以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明に係るメタデータ表示制御装置(以下、「表示制御装置」という)に提供されるメタデータの一例として、TV放送から時系列に作成されるTVメタデータを利用して説明するが、メタデータの内容についてはこれに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、ラジオ放送から時系列に作成されるメタデータや、インターネットなどの通信ネットワークを介して行われる放送(以下、「インターネット放送」という)から時系列に作成されるメタデータなどの放送メタデータにも適用することが可能である。インターネット放送から作成されるメタデータとしては、例えば、野球やサッカーなどの試合の実況中継に基づいて時系列に作成されるメタデータなどが想定される。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る表示制御装置が適用されるネットワーク構成図である。図1に示すように、実施の形態1に係る表示制御装置1は、インターネットなどの通信ネットワーク2を介してメタデータサーバ3に接続され、メタデータサーバ3からTVメタデータ(以下、適宜「メタデータ」という)の提供を受けることが可能となっている。また、表示制御装置1は、インターネットや携帯電話用ネットワークなどの通信ネットワーク4を介してクライアント端末(以下、「クライアント」という)5に接続され、クライアント5にメタデータに基づいて作成されるサービス提供画面を提供することが可能となっている。
表示制御装置1は、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」という)やPDA(Personal Digital Assistance)であるクライアント5にコンテンツ配信を行うISP(Internet Service Provider)や、携帯電話装置であるクライアント5の通信を管理する通信キャリア等により管理される。表示制御装置1は、例えば、CPU(central processing unit)、CPUが読み込むプログラムを格納したROM(read only memory)及びCPUのワークエリアとして機能するRAM(random-access memory)を備えるPC等により構成され、ROMに格納されたプログラムを実行することでメタデータサーバ3やクライアント5との通信を含む各種処理を行う。例えば、表示制御装置1は、クライアント5からの要求に応じてメタデータサーバ3からメタデータを取得する。そして、取得したメタデータの内容を解析し、メタデータに含まれる時刻情報や階層レベルを抽出する。さらに、これらの時刻情報や階層レベルに基づいて、サービス提供画面における取得したメタデータの表示領域のレイアウトを決定し、そのレイアウトを反映したサービス提供画面(コンテンツ)を作成してクライアント5に配信する。
メタデータサーバ3は、メタデータの作成会社(以下、「メタデータ作成会社」という)により管理される。なお、表示制御装置1を管理するISPや通信キャリアにおいて管理することも可能である。表示制御装置1と同等に、メタデータサーバ3は、CPU、CPUが読み込むプログラムを格納したROM及びCPUのワークエリアとして機能するRAMを備えるPC等により構成され、ROMに格納されたプログラムを実行することで表示制御装置1との通信を含む各種処理を行う。メタデータサーバ3には、作業者がTV番組やCMなどの放送内容を実際に視聴し、その放送内容に応じて作成したメタデータが登録される。メタデータサーバ3は、表示制御装置1からの要求に応じて、例えば、現在放送中のTV番組やCMに対応するメタデータを配信する。なお、表示制御装置1から特定の条件が指定された場合には、その条件に応じたメタデータを配信することも可能である。
クライアント5は、例えば、データ通信機能を有するPCやPDA、或いは、ウェブブラウザ機能を有する携帯電話装置で構成されるが、これらに限定されるものではない。表示制御装置1との間で有線通信又は無線通信により接続され、表示制御装置1から配信されるサービス提供画面を表示可能であることを条件としていかなる端末であっても良い。例えば、クライアント5は、サービス提供画面の配信を表示制御装置1に要求する一方、表示制御装置1から応答されたサービス提供画面を受け取り、表示部に表示する。
ここで、メタデータサーバ3から提供されるメタデータの構造について説明する。一般的に、TV番組は、階層的な構造を有しており、TV番組とTV番組を構成するコーナーとから構成されている。このようなTV番組の構成に伴って、メタデータは、TV番組に関する情報と、TV番組を構成する複数のコーナーに関する情報とから構成されている。TV番組に関する情報には、「時刻情報」としてTV番組の開始時刻及び終了時刻が含まれ、「コンテンツ情報」として番組名、番組全体の出演者及び番組の概要などが含まれる。コーナーに関する情報も同様に、「時刻情報」としてコーナーの開始時刻及び終了時刻が含まれ、「コンテンツ情報」としてコーナー名、コーナー全体の出演者及びコーナーの概要などが含まれる。これらの情報は、TV局側によるTV番組の放送内容の変更にリアルタイムに対応するため、事前に用意するのではなく放送と同時に作成されている。このため、番組名や番組開始時刻、コーナー名やコーナー開始時刻は、TV番組やコーナーの放送開始と同時に作成されるが、TV番組又はコーナーの終了時刻、出演者及び概要は、TV番組やコーナーの放送が終了されてから作成される。すなわち、メタデータにおいては、項目によって作成されるタイミングが異なる性質を持っている。
図2は、実施の形態1に係る表示制御装置1に提供されるメタデータの構造を説明するための概念図である。図2においては、縦方向に時間軸(下方向が新しい)を対応づけ、横方向にTV番組の階層構造を対応づけている。また、図2においては、それぞれ3つのコーナーを有するTV番組1、TV番組2(以下、単に「番組1」、「番組2」という)から作成されるメタデータを示している。図2に示すように、番組1、番組2に関するメタデータ(以下、「番組メタデータ」という)は、各コーナーに関するメタデータ(以下、「コーナーメタデータ」という)よりも上位の階層(以下、適宜「番組レイヤ」という)に作成され、各コーナーに関するメタデータは、番組レイヤよりも下位の階層(以下、適宜「コーナーレイヤ」という)に作成される。
