JP2011089743A - Heating cooker - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、食品が収容される加熱室と、この加熱室内にマイクロ波を供給するマイクロ波供給手段と、加熱室内に収容された食品を加熱するためのオーブン調理用の加熱手段とを備えた加熱調理器に関する。 The present invention includes a heating chamber in which food is stored, microwave supply means for supplying microwaves to the heating chamber, and heating means for oven cooking for heating the food stored in the heating chamber. It relates to a cooking device.
従来より、加熱調理器にあっては、加熱室内に収容された食品について、例えば、前記マイクロ波供給手段のマイクロ波により加熱するレンジ調理や、前記加熱手段の熱風により加熱するオーブン調理が可能とされ、一般家庭に広く普及している。この種の加熱調理器では、加熱室からの放熱量が多いと、前記加熱手段による加熱効率が低下し、より多くのエネルギーを消費することから、加熱室の断熱性を向上させるべく様々な施策が提案されている。 Conventionally, in a heating cooker, for example, a food cooked in a heating chamber can be cooked using microwaves from the microwave supply means, or cooked in ovens heated by hot air from the heating means. It is widely used in general households. In this type of cooking device, if the amount of heat released from the heating chamber is large, the heating efficiency by the heating means is reduced and more energy is consumed, so various measures are taken to improve the heat insulation of the heating chamber. Has been proposed.
例えば、特許文献1の加熱調理装置(加熱調理器)は、加熱室における左右両側に、当該加熱室の外表面を覆う断熱部材を備え、この断熱部材によって加熱室からの放熱量を減少させている。一方、特許文献2の加熱調理器では、加熱室における左右両側の室壁を、何れも内壁と外壁の2重構造とし、これら内壁と外壁との間に空気を封入することで、加熱室の断熱性能を高めている。
For example, the cooking device (heating cooker) of
ところで、加熱調理器において、例えば常温から所定温度まで上昇させる場合、その昇温速度を可及的に速めることで消費電力を低減させ、省電力化を図ることができる。この点、特許文献1或は特許文献2の断熱構造によれば、何れも加熱室の側壁における熱のリークが少ない分、加熱手段に対する入力電力を減少させることができるが、昇温時間の短縮に直接寄与するものではない。即ち、加熱室の構造において、従来の断熱壁を用いても、昇温時間を僅かに短縮するにすぎず、如何にして昇温速度を速めるかが課題となっている。
また、前記レンジ調理が可能な加熱調理器にあっては、加熱室における室壁の強度を確保しマイクロ波の漏洩を防止する必要がある等、加熱室の構造上、特有の制約が存することとなる。
By the way, in a heating cooker, when raising from normal temperature to predetermined temperature, for example, power consumption can be reduced and power saving can be achieved by increasing the temperature rising rate as much as possible. In this respect, according to the heat insulating structure of
In addition, in the cooking device capable of cooking in the range, it is necessary to ensure the strength of the chamber wall in the heating chamber and prevent leakage of microwaves, and there are specific restrictions on the structure of the heating chamber. It becomes.
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、昇温速度を速めて省電力化を図ることができると共に、加熱室における室壁の強度を確保することができる加熱調理器を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above-described problems, and an object of the present invention is heating that can increase the rate of temperature rise to save power and secure the strength of the chamber wall in the heating chamber. The purpose is to provide a cooker.
上記目的を達成するために、本発明の加熱調理器は、食品が収容される加熱室と、前記加熱室内にマイクロ波を供給するマイクロ波供給手段と、前記加熱室内に収容された食品を加熱するためのオーブン調理用の加熱手段とを備え、前記加熱室の室壁の室外側表面に、非貫通状の複数の凹部を設けたことを特徴とする。 In order to achieve the above object, a heating cooker according to the present invention comprises a heating chamber in which food is stored, microwave supply means for supplying microwaves to the heating chamber, and heating the food stored in the heating chamber. Heating means for cooking the oven, and a plurality of non-penetrating recesses are provided on the outer surface of the chamber wall of the heating chamber.
