JP2011087844A - 椎間板変性の評価方法、装置及びプログラム - Google Patents

椎間板変性の評価方法、装置及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】椎間板のMRI画像正中矢状断像を用い、椎間板変性の進行度を客観的且つ定量的に評価する方法、装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】椎間板のMRI正中矢状断像を用い、椎間板変性の進行度を評価する方法に関し、脊髄液の位置のMRI画像の輝度を基準にして画像全体の輝度を規格化し、頂点が少なくとも椎間板上方脊柱骨の下角の2点及び下方脊柱骨の上角の2点を含む多角形を椎間板領域として抽出し、椎間板領域の規格化された輝度重心を求め、輝度重心を中心として椎間板領域を縮小して得た領域を測定領域として抽出し、測定領域の規格化された輝度の平均値を算出し、輝度平均値を椎間板変性の評価値とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、椎間板のMRI(Magnetic Resonance Imaging)正中矢状断像を用い、椎間板画像の輝度に基づいて椎間板変性を定量的に評価する方法、装置及びプログラムに関する。
椎間板は、中央部のボール状の髄核、その周りを囲む繊維輪及び上下の軟骨性の終板の3つの組織によって構成されている。中央部の髄核は弾力性に優れ、運動時や荷重が掛かった時に重要な役割を果たす。この髄核の主成分はプロテオグリカンであり、加齢と共に組織変性を起こし、その水分量が減少し、弾力性を失っていく。若い人では、髄核の88%が水分であるという報告がる。しかし、20歳を過ぎると、髄核組織内のプロテオグリカンの減少が始まり、70歳代になると、その水分量は60%前後に減少すると言われている。そして、水分が減少した髄核内は、繊維性軟骨組織で置き換えられて行く。この変化が進むと、髄核と繊維輪が区別し得ない状態となり、髄核の機能を逸して行く。さらに、周囲を取り巻く繊維輪の水分量も減少し、大小種々の亀裂が入り始める。このように椎間板は薄くなりながら弱化して、弾力性も乏しくなる。つまり、椎間板変性の過程では、髄核の水分量から椎間板変性の進行度を評価することができる。
以上のことに鑑み、椎間板の髄核の水分量の低下はMRI画像においては椎間板の輝度に反映されるので、この輝度を基に椎間板変性を評価する方法が提案されている。
特開2007−167312
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従来、MRIを用いた椎間板変性の進行度を示す分類は、多くは5型分類であり、ある時点での椎間板の変性度を表現するには有用である。しかしながら、これらの5型分類では、同一患者の経時的な椎間板変性の進行度を詳細に評価する場合や、わずかな変性変化を評価する場合に不十分となることが多く、また、読影者によるバイアスが生じやすい。従って、客観的に連続変数で示される椎間板変性の指標が必要とされている。
非特許文献1には、MRIT2強調像を用いた髄核輝度の定量化法として、髄核内より幾つかの点を抽出し、脊髄液の輝度を基準に測定し、これらの点の平均輝度を求め、求めた平均輝度を定量化評価の結果とする方法が開示されている。しかし、この方法では、点の選択法により結果に偏りが生じる可能性がある。
非特許文献2には、髄核全体のT2値の平均値を用いることで髄核の輝度を定量化し椎間板変性の指標とする方法が開示されている。この方法では、測定領域を手動で決定しており、領域を広くとれば輝度平均値は下がり、領域を狭く設定すれば平均値は高くなるという選択バイアスが生じる。
この問題を解決するために、測定領域をT2値が38msより大きい領域と定義し測定している。このようにすると領域設定の段階においてバイアスは生じないが、輝度の高い髄核では測定領域は広く、輝度の低い髄核では測定領域は狭くなり、椎間板ごとに測定領域の面積が異なってしまうという問題点がある。
本発明は上述のような事情からなされたものであり、本発明の目的は、被評価椎間板のMRI画像正中矢状断像を用い、椎間板変性の進行度を客観的且つ定量的に評価する方法、装置及びプログラムを提供することにある。