図2に示すメタデータにおいて、番組2は、番組1に後続して放送され、番組1、番組2に関するメタデータは、その放送内容が確定した順に作成されていく。これらの番組1、番組2を構成する各コーナーに関するメタデータについても、その放送内容が確定した順に作成されていく。ここで、表示制御装置1に提供されるメタデータの作成タイミングについて説明する。図3は、実施の形態1に係る表示制御装置1に提供されるメタデータの作成タイミングを説明するための図である。なお、図3においては、番組1の放送に応じて作成されるメタデータを示している。ここでは、番組1は、2つのコーナーを有する場合について示している。
図3に示すように、番組1においては、時点t1で番組自体の放送が開始されると、時点t2でコーナー1が開始され、時点t3でコーナー1の終了と同時にコーナー2が開始された後、時点t5でコーナー2が終了され、時点t7で番組自体の放送が終了される。番組1に関するメタデータにおいては、番組自体の放送が開始された時点t1で「開始時刻」及び「番組名」が作成され、時点t7で番組自体の放送が終了された後、一定時間を経過した時点t8で「終了時刻」、「出演者」及び「概要」が作成される。なお、放送終了時点からメタデータの作成に一定時間を要するのは、メタデータの作成のための作業時間が必要になるためである。
一方、番組1を構成するコーナーに関するメタデータにおいては、コーナー1の放送が開始された時点t2でコーナー1の「開始時刻」及び「コーナー名」が作成され、時点t3でコーナー1が終了された後、一定時間を経過した時点t4でコーナー1の「終了時刻」、「出演者」及び「概要」が作成される。同様に、コーナー2の放送が開始された時点t3でコーナー2の「開始時刻」及び「コーナー名」が作成され、時点t5でコーナー2が終了された後、一定時間を経過した時点t6でコーナー2の「終了時刻」、「出演者」及び「概要」が作成される
すなわち、図2に示すメタデータにおいて、一点鎖線で囲んだ番組メタデータ及びコーナーメタデータにおける「開始時刻」、「番組名」及び「コーナー名」は、番組1又は各コーナーの放送開始時に作成される。一方、二点鎖線で囲んだ番組メタデータ及びコーナーメタデータにおける「終了時刻」、「出演者」及び「概要」は、番組1又は各コーナーの終了時(より厳密には終了からメタデータ作成に要する作業時間を経過した後)に作成される。なお、番組2や番組2を構成する各コーナーについても同様である。
このように作成されたメタデータは、メタデータサーバ3に蓄積される。例えば、番組メタデータにおいては、図4(a)に示すように、番組IDが付与されると共に、その番組IDに対応づけて時刻情報である「開始時刻」及び「終了時刻」、並びに、コンテンツ情報である「番組名」、「出演者」及び「概要」が登録される。図4(a)に示す番組ID「P001」においては、「開始時刻」及び「終了時刻」にそれぞれ「18:00」及び「19:00」が登録され、「番組名」、「出演者」及び「概要」にそれぞれ「ニュースAAA」、「キャスターA」及び「本日のトップニュースはオリンピックの・・・」が登録されている。
また、コーナーメタデータにおいては、図4(b)に示すように、コーナーIDが付与されると共に、該当する番組IDが特定される。また、コーナーIDに対応づけて時刻情報である「開始時刻」及び「終了時刻」、並びに、コンテンツ情報である「コーナー名」、「出演者」及び「概要」が登録される。図4(b)に示すコーナーID「C001」においては、番組ID「P001」が特定されると共に、「開始時刻」及び「終了時刻」にそれぞれ「18:00」及び「18:10」が登録され、「コーナー名」、「出演者」及び「概要」にそれぞれ「トップニュース」、「キャスターA」及び「本日のトップニュースの紹介」が登録されている。
なお、以下においては、番組レイヤに作成されたメタデータ同士(すなわち、番組1に関するメタデータと番組2に関するメタデータ)、或いは、コーナーレイヤに作成されたメタデータ同士(例えば、コーナー1−1に関するメタデータとコーナー1−2に関するメタデータ、或いは、コーナー1−1に関するメタデータとコーナー2−2に関するメタデータ)を「同一レイヤのメタデータ」と呼ぶものとする。また、同一のTV番組(例えば、TV番組1)の開始時刻、終了時刻、番組名、出演者及び概要、或いは、同一のコーナー(例えば、コーナー1−1)の開始時刻、終了時刻、番組名、出演者及び概要を「同一セットのメタデータ」と呼ぶものとする。
次に、実施の形態1に係る表示制御装置1の構成について説明する。図5は、実施の形態1に係る表示制御装置1の機能ブロック図である。なお、図5に示す表示制御装置1の機能ブロックは、本発明を説明するために簡略化したものであり、メタデータサーバ3やクライアント5と通信を行うための機能や、その他の表示制御装置1の動作に必要となる機能は備えているものとする。図5においては、説明の便宜上、メタデータサーバ3及びクライアント5も示している。
図5に示すように、表示制御装置1は、メタデータ取得部101、メタデータ内容解析部102、メタデータデータベース(DB)103、現在時刻取得部104、有効メタデータ抽出部105、レイアウト決定部106、コンテンツ要求受付部107及びコンテンツ作成部108を含んで構成されている。メタデータ取得部101、メタデータ内容解析部102、現在時刻取得部104、有効メタデータ抽出部105、レイアウト決定部106、コンテンツ要求受付部107及びコンテンツ作成部108は、表示制御装置1のCPUがROM内のプログラムを実行することでそれぞれ構成される機能であり、メタデータDB103は、表示制御装置1のRAMを含むメモリ要素により構成される。
メタデータ取得部101は、通信ネットワーク2を介してメタデータサーバ3からメタデータを取得する。例えば、メタデータ取得部101は、表示制御装置1の管理者により予め設定された内容に対応するメタデータを取得する。一般的には、表示制御装置1が受信可能な放送局のTV放送から作成されるメタデータの全てを取得することが考えられるが、特定の放送局のTV放送から作成されるメタデータや、特定の時間帯のTV放送から作成されるメタデータなどに限って取得することも可能である。メタデータ取得部101は、メタデータサーバ3における作成タイミングに応じて順次メタデータを取得する。なお、取得されるメタデータには、図4(a)、(b)に示すような番組IDやコーナーIDが付与されている。