オーブン調理において、加熱手段により加熱室内の温度を上昇させることに伴い、加熱室の室壁の温度も上昇する。この場合、加熱室の室壁に複数の凹部が設けられているため、その分、加熱室の室壁の熱容量を小さくすることができ、加熱室における昇温速度を速めることができる。 In oven cooking, as the temperature in the heating chamber is increased by the heating means, the temperature of the chamber wall of the heating chamber also increases. In this case, since the plurality of recesses are provided in the chamber wall of the heating chamber, the heat capacity of the chamber wall of the heating chamber can be reduced correspondingly, and the temperature increase rate in the heating chamber can be increased.
そして、複数の凹部を、当該室壁に対して室外側表面に非貫通状に形成したので、レンジ調理におけるマイクロ波の漏洩を防止することができると共にマイクロ波の加熱性能に影響を来さないようにすることができる。また、これにより、加熱室の室壁において、その強度を確保しながらも軽量化を図ることができ、総じて熱容量を極力小さくして省電力化に適した構造とすることができる。 And since the several recessed part was formed in the outdoor side surface non-penetrating with respect to the said chamber wall, the leakage of the microwave in a range cooking can be prevented, and it does not affect the heating performance of a microwave Can be. In addition, this makes it possible to reduce the weight of the heating chamber while securing its strength, and as a whole, it is possible to make the structure suitable for power saving by minimizing the heat capacity.
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態につき図1乃至図4を参照しながら説明する。
図1、図2に示すように、加熱調理器11の本体12は、外郭を構成する矩形箱状の筐体13と、前面が開放され筐体13内に配設された加熱室14とを備えている。前記筐体13には、加熱室14の前面を開閉する扉13aが開閉可能に設けられると共に、調理メニュー等を設定する操作部(図示せず)等が設けられている。
<First Embodiment>
Hereinafter, a first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
As shown in FIG. 1 and FIG. 2, the
加熱室14の周壁たる室壁は、天井壁14a、底壁14b、左側壁14c、右側壁14d、及び奥壁14eからなる。前記の外箱としての筐体13と、内箱としての加熱室14との間には、図1、図2に示すように空間15が形成されており、加熱室14の周りは、上側空間15a、下側空間15b、左側空間15c及び右側空間15dとされている。尚、以下の説明では、左右の側壁14c,14dを室壁14c,14dと記す場合があるが、両者は同じ符号で示されるように同一のものである。
The chamber wall that is the peripheral wall of the
加熱室14の奥壁14eの背面側には、熱風ケーシング16が設けられている。この熱風ケーシング16内には、電気ヒータ(シーズヒータ)からなる角形枠状(円形枠状でも可)の熱風ヒータ17が配置されている。熱風ヒータ17の枠状内域には、循環用ファン装置18のファン18aが配置されている。奥壁14eには、ファン18aと対応する中央部に吸込口19aが形成されていると共に、上部及び下部に熱風ヒータ17に対応するように吹出口19bが形成されている。吸込口19a及び吹出口19bは、それぞれ多数のパンチング孔から構成されている。
A
