JP2011085063A - 内燃機関の燃焼制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼情報に基づく燃料噴射や点火時期のフィードバック制御において、目標値への収束性を向上して制御の応答性や安定性を向上させることで、燃焼に起因する問題を解消することのできる内燃機関の燃焼制御装置を提供すること。
【解決手段】燃料噴射量演算部(52)の第1気筒指示噴射量演算部(52a)において、目標値演算部(50)で算出された燃焼情報の目標値CB_Set(n)と対象気筒である第1気筒#1の筒内圧に基づく前回の燃焼における燃焼情報の実値CB_Act#1(n-4)との差分に対し、補正係数演算部(56)において算出される対象気筒と異なる他の気筒の燃焼情報を反映した補正係数Aを乗じた値をPID制御して指示噴射量Inj_Act#1を算出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の燃焼制御装置に係り、詳しくは燃焼情報に基づく気筒別の燃焼フィードバック制御技術に関する。
各気筒に対応して燃料噴射弁を備えた内燃機関(以下エンジンともいう)、例えば各気筒の吸気ポートにそれぞれ燃料噴射弁が設けられたマルチポートインジェクション型のガソリンエンジン、或いは筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射型火花点火式ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等がある。
このような各エンジンでは、近年、各気筒の筒圧力を検出し、当該筒内圧情報から算出した燃焼情報に基づき、運転状態や排出ガス状態に適した燃焼を生起するべく、各気筒の点火時期や燃料噴射量、燃料噴射時期等のフィードバック制御を行っている。
例えば、各気筒の筒内圧力を検出し、各気筒の筒内圧力最大値及び筒内圧力最大時クランクアングルに基づき点火時期及び燃料供給量をフィードバック制御する多気筒内燃機関の制御装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開平7−253042号公報
上記特許文献1に開示された技術では、各々の気筒における筒内圧力最大値及び筒内圧力最大時クランクアングルに基づき、点火時期及び燃料供給量をフィードバック制御している。つまり、制御対象気筒が第1気筒である場合には、当該第1気筒の前回の燃焼における筒内圧力最大値及び筒内圧力最大時クランクアングルに基づき、点火時期及び燃料供給量を決定している。
通常、多気筒エンジンではそれぞれの気筒のピストンがクランクシャフトで連結されているし、吸排気系統も各気筒連結されているため、各気筒はそれぞれ他の気筒の燃焼の影響を少なからず受ける。したがって、制御対象気筒のみの燃焼情報に基づき点火時期や燃料噴射をフィードバック制御しても、他の気筒の燃焼の影響により、目標値に対しオーバーシュートやアンダーシュートが生じるおそれがある。これにより、フィードバック制御の収束に遅れが生じ、制御の応答性や安定性が低下するため、適切な燃焼を生起できず、気筒間のトルクのばらつきや排ガス性能の悪化等の問題が生じる。例えば上記特許文献1の場合では、筒内圧力最大値及び筒内圧力最大時クランクアングルが気筒間でばらつき、トルク変動が生じるおそれがある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、燃焼情報に基づく燃料噴射や点火時期のフィードバック制御において、目標値への収束性を向上して制御の応答性や安定性を向上させることで、燃焼に起因する問題を解消することのできる内燃機関の燃焼制御装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1の内燃機関の燃焼制御装置では、複数の気筒を有し気筒毎に燃料供給量をフィードバック制御により設定する内燃機関の燃焼制御装置であって、前記各気筒の燃焼室内に燃料を供給する燃料供給手段と、前記各気筒の筒内圧を検出する筒内圧検出手段と、前記筒内圧検出手段により検出された気筒毎の筒内圧に基づき、気筒毎の燃焼情報を算出する燃焼情報算出手段と、制御対象とする気筒の燃焼情報に加え他の気筒の燃焼情報を反映させた値から、制御対象気筒における前記燃料供給量を算出し、該燃料供給量に基づく上記燃料供給手段を制御する燃料供給制御手段と、を備えることを特徴としている。
