示唆する情報を表示装置に表示できるので、遊技場に設置される遊技機1つ1つを他の遊技機の検知手段として機能させることができる。よって、遊技場全体の災害発生を確実で且つ早期に検知でき、災害発生を確実で且つ早期に遊技者に認識させることができるので、迅速な避難が行え安全性を向上できる。
遊技機B1又はB2において、前記表示装置において識別情報の動的表示を実行する動的実行手段を備えており、前記災害表示手段は、前記動的実行手段による識別情報の動的表示に優先して、前記災害発生を示唆する情報を表示するものであることを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、災害発生を示唆する情報は、識別情報の動的表示に優先して表示されるので、災害発生の示唆を早期に表示でき、災害の発生を遊技者に早期に認識させることができる。
なお、前記動的実行手段により識別情報の動的表示が一定期間以上実行されない場合に、前記表示装置にデモ表示を行うデモ実行手段を備えており、前記災害表示手段は、前記デモ実行手段によるデモ表示に優先して、前記災害発生を示唆する情報を表示するものとしても良い。この構成では、災害発生を示唆する情報は、デモ表示に優先して表示されるので、災害発生の示唆を早期に表示でき、災害の発生を遊技者に早期に認識させることができる。
遊技機B1からB3のいずれかにおいて、遊技の主たる制御を実行する処理であって所定間隔毎に繰り返し実行されるメイン処理と、そのメイン処理の実行後に次のメイン処理が実行されるまでの残余時間の間に繰り返し実行されるサブ処理とを実行する制御手段と、その制御手段により実行されるメイン処理の終了又は開始するタイミング、及び、サブ処理の終了又は開始するタイミングで、前記災害発生を示す制御信号を受信したか否かを判別する受信判別手段とを備え、前記災害表示手段は、前記受信判別手段により前記災害発生を示す制御信号を受信したと判別された場合に、前記災害発生を示唆する情報を表示するものであることを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、次の効果を奏する。即ち、災害発生を示唆する情報は、所定間隔毎に繰り返し実行されるメイン処理の終了又は開始するタイミング、及び、次のメイン処理が実行されるまでの残余時間の間に繰り返し実行されるサブ処理の終了又は開始するタイミングで表示される。よって、遊技の制御において、区切の良いタイミングで災害発生を示唆する情報が表示されるので、表示装置で他の表示(例えば、動的表示)の制御中に、表示装置の表示を切り替える制御が行われることがない。他の表示の制御中に災害発生を示唆する情報の表示に切り替えると、他の表示を行うために読み出し及び書き換え途中の制御を中止し、新たに災害発生を示唆する情報に対応するデータを読み出し及び書き込みする必要が生じ、制御手段の制御負担が増加する。しかし、遊技機B4によれば、制御の区切の良いタイミングで災害発生を示唆する情報が表示されるので、他の表示におけるデータの読み出し及び書き込みを中止することなく、新たに災害発生を示唆する情報に対応するデータの読み出し及び書き込みを行えば良く、制御手段の制御負担を軽減できる。
また、例えば、災害発生時に災害発生を示唆する情報を表示した場合に、遊技の進行状況を記憶手段に記憶するように構成しても良い。この場合において、遊技機の制御の途中で、災害発生を示唆する情報を表示装置に表示すると、制御プログラムにおいて進行位置を記憶する必要が生じるので、制御プログラムの階層が最も深い場合を考えて記憶手段の記憶領域を確保する必要がある。その結果、記憶手段の記憶領域を有効に利用できないし、大容量化する必要がありコスト高となる。しかし、遊技機B4によれば、制御の区切の良いタイミングで災害発生を示唆する情報を表示するので、制御プログラムにおいて常に同じ進行位置を記憶すれば良く、記憶手段の記憶領域を制御プログラムの最大階層分確保する必要がない。その結果、記憶手段の記憶領域を有効に利用できるし、コスト低減も図ることができる。
遊技機B4において、前記制御手段は、前記受信判別手段により前記災害発生を示す制御信号を受信したと判別された場合に、前記メイン処理およびサブ処理とは異なる処理であって、遊技の進行状況を記憶した後にループするループ処理を実行するものであることを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、災害発生を示す制御信号を受信すると、メイン処理およびサブ処理とは異なる処理であって遊技の進行状況を記憶した後にループするループ処理が実行されるので、災害発生を示唆する情報が表示されて遊技者が遊技を中断したとしても、その中断時の遊技の進行状況から遊技を再開できる。よって、中断時の遊技状態が遊技者に有利な状態であったとしても、遊技者に損失を与えることを抑制できる。
遊技機B1からB5のいずれかにおいて、前記記憶手段は、遊技場に設置される遊技機の位置およびその位置からの避難経路を示す画像データが記憶されていることを特徴とする遊技機B6。
遊技機B6によれば、遊技機では、遊技場に設置される遊技機の位置およびその位置からの避難経路が示された画像を表示装置に表示できるので、避難経路を遊技者に適切に認識させることができ、安全性の向上を図ることができる。
