JP2011085387A - 空気調和機 - Google Patents

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忠幸 佐藤
Kazuya Miyake
一也 三宅
Takashi Kosugi
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Tatatomi Tanimoto
忠臣 谷本
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Abstract

【課題】カビ,細菌またはウイルスをより安全で効果的に削減または不活化させ、空気浄化することが可能で、かつ使用可能であると共に、より効果的にカビや細菌を削減し、或いはウイルスを不活化することが可能で、しかもフィルターの磁力を変化できる空気調和機を提供する。
【解決手段】フィルター1は、微粒子の磁性フェライト12を不織布11に担持することで磁場が形成される。そして、空気中に浮遊する浮遊物2が、フィルター1を通過または捕集した際に磁場を横切ることにより、電磁誘導の作用により浮遊物2に電位差が生じ、電流が流れ、細胞を分解・除去する。また、不織布11に磁性体としての磁性フェライト12を担持することで、より効果的にカビや細菌を削減または死滅させ、或いはウイルスを不活化することができる。しかも、コイル7に電圧を印加し、そこに電流を流して、外部磁場を発生させることで、フィルター1全体の磁力を増加できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、カビや細菌を削減し、或いはウイルスを不活化させることを目的とした空気調和機に関する。
一般に空気調和機は、フィルターとして、薬剤(例えば特許文献1参照)を詰め込んだものが用いられている。
また近年、カビ、細菌などがかなり注目されており、こうしたカビ、細菌、ウイルスをより安全で効果的に削減、不活化させ、空気浄化する必要がでてきている。
特開平11−244730号公報
従来の方法による薬剤での抗菌および抗ウイルスのフィルターは、次のような問題点があった。それは、特定の人に対し、薬剤によるアレルギー反応を起こしたりする問題である。また、フィルターなどへの堆積物による薬剤効果低減の問題や、これに伴う堆積物などにおけるカビ、細菌、ウイルスなどの増殖の問題もあった。したがって、建物内の空気中で使用される場合、薬剤に対してアレルギー反応を起こす人がいる施設において、使用には向いていなかった。
そこで本発明は、上記問題に鑑み、カビ,細菌またはウイルスをより安全で効果的に削減または不活化させ、空気浄化することが可能で、かつ使用可能な空気調和機を提供することを目的とする。
本発明の請求項1における空気調和機は、磁性体を備えることで、フィルターに磁場が形成されるので、空気中に浮遊するカビ,細菌またはウイルスがフィルターを通過または留まった際に磁場を横切ることで、薬剤を用いることなく、安全にカビや細菌を削減し、或いはウイルスを不活化することが可能になる。また従来のようにフィルターに付着したものだけではなく、フィルターを通過する空気中の細菌やウイルスも除去可能になる。
さらに、母材を構成する材料に磁性体を担持したフィルターを使用することによって、より効果的にカビや細菌を削減し、或いはウイルスを不活化することが可能になると共に、コイルに電圧を印加することで、フィルターの磁力を変化させることが可能になる。
請求項1の発明では、薬剤を使用することなく、磁性体を用いることで、カビ,細菌またはウイルスをより安全で効果的に削減または不活化させ、空気浄化することが可能で、かつ使用可能な空気調和機を提供できる。
また、母材を構成する材料に磁性体を担持することによって、より効果的にカビや細菌を削減し、或いはウイルスを不活化することが可能になり、しかもフィルターの磁力を変化することができる空気調和機を提供できる。
本発明の第1実施例において、空気調和機に組み込まれたフィルター1の概略的な構成を示す説明図である。 本発明の第2実施例において、フィルターにコイルを設けた状態を示す説明図である。 上記各実施例において、電磁誘導によりカビ・細菌・ウイルス内に電流が流れるのを説明のためのフレミングの法則を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明における空気調和機の好ましい実施例を説明する。なお、各実施例において、同一箇所には同一符号を付し、その共通する部分の説明は重複を避けるため極力省略する。