本発明は、椎間板のMRI正中矢状断像を用い、椎間板変性の進行度を評価する方法に関し、本発明の上記目的は、脊髄液の位置のMRI画像の輝度を基準にして画像全体の輝度を規格化し、頂点が少なくとも前記椎間板上方脊柱骨の下角の2点及び下方脊柱骨の上角の2点を含む多角形を椎間板領域として抽出し、前記椎間板領域の規格化された輝度の重心を求め、前記輝度重心を中心として前記椎間板領域を所定の面積縮小率で縮小して得た領域を測定領域として抽出し、前記測定領域の規格化された輝度の平均値を算出し、前記輝度平均値を椎間板変性の評価値とすることにより達成される。また、本発明の上記目的は、前記測定領域が前記椎間板領域を表わす多角形の相似縮小形であることによって、さらに効果的に達成される。
また、本発明は、椎間板のMRI正中矢状断像を用い、椎間板変性の進行度を評価する装置に関し、本発明の上記目的は、脊髄液の位置の輝度を基準にして画像全体の輝度を規格化する画像輝度規格化手段と、頂点が少なくとも前記椎間板上方脊柱骨の下角の2点及び下方脊柱骨の上角の2点を含む多角形を椎間板領域として抽出する椎間板領域抽出手段と、前記椎間板領域の規格化された輝度の重心を算出する輝度重心算出手段と、前記輝度重心を中心として前記椎間板領域を縮小して得た領域を測定領域として抽出する測定領域抽出手段と、前記測定領域の規格化された輝度の平均値を算出する平均輝度算出手段とを備えることにより達成される。また、本発明の上記目的は、前記測定領域抽出手段が、前記椎間板領域を表わす多角形の相似縮小形を測定領域として抽出することによって、さらに効果的に達成される。
また、本発明は、椎間板のMRI正中矢状断像を用い、椎間板変性の進行度を評価するプログラムに関し、本発明の上記目的は、コンピュータを、脊髄液の位置の輝度を基準にして画像全体の輝度を規格化する画像輝度規格化手段、頂点が少なくとも前記椎間板上方脊柱骨の下角の2点及び下方脊柱骨の上角の2点を含む多角形を椎間板領域として抽出する椎間板領域抽出手段、前記椎間板領域の規格化された輝度の重心を算出する輝度重心算出手段、前記輝度重心を中心として前記椎間板領域を縮小して得た領域を測定領域として抽出する測定領域抽出手段、及び前記測定領域の規格化された輝度の平均値を算出する平均輝度算出手段として機能させることにより達成される。また、本発明の上記目的は、前記測定領域抽出手段が、前記椎間板領域を表わす多角形の相似縮小形を測定領域として抽出するように前記コンピュータを機能させることによって、さらに効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、前記面積縮小率が1/9〜9/16範囲内、好ましくは1/4であることによって、さらに効果的に達成される。
本発明のMRI正中矢状断像を用い、椎間板変性を評価する方法、装置及びプログラムによれば、椎間板領域の輝度重心を中心としての椎間板領域の相似形を測定領域にするので、測定領域は椎間板の髄核との近似度が高い、且つ、抽出された測定領域は識別度が高い。更に、測定領域を抽出過程に手動操作を可能な限り省くので、客観的に測定領域を抽出することができる。また、連続変数で椎間板変性進行度を定量的に示すことができるので、客観的で確実な椎間板変性の指標になり得る。更に、5型分類評価方法より変性進行度を詳細に表現でき、同一患者を追跡する縦断的研究に有用である。
本発明の一実施形態に係る椎間板変性評価装置を示すブロック図である。 脊柱の正中矢状断面の模式図である。 本発明の実施形態に係る椎間板変性評価方法、装置及びプログラムの椎間板領域及び測定領域の抽出方法を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る椎間板変性評価方装置の動作例を示すフローチャートである。 各椎間板変性評価方法の識別度評価方法の説明図である。 各椎間板変性評価方法の識別度評価結果の一例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る椎間板変性評価方法、装置及びプログラムの椎間板領域の抽出方法を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係る椎間板変性評価装置のブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る評価方法の再現性評価結果の一例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る椎間板変性評価方法、装置及びプログラムの年齢と椎間板輝度の対応関係を示す曲線である。