メタデータ内容解析部102は、メタデータ取得部101により取得されたメタデータの内容を解析する。メタデータ内容解析部102は、メタデータセット特定部1021及びメタデータ階層レベル抽出部1022を有している。メタデータセット特定部1021は、時刻情報抽出部1021a及び時刻情報更新部1021bを備え、これらにより取得したメタデータに付与された番組ID(コーナーID)に基づいて同一セットのメタデータを特定する。時刻情報抽出部1021aは、メタデータ取得部101により取得されたメタデータが時刻情報であるか、コンテンツ情報であるかを判定する。時刻情報である場合には、当該メタデータに付与された番組ID(コーナーID)に基づいて、その時刻情報を同時に取得したコンテンツ情報に対して付与する。例えば、図3に示す番組1の「開始時刻」及び「番組名」を取得した場合には、「番組名」に「開始時刻」が付与される。時刻情報更新部1021bは、既に同一セットのメタデータがメタデータDB103に登録されている場合において、更に同一セットの時刻情報を取得した場合に時刻情報を更新すると共に、その時刻情報と同時に取得したコンテンツ情報を当該同一のメタデータセットに追加することで同一セットのメタデータとして特定する。なお、同一セットのメタデータの登録の有無は、メタデータに含まれる番組ID(コーナーID)で判定される。例えば、図3に示す番組1の「終了時刻」と「出演者」及び「概要」を取得した場合には、「開始時刻」のみであった時刻情報に「終了時刻」を加えて更新されると共に、コンテンツ情報に「出演者」及び「概要」が追加される。メタデータ階層レベル抽出部1022は、入力されたメタデータの階層レベルを抽出する。図2に示す例を用いると、メタデータの階層レベルが番組レイヤであるか、コーナーレイヤであるかを判定する。
メタデータDB103には、メタデータ階層レベル抽出部1022により抽出された階層レベル毎に、メタデータセット特定部1021により特定された同一セットのメタデータが登録される。これにより、例えば、メタデータDB103には、図4(a)に示すように、番組レイヤのメタデータ(番組メタデータ)が登録され、図4(b)に示すように、コーナーレイヤのメタデータ(コーナーメタデータ)が登録されていく。
現在時刻取得部104は、不図示の計時手段より現在時刻を取得し、取得した現在時刻を有効メタデータ抽出部105に出力する。なお、現在時刻取得部104自体が計時機能を備えるようにしても良い。
有効メタデータ抽出部105は、メタデータDB103に登録されたメタデータから、クライアント5に提供するサービス提供画面に表示させるメタデータ(以下、適宜「有効メタデータ」という)を抽出する。例えば、有効メタデータ抽出部105は、現在時刻取得部104から入力された現在時刻と、後述するコンテンツ要求受付部107から入力される要求内容とに応じて有効メタデータを抽出することが可能である。
レイアウト決定部106は、有効メタデータ抽出部105が抽出した有効メタデータのサービス提供画面上の表示レイアウトを決定する。具体的には、有効メタデータの階層レベル又は時刻情報に基づいて、サービス提供画面上の有効メタデータの表示領域を特定するレイアウト情報を決定する。レイアウト決定部106は、階層レベル別レイアウト決定部1061及び時刻別レイアウト決定部1062を有する。階層レベル別レイアウト決定部1061は、有効メタデータの階層レベルを判定し、階層レベルに応じて有効メタデータの表示領域を特定するレイアウト情報を決定する。時刻別レイアウト決定部1062は、有効メタデータの時刻情報を判定し、時刻情報に応じて有効メタデータの表示領域を特定するレイアウト情報を決定する。
コンテンツ要求受付部107は、クライアント5が有するコンテンツ要求部501から通信ネットワーク4を介して到来するコンテンツ要求を受け付け、その要求内容を有効メタデータ抽出部105に出力する。コンテンツ要求の要求内容には、例えば、現在放送中のTV番組に応じた全てのメタデータを含むコンテンツを要求するものや、特定の放送局で現在放送中のTV番組に応じたメタデータを含むコンテンツを要求するものが含まれる。なお、現在放送中のTV番組に応じたメタデータのみならず、過去に放送されたTV番組に応じたメタデータを要求することも可能である。ここで、コンテンツ要求におけるコンテンツとは、表示制御装置1から配信されるサービス提供画面を表示するためのコンテンツをいう。本明細書において、「サービス提供画面」という場合には、サービス提供画面を表示するためのコンテンツを指すものとする。
コンテンツ作成部108は、有効メタデータ抽出部105で抽出された有効メタデータと、レイアウト決定部106により決定されたレイアウト情報に応じてサービス提供画面(より具体的には、サービス提供画面を表示するためのコンテンツ)を作成する。言い換えると、コンテンツ作成部108は、レイアウト決定部106により決定されたレイアウト情報に応じて有効メタデータの配置を決定したサービス提供画面を作成する。
ここで、このような構成を有する表示制御装置1において、サービス提供画面を作成するまでの処理について説明する。図6は、実施の形態1に係る表示制御装置1において、サービス提供画面を作成するまでの処理について説明するためのフロー図である。なお、図6に示す処理フローにおいては、その前提として、メタデータ取得部101により現在放送中の全てのTV番組に対応するメタデータが取得されているものとする。また、クライアント5からのコンテンツ要求の内容は考慮しないものとし、有効メタデータは、現在放送中のものであるか否かにより決定されるものとする。
図6に示すように、サービス提供画面を作成する場合には、まず、メタデータサーバ3で作成されるメタデータの更新の有無がメタデータ取得部101により検出され、る(ステップ(以下、「ST」という)601)。メタデータの更新が検出されると、メタデータサーバ3からメタデータが取得される(ST602)。なお、ここでは、メタデータ取得部101におけるメタデータの取得の契機として、メタデータサーバ3におけるメタデータの更新の検出処理を例に挙げているが、これに限定されるものではない。例えば、メタデータが更新された場合にその旨がメタデータサーバ3から通知されるような設定においては、そのような通知に応じてメタデータを取得することが考えられる。取得されたメタデータは、メタデータ内容解析部102に出力される。
メタデータ内容解析部102においては、入力されたメタデータの同一セットのメタが特定されると共に(ST603)、その階層レベルが抽出される(ST604)。例えば、図3に示す番組1の「開始時刻」と「番組名」とがメタデータとして取得されると、メタデータセット特定部1021は、これらのうち時刻情報である「開始時刻」をコンテンツ情報である「番組名」に付与することで、これらを同一セットのメタデータとして特定する。そして、同一セットのメタデータセットが特定された後、メタデータ階層レベル抽出部1022は、当該メタデータの階層レベルを抽出する。この場合には、番組1に関するメタデータであるため、上位レイヤである番組レイヤが抽出される。ここでは、同一セットのメタデータを特定した後にメタデータの階層レベルを抽出する場合について示しているが、これらの順序は逆であっても良い。このようにメタデータの階層レベルが抽出されると、メタデータDB103にメタデータが登録される(ST605)。この場合には、メタデータDB103の番組レイヤに時刻情報である「開始時刻」、コンテンツ情報である「番組名」のみが登録される。