ここで、循環用ファン装置18が駆動されてファン18aが回転されると、加熱室14内の空気が中央部の吸込口19aからファン18a側に吸い込まれ、ファン18aの周辺の空気が上部及び下部の吹出口19bから加熱室14内に吹き出され、所謂循環送風が行われる。このとき、熱風ヒータ17が通電されて発熱すると、当該熱風ヒータ17により加熱された熱風が吹出口19bから加熱室14内に吹き出される。このように、熱風ヒータ17、循環用ファン装置18及び吹出口19bは、加熱室14内に熱風を供給するオーブン調理用の加熱手段(熱風循環ユニット20)を構成する。尚、図示は省略するが、オーブン調理用の加熱手段として、加熱室14の天井壁14aの上面や底壁14bの下面に、面状の電気ヒータからなるヒータを夫々設けるようにしてもよい。
Here, when the
図2に示すように、加熱室14の室外側(外部)の下部後側には、熱風ケーシング16の下方に位置させて、マグネトロン21が設けられている。このマグネトロン21は、マイクロ波(高周波)によるレンジ調理用の加熱手段であって、マグネトロン21から発せられたマイクロ波は導波管22を通り、前記底壁14bの開口部(図示せず)から加熱室14内に供給されるようになっている。これらマグネトロン21、導波管22、前記開口部等はマイクロ波供給手段24を構成する。
As shown in FIG. 2, a
また、加熱室14の左右の両側壁14c,14dには、支持手段として複数段(例えば上下2段)に内方に突出する棚板支え部23が壁面に沿って水平方向に延設されている。詳しくは後述するように、棚板支え部23は、左側壁14c及び右側壁14dに対する絞り加工により成形されている。この棚板支え部23によって、図示しない調理皿たる棚板(角皿)の左右両側が支持され、もって加熱室14に対しその前面開口から当該角皿が容易に着脱されるようになっている。
Further, shelf support
図示は省略するが、加熱調理器11は、CPUや記憶部を含みマイクロコンピュータを主体に構成された制御装置を備えており、この制御装置により、前記マグネトロン21や、循環用ファン装置18、熱風ヒータ17などが制御されるようになっている。また、制御装置は、前記記憶部に予め格納された制御プログラムに基づいて、後述する「レンジ調理」や「オーブン調理」等の加熱調理を実行するようになっている。
Although not shown, the
さて、上記加熱室14は、室壁14a〜14eにおいて、その強度を確保しながらも全体の熱容量が小さくなるように構成されている。この室壁14a〜14eのうち、特に左側壁14c及び右側壁14dの構造について、図3も参照しながら説明する。ここで、図3(a)及び(b)は、当該側壁14dの右側空間15d側からの側面図、及び棚板支え部23近傍部の拡大断面図を示している。
Now, the said
加熱室14の室壁14a〜14eは、例えば、前記マイクロ波を反射可能な導体であって、表面の電気伝導率が比較的高い金属材料としてアルミメッキ鋼板から構成されている。即ち、室壁14a〜14eの表面は、例えばアルミニウムや亜鉛のような電気抵抗が比較的低い材料から構成することができ、本実施例ではアルミメッキ処理が施された鋼材が用いられている。この室壁14a〜14eは、例えば板厚L1が0.4mmに設定され、何れも室内側表面25aが平坦(平面)状をなす矩形板状に形成されている。そして、例えば、室壁14a〜14eのうち、左側壁14c及び右側壁14dには、室内側表面25aとは反対側の室外側表面25bに、非貫通状の複数の凹部27が夫々形成されている。図3に示すように、右側壁14dにおける複数の凹部27は、例えば右側面視にて(右側空間15d側から見て)円形をなし、室内側に例えば0.3mmの深さL2で窪むように形成されている。本実施形態の左側壁14c及び右側壁14dは、加熱室14の正面視(図1参照)にて互いに左右対称の構造をなし、左側壁14cには、右側壁14dと同じ寸法形状の複数の凹部27が対称的に形成されている。
The
凹部27は、例えば前後方向に列をなすように複数並べて配設されると共に、この凹部27の列(図3(a)中、符号X参照)が上下方向に複数配設されている。この場合、凹部27の列Xは、上下方向に隣り合う凹部27が互いに前後方向にずれている。このずれ量は、前後方向のピッチPの略半分の値(P/2)に設定されており、複数の凹部27は、左側壁14c及び右側壁14dに対して千鳥状に配置されることとなる。これにより、複数の凹部27は比較的、密なピッチPで配置され、例えば左側壁14c及び右側壁14dの夫々の室外側表面25bにおける略1/2の面積(つまり室外側表面25bの略50%)を占有するように形成されている。従って、両側壁14c,14dは、複数の凹部27が形成されていない単なる板材(室壁)よりも、複数の凹部27の分、軽量化され従って熱容量の低減化が図られている。
For example, a plurality of the
前記凹部27の径寸法(直径たる最大長さ寸法L3)は、例えばマイクロ波の波長の1/4以下(約30mm以下)に設定されている。これは、両側壁14c,14dにおいて、凹部27部分の板厚が薄くなることから、仮にその薄肉部28で破損等が生じても漏洩マイクロ波が安全基準値(JIS規格(C9250)の規定値:5mW/cm2)を超えないよう、凹部27の大きさを比較的径小に形成して、安全性を確保している。また、左側壁14c及び右側壁14dにおいて、棚板支え部23を形成する部分には、複数の凹部27を設けないようにしている。即ち、凹部27のプレス加工(成形)の際に予め両側壁14c,14dに棚板支え部23用の非形成部位26を設け、当該非形成部位26に棚板支え部23の絞り加工(成形)を施すことにより、その金型と薄肉部28とが接触せず、成形時の薄肉部28における割れの発生等を防止することができる。