本発明は、MRI正中矢状断像を用いた椎間板変性の進行度を評価する方法、装置及びプログラムである。本発明は、椎間板のMRI正中矢状断像が入力された後、脊髄液の位置のMRI画像の輝度を基準にして画像全体の輝度を規格化し、頂点が少なくとも椎間板上方脊柱骨の下角の2点及び下方脊柱骨の上角の2点を含む多角形を椎間板領域として抽出し、椎間板領域の規格化された輝度の重心を求め、算出された輝度重心を中心として椎間板領域を縮小して得た領域を測定領域として抽出し、測定領域の規格化された輝度の平均値を算出し、輝度平均値を椎間板変性の評価値とする。
これにより、椎間板変性の測定領域を客観的且つ確実に抽出することができ、識別度の高い測定領域を得ることができる。その結果、椎間板変性進行度を定量的に且つ客観的に評価することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は本発明の椎間板変性を評価する装置の構成例を示すブロック図であり、この椎間板変性装置は、画像入力手段10、画像輝度規格化手段20、椎間板領域抽出手段30、輝度重心算出手段40、測定領域抽出手段50、測定領域平均輝度算出手段60、評価結果表示手段70を備えている。
本実施形態では、画像入力手段10によって、被評価対象の脊柱のMRIT2強調像の正中矢状断像が入力され、関心のある椎間板画像が評価結果表示手段70としてのディスプレイに表示されると共に、輝度規格化手段20に入力される。
画像輝度規格化手段20は、画像入力手段1によって入力されたMRI画像の脊髄液の位置の輝度を基準として画像全体の輝度を規格化する。本実施形態ではMRIT2強調像を用いているので、含水量が高いほど輝度が高い。脊髄液は含水量が一番高い部分であるため、画像輝度規格化手段20は、脊髄液の輝度を例えば数値“100”として画像全体の輝度を規格化する。
椎間板領域抽出手段30は、椎間板領域4を自動的に抽出する機能を有している。図2は脊柱の正中矢状断面の模式図であり、多数の椎間板2はそれぞれ2つの脊柱骨1の間にあって、上下終板はそれぞれ図示上方の脊柱骨1と下方の脊柱骨1に接している。点線で表示される部分が椎間板領域である。従って、椎間板領域抽出手段30は、図3に示すように、椎間板上方の脊柱骨1の下角の2点と下方の脊柱骨1の上角の2点を頂点とする四角形、即ち被評価椎間板の上下終板の前後縁の4点を頂点とする四角形を椎間板領域4として抽出する。椎間板領域4を自動的に抽出するために、脊柱骨の自動抽出技術を利用することができる。非特許文献3及び4に記載されている脊柱骨の自動抽出技術に基づいて、抽出された脊柱骨1領域の境界の曲率の極大の位置を探索すれば、脊柱骨1領域の角点を決定し、これらの角点から成る四角形を椎間板領域4として抽出することができる。
輝度重心算出手段40は、抽出された椎間板領域4の輝度分布の重心3を算出する(図3参照)。
測定領域抽出手段50は、図3に示すように椎間板領域4の重心3を中心として椎間板領域4を縮小し、縮小して得た領域を測定領域5として抽出する。本実施形態では、椎間板領域4が1/4に縮小される領域を測定領域としている。即ち、測定領域抽出手段50は、図3に示すように椎間板領域4の輝度重心3と椎間板領域4の頂点を結ぶ線分をそれぞれに描き、それらの線分の中点を算出し、この4つの中点から成る椎間板領域4の相似形を測定領域5として抽出する。
測定領域の平均輝度算出手段60は、抽出された測定領域5の規格化された輝度の平均値を算出する。
評価結果表示手段70は、測定領域5の平均輝度算出手段60によって算出された輝度平均値を評価値としてディスプレイに表示する。本実施形態では、評価値は“0〜100”の範囲の数値であって、椎間板変性が大きいほど評価値が低くなっている。従って、定量的且つ連続変数で椎間板変性の進行度を表示することができ、椎間板変性を追跡する縦断的研究や治療に適している。
次に、本実施形態の椎間板変性評価装置の動作を図4を参照しながら説明する。
先ず、画像入力手段10によって、撮像された被評価椎間板のMRIT2強調像正中矢状断像を輝度規格化手段20に入力し(ステップS1)、輝度規格化手段20は、入力された画像の脊髄液を表す位置の輝度を基準として画像の全体を規格化する(ステップS2)。例えば、脊髄液の輝度を“100”として画像全体に相応の数値を付す。被評価椎間板の上方脊柱骨1の下角の2点及び下方脊柱骨1の上角の2点を確定し、この4点を頂点とする四角形を椎間板領域4として抽出する(ステップS3)。輝度重心算出手段40は、抽出された椎間板領域4の輝度重心3を算出する(ステップS4)。測定領域抽出手段50は、算出された椎間板領域4の輝度重心3を中心として、椎間板領域4を表す四角形を1/4に縮小し、縮小された四角形を測定領域5として抽出する(ステップS5)。平均輝度算出手段60は、抽出された測定領域5の平均輝度を算出し(ステップS6)、評価結果表示手段70が、算出された平均輝度を被測定椎間板変性の進行度の評価結果として表示する(ステップS7)。