始動条件の成立に基づいて抽選を行う抽選手段と、その抽選手段による抽選結果に応じた識別情報の動的表示が行われる表示装置とを有し、その表示装置に予め定めた表示態様で識別情報が停止した場合に遊技者に特別な遊技価値が付与される遊技機において、前記表示装置で行われる動的表示中に表示される画像であって、前記動的表示の表示結果が前記予め定めた表示態様で停止することの期待度を示す第1画像と、その第1画像により示される期待度とは異なる通知を行う第2画像を記憶する画像記憶手段と、その画像記憶手段に記憶される第1又は第2画像を、前記動的表示中に表示するか否かを判別する表示判別手段と、その表示判別手段により前記第1又は第2画像を前記動的表示中に表示すると判別された場合に、前記抽選手段による抽選結果に応じて第1又は第2画像のいずれか一方を選択する画像選択手段と、その画像選択手段により選択された画像を前記動的表示中に表示させる第1表示手段とを備えていることを特徴とする遊技機C1。
遊技機C1によれば、表示装置で行われる動的表示中に、予め定めた表示態様で識別情報が停止することの期待度を示す第1画像または期待度とは異なる通知を行う第2画像を表示する場合、抽選手段による抽選結果に応じて第1又は第2画像のいずれか一方が選択されて表示される。よって、動的表示中には、期待度を示す第1画像に加え、遊技者への通知が行われる第2画像も表示されるので、動的表示中に期待度が低い第1画像が頻繁に表示される結果、第1画像に対する遊技者の興味が低下することを抑制できる。従って、動的表示中に表示される第1及び第2画像に対する遊技者の興味を高めることができるので、興趣の向上を図ることができる。
なお、第1画像としては、「激アツ」、「チャンス」、「リーチ」、「・・・」等の文字表示が例示され、例えば、予め定めた表示態様で識別情報が停止することへの期待度は「激アツ」の方が高く、「・・・」の方が低い。また、第1画像としては、「??%」の??に数字が表示される画像も例示される。第2画像としては、「18歳未満の遊技は、法律により禁止されています。」の文字の表示、犯罪者や訪ね人の顔写真および連絡先を示す表示、遊技機で使用されるキャラクタの紹介を示す表示、遊技機の仕様(例えば、特別な遊技価値が付与される確率など)を示す表示などが例示される。
遊技機C1において、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段の操作を促す画像を前記識別情報の動的表示中に表示する第2表示手段とを備え、前記表示判別手段は、前記第2表示手段により前記操作手段の操作を促す画像が表示された後に前記操作手段が操作された場合に、前記第1及び第2画像を前記動的表示中に表示すると判別するものであることを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、操作手段の操作を促す画像が表示された後に操作手段が操作された場合に、第1又は第2画像を動的表示中に表示すると判別されるので、遊技者が遊技に参加することで、第1及び第2画像が動的表示中に表示される。そして、動的表示中には、予め定めた表示態様で識別情報が停止することの期待度を示す第1画像に加え、遊技者に通知を行う第2画像が表示され、期待度が低い第1画像が頻繁に表示されることによる第1画像に対する興味が低下することを抑制できるので、操作手段の操作意欲が低下することも抑制できる。よって、操作手段を操作して遊技者が遊技に参加し易い遊技性を提供できる。
遊技機C1又はC2において、前記識別情報の動的表示が所定時間以上行われていない場合に、前記表示装置で所定演出を行う演出実行手段と、その演出実行手段による所定演出中に、前記第2画像を表示する第3表示手段とを備えていることを特徴とする遊技機C3。遊技機C3によれば、動的表示とは異なる所定演出中にも第2画像が表示されるので、第2画像により通知される内容を遊技者に認識させる機会を増やすことができる。
遊技機C1からC3のいずれかにおいて、前記画像選択手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記予め定めた表示態様で識別情報が停止する場合に前記第1画像を優先して選択し、前記抽選手段による抽選結果が前記予め定めた表示態様で識別情報が停止しない場合に所定確率で第2画像を選択するものであることを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、抽選手段による抽選結果が予め定めた表示態様で識別情報が停止する場合に第1画像が優先して選択され、予め定めた表示態様で識別情報が停止しない場合に所定確率で第2情報が選択されるので、期待度の低い第1画像の代わりに第2画像が表示される場合もあるし、第2画像が表示された後に特別な遊技価値が付与される場合もある。よって、遊技者へ通知を行う第2画像が表示された場合にも期待感を与えることができるので、第1及び第2画像への遊技者の興味を高めることができる。
なお、遊技機C1からC4のいずれかが備える構成を、遊技システムA1〜A9の遊技機、及び、遊技機B1〜B6の遊技機に備える構成としても良い。
始動条件の成立に基づいて抽選を行う抽選手段と、その抽選手段による抽選結果に応じた識別情報の動的表示が行われる表示装置とを有し、その表示装置に予め定めた表示態様で識別情報が停止した場合に遊技者に特別な遊技価値が付与される遊技機において、遊技を実行可能な年齢制限を示す情報を前記表示装置に表示する表示実行手段を備えていることを特徴とする遊技機C1。
遊技機C1によれば、遊技を実行可能な年齢制限を示す情報が表示装置に表示されるので、年齢制限に満たない遊技者が遊技を行うことを抑制できる。