請求項2では、請求項1において、前記燃料供給制御手段は、制御対象とする気筒の燃焼情報に加え、該対象気筒の直前に燃焼した他の気筒の燃焼情報を反映して、制御対象気筒における前記燃料供給量を算出することを特徴とする。
請求項3では、請求項2において、前記燃料供給制御手段は、前記燃焼情報として、図示平均有効圧を用いることを特徴とする。
請求項4では、請求項1から3のいずれかにおいて、前記燃料供給制御手段は、前記燃焼情報として、所定の燃焼割合であるときのクランク角度であるMFB角度を用いることを特徴とする。
請求項5では、請求項1から4のいずれかにおいて、前記内燃機関は点火手段を有しないディーゼルエンジンであることを特徴とする。
上記手段を用いる本発明の請求項1の内燃機関の燃焼制御装置によれば、気筒毎に燃料供給量をフィードバック制御する内燃機関の燃焼制御装置において、対象気筒の燃焼情報に加え、他の気筒の燃焼情報も反映させた値から、当該制御対象気筒の燃料供給量を算出する。
つまり、他の気筒における燃焼の影響を考慮に入れた燃料供給量による燃料噴射を行う。これにより、実際の運転状態に適合した燃料噴射量を噴射することができ、フィードバック制御の収束性を向上させることができ、制御の応答性及び安定性を向上させることができる。
このように燃料噴射量に関してのフィードバック制御の精度が向上することで、無駄のない燃料噴射制御を行うことができ、燃費を向上させることができる。
請求項2の内燃機関の燃焼制御装置によれば、制御対象とする気筒の燃焼情報に加え、対象気筒の直前に燃焼した他の気筒の燃焼情報を反映して、制御対象気筒における前記燃料供給量を算出する。
このように、制御対象気筒に対し、最も影響を与える直前に燃焼した他の気筒の燃焼情報を反映することで、演算量を最小限に抑えつつ、効果的にフィードバック制御の収束性を向上させることができる。
請求項3の内燃機関の燃焼制御装置によれば、燃焼情報として、図示平均有効圧を用いることとする。
これにより、特に気筒間のトルクのばらつきを効果的に抑制でき、ドライバビリティを向上させることができる。
請求項4の内燃機関の燃焼制御装置によれば、燃焼情報として、所定の燃焼割合であるときのクランク角度であるMFB角度を用いることとする。
これにより、特に気筒間のNOx発生量のばらつきを抑制し、排出ガス性能を改善することができる。
請求項5の内燃機関の燃焼制御装置によれば、ディーゼルエンジンに本発明の燃焼制御装置を適用することとする。点火手段を有さないディーゼルエンジンに、本発明の燃焼制御装置を適用して燃料噴射量のフィードバック制御の精度を向上させることで、正確な燃焼を生起できるようになり、燃焼に起因する問題を良好に解消することができる。
本発明の実施形態に係る燃焼制御装置を備えたエンジンの概略構成図である。 本発明の実施形態に係る気筒別の筒内圧状態を示すタイムチャートである。 本発明の実施形態に係る燃焼制御装置の制御ブロック図である。 本発明の変形例に係る燃焼制御装置の制御ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1には本発明の実施形態に係る燃焼制御装置を備えたエンジンの概略構成図が示されており、以下、同図に基づいて説明する。
図1に示すエンジン1は、図示しないコモンレールに蓄圧された高圧燃料を各気筒2内に直接噴射する4気筒コモンレール式ディーゼルエンジンである。なお、図1には4気筒のうちの1つの気筒の断面が示されている。
エンジン1は、複数の気筒2が形成されたシリンダブロック4の上部に、シリンダヘッド6が載置されて構成されている。
各気筒2には上下摺動可能にピストン8が設けられており、当該ピストン8の頂面と気筒2の内壁、及びシリンダヘッド6下面に囲まれて燃焼室10が形成されている。