本発明の有効性を検証するために、本発明の椎間板変性の定量的評価法に対して性能評価を行った。2007年10月の1ヵ月間に北里研究所病院整形外科で腰痛を愁訴として、もしくはメディカルチェックを目的に来院し、腰椎MRIを撮像した症例のうち、椎間板の評価が可能であった48例(年齢17-69歳、平均47.4歳)、288椎間板を評価対象とした。
MRIはシーメンス社製1.5T超伝導MRIを用い、同一のプロトコルで施行した。腰椎のT2強調矢状断像の条件は、TR:3000ms、TE:120ms、field of view:26.0mm、slice thickness:8.0mmとした。
椎間板の読影は、T2強調像正中矢状断像を用いて行い、2人の検者がTH12/L1からL5/S1までの6椎間板についてそれぞれ3回ずつ読影した。それぞれの髄核について「bright」、「moderate」、「dark」の3段階に分類した。読影者は、一人は整形外科専門医であり、もう一人は放射線科専門医である。
測定領域の抽出方法が評価結果に大きい影響を与えることを考慮して、本発明を評価するために、測定領域の抽出に選択バイアスの生じにくい6つの比較用の評価方法を設けた。
A:脊髄液の輝度に対し、10%以上の輝度を示す領域を測定領域とする方法
B:脊髄液の輝度に対し、20%以上の輝度を示す領域を測定領域とする方法
C:脊髄液の輝度に対し、30%以上の輝度を示す領域を測定領域とする方法
D:脊髄液の輝度に対し、40%以上の輝度を示す領域を測定領域とする方法
E:椎間板領域を表す四角形の図心を中心として、1/4に縮小して得た領域を測定領域とする方法
F:椎間板領域を測定領域とする方法
先ず、上記の6つの評価方法及び本発明に係る評価方法を利用して288の椎間板評価し、それぞれの評価値を記録した。次に、2名の読影者は椎間板毎に3回、計6回読影した。読影結果が「bright」と判定した場合は、点数を「+1」し、読影結果が「dark」と判定した場合は、点数を「−1」した。読影した後、6回の読影点数和が「+3」以上である椎間板を1つのグループにし、該グループの評価値の平均値μb及び標準偏差σbを算出した。同様に、読影点数和が「−3」以下である椎間板を1つのグループにし、該グループの評価値の平均値μd及び標準偏差σdを算出した。
一椎間板変性の評価方法において、読影点数「+3」以上のグループ及び読影点数「−3」以下のグループの評価値の分布は図5に示すようになった。図5に示すように両グループは離れており、両グループの距離が大きいほど、1グループが他のグループに誤認識される可能性が低い。そのため、識別度は、図5に示すように両グループの距離、即ち(μb−σb)−(μd+σd)で評価した。その結果6種の比較用の評価方法及び本発明に係る評価方法の識別度は、図6に示すようになった。従って、本発明の識別度が高くて、良い信頼性を有していることが分かる。
以上本発明の椎間板変性評価方法、装置及びプログラムの好ましい実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態ではMRIT2強調像を用いているが、MRIT1強調像を用いることもできる。MRIT2強調画像では、水分は高信号、即ち白く映し出され、逆にMRIT1強調画像では、水分は低信号、即ち黒く映し出される。
また、上記実施形態では、頂点が椎間板の上方脊柱骨1の下角の2点及び下方脊柱骨1の上角の2点から成る四角形を椎間板領域と定義しているが、このような四角形に限らない。少なくとも上方脊柱骨1の下角の2点及び下方脊柱骨1の上角の2点とを含めば良い。例えば、図7に示すように脊柱骨1の中央部の凹み点も特徴点として追加することも可能である。この場合、椎間板領域4は6角形で表現される。従って、この椎間板領域4に対応する測定領域5も6角形となる。
また、上記実施形態では椎間板領域4を抽出する時、椎間板領域抽出手段30によって自動的に抽出するようになっているが、図8に示すように操作手段80によって手動的に抽出することもあり得る。手動の場合では、コンピュータディスプレイ上に表示された椎間板画像の椎間板領域を表す多角形の頂点をマウス等の入力手段で決定する。マウスでの頂点の位置の決定は選択バイアスがあるので、評価結果にばらつきを生ずる可能性がある。評価方法の再現性を評価ために、椎間板領域が頂点が椎間板の上方脊柱骨1の下角の2点及び下方脊柱骨1の上角の2点から成る四角形である評価方法では、椎間板領域を表す四角形の4つの頂点の位置に乱数で標準偏差3ピクセルの誤差を与えたときの評価値の変動を検証した。検証は6つの椎間板に対し、それぞれ19回の試行を行った。結果は図9に示しているように、全ての椎間板で評価値の擾乱は2ポイント以内にあり、この実施形態は点指定の選択バイアスはわずかであり、十分な再現性を確保しているといえる。