なお、表示実行手段は、遊技を実行可能な年齢制限を示す情報に代えて、犯罪者や訪ね人の顔写真や似顔絵と連絡先などを示す情報を表示しても良い。この構成では、犯罪者や訪ね人が発見され易くできる。また、遊技を実行可能な年齢制限を示す情報に代えて、子供の車内放置の禁止を促す情報を表示しても良い。この構成では、近年、社会問題となっている車内に子供が放置されることを抑制できる。
また、遊技機D1の表示実行手段を、遊技システムA1〜A9の遊技機、及び、遊技機B1〜B6、遊技機C1〜C4の遊技機に備える構成としても良い。
遊技機A1からA9、B1からB6、C1からC4及びD1のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機E1。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機A1からA9、B1からB6、C1からC4及びD1のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機E2。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機A1からA9、B1からB6、C1からC4及びD1のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機E3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
<その他>
従来から、遊技領域に始動口や入賞口、液晶画面を有する表示装置、役物、釘などが設けられた遊技機(パチンコ機)が知られている(例えば、特許文献1:特開2000−342784号公報)。この遊技機では、遊技領域に打ち込まれた遊技球が始動口に入賞すると、表示装置の画面上で図柄の変動表示が開始され、その変動表示の停止時に、予め定めた組み合わせで図柄が停止(例えば「7」の図柄が一列に揃って停止)すると、大当たりとなって遊技者に有利な遊技価値が付与されるように構成されている。
また、遊技機には、外部制御装置(ホールコンピュータ)が接続されており、遊技領域に打ち込まれた遊技球数や、始動口および入賞口に入賞して払い出された賞球数などの信号が遊技機から外部制御装置に送信され、外部制御装置において出球率(打ち込まれた遊技球数に対する賞球数の比率)などが集計される。
しかしながら、従来の遊技機および外部制御装置の関係は、上述した通り、単に出球率などを集計するのみであり、災害が発生した場合の対応については全く対処されていなかった。例えば、遊技場等の広い敷地内に複数の遊技機が配置されている場合には、多くの遊技者が遊技をしているが、遊技者から離れた場所で災害が発生すると、その災害が発生した場所から離れた遊技者は災害の発生を早期に認識できないので、早期に避難できない。即ち、従来の遊技機および外部制御装置では、災害発生時の安全性が確保されていないという問題点があった。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、災害発生時の安全性を向上できる遊技システムを提供することを目的としている。
10 パチンコ機(遊技機)
81 第3図柄表示装置(表示装置)
201 MPU(抽選手段の一部)
234a 避難マップデータ記憶エリア(遊技機側記憶手段)
235a 避難マップデータ記憶エリア(記憶手段)
300 外部制御装置
304a 避難マップデータ記憶エリア(外部側記憶手段)
351 監視制御装置(外部側検知手段の一部、遊技機側検知手段の一部、検知手段の一部)
351a カメラ(外部側検知手段の一部、遊技機側検知手段の一部、検知手段の一部)
352 熱センサ(外部側検知手段、遊技機側検知手段、検知手段)
353 煙センサ(外部側検知手段、遊技機側検知手段、検知手段)
354 振動センサ(外部側検知手段、遊技機側検知手段、検知手段)
S604 抽選手段の一部
S2011 要求送信手段
S3107 災害表示手段
S3112 動的実行手段
S4006 外部側送信手段
S4105 画像送信手段
S7002,S7004,S7006 選択手段

Claims (1)

  1. 始動条件の成立に基づいて抽選を行う抽選手段と、その抽選手段による抽選結果に応じた識別情報の動的表示が行われる表示装置とを有し、その表示装置に予め定めた表示態様で識別情報が停止した場合に遊技者に特別な遊技価値が付与される遊技機と、その遊技機に電気的に接続され制御信号の送受信が可能な外部制御装置とを備えた遊技システムにおいて、
    前記外部制御装置は、
    災害の発生を検知する外部側検知手段と、
    その外部側検知手段により災害の発生が検知された場合に、前記遊技機に対して災害発生を示す制御信号を送信する外部側送信手段と
    前記遊技機が設置される遊技場における避難経路が示された画像データを記憶する外部側記憶手段と、を備え、
    前記遊技機は、
    前記災害発生を示す制御信号を前記外部制御装置から受信した場合に、災害発生を示唆する情報を前記表示装置に表示する災害表示手段と
    その災害表示手段により前記表示装置に表示される画像データが記憶される遊技機側記憶手段と、
    その遊技機側記憶手段に記憶される画像データの取得を、電源投入時に前記外部制御装置に対して要求する制御信号を送信する要求送信手段と、を備え
    前記外部制御装置は、
    前記遊技機から画像データの取得を要求する制御信号を受信した場合に、その制御信号を送信してきた遊技機に対して前記外部側記憶手段に記憶される画像データを送信する画像送信手段を備えていることを特徴とする遊技システム。
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