メタデータDB103へメタデータが登録されると、現在時刻取得部104により、現在時刻が取得され(ST606)、有効メタデータ抽出部105に出力される。現在時刻を受け取ると、有効メタデータ抽出部105は、メタデータDB103に登録されているメタデータから有効メタデータを抽出する(ST607)。この場合、例えば、現在時刻に基づいて、メタデータDB103に登録されているメタデータのうち、開始時刻が登録されている一方、終了時刻が未登録であるものが有効メタデータとして抽出される。そして、抽出された有効メタデータは、レイアウト決定部106に出力される。なお、ここでは、メタデータDB103へのメタデータの登録に後続して現在時刻を取得する場合について示しているが、現在時刻の取得タイミングについては、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。
有効メタデータを受け取ると、レイアウト決定部106によりその有効メタデータのサービス提供画面上の表示レイアウトが決定される。具体的には、レイアウト決定部106において、階層レベル別レイアウト決定部1061は、有効メタデータに含まれるメタデータの階層レベルを判定し、その階層レベルに応じて対象となる有効メタデータのサービス提供画面上の表示領域を特定するレイアウト情報を決定する(ST608)。そして、時刻別レイアウト決定部1062は、有効メタデータの時刻情報を判定し、その時刻情報に応じて対象となる有効メタデータのサービス提供画面上の表示領域を特定するレイアウト情報を決定する(ST609)。なお、ここでは、階層レベル別、時刻別の順序でレイアウト情報を決定する場合について示しているが、これらの順序は逆であっても良い。これらの階層レベル別レイアウト決定部1061及び時刻別レイアウト決定部1062により決定されたレイアウト情報は、有効メタデータと共にコンテンツ作成部108に出力される。
コンテンツ作成部108は、有効メタデータ抽出部105で抽出された有効メタデータ及びレイアウト決定部106により決定されたレイアウト情報に応じてサービス提供画面を作成する(ST610)。コンテンツ作成部108により作成されたサービス提供画面は、クライアント5のコンテンツ取得要求、或いは、コンテンツ更新要求に応じて表示制御装置1から配信され、クライアント5の表示部502に表示されることとなる。
表示制御装置1においては、ST601〜ST610の処理をメタデータの更新が検出される度に繰り返す。このような処理を繰り返す場合において、例えば、図3に示す番組1の「終了時刻」と「出演者」及び「概要」とがメタデータとして取得されると、ST603において、メタデータセット特定部1021は、メタデータの番組IDに基づいて既に同一セットのメタデータがメタデータDB103に格納されているかを判定し、これらの「終了時刻」と「出演者」及び「概要」とを同一セット(「開始時刻」及び「番組名」のみが登録されたセット)のメタデータに追加することで同一セットのメタデータとして特定する。そして、ST604〜ST610の処理が行われることで、時刻情報として「開始時刻」及び「終了時刻」、並びに、コンテンツ情報として「番組名」、「出演者」及び「概要」が反映されたサービス提供画面が作成されることとなる。
次に、レイアウト決定部106で行われる有効メタデータの表示レイアウトの決定処理の詳細について説明する。図7は、実施の形態1に係る表示制御装置1のレイアウト決定部106で行われる有効メタデータの表示レイアウトの決定処理について説明するためのフロー図である。
図7に示すように、レイアウト決定部106においては、常に有効メタデータ抽出部105から有効メタデータを受信するか否かを監視しており、有効メタデータを受信するまでこの監視動作を継続する(ST701)。有効メタデータを受信した場合には、その有効メタデータの上位の階層(上位レイヤ)のメタデータがメタデータDB103に登録済みであるかを判定する(ST702)。
上位レイヤのメタデータが登録済みである場合には、有効メタデータと同一レイヤの他のメタデータがメタデータDB103に登録済みであるかを判定する(ST703)。例えば、ST703においては、同一番組の異なるコーナーメタデータが既に登録済みであるかが判定される。そして、同一レイヤのメタデータが登録済みである場合には、有効メタデータと同一セットのメタデータがメタデータDB103に登録済みであるかを判定する(ST704)。例えば、ST704においては、同一セットの番組メタデータ又は同一セットのコーナーメタデータが登録済みであるかが判定される。なお、ST702において、受信した有効メタデータに上位レイヤのメタデータが未登録の場合にも、ST704の判定処理が行われる。
同一セットのメタデータが未登録の場合には、時刻別レイアウト決定部1061により受信した有効メタデータを該当する時間帯の表示領域に配置するレイアウト情報を決定する(ST705)。一方、同一セットのメタデータが登録済みである場合には、階層レベル別レイアウト決定部1062により同一セットのメタデータのレイアウトを変更し、受信した有効メタデータを同一時間帯の表示領域に配置するレイアウト情報を決定する(ST706)。
ST703において、同一レイヤのメタデータが未登録の場合には、有効メタデータと同一セットのメタデータが登録済みであるかを判定する(ST707)。ここで、同一セットのメタデータが登録済みである場合には、ST706に処理を移行し、階層レベル別レイアウト決定部1062により同一セットのメタデータのレイアウトを変更し、受信した有効メタデータを同一時間帯の表示領域に配置するレイアウト情報を決定する。一方、同一セットのメタデータが未登録の場合には、階層レベル別レイアウト決定部1062により上位レイヤのレイアウトを変更し、上位レイヤのメタデータの配下であって、該当する時間帯の表示領域に受信した有効メタデータを配置するレイアウト情報を決定する(ST708)。
ST705、ST706及びST708にて受信した有効メタデータのレイアウト情報が決定された後、そのレイアウト情報と有効メタデータとがコンテンツ作成部108に出力され、サービス提供画面の作成に利用されることとなる。レイアウト決定部106は、有効メタデータを受信する度にST702〜ST708の処理を繰り返すことで、受信した有効メタデータの内容を反映したレイアウト情報をコンテンツ作成部108に与えることができるものとなっている。