The diameter dimension of the concave portion 27 (the maximum length dimension L3 as a diameter) is set to, for example, ¼ or less (about 30 mm or less) of the wavelength of the microwave. This is because, in both
続いて、加熱調理器11の作用について説明する。本実施形態では、加熱室14内の食品に対して、マイクロ波供給手段24のマイクロ波による加熱調理を実行する「レンジ調理」と、熱風循環ユニット20の熱風による加熱調理を実行する「オーブン調理」とを例に説明する。
Then, the effect | action of the
「レンジ調理」を開始する前に、使用者は加熱室14内に被加熱物たる食品(例えば米や牛乳)を収容する。前記操作部にてレンジ調理が選択された場合、その選択操作に基づきマグネトロン21が駆動され、マグネトロン21から発せられたマイクロ波は導波管22を通り、底壁14bの前記開口部から加熱室14内に供給される。この場合、加熱室14の室壁14a〜14eは、室内側表面25aが棚板支え部23を除いて平坦であり、マイクロ波による加熱効率の低下やスパークの原因となる(つまりマイクロ波の集中を来す)ような、エッジや突起が存しないことから、食品を効率よく加熱することができる。しかも、当該室壁14a〜14eは、アルミメッキ鋼板で構成されているため、鋼材(ステンレス鋼)の強度や耐摩耗性、耐熱性を有する一方、その表面においてアルミニウムの電気伝導度を併せ持ち、マイクロ波による食品加熱に適した構造をなす。即ち、加熱室14内にマイクロ波が照射されると、金属材料たる室壁14a〜14eの室内側表面25aに電流が流れる所謂電波ロス(反射ロス)に起因して発熱するが、その室内側表面25aにアルミメッキが施されているため、当該反射ロスを低減させて食品に対する加熱効率が高まるのである。
Before starting the “range cooking”, the user accommodates food (for example, rice or milk) as an object to be heated in the
「オーブン調理」を開始する前に、使用者は、例えば前記角皿を加熱室14内の上側(或は下側)の棚板支え部23に掛けて載置する。また、予め角皿上に食品(例えば肉類やパン)を載置しておく。そして、前記操作部にて、オーブン調理が選択された場合、その選択操作に基づき熱風ヒータ17に対する通電が開始されると共に循環用ファン装置18が駆動される。この場合、図2に矢印で示すように、上部及び下部の吹出口19bから加熱室14内に吹き出された熱風は夫々、前方へ流れて扉13aに当たり、扉13aに当たった熱風は、何れも上下方向における中央部を逆向きに流れ吸込口19aに吸引される。このとき循環する熱風は、加熱室14の室内温度を上昇させると共に前記角皿に沿って流れ、食品を加熱する。そして、当該オーブン調理では、室内温度の上昇に伴い、室壁14a〜14eの温度も上昇するが、室壁14a〜14eのうち特に両側壁14c,14dの熱容量が小さいため、昇温速度が速まり、食品の加熱における省電力化が図られる。換言すれば、熱風ヒータ17に対する通電の開始から加熱室14内の温度が所定の調理温度(或は予熱温度)に到達するまでの時間が短縮されるのである。
Before starting “oven cooking”, the user places, for example, the square dish on the upper (or lower)
発明者は、この効果を検証すべく、従来構成の加熱調理器(加熱室の室壁に凹部27が形成されていないもので、従来製品Aと称す)と、加熱室14の両側壁14c,14dに複数の凹部27を有する加熱調理器11(本発明の製品B)とを比較する実験を行った。この実験では、加熱室内の目標温度を予め一定に設定して、夫々の前記熱風循環ユニットにより熱風を循環させ、加熱室の温度を測定した。ここで、図4は、従来製品A及び本発明の製品Bの加熱室内の温度変化を示しており、同図から明らかなように、従来製品Aよりも本発明の製品Bの方が、加熱室における昇温速度が速く、常温から目標温度までの昇温時間を短縮できることがわかる。このような相違は、以下の理由により生じるものと考えられる。
In order to verify this effect, the inventor has a heating cooker having a conventional configuration (the