シリンダヘッド6には、燃焼室10内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁12(燃料供給手段)、及び当該燃焼室10内の圧力、即ち筒内圧を検出する筒内圧センサ14(筒内圧検出手段)が、それぞれ燃焼室10内に臨むように設けられている。
また、シリンダヘッド6には、燃焼室10と連通しエンジン1の幅方向一側に延びた吸気ポート16、及び燃焼室10と連通しエンジン1の幅方向他側に延びた排気ポート18が形成されている。さらに、当該シリンダヘッド6には、吸気ポート16及び排気ポート18に対応して、当該各ポート16、18と燃焼室10との連通及び遮断を行う吸気バルブ20及び排気バルブ22がそれぞれ設けられている。なお、当該吸気ポート16及び排気ポート18は1気筒につきそれぞれ2箇所設けられており、それに対応して吸気バルブ20及び排気バルブ22はそれぞれ2本設けられている。
そして、エンジン1の幅方向一側には、吸気ポート16と連通する吸気管24が接続されている。
当該吸気管24には、吸気上流側に図示しないエアクリーナが設けられており、その吸気下流側にはエンジン1に吸気量を検出するエアフローセンサ26が設けられている。また、当該吸気管24には、エアフローセンサ26より吸気下流側に、吸気を加圧するターボチャージャ28のコンプレッサ28a、加圧された吸気を冷却するインタークーラ30、吸気量を調整するスロットルバルブ32が順に設けられている。
一方、エンジン1の幅方向他側には排気ポート18と連通する排気管34が接続されている。
当該排気管34には、上記ターボチャージャ28のコンプレッサ28aと回転軸が連結され排気流により回転するタービン28bが設けられている。
また、当該排気管34の排気上流側部分と、吸気管24の吸気下流側部分とは、EGR通路36を介して連通されており、排気を吸気系に還流可能に構成されている。当該EGR通路36には、EGRガスを冷却するEGRクーラ38及び吸気系へ還流させるEGRガス量を調整するEGRバルブ40が設けられている。
また、当該エンジン1を搭載した車両には、エンジン1の運転制御等をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置としてECU42が設けられている。当該ECU42は、CPU、メモリ、タイマカウンタなどから構成され、様々な制御量の演算を行うとともに、その制御量に基づき各種デバイスの制御を行っている。
例えば、ECU42の入力側には、上記筒内圧センサ14、エアフローセンサ26、エンジン1のクランク角を検出するクランク角センサ44、運転者によるアクセルペダルの踏み込み量に応じたアクセル開度を検出するアクセル開度センサ46、吸気の温度を検出する吸気温度センサ48、吸気の圧力を検出する吸気圧力センサ50、エンジン1の冷却水温度を検出する冷却水温度センサ52等の各種センサ類が接続されている。また、当該ECU42は、これらセンサ類からの情報からエンジン1に作用する負荷やエンジン回転数、吸気温度、吸気圧力、冷却水温度、吸入空気量等を演算して検出することが可能である。さらに、ECU42の出力側には各気筒の燃料噴射弁12、スロットルバルブ32、EGRバルブ40などの各種デバイス類が接続されている。
そして、ECU42は、上記筒内圧センサ14により検出される筒内圧情報から、図示平均有効圧(以下、Pmiという)熱発生率、熱発生量、燃焼割合(以下、MFBという。なおMFBとはMass Fraction of Burnt fuelの略)、所定のMFB(例えばMFB50%)であるときのクランク角度であるMFB角度、最大筒内圧力、各気筒個別の筒内空気量及びEGR量、等の燃焼情報を逐次演算し、当該燃焼状態に基づき気筒毎に燃料噴射量(燃料供給量)をフィードバック制御する。
本実施形態では、燃焼情報として、主にトルク変動の指標となるPmiと、主にNOxの発生量の指標となるMFB角度を用いる。
以下、本実施形態の燃焼制御について詳しく説明する。