ここで、図7に示す処理フローで決定されるレイアウト情報に従って作成されるサービス提供画面の構成について説明する。図8〜図10は、実施の形態1に係る表示制御装置1からクライアント5に配信されるサービス提供画面の構成の一例を示す図である。以下においては、説明の便宜上、図3に示す番組メタデータ及びコーナーメタデータを参照しながら説明する。なお、以下において、レイアウト決定部106で受信されるメタデータは、図6に示す処理フローを経ており、全て有効メタデータであるものとする。
図3に示す時点t1において、番組1の放送が開始され、メタデータサーバ3にて番組1のコンテンツ情報である「番組名」が作成されると、レイアウト決定部106において、この「番組名」が受信され(ST701)、上位レイヤのメタデータが登録済みであるかが判定される(ST702)。なお、この「番組名」には、図6に示すST603の処理により時刻情報(「開始時刻」)が付与されている。ここで、「番組名」は、番組レイヤのメタデータ(番組メタデータ)であるため、上位レイヤのメタデータは存在しない。このため、ST704に進み、同一セットのメタデータが登録済みであるかが判定される。つまり、同一セットの番組1のコンテンツ情報である「出演者」や「概要」が登録済みであるかが判定される。時点t1において、これらのメタデータは未登録である。このため、ST705に進み、時刻別レイアウト決定部1061により、番組1の「番組名」に付与されている時刻情報に該当する時間帯の表示領域にメタデータを配置するレイアウト情報が決定される。
図8(a)は、このように決定されたレイアウト情報に基づいて作成されるサービス提供画面の構成例を示している。このサービス提供画面においては、画面の縦方向に時間軸を設定し、番組1の開始時刻(ここでは、「18:00」)に対応する時間帯の表示領域801に番組1の「番組名」が配置されている。なお、この時点では、番組1の終了時刻が判明していないので、終了時刻に対応する表示位置は暫定的に設定されるものとなっている。
次に、時点t2において、コーナー1の放送が開始され、メタデータサーバ3にてコーナー1のコンテンツ情報である「コーナー名」が作成されると、レイアウト決定部106において、この「コーナー名」が受信され(ST701)、上位レイヤのメタデータが登録済みであるかが判定される(ST702)。ここで、「コーナー名」は、コーナーレイヤのメタデータ(コーナーメタデータ)であり、上位レイヤである番組メタデータが既に登録されている。このため、ST703に進み、同一レイヤの他のメタデータが登録済みであるかが判定される。つまり、同一レイヤのコーナー2のコンテンツ情報である「コーナー名」や「出演者」が登録済みであるかが判定される。このとき、コーナーレイヤのメタデータは、コーナー1の「コーナー名」が初めてであり、これらのメタデータは未登録である。このため、ST707に進み、同一セットのメタデータが登録済みであるかが判定される。つまり、同一セットであるコーナー1のコンテンツ情報である「出演者」や「概要」が登録済みであるかが判定される。コーナー1のコンテンツ情報のうち、他に登録されたメタデータは存在しないので、ST708に進み、階層レベル別レイアウト決定部1062により上位レイヤである番組レイヤのメタデータの表示領域の配置を変更し、時刻別レイアウト決定部1061により、新規に、コーナー1の「コーナー名」に付与されている時刻情報に該当する時間帯の表示領域にメタデータを配置するレイアウト情報が決定される。
図8(b)は、このように決定されたレイアウト情報に基づいて作成されるサービス提供画面の構成例を示している。このサービス提供画面においては、画面の横方向にメタデータの階層を設定し、図8(a)で横長に配置された「番組名」の表示領域801の表示幅を縦長の表示領域801´に変更すると共に、コーナー1の開始時刻(ここでは、「18:00」)に対応する時間帯の表示領域802にコーナー1の「コーナー名」が配置されている。なお、この時点では、コーナー1の終了時刻が判明していないので、終了時刻に対応する表示位置は暫定的に設定されるものとなっている。
実施の形態1に係る表示制御装置1においては、このように先行して登録されたメタデータよりも下位レイヤのメタデータが取得された場合、先行して登録されているメタデータの表示領域を上位レイヤの表示範囲に移動させている。これにより、メタデータサーバ5におけるメタデータの作成手順に応じて、階層構造を有するメタデータの表示レイアウトを動的に最適化することができ、メタデータの階層構造を分かり易く表示することができるものとなっている。
次に、時点t3において、コーナー2の放送が開始され、メタデータサーバ3にてコーナー2のコンテンツ情報である「コーナー名」が作成されると、レイアウト決定部106において、この「コーナー名」が受信され(ST701)、上位レイヤのメタデータが登録済みであるかが判定される(ST702)。ここで、「コーナー名」は、コーナーレイヤのメタデータ(コーナーメタデータ)であり、上位レイヤである番組メタデータが登録されている。このため、ST703に進み、同一レイヤの他のメタデータが登録済みであるかが判定される。つまり、同一レイヤのコーナー1のコンテンツ情報である「コーナー名」や「出演者」が登録済みであるかが判定される。このとき、コーナーレイヤのメタデータとして、コーナー1の「コーナー名」が登録されている。このため、ST704に進み、同一セットのメタデータが登録済みであるかが判定される。コーナー2のコンテンツ情報のうち、他に登録されたメタデータは存在しないので、ST705に進み、時刻別レイアウト決定部1061により、コーナー2の「コーナー名」に付与されている時刻情報に該当する時間帯の表示領域にメタデータを配置するレイアウト情報が決定される。このとき、他のメタデータの表示領域が変更されることはない。
図9(a)は、このように決定されたレイアウト情報に基づいて作成されるサービス提供画面の構成例を示している。このサービス提供画面においては、他のメタデータの表示領域は変更されることはなく、コーナー2の開始時刻(ここでは、「18:30」)に対応する時間帯の表示領域901にコーナー2の「コーナー名」が配置されている。なお、この時点では、コーナー2の終了時刻が判明していないので、終了時刻に対応する表示位置は暫定的に設定されるものとなっている。また、コーナー1の終了時刻も判明していないので、終了時刻に対応する表示位置は暫定的にコーナー2の開始時刻に設定されるものとなっている。