即ち、本発明の製品Bにあっては、板厚0.4mmの両側壁14c,14dに対し、深さ0.3mmの複数の凹部27が室外側表面25bの略50%占有するように設けられている。このため、両側壁14c,14dの重量は、凹部27が無い板厚0.25mmの通常の板材の重量に相当することとなる(尚、この板厚は、0.4mm×0.5+(0.4mm−0.3mm)×0.5=0.25mmで算出)。ここで、加熱室の室壁として板厚が0.25mmの通常の板材では構造的な強度の確保が困難となるが、本発明では、前記凹部27を形成することで両側壁14c,14dの強度を確保しながらも、複数の凹部27の分、軽量化を図り熱容量の低減化を実現することができたのである。
That is, in the product B of the present invention, the
以上説明したように、本実施形態の加熱調理器11は、加熱室14内にマイクロ波を供給するマイクロ波供給手段24と、加熱室14内に収容された食品を加熱するためのオーブン調理用の加熱手段たる熱風循環ユニット20とを備え、加熱室14の室壁14c,14dの室外側表面25bに、非貫通状の複数の凹部27を設けた。これによれば、オーブン調理において、熱風循環ユニット20により加熱室内の温度を上昇させることに伴い、加熱室14の室壁14a〜14eの温度も上昇するが、前述のように、複数の凹部27が設けられているため、その分、加熱室14の室壁14c,14dの熱容量を小さくすることができ、加熱室14における昇温速度を速めることができる。しかも、複数の凹部27を、室壁14c,14dに対して室外側表面25bに非貫通状に形成したので、レンジ調理におけるマイクロ波の漏洩を防止することができると共にマイクロ波の加熱性能に影響を来さないようにすることができる。また、これにより、加熱室14の室壁14a〜14eにおいて、所定の強度(板厚)を確保しながらも軽量化を図ることができ、総じて熱容量を極力小さくして省電力化に適した構造とすることができる。
As described above, the
加熱室14の室壁14a〜14eにおける室内側表面25aは平坦状をなし、室壁14a〜14eにおける室外側表面25bにのみ複数の凹部27を設けた。これによれば、加熱室14の室内側表面25aが平坦であるため、室壁14a〜14eの清掃を容易に行うことができると共に、マイクロ波による加熱効率の低下やスパークの原因となる(つまりマイクロ波の集中を来す)ような、エッジや突起が存しないことから、食品を効率よく加熱することができる。従って、加熱室14の室壁14c,14dに複数の凹部27を設けた構成としながらも、凹部27の無い室壁と同等のマイクロ波による加熱性能を確保することができる。
The
加熱室14の室壁14a〜14eにおける室内側表面25aは、その余の部分の電気伝導度以上の電気伝導度を有する。これによれば、加熱室14内にマイクロ波が照射された際の室壁14a〜14eの室内側表面25aにおける反射ロスを低減させることができ、マイクロ波による食品の加熱効率を向上させることができる。また、これによれば、本実施例のように例えば鋼材に対するアルミメッキ処理により比較的安価な構成とすることができる。しかも、当該鋼材(ステンレス鋼)を用いることにより、室壁14a〜14eの表面部の耐熱性や、棚板支え部23における角皿の摺動部分における耐摩耗性を補完することができ、オーブン調理に必要な耐熱性と、レンジ調理における加熱性能(アルミニウムの電気伝導度)とを併せ持つ構造とすることができる。
The
加熱室14の室壁14a〜14eに、食品が載置される棚板を支持する棚板支え部23を一体に有し、室壁14a〜14eにおける棚板支え部23に、複数の凹部27を設けないようにした。これによれば、棚板支え部23のプレス成形の際に、その金型と室壁14a〜14eの薄肉部28とが接触せず、成形時の薄肉部28における割れの発生等を防止することができる。
The
加熱室14の室壁14c,14dにおける各凹部27の直径L3または最大長さを、マイクロ波の波長の1/4以下の寸法に設定した。これによれば、仮に製品寿命を超える等して凹部27部分(薄肉部28)で破損等が生じても、凹部27が比較的小さな寸法形状であるため、漏洩マイクロ波が前記の規定値を超えないようにすることができ、安全性を確保することができる。
The diameter L3 or the maximum length of each
複数の凹部27は、室壁14c,14dに千鳥状に配置されている。これによれば、例えば本実施形態のように凹部27を円形にした場合、室壁14c,14dに対して複数の凹部27を可及的に密なピッチで配設することができ、室壁14c,14dの熱容量を極力低減させることが可能となる。
The plurality of
<その他の実施形態>
図5〜図9は、第2〜第6の実施形態を示すものであり、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付す等して説明を省略し、異なる点につき説明する。
<Other embodiments>
5 to 9 show the second to sixth embodiments. The same parts as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals and the description thereof is omitted, and different points will be described.