図1は、本発明の第1実施例における空気調和機に組み込まれたフィルター1の概略的な構成図を示している。ここでのフィルター1は、母材である不織布11に、微粒子の磁性フェライト12を担持して構成される。なおこの場合、磁性フェライト12を担持する母材は、不織布11に限らずメッシュ材,布帛(ふはく),紙材などでもよい。また、こうした不織布11や、メッシュ材若しくは布帛を構成する糸間に、磁性フェライト12を織り込んだフィルター1でもよい。
この図1は、空気中に浮遊するカビ・細菌・ウイルスなどの浮遊物2が、不織布11を通過または捕集(符号3参照)された後に、カビや細菌を死滅させ、またはウイルスを不活化(符号5参照)する状態を模式的に示している。フィルター1は、微粒子の磁性フェライト12を不織布11に担持することで磁場が形成され、空気中に浮遊するカビ・細菌・ウイルスなどの浮遊物2が、磁性フェライト12を不織布11に担持したフィルター1を通過する際に、磁場を横切ることによって浮遊物2内の磁束が変化し、電磁誘導の作用により浮遊物2内に電位差が生じ、電流が流れて電撃ショック(符号4参照)が生じ、浮遊物2を構成する細胞を分解・除去することで、カビ・細菌・ウイルスなどの浮遊物2を死滅または不活化することが可能になる。また従来のようにフィルター1に付着したものだけではなく、通過する空気中の浮遊物2も除去可能となる。
すなわちこれは、磁性フェライト12がつくった磁場の中に浮遊物2が通ると、浮遊物2の大半が水で占めることにより導体なので、図3に示すフレミングの法則にしたがって、浮遊物2内に(循環する)電流が発生し、感電死する仕組みである。
こうして、微粒子の磁性フェライト12を不織布11に付着させることで、カビ・細菌・ウイルスなどの浮遊物2内に電流が流れ、カビや細菌を死滅させたり、ウイルスを不活化することが可能になる。
磁場の中に浮遊物2が侵入していくと電流が発生し、浮遊物2中の自由電子が磁場中の浮遊物2とともに運動していくために、電流は円軌道を描くので、浮遊物2の中に渦電流を生じる。この渦電流は磁場から力を受けることになり、浮遊物2が侵入していく方向と反対方向に力が働くことになる。したがって浮遊物2が磁場の中に侵入していくと、浮遊物2にはブレーキがかかってしまうが、フィルター1の中に透過していく間に浮遊物2は電流が発生したことによりすでに死滅してしまう。
以上のように、本実施例の空気調和機は、磁性体としての微粒子の磁性フェライト12を、母材である不織布11に担持したことを特徴にしたフィルター1を備え、カビ・細菌・ウイルスなどの浮遊物2が不織布11を通過または捕集して留まった際に、不織布11に担持される磁性フェライト12で発生した磁力により、カビや細菌を削減から死滅に至らせ、或いはウイルスを不活化させるように、フィルター1を構成している。
この場合の空気調和機は、微粒子の磁性フェライト12を不織布11に添着することで、フィルター1に磁場が形成されるので、空気中に浮遊するカビ・細菌・ウイルスなどの浮遊物2が、フィルター1を通過または捕集して留まった際に磁場を横切ることにより、電磁誘導の作用により浮遊物2に電位差が生じ、電流が流れ、細胞を分解・除去することで、薬剤を用いることなく、安全にカビや細菌を削減または死滅させ、或いはウイルスを不活化することが可能になる。また従来のようにフィルター1に付着したものだけではなく、フィルター1を通過する空気中の浮遊物2も除去可能になる。
また磁性フェライト12は、半永久的に磁場を発することが可能なので、粉塵量の増加でフィルター1の表面に粉塵が堆積しても、効果は低減することなく持続し、したがって堆積粉塵などにおけるカビ・細菌・ウイルスなどの浮遊物2の増殖はなくなる。
また、母材である不織布11に磁性体としての磁性フェライト12を担持し、より具体的には、不織布11や、その他にメッシュ材,布帛または紙材などの母材を構成する糸に、磁性フェライト12を練り込んだフィルター1を使用することによって、より効果的にカビや細菌を削減または死滅させ、或いはウイルスを不活化することが可能になる。