また、時点t3において、コーナー1の放送が終了され、時点t4において、メタデータサーバ3にてコーナー1のコンテンツ情報である「出演者」及び「概要」が作成されると、レイアウト決定部106において、この「出演者」及び「概要」が受信され(ST701)、上位レイヤのメタデータが登録済みであるかが判定される(ST702)。ここで、コーナー1の「出演者」及び「概要」は、コーナーレイヤのメタデータ(コーナーメタデータ)であり、上位レイヤである番組メタデータが登録されている。このため、ST703に進み、同一レイヤの他のメタデータが登録済みであるかが判定される。つまり、同一レイヤのコーナー2のコンテンツ情報である「コーナー名」や「出演者」が登録済みであるかが判定される。このとき、コーナーレイヤのメタデータとして、コーナー2の「コーナー名」が登録されている。このため、ST704に進み、同一セットのメタデータが登録済みであるかが判定される。このとき、同一セットであるコーナー1の「コーナー名」が登録されている。このため、ST706に進み、階層レベル別レイアウト決定部1062により同一セットのメタデータである、コーナー1の「コーナー名」の表示領域の配置が変更され、同一時間帯の表示領域に「出演者」及び「概要」を配置するレイアウト情報が決定される。
図9(b)は、このように決定されたレイアウト情報に基づいて作成されるサービス提供画面の構成例を示している。このサービス提供画面においては、コーナー1の「コーナー名」の表示領域802の表示幅を変更して狭幅の表示領域802´とすると共に、同一時間帯にコーナー1の「出演者」及び「概要」の表示領域902、903が配置されている。また、このとき、コーナー1の「出演者」及び「概要」には、コーナー1の終了時刻(ここでは、「18:30)が対応づけられている。このため、時刻別レイアウト決定部1061により、暫定的に設定されていたコーナー1の終了時刻に対応する位置が変更される。
なお、図9(b)に示すように、コーナー1の「コーナー名」の表示幅を変更すると共に、同一時間帯にコーナー1の「出演者」及び「概要」を配置する場合において、これらの「出演者」や「概要」の情報量が多い場合には、これらの情報の一部又は全部を表示するためのリンクを作成するようにしても良い。図9(b)においては、「概要」を表示させるためのリンクを一例として示している(点線で示す吹き出し部分参照)。
次に、時点t5において、コーナー2の放送が終了され、時点t6において、メタデータサーバ3にてコーナー2のコンテンツ情報である「出演者」及び「概要」が作成される。そして、レイアウト決定部106において、この「出演者」及び「概要」が受信されると(ST701)、コーナー1の「出演者」及び「概要」を受信した場合と同様に、ST702、ST703及びST704を経てST706に進み、階層レベル別レイアウト決定部1062により同一セットのメタデータである、コーナー2の「コーナー名」の配置が変更され、同一時間帯の表示領域に「出演者」及び「概要」を配置するレイアウト情報が決定される。
図10(a)は、このように決定されたレイアウト情報に基づいて作成されるサービス提供画面の構成例を示している。このサービス提供画面においては、コーナー2の「コーナー名」の表示領域901の表示幅を変更して狭幅の表示領域901´とすると共に、同一時間帯にコーナー2の「出演者」及び「概要」の表示領域1001、1002が配置されている。また、このとき、コーナー2の「出演者」及び「概要」には、コーナー2の終了時刻(ここでは、「19:00」)が対応づけられている。このため、時刻別レイアウト決定部1061により、暫定的に設定されていたコーナー2の終了時刻に対応する位置が変更される。
次に、時点t7において、番組1の放送が終了され、時点t8において、メタデータサーバ3にて番組1のコンテンツ情報である「出演者」及び「概要」が作成されると、レイアウト決定部106において、この「出演者」及び「概要」が受信され(ST701)、上位レイヤのメタデータが登録済みであるかが判定される(ST702)。ここで、番組1の「出演者」及び「概要」は、番組レイヤのメタデータ(番組メタデータ)であるため、上位レイヤのメタデータは存在しない。このため、ST704に進み、同一セットのメタデータが登録済みであるかが判定される。このとき、番組1のコンテンツ情報として「番組名」が登録されている。このため、ST706に進み、階層レベル別レイアウト決定部1062により同一セットのメタデータである、番組1の「番組名」の表示領域の配置が変更され、同一時間帯の表示領域に「出演者」及び「概要」を配置するレイアウト情報が決定される。
図10(b)は、このように決定されたレイアウト情報に基づいて作成されるサービス提供画面の構成例を示している。このサービス提供画面においては、番組1の「番組名」の表示領域801´の表示幅を変更して狭幅の表示領域801´´とすると共に、同一時間帯に番組1の「出演者」の表示領域1003が配置されている。なお、図10(b)においては、番組1の「概要」を表示するためのリンクを作成し、「番組名」に対応づけた場合について示している。また、このとき、番組1の「出演者」及び「概要」には、番組1の終了時刻(ここでは、「19:00)が対応づけられている。このため、時刻別レイアウト決定部1061により、暫定的に設定されていた番組1の終了時刻に対応する位置が変更される。
このように実施の形態1に係る表示制御装置1によれば、メタデータサーバ3から取得したメタデータのサービス提供画面における表示領域のレイアウトを、当該メタデータの階層レベルに基づいて決定し、当該レイアウトを時系列で提供されるメタデータに応じて動的に変化させるようにしたことから、階層レベルに基づいて決定されたメタデータの表示領域を、時間経過に従って動的に変化させるサービス提供画面を表示させることができるので、階層構造を有し、時系列で提供されるメタデータを利用しながら、情報を把握し易いサービス提供画面を提供することが可能となる。
特に、実施の形態1に係る表示制御装置1においては、先行して登録されたメタデータよりも下位レイヤのメタデータが取得された場合、先行して登録されているメタデータの表示領域を上位レイヤの表示範囲に移動させている。これにより、メタデータサーバ5におけるメタデータの作成手順に応じて、階層構造を有するメタデータの表示レイアウトを動的に最適化することができ、メタデータの階層構造を分かり易く表示することが可能となる。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る表示制御装置1Aにおいては、サービス提供画面の表示レイアウトを有効メタデータの重要度に応じて変更可能とする点で、実施の形態1に係る表示制御装置1と相違する。以下、実施の形態2に係る表示制御装置1Aの構成について、実施の形態1に係る表示制御装置1との相違点を中心に説明する。図11は、本発明の実施の形態2に係る表示制御装置1Aの機能ブロック図である。図11に示す表示制御装置1Aにおいて、図2と共通する構成については、同一の符号を付与し、その説明を省略する。