図5は本発明の第2実施形態を示すものであり、本実施形態の左右の両側壁31c,31dは、第1の実施形態の両側壁14c,14dと以下の点で相違する。即ち、図5(a)に示すように、右側壁31d(及び左側壁31c)は、何れも平板状をなす内壁部材32と、貫通状の複数の孔部33を有する外壁部材34とからなる。内壁部材32と外壁部材34は、例えば、相互に異なる金属材料から構成されており、内壁部材32が板厚0.1mmのアルミニウム板、外壁部材34が板厚0.3mmのステンレス鋼板から形成されている。尚、内壁部材32としては、アルミニウムの他、亜鉛のような電気抵抗が比較的低い材料から構成することができ、外壁部材34としては、ステンレス鋼の他、内壁部材32の耐熱性や耐摩耗性を補完する材料特性を有するものを用いることができる。
FIG. 5 shows a second embodiment of the present invention. The left and
複数の孔部33は、外壁部材34に対して、複数の凹部27と同じ径寸法L3に形成され且つ複数の凹部27と同一ピッチPで配置されている。ここで、図5(a)(b)は説明の便宜上、棚板支え部23(乃至非形成部位26)を省略した模式図である。孔部33の列Xは、凹部27の列Xと同じ配列構造を有し、複数の孔部33も外壁部材34に千鳥状に配置されている。そして、両側壁31c,31dにおいて、内壁部材32は、外壁部材34に対して複数の孔部33を室内側から閉塞するように配置され、複数の孔部33は複数の凹部を構成する。
The plurality of
図5(b)は、右側壁31dにおける内壁部材32及び外壁部材34を互いにかしめにより接合した状態の外観斜視図を示している。即ち、内壁部材32及び外壁部材34には、例えば両部材32,34を貫通する挿通孔(図示せず)が複数形成されており、当該挿通孔に夫々挿通されるリベットとしての固定部材35が配設されている。この固定部材35は、内壁部材32及び外壁部材34の挿通孔に挿通されると共に、その端部にかしめて広げられる係止端部を有する。固定部材35の係止端部としては、図5(b)に示すように矩形平形(丸形等でもよい)に形成され、外観意匠性に優れたものとなる。この固定部材35によって内壁部材32及び外壁部材34を互いに接合することにより、右側壁31dが構成されている。この場合、右側壁31dにおいて室外側に外壁部材34が位置し、室内側に内壁部材32が位置する。また、右側壁31dの室外側表面25bには、複数の孔部33の室内側が内壁部材32により閉塞されることにより(図5(c)参照)当該複数の孔部33が複数の凹部を構成している。本実施形態の左側壁31c及び右側壁31dは、加熱室14の正面視にて互いに左右対称の構造をなし、左側壁31cには、右側壁31dと同じ寸法形状の複数の凹部が対称的に配置されることとなる。
FIG. 5B shows an external perspective view of the state in which the
上記構成において、加熱室14の室壁31c,31dは、平板状をなす内壁部材32と、貫通状の複数の孔部33を有する外壁部材34とを具備し、室壁31,31dにおいて、内壁部材32は、外壁部材34に対して複数の孔部33を室内側から閉塞するように配置され、複数の孔部33は前記複数の凹部を構成する。従って、1枚の板材14c,14dに対し複数の凹部27をプレス成形した第1の実施形態と異なり、本実施形態によれば、平板状の内壁部材32と孔部33が穿設された外壁部材34とを接合すれば足りる。このため、製品(室壁31,31d)の仕上がり寸法精度を高めることができると共に、安定した熱容量の低減効果(ひいては省エネルギー効果)を得ることができる。
In the above configuration, the
内壁部材32と外壁部材34とを、相互に異なる金属材料から構成した。これによれば、内壁部材32として電気伝導度が比較的高いアルミニウムを用い、外壁部材34として内壁部材32の強度等の材料特性を補完する材料を適宜選択することができる。従って、加熱室14の室壁に好適な材料を選択的に複数、用いることができ、オーブン調理やレンジ調理における前述した夫々の性能を併せ持つ構造とすることができ、実用上、有益な構造とすることができる。
The
内壁部材32は、外壁部材34を構成する材料よりも電気伝導度が高い材料で構成されている。これによれば、加熱室14内にマイクロ波が照射された際の室壁31,31dの室内側表面25aにおける反射ロスを低減させることができ、マイクロ波による食品の加熱効率を向上させることができる。
The
本実施形態と異なり内壁部材32と外壁部材34とをスポット溶接により接合する場合には、両部材32,34が比較的薄く且つ互いに電気的特性が異なることから、溶接不良が発生したり不要な穴があく虞がある。この点、本実施形態では、内壁部材32と外壁部材34とをかしめにより接合したので、製造管理を容易にすることができ、且つ両部材32,34を互いに確実に固着することができる。また、固定部材35によれば、その係止端部において前述したデザイン的に好適な形状とすることができるので、外観意匠性を高めることができる。
Unlike the present embodiment, when the