図2には、本発明の実施形態に係る気筒別の筒内圧状態を示すタイムチャート、図3には本発明の実施形態に係る燃焼制御装置の制御ブロック図がそれぞれ示されており、以下これらの図に基づき説明する。
まず、図2に示すように、本実施形態におけるエンジン1の燃焼順序は第1気筒#1、第3気筒#3、第4気筒#4、第2気筒#2の順であり、当該燃焼順に筒内圧が立ち上がっている。当該図2では、この筒内圧の立ち上がりを基準にカウントした行程数をnで表す。したがって、これから燃料噴射制御を実行する対象気筒が第1気筒#1(n)とした場合、1行程前の燃焼気筒は第2気筒#2(n-1)、2行程前の燃焼気筒は第4気筒#4(n-2)、3行程前の燃焼気筒は第3気筒#3(n-3)である。そして、対象気筒の前回の燃焼は第1気筒#1(n-4)と表される。
また、ECU42から対象気筒の燃料噴射弁12へと指示する燃料噴射量(以下、指示噴射量という)はInj_Act#1(n)、第1気筒#1の前回の燃焼におけるPmiやMFB角度の燃焼情報の目標値はCB_Set(n-4)、燃焼情報の実値はCB_Act#1(n-4)、対象気筒とは異なる他の気筒の中で対象気筒の直前に燃焼が生じる第2気筒#2の燃焼情報の目標値はCB_Set#2(n-1)、実値はCB_Act#2(n-1)と表す。なお、燃焼情報の目標値や実値はそれぞれPmi及びMFB角度それぞれ算出されるが、以下、説明の便宜上、併せて燃焼情報の目標値はCB_Set(n)、実値CB_Act#x(n)のように表す。また#xの「x」は、エンジン1の第1気筒から第4気筒のそれぞれに対応するものであることを示しており、それぞれの気筒に対応した数値1〜4が適用される。
次に図3に示す制御ブロック図に基づきECU42の構成及び当該ECU42により実行される燃焼制御について説明する。
図3に示すようにECU42は、目標値演算部50、燃料噴射量演算部52(燃料供給制御手段)、燃焼情報演算部54(燃焼情報算出手段)、補正係数演算部56(燃料供給制御手段)を備えている。
目標値演算部50は、アクセル開度センサ46により検出されるアクセル開度及びエンジン1のクランク角センサ44からのクランク角信号から求められるエンジン回転数に基づく目標値マップから各気筒の目標Pmi及び目標MFB角度を読み出して燃料噴射量演算部52に出力する機能を有している。例えばPmiの目標値マップは、アクセル開度が大きくなるほど目標Pmiの値は高くなり、エンジン回転数が高くなるほど目標Pmiの値が高くなるよう設定されており、目標MFB角度の目標値マップは、低アクセル開度領域では進角側、高アクセル開度領域では遅角側となるよう設定されている。
燃料噴射量演算部52は、各気筒に対応し、第1気筒指示噴射量演算部52a〜第4気筒指示噴射量演算部52dを備えている。各指示噴射量演算部52a〜52dはそれぞれ同様の構成をなしており、ここでは第1気筒#1に対応した第1気筒指示噴射量演算部52aについて説明する。
第1気筒指示噴射量演算部52aには、上記目標値演算部50から出力された目標Pmi及び目標MFB角度からなる燃焼情報の目標値CB_Set(n)と、燃焼情報演算部54から第1気筒#1の前回の燃焼における実Pmi及び実MFB角度からなる燃焼情報の実値CB_Act#1(n-4)が入力される。
そして、当該燃料噴射量演算部52aでは、入力された燃焼情報の目標値CB_Set(n)と実値CB_Act#1(n-4)との差分に対し、補正係数演算部56において算出される補正係数Aを乗じた値がPID制御部に入力される。
当該PID制御部では、入力された値に対し比例動作kp、積分動作ki、微分動作kdからなるPID制御を行い、指示噴射量Inj_Act#1(n)を算出する。
燃料噴射量演算部52aは、この算出された指示噴射量Inj_Act#1(n)を第1気筒指示噴射量演算部52aからエンジン1の第1気筒に設けられた燃料噴射弁12へと出力することで燃料噴射弁12を制御する機能を有している。
このような第1気筒指示噴射量演算部52aにおける演算は下記式(1)で表される。
Inj_Act#1(n)={(CB_Set(n)-CB_Act#1(n-4))×A×kp}
+Σ{(CB_Set(n)-CB_Act#1(n-4))×A×ki}