図2は、本発明の第2実施例のフィルター1を示したものである。ここでは、前記磁性フェライト12を担持する不織布11の周囲に、線材6を巻回してなるコイル7を設けると共に、このコイル7に電圧を印加する電源(図示せず)を設けることで、フィルター1としての磁力を増加することができる構成となっている。
すなわち第1実施例におけるフィルター1は、カビ・細菌・ウイルスなどの浮遊物2を死滅・不活化させるものであるが、フィルター1としての磁場の大きさが一様ではなく、浮遊物2の増加につれてその効果が低減することがあり、使用する施設場所によっては、フィルター1を通過するカビ・細菌・ウイルスなどの浮遊物2を、効果的に死滅・不活化させることができない。しかし第2実施例においては、不織布11にコイル7を設けて、そこに電圧を印加することで、コイル7に電流が流れて外部磁場が発生する。こうなると、不織布11における各微粒子の磁性フェライト12の磁場方向が揃う傾向が生じ、全体として向きの揃った磁場を持つようになり、フィルター1全体の磁力を増加させることができる。したがってコイル7に電圧を印加することで、フィルター1に形成される磁力を増加させることが可能となる。また、コイル7に印加する電圧を調整すれば、使用条件などに合わせて磁力を調整できることになり、さまざまな場所に応じた適切な効果を得ることができる。
以上のように本実施例では、フィルター1の磁力を変化すなわち増加させるために、フィルター1にコイル7を設け、このコイル7に電圧を印加するように構成されている。
ここでのフィルター1は、単に微粒子の磁性フェライト12を不織布11に添着しただけの状態では、磁性フェライト12のそれぞれにおける磁場がランダムな方向を向いており、フィルター1全体としての磁場の大きさは一様でない。
そこで不織布11に設けられているコイル7に電圧を印加し、そこに電流を流して、外部磁場を発生させることで、フィルター1における各微粒子の磁性フェライト12の磁場方向が揃う傾向が生じ、全体として向きの揃った磁場を持つようになり、フィルター1全体の磁力を増加することができる。また、コイル7に印加する電圧を調整することで、使用条件などに合わせて磁力を調整でき、さまざまな場所に応じた適切な効果を得ることができる。
上記の各実施例により、老人・乳幼児・子供などの免疫力が弱い人に対し、薬剤によるアレルギー反応を起こしたり、時間経過によりフィルター1としての効果が次第に低減したりする問題を解決できる。また、フィルター1など表面に粉塵などが堆積することによる薬剤効果低減の問題や、これに伴う堆積粉塵などにおける浮遊物2の増殖の問題も解決できる。
したがって、建物内の空気を循環する目的で使用される場合、薬剤に対して免疫力の弱い子供、老人などの多い施設や、例えば病院および老人福祉センターなどの公共施設においても、上記各実施例におけるフィルター1を使用できる。また半永久的に磁場が形成されることにより、時間経過してもカビ・細菌・ウイルスなどの浮遊物2を死滅・不活化する効果が維持され、フィルター1の表面に粉塵などが堆積しても効果は低減しない。よって、カビ・細菌・ウイルスなどの浮遊物2がフィルター1内で増殖することはない。
したがって、カビ・細菌・ウイルスをより安全で効果的に死滅(削減)または不活化させて、空気浄化することが可能になり、また半永久的に使用可能である空気調和機を提供することも可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、空気調和機として、例えばエアコン,加湿器,除湿機などに上記各実施例のフィルター1を適用することができる。
1 フィルター
7 コイル
11 不織布(母材)
12 磁性フェライト(磁性体)

Claims (1)

  1. 磁性体を備えたフィルターを設け、
    前記フィルターは、カビ,細菌またはウイルスが通過または留まった際に、前記磁性体で発生した磁力により前記カビや細菌を削減し、或いは前記ウイルスを不活化させるために、前記フィルターの母材に磁性体を担持し、前記フィルターの磁力を変化させるためにコイルを設け、電圧を印加する構成としたことを特徴とする空気調和機。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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