図6は、本発明の第3の実施形態を示す、図5(c)相当図である。同図に示すように、右側壁31dには、その室外側表面25bを覆う断熱部材37が配設されている。断熱部材37は、例えばガラスウールからなり、前記複数の凹部(複数の孔部33)に対して室外側から蓋をするかのごとく配置され、右側壁31dの外壁部材34に密接するように設けられている。また、図示は省略するが、左側壁31cには、右側壁31dと同様に断熱部材37が配置されており、当該断熱部材37が、左側壁31cの外壁部材34に対して室外側から密接するように設けられている。
FIG. 6 is a view corresponding to FIG. 5C, showing a third embodiment of the present invention. As shown in the figure, a
上記構成によれば、加熱室14の室壁31c,31dの室外側に、断熱部材37を設けたので、加熱室14の断熱性能を高めることができる。従って、加熱室14からの放熱量を減少させることができ、省電力化を図ることができる。また、断熱部材37は、前記複数の凹部において閉塞空間を形成するように室壁31c,31d室外側に密接するため、当該閉塞空間が空気断熱層として機能する。従って、オーブン調理の際、上記の熱容量の低減効果と相まって、より一層、省エネルギー効果を高めることができる。
According to the above configuration, since the
図7は、本発明の第4の実施形態を示す、図3(a)相当図であり、同図に示すように、右側壁14d(或は左側壁14c)における複数の凹部40は、正方形状をなす点で第1の実施形態の凹部27と異なる。また、複数の凹部40は、その前後方向のピッチP1が複数の凹部27の前後方向のピッチPよりも短く、且つ凹部40の列X1間の間隔が凹部27の列X間の間隔よりも広い千鳥状の配置形態とされている。
FIG. 7 is a view corresponding to FIG. 3A showing the fourth embodiment of the present invention. As shown in FIG. 7, the plurality of
図8は、本発明の第5の実施形態を示す、図3(a)相当図であり、同図に示すように、複数の凹部41は、前後方向に長い長方形状に形成され、その前後方向のピッチP2が複数の凹部40のピッチP1よりも長く設定されている点で凹部40と異なる。
図9は、本発明の第6の実施形態を示す、図3(a)相当図であり、同図に示すように、複数の凹部42は、上下方向に隣り合う凹部42に前記前後方向のずれが無く、室外側表面25bにおいて格子状をなすように配置されている点で、凹部40と異なる。
FIG. 8 is a view corresponding to FIG. 3 (a), showing a fifth embodiment of the present invention. As shown in FIG. 8, the plurality of
FIG. 9 is a view corresponding to FIG. 3 (a), showing a sixth embodiment of the present invention. As shown in FIG. 9, a plurality of
以上のように、複数の凹部の形状やピッチ、配列等につき適宜変更することができ、何れの凹部40〜42も、その最大長さL3について凹部27や孔部33と同様、マイクロ波の波長の1/4以下の寸法に設定されている。従って、本発明の室壁において、凹部27、40〜42(或は孔部33)に対応する薄肉部が仮に破損しても、前述のように安全性を確保することができる。また、これら凹部40〜42は、第2の実施形態における両側壁31c,31d、つまり外壁部材34の孔部の構造として適用することができ、何れも所望の熱容量低減効果を得ることができる。
As described above, the shape, pitch, arrangement, and the like of the plurality of recesses can be changed as appropriate, and any of the
尚、本発明は、上記した各実施形態に限定されるものではなく、加熱室の天井壁がアーチ状をなすもの等、加熱調理器全般に適用できるものである。また、前記の複数の凹部を両側壁14c,14d、31c,31dに形成したが、これに限定されるものではなく、当該複数の凹部を加熱室14の天井壁14a、底壁14b、及び奥壁14eにも形成して熱容量を低減させることが可能である。第1の実施形態の加熱室14おいて、両側壁14c,14dの夫々の室外側表面25bに、断熱部材37を設けるようにしてもよい。第2の実施形態の内壁部材32はマイクロ波を反射可能な導体で構成されていればよく、外壁部材34は前記導体でない材料で構成してもよい。また、本発明は、オーブン調理の際、他の加熱手段として、天井壁14aの上面や底壁14bの下面に設けられる前記面状のヒータも併用して食品を加熱する等、適宜変更して実施しうるものである。
In addition, this invention is not limited to each above-mentioned embodiment, It can apply to general cooking-by-heating machines, such as what the ceiling wall of a heating chamber forms arch shape. In addition, although the plurality of recesses are formed in the