また、測定領域5を抽出する際に、上記実施形態では椎間板領域4の輝度重心3を中心として椎間板領域4を1/4に縮小した四角形を測定領域5として抽出するが、面積の縮小率は1/4に限られていない、1/9〜9/16の間の数値であれば、いずれでも良い。
また、上記実施形態では評価結果を連続的な数値(0〜100)で表示しているが、図10に示されている正常健康人間の年齢と椎間板輝度の対応関係を示す曲線に基づいて、被測定椎間板の評価値に対応する年齢値を求め、この年齢値を評価結果として出力することも可能である。この評価結果の表示方法は、より直感的、わかり易い利点を有している。
また、以上に述べた、椎間板のMRI正中矢状断像を用い、椎間板変性の進行度を評価装置の各手段をコンピュータに実行させるプログラムは、任意の装置外部の記録媒体又は装置内部の記録媒体に格納されており、当該装置のコンピュータにより読み出されて実行される。
1 脊柱骨
2 椎間板
3 椎間板領域の輝度重心
4 椎間板領域
5 測定領域
6 脊髄液
10 画像入力手段
20 輝度規格化手段
30 椎間板領域抽出手段
40 輝度重心算出手段
50 測定領域抽出手段
60 平均輝度算出手段
70 評価結果の表示手段
80 操作手段

Claims (9)

  1. 椎間板のMRI正中矢状断像を用い、椎間板変性の進行度を評価する方法において、脊髄液の位置のMRI画像の輝度を基準にして画像全体の輝度を規格化し、頂点が少なくとも前記椎間板上方脊柱骨の下角の2点及び下方脊柱骨の上角の2点を含む多角形を椎間板領域として抽出し、前記椎間板領域の規格化された輝度の重心を求め、前記輝度重心を中心として前記椎間板領域を所定の面積縮小率で縮小して得た領域を測定領域として抽出し、前記測定領域の規格化された輝度の平均値を算出し、前記輝度平均値を椎間板変性の評価値とすることを特徴とする椎間板変性の評価方法。
  2. 前記測定領域が前記椎間板領域を表わす多角形の相似縮小形である請求項1に記載の椎間板変性の評価方法。
  3. 前記面積縮小率が1/9〜9/16範囲内、好ましくは1/4である請求項1又は2に記載の椎間板変性の評価方法。
  4. 椎間板のMRI正中矢状断像を用い、椎間板変性の進行度を評価する装置において、脊髄液の位置の輝度を基準にして画像全体の輝度を規格化する画像輝度規格化手段と、頂点が少なくとも前記椎間板上方脊柱骨の下角の2点及び下方脊柱骨の上角の2点を含む多角形を椎間板領域として抽出する椎間板領域抽出手段と、前記椎間板領域の規格化された輝度の重心を算出する輝度重心算出手段と、前記輝度重心を中心として前記椎間板領域を縮小して得た領域を測定領域として抽出する測定領域抽出手段と、前記測定領域の規格化された輝度の平均値を算出する平均輝度算出手段とを備えたことを特徴とする椎間板変性の評価装置。
  5. 前記測定領域抽出手段が、前記椎間板領域を表わす多角形の相似縮小形を測定領域として抽出する請求項4に記載の椎間板変性の評価装置。
  6. 前記面積縮小率が1/9〜9/16範囲内、好ましくは1/4である請求項4又は5に記載の椎間板変性の評価装置。
  7. 椎間板のMRI正中矢状断像を用い、椎間板変性の進行度を評価するために、コンピュータを、脊髄液の位置の輝度を基準にして画像全体の輝度を規格化する画像輝度規格化手段、頂点が少なくとも前記椎間板上方脊柱骨の下角の2点及び下方脊柱骨の上角の2点を含む多角形を椎間板領域として抽出する椎間板領域抽出手段、前記椎間板領域の規格化された輝度の重心を算出する輝度重心算出手段、前記輝度重心を中心として前記椎間板領域を縮小して得た領域を測定領域として抽出する測定領域抽出手段、及び前記測定領域の規格化された輝度の平均値を算出する平均輝度算出手段として機能させることを特徴とする椎間板変性の評価プログラム。
  8. 前記測定領域抽出手段が、前記椎間板領域を表わす多角形の相似縮小形を測定領域として抽出するように前記コンピュータを機能させる請求項7に記載の椎間板変性の評価プログラム。
  9. 前記面積縮小率が1/9〜9/16範囲内、好ましくは1/4である請求項7又は8に記載の椎間板変性の評価プログラム。
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