+d/dt{(CB_Set(n)-CB_Act#1(n-4))×A×kd} ・・・(1)
他の気筒に対応した第2気筒指示噴射量演算部52b〜第4気筒指示噴射量演算部52dについても同様にして対応する気筒の指示噴射量が算出される。また、各指示噴射量演算部52a〜52dで算出された指示噴射量は補正係数演算部56にも出力される。
燃焼情報演算部54は、各気筒の筒内圧センサ14により検出される筒内圧情報が入力され、当該筒内圧情報に基づき気筒毎の燃焼情報、即ちPmi及びMFB角度を算出する機能を有している。そして、算出した燃焼情報は上記燃料噴射量演算部52及び補正係数演算部56に出力する。
補正係数演算部56では、対象気筒とは異なる他の気筒の燃焼情報に基づく補正係数Aを算出する機能を有している。具体的には、他の気筒の中で対象気筒の直前に燃焼が生じた気筒の燃焼情報における目標値に対する実値の偏差割合を求め、さらにエンジン1の運転状態に基づく係数aを反映した値を補正係数Aとする。
例えば、対象気筒が第1気筒#1である場合は、直前に燃焼が生じた気筒は第2気筒#2であり、下記式(2)により補正係数Aが算出される。
補正係数A={CB_Act#2(n-1)/CB_Set(n-1)}×a・・・(2)
このエンジン1の運転状態に基づく係数aは、エンジン1に設けられている各種センサ類より検出される情報に基づき設定される値であり、例えばエンジン回転数、吸気圧力、吸気温度、冷却水温度、吸入空気量に基づくマップより算出される値である。
当該補正係数演算部56において算出された補正係数Aは、燃料噴射量演算部52にて上記式(1)に用いられる。
つまり、燃料噴射量演算部52において算出される指示噴射量Inj_Act#xは、制御対象とする気筒の燃焼情報に加え、補正係数Aにより他の気筒の燃焼情報が反映された値となる。
ECU42は以上のような構成に基づき、各気筒の燃料噴射量をフィードバック制御する。当該フィードバック制御において、対象気筒の燃焼情報に加え、他の気筒の燃焼情報も反映させた値から、当該制御対象気筒の指示噴射量を算出することで、他の気筒における燃焼の影響を考慮に入れた指示噴射量で燃料噴射することとなる。これにより、実際の運転状態に適合した燃料噴射量を噴射することができ、フィードバック制御の収束性を向上させることができ、制御の応答性及び安定性を向上させることができる。
このように燃料噴射量に関してのフィードバック制御の精度が向上することで、無駄のない燃料噴射制御を行うことができ、燃費を向上させることができる。
また、他の気筒として対象気筒の直前に燃焼した気筒の燃焼情報を用いており、このように制御対象気筒に対し最も影響を与える直前に燃焼した他の気筒の燃焼情報を反映することで、演算量を最小限に抑えつつ、効果的にフィードバック制御の収束性を向上させることができる。
また特に本実施形態のように、燃焼情報としてPmiを用いた場合には、気筒間のトルクのばらつきを効果的に抑制でき、ドライバビリティを向上させることができる。また、燃焼情報としてMFB角度を用いた場合には、気筒間のNOx発生量のばらつきを抑制し、排出ガス性能を改善することができる。
そして、点火手段を有さないディーゼルエンジンに、本発明の燃焼制御装置を適用して燃料噴射量のフィードバック制御の精度を向上させることで、正確な燃焼を生起できるようになり、燃焼に起因する問題を良好に解消することができる。
以上で本発明に係る内燃機関の燃焼制御装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
上記実施形態では、補正係数Aを対象気筒の目標値CB_Set(n)及び実値CB_Act#x(n)の差分に適用しているが、他の気筒の燃焼状態を反映する補正係数は指示噴射量に反映させればよく、これに限られるものではない。
例えば、変形例として図4に示すように各指示噴射量演算部52a’〜52d’において、対象気筒の実値CB_Act#1(n)に補正係数Bを乗じた値と目標値との差分とをPID制御して指示噴射量を算出する構成としてもよい。