図面中、14は加熱室、14a〜14eは室壁、20は熱風循環ユニット(オーブン調理用の加熱手段)、23は棚板支え部、24はマイクロ波供給手段、25aは室内側表面、25bは室外側表面、27,40,41,42は凹部、32は内壁部材、33は孔部、34は外壁部材、37は断熱部材を示す。 In the drawing, 14 is a heating chamber, 14a to 14e are chamber walls, 20 is a hot air circulation unit (heating means for oven cooking), 23 is a shelf support section, 24 is a microwave supply means, 25a is an indoor surface, 25b Is an outdoor surface, 27, 40, 41 and 42 are recesses, 32 is an inner wall member, 33 is a hole, 34 is an outer wall member, and 37 is a heat insulating member.
Claims (11)
前記加熱室内にマイクロ波を供給するマイクロ波供給手段と、
前記加熱室内に収容された食品を加熱するためのオーブン調理用の加熱手段とを備え、
前記加熱室の室壁の室外側表面に、非貫通状の複数の凹部を設けたことを特徴とする加熱調理器。 A heating chamber in which food is stored;
Microwave supply means for supplying microwaves to the heating chamber;
Heating means for cooking the oven for heating the food stored in the heating chamber,
A heating cooker, wherein a plurality of non-penetrating recesses are provided on an outer surface of a chamber wall of the heating chamber.
前記室壁において、前記内壁部材は、前記外壁部材に対して前記複数の孔部を室内側から閉塞するように配置され、前記複数の孔部は前記複数の凹部を構成することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の加熱調理器。 The chamber wall of the heating chamber includes a flat inner wall member and an outer wall member having a plurality of through holes,
In the chamber wall, the inner wall member is disposed so as to block the plurality of holes from the indoor side with respect to the outer wall member, and the plurality of holes configure the plurality of recesses. The cooking device according to any one of claims 1 to 3.
前記室壁における前記棚板支え部に、前記複数の凹部を設けないようにしたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の加熱調理器。 In the chamber wall of the heating chamber, integrally having a shelf support portion for supporting a shelf on which food is placed,
The cooking device according to any one of claims 1 to 8, wherein the plurality of concave portions are not provided in the shelf board support portion of the chamber wall.
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JP2009245421A JP2011089743A (en) | 2009-10-26 | 2009-10-26 | Heating cooker |
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- 2009-10-26 JP JP2009245421A patent/JP2011089743A/en active Pending
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