図11に示すように、実施の形態2に係る表示制御装置1Aは、レイアウト決定部106が重要度別レイアウト決定部1063を備える点で、実施の形態1に係る表示制御装置1と相違する。重要度別レイアウト決定部1063は、有効メタデータ抽出部105で抽出された有効メタデータの重要度を判定し、その重要度に応じて有効メタデータの表示領域を特定するレイアウト情報を決定する。重要度別レイアウト決定部1063により決定されたレイアウト情報は、階層レベル別レイアウト決定部1061や時刻別レイアウト決定部1062により決定されたレイアウト情報と同様に、コンテンツ作成部108に出力される。
ここで、有効メタデータの重要度について説明する。有効メタデータの重要度とは、対象となる有効メタデータにおける利用価値の程度をいう。サービス提供画面上において利用者にとって利用価値が高い有効メタデータは重要度が高く、利用価値が低い有効メタデータは重要度が低い。このような重要度に応じてレイアウト情報を決定することにより、例えば、重要度が高い有効メタデータについては表示領域を大きくする一方、重要度が低い有効メタデータについては表示領域を小さくしたサービス提供画面を提供することが可能となる。このような重要度に応じたサービス提供画面の表示レイアウトは、現在放送中の番組のメタデータを有効メタデータとして抽出する場合にも適用できるが、特に過去の番組のメタデータを含めて有効メタデータとして抽出する場合に好適である。以下においては、過去の番組のメタデータを含めて有効メタデータとして抽出する場合を例に説明する。
有効メタデータの重要度の判定は、例えば、対象となる有効メタデータの放送終了時点からの経過時間や、利用者からのインタラクション情報の数量に基づいて行うことが考えられる。前者においては、放送終了時点からの経過時間が短いメタデータの方が利用者の利用価値が高いという想定に基づくものである。一方、後者においては、クライアント5を介した利用者からのインタラクション情報が多いメタデータは利用価値が高いという想定に基づくものである。なお、後者の場合には、サービス提供画面上で、利用者が気に入ったメタデータを選択し、その選択内容が表示制御装置1Aに通知される仕組みが必要になる。
実施の形態2に係る表示制御装置1Aにおいて、重要度別レイアウト決定部1063は、i)対象となる有効メタデータの放送終了時点からの経過時間に応じて有効メタデータの重要度を判定する機能と、ii)利用者からのインタラクション情報の数量に基づいて有効メタデータの重要度を判定する機能とを有している。例えば、i)においては、放送終了時点からの経過時間が予め定めた閾値を上回った場合に重要度が高いと判定し、当該閾値を下回る場合に重要度が低いと判定する。また、ii)においては、クライアント5のユーザインタラクション処理部503から提供されるインタラクション情報(例えば、お気に入り登録情報)の数量をカウントし、このインタラクション情報が予め定めた閾値を上回った場合に重要度が高いと判定し、当該閾値を下回る場合に重要度が低いと判定する。
以下、このように有効メタデータの重要度に応じて表示レイアウトを変更した場合のサービス提供画面について説明する。図12は、実施の形態2に係る表示制御装置1Aからクライアント5に配信されるサービス提供画面の構成の一例を示す図である。なお、図12においては、上記i)対象となる有効メタデータの放送終了時点からの経過時間に応じて有効メタデータの重要度を判定する場合に配信されるサービス提供画面の一例を示している。図12に示すサービス提供画面においては、放送終了時点から一定時間が経過した「番組0」の有効メタデータの重要度が低いと判定され、そのコンテンツ情報が「番組名」のみに集約され、他の番組メタデータやコーナーメタデータが省略された場合について示している。なお、利用者がこの「番組名」を選択した場合には、省略された番組メタデータやコーナーメタデータが「番組1」と同様に表示されるものとなっている。
このように実施の形態2に係る表示制御装置1Aによれば、メタデータサーバ3から取得したメタデータの重要度に応じて当該メタデータのサービス提供画面における表示領域のレイアウトを決定するようにしたことから、例えば、メタデータの重要度が高いメタデータの表示領域を大きくすることができ、利用者にとって利用価値が高い情報をより把握し易いサービス提供画面を提供することが可能となる。
特に、実施の形態2に係る表示制御装置1Aにおいては、取得したメタデータの提供時点(作成時間)からの経過時間に応じて当該メタデータの重要度を判定するようにしていることから、メタデータの提供時間からの経過時間を反映したレイアウトのサービス提供画面を提供することができ、利用者とって利用価値が高い情報をより把握し易くすることが可能となる。
また、実施の形態2に係る表示制御装置1Aにおいては、サービス提供画面に表示されたメタデータの選択を受け付け可能とし、メタデータの被選択回数に応じて当該メタデータの重要度を判定するようにしていることから、利用者によるメタデータの選択回数を反映したレイアウトのサービス提供画面を提供することができ、利用者とって利用価値が高い情報をより把握し易くすることが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態1に係る表示制御装置1は、メタデータサーバ3から取得したメタデータのみを含むサービス提供画面をクライアント5に提供する構成を採る。このようなサービス提供画面において、メタデータサーバ3から取得したメタデータのみならず、それに関連するデータ(例えば、出演者に関するプロフィールや他の番組の出演情報など)を表示することができれば、利用者における情報検索の手間を排除し、その利便性を高めることが可能となる。実施の形態3に係る表示制御装置1Bは、このような要請に応えるものであり、メタデータサーバ3から取得したメタデータのみならず、メタデータに関連するデータもサービス提供画面に表示可能とする点で、実施の形態1に係る表示制御装置1と相違する。
以下、実施の形態3に係る表示制御装置1Bの構成について、実施の形態1、2に係る表示制御装置1、1Aとの相違点を中心に説明する。図13は、本発明の実施の形態3に係る表示制御装置1Bが適用されるネットワーク構成図である。図14は、実施の形態3に係る表示制御装置1Bの機能ブロック図である。図13に示すネットワーク構成図において、図1と共通する構成については、同一の符号を付与し、その説明を省略する。また、図14に示す表示制御装置1Bにおいて、図5、図11と共通する構成については、同一の符号を付与し、その説明を省略する。