つまり、対象気筒を第1気筒#1とした場合、上記式(1)に代えて下記式(3)に基づき指示噴射量Inj_Act#1(n)’を算出する。
Inj_Act#1(n)’={(CB_Set(n)-CB_Act#1(n-4)×B)×kp}
+Σ{(CB_Set(n)-CB_Act#1(n-4)×B)×ki}
+d/dt{(CB_Set(n)-CB_Act#1(n-4)×B)×kd} ・・・(3)
当該補正係数Bは補正係数演算部56’において、下記式(4)に基づき算出される。
補正係数B={CB_Act#2(n-1)/CB_Set(n-1)}×b・・・(4)
なお、係数bは上記aと同様にエンジン1の運転状態に基づくマップより算出される値である。
また、上記実施形態では、燃焼情報としてPmiとMFB角度を用いているが、どちらか一方を用いてもよいし、熱発生率、熱発生量、最大筒内圧力、各気筒個別の筒内空気量及びEGR量等の他の燃焼情報を用いてもよい。
また、上記実施形態では、補正係数Aの算出において、対象気筒に対し直前の燃焼気筒の燃焼情報を用いているが、当該補正係数を算出するのに用いる他の気筒の燃焼情報は、直前の燃焼気筒に限られるものではない。例えば、直前の燃焼気筒に加え、対象気筒に対し2つ前の燃焼気筒や3つ前の燃焼気筒の燃焼情報を反映させてもよいし、特に筒内空気量やEGR量等のように吸気系に関係する燃焼情報を指標とする場合には、吸気系の遅れを考慮し直前の燃焼気筒でなく、2つ前や3つ前の燃焼気筒の燃焼情報を反映させた方が好ましい。
また上記実施形態では、ディーゼルエンジンに本発明に係る燃焼制御装置を適用しているが、ガソリンエンジンにも適用可能である。ただし、点火手段を有しないディーゼルエンジンに適用した場合の方が点火手段により燃焼を制御可能なガソリンエンジンよりも、効果的に燃焼に起因する問題を良好に解消することができる。
1 エンジン
2 気筒
12 燃料噴射弁(燃料供給手段)
14 筒内圧センサ(筒内圧検出手段)
42 ECU
50 目標値演算部
52 燃料噴射量演算部(燃料供給制御手段)
52a 第1気筒指示噴射量演算部
54 燃焼情報演算部(燃焼情報算出手段)
56 補正係数演算部(燃料供給制御手段)

Claims (5)

  1. 複数の気筒を有し気筒毎に燃料供給量をフィードバック制御により設定する内燃機関の燃焼制御装置であって、
    前記各気筒の燃焼室内に燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記各気筒の筒内圧を検出する筒内圧検出手段と、
    前記筒内圧検出手段により検出された気筒毎の筒内圧に基づき、気筒毎の燃焼情報を算出する燃焼情報算出手段と、
    制御対象とする気筒の燃焼情報に加え他の気筒の燃焼情報を反映させた値から、制御対象気筒における前記燃料供給量を算出し、該燃料供給量に基づく上記燃料供給手段を制御する燃料供給制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の燃焼制御装置。
  2. 前記燃料供給制御手段は、制御対象とする気筒の燃焼情報に加え、該対象気筒の直前に燃焼した他の気筒の燃焼情報を反映して、制御対象気筒における前記燃料供給量を算出することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  3. 前記燃料供給制御手段は、前記燃焼情報として、図示平均有効圧を用いることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  4. 前記燃料供給制御手段は、前記燃焼情報として、所定の燃焼割合であるときのクランク角度であるMFB角度を用いることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  5. 前記内燃機関は点火手段を有しないディーゼルエンジンであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の燃焼制御装置。
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