図13に示すように、実施の形態3に係る表示制御装置1Bは、メタデータサーバ3が提供するメタデータに関連するデータ(以下、「関連データ」という)を提供するメタデータ関連データ提供サーバ(以下、「関連データ提供サーバ」という)に通信ネットワーク2を介して接続され、関連データの提供を受けることが可能となっている。
関連データ提供サーバ6は、例えば、メタデータサーバ3と同様に、メタデータ作成会社により管理される。表示制御装置1を管理するISPや通信キャリアにおいて管理することも可能である。関連データ提供サーバ6は、CPU、CPUが読み込むプログラムを格納したROM及びCPUのワークエリアとして機能するRAMを備えるPC等により構成され、ROMに格納されたプログラムを実行することで表示制御装置1Bとの通信を含む各種処理を行う。関連データ提供サーバ6には、メタデータサーバ3に蓄積されたメタデータに関連する各種の関連データが登録されている。関連データ提供サーバ6は、表示制御装置1Bからの要求に応じて、例えば、表示制御装置1Bに提供されたメタデータの関連データを配信する。
なお、ここでは、メタデータサーバ3に蓄積されたメタデータに関連する各種の関連データが登録された関連データ提供サーバ6から表示制御装置1Bが関連データの提供を受ける場合について示しているが、関連データを提供するサーバについては、予めメタデータに応じて関連データを登録している関連データ提供サーバ6に限定されるものではない。例えば、通信ネットワーク2上に存在する任意の情報提供サーバであっても良い。
このようなネットワークに接続される表示制御装置1Bは、メタデータサーバ3からメタデータ、関連データ提供サーバ6から関連データの提供を受け、これらのメタデータ及び関連データに基づいてサービス提供画面を作成し、クライアント5に配信できるものとなっている。実施の形態3に係る表示制御装置1Bは、図14に示すように、関連データ取得部109、関連データ解析部110、関連データレイアウト決定部111を有する点で実施の形態1、2に係る表示制御装置1、1Aと相違する。
関連データ取得部109は、通信ネットワーク2を介して関連データ提供サーバ6から関連データを取得する。関連データ取得部109は、メタデータ取得部101で取得したメタデータの通知を受け、通知されたメタデータの関連データを取得する。なお、メタデータ取得部101から通知されたメタデータの関連データを全て取得することが考えられるが、特定のメタデータの関連データに限って取得することも可能である。
関連データ解析部110は、関連データ取得部109により取得された関連データの内容を解析する。関連データ解析部110は、データジャンル解析部1101を備え、関連データのジャンルを特定し、当該関連データをジャンルに分類する。例えば、データジャンル解析部1101は、予め複数のジャンルと、ジャンルに対応づけられたキーワードを保持しておき、関連データとキーワードとの一致により対象となるジャンルを判定する。関連データが分類されるジャンルとしては、例えば、画像、動画、音楽、ニュース、一般Webページ等が考えられる。
関連データレイアウト決定部111は、サービス提供画面に提示する関連データの表示レイアウトを決定する。関連データレイアウト決定部111は、ジャンル優先度決定部1111及びジャンル別関連データ対応付け部1112を備える。ジャンル優先度決定部1111は、関連データ解析部110のデータジャンル解析部1101により判定されたジャンルのうち、優先度の高いジャンルを特定する。優先度の高いジャンルの特定には、例えば、ジャンルに当てはまる関連データの数量に基づいて優先度の高いジャンルを特定する方法や、サービス提供画面上からユーザが選択した回数に基づいて優先度の高いジャンルを特定する方法が考えられる。なお、後者の場合には、サービス提供画面上で、利用者が気に入った関連データを選択し、その選択内容が表示制御装置1Bに通知される仕組みが必要になる。
ジャンル別関連データ対応付け部1112は、ジャンル優先度決定部1111により特定された優先度の高いジャンルの関連データを、有効メタデータに対応づけるレイアウト情報を決定する。この場合、ジャンル別関連データ対応付け部1112は、レイアウト決定部106から出力される有効メタデータのレイアウト情報を参照しながら、優先度の高いジャンルの関連データを対応づけるレイアウト情報を決定する。決定されたレイアウト情報は、関連データと共にコンテンツ作成部108に出力される。コンテンツ作成部108においては、レイアウト決定部106から出力された有効メタデータ及びレイアウト情報と、関連データレイアウト決定部111から出力された関連データ及びレイアウト情報とに基づいてサービス提供画面が作成される。
コンテンツ作成部108により作成されたサービス提供画面は、通信ネットワーク4を介してクライアント5に配信され、クライアント5の表示部502で表示される。サービス提供画面において、関連データは、例えば、対象となる有効メタデータのリンクとして埋め込まれる。この場合、図9(b)の点線で示す吹き出し部分のように、有効メタデータに対応してリンクが表示される。このリンクには、例えば、対象となる関連データの全部を表示することが考えられるが、その一部のみを表示し、関連データの全部を表示する際には、別途、関連データ提供サーバ6から取得する構成としても良い。
このように実施の形態3に係る表示制御装置1Bによれば、メタデータに関連する関連データを取得し、取得した関連データを該当するメタデータに対応付けるようにしていることから、メタデータのみならず、これに関連する関連データをサービス提供画面に表示させることができるので、利用者におけるメタデータの関連データの検索の手間を排除し、その利便性を高めることが可能となる。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
例えば、上記実施の形態においては、メタデータが、番組レイヤに属する番組メタデータと、コーナーレイヤに属するコーナーメタデータとで構成される場合について説明しているが、メタデータの構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、コーナーレイヤの下位の階層にアイテムレイヤを定義し、番組のコーナーにて紹介された商品、場所などの情報をメタデータ(アイテムメタデータ)としても良い。この場合、サービス提供画面においては、コーナーメタデータの配下にアイテムメタデータを表示させることができ、より利便性に優れたサービス提供画面を利用者に提供することが可能となる。